WO2016125457A1 - 回転装置 - Google Patents
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Abstract
小型化および低消費電力化を図ることが可能な回転装置を提供する。回転装置(1a)は、ロータ(2)と、ロータ(2)を囲んでロータ(2)と同軸的に配置された枠体(8)と、ロータ(2)と枠体(8)との間に形成された流路(3)と、送風部(4)と、モータ(5)と、を備える。流路(3)は、ロータ(2)の回転中心軸(23)のまわりに配置されている。送風部(4)は、流路(3)に気体を流す。モータ(5)は、ロータ(2)を回転させる。流路(3)は、通過する物質の角速度をロータ(2)の回転角速度よりも大きくする第1空間部(31)と、通過する物質の角速度をロータ(2)の回転角速度以下とする第2空間部(32)と、を備える。
Description
本発明は、回転装置に関し、より詳細には、ロータを回転させることによって流路を通る物質に遠心力を与える回転装置に関する。
従来、この種の回転装置の応用装置としては、例えば、粉塵を空気から分離する防塵装置が知られている(日本国公開特許公報2001-87610号;以下、文献1)。
文献1に記載された防塵装置は、回転子と、円筒と、外筒と、シロッコファンと、ファンモータと、主羽根と、を備えている。
この防塵装置では、粉塵混合空気が高速回転しながら螺旋下降する時、空気に比べて質量の大きい粉塵に、より強い遠心力が作用するので、粉塵が外筒の壁面方向に押しやられる。
防塵装置では、空気と粉塵との分離が行われることにより、空気の清浄化が行われる。
回転装置の分野では、小型化および低消費電力化を図ることが望まれている。
本発明の目的は、小型化および低消費電力化を図ることが可能な回転装置を提供することにある。
本発明の一態様の回転装置は、ロータと、前記ロータを囲んで前記ロータと同軸的に配置された枠体と、前記ロータと前記枠体との間に形成された少なくとも1つの流路と、送風部と、モータと、を備える。前記少なくとも1つの流路は、前記ロータの回転中心軸に沿った方向において前記ロータの第1端側に流入口があり、かつ、前記ロータの第2端側に流出口がある。前記送風部は、前記少なくとも1つの流路に気体を流すように構成されている。前記モータは、前記ロータを回転させることによって前記少なくとも1つの流路を前記回転中心軸のまわりで回転させるように構成されている。前記少なくとも1つの流路は、通過する物質の角速度を前記ロータの回転角速度よりも大きくする第1空間部と、通過する物質の角速度を前記ロータの回転角速度以下とする第2空間部と、を備える。
下記の実施形態1~2において説明する各図は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
(実施形態1)
以下では、本実施形態の回転装置1aについて、図1A、1Bおよび2に基づいて説明する。
以下では、本実施形態の回転装置1aについて、図1A、1Bおよび2に基づいて説明する。
回転装置1aは、ロータ2と、ロータ2を囲んでロータ2と同軸的に配置された枠体8と、ロータ2と枠体8との間に形成された少なくとも1つの流路3と、を備える。また、回転装置1aは、送風部4と、モータ5と、を備える。少なくとも1つの流路3は、ロータ2の回転中心軸23に沿った方向においてロータ2の第1端21側に流入口33があり、かつ、ロータ2の第2端22側に流出口34がある。送風部4は、少なくとも1つの流路3に(流入口33側から流出口34側へ)気体を流すように構成されている。モータ5は、ロータ2を回転させることによって少なくとも1つの流路3を回転中心軸23のまわりで回転させるように構成されている。少なくとも1つの流路3は、通過する物質の角速度をロータ2の回転角速度よりも大きくする第1機能部(「第1空間部」ともいう)31と、通過する物質の角速度をロータ2の回転角速度以下とする第2機能部(「第2空間部」ともいう)32と、を備える。
言い換えれば、少なくとも1つの流路3は、ロータ2の回転角速度よりも大きな角速度で物質を通過させる形状である第1空間部31と、ロータ2の回転角速度以下の角速度で物質を通過させる形状である第2空間部32と、を備える。
以上の構成により、回転装置1aは、小型化および低消費電力化を図ることが可能となる。
本明細書において、「ロータ2と同軸的に配置された」とは、枠体8が、枠体8の中心線をロータ2の回転中心軸23に揃えるように配置されていることを意味する。また、本明細書における「流入口33」は、流路3に流入する気体等の入口を意味する。また、本明細書における「流出口34」は、流路3から流出する気体等の出口を意味する。図1A、1Bおよび2では、ロータ2の回転方向を太線の矢印で模式的に示してある。ロータ2の回転方向は、ロータ2を第1端21側から見て、反時計回りの方向である。要するに、ロータ2の回転方向は、ロータ2をモータ5側とは反対側から見て、反時計回りの方向であり、モータ5側から見て、時計回りの方向である。回転装置1aは、ロータ2を第1端21側から見て反時計回り方向に回転させ、かつ、ファン41を動作させることにより、流路3を通る物質を螺旋状に回転させる。
気体としては、例えば、空気、排気ガス等が挙げられる。流路3を通る物質としては、気体を構成している気体分子、気体中に含まれている固体等がある。気体分子としては、例えば、窒素分子、酸素分子等が挙げられる。固体としては、例えば、微粒子、塵埃等が挙げられる。微粒子としては、例えば、粒子状物質等を挙げることができる。粒子状物質としては、微粒子として直接大気中に放出される一次生成粒子、気体として大気中に放出されたものが大気中で微粒子として生成される二次生成粒子等がある。一次生成粒子としては、例えば、土壌粒子(黄砂等)、粉塵、植物性粒子(花粉等)、動物性粒子(カビの胞子等)、煤等が挙げられる。粒子状物質は、大きさの分類として、例えば、PM2.5(微小粒子状物質)、PM10、SPM(浮遊粒子状物質)等を挙げることができる。PM2.5は、粒子径2.5μmで50%の捕集効率を持つ分粒装置を透過する微粒子である。PM10は、粒子径10μmで50%の捕集効率を持つ分粒装置を透過する微粒子である。SPMは、粒子径10μmで100%の捕集効率を持つ分粒装置を透過する微粒子であり、PM6.5-7.0に相当し、PM10よりも少し小さな微粒子である。
回転装置1aの各構成要素については、以下に詳細に説明する。
図1Aに示すように、本実施形態の回転装置1aは、ロータ2と、枠体8と、少なくとも1つの流路3と、送風部4と、モータ5と、を備える。
ロータ2は、回転中心軸23に直交する断面が円形であるのが好ましい。一例として、ロータ2は、円柱状に形成されている。ロータ2は、回転中心軸23上の長さが回転中心軸23に直交する方向の長さよりも大きいのが好ましい。要するに、ロータ2は、軸方向の長さが径方向の長さよりも大きいのが好ましい。
ロータ2は、流路3を通る物質をロータ2の内部へ通さないように構成されている。ロータ2の材料としては、例えば、金属、合成樹脂等を採用することができる。ロータ2は、導電性を有するのが好ましい。これにより、回転装置1aは、ロータ2が帯電してしまうのを抑制することが可能となる。なお、ロータ2は、中空でもよい。これにより、回転装置1aは、ロータ2の材料コストの低減を図ることが可能となり、また、軽量化を図ることが可能となる。
枠体8は、ロータ2を囲んでロータ2と同軸的に配置されている。枠体8は筒状であり、枠体8の内部にロータ2が配置されている。枠体8は、枠体8の中心線に直交する断面における内周線が円形であるのが好ましい。一例として、枠体8は、円筒状に形成されている。枠体8は、枠体8の中心線に直交する断面における外周線が円形であるが、これに限らず、例えば、楕円形、多角形等でもよい。
枠体8の材料としては、例えば、金属、合成樹脂等を採用することができる。枠体8は、導電性を有するのが好ましい。これにより、回転装置1aは、枠体8が帯電してしまうのを抑制することが可能となる。
