WO2013161352A1 - 車両用ライトユニット及びそれを備えた車両 - Google Patents

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Abstract

 軽量化及び小型化が可能であり、発光ダイオードによる車両用ライトユニットから外部への出射光量を確保しながら、太陽光による影響を抑制できる車両用ライトユニットを提供する。 車両用ライトユニットであって、前記車両用ライトユニットは、発光ダイオードと、前記発光ダイオードを支持する基板と、前記発光ダイオードからの光を直射光として投影する投影レンズとを備え、前記投影レンズは、透過率低下部を有しており、前記透過率低下部における前記発光ダイオードからの光の透過率は、前記投影レンズの他の部分よりも低い。

Description

車両用ライトユニット及びそれを備えた車両
 本発明は、車両用ライトユニット及びそれを備えた車両に関する。
 従来、ヘッドライト等の車両用ライトユニットとしては、例えば、プロジェクタ型の車両用ライトユニットや、パラボラ型の車両用ライトユニットが存在している。
 プロジェクタ型の車両用ライトユニットでは、光源からの光を、リフレクタによって反射させ、反射光を、リフレクタの前方に設置された投影レンズの手前で集光させる。その集光させた反射光を、投影レンズを介して、ライトユニットの前方に照射する。
 パラボラ型の車両用ライトユニットでは、光源を中心とし、且つ光源近傍に焦点を有する回転放物面を基準面として形成されたリフレクタを備え、光源からの光を、リフレクタによって、前方へ向けて平行光として反射させる。この反射光を、ライトユニットの前方に照射する。
 プロジェクタ型及びパラボラ型の車両用ライトユニットでは、リフレクタの内側に、光源を設置するためのスペースを確保する必要がある。また、リフレクタが小さくなると、ライトユニットからの照射光の配光制御が難しくなる。
 さらに、車両では、走行性能及びエネルギー効率の向上に対する要求が強い。そのため、車両用ライトユニットには、軽量であることが強く求められており、投影レンズ及びリフレクタは、一般的に、樹脂等の軽い材料で製造される。ところが、光源として用いられるHIDバルブやハロゲンバルブ等の発熱量が多いので、樹脂製のリフレクタが光源の近くに設置されると、光源からの熱の影響を受けてしまう。そのため、光源とリフレクタとの距離を確保しなければならない。
 これらの理由により、プロジェクタ型及びパラボラ型の車両用ライトユニットでは、ライトユニットの小型化が難しいという課題があった。
 車両では、車両内の限られたスペースの中に必要な機器を設置しなければならないため、軽量化とともに小型化に対する要求が強い。しかしながら、上述したように、プロジェクタ型及びパラボラ型の車両用ライトユニットでは、軽量化及び小型化の双方に対する要求を高いレベルで満足させることが難しかった。
 そこで、光源としてLED(発光ダイオード)を用いた車両用ライトユニットが提案されている(特許文献1)。特許文献1に係る車両用ライトユニットによれば、LEDからの光をレンズにより直接光として投影するので、リフレクタのために大きな設置スペースを確保する必要がない。また光源からの発熱の影響を考慮する必要がないので、投影レンズ、及び投影レンズのホルダを光源の近くに設置できる。従って、軽量化及び小型化の双方を高いレベルで満足させることができる。
特開2007-335301号公報
 ところで、車両の走行中や停車中には、太陽光が、車両用ライトユニットの内部に入射される可能性がある。例えば、走行中や停車中に、太陽光が、発光ダイオードから出射された光の経路と反対の経路を通って、車両用ライトユニットの内部に入射され、リフレクタや投影レンズの焦点や発光ダイオードの出射点等に集光されるおそれがある。
 特に、特許文献1に係るライトユニットでは、太陽光が入射した時に発光ダイオード又はその近傍に太陽光を集め易いという問題がある。なぜなら、プロジェクタ型及びパラボラ型の車両用ライトユニットでは、太陽光が入射した時にリフレクタを介して集光するため、光源又はその近傍に焦点が合い難いが、投影レンズが発光ダイオードの直接光を投影するライトユニットでは、リフレクタを介さずに集光するため、太陽光が入射した時に発光ダイオードやその近傍に焦点が合い易いからである。更に、発光ダイオードは、発光ダイオード自体の発光による発熱の少ない精密部品であるため、HIDバルブやハロゲンバルブ等の発熱量の大きな光源と比較すると、太陽光による影響を受け易いという問題もある。
 太陽光がレンズに入射しないように、レンズを車両の内側に配置することも考えられるが、そのためにライトユニットが大きくなってしまい、車両が大型化してしまう可能性があり、限られたスペースの中に必要な機器を設置しなければならない車両では好ましくない。
 本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、小型化が可能であり、発光ダイオードによる車両用ライトユニットから外部への出射光量を確保しながら、太陽光による影響を抑制できる車両用ライトユニット、及びそれを備えた車両を提供することである。
 本発明は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
 (1) 車両用ライトユニットであって、
 前記車両用ライトユニットは、
発光ダイオードと、
前記発光ダイオードを支持する基板と、
前記発光ダイオードからの光を直射光として投影する投影レンズと
