WO2016143239A1 - 電力調整装置、電力流通システム、電力調整方法及びプログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体 - Google Patents

電力調整装置、電力流通システム、電力調整方法及びプログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体 Download PDF

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Abstract

 適切なタイミングで電力の供給と需要とを調整することが可能な電力調整装置を提供する。電力流通システム(1)は、電力調整装置(10)と電力消費ユニット(20)と制御可能機器(30)とを有する。電力調整装置(10)は、差分算出部(12)と、指示部(14)とを有する。差分算出部(12)は、少なくとも1つの電力消費ユニット(20)が供給され得る電力量に関する供給電力量と、電力消費ユニット(20)によって実際に消費された消費電力量の実績に関する実績値との第1の差分を算出する。指示部(14)は、少なくとも1つの制御可能機器(30)の調整能力を示す調整能力値から第1の差分を減算して得られた第2の差分が閾値以下である場合に、制御可能機器(30)に対して、電力の調整のための指示を行う。

Description

電力調整装置、電力流通システム、電力調整方法及びプログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体
 本発明は、電力調整装置、電力流通システム、電力調整方法及びプログラムに関し、特に、電力の供給(発電)と需要(消費)との調整を行う電力調整装置、電力流通システム、電力調整方法及びプログラムに関する。
 近年の電力自由化に応じて、大手電力会社である一般電気事業者とは異なる、新電力と呼ばれる特定規模電気事業者(PPS:Power Producer and Supplier)によって、電力需要家(電力消費者)に対して電力が供給されるようになっている。ここで、特定規模電気事業者は電力網(送配電網)を有さないことが多い。したがって、特定規模電気事業者(発電事業者)は、一般電気事業者が有している電力網を借りて、この電力網を介して、電力需要家に対して電力の供給(電力の小売り)を行っている(託送)。
 このような場合、一般電気事業者の託送約款では、予め定められた期間において、発電と消費とがバランスすることが義務付けられていることが多い。この、予め定められた期間(同時同量期間:例えば30分間)において発電と消費とがバランスすることを、一般に、同時同量と称する。この同時同量では、瞬間的な需要と供給とにズレが生じても、30分間における発電電力量[Wh]と消費電力量[Wh]とでバランスが保たれるようにすればよいこととなっている。この同時同量が達成できない場合、新電力等の特定規模電気事業者は、ペナルティとして電力会社等の一般電気事業者にインバランス料金を支払う必要があることがある。したがって、この予め定められた期間において発電と消費とをバランスさせることが求められる。
 このような技術に関連し、特許文献1は、複数の電力発電事業者と、この複数の電力発電事業者の中から好みの電力発電事業者を選択して需要電力を購入する複数の電力需要家と、複数の電力発電事業者と複数の電力需要家との間で電力の売買を仲介する仲介事業者とからなる電力売買システムを開示している。特許文献1にかかる電力売買システムでは、仲介事業者が、発電計画の基で複数の電力発電事業者が発電送電した電力量と、複数の電力需要家の購入電力量とを常時監視すると共に、発電送電電力量と購入電力量とが同時同量となるように電力発電事業者に対して発電駆動調整を指示するように構成されている。
 また、特許文献2は、自然エネルギー発電装置と、将来の発電予想値を事前に決定する自然エネルギー発電予想装置と、発電予想値を用いて得られた発電計画値に基づいて自然エネルギー発電装置を制御する計画発電装置とを備えた自然エネルギー発電制御システムを開示している。特許文献2にかかる自然エネルギー発電制御システムは、さらに、電力貯蔵装置を備えている。電力貯蔵装置は、発電実績値が発電予想値よりも大きい場合に、自然エネルギー発電装置から出力される電力の一部を充電することができる。さらに、電力貯蔵装置は、発電実績値が発電予想値よりも小さい場合に、充電していた電力を放電し、自然エネルギー発電装置からの出力電力に加算させる。これにより、同時同量の電力供給を維持するようになっている。
特開2004-88847号公報 特許第4808754号明細書
 しかしながら、特許文献1及び特許文献2には、どのようなタイミングで電力の供給と需要とを調整するかについて、開示されていない。特許文献1には、発電送電電力量と購入電力量とが常時同時同量となるように制御を行うことが記載されている。また、特許文献2には、発電実績値が発電予想値よりも大きい場合又は小さい場合に、電力貯蔵装置が充放電を行うことが記載されている。ここで、電力の供給と需要とが完全に一致することはほとんどない。したがって、特許文献1及び特許文献2においては、電力の供給及び需要の計測周期のたびに同時同量のための制御を行ってしまうおそれがあった。
 本発明の目的は、このような課題を解決するためになされたものであり、適切なタイミングで電力の供給と需要とを調整することが可能な電力調整装置、電力流通システム、電力調整方法及びプログラムを提供することにある。
 本発明にかかる電力調整装置は、少なくとも1つの電力消費ユニットが供給され得る電力量に関する供給電力量と、前記電力消費ユニットによって実際に消費された消費電力量の実績に関する実績値との第1の差分を算出する差分算出手段と、少なくとも1つの制御可能機器の調整能力を示す調整能力値から前記第1の差分を減算して得られた第2の差分が閾値以下である場合に、前記制御可能機器に対して、電力の調整のための指示を行う指示手段とを有する。
 また、本発明にかかる電力流通システムは、発電を行って電力網に電力を供給する少なくとも1つの発電機器と、前記電力網を介して供給された電力を消費する少なくとも1つの電力消費ユニットと、前記発電機器によって供給される電力と前記電力消費ユニットによって消費される電力とを調整する電力調整装置と、前記電力調整装置の指示によって電力の入力又は出力を行う少なくとも1つの制御可能機器とを有し、前記電力調整装置は、前記電力消費ユニットが供給され得る電力量に関する供給電力量と、前記電力消費ユニットによって実際に消費された消費電力量の実績に関する実績値との第1の差分を算出する差分算出手段と、前記制御可能機器の調整能力を示す調整能力値から前記第1の差分を減算して得られた第2の差分が閾値以下である場合に、前記制御可能機器に対して、電力の調整のための指示を行う指示手段とを有する。
 また、本発明にかかる電力調整方法は、少なくとも1つの電力消費ユニットが供給され得る電力量に関する供給電力量と、前記電力消費ユニットによって実際に消費された消費電力量の実績に関する実績値との第1の差分を算出し、少なくとも1つの制御可能機器の調整能力を示す調整能力値から前記第1の差分を減算して得られた第2の差分が閾値以下である場合に、前記制御可能機器に対して、電力の調整のための指示を行う。
 また、本発明にかかるプログラムは、少なくとも1つの電力消費ユニットが供給され得る電力量に関する供給電力量と、前記電力消費ユニットによって実際に消費された消費電力量の実績に関する実績値との第1の差分を算出する機能と、少なくとも1つの制御可能機器の調整能力を示す調整能力値から前記第1の差分を減算して得られた第2の差分が閾値以下である場合に、前記制御可能機器に対して、電力の調整のための指示を行う機能とをコンピュータに実現させる。
 本発明によれば、適切なタイミングで電力の供給と需要とを調整することが可能な電力調整装置、電力流通システム、電力調整方法及びプログラムを提供できる。
本発明の実施の形態にかかる電力流通システムの概要を示す図である。 実施の形態1にかかる電力流通システムを示す図である。 実施の形態1にかかる電力流通システムの機能ブロックの定義図である。 実施の形態1にかかる電力調整装置のハードウェア構成を例示する図である。 実施の形態1にかかる発電事業者システムのハードウェア構成を例示する図である。 実施の形態1にかかる電力消費者システムのハードウェア構成を例示する図である。 実施の形態1にかかる電力流通システムの内部ブロック図である。 実施の形態1にかかる消費電力量の予測情報を例示する図である。 実施の形態1にかかる発電要求を例示する図である。 実施の形態1にかかる、電力消費者システム個別の消費電力量の実績値を例示する図である。 実施の形態1にかかる、複数の電力消費者システムの消費電力量の実績値の合計値を例示する図である。 実施の形態1にかかる消費電力量の予測値のグラフを示す図である。 実施の形態1にかかる消費電力量の予測と実績とのずれの算出方法を示す図である。 実施の形態1にかかる蓄電池情報を例示する図である。 実施の形態1における、充電による調整制御の指示の判定方法について説明するための図である。 実施の形態1における、充電による調整制御の指示の判定方法について説明するための図である。 実施の形態1における、放電による調整制御の指示の判定方法について説明するための図である。 実施の形態1における、放電による調整制御の指示の判定方法について説明するための図である。 実施の形態1にかかる、電力調達についての動作を示すフローチャートである。 実施の形態1にかかる、同時同量制御のための電力調整にかかる指示についての動作を示すフローチャートである。 実施の形態2にかかる電力流通システムの機能ブロックの定義図である。 実施の形態2にかかる電力流通システムの内部ブロック図である。 実施の形態2にかかる、発電電力量の計測値を例示する図である。 実施の形態2にかかる、発電電力量の計測値のグラフを示す図である。 実施の形態2にかかる、発電電力量の計測値と消費電力量の実績値とのずれの算出方法を示す図である。 実施の形態6にかかる、同時同量制御のための電力調整にかかる指示についての動作を示すフローチャートである。 実施の形態7にかかる電力流通システムの機能ブロックの定義図である。 実施の形態7にかかる電力流通システムの内部ブロック図である。 実施の形態8にかかる、同時同量期間の終了の時点における消費電力量の予測と実績とのずれの推定値を算出する第1の方法を例示する図である。 実施の形態8にかかる、同時同量期間の終了の時点における消費電力量の予測と実績とのずれの推定値を算出する第2の方法を例示する図である。 実施の形態9にかかる、同時同量期間の終了の時点における発電電力量の計測値と消費電力量の実績値とのずれの推定値を算出する方法を例示する図である。
(本発明にかかる実施の形態の概要)
 実施の形態の説明に先立って、図1を用いて、本発明にかかる実施の形態の概要を説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかる電力流通システム1の概要を示す図である。電力流通システム1は、電力調整装置10と、電力消費ユニット20と、制御可能機器30とを有する。
 電力消費ユニット20は、電力を供給され、その電力を消費する。制御可能機器30は、電力の供給と需要とを調整するために制御され得る機器である。また、制御可能機器30は、電力調整装置100の指示によって電力の入力又は出力を行う。電力調整装置10は、電力の供給と需要とを調整するための処理を行う装置である。また、電力調整装置10は、差分算出部12(差分算出手段)と、指示部14(指示手段)とを有する。
 差分算出部12は、少なくとも1つの電力消費ユニット20が供給され得る電力量に関する供給電力量と、電力消費ユニット20によって実際に消費された消費電力量の実績に関する実績値との第1の差分を算出する。指示部14は、少なくとも1つの制御可能機器30の調整能力を示す調整能力値から第1の差分を減算して得られた第2の差分が閾値(後述するα又はβ等に対応)以下である場合に、制御可能機器30に対して、電力の調整のための指示を行う。ここで、電力消費ユニット20は、電力を消費する負荷を有してもよい。この場合、電力消費ユニット20における消費電力量とは、負荷によって消費された電力量であってもよい。また、電力消費ユニット20は、負荷だけでなく、制御可能機器30を有してもよい。この場合、電力消費ユニット20における消費電力量とは、制御可能機器30で消費された電力量を含んでもよい。なお、制御可能機器30が例えば蓄電池である場合、制御可能機器30で消費された電力量とは、制御可能機器30で充放電された電力量を含んでもよい。
 本発明の実施の形態にかかる電力流通システム1においては、第2の差分が閾値以下でない場合には、電力の調整のための指示は行われない。したがって、本発明の実施の形態にかかる電力流通システム1によれば、適切なタイミングで電力の供給と需要とを調整することが可能となる。なお、電力調整装置10、及び、電力調整装置10でなされる電力調整方法及びプログラムによっても、適切なタイミングで電力の供給と需要とを調整することが可能となる。
(実施の形態1)
 以下、図面を参照して実施の形態1について説明する。
 図2は、実施の形態1にかかる電力流通システム50を示す図である。電力流通システム50は、電力調整装置100と、発電事業者システム200-1~200-K(Kは1以上の整数)と、電力消費者システム300-1~300-N(Nは1以上の整数)とを有する。また、発電事業者システム200-1~200-Kを総称して、発電事業者システム200と称する。同様に、電力消費者システム300-1~300-Nを総称して、電力消費者システム300と称する。
 発電事業者システム200は、発電事業者が有しているシステムである。また、電力消費者システム300は、電力消費者(需要家)が有しているシステムである。また、電力調整装置100は、新電力事業者が有している装置であるが、これに限られない。また、電力調整装置100の事業者は、発電事業者装置210の事業者と同じであってもよい。電力調整装置100は、電力消費者が所望する電力を発電事業者から調達し、その所望された電力が電力消費者に供給されるための処理を行う。さらに、発電事業者の発電機器によって供給される電力と、電力消費者の負荷によって消費される電力とを調整する。詳しくは後述する。
 電力調整装置100、発電事業者システム200-1~200-K及び電力消費者システム300-1~300-Nは、例えばインターネット等の通信ネットワーク60を介して互いに通信可能に接続されている。電力調整装置100は、発電事業者システム200-1~200-Kに対して、電力消費者システム300-1~300-Nに供給される電力の調達のために発電の要求を行う。また、電力調整装置100は、発電事業者システム200-1~200-K及び電力消費者システム300-1~300-Nにおいて電力の供給と需要とを調整する(つまり電力の同時同量制御を行う)ための処理を行う。詳しくは後述する。
 なお、本実施の形態においては、同時同量制御を行う期間つまり同時同量期間が30分である場合について記載しているが、同時同量期間は30分に限られない。さらに、以下の実施の形態において、「同時同量」という用語を使用しているが、「同じ期間」において電力の需要と供給とを「同じ」とする必要はない。「同時同量」とは、ある期間において電力の需要と供給との差分を全く許容しないわけではなく、差分はあってもごく狭い範囲に収めるようにすることである。さらに、同時同量期間は、一定である必要はなく、ある時間帯においては30分であるが、他の時間帯においては1時間であってもよい。
 また、発電事業者システム200-1~200-K及び電力消費者システム300-1~300-Nは、電力網70を介して、電力を送配電可能に接続されている。発電事業者システム200-1~200-Kは、電力調整装置100による要求に応じて、電力網70を介して、電力消費者システム300-1~300-Nに対して電力を供給する。電力網70は、例えば、商用電源、電力系統又は送配電網といった、発電事業者が有している発電設備から需要家が有している受電設備に電力を供給するための設備を統合したシステムである。なお、上述した通信ネットワーク60は、電力網70の一部であってもよい。つまり、電力網70を介して通信が行われるように構成してもよい。
 図3は、実施の形態1にかかる電力流通システム50の機能ブロックの定義図である。電力流通システム50は、電力調整装置100と、発電事業者システム200に設けられた発電事業者装置210と、電力消費者システム300に設けられた電力消費者装置310とを集約する。
