WO2015064324A1 - フィルム - Google Patents

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恵吏 向井
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Abstract

 本発明は、高い絶縁性を示し、耐電圧性に優れたフィルムの提供を目的とする。 本発明は、分極化フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体フィルムであって; 前記フィルムは、水の含有量と、溶媒の含有量との合計が、前記フィルムの質量を100質量%として1質量%以下である フィルムを提供する。

Description

フィルム
 本発明は、フィルムに関する。
 従来、圧電フィルムや、エレクトロウエッティング用途、フィルムコンデンサ用途に用いられるフィルム又は膜として、種々の有機誘電体フィルム及び無機誘電体膜が知られている。
 これらの中でも、分極化フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体フィルムは、透明性を有し、かつ無機誘電体薄膜とは異なり可撓性を有するという利点を有するので、様々な用途への適用が可能である。
 例えば、特許文献1及び特許文献2では、分極化フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体フィルムを用いてタッチパネルにタッチ圧を検出する機能を付与する技術が開示されている。
特開2010-26938号公報 特開2011-222679号公報
 しかし、特許文献1及び2に記載の分極化フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体フィルムは、水や溶媒の含有量が検討されていない。上述のような用途に用いられるフィルムは、保存環境での吸着水や、製造の際に用いられる溶媒に含まれる水を含有する場合がある。また、上記フィルムの製造時には、上述のように溶媒が用いられ、当該溶媒がフィルム中に残存する場合がある。
 このようなフィルム中に含まれる水や溶媒は、フィルムの絶縁性を低下させるため、フィルムの耐電圧性を低下させるという問題がある。特許文献1に記載の分極化フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体フィルムは、絶縁性及び耐電圧性に改善の余地があった。
 従って、本発明は、高い絶縁性を示し、耐電圧性に優れたフィルムの提供を目的とする。
 本発明者らは、鋭意検討の結果、
分極化フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体フィルムであって;
前記フィルムは、水の含有量と、溶媒の含有量との合計が、前記フィルムの質量を100質量%として1質量%以下である
フィルム
によって、前記課題が解決出来ることを見出し、更なる検討の結果、本発明を完成するに至った。
 本発明は、次の態様を含む。
項1.
分極化フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体フィルムであって;
前記フィルムは、水の含有量と、溶媒の含有量との合計が、前記フィルムの質量を100質量%として1質量%以下である
フィルム。
項2.
前記水の含有量と、溶媒の含有量との合計が、前記フィルムの質量を100質量%として0.5質量%以下である
項1に記載のフィルム。
項3.
圧電フィルムである
項1又は2に記載のフィルム。
項4.
100℃で60分間加熱して生じるカールが、±10mm以内である
項1~3のいずれかに記載のフィルム。
項5.
項1~4のいずれかに記載のフィルムを有する、圧電パネル、フィルムコンデンサ、又はエレクトロウエッティングデバイス。
項6.
項1~4のいずれかに記載のフィルムを有する入力装置。
項7.
項6に記載の入力装置を有する電子機器。
 本発明のフィルムは、水の含有量と、溶媒の含有量との合計が、前記フィルムの質量を100質量%として1質量%以下であるので、高い絶縁性を示し、優れた耐電圧性を示す。
 用語の意味
 本明細書中、「タッチ位置」の「検出」は、タッチ位置の決定を意味し、一方、「タッチ圧」の「検出」は、押圧の有無、速度、大きさ(強弱)又はこれらの変化、或いはこれらの組み合わせの決定を意味する。
 本明細書中、用語「タッチ」は、触れること、触れられること、押すこと、押されること、及び接触すること、を包含する。
 本明細書中、用語「分極化」は、表面に電荷を付与されていることを意味する。すなわち、分極化フィルムは、エレクトレットであることができる。
 フィルム
 本発明のフィルムは、
分極化フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体フィルムであって;
前記フィルムは、水の含有量と、溶媒の含有量との合計が、前記フィルムの質量を100質量%として1質量%以下である。
 以下、本発明のフィルムを詳細に説明する。
 本発明のフィルムは、水の含有量と、溶媒の含有量との合計が、フィルムの質量を100質量%として1質量%以下であることにより、高い絶縁性を示し、優れた耐電圧性を示す。
 当該水の含有量と、溶媒の含有量との合計は、フィルムの質量を100質量%として0.5質量%以下であることが好ましい。
 水の含有量と、溶媒の含有量との合計を上述の範囲とする方法としては、後述する本発明のフィルムの製造方法において、溶媒を気化する際の加熱等の乾燥方法における乾燥温度を20℃~200℃の範囲内で適宜調整する方法が挙げられる。
 上記水は、保存環境下でフィルムに吸着する吸着水由来の水や、製造の際に用いられる溶媒に含まれる水である。また、上記溶媒は、例えばキャスティング法により本発明のフィルムを製造する場合、フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体を溶媒に溶解させて、重合体溶液を調製する工程を経ることにより、当該溶媒がフィルム中に残存することがあるためにフィルム中に含まれる溶媒である。
 本発明のフィルムに含有され得る溶媒としては、特に限定されず、例えば、後述する本発明のフィルムの製造方法において液状組成物を調製する際に用いられる溶媒が挙げられる。このような溶媒の例としては、ケトン系溶媒(例、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、アセトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン)、エステル系溶媒(例、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、乳酸エチル)、エーテル系溶媒(例、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン)、及びアミド系溶媒(例、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド)が挙げられる。これらの溶媒は、単独で、又は2種以上が組み合わされて含有される。中でも、極性有機溶媒は、本発明のフィルムの分極化を妨げるおそれがあるため、フィルム中の含有量は少ないことが好ましい。
