WO2015146495A1 - 有機エレクトロルミネッセンスパネルとその製造方法、有機エレクトロルミネッセンスモジュール及び情報機器 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンスパネルとその製造方法、有機エレクトロルミネッセンスモジュール及び情報機器 Download PDF

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Abstract

 本発明の課題は、低消費電力で、発光均一性に優れ、かつ高い発光輝度比を得ることができ、製造過程での製造時間が短縮化され、かつ生産効率に優れた表示パターンを備えた有機ELパネルとその製造方法、有機ELモジュール及び情報機器を提供することである。 本発明の有機ELパネルは、少なくとも発光部と非発光部とを有するパターンAが形成された有機EL素子を具備した有機ELデバイスと、補助部材とから構成される有機ELパネルであって、前記有機EL素子の発光部と非発光部との発光輝度比が、5:1~50:1の範囲内であり、前記補助部材の少なくとも一つが、前記パターンAと相似形で、かつ光透過部と光遮蔽部とを有するパターンBが設けられている補助部材であることを特徴とする。

Description

有機エレクトロルミネッセンスパネルとその製造方法、有機エレクトロルミネッセンスモジュール及び情報機器
 本発明は、アイコン表示に用いる有機エレクトロルミネッセンスパネルとその製造方法と、有機エレクトロルミネッセンスモジュールと、それを具備した情報機器に関する。
 従来、平面状の光源体としては、導光板を用いた発光ダイオード(Light Emitting Diode、以下、LEDと略記する。)や、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode、以下、有機エレクトロルミネッセンス素子、有機EL素子又はOLEDともいう。)等が挙げられる。
 導光板を用いたLED光源は、一般照明の他、例えば、2008年ごろから、世界的に普及してきているスマートデバイス(例えば、スマートフォン、タブレット等。)の主要部材として急速に使用されてきている。主な用途としては、メインディスプレイ(例えば、液晶表示装置(Liquid Crystal Display:LCD))のバックライトであるが、その他の用途としては、スマートデバイス等の下部に配置されている共通機能キーボタンのバックライトや背面側のロゴ用のバックライトとしても、導光板を用いたLED光源が組み込まれるケースが多くなってきている。
 共通機能キーボタンとしては、例えば、「ホーム」(四角形などのマークで表示)、「戻る」(矢印マークなどで表示)、「検索」(虫眼鏡マークなどで表示)を示す3種類のマークが設けられている場合がある。
 このような共通機能キーボタンは、視認性向上の観点から、表示するマークのパターン形状に応じて、あらかじめ導光板にドット形状の偏向パターンが形成され、当該導光板の側端面に光を照射するLED光源が設けられて構成されている。
 具体的には、表面のカバーガラスに表示したいマークのパターンを印刷しておき、カバーガラスの下部に導光板LEDを設置し、必要な場面に応じてLEDが発光し、発光した光が導光板(フィルム)を介して導光され、パターン部分に印刷されたドット形状の拡散部材を通じて、表示側に光を取り出す方法が知られている。
 例えば、LED光源から出射した光が導光板の側端面から入射し、当該入射光が偏向パターンの偏向反射面によって導光板の正面方向へ全反射して、所定のパターンで導光板の正面側から光が出射されて、導光板を正面から見たときに当該パターンで発光して見えるようになる構成が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
 しかしながら、スマートデバイスにLED導光方式によるバックライトを導入する場合、下記のような問題を抱えている。第1の問題は、スマートデバイスにおいては設置スペースが狭く、設置に際しては厚さや大きさに対する制約が大きいため、導光板(例えば、フィルム基材)を薄膜化する必要が生じる。しかしながら、導光板を薄膜化すると、LED光源の発光効率に対し、表示部材としての発光効率が低下することになる。
 第2の問題は、複数の共通機能キーボタンを構成しているアイコン表示部の側面側から光を導光するため、各共通機能キーボタンの模様や形状により、その発光輝度にムラが生じることがある。この発光輝度ムラの対策としては、LED光源の配置数を増加させる必要があるが、この方法では、コストの増加と消費電力の増大を招く結果となる。
 上記問題を踏まえ、LEDを用いた導光方式に代えて、平面的な発光パターンを形成する方法として、有機EL素子を用いた技術の検討が盛んになされている。有機EL素子は、数V~数十V程度の低電圧で発光が可能な薄膜型の完全固体素子であり、低消費電力で、高輝度、高発光効率、発光の均一性、薄型、軽量といった多くの優れた特徴を有している。このため、各種ディスプレイのバックライト、看板や非常灯等の表示板、照明光源等の面発光体として、有機EL素子が、近年注目されている。
 このような有機EL素子は、2枚の電極間に有機材料からなる発光層を含む各有機機能層が積層された構成であり、発光層で生じた発光光は電極を透過して外部に取り出される。このため、2枚の電極のうちの少なくとも一方を透明電極で構成され、当該透明電極側から発光光が取り出される。また、有機EL素子は、低電力で高い輝度を得ることができ、視認性、応答速度、寿命、消費電力等の点でも優れた特性を備えている。
 有機EL素子の基板上における発光エリアは、様々な方法により規定することができる。例えば、有機機能層群を挟む電極の形状で規定する方法、絶縁性材料を電極上に形成しその形状により規定する方法、正孔注入層又は電子注入層の成膜エリアにより規定する方法、発光層の成膜エリアにより規定する方法、複数の発光ユニットを有する所謂タンデム型の素子の場合にはその発光ユニット間を連結する中間コネクターの成膜エリアを工夫することにより規定する方法等である。
 これらの各方法により、発光エリアの形状を定める方法は、蒸着時マスクの形状で規定する方法、成膜後、有機層及び電極を物理的に削除することによる規定する方法、同じく化学的に変性させることにより規定する方法、フォトリソグラフィーにより行う方法、電子線又は電磁波を有機層に照射し有機層にダメージを与えることにより規定する方法等がある。
 中でも、電子線又は紫外線等の電磁波を有機機能層群に照射して、発光層をはじめとする有機機能層にダメージを与えることにより、発光エリアのパターニングを行う方法が知られており、この方法によれば、マスク等を用いた方法を適用することにより、従来は製造コストや製造工程の煩雑さの観点から実現が難しいとされていいた複雑な形状を、容易に形成することができる方法として注目されている。
 例えば、電子線又は紫外線を照射することにより当該照射領域の有機機能層群を構成する有機材料を劣化(失活化)させることにより、発光エリアをパターニングする方法が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。また同様の方法として、紫外線を照射して有機EL素子の発光層にダメージを与え、発光エリアのパターニングを行う方法が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
 一方、有機EL素子の製造時に、有機機能層又は構成電極層の少なくとも一層にフォトマスクを介して、紫外光を照射し、所定のパターン領域の機能を変化させた特定の発光パターンを有する有機発光素子が提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
 しかしながら、上記で提案されているような電子線又は紫外線を照射して、有機エレクトロルミネッセンスパネル(以下、有機ELパネルと称す。)にアイコンマークやロゴパターンを形成する方法では、下記のような問題があった。
 すなわち、表示パターンの発光部と非発光部を形成しようとすると、その発光輝度比としては200:1程度にする必要があり、その条件を達成しようとする場合には、パターン形成時の紫外線等の照射時間が長くなり、また紫外線照射装置の出力パワーも高くする必要があり、設備の大型化と製造時のリードタームが長くなり、結果として経済的な負荷が大きかった。
 従って、LED導光方式の表示方法に対しては、発光部のみに電力を供給し、不要部まで光を導光する必要がなく、低消費電力で、かつ表示均一性が向上した発光パネルの開発が要望されている。また、有機ELパネルにおける表示パターンを形成する際に、紫外線によるパターン形成工程のリードタイムが短く、設備的な負荷も低く、経済性に優れた発光パネルの形成方法が求められている。
特開2012-194291号公報 特開2005-183045号公報 特開平4-255692号公報 特開2012-028335号公報
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、アイコンやロゴの表示パターンとして、低消費電力で、発光均一性に優れ、高い発光輝度比を得ることができるとともに、製造過程での製造時間が短縮化され、かつ、生産効率に優れた表示パターンを備えた有機エレクトロルミネッセンスパネルとその製造方法、有機エレクトロルミネッセンスモジュール及び情報機器を提供することである。
 本発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意検討を進めた結果、少なくとも発光部と非発光部とを有するパターンAが形成された有機エレクトロルミネッセンス素子を具備した有機エレクトロルミネッセンスデバイスと、補助部材とから構成される有機エレクトロルミネッセンスパネルであって、前記有機エレクトロルミネッセンス素子の発光部と非発光部との発光輝度比は、低発光輝度比の範囲内に設定し、前記補助部材の少なくとも一つを、前記パターンAと相似形で、かつ光透過部と光遮蔽部とを有するパターンBが設ける構成とすることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネルにより、アイコンやロゴパターンの表示パターンの形成において、低消費電力で、発光均一性に優れ、かつ高い発光輝度比を得ることができるとともに、製造過程での製造時間を短縮化することができ、かつ高い生産効率を得ることができる有機エレクトロルミネッセンスパネルを提供できることを見出した。
 すなわち、本発明に係る課題は、以下の手段により解決される。
 1.少なくとも発光部と非発光部とを有するパターンAが形成された有機エレクトロルミネッセンス素子を具備した有機エレクトロルミネッセンスデバイスと、補助部材とから構成される有機エレクトロルミネッセンスパネルであって、
 前記有機エレクトロルミネッセンス素子の発光部と非発光部との発光輝度比が、5:1~50:1の範囲内であり、
 前記補助部材の少なくとも一つが、前記パターンAと相似形で、かつ光透過部と光遮蔽部とを有するパターンBが設けられている補助部材であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネル。
 2.前記有機エレクトロルミネッセンスデバイス上に、前記補助部材として、光取出しフィルム及びトップカバーがこの順で積層され、前記光取出しフィルムがアウトカップリングフィルムで、かつ当該アウトカップリングフィルム上に前記パターンBが形成されていることを特徴とする第1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
 3.前記有機エレクトロルミネッセンスデバイス上に、前記補助部材として、光取出しフィルム及びトップカバーがこの順で積層され、前記トップカバー上に前記パターンBが形成されていることを特徴とする第1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
 4.前記有機エレクトロルミネッセンスデバイス上に、前記補助部材として、前記パターンBが印刷されているトップカバーを有することを特徴とする第1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
 5.前記有機エレクトロルミネッセンス素子のパターンAの前記発光部が、前記補助部材のパターンBの前記光透過部より面積が広いことを特徴とする第1項から第4項までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
 6.前記有機エレクトロルミネッセンスデバイスと前記補助部材を積層した構成の表示部と非表示部の発光輝度比が、前記有機エレクトロルミネッセンスデバイスが具備する前記有機エレクトロルミネッセンス素子の発光部と非発光部との発光輝度比より大きいことを特徴とする第1項から第5項までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
 7.光照射によるパターニング法により発光部と非発光部を形成してパターンAを有する有機エレクトロルミネッセンス素子を具備した有機エレクトロルミネッセンスデバイスと、補助部材とから構成される有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法であって、
 前記有機エレクトロルミネッセンス素子の発光部と非発光部を、コントラスト比(輝度比)を、5:1~50:1の範囲内となるように形成し、
 前記補助部材の少なくとも一つに、前記パターンAと相似形で、光透過部と光遮蔽部とを有するパターンBを形成することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
