WO2012114799A1

WO2012114799A1 - オットマン、および椅子型マッサージ機

Info

Publication number: WO2012114799A1
Application number: PCT/JP2012/051019
Authority: WO
Inventors: 光治寺田; 中村　潤二; 池部　宗清
Original assignee: パナソニック株式会社
Priority date: 2011-02-21
Filing date: 2012-01-19
Publication date: 2012-08-30
Also published as: CN103313690B; KR20130111604A; JP2012170610A; CN103313690A

Abstract

オットマン（２０）は、足裏を支持する足支持部と、足支持部に載せられた足裏に熱を伝える電熱線（７０）と、足支持部の本体に対する電熱線（７０）の移動を規制する規制部材としての糸（８０）とを備える。糸（８０）は電熱線７０の右側と左側にある第１取付部（８１）と第２取付部（８２）とにおいて足支持部の本体に取り付けられることにより、電熱線（７０）を横切る規制部分（７０Ｘ）を形成する。第１取付部（８１）と第２取付部（８２）とは電熱線（７０）の幅方向において規制間隔（Ｇ）だけ離間している。電熱線（７０）の幅は規制間隔（Ｇ）よりも小さい。

Description

オットマン、および椅子型マッサージ機

　本発明は、足裏を支持する足支持部と、この足支持部の本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて本体を覆うカバーとを備えるオットマン、および椅子式マッサージ機に関する。

　オットマンの従来例が特許文献１に記載されている。このオットマンの足支持部には、足を載せるための樹脂製の本体と、この本体の内部に配線されて足裏に熱を伝える電熱線とが設けられている。

特開２０１０－１７２５２８号公報

　特許文献１のオットマンにおいては、本体の内部に電熱線が配線されているため、電熱線の熱が効率よく足裏に伝えられない。

　この点を改善するオットマンとして、足支持部の本体上に電熱線を配線し、この電熱線を接着剤により本体に固定し、電熱線を含めて本体を覆うカバーを備えたものが考えられる。

　しかし、足支持部の本体上において足がカバーを擦るように動かされたとき、電熱線を本体に対してひきずろうとする力が電熱線に加えられる。電熱線に加えられる力が過度に大きいときには、電熱線を固定する接着剤が足支持部の本体からはがれることが考えられる。接着剤のはがれが生じたときには、電熱線を所望の位置に規制できなくなり、例えば足裏に対して期待される位置に熱が伝えられない等の別の問題が生じるおそれがある。

　なお、ここに記載した電熱線の固定に関する課題は、電熱線が設けられるオットマンに限らず、電熱線が設けられる座部、背もたれ、および肘掛においても共通して生じるものといえる。

　本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、電熱線の熱を効率よく身体に伝えること、および電熱線の位置が規制部材により適切に規制されていない状態を生じにくくすることが可能なオットマン、および椅子型マッサージ機を提供することにある。

　本発明の第１の側面に従うオットマンは、足裏を支持する足支持部と、この足支持部の本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーと、前記足支持部の本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての線部材とを備える。前記規制部材は、前記電熱線の幅方向における第１線側にある第１取付部と、前記電熱線の幅方向における第２線側にある第２取付部において前記足支持部の本体に取り付けられることにより前記電熱線の長手方向を横切る規制部分を形成し、前記第１取付部と前記第２取付部とは前記電熱線の幅方向において規制間隔だけ離間しており、前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さい。

　前記電熱線は、前記足支持部の本体の配線面上に設けられた配線用のシート部材に配線されていること、ならびに、前記規制部材が前記シート部材に取り付けられていることが好ましい。

　前記規制部材は、隣り合う前記第１取付部から前記第２取付部までの間にある第１単位取付部と、隣り合う前記第２取付部から前記第１取付部までの間にある第２単位取付部とを形成し、前記第１単位取付部及び前記第２単位取付部の各々は前記電熱線に対して傾斜しており、前記電熱線の長手方向に前記第１単位取付部及び前記第２単位取付部が交互に形成されていることが好ましい。

　前記規制部分は、前記電熱線の第１の部分に対応する第１規制部分および前記電熱線の第２の部分に対応する第２規制部分を含み、前記複数の第１及び第２単位取付部は、前記第１規制部分において第１ピッチで形成されており、前記複数の第１及び第２単位取付部は、前記第２規制部分において第２ピッチで形成されており、前記第１ピッチと前記第２ピッチとが互いに異なることが好ましい。

　前記電熱線は、湾曲して配線された部分と直線状に配線された部分とを含み、前記第１規制部分は前記電熱線の前記湾曲して配線された部分に対応付けられており、前記第２規制部分は、前記電熱線の前記直線状に配線された部分に対応付けられており、前記第１ピッチが前記第２ピッチよりも狭いことが好ましい。

　本発明の第２の側面に従うオットマンは、足裏を支持する足支持部と、この足支持部の本体上に配線された電熱線と、この電熱線を覆うカバーと、前記足支持部の本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての袋を備え、前記規制部材の内部空間に前記電熱線が配線されており、前記規制部材の前記内部空間は、前記規制部材の幅方向に規制間隔を有し、前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さい。

　一実施形態では、前記電熱線は前記本体上において所定の経路に配置されており、前記規制部材は、前記電熱線が前記所定の経路から前記幅方向に許容移動範囲だけ移動するのを許容すること。

　前記足支持部の本体は、前記足裏の足指の付け根に対応する部分から前記足裏の中間部分までの足前方領域を含み、この足前方領域に前記電熱線が対応付けられていることが好ましい。

