JP2018138294A - 分離装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧力損失の低減を図ることが可能な分離装置を提供する。【解決手段】分離装置1は、外筒体2と、回転体3と、複数の羽根36と、モータ4と、排気ダクト51と、を備える。外筒体2は、第1端21に気体の流入口23を有し、第2端22に気体の流出口24を有する。複数の羽根36は、回転体3に連結されている。モータ4は、回転体3を回転させる。外筒体2は、第1端21と第2端22との間において外筒体2の内外を繋ぐ排出孔を有する。排気ダクト51は、外筒体2の第2端22側に配置される。排気ダクト51は、外筒体2側の第1端511に導入口513を有し、外筒体2側とは反対側の第2端512に、導入口513よりも小さな導出口516を有する筒状である。外筒体2の中心軸20に沿った方向から見て、導出口516の中心5160が回転体3の回転中心軸30に対して偏心している。【選択図】図6
Description
本発明は、分離装置に関し、より詳細には、気体に含まれている固体を気体から分離する分離装置に関する。
従来、この種の分離装置としては、例えば、ロータ(回転体)と、複数の流路と、送風部と、駆動装置(モータ)と、排出部と、を備える分離器が知られている(特許文献1)。
複数の流路の各々は、気体の流入口及び流出口を有し、ロータの回転中心軸のまわりにある。送風部は、複数の流路に気体を流す。駆動装置は、ロータを回転させることによって複数の流路を回転中心軸のまわりで回転させる。排出部は、複数の流路の各々で発生した気流(例えば、空気)に含まれている固体(例えば、微粒子、塵埃等)を、回転中心軸から離れる方向へ排出する。
分離器は、ロータと複数の流路と送風部と駆動装置とを囲む外郭を備える。外郭は、気体を通す複数の吸気部と、気体を通す複数の排気部と、を有する。排出部は、外郭に形成されている。
分離器では、外郭の外部から複数の吸気部を通して外郭の内部へ入った気体が、複数の流路の各々に流入口から入り、複数の流路の各々において気体の旋回流が発生する。そしてこの旋回する気体が、複数の流路の各々の流出口から出る。この際、外郭の外部から内部に入る気体に含まれていた固体は、複数の流路の各々において旋回流に乗って旋回する際に、遠心力を受けて外郭側へと向かい、排出部付近を通るときに排出部から排出される。そして、清浄化された気体が外郭の内部から複数の排気部を通して流れ出す。
分離器では、気体に含まれている固体を気体から分離する分離性能を向上させようとすると、圧力損失が増加するという課題がある。
本発明の目的は、圧力損失の低減を図ることが可能な分離装置を提供することにある。
本発明に係る一態様の分離装置は、外筒体と、回転体と、複数の羽根と、モータと、排気ダクトと、を備える。前記外筒体は、第1端に気体の流入口を有し、第2端に気体の流出口を有する。前記回転体は、前記外筒体の内側において、前記回転体の回転中心軸が前記外筒体の中心軸と揃うように配置されている。前記複数の羽根は、前記回転体と前記外筒体との間で前記回転体の外周方向において離れて配置され、前記回転体に連結されている。前記モータは、前記回転体を前記回転中心軸のまわりで回転させる。前記排気ダクトは、前記外筒体の前記第2端側に配置され、内部空間が前記外筒体の前記流出口と繋がる。前記外筒体は、前記第1端と前記第2端との間において前記外筒体の内外を繋ぐ排出孔を有する。前記排気ダクトは筒状であって、前記外筒体側の一端に、前記外筒体の前記流出口に繋がる導入口を有し、前記外筒体側とは反対側の他端に、前記導入口よりも小さな導出口を有する。前記外筒体の前記中心軸に沿った方向から見て、前記導出口の中心が前記回転体の前記回転中心軸に対して偏心している。
本発明の分離装置は、圧力損失の低減を図ることが可能となる。
(実施形態)
以下では、本実施形態の分離装置1について、図1A〜9Bに基づいて説明する。
以下では、本実施形態の分離装置1について、図1A〜9Bに基づいて説明する。
分離装置1は、例えば、送風機能を有する空調設備の上流側に設けられ、空気(気体)中の固体を分離する。空調設備は、例えば、上流側から下流側へ空気を送風する送風装置である。送風装置は、例えば、電動ファンである。空調設備は、送風装置に限らず、例えば、換気装置、エアコンディショナ、給気キャビネットファン、送風装置と熱交換器とを備える空気調和システム等でもよい。空調設備により分離装置1に流す空気の流量は、例えば、100m3/h〜300m3/hである。分離装置1に流れる空気の流量は、空調設備を流れる空気の流量と略同じである。
分離装置1は、図1A、1B、2、4〜7に示すように、外筒体2と、回転体3と、複数の羽根36と、モータ4と、排気ダクト51(以下、「第1の排気ダクト51」ともいう)と、を備える。外筒体2は、第1端21に気体の流入口23を有し、第2端22に気体の流出口24を有する。回転体3は、外筒体2の内側に配置されている。複数の羽根36は、回転体3に連結されている。分離装置1では、図2及び4に示すように、外筒体2と回転体3との間に、流入口23から流出口24に向かう流路200が形成されている。モータ4は、回転体3を回転させる。ここにおいて、分離装置1は、回転体3とモータ4の回転軸42との両方に連結されたシャフト7を備える。また、分離装置1は、シャフト7とモータ4の回転軸42とを連結する軸継手(シャフトカップリング)8を備える(図2、4及び7参照)。また、第1の排気ダクト51は、外筒体2の第2端22側に配置されている(図3A、4、6及び7参照)。また、分離装置1では、第1の排気ダクト51の外筒体2側とは反対側には、内部空間が第1の排気ダクト51の内部空間に繋がる第2の排気ダクト52が配置されている。
分離装置1は、上流側から流路200に流入した空気を、回転体3のまわりで螺旋状に回転させながら、流路200の下流側に流すことができる。ここにおける「上流側」は、空気の流れる方向でみたときの上流側(一次側)を意味する。また、「下流側」は、空気の流れる方向でみたときの下流側(二次側)を意味する。分離装置1の外筒体2は、空気に含まれている固体を外筒体2の外側に排出するために、外筒体2の内外を連通させる(繋ぐ)排出孔25(図2、5、7、9A及び9B参照)を有する。また、分離装置1は、外筒体2の内側から排出孔25を通って排出された固体が入る捕集器6を備える。分離装置1では、固体が分離された空気(清浄化された空気)の一部が、外筒体2の流出口24から第1の排気ダクト51へと流れ、第2の排気ダクト52へと流れる。
空気中の固体としては、例えば、微粒子、塵埃等が挙げられる。微粒子としては、例えば、粒子状物質等を挙げることができる。粒子状物質としては、微粒子として直接空気中に放出される一次生成粒子、気体として空気中に放出されたものが空気中で微粒子として生成される二次生成粒子等がある。一次生成粒子としては、例えば、土壌粒子(黄砂等)、粉塵、植物性粒子(花粉等)、動物性粒子(カビの胞子等)、煤等が挙げられる。粒子状物質は、大きさの分類として、例えば、PM2.5(微小粒子状物質)、PM10、SPM(浮遊粒子状物質)等を挙げることができる。PM2.5は、粒子径2.5μmで50%の捕集効率を持つ分粒装置を透過する微粒子である。PM10は、粒子径10μmで50%の捕集効率を持つ分粒装置を透過する微粒子である。SPMは、粒子径10μmで100%の捕集効率を持つ分粒装置を透過する微粒子であり、PM6.5−7.0に相当し、PM10よりも少し小さな微粒子である。
分離装置1の各構成要素については、以下に、より詳細に説明する。
上述のように、分離装置1は、外筒体2と、回転体3と、複数の羽根36と、モータ4と、シャフト7と、軸継手8と、捕集器6と、第1の排気ダクト(排気ダクト)51と、第2の排気ダクト52と、を備える。
外筒体2は、円筒状に形成されており、第1端21に気体の流入口23を有し、第2端22に気体の流出口24を有する。外筒体2の材質は、例えば、ABS樹脂である。
