WO2013115135A1

WO2013115135A1 - 表示装置

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Publication number: WO2013115135A1
Application number: PCT/JP2013/051770
Authority: WO
Inventors: 滋規田中; 良信平山; 柳　俊洋
Original assignee: シャープ株式会社
Priority date: 2012-02-02
Filing date: 2013-01-28
Publication date: 2013-08-08
Also published as: US20150029756A1

Abstract

　フレーム（８）は、ベゼル（９）内部で面光源装置（１０ａ）を取り囲み、液晶パネル（１０ｂ）が載置される枠部（８ｂ）と、ベゼル（９）のスリットに嵌入して液晶パネル（１０ｂ）の側面に対向し、液晶パネル（１０ｂ）の側面に対向する面が、ベゼル（９）において液晶パネル（１０ｂ）の側面と対向する面よりも液晶パネル（１０ｂ）に近い位置にある絶縁部（８ａ）とからなる。

Description

表示装置

　本発明は、表示装置に関する。

　ノート型パーソナルコンピュータ、携帯型情報端末（ＰＤＡ；Personal Data Assistant）、携帯ゲーム機器、および携帯電話等の携帯型情報機器は、近年広く普及しつつある。これらの携帯型情報機器には、ディスプレイとして液晶表示装置が広く利用されている。液晶表示装置は、基本的にはバックライト部と液晶表示素子部とから構成されており、バックライト部としての面光源装置と、液晶表示素子部としての液晶パネルとを有している。

　液晶表示装置では、液晶表示装置の組み立ての容易化、ならびに面光源装置の発熱対策等の理由から、ＳＵＳ、アルミニウム、およびブリキ等の金属材料からなるベゼルに面光源装置および液晶パネルを格納しているケースが多い。この際、液晶パネルのガラス板等の側面に配線部材が出ている場合があり、この場合は配線部材と、金属製のベゼルとが接触することで電気的な短絡（ショート）が起こり、表示品位に悪影響を及ぼす虞がある。また、液晶パネルのガラス板を保護することが望まれる。

　そこで、上記の問題を回避するために、液晶表示装置において液晶パネルが載置されるフレームを利用して、液晶パネルとベゼルとの間を絶縁する方法がある。液晶パネルが載置されるフレームは、一般的にポリカーボネート（ＰＣ）、およびポリメタクリル酸メチル樹脂（ＰＭＭＡ）等の樹脂材料からなるフレームであり、面光源装置を囲むようにしてベゼル内に配置され、その上に液晶パネルが載置される。液晶パネルとベゼルとの間を絶縁するフレームを設けた液晶表示装置の部分断面図を図７に示す。

　図７に示すように、フレーム２８はリブ状の絶縁部２８ａを有する形状をしており、絶縁部２８ａがベゼル２９と液晶パネル３０ｂとの間に介在するようにフレーム２８を配置する。これによって、液晶パネル３０ｂの配線部材と、ベゼル２９とが接触することを避けることができると共に、液晶パネル３０ｂのガラス板を保護することができる。

　しかしながら、フレーム２８の絶縁部２８ａを利用して液晶パネル３０ｂとベゼル２９とを絶縁する方法では、ベゼル厚、フレーム厚、および各部材間のクリアランスが必要であり、液晶表示装置２１の額縁（液晶表示装置２１の表示領域以外の領域）の幅が広くなってしまう。

　そこで、特許文献１には、フレームを利用しないで液晶パネルとベゼルとを絶縁する方法が開示されている。図８に、特許文献１に開示されている液晶表示装置の部分断面図を示す。

　図８に示すように、特許文献１に開示されている液晶表示装置３１では、液晶パネル４０ｂを載置するフレーム３８の下に、絶縁性を持つ薄いシート３３を液晶表示装置３１の底面積よりも広めに用意し、そのシート３３の少なくとも一辺を折り返して、液晶パネル４０ｂの側面に露出した配線部材を覆うようにしている。これによって、液晶パネル４０ｂの配線部材とベゼル３９との間で電気的な短絡が生じることを妨げることができると共に、液晶表示装置３１の狭額縁化を図ることができる。

