WO2015141451A1

WO2015141451A1 - コネクタ

Info

Publication number: WO2015141451A1
Application number: PCT/JP2015/056032
Authority: WO
Inventors: 孝芳小宅
Original assignee: 日本航空電子工業株式会社
Priority date: 2014-03-18
Filing date: 2015-03-02
Publication date: 2015-09-24
Also published as: CN106104945B; JP2015176853A; TWI525927B; CN106104945A; JP6247572B2; TW201547113A

Abstract

相手側コネクタと嵌合するコネクタは、シェル（４０）とフロント保護部材（９０）とを備える。シェル（４０）は、シェル主部（５０）とシェル接触部（６０）とを有する。シェル主部（５０）は、起端部（５４）を含む前端（５２）を有する。シェル接触部（６０）は、折り返し部（６２）とバネ部（７０）とを有する。折り返し部（６２）は、起端部（５４）から前後方向において前方に突出すると共に、前後方向を含む面内においてＵ字状の断面を有する。バネ部（７０）は、折り返し部（６２）から後方に向かって延びる第１部（７２）と、前方に向かって延びる第２部（７４）と、第１部（７２）及び第２部（７４）を連結する連結部（７６）とを有する。第２部（７４）には接点（８０）が設けられる。フロント保護部材（９０）は、シェル（４０）に取り付けられ、折り返し部（６２）の前方に位置する保護部（９４）を有する。

Description

コネクタ

　本発明は、相手側コネクタの一部と接触するシェル接触部を有するシェルを備えたコネクタに関する。

　例えば、特許文献１に開示されたコネクタ（図示せず）は、この種のシェルを備えている。図１０に示されるように、特許文献１のシェル９００は、前端９１２を有する主部９１０と、前端９１２から折り返された折り返し部９２０と、折り返し部９２０から延びるバネ部９３０とを有している。バネ部９３０には、相手側シェル（図示せず）に接触する接点９３２が設けられている。このように折り返し部９２０を設ける場合、主部９１０にバネ部９３０を形成する際に切り込み（開口）を形成する必要がない。このため、シェルのシールド特性が損なわれない。

特開２０１１－１５４９５４号公報

　特許文献１のシェル９００においては、接点９３２の位置がシェル９００の前端９１２から離れ過ぎている。このため、コネクタ（図示せず）のコンタクト（図示せず）と相手側コネクタ（図示せず）のコンタクト（図示せず）とが、接点９３２が相手側シェル（図示せず）と接続する前に互いに接続する可能性がある。

　そこで、本発明は、接点の位置をシェルの前端に近づけた構造を有するコネクタを提供することを目的とする。

　本発明の一の側面は、前後方向において前側から後方に向かって少なくとも部分的に挿入された相手側コネクタと嵌合するコネクタを提供する。前記コネクタは、コンタクトと、コンタクトを保持する保持部材と、シェルと、前記保持部材とは別体のフロント保護部材とを備えている。前記シェルは、シェル主部と、シェル接触部とを有している。前記シェル主部は、前記保持部材を、少なくとも部分的に覆っている。前記シェル接触部は、前記シェル主部と一体形成されている。前記シェル主部は、前端を有している。前記シェル主部の前記前端には、起端部が含まれている。前記シェル接触部は、折り返し部と、バネ部とを有している。前記折り返し部は、前記シェルの前記起端部から前記前後方向において前方に突出すると共に、前記前後方向を含む面内においてＵ字状の断面を有している。前記バネ部は、前記折り返し部から後方に向かって延びる第１部と、前方に向かって延びる第２部と、前記第１部と前記第２部とを互いに連結する連結部とを有している。前記第２部には、前記相手側コネクタの一部と接触する接点が設けられている。前記フロント保護部材は、前記シェルに取り付けられており、且つ、前記折り返し部の前方に位置する保護部を少なくとも有している。

　本発明によるバネ部は、折り返し部から後方に向かって延びる第１部と、前方に向かって延びる第２部とを有している。これにより、接点をシェルの前端に近づけつつ、折り返し部と接点との間の経路長を長くできる。

