WO2015146279A1

WO2015146279A1 - カーシェアリングシステムに用いられる予約管理情報のデータ構造

Info

Publication number: WO2015146279A1
Application number: PCT/JP2015/052518
Authority: WO
Inventors: 知野見　聡
Original assignee: 日産自動車株式会社
Priority date: 2014-03-25
Filing date: 2015-01-29
Publication date: 2015-10-01

Abstract

　複数のポートが備える駐車スペースにそれぞれ配置された複数の共用車両（Ｖｎ）を、複数のユーザに利用させる場合に、一のポート（ＰＲ１）から借り出した共用車両を他のポート（ＰＲ２）へ返却を許容する乗り捨て許容型のカーシェアリングシステム（１０００）に用いられ、共用車両を特定する車両特定情報と、車両特定情報に対応づけられ、車両特定情報により特定された共用車両（Ｖｎ）が実在するポート（ＰＲ）の駐車スペースを特定する駐車スペース特定情報と、を含む予約管理情報のデータ構造を提供する。

Description

カーシェアリングシステムに用いられる予約管理情報のデータ構造

　本発明は、複数のポートが備える駐車スペースにそれぞれ配置された複数の共用車両を複数のユーザに利用させる場合に、一のポートから借り出した共用車両を他のポートへの返却を許容するカーシェアリングシステムに用いられる予約管理情報のデータ構造に関する。
　本出願は、２０１４年３月２５日に出願された日本国特許出願の特願２０１４―０６１４７１に基づく優先権を主張するものであり、文献の参照による組み込みが認められる指定国については、上記の出願に記載された内容を参照により本出願に組み込み、本出願の記載の一部とする。

　この種の装置に関し、予約した時間にユーザがポート（駐車場）へ行き、利用許可の認証後に車両を利用し、決められたポートに車両を返却するカーシェアリングシステムが知られている（特許文献１）。

特開２０１１－１２８９８７号公報

　しかしながら、カーシェアリングシステムにおいては、予め決められたポートに共用車両を返却するのではなく、任意のポートから共用車両が貸し出され、任意のポートに共用車両が返却される場合もあるので、貸出用ポートの状態のみならず返却用のポートの状態についても管理を要する。このため、管理対象となるデータ量が大きくなるという問題がある。

　本発明が解決しようとする課題は、管理対象となるデータ量を増やすことなく、一のポートから借り出した共用車両を他のポートへ返却することを許容するカーシェアリングシステムにおける共用車両の貸出及び返却の管理をすることである。

　本発明は、共用車両を特定する車両特定情報と、この車両特定情報に対応づけられ、車両特定情報により特定された共用車両が実在する駐車スペースを特定する駐車スペース特定情報を含むデータ構造の予約管理情報を、一のポートから借り出した共用車両を他のポートへ返却可能なカーシェアリングシステムにおいて用いることにより、上記課題を解決する。

　本発明によれば、車両特定情報に対応づけられた駐車スペース特定情報の有無によって、駐車スペース特定情報により特定される駐車スペースに共用車両が実存するか否かを判断できるので、管理対象となるデータ量を増やすことなく、一のポートから借り出した共用車両を他のポートへ返却可能なカーシェアリングシステムにおける共用車両の貸出及び返却の予約管理をすることができる。

本発明に係る本実施形態の共用車両管理装置を備えたカーシェアリングシステムのブロック構成図である。本実施形態のカーシェアリングシステムが適用される共用車両のポートを示す図である。本発明の本実施形態に係る予約管理情報の一例を示す図である。本実施形態の予約管理情報の運用例を示す第１の図である。本実施形態の予約管理情報の運用例を示す第２の図である。本実施形態の共用車両管理装置の制御手順を示す第１のフローチャートである。本実施形態の共用車両管理装置の制御手順を示す第２のフローチャートである。

　以下、図面に基づいて、本発明の本実施形態に係るカーシェアリングシステムに用いられる予約管理情報のデータ構造について説明する。本実施形態では、本発明に係るデータ構造の予約管理情報を、複数のポートが備える駐車スペースにそれぞれ配置された複数の共用車両を、複数のユーザに利用させるカーシェアリングサービスを管理運営するカーシェアリングシステムに適用した例を用いて説明する。予約管理情報は、カーシェアリングシステム、具体的にはカーシェアリングシステムを構成する各装置が備える記録媒体に、読み込み可能な状態で記憶されている。本実施形態のカーシェアリングシステムは、複数の利用者に複数の車両を共用させるとともに、一のポート（一のステーション）かから借り出した共用車両を、他のポート（他のステーション）へ返却することが許される、いわゆる乗り捨て許容型のカーシェアリングサービスへの対応も可能なように管理運営を実行する。

　本実施形態における「ポートＰＲ」は、共用車両を配置できる場所であり、共用車両を配置するために複数の「駐車スペースＳＰ」を備える。「ポートＰＲ」は、ユーザが共用車両を貸し出す場所、ユーザが共用車両を返却する場所、共用車両にエネルギー供給をする場所、共用車両を整備する場所、カーシェアリングシステムの運営者が共用車両をプールしておく場所などを含む。

　図１は、本実施形態に係るカーシェアリングシステムを管理運営するカーシェアリングシステム１０００のブロック構成図である。図１に示すように、本実施形態のカーシェアリングシステム１０００は、共用車両管理装置１００と、複数のユーザに利用される複数の共用車両Ｖ１～Ｖｎ（以下、共用車両Ｖｎと総称することもある）がそれぞれ備える車載装置２００Ｖ１～２００Ｖｎ（以下、車載装置２００Ｖｎと総称することもある）と、複数のユーザがそれぞれ所持するユーザ端末装置４００Ｘ～４００Ｙ（以下、ユーザ端末装置４００Ｘと総称することもある）と、共用車両Ｖｎにエネルギー供給、整備（整備には点検、修理を含む。以下同じ）を行う各施設に配置された施設端末装置５００Ｘ～５００Ｙ（以下、施設端末装置５００Ｘと総称することもある）と、カーシェアリングシステムにおいて共用車両Ｖｎの移送に関する作業を行う複数の作業員がそれぞれ所持する作業員端末装置６００Ｘ～６００Ｙ（以下、作業員端末装置６００Ｘと総称することもある）と、を有する。また、図示はしないが、本実施形態のカーシェアリングシステム１０００は、共用車両Ｖｎが配置されるポートＰＲがそれぞれ備えるポート端末装置７００Ｘ～７００Ｙを備えてもよい。本実施形態のカーシェアリングシステム１０００を構成する、車載装置２００Ｖ１～２００Ｖｎ、ユーザ端末装置４００Ｘ～４００Ｙ、施設端末装置５００Ｘ～５００Ｙ、作業員端末装置６００Ｘ～６００Ｙ、ポート端末装置７００Ｘ～７００Ｙの台数は限定されない。

　共用車両管理装置１００、車載装置２００Ｖ１～２００Ｖｎ、ユーザ端末装置４００Ｘ～４００Ｙ、施設端末装置５００Ｘ～５００Ｙ、及び作業員端末装置６００Ｘ～６００Ｙは、それぞれ通信装置（２０、２２０、４２０、５２０、６２０）を備え、インターネット３００などを介して相互に情報の授受が可能である。通信経路は有線であっても無線であってもよい。共用車両管理装置１００は、施設端末装置５００Ｘ～５００Ｙ、ポート端末装置７００Ｘ～７００Ｙを介して、車載装置２００Ｖ１～２００Ｖｎ、ユーザ端末装置４００Ｘ～４００Ｙ、作業員端末装置６００Ｘ～６００Ｙと通信できる。

　本実施形態のユーザ端末装置４００Ｘは、本発明の本実施形態に係るユーザ端末装置４００Ｘに適用されるプログラムが格納されたＲＯＭ（Read Only Memory ）と、このＲＯＭに格納されたプログラムを実行することで、各機能を実行させる動作回路としてのＣＰＵ（Central Processing Unit）と、アクセス可能な記憶装置として機能するＲＡＭ（Random Access Memory）と、を備えるコンピュータである。本実施形態のユーザ端末装置４００Ｘは、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、又はＰＤＡ（Personal Digital Assistant）その他の可搬型の端末装置であってもよい。本実施形態のユーザ端末装置４００Ｘは、共用車両管理装置１００などの外部装置と通信を行う通信装置４２０を備える。