日本国公開特許公報「特開２０１０－１３４１２０号公報（２０１０年６月１７日公開）」

　特許文献１に開示されている方法では、絶縁性を持つ薄いシート３３を折り返した部分が液晶パネル４０ｂの側面を覆うようにしているが、一般的に液晶パネル４０ｂの厚さは数ｍｍ厚であるため、シート３３を数ｍｍの幅だけ折り曲げる必要がある。しかし、厚さ０．１ｍｍ以下のシート３３を折り曲げることは容易ではなく、作業性が極めて悪く製造コストが増加すると考えられる。また、シートであるため、折り曲げたシートの先端部（図８中の領域Ａ）が曲がる可能性が高く、液晶パネル４０ｂを組立てる際にシート３３を噛み込む等の不具合が発生する虞がある。これらの問題は、液晶表示装置だけでなく他の表示装置においても生じ得る問題である。

　そこで、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、より改良された形態で狭額縁化を図ることができる表示装置を提供することにある。

　本発明の一態様に係る表示装置は、上記の課題を解決するために、面光源装置と、表示パネルと、上記面光源装置および上記表示パネルを格納する金属製のベゼルであって、側面に複数のスリットが設けられたベゼルと、上記ベゼル内部で上記面光源装置を取り囲む枠部であって、上記表示パネルが載置され、上記面光源装置の上部に上記表示パネルを保持するための枠部と、上記枠部の外縁部に形成された複数の絶縁部であって、各上記スリットに個別に嵌入し、上記表示パネルの側面に対向し、上記表示パネルの側面に対向する面が、上記ベゼルにおいて上記表示パネルの側面と対向する面よりも上記表示パネルに近い位置にある複数の絶縁部とからなるフレームとを備えていることを特徴としている。

　上記の構成によれば、表示パネルに対して、ベゼルの内壁面よりも絶縁部の内側面の方が近い位置にある。このため、ベゼルと表示パネルとの接触を防ぎ、ベゼルと表示パネルとの間を絶縁することが可能となる。ここで、フレームの絶縁部は、ベゼルのスリットに嵌入しているため、従来と比べてフレームの位置が変わらずに、ベゼルの外壁面（内壁面）が内側（ベゼル内部）にある。これによって表示装置の額縁の幅を狭くすることができる。

　特に、本発明の一態様に係る表示装置は、従来の表示装置と同じフレームを用いるだけで表示装置の狭額縁化を実現している。したがって、従来の表示装置と同じ構成部材で構成されているため、表示装置の組み立て作業も容易であるし、そのコストも安価に抑えることができる。このように、本発明の一態様では、より改良された形態で狭額縁化を図ることができる。

　本発明の他の目的、特徴、および優れた点は、以下に示す記載によって十分分かるであろう。また、本発明の利点は、添付図面を参照した次の説明で明白になるであろう。

　本発明の一態様に係る表示装置によれば、絶縁部によって、ベゼルと表示パネルとの接触を防ぎ、ベゼルと表示パネルとの間を絶縁することが可能となる。ここで、フレームの絶縁部は、ベゼルのスリットに嵌入しているため、従来と比べてフレームの位置が変わらずに、ベゼルの外壁面（内壁面）が内側（ベゼル内部）にある。これによって表示装置の額縁の幅を狭くすることができる。

　特に、本発明の一態様に係る表示装置は、従来の表示装置と同じ構成部材で構成されているため、表示装置の組み立て作業も容易であるし、そのコストも安価に抑えることができる。このように、本発明の一態様では、より改良された形態で狭額縁化を図ることができる。

本発明の一実施形態に係る液晶表示装置を示す部分断面図である。図中の（ａ）は、本発明の一実施形態に係るベゼルの斜視図であり、図中の（ｂ）は、本発明の一実施形態に係るベゼル内にフレームを配置した際の斜視図であり、図中の（ｃ）は、本発明の一実施形態に係るベゼル内に面光源装置を格納した際の斜視図であり、図中の（ｄ）は、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の斜視図である。図中の（ａ）は、本発明の一実施形態に係るフレームの絶縁部が形成されている部分の液晶表示装置の部分断面図であり、図中の（ｂ）は、本発明の一実施形態に係るフレームの絶縁部が形成されていない部分の液晶表示装置の部分断面図である。図中の（ａ）は、従来の液晶表示装置を示す部分断面図であり、図中の（ｂ）は、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置を示す部分断面図である。図中の（ａ）～（ｄ）は、本発明の一実施形態に係るフレームの絶縁部の配置例を示す図である。図中の（ａ）は、本発明の他の実施形態に係る液晶表示装置を示す部分断面図であり、図中の（ｂ）は、本発明の他の実施形態に係る液晶表示装置を変形した液晶表示装置を示す部分断面図であり、図中の（ｃ）は、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置を最終製品に組み込む際の配置図である。液晶パネルとベゼルとの間を絶縁するフレームを設けた従来の液晶表示装置の部分断面図である。従来の液晶表示装置を示す部分断面図である。

