WO2015189695A1 - 核酸増幅装置 - Google Patents

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    • G01N21/63Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light optically excited
    • G01N21/64Fluorescence; Phosphorescence

Abstract

反応容器に収容される反応液の温度調節を精度よく、かつ、迅速に実施することができ、かつ、プロトコルの異なる複数種類の検体を並列処理することができ、かつ、実行中の処理があっても別検体の処理を開始する。検体と試薬を混合した反応液の核酸を増幅させる核酸増幅装置において、空気層と反応液を収容し密封された反応容器を保持する温調ブロックと、温調ブロックに設けられ、前記反応液の温度を調整する温度調整機構と、を備え、前記温調ブロックは、開口部から下方へ向かって、内径が同じ部分、内径が下方へ向かって大きくなつている第1のテーパー部分、第1のテーパーの下端と内径が同じ部分、および、内径が下方へ向かって徐々に小さくなる第2のテーパー部をこの順に有している(図1)。

Description

核酸増幅装置
 本発明は、核酸を含む検体の温度を制御して増幅し、標的とする核酸の有無の判定や、定量を行うための核酸増幅装置に関する。
 生体由来の検体中に含まれる核酸の検査を行う場合には、核酸の量を検出可能な程度にまで増幅して検出する核酸増幅法が用いられている。この核酸増幅技術としては、例えば、Polymerase Chain Reaction(以下、PCRと称する)法を用いたものがある。PCR法では、検体と試薬を混合した反応液の温度を予め定められた条件に従って周期的に制御することにより、所望の塩基配列を選択的に増幅させることができる。また、他の例として、Transcription Mediated Amplification(以下、TMAと称する)法や、Nucleic Acid Sequence Based Amplification(以下、NASBAと称する)法を用いたものがある。TMA法やNASBA法は、恒温増幅法に分類され、検体と試薬を混合した反応液の温度を予め定められた一定の温度に制御することで、塩基配列を増幅させることができる。
 これらの核酸増幅手法では、核酸に標識された蛍光色素から発せられる蛍光強度の変化を時系列に従って解析する。このような、検体と、核酸増幅に供せられる試薬からなる反応液を温度制御し、蛍光強度変化を測定し、解析を行う核酸分析装置が開発されている。
 特開2002−318192号公報(特許文献1)には、試料容器の挿入口を備えたサンプルホルダーと、試料を所定温度に制御するための温度調節手段を装備する蛍光検出装置が開示されている。この装置では、液体試料を含む前記試料容器を前記サンプルホルダーに設置し、温度調節手段としてヒーターなどを使用した温度調節を施すことで、試料での酵素反応など所定温度でのインキュベーションを高精度に実施でき、かつ、酵素反応に伴う蛍光信号の経時変化をリアルタイムモニタリングできると記載されている。
 特開2009−139138号公報(特許文献2)では、板状体と、フィルム部材と、上蓋部材とを備えた反応容器が開示されている。前記フィルム部材は、前記板状態の表面に載置される平面部と、前記平面部に接続され、反応試料を収容する袋体とを有し、前記上蓋部材は、前記平面部状に載置され前記フィルム部材の挿入口を密閉するように構成されている。前記袋体は、温調部材に接触したとき、前記温調部材の形状に沿って変形する柔軟な材料により構成されることで、前記温調部材と前記フィルム部材との密着をよくし、熱伝導効率を向上させることができると記載されている。
特開2002−318192号公報 特開2009−139138号公報
 酵素反応の一種であるPCR法などの核酸増幅法の精度や迅速性を向上させるという課題を解決するための方策として、核酸を含む検体試料の温度制御の精度や迅速性を向上さえることが考えられる。特許文献1によれば、分析に際し、発熱部材であるサンプルホルダーに、非加熱部材である試料容器が設置されている状態が開示されている。しかしながら、一般に両部材は固い固体同士であり、熱伝導効率を向上させるため、密着の度合いを高める方策が必要となる。この密着性が不足する場合には、加熱が十分にできない、加熱に時間がかかる等の問題があった。
 特許文献2で開示されている反応容器は、試料を収容する袋体と、温調部材との密着をよくすることで熱伝導効率を高めている。一方で、PCR法などによる核酸増幅法を経時的に解析するための手法および構造が提示されていないため、さらなる改良の余地を残している。さらに、個別の試料を収容する袋体が独立していないため(図1参照)、反応容器を核酸増幅装置に架設し核酸増幅反応を開始し、反応が終了するまでの間には、新たな試料の追加ができず、次々と発生する核酸増幅反応の依頼を処理する使用者に待機時間を強いてしまう。もし核酸増幅を精度よく行おうとすれば、試料の温度調節を途中で停止することは好ましくないからである。また、各種の核酸増幅手法や、増幅対象の塩基配列ごとに異なる、試薬や温度、時間などの条件(プロトコル)を並列処理することができない。
 本発明は上記に鑑みてなされたものであり、試料容器と温調部材との密着をよくし、核酸増幅法を精度よく、かつ、迅速に実施することができ、かつ、プロトコルの異なる複数種類の検体を並列することができ、かつ、実行中の処理があっても別試料の処理を開始することができる反応容器および核酸増幅装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、検体と試薬を混合した反応液の核酸を増幅させる核酸増幅装置において、
 空気層と反応液を収容し密封された反応容器を保持する温調ブロックと、
 温調ブロックに設けられ、前記反応液の温度を調整する温度調整機構と、を備え、
 前記温調ブロックは、開口部から下方へ向かって、内径が同じ部分、内径が下方へ向かって大きくなっている第1のテーパー部分、第1のテーパーの下端と内径が同じ部分、および、内径が下方へ向かって徐々に小さくなる第2のテーパー部をこの順に有しているものとする。
 本明細書は本願の優先権の基礎となる日本国特許出願番号2014−121971号の開示内容を包含する。
 図1は、本発明の核酸増幅装置の概略構成を示す部分断面斜視図である。
 図2は、本発明の核酸増幅装置の概略構成を示す平面図である。
 図3は、本発明の核酸増幅装置の概略構成を示す側面図である。
 図4は、本発明の温調ブロックを抜き出して示す斜視図である。
 図5は、本発明の温調ブロックおよび反応容器を示す図である。
