WO2014188713A1 - 非接触電力伝達装置の機器検知方法及び非接触電力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

 電気機器(E)を検知し、給電コイル(L1)を給電用周波数の高周波電流にて励磁して、電磁誘導現象を利用して電気機器に設けられた受電装置(8)の受電コイル(L2)に給電を行う非接触電力伝達装置(1)の機器検知方法は、給電中の給電コイル(L1)に流れる電流に対応する出力電圧を出力検出回路にて検出すること、出力電圧が予め定めた閾値電圧になった時、給電コイル(L1)により給電すべき位置に受電装置(8)が存在しないと判断することを備える。

Description

非接触電力伝達装置の機器検知方法及び非接触電力伝達装置
 本発明は、非接触電力伝達装置の機器検知方法及び非接触電力伝達装置に関するものである。
 非接触電力伝達装置においては、載置面に給電する電気機器が置かれたことを検知するとともに、載置面に異物(金属)が置かれたことを検知する機器検知装置を備えたものが提案されている(特許文献1参照)。
 特許文献1の非接触電力伝達装置では、給電用の給電コイルと、金属検出用の検知コイルの2種類のコイルを備えている。そして、給電コイルを励磁駆動して電気機器への給電を行い、金属検出用の検知コイルに誘起される検出電圧の変化に基づいて金属や電気機器の検出を行っている。
特開2006-230129号公報
 ところで、近年、非接触電力伝達装置では、複数の給電コイルを平面的に配置し、電気機器をどの位置に置いても対向する給電コイルが励磁して電気機器を給電することができる、所謂フリーレイアウト型のものが提案されている。
 そして、フリーレイアウトを実現させる電力伝達装置においても、同様に、給電する電気機器が平面的に配置された複数の給電コイルの中のどの給電コイルに対向して置かれたかを知る必要がある。また、異物が置かれた場合、異物に対して給電動作が行われてしまうと異物が加熱されるため異物を検知する必要がある。
 しかしながら、上記特許文献1の非接触電力伝達装置では、給電コイルと、金属検出用の検知コイルの2種類のコイルを備えていることから、フリーレイアウトを実現させる電力供給装置においては、装置全体として大型化する問題があった。
 また、上記特許文献1の非接触電力伝達装置では、1つの給電コイルしか設けられておらず、その1つの給電コイルにて1つの受電コイルを有した電気機器を非接触給電するものである。
 そのため、仮に、複数の給電コイルを平面的に配置してフリーレイアウトを実現した非接触電力伝達装置に特許文献1の機器検知装置を応用したとしても、電気機器の載置位置等によって電気機器と異物とを正確に見分けることができない。例えば、第1給電コイルは給電中ではないが第1給電コイルに隣接する第2給電コイルが給電している場合には、第2給電コイルからの電磁エネルギーによって、給電中ではない第1給電コイルに対応する位置に異物があると誤検出されることがある。
 そこで、給電中ではない第1給電コイルについて機器検知をする場合には、給電中にある隣接する第2給電コイルの給電動作を一時的に止めた状態で行う必要があり、給電効率が低下する問題があった。
 本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、給電効率を下げることなく給電コイルを使用して精度の高い機器検知を可能にし、小型でフリーレイアウトを実現できる非接触電力伝達装置の機器検知方法及び非接触電力伝達装置を提供することにある。
 第一の態様により、電気機器を検知し、給電コイルを給電用周波数の高周波電流にて励磁して、電磁誘導現象を利用して前記電気機器に設けられた受電装置の受電コイルに給電を行う非接触電力伝達装置の機器検知方法が提供される。当該方法は、給電中の前記給電コイルに流れる電流に対応する出力電圧を出力検出回路にて検出すること、前記出力電圧が予め定めた閾値電圧になった時、前記給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在しないと判断することを備える。
 第二の態様により、電気機器を検知し、給電コイルを給電用周波数の高周波電流にて励磁して、電磁誘導現象を利用して前記電気機器に設けられた受電装置の受電コイルに給電を行う非接触電力伝達装置が提供される。当該装置は、給電中の前記給電コイルに流れる電流に対応する出力電圧を検出する出力検出回路と、前記出力電圧が予め定めた閾値電圧になった時、前記給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在しないと判断する機器検知回路と、前記機器検知回路が、前記給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在しないと判断したとき、前記給電コイルへの前記給電用周波数の高周波電流の供給を停止する制御回路とを備える。
 上記構成において、前記給電コイルは、前記非接触電力伝達装置において前記電気機器が載置されるエリアに設けられた1つ又は複数の給電コイルのうちの1つであることが好ましい。
 第三の態様により、複数の給電コイルを備え、電気機器を検知し、前記複数の給電コイルのうちの少なくとも1つを給電用周波数の高周波電流にて励磁して、電磁誘導現象を利用して前記電気機器に設けられた受電装置の受電コイルに給電を行う非接触電力伝達装置の機器検知方法が提供される。当該方法は、前記複数の給電コイルのうち第1給電コイルが給電中にあり、前記複数の給電コイルのうち前記第1給電コイルに隣接する第2給電コイルが非給電中にあるとき、前記第1給電コイルから前記受電コイルを介して前記第2給電コイルに伝搬される電磁エネルギーに応じて前記第2給電コイルに流れる電流に対応する出力電圧を出力検出回路にて検出すること、前記第2給電コイルの前記出力電圧が予め定めた閾値電圧以上になった時、前記第2給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在すると判断することを備える。
 第四の態様により、複数の給電コイルを備え、電気機器を検知し、前記複数の給電コイルのうちの少なくとも1つを給電用周波数の高周波電流にて励磁して、電磁誘導現象を利用して前記電気機器に設けられた受電装置の受電コイルに給電を行う非接触電力伝達装置が提供される。当該装置は、前記複数の給電コイルのうち第1給電コイルが給電中にあり、前記複数の給電コイルのうち前記第1給電コイルに隣接する第2給電コイルが非給電中にあるとき、前記第1給電コイルから前記受電コイルを介して前記第2給電コイルに伝搬される電磁エネルギーに応じて前記第2給電コイルに流れる電流に対応する出力電圧を検出する出力検出回路と、前記第2給電コイルの前記出力電圧が予め定めた閾値電圧以上になった時、前記第2給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在すると判断する機器検知回路と、前記機器検知回路が、前記第2給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在すると判断したとき、前記第2給電コイルに前記給電用周波数の高周波電流を供給する制御回路とを備える。
 第五の態様により、複数の給電コイルを備え、電気機器を検知し、前記複数の給電コイルのうちの少なくとも1つを給電用周波数の高周波電流にて励磁して、電磁誘導現象を利用して前記電気機器に設けられた受電装置の受電コイルに給電を行う非接触電力伝達装置の機器検知方法が提供される。当該方法は、前記複数の給電コイルのうち第1給電コイルが非給電中にあり、前記複数の給電コイルのうち前記第1給電コイルに隣接する少なくとも1つの第2給電コイルの全てが非給電中にあるとき、第1機器検知モード処理を実行することを備える。前記第1機器検知モード処理は、前記給電用周波数と異なる検知用周波数の高周波電流にて前記第1給電コイルを励磁し、前記第1給電コイルに流れる電流に対応する出力電圧を出力検出回路にて検出すること、前記第1給電コイルの前記出力電圧が第1閾値電圧よりも小さい時、前記第1給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在すると判断することを含む。当該方法は更に、前記第1給電コイルが非給電中にあり、前記第1給電コイルに隣接する前記少なくとも1つの第2給電コイルのうちの少なくとも1つが給電中にあるとき、第2機器検知モード処理を実行することを備える。前記第2機器検知モード処理は、給電中にある前記第2給電コイルから前記受電コイルを介して前記第1給電コイルに伝搬される電磁エネルギーに応じて前記第1給電コイルに流れる電流に対応する出力電圧を前記出力検出回路にて検出すること、前記電磁エネルギーに応じた前記第1給電コイルの前記出力電圧が第2閾値電圧以上になった時、前記第1給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在すると判断することを含む。当該方法は更に、前記第1給電コイルが給電中にあるとき、第3機器検知モード処理を実行することを備える。前記第3機器検知モード処理は、給電中にある前記第1給電コイルに流れる電流に対応する出力電圧を前記出力検出回路にて検出すること、給電中にある前記第1給電コイルの前記出力電圧が第3閾値電圧になった時、前記第1給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在しないと判断することを含む。
 上記構成において、前記第1機器検知モード処理はさらに、前記検知用周波数の高周波電流で励磁された前記第1給電コイルの前記出力電圧が前記第1閾値電圧より高い第3閾値電圧よりも大きい時、前記第1給電コイルに対向する位置に金属が存在すると判断すること、前記検知用周波数の高周波電流で励磁された前記第1給電コイルの前記出力電圧が前記第1閾値電圧と前記第3閾値電圧との間にある時、前記第1給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在しないと判断することを含むことが好ましい。