 電力調整装置100は、消費予測部111と、電力調達部112と、同時同量監視部113と、調整制御部114とを有する。発電事業者装置210は、発電制御部221を有する。電力消費者装置310は、消費計測部321と、蓄電池制御部322とを有する。これらの機能ブロックについては後述する。
 図4は、実施の形態1にかかる電力調整装置100のハードウェア構成を例示する図である。電力調整装置100は、バス101、プロセッサ102、メモリ103、ストレージ104、及び入出力インタフェース105を有する。電力調整装置100は、このような構成により、プログラムを実行するコンピュータとしての機能を有する。
 バス101は、プロセッサ102、メモリ103、ストレージ104、及び入出力インタフェース105が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路としての機能を有する。プロセッサ102は、CPU(Central Processing Unit)又はGPU(Graphics Processing Unit)等の演算処理装置である。メモリ103は、RAM(Random Access Memory)又はROM(Read Only Memory)等の記憶装置である。ストレージ104は、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、又はメモリカード等の記憶装置である。また、ストレージ104は、RAM又はROM等のメモリであってもよい。
 ストレージ104は、消費予測モジュール、電力調達モジュール、同時同量監視モジュール、及び調整制御モジュール等のプログラムを記憶している。プロセッサ102は、ストレージ104に記憶されているこれらのモジュールをそれぞれ実行することで、消費予測部111、電力調達部112、同時同量監視部113、及び調整制御部114の機能をそれぞれ実現する。
 入出力インタフェース105は、電力調整装置100が外部の装置との間でデータを送受信するためのインタフェース(I/F)である。具体的には、入出力インタフェース105は、電力調整装置100が発電事業者装置210との間で情報を送受信するために用いられる。同様に、入出力インタフェース105は、電力調整装置100が電力消費者装置310との間で情報を送受信するために用いられる。つまり、入出力インタフェース105は、通信ネットワーク60を介して情報を送受信するためのインタフェースであってもよい。さらに、入出力インタフェース105は、キーボード等の入力装置から情報を取得するインタフェースであってもよいし、ストレージ等の外部装置から情報を取得するためのインタフェースであってもよい。
 図5は、実施の形態1にかかる発電事業者システム200のハードウェア構成を例示する図である。発電事業者システム200は、発電機器202と、発電事業者装置210とを有する。発電機器202は、発電事業者装置210の制御によって発電を行って電力を発生させる装置(電源)である。発電機器202は、例えば、火力発電設備、太陽光発電装置、風力発電装置、地熱発電設備等であるが、これらに限られない。なお、発電機器202は、物理的に1つの装置でなくてもよく、複数の発電設備が集約されたものであってもよい。発電機器202は、電力網70に接続され、電力網70を介して電力消費者に電力を供給する。
 また、発電機器202と電力網70との間には、変流器204(CT:Current Transformer)及び変圧器206(VT:Voltage Transformer)が設けられている。変流器204は、発電機器202で発電された電力における電流[A](瞬時値)を計測するために用いられる。また、変圧器206は、発電機器202で発電された電力における電圧[V](瞬時値)を計測するために用いられる。そして、これらの変流器204及び変圧器206は、発電機器202で発電された電力の電力値[W](瞬時値)及び電力量[Wh]を取得するために用いられる。
 発電事業者装置210は、バス211、プロセッサ212、メモリ213、ストレージ214、及び入出力インタフェース215を有する。発電事業者装置210は、このような構成により、プログラムを実行するコンピュータとしての機能を有する。バス211、プロセッサ212、メモリ213、ストレージ214及び入出力インタフェース215は、それぞれ、上述したバス101、プロセッサ102、メモリ103、ストレージ104及び入出力インタフェース105と同様の機能を有する。また、ストレージ214は、発電制御モジュール等のプログラムを記憶している。プロセッサ212は、ストレージ214に記憶されているこの発電制御モジュールを実行することで、発電制御部221の機能を実現する。
 入出力インタフェース215は、発電事業者装置210が外部の装置との間でデータを送受信するためのインタフェース(I/F)である。具体的には、入出力インタフェース215は、発電事業者装置210が発電機器202を制御するために用いられる。また、入出力インタフェース215は、変流器204及び変圧器206から、それぞれ発電電力の電流値及び電圧値を取得するために用いられる。また、入出力インタフェース215は、発電事業者装置210が電力調整装置100との間で情報を送受信するために用いられる。
 図6は、実施の形態1にかかる電力消費者システム300のハードウェア構成を例示する図である。電力消費者システム300は、負荷301と、蓄電池302と、電力消費者装置310とを有する。負荷301及び蓄電池302は、分電盤303を介して電力網70に接続されている。なお、負荷301及び蓄電池302は、それぞれ1つとは限らない。また、全ての電力消費者システム300が蓄電池302を備えている必要はない。さらに、1つの電力消費者システム300が複数の蓄電池302を備えていてもよい。負荷301は、電力網70から供給された電力を消費する。例えば、電力消費者が一般家庭である場合、負荷301は家庭の電気機器であるが、これに限られない。
 蓄電池302は、制御可能機器(図1の「制御可能機器30」)の一例である。蓄電池302は、電力消費者装置310の制御によって、電力網70から供給された電力を充電して、充電された電力を蓄電する。また、蓄電池302は、電力消費者装置310の制御によって、蓄電されていた電力を放電する。詳しくは後述する。
 また、蓄電池302と分電盤303との間には、変流器304(CT)及び変圧器305(VT)が設けられている。変流器304は、蓄電池302で充電又は放電(充放電)されたときの電力における電流[A](瞬時値)を計測するために用いられる。また、変圧器305は、蓄電池302で充放電されたときの電力における電圧[V](瞬時値)を計測するために用いられる。そして、これらの変流器304及び変圧器305は、蓄電池302で充放電されたときの電力(充放電電力)の電力値[W](瞬時値)及び電力量[Wh]を取得するために用いられる。
 また、分電盤303と電力網70との間には、変流器306(CT)及び変圧器307(VT)が設けられている。変流器306は、負荷301及び蓄電池302で消費された電力における電流[A](瞬時値)を計測するために用いられる。変圧器307は、負荷301及び蓄電池302で消費された電力における電圧[V](瞬時値)を計測するために用いられる。そして、これらの変流器306及び変圧器307は、負荷301及び蓄電池302で消費された電力(消費電力)の電力値[W](瞬時値)及び電力量[Wh]を取得するために用いられる。なお、蓄電池302で電力が消費されるとは、蓄電池302で充放電がなされたことを含んでもよい。したがって、変流器306及び変圧器307は、負荷301で消費された電力に関する値と、蓄電池302で充放電された場合の電力に関する値との合計値を計測するために使用される。つまり、この合計値が、電力消費者システム300において消費された消費電力に関する値に対応する。なお、蓄電池302で充電された場合、その充電電力については「正の消費電力」となり、蓄電池302で放電された場合、その放電電力については「負の消費電力」となる。
 電力消費者装置310は、負荷301及び蓄電池302を管理する。電力消費者装置310は、バス311、プロセッサ312、メモリ313、ストレージ314、及び入出力インタフェース315を有する。電力消費者装置310は、このような構成により、プログラムを実行するコンピュータとしての機能を有する。バス311、プロセッサ312、メモリ313、ストレージ314及び入出力インタフェース315は、それぞれ、上述したバス101、プロセッサ102、メモリ103、ストレージ104及び入出力インタフェース105と同様の機能を有する。
 また、ストレージ314は、消費計測モジュール及び蓄電池制御モジュール等のプログラムを記憶している。プロセッサ312は、ストレージ314に記憶されているこれらの消費計測モジュール及び蓄電池制御モジュールを実行することで、それぞれ、消費計測部321及び蓄電池制御部322の機能を実現する。
 入出力インタフェース315は、電力消費者装置310が外部の装置との間でデータを送受信するためのインタフェース(I/F)である。具体的には、入出力インタフェース315は、電力消費者装置310が蓄電池302を制御するために用いられる。また、入出力インタフェース315は、変流器304及び変圧器305から、それぞれ充放電電力における電流値及び電圧値を取得するために用いられる。また、入出力インタフェース315は、変流器306及び変圧器307から、それぞれ消費電力の電流値及び電圧値を取得するために用いられる。また、入出力インタフェース315は、電力消費者装置310が電力調整装置100との間で情報を送受信するために用いられる。
 図7は、実施の形態1にかかる電力流通システム50の内部ブロック図である。図7において、実施の形態1にかかる電力流通システム50における機能ブロック間の情報の流れが示されている。以下、図7を用いて各機能ブロックについて説明する。
 電力調整装置100の消費予測部111は、全ての電力消費者システム300-1~300-Nにおける将来の消費電力量を予測するための機能を有する。さらに、消費予測部111は、その消費電力量の予測値を示す予測情報を生成する。具体的には、消費予測部111は、例えば全ての電力消費者システム300-1~300-Nにおける翌日の消費電力量の合計を30分単位で予測する。予測方法は、既存の予測技術を利用するようにしてもよい。例えば、過去の消費電力の実績に基づいて、翌日の1日の消費電力量を予測するなどの方法が挙げられるが、これに限定されない。
 図8は、実施の形態1にかかる消費電力量の予測情報を例示する図である。図8には、予測対象となる30分の期間と、その期間における消費電力量の予測値(Eexp[Wh])が示されている。例えば、2014/01/01の00:00:00(2014年1月1日の午前0時0分0秒)から2014/01/01の00:30:00(2014年1月1日の午前0時30分0秒)までに消費されると予測される消費電力量は、100kWhである。この図8に例示された予測情報は、2014年1月1日の前日つまり2013年12月31日に生成される。
 電力調整装置100の電力調達部112は、消費予測部111から消費電力量の予測情報(図8)を取得する。また、電力調達部112は、取得された消費電力量の予測情報を用いて、発電事業者装置210から30分単位の電力を調達するための処理を行う。具体的には、電力調達部112は、消費電力量の予測情報を用いて、電力を調達するための発電要求を生成する。そして、電力調達部112は、生成された発電要求を、発電事業者装置210の発電制御部221に対して、入出力インタフェース105及び通信ネットワーク60を介して送信する。
 図9は、実施の形態1にかかる発電要求を例示する図である。図9には、発電対象となる30分の期間と、その期間において発電を所望する発電電力量[Wh]が示されている。ここで、本実施の形態1においては、発電の要求通りに電力を調達できるものとする。つまり、電力調整装置100は、図8に例示した消費電力量の予測情報に関する電力と同じ電力を調達できる。ここで、要求した電力と同じ電力を調達するとは、電力調整装置100の事業者と発電事業者システム200の発電事業者との間で、発電要求に示された電力量の電力が対応する期間で供給される旨の取りきめ(契約;コミットメント)がなされることと同義である。つまり、消費電力量の予測値Eexp[Wh]は、電力消費者に供給され得る電力量の期待値である。
 発電事業者装置210の発電制御部221は、電力調整装置100の電力調達部112から、通信ネットワーク60及び入出力インタフェース215を介して発電要求を受け付ける。さらに、発電制御部221は、発電要求にしたがって発電を行うように、入出力インタフェース215を介して発電機器202に対して発電指示を送信することで、発電機器202を制御する。これにより、発電事業者システム200において、電力調整装置100から受け付けた発電要求に応じた発電が実現される。例えば、発電要求が図9に示すような情報である場合、発電制御部221は、2014/01/01の00:00:00から00:30:00の間に100kWhの電力を発電するように、発電機器202を制御する。同様に、発電制御部221は、2014/01/01の00:30:00から01:00:00の間に120kWhの電力を発電するように、発電機器202を制御する。ここで、発電機器202は、発電事業者装置210の所有者である発電事業者が制御するとしてもよい。つまり、発電事業者が、発電制御部221から発電量を示す情報を例えば可視化ツール等によって受け取り、この情報に応じて発電機器を操作する、としてもよい。
 電力消費者装置310の消費計測部321は、電力消費者システム300で消費された消費電力を計測する。そして、消費計測部321は、1分単位で消費電力量(消費電力量の実績値)[Wh]を算出して、その値を記憶する。ここで、上述したように、電力消費者システム300で消費された消費電力量とは、負荷301及び蓄電池302で消費された電力量の合計である。具体的には、消費計測部321は、変流器306及び入出力インタフェース315を用いて、負荷301及び蓄電池302で消費された電力における電流[A]を計測する。同様に、消費計測部321は、変圧器307及び入出力インタフェース315を用いて、負荷301及び蓄電池302で消費された電力における電圧[V]を計測する。そして、消費計測部321は、計測した電力(電圧×電流)の積算により、消費電力量の実績値[Wh]を算出する。なお、蓄電池302で消費された電力量とは、蓄電池302で充放電されたときに充放電電力量を含む。ここで、蓄電池302で充電された場合、その充電電力量については「正の消費電力量」となり、蓄電池302で放電された場合、その放電電力量については「負の消費電力量」となる。
 電力調整装置100の同時同量監視部113は、図1の「差分算出部12」の機能に対応する。同時同量監視部113は、管理対象の複数の電力消費者装置310の消費計測部321それぞれから、消費電力量の実績値を1分単位で取得する。さらに、同時同量監視部113は、複数の電力消費者システム300についての消費電力量の実績値の合計値を算出する。
 具体的には、同時同量監視部113は、計測期間を指定して、消費計測部321それぞれに対して消費電力量の要求を送信する。消費計測部321は、同時同量監視部113から消費電力量の要求を受け付けると、同時同量監視部113に対して消費電力量の実績値を示す情報を送信する。これにより、同時同量監視部113は、各電力消費者装置310の消費計測部321から、各電力消費者システム300についての消費電力量の実績値を取得する。さらに、同時同量監視部113は、取得された各電力消費者システム300についての消費電力量の実績値を、計測期間ごとに合計する。
 図10は、実施の形態1にかかる、電力消費者システム300個別の消費電力量の実績値を例示する図である。図10には、計測期間と、その計測期間において対象となる電力消費者システム300において消費された消費電力量の実績値[Wh]が示されている。例えば、2014/01/01の00:00:00から00:01:00の間に、対象となる電力消費者システム300において、電力量200Whの電力が消費されている。
 図11は、実施の形態1にかかる、複数の電力消費者システム300の消費電力量の実績値の合計値を例示する図である。図11には、計測期間と、その計測期間において全ての電力消費者システム300-1~300-Nにおいて消費された消費電力量の実績値の合計値[Wh]が示されている。例えば、2014/01/01の00:00:00から00:01:00の間に、全ての電力消費者システム300-1~300-Nにおいて、合わせて電力量3kWhの電力が消費されている。
