WO2014083900A1 - 圧縮機、冷凍サイクル装置およびヒートポンプ給湯装置 - Google Patents

圧縮機、冷凍サイクル装置およびヒートポンプ給湯装置 Download PDF

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  • the inlet of the second discharge passage 37 opens into a space above the electric element 33 in the internal space 311 of the sealed container 31.
  • the outlet of the second suction passage 36 and the inlet of the second discharge passage 37 are located on the opposite sides via the electric element 33.
  • the refrigerating machine oil separated by the non-rotating oil separating means provided in the second suction passage 36 enters the internal space 311 of the sealed container 31 (that is, the second suction passage 36). Is at a position lower than the electric element 33. Therefore, as shown in FIG. 5, the refrigerating machine oil separated by the non-rotating oil separation means falls in the internal space 311 of the sealed container 31 without contacting the electric element 33 and returns to the oil reservoir 312. With such a configuration, it is possible to reliably suppress the refrigerating machine oil from adhering to the electric element 33, and thus it is possible to reliably reduce the rotational resistance of the electric element 33. As a result, energy efficiency is improved.

Abstract

 本発明は、圧縮機の第1の吐出通路から吐出される高温の冷凍機油が持つ熱エネルギーを有効に利用でき、圧縮機の電動要素の回転抵抗を低減でき、且つ、第2の吐出通路から流出する冷凍機油の量を確実に低減することのできる圧縮機を提供することを目的とする。 本発明の圧縮機は、低圧冷媒を密閉容器の内部空間へ放出することなく圧縮要素へ導く第1の吸入通路と、圧縮された高圧冷媒を密閉容器の内部空間へ放出せず、高圧冷媒と冷凍機油とを分離せずに圧縮要素から密閉容器外へ直接吐出する第1の吐出通路と、外部の熱交換器を通過した高圧冷媒および冷凍機油を密閉容器の内部空間へ導く第2の吸入通路と、第2の吸入通路に設けられ、高圧冷媒および冷凍機油を回転させずに高圧冷媒と冷凍機油とを分離する非回転式油分離手段と、密閉容器の内部空間にある高圧冷媒を圧縮せずに密閉容器外へ吐出する第2の吐出通路と、を備える。

Description

圧縮機、冷凍サイクル装置およびヒートポンプ給湯装置
 本発明は、圧縮機、冷凍サイクル装置およびヒートポンプ給湯装置に関する。
 特許文献1には、密閉容器内に圧縮要素および電動要素を有し、低圧側の冷媒を圧縮要素に直接導く吸入管(第1の吸入通路)と、圧縮要素で圧縮した高圧の冷媒を密閉容器内に放出することなく直接密閉容器外に吐出する吐出管(第1の吐出通路)と、吐出管より吐出され、熱交換後の冷媒を、密閉容器内に再度導く冷媒再導入管(第2の吸入通路)と、密閉容器内に再度導入し、電動要素を通過後の冷媒を密閉容器外に吐出する冷媒再吐出管(第2の吐出通路)とを備えた給湯用圧縮機が開示されている。
日本特開2006-132427号公報
 一般に、圧縮機の圧縮要素の圧縮室内には、摺動部を潤滑およびシールし、摩擦および隙間漏れを軽減するために、冷凍機油が供給される。冷凍機油とは、冷凍サイクル装置の圧縮機の潤滑油のことである。特許文献1に開示された圧縮機の場合には、圧縮された高圧冷媒ガスとともに多量の冷凍機油が、圧縮要素から第1の吐出通路へ流出し、圧縮機外部へ吐出される。この高圧冷媒ガスと冷凍機油とは、気液二相流になり、外部の熱交換器を経由し、第2の吸入通路から圧縮機の密閉容器の内部空間へ流入する。気液二相流における冷凍機油の一部は、噴霧化して冷媒ガス中に混合する。また、気液二相流において液膜として存在した冷凍機油の一部も、第2の吸入通路の出口から圧縮機の密閉容器の内部空間へ放出される際に、冷媒ガスの流れによって巻き上げられて飛散する。その結果、冷凍機油が霧化して冷媒ガス中に混合してしまう。
 冷凍機油の密度は、一般に、800~1000kg/m程度であり、温度による変化は小さい。一方、高圧側の冷媒ガスの密度は、温度によって大幅に異なり、概ね、100~1000kg/m程度となる。すなわち、高温の高圧冷媒ガスの密度は冷凍機油に比べて十分に小さいが、高圧冷媒ガスが低温になるほど、その密度は大きくなり、冷凍機油の密度に近づく。第2の吸入通路内の高圧冷媒ガスは、外部の熱交換器で既に冷却されているため、温度が低く、密度が高い。それゆえ、第2の吸入通路内では、高圧冷媒ガスの密度と、冷凍機油の密度との差が小さくなる。このように、第2の吸入通路から圧縮機の密閉容器の内部空間へ流入する高圧冷媒ガスと冷凍機油とは、密度の差が小さいため、回転の遠心力を用いた分離方法では効率良く分離できない。