回転装置1aは、少なくとも1つの流路3を形成するようにロータ2と枠体8との間に配置される一以上(本実施形態では複数、より詳細には2つ)の羽根部9を備えている。より詳細には、複数の羽根部9は、ロータ2の外周面24から突出している。複数の羽根部9は、ロータ2と一体成形されているのが好ましい。複数の羽根部9は、枠体8に連結されている。従って、複数の羽根部9と枠体8とは、ロータ2が回転するとロータ2と一緒に回転する。複数の羽根部9は、ロータ2および枠体8と別部材として形成されていてもよい。この場合、複数の羽根部9は、ロータ2と枠体8との両方に連結されているのが好ましい。
羽根部9の材料としては、例えば、金属、合成樹脂、ゴム等を採用することができる。羽根部9は、導電性を有するのが好ましい。これにより、回転装置1aは、複数の羽根部9が帯電してしまうのを抑制することが可能となる。
流路3は、複数の羽根部9のうち隣り合う2つの羽根部9とロータ2と枠体8とで規定されている。要するに、流路3は、複数の羽根部9のうち隣り合う2つの羽根部9とロータ2の外周面24と枠体8の内周面84とで囲まれた空間によって形成されている。流路3は、ロータ2の回転中心軸23に沿った方向においてロータ2の第1端21側に流入口33があり、かつ、ロータ2の第2端22側に流出口34がある。回転装置1aは、ロータ2が回転することにより、流路3に流入した気体に対して回転中心軸23のまわりの回転方向の力を与える。回転装置1aは、流路3の流入口33から流入した気体を、回転中心軸23のまわりで枠体8の内周面84に沿って螺旋状に回転させながら、流路3の流出口34に導くことができる。「螺旋状に回転」とは、螺旋状に旋回と同じ意味である。
送風部4は、ファン41により構成されている。回転装置1aは、ファン41を動作させることにより、流路3に気体を流すことが可能となる。ファン41は、電動ファンである。ファン41は、モータ5よりも下流側に配置されている。言い換えれば、モータ5は、ファン41よりも上流側に配置されている。なお、本明細書における「上流側」は、気体の流れる方向でみたときの上流側(一次側)を意味する。本明細書における「下流側」は、気体の流れる方向でみたときの下流側(二次側)を意味する。ファン41は、モータ5に固定されている。
ファン41としては、例えば、軸流ファンを採用することができる。ファン41は、回転軸42と、回転軸42のまわりに配置された複数の翼43と、を備える。ファン41は、回転中心軸23に沿った方向から見て、複数の翼43がモータ5に重ならないような大きさであるのが好ましい。これにより、回転装置1aは、流路3の流出口34から流出した気体をファン41において回転中心軸23に沿った方向に流すことが可能となる。
モータ5は、モータ本体(胴体)51から円柱状の回転軸52が突出している。モータ5は、モータ本体51の外周形状が円形状であるのが好ましい。モータ5は、モータ本体51の外径が枠体8の内径よりも小さいのが好ましい。モータ5は、モータ本体51の外径がロータ2の外径よりも小さいのが好ましい。モータ5は、回転軸52の周りで一方向に回転するように構成される。
回転装置1aは、モータ5の回転軸52にロータ2が連結されている。回転装置1aは、回転軸52の軸線523とロータ2の回転中心軸23とが一直線上に揃うように、回転軸52とロータ2とを連結してある。これにより、モータ5は、ロータ2を回転させることができる。ロータ2の回転方向は、モータ5の回転軸52の回転方向と同じである。ロータ2の回転角速度は、モータ5の回転軸52の回転角速度と同じである。モータ5は、ロータ2を回転させることによって、流路3を回転中心軸23のまわりで回転させる。
回転装置1aは、流路3の下流側にモータ5が配置され、モータ5の下流側に送風部4が配置されている。要するに、回転装置1aは、流路3、モータ5および送風部4が、回転中心軸23に沿った方向において、流路3、モータ5、送風部4の順に配置されている。
回転装置1aでは、流路3が、通過する物質の角速度をロータ2の回転角速度よりも大きくする第1空間部31と、通過する物質の角速度をロータ2の回転角速度以下とする第2空間部32と、を備える。言い換えれば回転装置1aでは、流路3は、ロータ2の回転角速度よりも大きな角速度で物質を通過させる形状である第1空間部31と、ロータ2の回転角速度以下の角速度で物質を通過させる形状である第2空間部32と、を備える。
回転装置1aは、流路3が第1空間部31を備えるので、第1空間部31を通る物質の角速度をロータ2の回転角速度よりも大きくすることが可能となる。したがって、回転装置1aは、流路3の第1空間部31において、流路3を通る物質のうち固体に作用する遠心力をより大きくすることが可能となり、小型化を図ることが可能となる。また、回転装置1aは、流路3が第2空間部32を備えるので、流路3が第1空間部31のみにより形成されている場合に比べて、流路3の圧力損失を低減することが可能となる。言い換えれば、回転装置1aは、流路3が第2空間部32を備えることにより、送風能力を向上させることが可能となり、送風部4の負荷を軽減することが可能となる。よって、回転装置1aは、流路3が第2空間部32を備えることにより、低消費電力化を図ることが可能となる。
第1空間部31は、流入口33から流出口34に向けてロータ2の回転方向に沿った螺旋方向の螺旋状に形成されている。第2空間部32は、流入口33から流出口34に向けてロータ2の回転方向とは逆方向に沿った螺旋方向の螺旋状に形成されている。回転装置1aでは、ロータ2の回転方向が、ロータ2を第1端21側から見て反時計回りの方向なので、「流入口33から流出口34に向けてロータ2の回転方向に沿った螺旋方向の螺旋状」とは、左ねじ螺旋の少なくとも一部により形成された形状を意味する。「左ねじ螺旋の少なくとも一部」とは、左ねじ螺旋の回転数が1未満でもよいことを意味する。また、「流入口33から流出口34に向けてロータ2の回転方向とは逆方向に沿った螺旋方向の螺旋状」とは、右ねじ螺旋の少なくとも一部により形成された形状を意味する。「右ねじ螺旋の少なくも一部」とは、右ねじ螺旋の回転数が1未満でもよいことを意味する。要するに本実施形態の回転装置1aでは、第1空間部31と第2空間部32とは、螺旋方向が逆向きである。流路3は、ロータ2の回転中心軸23に沿った方向において、第1空間部31と第2空間部32とが並んでいる。ロータ2と複数の羽根部9とで構成される構造体は、図1Bに示すように、第1空間部31に対応する第1構造部231と、第2空間部32に対応する第2構造部232と、を備えている。
図1Bは、ロータ2の側面と羽根部9の概略展開図である。図1Bでは、ロータ2の回転によって発生する気流の向きを白抜きの矢印で模式的に示してある。第1空間部31と第2空間部32とは、ロータ2の回転によって発生する気流の向きが逆向きになる。
回転装置1aは、流入口33から流出口34に向けて第1空間部31がロータ2の回転方向に沿った螺旋方向(以下、「第1螺旋方向」ともいう)の螺旋状に形成されていることにより、第1空間部31を通る物質の角速度をロータ2の回転角速度よりも大きくすることが可能となる。したがって、回転装置1aは、流路3の第1空間部31において、流路3を通る物質のうち固体に作用する遠心力をより大きくすることが可能となり、小型化を図ることが可能となる。
回転装置1aは、流入口33から流出口34に向けて第2空間部32がロータ2の回転方向とは逆方向に沿った螺旋方向(以下、「第2螺旋方向」ともいう)の螺旋状に形成されていることにより、第2空間部32を通る物質の角速度をロータ2の回転角速度よりも小さくすることが可能となる。したがって、回転装置1aは、流路3の第2空間部32において、流路3を流れる気体の圧力損失を低減することが可能となる。言い換えれば、回転装置1aは、流路3が第2空間部32を備えることにより、送風能力を向上させることが可能となり、送風部4の負荷を軽減することが可能となる。よって、回転装置1aは、流路3が第2空間部32を備えることにより、低消費電力化を図ることが可能となる。