 本発明のフィルム中の水の含有量は、京都電子工業株式会社製水分気化装置ADP-611に一定量のフィルムをセットし、Nガスフロー下180℃まで加熱して揮発した水分を、京都電子工業株式会社製カールフィッシャー測定器に流し込むことで測定される。 また、本発明のフィルム中の溶媒の含有量は、島津製作所株式会社製キャピラリーガスクロ測定器により、ヘッドスペースガスクロの条件で測定することができる。具体的には、バイアルビンに一定量のフィルムを封入し、180℃で10分加熱したのちにシリンジで上部の気相部を採取しGCで有機溶媒を定量する手法により測定される。
 本発明のフィルムは、好ましくは圧電フィルムであり、より好ましくは、有機圧電フィルムである。当該「有機圧電フィルム」は、有機物であるフッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体から形成されるフィルム(重合体フィルム)である。当該「有機圧電フィルム」は、当該フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体以外の成分を含有してもよい。当該「有機圧電フィルム」は、当該フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体からなるフィルム、及び当該重合体中に無機物が分散されているフィルムを包含する。
 本発明のフィルムにおける当該重合体の含有量は、好ましくは、70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは85質量%以上、特に好ましくは90質量%以上である。当該含有量の上限は特に制限されず、例えば、100質量%であってもよいし、99質量%であってもよい。
 当該「フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体フィルム」は、樹脂フィルムに通常用いられる添加剤を含有してもよい。
 当該「フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体フィルム」は、フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体から構成されるフィルムであり、フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体を含有する。
 本発明のフィルムにおいて、「フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体」における(テトラフルオロエチレンに由来する繰り返し単位)/(フッ化ビニリデンに由来する繰り返し単位)のモル比は、好ましくは5/95~36/64、より好ましくは15/85~25/75、更に好ましくは18/82~22/78の範囲内である。
 フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体は、本発明に関する性質が著しく損なわれない限りにおいて、フッ化ビニリデン及びテトラフルオロエチレン以外のモノマーに由来する繰り返し単位を含有してもよい。通常、このような繰り返し単位の含有率は、10モル%以下である。このようなモノマーは、フッ化ビニリデンモノマー、テトラフルオロエチレンモノマーと共重合可能なものである限り限定されないが、その例としては、
(1)フルオロモノマー(例、ビニルフルオリド(VF)、トリフルオロエチレン(TrFE)、ヘキサフルオロプロペン(HFP)、1-クロロ-1-フルオロ-エチレン(1,1-CFE)、1-クロロ-2-フルオロ-エチレン(1,2-CFE)、1-クロロ-2,2-ジフルオロエチレン(CDFE)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、トリフルオロビニルモノマー、1,1,2-トリフルオロブテン-4-ブロモ-1-ブテン、1,1,2-トリフルオロブテン-4-シラン-1-ブテン、ペルフルオロアルキルビニルエーテル、ペルフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)、ペルフルオロプロピルビニルエーテル(PPVE)、ペルフルオロアクリラート、2,2,2-トリフルオロエチルアクリラート、2-(ペルフルオロヘキシル)エチルアクリラート);並びに(2)炭化水素系モノマー(例、エチレン、プロピレン、無水マレイン酸、ビニルエーテル、ビニルエステル、アリルグリシジルエーテル、アクリル酸系モノマー、メタクリル酸系モノマー、酢酸ビニル)が挙げられる。
 前記「無機物」の好適な例としては、無機酸化物粒子が挙げられる。当該「無機酸化物粒子」を含有することによって、本発明のフィルムは、高い誘電率を有することができる。また、高い誘電率を維持したまま、体積抵抗率を大幅に向上させることができる。また、電気絶縁性を向上させることができる。
 当該「無機酸化物粒子」は、好ましくは、以下の無機酸化物粒子(B1)~(B3)からなる群より選択される少なくとも1種である。
 [無機酸化物粒子(B1)]周期表の2族、3族、4族、12族又は13族の金属元素の無機酸化物の粒子、又はこれらの無機酸化物複合粒子
 前記金属元素としては、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Y、Ti、Zr、Zn、及びAl等が挙げられる。なかでも、Al、Mg、Y、及びZnの酸化物が汎用で安価であり、また体積抵抗率が高い点から好ましい。
 なかでも、具体的には、Al、MgO、ZrO、Y、BeO、及びMgO・Alからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属酸化物の粒子が、体積抵抗率が高い点から好ましい。
 なかでも、更に、結晶構造がγ型のAlが、比表面積が大きく、フッ化ビニリデン系重合体等の前記「重合体」、特にフッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体への分散性が良好な点から好ましい。
 [無機酸化物粒子(B2)]式:M a1 b1c1(式中、Mは2族金属元素;Mは4族金属元素であり;a1は0.9~1.1であり;b1は0.9~1.1であり;c1は2.8~3.2である;M及びMはそれぞれ1種又は2種以上の金属元素であることができる)で表される無機複合酸化物の粒子