を備え、
 前記投影レンズは、透過率低下部を有しており、前記透過率低下部における前記発光ダイオードからの光の透過率は、前記投影レンズの他の部分よりも低い。
 (1)の構成によれば、発光ダイオードからの光を直接光として投影する投影レンズが、透過率低下部を有しており、透過率低下部における発光ダイオードの光の透過率が、投影レンズの他の部分よりも低い。従って、投影レンズの一部で光の透過率が低下する。これにより、発光ダイオードによる車両用ライトユニットから外部への出射光量を確保しながら、太陽光による影響を抑制できる。
 また、投影レンズの一部により太陽光の影響を低減するので、太陽光の影響を避けるためにレンズを車両の内側に設置する必要がなく、また透光率を低下させるための部材をレンズと別体で設置する必要もない。これにより、ライトユニットの小型化を実現できる。
 さらに、投影レンズに透過率低下部が設けられるので、発光ダイオードに比較的近い位置で、外部への出射光量及び内部への入射光量を調整でき、調整の精度を向上させることができる。本発明の車両用ライトユニットは、ヘッドライトに好適に用いられ得る。
 (2) (1)の車両用ライトユニットであって、
 前記透過率低下部は、前記投影レンズにおいて前記発光ダイオードの直接光の光軸が通過する位置と異なる位置に設けられている。
 (2)の構成によれば、指向性の強い発光ダイオードの直接光の光軸が、投影レンズの透過率低下部と異なる位置を通過するので、発光ダイオードによる車両用ライトユニットから外部への出射光量を更に確保することができる。一方、太陽光は広範囲から投影レンズへ入射するので、透過率低下部が発光ダイオードの直接光の光軸以外の位置に設けられていても、太陽光の入射光量の削減効果を充分に得ることができる。
 なお、本発明において、光軸とは、光源と照射光の最大照度部の中心とを通過する直線である。照射光の最大照度部の中心は、光源の前方にスクリーンを設置して光源からスクリーンに対して照光することにより特定され得る。このスクリーン照度試験については、JIS D1619に規定の方法により行うことができる。また、本発明において、発光ダイオードの直接光とは、リフレクタやミラー等で反射せずに、発光ダイオードから直接、投影レンズに入射する光をいう。
 (3) (2)の車両用ライトユニットであって、
 前記透過率低下部は、前記発光ダイオードの直接光の光軸よりも上方に設けられている。
 (3)の構成によれば、太陽光は比較的上方から入射し易いので、上方からの太陽光の光量を低減することにより、より効率良く太陽光の影響を低減できる。また、発光ダイオードからの直接光を投影する投影レンズは、発光ダイオードを焦点とした配光を形成するので、透過率低下部が、発光ダイオードの直接光の光軸よりも上方に形成されることにより、周囲への眩輝(glare)を抑えることができる。さらに、太陽光は、発光ダイオードの光軸の真正面から入射するよりも、発光ダイオードの光軸に対して傾斜した方向から入射し易い。そのため、投影レンズの上方に透過率低下部を設けることにより、太陽光の透過範囲における透過率低下部の割合を、発光ダイオードの透過範囲における透過率低下部の割合よりも大きくすることができる。その結果、太陽光による影響を更に低減することができる。
 (4) (1)~(3)のいずれか1の車両用ライトユニットであって、
 前記透過率低下部は、前記投影レンズにおいて前記発光ダイオードからの直接光が通過する位置に設けられている。
 (4)の構成によれば、透過率低下部が発光ダイオードからの直接光が通過する位置に設けられる。従って、比較的小さな投影レンズを用いて、発光ダイオードによる車両用ライトユニットから外部への出射光量を確保しながら、太陽光による影響を抑制することができ、車両用ライトユニットを、より小型化することができる。
 (5) (4)の車両用ライトユニットであって、
 前記透過率低下部は、前記投影レンズの前記発光ダイオード側の面において前記発光ダイオードからの直接光が通過する位置に設けられている。
 投影レンズでは、発光ダイオード側の面の曲率が、発光ダイオードの反対側の面の曲率よりも小さい。従って、(5)の構成によれば、投影レンズの上下方向において同じ高さまで透過率低下部を形成する際に、処理範囲を小さくできる。
 (6) (4)の車両用ライトユニットであって、
 前記透過率低下部は、前記投影レンズの前記発光ダイオードと反対側の面において前記発光ダイオードからの直接光が通過する位置に設けられている。
 投影レンズ内では上下方向に中心から離れる方向に光が出射される。従って、(6)の構成によれば、光の投影範囲を同じにする場合、上下方向の処理範囲を短くできる。
 (7) (4)の車両用ライトユニットであって、
 前記透過率低下部は、前記投影レンズの内部において前記発光ダイオードからの直接光が通過する位置に設けられている。
 (7)の構成によれば、投影レンズ内に透過率低下部が設けられているので、透過率低下部に対する外気や水分等の影響を抑制できる。
 (8) (1)~(7)のいずれか1の車両用ライトユニットであって、
 前記発光ダイオードは、平坦面を有するチップ状であり、
 前記投影レンズは、前記発光ダイオードの前記平坦面から垂直方向に延びる前記発光ダイオードの直接光の光軸が通過する位置に設置されている。
 (8)の構成によれば、発光ダイオードから投影レンズへの入射光の光量を効率良く確保することができる。その結果、発光ダイオードによる車両用ライトユニットから外部への出射光量を確保しながら、太陽光による影響を抑制できる。
