WO2016136101A1 - 気体燃料バーナ、及び気体燃料バーナの加熱方法 - Google Patents
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Definitions
- Patent Document 1 An example of a gaseous fuel burner that heats an object to be heated by directly impinging a flame is a burner disclosed in Patent Document 1.
- the burner of Patent Document 1 is a triple tube structure in which annular members are arranged concentrically, and jets in parallel from the center in the order of oxygen, gaseous fuel, and oxygen from the nozzle tip to the burner axial direction. It is supposed to be a structure to let you.
- the burner of patent document 1 is made into the structure where the jet nozzle of oxygen and gaseous fuel is arrange
- Patent Document 2 As another form of a gaseous fuel burner that directly heats an object to be heated and applies a flame, for example, there is a burner disclosed in Patent Document 2.
- the burner disclosed in Patent Document 2 is used as an auxiliary burner for an electric furnace.
- the burner disclosed in Patent Document 2 has a function of causing a flame to directly collide with iron scraps to heat and melt, forcibly oxidize the iron scraps with oxygen, and dissolve (cut) with the heat of oxidation.
- the angle formed by the side surface of the combustion chamber and the extending direction of the central axis of the burner main body is in the range of 0 degrees to 20 degrees, and any one of (1) to (5) A gaseous fuel burner according to one.
- P 1 is a direction in which the first oxidant is ejected (hereinafter referred to as “first oxidant ejection direction P 1 ”)
- P 2 is a direction in which the gaseous fuel is ejected (hereinafter, “ (Referred to as “gas fuel ejection direction P 2 ”)
- P 3 respectively indicate directions in which the second oxidant is ejected (hereinafter referred to as “second oxidant ejection direction P 3 ”).
- the first oxidant jet 17 for jetting the first oxidant in the extending direction and the first circular surface 13-1 are arranged outside the first oxidant jet 17, and the burner body 11 gas fuel injection holes 1 for ejecting gaseous fuel in a direction crossing the extending direction of the central axis CL 1 of And, with a.