　本実施形態の作業員端末装置６００Ｘは、本発明の本実施形態に係る作業員端末装置６００Ｘに適用されるプログラムが格納されたＲＯＭ（Read Only Memory ）と、このＲＯＭに格納されたプログラムを実行することで、各機能を実行させる動作回路としてのＣＰＵ（Central Processing Unit）と、アクセス可能な記憶装置として機能するＲＡＭ（Random Access Memory）と、を備えるコンピュータである。本実施形態の作業員端末装置６００Ｘは、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、又はＰＤＡ（Personal Digital Assistant）その他の可搬型の端末装置であってもよい。本実施形態の作業員端末装置６００Ｘは、共用車両管理装置１００などの外部装置と通信を行う通信装置６２０を備える。

　本実施形態の車載装置２００Ｖ１～２００Ｖｎは、各共用車両Ｖｎの現在位置を検出するＧＰＳ（Global Positioning System）２１０を備え、通信装置２２０を介して自車両の位置を送出する。

　本実施形態の共用車両管理装置１００は、ユーザ端末装置４００Ｘを介して入力された貸出要求３２に基づき、一のポートＰＲから利用可能な共用車両Ｖｎを利用者に貸し出し、他のポートＰＲで利用者から共用車両Ｖｎの返却を受け付ける。

　本実施形態において利用される共用車両Ｖｎは、蓄電池にためた電気で駆動する電気自動車（ＥＶ）である。共用車両Ｖｎは、電気自動車に限定されず、電気を利用するハイブリッド車両であってもよいし、ガソリン車両、燃料電池車両、アルコール燃料車両、水素ガス車両などであってもよい。

　図２は、本実施形態の共用車両管理装置１００が用いられるカーシェアリングシステムの共用車両Ｖｎが配置されたポートＰＲ（ステーションとも表現できる）を示す図である。地図上の所定の利用領域（図中破線で示す領域）内に複数の地点にポートＰＲを設ける。図２において、ポートＰＲを丸印で示す。本実施形態のカーシェアリングシステムでは、地図上において直交する２本の線の各交点にポートＰＲを設けた例を示すが、ポートＰＲの配置の態様は特に限定されない。図２に示す例では、隣り合うポートＰＲ間の距離が等しくなるように、各ポートＰＲが配置されているが、配置の態様はこれに限定されるものではない。本実施形態のカーシェアリングシステムは、共用車両Ｖｎを借り出した場所に返却することを義務付けるものではなく、借り出した場所とは異なる場所に共用車両Ｖｎを返却することをも許容するいわゆる乗り捨て許容型のカーシェアリングシステムである。ユーザは、一の貸出ポートＰＲ１で共用車両Ｖｎを借り、他の返却ポートＰＲ２に共用車両Ｖｎを返却できる。

　本発明の本実施形態に係るカーシェアリングサービスでは、各ポートＰＲに配車された共用車両Ｖｎを集中充電ステーションなどのエネルギー供給施設ＣＳＴで集中的に充電（エネルギー供給）を行う。エネルギー供給施設ＣＳＴは、複数の充電装置ＢＴが設けられ、共用車両Ｖｎに充電を行うための駐車スペースＳＰを有するドックＤＣを備える。充電が完了した共用車両Ｖｎは再び各ポートＰＲに配車される。また、実施形態に係るカーシェアリングサービスでは、各ポートＰＲに配車された共用車両Ｖｎを集中整備ステーションなどの整備施設ＭＳＴで集中的に共用車両Ｖｎの状態を適正状態に是正する。整備施設ＭＳＴは、共用車両Ｖｎの点検、修理を含む整備作業を行う施設である。整備施設ＭＳＴは、共用車両Ｖｎの点検、修理などの整備処理を行うための整備装置ＭＭ及び駐車スペースＳＰを有する複数のドックＤＣを備える。適正状態になった共用車両Ｖｎは再び各ポートＰＲに配置される。

　本実施形態に係るカーシェアリングシステムでは、後述する予約管理情報３１に基づいて、作業員にエネルギー供給や整備が必要な共用車両Ｖｎを、各ポートＰＲからエネルギー供給施設ＣＳＴ、整備施設ＭＳＴなどの施設に移送させる。同様に、作業員にエネルギー供給や整備が完了した共用車両Ｖｎを、エネルギー供給施設ＣＳＴ、整備施設ＭＳＴなどの施設から各ポートＰＲに移送させる。エネルギー供給施設ＣＳＴにおいて行われるエネルギー供給処理は、電気で駆動する共用車両Ｖｎに充電をするなどのエネルギー供給処理を含む。整備施設ＭＳＴにおいて行われる整備処理は、共用車両Ｖｎを点検、清掃、修理などの処理を含む。

　図１に戻り、本実施形態の共用車両管理装置１００について説明する。本実施形態の共用車両管理装置１００は、カーシェアリングシステムを管理運営するための制御処理を実行する制御装置１０と、通信装置２０と、データベース３０とを備える。本実施形態の共用車両管理装置１００は、カーシェアリングシステム１０００のサーバとして機能する。

　本実施形態のデータベース３０は、予約管理情報３１と、ユーザから受け付けた貸出要求３２と、ユーザから受け付けた返却要求３３とを記憶する。データベース３０は、読み込み可能な記録媒体である。

　以下、本実施形態の予約管理情報３１について、説明する。本実施形態の予約管理情報３１は、共用車両を特定する車両特定情報と、ポートＰＲが備える駐車スペースＳＰを特定する駐車スペース特定情報とが互いに対応づけられたデータ構造を備える。

　本実施形態の予約管理情報３１における駐車スペース特定情報は、車両特定情報により特定された共用車両Ｖｎが実在するポートＰＲの駐車スペースＳＰを特定する情報である。予約管理情報３１において、車両特定情報に駐車スペース特定情報が対応づけられた情報によれば、共用車両管理装置１００はその駐車スペースＳＰに共用車両Ｖｎが存在していることを認識できる。なお、駐車スペースＳＰを特定する駐車スペース特定情報は、その駐車スペースＳＰが属するポートＰＲの特定情報を含む。駐車スペース特定情報によれば、その駐車スペースＳＰが所在するポートＰＲを認識できる。

　本実施形態の共用車両管理装置１００の制御装置１０は、予約管理情報３１を参照し、駐車スペース特定情報に対応づけられた車両特定情報を抽出する。そして、制御装置１０は、抽出された駐車スペース特定情報に対応する車両特定情報は、ユーザに貸出し可能な共用車両Ｖｎを特定する情報であることを認識する。制御装置１０は、予約管理情報３１から車両特定情報に対応づけられた駐車スペース特定情報を抽出されたことにより、その駐車スペースＳＰに共用車両Ｖｎが実際に存在しており、その共用車両Ｖｎの貸出し（利用）が可能であるという判断を導くことができる。

　このように、本実施形態の予約管理情報３１を用いることにより、参照するべき情報の量を抑制しつつ、貸出し可能な共用車両Ｖｎが所在する駐車スペースＳＰを判断できる。

　一方、本実施形態の共用車両管理装置１００の制御装置１０は、本実施形態の予約管理情報３１から抽出された、車両特定情報に対応づけられた駐車スペース特定情報が、共用車両Ｖｎを返却できない駐車スペースＳＰを特定する情報であることを認識する。制御装置１０は、予約管理情報３１から車両特定情報に対応づけられた駐車スペース特定情報が抽出されたことにより、その駐車スペースＳＰに共用車両Ｖｎが実際に存在しており、その駐車スペースＳＰに別の共用車両Ｖｎを返却することは不可能であるという判断を導くことができる。