 第六の態様により、複数の給電コイルを備え、電気機器を検知し、前記複数の給電コイルのうちの少なくとも1つを給電用周波数の高周波電流にて励磁して、電磁誘導現象を利用して前記電気機器に設けられた受電装置の受電コイルに給電を行う非接触電力伝達装置が提供される。当該装置は、前記給電用周波数の高周波電流と、前記給電用周波数とは異なる検知用周波数の高周波電流とを生成可能な高周波発振回路と、前記給電コイルに流れる電流に対応する出力電圧を検出する出力検出回路とを備える。当該装置はさらに、第1機器検知回路と第1制御回路とを備える。前記第1機器検知回路は、前記複数の給電コイルのうち第1給電コイルが非給電中にあり、前記複数の給電コイルのうち前記第1給電コイルに隣接する少なくとも1つの第2給電コイルの全てが非給電中にあるとき、第1機器検知モード処理を実行する。前記第1機器検知モード処理において、前記第1機器検知回路は、前記検知用周波数の高周波電流によって前記第1給電コイルを励磁し、前記第1給電コイルに流れる電流に対応する出力電圧を前記出力検出回路によって検出し、前記第1給電コイルの前記出力電圧が第1閾値電圧よりも小さい時、前記第1給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在すると判断する。前記第1制御回路は、前記第1機器検知回路が、前記第1給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在すると判断したとき、前記第1給電コイルに前記給電用周波数の高周波電流を供給する。当該装置はさらに、第2機器検知回路と第2制御回路とを備える。前記第2機器検知回路は、前記第1給電コイルが非給電中にあり、前記第1給電コイルに隣接する前記少なくとも1つの第2給電コイルのうちの少なくとも1つが給電中にあるとき、第2機器検知モード処理を実行する。前記第2機器検知モード処理において、前記第2機器検知回路は、給電中の前記第2給電コイルから前記受電コイルを介して前記第1給電コイルに伝搬される電磁エネルギーに応じて前記第1給電コイルに流れる電流に対応する出力電圧を前記出力検出回路によって検出し、前記電磁エネルギーに応じた前記第1給電コイルの前記出力電圧が第2閾値電圧以上になった時、前記第1給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在すると判断する。前記第2制御回路は、前記第2機器検知回路が、前記第1給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在すると判断したとき、前記第1給電コイルに前記給電用周波数の高周波電流を供給する。当該装置はさらに、第3機器検知回路と第3制御回路とを備える。前記第3機器検知回路は、前記第1給電コイルが給電中にあるとき、第3機器検知モード処理を実行する。前記第3機器検知モード処理において、前記第3機器検知回路は、給電中の前記第1給電コイルに流れる電流に対応する出力電圧を前記出力検出回路によって検出し、給電中の前記第1給電コイルの前記出力電圧が第3閾値電圧になった時、前記第1給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在しないと判断する。前記第3制御回路は、前記第3機器検知回路が、前記第1給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在しないと判断したとき、前記第1給電コイルへの前記給電用周波数の高周波電流の供給を停止する。
 上記構成において、前記第1機器検知回路は、前記第1機器検知モード処理により検出された前記第1給電コイルの前記出力電圧が前記第1閾値電圧より高い第3閾値電圧よりも大きい時、前記第1給電コイルに対向する位置に金属が存在すると判断し、前記第1機器検知モード処理により検出された前記第1給電コイルの前記出力電圧が前記第1閾値電圧と前記第3閾値電圧との間にある時、前記第1給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在しないと判断するように構成されていることが好ましい。また、前記第1制御回路は、前記第1機器検知回路が、前記第1給電コイルに対向する位置に金属が存在すると判断したとき、前記第1給電コイルへの前記検知用周波数の高周波電流の供給を停止し、前記第1機器検知回路が、前記第1給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在しないと判断したとき、前記第1給電コイルに対し前記検知用周波数の高周波電流を供給するように構成されていることが好ましい。
 本発明によれば、給電効率を下げることなく給電コイルを使用して精度の高い機器検知を行うことが可能となる。
非接触電力伝達装置と電気機器を示す全体斜視図。 給電エリアに設けた給電コイルの配列状態を示す説明図。 非接触電力伝達装置と電気機器の電気ブロック回路図。 電気機器の受電装置の電気ブロック回路図。 給電回路を説明するための電気ブロック回路図。 ハーフブリッジ回路を説明するための電気回路図。 第1機器検知モード処理の原理を説明するための周波数-出力特性を示す特性図。 第2機器検知モード処理の原理を説明するための周波数-出力特性を示す特性図。 第3機器検知モード処理の原理を説明するための周波数-出力特性を示す特性図。 非接触電力伝達装置の動作を説明するためのフローチャート。 第1機器検知モード処理を説明するためのフローチャート。 第2機器検知モード処理を説明するためのフローチャート。 第3機器検知モード処理を説明するためのフローチャート。
 以下、非接触電力伝達装置1の一実施形態を図面に従って説明する。
 図1は、非接触電力伝達装置(以下、給電装置という)1とその給電装置1から非接触給電される電気機器(以下、機器という)Eの全体斜視図を示す。
 給電装置1は、四角形の板状の筐体2を有し、その上面が平面であって機器Eを載置する載置面3を形成している。載置面3には、複数の四角形状の給電エリアARが区画形成されている。本実施形態では、左右方向(横方向)に4個、前後方向(縦方向)方向に6個並ぶように24個の給電エリアARが区画形成されている。
 図2に示すように、筐体2内には、複数の給電エリアARに対応して複数の給電コイルL1が平面的に配置されている。各給電コイルL1は、給電エリアARの外形形状にあわせて四角形状に巻回されている。各給電エリアARにおいて、給電コイルL1は筐体2内に設けられた給電回路4(図3参照)と接続されている。各給電コイルL1は、対応する給電回路4から供給される検知用周波数fsまたは給電用周波数fpの高周波電流により励磁されて交番磁界を形成する。
 次に、給電装置1と機器Eの電気的構成を図3及び図4に従って説明する。
 (機器E)
 まず、機器Eについて説明する。図3において、機器Eは、給電装置1から2次電力を受電する受電装置としての受電回路8と、負荷Zとを有している。
 図4に示すように、受電回路8は、整流回路8aと通信回路8bとを有している。整流回路8aは、受電コイルL2と共振コンデンサCx2の直列回路よりなる機器Eの2次側回路に接続されている。受電コイルL2は、給電コイルL1により形成された交番磁界に基づいて2次電力を発生し、その2次電力を整流回路8aに出力する。整流回路8aは、給電コイルL1の励磁による電磁誘導にて受電コイルL2に発生した2次電力をリップルのない直流電圧に変換する。そして、整流回路8aは、変換した直流電圧を機器Eの負荷Zに供給する。このとき、整流回路8aと負荷Zとの間に、例えばDC/DCコンバータを設け、DC/DCコンバータにて整流回路8aからの直流電圧を機器Eの負荷Zにあわせた直流電圧に変換してもよい。
 ここで、負荷Zは、受電コイルL2にて発生する2次電力で駆動する機器であればよい。例えば、整流回路8aが変換した直流電源を使って負荷Zを載置面3上で駆動する機器であったり、あるいは2次電力をそのまま交流電源として使って負荷Zを載置面3上で駆動する機器であったりしてもよい。また、整流回路8aが変換した直流電源を使って内蔵する充電池(2次電池)を充電する機器であってもよい。
 また、整流回路8aが変換した直流電圧は、通信回路8bの駆動源としても利用されている。このとき、前記したDC/DCコンバータにて整流回路8aからの直流電圧を通信回路8bにあわせた直流電圧に変換してもよい。通信回路8bは、機器認証信号ID及び励磁要求信号RQを生成し、受電コイルL2を介して給電装置1に送信する。機器認証信号IDは、機器Eが給電装置1にて給電を受けることが許可された正規機器であることを示す認証信号である。励磁要求信号RQは、給電装置1に対して給電を要求する要求信号である。
 通信回路8bは、例えば負荷Zを駆動させるための機器Eの電源スイッチがオフのときには、機器認証信号ID及び励磁要求信号RQを生成しない。さらに、機器Eにマイクロコンピュータが設けられている場合、マイクロコンピュータが給電を休止すると判断したときには、通信回路8bは、機器認証信号ID及び励磁要求信号RQを生成しないようにしてもよい。例えば、ノートパソコンの場合、給電状態においてノートパソコンが電力を消費しない動作を実行しているときに、通信回路8bは、機器認証信号ID及び励磁要求信号RQを生成しないようにしてもよい。
 機器認証信号ID及び励磁要求信号RQは、複数ビットの2値化信号であり、各ビットはハイレベル又はロウレベルを示す。その2値化信号は、共振コンデンサCx2と整流回路8aとを接続する受電線に出力される。この受電線に2値化信号が出力されると、給電用周波数fpにて駆動励磁されている給電コイルL1の電磁誘導によって受電コイルL2に流れる2次電流の振幅が2値化信号に対応して変化する。
 この2次電流の振幅の変化によって、受電コイルL2に形成される磁束が変化し、その変化した磁束は給電コイルL1に電磁誘導として伝搬する。これにより、給電コイルL1に流れる1次電流の振幅が変化する。