- the first oxidant ejected at high speed burns while entraining the gaseous fuel ejected from the surrounding area, so that a flame having a high axial speed can be formed.
- the ejection speed is 40 m / s
- the ejection speed of methane as gas fuel is 80 m / s
- the total flow rate of the first and second oxygen is 7.7 Nm 3 / h
- the flow rate of methane as gas fuel is 3.5 Nm 3 / h.
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Abstract
Description
また、被加熱物が酸化するような材質の場合において、火炎が被加熱物に衝突する際、未反応の酸素が多く存在すると、被加熱物の酸化が促進されてしまうという問題が発生する。
さらに、冷間圧延鋼板のめっき工程の前処理として脱脂処理をバーナ火炎によって行う場合、バーナを非水冷にする必要がある。
特許文献1のバーナは、環状部材が同心円状に配置された三重管構造体とされており、中心から酸素、気体燃料、酸素の順でノズル先端部からバーナの軸方向に対して平行に噴出させる構造とされている。特許文献1のバーナは、酸素及び気体燃料の噴出口が同一平面上に配置された構造とされている。
特許文献2に開示されたバーナは、電気炉用の助燃バーナとして用いられる。特許文献2に開示されたバーナは、鉄屑に火炎を直接衝突させて加熱・溶解するとともに、酸素により鉄屑を強制的に酸化させ、その酸化熱により溶解(カッティング)する機能を有する。
特許文献2に開示されたバーナは、中心から酸素ガスを高速で噴出させることにより、高速火炎を形成する。また、特許文献2に開示されたバーナでは、最外周の酸素ガスに旋回を与え、短炎化させている。
また、特許文献1に開示されたバーナでは、気体燃料と酸素とを平行に噴出させる構造とされているため、燃焼速度が遅くなってしまう。これにより、被加熱物に衝突する際の酸素濃度が高くなるため、酸化しやすい材料を加熱する場合、酸化スケールの発生等が問題となってしまう。
(1)所定の方向に延在し、先端部に被加熱物を加熱する火炎が形成されるバーナ本体と、前記バーナ本体の先端部に配置され、前記バーナ本体の基端部から該先端部に向かう方向に対して幅が広くなる円錐台形状とされた燃焼室と、前記燃焼室を構成する直径の異なる第1及び第2の円形面のうち、前記第2の円形面よりも直径の小さい第1の円形面の中心に配置され、前記バーナ本体の中心軸の延在方向に第1の酸化剤を噴出する第1の酸化剤噴出口と、前記第1の円形面のうち、前記第1の酸化剤噴出口の外側に配置され、前記バーナ本体の中心軸の延在方向に対して交差する方向に気体燃料を噴出する気体燃料噴出口と、前記燃焼室の側面に配置され、前記バーナ本体の中心軸の延在方向に対して交差する方向に第2の酸化剤を噴出する第2の酸化剤噴出口と、を有する気体燃料バーナ。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る気体燃料バーナの主要部の概略構成を模式的に示す断面図である。図1において、X方向はバーナ本体11の延在方向(言い換えれば、所定の方向)、Y方向はX方向と直交する方向をそれぞれ示している。
また、図1において、P1は第1の酸化剤が噴出される方向(以下、「第1の酸化剤噴出方向P1」という)、P2は気体燃料が噴出される方向(以下、「気体燃料噴出方向P2」という)、P3は第2の酸化剤が噴出される方向(以下、「第2の酸化剤噴出方向P3」という)をそれぞれ示している。
第1の環状部材21は、先端部の肉厚が燃焼室13に向かうにつれて薄くなるような環状部材である。これにより、第1の環状部材21の先端部の外周面は、テーパ形状とされている。
第2の環状部材22は、第1の環状部材21の先端面からX方向に突出して配置される先端部26を有する。
先端部26の内面は、第1の環状部材21の先端面から第2の環状部材22の先端面に向かうにつれて燃焼室13の幅が広くなるような傾斜面26a(言い換えれば、燃焼室13の側面13a)とされている。