 (9) (1)~(8)のいずれか1の車両用ライトユニットであって、
 前記車両用ライトユニットは、前記車両用ライトユニットが車両に設置された時に車体表面に露出し、且つ前記発光ダイオードの直接光の光軸が通過するアウターカバーを備えており、
 前記投影レンズは、前記発光ダイオードの直接光の光軸方向において、前記発光ダイオードと前記アウターカバーとの間に位置する。
 (9)の構成によれば、アウターカバーよりも発光ダイオード側に位置する投影レンズに透過率低下部が設けられており、発光ダイオードに比較的近い位置で、外部への出射光量及び内部への入射光量を調整でき、調整の精度を向上させることができる。
 (10) (1)~(9)のいずれか1の車両用ライトユニットであって、
 前記発光ダイオードからの出射光を屈折させることにより前記出射光の幅を狭める前記投影レンズに、前記透過率低下部が設けられている。
 前記発光ダイオードからの出射光を屈折させることにより前記出射光の幅を狭める前記投影レンズは、太陽光が入射した際に発光ダイオード又はその近傍に集光し易いが、(10)の構成によれば、投影レンズに透過率低下部が設けられており、投影レンズの一部により太陽光の影響を低減する。従って、発光ダイオードによる車両用ライトユニットから外部への出射光量を確保しながら、太陽光による影響を抑制できる。
 (11) (1)~(10)のいずれか1の車両用ライトユニットであって、
 前記車両用ライトユニットは、リーン姿勢で旋回する車両に設置され、
 前記発光ダイオードは、前記車両の直立状態での照光範囲が水平方向よりも上方の空間を含むように構成され、且つ前記車両のリーン角に応じて点灯する。
 車両の直立状態での車両用ライトユニットの照光範囲が水平方向よりも上方の空間を含むので、直立状態では、上方からの太陽光が投影レンズに入射し易い状態が生じ易い。従って、(11)の構成によれば、透過率低下部による太陽光の低減効果を効果的に生じさせることができる。
 (12) 車両であって、
 前記車両は、(1)~(11)のいずれか1の車両用ライトユニットを備える。
 (12)の構成によれば、前記車両用ライトユニットを備えるので、車体の小型化を図りことができ、発光ダイオードによる車両用ライトユニットから外部への出射光量を確保しながら、太陽光による影響を抑制できる。
 この発明の上述の目的およびその他の目的、特徴、局面および利点は、添付図面に関連して行われる以下のこの発明の実施形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
 本発明によれば、軽量化及び小型化が可能であり、発光ダイオードによる車両用ライトユニットから外部への出射光量を確保しながら、太陽光による影響を抑制できる。
本発明の実施形態に係る自動二輪車を模式的に示す正面図である。 図1に示す車両用ライトユニットを模式的に示す断面図である。 (a)は、車両用ライトユニットを模式的に示す平面図であり、(b)は、その正面図であり、(c)は、その横断面図である。 (a)~(d)は、それぞれ変形例に係る車両用ライトユニットを模式的に示す平面図である。 (a)、(b)は、それぞれ変形例に係る車両用ライトユニットを模式的に示す横断面図である。 (a)~(c)は、車両用ライトユニットにおける発光ダイオードからの出射光の様子を模式的に示す横断面図である。 車両用ライトユニットにおける太陽光及び発光ダイオードからの出射光の様子を模式的に示す横断面図である。
 図1は、本発明の実施形態に係る自動二輪車を模式的に示す正面図である。
 自動二輪車10は、リーン姿勢で旋回する車両である。リーン姿勢で旋回する車両は、特に限定されず、例えば、自動二輪車、自動三輪車、スノーモービル、ATV(全地形走行車)等の鞍乗型車両が挙げられる。なお、以下の説明では、「前後」は、車両の進行方向を基準とし、「上下」は、車両の上下方向を基準とし、「左右」は、運転者を基準とする。
 自動二輪車10は、ハンドル12を備えている。ハンドル12の車幅方向左部分には、操作スイッチ15が設置されている。操作スイッチ15には、ビーム切換スイッチ及びフラッシャスイッチ(図示せず)が含まれている。ハンドル12の車幅方向の中央部分には、ステアリング軸(図示せず)が固定されている。ステアリング軸は、ヘッドパイプ(図示せず)を挿通して、下方に延びている。ステアリング軸の下端側には、フロントフォーク17が設置されている。フロントフォーク17の下端側には、前輪16が回転可能に支持されている。ヘッドパイプは、車体フレームを構成する部材である。本発明において、車体フレームは、特に限定されず、従来公知の構成を採用することができる。
 フロントカバー18は、ステアリング軸が挿通されたヘッドパイプの前側を覆っている。フロントカバー18の前面側における車幅方向の中央部分には、メインヘッドライト11が設置されている。メインヘッドライト11は、ハイビーム光源11H(走行用ヘッドライト)と、ロービーム光源11L(すれ違い用ヘッドライト)とを備えている。ハイビーム光源11Hは、自動二輪車10の前方に対して、水平方向又は水平方向より上方に照光する。ロービーム光源11Lは、自動二輪車10の前方に対して、水平方向よりも下方に照光する。
 ハイビーム光源11H及びロービーム光源11Lは、運転者によるビーム切換スイッチ15Bに対する操作内容に応じて、何れか一方のみが点灯するように構成されている。
 自動二輪車10は、サブヘッドライト40を備えている。サブヘッドライト40は、2つの配光可変型サブヘッドライトユニット40L、40Rからなる。サブヘッドライトユニット40L、40Rは、車幅方向の各側に設置されている。