回転体3は、図4及び5に示すように、外筒体2の内側で外筒体2と同軸的に配置されている。「外筒体2と同軸的に配置されている」とは、回転体3が、回転体3の回転中心軸30(図4参照)を外筒体2の中心軸20(図4及び9A参照)に揃えるように配置されていることを意味する。回転体3において、回転中心軸30に直交する断面(例えば、図5参照)における外周線は、円形状である。回転体3の材質は、例えば、ポリカーボネート樹脂である。
回転体3の回転中心軸30に沿った方向において、回転体3の長さは、外筒体2の長さよりも短い。回転体3は、図4に示すように、流入口23側の第1端31と、流出口24側の第2端32と、を有する。回転体3の第1端31は、外筒体2の中心軸20に沿った方向において、外筒体2の流入口23と流出口24との間で、流入口23の近くに配置されている。また、回転体3の第2端32は、外筒体2の中心軸20に沿った方向において、外筒体2の流入口23と流出口24との間で、流出口24の近くに配置されている。
外筒体2と回転体3との間には、回転体3に連結された複数(ここでは、24枚)の羽根36が配置されている。複数の羽根36の各々の材質は、例えば、ポリカーボネート樹脂である。
複数の羽根36の各々は、図4及び5に示すように、外筒体2の内周面27との間に隙間が形成されるように配置されている。言い換えれば、分離装置1は、複数の羽根36の各々と外筒体2の内周面27との間に隙間がある。すなわち、複数の羽根36の各々における回転体3の外周面37からの突出長さは、回転体3の径方向における回転体3の外周面37と外筒体2の内周面27との距離よりも短い。複数の羽根36の各々は、回転体3の外周面37と外筒体2の内周面27との間の空間(流路200)において回転体3の回転中心軸30と平行に配置されている。複数の羽根36の各々は、平板状である。複数の羽根36の各々は、回転体3の周方向に沿った方向に交差(本実施形態では、略直交)するように配置されている。複数の羽根36は、図5に示すように回転体3の周方向において略等間隔で離れて配置されている。
上述の回転体3は、図2、4及び7に示すように、外筒体2の中心軸20(図4及び9A参照)に沿った方向において並ぶ2つの回転部材3a、3bを備える。回転部材3a、3bは、図4に示すように、有底円筒状に形成されている。より詳細には、2つの回転部材3a、3bは、流入口23側の第1端31a、31bに底壁33a、33bを有し、流出口24側の第2端32a、32bに開口34a、34bを有する。以下では、説明の便宜上、2つの回転部材3a、3bのうち流入口23に近い位置(相対的に上流側)にある回転部材3aを上流側回転部材3aと称し、流出口24に近い位置(相対的に下流側)にある回転部材3bを下流側回転部材3bとも称することもある。有底円筒状の上流側回転部材3aでは、底壁33aが、流入口23側に膨らむ形状に形成されている。これにより、分離装置1では、外筒体2の流入口23から流入する気体の圧力損失を低減することが可能となる。また、上流側回転部材3aの内側には、上流側回転部材3aに一体の補強壁38が設けられている。これにより、分離装置1では、上流側回転部材3aの機械的強度をより向上させることが可能となる。また、有底円筒状の下流側回転部材3bの内側には、下流側回転部材3bの底壁33bの中央部から開口34b側へ突出する円筒状のリブ39が設けられている。外筒体2の中心軸20に沿った方向において、リブ39の長さは、下流側回転部材3bの長さよりも短い。
分離装置1では、複数の羽根36の各々が、上流側回転部材3aの外周面から突出している羽根片36aと、下流側回転部材3bの外周面から突出している羽根片36bと、で構成されている(図4参照)。言い換えれば、分離装置1では、上流側回転部材3aに連結された複数(24枚)の羽根片36aと、下流側回転部材3bに連結された複数(24枚)の羽根片36bと、が一対一で対応し、複数(24枚)の羽根36を構成している。以下では、説明の便宜上、羽根片36aを上流側羽根片36aと称し、羽根片36bを下流側羽根片36bと称することもある。
複数の上流側羽根片36aは、回転体3の周方向において略等間隔で離れて配置されている。また、複数の下流側羽根片36bは、回転体3の周方向において略等間隔で離れて配置されている。ここにおいて、一対一に対応する上流側羽根片36aと下流側羽根片36bとは、外筒体2の中心軸20に平行な方向において一直線上に並んでいる。
回転体3は、図2、4及び7に示すように、シャフト7及び軸継手8を介してモータ4の回転軸(シャフト)42と連結されている。より詳細には、分離装置1では、回転体3がシャフト7に連結され、シャフト7が軸継手8によってモータ4の回転軸42と連結されている。分離装置1では、回転軸42とシャフト7とが、一直線上に並ぶように配置されている。
モータ4は、回転体3を回転体3の回転中心軸30のまわりで回転させる。回転体3の回転数は、例えば、1500rpm〜3000rpmである。モータ4は、例えば、直流モータである。モータ4は、例えば、外部の駆動回路により駆動される。
モータ4は、図2及び4に示すように、モータ本体41と、モータ本体41から一部が突出している上述の回転軸42と、を備える。回転軸42は、円柱状である。モータ4は、回転体3の内側に配置されている。より詳細には、モータ4は、下流側回転部材3bの内側に配置されている。ここにおいて、分離装置1は、モータ4及び軸継手8を収容するモータハウジング9(図2、4、6及び7参照)を備える。モータハウジング9は、下流側回転部材3b内に収納される。モータハウジング9は、後述のリヤカバー12に対して複数のねじによって固定されている。
モータハウジング9の材質は、例えば、アルミニウムである。モータハウジング9は、図4に示すように、ハウジング本体部90と、フランジ部95と、を有する。ハウジング本体部90は、流入口23側の第1端91に底壁93を有し、流出口24側の第2端92に開口94を有する。ここにおいて、モータハウジング9では、ハウジング本体部90の底壁93に、軸継手8の通る円形状の孔931が形成されている。また、モータハウジング9は、底壁93における孔931の周縁から流入口23側に突出した有底円筒状の軸継手収納部98を有する。モータハウジング9では、軸継手収納部98の底壁983に、シャフト7の通る円形状の孔987が形成されている。フランジ部95は、ハウジング本体部90の第2端92からハウジング本体部90の径方向外向きに突出している。フランジ部95は、モータハウジング9をリヤカバー12に対して複数のねじによって固定するために設けられている。
シャフト7(図4、5及び7参照)は、丸棒状であり、長手方向の第1端71と、第1端71とは反対側の第2端72と、を有する。シャフト7の材質は、例えば、ステンレス鋼である。シャフト7は、その軸線が回転体3の回転中心軸30と一致するように配置される。言い換えれば、シャフト7は、その軸線が外筒体2の中心軸20と一致するように配置される。シャフト7は、その一部が、回転体3内に配置される。より詳細には、分離装置1では、シャフト7の第1端71が、外筒体2の中心軸20に沿った方向において外筒体2の第1端21よりも外側に配置され、シャフト7の第2端72が下流側回転部材3bの内側に配置される。ここにおいて、シャフト7は、図4に示すように、上流側回転部材3aの底壁33aにおける中央に形成された孔35aと、下流側回転部材3bの底壁33bにおける中央に形成された孔35bと、を通っている。また、回転体3は、シャフト7に対して2つのボルト78(図4参照)と、2つのボルト78に一対一に対応する2つのナットと、によって連結されている。2つのボルト78の各々は、シャフト7において径方向に貫通した孔を通っている。これにより、回転体3は、シャフト7と一緒に回転することができる。
分離装置1は、シャフト7を回転自在に支持するための第1軸受75及び第2軸受76(図4及び7参照)を備えている。これにより、分離装置1では、モータ4によって回転体3をより安定して回転させることが可能となる。分離装置1では、第1軸受75がシャフト7の第1端71を回転自在に支持する。また、分離装置1では、第2軸受76がシャフト7の第2端72の近くの部位を回転自在に支持する。第2軸受76は、軸継手収納部98の底壁983に2本のねじによって固定されている。シャフト7の第2端72は、軸継手8によってモータ4の回転軸42と連結されている。軸継手8は、下流側回転部材3bの内側に配置されている。