 図6は、本発明の温調ブロックおよび反応容器を示す図である。
 図7は、本発明の温調ブロックおよび反応容器を示す図である。
 図8は、本発明の核酸増幅装置を示す平面図である。
 図9は、本発明の核酸増幅装置を示す斜視図である。
 図10は、PCR法の温度調整の一例を示す図である。
 図11は、本発明の温調ブロックおよび反応容器を示す図である。
 図12は、本発明の温調ブロックおよび反応容器を示す図である。
 図13は、本発明の温調ブロックおよび反応容器を示す図である。
 図14は、本発明の実施の形態に係る核酸増幅装置を備えた核酸検査装置の全体構成を示す概略図である。
 図15は、本発明の温調ブロック、反応容器、およびクランプ機構を示す図である。
 図16は、本発明の温調ブロック、反応容器、およびクランプ機構を示す図である。
 図17は、本発明の温調ブロック、反応容器、およびクランプ機構を示す図である。
 本発明の一実施例について図面を用いて説明する。
 図14は、本実施の形態に係る核酸検査装置100の全体構成を概略的に示す図である。図14において、核酸検査装置100には、増幅処理の対象となる核酸を含む検体が収容された複数のサンプル容器101と、複数のサンプル容器101が収納されたサンプル容器ラック102と、検体に加えるための種々の試薬が収容された複数の試薬容器103と、複数の試薬容器103が収納された試薬容器ラック104と、検体と試薬を混合するための反応容器105と、未使用の反応容器105が複数収容された反応容器ラック106と、未使用の反応容器105を載置し、サンプル容器101及び試薬容器103のそれぞれから反応容器105への検体及び試薬の分注を行うための反応液調整ポジション107と、検体と試薬の混合液である反応液が収容された反応容器105を蓋部材(図示せず)により密閉する閉栓ユニット108と、密閉された反応容器105に収容された反応液を攪拌する攪拌ユニット109とが備えられている。
 また、核酸検査装置100には、核酸検査装置100上にX軸方向(図14中左右方向)に延在するよう設けられたロボットアームX軸110、及びY軸方向(図14中上下方向)に延在するよう配置され、ロボットアームX軸110にX軸方向に移動可能に設けたロボットアームY軸111を備えたロボットアーム装置112と、ロボットアームY軸111にY軸方向に移動可能に設けられ、反応容器105を把持して核酸検査装置100内の各部に搬送するグリッパユニット113と、ロボットアームY軸111にY軸方向に移動可能に設けられ、サンプル容器101の検体や試薬容器103の試薬を吸引し、反応液調整ポジション107に載置された反応容器105に吐出する(分注する)分注ユニット114と、分注ユニット114の検体や試薬と接触する部位に装着されるノズルチップ115と、未使用のノズルチップ115が複数収納されたノズルチップラック116と、反応容器105に収容された反応液に核酸増幅処理を施す核酸増幅装置1と、使用済みのノズルチップ115や使用済み(検査済み)の反応容器105を破棄する廃棄ボックス117と、キーボードやマウス等の入力装置118や液晶モニタ等の表示装置119を備え核酸増幅装置1を含む核酸検査装置100の全体の動作を制御する制御装置120とが備えられている。
 各サンプル容器101は、収容された検体毎にバーコード等の識別情報により管理されており、サンプル容器ラック102の各位置に割り当てられた座標等の位置情報により管理されている。同様に、各試薬容器103は、収容された試薬毎にバーコード等の識別情報により管理されており、試薬容器ラック104の各位置に割り当てられた座標等の位置情報により管理されている。これらの識別情報や位置情報は予め制御装置120に登録され管理される。また、各反応容器105も識別情報や位置情報により同様に管理されている。
 次に、核酸増幅装置1の詳細を図1~図4を参照しつつ説明する。
 図1~図3は、それぞれ、本発明の第1の実施の形態に係る核酸増幅装置1の概略構成を示す部分断面斜視図、平面図、及び側面図である。また、図4は、保持具3の温調ブロック10を抜き出し拡大して示す斜視図である。なお、図2及び図3においては、説明のためにカバー7を省略して示す。
 図1~図3において、核酸増幅装置1は、基礎となるベース2と、反応容器105を保持する構成を有する複数の温調ブロック10を設けた保持具3と、反応容器105に収容された反応液の蛍光検出を行う蛍光検出器6と、保持具3及び蛍光検出器6を覆うカバー7とを概略備えている。
 保持具3は、中心軸を上方(図3中上方向)に向けて配置された円板形状の保持具ベース4と、保持具ベース4の中心軸周りに、外周の内側に沿って並べて設けられた複数の温調ブロック10とを備えている。保持具ベース4は、その中心に設けられた回転軸5aを中心に周方向に回転可能に設けられており、回転駆動装置であるステッピングモータ5により回転駆動される。
 保持具ベース4は、例えば、プラスチックなど断熱性に優れた部材を用いて形成されており、複数の温調ブロック10間の温度が相互に干渉しにくいように構成されている。なお、保持具ベース4と温調ブロック10の間にポリウレタンフォームなどの断熱材による断熱層を形成し、温度干渉をさらに低減する構成としてもよい。
 温調ブロック10は、図4に示すように、温調ブロック10のベースとなる基部11と基部11に上下方向(図3中上下方向)に突き抜けて設けられた穴状の架設ポジション12と、基部11の下方に設けられた温度調整装置としてのペルチェ素子14及び放熱フィン13と、基部11に設けられ架設ポジション12の近傍の温度を検出することにより反応容器105内の反応液の温度を検出する温度センサ15とを備えている。温度センサ15は、サーミスタ、熱電対、測温抵抗体などが用いられる。
 基部11は、例えば、銅、アルミニウム又は各種合金などの熱伝導体により形成されている。この基部11をペルチェ素子14により加熱または冷却することにより、基部11の架設ポジション12に保持された反応容器105の温度を調整する。また、放熱フィン13は、ペルチェ素子14の基部11と反対側の面に設けられておりペルチェ素子14の放熱効率を高めている。この基部11の架設ポジション12に反応容器105を上方から差し込むことにより、反応容器105の底部が温調ブロック10から露出した状態で保持させる。
 図1~図3に戻る。
 蛍光検出器6は、1つ以上(例えば、本実施の形態では4つ)設けられており、保持具3の外周に沿って等間隔に配置されている。また、蛍光検出器6は、反応容器105の下方(反応容器105の動線の下方)に配置されており、保持具3の回転により反応容器105が上方を通過する際に蛍光検出を行う。なお、蛍光検出器6が複数ある場合は、互いに独立的に反応容器105内の反応液の検出又は測定を行う。
