WO2014141401A1

WO2014141401A1 - 繊維シート包装体

Info

Publication number: WO2014141401A1
Application number: PCT/JP2013/056937
Authority: WO
Inventors: 山田菊夫
Original assignee: Yamada Kikuo
Priority date: 2013-03-13
Filing date: 2013-03-13
Publication date: 2014-09-18

Abstract

　皺が形成されにくく、美観に優れ、操作性が良好で、かつ、十分な密閉性を有する袋タイプの繊維シート包装体を提供する。　袋体２は、上面部２ａ、底面部２ｂ、四つの側面部２ｃ～２ｆを有し、上面部２ａには、収納されている繊維シート３を取り出すための開口部が形成され、この開口部には、出口部材１０が装着され、袋体２の内部には、インナーフレーム２０が挿入されている。インナーフレーム２０は、袋体２内において、袋体２の上面部２ａに沿って延在する上方部２１と、袋体２の側面部２ｄ，２ｆに沿ってそれぞれ延在する側方部２２，２３とを有し、インナーフレーム２０の側方部２２，２３は、袋体２の側面部２ｄ，２ｆを構成するプラスチックフィルムに張りを与えて、皺の形成を回避できる高さ寸法を有している。

Description

繊維シート包装体

　本発明は、ウェットティッシュ、ウェットシート等の繊維シートを袋状のプラスチックフィルム内に収納包装してなる繊維シート包装体に関する。

　現在、ウェットティッシュ、ウェットシート等のように、水分、アルコール、又は、その他の薬液を繊維シートに含浸させてなる製品が、清掃用や清拭用など、各種の用途に利用されている。このような、液体を含浸させた繊維シートの包装形態にはいくつかの種類があり、多数枚の繊維シートを積層して円筒形のプラスチック製のボトル内に収納したもの（ボトルタイプ）や、袋状のプラスチックフィルム内に収納したもの（袋タイプ）などが知られている。

特開２００４－３３１１５８号公報特開２０００－０７２１６０号公報特許第３４０８０８８号公報

　これらのうち、袋状のプラスチックフィルム（袋体）内に繊維シートを収納したいわゆる「袋タイプ」のものは、収納されている繊維シートの残量が少なくなってくると、袋体、即ち、プラスチックフィルムに皺が形成され易く、外観が損なわれてしまうという問題がある。

　このような問題を解決するために、袋体を構成するプラスチックフィルムよりも高い剛性を有する板状の補強部材を袋体の内側（繊維シートとの間）に挿入するという技術が開示されている（特許文献３）。しかしながら、特許文献３に開示されている包装体は、袋体の開口部を覆うように袋体に貼着されたプラスチック製のフラップ（裏面の外周部に粘着剤が塗布されている）によって開口部の開閉が行われるように構成されているため、袋体を構成するプラスチックフィルムにおいて、わずかでも皺が形成されていると、十分な密閉性が得られないという問題がある。密閉が不十分であると、内部に収納されているウェットティッシュ等が乾燥して、品質が著しく低下してしまう。

　十分な密閉性を得るためには、孔の周囲にリップ部が立設された枠部と、リップ部に対して着脱自在な蓋体とを有し、十分な密閉性が得られる出口部材を、袋体の開口部に装着することが好ましい。しかし、このような出口部材において蓋体を閉める操作を行う際には、裏面に粘着剤が塗布されているフラップを袋体の開口部周りに貼り付けて開口部を閉じる場合と比べて、より大きな力で、蓋体をリップ部側に押し付けることが必要になるところ、特許文献３に開示されている包装体においては、袋体の側面部に沿って配置される板状の補強部材が、水平な折り線を有しており、上下方向へ弾力的に屈曲する構造となっている。そのため、上記のような出口部材を装着した袋体の内部に、特許文献３に開示されているような補強部材を適用した場合、蓋体を閉める際にリップ部側に押し付けると、補強部材が袋体と共に潰れてしまい、袋体を確実に閉じることができず、内部に収納されているウェットティッシュ等が乾燥してしまうという問題が生じる。

　本発明は、上記のような従来技術における課題を解決しようとするものであって、皺が形成されにくく、美観に優れ、操作性が良好で、かつ、密閉性を確実に得ることができる袋タイプの繊維シート包装体を提供することを目的とする。