　前記足支持部の本体は、前記足裏の踵に対応する部分から前記足裏の中間部分までの足後方領域を含み、この足後方領域に前記電熱線が対応付けられていることが好ましい。

　前記電熱線は、前記足前方領域に対応付けられた足前方領域と、前記足後方領域に対応付けられた足後方領域とを含み、前記足裏に対向する前記足前方領域の表面積が前記足裏に対向する前記足後方領域の表面積よりも大きいことが好ましい。

　前記足支持部の本体は、前記足裏の足指の付け根に対応する部分から前記足裏の中間部分までの足前方領域を含み、前記電熱線は、前記足前方領域に対応付けられた第１電熱線と、前記足後方領域に対応付けられた第２電熱線とを含み、前記第１電熱線の発熱量および前記第２電熱線の発熱量を互いに独立して制御し、前記第１電熱線の発熱量が前記第２電熱線の発熱量よりも高くする制御モードを備えていることが好ましい。

　互いに独立した第１織物および第２織物が重ね合わせられて前記カバーが構成されていること、前記第２織物が前記第１織物の表面において前記足裏に対応する部分に重ね合わせられていること、ならびに、前記第１織物に対する前記第２織物の取り付けおよび前記第１織物からの前記第２織物の取り外しが可能であることが好ましい。

　前記カバーに金属粉が含まれていることが好ましい。

　前記金属粉は銀粉を含むことが好ましい。

　本発明の第３の側面は、臀部を支持する座部と、背中を支持する背もたれと、前記オットマンとを備える椅子型マッサージ機に向けられている。

　本発明の第４の側面に従う椅子型マッサージ機は、臀部を支持する座部と、この座部の本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーと、前記座部の本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての線部材とを備え、前記規制部材は、前記電熱線の幅方向における第１線側にある第１取付部と、前記電熱線の幅方向における第２線側にある第２取付部とにおいて、前記座部の本体に取り付けられることにより、前記電熱線の長手方向を横切る規制部分を形成し、前記第１取付部と前記第２取付部とは前記電熱線の幅方向において規制間隔だけ離間しており、前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さい。

　本発明の第５の側面に従う椅子型マッサージ機は、臀部を支持する座部と、この座部の本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーと、前記座部の本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての袋を備え、前記規制部材の内部空間に前記電熱線が配線されており、前記規制部材の前記内部空間は前記電熱線の幅方向に規制間隔を有し、前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さい。

　本発明の第６の側面に従う椅子型マッサージ機は、背中を支持する背もたれと、この背もたれの本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーと、前記背もたれの本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての線部材とを備え、前記規制部材は、前記電熱線の幅方向における第１線側にある第１取付部と、前記電熱線の幅方向における第２線側にある第２取付部とにおいて、前記背もたれの本体に取り付けられることにより、前記電熱線の長手方向を横切る規制部分を形成し、前記第１取付部と前記第２取付部とは前記電熱線の幅方向において規制間隔だけ離間しており、前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さい。

　本発明の第７の側面に従う椅子型マッサージ機は、背中を支持する背もたれと、この背もたれの本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーと、前記背もたれの本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての袋とを備え、前記規制部材の内部空間に前記電熱線が配線されており、前記規制部材の前記内部空間は、前記電熱線の幅方向に規制間隔を有し、前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さい。

　本発明の第８の側面に従う椅子型マッサージ機は、腕を支持する肘掛と、この肘掛の本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーと、前記肘掛の本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての線部材とを備え、前記規制部材は、前記電熱線の幅方向における第１線側にある第１取付部と、前記電熱線の幅方向における第２線側にある第２取付部とにおいて、前記肘掛の本体に取り付けられることにより、前記電熱線の長手方向を横切る規制部分を形成し、前記第１取付部と前記第２取付部とは前記電熱線の幅方向において規制間隔だけ離間しており、前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さい。

　本発明の第９の側面に従う椅子型マッサージ機は、腕を支持する肘掛と、この肘掛の本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーと、前記肘掛の本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての袋とを備え、前記規制部材の内部空間に前記電熱線が配線されており、前記規制部材の前記内部空間は、前記電熱線の幅方向に規制間隔を有し、前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さい。

　本発明によれば、電熱線の熱を効率よく身体に伝えること、および電熱線の位置が規制されていない状態を生じにくくすることが可能なオットマン、および椅子型マッサージ機を提供することができる。

本発明の第１実施形態のオットマンを備える椅子型マッサージ機の斜視図。足支持部の斜視図。図２のＡ－Ａ線に沿う足裏支持部の断面図。足支持部の平面図。足支持部の平面図。足裏支持部の平面図。図６の電熱線の部分拡大図。（ａ）は座部の平面図、（ｂ）は（ａ）の二点鎖線の円により囲まれた電熱線の部分拡大図。（ａ）は背もたれの正面図、（ｂ）は（ａ）の二点鎖線の円により囲まれた電熱線の部分拡大図。本発明の第２実施形態のオットマンの足支持部の平面図。図１０のＢ－Ｂ線に沿う足裏支持部の断面図。本発明の第１変更例のオットマンの足支持部の平面図。本発明の第２変更例のオットマンの足支持部の平面図。（ａ）は本発明の第３変更例のオットマンの足支持部の平面図、（ｂ）は（ａ）のＣ－Ｃ線に沿う足裏支持部の断面図。本発明の第４変更例のオットマンの足裏支持部の断面図。（ａ）は本発明の第５変更例の椅子型マッサージ機の肘掛の斜視図、（ｂ）は肘掛の内部の模式図、（ｃ）は（ｂ）の二点鎖線の円により囲まれた電熱線の部分拡大図。本発明の第６変更例のオットマンの足支持部の斜視図。