 8.前記有機エレクトロルミネッセンス素子のパターンAが、照射光源として紫外線を用い、マスクを介して一括してパターンニングして形成することを特徴とする第7項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
 9.前記補助部材のパターンBを、印刷法により形成することを特徴とする第7項又は第8項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
 10.第1項から第6項までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルと、電気接続ユニットを積層して構成されていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスモジュール。
 11.主表示画面と副表示画面とを有し、当該副表示画面が前記主表示画面と同一面側に配置され、前記副表示画面が、第10項に記載の有機エレクトロルミネッセンスモジュールにより構成されているアイコン表示部であることを特徴とする情報機器。
 12.主表示画面と副表示画面とを有し、当該副表示画面が前記主表示画面と反対の面側に配置され、前記副表示画面が、第10項に記載の有機エレクトロルミネッセンスモジュールにより構成されているアイコン表示部であることを特徴とする情報機器。
 本発明の上記手段により、低消費電力で、発光均一性に優れ、かつ高い発光輝度比を得ることができるとともに、製造過程での製造時間が短縮化され、かつ生産効率に優れた表示パターンを備えた有機エレクトロルミネッセンスパネルとその製造方法、有機エレクトロルミネッセンスモジュール及び情報機器を提供することができる。
 本発明で規定する構成からなる有機エレクトロルミネッセンスモジュール(以下、有機ELモジュールともいう。)の技術的特徴とその効果の発現機構は、以下のとおりである。
 従来の有機ELパネルにおいて、アイコンやロゴパターン等の表示パターンを表示する方法としては、構成する有機EL素子のみに、紫外線等の照射により表示パターンを形成する方法がとられていたが、有機EL素子のみに発光部と非発光部を形成しようとすると、その発光輝度比としては200:1以上にする必要があり、その条件を達成しようとする場合には、パターン形成時の紫外線等の照射時間が長くなり、また紫外線照射装置の出力パワーも高くする必要があり、設備の大型化と製造時のリードタームが長くなり、結果として経済的な負荷を高かった。
 また、有機EL素子に表示パターンを形成せずに、光透過部と光遮蔽部とを有するパターンを積層して、表示パターンを表示する方法もあるが、この方法では、極めて小面積からなる表示パターンを形成させるために、有機EL素子を全面発光させることになり、不要な消費電力が増大し、効率が極めて悪い表示方法であった。
 本発明の有機ELパネルは、上記のような従来技術の課題を踏まえてなされたものであり、その構成上の特徴は、少なくとも発光部と非発光部とを有するパターンAが形成された有機エレクトロルミネッセンスデバイス(以下、有機ELデバイスと称す。)と、補助部材とから構成され、有機EL素子の発光部と非発光部との発光輝度比を5:1~50:1の範囲内で作製して、補助部材の少なくとも一つにパターンAと相似形で、かつ光透過部と光遮蔽部とを有するパターンBが設けられている補助部材を積層して構成していることが特徴である。すなわち、有機EL素子に表示パターンを形成する場合には、発光輝度比を5:1~50:1の範囲内という低コントラスト比で作製することにより、過度に紫外線照射装置の出力パワーを高くすることなく、短時間で表示パターンを形成することができ、その上部に、印刷法等の簡易的な方法でパターンを形成した補助部材と組み合わせることにより、有機EL素子の発光部の発光輝度と、補助部材に形成した光線遮蔽部における発光輝度(光線遮断率)との比率で表されるコントラスト比を、例えば、最終的に200:1以上にすることにより、明瞭な表示パターンを形成することができると共に、パターン形成の生産性を高めることができたものである。
本発明の有機ELパネルの実施態様1の構成の一例を示す概略構成図 本発明の有機ELパネルの実施態様1の一例を示す概略断面図 本発明の有機ELパネルの実施態様1の他の一例を示す概略断面図 本発明の有機ELパネルの実施態様1の他の一例を示す概略断面図 本発明の有機ELパネルの実施態様2の構成の一例を示す概略構成図 本発明の有機ELパネルの実施態様2の一例を示す概略断面図 本発明の有機ELパネルの実施態様2の他の一例を示す概略断面図 本発明の有機ELパネルの実施態様3の構成の一例を示す概略構成図 有機EL素子の構成の一例を示す概略断面図 有機ELモジュールの構成の一例を示す概略上面図 アウトカップリングフィルムを構成する光取り出しフィルムの一例を示す概略断面図 本発明に適用可能な光透過部と光遮蔽部とを有するアウトカップリングフィルムの一例を示す概略断面図 本発明に適用可能な光透過部と光遮蔽部とを有するアウトカップリングフィルムの他の一例を示す概略断面図 アウトカップリングフィルムを構成する光取り出しフィルムに適用可能な光散乱性フィルムの構成の一例を示す概略断面図 光散乱性フィルムを用いてアウトカップリングフィルムを構成した一例を示す概略断面図 光散乱性フィルムを用いてアウトカップリングフィルムを構成した他の一例を示す概略断面図 光散乱性フィルムを用いてアウトカップリングフィルムを構成した他の一例を示す概略断面図 副表示画面が表示面側にある本発明の情報機器の全体構成(表面側)の一例を示す概略図 副表示画面の有機ELモジュール群の構成の一例を示す概略図 副表示画面が表示面側にある本発明の情報機器の構成の一例を示す概略断面図 副表示画面が裏面側にある本発明の情報機器の全体構成(裏面側)の一例を示す概略図 副表示画面が裏面側にある本発明の情報機器の構成の一例を示す概略断面図
 本発明の有機ELパネルは、少なくとも発光部と非発光部とを有するパターンAが形成された有機EL素子を具備した有機ELデバイスと、補助部材とから構成される有機ELパネルであって、前記有機EL素子の発光部と非発光部との発光輝度比が、5:1~50:1の範囲内であり、前記補助部材の少なくとも一つが、前記パターンAと相似形で、かつ光透過部と光遮蔽部とを有するパターンBが設けられている補助部材であることを特徴とする。この特徴は、請求項1から請求項12までの請求項に係る発明に共通する技術的特徴である。
 本発明の実施態様としては、本発明の目的とする効果をより発現できる観点から、有機ELデバイス上に、補助部材として、光取出しフィルム及びトップカバーをこの順で積層して構成し、当該光取出しフィルムとして、光取出し効率の高いアウトカップリングフィルムを適用し、当該アウトカップリングフィルムの表面側又は裏面側に前記パターンBが形成されている構成とすることにより、最終的な表示パターンとして、より優れた発光輝度比を備え、生産性に優れた有機ELパネルを得ることができる点で好ましい態様である。
 また、有機ELデバイス上に、補助部材として、光取出しフィルム及びトップカバーをこの順で積層して構成し、当該トップカバー上にパターンBを形成することにより、最終的な表示パターンとして、より優れた発光輝度比を備え、生産性に優れた有機ELパネルを得ることができる点で好ましい態様である。
 また、有機ELデバイス上に、補助部材としてパターンBが印刷されているトップカバーを有する構成とすることにより、最終的な表示パターンとして、より優れた発光輝度比を備え、生産性に優れた有機ELパネルを得ることができる点で好ましい態様である。
 また、有機EL素子に形成するパターンAの発光部の面積を、補助部材に形成するパターンBの光透過部の面積より広く設定することにより、2種の表示パターンを重ね合わせて構成しても、発光ムラが生じることなく均一な表示をすることができる点で好ましい。
 また、有機ELデバイスと前記補助部材を積層した構成のトータルの表示部と非表示部の発光輝度比が、有機ELデバイスが具備する有機EL素子の発光部と非発光部との発光輝度比より大きいこと、すなわち、最終的な積層体の表示パターンの輝度比が50:1を超える条件であることが、より明瞭なアイコンやロゴパターン等の表示パターンを形成することができる観点から好ましい。
 また、本発明の有機ELパネルの製造方法は、光照射によるパターニング法により発光部と非発光部を形成してパターンAを有する有機EL素子を具備した有機ELデバイスと、補助部材とから構成される有機ELパネルの製造方法であって、前記有機EL素子の発光部と非発光部を、コントラスト比(輝度比)を、5:1~50:1の範囲内となるように形成し、前記補助部材の少なくとも一つに、前記パターンAと相似形で、光透過部と光遮蔽部とを有するパターンBを形成することを特徴とする。
 また、前記有機EL素子のパターンAの形成方法が、照射光源として紫外線を用い、マスクを介して一括してパターンニングして形成することが、効率よく有機EL素子に所望のパターンを形成することができる観点から好ましい。
 一方、補助部材のパターンBを、印刷法により形成することが、簡易的装置で、高精度の印刷パターンを形成することができる観点から好ましい。
 また、本発明の情報機器においては、主表示画面と副表示画面とを有し、当該副表示画面が前記主表示画面と同一面側に配置され、前記副表示画面が、少なくとも一つの本発明の有機ELモジュールにより構成されているアイコン表示部を有する構成、あるいは、当該副表示画面が、前記主表示画面と反対の面側に配置され、前記副表示画面が、少なくとも一つの本発明の有機ELモジュールにより構成されているアイコン表示部を有することを特徴としている。
 以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本願において、数値範囲を表す「~」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用している。また、以下の説明において、各構成要素のあとの括弧内に記載の数字は、各図に記載した各構成要素の符号を表す。
 以下の説明においては、初めに、本発明の有機ELパネルの構成と、その構成要素である有機EL素子及び有機ELデバイスとパターン形成方法、補助部材である光取出しフィルム(アウトカップリングフィルム)及びトップカバーとそのパターン形成方法の詳細について説明し、次いで、本発明の有機ELパネルを具備した有機ELモジュール及び本発明の有機ELパネルを具備する情報機器の全体構成について説明する。
 なお、本発明においては、後述する図9に示すような基材、陽極、有機機能層、陰極及び封止部材等で構成されるものを有機EL素子と称し、透明基板上に有機EL素子と引き出し配線を形成したユニットを有機ELデバイスと称し、本発明の特徴であるパターン化された有機ELデバイスと、パターンを有する補助部材とで構成されるユニットを有機ELパネルと称し、有機ELパネルと、フレキシブルプリント回路(以下、FPCと略記する。)、プリント回線基板(以下、PCBと略する。)で構成されるユニットを有機ELモジュールと称し、有機ELモジュールを具備したデバイスを情報機器、又はスマートデバイスと称する。
 《有機ELパネルの構成》
 本発明の有機ELパネルは、少なくとも発光部と非発光部とを有するパターンAが形成された有機EL素子を具備した有機ELデバイスと、補助部材とから構成される有機ELパネルであって、前記有機EL素子の発光部と非発光部との発光輝度比が、5:1~50:1の範囲内であり、前記補助部材の少なくとも一つが、前記パターンAと相似形で、かつ光透過部と光遮蔽部とを有するパターンBが設けられている補助部材であることを特徴とする。
 本発明に係る有機EL素子EL素子においては、発光部と非発光部との発光輝度比が、5:1~50:1の範囲内であることを特徴とするが、本発明でいう発光部とは、作製した有機EL素子に対し、紫外線処理等による非発光化処理を施していない領域である。これに対し、本発明でいう非発光部とは、紫外線処理等による非発光化処理を施してある領域をさすが、この領域は、まったく発光が生じないレベルまで完全に失活処理を行うのではなく、発光部の発光輝度に対し、1/5~1/50までの範囲内で、発光輝度を低下させた領域をいう。
 以下、図を交えて、本発明の有機ELパネルの代表的な構成について説明する。
 〔実施態様1〕
 本発明の有機ELパネルの第1の態様は、発光部と非発光部とで構成されるパターンAを有し、発光部と非発光部との発光輝度比が5:1~50:1の範囲内にある有機EL素子を具備した有機ELデバイス上に、補助部材として、光取出しフィルム及びトップカバーがこの順で積層され、光取出しフィルムがアウトカップリングフィルムであり、アウトカップリングフィルムに光透過部と光遮蔽部とを有し、有機EL素子に形成したパターンAと相似形のパターンBが形成されている構成である。
 図1は、本発明の有機ELパネルの実施態様1を示す概略構成図である。
 図1において、有機ELパネル(106)は、下部より、有機ELデバイス(130)、光取出しフィルム(120A)、トップカバー(110)で構成されている。
 有機ELデバイス(130)は、透明基材(134)上に、例えば、紫外線照射により発光部(132)と非発光部(133)から構成される「矢印マーク」のパターンAが形成された有機EL素子(131)を有し、有機EL素子(131)の端部からは陽極及び陰極に接続されている引き出し電極部(135)が設けられている。