 蛍光検出器6は、温調ブロック10の架設ポジション12保持された反応容器105の底部(露出部分)に励起光を照射するための励起光源、及び、反応液からの蛍光を検出する検出素子を有する(ともに図示せず)。反応容器105に収容された反応液は、試薬により増幅対象となる塩基配列が蛍光標識されており、励起光源から反応容器105に照射された励起光により生じる反応液からの蛍光を蛍光検出器6で検出することにより、反応液における増幅対象となる塩基配列の定量を経時的に行う。検出結果は制御装置120に送られる。励起光源としては、例えば、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー、キセノンランプ、ハロゲンランプが用いられる。また、検出素子としては、フォトダイオード、フォトマルチプライヤー、CCD等が用いられる。
 カバー7は、ベース2とともに保持具3及び蛍光検出器6を覆うことにより、核酸増幅装置1の蛍光検出器6への外光の入射を抑制する遮光効果を目的とするものである。カバー7には、開閉可能なゲート7aが設けられており(図14参照)、このゲート7aを介して、カバー7の内外(すなわち、核酸増幅装置1の内外)における反応容器105の授受が行われる。なお、図1において、カバー7のゲート7aは省略して示している。
 制御装置120は、核酸検査装置100の全体の動作を制御するものであり、入力装置118により設定されたプロトコルに基づいて、予め記憶部(図示せず)に記憶された各種ソフトウェア等を用いて核酸増幅処理を行い、蛍光検出結果などの分析結果や核酸検査装置1の可動状況などを記憶部に記憶したり表示装置119に表示したりする。
 以上のように構成した本実施の形態における動作を説明する。
 まず、核酸増幅処理を行う準備として、核酸検査装置100のサンプル容器ラック102に増幅処理の対象となる核酸を含む検体が収容されたサンプル容器101を収納し、試薬容器ラック103にプロトコルにより予め定められた、各検体に加えるための種々の試薬が収容された試薬容器103を収納する。また、反応容器ラック106に未使用の反応容器105を、ノズルチップラック116に未使用のノズルチップ115をそれぞれ収納する。この状態で、制御装置120の操作により核酸増幅処理を開始する。
 核酸増幅処理の開始が指示されると、まず、グリッパユニット113により必要数の未使用反応容器105が反応液調整ポジション107に搬送される。続いて、分注ユニット114に未使用のノズルチップ115が装着され、所定のサンプル容器101から反応容器105に検体が分注される。その後、使用済みのノズルチップ115は、コンタミ防止のため廃棄ボックス117に廃棄される。続いて、試薬についても同様の手順で所定の反応容器105に分注され、検体と混合されて反応液が生成される。
 必要な数の分注が終了すると、反応液が収容された反応容器105は、グリッパユニット113により閉栓ユニット108に搬送されて蓋部材により密閉され、さらに、攪拌ユニット109に搬送されて攪拌処理される。攪拌処理された反応容器105は、グリッパユニット113により搬送され、攪拌増幅装置1におけるカバー7のゲート7aを介して、保持具3の所定位置の架設ポジション12に差し込まれて保持される。このとき、保持具3は、回転駆動され、ゲート7aの位置に所定の架設ポジション12が位置するように制御される。処理対象の反応容器105が複数ある場合は、それぞれについて、蓋部材による密閉および攪拌処理が施され、所定の架設ポジション12に順に搬送される。
 ここで、保持具3に保持された反応容器105に収容された検体に対応するプロトコルに基づいて、温度調整装置のペルチェ素子114が制御され、周期的に段階的に反応容器105の温度が制御され、核酸増幅処理が施される。このように、核酸増幅法の一種であるPCR法では、検体と試薬を混合した反応液の温度を、各検体に対応するプロトコルに基づいて周期的に段階的に変化させることにより、所望の塩基配列を選択的に増幅させる。複数の反応容器105を並列処理する場合においても、各反応容器105が架設ポジション12に保持された場合は順次核酸増幅処理を開始し、各検体に対応するプロトコルに基づいて周期的に段階的に温度変化させる。核酸増幅処理の間は、保持具3を回転駆動させ蛍光検出器6により蛍光検出を行い、反応液からの蛍光を蛍光検出器6で検出することにより、反応液における増幅対象となる塩基配列の定量を経時的に行う。検出結果は順次、制御装置120に送る。
 所定の核酸増幅処理が終了したら、その反応容器105は、グリッパユニット113によりゲート7aを介して廃棄ボックス117に搬送され廃棄される。
 以上のように構成した本実施の形態における効果を説明する。
 PCR法を用いた核酸増幅技術においては、増幅対象の塩基配列によって用いる試薬や温度、時間などの条件(プロトコル)が異なる。したがって、増幅対象の塩基配列が異なる複数種類の検体を並行して処理する場合には、各種検体のプロトコルに規定される温度およびその時間を個々に設定する必要がある。しかしながら、従来技術においては、一度に対応できるプロトコルは1種類であり、プロトコルの異なる複数種類の検体を並行して処理する並列処理ができない。また、同一プロトコルの検体であっても開始時間の異なる処理を行うことができないので、実行中の処理が終了するまでは別検体の処理を新たに開始することができなかった。
 これに対し、本発実施の形態においては、反応液を収容した反応容器105を保持する複数の温調ブロック10を設けた保持具3を備え、温調ブロック10のそれぞれに設けた温度調整装置によって反応液の温度を調整するよう構成したので、プロトコルの異なる複数種類の検体を並列処理することがき、かつ、実行中の処理があっても別検体の処理を開始することができ、処理効率を大きく向上することができる。
 それぞれの温調ブロック10は保持具ベース4から着脱可能であり、ある温調ブロック10が故障した場合には、温調ブロック10の検査や交換を容易に行うことができる。また、温調ブロック10の基部に設けた架設ポジション12の形状を変えることで、異なる形状の反応容器を保持具ベース4に同時に架設することができる。また、任意の温調ブロック10を、特定の分析項目に対応するため基部11、温度調整装置14や温度センサ15を最適化して、保持具ベース4に搭載することができる。これらにより、同一の保持具4で様々な分析項目を、規定された温度に対し装置状態を最適化した状態で、実施することができる。 なお、放熱フィン13での熱交換を促進するためにファンを設置し、強制空冷するように構成しても良く、さらに、ファンからの送風をダクトで所望の位置に導き、放熱効率を上げるように構成しても良い。