 なお、同時同量監視部113は、管理対象の電力消費者システム300及び電力消費者装置310を区別するために、各電力消費者装置310の識別子を記憶していてもよい。ここで、識別子とは、IP(Internet Protocol)アドレス又はURI(Uniform Resource Identifier)等の、電力消費者装置310を一意に特定するための情報である。
 また、同時同量監視部113は、消費予測部111から消費電力量の予測情報(図8)を取得する。また、同時同量監視部113は、消費電力量の予測情報に応じて、同時同量の監視(同時同量監視)の期間、つまり、同時同量期間の開始時刻及び終了時刻を決定する。例えば、消費電力量の予測情報が図8に例示された情報である場合、同時同量監視部113は、2014/01/01の00:00:00に同時同量期間#1を開始し、2014/01/01の00:30:00に同時同量期間#1を終了する。同時同量監視部113は、2014/01/01の00:30:00に同時同量期間#2を開始し、2014/01/01の01:00:00に同時同量期間#2を終了する。以下同様の手順で、同時同量監視部113は、同時同量監視の期間を決定する。
 さらに、同時同量監視部113は、消費電力量の予測情報(Eexp[Wh])を用いて、30分の同時同量期間ごとに、瞬時電力の予測値p[W]を算出する。具体的には、同時同量監視部113は、以下の式1を用いて、瞬時電力の予測値p[W]を算出する。
(式1)
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
 上述の式1より、瞬時電力の予測値p[W]は、ある30分の同時同量期間における消費電力[W]の平均値である。言い換えると、本実施の形態においては、30分の同時同量期間において、消費電力は一定値p[W]であるとする。つまり、式1を用いて算出された消費電力p[W]を30分間継続すれば、30分の同時同量期間が満了したときに、予測情報に記載された消費電力量(Eexp[Wh])の通りの消費電力量となる。
 さらに、同時同量監視部113は、以下に示すように、同時同量期間における経過時間t(第1の時刻)における消費電力量の予測と実績とのずれD(t)[Wh](第1の差分)を算出する。つまり、実施の形態1においては、「消費電力量の予測値」が、「電力消費者が供給され得る供給電力量」に対応する。なお、同時同量期間(第1の期間)が30分である場合、0<t≦30である。同時同量監視部113は、以下の式2を用いて、経過時間tにおける消費電力量の予測値(積算値)Eest(t)[Wh]を算出する。
(式2)
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000002
 図12は、実施の形態1にかかる消費電力量の予測値Eest(t)のグラフを示す図である。横軸は30分の同時同量期間における経過時間t[分]であり、縦軸はその経過時間tにおける消費電力量の予測値(積算値)[Wh]である。図12に示すように、消費電力量の予測値(積算値)は、時間に比例して増加し、t=30[分]つまり同時同量期間が満了したときに、消費電力量の予測値(積算値)Eexp[Wh]となる。
 また、同時同量監視部113は、以下の式3により、経過時間tまでの、1分単位の消費電力量の実績値(計測値)の合計(積算値)を算出する。これにより、同時同量監視部113は、消費電力量の実績値(積算値)Easum(t)[Wh]を算出する。ここで、Eact(t)[Wh]は、1分単位の消費電力量の実績値(計測値)である。具体的には、Eact(t)は、t-1[分]からt[分]までの消費電力量の実績値(計測値)である。また、Eact(0)=0であるので、式3においてはEact(0)を省略している。
(式3)
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000003
 さらに、同時同量監視部113は、経過時間tにおける、消費電力量の予測値と実績値とのずれD(t)を算出する。そして、同時同量監視部113は、算出されたずれD(t)と、同時同量期間の残り期間とを示す情報を、調整制御部114に対して出力する。具体的には、同時同量監視部113は、消費電力量の予測値Eest(t)及び消費電力量の実績値Easum(t)を用いて、以下の式4により、経過時間tにおける、消費電力量の予測値と実績値とのずれD(t)[Wh](第1の差分)を算出する。
(式4)
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000004
 図13は、実施の形態1にかかる消費電力量の予測と実績とのずれD(t)の算出方法を示す図である。図12と同様に、横軸は同時同量期間における経過時間t[分]であり、縦軸はその経過時間tにおける消費電力量の積算値[Wh]である。また、破線は、消費電力量の予測値Eest(t)を示し、実線は、消費電力量の実績値Easum(t)を示す。さらに、図13には、経過時間t1におけるずれD(t1)(=Eest(t)-Easum(t))が示されている。
 以下、図8及び図11の例におけるずれD(t)の算出方法について説明する。ここで、対象となる同時同量期間を2014/01/01の00:00:00~00:30:00とし、現在時刻を2014/01/01の00:03:00とする。つまり、同時同量期間において経過時間t=3[分]であるとする。
 この場合、図8より、Eexp=100kWhであるので、上記の式1より、p=100k*60/30[W]である。したがって、経過時間t=3[分]における消費電力量の予測値Eest(t)は、上記の式2より、
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000005
となる。
 また、経過時間t=3[分]における消費電力量の実績値Easum(t)は、図11及び上記の式3より、
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000006
となる。
 したがって、経過時間t=3[分]における消費電力量の予測値と実績値とのずれD(t)は、
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000007
となる。
 電力消費者装置310の蓄電池制御部322は、蓄電池302に関する蓄電池情報を記憶する。さらに、蓄電池制御部322は、記憶している蓄電池情報を、入出力インタフェース315及び通信ネットワーク60を介して、電力調整装置100の調整制御部114に対して送信する。これにより、調整制御部114は蓄電池情報を取得する。また、蓄電池制御部322は、調整制御部114から後述する充放電指示を受け付け、その充放電指示に応じて充放電を行うように、蓄電池302を制御する。詳しくは後述する。
 図14は、実施の形態1にかかる蓄電池情報を例示する図である。図14には、各電力消費者が有している蓄電池302それぞれについての蓄電池情報が例示されている。図14に例示するように、蓄電池情報は、電力消費者システム識別子と、蓄電池識別子と、定格充電[W]と、定格放電[W]と、定格容量[Wh]と、蓄電残量[Wh]と、充放電電力[W]とを含む。
 電力消費者システム識別子は、電力消費者システム300を一意に特定するための情報である。例えば、識別子「電力消費者1」は、電力消費者システム300-1を特定する。蓄電池識別子は、蓄電池302を一意に特定するための情報である。例えば、識別子「蓄電池1」は、電力消費者システム300-1に設けられている蓄電池302を特定する。
 定格充電[W]は、対応する蓄電池302個別の最大充電電力を示す。例えば、識別子「蓄電池1」で特定される蓄電池302の定格充電は、1000Wである。定格放電[W]は、対応する蓄電池302個別の最大放電電力を示す。例えば、識別子「蓄電池1」で特定される蓄電池302の定格放電は、1000Wである。定格容量[Wh]は、対応する蓄電池302個別の最大蓄電容量を示す。例えば、識別子「蓄電池1」で特定される蓄電池302の定格容量は、3000Whである。蓄電残量[Wh]は、電力調整装置100(調整制御部114)が蓄電池情報を取得するときの、蓄電池302個別の蓄電量の状態を示す。例えば、識別子「蓄電池1」で特定される蓄電池302の蓄電残量は、1500Whである。
 充放電電力[W]は、電力調整装置100(調整制御部114)が蓄電池情報を取得するときの、蓄電池302個別の充電又は放電の状態を示す。例えば、識別子「蓄電池1」で特定される蓄電池302の充放電電力は、0Wである(つまり、このときは充電も放電も行っていない)。なお、充放電電力が正の値である場合、対応する蓄電池302は、その値(充電電力)で充電を行っている状態である。一方、充放電電力が負の値である場合、対応する蓄電池302は、その値の大きさつまり絶対値(放電電力)で放電を行っている状態である。
 なお、電力消費者システム識別子、蓄電池識別子、定格充電[W]、定格放電[W]及び定格容量[Wh]は、蓄電池302ごとに固定された値である。一方、蓄電残量[Wh]及び充放電電力[W]は、電力消費者装置310の制御等によって、時々刻々と変化し得る値である。
 なお、蓄電池制御部322は、自身の電力消費者装置310を有している電力消費者システム300に設けられている蓄電池302についての蓄電池情報を記憶していればよい。例えば、電力消費者システム300-1の蓄電池制御部322は、「電力消費者1」に関する蓄電池302についての蓄電池情報を記憶していればよい。また、蓄電池302を備えていない電力消費者システム300については、蓄電池情報はなくてもよい。
 また、蓄電池制御部322は、蓄電池302における充電電力(又は放電電力)を計測し、計測された充電電力(又は放電電力)を、蓄電池情報に書き込む。具体的には、蓄電池制御部322は、変流器304及び入出力インタフェース315を用いて、蓄電池302で充電又は放電(充放電)された電力における電流[A]を計測する。同様に、蓄電池制御部322は、変圧器305及び入出力インタフェース315を用いて、蓄電池302で充電又は放電(充放電)された電力における電圧[V]を計測する。これにより、蓄電池制御部322は、蓄電池302で充電又は放電(充放電)された充電電力又は放電電力(充放電電力)[W]を算出する。
 電力調整装置100の調整制御部114は、図1の「指示部14」の機能に対応する。調整制御部114は、同時同量監視部113から、消費電力量の予測と実績とのずれD(t)と、同時同量期間の残り期間とを示す情報を取得する。例えば、30分の同時同量期間の開始から3分が経過している場合、残り期間は27分である。また、調整制御部114は、入出力インタフェース105及び通信ネットワーク60を介して、電力消費者システム300の識別子を指定して、全ての電力消費者装置310の蓄電池制御部322に対して蓄電池情報を要求する。この要求に応じて、上述したように、各電力消費者装置310の蓄電池制御部322から蓄電池情報が送信される。これにより、調整制御部114は、電力流通システム50内の全ての蓄電池302についての蓄電池情報(図14)を取得する。
 なお、調整制御部114は、蓄電池302を備える電力消費者システム300における電力消費者装置310からのみ蓄電池情報を取得し得る。また、1つの電力消費者システム300が複数の蓄電池302を備える場合、調整制御部114は、各蓄電池302についての蓄電池情報を取得できる。なお、各蓄電池302は蓄電池識別子によって区別され得る。
 さらに、調整制御部114は、蓄電池情報を用いて、各蓄電池302の調整能力の合計を算出する。ここで、調整能力とは、同時同量制御に使用可能な、蓄電池302の能力のことである。さらに具体的には、調整能力とは、蓄電池302についての、同時同量期間の経過時間tにおける、同時同量期間の残り期間(30-t[分])で充放電可能な電力量のことである。なお、同時同量期間の経過時間tにおける、同時同量期間の残り期間で充電可能な電力量を充電調整能力と称し、放電可能な電力量を放電調整能力と称する。
 ここで、同時同量期間の経過時間tにおける、識別子「蓄電池n」で識別される蓄電池302の充電調整能力をBcn(t)[Wh]とする。同様に、同時同量期間の経過時間tにおける、識別子「蓄電池n」で識別される蓄電池302の放電調整能力をBdn(t)[Wh]とする。このとき、調整制御部114は、蓄電池nの充電調整能力Bcn(t)を、以下の式5を用いて算出する。
(式5)
Bcn(t)=MIN[(蓄電池nの定格充電-蓄電池nの充放電電力)*(30-t)/60,(蓄電池nの定格容量-蓄電池nの蓄電残量)]
 ここで、MIN[A,B]は、A及びBの小さい方の値を定義する。つまり、調整制御部114は、「(蓄電池nの定格充電-蓄電池nの充放電電力)*(30-t)/60」と「蓄電池nの定格容量-蓄電池nの蓄電残量」(蓄電池nの空き容量)とを比較して、小さい方の値をBcn(t)として算出する。なお、「蓄電池nの定格充電-蓄電池nの充放電電力」とは、経過時間tにおいて、蓄電池nが充電の調整に利用可能な充電の電力である。言い換えると、「蓄電池nの定格充電-蓄電池nの充放電電力」とは、経過時間tにおける、蓄電池nの充電の余力である。
 そして、調整制御部114は、以下の式6を用いて、同時同量期間の経過時間tにおける、各蓄電池302の充電調整能力の合計Bc(t)[Wh](充電の調整能力値)を算出する。ここで、蓄電池302の数をNとする。
(式6)
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000008
 同様に、調整制御部114は、蓄電池nの放電調整能力Bdn(t)を、以下の式7を用いて算出する。
(式7)
Bdn(t)=MIN[(蓄電池nの定格放電+蓄電池nの充放電電力)*(30-t)/60,(蓄電池nの蓄電残量)]
 つまり、調整制御部114は、「(蓄電池nの定格放電+蓄電池nの充放電電力)*(30-t)/60」と「蓄電池nの蓄電残量」とを比較して、小さい方の値をBdn(t)として算出する。なお、「蓄電池nの定格放電+蓄電池nの充放電電力」とは、経過時間tにおいて、蓄電池nが放電の調整に利用可能な放電の電力である。言い換えると、「蓄電池nの定格放電+蓄電池nの充放電電力」とは、経過時間tにおける、蓄電池nの放電の余力である。
 そして、調整制御部114は、以下の式8を用いて、同時同量期間の経過時間tにおける、各蓄電池302の放電調整能力の合計Bd(t)[Wh](放電の調整能力値)を算出する。
(式8)
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000009
 以下、図14の例における充電調整能力Bc(t)及び放電調整能力Bd(t)の算出方法について説明する。ここで、同時同量期間は2014/01/01の00:00:00~00:30:00とし、現在時刻を2014/01/01の00:03:00とする。つまり、同時同量期間において経過時間t=3[分]であり、したがって、残り期間は27分である。
 まず、充電調整能力Bc(t)について説明する。図14より、蓄電池1において、(蓄電池nの定格充電-蓄電池nの充放電電力)*(30-t)/60=(1000-0)*27/60=450[Wh]である。また、(蓄電池nの定格容量-蓄電池nの蓄電残量)=3000-1500=1500[Wh]>450である。したがって、式5より、蓄電池1の充電調整能力は、Bc1(3)=450[Wh]となる。同様に、蓄電池3の充電調整能力も、Bc3(3)=450[Wh]となる。
 また、蓄電池2において、(蓄電池nの定格充電-蓄電池nの充放電電力)*(30-t)/60=(2000-0)*27/60=900[Wh]である。また、(蓄電池nの定格容量-蓄電池nの蓄電残量)=3000-3000=0[Wh]<900である。したがって、式5より、蓄電池2の充電調整能力は、Bc2(3)=0[Wh]となる。
 したがって、経過時間3分における充電調整能力の合計は、Bc(3)=Bc1(3)+Bc2(3)+Bc3(3)=450+0+450=900[Wh]となる。
 次に、放電調整能力Bd(t)について説明する。図14より、蓄電池1において、(蓄電池nの定格放電+蓄電池nの充放電電力)*(30-t)/60=(1000-0)*27/60=450[Wh]である。また、(蓄電池nの蓄電残量)=1500[Wh]>450である。したがって、式7より、蓄電池1の放電調整能力は、Bd1(3)=450[Wh]となる。
 また、蓄電池2において、(蓄電池nの定格放電+蓄電池nの充放電電力)*(30-t)/60=(2000-0)*27/60=900[Wh]である。また、(蓄電池nの蓄電残量)=3000[Wh]>900である。したがって、式7より、蓄電池2の放電調整能力は、Bd2(3)=900[Wh]となる。
