JP2019202304A - 分離システム - Google Patents

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將有 鎌倉
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修 赤坂
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室  直樹
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Abstract

【課題】分離性能の向上を図ることが可能な分離システムを提供する。【解決手段】分離システム100は、サイクロン1と、カバー10と、を備える。サイクロン1は、流入口23と流出口24と排出孔25とを有する。サイクロン1は、流入口23から流入し流出口24から流出する気体の旋回流によって気体中の固体に生じる遠心力を利用して固体を排出孔25から分離する。カバー10は、流入口23及び流出口24それぞれに対応する第1開口及び第2開口と、排気孔とを有する。カバー10は、サイクロン1を囲んでいる筒状であり、開口形状が円形である。排気装置13は、排気孔を介してカバー10内を排気する。【選択図】図1

Description

本開示は、分離システムに関し、より詳細には、気体に含まれている固体を気体から分離する分離システムに関する。
従来、例えば住戸の天井裏に配置される分離装置が知られている(特許文献1)。
この分離装置は、分離ユニット(サイクロン)と、駆動装置と、容器と、外郭と、を備えている。分離ユニットは、ロータと枠体と複数の仕切板と回転板とを含む。外郭は、分離ユニットと駆動装置と容器とを収納する。分離装置では、分離ユニットの外周出口から外郭内に排出された固体を容器で捕集することが可能である。外郭は、直方体状である。外郭には、空気の流入口と、清浄化された空気の流出口と、が形成されている。
国際公開2016/163075号
特許文献1に記載された分離装置では、所望の分離性能(例えば、分離効率)が得られないことがあった。
本開示の目的は、分離性能の向上を図ることが可能な分離システムを提供することにある。
本開示の一態様に係る分離システムは、サイクロンと、カバーと、排気装置と、を備える。前記サイクロンは、流入口と流出口と排出孔とを有する。前記サイクロンは、前記流入口から流入し前記流出口から流出する気体の旋回流によって気体中の固体に生じる遠心力を利用して固体を前記排出孔から分離する。前記カバーは、前記流入口及び前記流出口それぞれに対応する第1開口及び第2開口と、排気孔とを有する。前記カバーは、前記サイクロンを囲んでいる筒状であり、開口形状が円形又は5以上の整数nを用いた場合に正n角形状である。前記排気装置は、前記排気孔を介して前記カバー内を排気する。
本開示の分離システムは、分離性能の向上を図ることが可能となる。
図1は、本開示の一実施形態に係る分離システムの概略構成図である。 図2Aは、同上の分離システムにおけるサイクロンを示し、筒体の流入口側から見た斜視図である。図2Bは、同上の分離システムにおけるサイクロンを示し、筒体の流出口側から見た斜視図である。 図3は、同上の分離システムの要部分解斜視図である。 図4は、同上の分離システムのサイクロン及びカバーを示し、筒体の中心軸に沿った断面図である。 図5は、同上の分離システムのサイクロン及びカバーを示し、筒体の中心軸に直交する断面図である。 図6は、同上の分離システムの動作を説明するフローチャートである。 図7は、本開示の一実施形態の変形例1に係る分離システムの要部斜視図である。 図8は、本開示の一実施形態の変形例2に係る分離システムの要部断面図である。
下記の実施形態において説明する図1、2A〜5、7及び8は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。なお、図5は、図4のX1−X1断面に対応する断面図である。
(実施形態)
以下、実施形態に係る分離システム100について、図1〜6に基づいて説明する。
分離システム100は、サイクロン1と、サイクロン1を囲んでいるカバー10と、を備える。
サイクロン1は、例えば、送風機能を有する空調設備の上流側に設けられ、空気(気体)中の固体を分離する。空調設備は、例えば、上流側から下流側へ空気を送風する送風装置である。送風装置は、例えば、電動ファンである。空調設備は、送風装置に限らず、例えば、換気装置、エアコンディショナ、給気キャビネットファン、送風装置と熱交換器とを備える空気調和システム等でもよい。空調設備によりサイクロン1に流す空気の流量は、例えば、100m3/h〜300m3/hである。サイクロン1から空調設備側への流出量は、空調設備を流れる空気の流量と略同じである。
サイクロン1は、図2A、2B〜5に示すように、筒体2と、回転体3と、複数の羽根36と、モータ4と、を備える。筒体2は、第1端21に気体の流入口23を有し、第2端22に気体の流出口24を有する。回転体3は、筒体2の内側に配置されている。複数の羽根36は、回転体3に連結されている。サイクロン1では、図4に示すように、筒体2と回転体3との間に、流入口23から流出口24に向かう流路5が形成されている。モータ4は、回転体3を回転させる。ここにおいて、サイクロン1は、回転体3とモータ4の回転軸42との両方に連結されたシャフト7を備える。また、サイクロン1は、シャフト7とモータ4の回転軸42とを連結する軸継手(シャフトカップリング)8を備える(図3及び4参照)。本実施形態では、モータ4が、回転体3を回転させる駆動装置を構成している。
サイクロン1は、上流側から流路5に流入した空気を、回転体3のまわりで螺旋状に回転させながら、流路5の下流側に流すことができる。ここにおける「上流側」は、空気の流れる方向でみたときの上流側(一次側)を意味する。また、「下流側」は、空気の流れる方向でみたときの下流側(二次側)を意味する。サイクロン1の筒体2は、空気に含まれている固体を筒体2の外側に排出するために、筒体2の厚み方向に貫通している排出孔25(図3及び5参照)を有する。排出孔25は、筒体2の内部空間と筒体2の外部空間(筒体2とカバー10との間の空間)とをつないでいる。言い換えれば、排出孔25は、筒体2の内外を連通させる。