　加えて、本発明による保護部は、折り返し部の前方に位置し、折り返し部を保護する。これにより、作業者が指などを折り返し部にひっかけてしまうことを防止できる。

　添付の図面を参照しながら下記の最良の実施の形態の説明を検討することにより、本発明の目的が正しく理解され、且つその構成についてより完全に理解されるであろう。

本発明の実施の形態によるコネクタを示す斜視図である。図１のコネクタを示す正面図である。図１のコネクタを示す分解斜視図である。図１のコネクタのシェル及びフロント保護部材を示す斜視図である。図４のシェル及びフロント保護部材を示す正面図である。図５のシェル及びフロント保護部材をVI--VI線に沿って示す断面図である。図３のコネクタのシェルの前端及びその近傍を示す拡大斜視図である。図７のシェルを部分的に切り欠いて示す拡大斜視図である。図７のシェルを部分的に切り欠いて示す他の拡大斜視図である。特許文献１のシェルの一部を示す斜視図である。

　本発明については多様な変形や様々な形態にて実現することが可能であるが、その一例として、図面に示すような特定の実施の形態について、以下に詳細に説明する。図面及び実施の形態は、本発明をここに開示した特定の形態に限定するものではなく、添付の請求の範囲に明示されている範囲内においてなされる全ての変形例、均等物、代替例をその対象に含むものとする。

　図１乃至図３を参照すると、本発明の実施の形態によるコネクタ１は、パドルボード５を介してケーブル（図示せず）に接続されるものである。また、コネクタ１は、Ｘ方向（前後方向）において－Ｘ側（前側）から＋Ｘ側（後側）へ向かって（後方に向かって）少なくとも部分的に挿入された相手側コネクタ（図示せず）と嵌合するものである。図示されたコネクタ１は、導電体からなる複数のコンタクト１０と、絶縁体からなる保持部材２０と、導電体からなるグランド部材３０と、金属製のシェル４０と、絶縁体からなるフロント保護部材９０とを備えている。

　コンタクト１０は２列に分けられている。保持部材２０は、主部材２２と、２つの副部材２４とからなる。副部材２４の夫々は、１列のコンタクト１０を保持している。主部材２２は、グランド部材３０と２つの副部材２４とをまとめて収容している。グランド部材３０は、主部材２２内において、２つの副部材２４に挟まれている。

　図３に示されるように、シェル４０は、一枚の金属板をプレスした後、プレスされた金属板を曲げ加工して形成されている。シェル４０は、シェル主部５０と、シェル接触部６０とを有している。シェル主部５０は、保持部材２０を覆っている。シェル接触部６０は、シェル主部５０と一体形成されている。

　図３に示されるように、シェル主部５０は、Ｘ方向に延びる略筒状の形状を有している。また、シェル主部５０は、Ｙ方向（ピッチ方向）に長い形状、即ち、Ｚ方向（上下方向）に潰れたような形状を有している。図７乃至図９に示されるように、シェル主部５０の前端５２（－Ｘ側端部）には、複数の起端部５４と、複数の隣接部５６とが含まれている。隣接部５６は、起端部５４に隣接して位置している。隣接部５６は、Ｘ方向と直交するＹＺ平面内において起端部５４よりも大きなサイズを有している。図７から理解されるように、本実施の形態において、起端部５４と隣接部５６とは２組に分けられている。一方の組は、シェル主部５０の＋Ｚ側（上側）に位置しており、他方の組は、シェル主部５０の－Ｚ側（下側）に位置している。＋Ｚ側に位置する組は、２つの起端部５４と３つの隣接部５６とを有している。同様に、－Ｚ側に位置する組は、２つの起端部５４と３つの隣接部５６とを有している。

　図６乃至図９に示されるように、本実施の形態のシェル接触部６０は、＋Ｚ側（上側）の部位および－Ｚ側（下側）の部位の２つの部位からなる。２つの部位の夫々は、シェル主部５０の前端５２から延びている。詳しくは、シェル接触部６０の２つの部位の夫々は、２つの折り返し部６２と、バネ部７０とを有している。