 また、蓄電池3において、(蓄電池nの定格放電+蓄電池nの充放電電力)*(30-t)/60=(1000-0)*27/60=450[Wh]である。また、(蓄電池nの蓄電残量)=0[Wh]<450である。したがって、式7より、蓄電池3の放電調整能力は、Bd3(3)=0[Wh]となる。
 したがって、経過時間3分における放電調整能力の合計は、Bd(3)=Bd1(3)+Bd2(3)+Bd3(3)=450+900+0=1350[Wh]となる。
 なお、上記の図14では、充放電電力が0Wである場合の例を示した。しかしながら、充放電電力は0Wでなくてもよい。例えば、経過時間t=3[分]において蓄電池1の充放電電力が500Wである場合、蓄電池1の「蓄電池nの定格充電-蓄電池nの充放電電力」、つまり、経過時間3分における蓄電池1の充電の余力は、1000-500=500[W]となる。この場合、Bc1(3)=500*27/60=225[Wh]となる。一方、経過時間t=3[分]において蓄電池1の充放電電力が-1000Wである場合、蓄電池1の「蓄電池nの定格充電-蓄電池nの充放電電力」は、1000+1000=2000[W]となる。この場合、Bc1(3)=2000*27/60=900[Wh]となる。また、上記の例において、蓄電池1の空き容量が100Whである場合、450<100であるので、蓄電池1の充電調整能力は、Bc1(3)=100[Wh]となる。放電調整能力についても同様である。
 さらに、調整制御部114は、蓄電池302の調整能力値(Bc(t)又はBd(t))と、消費電力量の予測と実績とのずれD(t)とを比較する。そして、調整制御部114は、その比較結果に応じて、蓄電池302に対して充放電を行うように指示する指示条件を満たすか否かを判定する。そして、指示条件を満たす場合、調整制御部114は、入出力インタフェース105及び通信ネットワーク60を介して、電力消費者システム300の蓄電池制御部322に対して、蓄電池302に充放電を行わせるための指示である充放電指示を送信する。
 ここで、充放電指示は、電力の調整を行うための電力調整指示である。充放電指示は、蓄電池302の識別子と、充電電力又は放電電力と、充放電を行う時間である充放電時間とを含む。なお、指示条件の判定には、充電による電力の調整制御の指示の判定と、放電による電力の調整制御の指示とがある。ここで、「充電指示」とは、供給電力量(消費電力量の予測値)と比較して消費電力量の実績値が過小である旨(後述する図15Bの状態)を示す電力調整指示である。また、「放電指示」とは、供給電力量(消費電力量の予測値)と比較して消費電力量の実績値が過大である旨(後述する図16Bの状態)を示す電力調整指示である。以下、具体的に説明する。
 図15A及び図15Bは、実施の形態1における、充電による調整制御の指示の判定方法について説明するための図である。消費電力量の予測と実績とのずれD(t)が正の値である場合、消費電力量の予測値つまり要求した発電電力量よりも、消費電力量の実績値の方が小さい。言い換えると、発電余剰の状態となっている。したがって、この場合、調整制御部114は、充電による調整制御の指示の判定を行う。
 以下の式9を満たす場合、つまり、図15Aに示された状態である場合、調整制御部114は、蓄電池302に対して充電を開始するように指示しないと決定する。一方、以下の式10を満たす場合、つまり、図15Bに示された状態である場合、調整制御部114は、蓄電池302に対して充電を開始するように指示すると決定する。ここで、αは、予め決定された閾値である。
(式9)
D(t)+α<Bc(t)
(式10)
D(t)+α≧Bc(t)
 式10より、調整制御部114は、充電の調整能力値Bc(t)からずれD(t)を減算して得られた差分が閾値α以下である場合に、蓄電池制御部322に対して、充放電指示を送信する。言い換えると、調整制御部114は、充電の調整能力値Bc(t)(蓄電池302の調整能力値)からずれD(t)(第1の差分)を減算して得られた差分(第2の差分)が閾値α以下である場合に、蓄電池302に対して電力の調整のための指示を行う。
 図15Aに示すように、経過時間t=t1では、D(t1)+α<Bc(t1)つまりBc(t1)-D(t1)>αである。したがって、調整制御部114は、充電を開始する旨の指示を行わない。一方、図15Bに示すように、経過時間t=t2では、D(t2)+α≧Bc(t1)つまりBc(t2)-D(t2)≦αである。したがって、調整制御部114は、充電を開始する旨の指示を行う。
 ここで、閾値α[Wh]は、ずれD(t)が蓄電池302の調整能力Bc(t)を上回る前に充電を開始することを決定するためのマージンである。例えば、αは、常に一定の値であってもよい。また、αは、D(t)の変化速度に応じて決定されてもよい。αを大きく設定すれば、D(t)が充電調整能力を超える可能性は低くなるが、充電の開始タイミングが早くなる。一方、αを小さく設定すれば、充電の開始タイミングは遅くなるが、D(t)が充電の調整能力を超える可能性は高くなる。
 さらに、αは、消費電力量の予測値(電力消費者に供給される電力量の期待値)に応じて定められるようにしてもよい。例えば、αは、消費電力量の予測値Eexp[Wh]が大きくなるにつれて大きくなるように決定されてもよい。このように構成することによって、消費電力量の予測値(電力消費者に供給される電力量の期待値)に応じて適切な閾値を決定することが可能となる。
 図16A及び図16Bは、実施の形態1における、放電による調整制御の指示の判定方法について説明するための図である。消費電力量の予測と実績とのずれD(t)が負の値である場合、消費電力量の予測値つまり要求した発電電力量よりも、消費電力量の実績値の方が大きい。言い換えると、発電不足の状態となっている。したがって、この場合、調整制御部114は、放電による調整制御の指示の判定を行う。
 以下の式11を満たす場合、つまり、図16Aに示された状態である場合、調整制御部114は、蓄電池302に対して放電を開始するように指示しないと決定する。一方、以下の式12を満たす場合、つまり、図16Bに示された状態である場合、調整制御部114は、蓄電池302に対して放電を開始するように指示すると決定する。ここで、βは、予め決定された閾値である。
(式11)
|D(t)|+β<Bd(t)
(式12)
|D(t)|+β≧Bd(t)
 式12より、調整制御部114は、放電の調整能力値Bd(t)からずれ|D(t)|を減算して得られた差分が閾値β以下である場合に、蓄電池制御部322に対して、充放電指示を送信する。言い換えると、調整制御部114は、放電の調整能力値Bd(t)(蓄電池302の調整能力値)からずれ|D(t)|(第1の差分)を減算して得られた差分(第2の差分)が閾値β以下である場合に、蓄電池302に対して電力の調整のための指示を行う。
 図16Aに示すように、経過時間t=t1では、|D(t1)|+β<Bd(t1)つまりBd(t1)-|D(t1)|>βである。したがって、調整制御部114は、放電を開始する旨の指示を行わない。一方、図16Bに示すように、経過時間t=t2では、|D(t2)|+β≧Bd(t2)つまりBd(t2)-D(t2)≦βである。したがって、調整制御部114は、放電を開始する旨の指示を行う。
 ここで、閾値β[Wh]は、|D(t)|が蓄電池302の調整能力を上回る前に放電を開始することを決定するためのマージンである。なお、閾値βの決定方法は、αと同様であってもよい。
 さらに、調整制御部114は、充放電指示を行うと決定した場合、消費電力量の予測値と実績値とのずれD(t)を同時同量期間の終了までに0に近づけるよう調整する(帳尻合わせする)ために、蓄電池302個別の充電電力(又は放電電力)と、充放電時間とを決定する。具体的には、調整制御部114は、例えば蓄電池識別子の小さい蓄電池302から順に、充電電力(又は放電電力)と、充放電時間とを決定する。そして、調整制御部114は、充電電力(又は放電電力)と充放電時間とから算出される調整電力量がD(t)と一致した場合に、処理を終了する。
 そして、調整制御部114は、各蓄電池302について決定された充電電力(又は放電電力)及び充放電時間を含む充放電指示を生成する。そして、調整制御部114は、蓄電池302について生成された充放電指示を、その蓄電池302を有する電力消費者システム300の電力消費者装置310の蓄電池制御部322に対して、入出力インタフェース105及び通信ネットワーク60を介して送信する。
 以下、充電を行う場合について例を挙げて説明する。条件として、現在時刻を2014/01/01の00:24:00とし、同時同量期間の残り期間を6分とする。また、消費電力量の予測値と実績値とのずれD(t)を150Whとする。また、図14に示した蓄電池情報を用いる。この条件下で、調整制御部114が充電を行う旨の充放電指示を行うとする。
 まず、調整制御部114は、蓄電池1の充電調整能力を算出する。式5より、Bc1(t)=(1000-0)*(30-24)/60=1000*6/60=100[Wh]となるので、調整制御部114は、蓄電池1の充電調整能力を、100Whと算出する。
 次に、調整制御部114は、以下の式13を用いて、D(t)から蓄電池1の充電調整能力Bc1(t)を減算する。
(式13)
Dtmp1(t)=D(t)-Bc1(t)=150-100=50[Wh]
 このとき、Dtmp1(t)=50>0であるので、調整制御部114は、蓄電池1のみでは充電の調整能力が足りないと判断する。したがって、調整制御部114は、蓄電池1の充放電時間(充電時間)を、6分と算出する。つまり、調整制御部114は、蓄電池1については、残り時間の全ての期間で充電するように決定する。
 さらに、Dtmp1(t)=50>0であるので、調整制御部114は、次の蓄電池2について、充電調整能力を算出する。ここで、上述したように、蓄電池2については、空き容量(蓄電池nの定格容量-蓄電池nの蓄電残量)が0Whである。したがって、調整制御部114は、蓄電池2について、充電調整能力Bc2(t)=0であると算出する。
 次に、調整制御部114は、蓄電池3の充電調整能力を算出する。式5より、Bc3(t)=(1000-0)*(30-24)/60=1000*6/60=100[Wh]となるので、調整制御部114は、蓄電池3の充電調整能力を、100Whと算出する。
 次に、調整制御部114は、以下の式14を用いて、D(t)から蓄電池3の充電調整能力Bc3(t)を減算する。
(式14)
Dtmp2(t)=Dtmp1(t)-Bc3(t)=50-100=-50[Wh]
 このとき、Dtmp2(t)=-50<0である。つまり、調整制御部114は、残り期間(6分)の全ての期間で蓄電池3を充電すると、必要以上の充電となると判断する。したがって、調整制御部114は、以下の式15を用いて、蓄電池3を用いて残りの必要充電電力量(Dtmp1=50[Wh])を充電するための充放電時間を算出する。
(式15)
Dtmp1(t)/(蓄電池3の定格充電-蓄電池3の充放電電力)*60
=50/1000*60=3[分]
 これにより、調整制御部114は、蓄電池3の充放電時間(充電時間)を3分と算出する。
 以上より、調整制御部114は、蓄電池1について、充電電力を1000W(定格充電)とし、充放電時間(この場合は充電時間)を6分とする旨の充放電指示(この場合は充電指示)を生成する。そして、調整制御部114は、蓄電池1について生成された充放電指示を、蓄電池1を有する電力消費者システム300-1の電力消費者装置310の蓄電池制御部322に対して送信する。
 同様に、調整制御部114は、蓄電池3について、充電電力を1000W(定格充電)とし、充放電時間を3分とする旨の充放電指示(充電指示)を生成する。そして、調整制御部114は、蓄電池3について生成された充放電指示を、蓄電池3を有する電力消費者システム300-3の電力消費者装置310の蓄電池制御部322に対して送信する。
 なお、蓄電池2については、調整制御部114は、充放電指示を生成しなくてもよい。一方、調整制御部114は、蓄電池2について、充電電力を0Wとし、充放電時間を0分とする旨の充放電指示を生成してもよい。そして、調整制御部114は、蓄電池2について生成された充放電指示を、蓄電池2を有する電力消費者システム300-2の電力消費者装置310の蓄電池制御部322に対して、入出力インタフェース105及び通信ネットワーク60を介して送信してもよい。
 次に、放電を行う場合について例を挙げて説明する。条件として、現在時刻を2014/01/01の00:24:00とし、同時同量期間の残り期間を6分とする。また、消費電力量の予測値と実績値とのずれD(t)を-150Whとする。また、図14に示した蓄電池情報を用いる。この条件下で、調整制御部114が放電を行う旨の充放電指示を行うとする。
 まず、調整制御部114は、蓄電池1の放電調整能力を算出する。式7より、Bd1(t)=(1000-0)*(30-24)/60=1000*6/60=100[Wh]となるので、調整制御部114は、蓄電池1の放電調整能力を、100Whと算出する。
 次に、調整制御部114は、以下の式16を用いて、|D(t)|から蓄電池1の放電調整能力Bd1(t)を減算する。
(式16)
Dtmp1(t)=|D(t)|-Bd1(t)=150-100=50[Wh]
 このとき、Dtmp1(t)=50>0であるので、調整制御部114は、蓄電池1のみでは放電の調整能力が足りないと判断する。したがって、調整制御部114は、蓄電池1の充放電時間(放電時間)を、6分と算出する。つまり、調整制御部114は、蓄電池1については、残り時間の全ての期間で放電するように決定する。
 さらに、Dtmp1(t)=50>0であるので、次の蓄電池2について、放電調整能力を算出する。式7より、Bd2(t)=(2000-0)*(30-24)/60=2000*6/60=200[Wh]となるので、調整制御部114は、蓄電池2の放電調整能力を、200Whと算出する。
 次に、調整制御部114は、以下の式17を用いて、|D(t)|から蓄電池2の放電調整能力Bd2(t)を減算する。
(式17)
Dtmp2(t)=Dtmp1(t)-Bd2(t)=50-200=-150[Wh]
 このとき、Dtmp2(t)=-150<0である。つまり、調整制御部114は、残り期間(6分)の全ての期間で蓄電池2を放電すると、必要以上の放電となると判断する。したがって、調整制御部114は、以下の式18を用いて、蓄電池2を用いて残りの必要放電電力量(Dtmp1=50[Wh])を放電するための充放電時間を算出する。
(式18)
Dtmp1(t)/(蓄電池2の定格放電-蓄電池2の充放電電力)*60
=50/2000*60=1.5[分]
 これにより、調整制御部114は、蓄電池3の充放電時間(放電時間)を1.5分と算出する。
 以上より、調整制御部114は、蓄電池1について、放電電力を1000W(定格放電)とし、充放電時間(この場合は放電時間)を6分とする旨の充放電指示(この場合は放電指示)を生成する。そして、調整制御部114は、蓄電池1について生成された充放電指示を、蓄電池1を有する電力消費者システム300-1の電力消費者装置310の蓄電池制御部322に対して送信する。
 同様に、調整制御部114は、蓄電池2について、放電電力を2000W(定格放電)とし、充放電時間を1.5分とする旨の充放電指示(放電指示)を生成する。そして、調整制御部114は、蓄電池2について生成された充放電指示を、蓄電池2を有する電力消費者システム300-2の電力消費者装置310の蓄電池制御部322に対して送信する。
 なお、蓄電池3については、調整制御部114は、充放電指示を生成しなくてもよい。一方、調整制御部114は、蓄電池3について、放電電力を0Wとし、充放電時間を0分とする旨の充放電指示を生成してもよい。そして、調整制御部114は、蓄電池3について生成された充放電指示を、蓄電池3を有する電力消費者システム300-3の電力消費者装置310の蓄電池制御部322に対して、入出力インタフェース105及び通信ネットワーク60を介して送信してもよい。
 なお、上述した例では、調整制御部114は、蓄電池識別子の小さい蓄電池302から順に充電電力(又は放電電力)及び充放電時間を決定するとしたが、このような構成に限られない。調整制御部114は、複数の蓄電池302についてランダムの順序でこの決定を行ってもよい。また、調整制御部114は、蓄電池302の蓄電残量を考慮して上記順序を決定してもよい。例えば、充電調整能力を決定する場合には、調整制御部114は、空き容量の大きな蓄電池302から順に上記決定を行ってもよい。一方、放電調整能力を決定する場合には、調整制御部114は、蓄電残量の大きな蓄電池302から順に上記決定を行ってもよい。これにより、充電又は放電の調整能力に余力がある蓄電池302から順に充放電指示が作成される可能性が高くなるので、充放電指示を行う蓄電池302の個数を少なくすることができ、したがって充放電指示の生成処理がより効率的になる。例えば、図14を用いた上記の例においては、蓄電池2についての充放電指示に関する処理は、行われなくなる。