　（第１実施形態）
　図１～図９を参照して、本発明の第１実施形態について説明する。

　図１に示されるように、椅子型マッサージ機（以下、「マッサージ機１」）には、体幹を支持するチェア１０と、下肢を支持するオットマン２０とが設けられている。またこの他に、チェア１０およびオットマン２０を制御する制御装置と、使用者がチェア１０およびオットマン２０を操作するためのコントローラとが設けられている（いずれも図示略）。

　チェア１０には、臀部を支持する座部１１と、背中を支持する背もたれ１２と、腕を支持する肘掛１３とが設けられている。座部１１には、臀部に熱を伝える電熱線９０が設けられている。背もたれ１２には、背中を施術する施術機構１４と、背中に熱を伝える電熱線１１０とが設けられている。施術機構１４には、背中をもみほぐす施術子１５と、施術子１５を駆動させる駆動部１６とが設けられている。

　オットマン２０には、脚を支持する脚支持部３０と、足を支持する足支持部４０とが設けられている。脚支持部３０と足支持部４０とは、脚支持部３０の接続部３３により接続されている。

　以下の説明で使用するいくつかの用語を定義する。
（Ａ）マッサージ機１の幅方向を「幅方向」とし、チェア１０の奥行方向を「座奥行方向」とし、背もたれ１２の長手方向を「背高さ方向」とする。
（Ｂ）幅方向において、チェア１０に着座した使用者から見て右の方向を「右方」とし、同使用者から見て左の方向を「左方」とする。
（Ｃ）座奥行方向において、使用者の背面側から正面側に向かう方向を「前方」とし、正面側から背面側に向かう方向を「後方」とする。
（Ｄ）背高さ方向において、座部１１から背もたれ１２に向かう方向を「上方」とし、背もたれ１２から座部１１に向かう方向を「下方」とする。
（Ｅ）足支持部４０の短手方向を「足奥行方向」とし、足奥行方向および幅方向に直交する方向を「足高さ方向」とする。
（Ｆ）足奥行方向において、踵から足指に向かう方向を「前方」とし、足指から踵に向かう方向を「後方」とする。
（Ｇ）足高さ方向において、足から下腿に向かう方向を「上方」とし、下腿から足に向かう方向を「下方」とする。

　脚支持部３０には、脚の側面を支持する３つの脚側壁３１と、下腿を支持する脚背壁３２と、脚側壁３１と足支持部４０とを接続する接続部３３とが設けられている。脚支持部３０には、脚を施術するエアバッグが設けられている。図示した例では、右下腿および左下腿をそれぞれ右方側および左方側から施術する側部エアバッグ３４が脚側壁３１に設けられており、右下腿および左下腿をそれぞれ後方側から施術する後部エアバッグ３５が脚背壁３２に設けられている。

　脚側壁３１としては、右脚の右側面を支持する脚側壁３１と、左脚の左側面を支持する脚側壁３１と、右脚の左側面および左脚の右側面を支持する脚側壁３１とが設けられている。

　足支持部４０には、足裏を支持する部分の本体としての支持部本体４１と、右足裏を支持する足裏支持部５０と、左足裏を支持する足裏支持部５０と、足裏に熱を伝える電熱線７０とが設けられている。足支持部４０はカバーに覆われている。図示した例では、カバーは、支持部本体４１を覆う第１カバー４４と、第１カバー４４のうちの各足裏支持部５０に対応する部分を覆う２枚の第２カバー４５とを含む。

　図２を参照して、足支持部４０について説明する。

　支持部本体４１には、各足裏支持部５０が載せられる足底壁４２と、右足の右方への移動を規制する足側壁４３と、左足の左方への移動を規制する足側壁４３とが設けられている。

　足底壁４２の上面には、右足用および左足用の足裏支持部５０が設けられている。右足用の足裏支持部５０と左足用の足裏支持部５０とは、隙間を介して直接的に対向している。すなわち支持部本体４１において、右足用の足裏支持部５０と左足用の足裏支持部５０との間には、各足の幅方向への移動を規制する側壁が設けられていない。

　第１カバー４４は、銀粉が織り込まれた織物により構成されている。第２カバー４５も同様に銀粉が織り込まれた織物により構成されている。なお、第１カバー４４は「第１織物」に相当する。また、第２カバー４５は「第２織物」に相当する。

　第１カバー４４において、各足裏支持部５０の前端部および後端部に対応する部分には、それぞれ第１面ファスナ４４Ａが設けられている。第２カバー４５の前端部および後端部には、それぞれ第２面ファスナ４５Ａが設けられている。これにより、マッサージ機１の使用者は、第２カバー４５を第１カバー４４に取り付けること、および第２カバー４５を第１カバー４４から取り外すことができる。

　図１を参照して、チェア１０およびオットマン２０の制御について説明する。

　制御装置は、コントローラから送信された信号に基づいて、施術機構１４、側部エアバッグ３４、後部エアバッグ３５、施術突起５１、電熱線７０、電熱線９０、および電熱線１１０を制御する。

　マッサージ機１は、コントローラの操作により選択することのできる複数の動作モードを備える。また、複数のモードのいずれか１つが行なわれている状態において、電熱線７０、電熱線９０、および電熱線１１０の少なくとも１つによる身体への伝熱が行なわれる。なお、動作モードにともない行なわれる電熱線７０、電熱線９０、および電熱線１１０の制御とは別に、コントローラの操作により電熱線７０、電熱線９０、および電熱線１１０のオンおよびオフを選択することもできる。