 当該「4族金属元素」としては、例えばTi、及びZrが好ましい。
 当該「2族金属元素」としては、例えばMg、Ca、Sr、及びBaが好ましい。
 当該「無機複合酸化物の粒子」のなかでも、具体的には、BaTiO、SrTiO、CaTiO、MgTiO、BaZrO、SrZrO、CaZrO、及びMgZrOからなる群より選ばれる少なくとも1種の無機酸化物の粒子が、体積抵抗率が高い点から好ましい。
 [無機酸化物粒子(B3)]周期表の2族、3族、4族、12族、又は13族の金属元素の酸化物、及び酸化ケイ素の無機酸化物複合粒子
 当該「無機酸化物粒子(B3)」は、前記「無機酸化物粒子(B1)」の前記「無機酸化物」、及び酸化ケイ素の複合体粒子である。
 当該「無機酸化物粒子(B3)」として具体的には、例えば、3A1・2SiO、2MgO・SiO、ZrO・SiO、及びMgO・SiOからなる群より選ばれる少なくとも1種の無機酸化物の粒子が挙げられる。
 前記「無機酸化物粒子」は、必ずしも高誘電性である必要はなく、本発明のフィルムの用途により適宜選択できる。例えば、汎用で安価な1種類の金属酸化物の粒子(B1)(特に、Alの粒子、及びMgOの粒子)を使用すると、体積抵抗率の向上を図ることができる。これら1種類の金属酸化物の粒子(B1)の比誘電率(1kHz、25℃)は、通常100未満、好ましくは10以下である。
 前記「無機酸化物粒子」としては、誘電率を向上させる目的で強誘電性(比誘電率(1kHz、25℃)が100以上)の無機酸化物粒子(例えば、無機酸化物粒子(B2)及び(B3))を用いてもよい。強誘電性の無機酸化物粒子(B2)及び(B3)を構成する無機材料としては、複合金属酸化物、その複合体、固溶体、及びゾルゲル体等が例示できるが、これらのみに限定されるものではない。
 本発明のフィルムは、前記「重合体」100質量部に対し、前記「無機酸化物粒子」を、好ましくは0.01~300質量部、より好ましくは0.1~100質量部含有できる。前記「無機酸化物粒子」の含有量が多すぎると、前記「無機酸化物粒子」を前記「重合体」中に均一に分散させることが難しくなる虞があり、また、電気絶縁性(耐電圧)が低下する虞もある。また、当該含有量が300質量部以上になると、フィルムが脆くなり、及び引張り強度が低下する虞がある。この観点では、当該含有量の上限は、好ましくは200質量部、より好ましくは150質量部である。当該含有量が少なすぎると電気絶縁性の向上効果が得られにくい。この観点では、当該含有量の下限は、好ましくは0.1質量部、より好ましくは0.5質量部、更に好ましくは1質量部である。
 前記「無機酸化物粒子」の平均一次粒子径は小さい方が好ましく、特に平均一次粒子径1μm以下のいわゆるナノ粒子が好ましい。このような無機酸化物ナノ粒子が均一分散することにより、少量の配合でフィルムの電気絶縁性を大幅に向上させることができる。当該平均一次粒子径は、好ましくは800nm以下、より好ましくは500nm以下、更に好ましくは300nm以下である。当該平均一次粒子径の下限は特に限定されないが、製造の困難性や均一分散の困難性、価格の面から、当該平均一次粒子径は、好ましくは10nm以上、より好ましくは20nm以上、更に好ましくは50nm以上である。前記「無機酸化物粒子」の平均一次粒子径は、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置 LA-920(商品名)(堀場製作所社)又はその同等品を用いて算出される。
 前記「無機酸化物粒子」の比誘電率(25℃、1kHz)は、好ましくは10以上である。フィルムの誘電率を高くする観点からは、当該比誘電率は、好ましくは100以上、より好ましくは300以上である。当該比誘電率の上限は特に制限されないが、通常3000程度である。当該「無機酸化物粒子」の比誘電率(ε)(25℃、1kHz)は、LCRメーターを用いて容量(C)を測定し、容量、電極面積(S)、焼結体の厚さ(d)から、式C=εε×S/d(ε真空の誘電率)で算出した値である。
 本発明のフィルムは、必要に応じて、親和性向上剤等の、その他の成分を含有してもよい。
 前記「親和性向上剤」は、前記「無機酸化物粒子」と前記「重合体」との間の親和性を高め、前記「無機酸化物粒子」を前記「重合体」に均一に分散させ、前記「無機酸化物粒子」と前記「重合体」をフィルム中でしっかり結合させ、ボイドの発生を抑制し、及び比誘電率を高めることができる。
 前記「親和性向上剤」としては、カップリング剤、界面活性剤、又はエポキシ基含有化合物が有効である。
 前記「カップリング剤」の例としては、有機チタン化合物、有機シラン化合物、有機ジルコニウム化合物、有機アルミニウム化合物、及び有機リン化合物が挙げられる。
 前記「有機チタン化合物」の例としては、アルコキシチタニウム、チタニウムキレート、及びチタニウムアシレート等のカップリング剤が挙げられる。なかでも、前記「無機酸化物粒子」との親和性が良好な点から、好ましい例として、アルコキシチタニウム、及びチタニウムキレートが挙げられる。
 その具体例としては、テトライソプロピルチタネート、チタニウムイソプロポキシオクチレングリコレート、ジイソプロポキシ・ビス(アセチルアセトナト)チタン、ジイソプロポキシチタンジイソステアレート、テトライソプロピルビス(ジオクチルフォスファイト)チタネート、及びイソプロピルトリ(n-アミノエチル-アミノエチル)チタネート、テトラ(2,2-ジアリルオキシメチル-1-ブチル)ビス(ジ-トリデシル)ホスファイトチタネートが挙げられる。
 前記「有機シラン化合物」は、高分子型であっても、低分子型であってもよく、その例として、モノアルコキシシラン、ジアルコキシシラン、トリアルコキシシラン、及びテトラアルコキシシラン等のアルコキシシランが挙げられる。また、ビニルシラン、エポキシシラン、アミノシラン、メタクロキシシラン、及びメルカプトシラン等も好適に使用され得る。
 アルコキシシランを用いる場合、加水分解により、表面処理の効果である体積抵抗率のより一層の向上(電気絶縁性の向上)を図ることができる。
 前記「有機ジルコニウム化合物」の例としては、アルコキシジルコニウム、及びジルコニウムキレートが挙げられる。
 有機アルミニウム化合物の例としては、アルコキシアルミニウム、及びアルミニウムキレートが挙げられる。
 有機リン化合物の例としては、亜リン酸エステル、リン酸エステル、及びリン酸キレートが挙げられる。
 親和性向上剤としての前記「界面活性剤」は、高分子型であっても、低分子型であってもよく、その例としては、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、及びカチオン性界面活性剤が挙げられる。なかでも、熱安定性が良好な点から、高分子型の界面活性剤が好ましい。