　本発明は、プラスチックフィルムによって形成される袋体内に繊維シートを収納包装してなる繊維シート包装体において、袋体は、上面部、底面部、及び、四つの側面部を有し、袋体の上面部には、収納されている繊維シートを取り出すための開口部が形成され、袋体の開口部には、出口部材が装着され、出口部材は、袋体の開口部に対し全周的に密着される枠部と、枠部の内側に形成される取出し孔と、取出し孔の周囲に立設されるリップ部と、リップ部に対して着脱自在で取出し孔を開閉可能な蓋体と、取り出し時に繊維シートに抵抗を与える抵抗手段とを有し、リップ部及び蓋体には、リップ部に対する蓋体の装着状態を維持するために相互に係合する一対の係合手段が形成され、袋体の内部には、インナーフレームが挿入され、インナーフレームは、袋体内において、袋体の上面部に沿って延在する上方部と、袋体の四つの側面部のうち、少なくとも対向する二つの側面部に沿ってそれぞれ延在する少なくとも二つの側方部とを有し、インナーフレームの側方部は、袋体の側面部を構成するプラスチックフィルムに張りを与えて、皺の形成を回避できる高さ寸法を有し、かつ、リップ部及び蓋体の係合手段を係合させるために必要な最小限の力が加えられた場合に腰折れしない剛性を有し、インナーフレームの上方部には、取り出し時に繊維シートを通過させるための孔部又は空間が、出口部材の取出し孔に対応する位置に形成され、インナーフレームと出口部材とが連結されていることを特徴としている。

　尚、インナーフレームは、袋体内において、袋体の上面部に沿って延在する上方部と、袋体の四つの側面部に沿ってそれぞれ延在する四つの側方部とを有していることが好ましく、更に、隣接する側方部同士がすべて連結され、底部が開放された直方体状に形成されていることが好ましい。また、出口部材の下部が、インナーフレームの孔部内に嵌合することによって、インナーフレームと出口部材とが連結されていることが好ましい。また、インナーフレームと出口部材とは、一体的に形成されていてもよい。

　本発明に係る繊維シート包装体は、袋体の内部に、高い剛性を有するインナーフレームが、袋体の上面部及び側面部に沿って挿入され、このインナーフレームに、袋体の開口部に装着された出口部材が連結され（或いは、インナーフレームと出口部材が一体的に形成され）ているため、袋体の開口部及び出口部材において、袋体の上面部と直交する方向（上面部及び底面部が水平となる向きで使用される場合には上下方向）への移動を許容しつつ、袋体の上面部の延在方向（上面部及び底面部が水平となる向きで使用される場合には水平方向）への移動を規制することができる。その結果、出口部材の蓋体の開閉時等において、袋体に皺が発生することを回避することができ、また、開閉時における操作性を向上させることができる。

　また、袋体の内面に沿ってインナーフレームを挿入することにより、内部に収納されている繊維シートが押し潰されることなく、収納状態が保持される。その結果、繊維シートの取り出しを容易にすることができる。また、繊維シートの取り扱いにより包装体が乱れることがなくなり、繊維シート体の収納状態が保持される。その結果、繊維シートに含浸されている薬液が均一に分布し、繊維シートの特性を均一に維持することができる。

　更に、袋体に出口部材が取り付けられているため、袋体の開口部周りに貼着されたフラップシールにより開口部の開閉を行う従来の繊維シート包装体と比較し、密閉性を向上させることができる。

　また、袋体内に挿入されるインナーフレームとして、リップ部及び蓋体の係合手段を係合させるために必要な最小限の力が加えられた場合に腰折れしない剛性を備えたものが用いられることにより、包装体の高さ方向（上下方向）についての剛性を向上させることができ、出口部材の蓋体を閉める際に、包装体を上下方向に押し潰すような力が加えられた場合でも、インナーフレームが袋体と共に腰折れせず、その結果、蓋体を確実に閉じて内部に収納されているウェットティッシュ等の乾燥を防止することができる。また、変形してしまった場合でも、変形状態から直ちに元の状態へ復元するため、袋体の皺を伸ばすことができる。

　また、四つの側方部を有するインナーフレームを袋体内に挿入した場合、上下方向についての剛性を更に向上させることができ、蓋体を閉める際の変形を最小限に抑えることができるほか、操作性も更に向上する。その結果、密閉性が更に向上し、皺の発生も更に防止することができる。

　また、インナーフレームを、隣接する四つの側方部同士がすべて連結されるように構成した場合、上下方向についての剛性を更に一層向上させることができ、蓋体を閉める際の変形を最小限に抑えることができるほか、操作性も更に向上する。その結果、密閉性が更に向上し、皺の発生も更に防止することができる。また、インナーフレームと出口部材とを一体的に形成した場合、更に高い剛性が得られる。

