WO2013080615A1 - 反応装置 - Google Patents

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Abstract

反応容器と、 前記反応容器の内部に配置された固体触媒からなる流動層と、 前記反応容器の内部に配置された冷却部と、 原料ガス導入部と、 前記流動層から吹き上げられた前記固体触媒を含む反応ガスを、前記反応容器の内部に開放されたガス流入口から流入させ、前記反応ガスから前記固体触媒を分離して捕集し、前記固体触媒から分離された反応ガスを反応ガス排出部から排出するように配置された気固分離装置と、 を備え、 前記気固分離装置は、前記反応容器の中心軸を囲むように配置され、 前記気固分離装置のガス流入口は、前記気固分離装置に囲まれた領域の内側を向いて開口するように配置されている反応装置。

Description

反応装置
 本発明は、反応装置に関する。本願は、2011年12月1日に、日本に出願された特願2011-263907号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
 流動層を利用した反応装置として、特許文献1に記載の反応装置が知られている。特許文献1の反応装置は、反応容器内の設置した固体触媒に原料ガスを噴射して流動化し、固体触媒と原料ガスとの接触効率を向上させて、目的の化学反応を行わせる反応装置である。粉体状の固体触媒が原料ガスの流れによって流動状態となったものを流動層という。流動層を利用した反応装置は、固体触媒と原料ガスとの接触効率が良好で、目的とする化学反応が円滑に行われることから、触媒反応の分野において広く利用されている。
特開2010-168331号公報
 特許文献1の反応装置では、反応ガスとともに吹き上げられた固体触媒が反応容器の外部に流出しないように、反応容器の上部に集塵機が設置されている。集塵機は反応容器の内部に複数設置することが望ましいが、集塵機を複数設置すると、集塵機の配置によっては、反応容器の内部の反応ガスの流れが変化し、集塵機に流入するまでの反応ガスの滞留時間が変化する。滞留時間が長くなると、過剰反応による選択率の低下が懸念されるため、集塵機の配置は適切に設計される必要がある。
 本発明の目的は、過剰反応による選択率の低下が生じにくい反応装置を提供することにある。
 本発明の反応装置は、反応容器と、前記反応容器の内部に配置された固体触媒からなる流動層と、前記流動層から吹き上げられた前記固体触媒を含む反応ガスを、前記反応容器の内部に開放されたガス流入口から流入させ、前記反応ガスから前記固体触媒を分離して捕集する気固分離装置と、を備え、前記気固分離装置は、前記反応容器の中心軸を囲むように配置され、前記気固分離装置のガス流入口は、前記気固分離装置に囲まれた領域の内側を向いて開口している。
 気固分離装置は、サイクロン式集塵機などの集塵機で構成することが好ましい。前記集塵機は、1つでも構わないが、個々の集塵機のサイズを小さくするために、複数の集塵機を備えていることが好ましい。また、集塵効率を高めるために、複数のサイクロンを直列に接続したサイクロン式集塵機を用いることが好ましく、さらに複数のサイクロンを直列に接続したサイクロン式集塵機を複数系列設置することがより好ましい。前記ガス流入口の向きは、当該ガス流入口が形成されたサイクロンと隣接する他のサイクロンと干渉しない向きに設置されていてもよい。
 前記集塵機として、複数のサイクロンを直列に接続したサイクロン式集塵機を用いた場合には、前記複数のサイクロンは、前記反応容器の内壁に沿って弧を描くように配置されていてもよい。
 前記気固分離装置として複数の集塵機を備える場合には、前記複数の集塵機は、前記反応容器の中心軸を対称軸として、回転対称に配置されていてもよい。
 前記反応容器の触媒排出口から排出された前記固体触媒を酸素含有ガスの雰囲気下で加熱して触媒活性が回復するよう再生する再生器と、前記再生器に向けて空気などの空送用ガスを送り出すことにより、前記触媒排出口から排出された前記固体触媒を前記再生器に移送する触媒移送機構と、前記再生器で再生された前記固体触媒を前記反応容器に戻す再生触媒移送機構と、を備えていてもよい。
 反応容器の固体触媒1kgあたりの原料シクロヘキサノンオキシムの供給速度(WHSV)が0.5~20h-1、反応容器の触媒滞留時間が0.5~500時間、反応温度が250℃~500℃、反応圧力が0.01~0.5MPa、反応容器の濃厚層の厚さが2m以下、反応容器のガス空塔速度が0.1~10m/s、反応容器の分散板ノズル径が0.05~6mm以下、反応容器の分散板からのガス噴出し速度が10~200m/s、反応容器の分散板ノズルの孔間隔が0.5~25cm、反応容器ジェット径が1~50mm、反応容器ジェット長さが10~100mm、ジェットの上端から冷却部下端までの距離が50mm以上、分散板シュラウド長さが7~70mm、および分散板シュラウド径が10mm以下であってもよい。
 再生温度が250~700℃、再生器圧力が0.01~0.5MPa、再生容器のガス空塔速度が0.01~1m/s、再生容器の分散板ノズル径が0.1~10mm、再生器の分散板からのガス噴出し速度が10~200m/s、再生器ジェット径が1~50mm、再生器ジェット長さが10~100mm、分散板シュラウド長さが7~70mm、および分散板シュラウド径が0.2~20mm以下であってもよい。
 反応器から再生器への触媒移送量、および再生器から反応器への触媒移送量が単位時間当たり反応器内に存在する触媒の量の0.1重量%~75重量%であってもよい。
 すなわち、本発明は以下に関する。
 (1)反応容器と、
 前記反応容器の内部に配置された固体触媒からなる流動層と、
 前記反応容器の内部に配置された冷却部と、
 原料ガス導入部と、
 前記流動層から吹き上げられた前記固体触媒を含む反応ガスを、前記反応容器の内部に開放されたガス流入口から流入させ、前記反応ガスから前記固体触媒を分離して捕集し、前記固体触媒から分離された反応ガスを反応ガス排出部から排出するように設定された気固分離装置と、
を備え、
 前記気固分離装置は、前記反応容器の中心軸を囲むように配置され、
 前記気固分離装置のガス流入口は、前記気固分離装置に囲まれた領域の内側を向いて開口するように配置されている反応装置。
 (2)前記気固分離装置には、前記反応容器の中心軸を囲むように配置された1又は2以上の集塵機が設けられている(1)に記載の反応装置。
 (3)前記集塵機は、2以上のサイクロンを直列に接続したサイクロン式集塵機であり、
 前記ガス流入口は、当該ガス流入口が形成されたサイクロンと隣接する他のサイクロンと干渉しない向きに設置されている(2)に記載の反応装置。
 (4)前記2以上のサイクロンは、前記反応容器の内壁に沿って弧を描くように配置されている(3)に記載の反応装置。
 (5)前記2以上の集塵機は、前記反応容器の中心軸を対称軸として、回転対称に配置されている(4)に記載の反応装置。
 (6)前記反応容器の触媒排出口から排出された前記固体触媒を酸素含有ガスの雰囲気下で加熱して触媒活性が回復するよう再生する再生器と、
 前記再生器に向けて空送用ガスを送り出すことにより、前記触媒排出口から排出された前記固体触媒を前記再生器に移送する触媒移送機構と、
 前記再生器で再生された前記固体触媒を前記反応容器に戻す再生触媒移送機構と、をさらに備えている(1)ないし(5)のいずれか1つに記載の反応装置。
 (7)前記再生器が、
 前記再生器に向けて酸素含有ガスを送り出されるように設定されている再生ガス導入部と、
 前記固体触媒の表面に付着したコーク成分を前記酸素含有ガスの雰囲気下で加熱し、燃焼させた際に発生する反応ガスを、前記再生器の外部に排出されるように設定されている排気ガス排出部と、
 多数の孔が分散して形成された分散板と、
 を備え、
 前記分散板は、その上に前記固体触媒の粉体を含む流動層を形成させることができるように設定されている、(6)に記載の反応装置。
 (8)前記原料ガスとしてシクロヘキサノンオキシムを用い、前記反応容器で前記固体触媒と低級アルコールの共存化でシクロヘキサノンオキシムをベックマン転位反応させてε-カプロラクタムを製造することができるように設定されている(1)ないし(7)のいずれか1つに記載の反応装置。