 前記「非イオン性界面活性剤」の例としては、ポリエーテル誘導体、ポリビニルピロリドン誘導体、及びアルコール誘導体が挙げられ、なかでも、前記「無機酸化物粒子」との親和性が良好な点から、ポリエーテル誘導体が好ましい。
 前記「アニオン性界面活性剤」の例としては、スルホン酸、及びカルボン酸、及びそれらの塩を含有するポリマーが挙げられる。なかでも、前記「重合体」との親和性が良好な点から、好ましい例として、アクリル酸誘導体系ポリマー(poly(acrylic acid) derivative)、及びメタクリル酸誘導体系ポリマー(poly(methacrylic acid) derivative)が挙げられる。
 前記「カチオン性界面活性剤」の例としては、アミン化合物、及びイミダゾリン等の含窒素系複合環を有する化合物、及びそのハロゲン化塩が挙げられる。
 前記「親和性向上剤」としての「エポキシ基含有化合物」は、低分子量化合物であっても、高分子量化合物であってもよく、その例としては、エポキシ化合物、及びグリシジル化合物が挙げられる。なかでも、前記「重合体」との親和性が特に良好な点から、エポキシ基を1個有する低分子量の化合物が好ましい。
 前記「エポキシ基含有化合物」の好ましい例としては、特に前記「重合体」との親和性に優れている点から、式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001
 (式中、Rは、水素原子、メチル基、酸素原子若しくは窒素原子を介在してもよい炭素数2~10の炭化水素基、又は置換されていてもよい芳香環基を表す。lは0又は1を表し、mは0又は1を表し、nは0~10の整数を表す。)で表される化合物が挙げられる。
 その具体例としては、
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000002
 等の、ケトン基、又はエステル基を有する化合物が挙げられる。
 前記「親和性向上剤」は、本発明の効果が失われない範囲内の量で使用できるが、具体的には、均一な分散、及び得られるフィルムの比誘電率の高さの点から、その量は、「無機酸化物粒子」100質量部に対して、好ましくは0.01~30質量部の範囲内、より好ましくは0.1~25質量部の範囲内、更に好ましくは1~20質量部の範囲内である。
 更に、本発明のフィルムは、本発明の効果が失われない範囲内で、これら以外の添加剤を含有していてもよい。
 本発明のフィルムを光学用途、例えばタッチパネル用圧電フィルムやエレクトロウェッテイングフィルムに用いる場合は、全光線透過率が85%以上であることが好ましい。 本発明のフィルムの全光線透過率は、より好ましくは90%以上、更に好ましくは92%以上であり、最も好ましくは95%以上である。当該全光線透過率の上限は限定されないが、本発明のフィルムの全光線透過率は、通常99%以下である。
 本明細書中、「全光線透過率」は、ASTM D1003に基づき、ヘイズガードII(製品名、東洋精機製作所)又はその同等品を使用した光透過性試験によって得られる。
 本発明のフィルムの全ヘイズ値は、4.0%以下が好ましい。本発明のフィルムの全ヘイズ値は、より好ましくは、3.0%以下、更に好ましくは2.0%以下、特に好ましくは1.5%以下、最も好ましくは1.0%以下である。当該全ヘイズ値は低いほど好ましく、その下限は限定されないが、本発明のフィルムの全ヘイズ値は、通常0.2%以上である。
 本明細書中、「全ヘイズ値」(total haze)は、ASTM D1003に準拠し、ヘイズガードII(製品名)(東洋精機製作所)又はその同等品を使用したヘイズ(HAZE、濁度)試験によって得られる。
 本発明のフィルムの内部ヘイズ値は、好ましくは2.0%以下、より好ましくは1.5%以下、より更に好ましくは1.2%以下、より更に好ましくは1.0%以下である。当該内部ヘイズ値は低いほど好ましく、その下限は限定されないが、本発明のフィルムの内部ヘイズ値は、通常0.1%以上である。
 本明細書中、「内部ヘイズ値」(inner haze)は、前記全ヘイズ値の測定方法において、ガラス製セルの中に水を入れて、その中にフィルムを挿入し、ヘイズ値を測定することにより、得られる。
 本発明のフィルムの外部ヘイズ値は、好ましくは2.0%以下、より好ましくは1.5%以下、更に好ましくは1.0%以下、特に好ましくは0.9%以下、最も好ましくは0.7%以下である。当該外部ヘイズ値は低いほど好ましく、その下限は限定されないが、本発明のフィルムの外部ヘイズ値は、通常0.1%以上である。
 本明細書中、「外部ヘイズ値」(outer haze)は、フィルムの全ヘイズ値から内部へイズ値を差し引くことで算出される。
 本発明のフィルムの電気機械結合係数は、通常0.1~0.01の範囲内、好ましくは0.09~0.02の範囲内、より好ましくは0.08~0.03の範囲内である。
 本発明のフィルムの電気機械結合係数の変化率は、好ましくは10%以下であり、より好ましくは8%以下であり、更に好ましくは6%以下である。
 本明細書中、電気機械結合係数をktと略記する場合がある。
 本発明において、フィルムの「電気機械結合係数」(kt)は、フィルムの両側にAl蒸着電極を形成し、フィルムの所定箇所について、13mmの円板を切り出し、インピーダンスアナライザ(ヒューレットパッカード社、4194A)又はその同等品を用いて測定し、H. Ohigashiら、「The application of ferroelectric polymer, Ultrasonic transducers in the megahertz range」に記載の方法により、算出される。
 本明細書中、「電気機械結合係数の変化率」は、特に記載の無い限り、85℃で10時間加熱したときの電気機械結合係数の変化率である。
 当該「電気機械結合係数の変化率」は、
(1)フィルムの電気機械結合係数(加熱前のkt)を測定すること、
(2)フィルムを、空気中で、85℃で10時間加熱すること、
(3)フィルムを室温で放置して室温まで冷却すること、及び
(4)前記加熱及び前記冷却後のフィルムの電気機械結合係数(加熱後のkt)を測定すること
を実施し、測定された「加熱前のkt」及び「加熱後のkt」を次式に算入することによって決定される。
 電気機械結合係数の変化量(%)=
((加熱後のkt-加熱前のkt)/加熱前のkt)×100
 電気機械結合係数の変化率(%)=|電気機械結合係数の変化量(%)|
 本明細書中、「室温」は、15~35℃の範囲内の温度である。