分離装置1は、図3A、4、7、8に示すように、フロントカバー(第1カバー)11と、リヤカバー(第2カバー)12と、を更に備える。また、分離装置1は、図3A、4〜8に示すように、ボトムカバー(第3カバー)13を更に備える。
フロントカバー11は、外筒体2の第1端21から外方に突出した第1フランジ211(図1B及び2参照)に対して、複数(例えば、4本)のねじによって着脱可能に取り付けられる。リヤカバー12は、外筒体2の第2端22から外方に突出した第2フランジ221(図1A及び2参照)に対して、複数(例えば、4本)のねじによって着脱可能に取り付けられる。ボトムカバー13は、フロントカバー11及びリヤカバー12それぞれに対して、複数(例えば、2本)のねじによって着脱可能に取り付けられる。
外筒体2の中心軸20に沿った一方向から見て、フロントカバー11の外周形状は、正方形状である。フロントカバー11は、図1A及び2に示すように、第1フレーム部111と、軸受取付部112と、4つの第1梁部113と、を備える。第1フレーム部111は、第1フランジ211に重ねて配置される。第1フレーム部111の外周形状は、フロントカバー11の外周形状と同じある。第1フレーム部111の内周形状は、円形状である。第1フレーム部111の内径は、外筒体2の内径と略同じである。第1フレーム部111は、第1フランジ211に対して複数のねじによって固定される。軸受取付部112は、円環状であって、第1フレーム部111の内側に配置されている。軸受取付部112には、上述の第1軸受75が取り付けられる。4つの第1梁部113は、第1フレーム部111と軸受取付部112とを繋いでいる。4つの第1梁部113は、軸受取付部112の周方向において略等間隔で離れて配置されている。第1軸受75は、ブッシュ軸受であり、軸受取付部112に圧入されることで軸受取付部112に取り付けられている。フロントカバー11の材質は、例えば、アルミニウムである。
外筒体2の中心軸20に沿った一方向から見て、リヤカバー12の外周形状は、正方形状である。リヤカバー12は、図1B及び2に示すように、第2フレーム部121と、ハウジング取付部122と、4つの第2梁部123と、を備える。第2フレーム部121の外周形状は、リヤカバー12の外周形状と同じである。第2フレーム部121の内周形状は、円形状である。第2フレーム部121の内径は、外筒体2の内径と同じであるのが好ましい。第2フレーム部121は、第2フランジ221に重ねて配置される。第2フレーム部121は、第2フランジ221に対して複数のねじによって固定される。ハウジング取付部122は、円環状であって、第2フレーム部121の内側に配置されている。ハウジング取付部122には、モータハウジング9のフランジ部95が重ねて配置される。ハウジング取付部122には、モータハウジング9のフランジ部95が複数のねじによって固定される。4つの第2梁部123は、第2フレーム部121とハウジング取付部122とを繋いでいる。4つの第2梁部123は、ハウジング取付部122の周方向において略等間隔で離れて配置されている。リヤカバー12の材質は、例えば、アルミニウムである。
ボトムカバー13(図3A、4〜8参照)は、フロントカバー11及びリヤカバー12に結合されている。ボトムカバー13は、外筒体2の下方に配置される。ボトムカバー13は、外筒体2の中心軸20に沿った方向を長手方向とする矩形板であり、長手方向の一端がフロントカバー11に対して複数のねじによって固定され、長手方向の他端がリヤカバー12に対して複数のねじによって固定されている。ボトムカバー13の長手方向の長さは、外筒体2の長さよりも長く、ボトムカバー13の短手方向の長さは、外筒体2の外径よりも長い。ボトムカバー13の材質は、例えば、アルミニウムである。
分離装置1では、外筒体2は、フロントカバー11とリヤカバー12とボトムカバー13とを含む筐体100が、図3A及び8に示すように、外筒体2を三方から囲んでいる。筐体100は、フロントカバー11、リヤカバー12及びボトムカバー13の他に、外筒体2の上方に配置されるトップカバー、外筒体2の径方向において外筒体2の両側に配置される一対のサイドカバーを備えていてもよい。
分離装置1は、図3A、4、7及び8に示すように、フロントパネル16と、リヤパネル17と、通気パネル18と、を更に備える。
フロントパネル16の外周形状は、正方形状である。フロントパネル16には、その厚さ方向に貫通する通気孔161(図1A、4及び7参照)が形成されている。フロントパネル16は、フロントカバー11における外筒体2側とは反対側に重ねて配置される。フロントパネル16は、複数のねじによってフロントカバー11に固定される。通気孔161の開口形状は、円形状である。通気孔161の内径は、外筒体2の内径及び回転体3の外径よりも小さく、フロントカバー11の軸受取付部112の外径よりも大きい。通気孔161の内径は、流入口23の内径よりも小さい。したがって、外筒体2の流入口23のうちで気体が通る領域は、通気孔161によって制限される。外筒体2の第1端21側から見て(外筒体2の中心軸20に沿った方向から見て)、回転体3の回転中心軸30は、通気孔161の周縁の内側に位置している。すなわち、外筒体2の第1端21側から見て、回転体3の回転中心軸30は、外筒体2の流入口23の周縁の内側に位置している。「外筒体2の第1端21側から見て、回転体3の回転中心軸30が、流入口23の周縁の内側に位置している」とは、外筒体2の第1端21側から見て、シャフト7の軸線が流入口23の周縁の内側にあることを意味する。回転体3の回転中心軸30に沿った方向から見て、複数の羽根36の外側の端部の回転軌跡の範囲内に、通気孔161が位置している。本実施形態では、図4に示すように、通気孔161の内径は、回転体3の一径方向において回転体3を挟んで配置されている一対の羽根36の、この一径方向における両端間の距離よりも小さい。すなわち、外筒体2の第1端21側から見て、複数の羽根36の回転領域の内側に、通気孔161の全体(外筒体2の流入口23の全体)が位置する。フロントパネル16の材質は、例えば、アルミニウムである。
リヤパネル17の外周形状は、正方形状である。リヤパネル17には、その厚さ方向に貫通する通気孔171(図3B、4、7及び8参照)が形成されている。リヤパネル17は、リヤカバー12における外筒体2側とは反対側に重ねて配置される。リヤパネル17は、複数のねじによってリヤカバー12に固定される。通気孔171の開口形状は、円形状である。通気孔171の内径は、外筒体2の内径(流出口24の内径)と同じであり、回転体3の外径及びリヤカバー12のハウジング取付部122の外径よりも大きい。回転体3の回転中心軸30に沿った方向から見て、複数の羽根36の回転軌跡の全部が、通気孔171の内側に位置している。本実施形態では、図4に示すように、通気孔171の内径は、回転体3の一径方向において回転体3を挟んで配置されている一対の羽根36の、この一径方向における両端間の距離よりも大きい。すなわち、外筒体2の第2端22側から見て(外筒体2の中心軸20に沿った方向から見て)、複数の羽根36の回転領域の全体が、通気孔171の周縁の内側(外筒体2の流出口24の周縁の内側)に位置している。リヤパネル17の材質は、例えば、アルミニウムである。
通気パネル18の外周形状は、略円形状である。通気パネル18の外径は、リヤカバー12におけるハウジング取付部122の外径と同じである。通気パネル18の中央部には、メッシュ181(図3B参照)が設けられている。通気パネル18は、リヤカバー12における外筒体2側とは反対側においてハウジング取付部122に重ねて配置される。通気パネル18は、複数のねじによってハウジング取付部122に固定される。
分離装置1では、シャフト7に連結されている回転体3の回転方向が、モータ4の回転軸42(図2及び4参照)の回転方向と同じとなる。回転体3の回転方向は、外筒体2の流入口23側から見て、時計回りの方向(図5における矢印A1の方向)である。回転体3の回転方向は、外筒体2の流出口24側から見て、反時計回りの方向である。回転体3の回転角速度は、モータ4の回転軸42の回転角速度と同じである。