 本発明においては、有機EL素子(131)のパターンAにおける発光部(132)と非発光部(133)との発光輝度比を、5:1~50:1の範囲内という比較的低い発光輝度比、すなわち、発光部(132)と非発光部(133)と表示画像のコントラスト比を低く設定することを特徴とする。このような発光部(132)と非発光部(133)との発光輝度比を低くすることにより、紫外線照射によりパターンAを形成する際に、過度の紫外線照射エネルギーを必要とすることなく、相対的に短時間でパターンを形成することができる。なお、有機EL素子の構成及びパターンAの形成方法の詳細について後述する。
 パターンAを形成した有機EL素子(131)を具備した有機ELデバイス(130)上には、第1の補助部材である光取出しフィルム(120A)として、例えば、アウトカップリングフィルムを使用し、当該光取出しフィルム(120A)には、有機EL素子(131)に形成したのと同様のパターン(例えば、矢印マーク)で、光透過部(121)と光遮蔽部(122)とを有するパターンBが設けられている。
 この光取出しフィルム(120A)に形成されるパターンBにおいて、光透過部(121)と光遮蔽部(122)とのコントラスト比(光通過率比)は、有機EL素子(131)の発光部(132)と非発光部(133)との発光輝度比の最大値である50:1を超える条件であることが好ましい。
 更に、光取出しフィルム(120A)上には、第2補助部材としてトップカバー(110)が積層され、有機ELパネル(106)を構成している。
 図1に示すような、有機EL素子(131)がパターンAを有し、第1の補助部材である光取出しフィルム(120A)にパターンAと相似形のパターンBを有する構成においては、パターンAの発光部(132)の面積が、前記補助部材である光取出しフィルム(120A)のパターンBの光透過部より面積が広い構成であることが好ましい。すなわち、相似形であるパターンAとパターンBを比較した場合、いずれの部位Bにおいても、パターンAがパターンBより、広い面積、又はより長いパターン幅を有していることを意味する。
 また、図1に例示したような有機ELパネル(106)の構成においては、有機ELパネル(106)が表示する表示部と非表示部の発光輝度比が、有機ELデバイス(130)が具備する有機EL素子(131)の発光部(132)と非発光部(133)との発光輝度比、すなわち、50:1の発光輝度比より大きいことが好ましい態様であり、最終的な有機ELパネル(106)が表示する表示部と非表示部の発光輝度比としては、200:1以上が好ましい。
 図2は、図1で示した有機ELパネル(106)のA-A切断面で表される構成の第1例を示してある。
 図2に示す有機ELパネル(106)では、第1の構成部材としてパターンAを有する有機ELデバイス(130)が配置されている。有機ELデバイス(130)は、透明基材(134)上に、有機EL素子(131)を配置し、有機EL素子(131)には、発光部(132)と、紫外線照射により有機EL素子の発光機能を制御した非発光部(133)が形成されている。本発明では、この発光部(132)と非発光部(133)との発光輝度比が、5:1~50:1の範囲内にあることを特徴とする。
 前述のように、本発明でいう有機EL素子(131)の発光部(132)とは、作製した有機EL素子に対し、紫外線処理等による非発光化処理を施していない領域である。一方、非発光部(133)とは、紫外線処理等による非発光化処理を施してある領域をさすが、本発明においては、非発光部(133)は、まったく発光が生じないレベルまで完全に発光材料に対し失活処理を施すのではなく、発光部(132)の発光輝度に対し、1/5~1/50までの範囲内で、発光輝度を低下させた領域であることを特徴とする。
 パターンAを形成した有機ELデバイス(130)上には、第1の補助部材として、パターンBを形成した光取出しフィルム(120A)が配置されている。
 図2においては、光取出しフィルム(123)の上面側に、印刷法により、光透過部(121)である非印刷部と、光遮蔽部(122)である印刷部とで構成されている印刷層(124)が形成されている。このパターンBの形成方法としては、特に制限はなく、例えば、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法、フォトリソグラフィー法等の印刷方式や、蒸着法を適宜選択して適用することができるが、本発明においては、その中でもスクリーン印刷法により、光遮蔽材料を含むインクを用いて、パターンBを形成する方法が好ましい。
 光取出しフィルム(120A)上には、第2の補助部材として、例えば、光透過性のトップカバー(110)を設けて、有機ELパネル(106)を形成する。このような構成において、有機EL素子の発光光(h)は、有機EL素子(131)の発光部(132)及び光取出しフィルム(120A)の光透過部(121)を通過し、表面側に放射され、パターンを表示する。
 図2に記載の構成において、有機EL素子(131)に形成した発光部(132)の幅Lが、光取出しフィルム(120A)に形成した光透過部(121)の幅Lより広くなるように設定することが、最終表示画面上、発光輝度比が相対的に低い有機EL素子(131)の発光部(132)が直接表示されることなく、光取出しフィルム(120A)の光遮蔽部(122)でマスキングされている構成が、より明瞭なパターンを表示することができる観点から好ましい態様である。
 図3は、図1に示した有機ELパネル(106)のA-A切断面で表される構成の第2例目を示してある。
 図3に示す第2例の有機ELパネル(106)においては、上記図2で説明した第1例に対し、光取出しフィルム(120A)の下面部に印刷層(124)を設け、光透過部(121)である非印刷部と、光遮蔽部(122)から構成されている。その他の構成は、図2で説明した構成と同様である。
 図4は、図1に示した有機ELパネル(106)のA-A切断面で表される構成の第3例目を示してある。
 図4に示す第3例の有機ELパネル(106)においては、光取出しフィルム(120A)全体が、光透過部(121)と、光遮蔽部(122)とで構成されている例を示してある。その他の構成は、図2で説明した構成と同様である。
 図2~図4で示した光取出しフィルム(120A)の具体的な構成及び光透過部(121)と、光遮蔽部(122)の形成方法の詳細ついては、後述の図10及び図11を用いて説明する。
 以上のように、図1~図4に例示した実施態様1の構成の有機ELパネル(106)とすることにより、アイコンやロゴパターンの表示パターンとして、低消費電力で、発光均一性に優れ、かつ高い発光輝度比を得ることができるとともに、製造工程での製造時間が短縮化され、かつ生産効率に優れた表示パターンを備えた有機ELパネルを得ることができる。
 〔実施態様2〕
 本発明の有機ELパネルの第2の態様は、発光部と非発光部とで構成されるパターンAを有し、発光部と非発光部との発光輝度比が5:1~50:1の範囲内にある有機EL素子を具備した有機ELデバイス上に、補助部材として、光取出しフィルム及びトップカバーがこの順で積層され、トップカバーに光透過部と光遮蔽部とを設け、有機EL素子に形成したパターンAと相似形のパターンBを形成している構成である。
 図5は、本発明の有機ELパネルの実施態様2を示す概略構成図である。
 図5に記載の有機ELパネル(106)は、前述の図1に記載の有機ELパネル(106)と部材の構成は同じであるが、光透過部と光遮蔽部とにより構成されるパターンBが、トップカバー(110A)に形成されていることが特徴である。
 すなわち、光取出しフィルム(120)には、印刷層は形成されてはおらず、全面が光透過領域となっている。これに対し、トップカバー(110A)には、印刷法により、光透過部(111)と、光遮蔽部(112)から構成されるパターンBを有する印刷層を形成し、このパターンBを有するトップカバー(110A)を、構成部材として有している構成である。なお、パターンAを有する有機ELデバイス(130)の構成は、図1と同様である。
 図6は、図5に記載した有機ELパネル(106)のB-B切断面で表される構成の第1例を示してある。
 図6に示す有機ELパネル(106)では、図2~図4で示したのと同様の構成からなるパターンAを有する有機ELデバイス(130)が配置されている。パターンAを形成した有機ELデバイス(130)上には、光取出しフィルム(120)が配置されている。
 この光取出しフィルム(120)上に、パターンBを有するトップカバー(110A)が配置されている。
 図6で示す第1例では、パターンBを有するトップカバー(110A)は、トップカバー基材(113)の下面側に、光透過部(111)と、光遮蔽部(112)とを有する印刷層(114)が形成されている。最表面のトップカバー基材(113)の下面側に印刷層(114)を形成することにより、表面の指触等によるパターンBの擦り傷の発生や、脱落等を防止することができる。
 図6に記載の構成においても、実施態様1と同様に、有機EL素子(131)に形成した発光部(132)の幅Lが、トップカバー(110A)に形成した光透過部(111)の幅Lより広くなるように設定することが、最終表示画面上、発光輝度比が相対的に低い有機EL素子(131)の発光部(132)が直接表示されることなく、トップカバー(110A)の光遮蔽部(112)でマスキングされている構成が好ましい態様である。
 図7は、図5に記載した有機ELパネル(106)のB-B切断面で表される構成の第2例目を示してある。
 図7に示す有機ELパネル(106)においては、上記説明した図6に対し、トップカバー基材(113)の上面部に印刷層(114)を設け、光透過部(111)である非印刷部と、光遮蔽部(112)を構成している。その他の構成は、図6で説明した構成と同様である。
 以上のように、図5~図7に例示した実施態様2の構成の有機ELパネル(106)とすることにより、アイコンやロゴパターンの表示パターンとして、低消費電力で、発光均一性に優れ、かつ高い発光輝度比を得ることができるとともに、製造過程での製造時間が短縮化され、かつ生産効率に優れた表示パターンを備えた有機ELパネルを得ることができる。
 〔実施態様3〕
 本発明の有機ELパネルの第3の態様は、発光部と非発光部から構成されるパターンAを有し、発光部と非発光部との発光輝度比が5:1~50:1の範囲内にある有機EL素子を具備した有機ELデバイス上に、補助部材としてトップカバーが積層され、トップカバーに光透過部と光遮蔽部とを有し、有機EL素子に形成したパターンAと相似形のパターンBが形成されている構成である。
 図8は、本発明の有機ELパネルの実施態様3を示す概略構成図である。
 図8に記載の有機ELパネル(106)は、前述の図1に記載の有機ELパネル(106)上に、光透過部と光遮蔽部とにより構成されるパターンBを有するトップカバー(110A)が直接積層されている構成であることが特徴である。
 パターンBを有するトップカバー(110A)の構成は、実施態様2で説明したトップカバー(110A)の構成と同様である。
 以上のように、図8に例示した構成の有機ELパネル(106)とすることによっても、アイコンやロゴパターンの表示パターンとして、低消費電力で、発光均一性に優れ、かつ高い発光輝度比を得ることができるとともに、製造過程での製造時間が短縮化され、かつ生産効率に優れた表示パターンを備えた有機ELパネルを得ることができる。
 《有機ELパネルの構成部材》
 〔有機ELデバイス〕
 本発明に係る有機ELデバイス(130)は、図1~図8に示したように、主には、透明基材(134)上に、有機EL素子(131)が配置され、有機EL素子(131)のの端部より、引き出し電極部(135)が設けられている構成である。
 (有機EL素子の構成)
 本発明に係る有機EL素子は、目的に応じて様々な構成をとることができるが、その一例を図9に示す。なお、図9に示す有機EL素子の構成では、前記図1~図8で示した有機EL素子(131)の配置とは、逆の構成で説明する。すなわち、図1~図8に記載した有機EL素子(131)における光取出し側は、上面側であるが、以下で説明する図9においては、便宜上、光取出し側を下面側として記載している。
 図9は、本発明に係る有機EL素子(131)の構成の一例を示す概略断面図である。
 図9に示すように、有機EL素子(131)は、樹脂基板(13)上に、第1電極(1)、有機材料等を用いて構成された有機機能層ユニット(3)、及び第2電極(5a)をこの順に積層して構成されている。第1電極(1)の端部には、取り出し電極(16)が設けられている。第1電極(1)と外部電源(不図示)とは、取り出し電極(16)を介して、電気的に接続される。有機EL素子(131)は、発生させた光(発光光h)を、少なくとも樹脂基板(13)側の光取り出し面(13a)から取り出すように構成されている。
 また、有機EL素子(131)の層構造は、特に限定されることはなく、一般的な層構造であって良い。有機EL素子(131)を構成する有機機能層ユニット(3)の代表的な層構成例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されない。
 (i)正孔注入輸送層/発光層/電子注入輸送層
 (ii)正孔注入輸送層/第1発光層/第2発光層/電子注入輸送層
 (iii)正孔注入輸送層/第1発光層/中間層/第2発光層/電子注入輸送層
 (iv)正孔注入輸送層/発光層/正孔阻止層/電子注入輸送層
 (v)正孔注入輸送層/電子阻止層/発光層/正孔阻止層/電子注入輸送層
 (vi)正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層