　このように、本実施形態の予約管理情報３１を用いることにより、参照するべき情報の量を抑制しつつ、返却不可能な駐車スペースＳＰを判断できる。

　また、本実施形態の予約管理情報は、車両特定情報に対応づけられ、車両特定情報により特定された共用車両Ｖｎの返却が予約された駐車スペースＳＰを特定する駐車スペース特定情報を含む。本実施形態では、この返却が予約された駐車スペース特定情報を予約管理情報３１に含ませる。返却要求３３は、ユーザから取得する。返却要求３３は、ユーザが共用車両Ｖｎの返却を希望する駐車スペースＳＰを特定する駐車スペース特定情報を含む。

　本実施形態の制御装置１０は、予約管理情報から抽出された駐車スペース特定情報が、ユーザが共用車両Ｖｎを返却できない駐車スペースＳＰを特定する情報であることを認識する。共用車両Ｖｎの返却が予約された駐車スペースＳＰは、近い将来において共用車両Ｖｎが実在する予定である。共用車両Ｖｎの返却の予約は、共用車両Ｖｎの貸出要求３２の送出時に同時に行われてもよいし、共用車両Ｖｎの利用中に行われてもよい。なお、返却が予約された駐車スペース特定情報は貸出しの可否を判断する際に参照される予約管理情報に含めなくてもよい。現時点で駐車スペースＳＰに共用車両Ｖｎは無いため、貸出要求３２に応じられない可能性があるからである。

　ちなみに、本実施形態のデータベース３０は、カーシェアリングシステム１０００がユーザに利用させるすべての共用車両Ｖｎについての車両特定情報を記憶する。本実施形態のデータベース３０は、カーシェアリングシステム１０００がユーザに共用車両Ｖｎを貸し出し又は返却させるすべてのポートＰＲのすべての駐車スペースＳＰについて、駐車スペース特定情報を記憶する。制御装置１０は、これらの車両特定情報と駐車スペース特定情報とを用いて、上述したデータ構造を備える予約管理情報３１を構築する。

　図３に、本実施形態の予約管理情報３１の一例を示す。図３に示すように、本実施形態の予約管理情報３１は、８ｂｉｔの情報で示された車両特定情報と、同じく８ｂｉｔの情報で示された駐車スペース特定情報を有する。車両特定情報、駐車スペース特定情報のデータ量は特に限定されない。カーシェアリングシステム１０００が管理する共用車両Ｖｎの台数、駐車スペースＳＰの数に応じて適宜に設定できる。

　本実施形態の予約管理情報３１は、車両特定情報により特定された共用車両Ｖｎの状態を示す状態情報をさらに含む。本実施形態の予約管理情報３１は、図３に示すように、２ｂｉｔの状態情報を含む。特に限定されないが、状態情報コード「００」は予約可能な状態に対応し、それ以外のコード「０１」「１０」又は「００」は予約不可能な状態に対応する。本実施形態の状態情報を含む予約管理情報３１を用いることにより、車両特定情報に駐車スペース特定情報が対応づけられ、一見、共用車両Ｖｎの貸出が可能なように見えても、貸出しが不可能な共用車両Ｖｎを識別することができる。また、状態情報によれば、車両特定情報により特定された共用車両Ｖｎの状態を正確に判断できる。本実施形態の共用車両管理装置１００は、状態情報を参照することにより、車両特定情報により特定された共用車両Ｖｎをユーザに利用させることができるか否かを正確に判断できる。

　本実施形態の予約管理情報３１は、車両特定情報により特定された共用車両Ｖｎの状態を示す状態情報に、共用車両Ｖｎが予約済である旨を示す情報と、共用車両Ｖｎがエネルギー供給又は整備のために施設へ回収される旨を示す情報と、共用車両Ｖｎが施設でエネルギー供給中又は整備中である旨を示す情報とを含む。

　具体的に、本実施形態の予約管理情報３１においては、状態情報コード「０１」は共用車両Ｖｎが予約済である状態に対応し、状態情報コード「１０」は共用車両Ｖｎがエネルギー供給又は整備のために施設へ回収されるのを待機している状態に対応し、状態情報コード「１１」は共用車両Ｖｎが施設でエネルギー供給中又は整備中である状態に対応する。これにより、本実施形態の予約管理情報３１は、車両特定情報により特定された共用車両Ｖｎの状態を具体的に識別させることができる。

　特に限定されないが、制御装置１０は、状態情報コード「１０」が付された予約管理情報３１を、先述した作業員端末装置６００Ｘに送出してもよい。状態情報コード「１０」は共用車両Ｖｎがエネルギー供給又は整備のために施設へ回収されるのを待機している状態を示すので、作業員端末装置６００Ｘを所持する作業員は、回収するべき共用車両Ｖｎを特定できる。つまり、作業員端末装置６００Ｘを所持する作業員は、状態情報コード「１０」が付された駐車スペース特定情報で特定された駐車スペースＳＰに配置され、車両特定情報により特定された共用車両Ｖｎを、所定の施設ＳＴへ回送する。

　また、本実施形態における予約管理情報３１は、状態情報が付された車両特定情報と、状態情報が付されていない車両特定情報とを含む。予約管理情報３１に、状態情報を付す車両特定情報と状態情報を付さない車両特定情報とを含ませることにより、状態情報を付さない車両特定情報に特定の意味（内容）を定義することができる。本実施形態の共用車両管理装置１００の制御装置１０は、状態情報が対応づけられていない車両特定情報は、共用車両Ｖｎのエネルギー供給又は整備が完了している共用車両Ｖｎを特定する情報であることを認識する。このように、制御装置１０は、状態情報を付されていない車両特定情報に基づいて所定の判断をすることができる。この結果、予約管理情報３１の情報量を増やすことなく、共用車両管理装置１００が共用車両Ｖｎの状態を把握することができる。

　特に限定されないが、制御装置１０は、状態情報コード「なし（null）」が付された予約管理情報３１を、先述した作業員端末装置６００Ｘに送出してもよい。状態情報コード「なし（null）」は共用車両Ｖｎがエネルギー供給又は整備が完了している状態を示すので、作業員端末装置６００Ｘを所持する作業員は、ポートＰＲへ配車するべき共用車両Ｖｎを特定できる。つまり、作業員端末装置６００Ｘを所持する作業員は、状態情報コード「なし（null）」の駐車スペース特定情報で特定された駐車スペースＳＰに配置され、車両特定情報により特定された共用車両Ｖｎを、所定のポートＰＲへ配車する。

　図３は、各予約管理情報３１の例Ａ～Ｇを示す図である。各予約管理情報３１の例Ａ～Ｇにそれぞれ付した黒丸が、その予約管理情報３１が管理する共用車両Ｖｎ又は駐車スペースＳＰの実際の状態を示す。
　図３に示す例Ｎｏ．Ａの予約管理情報３１は、車両特定情報と駐車スペース特定情報が対応づけられているので、制御装置１０は、共用車両Ｖｎが駐車スペースに存在し、利用が可能である可能性が高いと判断できる。また、制御装置１０は、予約可能な状態を示すコード「００」の状態情報が付されているので、共用車両Ｖｎは空き状態であり、予約が可能であると判断できる。
　同図の例Ｎｏ．Ｂの予約管理情報３１は、車両特定情報と駐車スペース特定情報が対応づけられているので、制御装置１０は、共用車両Ｖｎが駐車スペースに存在し、利用が可能である可能性が高いと判断できる。しかし、予約済の状態を示すコード「０１」の状態情報が付されているので、制御装置１０は、共用車両Ｖｎは予約者への貸出しを待機している状態であり、予約が不可能であると判断する。
　同図のＮｏ．Ｃの予約管理情報３１は、車両特定情報と駐車スペース特定情報が対応づけられているので、制御装置１０は、共用車両Ｖｎが駐車スペースに存在し、利用が可能である可能性が高いと判断する。しかし、エネルギー供給施設ＣＳＴ又は整備施設ＭＳＴへの回収待ちの状態を示すコード「１０」の状態情報が付されているので、制御装置１０は、共用車両Ｖｎは施設ＳＴへの移送を待機している状態であり、予約が不可能であると判断できる。
　同図のＮｏ．Ｄの予約管理情報３１は、車両特定情報と駐車スペース特定情報が対応づけられているので、制御装置１０は、共用車両Ｖｎが駐車スペースに存在し、利用が可能である可能性が高いと判断する。しかし、エネルギー供給中又は整備中の状態を示すコード「１１」の状態情報が付されているので、制御装置１０は、共用車両Ｖｎがエネルギー供給中又は整備中であると判断する。
　同図のＮｏ．Ｅの予約管理情報３１は、車両特定情報と駐車スペース特定情報が対応づけられているので、制御装置１０は、共用車両Ｖｎが駐車スペースに存在し、利用が可能である可能性が高いと判断する。また、制御装置１０は、共用車両Ｖｎが配車されるのを待機している状態を示す「null」の状態情報が付されているので、共用車両Ｖｎは予約が可能であると判断できる。