 また、カバー7で覆われた核酸増幅装置1内部の雰囲気温度の上昇を抑制するため、外気をカバー7内に送る吸気ファン及び排出する排気ファンを設置してもよい。これにより、核酸増幅装置1内部の雰囲気温度を一定に保つことができ、保持具ベース4や温調ブロック10の温度変化を継続して行うことができる。
 さらに、ペルチェ素子やセンサ等の通電により発生するジュール熱などの放熱を促進するために、保持具ベース4や回転軸5aをアルミ等の伝熱性に優れた材質とした上で、かつ、表面積を広くとる、部材の接合面に熱伝導グリスを用いる、或いは、部材の接合面の表面粗さを小さくし部材間の密着を良くするなどしても良い。
 また、保持具ベース4や回転軸5a等にヒートパイプを組み込み、熱を保持具ベース4や回転軸5a等から他の部材へと積極的に移動させる構成としてもよく、加えて、フィンやファン、ダクト、水冷機構を適宜設置することにより、放熱効率をより高めることができる。また、保持具ベース4の蛍光検出器6に対する回転速度(相対的な回転速度)を制御することにより、蛍光測定時における反応容器105と蛍光検出器6との相対速度を制御することができる。その相対速度は一定速度でもよく、また、反応容器105と蛍光検出器6とが相対した位置で一次停止させて蛍光検出を行ってもよい。
 図8は、本実施の形態に係る核酸増幅装置1を示す平面図であり、図9は斜視図である。図中、第1の実施の形態で説明したものと同一の部材には同じ符号を付し説明を省略する。本実施の形態は、第1の実施の形態における保持具3の温調ブロック10において、温調ブロック10を保持具ベース4の外周に配置し、各温調ブロック10の間に断熱のための空間として切り欠き部16を設けた場合の実施の形態である。
 図8及び図9において、本実施の形態の保持具3Bは、平面部を上方に向けて配置された円板形状の保持具ベース4Bと、保持具ベース4Bの外周の外側に周方向に並べて設けられた複数の温調ブロック10Bとを備えている。保持具ベース4B及び温調ブロック10Bは、例えば、アルミニウム、銅、又は各種合金などの熱伝導体により形成されている。温調ブロック10Bは保持具3Bと一体的に形成されており、保持具ベース4Bの周方向における各温調ブロック10Bの間には、保持具ベース4Bの外周から中心に向かって延在する切り欠き部16が設けられている。このように、保持具ベース4Bの周方向に並べて配置された各温調ブロック10Bに空間が設けられることにより、各温調ブロック10間の断熱能力が高くなる。また、温度調整装置としてのペルチェ素子17と、架設ポジション12の近傍の温度を検出することにより反応容器105内の反応液の温度を検出する温度センサ15は、温調ブロック10B毎に備えられている。ペルチェ素子17は、熱交換が行われる2面のうち、1面を温調ブロック10に密着させ、もう一方の面を保持具ベース4Bに密着させて取付ける。ここで、核酸増幅のための温度は一般に室温よりも高いため、反応容器の温度調整を行う温調ブロック10よりも、保持具ベース4Bの方が低温である。これにより、温調ブロック10の温度を低下させる際には、温調ブロック10から保持具ベース4Bへの熱の移動を促進するため、温度をより迅速に低下させることができる。また、本実施例では、保持具ベース4Bの体積は、温調ブロック10に比べて大きくすることが容易である。保持具ベース4Bと温調ブロック10の材質を、たとえば同じアルミで構成すれば、保持具ベース4Bの熱容量を十分に大きくすることができるため、個々の温調ブロック10での放熱効率を向上させることができる。さらに、複数の温調ブロック10との熱交換を同時に行う際には、保持具ベース4Bとある温調ブロック10との熱交換が、保持具ベース4Bと他の温調ブロック10との熱交換に及ぼす影響を最小化することができる。
 また、保持具ベース4Bの中心部には、温度調整装置としてのペルチェ素子18、その近傍の温度を検出する温度センサ15a、ペルチェ素子18に接続された放熱フィン41、及び、放熱フィン41に送風するファン40が設けられている。このため、温度調整装置18により保持具ベース4Bの温度を一定(例えば40℃)に保つことにより、各温調ブロック10Bのペルチェ素子17の放熱と吸熱の効率をさらに向上することができる。
 核酸増幅手法の1つであるPCR法を実施する場合には、温調ブロック10で温度の上昇と下降からなる規定された温度サイクルを反応容器に対し繰り替えし負荷するが、保持具ベース4Bの温度を適宜設定することで、温度の変化速度を向上させ、上昇速度と下降速度のバランスを制御することができる。例えば、温調ブロック10で実施する温度範囲より低い温度に保持具ベース4Bを制御すると、温度を降下させる速度を上げることができ、温度範囲の内側(上限と下限の間)に温度を制御すれば、温度の最大値と上昇速度を上げることができる。また、核酸増幅手法の1つであるNASBA法では、温調ブロック10で反応容器を一定温度(41℃)に保つが、保持具ベース4の温度を適宜設定することで、精密な温度調節をすることができる。
 さらに、ベース2及びカバー7には、ファンを設けることにより、核酸増幅装置1の内部に強制的に気流を生じさせ、この気流が切り込み部16を通過することにより、断熱効果を向上させることができる。
 その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
 以上のように構成した本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
 反応容器と温調ブロックについて、図5を用いて説明する。
 図5は本実施例の反応容器と温調ブロックの構成を示す図である。図5に示すように、この反応容器は検体と試薬からなる反応液を収容したのち、閉栓ユニット108により蓋62で閉栓され、撹拌ユニット109により撹拌され、温調ブロック10Bに架設される。
 反応容器は外周面に凸形状61を有している。温調ブロック10Bは反応容器の架設ポジション12に凹形状64を有している。反応容器が温調ブロックの架設ポジションに上方から設置されると、ポリプロピレンなどの核酸増幅法に適した柔らかいプラスチック材料から構成される反応容器の凸形状は、架設ポジションの挿入口66を弾性変形しながら通過し、さらに下方に押込まれ、架設ポジションの凹形状と上方接触面65で接触した状態で温調ブロックに確実に固定される。反応容器における上方接触面と下方接触面との距離の方が、架設ポジションの上方接触面と下方接触面との距離よりも長くなるように作られている。さらに、下方接触面では反応容器のテ—パ角度と、架設ポジションのテ—パ角度は同じになるように作られている。このため、上方接触面65では反応容器を下向きに押しつける力が働き、テ—パ構造である下方接触面67では反応容器を上向きに押しつける力が働くことで、反応容器は温調ブロックに対して確実に固定される。反応容器に収容される反応液は、反応容器の底部である下方接触面の付近に位置している。このため、反応液付近での熱伝導効率が高まり、反応液の温度制御の精度を高めることができる。