 特許文献1の発明では、第2の吸入通路から圧縮機の密閉容器の内部空間へ流入した高圧冷媒ガスと冷凍機油との混合物が、電動要素を通過する際に、遠心力によって冷凍機油を分離する(特許文献1の段落0019参照)。すなわち、特許文献1の発明では、電動要素の下側に、冷凍機油を多量に含んだ高圧冷媒ガスがあり、この電動要素の下側の高圧冷媒ガスが、電動要素を構成する回転子と固定子の間の隙間、および回転子に構成された上下方向に連通する穴を通って、電動要素の上側に上昇する。この際に、回転子の回転に伴う遠心力によって、冷凍機油が、外側に位置する固定子の方向に飛ばされる。しかしながら、上述したように、第2の吸入通路から密閉容器の内部空間へ流入する高圧冷媒ガスおよび冷凍機油の密度の差は小さいため、回転の遠心力を用いた方法では、高圧冷媒ガスと冷凍機油とを効率良く分離することができない。それどころか、冷凍機油を多量に含んだ高圧冷媒ガスが電動要素を通過する際に回転することで、高圧冷媒ガスと冷凍機油とが撹拌される結果、高圧冷媒ガスと冷凍機油との混合が反対に促進してしまう場合もある。このようなことから、特許文献1の発明では、第2の吸入通路から密閉容器の内部へ流入した高圧冷媒ガスと冷凍機油とを効率良く分離することができない。その結果、第2の吐出通路から高圧冷媒ガスとともに吐出される冷凍機油の量を低減できず、冷凍機油が高圧冷媒ガスとともに、第2の吐出通路の下流側の冷媒回路に循環してしまう。その結果、第2の吐出通路から吐出された高圧冷媒を熱交換させる熱交換器での伝熱が冷凍機油によって阻害されたり、冷凍機油の影響で圧力損失が増加したりすることにより、冷凍サイクルの性能が低下するという問題がある。更に、特許文献1の発明では、多量の冷凍機油が電動要素に付着することにより、電動要素の回転抵抗が大きくなるという問題もある。
 また、従来、吸入通路および吐出通路を一つずつ備える通常の圧縮機の吐出側に油分離器を設け、この油分離器で冷凍機油を分離して圧縮機内に戻すようにした冷凍サイクル装置がある。圧縮機の圧縮要素から高圧高温の冷媒と共に吐出される冷凍機油は、高温であり、熱エネルギーを有している。圧縮機の吐出側に油分離器を設けた上記のような冷凍サイクル装置では、圧縮要素から吐出される高温の冷凍機油が熱交換器に循環しないので、高温の冷凍機油が有している熱を有効に利用できないという問題がある。
 本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、圧縮機の第1の吐出通路から吐出される高温の冷凍機油が持つ熱エネルギーを有効に利用でき、圧縮機の電動要素の回転抵抗を低減でき、且つ、第2の吐出通路から流出する冷凍機油の量を確実に低減することのできる圧縮機を提供することを目的とし、更に、当該圧縮機を備えた冷凍サイクル装置およびヒートポンプ給湯装置を提供することを目的とする。
 本発明に係る圧縮機は、密閉容器と、密閉容器内に設けられた圧縮要素と、密閉容器内に設けられ、圧縮要素を駆動する電動要素と、吸入される低圧冷媒を密閉容器の内部空間へ放出することなく圧縮要素へ導く第1の吸入通路と、圧縮要素により圧縮された高圧冷媒を密閉容器の内部空間へ放出せず、高圧冷媒と冷凍機油とを分離せず、高圧冷媒および冷凍機油を圧縮要素から密閉容器外へ直接吐出する第1の吐出通路と、第1の吐出通路と第1の吐出通路の下流側に設けられた外部の熱交換器とを通過した高圧冷媒および冷凍機油を密閉容器の内部空間へ導く第2の吸入通路と、第2の吸入通路に設けられ、高圧冷媒および冷凍機油を回転させずに高圧冷媒と冷凍機油とを分離する非回転式油分離手段と、非回転式油分離手段により冷凍機油と分離された後の、密閉容器の内部空間にある高圧冷媒を圧縮せずに密閉容器外へ吐出する第2の吐出通路と、を備える。
 本発明によれば、圧縮機の第1の吐出通路から吐出される高温の冷凍機油が持つ熱エネルギーを有効に利用でき、圧縮機の電動要素の回転抵抗を低減でき、且つ、第2の吐出通路から流出する冷凍機油の量を確実に低減することができる。その結果、エネルギー効率を向上でき、第2の吐出通路から吐出された冷媒を熱交換させる熱交換器での伝熱阻害および圧力損失増加を抑制することが可能となり、また、圧縮機内部の冷凍機油の減少を抑制することが可能となる。
図1は、本発明の実施の形態1の圧縮機を備えるヒートポンプ給湯装置を示す構成図である。 図2は、図1に示すヒートポンプ給湯装置を備えた貯湯式給湯システムを示す構成図である。 図3は、本発明の実施の形態1の圧縮機を示す断面図である。 図4は、冷媒ガスおよび冷凍機油の流動状態を模式的に示す断面図である。 図5は、本発明の実施の形態1の圧縮機が備える第2の吸入通路の下流端付近の縦断面図である。 図6は、本発明の実施の形態2の圧縮機が備える第2の吸入通路の横断面図である。 図7は、本発明の実施の形態3の圧縮機が備える第2の吸入通路の下流端付近の横断面図である。 図8は、本発明の実施の形態3の圧縮機が備える第2の吸入通路の下流端付近の縦断面図である。 図9は、本発明の実施の形態4の圧縮機が備える第2の吸入通路の下流端付近を示す図である。
 以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において共通する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
実施の形態1.
 図1は、本発明の実施の形態1の圧縮機を備えるヒートポンプ給湯装置を示す構成図である。図2は、図1に示すヒートポンプ給湯装置を備えた貯湯式給湯システムを示す構成図である。図1に示すように、本実施形態のヒートポンプ給湯装置1は、圧縮機3、第1の水冷媒熱交換器4(第1の熱交換器)、第2の水冷媒熱交換器5(第2の熱交換器)、膨張弁6(膨張手段)および蒸発器7を含む冷媒回路と、第1の水冷媒熱交換器4および第2の水冷媒熱交換器5に湯水を流通させる水流路とを備えている。本実施形態における蒸発器7は、空気と冷媒との熱交換を行う空気冷媒熱交換器で構成されている。また、本実施形態のヒートポンプ給湯装置1は、蒸発器7に送風する送風機8と、高圧側冷媒と低圧側冷媒との熱交換を行う高低圧熱交換器9とを更に備えている。圧縮機3、第1の水冷媒熱交換器4、第2の水冷媒熱交換器5、膨張弁6、蒸発器7および高低圧熱交換器9は、冷媒が通る管を介して接続され、冷媒回路を形成している。ヒートポンプ給湯装置1は、加熱運転時には、圧縮機3を作動させることにより、冷凍サイクルを稼動させる。