 サブヘッドライトユニット40Lは、複数のライトユニット41(41La、41Lb、41Lc)を備えている。ライトユニット41(41La、41Lb、41Lc)は、車幅方向の中央側から左上側に向けて順に並んでおり、車幅方向左外方且つ前方に対して照光する。また、ライトユニット41La、41Lb、41Lcの照光範囲は、車幅方向の中央側から左上側に向けて順に並んでおり、互いに重畳している。
 サブヘッドライトユニット40Rは、複数のライトユニット41(41Ra、41Rb、41Rc)を備えている。ライトユニット41(41Ra、41Rb、41Rc)は、車幅方向の中央側から右上側に向けて順に並んでおり、車幅方向右外方且つ前方に対して照光する。また、ライトユニット41Ra、41Rb、41Rcの照光範囲は、車幅方向の中央側から右上側に向けて順に並んでおり、互いに重畳している。
 ライトユニット41(41La~41Lc、41Ra~41Rc)の光軸は固定されており、リーン角に応じて移動しない。なお、自動二輪車10におけるライトユニット41(41La~41Lc、41Ra~41Rc)の並び方は、本発明の一例であり、本発明は、この例に限定されない。
 また、自動二輪車10の車幅方向の各側には、方向指示器としてのフラッシャ14L、14Rが設置されている。フラッシャ14L、14Rは、運転者によるフラッシャスイッチ15Fに対する操作内容に応じて、何れか一方が点灯するように構成されている。
 車幅方向において、自動二輪車10の左側に位置する複数のライトユニット41(41La、41Lb、41Lc)は、メインヘッドライト11とフラッシャ14Lとの間に設置されている。自動二輪車10の右側に位置する複数のライトユニット41(41Ra、41Rb、41Rc)は、メインヘッドライト11とフラッシャ14Rとの間に設置されている。なお、本発明において、車幅方向におけるライトユニットとフラッシャとの位置関係は、特に限定されず、例えば、ライトユニットがフラッシャよりも車幅方向外側に設置されていてもよい。
 また、複数のライトユニット41(41La、41Lb、41Lc)は、メインヘッドライト11及びフラッシャ14Lよりも上方に設置されている。複数のライトユニット41(41Ra、41Rb、41Rc)は、メインヘッドライト11及びフラッシャ14Rよりも上方に設置されている。
 車幅方向左側に設置された複数のライトユニット41(41La~41Lc)は、自動二輪車10の前方且つ左側方に対して照光する。車幅方向右側に設置された複数のライトユニット41(41Ra~41Rc)は、自動二輪車10の前方且つ右側方に対して照光する。
 自動二輪車10の直立状態における各ライトユニット41の照光範囲は、水平方向よりも上方の空間を含む。また、自動二輪車10は、自動二輪車10のリーン角を検出するための検出部(例えば、リーン角検出センサ等)、又はリーン角の算出に要する変数(例えば、ヨーレート、車速等)を検出するための検出部(例えば、ヨーレートセンサ、車速センサ等)を備えている。さらに、自動二輪車10は、検出部による検出結果からリーン角を取得し、リーン角に応じて各ライトユニット41を点灯させる。
 具体的には、各ライトユニット41は、車幅方向の上下方向における異なる位置に対して光を照射するように設置されている。また、各ライトユニット41には、リーン角と対比するための基準値が設定されている。ライトユニット41が光を照射する位置が上方であるほど、ライトユニット41に設定された基準値が大きい。従って、自動二輪車10が左傾斜してリーン角が増大する過程においては、先ず、ライトユニット41Laが点灯し、次に、ライトユニット41Lbが点灯し、最後に、ライトユニット41Lcが点灯する。一方、自動二輪車10が左へのリーン姿勢から直立状態に復帰する過程においては、先ず、ライトユニット41Lcが消灯し、次に、ライトユニット41Lbが消灯し、最後に、ライトユニット41Laが消灯する。
 本実施形態では、ライトユニット41が、サブヘッドライトユニット40L,40Rに取り付けられる場合について説明するが、本発明は、この例に限定されず、メインヘッドライト11のハイビーム光源11H及び/又はロービーム光源11Lとして、本発明のライトユニットを採用できる。なお、本発明のライトユニットは、主に車両の運転者の視界を確保するためのライト(サブヘッドライト、メインヘッドライト等)に限定されず、主に周囲の車両等に自車の存在を認識させるためのライト(フラッシャ等)にも採用できる。但し、本発明のライトユニットは、太陽光の影響を抑制しつつ、充分な出射光量を得ることができるので、主に車両の運転者の視界を確保するためのライトとして好適に用いることができる。更に、車両の直立状態においてサブヘッドライトの照光範囲は水平方向よりも上方の空間を含むので、太陽光の影響を受け易いが、本発明のライトユニットによれば、太陽光の影響を低減しつつ、充分な出射光量を得ることができるので、本発明のライトユニットは、サブヘッドライトとして好適に用いることができる。
 図2は、図1に示す車両用ライトユニットを模式的に示す断面図である。
 ライトユニット41は、フロントカバー18の開口18c内に設置されている。フロントカバー18の開口18cから、ライトユニット41のアウターカバー48が露出している。アウターカバー48は、樹脂製である。アウターカバー48の外表面48aは、図2に示すように、フロントカバー18の外表面18aに沿った形状を有している。従って、洗車等が容易であり、走行時の空気抵抗を低減できる。これに対し、後述する投影レンズ44の外表面44aは、出射光DLの配光を適切に作るために形状が定められるので、フロントカバー18の外表面18aに沿った形状を有していない。このように、アウターカバー48は、投影レンズ44と異なるものである。