 本発明のフィルムの厚さは、例えば、0.5~100μmの範囲内、0.8~50μmの範囲内、0.8~40μmの範囲内、3~100μmの範囲内、3~50μmの範囲内、6~50μmの範囲内、9~40μmの範囲内、10~40μmの範囲内、又は10~30μmの範囲内である。好ましい厚さは、本発明のフィルムの用途によって異なることができる。例えば、本発明のフィルムがタッチパネル等の圧電パネルに用いられる場合は、本発明のフィルムの厚さは好ましくは10~40μmの範囲内であり、より好ましくは10~30μmの範囲内であり、本発明のフィルムがエレクトロウエッティングデバイスに用いられる場合は、本発明のフィルムの厚さは好ましくは0.5~5μm、より好ましくは0.8~2μmの範囲内であり、及び本発明のフィルムがフィムコンデンサに用いられる場合は、本発明のフィルムの厚さは好ましくは1.5~12μmの範囲内である。
 本発明のフィルムは、100℃の温度で60分加熱して生じるカールが±10mm以内であることが好ましい。カールの程度を上述の範囲とすることにより、本発明のフィルムを、圧電フィルム等の精度が要求される用途に用いるのに適したフィルムとすることができる。
 上記カールは、幅100mm長さ100mmにカットしたフィルムを金属板上に中心のラインに沿ってテープで貼り付け、100℃で60分加熱したのちの両端部の金属板からの浮き上がり長さをノギスで測定する手法により測定される。
 本発明のフィルムのカールを±10mm以内とする方法としては、例えば、後述する本発明のフィルムの製造方法において、基材とフッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体フィルムとの剥離強度を0.1N/cm以下、溶媒を気化するための乾燥温度を200℃以下、並びに、溶媒中にフッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体、及び所望による成分を溶解又は分散させて調製した液状組成物中の、フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体の固形分濃度を5質量%以上とする方法が挙げられる。
 製造方法
 本発明のフィルムは、例えば、
非分極のフッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体フィルムを分極処理する工程A;及びその後の
分極化フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体フィルムを熱処理する工程Bを含む
製造方法
によって製造できる。
 工程A(分極処理工程)
 工程Aでは、非分極のフッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体フィルムを分極処理する。
 工程Aで用いられる「非分極のフッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体フィルム」は、例えば、キャスティング法、熱プレス法、又は溶融押出法等の公知の方法で製造できる。工程Aで用いられる「非分極のフッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体フィルム」は、好ましくは、キャスティング法で製造されたフィルムである。
 キャスティング法による「非分極のフッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体フィルム」の製造方法は、例えば、
(1)溶媒中に、フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体、並びに所望による成分(例、無機酸化物粒子、及び親和性向上剤)を溶解又は分散させて液状組成物を調製する工程;
(2)前記液状組成物を基材上に流延(塗布)する工程;及び
(3)前記溶媒を気化させて、フィルムを形成させる工程
を含む製造方法である。
 液状組成物の調製における溶解温度は特に限定されないが、溶解温度を高くすると溶解を促進できるので好ましい。しかし、溶解温度が高すぎると、得られるフィルムが着色してしまう傾向があるので、溶解温度は、室温以上80℃以下であることが好ましい。
 また、かかる着色を防止する意味から、前記溶媒の好ましい例としては、ケトン系溶媒(例、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、アセトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン)、エステル系溶媒(例、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、乳酸エチル)、エーテル系溶媒(例、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン)、及びアミド系溶媒(例、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド)が挙げられる。これらの溶媒は、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられ得る。前記溶媒として、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)の溶解に汎用される溶媒であるアミド系溶媒を用いてもよいが、溶媒中のアミド系溶媒の含有率は50%以下であることが望ましい。
 前記液状組成物の基材上への流延(塗布)は、ナイフコーティング方式、キャストコーティング方式、ロールコーティング方式、グラビアコーティング方式、ブレードコーティング方式、ロッドコーティング方式、エアドクタコーティング方式、またはスロットダイ方式等の慣用の方法に基づき行えばよい。なかでも、操作性が容易な点、得られるフィルム厚さのバラツキが少ない点、生産性に優れる点から、グラビアコーティング方式、又はスロットダイ方式が好ましい。当該基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用いることができる。
 前記溶媒の気化は、加熱等の慣用の乾燥方法によって実施できる。
 前記溶媒の気化における乾燥温度は溶媒の種類等に応じて適宜決定され得るが、通常、20℃~200℃の範囲内であり、好ましくは40℃~170℃の範囲内である。
 当該乾燥温度は一定温度であってもよいが、変化させてもよい。乾燥温度を低温(例、40~100℃)から高温(例、120~200℃)へと変化させることにより、得られるフィルムのヘイズ値を下げることができる。これは、例えば、乾燥ゾーンを数ゾーンに分割し、フィルム(又はフィルム形成前の流延された溶液)が低温のゾーンへ入って高温のゾーンに移動することによって実現できる。
 具体的には、例えば、乾燥ゾーンを50℃、80℃、120℃、及び150℃の4ゾーンに分割し、フィルムを50℃のゾーンから150℃のゾーンへ連続的に移動させればよい。