 図2に示すように、本実施形態のヒートポンプ給湯装置1は、タンクユニット2と組み合わせることによって、貯湯式給湯システムとして用いることができる。タンクユニット2内には、湯水を貯留する貯湯タンク2aと、水ポンプ2bとが設置されている。ヒートポンプ給湯装置1と、タンクユニット2とは、水が流れる管11および管12と、図示しない電気配線とを介して接続される。管11の一端は、ヒートポンプ給湯装置1の入水口1aに接続されている。管11の他端は、タンクユニット2内で貯湯タンク2aの下部に接続されている。タンクユニット2内の管11の途中に水ポンプ2bが設置されている。管12の一端は、ヒートポンプ給湯装置1の出湯口1bに接続されている。管12の他端は、タンクユニット2内で貯湯タンク2aの上部に接続されている。図示の構成に代えて、水ポンプ2bをヒートポンプ給湯装置1内に配置してもよい。
 図1に示すように、ヒートポンプ給湯装置1の圧縮機3は、密閉容器31と、この密閉容器31内に設けられた圧縮要素32および電動要素33と、第1の吸入通路34と、第1の吐出通路35と、第2の吸入通路36と、第2の吐出通路37とを有している。第1の吸入通路34から吸入される低圧冷媒は、密閉容器31の内部空間311へ放出されることなく、直接、圧縮要素32内に流入する。圧縮要素32は、電動要素33により駆動され、低圧冷媒を圧縮して、高圧冷媒にする。圧縮要素32で圧縮された高圧冷媒は、密閉容器31の内部空間311へ放出されることなく、且つ、冷凍機油と分離されることなく、冷凍機油と共に、第1の吐出通路35を通って、直接、密閉容器31外へ吐出される。第1の吐出通路35から吐出された高圧冷媒および冷凍機油は、管10を通って、第1の水冷媒熱交換器4に至る。第1の水冷媒熱交換器4を通過した高圧冷媒および冷凍機油は、管17を通って、第2の吸入通路36に至る。第2の吸入通路36は、高圧冷媒および冷凍機油を圧縮機3の密閉容器31の内部空間311へ導く。密閉容器31の内部空間311に流入した高圧冷媒は、電動要素33の回転子と固定子との間等を通ることで電動要素33を冷却した後、第2の吐出通路37から密閉容器31外へ吐出される。第2の吐出通路37から吐出された高圧冷媒は、管18を通って、第2の水冷媒熱交換器5に至る。第2の水冷媒熱交換器5を通過した高圧冷媒は、管19を通って、膨張弁6に至る。高圧冷媒は、膨張弁6を通過し、低圧冷媒となる。この低圧冷媒は、管20を通って、蒸発器7に流入する。蒸発器7を通過した低圧冷媒は、管21を通って第1の吸入通路34に至り、圧縮機3に吸入される。高低圧熱交換器9は、管19を通る高圧冷媒と、管21を通る低圧冷媒とを熱交換させる。
 ヒートポンプ給湯装置1は、入水口1aと第2の水冷媒熱交換器5の入口とを接続する水流路23と、第2の水冷媒熱交換器5の出口と第1の水冷媒熱交換器4の入口とを接続する水流路24と、第1の水冷媒熱交換器4の出口と出湯口1bとを接続する水流路26とを更に備えている。加熱運転時には、入水口1aから流入した水が水流路23を通って第2の水冷媒熱交換器5に流入し、第2の水冷媒熱交換器5内で冷媒の熱により加熱される。第2の水冷媒熱交換器5内で加熱されることで生成した湯は、水流路24を通って第1の水冷媒熱交換器4に流入し、第1の水冷媒熱交換器4内で冷媒の熱により更に加熱される。第1の水冷媒熱交換器4内で更に加熱されることで更に高温になった湯は、水流路26を通って出湯口1bに至り、管12を通ってタンクユニット2へ送られる。
 冷媒としては、高温出湯ができる冷媒、例えば、二酸化炭素、R410A、プロパン、プロピレンなどの冷媒が適しているが、特にこれらに限定されるものではない。
 圧縮機3の第1の吐出通路35から吐出された高温高圧の冷媒ガスおよび冷凍機油は、第1の水冷媒熱交換器4を通過する間に放熱しながら温度低下する。第1の水冷媒熱交換器4、管10,17等で生じる圧力損失のため、第2の吸入通路36内の高圧冷媒の圧力は、第1の吐出通路35内の高圧冷媒の圧力に比べて、やや低くなる。本実施形態では、第1の水冷媒熱交換器4を通過する間に温度低下した高圧冷媒が第2の吸入通路36から密閉容器31の内部空間311へ吸入されて電動要素33を冷却することにより、電動要素33の温度および密閉容器31の表面温度を低下させることができる。その結果、電動要素33のモータ効率を向上することができ、また、密閉容器31の表面からの放熱ロスを低減することができる。第2の吸入通路36から密閉容器31の内部空間311へ導かれた高圧冷媒ガスは、電動要素33の熱を奪うことで温度上昇した後、高圧状態で第2の吐出通路37から吐出される。第2の吐出通路37から吐出された高圧冷媒は、第2の水冷媒熱交換器5に流入し、第2の水冷媒熱交換器5を通過する間に放熱しながら温度低下する。この温度低下した高圧冷媒は、高低圧熱交換器9を通過する間に低圧冷媒を加熱した後、膨張弁6を通過する。膨張弁6を通過することにより、高圧冷媒は、低圧気液二相の状態に減圧される。膨張弁6を通過した低圧冷媒は、蒸発器7を通過する間に外気から吸熱し、蒸発ガス化される。蒸発器7を出た低圧冷媒は、高低圧熱交換器9にて加熱された後、第1の吸入通路34から圧縮機3内に吸入される。
 高圧側冷媒圧力が臨界圧以上であれば、第1の水冷媒熱交換器4および第2の水冷媒熱交換器5内の高圧冷媒は、超臨界状態のまま気液相転移しないで温度低下して放熱する。また、高圧側冷媒圧力が臨界圧以下であれば、高圧冷媒は液化しながら放熱する。本実施形態では、冷媒として二酸化炭素等を用いることにより、高圧側冷媒圧力を臨界圧以上にすることが好ましい。高圧側冷媒圧力が臨界圧以上の場合には、液化した冷媒が第2の吸入通路36から密閉容器31の内部空間311へ流入することを確実に防止することができる。このため、液化した冷媒が電動要素33に付着することを確実に防止することができ、電動要素33の回転抵抗を低減することができる。また、液化した冷媒が第2の吸入通路36から密閉容器31の内部空間311へ流入しないことにより、冷凍機油が冷媒によって希釈されることを防止するという利点もある。
 図2に示すように、タンクユニット2の貯湯タンク2aの下部には、給水管13が更に接続されている。水道等の外部の水源から供給される水が、給水管13を通って、貯湯タンク2a内に流入し、貯留される。貯湯タンク2a内は、給水管13から水が流入することにより、常に満水状態に維持される。タンクユニット2内には、更に、給湯用混合弁2cが設けられている。給湯用混合弁2cは、出湯管14を介して、貯湯タンク2aの上部と接続されている。また、給湯用混合弁2cには、給水管13から分岐した給水分岐管15が接続されている。給湯用混合弁2cには、給湯管16の一端が更に接続されている。給湯管16の他端は、図示を省略するが、例えば蛇口、シャワー、浴槽等の給湯端末に接続される。
