WO2014064984A1 - 金属粉末の製造方法 - Google Patents
金属粉末の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- WO2014064984A1 WO2014064984A1 PCT/JP2013/070914 JP2013070914W WO2014064984A1 WO 2014064984 A1 WO2014064984 A1 WO 2014064984A1 JP 2013070914 W JP2013070914 W JP 2013070914W WO 2014064984 A1 WO2014064984 A1 WO 2014064984A1
- Authority
- WO
- WIPO (PCT)
- Prior art keywords
- metal powder
- water
- powder
- organic substance
- solvent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Ceased
Links
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22F—WORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
- B22F1/00—Metallic powder; Treatment of metallic powder, e.g. to facilitate working or to improve properties
- B22F1/10—Metallic powder containing lubricating or binding agents; Metallic powder containing organic material
- B22F1/102—Metallic powder coated with organic material
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22F—WORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
- B22F2998/00—Supplementary information concerning processes or compositions relating to powder metallurgy
- B22F2998/10—Processes characterised by the sequence of their steps
Definitions
- the prepared metal powder is assumed to be in an agglomerated state because the production method according to the present invention is a method for producing an agglomerated metal powder as a metal powder without agglomeration. is doing.
- the metal powder can be obtained by a wet method typified by a so-called hydrazine reduction method, a dry method typified by a high-pressure atomizing method, or the like.
- the metal powder obtained by such a wet method or a dry method forms a certain agglomerated state.
- a new agglomerated metal powder is obtained.
- Manufactured as. Examples of the metal powder include copper, nickel, silver, and aluminum.
- the fourth step of the manufacturing method according to the present invention is a step of pulverizing the cake dried in the third step (step S4).
- pulverizing means, for example, separating the obtained cake into powder using a sieve or the like. Since strong aggregation due to water cross-linking is sufficiently suppressed in the above process, the metal powder obtained by pulverization has no aggregation.
Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
Abstract
製造コストの上昇と製造ラインの複雑化の原因となる有機溶媒を用いずに、凝集のない金属粉末の製造方法を提供する。 金属粉末と、水と、水溶性の有機物とを用意する工程S1と、それら用意された金属粉末、水、および水溶性の有機物を混合し、攪拌する工程S2と、得られた溶液を脱水し、乾燥する工程S3と、乾燥後に解粒する工程S4とを備える製造方法である。また、上記混合・攪拌工程S2において、有機物は、前記金属粉末に対する水溶性の有機物の重量比が0.5wt%以上となるように添加される。さらに、上記混合・攪拌工程S2において、金属粉末の粉体表面に有機物をイオン結合で被膜させる。
Description
本発明は、金属粉末を製造する方法に係り、特に凝集のない金属粉末を製造する方法に関する。
従来から金属粉末は、導電性ペーストの原料として広く用いられてきた。例えば、電子顕微鏡の試料調整用、プリント基板の配線、多層プリント配線板の層間導通を得るためのスルーホールの代替えとしての層間導通導体の形成、セラミックコンデンサの電極形成、低温焼成セラミック基板等に用いられてきた。
導電性ペーストとしては、ペースト粘度の低いものが望まれている。例えば、導電性ペーストがプリント基板の配線に用いられる場合、導電性ペーストのペースト粘度が高いと、スクリーン印刷において、取り扱い性が悪く、配線パターンも正確に形成できない。また、導電性ペーストをスルーホール内に充填して層間導通を得る場合、導電性ペーストのペースト粘度が高いと、スルーホールへの充填性が悪化する。そのため、導電性ペーストに用いられる金属粉末の粒径や粉粒の比表面積を低減させる等、ペースト粘度を低減するための種々の手段が従来から採用されている。
凝集のない銅粉を銅ペーストに用いることによって、そのペースト粘度を低減することができることが分かっている。
特開2004-225122には、「カルボン酸含有有機溶媒で表面処理を施した銅ペースト用の銅粉の製造方法であって、湿式法で得られた凝集状態にある銅粉を、カルボン酸含有有機溶媒と接触させ表面処理し、乾燥させ、当該銅粉を風力サーキュレータを用いて凝集状態を無くして解粒処理し、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による平均粒径D50が4.3μm~6.9μm、平均粒径D50と画像解析により得られる平均粒径DIAとを用いてD50/DIAで表される凝集度の値が1.2~1.7の範囲に解粒処理することを特徴とした銅ペースト用の銅粉の製造方法」が記載されている。
上記文献における「カルボン酸含有有機溶媒」とは、カルボン酸をエタノールやアセトン等の有機溶媒に溶解させたものである。上記製造方法では、湿式法で得られた凝集状態の銅粉について、さらに有機溶媒中でカルボン酸との混合攪拌を行なって、銅粉の粉粒表面に表面処理層を形成させている。この表面処理層は、銅粉の粉粒表面に吸着したカルボン酸及びカルボン酸の金属塩の混在したものである。この層が、凝集を抑制する役割を果たすため、表面処理層形成後に解粒処理を行なうことによって、凝集のない銅粉を得ることができる。
このようにして得られた凝集のない銅粉を銅ペーストに用いることによって、ペースト粘度の低い銅ペーストを得ることができる。
特開2004-225122には、「カルボン酸含有有機溶媒で表面処理を施した銅ペースト用の銅粉の製造方法であって、湿式法で得られた凝集状態にある銅粉を、カルボン酸含有有機溶媒と接触させ表面処理し、乾燥させ、当該銅粉を風力サーキュレータを用いて凝集状態を無くして解粒処理し、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による平均粒径D50が4.3μm~6.9μm、平均粒径D50と画像解析により得られる平均粒径DIAとを用いてD50/DIAで表される凝集度の値が1.2~1.7の範囲に解粒処理することを特徴とした銅ペースト用の銅粉の製造方法」が記載されている。
上記文献における「カルボン酸含有有機溶媒」とは、カルボン酸をエタノールやアセトン等の有機溶媒に溶解させたものである。上記製造方法では、湿式法で得られた凝集状態の銅粉について、さらに有機溶媒中でカルボン酸との混合攪拌を行なって、銅粉の粉粒表面に表面処理層を形成させている。この表面処理層は、銅粉の粉粒表面に吸着したカルボン酸及びカルボン酸の金属塩の混在したものである。この層が、凝集を抑制する役割を果たすため、表面処理層形成後に解粒処理を行なうことによって、凝集のない銅粉を得ることができる。
このようにして得られた凝集のない銅粉を銅ペーストに用いることによって、ペースト粘度の低い銅ペーストを得ることができる。
上記製造方法において、上記表面処理層を施す工程では有機溶媒が使用されるが、有機溶媒が気化したものは爆発性を有するため、処理装置及び処理工程には必然的に防爆対策のための処理装置・処理工程が必要となる。このことは、製造コストの上昇につながっている。また、有機溶媒自体の費用や有機溶媒使用後の処理費用がかかることも、製造コストの上昇の要因となっている。さらに、防爆対策のための処理や有機溶媒使用後の処理など、有機溶媒を扱うための処理装置・処理工程が必要となることによって、それだけ製造スペースが必要となるだけでなく、製造ラインの複雑化にもつながっている。