 グリッパユニットで反応容器を温調ブロックに設置する際には、装置の振動や製造誤差といった機械的要因により、反応容器と、架設ポジションの下方接触面とが接触する押付力が安定せず、反応容器と温調ブロックを安定的に密着させることが必ずしも容易ではない。反応容器と温調ブロックとの密着が不十分であれば、反応容器と温調ブロックの間の空気層が介在することにより、熱伝導効率が低下し、反応液の温度制御の精度を低下させてしまう。本方式では、温調ブロックの材質として、反応容器を設置しても変形しない十分な硬さと、耐久性を備え、かつ、熱伝導効率に優れた金属材料を使用し、この一例としてアルミ材を使用する。この温調ブロックに比較して、反応容器の材質であるポリプロピレンは十分に柔らかく、反応容器を下方に押しつける力が働くことで、下方接触面の付近では反応容器が架設ポジションの形状にあわせて変形し、反応容器と温調ブロックとの間の空気層は効果的に取り除かれる。
 他の実施形態として、温調ブロックの下方接触面を形成するように、アクリル系ゴムやシリコン系ゴムなどの緩衝材68を、温調ブロックに追加設置することが考えられる。温調ブロックの金属材料よりも柔らかい緩衝材が、反応容器の外面形状に合わせて変形し、温調ブロックと反応容器との間の空気層をより効果的に取り除くことができる。緩衝材は、熱伝導効率に優れたものであることが望ましい。
 温調ブロックには、核酸増幅の経時的変化を測定するための励起光照射窓69と、光学検出窓70とが設けられている。この励起光照射窓を利用し、さらに空気層を効果的に取り除く方法について説明する。反応容器の下方接触面のテ—パ角度をθ°とし、緩衝材のテ—パ角度θ°とし、θとθとの大小関係をθ>θとなるように反応容器と緩衝材を形成する。反応容器を温調ブロックに設置すると、反応容器のテ—パ形状と、緩衝材のテ—パ形状で形成される空間は徐々に縮小していき、励起光照射窓を通じて空気が排出されるため、反応容器と温調ブロックとの空気層は効果的に取り除くことができる。
 核酸増幅処理が終了した反応容器を核酸増幅装置から取り出す際には、柔らかい材料を使用する反応容器を、反応容器と温調ブロックの上方接触面で引掛かりが開放される程度に、反応容器の凸形状をしならせて、上方に引き抜くことができる。このときの変形により、反応容器と蓋の密栓が破れ、反応容器に収容される反応液が反応容器から漏れださないように、凸形状の位置および高さを最適化することができる。具体的には、位置は、反応容器の上部の蓋と勘合する高さよりも低い位置に、反応容器の凸形状を設けることで、十分な大きさのしなりを確保することができる。また、高さは、上方接触面での引っ掛かり高さを反応容器の外形寸法の1/100程度の大きさとなるよう形成して、反応容器の温調ブロックへの十分な押付力と、反応容器の架設と引抜きの容易性を両立することができる。
 図6は本実施例の反応容器と温調ブロック密着させる構造の変形例1を示す図である。
 変形例1は反応容器の凸部外径と、架設ポジションの挿入口の外径と、凹部の外径に一定の条件を付与したものである。
 反応容器の凸部外径をφLとし、架設ポジションの挿入口内径をφLとする。凸部外径φLは温度によって変化するが、核酸増幅装置が設置される一般的な環境温度は30℃程度以下に保たれており、このときの反応容器の凸部外径をφLc30とし、PCR法を処理する際の一般的な下限温度である50℃での凸部外径をφLc50とすると、架設ポジションの挿入口内径φLとの大小関係が、
 φLc30<φL<φLc50となるように成形する。反応容器は柔らかいプラスチックであるため温度変化に対する膨張率が大きい。また、密栓された反応容器の内部には反応液だけでなく空気層を収容し、この空気層は密栓された時点では体積および圧力が温調ブロックを加熱することにより上昇し、反応容器の内部が強い陽圧を発生する。これらの働きにより、外径凸部外径がφLc30からφLc50まで拡大される。温調ブロックはアルミ材等の金属材料であり、挿入口内径φLは相対的に小さな変化に収まる。
 この効果について説明する。核酸分析装置では、核酸増幅処理を施すために反応液の温度調節を、核酸増幅装置が設置される環境よりも高い温度範囲で行うことが一般的である。例えば、PCR法では、45~100℃程度の温度範囲を設定し、また、NASBA法では41℃程度の温度を設定する。反応容器は核酸増幅装置の温調ブロックに設置される前の段階では、核酸増幅反応を意図せず進行させないために、核酸増幅処理に使用される温度範囲より低い温度で、反応液の調整を行う必要がある。閉栓ユニットにより密栓されるのはこの過程においてであり、密栓された反応容器の内部は大気圧程度に保たれている。反応容器が温調ブロックに設置される過程では、反応容器外径φLc30より、挿入口内径φLの方が大きく、挿入口を負荷なく通過させ、下方接触面に押しつけて載置することができる。その後、温調ブロックを加熱して、反応容器および反応液が温調調節されると、反応容器外径φLc50が挿入口内径φLより大きくなるため、反応容器は温調ブロックに対して摩擦力により固定され、下方接触面での密着が保たれることになる。同様に、φLc95はφLよりも大きい。この密着力による効果をさらに高めるための方法として、架設ポジションに凹形状をつくることができる。図7のように、加熱された反応容器の内部が陽圧となることで、反応容器の側壁が凹形状の空間に膨らみ、作用点で反応容器を温調ブロックに対して固定する効果を発生する。このとき、反応液は反応容器のテ—パ形状付近に留まるため、反応容器と架設ポジションの凹形状に囲まれた領域の空気層は、反応液の熱処理効率には影響しない。また、核酸増幅処理を終了した反応容器を保持する温調ブロックは、温度を速やかに待機状態にまで低下させ、反応容器が収縮する。このため、反応容器と架設ポジションの凹形状での引っ掛かりや摩擦が解消し、グリッパユニットで反応容器を容易に引き抜くことができる。好ましくは、凹形状と反応容器で形成された空隙が密閉空間となり、閉塞された空気層が加熱により陽圧を発生しないよう、該空隙を外部と連通する連通口を設けるとよい。連通口は、反応容器の開口部に向かい上方向に設けた溝形状や、または、温調ブロックの挿入口に設けた溝形状や、空孔とすることができる。また、好ましくは、反応容器の蓋を、反応容器の内部に挿入し圧縮による密栓とする方式とする場合には、密栓が緩まないよう、反応容器と蓋の勘合する位置とは異なる位置に、凹形状を設ける方がよい。
 本方式によれば、核酸増幅処理のための熱処理を開始する前の反応容器の温調ブロックへの設置と、処理を終了した後の反応容器の温調ブロックからの取出しとを容易に行うことができ、かつ、熱処理過程では反応容器を温調ブロックに安定的に密着させ、温度調節を精度よく、かつ、迅速に実施できる。