 貯湯タンク2a内に貯留された水を沸き上げる加熱運転時には、貯湯タンク2a内に貯留された水は、水ポンプ2bにより、管11を通ってヒートポンプ給湯装置1に送られ、ヒートポンプ給湯装置1内で加熱されて、高温湯になる。ヒートポンプ給湯装置1内で生成した高温湯は、管12を通ってタンクユニット2に戻り、上部から貯湯タンク2a内に流入する。このような加熱運転により、貯湯タンク2a内には、上側が高温湯になり、下側が低温水になるように、湯水が貯留される。
 給湯管16から給湯端末に給湯する際には、貯湯タンク2a内の高温湯が出湯管14を通って給湯用混合弁2cに供給されるとともに、低温水が給水分岐管15を通って給湯用混合弁2cに供給される。この高温湯および低温水が給湯用混合弁2cで混合された上で、給湯管16を通って給湯端末に供給される。給湯用混合弁2cは、使用者により設定された給湯温度になるように、高温湯と低温水との混合比を調節する機能を有している。
 本貯湯式給湯システムは、制御部50を備えている。制御部50は、ヒートポンプ給湯装置1およびタンクユニット2が備えるアクチュエータ類およびセンサ類(図示せず)、並びにユーザーインターフェース装置(図示せず)に対しそれぞれ電気的に接続されており、本貯湯式給湯システムの運転を制御する制御手段として機能する。なお、図2では、ヒートポンプ給湯装置1内に制御部50を設置しているが、制御部50の設置場所はヒートポンプ給湯装置1内に限定されるものではない。タンクユニット2内に制御部50を設置してもよい。また、制御部50をヒートポンプ給湯装置1内とタンクユニット2内とに分散して配置し、相互に通信可能に接続する構成にしてもよい。
 制御部50は、加熱運転時に、ヒートポンプ給湯装置1からタンクユニット2へ供給される湯の温度(以下、「出湯温度」と称する)が、目標出湯温度になるように、制御する。目標出湯温度は、例えば、65℃~90℃に設定される。本実施形態では、制御部50は、水ポンプ2bの回転数を調整することによって出湯温度を制御する。制御部50は、水流路26に設けられた温度センサ(図示せず)により出湯温度を検出し、その検出された出湯温度が目標出湯温度より高い場合には水ポンプ2bの回転数を高くする方向に補正し、出湯温度が目標出湯温度より低い場合には水ポンプ2bの回転数を低くする方向に補正する。このようにして、制御部50は、出湯温度が目標出湯温度に一致するように制御することができる。ただし、圧縮機3の第1の吐出通路35から吐出される冷媒の温度、あるいは圧縮機3の回転数などを制御することによって、出湯温度を制御してもよい。
 図3は、本発明の実施の形態1の圧縮機を示す断面図である。以下、図3を参照して、本実施形態の圧縮機3について更に説明する。図3に示すように、本実施形態の圧縮機3の密閉容器31は、略円筒形をなしている。圧縮機3の密閉容器31に隣接して、アキュムレータ27が設置されている。低圧冷媒は、アキュムレータ27を通過した後、第1の吸入通路34から圧縮機3内に吸入される。なお、前述した図1では、アキュムレータ27の図示を省略している。
 密閉容器31内には、電動要素33の下側に圧縮要素32が配置されている。電動要素33は、回転軸331を介して、圧縮要素32を駆動する。圧縮要素32は、圧縮室321と、マフラー322と、フレーム323とを有している。第1の吸入通路34から吸入された低圧冷媒ガスは、圧縮室321に流入し、圧縮室321にて圧縮されることで高圧冷媒ガスになる。圧縮室321で圧縮された高圧冷媒ガスは、マフラー322内に吐出される。マフラー322内に吐出された高圧冷媒ガスは、フレーム323内を経由し、第1の吐出通路35を通って、密閉容器31外へ吐出される。第1の吐出通路35から吐出された高圧冷媒ガスは、前述したように、第1の水冷媒熱交換器4を経由する経路を通り、第2の吸入通路36から密閉容器31の内部空間311へ吸入される。密閉容器31の内部空間311は、第2の吸入通路36から流入した高圧冷媒ガスが充満した高圧力雰囲気となる。ただし、前述したように、密閉容器31の内部空間311の圧力、つまり第2の吸入通路36内の圧力は、第1の水冷媒熱交換器4、管10,17等で生じる圧力損失のため、マフラー322内の圧力、つまり第1の吐出通路35内の圧力に比べて、やや低くなる。
 第1の吸入通路34、第1の吐出通路35および第2の吸入通路36は、それぞれ、密閉容器31の側面から突出している。第2の吸入通路36は、第1の吐出通路35の上方に配置されている。第2の吸入通路36の出口は、密閉容器31の内部空間311のうち、電動要素33の下側の空間に開口する。すなわち、第2の吸入通路36の出口は、電動要素33より低い位置にある。密閉容器31の内部空間311の下部には、冷凍機油(図示せず)が貯留される油溜まり312がある。密閉容器31内の油溜まり312の冷凍機油の油面は、第2の吸入通路36の出口の開口部より低い位置にある。第2の吐出通路37の入口は、密閉容器31の内部空間311のうち、電動要素33の上側の空間に開口する。このように、第2の吸入通路36の出口と、第2の吐出通路37の入口とは、電動要素33を介して反対側に位置する。
 第2の吸入通路36から、密閉容器31の内部空間311のうちの電動要素33の下側の空間に流入した高圧冷媒ガスは、電動要素33の回転子と固定子との間などの隙間を通って、内部空間311のうちの電動要素33の上側の空間へ移行する。その後、高圧冷媒ガスは、第2の吐出通路37を通って密閉容器31外へ吐出される。第2の吐出通路37から吐出された冷媒は、前述したように、第2の水冷媒熱交換器5、膨張弁6、蒸発器7等を経由する経路を通った後、圧縮機3の第1の吸入通路34に戻る。