　動作モードの説明にあたり下記の用語を定義する。
・「施術実行」は、施術機構１４が動作している状態を示す。
・「施術停止」は、施術機構１４が停止している状態を示す。
・「脚部実行」は、エアバッグ３４，３５が動作している状態を示す。
・「脚部停止」は、エアバッグ３４，３５が停止している状態を示す。
・「突起実行」は、施術突起５１が動作している状態を示す。
・「突起停止」は、施術突起５１が停止している状態を示す。
・「足温感実行」は、電熱線７０が動作（通電）している状態を示す。
・「足温感停止」は、電熱線７０が停止（非通電）している状態を示す。
・「座温感実行」は、電熱線９０が動作（通電）している状態を示す。
・「座温感停止」は、電熱線９０が停止（非通電）している状態を示す。
・「背温感実行」は、電熱線１１０が動作（通電）している状態を示す。
・「背温感停止」は、電熱線１１０が停止（非通電）している状態を示す。

　以下の動作モードが用意されている。
（モードＡＡ）施術実行、脚部停止、突起停止、背温感停止、座温感停止、足温感実行。
（モードＡＢ）施術実行、脚部停止、突起停止、背温感停止、座温感停止、足温感実行。
（モードＡＣ）施術実行、脚部実行、突起停止、背温感停止、座温感停止、足温感停止。
（モードＡＤ）施術実行、脚部実行、突起停止、背温感停止、座温感停止、足温感実行。
（モードＡＥ）施術実行、脚部実行、突起実行、背温感停止、座温感停止、足温感停止。
（モードＡＦ）施術実行、脚部実行、突起実行、背温感停止、座温感停止、足温感実行。
（モードＡＧ）施術実行、脚部実行、突起実行、背温感実行、座温感停止、足温感停止。
（モードＡＨ）施術実行、脚部実行、突起実行、背温感実行、座温感停止、足温感実行。
（モードＡＩ）施術実行、脚部実行、突起実行、背温感実行、座温感実行、足温感停止。
（モードＡＪ）施術実行、脚部実行、突起実行、背温感実行、座温感実行、足温感実行。
（モードＡＫ）施術実行、脚部停止、突起実行、背温感実行、座温感実行、足温感停止。
（モードＡＬ）施術実行、脚部停止、突起実行、背温感実行、座温感実行、足温感実行。
（モードＡＭ）施術実行、脚部停止、突起停止、背温感実行、座温感実行、足温感実行。
（モードＡＮ）施術実行、脚部停止、突起停止、背温感実行、座温感実行、足温感停止。
（モードＡＯ）施術実行、脚部停止、突起停止、背温感停止、座温感実行、足温感実行。
（モードＡＰ）施術実行、脚部停止、突起停止、背温感停止、座温感実行、足温感停止。
（モードＢＡ）施術停止、脚部実行、突起停止、背温感停止、座温感停止、足温感停止。
（モードＢＢ）施術停止、脚部実行、突起停止、背温感停止、座温感停止、足温感実行。
（モードＢＣ）施術停止、脚部実行、突起実行、背温感停止、座温感停止、足温感停止。
（モードＢＤ）施術停止、脚部実行、突起実行、背温感停止、座温感停止、足温感実行。
（モードＢＥ）施術停止、脚部実行、突起実行、背温感実行、座温感停止、足温感停止。
（モードＢＦ）施術停止、脚部実行、突起実行、背温感実行、座温感停止、足温感実行。
（モードＢＧ）施術停止、脚部実行、突起実行、背温感実行、座温感実行、足温感停止。
（モードＢＨ）施術停止、脚部実行、突起実行、背温感実行、座温感実行、足温感停止。
（モードＢＩ）施術停止、脚部実行、突起停止、背温感実行、座温感停止、足温感停止。
（モードＢＪ）施術停止、脚部実行、突起停止、背温感実行、座温感停止、足温感実行。
（モードＢＫ）施術停止、脚部実行、突起停止、背温感実行、座温感実行、足温感停止。
（モードＢＬ）施術停止、脚部実行、突起停止、背温感実行、座温感実行、足温感実行。
（モードＢＭ）施術停止、脚部実行、突起停止、背温感停止、座温感停止、足温感停止。
（モードＢＮ）施術停止、脚部実行、突起停止、背温感停止、座温感停止、足温感実行。
（モードＣＡ）施術停止、脚部停止、突起実行、背温感停止、座温感停止、足温感停止。
（モードＣＢ）施術停止、脚部停止、突起実行、背温感停止、座温感停止、足温感実行。
（モードＣＣ）施術停止、脚部停止、突起実行、背温感実行、座温感停止、足温感停止。
（モードＣＤ）施術停止、脚部停止、突起実行、背温感実行、座温感停止、足温感実行。
（モードＣＥ）施術停止、脚部停止、突起実行、背温感実行、座温感実行、足温感実行。
（モードＣＦ）施術停止、脚部停止、突起実行、背温感実行、座温感実行、足温感実行。

　図３を参照して、足裏支持部５０について説明する。なお、図３においては、第１カバー４４の第１面ファスナ４４Ａおよび第２カバー４５の第２面ファスナ４５Ａを省略している。