回転装置1aは、流路3が第1空間部31と第2空間部32とを備えるので、流路3が回転中心軸23に沿った直線状に形成されている場合に比べて、回転中心軸23に沿った方向における小型化を図りながらも、流路3の長さを大きくすることが可能となる。
回転装置1aは、第1空間部31を第1螺旋方向の螺旋状に形成するために、複数の羽根部9の各々のうち第1空間部31に対応する部分(第1羽根部分)901を、第1螺旋方向の螺旋状に形成してある。また、回転装置1aは、第2空間部32を第2螺旋方向の螺旋状に形成するために、複数の羽根部9の各々のうち第2空間部32に対応する部分(第2羽根部分)902を、第2螺旋方向の螺旋状に形成してある。
具体的に、本実施形態の回転装置1aは2つの羽根部9を有している。2つの羽根部9のうちの一方の羽根部9における第1羽根部分901は、回転中心軸23に直交する一方向から見た正面視(図1A参照)において、一端が左上端にあり他端が上下方向の中央かつ左端にあり、第2羽根部分902は、一端が上下方向の中央かつ左端にあり他端が左下端にある。2つの羽根部9のうちの他方の羽根部9における第1羽根部分901は、同正面視において、一端が右上端にあり他端が上下方向の中央かつ右端にあり、第2羽根部分902は、一端が上下方向の中央かつ右端にあり他端が右下端にある。
本実施形態の回転装置1aでは、ロータ2は、回転中心軸23の方向に延びている。ロータ2は、回転中心軸23に直交する断面が円形である外周面(側面)24を有する。モータ5は、ロータ2を回転中心軸23のまわりで一方向に回転させる。
ロータ2の外周面24には、一以上(本実施形態では2つ)の羽根部9が設けられる。一以上の羽根部9の各々は、第1羽根部分901と第2羽根部分902とを含む。第1羽根部分901は、ロータ2の流入口33側の部分に設けられる。第2羽根部分902は、ロータ2の流出口34側の部分に設けられる。従って第2羽根部分902は、第1羽根部分901よりも、ロータ2の流出口34側の部分に設けられる。第1羽根部分901は、流入口33から流出口34に向かってロータ2の回転方向に沿った螺旋方向(第1螺旋方向)の螺旋状に形成される。第2羽根部分902は、第1羽根部分901の流出口34側の端部から連続し、流入口33から流出口34に向かってロータ2の回転方向とは逆方向に沿った螺旋方向(第2螺旋方向)の螺旋状に形成される。つまり、第1羽根部分901の螺旋方向と第2羽根部分902の螺旋方向とは互いに逆である。
本実施形態の回転装置1aでは、ロータ2の外周面24と、枠体8の内周面84と、一以上の羽根部9における第1羽根部分901のうちの隣り合う部分と、で囲まれた空間として、第1空間部31が規定される。本実施形態の回転装置1aでは、ロータ2の外周面24と、枠体8の内周面84と、一以上の羽根部9における第2羽根部分902のうちの隣り合う部分と、で囲まれた空間として、第2空間部32が規定される。
回転装置1aは、ロータ2と枠体8と複数(一以上)の羽根部9とで、流路3の流入口33から入った物質を螺旋状に回転させるサイクロン部20を構成している。
回転装置1aは、流路3が複数設けられている。これにより、回転装置1aは、流路3が1つである場合に比べて、小型化および低消費電力化を図ることが可能となる。回転装置1aは、一例として、流路3が2つ設けられている。図1Bでは、図1Aの回転装置1aにおいて送風部4を動作させたときに2つの流路3のうち一方の流路3を通る物質の回転方向を、二点鎖線の矢印で模式的に示し、他方の流路3を通る物質の回転方向を点線の矢印で模式的に示してある。
回転装置1aは、例えば、気体中の固体を分離する分離器、気体中の固体を排出することで浄化された気体を出す吸気浄化ユニット、エアコンディショナの室外機、気体中のカビの胞子を検出する浮遊カビセンサ等に用いることができる。分離器は、例えば、空気清浄器に用いられる。吸気浄化ユニットは、例えば、熱交換器の前段に設けられる。浮遊カビセンサは、例えば、光散乱式の浮遊カビセンサである。回転装置1aを備えた浮遊カビセンサでは、回転装置1aによってカビの胞子の濃度を高めた気体を生成することが可能となり、カビの胞子の検出感度を高めることが可能となる。
以下では、回転装置1aを備えた分離器201について図3~5に基づいて説明する。
分離器201は、回転装置1aを備えることにより、小型化および低消費電力化を図りながらも、気体から固体を効率良く分離することが可能となる。
分離器201は、回転装置1aを囲む外郭11を備えているのが好ましい。これにより、分離器201は、回転装置1aを外郭11により保護することが可能となる。分離器201では、送風部4を外郭11に固定してある。また、分離器201では、モータ5を外郭11に固定してある。分離器201は、サイクロン部20から排出された固体を捕集する捕集部10を備えるのが好ましい。これにより、分離器201は、サイクロン部20から排出された固体を捕集部10で捕集することが可能となる。より詳細には、分離器201は、送風部4を動作させ、かつ、モータ5によりロータ2を回転させると、流路3に流れ込んだ気体に含まれていた固体が捕集部10に捕集されるので、固体の濃度が低減された気体が送風部4を通して流れる。
外郭11は、例えば、第1カバー部12と、第1蓋13と、第2カバー部14と、第2蓋15と、第3カバー部16と、を備えた構成とすることができる。
第1カバー部12は、枠体8を囲む筒状に形成されている。より詳細には、第1カバー部12は、円筒状に形成されている。第1カバー部12の材料としては、例えば、金属、合成樹脂等を採用することができる。
第1蓋13は、第1カバー部12の上流側の開口部121を覆うように構成されている。第1蓋13は、板状の第1蓋本体131を備え、気体を通す複数の吸気部が形成されている。第1蓋本体131は、外周形状が円形状に形成されている。第1蓋本体131の材料としては、例えば、金属、合成樹脂等を採用することができる。複数の吸気部の各々は、メッシュ132の網目133(図4参照)により構成されている。メッシュ132の材料は、例えば、金属を採用することができる。
第2カバー部14は、モータ5を囲む筒状に形成されている。より詳細には、第2カバー部14は、円筒状に形成されている。第2カバー部14の内径は、第1カバー部12の内径よりも大きいのが好ましい。第2カバー部14の材料としては、例えば、金属、合成樹脂等を採用することができる。
第2蓋15は、第2カバー部14の下流側の開口部122を覆うように構成されている。第2蓋15は、円板状の第2蓋本体151を備え、第2蓋本体151に、気体を通す複数の排気部が形成されている。第2蓋本体151の材料としては、例えば、金属、合成樹脂等を採用することができる。複数の排気部の各々は、メッシュ152の網目により構成されている。メッシュ152の材料は、例えば、金属を採用することができる。
第3カバー部16は、第1カバー部12と第2カバー部14との間に配置されている。第3カバー部16は、第1カバー部12と第2カバー部14との両方と一体に形成してもよいし、いずれか一方のみと一体に形成してもよいし、両方と別体で形成してもよい。第3カバー部16は、捕集部10を着脱自在となるように形成されている。第3カバー部16は、例えば、枠部160と、第1壁部161と、第2壁部162と、延出部163と、を備えた構成とすることができる。枠部160は、円筒状に形成されている。枠部160の内径は、枠体8の外径よりも大きく設定してある。枠部160は、回転中心軸23を中心として配置されている。第1壁部161は、円環状に形成されている。第1壁部161は、枠部160の軸方向の第1端から回転中心軸23側へ延設されている。第2壁部162は、円環状に形成されている。第2壁部162は、枠部160の軸方向の第2端から回転中心軸23側へ延設されている。延出部163は、第1壁部161に近づき、かつ、回転中心軸23から離れる向きに傾いて形成されている。見方を変えれば、延出部163は、回転中心軸23に沿った方向において枠体8に近づくほど開口面積が徐々に大きくなるテーパ筒状に形成されている。第3カバー部16は、第1壁部161の内径よりも第2壁部162の内径を小さく設定してある。第1壁部161の内径は、枠体8の外径よりも大きく設定してある。より詳細には、第1壁部161の内径は、第1カバー部12の内径と同じに設定してある。第2壁部162の内径は、枠体8の内径よりも小さく設定してある。