 (9)反応容器の固体触媒1kgあたりの原料シクロヘキサノンオキシムの供給速度(WHSV)が0.5~20h-1、反応容器の触媒滞留時間が0.5~500時間、反応温度が250℃~500℃、反応圧力が0.01~0.5MPa、反応容器の濃厚層の厚さが2m以下、反応容器のガス空塔速度が0.1~10m/s、反応容器の分散板ノズル径が0.05~6mm以下、反応容器の分散板からのガス噴出し速度が10~200m/s、反応容器の分散板ノズルの孔間隔が0.5~25cm、反応容器ジェット径が1~50mm、反応容器ジェット長さが10~100mm、ジェットの上端から冷却部下端までの距離が50mm以上、分散板シュラウド長さが7~70mm、および分散板シュラウド径が10mm以下であるように設定されている、(1)ないし(8)のいずれか1つに記載の反応装置。
 (10)再生温度が250~700℃、再生器圧力が0.01~0.5MPa、再生容器のガス空塔速度が0.01~1m/s、再生容器の分散板ノズル径が0.1~10mm、再生器の分散板からのガス噴出し速度が10~200m/s、再生器ジェット径が1~50mm、再生器ジェット長さが10~100mm、分散板シュラウド長さが7~70mm、および分散板シュラウド径が0.2~20mm以下であるように設定されている、(6)又は(7)に記載の反応装置。
 (11)反応器から再生器への触媒移送量、および再生器から反応器への触媒移送量が単位時間当たり反応器内に存在する触媒の量の0.1重量%~75重量%であるように設定されている、(1)~(10)のいずれか1つに記載の反応装置。
 本発明によれば、過剰反応による選択率の低下が生じにくい反応装置が提供される。
第1実施形態の反応装置の模式図である。 反応器の平面図である。 第1サイクロンの概略構成を示す斜視図である。 分散板の一例を示した断面図である。 分散板の一例を示した断面図である。 集塵機のガス流入口の配置を異ならせた複数の反応器の一例を示した平面図である。 集塵機のガス流入口の配置を異ならせた複数の反応器の一例を示した平面図である。 集塵機のガス流入口の配置を異ならせた複数の反応器の一例を示した平面図である。 反応容器の内部の反応ガスの流れを示すシミュレーション結果である。 反応容器の内部の反応ガスの流れを示すシミュレーション結果である。 反応容器の内部の反応ガスの流れを示すシミュレーション結果である。 反応容器の内部の反応ガスの流れを示すシミュレーション結果である。 反応容器の内部の反応ガスの流れを示すシミュレーション結果である。 反応容器の内部の反応ガスの流れを示すシミュレーション結果である。 反応容器の内部の反応ガスの流れを示すシミュレーション結果である。 反応容器の内部の反応ガスの流れを示すシミュレーション結果である。 反応容器の内部の反応ガスの流れを示すシミュレーション結果である。 反応容器の内部の反応ガスの流れを示すシミュレーション結果である。 反応容器の内部の反応ガスの流れを示すシミュレーション結果である。 反応容器の内部の反応ガスの流れを示すシミュレーション結果である。 反応容器の内部の反応ガスの流れを示すシミュレーション結果である。 反応容器の内部の反応ガスの流れを示すシミュレーション結果である。 第2実施形態の反応器の平面図である。
[第1実施形態]
 図1は、本発明の第1実施形態の反応装置1の模式図である。反応装置1は、例えば、固体触媒10aと低級アルコールの共存化でシクロヘキサノンオキシムをベックマン転位反応させてε-カプロラクタムを製造するものである。
 反応装置1は、反応器2と、再生器3と、触媒移送機構6と、再生触媒移送機構8と、を含んで構成されている。
 反応器2は、反応容器20と、原料ガス導入部21と、反応ガス排出部22と、気固分離装置としての集塵機23と、冷却部24と、触媒排出口28と、触媒流入口29と、を備えている。
 反応容器20は、円筒状の直胴部20aを有する容器である。直胴部20aの上方には、直胴部20aよりも内径の大きい円筒状の拡大部が接続されていてもよい。直胴部20aの下部には、例えば、内径が漸減する円錐状のコーン部20cが接続されているが、直胴部20aの下部が円錐上のコーン形状でなくても構わない。直胴部20aとコーン部20cとの境界には、多数の孔が分散して形成された分散板25が設けられている。分散板25上には固体触媒10aの粉体からなる粉体層10が形成されている。
 コーン部20cには、原料ガスG1を導入する原料ガス導入部21が接続されている。
 原料ガス導入部21により、シクロヘキサノンオキシムを含む原料ガスG1がコーン部20cの内部に導入されるようになっている。原料ガスG1は、分散板25に形成された多数の孔を介して粉体層10の底部に噴射される。粉体層10は、分散板25から鉛直上方に吹き上げられた原料ガスG1の流れによって流動化し、流動層となる。原料ガスG1は、流動層となった粉体層10の内部を均一に流れ、固体触媒10aと接触してベックマン転位する。これにより、ε-カプロラクタムを含む反応ガスG2が生成される。
 固体触媒10aとしては、例えば、ホウ酸触媒、シリカ・アルミナ触媒、リン酸触媒、複合金属酸化物触媒、ゼオライト触媒等が挙げられる。中でもゼオライト触媒が好ましく、さらに好ましくはペンタシル型ゼオライト、特に好ましくはMFIゼオライトである。
 ゼオライト触媒は、その骨格が実質的にケイ素及び酸素のみから構成される結晶性シリカであってもよいし、骨格を構成する元素としてさらに他の元素を含む結晶性メタロシリケート等であってもよい。結晶性メタロシリケート等である場合、ケイ素及び酸素以外に存在しうる元素としては、例えば、Be、B、Al、Ti、V、Cr、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、Nb、Sb、La、Hf、Bi等が挙げられ、これらの2種以上が含まれていてもよい。これら元素に対するケイ素の原子比は、通常5以上であり、好ましくは50以上、さらに好ましくは500以上である。なお、この原子比は、原子吸光法や蛍光X線法等により測定することができる。
 ゼオライト触媒は、例えば、ケイ素化合物、4級アンモニウム化合物、水、及び必要に応じて金属化合物等を原料として水熱合成に付し、得られた結晶を乾燥、焼成した後、アンモニアやアンモニウム塩で接触処理し、次いで乾燥することにより、好適に調製することができる。
 固体触媒10aの粒径は0.001~5mmであるのが好ましく、さらに好ましくは0.01~3mmである。また、固体触媒10aは、例えば、実質的に触媒成分のみからなる成形体であってもよいし、触媒成分を担体に担持したものであってもよい。
 固体触媒10aを用いたシクロヘキサノンオキシムのベックマン転位反応は、気相条件下で行うことができる。反応温度は通常250~500℃、好ましくは300~450℃である。反応圧力は通常0.01~0.5MPa、好ましくは0.02~0.2MPaである。また、固体触媒1kgあたりの原料シクロヘキサノンオキシムの供給速度(kg/h)、すなわち空間速度WHSV(h-1)は、通常0.5~20h-1、好ましくは1~10h-1である。
 シクロヘキサノンオキシムは、低級アルコールとともに反応容器20に導入される。なお、シクロヘキサノンオキシム単独で反応系内に導入してもよいし、窒素、アルゴン、二酸化炭素等の不活性ガスと共に導入してもよい。
 ここで用いられるアルコールとしては炭素数6以下の低級アルコールが好ましい。例えばメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、sec-ブタノール、イソブタノール、n-アミルアルコール、n-ヘキサノール、2,2,2-トリフルオロエタノール等の1種または2種以上用いることができる。特にメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノールを1種または2種以上用いればε-カプロラクタムの選択率および触媒寿命の改良に著しい効果を示し、より好ましい。中でもメタノールまたはエタノールは著しい効果を示し、工業的観点から最も好ましいものである。
 低級アルコールの量は、シクロヘキサノンオキシムに対して重量比で、通常0.1~20倍が適当である。好ましくは10倍以下がよく、さらに好ましくは0.3~8倍の範囲がよい。