空気中の固体としては、例えば、微粒子、塵埃等が挙げられる。微粒子としては、例えば、粒子状物質等を挙げることができる。粒子状物質としては、微粒子として直接空気中に放出される一次生成粒子、気体として空気中に放出されたものが空気中で微粒子として生成される二次生成粒子等がある。一次生成粒子としては、例えば、土壌粒子(黄砂等)、粉塵、植物性粒子(花粉等)、動物性粒子(カビの胞子等)、煤等が挙げられる。粒子状物質は、大きさの分類として、例えば、PM2.5(微小粒子状物質)、PM10、SPM(浮遊粒子状物質)等を挙げることができる。PM2.5は、粒子径2.5μmで50%の捕集効率を持つ分粒装置を透過する微粒子である。PM10は、粒子径10μmで50%の捕集効率を持つ分粒装置を透過する微粒子である。SPMは、粒子径10μmで100%の捕集効率を持つ分粒装置を透過する微粒子であり、PM6.5−7.0に相当し、PM10よりも少し小さな微粒子である。
分離システム100の各構成要素については、以下に、より詳細に説明する。
上述のように、サイクロン1は、筒体2と、回転体3と、複数の羽根36と、モータ4と、シャフト7と、軸継手8と、を備える。
筒体2は、円筒状に形成されており、第1端21に気体の流入口23を有し、第2端22に気体の流出口24を有する。筒体2の材料は、例えば、ABS樹脂である。
回転体3は、図4及び5に示すように、筒体2の内側で筒体2と同軸的に配置されている。「筒体2と同軸的に配置されている」とは、回転体3が、回転体3の回転中心軸30(図4参照)を筒体2の中心軸20(図4参照)に揃えるように配置されていることを意味する。回転体3において、回転中心軸30に直交する断面(例えば、図5参照)における外周線は、円形状である。回転体3の材料は、例えば、ポリカーボネート樹脂である。
回転体3の回転中心軸30に沿った方向において、回転体3の長さは、筒体2の長さよりも短い。回転体3は、図4に示すように、流入口23側の第1端31と、流出口24側の第2端32と、を有する。回転体3の第1端31は、筒体2の中心軸20に沿った方向において、筒体2の流入口23と流出口24との間で、流入口23の近くに配置されている。また、回転体3の第2端32は、筒体2の中心軸20に沿った方向において、筒体2の流入口23と流出口24との間で、流出口24の近くに配置されている。
筒体2と回転体3との間には、回転体3に連結された複数(ここでは、24枚)の羽根36が配置されている。複数の羽根36の各々の材料は、例えば、ポリカーボネート樹脂である。
複数の羽根36の各々は、図4及び5に示すように、筒体2の内周面27との間に隙間が形成されるように配置されている。言い換えれば、サイクロン1は、複数の羽根36の各々と筒体2の内周面27との間に隙間がある。すなわち、複数の羽根36の各々における回転体3の外周面37からの突出長さは、回転体3の径方向における回転体3の外周面37と筒体2の内周面27との距離よりも短い。複数の羽根36の各々は、回転体3の外周面37と筒体2の内周面27との間の空間(流路5)において回転体3の回転中心軸30と平行に配置されている。複数の羽根36の各々は、平板状である。複数の羽根36の各々は、筒体2の中心軸20に沿った方向において流入口23側から見て、回転体3の一径方向に対して所定角度(例えば、45度)だけ傾いている。ここにおいて、複数の羽根36の各々では、回転体3からの突出方向における筒体2側の先端が、回転体3側の基端よりも、回転体3の回転方向A1において後方に位置している。つまり、サイクロン1では、複数の羽根36の各々が、回転体3の一径方向に対して回転体3の回転方向A1に所定角度(例えば、45度)だけ傾いている。所定角度は、45度に限らず、0度よりも大きく90度以下の角度であってもよい。例えば、所定角度は、10度〜80度の範囲内の角度であってもよい。複数の羽根36の各々は、回転体3の一径方向に対して回転体3の回転方向A1に所定角度だけ傾いている場合に限らず、例えば、回転体3の一径方向とのなす角度が0度であってもよい。つまり、複数の羽根36が回転体3から放射状に延びていてもよい。複数の羽根36は、図4に示すように回転体3の周方向において略等間隔で離れて配置されている。
上述の回転体3は、図3及び4に示すように、筒体2の中心軸20(図4参照)に沿った方向において並ぶ2つの回転部材3a、3bを備える。回転部材3a、3bは、図4に示すように、有底円筒状に形成されている。より詳細には、2つの回転部材3a、3bは、流入口23側の第1端31a、31bに底壁33a、33bを有し、流出口24側の第2端32a、32bに開口34a、34bを有する。以下では、説明の便宜上、2つの回転部材3a、3bのうち流入口23に近い位置(相対的に上流側)にある回転部材3aを上流側回転部材3aと称し、流出口24に近い位置(相対的に下流側)にある回転部材3bを下流側回転部材3bとも称することもある。有底円筒状の上流側回転部材3aでは、底壁33aが、流入口23側に膨らむ形状に形成されている。これにより、サイクロン1では、筒体2の流入口23から流入する気体の圧力損失を低減することが可能となる。また、上流側回転部材3aの内側には、上流側回転部材3aに一体の補強壁38が設けられている。また、有底円筒状の下流側回転部材3bの内側には、下流側回転部材3bの底壁33bの中央部から開口34b側へ突出する円筒状のリブ39が設けられている。筒体2の中心軸20に沿った方向において、リブ39の長さは、下流側回転部材3bの長さよりも短い。
サイクロン1では、複数の羽根36の各々が、上流側回転部材3aの外周面から突出している羽根片36aと、下流側回転部材3bの外周面から突出している羽根片36bと、で構成されている(図4参照)。言い換えれば、サイクロン1では、上流側回転部材3aに連結された複数(24枚)の羽根片36aと、下流側回転部材3bに連結された複数(24枚)の羽根片36bと、が一対一で対応し、複数(24枚)の羽根36を構成している。以下では、説明の便宜上、羽根片36aを上流側羽根片36aと称し、羽根片36bを下流側羽根片36bと称することもある。
複数の上流側羽根片36aは、回転体3の周方向において等角度間隔(15度)で離れて配置されている。ここでいう「等角度間隔」とは、厳密に同じ間隔でなくてもよく、所定の角度範囲(規定角度±20%:15度±3度)内の角度間隔であればよい。また、複数の下流側羽根片36bは、回転体3の周方向において等角度間隔(15度)で離れて配置されている。ここでいう「等角度間隔」とは、厳密に同じ間隔でなくてもよく、所定の角度範囲(規定角度±20%:15度±3度)内の角度間隔であればよい。一対一に対応する上流側羽根片36aと下流側羽根片36bとは、筒体2の中心軸20に平行な方向において一直線上に並んでいる。
回転体3は、図3及び4に示すように、シャフト7及び軸継手8を介してモータ4の回転軸(シャフト)42と連結されている。より詳細には、サイクロン1では、回転体3がシャフト7に連結され、シャフト7が軸継手8によってモータ4の回転軸42と連結されている。サイクロン1では、回転軸42とシャフト7とが、一直線上に並ぶように配置されている。