捕集部10は、トレーであり、スライドさせることで第3カバー部16から取り外すことが可能となっている。これにより、分離器201は、捕集部10に捕集された固体を容易に取り出したり捨てたりすることが可能となる。捕集部10は、図5に示すように、外壁部100と、下壁部102と、側壁部104と、内壁部103と、を備えた構成とすることができる。外壁部100は、平面視形状が、回転中心軸23を中心とする円弧状に形成されているのが好ましい。外壁部100は、外壁部100における回転中心軸23側の面の曲率半径を、枠体8の外径よりも大きく設定してある。外壁部100は、第3カバー部16の枠部160の開口部164を塞ぐように枠部160に沿って配置される。下壁部102は、外壁部100の下端から回転中心軸23側へ延設されている。下壁部102は、平面視形状が扇状に形成されている。下壁部102は、第2壁部162上に配置される。要するに、下壁部102は、第2壁部162に沿って配置される。側壁部104は、下壁部102の両側縁の各々から上方へ延設されている。内壁部103は、下壁部102の先端から上方へ延びるように形成されている。内壁部103は、平面視形状が、回転中心軸23を中心とする円弧状に形成されているのが好ましい。内壁部103は、内壁部103における回転中心軸23側の面の曲率半径を、枠体8の内径よりも小さく設定してあるのが好ましい。内壁部103の高さは、外壁部100の高さよりも低く設定してある。捕集部10は、内壁部103が延出部163と当たることにより、回転中心軸23に直交する方向において、外郭11に対して位置決めされる。分離器201は、捕集部10の内部空間が、流路3および第2カバー部14の内部空間と連通している。「捕集部10の内部空間」とは、外壁部100と下壁部102と側壁部104と内壁部103とで囲まれた空間を意味する。なお、捕集部10は、外壁部100に、例えば、人が捕集部10を取り外すために掴む突起等を設けてあるのが好ましい。
分離器201は、捕集部10が内壁部103を備えることにより、捕集部10に入った固体を効率良く捕集することが可能となる。言い換えれば、分離器201は、捕集部10が内壁部103を備えることにより、捕集部10に入った固体が捕集部10から回転中心軸23側へ飛び出してしまうのを抑制することが可能となる。また、分離器201は、延出部163がテーパ筒状に形成されていることにより、延出部163に起因した乱流の発生を抑制することが可能となり、固体が分離された気流を送風部4側へ導きやすくなる。
分離器201は、外郭11を支持する複数の支持体19(図4参照)を備えた構成とすることができる。これにより、分離器201は、外郭11と分離器201の設置面(例えば、床面等)30との間に空間を設けることが可能となる。支持体19は、支柱により構成してあるが、これに限らず、例えば、足車等により構成してもよい。なお、図4には、気体の流れを点線の矢印で模式的に示してある。
分離器201は、枠体8の上流側の開口部を覆う蓋部18を備えているのが好ましい。蓋部18は、円板状の本体181を備え、本体181に、通気部183が形成されている。回転装置1aを分離器201に適用する場合、回転装置1aにおける枠体8は、上流側の端部が、上流側ほど開口面積が徐々に小さくなる形状に形成されているのが好ましい。これにより、分離器201は、流路3に気体が入るときの圧力損失を低減すること可能となる。
蓋部18は、本体181の材料として、例えば、金属、合成樹脂等を採用することができる。また、通気部183は、例えば、本体181の中央部に形成された1つの貫通孔により構成することができる。貫通孔の開口形状は、円形状が好ましい。通気部183は、例えば、メッシュの複数の網目により構成してもよい。メッシュの材料は、例えば、金属を採用することができる。
分離器201は、送風部4およびモータ5の運転を開始する運転スイッチの操作部が、外郭11から露出するように設けられた構成としてもよい。
分離器201は、モータ5の回転速度を設定する設定部を備えていてもよい。これにより、分離器201は、分離することが要求される固体の大きさ等によってモータ5の回転速度を適宜変更することが可能となる。設定部は、例えば、ポテンショメータ等によって構成することができる。
分離器201は、第2カバー部14の内側においてモータ5よりも上流側に、エアフィルタ17が配置された構成とすることができる。これにより、分離器201は、サイクロン部20で分離されず気体に残った固体をエアフィルタ17で除去することが可能となり、より清浄化された気体を排気部から外部へ流すことが可能となる。
分離器201は、例えば、規定粒径の微粒子を分離できるように枠体8、ロータ2および羽根部9それぞれの形状、ロータ2の回転速度を設定してある。規定粒径の微粒子としては、一例として、空気動力学的粒子径が、1.0μmの粒子を想定している。「空気動力学的粒子径」とは、空気動力学的挙動が、比重1.0の球形粒子と等価になるような粒子の直径を意味する。空気動力学的粒子径は、粒子の沈降速度によって測定される粒径である。サイクロン部20で分離されずに気体中に残る固体としては、サイクロン部20で分離することを想定している微粒子よりも粒径の小さな微粒子(言い換えれば、質量が小さな微粒子)を挙げることができる。「エアフィルタ17で除去する」とは、100%の捕集効率を必須の条件とはしない。ただし、エアフィルタ17は、気体中に含まれている固体の捕集効率がより高いのが好ましい。
エアフィルタ17は、気体から微粒子を除去するために用いるフィルタである。エアフィルタ17は、例えば、ろ材をプリーツ状に織り込んで形成された構成とすることができる。エアフィルタ17としては、例えば、HEPAフィルタ(high efficiency particulate air filter)を採用することができる。「HEPAフィルタ」とは、定格流量で粒径が0.3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率をもち、かつ初期圧力損失が245Pa以下の性能をもつエアフィルタである。
分離器201は、エアフィルタ17の上流側にサイクロン部20が配置されており、捕集部10で固体を捕集することができるので、エアフィルタ17に捕集される微粒子等の総質量が増加することによる圧力損失の上昇を抑制することが可能となる。これにより、分離器201は、エアフィルタ17の交換頻度を少なくすることが可能とする。分離器201は、エアフィルタ17を備えた構成に限らない。例えば、分離器201を備えた機器(例えば、空気清浄器等)においては、分離器201の下流側に、分離器201とは別に、HEPAフィルタ等のエアフィルタを設けてもよい。
以上説明した分離器201では、外郭11の外部から複数の吸気部を通して外郭11の内部へ入った気体が流路3に入る。外郭11の外部から内部に入る気体に含まれていた固体は、流路3において螺旋状に回転するときにロータ2の回転中心軸23から枠体8の内周面84に向かう方向の遠心力を受ける。遠心力を受けた固体は、枠体8の内周面84へ向かい、枠体8の内周面84付近を内周面84に沿って螺旋状に回転する。そして、分離器201では、流出口34を出た固体が、その固体に作用していた遠心力により、捕集部10へ入る。固体に作用する遠心力は、固体の質量と、固体の円運動の半径と、に比例する。円運動の半径は、回転中心軸23に直交する方向における回転中心軸23と固体との距離である。固体の質量をm、固体の速度をv、円運動の半径をrとすると、遠心力の大きさはmv2/rである。ここで、角速度をωとすると、v=rωなので、遠心力の大きさは、mω2rである。要するに、固体には、ωの二乗に比例した遠心力が作用する。
捕集部10に入った固体は、慣性力により多少は飛び続けるが、重力に引っ張られ、捕集部10内で落下する。これにより、固体は、捕集部10に捕集される。
