WO2013094338A1 - エアバッグ装置及びそのモジュールカバー - Google Patents
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Abstract
ドア部の開き出しの途中において、該ドア部を挟んでエアバッグと反対側に位置する物体に該ドア部が接触した場合でも、該ドア部がこの物体とエアバッグ装置との間を比較的容易にすり抜けることが可能なモジュールカバーと、このモジュールカバーを備えたエアバッグ装置とを提供する。エアバッグ装置10のモジュールカバー20は、エアバッグ11の膨張時に開き出して該エアバッグの展開を許容するドア部25a~25cを有している。第1ドア部25aの基端部と先端部との間には、脆弱部27が設けられている。第1ドア部25aの開き出し時に該第1ドア部25aに物体Jが接触した場合、該第1ドア部25aがこの物体Jからの荷重により脆弱部27において座屈することにより、該第1ドア部25aが物体Jに引っ掛かることが抑制され、該第1ドア部25aが物体Jとエアバッグ装置10との間をすり抜けることができる。
Description
本発明は、エアバッグ装置の非膨張状態のエアバッグを覆うモジュールカバーに係り、特に、エアバッグの膨張時に開き出して該エアバッグの展開を許容するドア部を有したエアバッグ装置のモジュールカバーに関する。また、本発明は、このモジュールカバーを備えたエアバッグ装置に関する。
エアバッグ装置は、エアバッグと、該エアバッグを膨張させるためのインフレータと、非膨張状態の該エアバッグを覆ったモジュールカバーとを備えている。モジュールカバーには、エアバッグの膨張時に開き出して該エアバッグの展開を許容するドア部が設けられている。
特許文献1の運転席用エアバッグ装置のモジュールカバーには、エアバッグ膨張時に予定された線に沿って該モジュールカバーを開裂させるためのテアライン(線状の脆弱部)が設けられている。エアバッグ膨張時にモジュールカバーがテアラインに沿って開裂することにより、フラップ状のドア部が形成され、このドア部がエアバッグに押されて車室内方へ開き出す。
エアバッグの膨張時にモジュールカバーのドア部が開き出したときに、エアバッグ装置の近くに物体(乗員を含む。)が存在した場合、該ドア部がこの物体に接触するおそれがある。そのため、モジュールカバーを設計する場合には、開き出したドア部がこの物体に当接する時間をゼロにするか、又はできるだけ短くするために、このドア部の大きさ等に十分に留意してモジュールカバーを設計する必要があった。そのため、モジュールカバーには、デザイン上の制約があった。
本発明は、モジュールカバーのデザイン上の自由度を向上させつつ、ドア部の開き出し時に、該ドア部がエアバッグ装置近傍の物体に当接する時間をゼロにするか、又は十分に短くすることが可能なモジュールカバーと、このモジュールカバーを備えたエアバッグ装置とを提供することを目的とする。
第1態様のエアバッグ装置のモジュールカバーは、エアバッグ装置の非膨張状態のエアバッグを覆うモジュールカバーであって、エアバッグの膨張時に開き出して該エアバッグの展開を許容するドア部を有したエアバッグ装置のモジュールカバーにおいて、該ドア部の開き出し時に、該エアバッグ装置よりも該ドア部の開き出し方向に位置する物体と該エアバッグ装置との間を該ドア部がすり抜けることを促進するためのすり抜け促進手段が設けられていることを特徴とするものである。
第2態様のエアバッグ装置のモジュールカバーは、第1態様において、前記すり抜け促進手段は、前記ドア部に設けられた脆弱部よりなり、該ドア部の開き出し時に該ドア部に物体が接触した場合に、該ドア部がこの物体からの荷重により該脆弱部において座屈するように構成されていることを特徴とするものである。
第3態様のエアバッグ装置のモジュールカバーは、第2態様において、前記脆弱部は、前記ドア部の板面に設けられた凹部により構成されていることを特徴とするものである。
第4態様のエアバッグ装置のモジュールカバーは、第2又は3態様において、前記ドア部は、前記脆弱部において座屈したときに、該ドア部の基端部と先端部との間隔が、該ドア部の基端部と前記物体との間隔と同等かそれよりも小さくなるように変形可能となっていることを特徴とするものである。
第5態様のエアバッグ装置のモジュールカバーは、第2ないし4のいずれか1態様において、前記ドア部の前面にエンブレムが設けられており、前記脆弱部は、該ドア部の基端部と該エンブレムとの間に設けられていることを特徴とするものである。