モータ4は、回転体3を回転体3の回転中心軸30のまわりで回転させる。回転体3の回転数は、例えば、1500rpm〜3000rpmである。モータ4は、例えば、直流モータである。モータ4は、例えば、外部の駆動回路により駆動される。
モータ4は、図4に示すように、モータ本体41と、モータ本体41から一部が突出している上述の回転軸42と、を備える。回転軸42は、円柱状である。モータ4は、回転体3の内側に配置されている。より詳細には、モータ4は、下流側回転部材3bの内側に配置されている。ここにおいて、サイクロン1は、モータ4及び軸継手8を収容するモータハウジング9(図3及び4参照)を備える。モータハウジング9は、下流側回転部材3b内に収納される。モータハウジング9は、後述のリヤカバー12に対して複数のねじによって固定されている。
モータハウジング9の材料は、例えば、アルミニウムである。モータハウジング9は、図3に示すように、ハウジング本体部90と、フランジ部95と、を有する。ハウジング本体部90は、流入口23側の第1端91に底壁93を有し、流出口24側の第2端92に開口94を有する。ここにおいて、モータハウジング9では、ハウジング本体部90の底壁93に、軸継手8の通る円形状の孔931が形成されている。また、モータハウジング9は、底壁93における孔931の周縁から流入口23側に突出した有底円筒状の軸継手収納部98を有する。モータハウジング9では、軸継手収納部98の底壁983に、シャフト7の通る円形状の孔987が形成されている。フランジ部95は、ハウジング本体部90の第2端92からハウジング本体部90の径方向外向きに突出している。フランジ部95は、モータハウジング9をリヤカバー12に対して複数のねじによって固定するために設けられている。
シャフト7(図3、4及び5参照)は、丸棒状であり、長手方向の第1端71と、第1端71とは反対側の第2端72と、を有する。シャフト7の材料は、例えば、ステンレス鋼である。シャフト7は、その軸線が回転体3の回転中心軸30と一致するように配置される。言い換えれば、シャフト7は、その軸線が筒体2の中心軸20と一致するように配置される。シャフト7は、その一部が、回転体3内に配置される。より詳細には、サイクロン1では、シャフト7の第1端71が、筒体2の中心軸20に沿った方向において筒体2の第1端21よりも外側に配置され、シャフト7の第2端72が下流側回転部材3bの内側に配置される。ここにおいて、シャフト7は、図4に示すように、上流側回転部材3aの底壁33aにおける中央に形成された孔35aと、下流側回転部材3bの底壁33bにおける中央に形成された孔35bと、を通っている。また、回転体3は、シャフト7に対して2つのボルト78(図4参照)と、2つのボルト78に一対一に対応する2つのナットと、によって連結されている。2つのボルト78の各々は、シャフト7において径方向に貫通した孔を通っている。これにより、回転体3は、シャフト7と一緒に回転することができる。
サイクロン1は、シャフト7を回転自在に支持するための第1軸受75及び第2軸受76(図3及び4参照)を備えている。これにより、サイクロン1では、モータ4によって回転体3をより安定して回転させることが可能となる。サイクロン1では、第1軸受75がシャフト7の第1端71を回転自在に支持する。また、サイクロン1では、第2軸受76がシャフト7の第2端72の近くの部位を回転自在に支持する。第2軸受76は、軸継手収納部98の底壁983に2本のねじによって固定されている。シャフト7の第2端72は、軸継手8によってモータ4の回転軸42と連結されている。軸継手8は、下流側回転部材3bの内側に配置されている。
サイクロン1は、図1〜5に示すように、フロントカバー11と、リヤカバー12と、を更に備える。
フロントカバー11は、筒体2の第1端21から外方に突出した第1フランジ211(図2B参照)に対して、複数(例えば、4本)のねじによって着脱可能に取り付けられる。リヤカバー12は、筒体2の第2端22から外方に突出した第2フランジ221(図2A参照)に対して、複数(例えば、4本)のねじによって着脱可能に取り付けられる。
筒体2の中心軸20に沿った一方向から見て、フロントカバー11の外周形状は、円形状である。フロントカバー11は、図2Aに示すように、第1フレーム部111と、軸受取付部112と、4つの第1梁部113と、を備える。第1フレーム部111は、第1フランジ211に重ねて配置される。第1フレーム部111の外周形状は、フロントカバー11の外周形状と同じである。第1フレーム部111の内周形状は、円形状である。第1フレーム部111の内径は、筒体2の内径と略同じである。第1フレーム部111は、第1フランジ211に対して複数のねじによって固定される。軸受取付部112は、円環状であって、第1フレーム部111の内側に配置されている。軸受取付部112には、上述の第1軸受75が取り付けられる。4つの第1梁部113は、第1フレーム部111と軸受取付部112とを繋いでいる。4つの第1梁部113は、軸受取付部112の周方向において略等間隔で離れて配置されている。第1軸受75は、ブッシュ軸受であり、軸受取付部112に圧入されることで軸受取付部112に取り付けられている。フロントカバー11の材料は、例えば、アルミニウムである。
筒体2の中心軸20に沿った一方向から見て、リヤカバー12の外周形状は、円形状である。リヤカバー12は、図2Bに示すように、第2フレーム部121と、ハウジング取付部122と、4つの第2梁部123と、を備える。第2フレーム部121の外周形状は、リヤカバー12の外周形状と同じである。第2フレーム部121の内周形状は、円形状である。第2フレーム部121の内径は、筒体2の内径と同じであるのが好ましい。第2フレーム部121は、第2フランジ221に重ねて配置される。第2フレーム部121は、第2フランジ221に対して複数のねじによって固定される。ハウジング取付部122は、円環状であって、第2フレーム部121の内側に配置されている。ハウジング取付部122には、モータハウジング9のフランジ部95が重ねて配置される。ハウジング取付部122には、モータハウジング9のフランジ部95が複数のねじによって固定される。4つの第2梁部123は、第2フレーム部121とハウジング取付部122とを繋いでいる。4つの第2梁部123は、ハウジング取付部122の周方向において略等間隔で離れて配置されている。リヤカバー12の材料は、例えば、アルミニウムである。
サイクロン1は、図3及び4に示すように、フロントパネル16と、リヤパネル17と、通気パネル18と、を更に備える。