　本発明を以下の実施の形態により詳細に説明する。なお、以下の説明においては、同一の機能および作用を示す部材については、同一の符号を付し、説明を省略する。

　〔第１の実施形態〕
　本実施形態に係る表示装置としては、例えば液晶表示装置、およびＭＥＭＳ（Micro Electro Mechanical Systems）ディスプレイ等が挙げられる。以下の説明では、本実施形態に係る表示装置について、液晶表示装置を例に挙げて説明するが、本実施形態はこれに限定されるものではない。

　（液晶表示装置１の構成）
　本実施形態に係る液晶表示装置１の構成について、図１および図２を参照して説明する。図１は、液晶表示装置１を示す部分断面図である。図２中の（ａ）は、ベゼル９の斜視図であり、（ｂ）は、ベゼル９内にフレーム８を配置した際の斜視図であり、（ｃ）は、ベゼル９内に面光源装置１０ａを格納した際の斜視図であり、（ｄ）は、液晶表示装置１の斜視図である。

　図１に示すように、液晶表示装置１は、バックライト部と液晶表示素子部とから構成されており、バックライト部として面光源装置１０ａを有し、液晶表示素子部として液晶パネル１０ｂ（表示パネル）を有している。面光源装置１０ａは、導光板２、反射フィルム３、光学フィルム４、および光源（図示せず）を有している。反射フィルム３上に導光板２は配置されており、さらにその上に光学フィルム４が配置されている。面光源装置１０ａは、光源として発光ダイオード（ＬＥＤ）、半導体レーザ（ＬＤ）または冷陰極蛍光ランプ（ＣＣＦＬ）等を有している。面光源装置１０ａでは、該光源を発光させると、光源の光が面光源装置１０ａの導光板２の内部へ進入する。そして、光源からの光は導光板２の内部で多重反射をして、導光板２の液晶パネル１０ｂ側の面（光出射面）から外部に出射される。導光板２から出射された光は、光学フィルム４によって集光されて液晶パネル１０ｂを照射する。このようにして、光源からの光は、導光板２によって液晶パネル１０ｂ側に効率的に導かれ、光学フィルム４によって集光される。その結果、面光源装置１０ａにおける照度分布が均一化され、液晶パネル１０ｂに均一な光を照射することができる。反射フィルム３は、導光板２から反射フィルム３側に漏れ出た光を導光板２に戻すためのフィルムである。また、光学フィルム４は、レンズシート、または拡散シート等を有しているのが一般的である。例えば、光学フィルムには、２枚の拡散シートの間に、互いに直行するプリズムパターンを有する２枚のレンズシートを備えた２枚プリズム方式のものがある。あるいは、プリズムパターンを下向きにしたレンズシートを１枚備えた逆プリズム方式の光学フィルムもある。

　一方、液晶パネル１０ｂは、薄膜トランジスタ（ＴＦＴ）、または配線等が形成されたガラス板１５と、透明電極またはカラーフィルタ等が形成されたガラス板１６との間に液晶材料を封止し、その両面に偏光板１７を配置したものである。

　この際、本実施形態に係る液晶表示装置１では、液晶表示装置１の組み立ての容易化、ならびに面光源装置１０ａの発熱対策等の理由から、ＳＵＳ、アルミニウム、およびブリキ等の金属材料からなるベゼル９に液晶表示装置１を格納している。より詳細には、まずベゼル９を用意し（図２中の（ａ））、その内部にフレーム８が配置される（図２中の（ｂ））。そして、フレーム８内に面光源装置１０ａが配置され（図２中の（ｃ））、さらに、液晶パネル１０ｂがフレーム８上に両面テープ１１を介して載置される（図２中の（ｄ））。このように、ベゼル９内において、液晶パネル１０ｂはフレーム８上に載置されている。フレーム８は、一般的にポリカーボネート（ＰＣ）、およびポリメタクリル酸メチル樹脂（ＰＭＭＡ）等の樹脂材料からなるフレームであり、面光源装置１０ａを囲むようにしてベゼル９内に配置され、その上に液晶パネル１０ｂが載置される。