 前記溶媒の気化における乾燥時間は、通常10~600秒間の範囲内、好ましくは30~300秒間の範囲内である。
 上述の乾燥方法により溶媒を気化することにより、本発明のフィルムの水の含有量と、溶媒の含有量との合計を、フィルムの質量を100質量%として1質量%以下の範囲内に調整することができる。
 工程Aに用いられる「非分極のフッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体フィルム」(以下、単に「非分極フィルム」と称する場合がある)は、好ましくは、延伸されていないものである。また、好ましくは、本発明の製造方法においても、当該非分極フィルムを、延伸しない。すなわち、本発明のフィルムは、好ましくは、無延伸のフィルムである。
 このようにして得られる本発明のフィルムは、その厚さの均一性が高い。具体的に好ましくは、本発明のフィルムは、フィルム全体に渡って1cm四方毎に10箇所において測定した厚さの変動係数が、平均膜厚の±20%以下である。
 工程Aで用いられる非分極フィルムは、製膜後、熱処理されたものであってもよい。
 工程Aで用いられる非分極フィルムの厚さの決定は、得ようとするフィルムに応じて行えばよい。
 工程Aの分極処理は、コロナ放電処理等の慣用の方法によって行うことができる。
 工程Aの分極処理は、好ましくはコロナ放電によって行われる。
 コロナ放電には、負コロナ及び正コロナのいずれを用いてもよいが、非分極樹脂フィルムの分極しやすさの観点から負コロナを用いることが望ましい。
 コロナ放電処理は、特に限定されないが、例えば、非分極フィルムの両面から平板電極で挟み込んで印加を実施すること;特開2011-181748号公報(前記特許文献2)に記載のように非分極フィルムに対して線状電極を用いて印加を実施すること;又は非分極フィルムに対して針状電極を用いて印加を実施すること;により行うことができる。
 コロナ放電処理の条件は、本発明が属する技術分野の常識に基づいて、適宜設定すればよい。コロナ放電処理の条件が弱すぎると、得られるフィルムの圧電性が不充分になる虞があり、一方、コロナ放電処理の条件が強すぎると、得られるフィルムが点状欠陥を有する虞がある。
 具体的には、例えば、非分極フィルムの両面から平板電極で挟み込んで印加を実施する場合、0~400MV/m(好ましくは50~400MV/m)の直流電界、及び0.1秒~60分間の印加時間の条件を採用できる。
 工程B(熱処理工程)
 工程Bは、前記工程Aの後に実施される。工程Bでは、工程Aの分極処理で得られた分極化フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体フィルム(以下、単に分極化フィルムと称する場合がある。)を熱処理する。
 工程Bの熱処理は、前記分極化フィルム又は工程Aにおいて分極を完了した部分に対して行うことができる。すなわち、工程Aの分極処理を実施しながら、当該分極処理を終えた部分に対して工程Bの熱処理を実施してもよい。
 熱処理の方法は、特に限定されないが、例えば、分極化フィルムを2枚の金属板で挟み、当該金属板を加熱すること;分極化フィルムのロールを恒温槽中で加熱すること;又はロール・ツー・ロール方式での分極化フィルムの生産において、金属ローラーを加熱し、分極化フィルムを、当該加熱した金属ローラーに接触させること;又は分極化フィルムを加熱した炉の中にロール・ツー・ロールで通していくことにより行うことができる。この際、分極化フィルムは単体で熱処理してもよいし、或いは別種のフィルム又は金属箔上に重ねて積層フィルムを作成し、これを熱処理してもよい。とりわけ、高温で熱処理する場合には後者の方法のほうが、分極化フィルムにしわが入りにくいので好ましい。
 前記熱処理の温度は、熱処理される分極化フィルムの種類によって異なる場合があり、好ましくは(熱処理される分極化フィルムの融点-100)℃~(熱処理される分極化フィルムの融点+40)℃の範囲内である。
 前記熱処理の温度は、具体的には、好ましくは80℃以上、より好ましくは85℃以上、更に好ましくは90℃以上である。
 また、前記熱処理の温度は、好ましくは170℃以下、より好ましくは160℃以下、更に好ましくは140℃以下である。
 前記熱処理の時間は、通常、10秒間以上、好ましくは0.5分間以上、より好ましくは1分間以上、更に好ましくは2分間以上である。
 また、前記熱処理の時間の上限は限定されないが、通常、前記熱処理の時間は60分間以下である。
 前記熱処理の条件は、好ましくは90℃以上で1分間以上である。
 本明細書中、フィルムの融点とは、示差走査熱量測定(DSC)装置を用い、10℃/分の速度で昇温したときに得られる融解熱曲線における極大値である。
 熱処理後、非分極重合体フィルムを所定温度まで冷却する。当該温度は、好ましくは、0℃~60℃の範囲であり、室温であることができる。冷却速度は、徐冷であっても急冷であってもよく、急冷であることが生産性の面から好ましい。急冷は、例えば送風等の手段によって実施できる。
 適用
 圧電パネル
 本発明のフィルムは、圧電パネル(例、タッチパネル(好ましくは、タッチ圧を検出できるタッチパネル))等に使用できる。
 本発明のフィルムを有するタッチパネルは、タッチ位置及びタッチ圧の両方を検出でき、かつ極端な高温に曝された場合でもタッチ圧の検出性能が低下しにくく、かつ透明性が高い。
 本発明のフィルムは、抵抗膜方式、及び静電容量方式等の、あらゆる方式のタッチパネルに使用できる。
 本発明のフィルムは、タッチパネルに使用されるとき、必ずしも、タッチ位置及びタッチ圧の両方の検出のために使用される必要は無く、本発明のフィルムは、タッチ位置又はタッチ圧のいずれかの検出にも使用されてもよい。
 本発明のフィルムを有する圧電パネルは、本発明のフィルム及び電極を有し、好ましくは、
第1の電極(好ましくは、透明電極)と、
本発明のフィルム(好ましくは、透明圧電フィルム)と、
第2の電極(好ましくは、透明電極)と、
をこの順で有する。
 第1の電極は本発明のフィルムの一方の主面上に直接又は間接的に配置され、及び
第2の電極は本発明のフィルムの他方の主面上に直接又は間接的に配置される。
 当該電極の例としては、ITO(酸化インジウム・スズ)電極、酸化スズ電極、金属ナノワイヤー、金属ナノ粒子、及び有機導電樹脂等が挙げられる。
 本発明のフィルムを有する圧電パネル(例、タッチパネル(好ましくは、タッチ圧を検出できるタッチパネル))を指等で押圧すると、本発明のフィルムのひずみの時間的変化に応じた電気信号を得ることができるので、当該圧電パネルを用いれば、押圧の有無、速度、大きさ(強弱)、又はこれらの変化、或いはこれらの組み合わせを決定できる。ここで、押圧の大きさ(すなわち、静圧)は、前記電気信号の積分値を用いて決定できる。