第6態様のエアバッグ装置は、エアバッグと、該エアバッグを膨張させるためのインフレータと、非膨張状態の該エアバッグを覆ったモジュールカバーとを備えたエアバッグ装置において、該モジュールカバーは、第1ないし5のいずれか1態様のモジュールカバーであることを特徴とするものである。
第1態様のエアバッグ装置のモジュールカバーにあっては、ドア部の開き出し時に、エアバッグ装置よりもドア部の開き出し方向に位置する物体と該エアバッグ装置との間をドア部がすり抜けることを促進するためのすり抜け促進手段が設けられている。そのため、例えば乗員等の物体がエアバッグ装置の近くに位置した所謂アウトオブポジションの状態においてエアバッグが膨張した場合でも、該ドア部がこの物体とエアバッグ装置との間をすり抜けることが促進されるため、該ドア部がこの物体に当接する当接時間をゼロとするか、又は十分に短くすることが可能である。
このように、本発明にあっては、すり抜け促進手段により、ドア部の開き出し時に該ドア部が物体に当接する当接時間をゼロとするか、又は十分に短くすることが可能であるため、モジュールカバーの設計時におけるドア部の大きさ等に関する規制が緩和される。これにより、モジュールカバーのデザインの自由度が向上する。
従って、本発明によれば、モジュールカバーのデザイン上の自由度を向上させつつ、ドア部の開き出し時に、該ドア部がエアバッグ装置近傍の物体に当接する当接時間をゼロとするか、又は十分に短くすることが可能である。
しかも、本発明にあっては、ドア部の開き出し時に該ドア部が物体と当接しても、すり抜け促進手段により、該ドア部がこの物体とエアバッグ装置との間をすり抜けていくことが促進されるため、該ドア部は、比較的容易にこの物体とエアバッグ装置との間をすり抜けて開き出すことができる。これにより、比較的早期のうちにエアバッグを膨張展開させることができ、このエアバッグによる拘束性能が高いものとなる。
第2態様では、このすり抜け促進手段として、ドア部に脆弱部が設けられており、ドア部は、その開き出し時に物体と接触したときに、該物体からの荷重により、この脆弱部において座屈するように構成されているので、より確実に、ドア部が物体と長く接触することが防止される。また、このようにドア部が座屈することにより、ドア部が物体に引っ掛かることが抑制され、ドア部がスムーズにこの物体とエアバッグ装置との間をすり抜けて開き出すことができる。
第3態様では、この脆弱部は、ドア部の板面に設けられた凹部よりなるため、簡易な構成にて、より確実に、ドア部が物体と長く接触することを防止すること、並びに、ドア部が物体に引っ掛かることを抑制し、ドア部が物体とエアバッグ装置との間をすり抜けることを促進することができる。
第4態様では、ドア部は、その開き出し時に物体に接触し、この物体からの荷重により脆弱部において座屈したときに、その基端部と先端部との間隔が、その基端部と物体との間隔と同等かそれよりも小さくなるように変形可能となっている。これにより、ドア部がその開き出し時に物体に接触しても、一層確実に、該ドア部がこの物体に引っかかることが抑制され、該ドア部がよりスムーズにこの物体とエアバッグ装置との間をすり抜けて開き出すことができる。
第5態様の通り、ドア部の前面にエンブレムが設けられている場合には、このドア部の基端部とエンブレムとの間に脆弱部を設けることが好ましい。このように構成することにより、ドア部が座屈したときにエンブレムが割れたりドア部から剥がれて飛散することをより確実に防止することができる。また、仮にエンブレムが大型のものであっても、ドア部が開き出し時に物体に接触したときには、該ドア部は、エンブレムよりもその基端側において座屈するので、より確実にドア部の物体への引っ掛かりを抑制することができ、ドア部がこの物体とエアバッグ装置との間をすり抜けることを促進することができる。
第6態様のエアバッグ装置は、かかる本発明のモジュールカバーを備えているので、仮に、このエアバッグ装置の近くに物体が存在した所謂アウトオブポジションの状態においてエアバッグが膨張した場合でも、より確実に、該ドア部がこの物体に当接する当接時間をゼロとするか、又は十分に短くすることが可能である。また、ドア部がこの物体とエアバッグ装置との間をすり抜けていくことが促進されるため、該ドア部は、比較的容易にこの物体とエアバッグ装置との間をすり抜けて開き出すことができる。これにより、比較的早期のうちにエアバッグを膨張展開させることができ、このエアバッグによる拘束性能が高いものとなる。