分離器201は、捕集部10に捕集されなかった固体がエアフィルタ17で捕集される。これにより、分離器201は、清浄化された気体がファン41を通り、外郭11の内部から複数の排気部を通して外郭11の外部へ流れ出す。
分離器201は、例えば、風量を250m3/h~3000m3/hの範囲で適宜設定すればよい。
分離器201は、空気清浄器に限らず、例えば、電気掃除機、分粒装置等に適用することも可能である。
図6は、本実施形態の第1変形例の回転装置1bを備えた分離器202の一部破断した概略正面図である。
回転装置1bは、回転装置1aと基本構成が同じで、送風部4がブロワ45である点が相違する。回転装置1bについては、回転装置1aと同様の構成要素に同一の符号を付して説明を省略する。
ブロワ45は、ロータ2の回転中心軸23に略直交する横方向に気体を流すことができるように構成されている。ブロワ45は、電動送風機であり、気流の向きを変えることができるように形成されている。回転装置1bは、送風部4を動作させることにより、回転装置1aと同様に、流路3に気体を流すことが可能となる。
分離器201では、第2蓋15に、気体を通す複数の排気部が形成されているのに対し、分離器202は、第2カバー部14に、気体を通す複数の排気部を有するメッシュ152が形成されている。これにより、分離器202は、分離器201の備えていた支持体19(図4参照)を備えていない構成とすることが可能となる。
図7は、本実施形態の第2変形例の回転装置1cを備えた空気浄化システム300の概略構成図である。
回転装置1cは、回転装置1aのサイクロン部20とモータ5とを含みかつ送風部4を含まない回転装置本体1caが、住戸400の屋外に配置される室外機301に設けられ、送風部4が、住戸400の天井裏に配置される。回転装置本体1caは、空気中の微粒子61を室外機301の外に排出するように構成されている。微粒子61は、上述の規定粒径の微粒子であり、空気動力学的粒子径が、1.0μmの粒子を想定している。
空気浄化システム300は、室外機301により浄化された空気を住戸400内へ流すための第1ダクト311と、第1ダクト311で給気された空気を更に浄化するためのフィルタ装置317と、を備える。フィルタ装置317は、例えば、エアフィルタとして、HEPAフィルタを備える。図7では、空気の流れを白抜きの矢印で模式的に示してある。また、図7では、回転装置本体1caによって空気から分離して排出する微粒子61と、フィルタ装置317で捕集する超微粒子62と、を模式的に示してある。超微粒子62は、微粒子61よりも粒径が小さく、かつ、HEPAフィルタで除去できる粒径の微粒子である。
また、空気浄化システム300は、フィルタ装置317と送風部4との間に配置された第2ダクト312と、送風部4の下流側に配置された分配器318と、送風部4と分配器318との間に配置された第3ダクト313と、を備える。分配器318には、住戸400内の複数の区画401(例えば、リビング、寝室等)それぞれへ空気を給気するための複数の第4ダクト314が接続されている。フィルタ装置317、第2ダクト312、送風部4、第3ダクト313および分配器318は、住戸400の天井裏に配置される。
空気浄化システム300は、室外機301が回転装置本体1caを備えることにより、PM2.5等の微粒子61がフィルタ装置317へ到達するのを抑制することが可能となる。これにより、空気浄化システム300は、フィルタ装置317の長寿命化を図ることが可能となる。
図8Aは、本実施形態の第3変形例の回転装置1dの一部破断した概略正面図である。また、図8Bは、回転装置1dにおける要部の概略展開図である。
回転装置1dは、回転装置1aと基本構成が同じであり、ロータ2の回転方向が回転装置1aとは逆方向である点、流路3における第2空間部32が2つ設けられている点、等が相違する。なお、回転装置1dに関し、回転装置1aと同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
回転装置1dは、回転装置1aに比べて、ロータ2の回転中心軸23に沿った方向におけるロータ2の長さを大きくしてある。
回転装置1dにおける流路3は、ロータ2の回転中心軸23に沿った方向において、第2空間部32、第1空間部31、第2空間部32が並んで設けられている。要するに、回転装置1dにおける流路3は、ロータ2の第1端21側の部分と枠体8との間に第2空間部32が形成され、ロータ2の第2端22側の部分と枠体8との間に第2空間部32が形成され、ロータ2の中間部と枠体8との間に第1空間部31が形成されている。これにより、回転装置1dは、回転装置1aに比べて、圧力損失を低減することが可能となる。
具体的に、第3変形例の回転装置1dでは、ロータ2の外周面24には、一以上(本変形例では2つ)の羽根部9が設けられる。一以上の羽根部9の各々は、第1羽根部分901と、第2羽根部分902と、第3羽根部分903と、を含む。第1羽根部分901は、ロータ2の軸方向における中間部分に設けられる。第2羽根部分902は、ロータ2の流出口34側の部分に設けられる。第3羽根部分903は、ロータ2の流入口33側の部分に設けられる。第1羽根部分901は、流入口33から流出口34に向かってロータ2の回転方向に沿った螺旋方向(第1螺旋方向)の螺旋状に形成される。第2羽根部分902は、第1羽根部分901の流出口34側の端部から連続し、流入口33から流出口34に向かってロータ2の回転方向とは逆方向に沿った螺旋方向(第2螺旋方向)の螺旋状に形成される。第3羽根部分903は、第1羽根部分901の流入口33側の端部から連続する。第3羽根部分903は、流入口33から流出口34に向かってロータ2の回転方向とは逆方向に沿った螺旋方向(第2螺旋方向)の螺旋状に形成される。
本変形例の回転装置1dでは、ロータ2の外周面24と、枠体8の内周面84と、一以上の羽根部9における第1羽根部分901のうちの隣り合う部分と、で囲まれた空間として、第1空間部31が規定される。本変形例の回転装置1dでは、ロータ2の外周面24と、枠体8の内周面84と、一以上の羽根部9における第2羽根部分902のうちの隣り合う部分と、で囲まれた空間として、流出口34側の第2空間部32が規定される。また、本変形例の回転装置1dでは、ロータ2の外周面24と、枠体8の内周面84と、一以上の羽根部9における第3羽根部分903のうちの隣り合う部分と、で囲まれた空間として、流入口33側の第2空間部32が規定される。
図9Aは、本実施形態の第4変形例の回転装置1eの一部破断した概略正面図である。また、図9Bは、回転装置1eにおける要部の概略展開図である。
回転装置1eは、回転装置1aと基本構成が同じであり、流路3における第2空間部32が2つ設けられている点、ロータ2の形状、等が相違する。なお、回転装置1eに関し、回転装置1aと同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
ロータ2は、第1端21と第2端22との少なくとも一方が、回転中心軸23に沿って先細りする形状に形成されている。少なくとも1つの流路3は、ロータ2のうち先細りする形状に形成されている部位と枠体8との間に第2空間部32が形成されている。これにより、回転装置1eは、流路3の第2空間部32を規定する羽根部9の面積を大きくすることができ、圧力損失を更に低減することが可能となる。よって、回転装置1eは、更なる低消費電力化を図ることが可能となる。
具体的に、第4変形例の回転装置1eでは、ロータ2は、軸方向の中間部分に位置する円柱状の中間部25と、軸方向の両側に設けられて軸方向の外側に向かって先細りする形状の第1および第2の先細り部分26,27と、を含む。