 また、上述した例では、調整制御部114は、充放電指示における充電電力として、各蓄電池302の定格充電[W]を基準としたが、このような構成に限られない。調整制御部114は、定格充電以下の任意の電力値を、充電電力として決定してもよい。例えば、上述した例において、調整制御部114は、蓄電池3について、充電電力を500W、充電時間を6分と決定してもよい。このような場合であっても、蓄電池3について期待される調整能力50Whを得ることが可能である。
 また、上述した例においては、充放電指示は、充電電力(又は放電電力)及び充放電時間を含むとしたが、これに限定されない。例えば、充放電指示は、充電電力(又は放電電力)のみを含んでもよい。この場合、調整制御部114は、タイマを有してもよい。そして、調整制御部114は、蓄電池制御部322に充放電指示を送信したときに充放電時間をタイマにセットし、充放電時間が経過したときに、蓄電池制御部322に対して充電電力0Wを示す充放電指示(停止指示)を送信してもよい。このように構成することによって、充放電指示のデータ量を削減することが可能となる。
 さらに、調整制御部114は、全ての蓄電池302について、残り時間の全ての間、充電(又は放電)を行うようにしてもよい。この場合、上述した例において、調整制御部114は、以下の式19を用いて、蓄電池3についての充電電力を算出してもよい。
(式19)
Dtmp1(t)/(残り期間)*60
=50/6*60=500[W]
 なお、この500Wは、定格充電1000Wよりも小さいので、蓄電池3は、充電電力を500Wとすることが可能である。
 電力消費者装置310の蓄電池制御部322は、調整制御部114から、通信ネットワーク60及び入出力インタフェース315を介して、充放電指示を受信する。そして、蓄電池制御部322は、充放電指示に従って、入出力インタフェース315を用いて蓄電池302を制御する。
 次に、図17及び図18を用いて、実施の形態1にかかる処理の流れについて説明する。図17は、実施の形態1にかかる、電力調達についての動作を示すフローチャートである。この動作は、予め定められたタイミング、又は、オペレータ等の指示を受けたタイミング等のタイミングで開始する。
 電力調整装置100は、30分単位の消費電力量の予測を行う(ステップS101)。具体的には、電力調整装置100の消費予測部111は、例えば翌日の消費電力量を、30分単位で予測する。そして、消費予測部111は、図8に例示するような予測情報を生成する。
 次に、電力調整装置100は、30分単位で電力を調達する旨の要求を行う(ステップS102)。具体的には、電力調整装置100の電力調達部112は、取得された消費電力量の予測情報(図8)を用いて、図9に例示するような、電力を調達するための発電要求を生成する。そして、電力調達部112は、発電要求を、発電事業者装置210の発電制御部221に対して送信することによって、発電事業者システム200から電力を調達する。ここで、実施の形態1においては、図8に例示するような消費電力量の予測情報と同じ量の電力量を調達できるものと仮定する。
 図18は、実施の形態1にかかる、同時同量制御のための電力調整にかかる指示についての動作を示すフローチャートである。この動作は、同時同量監視部113が消費予測部111から消費電力量の予測情報(図8)を取得し、同時同量の監視の開始時刻及び終了時刻を決定するタイミングで開始する。この場合、発電事業者システム200の発電機器202は、上述した発電要求に従って発電を行っている。
 まず、電力調整装置100の同時同量監視部113は、予め定められた期間待機する(ステップS201)。例えば、同時同量監視部113は、1分間待機する。次に、同時同量監視部113は、消費電力量の実績値Easum(t)[Wh]を取得する(ステップS202)。具体的には、同時同量監視部113は、各電力消費者システム300に設けられた電力消費者装置310の消費計測部321から、消費電力量の実績値を1分単位で取得する。そして、同時同量監視部113は、電力消費者システム300-1~300-Nの消費電力量の実績値の合計値を算出する。この例では、図11より、消費電力量の実績値の合計値がEasum(t)=3k(3000)Whであったとする。
 次に、同時同量監視部113は、現在時刻における電力消費者システム300における消費電力量の予測値を算出する(ステップS203)。具体的には、同時同量監視部113は、以下に示すように、図3に示した予測情報から、上記の式1及び式2を用いて、経過時間1分における消費電力量の予測値(積算値)Eest(t)を算出する。ここで、以下に示すように、この例では、経過時間1分における消費電力量の予測値(積算値)Eest(t)は3.3k(3300)Whと算出される。
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 次に、同時同量監視部113は、現在時刻における消費電力量の予測値と実績値とのずれD(t)を算出する(ステップS204)。具体的には、同時同量監視部113は、以下に示すように、S203の処理で得られた値からS202の処理で得られた値を減算することにより、ずれD(t)を算出する。
D(t)=Eest(t)-Easum(t)=3300-3000
=300[Wh]
 次に、同時同量監視部113は、D(t)が0Whであるか否かを判定する(ステップS205)。D(t)=0である場合(S205のYES)、処理はS201に戻る。一方、D(t)=0でない場合(S205のNO)、処理はS206に進む。この例ではD(t)=0でないので、同時同量監視部113は、ずれD(t)と、同時同量期間の残り期間とを示す情報を、調整制御部114に対して出力する。
 調整制御部114は、D(t)が正の値であるか否かを判定する(ステップS206)。D(t)が正の値である場合(S206のYES)、処理はS207-1に進む。一方、D(t)が正の値でない(つまりD(t)が負の値である)場合(S206のNO)、処理はS207-2に進む。この例では、D(t)=300[Wh]>0であるため、処理はS207-1に進む。
 D(t)が正の値である場合(S206のYES)、調整制御部114は、充電調整能力Bc(t)を算出する(ステップS207-1)。具体的には、調整制御部114は、式6より、図14に示した蓄電池情報を用いて、残り期間29分のときの、充電調整能力Bc(t)を算出する。この場合、残り期間29分のときの充電調整能力は、
Bc(1)=Bc1(1)+Bc2(1)+Bc3(1)
=1000*29/60+0+1000*29/60=966.7[Wh]
となる。
 次に、調整制御部114は、ずれD(t)と充電調整能力Bc(t)との比較を行い、D(t)+α≧Bc(t)(式10)を満たすか否かを判断する(ステップS208-1)。具体的には、調整制御部114が式10を満たすと判断した場合(S208-1のYES)、処理は、蓄電池302において充電が開始されるS209-1に進む。一方、調整制御部114が式10を満たさない、つまり式9を満たすと判断した場合(S208-1のNO)、処理はS201に戻り、充電は開始されない。
 この例では、閾値α=300[Wh]とする。この場合、
Bc(t)-D(t)=966.7-300=666.7>300
であるから、調整制御部114は、式9を満たすと判断する。したがって、この例では、処理はS201に戻る。これにより、上述した処理が、同時同量期間が終了するまで繰り返される。
 なお、説明のため、ステップS201~S208-1を繰り返した後、同時同量期間の残り期間が6分となり、ずれD(t)が150Whである場合を想定する。残り期間が6分の場合、上述したように、調整制御部114は、充電調整能力を以下のように算出する。
Bc(24)=Bc1(24)+Bc2(24)+Bc3(24)
=1000*6/60+0+1000*6/60=200[Wh]
 この場合、
Bc(t)-D(t)=200-150=50<300
であるから、調整制御部114は、式10を満たすと判断する。したがって、処理はS209-1に進む。
 式10を満たす場合、つまり充電の調整能力値Bc(t)からずれD(t)を減算して得られた差分が閾値α以下である場合(S208-1のYES)、調整制御部114は、充電指示を行う(ステップS209-1)。具体的には、調整制御部114は、蓄電池302個別の充電電力と、充放電時間(ここでは充電時間)とを決定する。さらに具体的には、調整制御部114は、例えば蓄電池識別子の小さい蓄電池302から順に、充電電力と、充放電時間とを決定する。そして、調整制御部114は、充電電力と充放電時間とから算出される調整電力量がD(t)と一致した場合に、処理を終了する。
 この例では、同時同量期間の残り期間が6分となり、ずれD(t)が150Whである。この場合、上述したように、調整制御部114は、蓄電池1について、充電電力を1000W(定格充電)とし、充放電時間(この場合は充電時間)を6分とすると決定する。同様に、調整制御部114は、蓄電池3について、充電電力を1000W(定格充電)とし、充放電時間を3分とすると決定する。そして、調整制御部114は、蓄電池1~蓄電池3について、充電電力と充放電時間とから算出される調整電力量がずれD(t)と一致するので、処理を終了する。
 そして、調整制御部114は、上記決定に従って生成された蓄電池1についての充放電指示を、蓄電池1を有する電力消費者システム300-1の電力消費者装置310の蓄電池制御部322に対して送信する。同様に、調整制御部114は、上記決定に従って生成された蓄電池3についての充放電指示を、蓄電池3を有する電力消費者システム300-3の電力消費者装置310の蓄電池制御部322に対して送信する。
 これらの充放電指示に従って、蓄電池制御部322は、蓄電池302に対して充放電(この場合は充電)を行うように制御する。ここで、蓄電池1は、1000Wで6分間充電し、蓄電池3は1000Wで3分間充電する。なお、蓄電池2は何もしない。
 一方、S206の処理でD(t)<0であると判定された場合(S206のNO)、調整制御部114は、放電調整能力Bd(t)を算出する(ステップS207-2)。具体的には、調整制御部114は、式8より、図14に示した蓄電池情報を用いて、放電調整能力Bd(t)を算出する。
 以下、説明のため、S204の処理において、経過時間t=1においてD(t)=-300[Wh]と算出されたことを想定する。この場合、S205の判断結果は「NO」となる。また、S206において、調整制御部114は、D(t)=-300<0であると判断するので、処理はS207-2に進む。
 このとき、調整制御部114は、残り期間29分のときの、放電調整能力Bd(t)を算出する。この場合、残り期間29分のときの放電調整能力は、
Bd(1)=Bd1(1)+Bd2(1)+Bd3(1)
=1000*29/60+2000*29/60+0=1450[Wh]
となる。
 次に、調整制御部114は、ずれD(t)と放電調整能力Bd(t)との比較を行い、|D(t)|+β≧Bd(t)(式12)を満たすか否かを判断する(ステップS208-2)。具体的には、調整制御部114が式12を満たすと判断した場合(S208-2のYES)、処理は、蓄電池302において放電が開始されるS209-2に進む。一方、調整制御部114が式12を満たさない、つまり式11を満たすと判断した場合(S208-2のNO)、処理はS201に戻り、放電は開始されない。
 この例では、閾値β=300[Wh]とする。この場合、
Bd(t)-|D(t)|=1450-300=1150>300
であるから、調整制御部114は、式11を満たすと判断する。したがって、この例では、処理はS201に戻る。これにより、上述した処理が、同時同量期間が終了するまで繰り返される。
 なお、説明のため、ステップS201~S208-2を繰り返した後、同時同量期間の残り期間が6分となり、ずれD(t)が-150Whである場合を想定する。残り期間が6分の場合、上述したように、調整制御部114は、放電調整能力を以下のように算出する。
Bd(24)=Bd1(24)+Bd2(24)+Bd3(24)
=1000*6/60+2000*6/60+0=300[Wh]
 この場合、
Bd(t)-|D(t)|=300-150=150<300
であるから、調整制御部114は、式12を満たすと判断する。したがって、処理はS209-2に進む。
 式12を満たす場合、つまり放電の調整能力値Bd(t)からずれ|D(t)|を減算して得られた差分が閾値β以下である場合(S208-2のYES)、調整制御部114は、放電指示を行う(ステップS209-2)。具体的には、調整制御部114は、蓄電池302個別の放電電力と、充放電時間(ここでは放電時間)とを決定する。さらに具体的には、調整制御部114は、例えば蓄電池識別子の小さい蓄電池302から順に、放電電力と、充放電時間とを決定する。そして、調整制御部114は、放電電力と充放電時間とから算出される調整電力量がD(t)と一致した場合に、処理を終了する。
 この例では、同時同量期間の残り期間が6分となり、ずれD(t)が-150Whである。この場合、上述したように、調整制御部114は、蓄電池1について、放電電力を1000W(定格放電)とし、充放電時間(この場合は放電時間)を6分とすると決定する。同様に、調整制御部114は、蓄電池2について、放電電力を2000W(定格放電)とし、充放電時間を1.5分とすると決定する。そして、調整制御部114は、蓄電池1~蓄電池2について、放電電力と充放電時間とから算出される調整電力量がD(t)と一致するので、処理を終了する。
 そして、調整制御部114は、上記決定に従って生成された蓄電池1についての充放電指示を、蓄電池1を有する電力消費者システム300-1の電力消費者装置310の蓄電池制御部322に対して送信する。同様に、調整制御部114は、上記決定に従って生成された蓄電池2についての充放電指示を、蓄電池2を有する電力消費者システム300-2の電力消費者装置310の蓄電池制御部322に対して送信する。
 これらの充放電指示に従って、蓄電池制御部322は、蓄電池302に対して充放電(この場合は放電)を行うように制御する。ここで、蓄電池1は、1000Wで6分間放電し、蓄電池2は2000Wで1.5分間放電する。なお、蓄電池3は何もしない。
 上述した実施の形態1においては、経過時間tにおける消費電力量の予測値と実績値とのずれD(t)を算出し、その算出されたずれD(t)を、蓄電池302等の制御可能機器等の調整能力と比較するように構成されている。そして、ずれD(t)が蓄電池302等の調整能力に近づいたとき(つまり上記式10又は式12を満たすとき)に、電力を調整する(帳尻合わせをする)ために、蓄電池302に対して充電又は放電をさせるための充放電指示を行うように構成されている。このように構成されていることによって、適切なタイミングで、電力の供給と需要とを調整する(同時同量のための電力調整を行う)ことが可能となる。
 また、上述した実施の形態1においては、適切なタイミングで電力の供給と需要とを調整するための指示を、蓄電池302を制御する装置(電力消費者装置310等)に対して送信するように構成されている。これにより、実施の形態1においては、蓄電池302との通信の頻度を抑制することが可能となる。
 具体的には、同時同量の期間に対して短い周期(例えば1分間隔)でずれ(D(t)等)を補正しようとする場合は、ズレを補正できる可能性は高まるものの、蓄電池302等の制御可能機器との通信頻度が多くなってしまう。さらに具体的には、1分間の発電と消費とを計測し、1分間のずれを同時同量期間における残り期間で充放電することによりずれを補正する場合を考える。このとき、1分間のずれは長い周期(たとえば10分間隔)におけるずれに対して小さくなる可能性が高いため、同時同量期間の残り期間で補正することは比較的容易である。しかし、同時同量期間中(たとえば30分間)に、補正のために、蓄電池302等の制御可能機器に対して、29回、制御のために指示を行わなければならない。