 ライトユニット41は、アウターカバー48と接合されるケーシング45を備えている。ケーシング45は、フロントカバー18の内側に位置している。アウターカバー48とケーシング45とが接合されることにより、アウターカバー48とケーシング45との間に、内部空間49が形成されている。ケーシング45は、金属製からなり、内部空間49の外側に金属製の放熱フィン46を備えている。
 ライトユニット41は、発光ダイオード42、基板43及び投影レンズ44を備えている。発光ダイオード42、基板43及び投影レンズ44は、内部空間49に位置している。基板43は、平板状を有しており、内部空間49内に立設されている。基板43の背面43bは、ケーシング45と接触している。これにより放熱性が確保されている。発光ダイオード42は、チップ状であり、基板43に支持されている。発光ダイオード42の背面42bは、基板43の表面43aと対向している。具体的には、発光ダイオード42の背面42bは、基板43の表面43aと面接触している。発光ダイオード42の光出射面42aは、平坦面であり、光出射面42aから垂直方向に光が照射される。
 発光ダイオード42の光出射面42aの光出射側には、光出射面42aと間隔G1を空けて、投影レンズ44が設置されている。投影レンズ44は、ケーシング45から内部空間49内に突出する支持部材47に支持されている。投影レンズ44は、発光ダイオード42の直接光DLの光軸LAが通過する位置に設置されている。なお、アウターカバー48も、発光ダイオード42の直接光DLの光軸LAが通過する位置に設置されている。投影レンズ44は、発光ダイオード42の直接光DLの光軸LA方向において、発光ダイオード42とアウターカバー48との間に位置している。
 投影レンズ44の外表面44aの曲率は、投影レンズ44の内表面44bの曲率よりも大きい。外表面44aは、発光ダイオード42と反対側の面であり、内表面44bは、発光ダイオード42側の面である。投影レンズ44は、図2に示すように、発光ダイオード42からの出射光(直接光DL)を屈折させ、これにより、出射光の幅を狭めている。投影レンズ44の外表面44aと、アウターカバー48との間には、間隔G2が空けられている。発光ダイオード42の直接光DLは、光軸LAに沿って、発光ダイオード42から、間隔G1、投影レンズ44、間隔G2、アウターカバー48の順に通過して、ライトユニット41の外部へ出射される。
 投影レンズ44の上側部44Uは、光軸LAよりも上方に位置する部分であり、上側部44Uにおける外表面44aに、透過率低下部50が設けられている。即ち、透過率低下部50は、光軸ALが通過する位置と異なる位置に設けられており、光軸ALよりも上方に設けられている。一方、投影レンズ44の下側部44Lは、光軸LAよりも下方に位置する部分であり、下側部44Lには、透過率低下部50が設けられていない。
 このように、本実施形態では、透過率低下部50が、投影レンズ44の外表面44aの一部に設けられている。但し、本発明は、この例に限定されず、透過率低下部50が、投影レンズ44の内表面44bの一部に設けられてもよい。即ち、本発明では、透過率低下部50は、投影レンズ44の表面の一部に設けることが可能であり、この場合、外表面44aに設けてもよく、内表面44bに設けてもよい。
 透過率低下部50は、図2に示すように、投影レンズ44において発光ダイオード42からの直接光DLが通過する位置に設けられている。即ち、投影レンズにおける発光ダイオード42からの直接光DLが通過する領域の一部に、透過率低下部50が設けられており、前記領域の残りの部分には、透過率低下部50が設けられていない。
 透過率低下部50における発光ダイオード42からの光の透過率は、投影レンズ44の他の部分よりも低い。
 透過率低下部50は、赤外線カットコーティングが投影レンズ44の外表面44aに施されることにより形成されている。赤外線カットコーティングにより形成された透過率低下部50によれば、太陽光の集光熱を下げることができる。
 但し、本発明における透過率低下部は、この例に限定されず、例えば、以下の透過率低下部を採用することができる。
 透過率低下部は、ハーフミラーコーティングにより形成されてもよい。この場合、発光ダイオードによる車両用ライトユニットから外部への出射光量を比較的多く確保しつつ、太陽光の集光を抑制できる。
 透過率低下部は、半透明コーティングにより形成されてもよい。この場合、発光ダイオードによる車両用ライトユニットから外部への出射光量をある程度確保しつつ、太陽光の集光を抑制できる。また、太陽光の反射による眩輝(glare)の発生を防止できる。
 透過率低下部は、不透明コーティングにより形成されてもよい。この場合、不透明コーティングにより配光の形成が可能になる。投影レンズは発光ダイオードの比較的近くに位置し、且つコーティングによる透過率低下部の形状の制御は比較的容易であることから、精度良く、容易に配光形成を行うことができる。また、太陽光の抑制効果にも優れる。
 なお、これらの透過率低下部を形成するための材料としては、特に限定されず、従来公知の材料を用いることができる。
