JP2014147296A - 核酸検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
それぞれの温調ブロックには温度勾配に個体差があり、この個体差によって、検体の検査完了時間に差が生じる。これにより、投入順に検査が完了しない。検体毎に検査完了時間が異なるので次検体の架設可能時間が異なり、スケジュールが立てにくい。
【解決手段】
それぞれの温調ブロックに設置されている温度調整装置の温度勾配を出力レンジ内の最大、最小値を取り、標準温度勾配を満たす出力電圧を求め、それぞれの温調ブロック間の個体差を解消する。温調ブロックの温度調整調整能力の個体差を温度勾配の調整により解消し、検査完了時間の統一により、検体の投入順と排出順の一致、次検体投入可能予測時間による簡易なスケジューリングを実現する。
【選択図】図8

Description

本発明は、核酸検査装置に関する。例えば、生体由来の検体を対象とする核酸検査装置、その温度調整装置の温度勾配制御による効率向上に関する。
生体由来の検体中に含まれる核酸の検査では、核酸増幅技術が用いられる。核酸増幅技術には、例えばポリメラーゼ連鎖反応(Polymerase Chain Reaction:以下「PCR」という)法がある。PCR法は、検体と試薬を混合した反応液の温度を予め定めた条件に従って制御し、目的とする塩基配列を特異的に増幅することにより、微量の核酸を高感度で検出する。核酸増幅法は、測定項目(増幅対象の塩基配列)に応じ、使用する試薬、設定温度、検査時間などの様々な条件(プロトコル)が異なる。
特許文献1には、複数の温度調整機能付きブロック(以下「温調ブロック」という)を用い、異なる分析項目を並列に分析できる分析装置が記載されている。複数の温調ブロックは、円板形状に形成された保持具ベースの外周に沿って配置され、各温調ブロックは反応液を収容した反応容器を保持する。各温調ブロックには、個別に温度制御可能な温度調整装置が配置されている。この温度調整装置の制御を通じ、特許文献1に記載の分析装置は、各度ブロックに対応する各反応液の反応温度を個別に調整する。すなわち、特許文献1の分析装置は、各温調ブロックの温度及び温度変化のタイミングを、他の温調ブロックとは独立に制御することができる。この仕組みにより、特許文献1の分析装置は、測定項目の異なる複数種類の検体を並列的に処理することができ、しかも、ある検体の処理の実行中に別の検体の処理を開始することもできる。なお、温度調整装置は、例えばペルチェ素子で構成される。
特開2011−234639号公報
複数の検体は、投入順に複数ある温調ブロックのいずれかに架設され検査が行われる。この時、複数の温調ブロックにはそれぞれ温度調整能力に個体差がある。この個体差によって、PCR法による核酸増幅の処理時間に差が生じる。この差により、検査完了も差が生じる為、結果が検体投入順に出力されるとは限らない。結果出力順が投入順でない場合、結果出力された検体が何番目に投入された検体か確認する必要がある。
上記、温度調整能力の個体差は、PCR法におていて、1サイクル中に行われる3段階の温度変化反応(熱変性、アリーニング、伸長)で、各段階の温度と維持時間が満たされていても、反応温度への到達時間が差が発生するため、測定条件が全く同一にはならない。
結果出力が検体の投入順ではなく、架設された温調ブロックの温度調整能力によるので、投入可能予測時間と一致しない。この為、次検体の準備する為のスケジュールを行いづらい。
そこで、本発明は、温調ブロック間の個体差を無くす為、温調ブロックの温度勾配を一定に管理し、各温調ブロックの温度調整能力を一定にする方法を提供する。
さらに、ユーザによる施設の使用条件に応じて、適切なモードをユーザが選択できるようにする。具体的には、一番能力が低い温調ブロックの温度勾配に合わせ、どの温調ブロックの温度勾配も一定となる様にする場合、、装置全体の検体の処理数が低下する可能性がある。そこで、温度勾配を一定にすることにより、測定条件と検査時間を一定にするモードと、処理能力を優先するモードをユーザが施設の使用条件により選択できるようにする。