 一方、同時同量期間に対して長い周期(例えば10分間隔)で、ずれを補正する場合は、蓄電池302等の制御可能機器との通信頻度は少ないものの、ずれを補正できない可能性がある。さらに具体的には、30分間の同時同量期間に、10分間の発電と消費とを計測し、同時同量期間の残り期間で充放電することによりずれを補正する場合を考える。このとき、同時同量期間中に、補正のために、蓄電池302等の制御可能機器に対して、29回、制御のために、2回指示を行えばよい。しかし、10分間でのずれは短い周期(たとえば1分)でのずれに対して大きくなる可能性が高い。したがって、同時同量期間の残り期間で補正できる最大の電力量よりもずれが大きくなってしまう可能性が高くなる。
 一方、本実施の形態においては、上述したように、ずれと蓄電池302等の制御可能機器の調整能力を考慮した適切なタイミングで、充放電指示を行うように構成されている。したがって、実施の形態1においては、蓄電池302等の制御可能機器との通信の頻度を抑制することが可能となる。
 また、上述した実施の形態1においては、ずれD(t)を算出する際に、供給電力量として消費電力量の予測値を用いている。ここで、消費電力量の予測値は、電力の調達のために得られたものであるので、ずれD(t)を算出するために別個に算出されたものではない。そして、消費電力量の予測値を用いることによって、供給される発電電力の電力量を計測する必要がない。したがって、実施の形態1においては、ずれD(t)の算出が容易となる。
 なお、実施の形態1においては、調整制御部114が蓄電池制御部322に対して充放電指示を送信し、蓄電池制御部322が蓄電池302を制御している。しかしながら、調整制御部114が蓄電池302対して直接充放電指示を送信してもよい。なお、「調整制御部114が蓄電池302に対して充放電指示を送信する」ということは、「調整制御部114が蓄電池制御部322に対して充放電指示を送信し、蓄電池制御部322が蓄電池302を制御する」ことも包含する。
(実施の形態2)
 次に、実施の形態2について説明する。実施の形態2は、消費電力量の予測値の代わりに、発電事業者システム200において計測された発電電力量の計測値(発電計測値)を、消費電力量の実績値と比較する点で、実施の形態1と異なる。その他の構成については、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。実施の形態2は、発電事業者が所有する発電機器202で発電された電源を一括購入する場合など、電力調整装置100によって調達された発電電力(発電電力量)の計測値を計測できる場合に適用できる。
 なお、図2に記載された電力流通システム50については、実施の形態2においても適用される。また、電力調整装置100のハードウェア構成は、図4に示したものと同様である。また、発電事業者システム200のハードウェア構成は、図5に示したものと同様である。また、電力消費者システム300のハードウェア構成は、図6に示したものと同様である。これらのことは、特に指摘しない限り、他の実施の形態についても同様である。
 図19は、実施の形態2にかかる電力流通システム50の機能ブロックの定義図である。電力調整装置100は、実施の形態1と同様の機能ブロックを有する。同様に、電力消費者装置310も、実施の形態1と同様の機能ブロックを有する。一方、発電事業者装置210は、発電制御部221の他に、発電計測部222を有する。また、発電事業者装置210のストレージ214には、発電計測モジュールが記憶されている。プロセッサ212は、この発電計測モジュールを実行することで、発電計測部222の機能を実現する。なお、実施の形態2においては、消費予測部111及び電力調達部112は、なくてもよい。
 図20は、実施の形態2にかかる電力流通システム50の内部ブロック図である。以下、実施の形態1と異なる構成について説明する。発電計測部222は、発電機器202で発電された発電電力を計測する。そして、発電計測部222は、1分単位で発電消費電力量(発電電力量の計測値)[Wh]を算出して、その値を記憶する。
 具体的には、発電計測部222は、変流器204及び入出力インタフェース215を用いて、発電機器202で発電された電力における電流[A]を計測する。同様に、発電計測部222は、変圧器206及び入出力インタフェース215を用いて、発電機器202で発電された電力における電圧[V]を計測する。これにより、発電計測部222は、発電機器202で発電された電力についての発電電力量の計測値[Wh]を算出する。そして、発電計測部222は、同時同量監視部113からの要求を通信ネットワーク60及び入出力インタフェース215を介して受信すると、算出された発電電力量の計測値を、入出力インタフェース215及び通信ネットワーク60を介して、同時同量監視部113に対して送信する。
 また、実施の形態1においては、同時同量監視部113は、消費予測部111から消費電力量の予測情報を取得するとしたが、実施の形態2においては、この処理は行われない。その代わりに、同時同量監視部113は、発電事業者装置210の発電計測部222から、発電電力量の計測値を1分単位で取得する。さらに、同時同量監視部113は、1つ以上の発電事業者システム200についての発電電力量の計測値の合計値を算出する。
 具体的には、同時同量監視部113は、計測期間を指定して、発電計測部222に対して発電電力量の計測値の要求を送信する。発電計測部222は、同時同量監視部113から発電電力量の計測値の要求を受け付けると、同時同量監視部113に対して発電電力量の計測値を示す情報を送信する。これにより、同時同量監視部113は、各発電事業者装置210の発電計測部222から、各発電事業者システム200についての発電電力量の計測値を取得する。
 図21は、実施の形態2にかかる、発電電力量の計測値を例示する図である。図21には、計測期間と、その計測期間において発電された発電電力量の計測値[Wh]が示されている。例えば、2014/01/01の00:00:00から00:01:00の間に、発電機器202において、電力量3kWhの電力が発電されている。
 さらに、同時同量監視部113は、以下に示すように、同時同量期間における経過時間t(0<t≦30)における、発電電力量の計測値と消費電力量の実績値とのずれD1(t)[Wh](第1の差分)を算出する。つまり、実施の形態2においては、「発電電力量の計測値」が、「電力消費者が供給され得る供給電力量」に対応する。具体的には、同時同量監視部113は、以下の式20を用いて、経過時間tまでの発電電力量の計測値の積算値Egsum(t)[Wh]を算出する。ここで、Egen(t)[Wh]は、1分単位の発電電力量の計測値である。具体的には、Egen(t)は、t-1[分]からt[分]までの発電電力量の計測値である。また、Egen(0)=0であるので、式20においてはEgen(0)を省略している。
(式20)
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000011
 図22は、実施の形態2にかかる、発電電力量の計測値Egsum(t)のグラフを示す図である。横軸は30分の同時同量期間における経過時間t[分]であり、縦軸はその経過時間tにおける発電電力量の計測値(積算値)である。図22に示すように、発電電力量の計測値(積算値)は、時間が進むにつれて増加する。なお、当然ながら、発電電力量の計測値は、現在時刻までしか計測されないため、現在時刻以降の値については不明である。
 さらに、同時同量監視部113は、経過時間tにおける、発電電力量の計測値と消費電力量の実績値とのずれD1(t)を算出する。そして、同時同量監視部113は、算出されたずれD1(t)と、同時同量期間の残り期間とを示す情報を、調整制御部114に対して出力する。調整制御部114は、D(t)の代わりにD1(t)を用いて、実施の形態1と同様の処理を行う。
 具体的には、同時同量監視部113は、発電電力量の計測値Egsum(t)及び消費電力量の実績値Easum(t)を用いて、以下の式21により、経過時間tにおける、発電電力量の計測値と消費電力量の実績値とのずれD1(t)を算出する。
(式21)
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000012
 図23は、実施の形態2にかかる、発電電力量の計測値と消費電力量の実績値とのずれD1(t)の算出方法を示す図である。図22と同様に、横軸は同時同量期間における経過時間t[分]であり、縦軸はその経過時間tにおける電力量の積算値である。また、破線は、発電電力量の計測値Egsum(t)を示し、実線は、消費電力量の実績値Easum(t)を示す。さらに、図23には、経過時間t1におけるずれD1(t1)が示されている。
 本実施の形態2においては、供給電力量として、消費電力量の予測値ではなく、発電電力量の計測値を用いるとした。これにより、実施の形態2にかかる電力調整装置100は、発電電力量の計測値と消費電力量の実績値とのずれD1(t)を用いて、電力調整にかかる指示を行うことが可能となる。これによって、外部電源の一括購入など、電力消費者システム300-1~300-Nの消費を、一括購入による外部電源の発電で賄う場合でも、消費と発電とを同時同量とする(つまり消費電力量と発電電力量とを調整する)ことが可能となる。なお、電力の需要と供給との調整を行う際に、供給電力量と消費電力量の実績値とのずれ(第1の差分)として、電力消費者が実際に供給される電力量(発電電力量の計測値)と、電力消費者が実際に消費する電力量(消費電力量の実績値)との差分とした方が、実施の形態1の構成と比較してより正確である。したがって、電力調整制御(充放電指示)の精度及び電力調整制御を行うタイミングの精度をより向上させることが可能となる。
(実施の形態3)
 次に、実施の形態3について説明する。実施の形態1では、消費電力量の予測値の通りに電力が調達されるとしていた。一方、実施の形態3では、消費電力量の予測値の通りに電力が調達されない可能性がある点で、実施の形態1と異なる。その他の構成については、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
 同時同量監視部113は、以下の式22を用いて、実際に調達されると決定された30分単位の調達電力量Eget[Wh]を基に、瞬時電力の予測値p[W]を算出する。これ以外の処理については、実施の形態1と同様である。
(式22)
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000013
 ここで、「実際に調達されると決定された30分単位の調達電力量Eget」とは、同時同量期間の開始までに、その同時同量期間において発電事業者が供給すると約束した電力量である。つまり、調達電力量Eget[Wh]は、電力消費者に供給される電力量の期待値である。電力調整装置100は、同時同量期間の開始までに、この調達電力量Eget[Wh]を記憶している。
 そして、同時同量監視部113は、式22で得られた瞬時電力の予測値p[W]を用いて、実施の形態1と同様にして、上述した式2を用いて、経過時間tにおける調達電力量の予測値(積算値)Eest(t)を算出する。同時同量監視部113は、実施の形態1と同様にして、式4を用いて、調達電力量の予測値と消費電力量の実績値とのずれD(t)を算出する。つまり、実施の形態3においては、「調達電力量(の予測値)」が、「電力消費者が供給され得る供給電力量」に対応する。以降の処理については、実施の形態1と同様である。
 実施の形態3においては、実際に調達されると決定された30分単位の調達電力量Eget[Wh]を用いて、ずれD(t)を算出し、この算出されたずれD(t)を用いて、電力調整制御のための指示を行うように構成されている。したがって、消費電力量の予測値の通りに電力が調達されない場合であっても、実施の形態1と同様の効果を得ることが可能となる。つまり、消費電力量の予測値の通りに電力が調達されない場合であっても、調達電力量と消費電力量の実績値との調整(同時同量)を行うことができる。なお、実施の形態3においては、消費電力量の予測値を用いてずれD(t)を算出する場合よりもずれD(t)の精度が向上する。したがって、電力調整制御(充放電指示)の精度及び電力調整制御を行うタイミングの精度をより向上させることが可能となる。さらに、発電電力量の実績値を計測する必要がないので、実施の形態2と比較して、処理が簡略化される。
(実施の形態4)
 次に、実施の形態4について説明する。実施の形態1においては、消費予測部111は、図8に例示するように、30分単位での消費電力量が予測するとした。これにより、実施の形態1においては、同時同量監視部113は、各時刻における消費電力量を予測する場合に、式1を用いて、瞬時電力の予測値p[W]を算出するとした。この場合、30分の同時同量期間において、瞬時電力の予測値p[W]は一定となるが、実際には、瞬時電力は変化することが多い。
 これに対し、実施の形態4においては、同時同量期間においてより細かく消費電力量の予測が可能な点で、実施の形態1と異なる。その他の構成については、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。実施の形態4においては、消費予測部111は、30分単位ではなく、より細かい時間間隔(例えば1分ごと)で、消費電力量を予測できる。例えば、消費予測部111は、図11と同様に、2014/01/01の00:00:00から00:01:00の間に、電力量3kWhの電力が消費されると予測できる。
 これらの各時間間隔における消費電力量の予測値をEe(t)[Wh]とすると、同時同量監視部113は、式2の代わりに、以下の式23を用いて、経過時間tにおける消費電力量の予測値(積算値)Eest(t)[Wh]を算出する。ここで、Ee(t)[Wh]は、1分単位の消費電力量の予測値である。具体的には、Ee(t)は、t-1[分]からt[分]までの消費電力量の予測値である。なお、Ee(0)=0であるので、式23においては、Ee(0)を省略している。
(式23)
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000014
 ここで、図11と同様に消費電力量が予測されるとすると、上記式23において、Ee(1)=3k[Wh]、Ee(2)=4k[Wh]、Ee(3)=2k[Wh]となる。同時同量監視部113は、実施の形態1と同様にして、式4を用いて、消費電力量の予測値と消費電力量の実績値とのずれD(t)を算出する。つまり、実施の形態4においては、「消費電力量の予測値」が、「電力消費者が供給され得る供給電力量」に対応する。
 以降の処理については、実施の形態1と同様である。なお、Ee(t)は、経過時間tについての何らかの関数であってもよい。また、各時刻における瞬時電力[W]を予測できるのであれば、時刻tの関数である瞬時電力p(t)を時間で積分したものを、Eest(t)としてもよい。
 上述した式2よりも、実施の形態4にかかる式23の方が、経過時間Tにおける消費電力量の予測値(積算値)をより正確に導出することが可能となる。これにより、実施の形態4においては、より正確にずれD(t)を算出することが可能となる。したがって、実施の形態4においては、電力調整制御(充放電指示)の精度及び電力調整制御を行うタイミングの精度をより向上させることが可能となる。
(実施の形態5)
 次に、実施の形態5について説明する。実施の形態5においては、閾値α及び閾値βは、同時同量期間における経過時間tの関数である点で、他の実施の形態と異なる。その他の構成については、実施の形態1等と同様であるので、説明を省略する。
 調整制御部114は、閾値αを、以下の式24を用いて決定する。また、調整制御部114は、閾値βを、以下の式25を用いて決定する。
(式24)
α(t)=a1+a2*t
(式25)
β(t)=b1+b2*t
 ここで、a1は閾値αの初期値である。また、a2は、重み定数である。また、a1は、消費電力量の予測値(又は調達電力量)に応じて定められてもよい。例えば、a1は、消費電力量の予測値(又は調達電力量)が大きくなるにつれて大きくなるように決定されてもよい。b1及びb2についても、それぞれ、a1及びa2と同様である。以下、αについて説明するが、βについても同様である。
 a1及びa2を正の値とすれば、閾値αは、時間の経過につれて大きくなる。これにより、同時同量期間において時間が経過するにつれて、閾値(マージン)がより厳しいものとなる。つまり、ずれD(t)及び調整能力値Bc(t)が、それぞれ、同時同量期間の初期の段階と終期の段階とで同じである場合を想定する。このとき、同時同量期間の初期では閾値αは小さいので、D(t)+α<Bc(t)(式9)を満たす可能性が高くなる。一方、同時同量期間の終期では閾値αは大きいので、D(t)+α≧Bc(t)(式10)を満たす可能性が高くなる。これにより、30分間での電力の需要と供給との帳尻合わせを行うために、同時同量期間の満了が近づくにつれてより確実に調整制御のための充放電指示を行うことが可能となる。