　図７乃至図９から理解されるように、折り返し部６２の夫々は、ＸＺ平面内においてＵ字状の断面を有している。折り返し部６２の夫々は、シェル主部５０の起端部５４から－Ｘ方向（前方）に突出している。

　バネ部７０の夫々は、２つの第１部７２と、３つの第２部７４と、第１部７２と第２部７４とをＹ方向において互いに連結する連結部７６とを有している。第１部７２の夫々は、折り返し部６２から＋Ｘ方向に（後方に向かって）延びている。図示された第１部７２は、比較的小さく細長い板状の形状を有している。連結部７６は、第１部７２の＋Ｘ側端部（後端）からＹ方向に延びており、比較的大きく細長い板状の形状を有している。第２部７４の夫々は、連結部７６から－Ｘ方向に（前方に向かって）延びている。共通のバネ部７０に含まれる複数の第２部７４は、Ｙ方向において互いに離間して配置されている。また、第２部７４と第１部７２とは、Ｙ方向において互いに異なる位置に位置している。

　第２部７４の夫々は、第１部７２と比較して幅広の板を、Ｖ字形状を有するように曲げて形成されている。第２部７４には、接点８０と、誘い部８２とが設けられている。接点８０は、Ｚ方向内側における第２部７４の頂点である。接点８０は、相手側コネクタ（図示せず）の一部（具体的には、相手側グランド部、相手側シールド部、相手側シェルなど）と接触する。誘い部８２は、接点８０の－Ｘ側（前方）に位置している。誘い部８２は、Ｘ方向と交差する面を有している。シェル４０の展開図を想像すると理解されるように、第２部７４は、隣接部５６と夫々対応している。図７から理解されるように、隣接部５６を折り返し部６２の－Ｘ側端部（前端）の＋Ｘ側（後方）に位置させたことから、第２部７４を、比較的長くできる。隣接部５６を起端部５４の後方に位置させれば、第２部７４をより長くできる。但し、この場合、シェル４０の前端に大きな開口ができるおそれがある。従って、本実施の形態のように、隣接部５６のＸ方向における位置が、起端部５４のＸ方向における位置と同じであることが好ましい。

　図６に示されるように、第２部７４の前端８４（即ち、誘い部８２の前端）は、起端部５４の－Ｘ側（前方）に位置している。この配置から理解されるように、接点８０は、比較的前側に位置している。

　本実施の形態によれば、バネ部７０全体が接点８０を弾性支持する支持バネとして機能する。この支持バネのバネ長は、折り返し部６２から接点８０までの経路長によって決まる。本実施の形態のバネ部７０は、単純にシェル４０の＋Ｘ側に向かって延びるバネと比較して、接点８０を比較的前側に位置させつつ十分なバネ長を得ることができる。

　図９を参照すると、複数の第２部７４がＹ方向において互いに離間配置されている。この配置から理解されるように、本実施の形態においては、複数の接点８０がＹ方向において互いに異なる位置に位置している。従って、接点８０は、相手側コネクタ（図示せず）の形状的なバラつき等に影響されず、相手側コネクタ（図示せず）に確実に接触できる。換言すれば、本実施の形態による接点８０は、高い接触信頼性を発揮する。

　また、接点８０の夫々は、Ｙ方向において、折り返し部６２よりも大きなサイズを有している。従って、シェル４０は、相手側コネクタ（図示せず）のグランド部（図示せず）に、比較的大きな面積で接触できる。

　図４及び図５に示されるように、フロント保護部材９０は、Ｘ方向と直交するＹＺ平面内において閉路を形成している。換言すれば、フロント保護部材９０は、ＹＺ平面内において閉じている。より具体的には、フロント保護部材９０は、－Ｘ側（前側）から見た場合に、扁平した環状の形状を有している。図４乃至図６から理解されるように、フロント保護部材９０は、平坦な前端９２を有している。特に、本実施の形態のフロント保護部材９０の前端９２は、ＹＺ平面と平行な面を形成している。