 つまり、2値化信号(機器認証信号ID及び励磁要求信号RQ)によって、受電コイルL2の両端子間を流れる給電用周波数fpの2次電流の振幅が変調される。そして、その振幅変調された給電用周波数fpの2次電流の磁束は、給電コイルL1に送信信号として伝搬される。
 (給電装置1)
 次に、給電装置1について説明する。図3に示すように、給電装置1は、共通ユニット部10と、24個の給電コイルL1に対応する24個の給電回路4を含む基本ユニット部20とを有している。
 共通ユニット部10は、基本ユニット部20に電源を供給する電源回路11、基本ユニット部20を統括制御するシステム制御部12、及び各種データを記憶するメモリ13を備えている。
 電源回路11は、整流回路及びDC/DCコンバータを有し、外部から供給される商用電源の電圧を整流回路にて直流電圧に変換する。電源回路11は、直流電圧をDC/DCコンバータにて所望の直流電圧Vddに変換した後、その直流電圧Vddを駆動電源としてシステム制御部12、メモリ13及び基本ユニット部20に供給する。
 システム制御部12は、マイクロコンピュータよりなり、基本ユニット部20を制御する。すなわち、システム制御部12は、マイクロコンピュータの制御プログラムに従って、24個の給電回路4を統括制御する。
 システム制御部12は、機器検知モードにおいて、給電コイルL1(給電エリアAR)上に機器Eが載置されたかどうかを判断する機器検知処理を実行する。機器検知モードは第1~第3機器検知モードを有している。
 ここで、機器検知処理時に制御対象となる給電コイルL1を検知対象の給電コイルL1といい、その検知対象の給電コイルL1の左右、前後、及び斜め四方の位置において隣接する給電コイルL1を隣接の給電コイルL1という。
 第1機器検知モードは、各給電コイルL1が検知対象となり、検知対象の給電コイルL1と隣接の給電コイルL1が全て非給電中の時に実行される。つまり、検知対象及び隣接の給電コイルL1のいずれにも給電用周波数fpの高周波電流が供給されていない時に第1機器検知モードが実行される。
 第2機器検知モードは、各給電コイルL1が検知対象となり、検知対象の給電コイルL1が非給電中であり且つ隣接の給電コイルL1が給電中である時に実行される。
 第3機器検知モードは、各給電コイルL1が検知対象となり、検知対象の給電コイルL1が給電中である時に実行される。
 システム制御部12は、機器検知処理の結果に基づいて、給電コイルL1を励磁又は非励磁する。つまり、システム制御部12は、第1~第3機器検知モードのいずれかの機器検知処理で得られた給電コイルL1毎の機器検知結果に基づいて、その給電コイルL1を給電又は休止状態にする。
 メモリ13は、不揮発性メモリであって、システム制御部12が第1~第3機器検知モードにおける各機器検知処理や、給電コイルL1の励磁・非励磁処理を行う際に使用する各種のデータを記憶している。また、メモリ13は、24個の給電コイルL1(給電エリアAR)に対応して割り当てられた24個の記憶領域を含み、各記憶領域にはその時々の対応する給電コイルL1(給電エリアAR)の情報が記憶されるようになっている。
 詳述すると、メモリ13には、給電コイルL1毎の機器検知結果と、その機器検知結果に基づいて実行されている励磁・非励磁処理についての給電動作情報が、給電コイルL1毎に割り当てられた記憶領域に記憶されるようになっている。この給電動作情報は、給電コイルL1が通電状態であるか否かを示す情報、給電コイルL1(給電エリアAR)上に金属Mが存在するか否かを示す情報、及び機器検知処理に用いられた機器検知モードを示す情報を含む。
 図3に示すように、基本ユニット部20は、24個の給電エリアAR(各給電コイルL1)に対して設けられた複数(24個)の給電回路4を含む。そして、各給電回路4は、システム制御部12との間でデータの授受を行い、システム制御部12にて制御されている。
 各給電回路4の回路構成は同じであるため説明の便宜上、1つの給電回路4について、図5に従って説明する。
 図5に示すように、給電回路4は、ハーフブリッジ回路21、ドライブ回路22、電流検出回路23、出力検出回路24、及び信号抽出回路25を有している。
 (ハーフブリッジ回路21)
 図6に示すように、ハーフブリッジ回路21は、公知のハーフブリッジ回路である。ハーフブリッジ回路21は、第1コンデンサCaと第2コンデンサCbの直列回路によって形成される分圧回路と、第1パワートランジスタQaと第2パワートランジスタQbの直列回路によって形成される駆動回路とを含む。駆動回路は、分圧回路に並列に接続されている。第1及び第2パワートランジスタQa,Qbは、本実施形態では、NチャネルMOSFETにて構成されている。
 そして、第1コンデンサCaと第2コンデンサCbとの接続点(ノードN1)と、第1パワートランジスタQaと第2パワートランジスタQbの接続点(ノードN2)との間に、給電コイルL1と共振コンデンサCx1の直列回路が接続される。
 第1パワートランジスタQaと第2パワートランジスタQbのゲート端子には、ドライブ回路22から駆動信号PSa,PSbがそれぞれ供給される。第1及び第2パワートランジスタQa,Qbは、駆動信号PSa,PSbに基づいて交互にオン・オフされる。これによって、給電コイルL1に高周波電流が流れる。給電コイルL1は、この高周波電流の通電により、交番磁界を発生する。
 (ドライブ回路22)
 ドライブ回路22は、システム制御部12からの第1~第3制御信号CT1~CT3のいずれか1つを受取り、第1及び第2パワートランジスタQa,Qbのゲート端子にそれぞれ駆動信号PSa,PSbを供給する。換言すれば、ドライブ回路22は、第1~第3制御信号CT1~CT3に基づいて、第1及び第2パワートランジスタQa,Qbを交互にオン・オフして給電コイルL1に流す高周波電流の周波数を設定するための駆動信号PSa,PSbを生成する。
 第1制御信号CT1は、検知用周波数fsの高周波電流にて給電コイルL1を励磁駆動するための制御信号である。第2制御信号CT2は、給電コイルL1に通電しない、即ち、給電コイルL1を非通電状態に維持するための制御信号である。第3制御信号CT3は、給電用周波数fpの高周波電流にて給電コイルL1を励磁駆動するための制御信号である。
 なお、第1又は第3制御信号CT1,CT3に基づいて生成される駆動信号PSa,PSbには、第1パワートランジスタQaと第2パワートランジスタQbが同時にオンしないようにデットタイムを持たせている。また、第2パワートランジスタQbのオフ時間とオン時間を同じ一定時間に設定にし、第1パワートランジスタQaのオン時間を短くしその分第1パワートランジスタQaのオフ時間を長くしている。
 システム制御部12は、第1機器検知モードにおいて第1制御信号CT1を生成し、第2機器検知モードにおいて第2制御信号CT2を生成し、第3機器検知モードにおいて第3制御信号CT3を生成する。換言すると、各給電回路4(ドライブ回路22)は、第1~第3機器検知モードのいずれか1つに対応して第1~第3制御信号CT1~CT3のいずれか1つをシステム制御部12から受け取る。
 システム制御部12は、第1~第3機器検知モードのいずれかで得られた機器検知結果に基づいて、第1~第3制御信号CT1~CT3のいずれかを出力する。
 換言すると、励磁・非励磁処理において、各給電回路4(ドライブ回路22)は、第1~第3制御信号CT1~CT3のいずれかをシステム制御部12から受け取る。
 (電流検出回路23)
 図5に示すように、電流検出回路23は、給電コイルL1の一方の端子とハーフブリッジ回路21との間に設けられ、給電コイルL1に流れるその時々の1次電流を検出して、電流検出信号SG1を生成する。つまり、電流検出回路23は、駆動信号PSa,PSbが出力されると、電流検出信号SG1を出力する。
 (出力検出回路24)
 出力検出回路24は、電流検出回路23と接続されている。出力検出回路24は、電流検出回路23にて検出された電流検出信号SG1を受け取り、電流検出信号SG1に対応した出力電圧を検出する。出力検出回路24は、電流検出回路23の電流検出信号SG1を検波する包絡線検波回路を含む。出力検出回路24(包絡線検波回路)は、電流検出信号SG1の振幅成分の包絡線を抽出することによって包絡線波形信号(出力電圧Vs)を生成する。
 出力検出回路24は、アナログ値(出力電圧)をデジタル値に変換するAD変換器を含み、その時々の出力電圧Vsをデジタル値に変換する。出力検出回路24は、出力電圧Vsのデジタル値を、システム制御部12に出力する。
 (信号抽出回路25)
 信号抽出回路25は、電流検出回路23と接続されている。信号抽出回路25は、給電コイルL1が給電用周波数fpで励磁駆動されている間、電流検出回路23からその時の給電コイルL1の1次電流を入力する。そして、信号抽出回路25は、載置面3に載置された機器Eの受電コイルL2から送信された送信信号(振幅変調信号)を、電流検出回路23を介して入力する。
 信号抽出回路25は、入力した送信信号から機器認証信号ID及び励磁要求信号RQを抽出する。信号抽出回路25は、送信信号から機器認証信号ID及び励磁要求信号RQの両方を抽出した時、システム制御部12に許可信号ENを出力する。ちなみに、信号抽出回路25は、機器認証信号ID及び励磁要求信号RQのいずれか一方しか抽出しなかった時、又は、両信号ID,RQとも抽出しなかった時には、システム制御部12に許可信号ENを出力しない。
 次に、検知対象の給電コイルL1上に機器Eが存在するか否かを判断する機器検知処理(第1~第3機器検知モード)の原理を図7~図9に従って説明する。
 (第1機器検知モードにおける機器検知の原理)
 まず、検知対象の給電コイルL1と隣接の給電コイルL1のいずれも給電中でない時の機器検知処理の原理について説明する。
 図7において、第1共振特性A1は、給電エリアARに何も載置されていない時の給電コイルL1の周波数-出力特性を示す。つまり、第1共振特性A1は、給電エリアARに何も存在しない状態で1次側回路(給電コイルL1及び共振コンデンサCx1)の給電コイルL1に現れる共振特性を示している。
 第2共振特性A2は、給電エリアARに金属M(図1参照)が載置された場合における給電コイルL1の周波数-出力特性を示す。つまり、第2共振特性A2は、金属Mの存在に起因して給電コイルL1に現れる共振特性を示している。