 圧縮要素32の摺動部を潤滑およびシールし、摩擦および隙間漏れを軽減するために、油溜まり312から圧縮室321内へ、冷凍機油が供給される。圧縮室321内に供給された冷凍機油は、圧縮された高圧冷媒ガスとともに、マフラー322およびフレーム323を経由し、第1の吐出通路35から密閉容器31外へ吐出される。第1の吐出通路35から吐出された高圧冷媒ガスおよび冷凍機油は、気液二相流になり、管10を通って、第1の水冷媒熱交換器4へ導かれる。第1の吐出通路35から吐出される高圧冷媒ガスおよび冷凍機油は、高温になっている。圧縮機3では、圧縮要素32で圧縮された高圧冷媒ガスと、圧縮要素32に供給された冷凍機油とを、分離することなく、第1の吐出通路35から密閉容器31外へ吐出する。そして、圧縮要素32から第1の水冷媒熱交換器4までの冷媒の経路には、冷凍機油を分離するための油分離手段(オイルセパレータ)が存在していない。したがって、圧縮要素32から、多量の冷凍機油が、高圧冷媒ガスとともに、第1の水冷媒熱交換器4へ導かれる。このような構成により、第1の水冷媒熱交換器4では、高圧冷媒ガスが持つ熱エネルギーだけでなく、冷凍機油が持つ熱エネルギーをも有効に利用して、加熱対象物である水を加熱することができる。このようなことから、高いエネルギー効率が得られる。
 第1の水冷媒熱交換器4を通過した高圧冷媒ガスおよび冷凍機油は、管10および第2の吸入通路36を通って、密閉容器31の内部空間311へ流入する。上述したように、圧縮機3では、圧縮要素32から、多量の冷凍機油が、高圧冷媒ガスとともに、第1の水冷媒熱交換器4へ導かれる。このため、第2の吸入通路36から、多量の冷凍機油が、高圧冷媒ガスとともに、密閉容器31の内部空間311へ流入する。なお、多量の冷凍機油が第1の水冷媒熱交換器4に循環することにより、第1の水冷媒熱交換器4の圧力損失が増加するなどのデメリットがあるが、高温の冷凍機油が持つ熱エネルギーを第1の水冷媒熱交換器4で有効に利用できることで、そのデメリットを上回るメリットがある。
 図4は、冷媒ガスおよび冷凍機油の流動状態を模式的に示す断面図である。図4に示すように、冷媒ガスおよび冷凍機油の流動状態は、環状流あるいは環状噴霧流と呼ばれる状態になる。すなわち、液相である冷凍機油は、管壁に沿った環状液膜として流れ、気相である冷媒ガスは、管の中心部を流れる。また、管の中心部の冷媒ガス中には、冷凍機油の一部が飛散して、噴霧を形成する。高圧冷媒ガスおよび冷凍機油は、このような環状流あるいは環状噴霧流(以下、総称して「環状流」という)を形成した状態で、第2の吸入通路36から密閉容器31の内部空間311へ流入する。環状流における冷凍機油の一部は、噴霧化して、高圧冷媒ガス中に混合する。また、第2の吸入通路36の出口から密閉容器31の内部空間311へ放出される際に、冷凍機油の液膜の一部が、高圧冷媒ガスの流れによって巻き上げられて、飛散する場合がある。その結果、冷凍機油が霧化して高圧冷媒ガス中に混合してしまう場合がある。
 冷凍機油の密度は、一般に、800~1000kg/m程度であり、温度による変化は小さい。一方、高圧側の冷媒ガスの密度は、温度によって大幅に異なり、概ね、100~1000kg/m程度となる。すなわち、高温の高圧冷媒ガスの密度は冷凍機油に比べて十分に小さいが、高圧冷媒ガスが低温になるほど、その密度は大きくなり、冷凍機油の密度に近づく。第2の吸入通路36内の高圧冷媒ガスは、第1の熱交換器4で既に冷却されているため、温度が低く、密度が高い。このため、第2の吸入通路36内では、高圧冷媒ガスの密度と、冷凍機油の密度との差が小さくなる。このため、第2の吸入通路36から密閉容器31の内部空間311へ流入する高圧冷媒ガスと冷凍機油とは、回転の遠心力を用いた分離方法では、効率良く分離できない。それどころか、密度の差が小さい高圧冷媒ガスおよび冷凍機油を回転させると、高圧冷媒ガスと冷凍機油とが撹拌される結果、高圧冷媒ガスと冷凍機油との混合が反対に促進してしまう場合もある。
 以上の事項に鑑みて、本実施の形態1の圧縮機3では、高圧冷媒ガスおよび冷凍機油を回転させずに高圧冷媒ガスと冷凍機油とを分離する非回転式油分離手段(非回転式オイルセパレータ)を第2の吸入通路36に設けることとした。本実施の形態1の圧縮機3では、図3に示すように、第2の吸入通路36の断面積(流路断面積)が第1の吐出通路35の断面積(流路断面積)に比べて大きいという構成が、第2の吸入通路36に設けた非回転式油分離手段に相当している。
 ここで、ヒートポンプ給湯装置1の冷媒回路を循環する冷媒の質量流量をG[kg/秒]、第2の吸入通路36の断面積(流路断面積)をA[m]、第2の吸入通路36内の高圧冷媒ガスの密度をρ[kg/m]とすると、第2の吸入通路36内の高圧冷媒ガスの流速u[m/秒]は、次式で表される。
 u=G/(ρA)   ・・・(1)
 したがって、第2の吸入通路36の断面積Aが大きいほど、第2の吸入通路36内の高圧冷媒ガスの流速uが遅くなる。環状流において気相中に飛散する噴霧の量は、気相の流速が速いほど多くなる。ゆえに、第2の吸入通路36内の高圧冷媒ガスの流速uを遅くすることにより、第2の吸入通路36内の環状流において高圧冷媒ガス流の中に飛散する冷凍機油の噴霧の量が少なくなる。このため、本実施の形態1のように、第2の吸入通路36の断面積Aを、第1の吐出通路35の断面積に比べて大きくすることにより、第2の吸入通路36から密閉容器31の内部空間311へ流入する高圧冷媒ガスと冷凍機油との混合を確実に抑制し、両者を効率良く分離することができる。また、本実施の形態1によれば、第2の吸入通路36内の高圧冷媒ガスの流速uが遅くなることにより、第2の吸入通路36の出口から高圧冷媒ガスおよび冷凍機油が密閉容器31の内部空間311へ放出されたときに、冷凍機油の液膜が高圧冷媒ガスの流れによって巻き上げられて飛散することを確実に抑制できる。このため、高圧冷媒ガスと冷凍機油とを効率良く分離することができる。
 本実施の形態1によれば、上記のようにして、第2の吸入通路36内で、高圧冷媒ガスと冷凍機油とが効率良く分離される。図5は、本実施の形態1の圧縮機3が備える第2の吸入通路36の下流端(出口)付近の縦断面図である。図5に示すように、高圧冷媒ガスは、第2の吸入通路36の出口から横方向(概ね水平の方向)に噴き出し、密閉容器31の内部空間311へ放出される。一方、第2の吸入通路36の出口から流出した冷凍機油は、重力により密閉容器31の内部空間311を落下し、油溜まり312へ戻る。このような構成により、第2の吸入通路36の出口から噴き出す高圧冷媒ガスの流れと、第2の吸入通路36の出口から流出する冷凍機油との衝突を抑制することができる。それゆえ、密閉容器31の内部空間311で冷凍機油の液膜が高圧冷媒ガスの流れによって巻き上げられて飛散することを確実に防止することができる。このため、高圧冷媒ガスと冷凍機油とをより確実に分離することができる。