　各足裏支持部５０には、足裏を施術する施術突起５１と、施術突起５１を足高さ方向に移動させるエアバッグ５２と、施術突起５１の一部およびエアバッグ５２を収容する取付台６０とが設けられている。各足裏支持部５０には、足裏に熱を伝える電熱線７０と、電熱線７０を配線するためのシート５３とが設けられている。

　シート５３には、電熱線７０の下半分が埋め込まれるとともに電熱線７０の上半分が露出するように電熱線７０が配線されている。電熱線７０としては、取付台６０に対応する部分の全体にわたり径の大きさが同一のものが用いられている。シート５３はシート部材の一例である。

　取付台６０には、足裏を支持する平面部６５と、側壁部６６とが設けられており、平面部６５の下方に空間が区画される。側壁部６６は、平面部６５の下面の縁に接続されている。平面部６５において足奥行方向および幅方向の中間部分には、施術突起５１を挿入するための突起孔６７が形成されている。なお、シート５３が取り付けられる平面部６５は「配線面」に相当する。

　取付台６０としては、樹脂材料により形成された剛性の高いものが用いられている。図示した例では、取付台６０は外部から力が加えられたときに電熱線７０よりも変形しにくい樹脂部材である。

　取付台６０の内部、すなわち平面部６５と側壁部６６とにより囲まれた空間には、施術突起５１の下部分およびエアバッグ５２が収容されている。エアバッグ５２は、足底壁４２と施術突起５１との間に設けられている。

　施術突起５１は、突起孔６７に対してすきま嵌めされている。施術突起５１の先端部は、エアバッグ５２が最も収縮した状態において突起孔６７を介して平面部６５から外部に突出している。

　足高さ方向においての足底壁４２に対する施術突起５１の位置、すなわち施術突起５１のうちの平面部６５から突出している部分の長さ（以下、「突出量」）は、エアバッグ５２の状態に応じて変更される。

　第１カバー４４は、電熱線７０および施術突起５１を上方から覆うとともに電熱線７０に接触するように設けられている。すなわち、足が足裏支持部５０に載せられていない状態においては、第１カバー４４の裏面と電熱線７０との間に小さな隙間が形成される。一方、足が足裏支持部５０に載せられた状態においては、第１カバー４４の裏面と電熱線７０との少なくとも一部が互いに接触する。第１カバー４４と電熱線７０との接触面積は、施術突起５１の突出量に応じて変化する。

　図４に示されるように、シート５３には、左右の取付台６０にそれぞれ対応した配線部５３Ａと、左右の配線部５３Ａを連結する連結部５３Ｂとが設けられている。

　シート５３の配線部５３Ａは、足奥行方向において取付台６０の前端部（以下、「台前方端部６０Ｘ」）から後端部（以下、「台後方端部６０Ｙ」）までにわたり設けられている。また、配線部５３Ａは幅方向において取付台６０の左端部から右端部までにわたり設けられている。

　配線部５３Ａにおいて取付台６０の突起孔６７に対応する部分には、突起孔６７よりも径が大きい開口部５３Ｃが形成されている。施術突起５１、突起孔６７、および開口部５３Ｃは同心円状に設けられている。

　図４および図５を参照して、電熱線７０の形状について説明する。

　取付台６０は、前方から後方に向けて５つの領域、すなわち第１領域６０Ａ、第２領域６０Ｂ、第３領域６０Ｃ、第４領域６０Ｄ、および第５領域６０Ｅに区分される。なお、第２領域６０Ｂは「足前方領域」に相当し、第５領域６０Ｅは「足後方領域」に相当する。

　第１領域６０Ａは、台前方端部６０Ｘから足指ＦＴの付け根に対応する部分までの領域を示す。第２領域６０Ｂは、足指ＦＴの付け根に対応する部分から施術突起５１の前縁に対応する部分までの領域を示す。第３領域６０Ｃは、施術突起５１の前縁から後縁までの領域を示す。第４領域６０Ｄは、施術突起５１の後縁から踵ＦＨの前端に対応する部分までの領域を示す。第５領域６０Ｅは、踵ＦＨの前端に対応する部分から台後方端部６０Ｙまでの領域を示す。

　電熱線７０は、第１領域６０Ａ～第５領域６０Ｅにまたがり配線されている。電熱線７０は、領域６０Ａ～６０Ｅに対応する５つの領域、すなわち第１部分７１、第２部分７２、第３部分７３、第４部分７４、および第５部分７５に区分される。

　第１部分７１は、第１領域６０Ａに対応する。第２部分７２は、第２領域６０Ｂに対応する。第３部分７３は、第３領域６０Ｃに対応する。第４部分７４は、第４領域６０Ｄに対応する。第５部分７５は、第５領域６０Ｅに対応する。

　足支持部４０においては、２つの足裏支持部５０に対して１本の電熱線７０が足Ｆの各部分に対応するように配線されている。また、１つの足裏支持部５０において施術突起５１を取り囲むように電熱線７０が配線されている。

　電熱線７０と足Ｆとの関係について説明する。

　第１部分７１は、足指ＦＴに対応する。第２部分７２は、土踏まずＦＡの前部に対応する。第３部分７３は、土踏まずＦＡの中間かつ外側の部分に対応する。第４部分７４は、土踏まずＦＡの後方かつ外側の部分に対応する。第５部分７５は、踵ＦＨに対応する。

　電熱線７０の各部分の長さについて説明する。

　第１領域６０Ａおよび第２領域６０Ｂにおいての単位面積あたりの電熱線７０の長さは、第４領域６０Ｄおよび第５領域６０Ｅにおいての単位面積あたりの電熱線７０の長さよりも大きい。すなわち、第１部分７１および第２部分７２の合計の長さは、第４部分７４および第５部分７５の合計の長さよりも大きい。なお、第２部分７２は「前側線部分」に相当し、第５部分７５は「後側線部分」に相当する。