ロータ2の外周面24には、一以上(本変形例では2つ)の羽根部9が設けられる。一以上の羽根部9の各々は、第1羽根部分901と、第2羽根部分902と、第3羽根部分903と、を含む。第1羽根部分901は、ロータ2の中間部25に設けられる。第2羽根部分902は、ロータ2の流出口34側の第1の先細り部分26に設けられる。第3羽根部分903は、ロータ2の流入口33側の第2の先細り部分27に設けられる。第1羽根部分901は、流入口33から流出口34に向かってロータ2の回転方向に沿った螺旋方向(第1螺旋方向)の螺旋状に形成される。第2羽根部分902は、第1羽根部分901の流出口34側の端部から連続し、流入口33から流出口34に向かってロータ2の回転方向とは逆方向に沿った螺旋方向(第2螺旋方向)の螺旋状に形成される。第3羽根部分903は、第1羽根部分901の流入口33側の端部から連続する。第3羽根部分903は、流入口33から流出口34に向かってロータ2の回転方向とは逆方向に沿った螺旋方向(第2螺旋方向)の螺旋状に形成される。
本変形例の回転装置1eでは、ロータ2の外周面24と、枠体8の内周面84と、一以上の羽根部9における第1羽根部分901のうちの隣り合う部分と、で囲まれた空間として、第1空間部31が規定される。本変形例の回転装置1eでは、ロータ2の外周面24と、枠体8の内周面84と、一以上の羽根部9における第2羽根部分902のうちの隣り合う部分と、で囲まれた空間として、流出口34側の第2空間部32が規定される。また、本変形例の回転装置1eでは、ロータ2の外周面24と、枠体8の内周面84と、一以上の羽根部9における第3羽根部分903のうちの隣り合う部分と、で囲まれた空間として、流入口33側の第2空間部32が規定される。
ロータ2は、先細りする形状を円錐状としてある。ロータ2は、第1端21と第2端22との両方が、回転中心軸23に沿って先細りする形状に形成されているが、第1端21と第2端22との一方のみが先細りする形状に形成されていてもよい。
図10Aは、本実施形態の第5変形例の回転装置1fの一部破断した概略正面図である。また、図10Bは、回転装置1fにおける要部の概略展開図である。
回転装置1fは、回転装置1aと基本構成が同じであり、流路3における第2空間部32が2つ設けられている点、枠体8の形状、等が相違する。なお、回転装置1fに関し、回転装置1aと同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
枠体8は、ロータ2の第1端21から第2端22に向かう方向において開口面積が漸増するテーパ枠状に形成されている。これにより、回転装置1fは、枠体8の内周面84に固体が当たったときに当該固体が転がりやすくなり、枠体8の内周面84に固体が付着したり堆積したりするのを抑制することが可能となる。枠体8は、開口形状が円形状であり、ロータ2の第1端21から第2端22に向かう方向において内径が徐々に大きくなる。要するに、枠体8は、テーパ円筒状に形成されている。
ロータ2は、第1端21と第2端22との間の中間部が円錐台状に形成されており、第1端21および第2端22それぞれが先細りする形状に形成されている。流路3は、ロータ2のうち先細りする形状に形成されている部位と枠体8との間に第2空間部32が形成されている。これにより、回転装置1fは、流路3の第2空間部32を規定する羽根部9の面積を大きくすることができ、圧力損失を更に低減することが可能となる。よって、回転装置1fは、更なる低消費電力化を図ることが可能となる。
具体的に、第5変形例の回転装置1fでは、枠体8は流入口33側から流出口34側に向かって開口面積が漸増する筒状に形成されている。
ロータ2は、軸方向の中間部分に位置しており流入口33側から流出口34側に向かって断面積が漸増する円錐台状の中間部25と、軸方向の両側に設けられて先細りする形状を有する第1および第2の先細り部分26,27と、を含む。
ロータ2の外周面24には、一以上(本変形例では2つ)の羽根部9が設けられる。一以上の羽根部9の各々は、第1羽根部分901と、第2羽根部分902と、第3羽根部分903と、を含む。第1羽根部分901は、ロータ2の中間部25に設けられる。第2羽根部分902は、ロータ2の流出口34側の第1の先細り部分26に設けられる。第3羽根部分903は、ロータ2の流入口33側の第2の先細り部分27に設けられる。第1羽根部分901は、流入口33から流出口34に向かってロータ2の回転方向に沿った螺旋方向(第1螺旋方向)の螺旋状に形成される。第2羽根部分902は、第1羽根部分901の流出口34側の端部から連続し、流入口33から流出口34に向かってロータ2の回転方向とは逆方向に沿った螺旋方向(第2螺旋方向)の螺旋状に形成される。第3羽根部分903は、第1羽根部分901の流入口33側の端部から連続する。第3羽根部分903は、流入口33から流出口34に向かってロータ2の回転方向とは逆方向に沿った螺旋方向(第2螺旋方向)の螺旋状に形成される。
本変形例の回転装置1fでは、ロータ2の外周面24と、枠体8の内周面84と、一以上の羽根部9における第1羽根部分901のうちの隣り合う部分と、で囲まれた空間として、第1空間部31が規定される。本変形例の回転装置1fでは、ロータ2の外周面24と、枠体8の内周面84と、一以上の羽根部9における第2羽根部分902のうちの隣り合う部分と、で囲まれた空間として、流出口34側の第2空間部32が規定される。また、本変形例の回転装置1fでは、ロータ2の外周面24と、枠体8の内周面84と、一以上の羽根部9における第3羽根部分903のうちの隣り合う部分と、で囲まれた空間として、流入口33側の第2空間部32が規定される。
ロータ2は、先細りする形状を円錐状としてある。ロータ2は、第1端21と第2端22との両方が、回転中心軸23に沿って先細りする形状に形成されているが、第1端21と第2端22との一方のみが先細りする形状に形成されていてもよい。
(実施形態2)
以下では、本実施形態の回転装置1gについて、図11Aおよび11Bに基づいて説明する。なお、回転装置1gに関し、実施形態1の回転装置1aと同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。図11Bでは、ロータ2の回転によって発生する気流の向きを白抜きの矢印で模式的に示してある。第1空間部31と第2空間部32とは、ロータ2の回転によって発生する気流の向きが異なる。図11Bでは、図11Aの回転装置1gにおいて送風部4を動作させたときに流路3を通る物質の回転方向を、二点鎖線の矢印で模式的に示してある。
以下では、本実施形態の回転装置1gについて、図11Aおよび11Bに基づいて説明する。なお、回転装置1gに関し、実施形態1の回転装置1aと同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。図11Bでは、ロータ2の回転によって発生する気流の向きを白抜きの矢印で模式的に示してある。第1空間部31と第2空間部32とは、ロータ2の回転によって発生する気流の向きが異なる。図11Bでは、図11Aの回転装置1gにおいて送風部4を動作させたときに流路3を通る物質の回転方向を、二点鎖線の矢印で模式的に示してある。
回転装置1gにおいて、少なくとも1つの流路3は、第1空間部31が、ロータ2の回転中心軸23に直交する面内においてロータ2の回転方向に沿って形成され、第2空間部32が、ロータ2の回転中心軸23に沿って形成されている。これにより、回転装置1gは、第1空間部31がロータ2の回転中心軸23に直交する面内においてロータ2の回転方向に沿って形成されていることにより、第1空間部31を通る物質の角速度をロータ2の回転角速度よりも大きくすることが可能となる。したがって、回転装置1gは、流路3の第1空間部31において、流路3を通る物質のうち固体に作用する遠心力をより大きくすることが可能となり、小型化を図ることが可能となる。回転装置1gは、第2空間部32がロータ2の回転中心軸23に沿って形成されていることにより、第2空間部32を通る物質の角速度をロータ2の回転角速度と同じにすることが可能となる。したがって、回転装置1gは、流路3の第2空間部32において、流路3を流れる気体の圧力損失を低減することが可能となる。言い換えれば、回転装置1gは、流路3が第2空間部32を備えることにより、送風能力を向上させることが可能となり、送風部4の負荷を軽減することが可能となる。よって、回転装置1gは、流路3が第2空間部32を備えることにより、低消費電力化を図ることが可能となる。