 希釈ガスとしてベンゼン、シクロヘキサン、トルエン等のような反応に不活性な化合物の蒸気あるいは窒素、二酸化炭素等の不活性ガスを共存させることもできる。反応温度は通常250℃~500℃の範囲がよい。250℃未満の温度では反応速度が十分でなく、またε-カプロラクタムの選択率も低下する傾向がある。一方、500℃を越えるとシクロヘキサノンオキシムの熱分解が無視できなくなるためにε-カプロラクタムの選択率が低下する傾向がある。特に好ましい温度範囲は300℃~450℃であり、最も好ましい温度範囲は300℃~400℃である。原料シクロヘキサノンオキシムの空間速度は、WHSV=0.5~20hr-1 (すなわち固体触媒1kg当りのシクロヘキサノンオキシム供給速度0.5~20kg/hr)である。好ましくは1~10hr-1の範囲から選ばれる。
 反応混合物からのε-カプロラクタムの分離は、通常の方法で実施できる。例えば反応生成ガスを冷却して凝縮させ、次いで抽出、蒸留あるいは晶析等により精製されたε-カプロラクタムを得ることができる。
 反応器2は、粉体層10を冷却する冷却部24を備えている。冷却部24は、冷媒を流通させる複数の除熱管24aを備えている。除熱管24aの少なくとも一部は粉体層10の内部に埋設されている。粉体層10の内部にこもった反応熱は、除熱管24aを通る冷媒によって回収され、反応容器20の外部に排出される。反応容器20内の反応温度は、冷却部24によって所定の温度範囲を超えないように調整される。冷媒としては、例えば、水が用いられる。図1では、除熱管24aは粉体層10の一部のみに設置されているように図示されているが、除熱管24aは粉体層10の全面に設置する方が局所的な温度上昇が抑制され、反応容器20内の反応温度が均一に制御できるため、好ましい。
 反応容器20の内部には、粉体層10から吹き上げられた固体触媒10aを含む反応ガスG2を、反応容器20の内部に開放されたガス流入口104から流入させ、反応ガスG2から固体触媒10aを分離して捕集する気固分離装置としての集塵機23が設けられている。集塵機23は、例えば、第1サイクロン100と第2サイクロン110と第3サイクロン120とを直列に接続した多段式のサイクロン式集塵機が考えられるが、直列に接続するサイクロン数は特に限定されない。
 第1サイクロン100は、ガス流入口104およびガス排出口106を含むサイクロン本体部101と、サイクロン本体部101で捕集した固体触媒10aを粉体層10に排出する排出管103と、を備えており、捕集された固体触媒10aは排出管103の先端部から粉体層10に排出される。排出口には、原料ガスG1の圧力によって固体触媒10aがサイクロン本体部側に逆流することを抑制するための邪魔板を設けてもよい。排出口が設けられた排出管103の先端部は、粉体層10の内部に配置されている。
 第2サイクロン110は、ガス流入口114およびガス排出口116を含むサイクロン本体部111と、サイクロン本体部111で捕集した固体触媒10aを粉体層10に排出する排出管113と、を備えている。ガス流入口114は、第1サイクロン100のガス排出口106と接続されている。サイクロン本体部111には、第1サイクロン100で固体触媒10aが一部除去された反応ガスG2が流入される。排出管113の先端部には、固体触媒10aの排出口が設けられており、排出口は、トリクル弁やフラッパ弁などの、所定の大きさ以上の負荷が作用すると開放する重量弁を設けてもよい。排出口が設けられた排出管113の先端部は、粉体層10の内部に配置されている。
 第3サイクロン120は、ガス流入口124およびガス排出口126を含むサイクロン本体部121と、サイクロン本体部121で捕集した固体触媒10aを粉体層10に排出する排出管123と、を備えている。ガス流入口124は、第2サイクロン110のガス排出口116と接続されている。サイクロン本体部121には、第2サイクロン110で固体触媒10aが一部除去された反応ガスG2が流入される。排出管123の先端部には、固体触媒10aの排出口が設けられており、排出口は、トリクル弁やフラッパ弁などの重量弁でもよい。排出口が設けられた排出管123の先端部は、粉体層10の内部に配置されている。ガス排出口126は、反応容器10の反応ガス排出部22に接続されている。
 本実施形態では、3つのサイクロンを直列に接続し、前段側のサイクロンで粒径の比較的大きい固体触媒10aを捕集し、後段側のサイクロンで、前段側のサイクロンで捕集されなかった粒径の比較的小さい固体触媒10aを捕集している。これにより、大小様々な粒径を有する固体触媒10aを漏れなく捕集し、固体触媒10aの捕集効率を向上させている。図1では、3つのサイクロンを直列に接続した3段式のサイクロン式集塵機が用いられているが、集塵機23の構成はこれに限られない。例えば、2つ若しくは4つ以上のサイクロンを直列に接続した多段式のサイクロン式集塵機を用いてもよく、2つ若しくは4つ以上のサイクロンを直列に接続した多段式のサイクロン式集塵機を複数系列設置してもよい。また、サイクロンのように遠心力によって固体触媒10aと反応ガスG2とを分離する遠心力集塵機に限らず、他の方式、例えば、反応ガスG2の流れる向きを変化させ、慣性で固体触媒10aと反応ガスG2とを分離する慣性力集塵機などを用いてもよい。
 集塵機23で固体触媒10aと分離されたε-カプロラクタムを含む反応ガスG2は、反応ガス排出部22を介して反応容器20の外部に排出される。反応ガス排出部22から排出された反応ガスG2は、図示略の蒸留装置あるいは晶析装置などに導入され、高純度のε-カプロラクタムに精製される。
 反応器2には、再生器3が接続されている。再生器3は、反応器2で使用された固体触媒10aを再生処理し、触媒活性を再生するものである。本実施形態の反応装置1は、反応器2中の固定触媒を連続的に抜き出し再生器3に移送するとともに、再生済みの固体触媒10aを再生器3から反応器2に同量連続的に戻すことで、触媒活性を維持する循環式の反応装置となっている。なお、再生器3は直列あるいは並列に複数備えていても構わない。また、2以上の再生器を直列、および並列に接続した場合は、各再生器の再生温度は、250~700℃の範囲でそれぞれ異なっても構わない。
 反応器2と再生器3との間には、触媒移送機構6が設けられている。触媒移送機構6は、再生器3に向けて空気などの空送ガスを送り出すことにより、反応器2で使用されて触媒活性の低下した固体触媒10aの一部を再生器3に移送するものである。
 固体触媒10aの存在下にシクロヘキサノンオキシムのベックマン転位反応を行うと、反応時間が経過するにつれて(触媒単位重量あたりのシリロヘキサノンオキシムの通算処理量が増えるにつれて)、シクロヘキサノンオキシムやε-カプロラクタムの重合などにより、いわゆるコーク成分(炭素質物質)が固体触媒10aに徐々に付着する。これにより、固体触媒10aの触媒活性が経時的に低下する。すなわち、シクロヘキサノンオキシムの転化率が徐々に低下する。
 再生器3は、再生容器50と、排気ガス排出部52と、を備えている。再生器3は、反応器2で触媒活性が低下した固体触媒10aの一部を酸素含有ガスの雰囲気下で加熱して触媒活性が十分に回復するよう再生するものである。再生器3においては、反応器2において触媒として使用し得る程度に十分に触媒活性が回復するような再生が行われる。再生器3では、固体触媒10aの表面に付着したコーク成分を燃焼し、反応ガスE(排気ガス)を排出する。
 再生容器50は、円筒状の直胴部50aを有する容器である。直胴部50aには、触媒移送機構6のラインの他端が接続されている。反応器2により、触媒活性が低下した固体触媒10aの一部が再生容器50に導入される。
 再生器3の直胴部50aの下部には、例えば、内径が漸減する円錐状のコーン部50cが接続されているが、再生器下部の形状には特に制限はない。直胴部50aとコーン部50cとの境界には、多数の孔が分散して形成された分散板27が設けられており、分散板27上には固体触媒10aの粉体からなる粉体層12が形成されている。粉体層12には、反応器2において触媒活性が低下した固体触媒10aの一部と再生器3により再生されて十分に触媒活性が回復した固体触媒10aとが含まれている。
 コーン部50cには、例えば、空気などの酸素含有ガスを導入する再生ガス導入部41が接続されている。再生ガス導入部41により、酸素含有ガスがコーン部50cの内部に導入されるようになっている。酸素含有ガスは、分散板27に形成された多数の孔を介して粉体層12の底部に噴射される。粉体層12は、分散板27から鉛直上方に吹き上げられた酸素含有ガスの流れによって流動化し、流動層となる。酸素含有ガスは、流動層となった粉体層12の内部を均一に流れ、固体触媒10aの表面のコーク成分を効率的に燃焼させる。