 特に、本実施の形態1では、第1の吐出通路35の断面積に比べて大きい断面積Aを有する第2の吸入通路36を非回転式油分離手段として設けたことにより、第2の吸入通路36内の高圧冷媒ガスの流速uを十分に遅くすることができる。このため、第2の吸入通路36の出口から密閉容器31の内部空間311へ噴き出す高圧冷媒ガスの勢いが弱いので、冷凍機油との混合をより確実に抑制することができ、高圧冷媒ガスと冷凍機油とをより確実に分離することができる。
 前述したように、回転の遠心力を用いた分離方法では、密度の差が小さい高圧冷媒ガスおよび冷凍機油を回転させた際に、高圧冷媒ガスと冷凍機油とが撹拌される結果、高圧冷媒ガスと冷凍機油との混合が反対に促進してしまう場合がある。これに対し、圧縮機3の第2の吸入通路36に設けられた非回転式油分離手段は、高圧冷媒ガスおよび冷凍機油を回転させずに高圧冷媒ガスと冷凍機油とを分離するものである。このため、密度の差が小さい高圧冷媒ガスおよび冷凍機油を効率良く分離することができる。
 また、本実施の形態1によれば、第2の吸入通路36に設けられた非回転式油分離手段によって冷凍機油と分離された後の高圧冷媒ガスが、電動要素33の回転子と固定子との間などの隙間を通過して、第2の吐出通路37側へ移行する。この高圧冷媒ガスが電動要素33の隙間を通過する際に回転子の回転によって高圧冷媒ガスが回転するが、冷凍機油が既に分離されているので、高圧冷媒ガスと冷凍機油との混合が促進されてしまうことを確実に防止できる。
 以上のように、本実施の形態1によれば、上記の非回転式油分離手段を第2の吸入通路36に設けたことにより、第2の吸入通路36から密閉容器31の内部空間311へ流入する高圧冷媒ガスと冷凍機油とを効率良く分離することができる。このため、密閉容器31の内部空間311から第2の吐出通路37を通って密閉容器31の外へ吐出される高圧冷媒ガスに混じる冷凍機油の量を確実に低減することができる。よって、第2の水冷媒熱交換器5、膨張弁6、蒸発器7等への冷凍機油の循環率を低くすることができ、冷凍機油による圧力損失の増加および第2の水冷媒熱交換器5での伝熱阻害を確実に抑制することができる。これにより、ヒートポンプ給湯装置1の性能を向上することができる。
 なお、第2の吸入通路36により密閉容器31の内部空間311へ導かれた高圧冷媒ガスは、圧縮されることなく、第2の吐出通路37から密閉容器31外へ吐出される。すなわち、密閉容器31の内部空間311の高圧冷媒ガスは、圧縮要素を経由することなく、第2の吐出通路37から密閉容器31外へ吐出される。このため、第2の吸入通路36の非回転式油分離手段によって冷凍機油と分離された後の高圧冷媒ガスは、圧縮要素で冷凍機油と再度混合することがないので、冷凍機油をほとんど含まない状態で第2の吐出通路37から密閉容器31外へ吐出される。
 また、本実施の形態1では、第2の吸入通路36に設けられた非回転式油分離手段により分離された冷凍機油が密閉容器31の内部空間311へ入る位置(すなわち第2の吸入通路36の出口)が、電動要素33より低い位置にある。このため、図5に示すように、非回転式油分離手段により分離された冷凍機油は、密閉容器31の内部空間311で、電動要素33に接触することなく落下し、油溜まり312に戻る。このような構成により、電動要素33への冷凍機油の付着を確実に抑制できるので、電動要素33の回転抵抗を確実に低減することができる。その結果、エネルギー効率が向上する。
 本実施の形態1では、第2の吸入通路36内の高圧冷媒ガスの流速uが1m/秒以下になるように、第2の吸入通路36の断面積Aが設定されていることが好ましい。第2の吸入通路36内の高圧冷媒ガスの流速uを1m/秒以下にすることにより、第2の吸入通路36から密閉容器31内に流入する高圧冷媒ガスと冷凍機油との混合を確実に抑制することができ、高圧冷媒ガスと冷凍機油とをより確実に分離することができる。その結果、第2の吐出通路37から高圧冷媒ガスに混じって流出する冷凍機油の量をより確実に低減することができる。よって、第2の水冷媒熱交換器5、膨張弁6、蒸発器7等への冷凍機油の循環率を更に低下させることができ、冷凍機油による圧力損失の増加および第2の水冷媒熱交換器5での伝熱阻害をより確実に抑制することができる。これにより、ヒートポンプ給湯装置1の性能を更に向上することができる。
 上記(1)式によれば、第2の吸入通路36内の高圧冷媒ガスの流速uを1m/秒以下にするには、次式を満足するように第2の吸入通路36の断面積Aを設定すればよい。
 A≧G/(1・ρ)   ・・・(2)
 なお、上記(2)式において、第2の吸入通路36内の高圧冷媒ガスの密度ρは、第2の吸入通路36内の高圧冷媒ガスの圧力および温度に基づいて決定される物性値である。また、冷媒の質量流量Gは、ヒートポンプ給湯装置1の加熱能力をQ[kW]、第1の水冷媒熱交換器4および第2の水冷媒熱交換器5でのエンタルピー差をΔh[kJ/kg]としたとき、次式に基づいて算出することができる。
 Q=GΔh   ・・・(3)
 また、本実施の形態1では、図3に示すように、第2の吸入通路36は、上方から下方に向かって流体を流す第1の部分361と、この第1の部分361から曲がって、側方に向かって流体を流す第2の部分362とを有している。第2の部分362の下流端(出口)は、密閉容器31の内部空間311に開口する。第1の部分361と第2の部分362との間には、湾曲部363が形成される。このような構成により、第1の部分361内には、管壁に沿った環状の冷凍機油の液膜が形成される。この環状の冷凍機油の液膜が第1の部分361を流下し、湾曲部363を通過するときに、慣性力が作用する。この慣性力を受けて、冷凍機油の液膜は、第2の部分362の下側の内壁に偏る。冷凍機油の液膜が第2の吸入通路36の第2の部分362の下側の内壁に偏ることにより、第2の吸入通路36の下流端(出口)から密閉容器31内に流出した冷凍機油の液膜は、第2の吸入通路36の下流端(出口)から密閉容器31内に噴出する高圧冷媒ガスの流れに、より確実に衝突せずに落下することができる。それゆえ、密閉容器31内で冷凍機油の液膜が高圧冷媒ガスの流れによって巻き上げられて飛散することをより確実に防止することができる。このため、高圧冷媒ガスと冷凍機油とをより確実に分離することができる。
 以上の説明では、本発明の圧縮機を用いてヒートポンプ給湯装置を構成した場合の実施の形態について説明したが、本発明は、ヒートポンプ給湯装置に限らず、例えば空調装置、保冷装置など、各種の蒸気圧縮式冷凍サイクル装置にも同様に適用可能である。
実施の形態2.