フロントパネル16の外周形状は、円形状である。フロントパネル16には、その厚さ方向に貫通する通気孔161(図2A、3及び4参照)が形成されている。フロントパネル16は、フロントカバー11における筒体2側とは反対側に重ねて配置される。フロントパネル16は、複数のねじによってフロントカバー11に固定される。通気孔161の開口形状は、円形状である。通気孔161の内径は、筒体2の内径及び回転体3の外径よりも小さく、フロントカバー11の軸受取付部112の外径よりも大きい。フロントパネル16の材料は、例えば、アルミニウムである。
リヤパネル17の外周形状は、円形状である。リヤパネル17には、その厚さ方向に貫通する通気孔171(図3及び4参照)が形成されている。リヤパネル17は、リヤカバー12における筒体2側とは反対側に重ねて配置される。リヤパネル17は、複数のねじによってリヤカバー12に固定される。通気孔171の開口形状は、円形状である。通気孔171の内径は、筒体2の内径よりも小さく回転体3の外径及びリヤカバー12のハウジング取付部122の外径よりも大きい。リヤパネル17の材料は、例えば、アルミニウムである。
通気パネル18の外周形状は、略円形状である。通気パネル18の外径は、リヤカバー12におけるハウジング取付部122(図2B参照)の外径と同じである。通気パネル18の中央部には、メッシュ181(図4参照)が設けられている。通気パネル18は、リヤカバー12における筒体2側とは反対側においてハウジング取付部122に重ねて配置される。通気パネル18は、複数のねじによってハウジング取付部122に固定される。
サイクロン1では、シャフト7に連結されている回転体3の回転方向が、モータ4の回転軸42(図4参照)の回転方向と同じとなる。回転体3の回転方向は、筒体2の流入口23側から見て、時計回りの方向(図5における矢印A1の方向)である。回転体3の回転方向は、筒体2の流出口24側から見て、反時計回りの方向である。回転体3の回転角速度は、モータ4の回転軸42の回転角速度と同じである。
サイクロン1では、モータ4の回転軸42の回転により回転体3が回転すると、回転体3と複数の羽根36とが同じ方向に回転する。サイクロン1は、回転体3が回転することで、流路5(図4及び5参照)に流入した空気に対して回転中心軸30(図4参照)のまわりの回転方向の力を与えることが可能となる。サイクロン1では、回転体3が回転することにより、流路5を流れる空気の速度ベクトルが、回転中心軸30に平行な方向の速度成分と、回転中心軸30のまわりの回転方向の速度成分と、を有することになる。
サイクロン1の分離特性に関しては、回転体3の回転速度が速くなるにつれて分離効率が高くなる傾向にある。また、サイクロン1の分離特性に関しては、分粒径が大きくなるにつれて分離効率が高くなる傾向にある。サイクロン1では、例えば、規定粒径以上の微粒子を分離するように回転体3の回転速度が設定されているのが好ましい。規定粒径の微粒子としては、例えば、空気動力学的粒子径が、0.3μm〜10μmの粒子を想定している。「空気動力学的粒子径」とは、空気動力学的挙動が、比重1.0の球形粒子と等価になるような粒子の直径を意味する。空気動力学的粒子径は、粒子の沈降速度から求められる粒径である。サイクロン1で分離されずに空気中に残る固体としては、例えば、サイクロン1で分離することを想定している微粒子よりも粒径の小さな微粒子(言い換えれば、サイクロン1で分離することを想定している微粒子の質量よりも小さな質量の微粒子)を挙げることができる。
上述のように、サイクロン1の筒体2は、筒体2の第1端21と第2端22との間において筒体2の厚み方向に貫通している排出孔25(図3及び5参照)を有している。
排出孔25は、回転中心軸30に平行な方向に対して傾いた方向に細長いスリット状である。ここにおいて、排出孔25は、回転中心軸30に平行な方向と回転体3の回転方向A1との間の方向に細長いスリット状である。より詳細には、排出孔25は、回転体3の回転方向A1に沿った螺旋方向の螺旋状である。「螺旋方向の螺旋状」とは、螺旋の少なくとも一部により形成された形状を意味する。螺旋の少なくとも一部とは、螺旋の回転数が1未満でもよいことを意味する。実施形態に係る分離システム100におけるサイクロン1では、排出孔25は、螺旋の回転数が1未満である。
上述の排出孔25は、筒体2の第1端21から第2端22に亘って形成されている。これにより、サイクロン1では、筒体2に流入した空気中の固体の大きさや筒体2の中心軸20(図4参照)に沿った方向における位置に関係なく、筒体2の内周面27(図4及び5参照)付近を通っている固体を、排出孔25から排出することが可能となる。
サイクロン1では、筒体2は、排出孔25を複数有している。複数の排出孔25は、筒体2の周方向において並んでいる。ここで、複数の排出孔25は、筒体2の周方向において等間隔で並んでいる。ここでいう「等間隔」とは、厳密に同じ間隔でなくてもよく、所定の範囲(規定距離±20%)内の間隔であればよい。また、サイクロン1では、複数の排出孔25は、同じ形状である。
サイクロン1では、外部の空気がフロントパネル16の通気孔161(図2A、3及び4参照)及びフロントカバー11の第1フレーム部111(図2A参照)の内側の空間を通して筒体2の流入口23に流入する。筒体2に流入した空気に含まれていた固体は、流路5(図4参照)において螺旋状に回転するときに回転体3の回転中心軸30(図4参照)から筒体2の内周面27に向かう方向の遠心力を受ける。遠心力を受けた固体は、筒体2の内周面27へ向かい、筒体2の内周面27付近を内周面27に沿って螺旋状に回転する。そして、サイクロン1では、空気中の固体の一部が、流路5を通過する途中で排出孔25(図5参照)から排出される。
サイクロン1では、筒体2の内側において旋回流が発生するので、筒体2の流入口23から筒体2内に流入した空気中の固体(塵等)の一部が、排出孔25を通して排出され、固体(塵等)が分離(除去)された空気(清浄化された空気)の一部が、筒体2の流出口24から流出する。
サイクロン1は、流路5に流入する空気中の固体を排出孔25から排出することが可能であり、かつ、固体が分離された空気を下流側へ流すことが可能なので、空気から固体を効率良く分離することが可能となる。