第2の環状部材22は、その内部に、X方向に延在し、かつ先端部26に第2の酸化剤を供給する第2の酸化剤供給路28を有する。第2の酸化剤供給路28の形状は、例えば、円筒形状とすることができる。第2の酸化剤供給路28は、第2の酸化剤を供給する酸化剤供給源(図示せず)と接続されている。
このように、バーナ本体11の基端部(図示せず)から先端部に向かう方向に対して幅が広くなる円錐台形状とされた燃焼室13を設けることで、火炎の拡がりを抑制できると共に、火炎の軸方向速度を速くすることができる。
よって、火炎を被加熱物に衝突させて加熱する場合には、衝突させる火の軸方向速度が速ければ速いほど対流熱伝達率(単位面積・単位時間・単位温度差(被加熱物と火炎との温度差)あたりの伝熱量)が高くなるため、伝熱効率を高くすることが可能となる。
第1及び第2の円形面13-1,13-2は、第1の直径D1及び第2の直径D2が異なる円形面であり、X方向において対向配置されている。第1の円形面13-1の第1の直径D1は、第2の円形面13-2の第2の直径D2よりも小さくなるように構成されている。
第1の直径D1/開口径d1の比率が3よりも小さいと、燃焼室13の側面13aを区画する先端部26の傾斜面26aに火炎が接触しやすくなり、該火炎によりバーナ本体11の先端部が加熱させるため、バーナ本体11の先端部が損傷してしまう。このため、バーナ本体11の先端部を冷却する冷却水を循環させる冷却水循環経路をバーナ本体11の先端部に設けることが必修となってしまう。
したがって、第1の円形面13-1の第1の直径D1の値を、第1の酸化剤噴出口の開口径d1の値の3~6倍の範囲内の大きさにすることで、冷却水循環経路を設けることなく、バーナ本体11の先端部の破損を抑制できると共に、対流伝熱効果の低下を抑制することができる。
バーナ本体11の中心軸CL1の延在方向における燃焼室13の長さLの値が、第1の直径D1の値の0.5倍よりも小さいと、火炎の拡がりを抑制する効果が小さくなってしまう。
一方、バーナ本体11の中心軸CL1の延在方向における燃焼室13の長さLの値が、第1の直径D1の値の2倍よりも大きいと、火炎が燃焼室13の側面13aに接し、溶損する恐れがある。
したがって、バーナ本体11の中心軸CL1の延在方向(X方向)における燃焼室13の長さLの値を第1の直径D1の値の0.5~2倍の範囲内にすることで、火炎の拡がりを抑制できると共に、火炎の軸方向速度を速くすることができる。
燃焼室13の側面13aとバーナ本体11の中心軸CL1の延在方向とが成す角度θ1が0度よりも小さいと、燃焼室13の形状を図1に示すような円錐台形状にすることができないため、火炎が燃焼室13に接し、溶損する恐れがある。
一方、燃焼室13の側面13aとバーナ本体11の中心軸CL1の延在方向とが成す角度θ1が20度よりも大きいと、火炎の拡がりを抑制する効果が小さくなってしまう。
したがって、燃焼室13の側面13aとバーナ本体11の中心軸CL1の延在方向とが成す角度θ1を0度以上20度以下の範囲内で設定することで、燃焼室13を構成するバーナ本体11が溶損することを抑制でき、かつ火炎の拡がりを抑制することができる。
第1の酸化剤噴出口17は、第1の酸化剤供給路24により輸送された第1の酸化剤(例えば、純酸素、酸素富化空気等)をX方向(言い換えれば、バーナ本体11の中心軸CL1方向)に噴出させる。
燃焼室13に噴出させる第1の酸化剤の噴出速度は、例えば、50~300m/sの範囲内で適宜設定することができる。
また、第1の酸化剤噴出口17を1つの噴出孔で構成することで、燃焼室13から離間した遠くの位置まで、噴出された第1の酸化剤の軸方向速度(言い換えれば、バーナ本体11の中心軸CL1方向の速度)の速度を保つことが可能となるので、対流伝熱効率を向上させることができる。
したがって、この場合には、バーナ本体11の先端部の損傷を抑制するために、バーナ本体11の先端部を冷却可能な水冷機構を別途設ける必要性が生じてしまう。
また、このような場合、燃焼性が悪くなるため、残存酸素の高い火炎が形成されてしまう。よって、酸化するような被加熱物を加熱する場合には、被加熱物が酸化されてしまう。
これにより、気体燃料噴出口18は、第1の円形面13-1のうち、第1の酸化剤噴出口17の外側に配置されている。
気体燃料噴出口18は、複数の気体燃料噴出孔(図示せず)で構成されている。複数の気体燃料噴出孔(図示せず)は、第1の円形面13-1の中心C1に対して同心円状に配置されている。
気体燃料噴出口18は、バーナ本体11の中心軸CL1の延在方向に対して交差する方向に気体燃料(例えば、天然ガス、都市ガス、LPG(Liquefied Petroleum Gas)等)を噴出する。気体燃料噴出口18から噴出される気体燃料の噴出速度は、例えば、20~100m/sの範囲内で適宜選択することができる。