 第3共振特性A3は、給電エリアARに機器E(図1参照)が載置された場合における給電コイルL1の周波数-出力特性を示す。つまり、第3共振特性A3は、機器Eの存在に起因して、2次側回路(受電コイルL2及び共振コンデンサCx2)の受電コイルL2と対向する給電コイルL1に現れる共振特性を示す。
 第1~第3共振特性A1~A3の共振周波数は、第3共振特性A3、第1共振特性A1、第2共振特性A2の順に高くなることが予め実験、試験等で分かっている。しかも、第2共振特性A2及び第3共振特性A3は、金属M又は機器Eの存在によるインダクタンスの変動に基づいて第1共振特性A1からシフトされたものであるから、第1~第3共振特性A1~A3の周波数帯域は、非常に隣接している。
 図7に示すように、第1共振特性A1の特定周波数fkにて給電コイルL1が励磁されたとき、給電エリアARに何も載置されていなければ給電コイルL1のインダクタンスは変化しない。そのため、第1共振特性A1は変化しない。従って、特定周波数fkに対する給電コイルL1の出力は中間値Vmidとなる。
 また、第1共振特性A1の特定周波数fkにて給電コイルL1が励磁されたとき、給電エリアARに金属Mが載置されていれば給電コイルL1のインダクタンスが金属Mにより変化する。これによって、第1共振特性A1が第2共振特性A2にシフトする。その結果、特定周波数fkに対する給電コイルL1の出力は、図7に示すように、最大値Vmaxとなる。
 さらに、第1共振特性A1の特定周波数fkにて給電コイルL1が励磁されたとき、給電エリアARに機器Eが載置されていれば給電コイルL1のインダクタンスが機器Eにより変化する。これによって、第1共振特性A1が第3共振特性A3にシフトする。その結果、特定周波数fkに対する給電コイルL1の出力は、図7に示すように、最小値Vminとなる。
 このことから、第1共振特性A1の特定周波数fkを、第1機器検知モードによる機器検知のための検知用周波数fsとして設定し、この検知用周波数fs(fk)で励磁された給電コイルL1の出力電圧Vsを確認することによって、給電エリアAR上の機器Eの有無、及び金属Mの有無を判定することができる。
 例えば、出力電圧Vsが第1閾値電圧Va1(Vmin)より小さいときは、システム制御部12は、給電コイルL1上に機器Eがあると判断する。また、出力電圧Vsが第2閾値電圧Va2(Vmax)より大きいときは、システム制御部12は、給電コイルL1上に金属Mがあると判断する。また、出力電圧Vsが第1閾値電圧Va1以上、かつ第2閾値電圧Va2以下であるときは、システム制御部12は、給電コイルL1上に何もないと判断する。
 第1機器検知モードのための第1及び第2閾値電圧Va1,Va2は、実験等によって予め求められ、出荷前にメモリ13に記憶される。また、第1機器検知モードによる機器検知を実現するために、給電エリアARに何も載置していない状態での第1共振特性A1の検知用周波数fsが事前に求められる。
 検知用周波数fsは、機器Eの位置やサイズ等に因らず、給電エリアAR(給電コイルL1)上に機器Eが載置された際、第1共振特性A1での周波数fsに対する給電コイルL1の出力が第3共振特性A3において小さくなるような周波数に設定される。さらに、検知用周波数fsは、金属Mの位置やサイズ等に因らず、給電エリアAR(給電コイルL1)上に金属Mが載置された際、第1共振特性A1での周波数fsに対する給電コイルL1の出力が第2共振特性A2において大きくなるような周波数に設定される。
 各給電コイルL1は、単独で又は他の給電コイルL1と協働して励磁駆動されることにより、給電エリアARに載置された機器Eの受電コイルL2に対して給電をする。このため、給電回路4が給電コイルL1を励磁駆動して機器Eへ給電する際の給電用周波数fpは、機器Eが給電エリアARに載置された時に給電コイルL1と受電コイルL2とで形成されるトランスの構成において、機器E側のインダクタンス成分及びキャパシタ成分で決まる共振周波数に設定されている。
 従って、本実施形態では、機器E側のパラメータで決まる給電用周波数fpで給電コイルL1が励磁駆動される。このため、機器Eは、給電コイルL1から給電された電力を低損失に受電可能である。
 このとき、給電用周波数fpと検知用周波数fsとの間隔が以下のように設定されている。
 図7において、第4共振特性A4は、給電エリアARに載置された機器Eに対して給電用周波数fpで最大電圧を出力する給電コイルL1の出力特性を示す。この第4共振特性A4は、機器Eの2次側回路(受電コイルL2及び共振コンデンサCx2)の受電コイルL2と対向する給電コイルL1に現れる共振特性を示している。
 第4共振特性A4において、検知用周波数fsに対する給電コイルL1の出力は、図7に示すように、最小値Vminよりも小さく0ボルトに近い電圧値Vnを示している。この電圧値Vnは、給電用周波数fpと検知用周波数fsとの間隔が大きいほど小さくなる。
 ここで、最小値Vminと中間値Vmidの幅(又は、最大値Vmaxと中間値Vmidの幅)をW1(|Vmin-Vmid|、又は|Vmax-Vmid|)とする。これに対して、第4共振特性A4の検知用周波数fsにおける電圧値Vnと0ボルトとの幅をW2(W2=Vn-0)とする。このとき、W1>W2となる。
 従って、第4共振特性A4の給電用周波数fpで給電コイルL1が励磁されて給電が行われている時、隣接する給電コイルL1が検知用周波数fsで励磁されて機器検知が行われている場合であっても、機器検知動作(機器検知エリア)が給電動作(給電エリア)の影響を殆ど受けない。これは、上述したW1>W2の関係によって、検知用周波数fsで励磁されている給電コイルL1が、給電用周波数fpで励磁されている給電コイルL1から受ける影響が小さいためである。
 換言すれば、機器E側のパラメータ(インダクタンス成分及びキャパシタ成分)で決まる共振回路の第4共振特性A4が、図7に示すごとく給電用周波数fpと検知用周波数fsとの間隔がW1>W2となるように設定されている。
 ちなみに、本実施形態では、検知用周波数fsは70kHz付近、給電用周波数fpは140kHz付近に設定されている。検知用周波数fsは、例えば、給電装置1の出荷前に、又は給電装置1の一定の使用期間経過後毎に、又は給電装置1に設けた調整スイッチ(図示略)の操作に基づいて調整される。
 ところで、隣接の給電コイルL1が給電中の場合、隣接の給電コイルL1からの給電ノイズ(電磁エネルギー)が検知対象の給電コイルL1に伝搬して、第1機器検知モードによる機器検知を精度よく実施できない場合がある。
 つまり、検知対象の給電コイルL1と隣接の給電コイルL1のいずれもが給電中でない時には、システム制御部12は、上記したように第1機器検知モードで機器検知を行うことができる。
 一方、検知対象の給電コイルL1は非給電中であるが、隣接の給電コイルL1が給電中である時は、システム制御部12は、以下に説明する第2機器検知モードで機器検知処理を行う。
 (第2機器検知モードにおける機器検知の原理)
 図8において、第1共振特性B1は、検知対象の給電コイルL1が非給電中であって、隣接の給電コイルL1が給電中の場合の、検知対象の給電コイルL1の周波数-出力特性を示す。
 詳述すると、第1共振特性B1は、機器Eの受電コイルL2から非給電中の検知対象の給電コイルL1に電磁エネルギーが伝搬される状態で1次側回路(検知対象の給電コイルL1と共振コンデンサCx1)の給電コイルL1に現れる周波数-出力特性を示している。
 第2共振特性B2は、非給電中の検知対象の給電コイルL1が第1共振特性B1を有するとき、給電中の隣接の給電コイルL1に現れる周波数-出力特性を示す。
 第3共振特性B3は、検知対象の給電コイルL1が非給電中であるときに、隣接の給電コイルL1によって給電されている機器Eが検知対象の給電コイルL1に向かって移動した場合の、検知対象の給電コイルL1の周波数-出力特性を示す。
 詳述すると、第3共振特性B3は、機器Eの移動位置にて機器Eの受電コイルL2から検知対象の給電コイルL1に電磁エネルギーが伝搬される状態で1次側回路(検知対象の給電コイルL1及び共振コンデンサCx1)の給電コイルL1に現れる周波数-出力特性を示している。
 第4共振特性B4は、検知対象の給電コイルL1が第3共振特性B3を有する場合に、給電中の隣接の給電コイルL1に現れる周波数-出力特性を示す。
 第1共振特性B1の共振周波数は、第2共振特性B2の共振周波数よりも高くなることが予め実験、試験等で分かっている。また、図9に第3共振特性B3として示されるように、機器Eが検知対象の給電コイルL1に向かって移動すると、検知対象の給電コイルL1の共振特性は、共振周波数が低くなる方向にシフトすることが予め実験、試験等で分かっている。さらに、図9に第4共振特性B4として示されるように、機器Eが検知対象の給電コイルL1に移動すると、隣接の給電コイルL1の共振特性は、共振周波数が高くなる方向にシフトすることが予め実験、試験等で分かっている。
 つまり、図8に示すように、隣接の給電コイルL1にて給電されている機器Eが、給電していない検知対象の給電コイルL1に向かって移動すると、検知対象の給電コイルL1の第1共振特性B1が第3共振特性B3にシフトする。
 その結果、検知対象の給電コイルL1の出力電圧Vsも変動する。すなわち、図8に示すように、給電用周波数fpにおいて検知対象の給電コイルL1の出力電圧Vsが上昇する。
 従って、出力電圧Vsが予め定めた第3閾値電圧Vb以上のとき、システム制御部12は、機器Eが検知対象の給電コイルL1上に存在すると判断する。この第3閾値電圧Vbは、検知対象の給電コイルL1と隣接の給電コイルL1が協働して機器Eを給電する位置まで機器Eが移動した際の出力電圧Vsの値に対応する。反対に、出力電圧Vsが、第3閾値電圧Vb未満のときには、システム制御部12は、機器Eが検知対象の給電コイルL1上に存在しないと判断する。
 第2機器検知モードのための第3閾値電圧Vbは実験等によって予め求められ、出荷前にメモリ13に記憶される。