 直胴部50aの内部には、粉体層12から吹き上げられた固体触媒10aを反応ガスE(排気ガス)から分離して捕集し、捕集した固体触媒10aを粉体層12に排出する集塵機を設けることが好ましい。その場合、集塵機は、例えば、2以上のサイクロンを直列に接続した多段式のサイクロン式集塵機であってもよい。2以上のサイクロンを直列に接続することにより、固体触媒10aの捕集効率を向上させることができる。また、サイクロンのように遠心力によって固体触媒10aと反応ガスEとを分離する遠心力集塵機に限らず、他の方式、例えば、反応ガスEの流れる向きを変化させ、慣性で固体触媒10aと反応ガスEとを分離する慣性力集塵機などを用いてもよい。
 反応ガスEは、直胴部50aの上部に接続された排気ガス排出部52を介して再生器3の外部に排出される。
 再生器3と反応器2との間には、再生触媒移送機構8が設けられている。再生触媒移送機構8は、再生器3で再生された固体触媒10aの一部を反応器2に移送するものである。再生触媒移送機構8は、再生器3で再生された固体触媒10aの一部が自重により反応器2に移動するように構成されている。
 なお、再生触媒移送機構8における固体触媒10aの流動性を良くするため、再生触媒移送機構8のラインに窒素ガスなどの不活性ガスを供給する不活性ガス供給機構が設けられていてもよい。
 本実施形態の反応装置1では、粉体層10と粉体層12の各上面の位置を比較すると、粉体層10の上面の位置が低く、粉体層12の上面の位置が高い位置となっている。そのため、再生器3から反応器2への固体触媒10aの移動は、固体触媒10aの自重のみで行うことができる。何らの圧送手段も用いないので、経済的であり、空気のような圧送媒体が反応器2に流入しないので、目的とする化学反応が阻害されないというメリットがある。
 例えば、反応器2と再生器3との配置関係を本実施形態とは逆にすると、粉体層10の上面の位置が粉体層12の上面の位置よりも高くなるので、再生器3から反応器2への固体触媒10aの移動は、固体触媒10aの自重のみで行うことができない。よって、圧送手段が必要となる。圧送媒体としては、空気を用いることがコストの面で有利となるが、圧送媒体である空気が反応器2に流入すると、反応器2において目的とする化学反応が阻害される惧れがある。化学反応の実行を阻害しない媒体、例えば、不活性ガスや原料ガスG1に含まれる低級アルコールと同じ低級アルコールを圧送媒体として用いることも考えられるが、その場合には、空気よりもコストが高くなるので、不経済である。本実施形態のように圧送空気で反応器2から再生器3に固体触媒10aを移送する場合には、もともと空気が再生器3において燃焼用のガスとして用いられているので、再生器3で行われる再生処理には大きな影響はない。なお、上述したような問題が生じない場合は、反応器2と再生器3の粉体層の位置が、反応器2が高く、再生器3が低くなっても構わない。
 なお、本明細書において、「粉体層の上面の位置」は、次のようにして規定される。粉体層は、原料ガスG1または空気により流動状態に置かれている固体触媒10aを濃厚に含む濃厚層と、濃厚層の鉛直上方に配置され、固体触媒10aと反応ガス(反応ガスG2または反応ガスE)とが共存し、固体触媒10aが勢いよく跳ね上がっている希薄層とを含む。希薄層の上方は、固体触媒10aを殆ど含まず反応ガスを主体とするフリーボード部となっている。固体触媒10aの密度(kg/m)を横軸、分散板からの鉛直方向の高さを縦軸として、固体触媒10aの密度分布を測定すると、ある高さまでは固体触媒10aの密度は上に凸の曲線を描き、それ以上高くなると、下に凸の曲線を描くS字状のカーブが得られる。このS字状のカーブの変曲点の位置が粉体層の上面の位置である。
 図2は、反応器2を反応容器20の中心軸Axの方向から見た平面図である。
 反応容器20の内部には、気固分離装置としての2以上の集塵機23が反応容器20の内壁に沿って設置されている。図2では、第1集塵機23A、第2集塵機23B、第3集塵機23Cおよび第4集塵機23Dからなる4つの集塵機23が反応容器20の内部に設置されているが、集塵機23の数はこれに限らない。例えば、1つ、2つ、3つ、あるいは、5つ以上の集塵機23が反応容器20の内壁に沿って設置されていてもよい。
 2以上の集塵機23(第1集塵機23A、第2集塵機23B、第3集塵機23Cおよび第4集塵機23D)の構成は全く同じである。2以上の集塵機23は、反応容器20の中心軸Axの周りに輪を描くように配置されている。2以上の集塵機23は、反応容器20の中心軸Axを対称軸として、回転対称(4回対称)に配置されている。
 第1集塵機23A、第2集塵機23B、第3集塵機23Cおよび第4集塵機23Dは、それぞれ第1サイクロン100、第2サイクロン110および第3サイクロン120からなる3つのサイクロンによって構成されている。第1サイクロン100、第2サイクロン110および第3サイクロン120は、反応容器20の内壁に沿って弧を描くように配置されている。第1サイクロン100のサイクロン本体部101の中心軸をA、第2サイクロン110のサイクロン本体部111の中心軸をB、第3サイクロン120のサイクロン本体部121の中心軸をCとすると、中心軸Aと中心軸Bとを結ぶ仮想線は、中心軸Bと中心軸Cとを結ぶ仮想線と鈍角をなして交差している。
 各集塵機23には、それぞれ第1サイクロン100に原料ガスG1を流入させる筒状のガス流入口104が設けられている。ガス流入口104は、反応容器20の中心軸Axの方向から見て、円形をなすサイクロン本体部101の接線方向に延びている。ガス流入口104は、例えば、流入側が広く流出側が狭いベルマウス形状を有している。
 各集塵機23のガス流入口104は、2以上の集塵機23で囲まれた領域の内側を向いて開口している。そのため、反応容器20の中心部を吹き上げられた固体触媒が効率よく捕集される。なお、「ガス流入口が、2以上の集塵機3で囲まれた領域の内側を向いて開口している」とは、ガス流入口104が接続されたサイクロン本体部101の中心軸をA、サイクロン本体部101の中心軸Aと反応容器20の中心軸Axとを結ぶ第1仮想線をK1、サイクロン本体部101の中心軸Aを通って第1仮想線K1と直交する第2仮想線をK2としたときに、ガス流入口104の開口面104aが第2仮想線K2よりも反応容器20の中心軸Ax側に配置されていることを意味する。
 本実施形態の場合、ガス流入口104の向きは、第1仮想線K1と概ね平行な方向であって、反応容器20の中心部を向く向きとされているが、ガス流入口104の向きはこれに限定されない。ガス流入口104の向きは、当該ガス流入口104が形成されたサイクロンと隣接する他のサイクロンと干渉しない向きであることが好ましい。これにより、ガス流入口104に効率よく反応ガスG2が流入し、固体触媒の捕集効率が向上する。なお、「ガス流入口の向きが、隣接する他のサイクロンと干渉しない向きである」とは、ガス流入口104の開口面104aの中心を通り、ガス流入口104の外側に向かってガス流入口104の延在方向と平行に延びる第3仮想線をK3とすると、第3仮想線K3上に、当該ガス流入口104が形成されたサイクロンと隣接する他のサイクロンが存在しないことを意味する。
 本実施形態では、2以上の集塵機23のガス流入口104は、全て第3仮想線K3が第1仮想線K1と概ね平行となる向きに設置されているが、各集塵機のガス流入口104の向きは、これに限定されない。第3仮想線K3と第1仮想線K1とのなす角度は、全ての集塵機23で等しくてもよく、一部の集塵機23で異なっていてもよく、全ての集塵機23で異なっていてもよい。
 図3は、第1サイクロン100の概略構成の一例を示す斜視図であるが、サイクロンの構成はこれに限定されない。なお、本実施形態の反応器および再生器で用いられるサイクロンの基本構成は全て同じである。よって、ここでは、第1サイクロン100の構成を例に挙げて、本実施形態で用いられるサイクロンの基本構成を説明する。
 第1サイクロン100は、ガス流入口104およびガス排出口106を含むサイクロン本体部101と、サイクロン本体部101の下端部に接続されたダストボックス102と、ダストボックス102の下端部に接続された排出管103と、を備えている。