分離装置1では、モータ4の回転軸42の回転により回転体3が回転すると、回転体3と複数の羽根36とが同じ方向に回転する。分離装置1は、回転体3が回転することで、流路200(図2、4〜6参照)に流入した空気に対して回転中心軸30のまわりの回転方向の力を与えることが可能となる。分離装置1では、回転体3が回転することにより、流路200を流れる空気の速度ベクトルが、回転中心軸30に平行な方向の速度成分と、回転中心軸30のまわりの回転方向の速度成分と、を有することになる。
分離装置1の分離特性に関しては、回転体3の回転速度が速くなるにつれて分離効率が高くなる傾向にある。また、分離装置1の分離特性に関しては、分粒径が大きくなるにつれて分離効率が高くなる傾向にある。分離装置1では、例えば、規定粒径以上の微粒子を分離するように回転体3の回転速度が設定されているのが好ましい。規定粒径の微粒子としては、例えば、空気動力学的粒子径が、0.3μm〜10μmの粒子を想定している。「空気動力学的粒子径」とは、空気動力学的挙動が、比重1.0の球形粒子と等価になるような粒子の直径を意味する。空気動力学的粒子径は、粒子の沈降速度から求められる粒径である。分離装置1で分離されずに空気中に残る固体としては、分離装置1で分離することを想定している微粒子よりも粒径の小さな微粒子(言い換えれば、質量が小さな微粒子)を挙げることができる。
一例において、流路200を流れる空気の速度ベクトルの、回転中心軸30に平行な方向の速度成分は、2m/s程度であり、流路200を流れる空気の速度ベクトルの、回転中心軸30のまわりの回転方向の速度成分は、20m/s程度である。なお、流路200を流れる空気の、回転中心軸30に平行な方向の速度成分に対する回転中心軸30のまわりの回転方向の速度成分の比率は、実験的に求めることが可能である。例えば、外筒体2を透明な材料で形成し、外筒体2の流路200内に、一端のみが外筒体2に固定された軽い(質量を無視できる)紐体を配置し、流路200内に空気を流した状態で、紐体の回転中心軸30に沿った方向からの傾きを観測すればよい。
分離装置1では、外筒体2の流入口23から外筒体2内に流入した空気に含まれている固体を外筒体2の外側に排出するために、外筒体2に、外筒体2の内外を連通させる(繋ぐ)排出孔25(図2、5、7、9A及び9B参照)が形成されている。また、分離装置1は、外筒体2の内側から排出孔25を通って排出された固体が入る捕集器6を備える。分離装置1では、排出孔25から排出された固体が、例えば、重力沈降等により、捕集器6の底面に堆積する。
排出孔25は、外筒体2の第1端21と第2端22との間で、回転体3の回転中心軸30に沿った方向に細長いスリット状に形成されている。外筒体2の中心軸20に沿った方向において、排出孔25と流入口23との距離は、羽根36と流入口23との距離よりも短いが、あくまでも一例であり、これに限らない。また、外筒体2の中心軸20に沿った方向において、排出孔25と流出口24との距離は、羽根36と流出口24との距離よりも長いが、あくまでも一例であり、これに限らない。分離装置1では、外筒体2に流入した空気中の固体の大きさや外筒体2の中心軸20(図4及び9A参照)に沿った方向における位置に関係なく、外筒体2の内周面27付近を通っている固体を、排出孔25から排出することが可能となる。これにより、分離装置1は、外筒体2の内周面27に固体が付着して堆積するのを抑制することが可能となる。
捕集器6は、外筒体2における回転体3側とは反対側に設けられている。捕集器6は、外筒体2の外側において排出孔25を覆うように配置されている。これにより、捕集器6の内部空間は、外筒体2の内側の流路200と連通している。分離装置1では、外筒体2の内側から排出孔25を通って排出された固体が捕集器6に入る。捕集器6は、外筒体2に対して着脱可能に取り付けられている。
捕集器6は、蓋がない器である。捕集器6は、図9Aに示すように、底壁60と、周壁65と、取付フランジ66と、を備える。
底壁60は、外筒体2の中心軸20(図4及び9A参照)に平行な方向を長手方向とする長方形状に形成されている。底壁60の長手方向の長さは、外筒体2の中心軸20に平行な方向における排出孔25の長さよりも長い。底壁60は、図5に示すように、外筒体2の斜め下方に位置する。また、底壁60は、ボトムカバー13上に配置される。
周壁65は、底壁60の外周縁の全周から底壁60の厚さ方向に突出している。周壁65は、第1側壁61、第2側壁62、第3側壁63及び第4側壁64を備える。第1側壁61は、底壁60の長手方向において外筒体2の第1端21及び第2端22のうち第1端21に近い側の端縁から、底壁60の厚さ方向に突出している。第2側壁62は、底壁60の長手方向において外筒体2の第1端21及び第2端22のうち第2端22に近い側の端縁から、底壁60の厚さ方向に突出している。したがって、第1側壁61と第2側壁62とは、外筒体2の中心軸20に平行な方向において互いに対向する。第1側壁61の形状と第2側壁62の形状とは同じである。第1側壁61及び第2側壁62のそれぞれにおける底壁60側とは反対側の先端面611及び612は、外筒体2の外周面28に沿った形状に形成されている。
第3側壁63は、底壁60の短手方向において外筒体2に近い側の端縁から底壁60の厚さ方向に突出している。第4側壁64は、底壁60の短手方向において外筒体2から遠い側の端縁から底壁60の厚さ方向に突出している。したがって、第3側壁63と第4側壁64とは、外筒体2の一径方向に平行な方向において互いに対向する。第4側壁64の突出寸法は、第3側壁63の突出寸法よりも長い。第3側壁63の突出寸法は、第1側壁61及び第2側壁62の第3側壁63側の端における突出寸法と同じである。第4側壁64の突出寸法は、第1側壁61及び第2側壁62の第4側壁64側の端における突出寸法と同じである。捕集器6では、第1側壁61と第2側壁62と第3側壁63と第4側壁64とで、平面視形状が矩形枠状の周壁65を構成している。平面視において、排出孔25は、捕集器6の周壁65に囲まれている。
取付フランジ66は、第4側壁64の外周縁から第4側壁64と同一面内で外方に突出している。
分離装置1では、外筒体2の外周面28に、捕集器6が着脱可能に取り付けられる取付部26(図9B参照)が設けられている。ここにおいて、取付部26には、捕集器6の取付フランジ66がねじによって取り付けられる。取付部26は、外筒体2の外周面28から突出している。取付部26は、取付フランジ66の第1側壁61、第2側壁62、第3側壁63及び第4側壁64それぞれに一対一に対応する第1側片261、第2側片262、第3側片263及び第4側片264を備える。
第1側片261と第2側片262とは、外筒体2の中心軸20に平行な方向において互いに対向する。外筒体2の中心軸20に平行な方向から見て、第1側片261及び第2側片262の形状は、捕集器6の第1側壁61及び第2側壁62の形状と同じである。第1側片261と第2側片262との互いの対向面間の距離は、捕集器6の第1側壁61と第2側壁62との互いの外面間の距離と略同じである。外筒体2の径方向に平行な一方向から見て、第3側片263の形状は、捕集器6の第3側壁63の形状と同じである。取付部26においては、第1側片261、第2側片262及び第4側片264に対して捕集器6の取付フランジ66がねじによって固定される。分離装置1では、取付部26に捕集器6を取り付けた状態において、捕集器6の周壁65の先端面が外筒体2の外周面28に接触或いは近接する。ここにおいて、捕集器6は、周壁65の先端面が全周に亘って外筒体2の外周面28に接触しているのが好ましい。