　例Ｎｏ．Ａ～Ｅにおいては、上述したように車両特定情報に対応づけられた駐車スペース特定情報を含む予約管理情報３１について説明した。
　次に、駐車スペース特定情報が対応づけられていない車両特定情報を含む予約管理情報３１について説明する。

　同図の例Ｎｏ．Ｆの予約管理情報３１は、車両特定情報と駐車スペース特定情報とが対応づけられていない。
　本実施形態の予約管理情報３１の状態情報は、駐車スペース特定情報に対応づけられた車両特定情報が特定する共用車両Ｖｎが移動を開始した旨を示す移動開始情報を含む。本実施形態において、予約管理情報３１は、共用車両Ｖｎに状態を示す状態情報が対応づけられている車両特定情報と、状態情報が対応づけられていない（対応する状態情報がnullである）車両特定情報とを含む。制御装置１０は、状態情報が対応づけられていない車両特定情報は、移動を開始した共用車両Ｖｎを特定する情報であると判断する。

　本実施形態の制御装置１０は、共用車両Ｖｎの車載装置２００ＶＸから、イグニッションキーオン情報、ＧＰＳ２１０が検出した現在位置の履歴、又は車速情報を取得し、これらに基づいて共用車両Ｖｎが移動を開始したことを判断する。ポートＰＲの駐車スペースＳＰに存在していた共用車両Ｖｎが移動を開始するとポートＰＲの駐車スペースＳＰには共用車両Ｖｎが存在しなくなる。制御装置１０は、移動を開始した共用車両Ｖｎの車両特定情報に対応づけられている駐車スペース特定情報を記憶する。この記憶した駐車スペース特定情報が、直前まで共用車両Ｖｎが駐車していた駐車スペースＳＰであり、この後、他の共用車両Ｖｎの返却が可能となる駐車スペースＳＰである。

　その後、制御装置１０は、予約管理情報３１から、移動を開始した共用車両Ｖｎの車両特定情報とこの車両特定情報に対応づけられていた駐車スペース特定情報を削除する。さらに、共用車両Ｖｎが移動を開始した旨を示す移動開始情報（状態情報）を車両特定情報に対応づける。本例において、制御装置１０は、情報なし（null）の状態情報を車両特定情報に対応づける。

　制御装置１０は、情報なし（null）の状態情報が対応づけられている車両特定情報と、この車両特定情報に駐車スペース特定情報が対応づけられていないという情報の組み合わせに基づいて、車両特定情報に対応づけられていた駐車スペース特定情報が特定する駐車スペースＳＰから共用車両Ｖｎが移動し、駐車スペースＳＰが空になったと判断する。制御装置１０は、その駐車スペースＳＰに一台の共用車両Ｖｎを返却可能であると判断する。

　図３に示す例Ｎｏ．Ｆの予約管理情報３１は、移動を開始した共用車両Ｖｎを特定する車両特定情報に関する。Ｎｏ．Ｆの予約管理情報３１は、車両特定情報に対応づけられる駐車スペース特定情報を含まず、情報なし（null）の状態情報を含む。本実施形態の制御装置１０は、この移動開始情報が付された車両特定情報に対応づけられていた駐車スペース特定情報は、ユーザが共用車両Ｖｎを返却できる駐車スペースＳＰを特定する情報であることを認識する。

　このように、駐車スペース特定情報が対応づけられていない車両特定情報に、付与された状態情報から共用車両Ｖｎが移動を開始したことを判断するので、予約管理情報３１の情報量を増やすことなく、共用車両管理装置１００が共用車両Ｖｎの状態を把握することができる。

　ちなみに、駐車特定情報が対応づけられていない車両特定情報は、駐車スペースＳＰに共用車両Ｖｎが存在しないことを示すが、その駐車スペースＳＰが、常に共用車両Ｖｎの駐車を許容するとは限らない。すでに予約されている場合、その駐車スペースＳＰを利用禁止とする場合もある。本例は、駐車スペース特定情報が対応づけられていない車両特定情報から、共用車両Ｖｎが移動を開始したことを判断できる。共用車両Ｖｎが移動を開始したということは、今、駐車スペースＳＰが空いたということに他ならない。このように、共用車両Ｖｎが移動を開始した旨を示す移動開始情報を定義することにより、駐車スペースＳＰが返却可能な状態になったことをいち早く判断し、予約管理情報３１を更新することができる。駐車スペースＳＰから共用車両Ｖｎが移動したあと、迅速に予約管理情報３１に反映させることにより、返却可能になった直後から他の共用車両Ｖｎの返却を受け付けることができる。また、共用車両Ｖｎが移動を開始した旨を情報なし（null）の状態情報に対応づけ、さらに駐車スペース特定情報が無いという情報との組み合わせを利用するので、図３に示すように、２ｂｉｔの情報で６つの状態を識別させることができる。これにより、参照するべき情報の量を抑制しつつ、返却不可能な駐車スペースＳＰを判断できる。

　本実施形態の予約管理情報３１は、実在しない仮想の共用車両Ｖｎを特定するダミー車両特定情報を有する。ダミー車両特定情報に対応づけられた駐車スペース特定情報は、実際には共用車両Ｖｎは存在しないが、共用車両Ｖｎを駐車させることができない駐車スペースＳＰを特定する。破損した駐車スペースＳＰ、カーシェアリングシステム運用者が利用している駐車スペースＳＰ、充電装置が故障している駐車スペースＳＰ、整備装置に不備がある駐車スペースＳＰなどは、共用車両は駐車していない（空いている）が、駐車が可能な駐車スペースＳＰとして予約管理情報３１に掲載できない。このような場合に、ダミー車両特定情報を駐車スペース特定情報に対応づける。利用できない駐車スペースＳＰの情報は、各ポートＰＲから収集し、共用車両管理装置１００のデータベースに蓄積される。

　図３に示す例Ｎｏ．Ｇの予約管理情報３１は、空いているものの、利用できない駐車スペースＳＰを特定する駐車スペース特定情報に関する。Ｎｏ．Ｇの予約管理情報３１は、ダミー車両を特定するダミー車両特定情報を含む。本例では、車両特定情報の最初の２ｂｉｔの情報が「１１」である車両特定情報を、ダミー車両特定情報として定義する。ダミー車両特定情報の定義はこれに限定されない。制御装置１０は、このダミー車両特定情報に対応づけられている駐車スペース特定情報は、利用できない駐車スペースＳＰを示すと認識する。

　以下、図４Ａ及び図４Ｂに基づいて、予約管理情報の運用手法の例１～例７についてそれぞれ説明する。図４Ａ及び図４Ｂに示す例において、状態情報のコード「００」は共用車両Ｖｎが予約可能な状態を示し、状態情報のコード「０１」は共用車両Ｖｎが予約済（予約不可能）の状態を示し、状態情報のコード「１０」は共用車両Ｖｎが回収待ち（予約不可能）の状態を示し、状態情報のコード「１１」は共用車両Ｖｎが充電中／整備中（予約不可能）の状態を示す。状態情報のコードと内容は適宜に定義できる。