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の実施の形態では、エアバッグ装置は、車両のステアリングホイールに設置される運転席用エアバッグ装置であるが、本発明は、助手席用や後席用など、運転席用以外のエアバッグ装置にも適用可能である。車両以外の乗り物用のエアバッグ装置にも適用可能である。以下の説明において、上下方向及び左右方向とは、それぞれ、ステアリングホイールを車両直進時の操舵姿勢とした状態において該ステアリングホイールを正面から(ステアリングシャフトの乗員側延長方向から)見たときの上下方向及び左右方向をいう。
第1図は、実施の形態に係るエアバッグ装置のモジュールカバーを備えたエアバッグ装置及びこのエアバッグ装置が設置されたステアリングホイールの正面図である。第2図は、このモジュールカバーのドア部が開き出した状態を示す正面図である。なお、第2図においては、エアバッグの図示が省略されている。第3図は、第1図のIII-III線に沿う断面図である。第4~7図は、それぞれ、このモジュールカバーのドア部の開き出し途中時を示す断面図であり、第8図は、このモジュールカバーのドア部の開き出し完了時を示す断面図である。なお、第4~8図において、エアバッグ装置は、第3図と同様部分の断面にて図示されている。
この実施の形態では、エアバッグ装置10は、ステアリングホイール1に設置される運転席用エアバッグ装置である。このエアバッグ装置10は、ステアリングホイール1の乗員側に膨張展開可能なエアバッグ11と、該エアバッグ11を膨張させるためのインフレータ12と、該エアバッグ11及びインフレータ12が取り付けられたリテーナ13と、非膨張状態の該エアバッグ11を覆ったモジュールカバー20等を備えている。
エアバッグ11の膨張時における乗員と反対側(以下、反乗員側ということがある。)の面の中央付近にガス導入口(図示略)が設けられており、このガス導入口の周縁部がリテーナ11に連結されている。第2,3図の符号14は、このガス導入口の周縁部をリテーナ11の乗員側面に押さえ付けた押え部材を示している。この実施の形態では、該ガス導入口を介してエアバッグ11内にインフレータ12のガス噴出部12a(第3図)が配置されている。リテーナ13から反乗員側に脚部13a(第3図)が突設されており、この脚部13aを介してリテーナ13がステアリングホイール1に連結されている。なお、エアバッグ装置10の基本構造及びエアバッグ装置10のステアリングホイール1への取付構造はこれに限定されない。
第3図の通り、エアバッグ11は、非膨張状態にあっては、第3図のように折り畳まれた状態となっている。モジュールカバー20は、このエアバッグ11の折畳体の乗員側を覆った主板部21と、該主板部21から反乗員側へ突出した脚片部22とを有している。脚片部22は、エアバッグ11の折畳体の上下左右を取り囲む枠状となっている。この脚片部22を介してモジュールカバー20がリテーナ13に連結されている。この実施の形態では、主体部21の乗員側面の中央付近にエンブレム23が設けられている。なお、エンブレム23は省略されてもよい。
主板部21には、エアバッグ11の膨張時に該主板部21を開裂させるためのテアライン24が設けられている。この実施の形態では、該テアライン24は、主板部21の反乗員側面に設けられた凹溝よりなる。なお、テアライン24の構成はこれに限定されない。
第1図の通り、この実施の形態では、該テアライン24は、主板部21の中央付近を左右方向に横切る横テアライン24aと、この横テアライン24aの左右両端側からそれぞれ上方に向って延在したサイド縦テアライン24b,24cと、横テアライン24aの左右方向の中間付近から下方に向って延在した中央縦テアライン24dとを有している。この実施の形態では、横テアライン24aの左右方向の中間付近は、エンブレム23の下側を迂回するように延在している。
第2図の通り、エアバッグ11の膨張時にこれらのテアライン24a~24dに沿って主板部21が開裂することにより、該エアバッグ11に押されて乗員側へ開き出す3葉のフラップ状のドア部25a,25b,25cが形成される。
即ち、この実施の形態では、主板部21がこれらのテアライン24a~24dに沿って開裂した場合、該主板部21のうち、横テアライン24aよりも上側且つ左右のサイド縦テアライン24b,24c同士の間の部分が第1ドア部25aとなり、横テアライン24aよりも下側且つ中央縦テアライン24dよりも左側の部分及び右側の部分がそれぞれ第2ドア部25b及び第3ドア部25cとなる。この実施の形態では、エンブレム23は、第1ドア部25aに含まれる。