 本方式の変形例として、温調ブロックの凹形状をテ—パ形状に設けることができる。温調ブロックと反応容器をテ—パ形状である下方接触面で接触させて設置するため、反応容器の製造時の寸法誤差により発生する凹形状への、反応容器の膨らみによる引っ掛かりの過不足の影響を少なくすることができる。反応容器のテ—パ角度θ°と、温調ブロックのテ—パ角度θ°とを調整することで、引っ掛かりの精度を向上させることができる。例えば、θ°<θ°とすることで、テ—パ形状の上部に設けた凹形状で、反応容器と温調ブロックが接触を確保することができる。
 本実施例で説明した温調ブロックの凹形状を設けることの別の利点として、温調ブロックの体積が減ることが挙げられる。温調ブロックの体積が減少すると、熱容量も同じく減少するため、温調ブロックの温度を上昇または下降させる際の温度変化の速度を上昇させることができる。また、反応液に近接する部位での伝熱経路としては、反応容器の、温調ブロックと反応液により挟まれた領域を、反応容器の表面の法線方向に貫通する経路が主であり、凹形状付近から反応容器を経由して反応液に至る経路の影響はほとんど無視することができるため、凹形状を設けることによる熱伝導効率の劣化は考慮しなくてもよい。PCR法に代表される核酸増幅法では、処理の高速化が課題であり、上記効果によりこの改善を図ることができる。
 図11は本実施例の反応容器と温調ブロックを密着させる構造の変形例2を示す図である。
 変形例2は、温調ブロックの挿入口に熱による膨張率が高い部材を追加したものである。
 温調ブロックの挿入口にシリコン系ゴムなどの膨張率が高い材質を使用した固定部材72を勘合により固定する。固定をより強固にするために、接着剤を塗布することができる。反応容器の凸部外径をφLとし、固定部材の内径をφLとする。固定部内径φLは温度によって変化するが、核酸増幅装置が設置される一般的な環境温度は30℃程度以下に保たれており、このときの固定部材の外径をφLf30とし、PCR法を処理する際の一般的な下限温度である50℃での固定部材の外径をφLf50とすると、30℃での反応容器の外径φLc30との大小関係が、
 φLb50<φLc30<φLb30となるように架設ポジションの挿入口と、固定部材とを形成する。
 本方式によれば、核酸増幅処理のための熱処理を開始する前の反応容器の温調ブロックへの設置と、処理を終了した後の反応容器の温調ブロックからの取出しとを容易に行うことができ、かつ、反応容器を温調ブロックに密着させ、温度調節を精度よく、かつ、迅速に実施できる。
 本実施例では、温調ブロックの挿入口の表面や、反応容器の外表面に摩擦を強めるため、面精度を粗くしたり、ローレット目などの凹凸形状を設けることができる。
 第2の実施例である反応容器と温調ブロックについて、図12を用いて説明する。
 図12はグリッパユニットと、反応容器と、温調ブロックとの構成と動作を示す図である。図12に示すように、調製された反応液を収容し、密栓され、撹拌された反応容器をグリッパユニットが保持している。反応容器と、温調ブロックと、固定部材等は、実施例1で説明したそれぞれの実施例と変形例と同様とする。
 当初、温調ブロックの架設ポジションは空であり、温調ブロックは加熱されておらず、核酸分析装置の設置環境温度と同等の温度に安定しているか、もしくは、例えば35℃などの核酸増幅で使用する温度範囲よりも低い待機温度に調節されている。
 核酸増幅装置で前記反応容器の核酸増幅処理を開始する指示が出されると、グリッパユニットが反応容器を保持したまま移動を開始し、反応容器を温調ブロックに設置する。このとき、グリッパユニットは反応容器を把持したまま、温調ブロックに一定の力で押し付けた状態を継続する。次に、温調ブロックでの核酸増幅処理のための加熱を開始し、温度センサ15からの出力値から換算される温調ブロックの温度が、例えば、PCR法を処理する際の一般的な下限温度である50℃などの、一定温度を超えたのちに、グリッパユニットは反応容器を離し、押付力を開放したのち、予め定められた位置に移動する。
 温調ブロックに設置された反応容器は、実施例1で記載した温調ブロックの加熱による効果を受け、反応容器と温調ブロックの間に働く摩擦力や、押付力を継続的に付与される。これらの力は、当初、グリッパユニットが反応容器を温調ブロックに押し付けて、密着させた状態を確保するように作用し続け、核酸増幅処理のための温度調節が施される間は、常に反応容器と温調ブロックとの密着を良好なものとする。
 核酸増幅処理が終了すると、反応容器が設置された温調ブロックは、温調ブロックの温度を、例えば35℃などの、待機温度にまで低下させる。グリッパユニットが移動し、反応容器を把持して温調ブロックから引き抜き、核酸増幅装置から取り除く。図10はこのような温度調節方法の典型例を示す図である。
 本方式によれば、核酸増幅処理のための熱処理を開始する前の反応容器の温調ブロックへの設置と、処理を終了した後の反応容器の温調ブロックからの取出しとを容易に行うことができ、かつ、反応容器を温調ブロックに密着させ、温度調節を精度よく、かつ、迅速に実施できる。
 第3の実施例である反応容器と温調ブロックについて、図13を用いて説明する。
 図13は反応容器と温調ブロックの構成と動作を示す図である。図13に示すように、温調ブロックは凹所73の形状を有しており、反応容器は凸所74の形状と、ローレット75の形状を有している。グリッパユニットは、反応容器のローレットと係合するようなグリップと、把持した反応容器を反応容器の中心軸を回転軸として回転させるための駆動源7と、検知板と、フォトインタラプタとを有している。
 本実施例の動作について説明する。グリッパユニットが反応容器を、すべりを防止するためのローレットとグリッパを係合させ、把持する。グリッパユニットは架設ポジションの上方から、反応容器の凸所と、温調ブロックの凹所の切れ目とが通過するような位置に反応容器を把持し、反応容器と温調ブロックの下方接触面を密着させるまで降下したのち、駆動源を用いて反応容器を回転させ、温調ブロックの凹所と反応容器の凸所が上方接触面で接するように設置する。
 反応容器ラック106に、反応容器の凸所の向きが収容されたすべての反応容器でそろうように、凸所と係合する形状を設け(図示せず)、グリッパユニットで把持した反応容器は、反応容器によらず凸所が一定の方向を向く。グリッパユニットの検知板およびフォトインタラプタは、反応容器の凸所と、温調ブロックの凹所の切れ目と通過し、また、凹所と係合するための制御に使用される。
 反応容器の核酸増幅処理を実行したのちに、上記動作と逆順にて反応容器を温調ブロックから抜き取り、廃棄する。
 本方式によれば、反応容器を温調ブロックに密着させ、温度調節を精度よく、かつ、迅速に実施できる。