サイクロン1は、例えば、住宅等に設置する空気浄化システムにおいて、空調設備の上流側に配置されたHEPAフィルタ(high efficiency particulate air filter)等のエアフィルタよりも上流側に配置して使用する。「HEPAフィルタ」とは、定格流量で粒径が0.3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率をもち、かつ初期圧力損失が245Pa以下の性能をもつエアフィルタである。エアフィルタは、100%の粒子捕集効率を必須の条件とはしない。空気浄化システムは、サイクロン1を備えることにより、PM2.5等の微粒子がエアフィルタへ到達するのを抑制することが可能となる。よって、空気浄化システムでは、サイクロン1よりも下流側にあるエアフィルタ等の長寿命化を図ることが可能となる。例えば、空気浄化システムでは、エアフィルタに捕集される微粒子等の総質量が増加することによる圧力損失の上昇を抑制することが可能となる。これにより、空気浄化システムでは、エアフィルタの交換頻度を少なくすることが可能となる。空気浄化システムは、エアフィルタと空調設備とが互いに異なる筐体に収納された構成に限らず、空調設備の筐体内にエアフィルタを備えていてもよい。言い換えれば、空調設備が、送風装置に加えてエアフィルタを備えていてもよい。
分離システム100は、カバー10と、排気装置13と、を更に備える。また、分離システム100は、圧力センサ14と、制御装置15と、を更に備える。
カバー10は、図1に示すように、サイクロン1を囲んでいる。ここにおいて、カバー10は、筒体2を全周に亘って囲むように配置されている。カバー10は、サイクロン1の流入口23及び流出口24それぞれに対応する第1開口103及び第2開口104を有する。第1開口103及び第2開口104は、それぞれ、流入口23及び流出口24よりも大きい。カバー10は、筒状であり、第1端101に第1開口103を有し、第2端102に第2開口104を有する。ここにおいて、カバー10は、筒体2の中心軸20に沿った方向を長手方向とする円筒状である。第1開口103及び第2開口104の各々の開口形状は、例えば、円形状である。また、カバー10は、第1端101と第2端102との間に、排気孔105(図3〜5参照)を有する。排気孔105は、カバー10の厚み方向に貫通している。排気孔105の開口形状は、例えば、カバー10の長手方向に長い長方形状である。カバー10の材料は、例えば、ABS樹脂である。
カバー10は、フロントカバー11及びリヤカバー12に結合されている。より詳細には、分離システム100では、カバー10の第1端101がフロントカバー11に対して複数のねじによって固定され、カバー10の第2端102がリヤカバー12に対して複数のねじによって固定されている。筒体2の中心軸20に沿った方向において、カバー10の長さは、筒体2の長さよりも長い。また、筒体2の中心軸20に直交する方向において、カバー10の長さは、筒体2の長さ(外径)よりも長い。なお、図1に示した分離システム100では、フロントカバー11に第1ダクト201が接続され、リヤカバー12に第2ダクト202が接続されている。
排気装置13は、排気孔105を介してカバー10内を排気する。ここにおいて、排気装置13は、ファン131を含む。ファン131は、排気ファンである。排気ファンは、例えば、シロッコファンであるが、これに限らない。分離システム100は、カバー10の側面107において排気孔105の周縁から延びている排気ダクト108を備える。分離システム100は、排気ダクト108に接続された排気チューブ109を備える。排気装置13は、排気孔105、排気ダクト108及び排気チューブ109を介してカバー10内を排気する。
排気装置13は、カバー10内に存在している固体を含む気体をファン131によって吸引する。分離システム100では、カバー10内から排気された気体及びその気体に含まれている固体がファン131を通る。ファン131は、例えば、排気量を調整可能な排気ファンであるのが好ましい。この場合、ファン131は、制御装置15に制御されて吸気量を調整することで排気量を調整することができる。
分離システム100において、排気装置13を動作させていない場合(つまり、排気孔105からの排出が自然排出の場合)、サイクロン1では、回転体3から離れ筒体2に近づくにつれて静圧が高くなり、カバー10内の圧力が、筒体2の内周面27付近の圧力と同様の高い圧力となる傾向にある。このため、分離システム100では、自然排出の場合、排気孔105からの排出量が少ないため、カバー10内にサイクロン1から排出された固体が留まりやすい。
これに対して、分離システム100は、上述の排気装置13を動作させることにより、カバー10内にサイクロン1から排出された固体が留まるのを抑制することが可能となる。また、分離システム100は、上述の圧力センサ14及び制御装置15を更に備えている。
圧力センサ14は、カバー10内の圧力(ゲージ圧)を測定する。圧力センサ14は、カバー10内に配置されている。より詳細には、圧力センサ14は、カバー10の内側面106とサイクロン1との間に配置されている。
制御装置15は、圧力センサ14の計測値に応じて排気装置13を制御する。例えば、制御装置15は、圧力センサ14の計測値に応じて排気装置13の排気量を制御する。より詳細には、制御装置15は、圧力センサ14の計測値が所定範囲内の値になるように排気装置13を制御する。所定範囲は、例えば、シミュレーションにおいて分離システム100での所定粒径(例えば、2.5μm)の粒子の分離効率が所望の値(例えば、60%)以上になるように決めてあるのが好ましい。分離システム100では、サイクロン1の流入口23から流入して流出口24から流出する気体の単位時間当たりの流出量が所定量(例えば、250m3/h)となるように、排気装置13による単位時間当たりの排気量は、サイクロン1の流入口23に流入する単位時間当たりの流入量よりも小さい。排気装置13での排気量を変えてもサイクロン1の流出量を所定量に保つためには、排気量に応じてサイクロン1の流入量を変える必要があり、排気量が多くなるほど流入量を多くするのが好ましい。また、サイクロン1の流入量が決まっている場合には、流入量と流出量との差分に応じて排気量を設定するのが好ましい。所定範囲は、例えば、大気圧を含む範囲である。所定範囲の上限値(第1閾値)は、例えば、所定の正圧に相当する値である。所定範囲の下限値(第2閾値)は、例えば、所定の負圧に相当する値である。
以下、制御装置15の動作について、図6のフローチャートに基づいて説明する。
制御装置15は、排気量制御を開始する(ステップS1)と、圧力と排気量との相関関係を示すデータがあるか否かを確認し(ステップS2)、圧力と排気量との相関関係を示すデータがない場合(ステップS2のNo)、排気量制御を終了する(ステップS7)。圧力と排気量との相関関係を示すデータは、予め測定した実験データでもよいし、構造モデル及び流体解析等に基づいてシミュレーションを行って得られた解析データでもよい。