なお、テアライン24の配置、並びに、主板部21がこのテアライン24に沿って開裂することにより形成されるドア部25a~25cの個数及び配置はこれに限定されない。エンブレム23の配置もこれに限定されない。
このようにして形成された各ドア部25a~25cがエアバッグ11に押された場合、各ドア部25a~25cの基端部が乗員側へ屈曲し、各ドア部25a~25cが開き出す。この際、第2図の通り、第1ドア部25aは上方へ開き出し、第2ドア部25bは左斜め下方へ開き出し、第3ドア部25cは右斜め下方へ開き出す。
この実施の形態では、各ドア部25a~25cの基端側に、これらの開き出し時の屈曲を誘導・促進するヒンジ部26a~26cが設けられている。この実施の形態では、該ヒンジ部26a~26cは、主板部21の反乗員側面に形成された、テアライン24よりも浅い凹溝よりなる。第1ドア部25aの基端側の第1ヒンジ部26aは、左右のサイド縦テアライン24b,24cの上端同士を繋ぐように延在している。第2ドア部25bの基端側の第2ヒンジ部26bは、左側のサイド縦テアライン24bの下端と中央縦テアライン24dの下端とを繋ぐように延在している。第3ドア部25cの基端側の第3ヒンジ部26cは、右側のサイド縦テアライン24cの下端と中央縦テアライン24dの下端とを繋ぐように延在している。なお、ヒンジ部26a~26cの配置はこれに限定されない。
この実施の形態では、第1ドア部25aの基端部(この実施の形態では第1ヒンジ部26a)と先端部(第1ヒンジ部26aと反対側の端部)との間に脆弱部27が設けられている。この実施の形態では、脆弱部27は、第1ドア部25aの反乗員側面に設けられた、テアライン24よりも浅い凹溝よりなる。この凹溝は、第1ヒンジ部26aと略平行に左右方向に延在している。
脆弱部27は、第1ドア部25aの開き出し途中時に、該第1ドア部の先端側に該開き出し方向と反対方向(以下、反開き出し方向ということがある。)へ所定以上の荷重が加えられたときに、該第1ドア部25aがこの脆弱部27において座屈する如く変形することを許容するように構成されている。即ち、この実施の形態では、該脆弱部27により、第1ドア部25aのすり抜け促進手段が構成されている。なお、第2ドア部25b及び第3ドア部25cにも、第1ドア部25aと同様に、脆弱部27(すり抜け促進手段)が設けられていてもよい。
この実施の形態では、第1ドア部25aは、第5~7図の通り、その開き出し時に物体Jに接触し、この物体Jからの荷重により脆弱部27において座屈したときに、該第1ドア部25aの基端部(第1ヒンジ部26a)と先端部との間隔が、該第1ドア部25aの基端部と物体Jとの間隔と同等かそれよりも小さくなるように変形可能となっている。
脆弱部27は、第1ドア部25aのうち該第1ドア部25aの基端部(第1ヒンジ部26a)とエンブレム23との間に設けられていることが好ましい。特に、脆弱部27は、この第1ドア部25aの基端部とエンブレム23との間において、該第1ドア部25aの基端部よりもエンブレム23に近接するように配置されていることが好ましく、とりわけエンブレム23の上側近傍に配置されていることが好ましい。エンブレム23から脆弱部27までの距離は20mm以下であることが好ましい。なお、脆弱部27の配置はこれに限定されない。
次に、このように構成されたエアバッグ装置10の作動及び作用効果について説明する。
車両衝突時等の緊急時には、インフレータ12がガス噴出作動し、エアバッグ11が膨張する。このエアバッグ11の膨張に伴い、モジュールカバー20の主板部21が各テアライン24a~24cに沿って開裂して3葉のフラップ状のドア部25a~25cが形成され、各ドア部25a~25cがエアバッグ11に押されて乗員側へ開き出し、エアバッグ11がステアリングホイール1の乗員側に展開する。
このとき、エアバッグ装置10(即ちステアリングホイール1)の近くに乗員等の物体Jが存在した所謂アウトオブポジションの状態においてエアバッグ11が膨張した場合、第4図のように、開き出し途中の第1ドア部25aの先端側が物体Jに接触する可能性がある。