 本発明のフィルムを有する圧電パネルにおいて、本発明のフィルムは、1又は2枚以上(好ましくは2枚)を用いることができる。
 本発明のフィルムを2枚以上(好ましくは2枚)用いる場合、当該2枚以上の本発明のフィルムは、粘着シートによって互いに貼り合わせられていてもよい。当該粘着シートは、本発明のフィルムを互いに貼り合わせられるものであれば特に限定されず、1又は2以上の層からなることができる。すなわち、当該粘着シートが1層からなる場合、当該粘着シートは粘着剤層からなり、及び当該粘着シートが2以上の層からなる場合、その両外層が粘着剤層である。当該粘着シートが3以上の層からなる場合、当該粘着シートは内層として基材層を有していてもよい。
 当該粘着シートにおける粘着剤層は、粘着剤としてアクリル系粘着剤を含有する層であることができる。
 当該粘着シートにおける基材層は、透明なフィルムであればよく、好ましくは、例えば、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリパラフェニレンスルフィド、又はポリアミドイミドのフィルムであることができる。
 例えば、本発明のフィルムを有する圧電パネル(例、タッチパネル(好ましくは、タッチ圧を検出できるタッチパネル))は、好ましくは、
第1の電極と、
第1の本発明のフィルムと、
粘着シートと、
第2の本発明のフィルムと、
第2の電極と、
をこの順で有する。
第1の電極は第1の本発明のフィルムの外面上に配置され、及び
第2の電極は第2の本発明のフィルムの外面上に配置されている。
 本発明のフィルムは焦電性を有し得るが、当該圧電パネル(例、タッチパネル(好ましくは、タッチ圧を検出できるタッチパネル))において、第1の本発明のフィルム、及び第2の本発明のフィルムを、温度上昇によって同じ極性の電荷(例えば、正電荷と正電荷)が生じる面がそれぞれ外側になるように配置し、及び当該2つの面の間の電位差を第1の電極と第2の電極とで電気信号として得る場合、焦電性による電気信号が低減されて、圧電性による電気信号を選択的に得ることが可能である。
 本発明のフィルムを有するタッチパネルは、入力装置、及びタッチセンサー装置に用いることができる。当該タッチパネルを有する入力装置は、タッチ位置、タッチ圧、又はその両方に基づく入力(例、筆圧等の押圧の大きさ(強弱)に基づく入力)が可能である。当該タッチパネルを有する入力装置、及びタッチセンサー装置は、位置検出部及び圧力検出部を有することが出来る。
 当該入力装置は、電子機器(例、携帯電話(例、スマートフォン)、携帯情報端末(PDA)、タブレットPC、ATM、自動券売機、デジタイザ、タッチパッド、及びカーナビゲーションシステム、FA(ファクトリー・オートメーション)機器等のタッチパネルディスプレイ(タッチパネルモニター))に用いることができる。当該入力装置を有する電子機器は、タッチ位置、タッチ圧又はその両方に基づく操作及び動作(例、ペイントソフトにおいて、筆圧に応じてスクリーンに表示される線の太さを変える等の操作)が可能である。
 当該タッチセンサー装置は、電子機器(例、衝突センサー、ロボット掃除機)に用いることができる。
 当該電子機器は、上記入力装置、又は上記タッチセンサー装置を備えることができ、或いは上記入力装置、又は上記タッチセンサー装置からなることもできる。
 エレクトロウエッティングデバイス
 本発明のフィルムは、エレクトロウエッティングの性質を有し、エレクトロウエッティングデバイスに使用できる。ここで、当該「エレクトロウエッティング」とは、電界を用いて、フィルムの表面の濡れ性(wettability)を疎水性(撥水性)から親水性の間で変化させることを意味する。当該「エレクトロウエッティングデバイス」とは、当該「エレクトロウエッティング」を利用したデバイスを意味する。
 本発明のフィルムは、光学素子、表示装置(ディスプレイ)、可変焦点レンズ、光変調装置、光ピックアップ装置、光記録再生装置、現像装置、液滴操作装置、分析機器(例、試料の分析のため微小の導電性液体を移動させる必要がある、化学、生化学、および生物学的分析機器)などにおけるエレクトロウエッティングデバイスに好適に用いることができる。
 本発明のフィルムは、高い比誘電率及び低い誘電正接を有し得る。これにより、低い電圧で導電性液体を駆動できる。
 フィルムコンデンサ
 本発明のフィルムは、高い比誘電率及び低い誘電正接を有し得るので、フィルムコンデンサ用のフィルムとしても好適に使用可能である。また、電圧を長時間印加してもフッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体の特徴である高誘電性が損なわれない点でもフィルムコンデンサ用のフィルムとして有利である。
 透明カバーフィルム
 本発明のフィルムは耐候性に優れたビニリデン系樹脂からなること、及び透明性が非常に高いことから、透明カバーフィルムとしても用いることができる。この場合、例えば、ポリカーボネート又はPETフィルムを本発明のフィルムに積層することで、これらのフィルムに耐候性を付与できる。
 本発明のフィルムは、可撓性を有するので、種々の用途に好適に用いることができる。
 以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
 以下、フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体における、テトラフルオロエチレンに由来する繰り返し単位/フッ化ビニリデンに由来する繰り返し単位のモル比を“TFE/VDF”で表す場合がある。
(圧電フィルムとしての実施例)
 実施例1
(非分極フィルムの調製)
 フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体(TFE/VDF=20/80)を、メチルエチルケトン(MEK)に溶解させ、固形分25wt%の塗料を調製した。 得られた塗料を孔径3μmのデプスブリーツタイプのフィルターでろ過し、ろ過した塗料をダイコーターを用いてPETフィルム上に流延(キャスティング)し、乾燥を行って、厚さ25μmの重合体フィルムを調製した。
 この際、乾燥は、乾燥装置を1ゾーン2mとして4ゾーンに分割し、それぞれの乾燥温度を、入り口側から50℃、80℃、120℃、及び150℃に設定し、各ゾーンの通過速度を周速8/minに設定して、フィルム(又は流延された塗料)を通過させることによって、実施した。乾燥後の重合体フィルムをPETフィルムから剥離した。
(保管)
 得られた重合体フィルムを温度25℃、湿度50RHの条件下で1週間保管した。
(分極処理)
 保管後の重合体フィルムを、金属電極で前記重合体フィルムを上下から挟み、厚さ25μmの前記重合体フィルムに対して300kV/cmの条件で、直流電圧を室温で5分間印加して分極し、分極化フィルムを得た。