複数検査する検体の測定条件と検査時間を同一にするため、温調ブロック毎に温度調整装置に対する出力電圧値を調整する事により、温調ブロック毎に事なる温度勾配を個体差なく一定にする機能を有する。画面には、検体の検査終了予測時刻の表示と、温度勾配一定ONチェックボックスを配置する。このチェックボックスによって、測定条件と検査時間を一定にするモードと、処理能力を優先するモードを選択する事が可能となる。
複数の温調ブロックの温度勾配を一定とした事で、検体がどの温調ブロックに架設されても核酸増幅処理の終了時間に差が生じなくなる。この為、検体は、投入順に出力される様になるので、検査結果の確認がしやすくなり、管理の効率化につながる。
温調ブロックの温度勾配を一定とした事で、PCR法において、3段階の温度変化反応を行う際の各段階の温度への到達時間が一定となり、測定条件が同一となる。
投入された検体の結果出力時間が一定となり、次検体の投入可能予測時間とおりに結果出力されるので、次検体の投入スケジュールが立てやすい。
核酸検査装置の全体構成を概略的に示す図。 核酸増幅装置の概略構成を示す上面図。 温度制御プロトコルの一例を概念的に説明する図。 温調ブロックの温度制御能力の違いによる検査時間の違いを説明する図。 温調ブロックの温度勾配調整で調整時の出力電圧範囲と標準温度勾配から調整出力電圧を求める図。 温調ブロックの温度勾配調整で最大出力電圧が標準温度勾配を満たせず、使用不可となる図。 検査完了予測時間と標準温度勾配調整機能選択を表示する画面を示す図。 温度勾配調整と使用不可判定の処理を示すフローチャート。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明の実施態様は、後述する形態例に限定されるものではなく、その技術思想の範囲において、種々の変形が可能である。
[核酸検査装置の全体構成]
図1に、本実施形態に係る核酸検査装置100の全体構成の概略構成を示す。図1に示す核酸検査装置100には、増幅処理対象となる核酸を含む検体が収容された複数のサンプル容器101と、複数のサンプル容器101が収納されたサンプル容器ラック102と、検体に加えるための種々の試薬が収容された複数の試薬容器103と、複数の試薬容器103が収納された試薬容器ラック104と、検体と試薬を混合するための反応容器105と、未使用の反応容器105が複数収容された反応容器ラック106と、未使用の反応容器105を載置し、サンプル容器101及び試薬容器103のそれぞれから反応容器105に検体及び試薬を分注する反応液調整ポジション107と、検体と試薬の混合液である反応液が収容された反応容器105を蓋部材(図示せず)により密閉する閉栓ユニット108と、密閉された反応容器105に収容された反応液を撹拌する撹拌ユニット109とが設けられている。
また、核酸検査装置100には、X軸方向(図1の左右方向)に延在するよう設けられたロボットアームX軸110と、Y軸方向(図1の上下方向)に延在するよう配置され、ロボットアームX軸110にX軸方向に対して移動可能に配置されたロボットアームY軸111とを有するロボットアーム装置112と、ロボットアームY軸111にY軸方向に移動可能に設けられ、反応容器105を把持して核酸検査装置100の各部に搬送するグリッパユニット113と、ロボットアームY軸111にY軸方向に移動可能に設けられ、サンプル容器101の検体や試薬容器103の試薬を吸引し、反応液調整ポジション107に載置された反応容器105に吐出する(分注する)分注ユニット114と、分注ユニット114の検体や試薬と接触する部位に装着されるノズルチップ115と、未使用のノズルチップ115が複数収容されたノズルチップラック116と、反応容器105に収容された反応液に核酸増幅処理や蛍光検出などを施す核酸増幅装置1と、使用済みのノズルチップ115や使用済み(検査済み)の反応容器105を破棄する廃棄ボックス117と、キーボートやマウス等の入力装置118や液晶モニタ等の表示装置119を備え、核酸増幅装置1を含む核酸増幅装置100の全体動作を制御と制御内容と結果を記録する制御装置120とが備えられている。