分離装置1は、捕集器6の内部空間を複数(本実施形態では、3つ)の空間に分ける複数(本実施形態では、2つ)の仕切壁10(図2、5及び9A参照)を更に備える。複数の仕切壁10は、捕集器6の内部空間に配置されている。複数の仕切壁10の各々は、回転体3の回転中心軸30(図4参照)に沿った方向(平行な方向)に交差(本実施形態では、直交)する。ここにおいて、複数の仕切壁10の各々は、回転体3の回転中心軸30に平行な方向に直交する(つまり、仕切壁10と回転中心軸30とのなす角度が90度である)場合に限らない。複数の仕切壁10の各々は、例えば、回転体3の回転中心軸30に平行な方向に30〜150度の範囲で交差してもよい。本実施形態の分離装置1では、複数の仕切壁10が、捕集器6内に配置され回転体3の回転中心軸30に沿った方向に並んでいる。これにより、分離装置1では、複数(2つ)の仕切壁10によって、捕集器6の内部空間が、回転中心軸30に沿った方向に並ぶ複数(3つ)の空間に分けられている。複数の仕切壁10は、一例として、回転体3の回転中心軸30に沿った方向において略等間隔で配置されている。複数の仕切壁10は、捕集器6の底壁60上に配置されている。複数の仕切壁10の各々の先端面10a(図9A参照)は、外筒体2の外周面28に沿った形状に形成されている。複数の仕切壁10の各々の先端面10aの曲率半径は、外筒体2の外周面28の曲率半径と同じであるのが好ましい。分離装置1では、仕切壁10が捕集器6と一体である。分離装置1では、捕集器6及び複数の仕切壁10の材質が合成樹脂であり、捕集器6と仕切壁10とが一体成形されている。
分離装置1では、回転体3の回転中、外筒体2の流入口23から流入した空気中の固体の一部が、流路200(図2参照)を通る途中でその遠心力等によって捕集器6に入る。
分離装置1では、外筒体2に対して捕集器6を着脱可能に取り付けてあることにより、例えば、人が捕集器6を外筒体2から取り外して捕集器6内の固体を廃棄し、その後、捕集器6を外筒体2に取り付けることができる。
分離装置1では、捕集器6に溜まった固体を廃棄する場合、例えば、ボトムカバー13をフロントカバー11及びリヤカバー12から取り外し、その後、捕集器6を外筒体2から取り外し、次に、捕集器6内の固体を廃棄し、その後、捕集器6を外筒体2に取り付け、続いて、ボトムカバー13をフロントカバー11及びリヤカバー12に取り付ける。分離装置1のメンテナンスでは、取り外した捕集器6の代わりに、交換用の捕集器6を外筒体2に取り付けてもよい。
分離装置1では、図3A、4、6〜8に示すように、外筒体2の第2端22側に、排気ダクト(第1の排気ダクト)51が配置されている。第1の排気ダクト51の内部空間は、外筒体2の流出口24と繋がっている。また、分離装置1では、図3A、4、6〜8に示すように、第1の排気ダクト51の外筒体2側とは反対側に第2の排気ダクト52が配置されている。第2の排気ダクト52の内部空間は、第1の排気ダクト51の内部空間と繋がっている。第1の排気ダクト51及び第2の排気ダクト52の材質は、例えば、ABS樹脂である。第1の排気ダクト51と第2の排気ダクト52とは、一体に形成されている。
図3A、3B、4、6〜8に示すように、第1の排気ダクト51は、底壁514と側壁515とを有する有底筒状であり、より詳細には有底円筒状である。第1の排気ダクト51は、外筒体2側の一端(第1端)511に導入口513を有し、外筒体2側とは反対の他端(第2端)512に底壁514を有する。底壁514には、導出口516が形成されている。言い換えれば、第1の排気ダクト51は、外筒体2側の第1端511側の端面に導入口513を有し、外筒体2側とは反対の第2端512側の端面に導出口516を有する筒状である。
第1の排気ダクト51の内径は、一定である。第1の排気ダクト51は、第1の排気ダクト51の中心軸510(図4及び6参照)が外筒体2の中心軸20と揃うように(導入口513の中心5130が、外筒体2の中心軸20上に位置するように)配置されている。
第1の排気ダクト51では、外筒体2側の第1端511側の端面の全体に、開口(導入口513)が形成されている。第1の排気ダクト51の導入口513は、外筒体2の流出口24と繋がっている。第1の排気ダクト51の導入口513の形状は、外筒体2の流出口24の形状(通気孔171の形状)と同じく円形である。導入口513の内径は、流出口24の内径(通気孔171の内径)と略同じである(本実施形態では、僅かに小さい)。第1の排気ダクト51の断面の内周形状(中心軸510と直交する断面の内周形状)は、導入口513の開口形状と等しい。
一方、導出口516は、導入口513よりも径の小さな円形状である。導出口516の開口面積は、導入口513の開口面積よりも小さい。導出口516は、底壁514の一部を貫通するように形成されている。第1の排気ダクト51では、外筒体2の中心軸20に沿った方向から見て、導出口516の中心5160が導入口513の中心5130からずれるように(導出口516の中心5160が導入口513の中心5130に対して偏心するように)底壁514に(第1の排気ダクト51の第2端512に)導出口516が形成されている。すなわち、導出口516の中心5160が、底壁514の中心に対して偏心している。さらに言い換えると、外筒体2の中心軸20に沿った方向から見て(回転体3の回転中心軸30に沿った方向から見て)、第1の排気ダクト51の導出口516の中心5160は、回転体3の回転中心軸30に対して偏心している。特に本実施形態では、外筒体2の中心軸20に沿った方向から見て、導入口513の中心5130が導出口516の周縁の外側に位置するように、底壁514に導出口516が形成されている。言い換えれば、外筒体2の中心軸20に沿った方向から見て、導出口516の全体が導入口513の中心5130と重ならないように、底壁514に導出口516が形成されている。さらに言い換えると、外筒体2の中心軸20に沿った方向から見て(回転体3の回転中心軸30に沿った方向から見て)、導出口5160の周縁の外側に回転体3の回転中心軸30が位置するように、底壁514に導出口516が形成されている。
第1の排気ダクト51は、その第1端511側で外筒体2と連結されている。より詳細には、第1の排気ダクト51の第1端511には、外方に突出する第1固定フランジ53が設けられている。第1固定フランジ53は、リヤカバー12及びリヤパネル17に対して例えば複数のねじによって着脱可能に取り付けられる。
図3A、4、6〜8に示すように、第2の排気ダクト52は、両端が開口する筒状であり、より詳細には円筒状である。
第2の排気ダクト52の内径は、一定である。第2の排気ダクト52は、第2の排気ダクト52の中心軸520(図4及び6参照)が第1の排気ダクト51の中心軸510と平行であって中心軸510と重ならないように、配置されている。第2の排気ダクト52は、第1の排気ダクト51の導出口516の縁部に連結されている。第2の排気ダクト52の内部空間は、第1の排気ダクト51の導出口516に繋がっている。第2の排気ダクト52の中心軸520上に、第1の排気ダクト51の導出口516の中心5160が位置している。第2の排気ダクト52の断面の内周形状(中心軸520と直交する断面の内周形状)は、第1の排気ダクト51の導出口516の開口形状と同じである。
また、図4に示すように、第2の排気ダクト52の内周面において、外筒体2の中心軸20(第1の排気ダクト51の中心軸510)から最も離れた部分は、第1の排気ダクト51の中心軸510の方向に沿って、第1の排気ダクト51の内周面と一直線上で繋がっている。言い換えれば、第2の排気ダクト52の内半径と、中心軸510、520間の距離との和が、第1の排気ダクト51の内半径と等しい。
第2の排気ダクト52の第1の排気ダクト51側とは反対側の端部には、外方に突出する第2固定フランジ54が設けられている。第2固定フランジ54には、例えば複数のねじによって、外部のダクト等が取り付けられる。
分離装置1では、外部の空気がフロントパネル16の通気孔161(図1A、4及び7参照)及びフロントカバー11の第1フレーム部111(図1A及び2参照)の内側の空間を通して外筒体2の流入口23に流入する。外筒体2に流入した空気に含まれていた固体は、流路200(図2参照)において螺旋状に回転するときに回転体3の回転中心軸30(図4参照)から外筒体2の内周面27に向かう方向の遠心力を受ける。遠心力を受けた固体は、外筒体2の内周面27へ向かい、外筒体2の内周面27付近を内周面27に沿って螺旋状に回転する。そして、分離装置1では、空気中の固体の一部が、流路200を通過する途中で排出孔25(図2及び5参照)から排出され捕集器6に捕集される。