このように、気体燃料噴出方向P2とバーナ本体11の中心軸CL1の延在方向とが成す角度θ2を、0度以上30度以下の範囲内で設定することで、気体燃料と第1の酸化剤との混合を促進させることができる。
第2の酸化剤噴出口19は、複数の酸化剤噴出口を有する。第2の酸化剤噴出口19を構成する複数の酸化剤噴出孔は、第1の円形面13-1の中心C1に対して同心円状に配置されている。
燃焼室13に噴出させる第1の酸化剤の噴出速度を50~300m/sとし、気体燃料の噴出速度を20~100m/sとした場合、第2の酸化剤の噴出速度は、例えば、20~80m/sの範囲内で適宜選択することができる。
このように、第1の酸化剤の噴出速度、気体燃料の噴出速度、及び第2の酸化剤の噴出速度を上記数値範囲内に設定することで、燃焼効率が高く、かつ軸方向速度の速い火炎を形成できる。
第2の酸化剤噴出方向P3とバーナ本体11の中心軸CL1の延在方向とが成す角度θ3を10度よりも未満にすると、気体燃料と第2の酸化剤との混合が悪くなるため、燃焼効率が低下してしまう。
第2の酸化剤噴出方向P3とバーナ本体11の中心軸CL1の延在方向とが成す角度θ3を40度よりも大きくなると、第1の酸化剤の流れ、及び気体燃料の流れを遮蔽することとなり、火炎の軸方向速度が遅くなってしまう。
これにより、酸化しやすい被加熱物に火炎を衝突させて加熱する場合において、被加熱物の酸化を抑制しながら、被加熱物に熱を効率良く伝えることができる。
これにより、酸化しやすい被加熱物に火炎を衝突させて加熱する場合において、被加熱物の酸化を抑制しながら、被加熱物に熱を効率良く伝えることができる。
つまり、第1の実施の形態の気体燃料バーナによれば、燃焼効率を損なうことなく、火炎の軸方向の速度が高く、高温の火炎が得ることができ、かつ被加熱物の酸化を抑制しつつ対流伝熱効率を向上させることができる。
このような条件を用いて、気体燃料バーナの加熱方法を行うことで、燃焼室13内での気体燃料と第2の酸化剤との混合が促進され、より早期に燃焼を完結させることが可能となるので、高温の短炎を形成することができる。
これにより、水冷機構を別途設けることなく、バーナ本体11の先端部の損傷を抑制できると共に、被加熱物が酸化されやすい材料である場合でも被加熱物が酸化されることを抑制できる。
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る気体燃料バーナの主要部の概略構成を模式的に示す断面図である。図2において、P4は、第3の酸化剤が噴出される方向(以下、「第3の酸化剤噴出方向P4」という)を示している。
また、図2において、図1に示す第1の実施の形態の気体燃料バーナ10と同一構成部分には、同一符号を付す。
第2の実施の形態の気体燃料バーナ40において第3の酸化剤噴出口41は、燃焼室13の側面13aのうち、第2の酸化剤噴出口19の配設位置よりも第2の円形面13-2側に配置されている。
また、第3の酸化剤噴出口41は、複数の酸化剤噴出孔(図示せず)で構成されている。第3の酸化剤噴出口41を構成する複数の酸化剤噴出孔は、第1の円形面13-1の中心C1に対して同心円状に配置されている。
バーナ本体11の中心軸CL1の延在方向と第3の酸化剤噴出方向P4とが成す角度θ4は、バーナ本体11の中心軸CL1の延在方向と第2の酸化剤噴出方向P3とが成す角度θ3よりも小さくなるように構成されている。
このように、バーナ本体11の中心軸CL1の延在方向と第3の酸化剤噴出方向P4とが成す角度θ4を、バーナ本体11の中心軸CL1の延在方向と第2の酸化剤噴出方向P3とが成す角度θ3よりも小さくすることで、第2の実施の形態の気体燃料バーナ40は、火炎の軸方向の流れを阻害することなく、火炎の拡がりを抑制できる。
このように、第3の酸化剤噴出方向P4とバーナ本体11の中心軸CL1の延在方向とが成す角度θ4を5度以上30度以下の範囲内で適宜設定することで、さらに、気体燃料の逸脱を抑制することが可能となる。
これにより、火炎が先端部26の内壁(言い換えれば、燃焼室13の側面13a)に沿って、流れることを抑制可能となるので、ノズル本体11の焼損を抑制することができる。
このような条件を用いて、気体燃料バーナの加熱方法を行うことで、気体燃料と第2及び第3の酸化剤との混合が促進され、より早期に燃焼を完結させることが可能となるので、高温の短炎を形成することができる。
これにより、水冷機構を別途設けることなく、バーナ本体11の先端部の損傷を抑制できると共に、被加熱物が酸化されやすい材料である場合でも被加熱物が酸化されることを抑制できる。
試験例1では、実施例1として、図1に示す気体燃料バーナ10と、特許文献1に開示された図3に示す従来のバーナ100と、を用いて2つのバーナの伝熱効率を評価した。
この際、2つのバーナの先端と水冷式伝熱面との距離を150mm、200mm、300mm、400mmとした。