 (vii)正孔注入層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/電子注入層
 (viii)正孔注入層/正孔輸送層/電子阻止層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/電子注入層
 図9に示す有機EL素子(131)の構成を例にして、その詳細な構成について説明する。
 図9に示す構成においては、第1電極(1)はアノード(すなわち陽極)として機能し、下地層(1a)と、この上部に成膜された電極層(1b)で構成され、第2電極(5a)はカソード(すなわち陰極)として機能することとする。この場合、例えば、有機機能層ユニット(3)は、アノードである第1電極(1)側から順に、正孔注入層(3a)/正孔輸送層(3b)/発光層(3c)/電子輸送層(3d)/電子注入層(3e)を積層した構成が例示されるが、このうち、少なくとも有機材料を用いて構成された発光層(3c)を有することが必須の構成要件である。正孔注入層(3a)及び正孔輸送層(3b)は、正孔輸送注入層として設けられても良い。同様に、電子輸送層(3d)及び電子注入層(3e)は、電子輸送注入層として設けられても良い。また、これらの有機機能層ユニット(3)のうち、例えば、電子注入層(3e)は無機材料で構成されている場合もある。
 また、有機機能層ユニット(3)は、これらの層の他にも正孔阻止層や電子阻止層等が必要に応じて積層されていても良い。さらに、発光層(3c)は、各波長領域の発光光を発生させる各色発光層を有し、これらの各色発光層を、非発光性の中間層を介して積層させた構造としても良い。中間層は、正孔阻止層、電子阻止層として機能しても良い。更に、カソードである第2電極(5a)も、必要に応じ積層構造であっても良い。このような構成において、第1電極(1)と第2電極(5a)とで有機機能層ユニット(3)が挟持された部分のみが、有機EL素子(131)における発光領域となる。
 また、以上のような層構成においては、第1電極(1)の低抵抗化を図ることを目的とし、第1電極(1)に接して補助電極(15)が設けられていても良い。
 以上のような構成の有機EL素子(131)は、有機材料等を用いて構成された有機機能層ユニット(3)の劣化を防止することを目的として、樹脂基板(13)上に、後述する封止材(17)で封止されている。この封止材(17)は、接着剤(19)を介して樹脂基板(13)側に固定されている。ただし、第1電極(1)、取り出し電極(16)及び第2電極(5a)の端子部分は、樹脂基板(13)上において、有機機能層ユニット(3)によって互いに絶縁性を保った状態で封止材(17)から露出させた状態で設けられている。
 上記のような構成の本発明に係る有機EL素子(131)においては、有機機能層ユニット(3)の所定領域に、パターンAを形成するために紫外線等を所定の照射量で照射して、当該照射領域を非発光部(133)へ変換し、発光部(132)と形成した非発光部(133)により、発光輝度比が5:1~50:1の範囲内にあるパターンAを形成することを特徴とする。
 (有機EL素子の製造方法)
 本発明に係る発光部(132)と非発光部(133)とを有する有機EL素子(131)の製造に適用可能な方法としては、透明基材上に、第1電極(1)と、正孔注入層(3a)、正孔輸送層(3b)、発光層(3c)、電子輸送層(3d)、電子注入層(3e)等から構成される有機機能層ユニット(3)と、第2電極(5a)とを積層する積層工程と、有機機能層ユニット(3)の特定領域に光照射を行う光照射工程とを有する。
 ここでは、有機EL素子の製造方法の一例として、図9に示す構成の有機EL素子(131)の製造方法について説明する。
 (1)積層工程
 本発明に係るパターンAを有する有機EL素子(131)の製造方法では、樹脂基板(13)上に、第1電極(1)、有機機能層ユニット(3)及び第2電極(5a)を積層して形成する積層工程を経て、製造する。
 はじめに、樹脂基板(13)を準備し、樹脂基板(13)上に、例えば、窒素原子を含んだ含窒素化合物からなる下地層(1a)を、1μm以下、好ましくは10~100nmの範囲内の層厚になるように蒸着法等の薄膜形成方法により形成する。
 次に、第1電極(1)を構成する電極層(1b)として、銀、又は銀を主成分とする合金から構成され、12nm以下、好ましくは4~9nmの層厚の範囲内で、蒸着法等の薄膜形成方法により下地層(1a)上に形成し、アノードとなる第1電極(1)を作製する。同時に、第1電極(1)の端部に、外部電源と接続される取り出し電極(16)を蒸着法等の薄膜形成方法を用いて形成する。
 次に、形成した第1電極(1)上に、正孔注入層(3a)、正孔輸送層(3b)、発光層(3c)、電子輸送層(3d)及び電子注入層(3e)を、この順で積層し、有機機能層ユニット(3)を形成する。
 これらの各有機機能層の形成には、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法、蒸着法、印刷法等を適宜選択して適用することができるが、均質な層が得られ易く、かつ、ピンホール等の欠陥が生成しにくい等の点から、真空蒸着法又はスピンコート法が特に好ましい。更に、層ごとに異なる形成法を適用してもよい。
 例えば、これらの各有機機能層の形成に蒸着法を適用する場合、その蒸着条件は使用する化合物の種類等により一概には規定できないが、おおむね、ボート加熱温度として50~450℃の範囲内、真空度として1×10-6~1×10-2Paの範囲内、蒸着速度として0.01~50nm/秒の範囲内、樹脂基板の温度として-50~300℃の範囲内、層厚として0.1~5μmの範囲内で、各条件を適宜選択して形成することが好ましい。
 以上のようにして有機機能層ユニット(3)を形成した後、この上部にカソードとなる第2電極(5a)を、蒸着法やスパッタ法などの各種薄膜形成方法によって形成して、有機EL積層体(10)を作製する。この際、第2電極(5a)は、有機機能層ユニット(3)によって第1電極(1)に対して絶縁状態を保ちつつ、有機機能層ユニット(3)の上方から樹脂基板(13)の周縁に端子部分を引き出した形状にパターン形成する。
 (2)封止工程
 上記積層工程で有機EL積層体(10)を形成した後には、有機機能層ユニット(3)を封止工程により、封止を行う。
 すなわち、第1電極(1)に接続する取り出し電極(16)及び第2電極(5a)の端子部分を露出させて、引き出し電極部(135)を形成した状態で、図9に示すように、樹脂基板(13)上に、少なくとも有機機能層ユニット(3)を覆う形態で、封止材(17)を設ける。
 (3)光照射工程
 本発明に係る有機EL素子(131)の製造方法では、光照射工程で、光照射により発光部(132)と非発光部(133)のパターニングを行い、発光輝度比が5:1~50:1の範囲内となる条件でパターンAを形成することを特徴とする。
 光照射処理方法としては、特に制限はないが、正孔注入層(3a)、正孔輸送層(3b)、電子注入層(3e)、又は電子輸送層(3d)を形成した後に光照射を行う方法、又は、上記封止処理を施した有機EL素子(131)に光照射を行って発光エリアのパターニングを行う方法のいずれであってもよいが、後者の方法が、封止済みの有機EL素子(131)を大気に曝した状態で光照射を行うことができるため、光照射工程の簡略化及び製造コストの低減を図ることができる観点から好ましい。
 本発明における光照射工程とは、有機機能層ユニット(3)における所定のパターン領域に対して光照射し、当該光照射領域を非発光領域化とする工程である。これにより、光照射領域において、有機機能層ユニット(3)の発光機能を失わせて、パターンAを有する有機EL素子(131)を作製することができる。すなわち、光照射を施した領域が非発光部(133)となり、非照射領域が、従来の有機EL素子と同様の発光部(132)となり、所定のパターンAを形成することができる。
 本発明においては、光照射の条件として、発光部(132)と非発光部(133)との発光輝度比が、5:1~50:1の範囲内となる条件であれば特に制限はないが、(1)光照射を施さない状態での輝度が1000cd/cmの駆動電流条件で、光照射後の平均駆動電圧の上昇幅が1.0V以上となる条件、及び(2)前記光照射を施さない状態での輝度が1000cd/cmの駆動電流条件で、光照射前後での平均電流効率の変化率が20%以下となる条件で、発光輝度比が、5:1~50:1とすることにより、パターン形成時に過剰の光照射パワーを付加することなく、短時間で、所望のパターンを形成することができ、パターン形成工程のリードタイムが短く、設備的な負荷も低く、経済性に優れた有機EL素子に所望のパターンを形成することができ、好ましい。
 本発明でいう発光輝度比は、例えば、下記の方法に従って測定することができる。
 パターンAを形成した有機EL素子について、室温が23℃、乾燥窒素ガス雰囲気下で、2.5mA/cmの定電流を印加する。次いで、分光放射輝度計CS-1000(コニカミノルタ社製)を用いて、発光部(132)と非発光部(133)について、それぞれ任意の位置20点における発光輝度を測定し、それぞれの平均値を求め、その各発光輝度の平均値の比率を発光輝度比とする。
 本発明でいう(1)光照射を施さない状態での輝度が1000cd/cmとなる駆動電流条件で、光照射後の平均駆動電圧の上昇幅が1.0V以上とし、光照射前後での電流効率の変化率を20%以下とするためには、照射する光量及び波長を、照射する有機EL素子を構成する材料の特性に合わせ適宜調整することで実現できる。正孔注入層や正孔輸送層、又は電子注入層や電子輸送層に照射する光波長に吸収を有する材料を混合し、当該層の光吸収量を増大させる等の方法も適宜用いることができる。
 光照射領域の通電に要する電圧が非照射領域より高く、かつ光照射領域の発光電流効率が非照射領域のそれとの差異が小さいことは、同電圧において光照射領域への電子、正孔の注入効率が非照射領域より少なくなっていることを意味する。
 従って、光照射により該条件となるよう光パターニングを施した有機EL素子を駆動させた場合には、その有機EL素子の発光領域内の非照射領域に優先的に電子や正孔の注入が行われ、照射領域への電子、正孔の注入量は抑制される。
 一方、光照射領域と非照射領域で、通電に要する電圧差が小さい場合には、双方の領域に電子や正孔が注入される。
 従って、有機EL素子の発光に要する電力効率は、発光量/(素子全体の電流量×電圧)に比例し、発光量はまた電流効率に比例するが、本発明の有機EL素子は、電流効率の劣化を伴うことなく、照射領域、即ち発光領域外の領域に流れる電流は少なく、素子全体の電流量が、照射領域と非照射領域の通電に要する電圧の差が小さい有機EL素子に比較し少なくなり、その電力効率が高くなり、低消費電力の光パターニングを施した有機EL素子を提供することができる。
 本発明に係る光照射工程において、その光照射方法としては、有機機能層ユニット(3)の所定のパターン領域に光照射することにより、当該照射部分を非発光領域とすることができる方法であれば、特定のパターン形成方法に限定されるものではないが、好ましくは、パターンAの形状からなる光不透過性(例えば、紫外線不透過性)のフォトマスク部材を介して光照射し、発光部(132)と非発光部(133)とを形成する方法が好ましい。
 光照射工程において照射する光としては、少なくとも紫外線を含有し、更には可視光又は赤外線を有していてもよい。本発明でいう紫外線とは、その波長がX線よりも長く、可視光の最短波長よりも短い電磁波をいい、具体的には波長領域が、1~400nmの範囲内であるが、好ましくは、適用する照射光の波長としては、355nm、365nm、380nm、405nm等に極大波長を有する照射光を用いることが好ましい。
 照射光の発生手段及び照射手段としては、従来公知の照射装置等を用いて光を発生させて、所定の領域に照射することができる方法であれば、特に限定されない。
 本発明に適用可能な光源としては、例えば、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、水素(重水素)ランプ、希ガス(キセノン、アルゴン、ヘリウム、ネオンなど)放電ランプ、窒素レーザー、エキシマレーザー(XeCl、XeF、KrF、KrClなど)、水素レーザー、ハロゲンレーザー、各種可視(LD)-赤外レーザーの高調波(YAGレーザーのTHG(Third Harmonic Generation)光など)等が挙げられる。
 レーザー光を照射する方法においては、有機機能層ユニット(3)に対してレーザー光をスポット状に照射し、レーザー光源と有機機能層ユニット(3)とを相対移動させることによって、レーザー光照射位置を走査させ、パターン領域に光を照射する方法を用いることができる。
 また、照射光を、マスク部材を介して照射する方法においては、有機機能層ユニット(3)の発光部(132)をマスク部材で遮蔽し、有機機能層ユニット(3)のパターン領域の全面に対して光学フィルターを介した光を照射する方法が挙げられる。
 このような光照射工程は、封止工程の後に行われることが好ましい。ここで、第2電極(5a)が透光性を有していない場合には、光の照射は、透明基材である樹脂基板(13)の光取り出し面(13a)側から行う。この場合、樹脂基板(13)を介して有機機能層ユニット(3)に光を照射する。封止工程後に光照射工程を行うため、封止後の有機EL素子(131)を大気中(開放系)に曝すことが可能であり、光照射工程をチャンバー内等の密閉系で行う必要がない。このため、低コストで、かつ簡易な製造工程で、発光パターンを有する有機EL素子を製造することができる。