(実施の形態6)
 次に、実施の形態6について説明する。実施の形態1では、充放電指示を1回行ったら処理が終了するとした。これに対し、実施の形態6では、この調整制御つまり充放電指示が、予め定められた回数以下行われる点で、他の実施の形態と異なる。その他の構成については、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
 図24は、実施の形態6にかかる、同時同量制御のための電力調整にかかる指示についての動作を示すフローチャートである。S201~S209の処理については、図18と同様であるので、説明を省略する。ここで、調整制御部114は、充放電指示を行った回数をカウントしている。
 充放電指示がなされると、調整制御部114は、充放電指示を行った回数がM回であるか否かを判断する(ステップS220)。ここで、Mは、予め定められた1以上の整数である。充放電指示を行った回数がM回であると判断された場合(S220のYES)、処理は終了する。一方、充放電指示を行った回数がM回でないと判断された場合(S220のNO)、処理はS201に戻り、S201~S209の処理が繰り返される。なお、M=1の場合、実施の形態1と実質的に同様の動作となる。
 なお、この場合、例えば2回目の充放電指示に関する調整制御は、1回目の充放電指示に関する調整制御と重畳してなされる。つまり、例えば、1回目の充放電指示により、蓄電池1は、1000Wで6分間充電し、蓄電池3は1000Wで3分間充電すると仮定する。この場合、調整制御部114が、残り時間3分(経過時間t=27[分])で2回目の充放電指示を行うと判断した場合、蓄電池1に関する蓄電池情報において、充放電電力は1000Wつまり定格充電となっている。したがって、調整制御部114は、蓄電池1についての充電の調整能力Bc1(t)は0Whであると判断する。したがって、調整制御部114は、他の蓄電池302を用いて調整を行うように処理する。
 以上のように構成することにより、充放電指示を行う回数が、M回以下に制限される。これにより、充放電指示を行う頻度を抑制することが可能となる。さらに、充放電指示を行う頻度を抑制することにより、電力消費者システム300(及び蓄電池302)との通信の頻度を抑制することが可能となる。なお、Mの値を小さくするほど、充放電指示を行う頻度を抑制することが可能となる。一方、Mの値を大きくすると、充放電指示を行う頻度が大きくなる可能性はあるが、一度、充放電指示を行った後、ずれD(t)が大きくなってしまった場合であっても、確実に充放電指示を行うことが可能となる。したがって、より確実に電力の調整制御を行うことが可能となる。
(実施の形態7)
 次に、実施の形態7について説明する。実施の形態7は、蓄電池制御部が電力消費者装置310ではなく電力調整装置100に設けられている点で、他の実施の形態と異なる。さらに、実施の形態7においては、蓄電池302は、電力調整装置100によって制御可能な任意の位置に設けられている。
 図25は、実施の形態7にかかる電力流通システム50の機能ブロックの定義図である。電力調整装置100は、実施の形態1と同様の機能ブロックの他に、蓄電池制御部115を有する。その代わり、電力消費者装置310は、蓄電池制御部を有していなくてもよい。なお、発電事業者装置210は、実施の形態1と同様の機能ブロックを有する。また、電力調整装置100のストレージ104には、蓄電池制御モジュールが記憶されている。プロセッサ102は、この蓄電池制御モジュールを実行することで、蓄電池制御部115の機能を実現する。
 図26は、実施の形態7にかかる電力流通システム50の内部ブロック図である。以下、実施の形態1と異なる構成について説明する。蓄電池制御部115は、蓄電池制御部322と同様の機能を有している。調整制御部114は、蓄電池制御部115から蓄電池情報を取得する。さらに、調整制御部114は、蓄電池制御部115に対して充放電指示を出力する。
 実施の形態7においては、蓄電池302(制御可能機器)が電力消費者システム300に設けられていない場合であっても、電力調整装置100に設けられた蓄電池制御部115によって、蓄電池302を制御することが可能となる。したがって、蓄電池302(制御可能機器)が電力消費者システム300に設けられていない場合であっても、実施の形態1等と同様の構成を実現することが可能となる。
(実施の形態8)
 次に、実施の形態8について説明する。実施の形態1においては、30分の同時同量期間におけるある経過時間t[分](0<t≦30)における消費電力量の予測と実績とのずれD(t)[Wh]を、第1の差分としていた。これに対し、実施の形態8においては、経過時間tにおいて、同時同量期間の終了の時点(つまり経過時間t=30[分])における消費電力量の予測と実績とのずれの推定値Dend(t)[Wh]を算出する点で、他の実施の形態と異なる。
 具体的には、同時同量監視部113は、経過時間tにおいて、同時同量期間の終了の時点における消費電力量(積算値)の実績の推定値Cend(t)を算出する。そして、以下の式26により、同時同量監視部113は、経過時間tにおいて、同時同量期間の終了の時点における消費電力量の予測と実績とのずれの推定値Dend(t)[Wh](第1の差分)を算出する。
(式26)
Dend(t)=Eexp-Cend(t)
 つまり、実施の形態8においては、「経過時間tにおいて推定される、同時同量期間の終了の時点における消費電力量の予測値」が、「電力消費者が供給され得る供給電力量」に対応する。また、実施の形態8においては、「経過時間tにおいて推定される、同時同量期間の終了の時点における消費電力量(積算値)の実績値」が、「消費電力量の実績に関する実績値」に対応する。なお、経過時間tにおける同時同量期間の終了の時点での消費電力量の実績の推定値Cend(t)については後述する。
 式26において、Eexp[Wh]は、実施の形態1と同様に、t=30[分]つまり同時同量期間が終了したときの消費電力量の予測値(積算値)である。したがって、式26においては、式4の「Eest(t)」が「Eexp」に置き換わっている。さらに、式26においては、式4の「Easum(t)」(つまり経過時間tにおける消費電力量の実績値)が、同時同量期間の終了の時点における消費電力量(積算値)の実績の推定値Cend(t)に置き換わっている。
 図27は、実施の形態8にかかる、同時同量期間の終了の時点における消費電力量の予測と実績とのずれの推定値Dend(t)[Wh]を算出する第1の方法を例示する図である。図12と同様に、横軸は同時同量期間における経過時間t[分]であり、縦軸はその経過時間tにおける消費電力量の積算値[Wh]である。また、破線は、消費電力量の予測値Eest(t)を示し、細い実線は、消費電力量の実績値Easum(t)を示す。
 ここで、経過時間t1[分]までの消費電力の平均pc-aveは、
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000015
で表される。また、実施の形態8においては、経過時間t1[分]までの平均電力pc-aveで以降の時刻t1~30[分]も電力が消費されることにより、消費電力量(積算値)が増加すると仮定する。この場合、同時同量監視部113は、以下の式27を用いて、経過時間t1における、t=30[分]での消費電力量(積算値)の実績の推定値Cend(t1)を算出する。
(式27)
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000016
 同時同量監視部113は、式26及び式27を用いて、以下の式28により、Dend(t1)を算出する。
(式28)
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000017
 ここで、Cend(t1)は、経過時間t1における消費電力量の実績値Easum(t)についての点P1と、原点とを通る以下の式29で示されるtの1次式Et1(t)(太い実線で示す)について、t=30としたものであってもよい。
(式29)
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000018
 図28は、実施の形態8にかかる、同時同量期間の終了の時点における消費電力量の予測と実績とのずれの推定値Dend(t)[Wh]を算出する第2の方法を例示する図である。図12と同様に、横軸は同時同量期間における経過時間t[分]であり、縦軸はその経過時間tにおける消費電力量の積算値[Wh]である。また、破線は、消費電力量の予測値Eest(t)を示し、細い実線は、消費電力量の実績値Easum(t)を示す。
 ここで、同時同量監視部113は、経過時間t1[分]までの消費電力量の実績値(積算値)の履歴から、消費電力量の実績値を表す、時刻(経過時間)tについての関数を推定する。例えば、同時同量監視部113は、経過時間t1[分]までの消費電力量の実績値(積算値)の履歴から、最小二乗法を用いて、以下の式30で示される1次式Et1(t)(太い実線で示す)を推定する。
(式30)
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000019
 同時同量監視部113は、上記式30で示される1次式Et1(t)について、t=30とすることにより、以下の式31に示すように、経過時間t1における、t=30[分]での消費電力量(積算値)の実績の推定値Cend(t1)を算出する。
(式31)
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000020
 同時同量監視部113は、式26及び式31を用いて、以下の式32により、Dend(t1)を算出する。
(式32)
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000021
 なお、図28では、同時同量監視部113は、経過時間t1[分]までの消費電力量の実績値(積算値)の履歴から1次式を推定するとしたが、n次式(nは任意の1以上の整数)を推定するようにしてもよい。
 さらに、電力調整装置100は、実施の形態1におけるD(t)をDend(t)に置き換えて、実施の形態1と同様の処理を行う。つまり調整制御部114は、上述した式9~式12について、D(t)をDend(t)に置き換えて、充電又は放電による調整制御の指示の判定を行う。また、調整制御部114は、充放電指示を生成する際に、D(t)の代わりにDend(t)を用いる。
 同時同量期間における電力調整(帳尻合わせ)は、同時同量期間の終了時点で、消費電力量の予測値と実績値とのずれが0に近くなるようにすればよい。したがって、同時同量期間における電力調整(帳尻合わせ)を行う際に、同時同量期間の終了時点におけるずれを考慮することが望ましい。実施の形態8は、上述したように、同時同量期間の終了時点におけるずれを推定している。したがって、実施の形態8においては、実施の形態1と比較して、より適切なタイミングで、電力調整にかかる充放電指示を行うことが可能となる。
 特に、実施の形態8は、同時同量期間において、消費電力量の実績値(積算値)が一定の割合で増加しない場合に有効である。つまり、実施の形態1においては、経過時間t1においてずれD(t)が大きくなって、充放電指示を行う条件(式10又は式12)を満たす場合に、充放電指示が行われる。しかしながら、実際には、t1の後で、消費電力量の実績値(積算値)が、消費電力量の予測値(積算値)に近づくような挙動を示す場合がある。この場合には、経過時間t1における充放電指示は、無駄であった可能性がある。
 図28に示すように、経過時間t1においては、ずれはD(t1)となっている。一方、実施の形態8においては、経過時間t1[分]までの消費電力量の実績値(積算値)の履歴から、同時同量期間の終了時点(経過時間30分)でのずれDend(t1)が推定される。ここで、D(t1)>Dend(t1)とする。このとき、実施の形態1では、D(t1)が式10を満たす場合には充放電指示が行われるが、実施の形態8では、Dend(t1)が式9を満たす場合には充放電指示は行われない。したがって、実施の形態8においては、実施の形態1と比較して、より適切なタイミングで、電力調整にかかる充放電指示を行うことが可能となる。
(実施の形態9)
 次に、実施の形態9について説明する。実施の形態2においては、30分の同時同量期間におけるある経過時間t[分](0<t≦30)における発電電力量の計測値と消費電力量の実績値とのずれD1(t)[Wh]を、第1の差分としていた。これに対し、実施の形態9においては、経過時間tにおいて、同時同量期間の終了の時点(つまり経過時間t=30[分])における発電電力量の計測値と消費電力量の実績値とのずれの推定値Dend1(t)[Wh]を算出する点で、実施の形態2と異なる。
 具体的には、同時同量監視部113は、経過時間tにおいて、同時同量期間の終了の時点における発電電力量(積算値)の計測値(実績)の推定値Gend(t)を算出する。さらに、同時同量監視部113は、実施の形態8と同様に、経過時間tにおいて、同時同量期間の終了の時点における消費電力量(積算値)の実績の推定値Cend(t)を算出する。
 そして、以下の式33により、同時同量監視部113は、経過時間tにおいて、同時同量期間の終了の時点における発電電力量の計測値と消費電力量の実績値とのずれの推定値Dend1(t)[Wh](第1の差分)を算出する。つまり、実施の形態9においては、「経過時間tにおいて推定される、同時同量期間の終了の時点における発電電力量の計測値」が、「電力消費者が供給され得る供給電力量」に対応する。経過時間tにおける同時同量期間の終了の時点での発電電力量の実績の推定値Gend(t)については後述する。
(式33)
Dend1(t)=Gend(t)-Cend(t)
 式33においては、式21の「Egsum(t)」(つまり経過時間tにおける発電電力量の実績値)が、同時同量期間の終了の時点における発電電力量(積算値)の実績の推定値「Gend(t)」に置き換わっている。さらに、式33においては、式21の「Easum(t)」(つまり経過時間tにおける消費電力量の実績値)が、同時同量期間の終了の時点における消費電力量(積算値)の実績の推定値Cend(t)に置き換わっている。
 図29は、実施の形態9にかかる、同時同量期間の終了の時点における発電電力量の計測値と消費電力量の実績値とのずれの推定値Dend1(t)[Wh]を算出する方法を例示する図である。図12と同様に、横軸は同時同量期間における経過時間t[分]であり、縦軸はその経過時間tにおける電力量の積算値[Wh]である。細い実線は、消費電力量の実績値Easum(t)を示す。また、細い破線は、発電電力量の計測値Egsum(t)を示す。
 ここで、経過時間t1[分]までの発電電力の平均pg-aveは、
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000022
で表される。また、実施の形態9においては、経過時間t1[分]までの平均電力pg-aveで以降の時刻t1~30[分]も発電されることにより、発電電力量(積算値)が増加すると仮定する。同様に、実施の形態9においては、実施の形態8と同様に、経過時間t1[分]までの平均電力pc-aveで以降の時刻t1~30[分]も電力が消費されることにより、消費電力量(積算値)が増加すると仮定する。
 同時同量監視部113は、実施の形態8と同様に、上述した式27を用いて、経過時間t1における、t=30[分]での消費電力量(積算値)の実績の推定値Cend(t1)を算出する。同様に、同時同量監視部113は、以下の式34を用いて、経過時間t1における、t=30[分]での発電電力量(積算値)の実績の推定値Gend(t1)を算出する。
(式34)
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000023
 同時同量監視部113は、式27、式33及び式34を用いて、以下の式35により、Dend1(t1)を算出する。
(式35)
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000024
 ここで、図27を用いて上述したように、Cend(t1)は、経過時間t1における消費電力量の実績値Easum(t)についての点P1と、原点とを通る上記式29で示されるtの1次式Et1(t)(太い実線で示す)について、t=30としたものであってもよい。同様に、Gend(t1)は、経過時間t1における発電電力量の計測値Egsum(t)についての点P2と、原点とを通る以下の式36で示されるtの1次式Gt1(t)(太い破線で示す)について、t=30としたものであってもよい。