制御装置15は、圧力と排気量との相関関係を示すデータがある場合(ステップS2のYes)、圧力センサ14の計測値を取得する(ステップS3)。その後、制御装置15は、圧力センサ14の計測値が第1閾値よりも大きいか否かを判定し(ステップS4)、計測値が第1閾値よりも大きい場合(ステップS4のYes)には排気装置13の排気量を増加させるように排気装置13を制御する(ステップS5)。また、制御装置15は、計測値が所定範囲内(第1閾値以下第2閾値以上)であるか否かを判定し(ステップS6)、計測値が所定範囲内にない場合(ステップS6のNo)には、計測値が第2閾値未満であるか否かを判定する(ステップS8)。制御装置15は、ステップS8において、計測値が第2閾値未満である場合には、排気装置13の排気量を減少させるように排気装置13を制御し(ステップS9)、ステップS4に戻る。また、制御装置15は、ステップS8において、計測値が第2閾値以上である場合には、ステップS4に戻る。また、制御装置15は、ステップS6において計測値が所定範囲内にある場合(ステップS6のYes)には制御を終了する(ステップS7)。
本開示における制御装置15の実行主体は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、1又は複数のコンピュータを有している。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における制御装置15の実行主体としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されていてもよいが、電気通信回線を通じて提供されてもよいし、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ(磁気ディスク)等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1乃至複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。
以上説明した実施形態に係る分離システム100は、サイクロン1と、カバー10と、排気装置13と、を備える。サイクロン1は、流入口23と流出口24と排出孔25とを有する。サイクロン1は、流入口23から流入し流出口24から流出する気体の旋回流によって気体中の固体に生じる遠心力を利用して固体を排出孔25から分離する。カバー10は、流入口23及び流出口24それぞれに対応する第1開口103及び第2開口104と、排気孔105とを有する。カバー10は、サイクロン1を囲んでいる筒状であり、開口形状が円形である。排気装置13は、排気孔105を介してカバー10内を排気する。
実施形態に係る分離システム100では、分離性能の向上を図ることが可能となる。ここにおいて、分離システム100では、カバー10が筒状であり、かつカバー10の開口形状が円形なので、角筒状のカバーを用いる場合と比べて、カバー10内において、固体を含む気体のよどみが発生するのを抑制することが可能となる。これにより、実施形態に係る分離システム100は、カバー10内に固体が留まりにくくなり、分離性能の向上を図ることが可能となる。この点については、サイクロン1内に入った固体(粒子)を含む気体の流れ場のシミュレーション結果により確認している。よって、分離システム100では、分離性能の一つである分離効率の向上を図ることができる。ここにおいて、カバー10aは、サイクロン1の筒体2と同心状に配置されているのが好ましい。
また、実施形態に係る分離システム100では、制御装置15が、圧力センサ14の計測値に応じて排気装置13を制御する。これにより、分離システム100では、カバー10内の圧力が上昇するのを抑制することができるとともに、サイクロン1の排出孔25からカバー10内へ排出された気体及び固体を排気装置13によって吸引することができる。
分離システム100では、排気ダクト108は、カバー10の軸方向から見て、図5に示すように、カバー10の側面107から一接線方向に延びている。ここにおいて、一接線方向は、回転体3の回転方向A1(図5参照)に沿った方向である。これにより、分離システム100では、サイクロン1の排出孔25からカバー10a内に排出された気体に含まれる固体が、排気ダクト108から排出されやすくなる。よって、分離システム100は、分離性能の向上を図ることが可能となる。
また、分離システム100では、排気孔105は、カバー10の軸方向の全長に亘って形成されている。これにより、分離システム100では、サイクロン1の排出孔25からカバー10a内に排出された気体に含まれる固体が、排気ダクト108から排出されやすくなる。よって、分離システム100は、分離性能の向上を図ることが可能となる。
また、分離システム100では、カバー10は、排気孔105を複数(2つ)有する。分離システム100は、排気ダクト108を複数備える。複数の排気ダクト108は、複数の排気孔105にそれぞれ対応する。これにより、分離システム100では、排気孔105及び排気ダクト108の組み合わせが1つだけの場合と比べて、分離性能の向上を図ることが可能となる。
分離システム100では、複数の排気ダクト108は、2以上の整数mを用いた場合にカバー10の軸方向(筒体2の中心軸20に沿った方向)から見てm回回転対称性を有するように配置されている。これにより、分離システム100では、複数の排気ダクト108がカバー10の軸方向から見てm回回転対称性を有するように配置されていない場合と比べて、カバー10内のよどみのばらつきが抑制され、カバー10内の特定の場所に固体が留まるのを抑制することが可能となり、分離効率の向上を図ることが可能となる。
(実施形態の変形例)
実施形態は、本発明の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(変形例1)
実施形態の変形例1に係る分離システム100aは、図7に示すように、カバー10aにおける排気ダクト108aの形状が、実施形態に係る分離システム100(図1及び5等参照)におけるカバー10における排気ダクト108の形状と相違する。変形例1に係る分離システム100aの基本構成は実施形態に係る分離システム100と同様なので、排気装置13、圧力センサ14及び制御装置15等の図示及び説明を省略する。
変形例1に係る分離システム100aでは、分離システム100における排気ダクト108の代わりに、排気ダクト108aを備えている。分離システム100aでは、排気ダクト108aは、カバー10aの軸方向においてカバー10aの全長の略半分に亘って形成されている。また、カバー10aの軸方向において、2つの排気ダクト108aのうち一方は、サイクロン1の流入口23と流出口24とのうち流入口23に近い側に配置され、他方は、流出口24に近い側に配置されている。また、分離システム100aでは、排気孔105は、排気ダクト108aに対応してカバー10の軸方向の全長の略半分に亘って形成されている。