 サイクロン本体部101は、上部が円筒状の直胴部101a、下部が下方に向けて縮径する円錐状のコーン部101bとなっており、直胴部101aの上面が天板部101cとなっている。直胴部101aの側壁の上端部には、固体触媒10aを含んだ反応ガスG2を直胴部101aの接線方向に流入させる開口部H1が設けられている。開口部H1には、直胴部101aの接線方向に延びる筒状のガス流入口104が接続されている。天板部101cの中央部には、サイクロン本体部101で分離された反応ガスG2を排出する開口部H2が設けられている。開口部H2には、筒状のガス排出口106が接続されており、ガス排出口106の一部が直胴部101aの内部に挿入されている。開口部H2とガス排出管106は、直胴部101aと同心状に配置されている。直胴部101aの中心軸Dはサイクロン本体部101の中心軸Aと一致する。以下の説明では、サイクロン本体部の中心軸を便宜上サイクロンの中心軸と呼ぶことがある。
 コーン部101bの下端部には、サイクロン本体部101で捕集した固体触媒10aを溜め置くダストボックス102が接続されている。ダストボックス102は、上部が円筒状の直胴部102a、下部が下方に向けて縮径する円錐状のコーン部102bとなっている。コーン部102bの下端部には、ダストボックス102に溜まった固体触媒10aを排出する排出管103が接続されている。排出管103は、コーン部102bから鉛直下方に延びる細長い配管として構成されており、排出管103の下端部は、図1に示した粉体層10の内部に埋設されている。
 固体触媒10aを含んだ反応ガスG2は、ガス流入口104からサイクロン本体部101の直胴部101aに流入する。反応ガスG2は、直胴部101aの接線方向に流入し、旋回流となって直胴部101aおよびコーン部101bの内部を旋回しながら下降する。
固体触媒10aは、反応ガスG2の旋回に伴う遠心力によって直胴部101aおよびコーン部101bの内壁に押し付けられ、当該内壁との摩擦によって減速する。摩擦によって減速した固体触媒10aは、直胴部101aおよびコーン部101bの内壁に沿って降下し、コーン部101bの下端部に接続されたダストボックス102に流入する。直胴部101aおよびコーン部101bの内部を旋回しながら下降した反応ガスG2は、コーン部101bにおいて反転し、コーン部101bおよび直胴部101aの中心部を上昇する。
そして、固体触媒10aの一部が除去された反応ガスG2が、ガス排出口106から排出される。
 ダストボックス102に溜まった固体触媒10aは、ダストボックス102の下端部に接続された排出管103の内部を降下し、反応容器内の粉体層に戻される。
 図1に戻って、分散板25には、板厚方向に貫通する複数の孔が形成されている。孔は、原料ガスG1を流通させて粉体層10に原料ガスG1を噴射するガス噴射孔である。分散板25上には固体触媒10aが充填されるため、孔の大きさ(直径)は原料ガスG1を通し且つ固体触媒10aを通さない大きさに設定されている。孔の中心間の間隔は、複数の孔から噴射された原料ガスG1が粉体層10全体を均一に流動化させることができるように、所定の間隔以下に設定されている。
 孔の配置は任意に設計することができる。複数の孔が正方格子状に配置されても良いし、複数の孔が六方格子状に配置されていてもよい。孔の密度は、例えば分散板25全体で均一であるが、孔の密度は必ずしも分散板全体で均一である必要はない。例えば、分散板25の中央部と周辺部で孔の密度を異ならせるなど、孔の密度を分散板25の面内で部分的に異ならせるようにしてもよい。上述した孔の配置は一例であって、孔の配置はこれらに限定されるものではない。
 図4Aおよび図4Bは、分散板25の断面形状の一例を示す図である。
 図4Aに示すように、分散板25は、平面状に形成された平板部31と、平板部31から下方に突出した複数の有底筒状のシュラウド部32と、各シュラウド部32の底部を開口して形成された孔30と、を備えている。平板部31の法線方向から見たシュラウド32の平面形状は、円形でもよく、四角形でもよい。図4Aは平板部31にシュラウド部32を設けた例であるが、図4Bに示すように、平板部31にシュラウド部32を設けない構成としてもよい。図4Bの例は、平板部31に複数の孔30を形成し、分散板25を平坦な板状に構成した例である。
 図1に戻って、除熱管24aは、粉体層10の厚み方向に蛇行しながら分散板25と平行な方向に延びている。除熱管24aは、分散板25と接触しないように分散板25の上方に設置されている。除熱管24aのうち、蛇行によって下方に突出した部分は粉体層10の内部に埋設され、蛇行によって上方に突出した部分は粉体層10の上面から露出せず、除熱管24a全体が粉体層10の内部に埋設されることが望ましい。更に、除熱管24a全体が粉体層10の濃厚層内に浸漬され、濃厚層全体が均一に冷却されることがより好ましい。
 反応容器20の内部には、複数の除熱管24aが互いに隙間を空けて配置されることが望ましいが、1本の除熱管24aを蛇行させて反応容器全体に配置させても構わない。
 図5A~図5Cは、集塵機23のガス流入口104の配置を異ならせた複数の反応器の平面図である。図6ないし図19は、各反応器において反応容器20の内部に形成される反応ガスG2の流れを示すシミュレーション結果である。
 図5Aは、各集塵機23のガス流入口104が反応容器20の内側を向いて開口し、且つ、その向きが、当該ガス流入口104が形成されたサイクロンの中心軸Aと反応容器20の中心軸Axとを結ぶ仮想線と概ね平行となる向きとなっている例であり、図5Bは、各集塵機23のガス流入口104が4つの集塵機23で囲まれた領域の外側を向いて開口し、且つ、その向きが、当該ガス流入口104が形成されたサイクロンの中心軸Aと反応容器20の中心軸Axとを結ぶ仮想線と概ね直交する向きとなっている例であり、図5Cは、各集塵機23のガス流入口104が4つの集塵機23で囲まれた領域の内側を向いて開口し、且つ、その向きが、当該ガス流入口104が形成されたサイクロンの中心軸Aと反応容器20の中心軸Axとを結ぶ仮想線と概ね直交する向きとなっている例である。以下、図5Aの構成を「タイプA」、図5Bの構成を「タイプB」、図5Cの構成を「タイプC」と呼ぶ。図6ないし図19において、(a)はタイプAのシミュレーション結果であり、(b)はタイプBのシミュレーション結果であり、(c)はタイプCのシミュレーション結果である。
 図6は、反応容器20の中心部を流れる反応ガスG2の流れを示すシミュレーション結果である。図7は、反応容器20の内壁近傍を流れる反応ガスG2の流れを示すシミュレーション結果である。
 図6に示すように、タイプAの構成では、ガス流入口104が反応容器20の中心部を向いて開口しているため、反応容器20の中心部を上昇する反応ガスG2は、反応容器20の天井部に達する前にガス流入口104に流入する。反応ガスG2は、粉体層10から吹き上げられてすぐにガス流入口104に流入するため、固体触媒と分離されるまでの時間が短い。タイプBの構成では、ガス流入口104が反応容器20の内壁側を向いて開口しているため、反応容器20の中心部を上昇する反応ガスG2は、反応容器20の天井部に達した後、反応容器20の内壁近傍を伝わって下降し、ガス流入口104に流入する。
そのため、反応ガスが固体触媒と分離されないまま反応容器20の内部を滞留している時間がタイプAの構成に比べて長い。タイプCの構成では、タイプAと同様に、ガス流入口104が反応容器20の中心部を向いて開口しているため、粉体層10から吹き上げられた反応ガスG2は、天井部に達する前にガス流入口104に流入し、速やかに固体触媒と分離される。
 一方、図7に示すように、反応容器20の内壁近傍を上昇する反応ガスG2は、タイプAの構成では、反応容器20の内壁近傍を伝わって天井部に達し、反応容器20の中心部を下降してガス流入口104に流入する。そのため、反応ガスG2が固体触媒と分離されないまま反応容器20の内部を滞留している時間が、中心部を上昇する反応ガスG2に比べて長い。タイプBの構成では、反応容器20の内壁近傍を上昇する反応ガスG2が、天井部に達する前にガス流入口104に流入するため、反応ガスG2と固体触媒とが分離されるまでの時間は短い。タイプCの構成では、タイプAと同様に、粉体層10から吹き上げられた反応ガスG2は、天井部を通って反応容器20の中心部を下降してからガス流入口104に流入するため、固体触媒と分離されないまま反応容器20の内部を滞留している時間が比較的長い。
 反応ガスG2の滞留時間は、反応ガスG2の反応成績に影響を与える。反応ガスG2が固体触媒と分離されずに長時間反応容器の20の内部を滞留すると、過剰反応による選択率の低下が生じる場合がある。