分離装置1では、外筒体2の内側において旋回流が発生するので、外筒体2の流入口23から外筒体2内に流入した空気中の固体(塵等)の一部が、排出孔25を通して捕集器6内に捕集される。そして分離装置1では、固体(塵等)が分離(除去)された空気(清浄化された空気)の一部が、外筒体2の流出口24から第1の排気ダクト51へと流れ、第2の排気ダクト52を通り外部(例えば、第2固定フランジ54に取り付けられたダクト)へと流出する。
ところで、上述のように、本実施形態の分離装置1は、例えば送風機能を有する空調設備の上流側に設けられる。分離装置1と、分離装置1の下流側に配置される空調設備とは、例えば外部のダクトによって接続される。ここにおいて、本願発明者らは、分離装置の外筒体に、外筒体の内径よりも小さな内径を有するダクトを接続する場合、ダクトの構造によっては、圧力損失が大きくなってしまう可能性があるという知見を得た。
例えば、本願発明者らは、以下の比較例1の分離装置及び比較例2の分離装置を考えた。比較例1及び比較例2の分離装置は、外筒体、回転体、複数の羽根、及びモータを備えている。また、比較例1及び比較例2の分離装置は、第1の排気ダクトと第2の排気ダクトとを備えている。比較例1の分離装置の第1の排気ダクトは、導入口と導入口よりも径の小さな導出口とをその両端に有する円筒状であって、その断面の内周形状が導入口の開口形状と等しい。また、比較例1の分離装置では、外筒体の中心軸に沿った方向から見て、第1の排気ダクトの導入口の中心と導出口の中心とが一致しており、第1の排気ダクトの導出口の中心が、回転体の回転中心軸上に位置している。比較例1の分離装置の第2の排気ダクトは、両端が開口した円筒状であって、第1の排気ダクトの導出口の縁部に繋がっており、その断面の内周形状が第1の排気ダクトの導出口の開口形状と同じであり、その中心軸が第1の排気ダクトの中心軸と一致している。また、比較例2の分離装置は、比較例1の分離装置において、第1の排気ダクトが、導入口から導出口に向かって徐々に内径が小さくなっているテーパ筒状に形成されている。そして本願発明者らは、比較例1と比較例2の分離装置について、流体解析ソフトフェアを用いたシミュレーションで、その圧力損失について検討した。その結果、一例として、比較例1の分離装置では、圧力損失(外筒体の流入口における圧力と第2の排気ダクトの出口における圧力との差)が576Paであり、比較例2の分離装置では、圧力損失が628Paであった。
そこで、本願発明者らは、圧力損失の低減を図るために、種々の検討の結果、参考例1及び参考例2の分離装置を考案した。ここで、参考例1の分離装置は、比較例1の分離装置において、本実施形態の分離装置1の第1の排気ダクト51と同様に、外筒体の中心軸に沿った方向から見て導出口の中心を回転体の回転中心軸に対して偏心させた第1の排気ダクトを備えている。また、参考例2の分離装置は、比較例2の分離装置において、外筒体の中心軸に沿った方向から見て導出口の中心を回転体の回転中心軸に対して偏心させた第1の排気ダクトを備えている。そして、本願発明者らは、参考例1及び参考例2の分離装置についても、比較例1及び比較例2の分離装置と同様のシミュレーションを行った。その結果、参考例1の分離装置では、一例として、圧力損失が367Paであり、参考例2の分離装置では、一例として、圧力損失が422Paであった。すなわち、参考例1及び参考例2の分離装置では、外筒体の中心軸に沿った方向から見て第1の排気ダクトの導出口の中心を回転体の回転中心軸に対して偏心させることで、比較例1及び比較例2の分離装置よりも、それぞれ圧力損失が低減されることが見出された。参考例1の分離装置の方が、比較例1の分離装置よりも圧力損失が低減される理由は、以下のように推考される。第1の排気ダクトの内部では、空気が旋回していることによって、中心側よりも外周側の方が圧力(気圧)が高くなりやすい。このため、参考例1及び参考例2の分離装置では、相対的に圧力の高い外周側に導出口が形成されていることで、導出口から空気が排出されやすくなる。参考例2の分離装置の方が、比較例2の分離装置よりも圧力損失が低減される理由も、同様と推考される。また、参考例2の分離装置の方が、参考例1の分離装置よりも圧力損失が増加する理由は、以下のように推考される。参考例2(比較例2)の分離装置では、導入口側から導出口側に向かうにつれて第1の排気ダクトの開口面積が徐々に小さくなるので、外周側と中心側との間の圧力差が導入口側から導出口側へ向かうにつれて小さくなる。このため、外周側の圧力が低下して、圧力損失が起こりやすくなる。比較例2の分離装置の方が、比較例1の分離装置よりも圧力損失が増加する理由も、同様と推考される。
本実施形態の分離装置1では、排気ダクト(第1の排気ダクト51)は筒状であって、外筒体2側の第1端511側の端面に導入口513を有し、外筒体2側とは反対の第2端512側の端面に導入口513よりも小さな導出口516を有する。そして、外筒体2の中心軸20に沿った方向から見て、導出口516の中心5160が、回転体3の回転中心軸30に対して偏心している。これにより、本実施形態の分離装置1は、比較例1の分離装置のように外筒体の中心軸に沿った方向から見て導出口の中心が回転体の回転中心軸上に位置する排気ダクトを備えた構成と比べて、圧力損失の低減を図ることが可能となる。なお、偏心の程度(回転体3の回転中心軸30に直交する一方向における、回転中心軸30に対する第1の排気ダクト51の導出口516の中心5160のずれの大きさ)については、複数の羽36の回転領域の回転半径の10〜200%が望ましい。
分離装置1は、例えば、住宅等に設置する空気浄化システムにおいて、空調設備の上流側に配置されたHEPAフィルタ(high efficiency particulate air filter)等のエアフィルタよりも上流側に配置して使用する。「HEPAフィルタ」とは、定格流量で粒径が0.3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率をもち、かつ初期圧力損失が245Pa以下の性能をもつエアフィルタである。エアフィルタは、100%の粒子捕集効率を必須の条件とはしない。空気浄化システムは、分離装置1を備えることにより、PM2.5等の微粒子がエアフィルタへ到達するのを抑制することが可能となる。よって、空気浄化システムでは、分離装置1よりも下流側にあるエアフィルタ等の長寿命化を図ることが可能となる。例えば、空気浄化システムでは、エアフィルタに捕集される微粒子等の総質量が増加することによる圧力損失の上昇を抑制することが可能となる。これにより、空気浄化システムでは、エアフィルタの交換頻度を少なくすることが可能となる。空気浄化システムは、エアフィルタと空調設備とが互いに異なる筐体に収納された構成に限らず、空調設備の筐体内にエアフィルタを備えていてもよい。言い換えれば、空調設備が、送風装置に加えてエアフィルタを備えていてもよい。
図10は、本実施形態の変形例の分離装置1Aの斜視断面図である。分離装置1Aは、排気ダクト(第1の排気ダクト51A)の形状が、実施形態の分離装置1と相違する。より詳細には、分離装置1Aは、参考例2の分離装置と同様に、導入口513と導入口513よりも開口面積の小さな導出口516とを両端に有し、導入口513から導出口516に向かって徐々に内径が小さくなっており、外筒体2の中心軸20に沿った方向から見て導出口516の中心5160が回転体3の回転中心軸30に対して偏心している第1の排気ダクト51Aを備えている。
第1の排気ダクト51Aは、外筒体2の第2端22側に配置されている。第1の排気ダクト51Aは、導入口513の中心5130が外筒体2の中心軸20上に位置するように、配置されている。第1の排気ダクト51Aの内部空間は、外筒体2の流出口24と繋がっている。
第1の排気ダクト51Aでは、外筒体2側の第1端511側の端面の全体に、開口(導入口513)が形成されている。第1の排気ダクト51Aの導入口513は、外筒体2の流出口24と繋がっている。第1の排気ダクト51Aの導入口513の形状は、外筒体2の流出口24の形状(通気孔171の形状)と同じく円形である。導入口513の内径は、流出口24の内径(通気孔171の内径)と略同じである(本変形例では、僅かに小さい)。