 なお、光照射工程は、封止工程の前に行うものであっても良く、本発明の別の態様としては正孔注入層若しくは正孔輸送層を成膜した後、他層の成膜前、又は電子注入層若しくは電子輸送層を成膜した後で、他層の成膜前であることも、発光層にダメージを与える蓋然性が小さくなることより、本発明で規定する発光輝度比を有する有機EL素子を得る上で好適な光照射方法の一つである。
 以上により、所望の発光パターンを有する有機EL素子を製造することができる。
 このような有機EL素子(131)の製造工程においては、1回の真空引きで一貫して有機機能層ユニット(3)から第2電極(5a)までオンラインで作製する方法が好ましいが、途中で真空雰囲気から樹脂基板13を取り出して異なる形成法を施しても構わない。その際、作業を乾燥不活性ガス雰囲気下で行う等の配慮が必要となる。
 このようにして得られた有機EL素子(131)に直流電圧を印加する場合には、アノードである第1電極(1)を+の極性とし、カソードである第2電極(5a)を-の極性として、電圧2~40V程度を印加すると発光が観測できる。また、交流電圧を印加しても良い。なお、印加する交流の波形は任意で良い。
 以下、上述した有機EL素子(131)を構成する主要層の詳細な構成要素とその製造方法について説明する。
 (有機EL素子の構成要素)
 〈樹脂基板〉
 本発明に係る有機EL素子に適用する樹脂基板(以下、基体、基材、支持体等ともいう)において、プラスチック等の種類には特に限定はなく、また、透明であっても不透明であってもよい。樹脂基板側から光を取り出す場合には、樹脂基板は透明であることが必要となる。好ましく用いられる透明な樹脂基板としては、有機EL素子にフレキシブル性を与えることが可能な透明樹脂フィルムである。
 図9における樹脂基板(13)は、基本的に支持体としての樹脂基材と、屈折率が1.4~1.7の範囲内にある1層以上のガスバリアー層で構成されていることが好ましい。
 (1)樹脂基材
 本発明に係る樹脂基材は、従来公知の樹脂フィルム基材を特に制限なく使用できる。本発明で好ましく用いられる樹脂基材は、有機EL素子に必要な耐湿性及び耐気体透過性等のガスバリアー性能を有することが好ましい。
 本発明において、有機EL素子(131)の樹脂基板(13)側が発光面となる場合には、樹脂基材には可視光に対して透光性を有する材料が用いられる。この場合、その光透過率は、70%以上であることが好ましく、75%以上であることがより好ましく、80%以上であることが更に好ましい。
 また、樹脂基材はフレキシブル性を有していることが好ましい。ここでいう「フレキシブル性」とは、23℃、50%RHの環境下で、φ(直径)50mmロールに巻き付け、一定の張力で巻取る前後で割れ等が生じることの無い基材をいい、より好ましくはφ30mmロールに巻き付け可能な基材をいう。
 本発明に適用可能な樹脂基材としては、従来公知の基材を挙げることができ、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ナイロン(Ny)、芳香族ポリアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホネート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリオレフィン、エポキシ樹脂等より構成される樹脂フィルムが挙げられ、更に、シクロオレフィン系やセルロースエステル系の樹脂より構成される樹脂フィルムも用いることができる。また、有機無機ハイブリッド構造を有するシルセスキオキサンを基本骨格とした耐熱透明フィルム(製品名Sila-DEC、チッソ株式会社製)、更には前記樹脂材料を二層以上積層して成る積層型樹脂フィルム等を挙げることができる。
 コストや入手容易性の観点から、PET、PEN、PC、アクリル樹脂等が好ましく用いられる。
 中でも透明性、耐熱性、取り扱いやすさ、強度及びコストの点から、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムが好ましい。
 更に熱膨張時の収縮を最小限にするため、熱アニール等の処理を行った低熱収処理品が最も好ましい。
 樹脂基材の厚さは10~500μmの範囲内が好ましく、より好ましくは20~250μmの範囲内であり、さらに好ましくは30~150μmの範囲内である。樹脂基材の厚さが10~500μmの範囲内とすることにより、安定したガスバリアー性を得られ、また、ロールtoロール方式の搬送に適したものになる。
 (2)ガスバリアー層
 〈2.1〉特性及び形成方法
 本発明において、樹脂基板(13)には、屈折率が1.4~1.7の範囲内の1層以上のガスバリアー層(低屈折率層)が設けられていても良い。このようなガスバリアー層としては、公知の素材を特に制限なく使用でき、無機物又は有機物からなる被膜や、これらの被膜を組み合わせたハイブリッド被膜であっても良い。ガスバリアー層は、JIS-K-7129-1992に準拠した方法で測定された、水蒸気透過度(25±0.5℃、相対湿度90±2%RH)が0.01g/(m・24時間)以下のガスバリアー性フィルムであることが好ましく、また、JIS-K-7126-1987に準拠した方法で測定された酸素透過度が1×10-3ml/(m・24時間・atm)以下、水蒸気透過度が1×10-5g/(m・24時間)以下の高ガスバリアー性フィルムであることがより好ましい。
 このようなガスバリアー層を形成する材料としては、水分や酸素等素子の劣化をもたらすものの浸入を抑制する機能を有する材料であれば良く、例えば、酸化ケイ素、二酸化ケイ素、窒化ケイ素等を用いることができる。更に、当該ガスバリアー層の脆弱さを改良するため、これら無機層に、応力緩和層として有機材料からなる有機層を積層する構造としても良い。無機層と有機層の積層順については特に制限はないが、両者を交互に複数回積層させる構成が好ましい。
 ガスバリアー層の形成方法については、特に限定はなく、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、分子線エピタキシー法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法、大気圧プラズマ重合法、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、コーティング法等を用いることができる。
 〈2.2〉無機前駆体化合物による形成方法
 また、ガスバリアー層の形成方法として、上記記載の成膜方法の他に、樹脂基材上に、少なくとも1層の無機前駆体化合物を含有する塗布液を塗布して塗膜を形成した後、当該塗膜に、エキシマランプ等で改質処理を施して無機層(ガスバリアー層)を形成する方法であってもよい。
 塗布方法としては、従来公知の湿式塗布方式を適用することができ、例えば、ローラーコート法、フローコート法、インクジェット法、スプレーコート法、プリント法、ディップコート法、流延成膜法、バーコート法、グラビア印刷法等が挙げられる。
 塗膜の厚さは、目的に応じて適切に設定され得る。例えば、塗膜の厚さは、乾燥後の層厚が好ましくは0.001~10μmの範囲内であり、さらに好ましくは0.01~10μmの範囲内であり、最も好ましくは0.03~1μmの範囲内となるように設定することが好ましい。
 本発明に用いられる無機前駆体化合物とは、特定の雰囲気下で真空紫外線(エキシマ光)照射によって金属酸化物や金属窒化物や金属酸化窒化物を形成しうる化合物であれば特に限定されないが、本発明において、ガスバリアー層の形成に適する化合物としては、特開平8-112879号公報に記載されているように比較的低温で改質処理され得る化合物が好ましい。
 具体的には、Si-O-Si結合を有するポリシロキサン(ポリシルセスキオキサンを含む)、Si-N-Si結合を有するポリシラザン、Si-O-Si結合とSi-N-Si結合の両方を含むポリシロキサザン等を挙げることができる。これらは2種以上を混合して使用することができる。また、異なる化合物を逐次積層したり、同時積層したりしても使用可能である。
 〔第1電極:透明電極〕
 本発明に係る有機EL素子を構成する第1電極(1)は、通常、有機EL素子に使用可能な全ての電極を適用することができる。具体的には、アルミニウム、銀、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/同混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属、ITO、ZnO、TiO、SnO等の酸化物半導体等が挙げられる。
 本発明においては、第1電極としては透明電極であることが好ましい。
 例えば、図9に示すように、第1電極(1)は、樹脂基板(13)側から、下地層(1a)と、この上部に成膜された電極層(1b)とを順に積層した2層構造である。このうち、電極層(1b)は、例えば、銀又は銀を主成分とする合金を用いて構成された層であり、下地層(1a)は、例えば、窒素原子を含んだ化合物を用いて構成された層である。
 なお、第1電極(1)でいう透明とは、波長550nmでの光透過率が50%以上であることをいう。また、電極層(1b)でいう「銀を主成分とする」とは、電極層1b中における銀の含有量が98質量%以上であることをいう。
 (1)下地層
 下地層(1a)は、電極層(1b)の樹脂基板(13)側に設けられる層である。下地層(1a)を構成する材料としては、特に限定されるものではなく、銀又は銀を主成分とする合金からなる電極層(1b)の成膜に際し、銀の凝集を抑制できるものであれば良く、例えば、窒素原子を含んだ含窒素化合物等が挙げられる。
 (2)電極層
 電極層(1b)は、銀又は銀を主成分とした合金を用いて構成された層であって、下地層(1a)上に成膜されることが好ましい。
 このような電極層(1b)の成膜方法としては、塗布法、インクジェット法、コーティング法、ディップ法等のウェットプロセスを用いる方法や、蒸着法(抵抗加熱、EB法など)、スパッタ法、CVD法等のドライプロセスを用いる方法等が挙げられる。中でも、蒸着法が好ましく適用される。
 〔有機機能層ユニット〕
 (1)発光層
 有機機能層ユニット(3)には、少なくとも発光層(3c)が含まれる。
 本発明に用いられる発光層(3c)には、発光材料としてリン光発光化合物が含有されていることが好ましい。なお、発光材料として、蛍光材料が使用されても良いし、リン光発光化合物と蛍光材料とを併用しても良い。
 発光層(3c)は、電極又は電子輸送層(3d)から注入された電子と、正孔輸送層(3b)から注入された正孔とが再結合して発光する層であり、発光する部分は発光層(3c)の層内であっても発光層(3c)と隣接する層との界面であっても良い。
 このような発光層(3c)としては、含まれる発光材料が発光要件を満たしていれば、その構成には特に制限はない。また、同一の発光スペクトルや発光極大波長を有する層が複数層あっても良い。この場合、各発光層(3c)間には、非発光性の中間層(図示略)を有していることが好ましい。
 発光層(3c)の膜厚の総和は1~100nmの範囲内にあることが好ましく、より低い駆動電圧を得ることができることから1~40nmの範囲内であることがより好ましい。
 なお、発光層(3c)の膜厚の総和とは、発光層3c間に非発光性の中間層が存在する場合には、当該中間層も含む膜厚である。但し、複数の発光層ユニットを、中間コネクター部を介し積層する、いわゆるタンデム型素子の場合には、ここでいう発光層とは各発光ユニット内の発光層部分を指す。
 複数層を積層した構成の発光層(3c)の場合、個々の発光層の膜厚としては、1~50nmの範囲内に調整することが好ましく、更に、1~20nmの範囲内に調整することがより好ましい。積層された複数の発光層が、青、緑、赤のそれぞれの発光色に対応する場合、青、緑、赤の各発光層の膜厚の関係については、特に制限はない。
 以上のような発光層(3c)は、公知の発光材料やホスト化合物を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法、インクジェット法等の公知の薄膜形成方法により成膜して形成することができる。
 また、発光層(3c)は、複数の発光材料を混合しても良い。
 発光層3cの構成として、ホスト化合物(発光ホスト等ともいう)、発光材料(発光ドーパントともいう)を含有し、発光材料より発光させることが好ましい。
 本発明に適用可能な発光ドーパントとしては、例えば、国際公開第2005/076380号、国際公開第2010/032663号、国際公開第第2008/140115号、国際公開第2007/052431号、国際公開第2011/134013号、国際公開第2011/157339号、国際公開第2010/086089号、国際公開第2009/113646号、国際公開第2012/020327号、国際公開第2011/051404号、国際公開第2011/004639号、国際公開第2011/073149号、特開2012-069737号公報、特開2009-114086号公報、特開2003-81988号公報、特開2002-302671号公報、特開2002-363552号公報等に記載の化合物を挙げることができる。