　（フレーム８の構成）
　一般的に、液晶パネルのガラス板等の側面に配線部材が出ている場合があり、この場合は配線部材と、金属製のベゼルとが接触することで電気的な短絡（ショート）が起こり、表示品位に悪影響を及ぼす虞がある。また、液晶パネルのガラス板を保護することが望まれる。そこで、本実施形態に係る液晶表示装置１では、フレーム８を利用して、液晶パネル１０ｂとベゼル９との間を絶縁している。この詳細について、図３を参照して説明する。図３中の（ａ）は、フレーム８の絶縁部８ａが形成されている部分の液晶表示装置１の部分断面図であり、（ｂ）は、フレーム８の絶縁部８ａが形成されていない部分の液晶表示装置１の部分断面図である。

　図２中の（ａ）に示したように、本実施形態に係るベゼル９は矩形の筐体であるが、その壁面には複数のスリットが設けられている。そして、図２中の（ｂ）に示したように、本実施形態に係るフレーム８は矩形のフレームであるが、その壁面には突出した複数の絶縁部８ａが設けられている。具体的には、フレーム８はベゼル９の内壁面に沿った形状の枠部８ｂを有しており、その枠部８ｂの外縁部には複数の絶縁部８ａが外部に突出して形成されている。この絶縁部８ａは、枠部８ｂの外側面から上面にかけて形成されている凸部であり、液晶パネル１０ｂに達する高さを有している。絶縁部８ａと枠部８ｂとを一体形成してフレーム８を構成してもよいし、枠部８ｂに絶縁部８ａを接着してフレーム８を構成してもよい。

　この際、フレーム８の絶縁部８ａの横幅は、ベゼル９のスリットの横幅Ｗと略同等に形成されており、フレーム８の絶縁部８ａはベゼル９のスリットに嵌入する。すなわち、フレーム８の絶縁部８ａが形成されている部分の断面図は図３中の（ａ）に示すようになり、絶縁部８ａの外側面と、ベゼル９の壁面とが略同一面上になる。また、絶縁部８ａのうち、枠部８ｂの上部に形成されている部分は、液晶パネル１０ｂの側面と対向している。一方、フレーム８の絶縁部８ａが形成されていない部分の断面図は図３中の（ｂ）に示すようになり、ベゼル９の内壁面に沿って枠部８ｂが配置されている。

　この際、絶縁部８ａのうち枠部８ｂの上部に形成されている部分、すなわち液晶パネル１０ｂに対向している部分の厚さは、ベゼル厚よりも大きい。したがって、液晶パネル１０ｂに対して、ベゼル９の内壁面よりも絶縁部８ａの内側面の方が近い位置にある。このため、ベゼル９と液晶パネル１０ｂとの接触を防ぎ、ベゼル９と液晶パネル１０ｂとの間を絶縁することが可能となる。

　ここで、フレーム８の絶縁部８ａは、ベゼル９のスリットに嵌入しているため、フレーム８（絶縁部８ａ）の外側面は、ベゼル９の壁面と略同一面上にある。すなわち、従来と比べてフレーム８の位置が変わらずに、ベゼル９の外壁面（内壁面）が内側（ベゼル９内部）にあるため、液晶表示装置１の額縁の幅を狭くすることができる。
この効果について、具体的な数値を挙げて説明する。図４中の（ａ）は、従来の液晶表示装置２１を示す部分断面図であり、（ｂ）は、本実施形態に係る液晶表示装置１を示す部分断面図である。

　図４中の（ａ）の従来の液晶表示装置２１において、ベゼル厚Ｗ_１を０．２ｍｍ、ベゼル２９とフレーム２８との間のクリアランスＷ_２を０．１ｍｍ、フレーム厚（絶縁部２８ａの厚み）Ｗ_３を０．３ｍｍ、フレーム２８と液晶パネル３０ｂとの間のクリアランスＷ_４を０．３ｍｍとした場合を想定する。ただし、ベゼル２９の外形公差を±０．１ｍｍ、フレーム２８の外形公差を±０．１ｍｍとする。この場合、液晶表示装置２１の額縁は、０．９ｍｍ（＝Ｗ_１＋Ｗ_２＋Ｗ_３＋Ｗ_４）である。なお、フレーム厚Ｗ_３の０．３ｍｍは、成形品において一般的な数値である。また、クリアランスＷ_２は、ベゼル２９の外形公差とフレーム２８の外形公差とを加えたものを２で割った値である。