各サンプル容器101は、収容された検体毎にバーコード等の識別情報により管理されており、サンプル容器ラック102の各位置に割り当てられた座標等の位置情報により管理されている。同様に、各試薬容器103は、収容された試薬毎にバーコード等の識別情報により管理されており、試薬容器ラック104の各位置に割り当てられた座標等の位置情報により管理されている。これらの識別情報や位置情報は、予め制御装置120に登録され管理される。また、各反応容器105も識別情報や位置情報により同様に管理されている。
図2に、核酸増幅装置1をその上方から見た構成を示す。核酸増幅装置1には、保持具3が設けられている。保持具3は、円板形状の保持具ベース4と、保持具ベース4の外周に沿って配置される複数の温調ブロック10(図2の場合、16個)とを有している。温調ブロック10には、反応容器105を保持可能な少なくとも1つ(図1の場合1つ)の架設ポジション12が設けられている。保持具ベース4は、その回転軸を中心に周方向に回転可能に保持具3に取り付けられている。保持具ベース4は、保持具3との間に配置したステッピングモータ(図示せず)により回転駆動される。保持具ベース4と温調ブロック10は、例えばアルミニウム、銅、又は各種合金などの熱伝導体により形成される。温調ブロック10は保持具ベース4と一体的に形成される。保持具ベース4の外周に沿って配列される複数の温調ブロック10は、保持具ベース4の外周から中心方向に延在する切り欠き部16により互いに分離されている。このように、隣接する温調ブロック10の間には、空間が設けられている。この空間により、温調ブロック間の高い断熱能力が実現される。また、温度調整装置としてのペルチェ素子17と、架設ポジション12の近傍の温度を検出することにより反応容器105内の反応液の温度を検出する温度センサ15は、温調ブロック10毎に備えられている。ペルチェ素子17は、熱交換が実行される2面のうちの一方を温調ブロック10に密着させ、もう一方の面を保持具ベース4に密着させるように取り付けられる。
保持具ベース4の中心部には、温度調整装置としてのペルチェ素子18、その近傍の温度を検出する温度センサ15a、ペルチェ素子18に接続された放熱フィン(不図示)、放熱フィンに送風するファン40が設けられている。ペルチェ素子18により保持具ベース4の温度を一定(例えば40℃)に保つことができる。このため、温調ブロック10のペルチェ素子17の放熱と吸熱の効率を向上することができる。核酸増幅手法の1つであるPCR法では、温調ブロック10における温度上昇と下降とで規定される温度サイクルを、反応容器105に対して繰り返し付加する。この際、保持具ベース4を適温に設定することにより、温度の変化速度を向上させ、上昇速度と下降速度のバランスを制御することができる。
さらに、反応容器105に収容された反応液の蛍光検出を行う少なくとも1つ(図2の場合4つ)の蛍光検出器6と、核酸増幅器1の全体を覆うカバー7(図1参照)とを備えている。カバー7は、保持具3と共に温調ブロック10及び蛍光検出器6を覆うことにより、核酸増幅装置1の蛍光検出部6への外光の入射を抑制する遮光、又は、核酸増幅装置1の内部(カバー7の内部)の温度を保持する保温に使用される。カバー7には、開閉可能なゲート7aが少なくとも1つ(図1の場合1つ)設けられている。ゲート7aを介して、カバー7の内外(すなわち、核酸増幅装置1の内外)で反応容器105が授受される。
蛍光検出器6は、温調ブロック10の架設ポジション12に保持された反応容器105の下部(露出部分)に励起光を照射するための励起光源(不図示)と、反応液からの蛍光を検出する検出素子(不図示)とを有している。蛍光検出器6は、保持具ベース4の回転駆動によって同一円周上を移動する温調ブロック10の動線の外周に沿って並べて配置されている。保持具ベース4を回転させることにより、温調ブロック10で保持された反応容器105が検出位置を通過する。これにより、温調ブロック10で保持された反応容器105の蛍光検出を行う。反応容器105に収容された反応液においては、試薬によって増幅対象となる塩基配列が蛍光標識されている。このため、励起光を反応容器105の検出位置を通過させることにより蛍光検出を行う。