なお、ここでの「伝熱効率」とは、水冷式伝熱面に流す水の流量、該水の入口温度、及び該水の出口温度を測定し、その後、これらの測定値を用いて、下記(1)式から算出した値のことをいう。
伝熱効率=水流量×(出口温度-入口温度)×水の比熱÷(燃料流量×低位発熱量)・・・(1)
ここで、図3を参照して、従来のバーナ100の構成について説明する。
従来のバーナは、ノズル103,104(2つのノズル)を有する構造となっている。ノズル103,104には、燃料導入部109と、第1の酸素ガス導入部110aと、第2の酸素ガス導入部110bと、燃料チャンバ107と、第1の酸素ガスチャンバ108aと、第2の酸素ガスチャンバ108bと、燃料供給管105と、酸素ガス供給管106と、を有する。
燃料導入部109は、燃料チャンバ107と接続されている。第1の酸素ガス導入部110aは、第1の酸素ガスチャンバ108aと接続されている。
また、第2の酸素ガス導入部110bは、第2の酸素ガスチャンバ108bと接続されている。第1及び第2の酸素ガスチャンバ108a,108bは、連結管を介して、接続されている。
燃料供給管105は、燃料チャンバ107と接続されている。酸素ガス供給管106は、第1の酸素ガスチャンバ108aと接続されている。
燃料噴出口111の先端、第1の酸素ガス噴出口112aの先端、及び第2の酸素ガス噴出口112bの先端は、同一平面上に配置されている。
燃料噴出口111、第1の酸素ガス噴出口112a、第2の酸素ガス噴出口112bは、それぞれ円筒形状とされており、かつ中心軸が一致するように配置されている。
燃料は、燃料供給管105を介して、燃料チャンバ107に供給される。燃料チャンバ107に供給された燃料は、ノズル103,104の燃料導入部109に供給され、燃料噴出口111から噴出される。
酸素ガスは、第1の酸素ガスチャンバ108aからノズル103、104の第1の酸素ガス導入管110aを介して、第1の酸素ガス噴出口112aから噴出される。
また、酸素ガスは、第2の酸素ガスチャンバ108bからノズル103、104の第1の酸素ガス導入管110bを介して、第2の酸素ガス噴出口112bから噴出される。
実施例1では、第1の円形面13-1の直径D1を10mm、燃焼室13の長さLを10mm、角度θ1を5度、角度θ2を10度、角度θ3を15度、第1の酸素の流量:第2の酸素の流量=4:1、第1の酸素(第1の酸化剤)の噴出速度を300m/s、第2の酸素(第2の酸化剤)の噴出速度を40m/s、気体燃料であるメタンの噴出速度を80m/s、第1及び第2の酸素の合計の流量を7.7Nm3/h、気体燃料であるメタンの流量を3.5Nm3/hとした。
バーナ100では、第1の酸素の噴出速度を100m/sとし、第2の酸素の噴出速度を40m/sとし、気体燃料であるメタンの噴出速度を80m/s、第1及び第2の酸素の合計の流量を7.7Nm3/h、気体燃料であるメタンの流量を3.5Nm3/hとした。
図4は、試験例1による実施例1及び比較例のバーナの先端と水冷式伝熱面との距離と相対伝熱効率との関係を示すグラフである。なお、図4では、バーナの先端と水冷式伝熱面との距離が200mmの相対伝熱効率を1.0として、相対伝熱効率を示している。
なお、火炎衝突位置とは、バーナの中心軸と水冷伝熱面との交点のことをいう。
また、衝突対流熱流束とは、単位面積・単位時間あたりに伝わる熱量のことをいう。衝突対流熱流束は、水冷式伝熱盤の水量と、入口と出口との温度差から求められる水冷式伝熱盤に伝わった熱量を伝熱面の面積で割ることにより算出することができる。
試験例2では、実施例2として、図2に示す気体燃料バーナ40を用いて、先に説明した実施例1と同様な試験を行った。
具体的には、実施例2では、気体燃料バーナ40を用いた場合において、バーナの先端と水冷式伝熱面との距離を150mm、200mm、300mm、400mmとした際の伝熱効率を調べた。
実施例2では、角度θ4を10度、第1の酸素(第1の酸化剤)の流量:第2の酸素(第2の酸化剤)の流量:第3の酸素(第3の酸化剤)の流量=8:1:1、第3の酸素の噴出速度を40m/s、第1ないし第3の酸素の合計の流量を7.7Nm3/hとしたこと以外は、実施例1と同様な条件を用いた。
図6は、実施例1,2及び比較例のバーナの先端と水冷式伝熱面との距離と相対伝熱効率との関係を示すグラフである。なお、図6では、バーナの先端と水冷式伝熱面との距離が200mmの相対伝熱効率を1.0として、相対伝熱効率を示している。
試験例3では、図2に示す気体燃料バーナ40を用いて、(第1の酸素の量)/(全ての酸素の量)に対する相対伝熱効率を調べた。このとき、全ての酸素の流量に対する第1の酸素の流量の割合を変えた場合の衝突対流伝熱効率を測定した。全ての酸素の流量から第1の酸素の流量を差し引いた流量を、第1の酸素、及び第3の酸素として供給した。また、第1の酸素の流量と第3の酸素の流量は同じ流量とした。この結果を図7に示す。