　図４Ａの最上段に示す例１は、ユーザが駐車スペースＳＰ１１から共用車両Ｖｎ１１の貸出しを希望する貸出要求３２を共用車両管理装置１００へ送出した時の予約管理情報である。例１では、駐車スペースＳＰ１１に共用車両Ｖｎ１１が実在することから、予約管理情報は互いに対応づけられた車両特定情報及び駐車スペース特定情報を含む。また、共用車両Ｖｎ１１は予約可能な状態であるので、共用車両Ｖｎ１１の車両特定情報には、予約が可能であることを示すコード「００」の状態情報が付されている。他方、ユーザが返却を希望する駐車スペースＳＰ１２は、他の共用車両Ｖｎが実在しない空き状態であるので、予約管理情報は車両特定情報及びその駐車スペース特定情報を対応づけた情報を含まない。

　制御装置１０は、ユーザからの貸出要求３２を取得した際に、予約管理情報３１を参照し、予約管理情報３１に貸出要求３２に係る駐車スペース特定情報と車両特定情報とが対応づけられた情報を抽出する。それが抽出できた場合には、制御装置１０は貸出要求３２に係る駐車スペース特定情報に実在する共用車両Ｖｎをユーザに貸し出すことが可能であると判断し、貸出を許可する。他方、制御装置１０は、ユーザからの返却要求３３を取得した際に、予約管理情報３１を参照し、予約管理情報３１に返却要求３３に係る駐車スペース特定情報と車両特定情報とが対応づけられた情報を抽出する。それが抽出できない場合には、制御装置１０は返却要求３３に係る駐車スペースＳＰには共用車両Ｖｎが実在しないため、ユーザが共用車両Ｖｎを返却することが可能であると判断し、返却を許可する。

　図４Ａに示す例２は、ユーザが駐車スペースＳＰ２１から共用車両Ｖｎ２１を借り出すことを希望する貸出要求３２を共用車両管理装置１００へ送出した時の予約管理情報である。例２では、駐車スペースＳＰ２１に共用車両Ｖｎ２１が実在するものの、予約済であることを示す状態情報が付されている。他方、ユーザが返却を希望する駐車スペースＳＰ２２は、他の共用車両Ｖｎが実在しないものの、予約済であることを示す状態情報「０１」が付されている。

　制御装置１０は、ユーザからの貸出要求３２を取得した際に、予約管理情報３１を参照し、予約管理情報３１に貸出要求３２に係る駐車スペース特定情報と車両特定情報とが対応づけられた情報を抽出し、それに付された状態情報を読み込む。制御装置１０は、予約済であることを示す状態情報「０１」に基づいて貸出要求３２に応じられないことを判断する。
　また、ユーザが返却を希望する駐車スペースＳＰ２２は、他の共用車両Ｖｎが実在しないものの、予約済であることを示す状態情報が付されている。他方、制御装置１０は、ユーザからの返却要求３３を取得した際に、予約管理情報３１を参照し、予約管理情報３１に返却要求３３に係る駐車スペース特定情報と車両特定情報とが対応づけられた情報を抽出する。車両特定情報には、予約された共用車両Ｖｎを特定する車両特定情報も含まれる。このため、本例においては、駐車スペース特定情報と車両特定情報（予約された共用車両Ｖｎの車両特定情報）とが対応づけられた情報が抽出される。制御装置１０は、返却要求３３に係る駐車スペースＳＰに、予約された共用車両Ｖｎが実在する予定であるため、ユーザが共用車両Ｖｎを返却することが不可能であると判断し、返却を許可しない。

　図４Ａに示す例３は、ユーザが共用車両Ｖｎ３１を運転し、駐車スペースＳＰ３１を出発した時の予約管理情報である。制御装置１０は、共用車両Ｖｎ３１の位置情報と駐車スペースＳＰ３１の位置情報とを比較し、所定距離以上となったときに共用車両Ｖｎ３１が駐車スペースＳＰ３１から出発したと判断する。制御装置１０は、駐車スペースＳＰ３１から出発した共用車両Ｖｎ３１の車両特定情報を抽出し、その情報を記憶してから予約管理情報３１から削除する。予約管理情報３１から削除された駐車スペース特定情報と車両特定情報は、他の返却要求３３の受付時において抽出されない。
　このとき、制御装置１０は、車両特定情報に対応づけられていた駐車スペース特定情報を削除し、nullの状態情報（移動開始情報）を付しても良い。つまり、図３の例Ｆの形態の予約管理情報を作成してもよい。この予約管理情報によれば、近時において共用車両Ｖｎが移動を開始して、駐車スペースが空になったことを示すことができる。これにより、長く空いている状態の駐車スペースと少し前に空いた駐車スペースとを識別することができる。少し前に空いた駐車スペースは、返却を希望するユーザに対して空き駐車スペースの新着情報として用いることもできる。利便性の高いポートＰＲにおいては、駐車スペースが空くのを待機しているユーザも存在するからである。

　制御装置１０は、ユーザからの貸出要求３２を取得した際に、予約管理情報３１を参照し、予約管理情報３１に貸出要求３２に係る駐車スペース特定情報と車両特定情報とが対応づけられた情報を抽出する。制御装置１０は、駐車スペース特定情報と車両特定情報を抽出することができない。制御装置１０は、他の返却要求３３に係る駐車スペースＳＰへ共用車両Ｖｎを返却することを許可する。先述した例１と同様に、ユーザが返却を希望する駐車スペースＳＰ３２は、他の共用車両Ｖｎが実在しない空き状態であるので、予約管理情報は車両特定情報及びその駐車スペース特定情報を対応づけた情報を含まない。

　図４Ｂに示す例４は、ポートＰＲの駐車スペースＳＰ４１から貸し出され、エネルギー残量が所定値未満の状態で駐車スペースＳＰ４２に返却された共用車両Ｖｎに関する予約管理情報である。例４では、駐車スペースＳＰ４２に共用車両Ｖｎ４１が実在するものの、エネルギー供給が必要であり、エネルギー供給施設ＣＳＴへの回収待ちであることを示す状態情報「１０」が付されている。

　制御装置１０は、ユーザからの貸出要求３２を取得した際に、予約管理情報３１を参照し、予約管理情報３１に貸出要求３２に係る駐車スペース特定情報と車両特定情報とが対応づけられた情報を抽出し、それに付された状態情報を読み込む。制御装置１０は、回収待ちを示す状態情報に基づいて貸出要求３２に応じられないことを判断する。駐車スペースＳＰ４１の駐車スペース特定情報は車両特定情報と対応づけられていないので、予約管理情報３１から抽出されない。制御装置１０は、駐車スペースＳＰ４１は返却可能な駐車スペースであると判断する。

　図４Ｂに示す例５は、充電施設ＣＳＴの駐車スペースＳＰ５１に充電済の共用車両Ｖｎ５１に関する予約管理情報である。充電済の共用車両Ｖｎ５１は、各ポートＰＲの駐車スペースＳＰへの配車待ち状態である。充電済の共用車両Ｖｎ５１は、利用可能であるので、利用可能であることを示す状態情報「００」が付されている。

　制御装置１０は、ユーザからの貸出要求３２を取得した際に、予約管理情報３１を参照し、予約管理情報３１に貸出要求３２に係る駐車スペース特定情報と車両特定情報とが対応づけられた情報を抽出し、それに付された状態情報を読み込む。制御装置１０は、利用可能状態を示す状態情報に基づいて貸出要求３２に応じられることを判断する。

　図４Ｂに示す例６は、充電施設ＣＳＴの駐車スペースＳＰ５１に充電中の共用車両Ｖｎ６１に関する予約管理情報である。充電中の共用車両Ｖｎ６１は、利用不可能であるので、エネルギー供給中／整備中であることを示す状態情報「１１」が付されている。