 次に、図6を参照して、本発明の実施の形態2について説明するが、上述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。本実施の形態2は、第2の吸入通路36に設けた非回転式油分離手段の構成が異なること以外は、実施の形態1と同様である。
 図6は、本発明の実施の形態2の圧縮機3が備える第2の吸入通路36の横断面図である。図6に示すように、本実施形態では、第2の吸入通路36の内壁に、長手方向に沿った溝364が形成されている。本実施形態では、多数の溝364が並行して形成されており、第2の吸入通路36の内周に全周に渡って溝364が配置されている。
 本実施の形態2では、第2の吸入通路36の内壁に溝364を形成したことにより、表面張力の作用により、冷凍機油が第2の吸入通路36の内壁に確実に捕捉される。このため、第2の吸入通路36の中心部の高圧冷媒ガス中に冷凍機油が飛散して噴霧化することが確実に抑制される。よって、第2の吸入通路36の下流端(出口)から密閉容器31の内部空間311へ、噴霧化した冷凍機油が流入することを確実に抑制することができる。また、溝364に捕捉された冷凍機油は、溝364に沿って円滑に流れて、第2の吸入通路36の下流端から密閉容器31の内部空間311の下部の油溜まり312へ落下する。これにより、冷凍機油と高圧冷媒ガスとをより確実に分離することができる。本実施形態では、このようにして、第2の吸入通路36から密閉容器31の内部空間311へ流入する高圧冷媒ガスと冷凍機油との混合を抑制し、高圧冷媒ガスと冷凍機油とを確実に分離することができる。このため、実施の形態1と同様の効果が得られる。
 本実施の形態2では、このような溝364を第2の吸入通路36の内壁に形成した構成が、第2の吸入通路36に設けた非回転式油分離手段(非回転式オイルセパレータ)に相当している。このため、本実施の形態2では、第2の吸入通路36の断面積は、実施の形態1で説明した条件を満足していなくてもよい。
 図6に示す例では、溝364の断面形状は、略V字状をなしている。溝364の断面形状は、ほかに、長方形状、半円形状などでも良い。また、溝364は、第2の吸入通路36の軸方向に対して完全に平行でなくてもよく、溝364が第2の吸入通路36の軸方向に対してねじれ角をもって形成されていてもよい。また、本実施形態でも、実施の形態1と同様の理由から、第2の吸入通路36は、上方から下方に向かう第1の部分361と、この第1の部分361から曲がって側方に向かう第2の部分362とを有していることが好ましい。
実施の形態3.
 次に、図7および図8を参照して、本発明の実施の形態3について説明するが、上述した実施の形態との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。図7は、本発明の実施の形態3の圧縮機3が備える第2の吸入通路36の下流端付近の横断面図である。図8は、本発明の実施の形態3の圧縮機3が備える第2の吸入通路36の下流端付近の縦断面図である。本実施の形態3は、第2の吸入通路36に設けた非回転式油分離手段の構成が異なること以外は、実施の形態1と同様である。
 図7に示すように、本実施の形態3では、第2の吸入通路36の内側に、内管38が設けられている。高圧冷媒ガスは、内管38の内部を通過可能になっている。すなわち、内管38は、高圧冷媒ガスが円滑に通過可能な流路断面積を有している。冷凍機油は、第2の吸入通路36の内壁と、内管38の外壁との間を通過可能になっている。すなわち、第2の吸入通路36の内壁と、内管38の外壁との間には、冷凍機油が円滑に通過可能な流路断面積になる隙間が形成されている。本実施の形態3では、第2の吸入通路36の内壁に、実施の形態2と同様の溝364が形成されており、溝364内を冷凍機油が通過可能になっている。
 図8に示すように、内管38の下流端は、第2の吸入通路36の下流端から突出している。すなわち、内管38の下流端の位置は、第2の吸入通路36の下流端の位置に比べて、密閉容器31の内部に向かって突き出した位置にある。冷凍機油は、第2の吸入通路36の下流端から流出し、密閉容器31の内部空間311の下部の油溜まり312へ落下する。高圧冷媒ガスは、内管38の下流端から密閉容器31の内部空間311へ噴き出す。このため、第2の吸入通路36の下流端から流出した冷凍機油が内管38の下流端から噴出する高圧冷媒ガスの流れに衝突することがないので、冷凍機油が冷媒ガスの流れによって巻き上げられて飛散することを確実に防止することができる。本実施の形態3では、このようにして、第2の吸入通路36の下流端から流出した冷凍機油を、密閉容器31の内部空間311の下部の油溜まり312へ確実に落下させて分離することができる。このため、第2の吸入通路36から密閉容器31の内部空間311へ流入する高圧冷媒ガスと冷凍機油との混合を確実に抑制し、高圧冷媒ガスと冷凍機油とを確実に分離することができる。このため、実施の形態1と同様の効果が得られる。
 本実施の形態3では、上述したような内管38が、第2の吸入通路36に設けた非回転式油分離手段(非回転式オイルセパレータ)に相当している。このため、本実施形態では、第2の吸入通路36の断面積は、実施の形態1で説明した条件を満足していなくてもよい。
 また、本実施の形態3では、第2の吸入通路36の内壁に溝364を形成したことにより、第2の吸入通路36内を流れる冷凍機油は、表面張力によって溝364に確実に捕捉される。このため、第2の吸入通路36の中心部の高圧冷媒ガス中に冷凍機油が飛散して噴霧化することを確実に抑制し、第2の吸入通路36の内壁と内管38の外壁との隙間に冷凍機油をより確実に導くことができる。これにより、密閉容器31の内部空間311へ流入する高圧冷媒ガスと冷凍機油との混合をより確実に抑制することができる。
 ただし、本実施の形態3では、第2の吸入通路36の内壁の溝364は無くても良い。すなわち、第2の吸入通路36の内壁が平滑でも良い。本実施の形態3では、第2の吸入通路36の内壁と内管38の外壁との間に、冷凍機油が通過可能な隙間が設けられていれば良い。本実施の形態3では、溝364が無い場合であっても、密閉容器31内に流入した冷凍機油が高圧冷媒ガスの流れに衝突することを防止することができるので、冷凍機油が高圧冷媒ガスの流れによって巻き上げられて飛散することを確実に防止することができる。また、本実施の形態3でも、実施の形態1と同様の理由から、第2の吸入通路36は、上方から下方に向かう第1の部分361と、この第1の部分361から曲がって側方に向かう第2の部分362とを有していることが好ましい。
実施の形態4.