　電熱線７０の各部分の表面積について説明する。

　第１領域６０Ａおよび第２領域６０Ｂにおいての単位面積あたりの電熱線７０の表面積は、第４領域６０Ｄおよび第５領域６０Ｅにおいての単位面積あたりの電熱線７０の表面積よりも大きい。すなわち、第１部分７１および第２部分７２の合計の表面積は、第４部分７４および第５部分７５の合計の表面積よりも大きい。なお、ここでの電熱線７０の表面積はシート５３から露出している電熱線７０の上部の表面積を示す。

　足支持部４０においては、上記のように電熱線７０が配線されていることにより、第１部分７１および第２部分７２の合計の発熱量が第４部分７４および第５部分７５の合計の発熱量よりも大きくなる。

　図６および図７を参照して、電熱線７０の配線形態について説明する。

　電熱線７０は、規制部材としての糸８０により足支持部４０のシート５３に縫い付けられている。糸８０は電熱線７０の一部分に取り付けられて規制部分７０Ｘを形成する。図示した例では、シート５３の配線部５３Ａおよび連結部５３Ｂの全体にわたり規制部分７０Ｘが設けられている。なお、糸８０は「線部材」に相当する。

　規制部分７０Ｘには、電熱線７０が直線状に配線された部分に対応する直線規制部分７６と、電熱線７０が湾曲して配線された部分に対応する湾曲規制部分７７とが含まれる。なお、直線規制部分７６は「第１規制部分」に相当し、湾曲規制部分７７は「第２規制部分」に相当する。

　直線規制部分７６及び湾曲規制部分７７を次のように定義する。

　第１部分７１に設けられた直線規制部分７６を「直線規制部分７６Ａ」とする。第１部分７１に設けられた湾曲規制部分７７を「湾曲規制部分７７Ａ」とする。第２部分７２に設けられた直線規制部分７６を「直線規制部分７６Ｂ」とする。第２部分７２に設けられた湾曲規制部分７７を「湾曲規制部分７７Ｂ」とする。第３部分７３に設けられた直線規制部分７６を「直線規制部分７６Ｃ」とする。第４部分７４に設けられた直線規制部分７６を「直線規制部分７６Ｄ」とする。第５部分７５に設けられた直線規制部分７６を「直線規制部分７６Ｅ」とする。第５部分７５に設けられた湾曲規制部分７７を「湾曲規制部分７７Ｅ」とする。

　図７に示されるように、糸８０は、電熱線７０の右側すなわち第１線側７０Ａにある第１取付部８１及び電熱線７０の左側すなわち第２線側７０Ｂにある第２取付部８２においてシート５３に縫い付けられる。従って、第１取付部８１と第２取付部８２との間に電熱線７０が挟まれる。図示した例では、糸８０はジグザグにシート５３に縫い付けられる。

　糸８０は、隣り合う第１取付部８１から第２取付部８２までの間にある第１単位取付部８３および第２単位取付部８４を形成する。第１単位取付部８３及び第２単位取付部８４は電熱線７０の長手方向に交互に形成されている。

　第１及び第２単位取付部８３、８４の各々は、電熱線７０の長手方向に対して傾斜している。図示した例では、第１単位取付部８３は、電熱線７０に対して時計回り方向に傾斜しており、第２単位取付部８４は、電熱線７０の長手方向に対して反時計回り方向に傾斜している。

　規制部分７０Ｘは、複数の第１単位取付部８３及び複数の第２単位取付部８４を備えている。以下の説明では、隣接する第１単位取付部８３と第２単位取付部８４との組を「往復単位取付部８５」と呼ぶことがある。電熱線７０の長手方向における各往復単位取付部８５の長さをピッチと呼ぶことがある。

　糸８０と電熱線７０との関係について説明する。

　図７に示すように、電熱線７０に直交する方向における第１取付部８１と第２取付部８２との距離は、規制部分７０Ｘの幅すなわち規制間隔Ｇに対応する。電熱線７０の幅すなわち太さは、規制間隔Ｇよりも小さい。すなわち、第１取付部８１と電熱線７０との間および第２取付部８２と電熱線７０との間には隙間が形成されている。これにより、糸８０は、電熱線７０が所定の経路から電熱線７０の幅方向に許容移動範囲だけ移動するのを許容する。糸８０の縫い目を規制構造と呼ぶことがある。

　ここで、往復単位取付部８５のピッチを次のように定義する。

　直線規制部分７６ＡのピッチをピッチＰＡ１とする。湾曲規制部分７７ＡのピッチをピッチＰＡ２とする。直線規制部分７６ＢのピッチをピッチＰＢ１とする。湾曲規制部分７７ＢのピッチをピッチＰＢ２とする。直線規制部分７６ＣのピッチをピッチＰＣ１とする。直線規制部分７６ＤのピッチをピッチＰＤ１とする。直線規制部分７６ＥのピッチをピッチＰＥ１とする。湾曲規制部分７７ＥのピッチをピッチＰＥ２とする。

　なお、ピッチＰＡ１は「第２ピッチ」に相当し、ピッチＰＡ２は「第１ピッチ」に相当する。またピッチＰＢ１は「第２ピッチ」に相当し、ピッチＰＢ２は「第１ピッチ」に相当する。またピッチＰＣ１は「第２ピッチ」に相当し、ピッチＰＣ２は「第１ピッチ」に相当する。またピッチＰＤ１は「第２ピッチ」に相当し、ピッチＰＤ２は「第１ピッチ」に相当する。