(熱処理)
 その後、当該分極化フィルムを、90℃で5分間、熱風乾燥機中で、加熱し、次いで室温で放置して室温まで冷却して、圧電フィルムを得た。
 実施例2
 保管条件を温度25℃、湿度85RHの条件下で1週間保管する条件とした以外は実施例1と同様にして圧電フィルムを得た。
 実施例3
 乾燥条件を、各ゾーンの乾燥温度を入り口側から50℃、80℃、80℃、及び80℃に設定する条件とした以外は実施例1と同様にして圧電フィルムを得た。
 実施例4
 乾燥条件を、各ゾーンの乾燥温度を入り口側から50℃、80℃、80℃、及び80℃に設定する条件とし、保管条件を温度25℃、湿度85RHの条件下で1週間保管する条件とした以外は実施例1と同様にして圧電フィルムを得た。
 比較例1
 保管条件を温度25℃の水中で1週間保管する条件とした以外は実施例1と同様にして圧電フィルムを得た。
 比較例2
 乾燥条件を、各ゾーンの乾燥温度を入り口側から50℃、80℃、80℃、及び80℃に設定する条件とし、保管条件を温度25℃の水中で1週間保管する条件とした以外は実施例1と同様にして圧電フィルムを得た。
 比較例3
 乾燥条件を、各ゾーンの乾燥温度を入り口側から50℃、50℃、50℃、及び50℃に設定する条件とした以外は実施例1と同様にして圧電フィルムを得た。
 熱処理後の圧電フィルムについて、下記の方法で、分極時の圧電フィルムの欠陥数、水の含有量、及び溶媒の含有量を測定した。
 分極時の1m 当たりの欠陥数
 上記各圧電フィルムに対して、1m当たりの欠陥数(短絡破壊箇所数)(個/m)を以下のように測定(算出)した。具体的には、以下の(1)~(3)の手順に従って測定した。
(1)20cm×10cmの各フィルムを上記実施例の手法にて分極処理を行う。
(2)(1)ののち、目視で破壊数をカウントする。
(3)上記操作を5枚のフィルムで行い、欠陥数をmの個数に換算した。
 水の含有量
 京都電子工業株式会社製水分気化装置ADP-611に一定量のフィルムをセットし、Nガスフロー下180℃まで加熱して揮発した水分を、京都電子工業株式会社製カールフィッシャー測定器に流し込むことで測定した。
 溶媒の含有量
 島津製作所株式会社製キャピラリーガスクロ測定器により、ヘッドスペースガスクロの条件で測定した。具体的には、バイアルビンに一定量のフィルムを封入し、180℃で10分加熱したのちにシリンジで上部の気相部を採取しGCで有機溶媒を定量する手法により測定した。
 結果を表1に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
 表1の結果から、水の含有量と、溶媒の含有量との合計が1質量%を超えると分極時の絶縁欠陥数が増大することが分かる。
(フィルムコンデンサとしての実施例)
 実施例5
(フィルムの調製)
 フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体(TFE/VDF=7/93)と、カルボキシブチルセルロースとを、90/10の重量比で混合した。これをNMP/MEKを30/70の重量比で混合した溶媒に溶解させ、固形分20wt%の塗料を調製した。
 得られた塗料を孔径3μmのデプスブリーツタイプのフィルターでろ過し、ろ過した塗料をダイコーターを用いてPETフィルム上に流延(キャスティング)し、乾燥を行って、厚さ3μmの重合体フィルムを調製した。
 この際、乾燥は、乾燥装置を1ゾーン2mとして4ゾーンに分割し、それぞれの乾燥温度を、入り口側から170℃、140℃、140℃、及び120℃に設定し、各ゾーンの通過速度を周速8/minに設定して、フィルム(又は流延された塗料)を通過させることによって、実施した。乾燥後の重合体フィルムをPETフィルムから剥離した。
 得られたフィルムの片面にアルミニウムを4Ωになるように蒸着した。
(保管)
 アルミニウムを蒸着させたフィルムを温度25℃、湿度50RHの条件下で1週間保管した。
 保管後のフィルムを幅30mm、長さ80mmに切り出し、室温で直流300Vの条件で体積抵抗値を測定した。
 また、保管後のフィルムについて、下記の方法で、水の含有量、及び溶媒の含有量を測定した。
 水の含有量
 京都電子工業株式会社製水分気化装置ADP-611に一定量のフィルムをセットし、Nガスフロー下180℃まで加熱して揮発した水分を、京都電子工業株式会社製カールフィッシャー測定器に流し込むことで測定した。
 溶媒の含有量
 島津製作所株式会社製キャピラリーガスクロ測定器により、ヘッドスペースガスクロの条件で測定した。具体的には、バイアルビンに一定量のフィルムを封入し、180℃で10分加熱したのちにシリンジで上部の気相部を採取しGCで有機溶媒を定量する手法により測定した。
 切り出したフィルムを4枚積層させてガラス板で挟み込み、両側の端面からリードを取り出して、スタンプ型のフィルムコンデンサを調製した。
 得られたフィルムコンデンサに対し、1分につき100Vのスピードで昇圧させながら電圧をかけて、短絡するまでの耐電圧を測定した。
 実施例6、7、及び比較例4
 乾燥条件及び保管条件を表2のようにした以外は実施例5と同様にしてフィルムコンデンサを調製し、水の含有量、溶媒の含有量、フィルムの体積抵抗値、及びコンデンサの耐電圧を測定した。
 結果を表2に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
 表2の結果から、水の含有量と、溶媒の含有量との合計が1質量%を超えると、フィルムの体積抵抗率が低下し、これに起因してコンデンサの耐電圧も低下することが分かった。
 本発明のフィルムはタッチパネル等に用いることができる。

Claims (7)

  1. 分極化フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体フィルムであって;
    前記フィルムは、水の含有量と、溶媒の含有量との合計が、前記フィルムの質量を100質量%として1質量%以下である
    フィルム。
  2. 前記水の含有量と、溶媒の含有量との合計が、前記フィルムの質量を100質量%として0.5質量%以下である
    請求項1に記載のフィルム。
  3. 圧電フィルムである
    請求項1又は2に記載のフィルム。
  4. 100℃で60分間加熱して生じるカールが、±10mm以内である
    請求項1~3のいずれかに記載のフィルム。
  5. 請求項1~4のいずれかに記載のフィルムを有する、圧電パネル、フィルムコンデンサ、又はエレクトロウエッティングデバイス。
  6. 請求項1~4のいずれかに記載のフィルムを有する入力装置。
  7. 請求項6に記載の入力装置を有する電子機器。
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