反応容器105に収容された反応液は、試薬により増幅対象となる塩基配列が蛍光標識されている。従って、励起光源から反応容器105に励起光を照射し、その際に生じる反応液からの蛍光を蛍光検出器6で検出すると、反応液に含まれる増幅対象である塩基配列を経時的に定量することができる。また、複数の蛍光検出器6は、互いに独立的に反応容器105内の反応液の検出又は測定を行う。検出結果は、制御装置120に送信される。励起光源としては、例えば発光ダイオード(LED)、ガスレーザ、半導体レーザ、キセノンランプ、ハロゲンランプが用いられる。また、検出素子としては、フォトダイオード、フォトマルチプライヤー、CCD等が用いられる。
制御装置120は、核酸検査装置100の全体動作を制御する。制御装置120の基本構成はコンピュータである。従って、制御装置120は、不図示のCPU、ROM、RAM、外部記憶装置等の構成を有している。制御装置120は、入力装置118により設定された測定項目のプロトコルに基づいて、予め記憶部(図示せず)に記憶された各種ソフトウェアを実行して核酸増幅処理や蛍光検出を行い、蛍光検出結果などの分析結果や核酸検査装置100の稼働状況、温度センサ15によって測定された温度勾配情報などを記憶部に記憶し、又は表示装置119に表示する。
核酸検査装置100を構成する核酸増幅装置1において実行される核酸増幅処理においては、その測定項目によって決まるプロトコルに定められた準備を施した検体(反応容器105に収容された反応液)に対して、プロトコルに定められた温度制御を適用し、目的とする塩基配列を選択的に増幅させる。
なお、本実施形態においては、温調ブロック10の架設ポジション12に保持された反応容器105の下方から励起光を照射し、蛍光を検出する構成を採用したが、これに限らず、反応容器105の側方、又は上方から励起光の照射及び蛍光の検出を行ってもよく、さらに反応容器105の下方、上方、側方のいずれかから励起光を照射し、励起光の照射方向とは異なる方向で蛍光を検出する方式を採用してもよい。
また、蛍光検出器6、温調ブロック10、及びゲート7aの数は、本実施形態で説明する数に限定されるものではなく、必要に応じて数を調整してもよい。
また、反応容器105の架設処理は、ロボットアーム装置112に備わっているグリッパユニット113によって、撹拌ユニット109上の反応容器105を把持し、ゲート7aを通過させて、核酸増幅装置1の温調ブロック10上の架設ポジション12に架設されることにより行われる。さらに、反応容器105が温調ブロック10に架設された後、ペルチェ素子17により増幅反応のための温度制御が行われる。ただし、架設される前においても、温調ブロック10はペルチェ素子17により増幅反応前の温度制御(プレヒート)が行われる。これ以降に示される反応容器105の架設処理、温度制御については、同様に行われる。
[温度制御プロトコル]
図3に、反応容器105内の反応液を核酸増幅する際に用いられる温度制御プロトコルの一例を示す。なお、反応容器105内の反応液の温度調整は、前述したように、温調ブロック10に配置される温度調整装置としてのペルチェ素子17の温度制御を通じて実現される。
・反応液の温度を温度T200に変化させ、反応液の温度を時間t200の間、保持する。これは、初回のみ行う熱変性。
・1段階目に温度T200で熱変性が行われ、これは時間t201の間維持される。2段階目に、温度T201でアリーニングが行われ、これは時間t202の間維持される。3段階目に、温度T202で伸長が行われ、これは時間t203の間維持される。この3段階の温度変化反応が1単位の処理となる。
・温度制御プロトコルでは、規定された回数、サイクルC200を繰り返す。勿論、前述した温度サイクル以外に温度制御プロトコルに規定サイクルが有る場合は、上記サイクルに倣い、温度及び時間を設定する。
[増幅検出に要する時間]
PCR温度サイクルを用いた検査に要する時間は、以下の要因の影響を受ける。
・温度指定値・保持時間
図3の場合、温度指定値は温度T200、T201、T202の3つである。この3つの異なる温度変化反応を行う。各温度指定値における保持時間は、時間t201、t202、t203である。