導出口516は、導入口513よりも径の小さな円形状である。すなわち、導出口516の開口面積は、導入口513の開口面積よりも小さい。第1の排気ダクト51Aでは、外筒体2側とは反対の第2端512側の端面の全体に、開口(導出口516)が形成されている。第1の排気ダクト51Aでは、外筒体2の中心軸20に沿った方向から見て、導出口516の中心5160が導入口513の中心5130からずれるように、第1の排気ダクト51Aの第2端512に導出口516が形成されている。言い換えれば、外筒体2の中心軸20に沿った方向から見て(回転体3の回転中心軸30に沿った方向から見て)、第1の排気ダクト51Aの導出口516の中心5160は、回転体3の回転中心軸30に対して偏心している。特に、外筒体2の中心軸20に沿った方向から見て、導入口513の中心5130が導出口516の周縁の外側に位置するように、導出口516が形成されている。言い換えれば、外筒体2の中心軸20に沿った方向から見て、導入口513の中心5130と導出口516とが重ならないように、第1の排気ダクト51Aの第2端512に導出口516が形成されている。さらに言い換えると、外筒体2の中心軸20に沿った方向から見て(回転体3の回転中心軸30に沿った方向から見て)、導出口5160の周縁の外側に回転体3の回転中心軸30が位置するように、第1の排気ダクト51Aの第2端512に導出口516が形成されている。
第1の排気ダクト51Aの側壁515は、導入口513から導出口516へ向かうにつれて、内径が一定の割合で減少するテーパ筒状である。
また、分離装置1と同様に、分離装置1Aの第1の排気ダクト51Aにおける外筒体2とは反対の第2端512側には、第2の排気ダクト52が配置されている。
分離装置1と同様に、分離装置1Aでは、排気ダクト(第1の排気ダクト51A)は筒状であって、外筒体2側の第1端511側の端面に導入口513を有し、外筒体2側とは反対の第2端512側の端面に導入口513よりも小さな導出口516を有する。そして、外筒体2の中心軸20に沿った方向から見て、導出口516の中心5160が、回転体3の回転中心軸30に対して偏心している。これにより、本変形例の分離装置1Aは、比較例2のように外筒体の中心軸に沿った方向から見て導出口の中心が回転体の回転中心軸上に位置する排気ダクトを備えた構成と比べて、圧力損失の低減を図ることが可能となる。
上記の実施形態及び変形例は、本発明の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記の実施形態及び変形例は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
例えば、外筒体2の材質は、ABS等の合成樹脂に限らず、金属等でもよい。また、回転体3及び複数の羽根36の材質は、ポリカーボネート樹脂等の合成樹脂に限らず、例えば、金属等でもよい。また、回転体3の材質と複数の羽根36の材質とは互いに異なっていてもよい。また、第1の排気ダクト51、第2の排気ダクト52の材質は、ABS等の合成樹脂に限らず、例えば金属等でもよい。
複数の羽根36の各々は、回転体3と別部材として形成され回転体3に固定されることで回転体3に連結されていてもよい。
回転体3は、外筒体2の中心軸20に沿った方向において並ぶ2つの回転部材3a、3bを備える構成に限らず、例えば、2つの回転部材3a、3bのうちの1つのみを備える構成でもよい。また、回転体3は、2つの回転部材3a、3bの間に、少なくとも1つの回転部材(回転部材3bと同様の形状の回転部材)を備えていてもよい。この場合、2つの回転部材3a、3bの間にある回転部材にも、複数の羽根36の各々の一部を構成する羽根片が連結されているのが好ましい。
排出孔25の形状は、細長いスリット状に限られず、任意の形状(丸孔等)であってもよい。
分離装置1、1Aでは、外筒体2に排出孔25が1つだけ形成されているが、これに限らず、排出孔25が複数形成されていてもよい。この場合、複数の排出孔25は、外筒体2の周方向において離れて配置されているのが好ましい。また、この場合、分離装置1、1Aに捕集器6を複数設け、複数の捕集器6が複数の排出孔25と一対一で対応するように配置されていてもよい。
分離装置1、1Aでは、捕集器6の取付フランジ66をねじにより取付部26に取り付けてあるが、これに限らない。要するに、分離装置1では、取付フランジ66及びねじは必須の構成要素ではない。また、捕集器6は外筒体2に固定されていてもよい。
また、捕集器6及び複数の仕切壁10の材質は、合成樹脂に限らず、金属等でもよい。また、捕集器6と複数の仕切壁10とは互いに異なる材質でもよい。分離装置1では、捕集器6と複数の仕切壁10とが別部材で形成されて接着、溶着、嵌合、ねじ固定等によって一体化されていてもよい。
分離装置1、1Aにおいて、捕集器6は必須の構成要素ではない。言い換えれば、分離装置1、1Aは、外筒体2の内側から排出孔25を通して外筒体2の外側へ固体を排出できるように構成されていれば、捕集器6を備えていない構成でもよい。
分離装置1において、第1の排気ダクト51の形状は、円筒形状に限られず、例えば両端が正多角形状の筒状であってもよい。この場合、第1の排気ダクト51の端面は、8以上の頂点を有する正多角形であることが好ましい。
分離装置1Aにおいて、第1の排気ダクト51Aの断面の内周形状は円形に限られず、例えば正多角形であってもよい。
分離装置1、1Aにおいて、第2の排気ダクト52の形状は、円筒形状に限られない。
第2の排気ダクト52は、省略されてもよい。例えば、第1の排気ダクト51、51Aの導出口516に、外部のダクトが直接接続されてもよい。
(態様)
上述の実施形態及び変形例から明らかなように、第1の態様に係る分離装置(1、1A)は、外筒体(2)と、回転体(3)と、複数の羽根(36)と、モータ(4)と、排気ダクト(51、51A)と、を備える。外筒体(2)は、第1端(21)に気体の流入口(23)を有し、第2端(22)に気体の流出口(24)を有する。回転体(3)は、外筒体(2)の内側において、回転中心軸(30)が外筒体(2)の中心軸(20)と揃うように配置されている。複数の羽根(36)は、回転体(3)と外筒体(2)との間で回転体(3)の外周方向において離れて配置され、回転体(3)に連結されている。モータ(4)は、回転体(3)を回転中心軸(30)のまわりで回転させる。排気ダクト(51、51A)は、外筒体(2)の第2端(22)側に配置され、内部空間が外筒体(2)の流出口(24)と繋がっている。外筒体(2)は、第1端(21)と第2端(22)との間において外筒体(2)の内外を繋ぐ排出孔(25)を有する。排気ダクト(51、51A)は筒状である。第1の排気ダクト(51、51A)は、外筒体(2)側の一端(第1端511)に、外筒体(2)の流出口(24)に繋がる導入口(513)を有し、外筒体(2)側とは反対側の他端(第2端512)に導入口(513)よりも小さな導出口(516)を有する。外筒体(2)の中心軸(20)に沿った方向から見て、導出口(516)の中心(5160)が回転体(3)の回転中心軸(30)に対して偏心している。
上述の実施形態及び変形例から明らかなように、第1の態様に係る分離装置(1、1A)は、外筒体(2)と、回転体(3)と、複数の羽根(36)と、モータ(4)と、排気ダクト(51、51A)と、を備える。外筒体(2)は、第1端(21)に気体の流入口(23)を有し、第2端(22)に気体の流出口(24)を有する。回転体(3)は、外筒体(2)の内側において、回転中心軸(30)が外筒体(2)の中心軸(20)と揃うように配置されている。複数の羽根(36)は、回転体(3)と外筒体(2)との間で回転体(3)の外周方向において離れて配置され、回転体(3)に連結されている。モータ(4)は、回転体(3)を回転中心軸(30)のまわりで回転させる。排気ダクト(51、51A)は、外筒体(2)の第2端(22)側に配置され、内部空間が外筒体(2)の流出口(24)と繋がっている。外筒体(2)は、第1端(21)と第2端(22)との間において外筒体(2)の内外を繋ぐ排出孔(25)を有する。排気ダクト(51、51A)は筒状である。第1の排気ダクト(51、51A)は、外筒体(2)側の一端(第1端511)に、外筒体(2)の流出口(24)に繋がる導入口(513)を有し、外筒体(2)側とは反対側の他端(第2端512)に導入口(513)よりも小さな導出口(516)を有する。外筒体(2)の中心軸(20)に沿った方向から見て、導出口(516)の中心(5160)が回転体(3)の回転中心軸(30)に対して偏心している。