　一方、図４中の（ｂ）の本実施形態に係る液晶表示装置１において、フレーム厚（絶縁部８ａの厚み）Ｗ_５を０．３ｍｍ、フレーム８と液晶パネル１０ｂとの間のクリアランスＷ_６を０．３ｍｍとした場合を想定する。なお、フレーム厚Ｗ_５は、ベゼル厚Ｗ_１と、ベゼル２９とフレーム２８との間のクリアランスＷ_２とを加えた値にしている。この場合、液晶表示装置１の額縁は、０．６ｍｍ（＝Ｗ_５＋Ｗ_６）である。

　このように、上記の例では、本実施形態に係る液晶表示装置１は、従来の液晶表示装置２１と比較して、額縁を０．３ｍｍ縮小させることができる。これは、本実施形態では、ベゼル９のスリットにフレーム８の絶縁部８ａを嵌入しているため、従来の液晶表示装置２１と比較して、フレーム８の位置を変えずに、ベゼル９の外壁面（内壁面）を内側（ベゼル９内部）にシフトさせることができ、狭額縁化が図れるからである。

　なお、上記の例では、フレーム８のフレーム厚Ｗ_５をベゼル厚Ｗ_１とクリアランスＷ_２とを加えた値にしている。このように構成することによって、ベゼル９の外形寸法が、外形寸法として許し得る最小の寸法となり、かつ、フレーム８の外形寸法が、外形寸法として許し得る最大の寸法になった場合でも、フレーム厚Ｗ_５は、ベゼル厚Ｗ_１よりも大きい状態を維持することができる。すなわち、フレーム８およびベゼル９の外形寸法に多少誤差が生じたとしても、確実にベゼル９と液晶パネル１０ｂとの間を絶縁することが可能となる。ただし、本実施形態においては、必ずしもこれに限定されるわけではなく、少なくともフレーム厚Ｗ_５が、ベゼル厚Ｗ_１よりも大きければよい。

　（絶縁部８ａの配置箇所）
　以下では、フレーム８の絶縁部８ａを設ける箇所について説明する。図５中の（ａ）～（ｄ）は、フレーム８の絶縁部８ａの配置例を示す図である。

　面光源装置１０ａと液晶パネル１０ｂとが両面テープ等で固定されていない場合は、ベゼル９と液晶パネル１０ｂとが接触するのを防ぐためには、図５中の（ａ）に示すように、フレーム８の絶縁部８ａを、フレーム８の各辺に少なくとも１つ設けることが好ましい。さらには、フレーム８の各辺に絶縁部８ａを２つずつ設け、それぞれをフレーム８の各コーナーに近い箇所に設けることがより好ましい。これによって、液晶パネル１０ｂが上下左右にずれるだけでなく、斜め方向にもずれた場合でも、液晶パネル１０ｂとベゼル９との接触を防ぐことができる。なお、コーナーに近い箇所とは、液晶パネル１０ｂのコーナーがベゼル９に接触する可能性がある箇所であり、具体的には、コーナーからの距離が１０ｍｍ以内の位置である。この際、フレーム８の絶縁部８ａの厚み方向に平行な２つの端部のうち、コーナーに近い方の端部が少なくともコーナーから１０ｍｍ以内の距離に位置していればよい。すなわち、ベゼル９においては、スリットは、自身が設けられているベゼル９の側面の厚み方向に平行な２つの端部のうち、コーナーに近い方の端部が少なくともコーナーから１０ｍｍ以内の距離に形成されていればよい。このような位置に絶縁部８ａ（スリット）を設ければ、液晶パネル１０ｂが斜め方向にもずれた場合でも、液晶パネル１０ｂとベゼル９との接触をほぼ確実に防ぐことができる。

　一方、面光源装置１０ａと液晶パネル１０ｂとを両面テープ等で固定する場合は、面光源装置１０ａと液晶パネル１０ｂとを貼り合わせた際にθズレが起きると、液晶パネル１０ｂのコーナーがベゼル９に接触する可能性が高い。そこで、フレーム８の絶縁部８ａを、フレーム８のコーナーあるいはコーナーに近い箇所に設けることが好ましい。