分離システム100aでは、複数の排気ダクト108aは、2以上の整数mを用いた場合にカバー10の軸方向(筒体2の中心軸20に沿った方向)から見てm回回転対称性を有するように配置されている。これにより、分離システム100aでは、複数の排気ダクト108aがカバー10aの軸方向から見てm回回転対称性を有するように配置されていない場合と比べて、カバー10a内のよどみのばらつきが抑制され、カバー10a内の特定の場所に固体が留まるのを抑制することが可能となり、分離効率の向上を図ることが可能となる。
「複数の排気ダクト108aがカバー10aの軸方向から見てm回回転対称性を有するように配置されている」とは、複数の排気ダクト108aの位置がカバー10の軸方向において異なっている場合も含む。要するに、「複数の排気ダクト108aがカバー10aの軸方向から見てm回回転対称性を有するように配置されている」とは、回転対称だけに限られず、対称性を有するように配置されていることを意味し、対称操作として、回転、鏡映、反転の少なくとも1つを含む。
(変形例2)
実施形態の変形例2に係る分離システム100bは、図8に示すように、カバー10bの形状が、実施形態に係る分離システム100(図1及び5等参照)におけるカバー10の形状と相違する。変形例2に係る分離システム100bの基本構成は実施形態に係る分離システム100と同様なので、排気装置13、圧力センサ14及び制御装置15等の図示及び説明を省略する。
カバー10bは、サイクロン1を囲んでいる筒状であり、開口形状が5以上の整数nを用いた場合に正n角形状であり、一例として正六角形状である。変形例2に係る分離システム100bは、実施形態に係る分離システム100の排気ダクト108の代わりに排気ダクト108bを備えている。排気ダクト108bは、カバー10bのn個の側面のうちの一側面に沿って延びている。
変形例2に係る分離システム100bでは、実施形態に係る分離システム100と同様、分離性能の向上を図ることが可能となる。ここにおいて、変形例2に係る分離システム100bでは、カバー10bが筒状であり、かつカバー10bの開口形状が正n角形状なので、角筒状のカバー(筒状であり開口形状が四角形状のカバー)を用いる場合と比べて、カバー10b内において、固体を含む気体のよどみが発生するのを抑制することが可能となる。これにより、変形例2に係る分離システム100bは、カバー10b内に固体が留まりにくくなり、分離性能の向上を図ることが可能となる。
(その他の変形例)
例えば、サイクロン1では、排出孔25の全部が、回転中心軸30に平行な方向に対して傾いた方向に細長いスリット状である場合に限らず、例えば、排出孔25の少なくとも一部が、回転中心軸30に平行な方向に対して傾いた方向に細長いスリット状であればよい。
排出孔25は、筒体2の第1端21から第2端22に亘って形成されている場合に限らず、例えば、筒体2の中心軸20に沿った方向において筒体2の中央部から第2端22に亘って形成されていてもよいし、筒体2の中心軸20に沿った方向において第1端21から中央部に亘って形成されていてもよい。
また、サイクロン1では、筒体2が複数の排出孔25を有しているが、排出孔25の数は複数に限らず、例えば、1つであってもよい。
また、複数の排出孔25は、筒体2の周方向において等間隔で並んでいる場合に限らず、不等間隔であってもよい。
例えば、筒体2の材料は、ABS等の合成樹脂に限らず、金属等でもよい。また、回転体3及び複数の羽根36の材料は、ポリカーボネート樹脂等の合成樹脂に限らず、例えば、金属等でもよい。また、回転体3の材料と複数の羽根36の材料とは互いに異なっていてもよい。
複数の羽根36の各々は、回転体3と別部材として形成され回転体3に固定されることで回転体3に連結されていてもよい。
また、複数の羽根36の各々は、回転体3の回転中心軸30のまわりで螺旋状に形成されていてもよい。ここにおいて「螺旋状」とは、回転数が1以上の螺旋形状に限らず、回転数が1の螺旋形状の一部の形状も含む。
回転体3は、筒体2の中心軸20に沿った方向において並ぶ2つの回転部材3a、3bを備える構成に限らず、例えば、2つの回転部材3a、3bのうちの1つのみを備える構成でもよい。また、回転体3は、2つの回転部材3a、3bの間に、少なくとも1つの回転部材(回転部材3bと同様の形状の回転部材)を備えていてもよい。この場合、2つの回転部材3a、3bの間にある回転部材にも、複数の羽根36の各々の一部を構成する羽根片が連結されているのが好ましい。
サイクロン1における羽根36の数は、複数に限らず、例えば、1つであってもよい。
また、分離システム100、100a、100bでは、回転体3を駆動する駆動装置が、モータ4と駆動回路とを含んでいるが、これに限らず、例えば、モータと駆動回路とに加えて、プーリ及び回転ベルトを含んでいてもよい。
また、サイクロン1は、回転体3に1又は複数の羽根36を連結した構成を有する機械的回転式のサイクロンに限らず、例えば、筒体2内に筒体2の接線方向に、固体を含む気体を流入させる接線流入式のサイクロンでもよいし、旋回翼を用いる軸流式のサイクロンでもよい。
また、分離システム100、100a、100bは、排気装置13を通って排出された固体が入る捕集器を更に備えていてもよい。
また、排気装置13は、ファンに限らず、例えば、排気ポンプとバルブとで構成されてもよい。
(まとめ)
以上説明した実施形態等から以下の態様が開示されている。
第1の態様に係る分離システム(100;100a;100b)は、サイクロン(1)と、カバー(10;10a;10b)と、排気装置(13)と、を備える。サイクロン(1)は、流入口(23)と流出口(24)と排出孔(25)とを有する。サイクロン(1)は、流入口(23)から流入し流出口(24)から流出する気体の旋回流によって気体中の固体に生じる遠心力を利用して固体を排出孔(25)から分離する。カバー(10;10a;10b)は、流入口(23)及び流出口(24)それぞれに対応する第1開口(103)及び第2開口(104)と、排気孔(105)とを有する。カバー(10;10a;10b)は、サイクロン(1)を囲んでいる筒状であり、開口形状が円形又は5以上の整数nを用いた場合に正n角形状である。排気装置(13)は、排気孔(105)を介してカバー(10;10a;10b)内を排気する。
第1の態様に係る分離システム(100;100a;100b)は、分離性能の向上を図ることが可能となる。
第2の態様に係る分離システム(100;100a)では、第1の態様において、カバー(10;10a)は、円筒状である。
第2の態様に係る分離システム(100;100a)では、カバー(10;10a)が円筒状でない場合と比べて、分離性能の向上を図ることが可能となる。