 次に、図9を参照して、本発明の実施の形態4について説明するが、上述した実施の形態との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。図9は、本発明の実施の形態4の圧縮機3が備える第2の吸入通路36の下流端付近を示す図である。本実施の形態4は、第2の吸入通路36に設けた非回転式油分離手段の構成が異なること以外は、実施の形態1と同様である。
 図9に示すように、密閉容器31内において、第2の吸入通路36の下流端には、筒状の網状部材39が接続されている。網状部材39は、例えば金属材料等で構成され、第2の吸入通路36とほぼ同じ直径を有している。網状部材39の中心軸は、ほぼ水平になっている。第2の吸入通路36の下流端から流出した冷凍機油は、網状部材39に捕捉され、網状部材39の周面を伝って網状部材39の下部に集まり、密閉容器31の内部空間311の下部の油溜まり312へ落下する。また、網状部材39の端面は、開口している。高圧冷媒ガスは、網状部材39の網目(細孔)ではなく、網状部材39の端面の開口を通って、密閉容器31の内部空間311へ噴き出す。このような構成により、本実施の形態4では、第2の吸入通路36の下流端から流出した冷凍機油が高圧冷媒ガスの流れによって巻き上げられて飛散することを確実に防止することができる。このため、第2の吸入通路36から密閉容器31の内部空間311へ流入する高圧冷媒ガスと冷凍機油との混合を確実に抑制し、高圧冷媒ガスと冷凍機油とを確実に分離することができる。このため、実施の形態1と同様の効果が得られる。
 本実施の形態4では、上述したような網状部材39が、第2の吸入通路36に設けた非回転式油分離手段(非回転式オイルセパレータ)に相当している。このため、本実施の形態4では、第2の吸入通路36の断面積は、実施の形態1で説明した条件を満足していなくてもよい。
 また、本実施の形態4では、第2の吸入通路36の内壁に、実施の形態2と同様の溝364が形成されていることが望ましい。これにより、第2の吸入通路36内を流れる冷凍機油は、表面張力によって溝364に確実に捕捉される。このため、第2の吸入通路36の中心部の高圧冷媒ガス中に冷凍機油が飛散して噴霧化することを確実に抑制し、冷凍機油を液膜として網状部材39まで確実に導くことができる。これにより、密閉容器31の内部空間311へ流入する高圧冷媒ガスと冷凍機油との混合をより確実に抑制し、両者をより確実に分離することができる。また、本実施の形態4でも、実施の形態1と同様の理由から、第2の吸入通路36は、上方から下方に向かう第1の部分361と、この第1の部分361から曲がって側方に向かう第2の部分362とを有していることが好ましい。
1 ヒートポンプ給湯装置、1a 入水口、1b 出湯口、2 タンクユニット、2a 貯湯タンク、2b 水ポンプ、2c 給湯用混合弁、3 圧縮機、4 第1の水冷媒熱交換器、5 第2の水冷媒熱交換器、6 膨張弁、7 蒸発器、8 送風機、9 高低圧熱交換器、10,11,12 管、13 給水管、14 出湯管、15 給水分岐管、16 給湯管、17,18,19,20,21 管、23,24,26 水流路、27 アキュムレータ、31 密閉容器、32 圧縮要素、33 電動要素、34 第1の吸入通路、35 第1の吐出通路、36 第2の吸入通路、37 第2の吐出通路、38 内管、39 網状部材、50 制御部、311 内部空間、312 油溜まり、321 圧縮室、322 マフラー、323 フレーム、331 回転軸、361 第1の部分、362 第2の部分、363 湾曲部、364 溝

Claims (14)

  1.  密閉容器と、
     前記密閉容器内に設けられた圧縮要素と、
     前記密閉容器内に設けられ、前記圧縮要素を駆動する電動要素と、
     吸入される低圧冷媒を前記密閉容器の内部空間へ放出することなく前記圧縮要素へ導く第1の吸入通路と、
     前記圧縮要素により圧縮された高圧冷媒を前記密閉容器の内部空間へ放出せず、前記高圧冷媒と冷凍機油とを分離せず、前記高圧冷媒および前記冷凍機油を前記圧縮要素から前記密閉容器外へ直接吐出する第1の吐出通路と、
     前記第1の吐出通路と、前記第1の吐出通路の下流側に設けられた外部の熱交換器とを通過した前記高圧冷媒および前記冷凍機油を前記密閉容器の内部空間へ導く第2の吸入通路と、
     前記第2の吸入通路に設けられ、前記高圧冷媒および前記冷凍機油を回転させずに前記高圧冷媒と前記冷凍機油とを分離する非回転式油分離手段と、
     前記非回転式油分離手段により前記冷凍機油と分離された後の、前記密閉容器の内部空間にある前記高圧冷媒を圧縮せずに前記密閉容器外へ吐出する第2の吐出通路と、
     を備える圧縮機。
  2.  前記非回転式油分離手段により分離された前記冷凍機油が前記電動要素に接触することなく前記密閉容器内の油溜まりへ戻るように構成されている請求項1記載の圧縮機。
  3.  前記非回転式油分離手段により分離された前記冷凍機油が前記密閉容器の内部空間へ入る位置が、前記電動要素より低い位置にある請求項1または2記載の圧縮機。
  4.  前記非回転式油分離手段により前記冷凍機油と分離された後の前記高圧冷媒が前記電動要素の隙間を通過するように構成されている請求項1乃至3の何れか1項記載の圧縮機。
  5.  前記第2の吸入通路の断面積が前記第1の吐出通路の断面積に比べて大きい構成を、前記非回転式油分離手段として備える請求項1乃至4の何れか1項記載の圧縮機。
  6.  前記第2の吸入通路を通る冷媒の流速が1m/秒以下になるように前記第2の吸入通路の断面積が設定された構成を、前記非回転式油分離手段として備える請求項1乃至5の何れか1項記載の圧縮機。
  7.  前記第2の吸入通路の内壁に長手方向に沿った溝が形成されている構成を、前記非回転式油分離手段として備える請求項1乃至4の何れか1項記載の圧縮機。
  8.  前記第2の吸入通路の内側に設けられた内管を、前記非回転式油分離手段として備え、
     前記内管の下流端は、前記第2の吸入通路の下流端から突出しており、
     前記内管の内部を前記高圧冷媒が通過可能であり、
     前記第2の吸入通路の内壁と前記内管の外壁との間を前記冷凍機油が通過可能である請求項1乃至4の何れか1項記載の圧縮機。
  9.  前記第2の吸入通路の下流端に接続された筒状の網状部材を、前記非回転式油分離手段として備える請求項1乃至4の何れか1項記載の圧縮機。
  10.  前記第2の吸入通路の内壁に長手方向に沿った溝が形成されている請求項8または9記載の圧縮機。
  11.  前記第2の吸入通路は、上方から下方に向かう第1の部分と、前記第1の部分から曲がって側方に向かう第2の部分とを有する請求項1乃至10の何れか1項記載の圧縮機。
  12.  前記冷媒の高圧側の圧力が臨界圧を超える圧力になる請求項1乃至11の何れか1項記載の圧縮機。
  13.  請求項1乃至12の何れか1項記載の圧縮機と、
     前記圧縮機の前記第1の吐出通路から吐出された前記高圧冷媒および前記冷凍機油を放熱させる、前記外部の熱交換器としての第1の熱交換器と、
     前記圧縮機の前記第2の吐出通路から吐出された前記高圧冷媒を放熱させる第2の熱交換器と、
     を備える冷凍サイクル装置。
  14.  請求項1乃至12の何れか1項記載の圧縮機と、
     前記圧縮機の前記第1の吐出通路から吐出された前記高圧冷媒および前記冷凍機油と水との熱交換を行う、前記外部の熱交換器としての第1の水冷媒熱交換器と、
     前記圧縮機の前記第2の吐出通路から吐出された前記高圧冷媒と水との熱交換を行う第2の水冷媒熱交換器と、
     を備えるヒートポンプ給湯装置。
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