・検出サイクル数
温度指定値と保持時間で与えられる1サイクルを繰り返す回数である。図3の場合、サイクルC200がN1回繰り返えされる。
・予備温調時間
増幅検出時の最初と最後に、時間t200が熱変性温度まで上昇する為の準備として、時間t204が伸長の延長を目的として付加される。
[温調ブロックの個体差]
図4に、同じ温度制御プロトコルを実行する場合でも、温調ブロック10の温度制御能力の違いが検査時間にどのように影響するかを示す。図中上段に示すグラフAは、温度制御能力の高い温調ブロック10を用いる場合の反応液の温度変化である。一方、図中下段に示すグラフBは、温度制御能力が低い温調ブロック10を用いる場合の反応液の温度変化である。図4に示すように、同じ温度制御プロトコルを実行する場合、熱変性時間t201、アリーニング時間t202、伸長時間t203の温度変化反応時の維持時間に変化がなくても、各段階への到達する為の温度勾配に違いがあり、この温度勾配の差が1サイクルの実行時間に差となって現われる。これは、図4に示すように、温度制御能力の高い温調ブロック10を用いる場合の1サイクル時間t300は、温度制御能力が低い温調ブロック10を用いる場合の1サイクル時間t301より短くなる。すなわち、温度調整能力の差が、時間差t302となる。検査完了時の時間差は、この時間差t302に温度サイクル数を乗じたものとなる。
[温度勾配の調整]
図5に温度勾配の調整を示す。温調ブロックの温度調整装置の出力レンジR400の範囲において、最小出力電圧v400時の温度勾配t400を取得する。次に最大出力電圧v401時の温度勾配t401を取得する。この2点間から、標準温度勾配T400時の調整後出力電圧V400を求める。標準温度勾配T400は一定の値であるが、求めたV400の値は個体差により、温調ブロック毎に特異な値となる。これを用いることにより、各温調ブロックの温度勾配はすべてT400にすることができる。
[温調ブロック使用不可検出]
図6に示すように温度勾配の調整において、温調ブロックの温度調整装置の出力レンジR400の範囲において、最小出力電圧v400時の温度勾配t500を取得する。次に最大出力電圧v401時の温度勾配t501を取得する。この温度勾配t501が標準温度勾配T400に満たない温調ブロックは使用不可とする。
[予測時間の表示]
図7に表示される画面イメージd600上に配置される検体リストL600で表示される。この検体リストL600の各行は、検体毎に、検体番号、検査項目、検査終了予測時刻の情報が表示される。検体番号は、検体投入順を表し、温度勾配が一定であれば、検査終了予測時刻も順に並んで表示される。
[温度勾配調整のONとOFF]
図7の画面イメージ、温度勾配一定モードONチェックボックスd601により、機能を切り替えることができる。チェックをつけた場合、温度勾配を一定にし、測定条件と検査時間を一定にする。または、チェックを外した場合、処理能力を優先させることができる。
[温度勾配の調整と温調ブロック使用不可検出フロー]
図8に温度勾配の温調ブロック使用不可検出フローを示す。温度勾配の調整は、温調ブロック数分繰り返す(フロー701、706)。最大出力電圧v401時の温度勾配を取得する(フロー702)。この取得した温度勾配が標準温度勾配T400を満たしているか判定する(フロー703)。温度勾配t401のように標準温度勾配を満たしていれば、対象温調ブロックの最小出力電圧v400時の温度勾配t400を取得する(フロー704)。最大、最小の2点の温度勾配から、標準温度勾配T400時の調整後出力電圧V400を求める(フロー705)。温度勾配t501の様に標準温度勾配を満たさない温調ブロックは、使用不可に設定する(フロー707)。
[他の形態例]
本発明は、上述した形態例に限定されるものでなく、様々な変形例が含まれる。上述した形態例は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備える必要はない。また、ある形態例の一部を他の形態例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある形態例の構成に他の形態例の構成を加えることも可能である。また、各形態例の構成の一部について、他の構成を追加、削除又は置換することも可能である。