　制御装置１０は、ユーザからの貸出要求３２を取得した際に、予約管理情報３１を参照し、予約管理情報３１に貸出要求３２に係る駐車スペース特定情報と車両特定情報とが対応づけられた情報を抽出し、それに付された状態情報を読み込む。制御装置１０は、利用不可能状態を示す状態情報に基づいて貸出要求３２に応じられないことを判断する。

　図４Ｂに示す例７は、駐車スペースＳＰ７１側に問題があり利用できない駐車スペースＳＰに関する予約管理情報である。利用できない駐車スペースＳＰ７１を特定する駐車スペース特定情報にはダミー車両特定情報が付されている。本例では状態情報を付しているが、付さなくてもよい。

　制御装置１０は、ユーザからの返却要求３３を取得した際に、予約管理情報３１を参照し、予約管理情報３１に貸出要求３２に係る駐車スペース特定情報と車両特定情報とが対応づけられた情報を抽出する。実際には、駐車スペースＳＰ７１に共用車両Ｖｎは存在しないが、互いに対応づけられたダミー車両特定情報と駐車スペース特定情報とが抽出されるため、制御装置１０は返却要求３３には応じられないことを判断する。ちなみに、ダミー車両特定情報は、貸出要求３２に応じるか否かを判断する際に参照する予約管理情報３１に含めてもよい。

　図１に戻り、本実施形態の共用車両管理装置１００の制御装置１０について説明する。

　本実施形態の制御装置１０は、カーシェアリングシステムを管理運営する処理を実行するためのプログラムが格納されたＲＯＭ（Read Only Memory ）１２と、このＲＯＭ１２に格納されたプログラムを実行することで、共用車両管理装置１００として機能する動作回路としてのＣＰＵ（Central Processing Unit）１１と、アクセス可能な記憶装置として機能するＲＡＭ（Random Access Memory）１３とを備える。

　本実施形態に係る共用車両管理装置１００の制御装置１０は、貸出要求取得機能と、貸出決定機能と、返却要求取得機能と、返却決定機能と、予約管理情報更新機能と、出力機能とを実現する。本実施形態に係る共用車両管理装置１００は、上記機能を実現するためのソフトウェアと、上述したハードウェアの協働により各機能を実現するコンピュータである。

　以下において、共用車両管理装置１００の制御装置１０が実現する各機能についてそれぞれ説明する。

　まず、本実施形態の制御装置１０が実行する貸出要求取得機能について説明する。ユーザは、ユーザ端末装置４００Ｘの通信装置４２０を起動させ、共用車両管理装置１００にアクセスし、予約可能な共用車両Ｖｎを検索する。制御装置１０は、その共用車両Ｖｎを借りるために貸出要求３２を送出する。他方、本実施形態の制御装置１０は、ユーザ端末装置４００Ｘを介して、共用車両Ｖｎの利用を希望する旨の貸出要求３２を取得する。貸出要求３２は、申込み直後に共用車両Ｖｎの利用を開始できる即時利用の申込みでもよいし、ユーザが指定する日時から共用車両Ｖｎの利用を開始できる利用予約の申込みでもよい。本実施形態の制御装置１０は、取得した貸出要求３２の内容をデータベース３０に記憶する。

　本実施形態の貸出要求３２は、利用者を特定するユーザＩＤと、共用車両Ｖｎを借り出す貸出ポートＰＲ１の識別情報と、共用車両Ｖｎを特定する識別情報とを含む。共用車両Ｖｎの特定情報は、ポートＰＲが備える複数の駐車スペースＳＰのうち、どの駐車スペースＳＰに存在する共用車両Ｖｎを借り出すかを特定する駐車スペースＳＰの識別情報であってもよい。また、貸出要求３２は、共用車両Ｖｎを貸出す時間、すなわち利用開始時間を含んでもよい。

　次に、本実施形態の制御装置１０が実行する貸出決定機能について説明する。本実施形態の制御装置１０は、予約管理情報３１を参照し、貸出要求３２に係る共用車両Ｖｎが貸出し可能か否かを決定する。具体的に、本実施形態の制御装置１０は、予約管理情報３１から抽出された駐車スペース特定情報に対応する車両特定情報が、ユーザに貸出し可能な共用車両を特定する情報であることを認識する。本実施形態の制御装置１０は、この認識結果に基づいて、ユーザの貸出要求３２に応じて共用車両Ｖｎを貸し出すか否かを判断する。

　本実施形態の制御装置１０が実行する返却取得機能について説明する。ユーザは、ユーザ端末装置４００Ｘの通信装置４２０を起動させ、共用車両管理装置１００にアクセスし、返却可能な駐車スペースＳＰを有するポートＰＲを検索する。制御装置１０は、利用中の共用車両Ｖｎを返却するために返却要求３３を送出する。他方、本実施形態の制御装置１０は、ユーザ端末装置４００Ｘを介して、共用車両Ｖｎの返却を希望する旨の返却要求３３を取得する。返却要求３３は、申込み直後に共用車両Ｖｎを返却できる即時返却の申込みでもよいし、ユーザが指定する日時に共用車両Ｖｎを返却できる返却予約の申込みでもよい。本実施形態の制御装置１０は、取得した返却要求３３の内容をデータベース３０に記憶する。

　本実施形態の返却要求３３は、利用者を特定するユーザＩＤと、共用車両Ｖｎを返却する返却ポートＰＲ２の識別情報と、共用車両Ｖｎを特定する識別情報とを含む。貸出要求３２は、共用車両Ｖｎを貸出す時間、すなわち利用開始時間を含んでもよい。

　次に、本実施形態の制御装置１０が実行する返却決定機能について説明する。本実施形態の制御装置１０は、予約管理情報３１を参照し、返却要求３３に係る共用車両Ｖｎが返却可能か否かを決定する。具体的に、本実施形態の制御装置１０は、予約管理情報３１から抽出されなかった駐車スペース特定情報が特定する駐車スペースＳＰに、共用車両Ｖｎを返却することが可能であることを認識する。本実施形態の制御装置１０は、この認識結果に基づいて、ユーザの返却要求３３に応じて共用車両Ｖｎの返却を許可するか否かを判断する。

　本実施形態の制御装置１０が実行する予約管理情報更新機能について説明する。本実施形態の制御装置１０は、ユーザ端末装置４００Ｘから取得した貸出要求３２及び返却要求３３、車載装置２００ＶＸから取得した車両情報、施設端末装置５００Ｘから取得した情報に基づいて、予約管理情報３１を更新する。

　本実施形態の制御装置１０が実行する出力機能について説明する。本実施形態の制御装置１０は、更新された予約管理情報３１を、必要に応じてユーザ端末装置４００、車載装置２００ＶＸ、施設端末装置５００Ｘ、作業員端末装置６００Ｘへ出力する。本実施形態の制御装置１０は、共用車両Ｖｎが回収待ちであることについては、作業員端末装置６００Ｘへ送出する。

　以下、図５Ａ及び図５Ｂに基づいて、本実施形態のカーシェアリングシステム１０００における共用車両Ｖｎの管理処理の制御手順を説明する。

　図５Ａは本実施形態における共用車両Ｖｎの貸出処理の制御手順を示すフローチャートであり、図５Ｂは本実施形態における共用車両Ｖｎの返却処理の制御手順を示すフローチャートである。

　図５Ａに示すように、貸出処理が開始されると、ステップＳ０１において、本実施形態の共用車両管理装置１００の制御装置１０は、ユーザのユーザ端末装置４００Ｘから貸出要求３２を取得する。ユーザ端末装置４００Ｘは、貸出要求取得機能を実行し、貸出要求３２の入力を受け付ける。ユーザ端末装置４００Ｘにより受け付けた貸出要求３２は、共用車両管理装置１００の制御装置１０へ送出される。