以上の構成により、分離装置(1、1A)は、圧力損失の低減を図ることが可能となる。
第2の態様に係る分離装置(1、1A)では、第1の態様において、排気ダクト(51、51A)は、第1の排気ダクト(51、51A)の導入口(513)の中心(5130)が、外筒体(2)の中心軸(20)上に位置している。これにより、分離装置(1、1A)は、外筒体(2)から排気ダクト(51,51A)に効率良く空気を導入することが可能となり、圧力損失の更なる低減を図ることが可能となる。
第3の態様に係る分離装置(1)では、第1又は2の態様において、排気ダクト(51)は、内径が一定の円筒状であって、外筒体(2)側とは反対側に底壁(514)を有する。底壁(514)に、導出口(516)が形成されている。導出口(516)の中心(5160)が、底壁(514)の中心に対して偏心している。これにより、分離装置(1)では、圧力損失の低減を図ることが可能となる。
第4の態様に係る分離装置(1A)では、第1又は2の態様において、排気ダクト(51A)は、導入口(513)から導出口(516)に向かって徐々に内径が小さくなっている。これにより、分離装置(1A)では、圧力損失の低減を図ることが可能となる。
第5の態様に係る分離装置(1、1A)は、第1〜第4の何れかの態様において、外筒体(2)の中心軸(20)に沿った方向から見て、導出口(516)の周縁の外側に回転体(3)の回転中心軸(30)が位置する。これにより、分離装置(1、1A)では、圧力損失の更なる低減を図ることが可能となる。
第6の態様に係る分離装置(1、1A)では、第1〜第5の何れかの態様において、排気ダクト(51、51A)としての第1の排気ダクト(51、51A)に加えて、第2の排気ダクト(52)を更に備える。第2の排気ダクト(52)は、中心軸(520)に沿った方向における断面の内周形状が一定の筒状であって、内部空間が第1の排気ダクト(51)の導出口(516)に繋がる。第2の排気ダクト(52)の断面の内周形状は、第1の排気ダクト(51、51A)の導出口(516)の開口形状と同じである。これにより、分離装置(1、1A)では、第2の排気ダクト(52)から清浄化された空気を取り出すことが可能となる。
1、1A 分離装置
2 外筒体
20 中心軸
21 第1端
22 第2端
23 流入口
24 流出口
25 排出孔
3 回転体
30 回転中心軸
36 羽根
4 モータ
51、51A 排気ダクト(第1の排気ダクト)
510 中心軸
511 第1端(一端)
512 第2端(他端)
513 導入口
5130 中心
514 底壁
516 導出口
5160 中心
52 第2の排気ダクト
520 中心軸
2 外筒体
20 中心軸
21 第1端
22 第2端
23 流入口
24 流出口
25 排出孔
3 回転体
30 回転中心軸
36 羽根
4 モータ
51、51A 排気ダクト(第1の排気ダクト)
510 中心軸
511 第1端(一端)
512 第2端(他端)
513 導入口
5130 中心
514 底壁
516 導出口
5160 中心
52 第2の排気ダクト
520 中心軸
Claims (6)
- 第1端に気体の流入口を有し、第2端に気体の流出口を有する外筒体と、
前記外筒体の内側において、回転中心軸が前記外筒体の中心軸と揃うように配置された回転体と、
前記回転体と前記外筒体との間で前記回転体の外周方向において離れて配置され、前記回転体に連結されている複数の羽根と、
前記回転体を前記回転中心軸のまわりで回転させるモータと、
前記外筒体の前記第2端側に配置され、内部空間が前記外筒体の前記流出口と繋がる排気ダクトと、
を備え、
前記外筒体は、前記第1端と前記第2端との間において前記外筒体の内外を繋ぐ排出孔を有し、
前記排気ダクトは筒状であって、前記外筒体側の一端に、前記外筒体の前記流出口に繋がる導入口を有し、前記外筒体側とは反対側の他端に、前記導入口よりも小さな導出口を有し、
前記外筒体の前記中心軸に沿った方向から見て、前記導出口の中心が前記回転体の前記回転中心軸に対して偏心している
ことを特徴とする分離装置。 - 前記排気ダクトは、前記排気ダクトの前記導入口の中心が、前記外筒体の前記中心軸上に位置している
ことを特徴とする請求項1記載の分離装置。 - 前記排気ダクトは、内径が一定の円筒状であって、前記外筒体側とは反対側に底壁を有し、
前記底壁に前記導出口が形成され、
前記導出口の中心が前記底壁の中心に対して偏心している
ことを特徴とする請求項1又は2記載の分離装置。 - 前記排気ダクトは、前記導入口から前記導出口に向かって徐々に内径が小さくなっている
ことを特徴とする請求項1又は2記載の分離装置。 - 前記外筒体の前記中心軸に沿った方向から見て、前記導出口の周縁の外側に前記回転体の前記回転中心軸が位置する
ことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の分離装置。 - 前記排気ダクトとしての第1の排気ダクトに加えて、中心軸に沿った方向における断面の内周形状が一定の筒状であって内部空間が前記第1の排気ダクトの前記導出口に繋がる第2の排気ダクトを更に備え、
前記第2の排気ダクトの前記内周形状は、前記第1の排気ダクトの前記導出口の開口形状と同じである
ことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の分離装置。
Priority Applications (2)
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017034040A JP2018138294A (ja) | 2017-02-24 | 2017-02-24 | 分離装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2018138294A true JP2018138294A (ja) | 2018-09-06 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017034040A Pending JP2018138294A (ja) | 2017-02-24 | 2017-02-24 | 分離装置 |
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Country | Link |
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CN (1) | CN108499232A (ja) |
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EP2544822B1 (en) * | 2010-03-09 | 2018-08-22 | Dresser-Rand Company | Bladed drum for rotary separator system and method |
CN205330746U (zh) * | 2015-12-14 | 2016-06-22 | 中国航空工业集团公司金城南京机电液压工程研究中心 | 一种局部进气涡轮动力装置用的偏心排气管 |
-
2017
- 2017-02-24 JP JP2017034040A patent/JP2018138294A/ja active Pending
-
2018
- 2018-02-06 CN CN201810115702.2A patent/CN108499232A/zh active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
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