図１は、本発明の第一実施形態に係る繊維シート包装体１の斜視図である。図２は、本発明の第一実施形態に係る繊維シート包装体１に内挿されるインナーフレーム２０の斜視図である。図３は、本発明の第一実施形態に係る繊維シート包装体１の部分的な断面図である。図４は、本発明の第二実施形態に係る繊維シート包装体に内挿されるインナーフレーム２０の斜視図である。図５は、本発明の第三実施形態に係る繊維シート包装体に内挿されるインナーフレーム２０の斜視図である。

　以下、本発明を実施するための形態（第一～第三実施形態）について順番に説明する。

（第一実施形態）
　本発明の第一実施形態に係る繊維シート包装体１は、図１に示すように、プラスチックフィルムによって形成される袋体２内に繊維シート３を収納包装してなるものであり、袋体２は、上面部２ａ、底面部２ｂ、及び、四つの側面部２ｃ～２ｆを有している。袋体２の上面部２ａには、収納されている繊維シート３を取り出すための開口部（図示せず）が形成されており、この開口部には、出口部材１０が装着されている。

　出口部材１０は、袋体２の開口部に対し全周的に密着される枠部１１と、枠部１１の内側に形成される取出し孔１２と、取出し孔１２の周囲に立設されるリップ部１３と、リップ部１３に対して着脱自在で、取出し孔１２を開閉可能な蓋体１４と、取り出し時に繊維シート３に抵抗を与える抵抗手段１５とを有している。尚、リップ部１３及び蓋体１４には、リップ部１３に対する蓋体１４の装着状態を維持するために相互に係合する一対の係合手段（突条１７，１８）が形成されている（図３参照）。

　袋体２の内部（袋体２と繊維シート３との間）には、袋体２を形成するプラスチックフィルムよりも高い剛性を有するインナーフレーム２０が挿入されている。このインナーフレーム２０は、図２に示すように、上方部２１と、二つの側方部２２，２３とによって形成されている。上方部２１と側方部２２，２３は、いずれも矩形状に形成され、一枚の矩形状のプレート（例えば、プラスチック板、或いは、厚紙等）の両側部（対向する二辺に沿った所定幅の部分）を下方側へ直角に折り曲げたような形状となっている。

　尚、このインナーフレーム２０が袋体２内に挿入された際、上方部２１は、図１に示す袋体２の上面部２ａに沿って延在し、側方部２２は、袋体２の側面部２ｄに沿って延在し、側方部２３は、袋体２の側面部２ｆに沿って延在するような寸法にそれぞれ設定されている。

　また、インナーフレーム２０の側方部２２，２３は、袋体２内に挿入された際、袋体２の側面部２ｄ，２ｆを構成するプラスチックフィルムに張りを与えて、皺の形成を回避できる高さ寸法を有している。具体的には、袋体２の側面部２ｄ，２ｆの高さ寸法の８０～１０５％の高さ寸法を有している。８０％以下であると、インナーフレーム２０の側方部２２，２３はプラスチックフィルムに十分な張りを与えることができず、１０５％以上であると、袋体２の上面部２ａと側方部２ｄとの角度、及び、上面部２ａと側方部２ｆとの角度が直角とならず、水平な上面部２ａに対して、側方部２ｄ，２ｆを垂直な状態に維持することができず、結果として袋体２の美観を損なってしまう。

　また、インナーフレーム２０の側方部２２，２３は、リップ部１３及び蓋体１４の係合手段を係合させるために必要な最小限の力が加えられた場合において、腰折れしない剛性を有している。この点について具体的に説明すると、図３に示すように、リップ部１３には、外周面から半径方向外側へ向かって僅かに膨出した形状の突条１７が形成されており、蓋体１４には、内周面から半径方向内側へ向かって僅かに膨出した形状の突条１８が形成されている。そして、リップ部１３の突条１７は、外周寸法が、蓋体１４の突条１８の内周寸法よりも僅かに大きく設定されており、蓋体１４を、リップ部１３の上に被せて、リップ部１３側へ（即ち、下方へ）向かって力を加えて押し付けると、突条１８が僅かに拡開して突条１７の外側を通過し、下方側に嵌まり込んで係合した状態（図３（２）において一点鎖線で示す状態）となり、リップ部１３に対して蓋体１４の装着状態が維持されるようになっている。