　ステップＳ０２において、共用車両管理装置１００の制御装置１０は、予約管理情報３１の予約管理情報３１を参照する。

　ステップＳ０３において、共用車両管理装置１００の制御装置１０は、貸出要求３２に係る車両特定情報に駐車スペース特定情報が対応づけられているか否かを判断する。

　貸出要求３２に係る車両特定情報に駐車スペース特定情報が対応づけられている場合は、ステップＳ０４に進み、そうでない場合にはステップＳ０１へ戻る。ステップＳ０４において、制御装置１０は、駐車スペース特定情報が対応づけられている車両特定情報に付された状態情報を参照する。なお、車両特定情報に駐車スペース特定情報が対応づけられている情報を抽出できた場合には、ステップＳ０４をスキップして、ステップＳ０６に進み、返却処理をしてもよい。

　共用車両管理装置１００の制御装置１０は、車両特定情報及び駐車スペース特定情報、さらに状態情報を参照し、ステップＳ０５において、貸出要求３２に係る共用車両Ｖｎが貸出可能か否かを判断する。貸出可能であればステップＳ０６へ進み、共用車両管理装置１００は、共用車両Ｖｎの貸出処理を行う。貸出不可能であれば、他のポートＰＲ、他の共用車両Ｖｎの貸出要求３２の入力を求める。

　図５Ｂに示すように、返却処理が開始されると、ステップＳ１１において、本実施形態の共用車両管理装置１００の制御装置１０は、ユーザのユーザ端末装置４００Ｘから返却要求３３を取得する。ユーザ端末装置４００Ｘは、返却要求取得機能を実行し、返却要求３３の入力を受け付ける。ユーザ端末装置４００Ｘにより受け付けた返却要求３３は、共用車両管理装置１００の制御装置１０へ送出される。

　ステップＳ１２において、共用車両管理装置１００の制御装置１０は、予約管理情報３１の予約管理情報３１を参照する。

　ステップＳ１３において、共用車両管理装置１００の制御装置１０は、返却要求３３に係る駐車スペース特定情報に、車両特定情報が対応づけられているか否かを判断する。

　返却要求３３に係る駐車スペース特定情報に車両特定情報が対応づけられていない場合、つまり、駐車スペース特定情報に車両特定情報が対応づけられた情報を抽出できなかった場合には、ステップＳ１５に進み、そうでない場合にはステップＳ１１へ戻る。なお、駐車スペース特定情報に車両特定情報が対応づけられた情報を抽出できなかった場合には、駐車スペースが空いていると判断できる。このため、ステップＳ１５をスキップして、ステップＳ１６に進み、返却処理を実行してもよい。

　ステップＳ１５において、共用車両管理装置１００の制御装置１０は、車両特定情報及び駐車スペース特定情報の有無に基づいて、返却要求３３に係る共用車両Ｖｎの返却が可能か否かを判断する。返却可能であればステップＳ１６へ進み、共用車両管理装置１００は、共用車両Ｖｎの返却処理を行う。返却不可能であれば、他のポートＰＲ、他の共用車両Ｖｎの返却要求３３の入力を求める。

　以上のように構成されたデータ構造の予約管理情報を用いることにより、以下の効果を奏する。

　［１］本発明の本実施形態に係るデータ構造の予約管理情報３１は、共用車両を特定する車両特定情報と、この車両特定情報に対応づけられ、車両特定情報により特定された共用車両が実在する駐車スペースＳＰを特定する駐車スペース特定情報とを含むデータ構造を有する。共用車両Ｖｎを特定する車両特定情報に共用車両が実在するポートＰＲの駐車スペースＳＰを特定する駐車スペース特定情報を対応づけた予約管理情報３１により、共用車両が駐車スペースＳＰに存在するか否かを判別できる。これにより、管理対象となるデータ量を増やすことなく、乗り捨て許容型のカーシェアリングシステムにおける共用車両の貸出及び返却の管理できる。本実施形態の予約管理情報３１を用いることにより、参照するべき情報の量を抑制しつつ、貸出し可能な共用車両Ｖｎがある駐車スペースＳＰと返却可能な駐車スペースＳＰとを判断できる。

　［２］本発明の本実施形態に係るデータ構造の予約管理情報は、車両特定情報により特定された共用車両Ｖｎの状態を示す状態情報をさらに含む。これにより、本実施形態の予約管理情報３１を用いることにより、車両特定情報により特定された共用車両Ｖｎの状態を正確に判断できる。本実施形態の共用車両管理装置１００は、状態情報を参照することにより、車両特定情報により特定された共用車両Ｖｎをユーザに利用させることができるか否かを正確に判断できる。

　［３］本発明の本実施形態に係るデータ構造の予約管理情報は、共用車両Ｖｎが予約済である旨の情報と、共用車両Ｖｎがエネルギー供給又は整備のために施設ＳＴへ回収される旨の情報と、共用車両Ｖｎが施設ＳＴでエネルギー供給中又は整備中である旨の情報とを含む状態情報を含むので、車両特定情報により特定された共用車両Ｖｎの状態を具体的に識別させることができる。

　［４］本発明の本実施形態において、共用車両Ｖｎを管理する共用車両管理装置１００は、駐車スペース特定情報に対応する車両特定情報が、ユーザに貸出し可能な共用車両Ｖｎを特定する情報であると認識する。本実施形態の予約管理情報３１を用いることにより、制御装置１０が参照するべき情報の量を抑制しつつ、返却不可能な駐車スペースＳＰを判断できる。

　［５］本発明の本実施形態において、共用車両Ｖｎを管理する共用車両管理装置１００は、抽出された駐車スペース特定情報が、ユーザが共用車両Ｖｎを返却できない駐車スペースＳＰを特定する情報であると認識する。本実施形態の予約管理情報３１を用いることにより、制御装置１０が参照するべき情報の量を抑制しつつ、返却不可能な駐車スペースＳＰを判断できる。

　［６］本発明の本実施形態に係るデータ構造の予約管理情報は、車両特定情報に対応づけられ、車両特定情報により特定された共用車両Ｖｎの返却が予約された駐車スペースＳＰを特定する駐車スペース特定情報を含む共用車両Ｖｎを管理する共用車両管理装置１００は、共用車両管理装置１００に制御装置１０は、車両特定情報と対応づけられた駐車スペース特定情報は、返却予定の共用車両Ｖｎを受け入れる駐車スペースＳＰであると判断できる。本実施形態の予約管理情報３１を用いることにより、制御装置１０が参照するべき情報の量を抑制しつつ、返却不可能な駐車スペースＳＰを判断できる。

　［７］本発明の本実施形態に係るデータ構造の予約管理情報は、状態情報が対応づけられた車両特定情報と状態情報が対応づけられていない車両特定情報とを含む。共用車両Ｖｎを管理する共用車両管理装置１００は、状態情報が対応づけられていない車両特定情報が、共用車両Ｖｎのエネルギー供給又は整備が完了している共用車両Ｖｎを特定する情報であると判断するので、状態情報を付さない車両特定情報から共用車両Ｖｎの状態を判断できる。本実施形態の予約管理情報３１を用いることにより、制御装置１０が参照するべき情報の量を抑制しつつ、貸出可能な共用車両Ｖｎ及びそれが配置されている駐車スペースＳＰを判断できる。

　［８］本発明の本実施形態の共用車両Ｖｎを管理する共用車両管理装置１００は、駐車スペース特定情報が対応づけられていない車両特定情報から、共用車両Ｖｎが移動を開始したことを判断する。共用車両Ｖｎが移動を開始したということは、今、駐車スペースＳＰが空いたということに他ならない。このように、共用車両Ｖｎが移動を開始した旨を示す移動開始情報を定義することにより、駐車スペースＳＰが返却可能な状態になったことをいち早く判断し、予約管理情報３１を更新することができる。駐車スペースＳＰから共用車両が移動したあと、迅速に予約管理情報３１に反映させることにより、返却可能になった直後から他の共用車両Ｖｎの返却を受け付けることができる。

　［９］本発明の本実施形態に係るデータ構造の予約管理情報は、実在しない共用車両Ｖｎを特定するダミー車両特定情報を有する。共用車両Ｖｎを管理する共用車両管理装置１００は、ダミー車両特定情報に対応づけられている駐車スペース特定情報が、利用できない駐車スペースＳＰを示すと認識できる。