このエアバッグ装置10にあっては、第1ドア部25aの基端部と先端部との間に、すり抜け促進手段としての脆弱部27が設けられており、開き出し途中の第1ドア部25aの先端側が物体Jに接触した場合には、第5~7図の通り、第1ドア部25aは、物体Jからその先端側に加えられた反開き出し方向への荷重により、該脆弱部27において座屈する如く変形し、この第1ドア部25aのうち該脆弱部27から先端側の部分が、物体Jから退避するように反開き出し方向へ倒れる。これにより、第1ドア部25aがこの物体Jとエアバッグ装置10との間をすり抜けることが促進されるため、第1ドア部25aがこの物体に当接する当接時間を十分に短くすることが可能である。また、これにより、第1ドア部25aは、実質的に物体Jに引っ掛かることなく、物体Jとエアバッグ装置10との間をすり抜けてスムーズに第8図の全開状態まで開き出すことができる。また、このように第1ドア部25aが座屈することにより、該第1ドア部25aから物体Jに加えられる荷重も緩和されるため、第1ドア部25aが物体Jに対し強く接触することが抑制される。
なお、この間、第4~8図の通り、物体Jとステアリングホイール1との間でエアバッグ11が大きくなっていき、物体Jがエアバッグ11に押されて徐々に後退するので、このエアバッグ11の膨張に伴って第1ドア部25aの開き出しが進行するにつれて、該第1ドア部25aの開き出しがより容易となる。これにより、第1ドア部25aは、より迅速に全開状態まで開き出すことができる。
この結果、エアバッグ装置10は、物体Jがアウトオブポジションの状態にあっても、早期のうちにエアバッグ11を乗員前方に膨張させることができ、このエアバッグ11による乗員拘束性能がより高いものとなる。
上記の通り、このエアバッグ装置10にあっては、すり抜け促進手段(脆弱部27)により、第1ドア部27aの開き出し時に該第1ドア部25aが物体Jと長く接触することが防止されるため、モジュールカバー20の設計時における第1ドア部25aの大きさ等に関する規制が緩和される。これにより、モジュールカバー10のデザインの自由度が向上する。
従って、本発明によれば、モジュールカバー20のデザイン上の自由度を向上させつつ、第1ドア部25aの開き出し時に、該第1ドア部25aがエアバッグ装置10の近傍の物体Jに長く接触することを防止することが可能である。
この実施の形態では、第1ドア部25aのすり抜け促進手段として、該第1ドア部25aに脆弱部27が設けられており、第1ドア部25aは、その開き出し時に物体Jと接触したときに、該物体Jからの荷重により、この脆弱部27において座屈するように構成されているので、より確実に、第1ドア部25aが物体Jと長く接触することが防止される。また、このように第1ドア部25aが座屈することにより、第1ドア部25aが物体Jに引っ掛かることが抑制され、第1ドア部25aがスムーズに物体Jとエアバッグ装置10との間をすり抜けて開き出すことができる。
この実施の形態では、該脆弱部27は、第1ドア部25aの板面に設けられた凹部(この実施の形態では凹溝)よりなるため、簡易な構成にて、より確実に、第1ドア部25aが物体Jと長く接触することを防止すること、並びに、第1ドア部25aが物体Jに引っ掛かることを抑制し、第1ドア部25aが物体Jとエアバッグ装置10との間をすり抜けることを促進することができる。
この実施の形態では、第1ドア部25aは、その開き出し時に物体Jに接触し、この物体Jからの荷重により脆弱部27において座屈したときに、該第1ドア部25aの基端部(第1ヒンジ部26a)と先端部との間隔が、該第1ドア部25aの基端部と物体Jとの間隔と同等かそれよりも小さくなるように変形可能となっている。これにより、第1ドア部25aがその開き出し時に物体Jに接触しても、一層確実に、該第1ドア部25aがこの物体Jに引っかかることが抑制され、該第1ドア部25aがよりスムーズにこの物体Jとエアバッグ装置10との間をすり抜けて開き出すことができる。
この実施の形態では、第1ドア部25aの前面にエンブレム23が設けられているが、脆弱部27は、この第1ドア部25aの基端部(第1ヒンジ部26a)とエンブレム23との間に設けられている。これにより、第1ドア部25aが座屈したときにエンブレム23が割れたり第1ドア部25aから剥がれて飛散することをより確実に防止することができる。また、仮にエンブレム23が大型のものであっても、第1ドア部25aが開き出し時に物体Jに接触したときには、該第1ドア部25aは、エンブレム23よりもその基端側において座屈するので、より確実に第1ドア部25aの物体Jへの引っ掛かりを抑制し、第1ドア部25aが物体Jとエアバッグ装置10との間をすり抜けることを促進することができる。