 本実施例の変形例として、反応容器の凸所および温調ブロックの凹所のかわりにねじ部を設けることができる。グリッパユニットで把持した反応容器は、反応容器と温調ブロックのネジ部が係合するように設置され、下方接触面で温調ブロックと密着して設置される。
 他の変形例として、ねじ部の代わりにルアーロックを使用することができる。
 第4の実施例である反応容器と温調ブロックについて、図15を用いて説明する。
 図15は反応容器と、温調ブロックと、保持具ベースの構成と動作を示す図である。図15に示すように、保持具ベースは、クランプ76と、まきばね77と、ベース78からなるクランプ機構79を備えている。グリッパユニットは、リリースバー80を備えている。
 本実施例の動作について説明する。グリッパユニットが反応容器を把持し、架設ポジションの上方から降下する。グリッパユニットは一定の高さで停止した状態で、リリースバーをグリッパユニット内に設けられた駆動源82を用いて降下させ、クランプ機構のクランプの逆端を押し込むと、まきばねの反発力をうけながら、クランプをヒンジ81を中心に回転させて架設ポジションの上方を開放する。グリッパユニットは再び降下し、反応容器を温調ブロックに設置し、反応容器を離す。ついで、リリースバーがクランプを開放した状態を保ちながら、グリッパユニットは上昇する。グリッパユニットが一定の高さまで上昇すると、リリースバーはクランプの逆端を開放し、クランプは反応容器の上部をおさえるようになる。このとき、クランプは反応容器を温調ブロックに押込んでいる。
 駆動源およびリリースバーは一体として動き、ばね86によりグリッパユニットの筐体から下方のクランプ機構の方向へ押し付けられる。また、ガイド85に沿った上下動が可能である。これにより、リリースバーがクランプのローラー84を押込み、架設ポジションを開放した状態を保ちながら、グリッパユニット全体が下方へ移動して反応容器を設置する。このとき、ばねの働きにより、リリースバーはローラーを押し込んだ状態を保つ。このため反応容器およびグリッパユニットはクランプと干渉しない。
 グリッパユニットが反応容器を放し、上方へ移動する過程では、一定高さまで移動するまでリリースバーがローラーを押し込んだ状態を保つため、同様に反応容器およびグリッパユニットはクランプと干渉しない。
 本方式によれば、反応容器を温調ブロックに密着させ、温度調節を精度よく、かつ、迅速に実施できる。
 他の変形例として、本変形例でクランプ機構とした構造を、クランプ、クランプピンとキャッチャー、ファスナーなど、一般に知られた他の押え付け構造で代用することができる。
 第5の実施例である反応容器と温調ブロックについて、図16と図17を用いて説明する。
 図16は反応容器と、温調ブロックと、保持具ベースと、カバー7と、ゲート7aの構成と動作を示す図である。図16は、反応容器を温調ブロックに設置するためにゲートを開放した状態の核酸増幅装置を示した図面である。図16に示すように、カバーはゲートと、駆動源87と、ガイド88と、ボタン90とを備え、保持具はクランプ機構79と、温調ブロックと、ペルチェ素子とを備えている。
 本実施例の動作について説明する。保持具は、複数備えた温調ブロックのうち、反応容器を設置、または、取出し、またはその両方を行う単一の温調ブロックを、核酸増幅装置で指定されたように選定し、ゲート付近の特定位置に回転軸5aを回転させて配置する。ゲートは駆動源の動力により、ガイドに沿った方向に移動し、挿入口91が開放される。このとき、ゲートに固定されたボタンがクランプ機構を押すことで、温調ブロックの上方が開放され、反応容器の設置、または、取出し、またはその両方が可能な状態となる。これらの動作のうち、図17は反応容器を設置する一連の動作を示している。反応容器を保持しゲートの上方に一時停止したグリッパユニット113は、ゲートが開くのを待って降下し、反応容器を温調ブロックに設置する。その後、グリッパユニットは上昇し、ゲートが閉じる。ゲートが閉じたカバー内部は、遮光され、保温されており、保持具が周期的な回転動作をすることで、設置された反応容器が収容する反応液について、光学検出器(図示せず)による光学測定が行われる。また、ペルチェ素子による温度調節により核酸増幅処理が実施される。
 本方式によれば、蛍光検出を利用した核酸増幅装置において、ゲートの開閉動作と、反応容器と温調ブロックとの密着を図るクランプ機構の開閉動作とを一体化した、動作効率がよく、かつ、精度のよい温度調節が実現可能なシステムを構築することができる。任意の温調ブロックへの反応容器の設置、または、取出し、またはその両方を行うことができるため、反応容器ごとに異なるプロトコルの核酸増幅処理を並行処理することができ、また、核酸増幅反応が終了した反応容器を取出し、核酸増幅処理の次の対象となる反応容器を設置することが可能になるため、待ち時間の少ない効率的な運用が可能となる。
 本実施例の変形例として、クランプ機構は開いた状態と閉じた状態を単独で保つことができる構造とし、クランプ機構の開いた状態と閉じた状態を機械的に切り替えることができる開閉機構を設けることができる。例えば、このクランプ機構は開いた状態と閉じた状態のそれぞれを保つためのラッチを備えることで実現できる。本変形例の動作を説明する。反応容器を保持しておらず、待機状態にある温調ブロックの蓋を開いた状態に保ち、核酸増幅処理を行う反応液が調製された反応容器が運搬されるタイミングにあわせ、該温調ブロックがゲート下部の反応容器の設置および取出し位置にくるように、保持具を回転させ、また、ゲートを開く。グリッパ機構は反応容器を該温調ブロックに設置し、ゲートを閉じる。保持具を回転させ、該温調ブロックを開閉機構に移動させ、クランプ機構を閉じ、反応容器を温調ブロックに密着させる。その後、通常の光学測定のための回転動作を繰り返し、あわせて温度調節を施して、核酸増幅処理を行う。また、開閉機構がクランプ機構を開閉する位置を、反応容器の設置または取出しを行う位置と同じとすることができる。
 本変形例によれば、一度のゲート開閉動作の間に、複数の温調ブロックの反応容器の設置または取出しを連続して行うことができ、効率的な装置運用が可能になる。
 本実施例の変形例2として、クランプ機構の開閉を電気的に制御することができる。DCステッピングモータやソレノイドなどの電動アクチュエータを各クランプ機構に独立して設置し、制御部からの指令により、反応容器の設置または取出しを行う温調ブロックのクランプ機構の開閉を制御する。
 本変形例によれば、自在なクランプ機構の開閉が可能となり、クランプ機構を開け核酸増幅処理を効率的に実施することができる。具体的には、温調ブロックはゲート下部に移動するよりも先に、または移動中に、クランプ機構を開けることができ、より迅速に反応容器の設置または取出しを行うことができる。