 また、透過率低下部50の形成方法は、コーティングに限定されず、例えば、投影レンズの着色等の方法により透過率低下部50を形成することができる。また、投影レンズ自体に、光の透過率を低下させるための加工を行い、その加工が施された領域を透過率低下部50としてもよい。例えば、投影レンズに粗化面を形成することにより、粗化面が形成された領域を透過率低下部50としてもよい。さらに、フィルムやシール等を貼り付けることにより、透過率低下部50を形成することが可能である。但し、透過率低下部50が透光可能である場合には、透過率低下部50をコーティング又は着色により形成することが好ましい。貼着のための材料(接着剤やシール基材等)による光の透過率の低減を防止できるので、発光ダイオードによる車両用ライトユニットから外部への出射光量をより多く確保できるからである。
 なお、HIDバルブやハロゲンバルブ等の光源では、発熱量が大きいため、直接レンズに対してコーティングすることが困難である。そのため、HIDバルブやハロゲンバルブ等を用いる場合には、投影レンズとは別に、シェードや入射規制部品を設置する必要が生じる。しかし、本発明では、光源として発光ダイオードを用いる。発光ダイオードは、熱影響が少ないため、樹脂製の投影レンズを採用できるとともに、投影レンズに、光の透過率を低下させるためのコーティングを行うことが可能となっている。
 図3(a)は、車両用ライトユニットを模式的に示す平面図であり、(b)は、その正面図であり、(c)は、その横断面図である。図3に示す車両用ライトユニットは、アウターカバー48を備えておらず、投影レンズ44とケーシング45とによってユニット化されている。なお、図3においては、図1及び図2における構成と同じ構成には、同じ符号を付している。
 ライトユニット41は、ケーシング45と、投影レンズ44とを備えている。投影レンズ44は、ケーシング45の外縁に形成された凹状の接合部45aに嵌め込まれている。このように、投影レンズ44にケーシング45が接合されることにより、ケーシング45と投影レンズ44との間に、内部空間49が形成されている(図3(a)、(c))。ケーシング45の外側には、放熱フィン46が設けられている。内部空間49では、基板43が立設されており、基板43にチップ状の発光ダイオード42が支持されている(図3(a)、(c))。発光ダイオード42の出射光側に、発光ダイオード42と間隔G1を空けて、投影レンズ44が設置されている。投影レンズ44の外表面44aには、透過率低下部50が設けられている。
 投影レンズ44は、正面視矩形状を有している(図3(b))。透過率低下部50は、光軸LAと異なる位置に形成されている。透過率低下部50は、光軸LAよりも上側を覆っており、光軸LAよりも左右に位置するほど、透過率低下部50の上下方向の幅が広がっている(図3(b))。なお、図2に示すライトユニット41についても、図3(b)に示す透過率低下部50と同形状の透過率低下部50を有している。
 上述した実施形態では、透過率低下部50が、図3(b)に示す正面視形状を有する場合について説明したが、本発明は、この例に限定されず、例えば、以下のような形状を有していてもよい。
 図4(a)~(d)は、それぞれ変形例に係る車両用ライトユニットを模式的に示す平面図である。なお、図4においては、図1~図3における構成と同じ構成には、同じ符号を付している。
 図4(a)に示す例では、投影レンズ44の外表面44aのうち、光軸LAよりも上側に、左右方向に延びる帯状の透過率低下部50が形成されている。
 図4(b)に示す例では、投影レンズ44の外表面44aのうち、光軸LAよりも上側及び下側の各々に、左右方向に延びる帯状の透過率低下部50が形成されている。
 図4(c)に示す例では、投影レンズ44の多角形(矩形状)の外表面44aのうち、外表面44aの各隅に、透過率低下部50が形成されている。光軸LAの通過位置は、透過率低下部50が形成されていない領域になっている。透過率低下部50が形成されていない領域は、多角形(矩形状)の外表面44aの各辺の中央部分まで達している。
 図4(d)に示す例では、投影レンズ44の多角形(矩形状)の外表面44aのうち、光軸LAよりも上側に位置する各隅に、透過率低下部50が形成されている。光軸LAの通過位置は、透過率低下部50が形成されていない領域になっている。透過率低下部50が形成されていない領域は、光軸LAよりも下側では、外表面44aの外縁まで達しており、光軸LAよりも上側では、多角形(矩形状)の外表面44aの各辺の中央部分まで達している。
 図3(b)及び図4(a)~(d)のいずれの例においても、外表面44aにおける光軸LAの左上側及び右上側に、透過率低下部50が形成されている。また、光軸LAの左右両側における外表面44aの外縁には、透過率低下部50が形成されていない領域が存在している。しかし、本発明において、透過率低下部50の形状は、特に限定されない。例えば、透過率低下部50が透光可能である場合には、光軸LAの位置に透過率低下部を形成することも可能である。
 なお、図2に示すアウターカバー48を有するライトユニット41の投影レンズ44においても、図3(b)及び図4(a)~(d)に示す形状を有する透過率低下部50が形成されていてもよく、図3(b)及び図4(a)~(d)に示す形状以外の形状を有する透過率低下部50が形成されていてもよい。
 図5(a)、(b)は、それぞれ変形例に係る車両用ライトユニットを模式的に示す横断面図である。なお、図5においては、図1~図3における構成と同じ構成には、同じ符号を付している。また、図5では、ケーシング45の接合部45a、及び投影レンズ44の形状を除いて、図1~図3に示す例と同じであるから、ここでは、ケーシング45の接合部45a、及び投影レンズ44の形状について説明することとし、その他については、説明を省略する。