このように、凝集のない金属粉末を得るための処理に有機溶媒を用いることが、凝集のない金属粉末の製造の高コスト化と製造ラインの複雑化を招いている。
このように、凝集のない金属粉末を得るための処理に有機溶媒を用いることが、凝集のない金属粉末の製造の高コスト化と製造ラインの複雑化を招いている。
それゆえに、本発明の主たる目的は、製造コストの上昇と製造ラインの複雑化の原因となる有機溶媒を使用せずに、凝集のない金属粉末を製造する方法を提供することである。
本発明は、金属粉末と、水と、金属粉末に対して0.5wt%以上の水溶性の有機物とを混合し攪拌し、有機物を金属粉末表面にイオン結合で被膜させ、脱水し乾燥させ、解粒することを特徴とする金属粉末の製造方法である。
本発明によれば、溶媒として有機溶媒を使用せず、水を使用しているため、有機溶媒を使用することによってもたらされた凝集のない金属粉末の製造の高コスト化や製造ラインの複雑化を回避することができる。
一方で、水を溶媒として用いることは、水溶媒中の金属粉末を脱水し、乾燥させる工程において、金属粉末間に水架橋が形成されたまま乾燥が行われるため、強固に凝集した金属粉末の凝集体が形成されるという問題を有している。しかしながら、本発明に係る製造方法では、脱水・乾燥工程の前に、前記金属粉末に対して0.5wt%以上の水溶性の有機物を水溶媒に添加し、混合し、攪拌している。これにより、有機物を金属粉末の粉体表面に接触させ、イオン結合で被膜させ、粉体表面に有機物コートが形成される。この有機物コートにより、粉体の表面水が除去され、乾燥工程での水架橋による凝集を抑制することができる。ここで、有機物コートとは、金属粉末の粉体表面および有機物間のイオン結合により、当該金属粉末の粉体表面に形成された金属塩を意味する。
また、混合される有機物の添加量を前記金属粉末に対して0.5wt%以上とすることにより、乾燥工程における水架橋による凝集を抑制するのに十分な有機物コートを粉体表面に被膜させることができる。
上記金属粉末の製造方法において、有機物は、水溶性のカルボン酸塩であることが好ましい。水溶性のカルボン酸を使用することにより、表面処理を確実なものとすることができる。
本発明によれば、製造コストの上昇および製造ラインの複雑化の原因となる有機溶媒ではなく、水を溶媒として使用し、かつ、水を溶媒として用いることにより生じる問題を回避できるため、凝集のない金属粉末の製造コストを下げることが可能となり、かつ、凝集のない金属粉末の製造ラインのシンプル化が可能となる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
本発明に係る金属粉末の製造方法は、金属粉末と、水と、金属粉末に対して0.5wt%以上の水溶性の有機物とを混合し攪拌し、有機物を金属粉末表面にイオン結合で被膜させ、脱水し乾燥させ、解粒することを特徴とする金属粉末の製造方法である。この製造方法により、凝集状態にある金属粉末から、例えばペースト用途に適する凝集のない金属粉末を製造することができる。
図1は、本発明に係る金属粉末の製造方法のフローチャートを示す。本発明に係る製造方法は、図1に示すように、大きく4つの工程に分けることができる。以下に、本発明に係る金属粉末の製造方法の一実施形態について工程ごとに説明する。
まず、本発明に係る製造方法の第1の工程は、混合し、攪拌するための、金属粉末、水、および水溶性の有機物を用意する工程である(ステップS1)。
この第1の工程において、用意される金属粉末は、本発明に係る製造方法が凝集状態にある金属粉末を凝集のない金属粉末として製造するための方法であるので、凝集状態にあるものを想定している。金属粉末は、所謂ヒドラジン還元法に代表される湿式法や高圧アトマイズ法に代表される乾式法等によって得られたものでありえる。このような湿式法や乾式法によって得られた金属粉末は、一定の凝集状態を形成しているが、この金属粉末を本発明に係る製造方法に使用することにより、新たに凝集のない金属粉末として製造される。前記金属粉末は、銅、ニッケル、銀、アルミニウムなどが挙げられる。
この第1の工程において、用意される水は、金属粉末および有機物を混合・攪拌するための溶媒として使用される。水を溶媒として使用しているので、有機溶媒を使用する場合とは異なり、防爆対策のための処理装置・処理工程は不要であり、溶媒を使用した後の処理も容易である。
この第1の工程において、用意される有機物は、次の混合・攪拌する工程で金属粉末の粉体表面に有機物コートを形成するためのものである。また、用意される有機物は、後述の工程において、水溶媒中で金属粉末の粉体表面にコートさせるために、水溶性であることを要する。前記有機物は、水溶性のカルボン酸塩であることが好ましい。カルボン酸塩としては、例えば脂肪酸アミン塩、安息香酸塩、ベンゾトリアゾール、アジピン酸アミン、カルボン酸アミン塩などが挙げられる。
また、前記有機物は、前記金属粉末に対して0.5wt%以上であることを特徴とする。このように有機物の添加量を調整することにより、後述する工程において十分に凝集を抑制できる程度にまで、金属粉末の粉体表面に有機物コートを形成することができる。