　［１０］本発明の本実施形態に係る共用車両管理装置は、共用車両を特定する車両特定情報と、この車両特定情報に対応づけられ、車両特定情報により特定された共用車両が実在する駐車スペースＳＰを特定する駐車スペース特定情報とを含むデータ構造を有する予約管理情報３１を参照し、貸出要求において特定された共用車両Ｖｎの車両特定情報に、共用車両が実在するポートＰＲの駐車スペースＳＰを特定する駐車スペース特定情報が対応づけられているか否かによって、共用車両Ｖｎが駐車スペースＳＰに存在するか否かを判別できる。すなわち、貸出要求に係る共用車両Ｖｎの車両特定情報に、共用車両が実在するポートＰＲの駐車スペースＳＰを特定する駐車スペース特定情報が対応づけられている場合には、共用車両Ｖｎが駐車スペースＳＰに存在するので、貸出しが可能であると判断できる。これにより、管理対象となるデータ量を増やすことなく、ユーザが希望する共用車両の貸出可否を決定できる。上述したデータ構造の予約管理情報３１を用いることにより、参照するべき情報の量を抑制しながら、共用車両Ｖｎの貸出し可否を迅速に判断できる。

　［１１］本発明の本実施形態に係る共用車両管理装置は、共用車両を特定する車両特定情報と、この車両特定情報に対応づけられ、車両特定情報により特定された共用車両が実在する駐車スペースＳＰを特定する駐車スペース特定情報とを含むデータ構造を有する予約管理情報３１を参照し、返却要求において特定された駐車スペース特定情報に共用車両Ｖｎの車両特定情報に、共用車両Ｖｎを特定する車両特定情報が対応づけられているか否かによって、駐車スペースＳＰが空いているか否かを判別できる。すなわち、返却要求に係る駐車スペースＳＰの駐車スペース特定情報に共用車両Ｖｎの車両特定情報が対応づけられていない場合には、共用車両Ｖｎの返却が可能であると判断できる。これにより、管理対象となるデータ量を増やすことなく、ユーザが希望する共用車両の返却の可否を決定できる。上述したデータ構造の予約管理情報３１を用いることにより、参照するべき情報の量を抑制しながら、共用車両Ｖｎが返却可能であるか否かを適切に判断できる。

　なお、以上説明した本実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の本実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。

　本明細書では、本発明に係るデータ構造を有する予約管理情報の一態様として、予約管理情報３１を例にして説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。

　また、本明細書では、本発明のデータ構造を有する予約管理情報を用いる共用車両管理装置の一態様として、ＣＰＵ１１、ＲＯＭ１２、ＲＡＭ１３を有する制御装置１０（コンピュータ）を備えた共用車両管理装置１００を一例として説明するが、これに限定されるものではない。

１０００…カーシェアリングシステム
１００…共用車両管理装置
　１０…制御装置
　　１１…ＣＰＵ
　　１２…ＲＯＭ
　　１３…ＲＡＭ
　２０，２２０，４２０，５２０，６２０…通信装置
　３０…データベース
　　３１…予約管理情報
　　３２…貸出要求
　Ｖ１～Ｖｎ…共用車両
　２００，２００Ｖ１～２００Ｖｎ…車載装置
　４００，４００Ｘ～４００Ｙ…ユーザ端末装置
　５００，５００Ｘ～５００Ｙ…施設端末装置
　６００，６００Ｘ～６００Ｙ…作業員端末装置
　ＰＲ…ポート

Claims

　複数のポートが備える駐車スペースにそれぞれ配置された複数の共用車両を複数のユーザに利用させる場合に、一のポートから借り出した共用車両を他のポートへ返却を許容するカーシェアリングシステムに用いられる予約管理情報のデータ構造であって、
　前記共用車両を特定する車両特定情報と、
　前記車両特定情報に対応づけられ、前記車両特定情報により特定された前記共用車両が実在する前記駐車スペースを特定する駐車スペース特定情報を有することを特徴とする、カーシェアリングシステムに用いられる予約管理情報のデータ構造。
　前記予約管理情報は、前記車両特定情報に対応づけられ、前記車両特定情報により特定された前記共用車両の状態を示す状態情報をさらに含むことを特徴とする請求項１に記載の予約管理情報のデータ構造。
　前記共用車両の状態情報は、前記共用車両が予約済である旨の情報と、前記共用車両がエネルギー供給又は整備のために施設へ回収される旨の情報と、前記共用車両が施設でエネルギー供給中又は整備中である旨の情報とを含むことを特徴とする請求項２に記載の予約管理情報のデータ構造。
　前記予約管理情報から抽出された前記駐車スペース特定情報に対応する前記車両特定情報は、前記ユーザに貸出し可能な共用車両を特定する情報であることを、前記共用車両を管理する共用車両管理装置が認識することを特徴とする請求項１～３の何れか一項に記載の予約管理情報のデータ構造。
　前記予約管理情報から抽出された前記駐車スペース特定情報は、前記ユーザが前記共用車両を返却できない前記駐車スペースを特定する情報であることを、前記共用車両を管理する共用車両管理装置が認識することを特徴とする請求項１～４の何れか一項に記載の予約管理情報のデータ構造。
　前記予約管理情報は、前記車両特定情報に対応づけられ、前記車両特定情報により特定された前記共用車両の返却が予約された前記駐車スペースを特定する駐車スペース特定情報を含み、
　前記予約管理情報から抽出された前記駐車スペース特定情報は、前記ユーザが前記共用車両を返却できない前記駐車スペースを特定する情報であることを、前記共用車両を管理する共用車両管理装置が認識することを特徴とする請求項１～５の何れか一項に記載の予約管理情報のデータ構造。
　前記予約管理情報は、前記共用車両に状態を示す状態情報が対応づけられた前記車両特定情報と前記状態情報が対応づけられていない前記車両特定情報とを含み、前記状態情報が対応づけられていない前記車両特定情報は、前記共用車両のエネルギー供給又は整備が完了している共用車両を特定する情報であることを、前記共用車両を管理する共用車両管理装置が認識することを特徴とする請求項１～６の何れか一項に記載の予約管理情報のデータ構造。
　前記共用車両の状態情報は、前記駐車スペース特定情報に対応づけられた前記車両特定情報が特定する共用車両が、移動を開始した旨を示す移動開始情報を含み、
　前記移動開始情報が付された前記車両特定情報に対応づけられていた前記駐車スペース特定情報は、前記ユーザが前記共用車両を返却できる前記駐車スペースを特定する情報であることを、前記共用車両を管理する共用車両管理装置が認識することを特徴とする請求項１～７の何れか一項に記載の予約管理情報のデータ構造。
　前記予約管理情報は、実在しない共用車両を特定するダミー車両特定情報を有し、
　前記ポートが備える前記駐車スペースのうち、前記共用車両が実在しないが利用不可能な駐車スペースの前記駐車スペース特定情報に、前記ダミー車両特定情報が対応づけられていることを特徴とする請求項１～８の何れか一項に記載の予約管理情報のデータ構造。
　請求項１～９の何れか一項に記載のデータ構造を有する予約管理情報と、
　ユーザから取得した共用車両を特定する特定情報を含む貸出要求を取得する貸出要求取得機能と、
　前記予約管理情報を参照し、前記貸出要求に含まれる前記共用車両を特定する特定情報に駐車スペース特定情報が対応づけられている場合には、前記共用車両の貸出処理を行う旨を決定する貸出決定機能と、を備える共用車両管理装置。
　請求項１～９の何れか一項に記載のデータ構造を有する予約管理情報と、
　ユーザから取得した共用車両を特定する特定情報を含む返却要求を取得する返却要求取得機能と、
　前記予約管理情報を参照し、前記貸出要求に含まれる前記共用車両を特定する特定情報に駐車スペース特定情報が対応づけられていない場合には、前記共用車両の返却処理を行う旨を決定する返却決定機能と、を備える共用車両管理装置。