 また、ホスト化合物としては、例えば、特開2001-257076号公報、同2002-308855号公報、同2001-313179号公報、同2002-319491号公報、同2001-357977号公報、同2002-334786号公報、同2002-8860号公報、同2002-334787号公報、同2002-15871号公報、同2002-334788号公報、同2002-43056号公報、同2002-334789号公報、同2002-75645号公報、同2002-338579号公報、同2002-105445号公報、同2002-343568号公報、同2002-141173号公報、同2002-352957号公報、同2002-203683号公報、同2002-363227号公報、同2002-231453号公報、同2003-3165号公報、同2002-234888号公報、同2003-27048号公報、同2002-255934号公報、同2002-260861号公報、同2002-280183号公報、同2002-299060号公報、同2002-302516号公報、同2002-305083号公報、同2002-305084号公報、同2002-308837号公報、米国特許出願公開第2003/0175553号明細書、米国特許出願公開第2006/0280965号明細書、米国特許出願公開第2005/0112407号明細書、米国特許出願公開第2009/0017330号明細書、米国特許出願公開第2009/0030202号明細書、米国特許出願公開第2005/238919号明細書、国際公開第2001/039234号、国際公開第2009/021126号、国際公開第2008/056746号、国際公開第2004/093207号、国際公開第2005/089025号、国際公開第2007/063796号、国際公開第2007/063754号、国際公開第2004/107822号、国際公開第2005/030900号、国際公開第2006/114966号、国際公開第2009/086028号、国際公開第2009/003898号、国際公開第2012/023947号、特開2008-074939号公報、特開2007-254297号公報、EP第2034538号明細書等に記載されている化合物を挙げることができる。
 (2)注入層
 注入層とは、駆動電圧低下や発光輝度向上のために電極と発光層(3c)の間に設けられる層のことで、「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極材料」(123~166頁)に、その詳細が記載されており、正孔注入層(3a)と電子注入層(3e)とがある。
 注入層は、必要に応じて設けることができる構成層である。正孔注入層(3a)であれば、アノードと発光層(3c)又は正孔輸送層(3b)の間、電子注入層(3e)であればカソードと発光層(3c)又は電子輸送層(3d)との間に存在させても良い。
 正孔注入層(3a)は、特開平9-45479号公報、同9-260062号公報、同8-288069号公報等にもその詳細が記載されており、具体例として、銅フタロシアニンに代表されるフタロシアニン層、酸化バナジウムに代表される酸化物層、アモルファスカーボン層、ポリアニリン(エメラルディン)やポリチオフェン等の導電性高分子を用いた高分子層等が挙げられる。また、特表2003-519432号公報に記載される材料を使用することも好ましい。
 電子注入層(3e)は、特開平6-325871号公報、同9-17574号公報、同10-74586号公報等にもその詳細が記載されており、具体的にはストロンチウムやアルミニウム等に代表される金属層、フッ化カリウムに代表されるアルカリ金属ハライド層、フッ化マグネシウムに代表されるアルカリ土類金属化合物層、酸化モリブデンに代表される酸化物層等が挙げられる。本発明においては、電子注入層(3e)はごく薄い膜であることが望ましく、素材にもよるがその膜厚は1nm~10μmの範囲が好ましい。
 (3)正孔輸送層
 正孔輸送層(3b)は、正孔を輸送する機能を有する正孔輸送材料からなり、広い意味で正孔注入層(3a)、電子阻止層も正孔輸送層(3b)に含まれる。正孔輸送層(3b)は単層又は複数層設けることができる。
 正孔輸送材料としては、正孔の注入又は輸送、電子の障壁性のいずれかの特性を有するものであり、有機物、無機物のいずれであっても良い。例えば、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、また、導電性高分子オリゴマー、特にチオフェンオリゴマー等が挙げられる。
 正孔輸送材料としては、上記のものを使用することができるが、更に、ポルフィリン化合物、芳香族第3級アミン化合物及びスチリルアミン化合物、特に芳香族第3級アミン化合物を用いることが好ましい。
 芳香族第3級アミン化合物及びスチリルアミン化合物の代表例としては、例えば、N,N,N′,N′-テトラフェニル-4,4′-ジアミノフェニル;N,N′-ジフェニル-N,N′-ビス(3-メチルフェニル)-〔1,1′-ビフェニル〕-4,4′-ジアミン(略称:TPD);2,2-ビス(4-ジ-p-トリルアミノフェニル)プロパン;1,1-ビス(4-ジ-p-トリルアミノフェニル)シクロヘキサン;N,N,N′,N′-テトラ-p-トリル-4,4′-ジアミノビフェニル;1,1-ビス(4-ジ-p-トリルアミノフェニル)-4-フェニルシクロヘキサン;ビス(4-ジメチルアミノ-2-メチルフェニル)フェニルメタン;ビス(4-ジ-p-トリルアミノフェニル)フェニルメタン;N,N′-ジフェニル-N,N′-ジ(4-メトキシフェニル)-4,4′-ジアミノビフェニル;N,N,N′,N′-テトラフェニル-4,4′-ジアミノジフェニルエーテル;4,4′-ビス(ジフェニルアミノ)クオードリフェニル;N,N,N-トリ(p-トリル)アミン;4-(ジ-p-トリルアミノ)-4′-〔4-(ジ-p-トリルアミノ)スチリル〕スチルベン;4-N,N-ジフェニルアミノ-(2-ジフェニルビニル)ベンゼン;3-メトキシ-4′-N,N-ジフェニルアミノスチルベンゼン;N-フェニルカルバゾール、さらには米国特許第5,061,569号明細書に記載されている2個の縮合芳香族環を分子内に有するもの、例えば、4,4′-ビス〔N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ〕ビフェニル(略称:NPD)、特開平4-308688号公報に記載されているトリフェニルアミンユニットが3つスターバースト型に連結された4,4′,4″-トリス〔N-(3-メチルフェニル)-N-フェニルアミノ〕トリフェニルアミン(略称:MTDATA)等が挙げられる。
 さらにこれらの材料を高分子鎖に導入した、又はこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。また、p型-Si、p型-SiC等の無機化合物も正孔注入材料、正孔輸送材料として使用することができる。
 また、特開平11-251067号公報、J.Huang et.al.,Applied Physics Letters,80(2002),p.139に記載されているようないわゆる、p型正孔輸送材料を用いることもできる。本発明においては、より高効率の発光素子が得られることから、これらの材料を用いることが好ましい。
 正孔輸送層(3b)は、上記正孔輸送材料を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法を含む印刷法、LB法等の公知の方法により、薄膜化することにより形成することができる。正孔輸送層(3b)の膜厚については特に制限はないが、通常は5nm~5μm程度、好ましくは5~200nmである。この正孔輸送層3bは、上記材料の1種又は2種以上からなる一層構造であっても良い。
 また、正孔輸送層(3b)の材料に不純物をドープして輸送性を高くすることもできる。その例としては、特開平4-297076号公報、特開2000-196140号公報、同2001-102175号公報、J.Appl.Phys.,95,5773(2004)等に記載されたものが挙げられる。
 (4)電子輸送層
 電子輸送層(3d)は、電子を輸送する機能を有する材料からなり、広い意味で電子注入層(3e)、正孔阻止層(図示略)も電子輸送層(3d)に含まれる。電子輸送層(3d)は単層構造又は複数層の積層構造として設けることができる。
 単層構造の電子輸送層(3d)、及び、積層構造の電子輸送層(3d)において、発光層(3c)に隣接する層部分を構成する電子輸送材料(正孔阻止材料を兼ねる)としては、カソードより注入された電子を発光層(3c)に伝達する機能を有していれば良い。このような材料としては従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いることができる。例えば、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン、アントロン誘導体及びオキサジアゾール誘導体等が挙げられる。さらに、上記オキサジアゾール誘導体において、オキサジアゾール環の酸素原子を硫黄原子に置換したチアジアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有するキノキサリン誘導体も、電子輸送層3dの材料として用いることができる。さらにこれらの材料を高分子鎖に導入した、又はこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。
 また、8-キノリノール誘導体の金属錯体、例えば、トリス(8-キノリノール)アルミニウム(略称:Alq)、トリス(5,7-ジクロロ-8-キノリノール)アルミニウム、トリス(5,7-ジブロモ-8-キノリノール)アルミニウム、トリス(2-メチル-8-キノリノール)アルミニウム、トリス(5-メチル-8-キノリノール)アルミニウム、ビス(8-キノリノール)亜鉛(略称:Znq)等、及びこれらの金属錯体の中心金属がIn、Mg、Cu、Ca、Sn、Ga又はPbに置き替わった金属錯体も、電子輸送層3dの材料として用いることができる。
 電子輸送層(3d)は、上記材料を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法を含む印刷法、LB法等の公知の方法により、薄膜化することにより形成することができる。電子輸送層(3d)の膜厚については特に制限はないが、通常は5nm~5μm程度、好ましくは5~200nmである。電子輸送層(3d)は上記材料の1種又は2種以上からなる一層構造であっても良い。
 (5)阻止層
 阻止層としては、正孔阻止層及び電子阻止層が挙げられ、有機機能層ユニット3として、上記各機能層の他に、更に設けられていても良い。例えば、特開平11-204258号公報、同11-204359号公報、及び「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の237頁等に記載されている正孔阻止(ホールブロック)層がある。
 正孔阻止層とは、広い意味では、電子輸送層(3d)の機能を有する。正孔阻止層は、電子を輸送する機能を有しつつ正孔を輸送する能力が著しく小さい正孔阻止材料からなり、電子を輸送しつつ正孔を阻止することで電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。また、前記電子輸送層(3d)の構成を必要に応じて、正孔阻止層として用いることができる。正孔阻止層は、発光層(3c)に隣接して設けられていることが好ましい。
 一方、電子阻止層とは、広い意味では、正孔輸送層(3b)の機能を有する。電子阻止層は、正孔を輸送する機能を有しつつ電子を輸送する能力が著しく小さい材料からなり、正孔を輸送しつつ電子を阻止することで電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。また、前記正孔輸送層(3b)の構成を必要に応じて電子阻止層として用いることができる。
本発明において、正孔阻止層の膜厚としては、好ましくは3~100nmの範囲内であり、さらに好ましくは5~30nmの範囲内である。
 (第2電極)
 第2電極(5a)は、有機機能層ユニット(3)に電子を供給するカソードとして機能する電極膜であり、金属、合金、有機又は無機の導電性化合物、及びこれらの混合物により構成されている。具体的には、アルミニウム、銀、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属、インジウムドープ酸化スズ(ITO)、ZnO、TiO、SnO等の酸化物半導体等が挙げられる。
 第2電極(5a)は、これらの導電性材料を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより作製することができる。また、第2電極(5a)としてのシート抵抗は、数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常5nm~5μmの範囲内、好ましくは5~200nmの範囲内で選ばれる。
 (取り出し電極)
 取り出し電極は、第1電極(1)と外部電源とを電気的に接続するものであって、その材料としては特に限定されるものではなく、公知の電極材料を好適に使用できるが、例えば、3層構造からなるMAM電極(Mo/Al-Nd合金/Mo)等の金属膜を用いることができる。
 (補助電極)
 補助電極(15)は、第1電極(1)の抵抗値を下げる目的で設けるものであって、第1電極(1)の電極層(1b)に接して設けられる。補助電極(15)を形成する材料は、金、白金、銀、銅、アルミニウム等の抵抗値が低い金属材料が好ましい。これらの金属材料は、光透過性が低いため、光取り出し面13aからの発光光(h)の取り出しの影響のない範囲でパターン形成される。
 このような補助電極(15)の形成方法としては、蒸着法、スパッタリング法、印刷法、インクジェット法、エアロゾルジェット法等が挙げられる。補助電極15の線幅は、光を取り出す開口率の観点から50μm以下であることが好ましく、補助電極(15)の厚さは、導電性の観点から1μm以上であることが好ましい。
 (封止材)
 図9に示すように、有機EL素子(131)において、封止材(17)は、有機EL積層体(10)の表示領域を覆うように配置されておればよく、凹板状でも、平板状でもよい。また、透明性及び電気絶縁性は特に限定されない。