　図４及び図５に示されるように、フロント保護部材９０は、複数の保護部９４と、複数の座屈防止部９６とを有している。

　図４及び図５から理解されるように、保護部９４は、夫々、折り返し部６２の－Ｘ側（前方）に位置している。図２、図４及び図５から理解されるように、本実施の形態の保護部９４は、コネクタ１を－Ｘ側（前方）から見た場合に、折り返し部６２を完全に隠している。フロント保護部材９０の保護部９４は、折り返し部６２を上述のように保護している。このため、突出している折り返し部６２が外部の物に引っ掛かりその物を傷つけることを防止できる。更に、シェル４０の破損も防止できる。

　図４に示されるように、座屈防止部９６は、夫々、第２部７４に対応して設けられている。より具体的には、図６に示されるように、座屈防止部９６は、第２部７４の前端８４（即ち、誘い部８２の前端）の－Ｘ側（前方）に位置している。図２、図４及び図６から理解されるように、本実施の形態の座屈防止部９６は、コネクタ１を－Ｘ側（前方）から見た場合に、第２部７４の前端８４を完全に隠している。従って、コネクタ１と相手側コネクタ（図示せず）との嵌合の際に、相手側コネクタ（図示せず）の一部が第２部７４の前端８４に突き当たり第２部７４が座屈することを防止できる。

　本発明は、上述した具体的な説明に限定されることなく、以下に説明するように、様々に変形可能である。

　上述した実施の形態の保持部材２０は、主部材２２と２つの副部材２４の計３つの部材に分割されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、保持部材２０は単一の部材から構成されていてもよい。

　上述した実施の形態のコネクタ１は、グランド部材３０を備えているが、本発明はこれに限定されない。コネクタ１は、グランド部材３０を備えていなくてもよい。

　上述した実施の形態のシェル接触部６０は、上側の部位と下側の部位に分けられているが、本発明はこれに限定されない。例えば、シェル接触部６０は、上側の部位のみを有していてもよい。この場合、上側の部位を、シェル主部５０の下側に押しつけてもよい。

　上述した実施の形態のシェル接触部６０は、複数の折り返し部６２と複数の接点８０とを有しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、折り返し部６２の数および接点８０の数の夫々は、１つであってもよい。但し、接触する際のバランスや上述した接触信頼性を考慮すると、折り返し部６２の数および接点８０の数の夫々は、２以上であることが好ましい。

　上述した実施の形態の第１部７２と第２部７４とは、Ｙ方向において互いに異なる位置に位置しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、第１部７２と第２部７４とは、Ｚ方向において互いに重なるように設けられていてもよい。但し、コネクタ１内のスペースの利用効率を高めるためには、本実施の形態のように、第１部７２と第２部７４とをＹ方向において互いに異なる位置に位置させて比較的低背のバネを構成することが好ましい。

　上述した実施の形態のフロント保護部材９０は、閉路を形成しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、フロント保護部材９０は、２つの部材に分割されていてもよい。この２つの部材は、シェル接触部６０の＋Ｚ側（上側）の部位と、シェル接触部６０の－Ｚ側（下側）の部位とを夫々保護してもよい。但し、シェル４０への取り付けを考慮すると、フロント保護部材９０は閉路を形成している方が好ましい。

　上述した実施の形態のフロント保護部材９０は、平坦な前端９２を有しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、フロント保護部材９０は、ある程度の凹凸を有していてもよい。但し、外部の物との関係を考慮すると、前端９２は平坦である方が好ましい。

　上述した実施の形態の保護部９４は、コネクタ１を－Ｘ側（前方）から見た場合に、折り返し部６２を完全に隠しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、保護部９４が折り返し部６２の－Ｘ側（前方）に位置して折り返し部６２への引っ掛かりを防止する限り、コネクタ１を－Ｘ側（前方）から見た場合に、折り返し部６２が部分的に見えてもよい。

　本発明は２０１４年３月１８日に日本国特許庁に提出された日本特許出願第２０１４－０５４７８０号に基づいており、その内容は参照することにより本明細書の一部をなす。

　本発明の最良の実施の形態について説明したが、当業者には明らかなように、本発明の精神を逸脱しない範囲で実施の形態を変形することが可能であり、そのような実施の形態は本発明の範囲に属するものである。