　図示した例ではピッチは次のように設定されている。
ピッチＰＡ２はピッチＰＡ１よりも小さい。
ピッチＰＢ２はピッチＰＢ１よりも小さい。
ピッチＰＥ２はピッチＰＥ１よりも小さい。
ピッチＰＡ２はピッチＰＢ２，ＰＥ２よりも小さい。
ピッチＰＡ１，ＰＢ１，ＰＣ１，ＰＤ１，ＰＥ１は互いに等しい。

　上述したように、規制部分７０Ｘにおいては、電熱線７０が糸８０に対して電熱線７０の幅方向に許容移動範囲だけ移動することが許容される。以下では、直線規制部分７６および湾曲規制部分７７の許容移動範囲を次のように定義する。

　直線規制部分７６Ａの許容移動範囲を許容移動範囲ＲＡ１とする。湾曲規制部分７７Ａの許容移動範囲を許容移動範囲ＲＡ２とする。直線規制部分７６Ｂの許容移動範囲を許容移動範囲ＲＢ１とする。湾曲規制部分７７Ｂの許容移動範囲を許容移動範囲ＲＢ２とする。直線規制部分７６Ｃの許容移動範囲を許容移動範囲ＲＣ１とする。直線規制部分７６Ｄの許容移動範囲を許容移動範囲ＲＤ１とする。直線規制部分７６Ｅの許容移動範囲を許容移動範囲ＲＥ１とする。湾曲規制部分７７Ｅの許容移動範囲を許容移動範囲ＲＥ２とする。

　図示した例では、許容移動範囲は次のように設定されている。

　許容移動範囲ＲＡ２は許容移動範囲ＲＡ１よりも小さい。許容移動範囲ＲＢ２は許容移動範囲ＲＢ１よりも小さい。許容移動範囲ＲＥ２は許容移動範囲ＲＥ１よりも小さい。許容移動範囲ＲＡ２は許容移動範囲ＲＢ２，ＲＥ２よりも小さい。許容移動範囲ＲＡ１，ＲＢ１，ＲＣ１，ＲＤ１，ＲＥ１は互いに等しい。

　図５を参照して、足支持部４０の動作について説明する。足Ｆのマッサージは次の順序で行なわれる。
（手順Ａ）足Ｆが足裏支持部５０に載せられる。
（手順Ｂ）エアバッグ５２による施術突起５１の移動が開始される。
（手順Ｃ）電熱線７０による足裏への伝熱が開始される。
（手順Ｄ）電熱線７０による伝熱が停止される。
（手順Ｅ）エアバッグ５２による施術突起５１の移動が停止される。

　上記（手順Ｂ）においては、エアバッグ５２の膨張および収縮にともない施術突起５１の突出量が変化することにより、突出量の変化に応じた刺激が足裏に付与される。すなわち、施術突起５１の突出量が増大するときには足裏に付与される刺激が大きくなる。一方、施術突起５１の突出量が減少するときには足裏に付与される刺激が小さくなる。

　図８を参照して、座部１１の電熱線９０の配線形態について説明する。

　図８（ａ）に示されるように、座部１１には、電熱線９０が配線される座部本体１１Ａと、電熱線９０を含めてこの座部本体１１Ａを覆うカバー１１Ｂとが設けられている。なお、カバー１１Ｂとしては、図２のオットマン２０の第１カバー４４および第２カバー４５と同様の織物を用いることができる。

　図８（ｂ）に示されるように、電熱線９０は、規制部材としての糸１００により座部本体１１Ａのシートに縫い付けられて規制部分９０Ｘを形成する。図示した例では、Ｕ字形状に配線された電熱線９０の全体にわたり規制部分９０Ｘが設けられている。なお、糸１００は「線部材」に相当する。

　規制部分９０Ｘには、電熱線９０が直線状に配線された部分に対応する直線規制部分９１と、電熱線９０が湾曲して配線された部分に対応する湾曲規制部分９２とが含まれる。なお、直線規制部分９１は「第１規制部分」に相当し、湾曲規制部分９２は「第２規制部分」に相当する。

　図８（ｂ）に示すように、糸１００は電熱線９０の左側すなわち第１線側９０Ａにある第１取付部１０１と右側すなわち第２線側９０Ｂにある第２取付部１０２において縫い付けられる。従って、第１取付部１０１と第２取付部１０２との間に電熱線９０が挟まれる。図示した例では、糸１００はジグザグに縫い付けられている。

　糸１００は、隣り合う第１取付部１０１から第２取付部１０２までの間にある第１単位取付部１０３および第２単位取付部１０４を形成する。第１単位取付部１０３及び第２単位取付部１０４は電熱線９０の長手方向に交互に形成されている。

　第１及び第２単位取付部１０３、１０４の各々は、電熱線９０の長手方向に対して傾斜している。図示した例では、第１単位取付部１０３は、電熱線９０に対して時計回り方向に傾斜しており、第２単位取付部１０４は、電熱線９０に対して反時計回り方向に傾斜している。

　規制部分９０Ｘは、複数の第１単位取付部１０３及び複数の第２単位取付部１０４を備えている。以下の説明では、隣接する第１単位取付部１０３と第２単位取付部１０４との組を「往復単位取付部１０５」と呼ぶことがある。電熱線９０の長手方向における各往復単位取付部１０５の長さをピッチと呼ぶことがある。