 図9に記載の封止材(17)を例に詳細を説明する。封止材(17)は、有機EL積層体(10)を覆うものであって、板状(フィルム状)の封止材で、接着剤(19)によって樹脂基板(13)側に固定されるものであっても良く、また、封止膜であっても良い。このような封止材(17)は、例えば、図9に例示するように、有機EL素子(131)における第1電極(1)に接続している取出し電極(16)及び第2電極(5a)の端子部分を露出させ、少なくとも有機機能層ユニット(3)を覆う状態で設けられている。また、封止材(17)に電極を設け、有機EL素子(131)の第1電極(1)及び第2電極(5a)の端子部分と、この電極とを導通させるような構成であってもよい。
 板状(フィルム状)の封止材を構成する材料としては、例えば、ガラス板、ポリマー板/フィルム、金属板/フィルム等が挙げられる。ガラス板としては、特に、ソーダ石灰ガラス、バリウム・ストロンチウム含有ガラス、鉛ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラス、石英等を挙げることができる。また、ポリマー板としては、ポリカーボネート、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルファイド、ポリサルフォン等を挙げることができる。金属板としては、ステンレス、鉄、銅、アルミニウム、マグネシウム、ニッケル、亜鉛、クロム、チタン、モリブテン、シリコン、ゲルマニウム及びタンタルからなる群から選ばれる一種以上の金属又は合金からなるものが挙げられる。
 なかでも、有機EL素子を薄膜化できるということから、封止材(17)としてポリマー基板や金属基板を薄型のフィルム状にしたものを好ましく使用することができる。
 更には、フィルム状としたポリマー基板は、JIS K 7126-1987に準拠した方法で測定された酸素透過度が1×10-3ml/(m・24h・atm)以下、JIS K 7129-1992に準拠した方法で測定された水蒸気透過度(25±0.5℃、相対湿度90±2%RH)が、1×10-3g/(m・24h)以下のものであることが好ましい。
 また、図9に記載のように、板状の封止材(17)を樹脂基板(13)側に固定するための接着剤(19)としては、封止材(17)と樹脂基板(13)との間に挟持された有機EL積層体(10)を封止するためのシール剤として用いられる。このような接着剤(19)は、具体的には、アクリル酸系オリゴマー、メタクリル酸系オリゴマーの反応性ビニル基を有する光硬化及び熱硬化型接着剤、2-シアノアクリル酸エステル等の湿気硬化型等の接着剤を挙げることができる。
 また、このような接着剤(19)としては、エポキシ系等の熱硬化型及び化学硬化型(二液混合)を挙げることができる。また、ホットメルト型のポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィンを挙げることができる。また、カチオン硬化タイプの紫外線硬化型エポキシ樹脂接着剤を挙げることができる。
 (その他の構成層)
 なお、図9においてはその記載を省略したが、有機機能層(3)を挟み、樹脂基板(13)と対向する側の面には保護膜又は保護板を設けても良い。また、必要に応じて、偏光部材、ハーフミラー部材、黒色フィルター等を設けてもよい。
 〔有機ELモジュール〕
 有機ELモジュール(115)は、上記説明した有機ELパネル(106)と、電気接続ユニットとして、フレキシブルプリント回路FPC(107)及びプリント配線基板PCBで構成されている。
 図10は、本発明に係る有機ELパネルを具備した有機ELモジュールの構成の一例を示す概略上面図である。
 図10に示す有機ELモジュール(115)では、特定の表示パターンを有する有機ELパネル(106)と、フレキシブルプリント回路(107)による配線状態を示しており、ここではプリント配線基板(PCB)の記載は省略している。
 フレキシブルプリント回路FPC(107)は、フレキシブル基板(141)上に、有機EL素子の引き出し配線(135)を介して、駆動電流を供給するための配線回路部(142)と、タッチセンサーとして機能させるための静電容量型の検出回路部(143)により構成されている。
 フレキシブルプリント回路FPC(107)を構成するフレキシブル基板(141)としては、透明で可撓性を有し、かつ十分な機械的強度を備えたプラスチック材料であれば特に制限はなく、ポリイミド樹脂(PI)、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリエチレンナフタレート樹脂(PEN)、シクロオレフィン樹脂(COP)等が挙げられるが、好ましくは、ポリイミド樹脂(PI)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリエチレンナフタレート樹脂(PEN)が好ましい。
 また、配線回路部(142)と検出回路部(143)は、導電性を有する金属材料で構成されていることが好ましく、例えば、金、銀、銅、ITO等を挙げることができるが、本発明では、銅により形成することが好ましい。
 〔光取出しフィルム〕
 有機EL素子は、空気よりも屈折率の高い層(屈折率1.6~2.1程度の範囲内)の内部で発光し、発光層で発生した光のうち15%から20%程度の光しか取り出せないことが一般的に言われている。これは、臨界角以上の角度θで界面(樹脂基板と空気との界面)に入射する光は、全反射を起こし素子外部に取り出すことができないことや、透明電極ないし発光層と樹脂基板との間で光が全反射を起こし、光が透明電極ないし発光層を導波し、結果として、光が有機EL素子の側面方向に逃げるためである。
 この光の取り出しの効率を向上させる手段として、本発明に係る有機ELパネルでは、有機ELデバイス上に、光取出しフィルムを設けることが好ましい。この光取出しフィルムは、アウトカップリングフィルム(OCF)とも呼ばれている。
 光取出し方法としては、例えば、フィルム基板表面に凹凸を形成し、樹脂基板と空気界面での全反射を防ぐ方法(例えば、米国特許第4774435号明細書に記載されている方法。)、基板に集光性を持たせることにより効率を向上させる方法(例えば、特開昭63-314795号公報に記載されている方法。)、素子の側面等に反射面を形成する方法(例えば、特開平1-220394号公報に記載されている方法。)、基板と発光体の間に中間の屈折率を持つ平坦層を導入し、反射防止膜を形成する方法(例えば、特開昭62-172691号公報に記載されている方法。)、基板と発光体の間に基板よりも低屈折率を持つ平坦層を導入する方法(例えば、特開2001-202827号公報に記載されている方法。)、基板、透明電極層や発光層のいずれかの層間(含む、基板と外界間)に回折格子を形成する方法(特開平11-283751号公報に記載されている方法。)、基板と発光体の間に有機層又は基板よりも高屈折率の散乱層を設ける方法などが挙げられる。
 本発明に係る有機ELパネルにおいては、OCF(アウトカップリングフィルム)としては、例えば、フィルム上の光取出し側に、マイクロレンズ状の構造を多数設けたマイクロレンズフィルム、レンチキュラーフィルム、光散乱性の微粒子を含む光散乱性フィルム、表面をランダムな凹凸に処理した拡散フィルム、内部屈折率分布型フィルム、回折格子層を含む光拡散フィルムを挙げることができ、例えば、特許第2822983号、特開2001-33783号、特開2001-56461号、特開平6-18706号、特開平10-20103号、特開平11-160505号、特開平11-305010号、特開平11-326608号、特開2000-121809号、特開2000-180611号および特開2000-338310号の各公報にその詳細が記載されているフィルムを挙げることができる。特に、安価で、かつ大量生産可能なフィルムとして、微粒子を混入させた光散乱性フィルムを用いることが好ましい。
 このような光散乱性フィルムに適用可能な微粒子としては、無機金属微粒子(例えば、シリカ微粒子)や透光性樹脂微粒子を用いることができる。
 本発明に係る光取出しフィルム、例えば、OCFの上面、下面、又はフィルム内部に、光遮蔽インクを用いて、光透過部と光遮蔽部とを有するパターンBを有する印刷層を形成する。パターンBの形成方法としては、例えば、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法、フォトリソグラフィー法等の印刷方式や、蒸着法を適宜選択して適用することができるが、本発明においては、その中でもスクリーン印刷法により、光遮蔽材料を含むインクを用いて、パターンBを形成する方法が好ましい。
 次に、OCF上に、透過部(121)と光遮蔽部(122)から構成されるパターンBを形成する方法について、図を用いて説明する。
 図11A~図11Cは、本発明に適用可能な光透過部と光遮蔽部とを有するアウトカップリングフィルムの作製方法の一例を示す概略断面図である。
 図11Aには、光取り出しフィルムの一例であるマイクロレンズフィルムの構成を示してある。光取り出しフィルム(120)は、光透過性樹脂基材(123)の光取り出し側表面に、複数の半球状のマイクレンズ(125)が配置されている。
 このような構成を有するマイクロレンズフィルムに透過部(121)と光遮蔽部(122)から構成されるパターンBを形成する場合には、図11Bに示すように、光取り出しフィルム(120)であるマイクロレンズフィルム(125)の裏面側に、透過部(121)と光遮蔽部(122)から構成される印刷層を、例えば、スクリーン印刷法により形成して、パターンBを付与した光取り出しフィルム(120A)を作製し、図3に示すような構成の有機ELパネルに適用される。
 また、図11Cで示すように、光取り出しフィルム(120)であるマイクロレンズフィルムの表面側に、透過部(121)と光遮蔽部(122)から構成される印刷層を、例えば、スクリーン印刷法により形成して、パターンBを付与した光取り出しフィルム(120A)を用いることもできる。
 印刷層の形成に用いるインクとしては、特に、光遮蔽効果を発現し、耐擦性に優れた膜を形成することができるインクであれば特に制限はない。例えば、遮光性の顔料(例えば、黒色顔料等)と、紫外線硬化型樹脂成分とを含む光遮光性インクを用い、スクリーン印刷法により、光遮蔽部(122)に当該インクを付与した後、紫外線を照射して硬化させることにより形成することができる。
 また、形成する印刷層の膜厚も、所望の光遮蔽効果を発現できれば特に制限はなく、0.1~100μmの範囲内であり、好ましくは0.5~50μmの範囲内であり、さらに好ましくは、1~30μmの範囲内である。
 また、印刷層の形成に用いるスクリーン印刷法とは、広く一般的知られている印刷方法であり、スクリーン印刷用マスクを用い、オープンスキージにより、光遮蔽部形成用のインクを光透過性樹脂基材(123)上に塗布、乾燥して、透過部(121)と光遮蔽部(122)から構成されるパターンBを形成する印刷方法である。
 図12A~図12Dは、本発明に適用可能な光透過部と光遮蔽部とを有するアウトカップリングフィルムの他の作製方法を示す概略断面図である。
 図12A~図12Dで示す方法では、光取り出しフィルム(120)として、光散乱性フィルム(127)を用いて、透過部(121)と光遮蔽部(122)とで構成されるパターンBを形成する方法について示してある。
 図12Aには、光取り出しフィルム(120)の一例として、光散乱性フィルム(127)の構成を示してある。光散乱フィルム(127)は、光透過性樹脂基材(123)中に、光散乱性微粒子(126)を含有している。光散乱性微粒子(126)としては、無機微粒子(例えば、シリカ微粒子)や透光性樹脂微粒子が挙げられる。
 図12Bには、光散乱性フィルム(127)の上面側(光取り出し側)に、光遮蔽部形成用のインクを用いて、透過部(121)と光遮蔽部(122)から構成される印刷層(124)を、スクリーン印刷法により形成して、パターンBを付与した光取り出しフィルム(127A)を作製し、例えば、図2に示すような構成の有機ELパネルにおけるパターンBを付与した光取出しフィルム(120A)として適用される。
 図12Cには、同様の方法で、光散乱性フィルム(127)の下面側(有機ELデバイスに隣接する面)に、光遮蔽部形成用のインクを用いて、透過部(121)と光遮蔽部(122)から構成される印刷層(124)を、スクリーン印刷法により形成して、パターンBを付与した光取り出しフィルム(127A)を作製し、図3に示すような構成の有機ELパネルにおけるパターンBを付与した光取出しフィルム(120A)として適用される。
 図12Dには、スクリーン印刷法により、光遮蔽部形成用のインクを光散乱性フィルム(127)中に含浸させて、透過部(121)と光遮蔽部(122)から構成されるパターンBを形成した光取り出しフィルム(127A)とする例であり、図4に示すような構成の有機ELパネルにおけるパターンBを付与した光取出しフィルム(120A)として適用される。
 〔トップカバー〕
 本発明においては、パターンBを形成する補助部材として、図5で示すように、トップカバー(110)上に透過部(111)と光遮蔽部(112)から構成されるパターンBを有するトップカバー(110A)を形成することができる。
 本発明の有機ELパネルに適用ざれるトップカバー(110)を構成するトップカバー基材(113)としては、ソーダ灰ガラス、クリスタルガラス、石英ガラス、偏光ガラス、積層ガラス、強化カバーガラス、合わせガラス等のガラス基材や、ポリイミド樹脂(PI)、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリエチレンナフタレート樹脂(PEN)、シクロオレフィン樹脂(COP)等のプラスチック基材から選択して用いることができる。