 図5(a)に示す例では、ケーシング45の投影レンズ44側の開口が広がっており、その位置に接合部45aが形成されている。接合部45aは、投影レンズ44の外周に形成されたフランジ部44cの発光ダイオード42側の面と接触する部分と、フランジ部44cの外側周面と接触する部分とからなる。投影レンズ44のフランジ部44cがケーシング45の接合部45aに嵌め込まれることにより、投影レンズ44がケーシング45に接合される。
 図5(b)に示す例では、ケーシング45の投影レンズ44側の端部が外方に広がることにより、フランジ状の接合部45aが形成されている。投影レンズ44のフランジ部44cと、ケーシング45のフランジ状の接合部45aとが、面接触で接合されている。
 なお、本発明において、ケーシング45と投影レンズ44との接合態様は、特に限定されない。
 図6(a)~(c)は、車両用ライトユニットにおける発光ダイオードからの出射光の様子を模式的に示す横断面図である。なお、図6においては、図1~図3における構成と同じ構成には、同じ符号を付している。また、図6では、透過率低下部50の位置を除いて、図1~図3に示す例と同じであるから、ここでは、透過率低下部50の位置について説明することとし、その他については、説明を省略する。
 図6(a)では、透過率低下部50が、投影レンズ44の外表面44aに形成されている。図6(b)では、透過率低下部50が、投影レンズ44の内部に形成されている。図6(c)では、透過率低下部50が、投影レンズ44の内表面44bに形成されている。図(a)~(c)のいずれにおいても、透過率低下部50は、発光ダイオード42からの直接光DLが通過する位置に形成されている。
 投影レンズ44は、発光ダイオード42からの直接光DL(出射光)を屈折させることにより、直接光DLの幅を狭くする。投影レンズ44の外表面44aの曲率は、投影レンズ44の内表面44bの曲率よりも大きい。そのため、投影レンズ44のうち、透過率低下部50に覆われる部分の高さH1~H3は、H1<H2<H3である。
 従って、透過率低下部50の幅(面積)を同じにする場合、図6(a)に示すように、透過率低下部50を投影レンズ44の外表面44aに形成する方が、透過率低下部50に覆われる部分の高さHを短くすることができ、発光ダイオード42による車両用ライトユニット41から外部への出射光量を確保し易い。
 一方、透過率低下部50に覆われる部分の高さH1~3を同じにするのであれば、図6(c)に示すように、透過率低下部50を投影レンズ44の内表面44bに形成する方が、透過率低下部50の幅(面積)を少なくすることができ、透過率低下部50の形成に用いる材料の使用量を少なくできる。
 図7は、車両用ライトユニットにおける太陽光及び発光ダイオードからの出射光の様子を模式的に示す横断面図である。
 基板43に支持されたチップ状の発光ダイオード42からの光の出射方向上に投影レンズ44が位置し、透過率低下部50は、投影レンズ44の外表面44aに形成されている。発光ダイオード42からの直接光は、投影レンズ44の内表面44bから投影レンズ44に入射して外表面44aから外方に至る。太陽光は、発光ダイオード42の直接光の出射方向と異なる方向から、投影レンズ44に入射する。
 この場合、SL2/(SL1+SL2)>DL2(DL1+DL2)の関係が成立する。なお、SL1は、透過率低下部50が形成されていない領域を通過する発光ダイオード42の直接光を示す。また、SL2は、透過率低下部50を通過する太陽光の範囲を示す。また、DL1は、透過率低下部50が形成されていない領域を通過する発光ダイオード42の直接光を示す。さらに、DL2は、透過率低下部50を通過する発光ダイオード42の直接光を示す。上式に示すように、車両用ライトユニット41によれば、太陽光による影響を抑制しつつ、ライトユニット41の出射光量を確保できる。
 以上、車両用ライトユニット41によれば、発光ダイオード42からの光を直接光として投影する投影レンズ44が、透過率低下部50を有している。従って、投影レンズ44の一部で光の透過率が低下する。これにより、発光ダイオードによる車両用ライトユニットから外部への出射光量を確保しながら、太陽光による影響を抑制できる。また、投影レンズ44の一部により太陽光の影響を低減するので、太陽光の影響を避けるためにレンズを車両の内側に設置する必要がなく、また透光率を低下させるための部材をレンズと別体で設置する必要もない。これにより、ライトユニットの小型化を実現できる。さらに、投影レンズ44に透過率低下部50が設けられるので、発光ダイオード42に比較的近い位置で、外部への出射光量及び内部への入射光量を調整でき、調整の精度を向上させることができる。
 また、指向性の強い発光ダイオード42の直接光DLの光軸LAが、投影レンズ44の透過率低下部50と異なる位置を通過するので、発光ダイオード42による車両用ライトユニット41から外部への出射光量を更に確保することができる。一方、太陽光は広範囲から投影レンズ44へ入射するので、透過率低下部50が発光ダイオード42の直接光DLの光軸LA以外の位置に設けられていても、太陽光の入射光量の削減効果を充分に得ることができる。