次に、本発明に係る製造方法の第2の工程は、用意された金属粉末、水、および水溶性の有機物を混合し、攪拌する工程である(ステップS2)。溶媒である水に前記金属粉末および前記有機物を添加して混合溶液を作製し、それを一定時間攪拌する。一定時間攪拌されることによって、凝集状態にあった金属粉末は、凝集のない単分散状態の粉体となる。また、攪拌中、この単分散状態にある金属粉末の粉体表面に有機物をイオン結合で被膜させ、粉体表面に有機物コートが形成される。
本発明に係る製造方法の第3の工程は、第2の工程で攪拌した混合溶液を脱水し、乾燥させる工程である(ステップS3)。まず真空濾過機等の脱水処理機を使用して、第2の工程後の混合溶液について脱水処理を行うことにより、脱水処理後に残った物質であるケーキが得られる。その後、このケーキについて、熱風循環乾燥機等を用いて、乾燥処理を行なう。
本発明に係る製造方法の第4の工程は、第3の工程でケーキを乾燥させたものを解粒する工程である(ステップS4)。本願明細書において、「解粒する」とは、例えば得られたケーキを乾燥させたものを、フルイなどを使用して、粉体に分離することである。上記工程で水架橋による強固な凝集が十分に抑制されているため、解粒することによって得られる金属粉末は、凝集のないものとなっている。
本発明に係る製造方法によれば、水を溶媒として用いることにより生じる問題も解決される。すなわち、上述の第3の工程において、脱水処理により得られたケーキは、脱水処理後ではあるが、いまだ水分を含んだ状態である。その後、このケーキを乾燥させることになるが、水分が存在した状態での乾燥処理では、金属粉末間に水架橋が形成されたまま乾燥が行われるため、強固に凝集した金属粉末の凝集体が形成されてしまう。そのため、水を溶媒とした金属粉末の溶液を脱水・乾燥させることは、凝集のない粉末を得ることに適していなかった。しかしながら、本発明に係る製造方法における上述の第2の工程において、単分散状態にある金属粉末の粉体表面に有機物がイオン結合で結びつき、金属粉末の粉体表面に有機物コートが形成される。イオン結合は、金属粉末の粉体表面の水と粉体との結合である水素結合よりも結合力が強固であり、水分を粉体表面から除去することが可能である。このようにして、金属粉末の粉体表面に被膜させた有機物コートが、粉体表面の水を除去する役割を果たすため、乾燥処理時の水架橋による強固な凝集を十分に抑制することができる。
このように、本発明に係る製造方法によれば、溶媒として有機溶媒ではなく水を用いて凝集のない金属粉末を得ることができるため、有機溶媒を用いることによって生じていた製造全体の高コスト化や製造ラインの複雑化の問題を解消することができる。また、凝集のない金属粉末の製造コストを下げることができるため、この金属粉末を導電性ペーストに用いれば、ペースト粘度の低い導電性ペーストの低コスト化が可能となる。
以下に、本発明に基づいて実施した実験例について説明する。
(実験例1)
実験例1では、本発明に係る製造方法において、水溶性の有機物として、脂肪酸アミン塩、ベンゾトリアゾール、アジピン酸アミン、カルボン酸アミン塩、安息香酸塩の各有機物を使用して得られた金属粉末の凝集性を確認した。
実験例1では、本発明に係る製造方法において、水溶性の有機物として、脂肪酸アミン塩、ベンゾトリアゾール、アジピン酸アミン、カルボン酸アミン塩、安息香酸塩の各有機物を使用して得られた金属粉末の凝集性を確認した。
実験例1では、溶媒として純水、金属粉末として銅粉末を用い、純水100g、銅粉末10g、各種有機物1gの割合で混合した。このため、銅粉に対する各有機物の重量比は、10wt%である。まず純水と各種有機物との混合溶液を作製後、この溶液に銅粉末を添加し、常温にて10分間撹拌した。次に、攪拌後の溶液について、真空濾過機にて過剰な水分の脱水処理を行い、ケーキを得た。その後、得られたケーキについて、熱風循環式乾燥機を用いて、80℃で、30分間、乾燥処理を行なった。ケーキを乾燥したものを、目開き63μmのフルイで解粒し、本発明の製造方法による銅粉末を得た。
このようにして得られた銅粉末の50%径(D50値)をレーザー粒度計(日機装製HRA、溶媒エキネン)で測定した。本実験を行なう前に、この銅粉末をSEMで観察し、銅粉末の一次粒子径を観察したところ、銅粉末の一次粒子径は、1.6μmであった。そこで、凝集性の有無の判断は、測定機器による誤差を考慮して、測定されたD50値が1.6±0.5μmの範囲、すなわち、1.1μm~2.1μmの範囲内にある場合には凝集性なしと判断した。以下に、有機物ごとに得られた実験例1の結果を表1に示す。表1に、混合された純水、銅粉、および各種有機物の質量、および各混合溶液から得られた銅粉末のD50値を示した。また、表1において、D50値が1.1μm~2.1μmの範囲内にある場合には、凝集性がないものとして、“○”で示し、その範囲外である場合には凝集性ありと判断し、“×”で示した。
表1に示すように、上記有機物のいずれを添加した場合も、得られた銅粉末のD50値は1.1μm~2.1μmの範囲にあり、凝集性なしという結果であった。このことから、上記有機物のいずれであっても、銅粉末の粉体の表面に有機物を被膜させることにより、水架橋による凝集を抑制する役割を果たすことが分かる。