 また、トップカバー基材(113)の上面部又は下面部に、透過部(111)と光遮蔽部(112)から構成されるパターンBを形成する方法としては、光取り出しフィルムにパターンBを形成する方法と同様にして、光遮蔽部形成用のインクを用いて、透過部(111)と光遮蔽部(112)から構成される印刷層(114)を、スクリーン印刷法により、トップカバー基材(113)の上面部又は下面部に形成して、パターンBを付与したトップカバー(110A)を作製し、図5~図7に示すような構成の有機ELパネル(106)に適用される。
 《情報機器の全体構成》
 次いで、本発明の有機ELパネルを有する有機ELモジュールを具備した情報機器について、その構成を説明する。
 図13は、主表示画面(101)と副表示画面(102A)とを有し、当該副表示画面(102A)が主表示画面(101)と同一面側に配置されている本発明の情報機器の全体構成(表面側)の一例を示す概略図である。
 図13に示す情報機器(100)は、本発明の有機ELパネルを具備した有機ELモジュールで構成される表面側の副表示画面(102A)と、液晶表示デバイス等で構成される主表示画面(101)等を備えて構成されている。主表示画面(101)を構成する液晶表示装置としては、従来公知の液晶表示装置を用いることができる。
 副表示画面(102A)は、それぞれ複数の本発明の有機ELパネルを有し、表示パターンが異なるアイコン表示部(103A~103C)が配置され、各アイコン表示では、有機ELパネルの発光時には、図13で例示したような各種の表示パターンの発光が視認される。また、有機ELパネルが非発光状態である場合には、各種表示パターンは視認されない。なお、図13に示されるアイコン表示部に示した表示パターンの形状は、一例であってこれらに限られるものでなく、いずれの図形、文字、模様等であっても良い。
 図14は、図13で示した表面側の副表示画面(102)を構成する有機ELモジュール群の構成の一例を示す概略図である。
 図14においては、有機モジュールから構成されるそれぞれ表示パターンが異なるアイコン表示部(103A~103C)において、各引き出し電極(135A及び135B)に、フレキシブルプリント回路(FPC、107)の配線回路(142)が接続されており、配線回路(142)を介して、各アイコン表示部を構成する有機ELパネルに電力が供給される。符号141は、ポリイミド等で構成されるフレキシブル基板である。
 次いで、図15に、図13で例示した表面側に主表示画面(101)と、副表示画面(102A)を有する情報機器(100)の概略断面図を示す。
 図15に示す情報機器(100)では、表面側にカバーガラス(104)が配置され、主表示画面(101)としては、その下面側に、液晶パネル(105)が配置され、更にその下部には、駆動用電力である電池(不図示)や情報機器の制御部材(不図示)等が収納されている。一方、副表示画面(102A)の下部には、表示パターンA及び表示パターンBを有する本発明の有機ELパネル(106)が配置され、当該有機ELパネル(106)は、電気接続ユニットであるフレキシブルプリント回路(107)を介して、駆動を制御するプリント配線基板(108)に接続されている。
 また、前記液晶パネル(105)も、フレキシブルプリント回路(107)を介して、プリント配線基板(108)に接続されている。また、有機ELパネル(106)の引き出し電極部とフレキシブルプリント回路(107)とを電気的に接続する場合には、導電性接着剤を用いて接合する。導電性接着剤としては、導電性を備えた部材であれば特に制限はないが、異方性導電膜(ACF)、導電性ペースト、又は金属ペーストであることが好ましい態様である。
 異方性導電膜(ACF)とは、例えば、熱硬化性樹脂に混ぜ合わせた導電性を持つ微細な導電性粒子を有する層を挙げることができる。本発明に用いることができる導電性粒子含有層としては、異方性導電部材としての導電性粒子を含有する層であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。本発明に係る異方性導電部材として用いることができる導電性粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属粒子、金属被覆樹脂粒子などが挙げられる。市販されているACFとしては、例えば、MF-331(日立化成製)などの、樹脂フィルムにも適用可能な低温硬化型のACFを挙げることができる。
 また、金属ペーストとしては、市販されている金属ナノ粒子ペーストである、銀粒子ペースト、銀-パラジウム粒子ペースト、金粒子ペースト、銅粒子ペースト等を適宜選択して用いることができる。金属ペーストとしては、例えば、大研化学社から販売されている有機EL素子基板用銀ペースト(CA-6178、CA-6178B、CA-2500E、CA-2503-4、CA-2503N、CA-271等、比抵抗値:15~30mΩ・cm、スクリーン印刷法で形成、硬化温度:120~200℃)、LTCC用ペースト(PA-88(Ag)、TCR-880(Ag)、PA-Pt(Ag・Pt))、ガラス基板用銀ペースト(US-201、UA-302、焼成温度:430~480℃)等を挙げることができる。
 そして、主表示画面(101)と、副表示画面(102A)の外周部には、金属製又はプラスチック製の筐体(109)が配置されている。
 本発明の情報機器においては、主表示画面と副表示画面とを有し、本発明の有機ELモジュールにより構成されているアイコン表示部である副表示画面を、主表示画面と反対の面側に配置することができる。
 図16に、副表示画面が裏面側にある本発明の情報機器の全体構成(裏面側)概略図の一例を示す。
 図16においては、情報機器の裏面側(100B)に、副表示画面部(102B)として、本発明の有機ELパネルを具備した有機ELモジュール(115)を配置した例を示してある。
 図17は、副表示画面(102B)が裏面側にもある本発明の情報機器の構成の一例を示す概略断面図で、副表示画面(102B)が、表面側と裏面側の双方に配置されている例を示してある。
 図17に示す情報機器(100)の断面図の構成は、先に図15で説明した構成と主表示画面(101)の構成と、表面側の副表示画面(102A)の構成は同じであるが、更に、裏面側に副表示画面(102B)を有し、光透過性の保護部材(F)の上部に、有機ELパネル(106)と、それに電気的に接続されているフレキシブルプリント回路(107)が配置され、フレキシブルプリント回路(107)はプリント配線回路PCB(108)に接続された構成である。
 本発明の有機ELパネルは、アイコンやロゴパターンの表示パターンとして、低消費電力で、発光均一性に優れ、かつ高い発光輝度比を得ることができるとともに、製造過程での製造時間が短縮化され、生産効率に優れた表示パターンを備えており、スマートフォンやタブレット等の各種情報機器に好適に利用できる。
 1 第1電極
 1a 下地層
 1b 電極層
 3 有機機能層ユニット
 3a 正孔注入層
 3b 正孔輸送層
 3c 発光層
 3d 電子輸送層
 3e 電子注入層
 5a 第2電極
 10 有機EL素子
 13 樹脂基板
 13a 光取り出し面
 15 補助電極
 16 取り出し電極
 17 封止材
 19 接着剤
 h 発光光
 100 情報機器
 100A 情報機器の表面側
 100B 情報機器の裏面側
 101 主表示画面
 102 副表示画面
 102A 表面側の副表示画面
 102B 裏面側の副表示画面
 103A、103B、103C、103D アイコン表示部
 104 カバーガラス
 105 液晶パネル
 106 有機ELパネル
 107 フレキシブルプリント回路(FPC)
 108 プリント配線基板(PCB)
 109 筐体
 110 トップカバー(補助部材)
 110A パターンBを付与したトップカバー(補助部材)
 111 トップカバーの光透過部
 112 トップカバーの光遮蔽部
 113 トップカバー基材
 114 トップカバーの印刷層
 115 有機ELモジュール
 120 光取出しフィルム(補助部材)
 120A パターンBを付与した光取出しフィルム(補助部材)
 121 光取出しフィルムの光透過部
 122 光取出しフィルムの光遮蔽部
 123 光透過性樹脂基材(光取出しフィルム基材)
 124 光取出しフィルムの印刷層
 125 マイクロレンズ
 126 光散乱性微粒子
 127 光散乱性フィルム
 127A パターンBを付与した光散乱性フィルム
 130 パターンAを有する有機ELデバイス
 131 有機EL素子
 132 有機EL素子の発光部
 133 有機EL素子の非発光部
 134 透明基材
 135、135A、135B 引き出し電極部
 141 フレキシブル基板
 142 配線回路部
 143 検出回路部
 F 透過性の保護部材

Claims (12)

  1.  少なくとも発光部と非発光部とを有するパターンAが形成された有機エレクトロルミネッセンス素子を具備した有機エレクトロルミネッセンスデバイスと、補助部材とから構成される有機エレクトロルミネッセンスパネルであって、
     前記有機エレクトロルミネッセンス素子の発光部と非発光部との発光輝度比が、5:1~50:1の範囲内であり、
     前記補助部材の少なくとも一つが、前記パターンAと相似形で、かつ光透過部と光遮蔽部とを有するパターンBが設けられている補助部材であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  2.  前記有機エレクトロルミネッセンスデバイス上に、前記補助部材として、光取出しフィルム及びトップカバーがこの順で積層され、前記光取出しフィルムがアウトカップリングフィルムであり、かつ当該アウトカップリングフィルム上に前記パターンBが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  3.  前記有機エレクトロルミネッセンスデバイス上に、前記補助部材として、光取出しフィルム及びトップカバーがこの順で積層され、前記トップカバー上に前記パターンBが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  4.  前記有機エレクトロルミネッセンスデバイス上に、前記補助部材として、前記パターンBが印刷されているトップカバーを有することを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  5.  前記有機エレクトロルミネッセンス素子のパターンAの前記発光部が、前記補助部材のパターンBの前記光透過部より面積が広いことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  6.  前記有機エレクトロルミネッセンスデバイスと前記補助部材を積層した構成の表示部と非表示部の発光輝度比が、前記有機エレクトロルミネッセンスデバイスが具備する前記有機エレクトロルミネッセンス素子の発光部と非発光部との発光輝度比より大きいことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  7.  光照射によるパターニング法により発光部と非発光部を形成してパターンAを有する有機エレクトロルミネッセンス素子を具備した有機エレクトロルミネッセンスデバイスと、補助部材とから構成される有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法であって、
     前記有機エレクトロルミネッセンス素子の発光部と非発光部とを、発光輝度比が、5:1~50:1の範囲内となるように形成し、
     前記補助部材の少なくとも一つに、前記パターンAと相似形で、光透過部と光遮蔽部とを有するパターンBを形成することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
  8.  前記有機エレクトロルミネッセンス素子のパターンAを、紫外線を用い、マスクを介して一括してパターンニングすることを特徴とする請求項7に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
  9.  前記補助部材のパターンBを、印刷法により形成することを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
  10.  請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルと、電気接続ユニットを積層して構成されていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスモジュール。
  11.  主表示画面と副表示画面とを有し、当該副表示画面が前記主表示画面と同一面側に配置され、前記副表示画面が、請求項10に記載の有機エレクトロルミネッセンスモジュールにより構成されているアイコン表示部であることを特徴とする情報機器。
  12.  主表示画面と副表示画面とを有し、当該副表示画面が、前記主表示画面と反対の面側に配置され、前記副表示画面が、請求項10に記載の有機エレクトロルミネッセンスモジュールにより構成されているアイコン表示部であることを特徴とする情報機器。
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