 反応ガスG2の滞留時間は、反応ガスG2が粉体層10のどの場所から吹き上げられたか、あるいは、ガス流入口104がどの方向を向いているか、によって変化する。本実施形態の場合、第1サイクロン100、第2サイクロン110および第3サイクロン120は、反応容器20の内壁に沿って配置されているため、粉体層10から吹き上げられる反応ガスG2の多くは、第1サイクロン100、第2サイクロン110および第3サイクロン120よりも反応容器20の中心部側を通って上昇する。そのため、反応ガスG2の反応成績は、粉体層10の中心部から吹き上げられた反応ガスG2の滞留時間によって大きく影響を受ける。タイプAおよびタイプCの構成では、タイプBと比較して、粉体層10の中心部から吹き上げられた反応ガスG2の滞留時間が短い。よって、過剰反応による選択率の低下を抑制するためには、タイプAやタイプCの構成が好ましい構成となる。
 図8ないし図13は、粉体層10からの高さを変えながら、反応容器20の中心軸Axと直交する平面内における反応ガスの高さ方向の速度分布をシミュレーションした結果である。図8は、第3サイクロン120の上部の位置における速度分布を示す図であり、図9は、ガス流入口104のやや上の位置における速度分布を示す図であり、図10は、ガス流入口104の高さにおける速度分布を示す図であり、図11は、ガス流入口104のやや下であって反応容器20の中央やや上の位置における速度分布を示す図であり、図12は、反応容器20の中央やや下の位置における速度分布を示す図であり、図13は、反応容器20の下部(粉体層10の上面近傍)の位置における速度分布を示す図である。図8ないし図13では、上向きの速度を正とし、下向きの速度を負としている。
 図8ないし図13に示すように、タイプAおよびタイプCの構成では、反応容器20の内壁近傍では、反応容器20の下部から上部に向かう反応ガスの流れが発生し、反応容器20の中心部では、反応容器20の上部からガス流入口104へ向かう反応ガスの流れ、および、反応容器20の下部からガス流入口104へ向かう反応ガスの流れが発生する。
反応容器20の下部では、反応容器20の内壁近傍よりも反応容器20の中心部において特に強い上向きの反応ガスの流れが発生する。タイプAとタイプCの構成では、同じような反応ガスの流れが発生するが、図13に示すように、粉体層10の近傍では、タイプAよりもタイプCのほうが反応ガスの流れが均一になっている。よって、反応ガスの流れをより均一化するためには、タイプAよりもタイプCのほうが好ましい。
 タイプBの構成では、反応容器20の中心部では、反応容器20の下部から上部に向かう反応ガスの流れが発生し、反応容器20の内壁近傍では、反応容器20の上部からガス流入口104へ向かう反応ガスの流れ、および、反応容器20の下部からガス流入口104へ向かう反応ガスの流れが発生する。図10および図11に示すように、ガス流入口の近傍では、反応容器20の内壁近傍においてガス流入口に向かう強い反応ガスの流れが発生するが、それ以外の部分では、反応ガスの速度が反応容器20の中心部と内壁近傍とで大きく異なる部分は発生しない。また、図8ないし図13を通じて、タイプBの構成では、タイプAやタイプCの構成に比べて、反応ガスの速度分布が中心軸Axを中心として概ね同心円状に形成されている。よって、タイプAやタイプCよりもタイプBのほうが均一な反応ガスの流れが形成される。
 すなわち、図6および図7に示したように、タイプBの構成では、反応容器20の中心部を上昇する反応ガスは、天井部から内壁近傍を伝わって下降する際にガス流入口104に流入する。そのため、反応容器20の中心部では、均一な反応ガスの流れが形成される。一方、反応容器20の内壁近傍では、反応器20の中心部と比べて、ガス流入口104よりも下方の反応容器20の下部から上部に向かう反応ガスの風速が低いため、粉体層10から吹き上げられてすぐにガス流入口104に流入し、かつ、反応容器20の上部からガス流入口104へ向かう反応ガスの流れと接触しても反応ガスの流れの乱れが少ない。
よって、タイプAやタイプCに比べて、反応容器20の中心部と内壁近傍の双方を通じて均一な反応ガスの流れが形成される。タイプAやタイプCの構成では、タイプBと比べて、反応容器20の中心部を上昇する反応ガスの風速が高く、粉体層10から吹き上げられてすぐにガス流入口104に流入する際に著しい反応ガスの乱れが生じるため、その影響でガス流入口104よりも上方と下方の両方の領域でも、反応ガスの流れが乱れやすい。
よって、タイプAやタイプCの構成では、タイプBの構成に比べて、反応容器の上部と下部の両方で反応ガスの流れが乱れやすい。タイプBでは、このような乱れが発生しにくいので、タイプAやタイプCに比べて、反応ガスの流れは均一になりやすい。
 図14ないし図19は、粉体層10からの高さを変えながら、反応容器20の中心軸Axと直交する平面内における反応ガスの中心軸Ax方向の速度分布をシミュレーションした結果を示す図である。図14は、第3サイクロン120の上部の位置における速度分布を示す図であり、図15は、ガス流入口104のやや上の位置における速度分布を示す図であり、図16は、ガス流入口104の高さにおける速度分布を示す図であり、図17は、ガス流入口104のやや下であって反応容器20の中央やや上の位置における速度分布を示す図であり、図18は、反応容器20の中央やや下の位置における速度分布を示す図であり、図19は、反応容器20の下部(粉体層10の上面近傍)の位置における速度分布を示す図である。図14ないし図19では、中心軸Axから遠ざかる方向の速度を正とし、中心軸Axに近付く方向の速度を負としている。
 図14ないし図19に示すように、タイプAおよびタイプCの構成では、反応容器20の内壁近傍を流れる反応ガスは、反応容器20の水平方向の速度が低いことから、反応容器20の鉛直方向に概ね真っ直ぐ進行することがわかる。ガス流入口104の上方では、第1サイクロン100の近傍において中心軸Axに近付く向きの強い流れが発生し、それ以外の部分では、中心軸Axに近付く方向の流れは発生していない。よって、反応容器20の内壁近傍から吹き上げられた反応ガスは、第1サイクロン100の近傍を通ってガス流入口104に流入することがわかる。図15に示すように、タイプCの構成では、ガス流入口104の入口やや上の部分で、反応容器20の内壁近傍に、中心軸Axから遠ざかる向きの反応ガスの流れが発生するが、これは第1サイクロン100および第2サイクロン110によって反応ガスの進行が阻まれた結果であり、それ以外の部分では、反応ガスの流れは概ねタイプAと同じである。内壁近傍から吹き上げられた反応ガスは、短い距離でガス流入口104に流入するため、反応ガスの滞留時間は比較的短くなる。
 タイプBの構成では、反応容器20の中心部を流れる反応ガスは、ガス流入口104の下方では、鉛直方向に概ね真っ直ぐ進行し、ガス流入口104よりも上方では、中心部から内壁に向かって強く流れる。反応容器20の上部の反応ガスの流れをタイプAの構成と比較すると、タイプAの構成では、中心軸Axに近付く方向の反応ガスの流れは第1サイクロン100の近傍の狭い範囲でのみ発生しているが、タイプBの構成では、反応容器20の天井部の広い範囲で中心軸Axから遠ざかる方向の反応ガスの流れが発生している。
よって、タイプBの構成では、反応ガスは、反応容器20の天井部全体に広く広がる分だけ反応ガスの滞留時間が長くなることがわかる。よって、反応ガスの流れはタイプAやCよりもタイプBの方が均一であるが、反応ガスの滞留時間は、タイプBよりもタイプAやタイプCのほうが短くなる傾向にあることから、タイプAやCを用いることで滞留時間が長くなることによる反応成績の悪化を抑制できる。
 本実施形態の反応装置1によれば、次のような効果が得られる。
(1)2以上の集塵機23が反応容器20の中心軸Axを囲むように配置され、各集塵機23のガス流入口104が、2以上の集塵機23に囲まれた領域の内側を向いて開口している。そのため、反応ガスG2の滞留時間が短く、過剰反応による選択率の低下が生じにくい反応装置が提供される。
(2)2以上の集塵機23のガス流入口104の向きが、当該ガス流入口104が形成されたサイクロンと隣接する他のサイクロンと干渉しない向きに設置されている。そのため、ガス流入口104に効率よく反応ガスG2を流入させることができ、固体触媒10aの捕集効率が向上する。