また、上述した各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路その他のハードウェアとして実現することも可能である。また、上述した各構成、機能等は、プロセッサで実行されるプログラムとして実現しても良い。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリやハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、ICカード、SDカード、DVD等の記憶媒体に格納することができる。
また、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示すものであり、製品上必要な全ての制御線や情報線を表すものでない。実際にはほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えて良い。
1…核酸増幅装置、3…保持具、4…保持具ベース、6…蛍光検出器、7…カバー、7a…ゲート、10…温調ブロック、12…架設ポジション、15、15a…温度センサ、16…切り欠き部、17、18…ペルチェ素子、40…ファン、100…核酸検査装置、101…サンプル容器、102…サンプル容器ラック、103…試薬容器、104…試薬容器ラック、105…反応容器、106…反応容器ラック、107…反応液調整ポジション、108…閉栓ユニット、109…撹拌ユニット、110…ロボットアームX軸、111…ロボットアームY軸、112…ロボットアーム装置、113…グリッパユニット、114…分注ユニット、115…ノズルチップ、116…ノズルチップラック、117…廃棄ボックス、118…入力装置、119…表示装置、120…制御装置、T200…熱変性温度、T201…アリーニング温度、T202…伸長温度、t200…熱変性温度到達時間、t201…熱変性時間、t202…アリーニング時間、t203…伸長時間、t204…伸長の延長時間、C200…サイクル範囲、t300…温調能力が高い温調ブロックサイクル時間、t301…温度調整能力が低い温調ブロックサイクル時間、t302…温調ブロック個体差によるサイクル時間差、v400…温調最小出力電圧、v401…温調最大出力電圧、V400…温度勾配調整出力電圧、t400…最小出力温度勾配、t401…最大出力温度勾配、T400…標準温度勾配、R400…温調出力レンジ、d600…出力画面イメージ、d601…温度勾配一定モードONチェックボックス、L600…検査リスト

Claims (5)

  1. PCR法によって反応液に含まれる核酸を増幅し検査する核酸検査装置において、反応液を保持する複数の温調ブロックの温度制御能力を表す温度勾配が、一定の温度勾配を満たさない場合、使用不可能とし、検査に使用しない機能を有する核酸検査装置。
  2. 請求項1に記載の核酸検査装置において、温調ブロックの温度勾配を温調ブロックに搭載された温度調整装置の能力範囲内において、任意の温度勾配に調整する機能を有する核酸検査装置。
  3. 請求項2に記載の核酸検査装置において、前記任意の温度勾配に調整する機能は、複数の温調ブロック毎に温度調整装置に対する出力電圧を調整することにより異なる温度勾配を個体差なく、一定にする事を特徴とする核酸検査装置。
  4. 請求項3に記載の核酸検査装置において、前記温度勾配を一定にする機能について、これを利用するかしないかを切り替える事ができる機能を有する核酸検査装置。
  5. 請求項3に記載の核酸検査装置において、個体差なく温度勾配を一定に調整された複数の温調ブロックを使用する事によって、どの温調ブロックを使っても、検査完了時間が一定となり、次検体の投入時刻を予測して表示する事を特徴とする核酸検査装置。
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