(実験例2)
実験例2では、金属粉末に対する有機物の重量比が異なる混合溶液を作製し、この重量比の異なる各混合溶液から得られた金属粉末について、それぞれ、凝集性を確認した。
実験例2では、金属粉末に対する有機物の重量比が異なる混合溶液を作製し、この重量比の異なる各混合溶液から得られた金属粉末について、それぞれ、凝集性を確認した。
実験例2においても、実験例1と同様、溶媒として純水100g、金属粉末として銅粉末10gを用いた。また、添加される水溶性の有機物として、脂肪酸アミン塩を用いた。脂肪酸アミン塩は、上記純水および銅粉に対して、0.0g(添加なし)、0.01g、0.05g、0.1g、0.5g、1.0g、5.0gとなるように添加して、銅粉末に対する脂肪酸アミン塩の重量比が異なる混合溶液を作製した。このため、銅粉に対する各添加量の脂肪酸アミン塩の重量比は、それぞれ、0.0wt%、0.1wt%、0.5wt%、1.0wt%、5.0wt%、10wt%、50wt%である。すなわち、実験例2において、脂肪酸アミン塩0.05g以上を使用した製造方法は、金属粉末に対する有機物の重量比が0.5wt%以上となるため、本発明の製造方法に該当する。これら銅粉、純水および脂肪酸アミン塩を混合・攪拌する工程やその後の脱水・乾燥する工程、解粒する工程は、実験例1と同様とした。
実験例1と同様、得られた銅粉末の50%径(D50値)をレーザー粒度計(日機装製HRA、溶媒エキネン)で測定した。脂肪酸アミン塩の重量比ごとに得られた結果を表2に示す。凝集性の有無の判断は、実験例1と同様、D50値が1.1μm~2.1μmの範囲にある場合に凝集性なしと判断し、表2において“○”で示し、その範囲外である場合には凝集性ありと判断し、“×”で示した。ここで、表2において、重量比とは、銅粉に対する脂肪酸アミン塩の重量比を表し、有機物は脂肪酸アミン塩である。
表2に示すように、脂肪酸アミン塩を添加しなかった場合(重量比0.0wt%)および0.01g添加した場合(重量比0.1wt%)のそれぞれの銅粉末のD50値は、2.1μmより大きい値であり、凝集性ありという結果であった。一方、脂肪酸アミン塩の添加量が0.05g以上、すなわち、脂肪酸アミン塩の銅粉に対する重量比が0.5wt%以上である本発明に係る製造方法で得られた銅粉末のD50値は、1.1μm~2.1μmの範囲内にあり、凝集性なしという結果であった。このことから、添加される脂肪酸アミン塩の銅粉に対する重量比を0.5wt%以上とすることにより、水架橋による凝集を抑制するための有機物コートが銅粉の表面に十分に形成されたことが分かる。銅粉末に対する脂肪酸アミン塩の重量比は0.5wt%以上であれば、D50値にほぼ差異がないため、金属粉末に対する有機物の重量比が0.5wt%であれば、十分に効果が得られることが分かる。そのため、金属粉末に対する有機物の重量比が0.5wt%よりはるかに大きくなることは、添加される有機物の費用を考慮すると、好ましくない。
(実験例3)
実験例3では、水溶性の有機物として、脂肪酸アミン塩、ベンゾトリアゾール、アジピン酸アミン、カルボン酸アミン塩、安息香酸塩を使用し、各有機物について、金属粉末に対する有機物の重量比が0.5wt%となるように混合溶液を作製し、各混合溶液から得られた金属粉末について凝集性を確認した。
実験例3では、水溶性の有機物として、脂肪酸アミン塩、ベンゾトリアゾール、アジピン酸アミン、カルボン酸アミン塩、安息香酸塩を使用し、各有機物について、金属粉末に対する有機物の重量比が0.5wt%となるように混合溶液を作製し、各混合溶液から得られた金属粉末について凝集性を確認した。
実験例3においても、実験例1および実験例2同様、溶媒として純水100g、金属粉末として銅粉末10gを用いた。また、添加される水溶性の有機物には、上述のように、実験例1と同じ種類の水溶性有機物を用いた。実験例3において、銅粉末10gに対して各種有機物を0.05gの割合で混合しているため、銅粉に対する各有機物の重量比は、0.5wt%である。すなわち、実験例3は、銅粉に対する各有機物の重量比の点で実験例1と異なる。これら銅粉、純水および脂肪酸アミン塩を混合し、攪拌する工程やその後の脱水・乾燥する工程、解粒する工程は、実験例1と同様とした。
実験例1と同様、得られた銅粉末の50%径(D50値)をレーザー粒度計(日機装製HRA、溶媒エキネン)で測定した。有機物ごとに得られた実験例3の結果を表3に示す。凝集性の有無の判断は、実験例1と同様、D50値が1.1μm~2.1μmの範囲にある場合に凝集性なしと判断し、表3において“○”で示し、その範囲外である場合には凝集性ありと判断し、“×”で示した。
表3に示すように、上記有機物のいずれを添加した場合も、得られた銅粉末のD50値は1.1μm~2.1μmの範囲にあり、凝集性なしという結果であった。このことから、上記有機物のいずれにおいても、銅粉に対する各有機物の重量比が少なくとも0.5wt%以上であれば、銅粉末の粉体の表面に有機物を被膜させることにより、水架橋による凝集を十分に抑制することができることが分かる。
(実験例4)
実験例4として、ニッケル粉末に対する適応例を示す。実験例3と同様に、溶媒として純水100g、金属粉末としてニッケル粉末10g、これに水溶性有機物0.5wt%の割合で混合した。これらを混合・攪拌する工程、その後の脱水・乾燥する工程、および解粒する工程は、実験例1と同様とした。