 (第3機器検知モードにおける機器検知の原理)
 次に、検知対象の給電コイルL1が給電用周波数fpの高周波電流で励磁駆動されている状態、つまり、検知対象の給電コイルL1が給電中にあるときの機器検知処理の原理について説明する。
 図9において、第1共振特性C1は、検知対象の給電コイルL1が機器Eに対して給電動作をしているときに機器Eの2次側回路に対向する検知対象の給電コイルL1の周波数-出力特性を示す。詳述すると、第1共振特性C1は、給電用周波数fpより低い周波数で最大電圧を出力する検知対象の給電コイルL1の周波数-出力特性を示している。
 つまり、図9に示す第1共振特性C1は、図8に示す第2共振特性B2に相当する。
 第2共振特性C2は、検知対象の給電コイルL1にて給電されている機器Eが、隣接の給電コイルL1に向かって移動した場合の検知対象の給電コイルL1の周波数-出力特性を示す。
 詳述すると、検知対象の給電コイルL1は機器Eに対して給電中である。一方、隣接の給電コイルL1は給電中であっても非給電中であってもよい。この状態で、機器Eが隣接の給電コイルL1に向かって移動する。第2共振特性C2は、機器Eの移動位置において機器Eの2次側回路に対向する1次側回路(検知対象の給電コイルL1と共振コンデンサCx1)の給電コイルL1の周波数-出力特性を示す。
 ここで、図9に示すように、検知対象の給電コイルL1にて給電されている機器Eが、隣接の給電コイルL1に向かって移動すると、検知対象の給電コイルL1の共振特性が第1共振特性C1から第2共振特性C2にシフトする。
 これによって、検知対象の給電コイルL1の出力電圧Vsも変動する。すなわち、図9に示すように、給電用周波数fpにおいて、検知対象の給電コイルL1の出力電圧Vsが上昇する。
 つまり、出力電圧Vsが予め定めた第4閾値電圧Vc以上、すなわち、機器Eを給電する必要がなくなった位置に機器Eが移動したときの電圧値になったとき、システム制御部12は、機器Eが検知対象の給電コイルL1上に存在しなくなったと判断できる。
 第3機器検知モードのための第4閾値電圧Vcは実験等によって予め求められ、出荷前にメモリ13に記憶される。
 なお、本実施形態では、給電用周波数fpが、図9に示すように、第1共振特性C1の頂点に対応する周波数よりも高い周波数に設定されており、これにより、給電用周波数fpにおける出力電圧Vsが、第1共振特性C1の頂点に対応する出力電圧Vsよりも小さくなるように設定されている。
 これに代えて、例えば、給電用周波数fpを第1共振特性C1の頂点の位置に設定してもよい。この場合、機器Eが隣接の給電コイルL1に向かって移動すると、給電用周波数fpにおいて検知対象の給電コイルL1の出力電圧Vsは下降することになる。
 この場合には、出力電圧Vsが上記第4閾値電圧Vcと異なる新たな第4閾値電圧以下になったとき、システム制御部12は、機器Eが検知対象の給電コイルL1上に存在しなくなったと判断する。
 次に、上記のように構成した給電装置1の作用を、システム制御部12の処理動作を示す図10~図13のフローチャートに従って説明する。
 今、給電装置1に電源を投入させると、電源回路11は、システム制御部12、メモリ13及び基本ユニット部20に駆動電源を供給する。
 図10のフローチャートに示すように、システム制御部12は、駆動電源の投入に応答して、メモリ13に予め記憶した給電コイルL1(給電回路4)毎の給電動作情報を全てクリアして初期化する(ステップS1)。ここで、給電動作情報のクリアとは、各給電コイルL1に給電用周波数fpの高周波電流も検知用周波数fsの高周波電流も供給されておらず、また、各給電エリアAR上に金属Mが載置されていないことを示す情報を設定することをいう。
 また、システム制御部12は、同システム制御部12に内蔵したアドレスカウンタCNTを「1」にセットする。アドレスカウンタCNTは、検知対象の給電コイルL1を指定するために用いられる。
 次に、ステップS2において、システム制御部12は、アドレスカウンタCNTの「1」の値に基づいて1番目の給電コイルL1を指定し、その給電コイルL1の給電動作情報が1番目の給電コイルL1に金属Mが載置されていることを示しているかどうか判断する。
 この時点では、先のステップS1で、全ての給電コイルL1の給電動作情報がクリアされていることから、システム制御部12は、1番目の給電コイルL1上には金属Mが存在していないと判断し(ステップS2でNO)、ステップS3に移る。
 次に、ステップS3において、システム制御部12は、アドレスカウンタCNTの「1」の値に基づいて1番目の給電コイルL1を指定し、その給電コイルL1が給電中かどうか判断する。
 この時点では、先のステップS1で、全ての給電コイルL1の給電動作情報がクリアされていることから、システム制御部12は、1番目の給電コイルL1は給電中ではないと判断し(ステップS3でNO)、ステップS4に移る。
 次に、ステップS4において、システム制御部12は、1番目の対象の給電コイルL1に隣接する隣接の給電コイルL1が給電中かどうかを判断する。
 この時点では、先のステップS1で、全ての給電コイルL1の給電動作情報がクリアされている。そのため、システム制御部12は、1番目の給電コイルL1に隣接する給電コイルL1は給電中ではないと判断し(ステップS4でNO)、1番目の給電コイルL1について、ステップS5に移り第1機器検知モード処理を実行する。
 なお、システム制御部12は、検知対象の給電コイルL1に隣接する給電コイルL1が給電中と判断した場合(ステップS4でYES)、その検知対象の給電コイルL1について、ステップS6に移り第2機器検知モード処理を実行する。
 さらに、システム制御部12は、検知対象の給電コイルL1が給電中と判断した場合(ステップS3でYES)、その検知対象の給電コイルL1について、ステップS7に移り第3機器検知モード処理を実行する。
 (第1機器検知モード処理)
 図11に示すように、ステップS5-1において、システム制御部12は、1番目の給電コイルL1に対応する給電回路4のドライブ回路22に対して、機器検知のための第1制御信号CT1を出力する。ドライブ回路22は、この第1制御信号CT1に応答して1番目の給電コイルL1を検知用周波数fsの高周波電流で励磁駆動する。
 続いて、ステップS5-2に移り、システム制御部12は、検知用周波数fsの高周波電流で励磁駆動された1番目の給電コイルL1に対応する給電回路4の出力検出回路24からその時の出力電圧Vs(デジタル値)を取得する。
 そして、システム制御部12は、取得した出力電圧Vsに基づいて機器検知を行う(ステップS5-3、S5-4)。
 つまり、出力電圧Vsが第1閾値電圧Va1より小さい時、システム制御部12は、給電コイルL1上に機器Eがあると判断する(ステップS5-4でYES)。
 また、出力電圧Vsが第2閾値電圧Va2より大きい時、システム制御部12は、給電コイルL1上に金属Mがあると判断する(ステップS5-3でYES)。さらに、出力電圧Vsが第1閾値電圧Va1以上、かつ第2閾値電圧Va2以下である時、システム制御部12は、給電コイルL1上に何もないと判断する(ステップS5-3、S5-4でNO)。
 ここで、給電コイルL1上に金属Mも機器Eもない場合(ステップS5-3でNO、かつステップS5-4でNO)、システム制御部12は、給電コイルL1上に何もないと判断してステップS5-5に移行する。
 ステップS5-5において、システム制御部12は、検知用周波数fsの高周波電流で1番目の給電コイルL1を励磁駆動することを継続するべくドライブ回路22に第1制御信号CT1を出力し続ける。その後、処理はステップS5-6に移る。
 ステップS5-6において、システム制御部12は、1番目の給電コイルL1が給電中でなく第1機器検知モードで機器検知が行われたことを示す給電動作情報をメモリ13に書き込む。そして、システム制御部12は、第1機器検知モード処理を終了し、ステップS8(図10参照)に移る。
 図10に示すように、ステップS8において、システム制御部12は、電源がオフかどうかチェックし、電源がオフでないとき(ステップS8でNO)、ステップS9に移る。
 ステップS9において、システム制御部12は、アドレスカウンタCNTの値を「2」にインクリメントして、ステップS2に戻る。そして、ステップS2において、システム制御部12は、1番目の給電コイルL1と同様に、2番目の給電コイルL1上に金属Mが存在するかどうかを判断する。
 なお、本実施形態では、アドレスカウンタCNTのカウント値が「24」になった後、そのカウント値が更にインクリメントされると、カウント値がリセットされて「1」となるようになっている。
 以後、24個すべての給電コイルL1において金属M及び機器Eが載置されない状態が続く場合には、ステップS2~S5が、ステップS9でアドレスカウンタCNTの値に従って繰り返されることになる。
 ここで、例えば、10番目の給電コイルL1上に機器Eが載置されていることが検知されたとする。システム制御部12は、ステップS5-4において、機器Eの存在を認識して(ステップS5-4でYES)、ステップS5-7に移る。
 ステップS5-7において、システム制御部12は、10番目の給電コイルL1を給電用周波数fpの高周波電流にて励磁して給電動作を開始させるべく、対応するドライブ回路22に第3制御信号CT3を出力する。その後、処理はステップS5-8に移る。
 ステップS5-8において、システム制御部12は、10番目の給電コイルL1に対応する給電回路4の信号抽出回路25から許可信号ENを受信するか否かを判断する。
 そして、システム制御部12は、その信号抽出回路25から許可信号ENを取得すると(ステップS5-8でYES)、ステップS5-9に移り、給電用周波数fpの高周波電流で給電を継続させるべく、対応するドライブ回路22に第3制御信号CT3を出力し続ける。このとき、システム制御部12は、10番目の給電コイルL1に隣接する全ての給電コイルL1の給電回路4に第2制御信号CT2を出力し、隣接する全ての給電コイルL1を非通電状態にする。