回転装置1gは、流路3が第1空間部31と第2空間部32とを備えるので、流路3が全長に亘って回転中心軸23に沿った直線状である場合に比べて、回転中心軸23に沿った方向における小型化を図りながらも、流路3の長さを大きくすることが可能となる。
回転装置1gは、羽根部9において第1空間部31に対応する第1部位91を、ロータ2の回転中心軸23に直交する各面内においてロータ2の回転方向に沿った円弧状に形成してある。これにより、回転装置1gは、第1空間部31を、ロータ2の回転中心軸23に直交する面内においてロータ2の回転方向に沿った形状とすることができる。また、回転装置1gは、羽根部9において第2空間部32に対応する第2部位92を、回転中心軸23に直交する方向から見て回転中心軸23に沿った直線状に形成してある。これにより、回転装置1gは、第2空間部32を、ロータ2の回転中心軸23に沿った形状とすることができる。羽根部9は、ロータ2の外周面24からロータ2の半径方向外向きに突出しているのが好ましい。
要するに、本実施形態の回転装置1gでは、ロータ2は、回転中心軸23の方向に延びている。ロータ2は、回転中心軸23に直交する断面が円形である外周面(側面)24を有する。モータ5は、ロータ2を一方向に回転させる。
ロータ2の外周面24には、羽根部9が設けられる。羽根部9は、三以上の第1部位91と、二以上の第2部位92と、を含む。第1部位91は、ロータ2の外周面24に形成されており、ロータ2の回転中心軸23に直交する面内においてロータ2の回転方向に沿った円弧状である。つまり第1部位91は、ロータ2の回転中心軸23を中心とし、内径がロータ2の外径に等しく外径が枠体8の内径に等しい扇形状である。第1部位91は、ロータ2の周方向の両端に第1端911および第2端912を有する。第1部位91の長さ(周方向の長さ)は、ロータ2の外周よりも短く、ロータ2の外周の半分よりも長い。第2部位92は、ロータ2の外周面24に形成されており、ロータ2の回転中心軸23に沿った直板状である。第2部位92は、1つの第1部位91の第1端911と別の第1部位91の第2端912と(2つの第1部位91における、周方向の反対側の端部同士)を繋ぐ。
つまり羽根部9は、ロータ2の外周面24に、段差を有する螺旋状(螺旋階段状)に形成されている。
本実施形態の回転装置1gでは、ロータ2の外周面24と、枠体8の内周面84と、羽根部9における三以上の第1部位91のうち隣り合う2つの第1部位91と、で囲まれた空間として、第1空間部31が規定される。本実施形態の回転装置1gでは、ロータ2の外周面24と、枠体8の内周面84と、羽根部9における隣り合う2つの第2部位92と、で囲まれた空間として、第2空間部32が規定される。
回転装置1gでは、羽根部9において第1部位91と第2部位92との連結部位93を、アールを有する形状としてもよい。これにより、回転装置1gは、乱流の発生をより抑制することが可能となる。
図12は、回転装置1gを備えた分離器203の一部破断した概略正面図である。分離器203の基本構成は、実施形態1において説明した分離器201(図3、4参照)と略同じであり、回転装置1aの代わりに回転装置1gを備えている点が相違する。分離器203に関し、分離器201と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
回転装置1gを分離器203に適用する場合、回転装置1gにおける枠体8は、上流側の端部が、上流側ほど開口面積が徐々に小さくなる形状に形成されているのが好ましい。これにより、分離器203は、流路3に気体が入るときの圧力損失を低減すること可能となる。
分離器203は、回転装置1gを備えることにより、小型化および低消費電力化を図りながらも、気体から固体を効率良く分離することが可能となる。
本実施形態の変形例の回転装置1hについて、図13A、13Bおよび14に基づいて説明する。図13Aは、回転装置1hの一部破断した概略正面図である。また、図13Bは、回転装置1hにおける要部の概略展開図である。
回転装置1hは、回転装置1gと基本構成が同じであり、流路3が複数設けられている点が相違する。なお、回転装置1eに関し、回転装置1aと同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
回転装置1hは、流路3が複数設けられているので、流路3が1つである場合に比べて、回転装置1hにおいてロータ2と枠体8との間の空間を流れる気体の流量を多くすることが可能となって、小型化を図れる。また、回転装置1hは、流路3が複数設けられているので、ロータ2と枠体8との間の空間を流れる気体の流量が同じであれば、流路3が1つである場合に比べて、圧力損失を低減することが可能となって、低消費電力化を図ることが可能となる。回転装置1hは、一例として、流路3が2つ設けられている。図13Bでは、図13Aの回転装置1hにおいて送風部4を動作させたときに2つの流路3のうち一方の流路3を通る物質の回転方向を、二点鎖線の矢印で模式的に示し、他方の流路3を通る物質の回転方向を点線の矢印で模式的に示してある。
具体的に、本変形例の回転装置1hでは、ロータ2の外周面24に、二以上(本変形例では2つ)の羽根部9が設けられる。二以上の羽根部9の各々は、二以上の第1部位91と、一以上の第2部位92と、を含む。第1部位91は、ロータ2の外周面24に形成されており、ロータ2の回転中心軸23に直交する面内においてロータ2の回転方向に沿った円弧状である。つまり第1部位91は、ロータ2の回転中心軸23を中心とし、内径がロータ2の外径に等しく外径が枠体8の内径に等しい扇形状である。第1部位91は、ロータ2の周方向の両端に第1端911および第2端912を有する。第1部位91の長さ(周方向の長さ)は、ロータ2の外周の半分よりも短い。第2部位92は、ロータ2の外周面24に形成されており、ロータ2の回転中心軸23に沿った直板状である。第2部位92は、1つの第1部位91の第1端911と別の第1部位91の第2端912とを繋ぐ。
つまり二以上の羽根部9の各々は、ロータ2の外周面24に、段差を有する螺旋状(螺旋階段状)に形成されている。
本変形例の回転装置1hでは、ロータ2の外周面24と、枠体8の内周面84と、二以上の羽根部9のうち隣り合う2つの羽根部9の第1部位91と、で囲まれた空間として、第1空間部31が規定される。本変形例の回転装置1hでは、ロータ2の外周面24と、枠体8の内周面84と、二以上の羽根部9のうち隣り合う2つの羽根部9の第2部位92と、で囲まれた空間として、第2空間部32が規定される。
実施形態1~2に記載した材料、数値等は、好ましい例を示しているだけであり、それに限定する主旨ではない。更に、上記の実施形態1~2および変形例の回転装置1a~1hは、その技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で、構成に適宜変更を加えることが可能である。例えば、回転装置1a~1hは、流路3、モータ5および送風部4が、回転中心軸23に沿った方向において、流路3、モータ5、送風部4の順に配置されているが、この順序を適宜変更してもよい。例えば、回転装置1a、1c~1hは、サイクロン部20の下流側ではなく上流側に送風部4を備えていてもよい。また、回転装置1a、1c~1hは、送風部4を、ファン41に代えてブロワ45により構成してもよい。
以上の説明から明らかなように、第1の態様の回転装置は、ロータ(2)と、ロータ(2)を囲んでロータ(2)と同軸的に配置された枠体(8)と、ロータ(2)と枠体(8)との間に形成された少なくとも1つの流路(3)と、送風部(4)と、モータ(5)と、を備える。少なくとも1つの流路(3)は、ロータ(2)の回転中心軸(23)に沿った方向においてロータ(2)の第1端(21)側に流入口(33)があり、かつ、ロータ(2)の第2端(22)側に流出口(34)がある。送風部(4)は、少なくとも1つの流路(3)に気体を流すように構成される。モータ(5)は、ロータ(2)を回転させることによって少なくとも1つの流路(3)を回転中心軸(23)のまわりで回転させるように構成される。少なくとも1つの流路(3)は、通過する物質の角速度をロータ(2)の回転角速度よりも大きくする第1空間部(31)と、通過する物質の角速度をロータ(2)の回転角速度以下とする第2空間部(32)と、を備える。