(3)集塵機23を構成する2以上のサイクロン(第1サイクロン100、第2サイクロン110、第3サイクロン120)が、反応容器20の内壁に沿って弧を描くように配置されている。そのため、粉体層10から吹き上げられた反応ガスG2の大部分が、2以上の集塵機23で囲まれた領域の内側を上昇し、反応容器20の天井部に達する前にガス流入口104に流入して速やかに固体触媒10aと分離される。よって、反応ガスG2の選択率を向上させることができる。
(4)2以上の集塵機23は、反応容器20の中心軸Axを対称軸として、回転対称に配置されている。そのため、反応容器20の内部に均一な反応ガスG2の流れが形成され、反応ガスG2の滞留時間にバラツキが発生することを抑制することができる。
(5)反応容器20の内部に2以上の集塵機23が設置されている。そのため、集塵機1個当たりの大きさを小さくすることができる。また、集塵機23が多数設置されているので、反応ガスG2の滞留時間のバラツキも抑制することができる。
[第2実施形態]
 図20は、第2実施形態の反応装置に用いられる反応器200を反応容器201の中心軸Axの方向から見た平面図である。本実施形態の反応装置において第1実施形態の反応装置1と異なる点は、反応器200の構成である。よって、ここでは、反応器200の構成を中心に説明し、第1実施形態と共通する構成については、詳細な説明を省略する。
 反応容器201の内部には、気固分離装置として、第1サイクロン210、第2サイクロン220および第3サイクロン230を1組とする2組のサイクロン式集塵機203が反応容器201の内壁に沿って設置されている。2つの集塵機203(第1集塵機203Aおよび第2集塵機203B)の構成は全く同じである。2つの集塵機203は、反応容器201の中心軸Axの周りに輪を描くように配置されている。2つの集塵機203は、反応容器201の中心軸Axを対称軸として、回転対称(2回対称)に配置されている。
 第1サイクロン210、第2サイクロン220および第3サイクロン230は、反応容器201の内壁に沿って弧を描くように配置されている。第1サイクロン210のサイクロン本体部の中心軸をA、第2サイクロン220のサイクロン本体部の中心軸をB、第3サイクロン230のサイクロン本体部の中心軸をCとすると、中心軸Aと中心軸Bとを結ぶ仮想線は、中心軸Bと中心軸Cとを結ぶ仮想線と鈍角をなして交差している。
 各集塵機203には、それぞれ第1サイクロン210に反応ガスG2を流入させる筒状のガス流入口204が設けられている。ガス流入口204は、反応容器201の中心軸Axの方向から見て、円形をなすサイクロン本体部211の接線方向に延びている。ガス流入口204の向きは、当該ガス流入口204が形成されたサイクロンと隣接する他のサイクロンと干渉しない向きであることが好ましい。ガス流入口204は、例えば、流入側が広く流出側が狭いベルマウス形状を有している。
 各集塵機203のガス流入口204は、2以上の集塵機203(第1集塵機203Aおよび第2集塵機203B)で囲まれた領域の内側を向くように開口している。これにより、反応ガスG2の滞留時間が短くなり、反応ガスG2と固体触媒とが速やかに分離される。
 本実施形態の反応装置では、反応容器201の内部に設置する集塵機203の数が第1実施形態の反応装置に比べて少ない。よって、サイクロン1個あたりの大きさは、第1実施形態のものに比べて大きくなるが、サイクロンの大きさがそれほど問題にならなければ、本実施形態の構成も利用可能である。サイクロンの大きさが問題となる場合は、例えば、サイクロンの少なくとも一部を反応器の外部へ配置しても構わない。
[反応装置における各種条件]
 以下、反応装置における各種条件をより具体的に記載する。
<触媒量>
 本実施形態では、原料供給速度(重量/時間)の反応器内の触媒重量に対する比である空間速度(Weight Hourly Space Velocity;WHSV)は、0.5~20hr-1(すなわち固体触媒1kg当りのシクロヘキサノンオキシム供給速度0.5~20kg/hr)である。好ましくは1~10hr-1の範囲から選ばれ、シクロヘキサノンオキシムの供給量に見合った固体触媒を反応器内に充填する。
<反応器および再生器における固体触媒の滞留時間>
 固体触媒の反応器内の滞留時間は0.5~500時間が好ましく、固体触媒の再生器内の滞留時間は0.5~500時間が好ましい。
<反応器と再生器の触媒循環量>
 反応器から再生器に送る触媒の量、および再生器から反応器に送る触媒の量は、単位時間当たり反応器内に存在する触媒の量の0.1重量%~75重量%、好ましくは0.5重量%~50重量%であればよい。
<反応温度>
 反応温度は通常250℃~500℃の範囲がよい。250℃未満の温度では反応速度が十分でなく、またε-カプロラクタムの選択率も低下する傾向がある。一方、500℃を越えるとシクロヘキサノンオキシムの熱分解が無視できなくなるためにε-カプロラクタムの選択率が低下する傾向がある。特に好ましい温度範囲は300℃~450℃であり、最も好ましい温度範囲は300℃~400℃である。
<反応圧力>
 反応圧力は通常0.01~0.5MPaであり、好ましくは0.02~0.2MPaである。
<反応器の流動層の濃厚層の厚さ>
 反応器でシクロヘキサノンオキシムをベックマン転位させる場合、流動層の濃厚層の厚さが厚い場合には、濃厚層での過剰反応が進行して、不純物が多量に生成して反応成績が悪化する。そのため、濃厚層の厚さは2m以下とすることが好ましい。
<反応器内のガス空塔速度>
 反応器内のガス空塔速度は固体触媒の流動化の観点から、0.1~10m/sの範囲が好ましい。
<分散板>
 原料ガスを全量流動層の底部から供給する。分散板の形式は、板面に多数の孔が形成された多孔板タイプ、ノズルは、シュラウド部を備えたシュラウドタイプであることが好ましい。
<分散板のノズル数、孔径>
 分散板のノズル孔径は流動性の観点から、0.05~6mm以下が好ましい。また、分散板のノズルの孔配列は各孔が正方形の頂点に位置するように配置される正方配置でもよいし、正三角形の頂点に位置するように配置される三角配置でもよく、孔配列は特に規定されない。
分散板からの原料ガスの噴出し速度は、10~200m/sの範囲が好ましい。お互いに隣接する孔と孔との間隔は通常、0.5~25cm程度、好ましくは1~8cm程度である。
<ジェット径、長さ>
 堀尾らの式(「流動層の反応工学」、培風館、page95、精度±40%)を用いて、通常、ジェット径は1~50mm、ジェット長さは10~100mmの範囲とされる。
ジェットの上端から冷却部下端までの距離は、通常、50mm以上の空間が確保される。
<シュラウド径、長さ>
 シュラウド長さは、ジェット長さを考慮して、7~70mmの範囲であり、シュラウド径は、孔径を考慮して、10mm以下が好ましい。
<サイクロン>
 サイクロンは第1実施形態にて、3段のサイクロンからなる集塵機を4系列用いているが、2以上のサイクロンの組み合わせに関する限定はない。
<再生器の反応温度>
 再生器の反応温度(再生温度)は250~700℃であり、好ましくは400~550℃である。250℃未満の温度では固体触媒上に沈積した炭素質物質を十分除去することができず、また窒素の残存量も多くなる。このため固体触媒の活性が低下する不都合が生じる。700℃を越えると固体触媒を構成するゼオライトの分解が起こりやすくなり固体触媒の活性が次第に低下するようになる。
<再生器の反応圧力>
 再生器の反応圧力は特に限定されないが、反応器の反応圧力と同様に、通常0.01~0.5MPaであり、好ましくは0.02~0.2MPaである。
(再生器に供給する酸素含有ガス組成>
 再生器に供給する酸素含有ガスとしては、空気が好適であるが、空気や酸素に窒素ガスなどの不活性ガスと混合して酸素濃度を20%以下として使用することもできる。
<再生器の流動層の濃厚層の厚さ>
 再生器では、流動層の濃厚層の厚さは特に限定されず、適切な流動状態が確保されていれば良い。
<再生器内のガス空塔速度>
 再生器内のガス空塔速度は固体触媒の流動化の観点から、0.01~1m/sの範囲が好ましい。
<再生器の分散板>
 酸素含有ガスを流動層の底部から供給する。分散板の形式は、板面に多数の孔が形成された多孔板タイプ、ノズルは、シュラウド部を備えたシュラウドタイプであることが好ましい。
<再生器の分散板のノズル数、孔径>
 分散板のノズル孔径は、0.1~10mmの範囲が好ましい。また、分散板ノズルの孔配列は各孔が正方形の頂点に位置するように配置される正方配置でもよいし、正三角形の頂点に位置するように配置される三角配置でもよく、孔配列は特に規定されない。分散板からの酸素含有ガスの噴出し速度は、10~200m/sの範囲が好ましい。