　このようにしてリップ部１３に蓋体１４を装着する際（即ち、突条１７，１８（係合手段）を係合させる際）、蓋体１４に加えられる力は、リップ部１３、及び、リップ部１３が装着されている袋体２にも作用することになるところ、袋体２において、その力に対抗できる剛性を有していない場合には、袋体２が潰れてしまうことになり、蓋体１４装着時の操作性が低下し、蓋体１４をうまく装着できず、取出し孔１２を密閉できない可能性があるが、本実施形態においては、袋体２にインナーフレーム２０が内挿され、このインナーフレーム２０の側方部２２，２３が十分な剛性（突条１７，１８を係合させるために必要な最小限の力が加えられた場合でも腰折れしない剛性）を有しているため、蓋体１４の装着時において袋体２が潰れることはなく、その結果、良好な操作性と確実な密閉性を得ることができる。

　尚、本実施形態においては、リップ部１３及び蓋体１４の係合手段として、相互に係合する一対の突条１７，１８がそれぞれ形成されているが、係合手段の具体的な構成は、必ずしもこの形態に限定されるものではなく、リップ部１３と蓋体１４との係合状態が実現できるものであれば、どのような係合手段を適用してもよい（例えば、相互に係合する突条と凹溝等）。

　インナーフレーム２０の上方部２１には、繊維シート３の取り出し時に、繊維シート３を通過させるための孔部２６が形成されている。この孔部２６は、インナーフレーム２０が袋体２内に挿入された際に、袋体２の開口部、及び、袋体２の開口部に装着されている出口部材１０の取出し孔１２に対応する位置に形成されている。

　そして、インナーフレーム２０と出口部材１０とは、袋体２内において連結されている。この点について具体的に説明すると、図３（１）に示すように、インナーフレーム２０の孔部２６は、袋体２内において、袋体２の開口部４に臨む位置に形成されており、出口部材１０は、図３（２）に示すように、枠部１１が、袋体２の開口部４の周縁に対して全周的に密着するように、かつ、出口部材１０の下部１６が、インナーフレーム２０の孔部２６内に嵌合するように装着される。このようにインナーフレーム２０と出口部材１０とは、下部１６が孔部２６内に嵌合することによって連結されている。

　上記のような構造とすることで、繊維シート包装体１は、皺が形成されにくく、美観に優れ、操作性が良好で、かつ、密閉性を確実にすることができる。尚、本発明において、インナーフレーム２０と出口部材１０との連結は、上述の形態に限定されるものではなく、他の手段によって実現させるようにしてもよい。例えば、インナーフレーム２０の孔部２６の周縁に形成した突起或いは突条（図示せず）を、下部１６に形成した孔或いは溝（図示せず）に嵌合させるようにしてもよいし、また、孔部２６の周縁に対して下部１６を接着するようにしてもよい。更に、インナーフレーム２０と出口部材１０とをそれぞれ個別に形成したうえで連結するのではなく、当初から単一の構成部材として、一体的に形成するようにしてもよい。

（第二実施形態）
　本発明の第二実施形態に係る繊維シート包装体は、図１に示す袋体２の内部に、図４に示すインナーフレーム２０を挿入してなるものである。このインナーフレーム２０は、図示されているように、上方部２１と、四つの側方部２２～２５とによって形成されている。これらのうち、四つの側方部２２～２５は、隣接する側縁同士がすべて連結され、底部が開放された直方体状となっている。

　尚、側方部２２～２５については、隣接する側縁同士を連結せず、単に突き合わせた状態とし、上縁のみが上方部２１に接続された構成とすることもできるが、本実施形態のように、隣接する側縁同士をすべて連結した方が、高さ方向について、より高い剛性を期待することができる。

（第三実施形態）
　本発明の第三実施形態に係る繊維シート包装体は、図１に示す袋体２の内部に、図５に示すインナーフレーム２０を挿入してなるものである。このインナーフレーム２０は、図示されているように、上方部２１と、二つの側方部２２，２３とによって形成されており、上方部２１、及び、側方部２２，２３は、いずれも棒状部材を組み合わせて構成した骨組み構造となっている。尚、上方部２１には、出口部材１０（図１及び図３参照）と連結するためのリブ２７が形成されている。また、リブ２７は、繊維シート３の取り出し時において、繊維シート３の通過を阻害しないような位置に形成されている。即ち、リブ２７が形成されている上方部２１においては、取り出し時に繊維シート３を通過させるための空間が確保されている。

　本実施形態においては、上方部２１と側方部２２，２３のいずれもが骨組み構造となっているが、上方部２１を、第一実施形態のインナーフレーム２０と同様に面状（板状）に構成し、側方部２２，２３を骨組み構造とすることもでき、またその反対に、上方部２１を骨組み構造とし、側方部２２，２３を面状（板状）に構成してもよい。また、側方部２２，２３の下端部同士を棒状部材等によって連結することにより、第二実施形態のインナーフレーム２０と同様に、側方部が四つ形成されるように構成してもよい。尚、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の概念に属する全ての実施態様を含むものである。