 本実施例の変形例2として、温調ブロックに反応容器が設置されたことを検出するセンサを設置する。ビームセンサや反射型センサが好ましく、検出用の光路の向きは水平方向でもよく、高さ方向でもよい。仮に所定の位置に反応容器が設置されていない場合には、センサでその状態を検出し、ロボットアームを使用して再度設置し直すことができ、もしくは、分析結果にその旨の記載を表記して、ユーザーに通知することができる。ロボットアームにより再度の設置を行う場合は、分析動作スケジュールにおいて、保持具が動作を停止し、反応容器の設置または取出しを行うために割り当てられた時間を使用することができる。このことにより、すでに温調ブロックに保持され、核酸増幅処理を行われている他の反応容器の処理を妨げずに、反応容器を所定の位置に設置できないというエラーを排除することができる。
 本発明によると、反応容器に収容される反応液の温度調節を精度よく、かつ、迅速に実施することができ、かつ、プロトコルの異なる複数種類の検体を並列処理することができ、かつ、実行中の処理があっても別検体の処理を開始することができる。
1 核酸増幅装置
2 ベース
3,3A,3B,3C,3D 保持具
4,4A,4B,4C,4D 保持具ベース
5 ステッピングモータ
5a 回転軸
6 蛍光検出器
7 カバー
7a ゲート
10,10A,10B,10C,10D 温調ブロック
10a 検出窓
10b 固定保持具
11 基部
12 架設ポジション
13 放熱フィン
14,17,18,19 ペルチェ素子
15,15a 温度センサ
16 切り欠き部
40 ファン
41 放熱フィン
51,51a 検出器ベース
52,52a モータ
53 ベルト
54,54a 検出器ベース回転軸
55 支持部材
100 核酸検査装置
101 サンプル容器
102 サンプル容器ラック
103 試薬容器
104 試薬容器ラック
105 反応容器
106 反応容器ラック
107 反応液調整ポジション
108 閉栓ユニット
109 攪拌ユニット
110 ロボットアームX軸
111 ロボットアームY軸
112 ロボットアーム装置
113 グリッパユニット
114 分注ユニット
115 ノズルチップ
116 ノズルチップラック
117 廃棄ボックス
118 入力装置
119 表示装置
120 制御装置
 本明細書で引用した全ての刊行物、特許及び特許出願はそのまま引用により本明細書に組み入れられるものとする。

Claims (16)

  1.  検体と試薬を混合した反応液の核酸を増幅させる核酸増幅装置において、
     空気層と反応液を収容し密封された反応容器を保持する温調ブロックと、
     温調ブロックに設けられ、前記反応液の温度を調整する温度調整機構と、を備え、
     前記温調ブロックは、開口部から下方へ向かって、内径が同じ部分、内径が下方へ向かって大きくなっている第1のテーパー部分、第1のテーパーの下端と内径が同じ部分、および、内径が下方へ向かって徐々に小さくなる第2のテーパー部をこの順に有していることを特徴とする、核酸増幅装置。
  2.  請求項1において、
     第2のテーパー部に温調ブロックよりも柔らかい材質から成る緩衝材を備えていることを特徴とする、核酸増幅装置。
  3.  請求項1において、
     第2のテーパー部のテーパー角度は、反応容器のテーパー角度よりも小さいことを特徴とする、核酸増幅装置。
  4.  請求項1において、
     第2のテーパー部が設けられている箇所の一部には、外部と繋がった窓部が設けられていることを特徴とする、核酸増幅装置。
  5.  検体と試薬を混合した反応液の核酸を増幅させる核酸増幅装置において、
     空気層と反応液を収容し密封された反応容器を保持する温調ブロックと、
     温調ブロックに設けられ、前記反応液の温度を調整する温度調整機構と、を備え、
     第1の温度の時は、反応容器の外径よりも温調ブロックの容器収容部の内径の方が大きく、第1の温度よりも大きい第2の温度の時は、反応容器の外径よりも温調ブロックの容器収容部の内径の方が小さいことを特徴とする、核酸増幅装置。
  6.  請求項5において、
     温調ブロックにおける容器収容部には、凹部を備えていることを特徴とする、核酸増幅装置。
  7.  請求項6において、
     凹部には、外部と繋がった貫通孔が設けられていることを特徴する、核酸増幅装置。
  8.  請求項5において、
     温調ブロックの容器収容部は、反応容器の材質よりも熱膨張係数が大きい固定部材を備えていることを特徴とする、核酸増幅装置。
  9.  検体と試薬を混合した反応液の核酸を増幅させる核酸増幅装置において、
     空気層と反応液を収容し密封された反応容器を保持する温調ブロックと、
     温調ブロックに設けられ、前記反応液の温度を調整する温度調整機構と、を備え、
     さらに、反応容器を運搬するグリッパを有し、当該グリッパは温度調整中に反応容器を押し付けることを特徴とする、核酸増幅装置。
  10.  検体と試薬を混合した反応液の核酸を増幅させる核酸増幅装置において、
     空気層と反応液を収容し密封された反応容器を保持する温調ブロックと、
     温調ブロックに設けられ、前記反応液の温度を調整する温度調整機構と、を備え、
     反応容器を温調ブロックに収容後、反応容器を回転させることにより、両者が係合することを特徴とする、核酸増幅装置。
  11.  請求項10において、
     おねじ形状とめねじ形状にて係合することを特徴とする、核酸増幅装置。
  12.  請求項10において、
     凸形状と、凹形状が係合することを特徴とする、核酸増幅装置。
  13.  検体と試薬を混合した反応液の核酸を増幅させる核酸増幅装置において、
     空気層と反応液を収容し密封された反応容器を保持する温調ブロックと、
     温調ブロックに設けられ、前記反応液の温度を調整する温度調整機構と、
     反応容器を温調ブロックへ押し付けるクランプ機構と、
     クランプ機構を駆動させるリリース機構と、
     反応容器を運搬するグリッパと、を有することを特徴とする、核酸増幅装置。
  14.  請求項13において、
     リリース機構とグリッパは一体となって移動可能であることを特徴とする、核酸増幅装置。
  15.  請求項13において、
     外光を遮断するカバーと、
     カバーに設けられ、反応容器の搬入または搬出を行うためのゲートと、とを備え、
     ゲートが上記リリース機構であることを特徴とする、核酸増幅装置。
  16.  請求項13において、
     ゲートが開く時に、ゲートがクランプ機構に当接してクランプ機構を駆動させることを特徴とする、核酸増幅装置。
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