(式36)
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000025
 さらに、電力調整装置100は、実施の形態1におけるD(t)をDend1(t)に置き換えて、実施の形態1と同様の処理を行う。つまり調整制御部114は、上述した式9~式12について、D(t)をDend1(t)に置き換えて、充電又は放電による調整制御の指示の判定を行う。また、調整制御部114は、充放電指示を生成する際に、D(t)の代わりにDend1(t)を用いる。
 実施の形態8と同様に、実施の形態9は、上述したように、同時同量期間の終了時点におけるずれを推定している。したがって、実施の形態9においては、実施の形態2と比較して、より適切なタイミングで、電力調整にかかる充放電指示を行うことが可能となる。なお、実施の形態9においても、実施の形態8と同様に、図28を用いて説明したように、同時同量監視部113は、経過時間t1[分]までの発電電力量の計測値(積算値)の履歴から、発電電力量の実績値を表す、時刻(経過時間)tについての関数を推定してもよい。
(変形例)
 なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、上述した複数の実施の形態それぞれは、他の任意の実施の形態に対して適用可能である。また、上述した複数の実施の形態それぞれは、他の任意の複数の実施の形態に対して適用可能である。例えば、実施の形態6の構成については、実施の形態1だけでなく、上述した他の任意の実施の形態(例えば実施の形態2)に対しても適用可能である。つまり、例えば、実施の形態2においても、充放電指示が予め定められた回数以下行われるように構成されてもよい。他の実施の形態についても同様である。
 また、例えば、上述したフローチャートにおいて、各処理(ステップ)の順序は、適宜、変更可能である。また、複数ある処理(ステップ)のうちの1つ以上は、省略されてもよい。例えば、図8において、S202の処理は、S203の処理の後で行われてもよい。また、上述した実施の形態においては、S205の処理は同時同量監視部113によって行われるとしたが、調整制御部114によって行われるとしてもよい。
 また、上述した実施の形態においては、1つの発電事業者システム200の発電事業者装置210に対して発電要求が送信されるとしたが、複数の発電事業者装置210に対して発電要求が送信されるようにしてもよい。この場合、電力調達部112は、消費電力量の予測情報に応じて、各同時同量期間における消費電力量を満たすように、複数の発電事業者装置210の発電制御部221それぞれに対して、分散して発電要求を送信してもよい。つまり、各発電制御部221に対して送信される発電要求に示された発電電力量の合計が、消費電力量の予測情報に示された消費電力量と同じとなるように構成されてもよい。また、この場合、同時同量監視部113は、複数の発電計測部222から発電電力量の実績値を取得するようにしてもよい。
 また、上述した実施の形態においては、電力消費者システム300は複数であるとしたが、電力消費者システム300は1つであってもよい。同様に、上述した実施の形態においては、蓄電池302は複数あるとしたが、蓄電池302は1つであってもよい。この場合、1つの蓄電池302は、電力流通システム50において電力調整制御が実現され得る容量を有している。
 また、上述した実施の形態では、調整制御部114は、充電(又は放電)の調整能力と、蓄電池302個別の充電電力(又は放電電力)及び充放電時間とを算出する際に、それぞれについて制限を加えることも可能である。例えば、蓄電池302に対する充放電指示において、充電電力を定格充電にすることしか指示できないように構成してもよい。また、充放電指示において、充電電力を定格充電の例えば20%の電力値にしか指示できないように構成してもよい。また、充放電指示において、蓄電残量を、定格容量の例えば20%~80%に維持するように指示しなければならないように構成してもよい。
 また、上述した実施の形態においては、制御可能機器は蓄電池302であるとしたが、制御可能機器は蓄電池でなくてもよい。制御可能機器は、消費電力(消費電力量)を制御可能な負荷(例えば負荷301)であってもよく、又は、発電電力(発電電力量)を制御可能な発電機器(例えば発電機器202)であってもよい。つまり、制御可能機器として、電力消費者の家電製品、分散型電源、電力貯蔵システム等、外部からの指示に応じて発電電力や消費電力が変更可能な全ての機器が利用可能である。
 この場合、電力調整装置100は、負荷又は発電機器の調整能力を算出するようにしてもよい。具体的には、調整制御部114は、制御可能機器である各機器から、上述した「蓄電池情報」に対応する情報(制御可能機器情報)を取得する。そして、調整制御部114は、各機器から取得した制御可能機器情報を用いて、各機器の調整能力(消費電力量又は発電電力量等)を算出する。そして、調整制御部114は、上述した、供給電力量と消費電力量の実績値との差分、及び、各機器の調整能力から、電力調整指示を生成し、生成された電力調整指示を、各機器を制御する機能(蓄電池制御部322に対応する機能)に対して送信する。
 ここで、制御可能機器が「負荷」である場合、電力調整装置100は、上述した実施の形態における「充電指示」(消費電力量の実績値が過小である旨の電力調整指示)を行うときに、現在の状態から負荷値(消費電力又は消費電力量)を増大させるように負荷を制御してもよい。一方、電力調整装置100は、上述した実施の形態における「放電指示」(消費電力量の実績値が過大である旨の電力調整指示)を行うときに、現在の状態から負荷値を減少させるように負荷を制御してもよい。
 また、制御可能機器が「発電機器」である場合、電力調整装置100は、「充電指示」(消費電力量の実績値が過小である旨の電力調整指示)を行うときに、現在の状態から発電量(発電電力又は発電電力量)を減少させるように発電機器を制御してもよい。一方、電力調整装置100は、上述した実施の形態における「放電指示」(消費電力量の実績値が過大である旨の電力調整指示)を行うときに、現在の状態から発電量を増加させるように発電機器を制御してもよい。
 また、制御可能機器が、負荷の一例であるエアコンである場合について説明する。この場合、調整制御部114は、制御可能機器情報として、エアコンの設定可能な運転モードの種類及びそのときの消費電力量、現在の運転モード及び現在の消費電力等を示す情報を、エアコンから取得してもよい。言い換えると、調整制御部114は、エアコン出力(冷房/暖房等)の強弱、運転モード、又はオンオフ制御による調整能力を取得する。例えば、調整制御部114は、運転モードと、そのときの消費電力とを対応付けたテーブルを取得するようにしてもよい。そして、調整制御部114は、そのテーブルを用いて、各運転モードに応じた消費電力から、上述した実施の形態と同様の方法で、エアコンの調整能力を算出してもよい。
 上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
 以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記によって限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
 この出願は、2015年3月12日に出願された日本出願特願2015-049572を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1 電力流通システム
10 電力調整装置
12 差分算出部
14 指示部
20 電力消費ユニット
30 制御可能機器
50 電力流通システム
60 通信ネットワーク
70 電力網
100 電力調整装置
111 消費予測部
112 電力調達部
113 同時同量監視部
114 調整制御部
115 蓄電池制御部
200 発電事業者システム
202 発電機器
210 発電事業者装置
221 発電制御部
222 発電計測部
300 電力消費者システム
301 負荷
302 蓄電池
310 電力消費者装置
321 消費計測部
322 蓄電池制御部

Claims (24)

  1.  少なくとも1つの電力消費ユニットが供給され得る電力量に関する供給電力量と、前記電力消費ユニットによって実際に消費された消費電力量の実績に関する実績値との第1の差分を算出する差分算出手段と、
     少なくとも1つの制御可能機器の調整能力を示す調整能力値から前記第1の差分を減算して得られた第2の差分が閾値以下である場合に、前記制御可能機器に対して、電力の調整のための指示を行う指示手段と
     を有する電力調整装置。
  2.  前記差分算出手段は、予め定められた第1の期間の開始時刻から前記第1の期間における第1の時刻までに供給され得る電力量に関する前記供給電力量と、前記第1の期間の開始時刻から前記第1の時刻までに実際に消費された電力量に関する前記消費電力量の実績値とを比較することによって、前記第1の差分を算出し、
     前記調整能力値は、前記第1の時刻から前記第1の期間の終了時刻までの期間において前記制御可能機器が調整可能な電力量に対応し、
     前記指示手段は、前記第1の期間における供給電力量と消費電力量との差が低減するように、前記制御可能機器に対して指示を行う
     請求項1に記載の電力調整装置。
  3.  前記指示手段は、前記第1の期間において予め定められた回数以下の回数で、前記制御可能機器に対して指示を行う
     請求項2に記載の電力調整装置。
  4.  前記閾値は、前記第1の時刻に応じて決定される
     請求項2又は3に記載の電力調整装置。
  5.  前記制御可能機器は複数設けられており、
     前記指示手段は、前記制御可能機器それぞれの調整能力値の大きさに応じて、前記制御可能機器それぞれに対して指示を行う
     請求項1から4のいずれか1項に記載の電力調整装置。
  6.  前記供給電力量は、前記電力消費ユニットに供給され得る電力量の期待値であり、
     前記差分算出手段は、前記期待値と前記消費電力量の前記実績値との差分である前記第1の差分を算出する
     請求項1から5のいずれか1項に記載の電力調整装置。
  7.  前記閾値は、前記期待値に応じて決定される
     請求項6に記載の電力調整装置。
  8.  前記期待値は、前記電力消費ユニットにおける消費電力量の予測値であり、
     前記差分算出手段は、前記消費電力量の予測値と前記消費電力量の前記実績値との差分である前記第1の差分を算出する
     請求項6又は7に記載の電力調整装置。
  9.  前記期待値は、予め定められた第1の期間で前記電力消費ユニットについて調達可能な調達電力量の予測値であり、
     前記差分算出手段は、前記調達電力量の予測値と前記消費電力量の前記実績値との差分である前記第1の差分を算出する
     請求項6又は7に記載の電力調整装置。
  10.  前記供給電力量は、発電事業者が前記電力消費ユニットに供給するために発電した電力量を計測して得られた発電計測値であり、
     前記差分算出手段は、前記発電計測値と前記消費電力量の前記実績値との差分である前記第1の差分を算出する
     請求項1から5のいずれか1項に記載の電力調整装置。
  11.  前記消費電力量の前記実績値は、現在までに前記電力消費ユニットによって実際に消費された消費電力量の実績に基づいて将来消費されると推定される消費電力量の推定値であり、
     前記差分算出手段は、前記供給電力量と前記推定値との差分である前記第1の差分を算出する
     請求項1から10のいずれか1項に記載の電力調整装置。
  12.  発電を行って電力網に電力を供給する少なくとも1つの発電機器と、
     前記電力網を介して供給された電力を消費する少なくとも1つの電力消費ユニットと、
     前記発電機器によって供給される電力と前記電力消費ユニットによって消費される電力とを調整する電力調整装置と、
     前記電力調整装置の指示によって電力の入力又は出力を行う少なくとも1つの制御可能機器と
     を有し、
     前記電力調整装置は、
     前記電力消費ユニットが供給され得る電力量に関する供給電力量と、前記電力消費ユニットによって実際に消費された消費電力量の実績に関する実績値との第1の差分を算出する差分算出手段と、
     前記制御可能機器の調整能力を示す調整能力値から前記第1の差分を減算して得られた第2の差分が閾値以下である場合に、前記制御可能機器に対して、電力の調整のための指示を行う指示手段と
     を有する
     電力流通システム。
  13.  少なくとも1つの電力消費ユニットが供給され得る電力量に関する供給電力量と、前記電力消費ユニットによって実際に消費された消費電力量の実績に関する実績値との第1の差分を算出し、
     少なくとも1つの制御可能機器の調整能力を示す調整能力値から前記第1の差分を減算して得られた第2の差分が閾値以下である場合に、前記制御可能機器に対して、電力の調整のための指示を行う
     電力調整方法。
  14.  予め定められた第1の期間の開始時刻から前記第1の期間における第1の時刻までに供給され得る電力量に関する前記供給電力量と、前記第1の期間の開始時刻から前記第1の時刻までに実際に消費された電力量に関する前記消費電力量の実績値とを比較することによって、前記第1の差分を算出し、
     前記調整能力値は、前記第1の時刻から前記第1の期間の終了時刻までの期間において前記制御可能機器が調整可能な電力量に対応し、
     前記第1の期間における供給電力量と消費電力量との差が低減するように、前記制御可能機器に対して指示を行う
     請求項13に記載の電力調整方法。
  15.  前記第1の期間において予め定められた回数以下の回数で、前記制御可能機器に対して指示を行う
     請求項14に記載の電力調整方法。
  16.  前記閾値は、前記第1の時刻に応じて決定される
     請求項14又は15に記載の電力調整方法。
  17.  前記制御可能機器は複数設けられており、
     前記制御可能機器それぞれの調整能力値の大きさに応じて、前記制御可能機器それぞれに対して指示を行う
     請求項13から16のいずれか1項に記載の電力調整方法。
  18.  前記供給電力量は、前記電力消費ユニットに供給され得る電力量の期待値であり、
     前記期待値と前記消費電力量の前記実績値との差分である前記第1の差分を算出する
     請求項13から17のいずれか1項に記載の電力調整方法。
  19.  前記閾値は、前記期待値に応じて決定される
     請求項18に記載の電力調整方法。
  20.  前記期待値は、前記電力消費ユニットにおける消費電力量の予測値であり、
     前記消費電力量の予測値と前記消費電力量の前記実績値との差分である前記第1の差分を算出する
     請求項18又は19に記載の電力調整方法。
  21.  前記期待値は、予め定められた第1の期間で前記電力消費ユニットについて調達可能な調達電力量の予測値であり、
     前記調達電力量の予測値と前記消費電力量の前記実績値との差分である前記第1の差分を算出する
     請求項18又は19に記載の電力調整方法。
  22.  前記供給電力量は、発電事業者が前記電力消費ユニットに供給するために発電した電力量を計測して得られた発電計測値であり、
     前記発電計測値と前記消費電力量の前記実績値との差分である前記第1の差分を算出する
     請求項13から17のいずれか1項に記載の電力調整方法。
  23.  前記消費電力量の前記実績値は、現在までに前記電力消費ユニットによって実際に消費された消費電力量の実績に基づいて将来消費されると推定される消費電力量の推定値であり、
     前記供給電力量と前記推定値との差分である前記第1の差分を算出する
     請求項13から22のいずれか1項に記載の電力調整方法。
  24.  少なくとも1つの電力消費ユニットが供給され得る電力量に関する供給電力量と、前記電力消費ユニットによって実際に消費された消費電力量の実績に関する実績値との第1の差分を算出する機能と、
     少なくとも1つの制御可能機器の調整能力を示す調整能力値から前記第1の差分を減算して得られた第2の差分が閾値以下である場合に、前記制御可能機器に対して、電力の調整のための指示を行う機能と
     をコンピュータに実現させるプログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
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