　例えば、図５中の（ｂ）に示すような長方形の液晶パネル１０ｂの場合、面光源装置１０ａと液晶パネル１０ｂとを貼り合わせた際にθズレが起きると、ベゼル９の長手側面に液晶パネル１０ｂのコーナーが接触する可能性が高い。そこで、この場合は、図５中の（ｂ）に示すように、フレーム８の各長辺の両コーナー近傍に絶縁部８ａを設けることが好ましい。ここで言う両コーナー近傍とは、上述したようにそれぞれのコーナーから１０ｍｍ以内の位置である。

　一方、図５中の（ｃ）に示すような正方形の液晶パネル１０ｂの場合、面光源装置１０ａと液晶パネル１０ｂとを貼り合わせた際にθズレが起きると、ベゼル９の全側面に接触する可能性が高い。そこで、この場合は、図５中の（ｃ）に示すように、フレーム８の各辺の両コーナー近傍に絶縁部８ａを設けることが好ましい。ここで言う両コーナー近傍も、上述したようにそれぞれのコーナーから１０ｍｍ以内の位置である。

　フレーム８の絶縁部８ａは、図５中の（ｄ）に示すように、フレーム８の各コーナーに、該コーナーを形成するフレーム８の一方の辺から他方の辺にかけて１つの絶縁部８ａを設けてもよい。この場合は、面光源装置１０ａと液晶パネル１０ｂとを両面テープ等で固定する場合、および固定しない場合の双方に適用することができる。

　〔第２の実施形態〕
　本実施形態に係る液晶表示装置の構成について、図６を参照して説明する。図６中の（ａ）は、本実施形態に係る液晶表示装置１ａを示す部分断面図であり、（ｂ）は、液晶表示装置１ａを変形した液晶表示装置１ｂを示す部分断面図であり、（ｃ）は、液晶表示装置１ａおよび液晶表示装置１ｂを最終製品に組み込む際の配置図である。

　第１の実施形態では、絶縁部８ａの外側面と、ベゼル９の壁面とが略同一面上になるように構成しているが、必ずしもこれに限定されるわけではない。本実施形態に係る液晶表示装置１ａは、図６中の（ａ）に示すように、絶縁部１８ａの外側面と、ベゼル１９の壁面とが略同一面上になく、絶縁部１８ａの外側面がベゼル１９の壁面よりも外側（液晶表示装置１ａの外側面側）に突出している。この点以外は、第１の実施形態に係る液晶表示装置１と同じ構成であり、絶縁部１８ａのうち枠部１８ｂの上部に形成されている部分、すなわち液晶パネル２０ｂに対向している部分の厚さは、ベゼル厚よりも大きい。したがって、液晶パネル２０ｂに対して、ベゼル１９の内壁面よりも絶縁部１８ａの内側面の方が近い位置にある。

　図６中の（ｂ）に示す液晶表示装置１ｂは、図６中の（ａ）の液晶表示装置１ａを一部変形してものであり、ベゼル１９の壁面よりも外側に突出している絶縁部１８ａの外側面に段差が設けられている。図６中の（ａ）の液晶表示装置１ａ、ならびに図６中の（ｂ）の液晶表示装置１ｂのように絶縁部１８ａが外側に突出していると、液晶表示装置１ａおよび液晶表示装置１ｂを携帯電話およびゲーム機等の最終製品に組み込む際の位置決めとして利用することができる。具体的には、図６中の（ｃ）に示すように、フレーム１８に形成されている絶縁部１８ａのうち一部のみを外側に突出させ、それを目印にして液晶表示装置１ａおよび液晶表示装置１ｂを最終製品の固定用フレーム５０に組み込むことができる。

　この際、液晶表示装置１ａおよび液晶表示装置１ｂを固定用フレーム５０に組み込む際に目印となる絶縁部１８ａは、フレーム１８の絶縁部１８ａのうちの一部であり、固定用フレーム５０に嵌入する。そのため、従来と比べてフレーム８の位置を変えずに、ベゼル９の外壁面（内壁面）を内側（ベゼル９内部）にシフトさせることができる点は変わらず、液晶表示装置１ａおよび液晶表示装置１ｂの額縁（表示領域以外の領域）を狭くすることができるという効果は依然として奏すことが可能である。