第3の態様に係る分離システム(100;100a)では、第2の態様において、カバー(10;10a)の側面(107)において排気孔(105)の周縁から延びている排気ダクト(108;108a)を備える。排気装置(13)は、排気孔(105)及び排気ダクト(108;108a)を介してカバー(10;10a)内を排気する。
第3の態様に係る分離システム(100;100a)では、分離性能の向上を図ることが可能となる。
第4の態様に係る分離システム(100;100a)では、第3の態様において、排気ダクト(108;108a)は、カバー(10)の軸方向から見てカバー(10;10a)の側面(107)から一接線方向に延びている。
第4の態様に係る分離システム(100;100a)では、分離性能の向上を図ることが可能となる。
第5の態様に係る分離システム(100;100a)では、第3又は4の態様のいずれか一つにおいて、排気孔(105)は、カバー(10)の軸方向の全長に亘って形成されている。
第5の態様に係る分離システム(100;100a)では、排気孔(105)がカバー(10)の軸方向の全長に亘って形成されていない場合と比べて、分離性能を向上させることが可能となる。
第6の態様に係る分離システム(100;100a)では、第3〜5の態様のいずれか一つにおいて、カバー(10;10a)は、排気孔(105)を複数有する。分離システム(100;100a)は、複数の排気孔(105)にそれぞれ対応する排気ダクト(108;108a)を複数備える。
第6の態様に係る分離システム(100;100a)では、分離性能を向上させることが可能となる。
第7の態様に係る分離システム(100;100a)では、第6の態様において、複数の排気ダクト(108;108a)は、2以上の整数mを用いた場合にカバー(10;10a)の軸方向から見てm回回転対称性を有するように配置されている。
第7の態様に係る分離システム(100;100a)では、複数の排気ダクト(108;108a)がm回回転対称性を有するように配置されていない場合と比べて、分離性能を向上させることが可能となる。
第8の態様に係る分離システム(100;100a)では、第1〜7の態様のいずれか一つにおいて、サイクロン(1)は、筒体(2)と、回転体(3)と、羽根(36)と、駆動装置(モータ4)と、を備える。筒体(2)は、第1端(21)に流入口(23)を有し、第2端(22)に流出口(24)を有する。回転体(3)は、筒体(2)の内側において、回転中心軸(30)が筒体(2)の中心軸(20)と揃うように配置されている。羽根(36)は、回転体(3)と筒体(2)との間に配置されており、回転体(3)と筒体(2)とのうち回転体(3)と一体に設けられている。駆動装置(モータ4)は、回転体(3)を回転中心軸(30)のまわりで回転させる。排出孔(25)は、筒体(2)の第1端(21)と第2端(22)との間で筒体(2)の厚み方向に貫通している。
第8の態様に係る分離システム(100;100a)では、筒体(2)の第1端(21)と第2端(22)との間において筒体(2)内を旋回している固体を排出孔(25)から排出することが可能となる。
第9の態様に係る分離システム(100;100a)では、第8の態様において、筒体(2)は、円筒状である。カバー(10;10a)は、筒体(2)よりも内径の大きな円筒状である。
第9の態様に係る分離システム(100;100a)では、カバー(10;10a)内によどみが発生するのをより抑制することが可能となり、分離性能を向上させることが可能となる。
1 サイクロン
2 筒体
20 中心軸
21 第1端
22 第2端
23 流入口
24 流出口
25 排出孔
3 回転体
30 回転中心軸
31 第1端
32 第2端
36 羽根
4 モータ
10、10a、10b カバー
103 第1開口
104 第2開口
105 排気孔
13 排気装置
100、100a、100b 分離システム

Claims (9)

  1. 流入口と流出口と排出孔とを有し、前記流入口から流入し前記流出口から流出する気体の旋回流によって気体中の固体に生じる遠心力を利用して固体を前記排出孔から分離するサイクロンと、
    前記流入口及び前記流出口それぞれに対応する第1開口及び第2開口と、排気孔とを有し、前記サイクロンを囲んでいる筒状であり、開口形状が円形又は5以上の整数nを用いた場合に正n角形状であるカバーと、
    前記排気孔を介して前記カバー内を排気する排気装置と、を備える、
    分離システム。
  2. 前記カバーは、円筒状である、
    請求項1に記載の分離システム。
  3. 前記カバーの側面において前記排気孔の周縁から延びている排気ダクトを備え、
    前記排気装置は、前記排気孔及び前記排気ダクトを介して前記カバー内を排気する、
    請求項2に記載の分離システム。
  4. 前記排気ダクトは、前記カバーの軸方向から見て前記カバーの前記側面から一接線方向に延びている、
    請求項3に記載の分離システム。
  5. 前記排気孔は、前記カバーの軸方向の全長に亘って形成されている、
    請求項3又は4に記載の分離システム。
  6. 前記カバーは、前記排気孔を複数有し、
    前記複数の排気孔にそれぞれ対応する前記排気ダクトを複数備える、
    請求項3〜5のいずれか一項に記載の分離システム。
  7. 前記複数の排気ダクトは、2以上の整数mを用いた場合に前記カバーの軸方向から見てm回回転対称性を有するように配置されている、
    請求項6に記載の分離システム。
  8. 前記サイクロンは、
    第1端に前記流入口を有し、第2端に前記流出口を有する筒体と、
    前記筒体の内側において、回転中心軸が前記筒体の中心軸と揃うように配置されている回転体と、
    前記回転体と前記筒体との間に配置されており、前記回転体と前記筒体とのうち前記回転体と一体に設けられている羽根と、
    前記回転体を前記回転中心軸のまわりで回転させる駆動装置と、
    を備え、
    前記排出孔は、前記筒体の前記第1端と前記第2端との間で前記筒体の厚み方向に貫通している、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の分離システム。
  9. 前記筒体は、円筒状であり、
    前記カバーは、前記筒体よりも内径の大きな円筒状である、
    請求項8に記載の分離システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022249829A1 (ja) * 2021-05-24 2022-12-01 パナソニックIpマネジメント株式会社 分離装置及び分離システム

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