第2の態様の回転装置では、第1の態様において、第1空間部(31)は、流入口(33)から流出口(34)に向けてロータ(2)の回転方向に沿った螺旋方向の螺旋状に形成され、第2空間部(32)は、流入口(33)から流出口(34)に向けてロータ(2)の回転方向とは逆方向に沿った螺旋方向の螺旋状に形成されている。
第3の態様の回転装置では、第2の態様において、ロータ(2)は、第1端(21)と第2端(22)との少なくとも一方が、回転中心軸(23)に沿って先細りする形状に形成されている。少なくとも1つの流路(3)は、ロータ(2)のうち先細りする形状に形成されている部位(26,27)と枠体(8)との間に第2空間部(32)が形成されている。
第4の態様の回転装置では、第1の態様において、第1空間部(31)は、ロータ(2)の回転中心軸(23)に直交する面内においてロータ(2)の回転方向に沿って形成され、第2空間部(32)は、ロータ(2)の回転中心軸(23)に沿って形成されている。
第5の態様の回転装置では、第1~第4のいずれかの態様において、流路(3)が複数設けられている。
第6の態様の回転装置では、第1~第5のいずれかの態様において、枠体(8)は、ロータ(2)の第1端(21)から第2端(22)に向かう方向において開口面積が漸増するテーパ枠状に形成されている。
第7の態様の回転装置では、第1~第6のいずれかの態様において、送風部(4)は、ファン(41)もしくはブロワ(45)である。
第8の態様の回転装置では、第1の態様において、ロータ(2)は、回転中心軸(23)に直交する断面が円形である外周面(24)を有する。ロータ(2)の外周面(24)には少なくとも一つの羽根部(9)が設けられる。少なくとも一つの羽根部(9)は、ロータ(2)の外周面(24)に第1螺旋方向の螺旋状に形成された第1羽根部分(901)と、ロータ(2)の外周面(24)に、第1螺旋方向とは逆方向である第2螺旋方向の螺旋状に形成された第2羽根部分(902)と、を含む。第2羽根部分(902)は、第1羽根部分(901)の流出口(34)側の端部から連続する。第1空間部(31)は、ロータ(2)の外周面(24)と、枠体(8)と、第1羽根部分(901)のうちの隣り合う部分とで囲まれた空間として規定される。第2空間部(32)は、ロータ(2)の外周面(24)と、枠体(8)と、第2羽根部分(902)のうちの隣り合う部分とで囲まれた空間として規定される。
第9の態様の回転装置では、第1の態様において、ロータ(2)は、回転中心軸(2)に直交する断面が円形である外周面(24)を有する。ロータ(2)の外周面(24)には少なくとも一つの羽根部(9)が設けられる。少なくとも一つの羽根部(9)は、二以上の第1部位(91)と、一以上の第2部位(92)と、を含む。第1部位(91)は、ロータ(2)の外周面(24)上にロータ(2)の回転方向に沿って延びる円弧状に形成されている。第2部位(92)は、ロータ(2)の外周面(24)上に回転中心軸(23)の方向に延設されている。第2部位(92)は、二以上の第1部位(91)のうちの1つの第1部位(91)における周方向の第1端(911)と二以上の第1部位(91)のうちの別の第1部位(91)における周方向の第2端(912)とを繋ぐ。第1空間部(31)は、ロータ(2)の外周面(24)と、枠体(8)と、隣り合う2つの第1部位(91)とで囲まれた空間として規定される。第2空間部(32)は、ロータ(2)の外周面(24)と、枠体(8)と、隣り合う2つの第2部位(92)とで囲まれた空間として規定される。
Claims (9)
- ロータと、前記ロータを囲んで前記ロータと同軸的に配置された枠体と、前記ロータと前記枠体との間に形成された少なくとも1つの流路と、送風部と、モータと、を備え、
前記少なくとも1つの流路は、前記ロータの回転中心軸に沿った方向において前記ロータの第1端側に流入口があり、かつ、前記ロータの第2端側に流出口があり、
前記送風部は、前記少なくとも1つの流路に気体を流すように構成され、
前記モータは、前記ロータを回転させることによって前記少なくとも1つの流路を前記回転中心軸のまわりで回転させるように構成され、
前記少なくとも1つの流路は、通過する物質の角速度を前記ロータの回転角速度よりも大きくする第1空間部と、通過する物質の角速度を前記ロータの回転角速度以下とする第2空間部と、を備える、
ことを特徴とする回転装置。 - 前記第1空間部は、前記流入口から前記流出口に向けて前記ロータの回転方向に沿った螺旋方向の螺旋状に形成され、前記第2空間部は、前記流入口から前記流出口に向けて前記ロータの回転方向とは逆方向に沿った螺旋方向の螺旋状に形成されている、
ことを特徴とする請求項1記載の回転装置。 - 前記ロータは、前記第1端と前記第2端との少なくとも一方が、前記回転中心軸に沿って先細りする形状に形成され、
前記少なくとも1つの流路は、前記ロータのうち前記先細りする形状に形成されている部位と前記枠体との間に前記第2空間部が形成されている、
ことを特徴とする請求項2記載の回転装置。 - 前記第1空間部は、前記ロータの回転中心軸に直交する面内において前記ロータの回転方向に沿って形成され、前記第2空間部は、前記ロータの前記回転中心軸に沿って形成されている、
ことを特徴とする請求項1記載の回転装置。 - 前記流路が複数設けられている、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の回転装置。 - 前記枠体は、前記ロータの前記第1端から前記第2端に向かう方向において開口面積が漸増するテーパ枠状に形成されている、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の回転装置。 - 前記送風部は、ファンもしくはブロワである、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の回転装置。 - 前記ロータは、前記回転中心軸に直交する断面が円形である外周面を有し、
前記ロータの前記外周面には少なくとも一つの羽根部が設けられ、
前記少なくとも一つの羽根部は、前記ロータの前記外周面に第1螺旋方向の螺旋状に形成された第1羽根部分と、前記ロータの前記外周面に、前記第1螺旋方向とは逆方向である第2螺旋方向の螺旋状に形成された第2羽根部分と、を含み、前記第2羽根部分は、前記第1羽根部分の前記流出口側の端部から連続しており、
前記第1空間部は、前記ロータの前記外周面と、前記枠体と、前記第1羽根部分のうちの隣り合う部分とで囲まれた空間として規定され、
前記第2空間部は、前記ロータの前記外周面と、前記枠体と、前記第2羽根部分のうちの隣り合う部分とで囲まれた空間として規定される
ことを特徴とする請求項1記載の回転装置。 - 前記ロータは、前記回転中心軸に直交する断面が円形である外周面を有し、
前記ロータの前記外周面には少なくとも一つの羽根部が設けられ、
前記少なくとも一つの羽根部は、
前記ロータの前記外周面上に前記ロータの回転方向に沿って延びる円弧状に形成された三以上の第1部位と、
前記ロータの前記外周面上に前記回転中心軸の方向に延設されて前記二以上の第1部位のうちの1つの第1部位における周方向の第1端と前記二以上の第1部位のうちの別の第1部位における周方向の第2端とを繋ぐ二以上の第2部位と、
を含み、
前記第1空間部は、前記ロータの前記外周面と、前記枠体と、前記三以上の第1部位のうち隣り合う2つの第1部位とで囲まれた空間として規定され、
前記第2空間部は、前記ロータの前記外周面と、前記枠体と、前記二以上の第2部位のうち隣り合う2つの第2部位とで囲まれた空間として規定される
ことを特徴とする請求項1記載の回転装置。
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