 続いて、ステップS5-10において、システム制御部12は、10番目の給電コイルL1が給電中であることを示す給電動作情報をメモリ13に書き込む。このとき、システム制御部12は、10番目の給電コイルL1に隣接する全ての給電コイルL1は非給電中(非通電状態)であることを示す給電動作情報をメモリ13に書き込む。
 システム制御部12は、10番目の給電コイルL1の給電動作情報と、その10番目の給電コイルL1に隣接する全ての給電コイルL1の給電動作情報をメモリ13に書き込むと、ステップS8(図10)に移る。
 そして、ステップS8において、システム制御部12は、電源がオフかどうかチェックし、電源がオフでないとき(ステップS8でNO)、ステップS9に移る。
 ステップS9において、システム制御部12は、アドレスカウンタCNTのカウント値を「10」から「11」にインクリメントして、先のステップS2に戻る。そして、ステップS2において、システム制御部12は、11番目の給電コイルL1上に金属Mが存在していないと判断すると(ステップS2でNO)、ステップS3に移る。なお、11番目の給電コイルL1は、10番目の給電コイルL1の右隣りに位置する。
 ステップS3において、システム制御部12は、11番目の給電コイルL1が給電中かどうかを判断する。ここでは、10番目の給電コイルL1に隣接する11番目の給電コイルL1は非給電中である。そのため、システム制御部12は、対応する給電動作情報から11番目の給電コイルL1は給電中でないと判断し(ステップS3でNO)、ステップS4に移る。
 次に、ステップS4において、システム制御部12は、11番目の給電コイルL1に隣接する給電コイルL1が給電中かどうかを判断する。
 この時、先のステップS5-10で、10番目の給電コイルL1が給電中であることが記憶されている。そのため、システム制御部12は、11番目の給電コイルL1に隣接する10番目の給電コイルL1が給電中であると判断し(ステップS4でYES)、ステップS6に移る。そして、ステップS6において、システム制御部12は、11番目の給電コイルL1について第2機器検知モード処理を実行する。
 (第2機器検知モード処理)
 図12に示すように、ステップS6-1において、システム制御部12は、非通電状態の11番目の給電コイルL1に対応する給電回路4の出力検出回路24からその時の出力電圧Vsを取得する。つまり、システム制御部12は、11番目の給電コイルL1に隣接する10番目の給電コイルL1によって給電が行われている機器Eの受電コイルLから11番目の給電コイルL1に伝搬される電磁エネルギーに応じて生成された出力電圧Vsを取得する。
 続いて、ステップS6-2において、システム制御部12は、11番目の給電コイルL1の出力電圧Vsと第3閾値電圧Vbとを比較し、11番目の給電コイルL1上に機器Eが存在するか否かを判断する。
 出力電圧Vsが第3閾値電圧Vb以上である時には、システム制御部12は、機器Eが11番目の給電コイルL1上に存在すると判断する(ステップS6-2でYES)。反対に、出力電圧Vsが第3閾値電圧Vb未満のときには、システム制御部12は、機器Eが11番目の給電コイルL1上に存在しないと判断する(ステップS6-2でNO)。
 つまり、この第2機器検知モードにおいては、10番目の給電コイルL1(隣接コイル)の給電動作を一時停止させることなく、11番目の給電コイルL1(現在の検知対象コイル)の機器検知を実行する。
 ここで、例えば、機器Eが11番目の給電コイル上に移動して来て出力電圧Vsが第3閾値電圧Vb以上になった時、システム制御部12は、機器Eが11番目の給電コイルL1上に存在すると判断し(ステップS6-2でYES)、ステップS6-3に移る。
 ステップS6-3において、システム制御部12は、その11番目の給電コイルL1を給電用周波数fpの高周波電流にて励磁して給電動作を開始させるべく、対応するドライブ回路22に第3制御信号CT3を出力する。その後、処理はステップS6-4に移る。
 ステップS6-4において、システム制御部12は、11番目の給電コイルL1に対応する給電回路4の信号抽出回路25から許可信号ENを受信するか否かを判断する。
 そして、システム制御部12は、その信号抽出回路25から許可信号ENを取得すると(ステップS6-4でYES)、ステップS6-5に移り、給電用周波数fpの高周波電流で給電を継続させるべく、対応するドライブ回路22に第3制御信号CT3を出力する。このとき、システム制御部12は、11番目の給電コイルL1に隣接する全ての給電コイルL1の給電回路4に第2制御信号CT2を出力し、隣接する全ての給電コイルL1を非通電状態にする。
 なお、11番目の給電コイルL1と共に10番目の給電コイルL1も給電中の時には、システム制御部12は、10番目の給電コイルL1を非通電状態にすることなくその給電を継続させ、10番目の給電コイルL1の給電動作情報を書き替えないようにする。
 つまり、第3機器検知モードに基づく機器検知処理の結果によって、10番目の給電コイルL1の給電動作情報は書き替えられる。
 続いて、ステップS6-6において、システム制御部12は、11番目の給電コイルL1が給電中であることを示す給電動作情報をメモリ13に書き込む。このとき、システム制御部12は、11番目の給電コイルL1に隣接する給電コイルL1(給電中のものを除く)が非給電中であることを示す給電動作情報をメモリ13に書き込む。
 システム制御部12は、11番目の給電コイルL1の給電動作情報と、その11番目の給電コイルL1に隣接する全ての給電コイルL1の給電動作情報をメモリ13に書き込むと、第2機器検知モード処理を終了する。そして、システム制御部12は、ステップS8(図10)に移る。
 一方、ステップS6-2において、出力電圧Vsが第3閾値電圧Vb未満である時、システム制御部12は、機器Eが11番目の給電コイルL1上に存在しないと判断し(ステップS6-2でNO)、ステップS6-7に移る。
 ステップS6-7において、システム制御部12は、その11番目の給電コイルL1を非通電状態に維持するべく、対応するドライブ回路22に第2制御信号CT2を出力し続け、ステップS6-8に移る。
 ステップS6-8において、システム制御部12は、11番目の給電コイルL1が非通電状態にあり第2機器検知モードで機器検知が行われたことを示す給電動作情報をメモリ13に書き込み、第2機器検知モード処理を終了する。そして、システム制御部12は、ステップS8に移る。
 また、ステップS6-6で給電動作情報が給電中を示す内容に書き替えられた10番目の給電コイルL1がステップS9を介して選択されると、システム制御部12は、ステップS2で10番目の給電コイルL1上に金属Mが存在していないか否かを判断する。そして、10番目の給電コイルL1上に金属Mが存在していない場合(ステップS2でNO)、処理はステップS3に移る。
 ステップS3において、システム制御部12は、10番目の給電コイルL1が給電中であることを給電動作情報に基づいて判断し(ステップS3でYES)、ステップS7において10番目の給電コイルL1について第3機器検知モード処理を実行する。
 (第3機器検知モード)
 図13に示すように、ステップS7-1において、システム制御部12は、給電中にある10番目の給電コイルL1に対応する給電回路4の信号抽出回路25から許可信号ENを受信するか否かを判断する。
 そして、システム制御部12は、その信号抽出回路25から許可信号ENを取得すると(ステップS7-1でYES)、ステップS7-2に移り、給電用周波数fpの高周波電流で給電を継続させるべく、対応するドライブ回路22に第3制御信号CT3を出力し続ける。
 そして、このステップS7-2において、システム制御部12は、10番目の給電コイルL1に対応する給電回路4の出力検出回路24からその時の出力電圧Vsを取得し、ステップS7-3に移る。
 ステップS7-3において、システム制御部12は、10番目の給電コイルL1の出力電圧Vsと第4閾値電圧Vcとを比較することによって、10番目の給電コイルL1上に機器Eが存在するか否かを判断する。
 出力電圧Vsが第4閾値電圧Vc未満である時には、システム制御部12は、機器Eが10番目の給電コイルL1上に存在すると判断する(ステップS7-3でYES)。反対に、出力電圧Vsが第4閾値電圧Vc以上の時には、システム制御部12は、機器Eが10番目の給電コイルL1上に存在しないと判断する(ステップS7-3でNO)。
 つまり、この第3機器検知モードにおいては、10番目の給電コイルL1の給電動作を一時停止させることなく、10番目の給電コイルL1の機器検知を実行する。
 ここで、出力電圧Vsが第4閾値電圧Vc未満であって機器Eが10番目の給電コイルL1上に存在するとき(ステップS7-3でYES)、システム制御部12は、ステップS7-4に移る。
 ステップS7-4において、システム制御部12は、10番目の給電コイルL1について給電用周波数fpの高周波電流で給電を継続させるべく、対応するドライブ回路22に第3制御信号CT3を出力し続け、ステップS7-5に移る。
 ステップS7-5において、システム制御部12は、10番目の給電コイルL1が給電中であり第3機器検知モードで機器検知が行われたことを示す給電動作情報をメモリ13に書き込み、第3機器検知モード処理を終了する。そして、システム制御部12は、ステップS8に移る。
 一方、出力電圧Vsが第4閾値電圧Vc以上であって機器Eが10番目の給電コイルL1上に存在しないとき(ステップS7-3でNO)、システム制御部12は、ステップS7-6に移る。
 ステップS7-6において、システム制御部12は、10番目の給電コイルL1を非通電状態に維持するべく、対応するドライブ回路22に第2制御信号CT2を出力し、ステップS7-7に移る。
 ステップS7-7において、システム制御部12は、10番目の給電コイルL1が非通電状態にあり第2機器検知モードで機器検知が行われたことを示す給電動作情報をメモリ13に書き込み、第3機器検知モード処理を終了する。そして、システム制御部12は、ステップS8に移る。