　　１　　　　コネクタ
　　５　　　　パドルボード
　１０　　　　コンタクト
　２０　　　　保持部材
　２２　　　　主部材
　２４　　　　副部材
　３０　　　　グランド部材
　４０　　　　シェル
　５０　　　　シェル主部
　５２　　　　前端
　５４　　　　起端部
　５６　　　　隣接部
　６０　　　　シェル接触部
　６２　　　　折り返し部
　７０　　　　バネ部
　７２　　　　第１部
　７４　　　　第２部
　７６　　　　連結部
　８０　　　　接点
　８２　　　　誘い部
　８４　　　　前端
　９０　　　　フロント保護部材
　９２　　　　前端
　９４　　　　保護部
　９６　　　　座屈防止部
　９００　　　シェル
　９１０　　　主部
　９１２　　　前端
　９２０　　　折り返し部
　９３０　　　バネ部
　９３２　　　接点

Claims

　前後方向において前側から後方に向かって少なくとも部分的に挿入された相手側コネクタと嵌合するコネクタであって、
　前記コネクタは、コンタクトと、コンタクトを保持する保持部材と、シェルと、前記保持部材とは別体のフロント保護部材とを備えており、
　前記シェルは、シェル主部と、シェル接触部とを有しており、
　前記シェル主部は、前記保持部材を、少なくとも部分的に覆っており、
　前記シェル接触部は、前記シェル主部と一体形成されており、
　前記シェル主部は、前端を有しており、
　前記シェル主部の前記前端には、起端部が含まれており、
　前記シェル接触部は、折り返し部と、バネ部とを有しており、
　前記折り返し部は、前記シェルの前記起端部から前記前後方向において前方に突出すると共に、前記前後方向を含む面内においてＵ字状の断面を有しており、
　前記バネ部は、前記折り返し部から後方に向かって延びる第１部と、前方に向かって延びる第２部と、前記第１部と前記第２部とを互いに連結する連結部とを有しており、
　前記第２部には、前記相手側コネクタの一部と接触する接点が設けられており、
　前記フロント保護部材は、前記シェルに取り付けられており、且つ、前記折り返し部の前方に位置する保護部を少なくとも有している
コネクタ。
　請求項１記載のコネクタであって、
　前記フロント保護部材は、前記前後方向と直交する面内において閉路を形成しており、
　前記フロント保護部材は、前記コネクタを前側から見た場合に、前記シェル主部の前記前端の全体を隠すように位置している
コネクタ。
　請求項１又は請求項２記載のコネクタであって、
　前記バネ部には、複数の前記第２部が設けられており、
　前記複数の第２部の夫々に前記接点が設けられており、
　前記複数の前記第２部は、前記前後方向と直交するピッチ方向において、互いに異なる位置に位置している
コネクタ。
　請求項１乃至請求項３のいずれかに記載のコネクタであって、
　前記連結部は、前記第１部と前記第２部とを前記ピッチ方向において連結しており、
　前記第１部と前記第２部とは、前記前後方向と直交するピッチ方向において互いに離れて位置している
コネクタ。
　請求項４記載のコネクタであって、
　前記接点は、前記ピッチ方向において、前記折り返し部よりも大きなサイズを有している
コネクタ。
　請求項１乃至請求項５のいずれかに記載のコネクタであって、
　前記フロント保護部材は、平坦な前端を有している
コネクタ。
　請求項１乃至請求項６のいずれかに記載のコネクタであって、
　前記第２部は、前記接点の前方に位置する誘い部を有しており、
　前記フロント保護部材は、座屈防止部を有しており、
　前記座屈防止部は、前記コネクタを前側から見た場合に、前記誘い部の前端を隠すように位置している
コネクタ。
　請求項１乃至請求項７のいずれかに記載のコネクタであって、
　前記第２部の前端は、前記前後方向において、前記起端部の前方に位置している
コネクタ。