図7は、(第1の酸素の流量)/(全ての酸素の流量)と相対伝熱効率との関係を示すグラフである。
ただし、第1の酸素(第1の酸化剤)の割合が90%を超えると、第2の酸素(第2の酸化剤)及び第3の酸素(第3の酸化剤)の流量が少なくなりすぎるため、実用的な火炎が得られなくなった。これは、保炎効果が低下し、燃料・酸化剤の混合が悪くなることに起因すると推測される。
Claims (12)
- 所定の方向に延在し、先端部に被加熱物を加熱する火炎が形成されるバーナ本体と、
前記バーナ本体の先端部に配置され、前記バーナ本体の基端部から該先端部に向かう方向に対して幅が広くなる円錐台形状とされた燃焼室と、
前記燃焼室を構成する直径の異なる第1及び第2の円形面のうち、前記第2の円形面よりも直径の小さい第1の円形面の中心に配置され、前記バーナ本体の中心軸の延在方向に第1の酸化剤を噴出する第1の酸化剤噴出口と、
前記第1の円形面のうち、前記第1の酸化剤噴出口の外側に配置され、前記バーナ本体の中心軸の延在方向に対して交差する方向に気体燃料を噴出する気体燃料噴出口と、
前記燃焼室の側面に配置され、前記バーナ本体の中心軸の延在方向に対して交差する方向に第2の酸化剤を噴出する第2の酸化剤噴出口と、
を有することを特徴とする気体燃料バーナ。 - 前記燃焼室の側面のうち、前記第2の酸化剤噴出口の配設位置よりも前記第2の円形面側に配置され、前記バーナ本体の中心軸の延在方向と交差する方向に第3の酸化剤を噴出する第3の酸化剤噴出口を更に有し、
前記バーナ本体の中心軸の延在方向と前記第3の酸化剤の噴出方向とが成す角度は、前記バーナ本体の中心軸の延在方向と前記第2の酸化剤の噴出方向とが成す角度よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の気体燃料バーナ。 - 前記気体燃料噴出口は、複数の気体燃料噴出孔で構成され、
前記第2の酸化剤噴出口は、複数の酸化剤噴出孔で構成されており、
前記複数の気体燃料噴出孔、及び前記複数の酸化剤噴出孔は、前記第1の円形面の中心に対して同心円状に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の気体燃料バーナ。 - 前記第3の酸化剤噴出口は、複数の酸化剤噴出孔で構成されており、
前記第3の酸化剤噴出口を構成する前記複数の酸化剤噴出孔は、前記第1の円形面の中心に対して同心円状に配置することを特徴とする請求項2又は3に記載の気体燃料バーナ。 - 前記第1の円形面の第1の直径の値は、前記第1の酸化剤噴出口の開口径の3~6倍の範囲内の大きさとされており、
前記バーナ本体の中心軸の延在方向における前記燃焼室の長さの値は、前記第1の直径の0.5~2倍の範囲内であることを特徴とする請求項1ないし4のうち、いずれか1項に記載の気体燃料バーナ。 - 前記燃焼室の側面と前記バーナ本体の中心軸の延在方向とが成す角度は、0度以上20度以下の範囲内であることを特徴とする請求項1ないし5のうち、いずれか1項に記載の気体燃料バーナ。
- 前記気体燃料の噴出方向と前記バーナ本体の中心軸の延在方向とが成す角度は、0度以上30度以下の範囲内であることを特徴とする請求項1ないし6のうち、いずれか1項に記載の気体燃料バーナ。
- 前記第2の酸化剤の噴出方向と前記バーナ本体の中心軸の延在方向とが成す角度は、10度以上40度以下の範囲内であることを特徴とする請求項1ないし7のうち、いずれか1項に記載の気体燃料バーナ。
- 前記第3の酸化剤の噴出方向と前記バーナ本体の中心軸の延在方向とが成す角度は、5度以上30度以下の範囲内であることを特徴とする請求項2ないし8のうち、いずれか1項に記載の気体燃料バーナ。
- 請求項1ないし9のうち、いずれか1項に記載の前記気体燃料バーナが形成する火炎を用いて被加熱物を加熱する気体燃料バーナの加熱方法であって、
前記燃焼室に噴出させる前記第1の酸化剤の噴出速度を50~300m/sとし、前記気体燃料の噴出速度を20~100m/sとし、前記第2の酸化剤の噴出速度を20~80m/sの範囲として前記火炎を形成し、該火炎により前記被加熱物を加熱することを特徴とする気体燃料バーナの加熱方法。 - 前記火炎を形成する際、前記燃焼室に噴出させる第3の酸化剤の噴出速度を20~80m/sの範囲内とすることを特徴とする請求項10に記載の気体燃料バーナの加熱方法。
- 前記第1の酸化剤噴出口に供給する第1の酸化剤の流量は、前記燃焼室に供給する全ての酸化剤の流量の合計の40%~90%の範囲内であることを特徴とする請求項10または11に記載の気体燃料バーナの加熱方法。
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