実験例4として、ニッケル粉末に対する適応例を示す。実験例3と同様に、溶媒として純水100g、金属粉末としてニッケル粉末10g、これに水溶性有機物0.5wt%の割合で混合した。これらを混合・攪拌する工程、その後の脱水・乾燥する工程、および解粒する工程は、実験例1と同様とした。
実験例1と同様に、得られたニッケル粉末の50%径(D50値)をレーザー粒度計(日機装製HRA、溶媒エキネン)で測定した。本実験を行なう前に、このニッケル粉末をSEMで観察し、一次粒子径を観察したところ、ニッケル粉末の一次粒子径は、1.5μmであった。有機物ごとに得られた実験例4の結果を表4に示す。凝集性の有無の判断は、測定されたD50値±0.5μmの範囲、すなわちD50値が1.0μm~2.0μmの範囲にある場合に凝集性なしと判断し、表4において“○”で示し、その範囲外である場合には凝集性ありと判断し、“×”で示した。
表4に示すように、上記有機物を添加することによりD50値は1.0μm~2.0μmの範囲にあり、凝集性なしという結果であった。このことから、ニッケル粉末においても、銅粉末と同様に、有機物被膜により、水架橋による凝集を十分に抑制することができることが分かる。
Claims (2)
- 金属粉末と、水と、前記金属粉末に対して0.5wt%以上の水溶性の有機物とを混合し攪拌し、前記有機物を前記金属粉末表面にイオン結合で被膜させ、脱水し乾燥させ、解粒することを特徴とする金属粉末の製造方法。
- 前記有機物が水溶性のカルボン酸塩であることを特徴とする請求項1に記載の金属粉末の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2014543167A JPWO2014064984A1 (ja) | 2012-10-24 | 2013-08-01 | 金属粉末の製造方法 |
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2012234758 | 2012-10-24 | ||
| JP2012-234758 | 2012-10-24 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| WO2014064984A1 true WO2014064984A1 (ja) | 2014-05-01 |
Family
ID=50544365
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| PCT/JP2013/070914 Ceased WO2014064984A1 (ja) | 2012-10-24 | 2013-08-01 | 金属粉末の製造方法 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPWO2014064984A1 (ja) |
| WO (1) | WO2014064984A1 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN111961439A (zh) * | 2020-08-17 | 2020-11-20 | 苏州超弦新材料有限公司 | 一种高性能吸波粉体表面处理工艺 |
| JP2024125312A (ja) * | 2021-01-28 | 2024-09-18 | ノリタケ株式会社 | 導電性ペーストおよびその利用 |
Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008088453A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-17 | Dowa Holdings Co Ltd | 銀粉およびその製造方法 |
| JP2011068932A (ja) * | 2009-09-24 | 2011-04-07 | Dowa Electronics Materials Co Ltd | 銀粉およびその製造方法 |
| JP2012256580A (ja) * | 2011-03-01 | 2012-12-27 | Dowa Electronics Materials Co Ltd | 導電用銀被覆硝子粉及びその製造方法、並びに導電性ペースト |
-
2013
- 2013-08-01 JP JP2014543167A patent/JPWO2014064984A1/ja active Pending
- 2013-08-01 WO PCT/JP2013/070914 patent/WO2014064984A1/ja not_active Ceased
Patent Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008088453A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-17 | Dowa Holdings Co Ltd | 銀粉およびその製造方法 |