 また、透過率低下部50が、投影レンズ44の上側部44Uに形成されているので、上方からの太陽光の光量を低減することにより、より効率良く太陽光の影響を低減でき、周囲への眩輝(glare)を抑えることができる。更に、図7に示したように、太陽光の透過範囲における透過率低下部の割合[SL2/(SL1+SL2)]を、発光ダイオード42の透過範囲における透過率低下部の割合[DL2/(DL1+DL2)]よりも大きくすることができる。その結果、太陽光による影響を更に低減することができる。
 さらに、透過率低下部50が発光ダイオード42からの直接光DLが通過する位置に設けられるので、比較的小さな投影レンズ44を用いて、発光ダイオード42による車両用ライトユニット41から外部への出射光量を確保しながら、太陽光による影響を抑制することができ、車両用ライトユニット41を、より小型化することができる。
 本実施形態では、ライトユニット41が自動二輪車10に設置される場合について説明したが、本発明における車両は、自動二輪車に限定されない。また、本発明における車両は、リーン姿勢で旋回する車両に限定されない。
 但し、リーン姿勢で旋回する車両では、運転者の体重移動により車体の姿勢が制御される等の理由により、車体の軽量化及び小型化に対する要求が極めて強く、本発明のライトユニットは、車体の軽量化及び小型化の観点から非常に有用である。従って、本発明のライトユニットは、リーン姿勢で旋回する車両に好適に用いられ得る。
10 自動二輪車(リーン姿勢で傾斜する車両)
11 メインヘッドライト
11H ハイビーム光源
11L ロービーム光源
12 ハンドル
14L、14R フラッシャ
15 操作スイッチ
16 前輪
17 フロントフォーク
18 フロントカバー
 18a 外表面
 18c 開口
40 サブヘッドライト
40L、40R サブヘッドライトユニット
41(41La、41Lb、41Lc、41Ra、41Rb、41Rc) ライトユニット
42 発光ダイオード
 42a 光出射面
 42b 背面
43 基板
 43a 表面
 43b 背面
44 投影レンズ
 44a 外表面
 44b 内表面
45 ケーシング
 45a 接合部
46 放熱フィン
47 支持部材
48 アウターカバー
 48a 外表面
49 内部空間
50 透過率低下部

Claims (12)

  1.  車両用ライトユニットであって、
     前記車両用ライトユニットは、
    発光ダイオードと、
    前記発光ダイオードを支持する基板と、
    前記発光ダイオードからの光を直射光として投影する投影レンズと
    を備え、
     前記投影レンズは、透過率低下部を有しており、前記透過率低下部における前記発光ダイオードからの光の透過率は、前記投影レンズの他の部分よりも低い。
  2.  請求項1に記載の車両用ライトユニットであって、
     前記透過率低下部は、前記投影レンズにおいて前記発光ダイオードの直接光の光軸が通過する位置と異なる位置に設けられている。
  3.  請求項2に記載の車両用ライトユニットであって、
     前記透過率低下部は、前記発光ダイオードの直接光の光軸よりも上方に設けられている。
  4.  請求項1~3のいずれか1に記載の車両用ライトユニットであって、
     前記透過率低下部は、前記投影レンズにおいて前記発光ダイオードからの直接光が通過する位置に設けられている。
  5.  請求項4に記載の車両用ライトユニットであって、
     前記透過率低下部は、前記投影レンズの前記発光ダイオード側の面において前記発光ダイオードからの直接光が通過する位置に設けられている。
  6.  請求項4に記載の車両用ライトユニットであって、
     前記透過率低下部は、前記投影レンズの前記発光ダイオードと反対側の面において前記発光ダイオードからの直接光が通過する位置に設けられている。
  7.  請求項4に記載の車両用ライトユニットであって、
     前記透過率低下部は、前記投影レンズの内部において前記発光ダイオードからの直接光が通過する位置に設けられている。
  8.  請求項1~7のいずれか1に記載の車両用ライトユニットであって、
     前記発光ダイオードは、平坦面を有するチップ状であり、
     前記投影レンズは、前記発光ダイオードの前記平坦面から垂直方向に延びる前記発光ダイオードの直接光の光軸が通過する位置に設置されている。
  9.  請求項1~8のいずれか1に記載の車両用ライトユニットであって、
     前記車両用ライトユニットは、前記車両用ライトユニットが車両に設置された時に車体表面に露出し、且つ前記発光ダイオードの直接光の光軸が通過するアウターカバーを備えており、
     前記投影レンズは、前記発光ダイオードの直接光の光軸方向において、前記発光ダイオードと前記アウターカバーとの間に位置する。
  10.  請求項1~9のいずれか1に記載の車両用ライトユニットであって、
     前記発光ダイオードからの出射光を屈折させることにより前記出射光の幅を狭める前記投影レンズに、前記透過率低下部が設けられている。
  11.  請求項1~10のいずれか1に記載の車両用ライトユニットであって、
     前記車両用ライトユニットは、リーン姿勢で旋回する車両に設置され、
     前記発光ダイオードは、前記車両の直立状態での照光範囲が水平方向よりも上方の空間を含むように構成され、且つ前記車両のリーン角に応じて点灯する。
  12.  車両であって、

     前記車両は、請求項1~11のいずれか1に記載の車両用ライトユニットを備える。
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