　本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。

　〔実施形態の総括〕
　以上のように、本発明の一態様に係る表示装置は、面光源装置と、表示パネルと、上記面光源装置および上記表示パネルを格納する金属製のベゼルであって、側面に複数のスリットが設けられたベゼルと、上記ベゼル内部で上記面光源装置を取り囲む枠部であって、上記表示パネルが載置され、上記面光源装置の上部に上記表示パネルを保持するための枠部と、上記枠部の外縁部に形成された複数の絶縁部であって、各上記スリットに個別に嵌入し、上記表示パネルの側面に対向し、上記表示パネルの側面に対向する面が、上記ベゼルにおいて上記表示パネルの側面と対向する面よりも上記表示パネルに近い位置にある複数の絶縁部とからなるフレームとを備えていることを特徴としている。

　また、本発明の一態様に係る表示装置においては、各上記絶縁部は、上記ベゼルの側面の厚みと、上記ベゼルの外形公差および上記フレームの外形公差を足して２で割った値とを加えた厚みを有している構成であってもよい。

　上記の構成によれば、ベゼルの外形寸法が、外形寸法として許し得る最小の寸法となり、かつ、フレームの外形寸法が、外形寸法として許し得る最大の寸法になった場合でも、表示パネルに対して、ベゼルの内壁面よりも絶縁部の内側面の方が近い位置にある。すなわち、フレームおよびベゼルの外形寸法に多少誤差が生じたとしても、確実にベゼルと表示パネルとの間を絶縁することが可能となる。

　また、本発明の一態様に係る表示装置においては、上記ベゼルを構成する側面の各々に、少なくとも１つの上記スリットが設けられている構成であってもよい。

　上記の構成によれば、フレームの各辺に少なくとも１つの絶縁部を設けることによって、ベゼルと表示パネルとが接触するのを防ぐことができる。

　また、本発明の一態様に係る表示装置においては、上記ベゼルを構成する側面の各々に、２つの上記スリットが設けられており、一方の上記スリットは、自身が設けられている上記側面の厚み方向に平行な２つの端部のうち、上記側面が形成する一方のコーナーに近い方の端部が上記コーナーから１０ｍｍ以内の距離に位置するように設けられ、他方の上記スリットは、自身が設けられている上記側面の厚み方向に平行な２つの端部のうち、上記側面が形成する一方のコーナーに近い方の端部が上記コーナーから１０ｍｍ以内の距離に位置するように設けられている構成であってもよい。

　上記の構成によれば、フレームの各辺に絶縁部を２つずつ設け、それぞれをフレームの各コーナーに近い箇所に設けることによって、表示パネルが上下左右にずれるだけでなく、斜め方向にもずれた場合でも、表示パネルとベゼルとの接触を防ぐことができる。

　また、本発明の一態様に係る表示装置においては、上記表示パネルが長方形であり、上記面光源装置と上記表示パネルとが固定されており、上記ベゼルの長手方向の側面の各々に、２つの上記スリットが設けられており、一方の上記スリットは、自身が設けられている上記側面の厚み方向に平行な２つの端部のうち、上記側面が形成する一方のコーナーに近い方の端部が上記コーナーから１０ｍｍ以内の距離に位置するように設けられ、他方の上記スリットは、自身が設けられている上記側面の厚み方向に平行な２つの端部のうち、上記側面が形成する一方のコーナーに近い方の端部が上記コーナーから１０ｍｍ以内の距離に位置するように設けられている構成であってもよい。

　面光源装置と表示パネルとを両面テープ等で固定する場合は、面光源装置と表示パネルとを貼り合わせた際にθズレが起きると、表示パネルのコーナーがベゼルに接触する可能性が高い。例えば、長方形の表示パネルの場合、面光源装置と表示パネルとを貼り合わせた際にθズレが起きると、ベゼルの長手側面に表示パネルのコーナーが接触する可能性が高い。そこで、上記の構成によれば、フレームの各長辺の両コーナー近傍（両コーナーそれぞれから１０ｍｍ以内の位置）に絶縁部を設けることによって、表示パネルとベゼルとの接触を防ぐことができる。

　また、本発明の一態様に係る表示装置においては、上記ベゼルが有するコーナーの各々に、上記コーナーを形成する一方の側面から他方の側面にかけて１つの上記スリットが設けられている構成であってもよい。

　上記の構成によれば、面光源装置と表示パネルとを両面テープ等で固定する場合、および固定しない場合の双方に適用することができる。

　また、本発明の一態様に係る表示装置においては、各上記絶縁部は上記ベゼルの側面の厚み方向に沿って、外部へと突出しており、各上記絶縁部において上記表示パネルの側面に対向する面とは反対側の面は、上記ベゼルにおいて上記表示パネルの側面に対向する面とは反対側の面よりも上記表示パネルから離れた位置にある構成であってもよい。