１：繊維シート包装体、
２：袋体、
２ａ：上面部、
２ｂ：底面部、
２ｃ～２ｆ：側面部、
３：繊維シート、
４：開口部、
１０：出口部材、
１１：枠部、
１２：取出し孔、
１３：リップ部、
１４：蓋体、
１５：抵抗手段、
１６：下部、
１７，１８：突条、
２０：インナーフレーム、
２１：上方部、
２２～２５：側方部、
２６：孔部、
２７：リブ

Claims

　プラスチックフィルムによって形成される袋体内に繊維シートを収納包装してなる繊維シート包装体において、
　袋体は、上面部、底面部、及び、四つの側面部を有し、
　袋体の上面部には、収納されている繊維シートを取り出すための開口部が形成され、
　袋体の開口部には、出口部材が装着され、
　出口部材は、袋体の開口部に対し全周的に密着される枠部と、枠部の内側に形成される取出し孔と、取出し孔の周囲に立設されるリップ部と、リップ部に対して着脱自在で取出し孔を開閉可能な蓋体と、取り出し時に繊維シートに抵抗を与える抵抗手段とを有し、
　リップ部及び蓋体には、リップ部に対する蓋体の装着状態を維持するために相互に係合する一対の係合手段が形成され、
　袋体の内部には、インナーフレームが挿入され、　
　インナーフレームは、袋体内において、袋体の上面部に沿って延在する上方部と、袋体の四つの側面部のうち、少なくとも対向する二つの側面部に沿ってそれぞれ延在する少なくとも二つの側方部とを有し、
　インナーフレームの側方部は、袋体の側面部を構成するプラスチックフィルムに張りを与えて、皺の形成を回避できる高さ寸法を有し、かつ、リップ部及び蓋体の係合手段を係合させるために必要な最小限の力が加えられた場合に腰折れしない剛性を有し、
　インナーフレームの上方部には、取り出し時に繊維シートを通過させるための孔部又は空間が、出口部材の取出し孔に対応する位置に形成され、
　インナーフレームと出口部材とが連結されていることを特徴とする繊維シート包装体。
　インナーフレームは、袋体内において、袋体の上面部に沿って延在する上方部と、袋体の四つの側面部に沿ってそれぞれ延在する四つの側方部とを有していることを特徴とする、請求項１に記載の繊維シート包装体。
　インナーフレームは、隣接する側方部同士がすべて連結され、底部が開放された直方体状に形成されていることを特徴とする、請求項２に記載の繊維シート包装体。
　出口部材の下部が、インナーフレームの孔部内に嵌合することによって、インナーフレームと出口部材とが連結されていることを特徴とする、請求項１に記載の繊維シート包装体。
　プラスチックフィルムによって形成される袋体内に繊維シートを収納包装してなる繊維シート包装体において、
　袋体は、上面部、底面部、及び、四つの側面部を有し、
　袋体の上面部には、収納されている繊維シートを取り出すための開口部が形成され、
　袋体の開口部には、出口部材が装着され、
　出口部材は、袋体の開口部に対し全周的に密着される枠部と、枠部の内側に形成される取出し孔と、取出し孔の周囲に立設されるリップ部と、リップ部に対して着脱自在で取出し孔を開閉可能な蓋体と、取り出し時に繊維シートに抵抗を与える抵抗手段とを有し、
　リップ部及び蓋体には、リップ部に対する蓋体の装着状態を維持するために相互に係合する一対の係合手段が形成され、
　袋体の内部には、インナーフレームが挿入され、　
　インナーフレームは、袋体内において、袋体の上面部に沿って延在する上方部と、袋体の四つの側面部のうち、少なくとも対向する二つの側面部に沿ってそれぞれ延在する少なくとも二つの側方部とを有し、
　インナーフレームの側方部は、袋体の側面部を構成するプラスチックフィルムに張りを与えて、皺の形成を回避できる高さ寸法を有し、かつ、リップ部及び蓋体の係合手段を係合させるために必要な最小限の力が加えられた場合に腰折れしない剛性を有し、
　インナーフレームの上方部には、取り出し時に繊維シートを通過させるための孔部が、出口部材の取出し孔に対応する位置に形成され、
　インナーフレームと出口部材とが一体的に形成されていることを特徴とする繊維シート包装体。