<再生器のジェット径、長さ>
 堀尾らの式(「流動層の反応工学」、培風館、page95、精度±40%)を用いて、通常、ジェット径は1~50mm、ジェット長さは10~100mmの範囲とされる。
<再生器のシュラウド径、長さ>
 シュラウド長さは、ジェット長さを考慮して、7~70mmの範囲であり、シュラウド径は、孔径を考慮して、0.2~20mm以下が好ましい。
<再生器の気固分離装置>
 再生ガスと再生ガスに同伴される固体触媒を分離するために、サイクロン集塵機などの気固分離装置を設置することが望ましい。また、再生ガスと再生ガスに同伴される固体触媒の分離効率を高めるために、2以上のサイクロンを用いた多段式サイクロン式集塵機からなる気固分離装置が望ましいが、その組み合わせに関する限定はない。
[変形形態]
 上記実施形態では、反応装置の一例として、固体触媒10aと低級アルコールの共存化でシクロヘキサノンオキシムをベックマン転位反応させてε-カプロラクタムを製造する反応装置を説明した。しかし、本発明の反応装置は、これに限らない。本発明は、種々の化学反応を生じさせる反応装置に対して広く適用可能である。
 反応器、反応容器、集塵機及びサイクロン等の素材又は大きさについては、特に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、任意に選択することができる。
 排出口及び流入口については、特に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、任意の形状又は大きさとすることができる。
 本発明の反応装置は、過剰反応による選択率の低下が生じにくいため、例えば、ε-カプロラクタムの製造に好適に用いることができる。
1…反応装置、2…反応器、3…再生器、6…触媒移送機構、8…再生触媒移送機構、10…反応器粉体層(流動層)、10a…固体触媒、12…再生器粉体層、20…反応容器、20a…反応容器直胴部、20c…反応容器コーン部、21…原料ガス導入部、22…反応ガス排出部、23,23A,23B,23C,23D…集塵機(気固分離装置)、24…冷却部、24a…除熱管、25…反応器分散板、27…再生器分散板、28…触媒排出口、29…触媒流入口、30…分散板孔、31…分散板平板部、32…分散板シュラウド部、41…再生ガス導入部、50…再生容器、50a…再生容器直胴部、50c…再生容器コーン部、52…排気ガス排出部、100…第1サイクロン、101…第1サイクロン本体部、102…第1サイクロンダストボックス、103…第1サイクロン排出管、104…第1サイクロンガス流入口、104a…第1サイクロンガス流入口の開口面、106…第1サイクロンガス排出口、110…第2サイクロン、111…第2サイクロン本体部、113…第2サイクロン排出管、114…第2サイクロンガス流入口、116…第2サイクロンガス排出口、120…第3サイクロン、121…第3サイクロン本体部、123…第3サイクロン排出管、124…第3サイクロンガス流入口、126…第3サイクロンガス排出口、200…反応器、201…反応容器、203,203A,203B…集塵機(気固分離装置)、204…第1サイクロンガス流入口、210…第1サイクロン、211…第1サイクロン本体部、220…第2サイクロン、230…第3サイクロン、Ax…反応容器の中心軸、G1…原料ガス、G2…反応ガス、K1…第1サイクロンの中心軸と反応容器の中心軸とを結ぶ第1仮想線、K2…第1サイクロンの中心軸を通って第1仮想線と直交する第2仮想線、K3…第1サイクロンガス流入口の開口面の中心を通り、該ガス流入口の外側に向かって該ガス流入口の延在方向と平行に延びる第3仮想線、A…第1サイクロンの中心軸、B…第2サイクロンの中心軸、C…第3サイクロンの中心軸、D…サイクロン本体部の直胴部の中心軸、H1…サイクロン本体部入口開口部、H2…サイクロン本体部出口開口部

Claims (10)

  1.  反応容器と、
     前記反応容器の内部に配置された固体触媒からなる流動層と、
     前記反応容器の内部に配置された冷却部と、
     原料ガス導入部と、
     前記流動層から吹き上げられた前記固体触媒を含む反応ガスを、前記反応容器の内部に開放されたガス流入口から流入させ、前記反応ガスから前記固体触媒を分離して捕集し、前記固体触媒から分離された反応ガスを反応ガス排出部から排出するように配置された気固分離装置と、
    を備え、
     前記気固分離装置は、前記反応容器の中心軸を囲むように配置され、
     前記気固分離装置のガス流入口は、前記気固分離装置に囲まれた領域の内側を向いて開口するように配置されている反応装置。
  2.  前記気固分離装置には、前記反応容器の中心軸を囲むように配置された1又は2以上の集塵機が設けられている請求項1に記載の反応装置。
  3.  前記集塵機は、2以上のサイクロンを直列に接続したサイクロン式集塵機であり、
     前記ガス流入口は、当該ガス流入口が形成されたサイクロンと隣接する他のサイクロンと干渉しない向きに設置されている請求項2に記載の反応装置。
  4.  前記2以上のサイクロンは、前記反応容器の内壁に沿って弧を描くように配置されている請求項3に記載の反応装置。
  5.  前記2以上の集塵機は、前記反応容器の中心軸を対称軸として、回転対称に配置されている請求項4に記載の反応装置。
  6.  前記反応容器の触媒排出口から排出された前記固体触媒を酸素含有ガスの雰囲気下で加熱して触媒活性を回復させるように設定された再生器と、
     前記再生器に向けて空送用ガスを送り出すことにより、前記触媒排出口から排出された前記固体触媒を前記再生器に移送することができるように設定された触媒移送機構と、
     前記再生器で再生された前記固体触媒を前記反応容器に戻すことができるように設定された再生触媒移送機構と、をさらに備えている請求項1ないし5のいずれか1項に記載の反応装置。
  7.  前記再生器が、
     前記再生器に向けて酸素含有ガスを送り出されるように設定されている再生ガス導入部と、
     前記固体触媒の表面に付着したコーク成分を前記酸素含有ガスの雰囲気下で加熱し、燃焼させた際に発生する反応ガスを、前記再生器の外部に排出されるように設定されている排気ガス排出部と、
     多数の孔が分散して形成された分散板と、
     を備え、
     前記分散板は、その上に前記固体触媒の粉体を含む流動層を形成させることができるように配置されている、請求項6に記載の反応装置。
  8.  前記原料ガスとしてシクロヘキサノンオキシムを用い、前記反応容器で前記固体触媒と低級アルコールの共存化でシクロヘキサノンオキシムをベックマン転位反応させてε-カプロラクタムを製造することができるように構成されている請求項1ないし7のいずれか1項に記載の反応装置。
  9.  反応容器の固体触媒1kgあたりの原料シクロヘキサノンオキシムの供給速度(WHSV)が0.5~20h-1、反応容器の触媒滞留時間が0.5~500時間、反応温度が250℃~500℃、反応圧力が0.01~0.5MPa、反応容器の濃厚層の厚さが2m以下、反応容器のガス空塔速度が0.1~10m/s、反応容器の分散板ノズル径が0.05~6mm以下、反応容器の分散板からのガス噴出し速度が10~200m/s、反応容器の分散板ノズルの孔間隔が0.5~25cm、反応容器ジェット径が1~50mm、反応容器ジェット長さが10~100mm、ジェットの上端から冷却部下端までの距離が50mm以上、分散板シュラウド長さが7~70mm、および分散板シュラウド径が10mm以下であるように構成されている、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の反応装置。
  10.  再生温度が250~700℃、再生器圧力が0.01~0.5MPa、再生容器のガス空塔速度が0.01~1m/s、再生容器の分散板ノズル径が0.1~10mm、再生器の分散板からのガス噴出し速度が10~200m/s、再生器ジェット径が1~50mm、再生器ジェット長さが10~100mm、分散板シュラウド長さが7~70mm、および分散板シュラウド径が0.2~20mm以下であるように構成されている、請求項6又は7に記載の反応装置。
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