 なお、ステップS5-8,S6-4,S7-1において、信号抽出回路25から許可信号ENを取得しなかった場合(ステップS5-8,S6-4,S7-1でNO)、システム制御部12は、それぞれステップS5-11,S6-9,S7-8に移る。
 そして、ステップS5-11,S6-9,S7-8において、システム制御部12は、検知対象の給電コイルL1に関連するメモリ13の給電動作情報をクリアしてステップS8に移行する。
 また、システム制御部12は、ステップS5-3において検知対象の給電コイルL1上に金属Mがあると判断すると(ステップS5-3でYES)、ステップS5-12に移る。そして、ステップS5-12において、システム制御部12は、検知対象の給電コイルL1に対応する給電回路4に第2制御信号CT2を出力し、給電コイルL1を非通電状態にする。
 続いて、ステップS5-13において、システム制御部12は、検知対象の給電コイルL1上に金属Mがあることを示す給電動作情報をメモリ13に書き込む。
 システム制御部12は、検知対象の給電コイルL1上に金属Mがあって非通電状態であることを示す給電動作情報をメモリ13に書き込むと、ステップS8に移る。この時、本実施形態では、システム制御部12に内蔵されたタイマを用いて、金属Mが検知されてからの経過時間を計時する。
 そして、ステップS2において、システム制御部12は、メモリ13に記憶された給電動作情報に基づいて、アドレスカウンタCNTによって選択された検知対象の給電コイルL1上に金属Mがあると判断すると(ステップS2でYES)、ステップS10に移る。
 ステップS10において、システム制御部12は、システム制御部12のタイマに基づいて、金属Mが検知されてからの経過時間が所定時間に達したかどうかを判断する。
 そして、金属Mが検知されてから所定時間が経過していない場合(ステップS10でNO)、システム制御部12は、ステップS8に移る。反対に、金属Mが検知されてから所定時間が経過した場合(ステップS10でYES)、システム制御部12は、タイマをリセットした後にステップS5の第1機器検知モード処理を実行する。
 なお、本実施形態において、共通ユニット部10は、機器検知回路(第1機器検知回路、第2機器検知回路、及び第3機器検知回路)及び制御回路(第1制御回路、第2制御回路、及び第3制御回路)の一例である。本実施形態では、システム制御部12(共通ユニット部10)が第1~第3機器検知モード処理を実行するが、第1~第3機器検知モード処理を実行する回路部を機能的に分離してもよい。ハーフブリッジ回路21は、高周波発振回路の一例である。
 次に、上記のように構成した実施形態の効果を以下に記載する。
 (1)システム制御部12は、検知対象の給電コイルL1に隣接する給電コイルL1が給電中の時、その隣接する給電コイルL1の給電動作を一時停止することなく、検知対象の給電コイルL1上に機器Eが存在するか否かを判断する。
 従って、検知対象の給電コイルL1上の機器検知を行っている間、隣接する給電コイルL1の給電動作が停止されないことから、機器Eへの給電が妨げられない。このため給電効率が低下しない。
 しかも、そのような状況下における検知対象の給電コイルL1に関する機器検知(第2機器検知モード)は、給電中の隣接する給電コイルL1から機器Eの受電コイルL2を介して検知対象の給電コイルL1に伝搬された電磁エネルギーに基づいて行われる。
 従って、第1機器検知モードではなく、給電中の隣接する給電コイルL1の電磁エネルギーを利用して第2機器検知モードで機器検知を実施することから、精度が高い機器検知を実施することができる。
 また、給電中の給電コイルL1から隣接の非給電状態の給電コイルL1に向かって機器Eが平行移動する場合、その機器Eの移動を、機器Eを給電している給電コイルL1を非給電状態にすることなく正確に検出することができる。
 (2)システム制御部12は、検知対象の給電コイルL1が給電中にある時、その検知対象の給電コイルL1の給電動作を一時停止することなく、検知対象の給電コイルL1上に機器Eが存在するか否かを判断する。
 従って、給電中にある検知対象の給電コイルL1に関して機器検知(第3機器検知モード)を行っている間、その検知対象の給電コイルL1の給電動作が停止されないことから、機器Eへの給電が妨げられない。このため給電効率が低下しない。
 しかも、この第3機器検知モードにおいては、給電中の検知対象の給電コイルL1について、機器Eが非給電状態の給電コイルL1に向かって平行移動する場合、その機器Eの移動を、検知対象の給電コイルL1を非給電状態にすることなく正確に検知することができる。
 (3)システム制御部12は、機器検知のためだけの検知コイルを用いないで給電コイルL1を利用して機器検知を行う。従って、その分だけ給電装置1の小型化が図れるとともに、コストダウンが図ることができる。
 尚、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
 上記実施形態では、出力検出回路24は、給電コイルL1に流れる1次電流を検出して電流検出信号SG1を出力する電流検出回路23に接続された。この電流検出回路23に代えて、給電コイルL1の電圧を検出して電圧検出信号を出力する電圧検出回路を用いてもよい。
 上記実施形態では、給電装置1の給電エリアAR(給電回路4)の数を24個にしたが、それ以外の数でもよい。勿論、給電エリアAR(給電回路4)の数が1つでもよい。この場合、第2機器検知モードが省略される。
 上記実施形態では、給電装置1の給電エリアAR(給電コイルL1)は行列状に配置した。この構成に代えて、給電エリアAR(給電コイルL1)を行方向のみ、または列方向のみに配置してもよい。
 上記実施形態では、給電コイルL1や受電コイルL2の形状を四角形状にしたが、四角形状に限定されるものではなく、例えば四角形以外の多角形や円形等、その他の形状でもよい。また、給電コイルL1や受電コイルL2の大きさも特に限定されるものではなく、例えば、給電コイルL1の大きさと受電コイルL2の大きさとが互いに異なっていてもよい。
 上記実施形態では、高周波発振回路をハーフブリッジ回路21で実施したが、フルブリッジ回路等のその他の高周波発振回路で実施してもよい。
 上記実施形態では、機器Eの受電コイルL2は、共振コンデンサCx1に直列に接続したが、これに代えて、受電コイルL2に共振コンデンサCx2を並列に接続してもよい。
 上記実施形態では、第3機器検知モード処理が開始されると、最初にステップS7-1が実行されて許可信号ENを受信するか否かが判断される。これに代えて、ステップS7-3とステップS7-4との間でステップS7-1が実行されてもよい。
 上記実施形態では、第1機器検知モード処理で、システム制御部12は、ステップS5-9において、給電中の給電コイルL1に隣接する全ての給電コイルL1を非通電状態に設定する。そして、システム制御部12は、ステップS5-10において、隣接する全ての給電コイルL1が非通電状態(非給電中)であることを示す給電動作情報をメモリ13に書き込む。
 同様に、第2機器検知モード処理の場合、システム制御部12は、ステップS6-5において、給電中の給電コイルL1に隣接する全ての給電コイルL1を非通電状態に設定する。そして、システム制御部12は、ステップS6-6において、隣接する全ての給電コイルL1が非通電状態(非給電中)であることを示す給電動作情報をメモリ13に書き込む。
 これらの処理、即ち、第1機器検知モード処理のステップS5-9,S5-10、及び第2機器検知モード処理のステップS6-5,S6-6を、省略してもよい。この場合、例えば、ステップS4において、システム制御部12は、隣接している給電コイルL1が給電していると判断すると、ステップS6の第2機器検知モード処理を開始する。そして、図12に示すステップS6-1の前に、システム制御部12は、非通電状態を維持すべき給電コイルL1の給電回路4に第2制御信号CT2を出力してもよい。
 これによって、ステップS5-9、S5-10において、隣接する給電コイルL1を非通電状態に設定しそれらの給電動作情報を書き込む処理が不要となる。従って、よりシンプルな処理にすることができる。同様に、ステップS6-5、ステップS6-6においても、隣接する給電コイルL1を非通電状態に設定しそれらの給電動作情報を書き込む処理が不要となる。従って、よりシンプルな処理にすることができる。

Claims (9)

  1.  電気機器を検知し、給電コイルを給電用周波数の高周波電流にて励磁して、電磁誘導現象を利用して前記電気機器に設けられた受電装置の受電コイルに給電を行う非接触電力伝達装置の機器検知方法であって、
     給電中の前記給電コイルに流れる電流に対応する出力電圧を出力検出回路にて検出すること、
     前記出力電圧が予め定めた閾値電圧になった時、前記給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在しないと判断すること
    を備える非接触電力伝達装置の機器検知方法。
  2.  電気機器を検知し、給電コイルを給電用周波数の高周波電流にて励磁して、電磁誘導現象を利用して前記電気機器に設けられた受電装置の受電コイルに給電を行う非接触電力伝達装置であって、
     給電中の前記給電コイルに流れる電流に対応する出力電圧を検出する出力検出回路と、
     前記出力電圧が予め定めた閾値電圧になった時、前記給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在しないと判断する機器検知回路と、
     前記機器検知回路が、前記給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在しないと判断したとき、前記給電コイルへの前記給電用周波数の高周波電流の供給を停止する制御回路と
    を備える非接触電力伝達装置。
  3.  請求項2に記載の非接触電力伝達装置において、
     前記給電コイルは、前記非接触電力伝達装置において前記電気機器が載置されるエリアに設けられた1つ又は複数の給電コイルのうちの1つであることを特徴とする非接触電力伝達装置。