　上記の構成によれば、絶縁部が外側に突出していると、表示装置を携帯電話およびゲーム機等の最終製品に組み込む際の位置決めとして利用することができる。具体的には、フレームに形成されている絶縁部のうち一部のみを外側に突出させ、それを目印にして表示装置を最終製品の固定用フレームに組み込むことができる。

　発明の詳細な説明の項においてなされた具体的な実施形態または実施例は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、本発明の精神と次に記載する請求の範囲内で、いろいろと変更して実施することができるものである。

　本発明に係る表示装置は、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯型情報端末、携帯ゲーム機器または携帯電話等の携帯型情報機器のディスプレイに適用することが可能である。

１，１ａ，１ｂ　液晶表示装置
２，１２　導光板
３，１３　反射フィルム
４，１４　光学フィルム
５，１５　ガラス板
６，１６　ガラス板
７，１７　偏光板
８，１８　フレーム
８ａ，１８ａ　絶縁部
８ｂ，１８ｂ　枠部
９，１９　ベゼル
１０ａ，２０ａ　面光源装置
１０ｂ，２０ｂ　液晶パネル

Claims

　面光源装置と、
　表示パネルと、
　上記面光源装置および上記表示パネルを格納する金属製のベゼルであって、側面に複数のスリットが設けられたベゼルと、
　上記ベゼル内部で上記面光源装置を取り囲む枠部であって、上記表示パネルが載置され、上記面光源装置の上部に上記表示パネルを保持するための枠部と、上記枠部の外縁部に形成された複数の絶縁部であって、各上記スリットに個別に嵌入し、上記表示パネルの側面に対向し、上記表示パネルの側面に対向する面が、上記ベゼルにおいて上記表示パネルの側面と対向する面よりも上記表示パネルに近い位置にある複数の絶縁部とからなるフレームとを備えていることを特徴とする表示装置。
　各上記絶縁部は、上記ベゼルの側面の厚みと、上記ベゼルの外形公差および上記フレームの外形公差を足して２で割った値とを加えた厚みを有していることを特徴とする請求項１に記載の表示装置。
　上記ベゼルを構成する側面の各々に、少なくとも１つの上記スリットが設けられていることを特徴とする請求項１または２に記載の表示装置。
　上記ベゼルを構成する側面の各々に、２つの上記スリットが設けられており、一方の上記スリットは、自身が設けられている上記側面の厚み方向に平行な２つの端部のうち、上記側面が形成する一方のコーナーに近い方の端部が上記コーナーから１０ｍｍ以内の距離に位置するように設けられ、他方の上記スリットは、自身が設けられている上記側面の厚み方向に平行な２つの端部のうち、上記側面が形成する一方のコーナーに近い方の端部が上記コーナーから１０ｍｍ以内の距離に位置するように設けられていることを特徴とする請求項３に記載の表示装置。
　上記表示パネルが長方形であり、
　上記面光源装置と上記表示パネルとが固定されており、
　上記ベゼルの長手方向の側面の各々に、２つの上記スリットが設けられており、一方の上記スリットは、自身が設けられている上記側面の厚み方向に平行な２つの端部のうち、上記側面が形成する一方のコーナーに近い方の端部が上記コーナーから１０ｍｍ以内の距離に位置するように設けられ、他方の上記スリットは、自身が設けられている上記側面の厚み方向に平行な２つの端部のうち、上記側面が形成する一方のコーナーに近い方の端部が上記コーナーから１０ｍｍ以内の距離に位置するように設けられていることを特徴とする請求項１または２に記載の表示装置。
　上記ベゼルが有するコーナーの各々に、上記コーナーを形成する一方の側面から他方の側面にかけて１つの上記スリットが設けられていることを特徴とする請求項１または２に記載の表示装置。
　各上記絶縁部は上記ベゼルの側面の厚み方向に沿って、外部へと突出しており、
　各上記絶縁部において上記表示パネルの側面に対向する面とは反対側の面は、上記ベゼルにおいて上記表示パネルの側面に対向する面とは反対側の面よりも上記表示パネルから離れた位置にあることを特徴とする請求項１～６のいずれか１項に記載の表示装置。