上記の実施の形態は本発明の一例を示すものであり、本発明は図示以外の形態とされてもよい。
例えば、上記の実施例では、モジュールカバーにテアラインが設けられており、エアバッグの膨張時にモジュールカバーがこのテアラインに沿って開裂することによりドア部が形成されるように構成されているが、ドア部の形成方法はこれに限定されない。例えば、ドア部は、初めからその周囲の部分と別体に構成されていてもよい。
上記の実施の形態では、ドア部の基端側と先端側との間に、凹溝よりなる線状の脆弱部が設けられ、該ドア部の先端側に反開き出し方向へ所定以上の荷重が加えられたときには、該ドア部がこの脆弱部から反開き出し方向へ屈曲するように構成されているが、脆弱部の配置や形状はこれに限定されない。例えば、ドア部の基端側と先端側との間の複数個所に脆弱部が設けられてもよい。凹溝以外の手段(例えばドア部の板面に複数個の凹穴を集合的に設けることや、ドア部を部分的に比較的低強度の材料により構成することなど)によりドア部に脆弱部を設けてもよい。ドア部の全体が、反開き出し方向に所定以上の荷重が加えられたときに、該反開き出し方向へ屈曲しうる強度とされてもよい。
上記の実施の形態では、モジュールカバー20は、エアバッグ11の膨張時に3葉のドア部25a~25cが形成されるように構成されているが、ドア部の個数や開き出し方向はこれに限定されない。例えば、モジュールカバー20の主板部21にH字形にテアライン24が設けられ、エアバッグ11の膨張時には、主板部21がこのH字形のテアライン24に沿って開裂することにより、互いに反対方向に開き出す2葉のドア部が形成されるように構成してもよい。この場合、これら2葉のドア部は、上下に開き出すものであってもよく、それ以外の方向に開き出すものであってもよい。これら2葉のドア部にそれぞれすり抜け促進手段(脆弱部27等)が設けられてもよく、いずれか一方にのみすり抜け促進手段が設けられてもよい。
本発明を特定の態様を用いて詳細に説明したが、本発明の意図と範囲を離れることなく様々な変更が可能であることは当業者に明らかである。
なお、本出願は、2011年12月19日付で出願された日本特許出願(特願2011-277373)に基づいており、その全体が引用により援用される。
なお、本出願は、2011年12月19日付で出願された日本特許出願(特願2011-277373)に基づいており、その全体が引用により援用される。
Claims (6)
- エアバッグ装置の非膨張状態のエアバッグを覆うモジュールカバーであって、
エアバッグの膨張時に開き出して該エアバッグの展開を許容するドア部を有したエアバッグ装置のモジュールカバーにおいて、
該ドア部の開き出し時に、該エアバッグ装置よりも該ドア部の開き出し方向に位置する物体と該エアバッグ装置との間を該ドア部がすり抜けることを促進するためのすり抜け促進手段が設けられていることを特徴とするエアバッグ装置のモジュールカバー。 - 請求項1において、前記すり抜け促進手段は、前記ドア部に設けられた脆弱部よりなり、
該ドア部の開き出し時に該ドア部に物体が接触した場合に、該ドア部がこの物体からの荷重により該脆弱部において座屈するように構成されていることを特徴とするエアバッグ装置のモジュールカバー。 - 請求項2において、前記脆弱部は、前記ドア部の板面に設けられた凹部により構成されていることを特徴とするエアバッグ装置のモジュールカバー。
- 請求項2又は3において、前記ドア部は、前記脆弱部において座屈したときに、該ドア部の基端部と先端部との間隔が、該ドア部の基端部と前記物体との間隔と同等かそれよりも小さくなるように変形可能となっていることを特徴とするエアバッグ装置のモジュールカバー。
- 請求項2ないし4のいずれか1項において、前記ドア部の前面にエンブレムが設けられており、
前記脆弱部は、該ドア部の基端部と該エンブレムとの間に設けられていることを特徴とするエアバッグ装置のモジュールカバー。 - エアバッグと、
該エアバッグを膨張させるためのインフレータと、
非膨張状態の該エアバッグを覆ったモジュールカバーと
を備えたエアバッグ装置において、
該モジュールカバーは、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のモジュールカバーであることを特徴とするエアバッグ装置。
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