| JP2011068932A (ja) * | 2009-09-24 | 2011-04-07 | Dowa Electronics Materials Co Ltd | 銀粉およびその製造方法 |
| JP2012256580A (ja) * | 2011-03-01 | 2012-12-27 | Dowa Electronics Materials Co Ltd | 導電用銀被覆硝子粉及びその製造方法、並びに導電性ペースト |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN111961439A (zh) * | 2020-08-17 | 2020-11-20 | 苏州超弦新材料有限公司 | 一种高性能吸波粉体表面处理工艺 |
| JP2024125312A (ja) * | 2021-01-28 | 2024-09-18 | ノリタケ株式会社 | 導電性ペーストおよびその利用 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPWO2014064984A1 (ja) | 2016-09-08 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP5631910B2 (ja) | 銀被覆銅粉 | |
| JP6166012B2 (ja) | 導電性粉末及び導電性ペースト | |
| CN103310872B (zh) | 电极浆料及其制备方法 | |
| JP6423139B2 (ja) | フレーク状銀粉及びその製造方法、並びに導電性ペースト | |
| KR20060134188A (ko) | 은 화합물이 피복된 은분말 및 당해 제조 방법 | |
| CN106573300A (zh) | 银粉及其制备方法、以及导电性浆料 | |
| JP6174301B2 (ja) | 銀粉および導電性ペースト | |
| JP2012062531A (ja) | フレーク状銀粉とその製造方法、樹脂硬化型導電性ペーストおよび導電膜の形成方法 | |
| WO2006126499A1 (ja) | 導電性ペーストおよびそれを用いた配線基板 | |
| CN105618734A (zh) | 一种表面改性片状银粉的方法 | |
| JP5778941B2 (ja) | 銀被覆フレーク銅粉の製造方法 | |
| WO2015115139A1 (ja) | 銅粉 | |
| JP5762729B2 (ja) | 銀粉、銀粉の製造方法、樹脂硬化型導電性ペーストおよび導電膜の形成方法 | |
| JP2013089576A (ja) | 銀被覆銅粉 | |
| JP2013136818A (ja) | 銅粉 | |
| US20130234078A1 (en) | Silver particle-containing composition, dispersion solution, and paste and method for manufacturing the same | |
| WO2014064984A1 (ja) | 金属粉末の製造方法 | |
| CN104576043A (zh) | 内电极浆料 | |
| TWI567756B (zh) | 柔性基板用導電性糊組合物及其製備方法 | |
| CN106229032B (zh) | 一种锂离子电池正负极的复合导电浆料及其制备方法 | |
| Hsu et al. | Formulation and dispersion of NiCuZn ferrite paste | |
| JP7207391B2 (ja) | ニッケルペースト及びニッケルペーストの製造方法 | |
| JP2014159646A (ja) | 銀被覆銅粉 | |
| JP2003141929A (ja) | 銅ペースト用の銅粉 | |
| CN101163562A (zh) | 锡粉及锡粉的制造方法以及含锡粉的导电性膏 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| 121 | Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application |
Ref document number: 13849532 Country of ref document: EP Kind code of ref document: A1 |
|
| ENP | Entry into the national phase |
Ref document number: 2014543167 Country of ref document: JP Kind code of ref document: A |
|
| NENP | Non-entry into the national phase |
Ref country code: DE |
|
| 122 | Ep: pct application non-entry in european phase |
Ref document number: 13849532 Country of ref document: EP Kind code of ref document: A1 |