  4.  複数の給電コイルを備え、電気機器を検知し、前記複数の給電コイルのうちの少なくとも1つを給電用周波数の高周波電流にて励磁して、電磁誘導現象を利用して前記電気機器に設けられた受電装置の受電コイルに給電を行う非接触電力伝達装置の機器検知方法であって、
     前記複数の給電コイルのうち第1給電コイルが給電中にあり、前記複数の給電コイルのうち前記第1給電コイルに隣接する第2給電コイルが非給電中にあるとき、前記第1給電コイルから前記受電コイルを介して前記第2給電コイルに伝搬される電磁エネルギーに応じて前記第2給電コイルに流れる電流に対応する出力電圧を出力検出回路にて検出すること、
     前記第2給電コイルの前記出力電圧が予め定めた閾値電圧以上になった時、前記第2給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在すると判断すること
    を備える非接触電力伝達装置の機器検知方法。
  5.  複数の給電コイルを備え、電気機器を検知し、前記複数の給電コイルのうちの少なくとも1つを給電用周波数の高周波電流にて励磁して、電磁誘導現象を利用して前記電気機器に設けられた受電装置の受電コイルに給電を行う非接触電力伝達装置であって、
     前記複数の給電コイルのうち第1給電コイルが給電中にあり、前記複数の給電コイルのうち前記第1給電コイルに隣接する第2給電コイルが非給電中にあるとき、前記第1給電コイルから前記受電コイルを介して前記第2給電コイルに伝搬される電磁エネルギーに応じて前記第2給電コイルに流れる電流に対応する出力電圧を検出する出力検出回路と、
     前記第2給電コイルの前記出力電圧が予め定めた閾値電圧以上になった時、前記第2給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在すると判断する機器検知回路と、
     前記機器検知回路が、前記第2給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在すると判断したとき、前記第2給電コイルに前記給電用周波数の高周波電流を供給する制御回路と
    を備える非接触電力伝達装置。
  6.  複数の給電コイルを備え、電気機器を検知し、前記複数の給電コイルのうちの少なくとも1つを給電用周波数の高周波電流にて励磁して、電磁誘導現象を利用して前記電気機器に設けられた受電装置の受電コイルに給電を行う非接触電力伝達装置の機器検知方法であって、
     前記複数の給電コイルのうち第1給電コイルが非給電中にあり、前記複数の給電コイルのうち前記第1給電コイルに隣接する少なくとも1つの第2給電コイルの全てが非給電中にあるとき、第1機器検知モード処理を実行することであって、
      前記給電用周波数と異なる検知用周波数の高周波電流にて前記第1給電コイルを励磁し、前記第1給電コイルに流れる電流に対応する出力電圧を出力検出回路にて検出すること、
      前記第1給電コイルの前記出力電圧が第1閾値電圧よりも小さい時、前記第1給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在すると判断すること
    を含む前記第1機器検知モード処理を実行すること、
     前記第1給電コイルが非給電中にあり、前記第1給電コイルに隣接する前記少なくとも1つの第2給電コイルのうちの少なくとも1つが給電中にあるとき、第2機器検知モード処理を実行することであって、
      給電中にある前記第2給電コイルから前記受電コイルを介して前記第1給電コイルに伝搬される電磁エネルギーに応じて前記第1給電コイルに流れる電流に対応する出力電圧を前記出力検出回路にて検出すること、
      前記電磁エネルギーに応じた前記第1給電コイルの前記出力電圧が第2閾値電圧以上になった時、前記第1給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在すると判断すること
    を含む前記第2機器検知モード処理を実行すること、
     前記第1給電コイルが給電中にあるとき、第3機器検知モード処理を実行することであって、
      給電中にある前記第1給電コイルに流れる電流に対応する出力電圧を前記出力検出回路にて検出すること、
      給電中にある前記第1給電コイルの前記出力電圧が第3閾値電圧になった時、前記第1給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在しないと判断すること
    を含む前記第3機器検知モード処理を実行すること
    を備える非接触電力伝達装置の機器検知方法。
  7.  請求項6に記載の非接触電力伝達装置の機器検知方法において、
     前記第1機器検知モード処理はさらに、
     前記検知用周波数の高周波電流で励磁された前記第1給電コイルの前記出力電圧が前記第1閾値電圧より高い第3閾値電圧よりも大きい時、前記第1給電コイルに対向する位置に金属が存在すると判断すること、
     前記検知用周波数の高周波電流で励磁された前記第1給電コイルの前記出力電圧が前記第1閾値電圧と前記第3閾値電圧との間にある時、前記第1給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在しないと判断すること
    を含む、非接触電力伝達装置の機器検知方法。
  8.  複数の給電コイルを備え、電気機器を検知し、前記複数の給電コイルのうちの少なくとも1つを給電用周波数の高周波電流にて励磁して、電磁誘導現象を利用して前記電気機器に設けられた受電装置の受電コイルに給電を行う非接触電力伝達装置であって、
     前記給電用周波数の高周波電流と、前記給電用周波数とは異なる検知用周波数の高周波電流とを生成可能な高周波発振回路と、
     前記給電コイルに流れる電流に対応する出力電圧を検出する出力検出回路と、
     前記複数の給電コイルのうち第1給電コイルが非給電中にあり、前記複数の給電コイルのうち前記第1給電コイルに隣接する少なくとも1つの第2給電コイルの全てが非給電中にあるとき、第1機器検知モード処理を実行する第1機器検知回路であって、前記第1機器検知モード処理において、前記検知用周波数の高周波電流によって前記第1給電コイルを励磁し、前記第1給電コイルに流れる電流に対応する出力電圧を前記出力検出回路によって検出し、前記第1給電コイルの前記出力電圧が第1閾値電圧よりも小さい時、前記第1給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在すると判断する前記第1機器検知回路と、
     前記第1機器検知回路が、前記第1給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在すると判断したとき、前記第1給電コイルに前記給電用周波数の高周波電流を供給する第1制御回路と、
     前記第1給電コイルが非給電中にあり、前記第1給電コイルに隣接する前記少なくとも1つの第2給電コイルのうちの少なくとも1つが給電中にあるとき、第2機器検知モード処理を実行する第2機器検知回路であって、前記第2機器検知モード処理において、給電中の前記第2給電コイルから前記受電コイルを介して前記第1給電コイルに伝搬される電磁エネルギーに応じて前記第1給電コイルに流れる電流に対応する出力電圧を前記出力検出回路によって検出し、前記電磁エネルギーに応じた前記第1給電コイルの前記出力電圧が第2閾値電圧以上になった時、前記第1給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在すると判断する前記第2機器検知回路と、
     前記第2機器検知回路が、前記第1給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在すると判断したとき、前記第1給電コイルに前記給電用周波数の高周波電流を供給する第2制御回路と、
     前記第1給電コイルが給電中にあるとき、第3機器検知モード処理を実行する第3機器検知回路であって、前記第3機器検知モード処理において、給電中の前記第1給電コイルに流れる電流に対応する出力電圧を前記出力検出回路によって検出し、給電中の前記第1給電コイルの前記出力電圧が第3閾値電圧になった時、前記第1給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在しないと判断する前記第3機器検知回路と、
     前記第3機器検知回路が、前記第1給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在しないと判断したとき、前記第1給電コイルへの前記給電用周波数の高周波電流の供給を停止する第3制御回路と
    を備える非接触電力伝達装置。
  9.  請求項8に記載の非接触電力伝達装置において、
     前記第1機器検知回路は、
      前記第1機器検知モード処理により検出された前記第1給電コイルの前記出力電圧が前記第1閾値電圧より高い第3閾値電圧よりも大きい時、前記第1給電コイルに対向する位置に金属が存在すると判断し、
      前記第1機器検知モード処理により検出された前記第1給電コイルの前記出力電圧が前記第1閾値電圧と前記第3閾値電圧との間にある時、前記第1給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在しないと判断するように構成されており、
     前記第1制御回路は、
      前記第1機器検知回路が、前記第1給電コイルに対向する位置に金属が存在すると判断したとき、前記第1給電コイルへの前記検知用周波数の高周波電流の供給を停止し、
      前記第1機器検知回路が、前記第1給電コイルにより給電すべき位置に前記受電装置が存在しないと判断したとき、前記第1給電コイルに対し前記検知用周波数の高周波電流を供給するように構成されている、非接触電力伝達装置。
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