　糸１００と電熱線９０との関係について説明する。

　電熱線９０に直交する方向における第１取付部１０１と第２取付部１０２との距離は、規制部分９０Ｘの幅すなわち規制間隔に対応する。電熱線９０の幅すなわち太さは、規制間隔よりも小さい。すなわち、第１取付部１０１と電熱線９０との間および第２取付部１０２と電熱線９０との間には隙間が形成されている。これにより、糸１００は、電熱線９０が所定の経路から電熱線９０の幅方向に許容移動範囲だけ移動するのを許容する。糸１００の縫い目を規制構造と呼ぶことがある。

　図８（ｂ）に示すように、湾曲規制部分９２のピッチＰ１２は、直線規制部分９１のピッチＰ１１よりも小さい。

　上述したように、規制部分９０Ｘにおいては、電熱線９０が糸１００に対して電熱線９０の幅方向に許容移動範囲だけ移動することが許容される。湾曲規制部分９２の許容移動範囲Ｒ１２は直線規制部分９１の許容移動範囲Ｒ１１よりも小さい。

　図９を参照して、背もたれ１２の電熱線１１０の配線形態について説明する。

　図９（ａ）に示されるように、背もたれ１２には、電熱線１１０が配線される背もたれ本体１２Ａと、電熱線１１０を含めてこの背もたれ本体１２Ａを覆うカバー１２Ｂとが設けられている。なお、カバー１２Ｂとしては、図２のオットマン２０の第１カバー４４および第２カバー４５と同様の織物を用いることができる。

　図９（ｂ）に示されるように、電熱線１１０は、規制部材としての糸１２０により背もたれ本体１２Ａのシートに縫い付けられて規制部分１１０Ｘを形成する。図示した例では、Ｕ字形状に配線された電熱線１１０の全体にわたり規制部分１１０Ｘが設けられている。なお、糸１２０は「線部材」に相当する。

　規制部分１１０Ｘには、電熱線１１０が直線状に配線された部分に対応する直線規制部分１１１と、電熱線１１０が湾曲して配線された部分に対応する湾曲規制部分１１２とが含まれる。なお、直線規制部分１１１は「第１規制部分」に相当し、湾曲規制部分１１２は「第２規制部分」に相当する。

　図９（ｂ）に示すように、糸１２０は電熱線１１０の左側すなわち第１線側１１０Ａにある第１取付部１２１と右側すなわち第２線側１１０Ｂにある第２取付部１２２において縫い付けられる。従って、第１取付部１２１と第２取付部１２２との間に電熱線１１０が挟まれる。図示した例では、糸１２０はジグザグに縫い付けられている。

　糸１２０は、隣り合う第１取付部１２１から第２取付部１２２までの間にある第１単位取付部１２３および第２単位取付部１２４を形成する。第１単位取付部１２３及び第２単位取付部１２４は電熱線１１０の長手方向に交互に形成されている。

　第１及び第２単位取付部１２３、１２４の各々は、電熱線１１０の長手方向に対して傾斜している。図示した例では、第１単位取付部１２３は、電熱線１１０に対して時計回り方向に傾斜しており、第２単位取付部１２４は、電熱線１１０に対して反時計回り方向に傾斜している。

　規制部分１１０Ｘは、複数の第１単位取付部１２３及び複数の第２単位取付部１２４を備えている。以下の説明では、隣接する第１単位取付部１２３と第２単位取付部１２４との組を「往復単位取付部１２５」と呼ぶことがある。電熱線１１０の長手方向における各往復単位取付部１２５の長さをピッチと呼ぶことがある。

　糸１２０と電熱線１１０との関係について説明する。

　電熱線１１０に直交する方向における第１取付部１２１と第２取付部１２２との距離は、規制部分１１０Ｘの幅すなわち規制間隔に対応する。電熱線１１０の幅は、規制間隔よりも小さい。すなわち、第１取付部１２１と電熱線１１０との間および第２取付部１２２と電熱線１１０との間には隙間が形成されている。これにより、糸１２０は、電熱線１１０が所定の経路から電熱線１１０の幅方向に所定の許容移動範囲だけ移動するのを許容する。糸１２０の縫い目を規制構造と呼ぶことがある。

　図９（ｂ）に示すように、湾曲規制部分１１２のピッチＰ２２は、直線規制部分１１１のピッチＰ２１よりも小さい。

　上述したように、規制部分１１０Ｘにおいては、電熱線１１０が糸１２０に対して電熱線１１０の幅方向に所定の許容移動範囲だけ移動することが許容される。湾曲規制部分１１２の許容移動範囲Ｒ２２は直線規制部分１１１の許容移動範囲Ｒ２１よりも小さい。

　本実施形態のマッサージ機１によれば、以下の効果が得られる。

　（１）糸８０の第１取付部８１と第２取付部８２との間隔である規制間隔Ｇがオットマン２０の電熱線７０の幅すなわち太さよりも大きい。この構成によれば、足裏支持部５０上においてカバーを擦るように足が動かされたとき、電熱線７０が取付台６０に対して第１取付部８１と第２取付部８２との間で移動することができる。そして、電熱線７０が糸８０に対して移動している状態においては、第１取付部８１および第２取付部８２に大きな力が加えられることが抑制される。このため、糸８０がシート５３からほつれること、あるいは糸８０が断線することが抑制される。すなわち、電熱線７０の位置が糸８０により適切に規制されていない状態を生じにくくすることができる。

　（２）一般にオットマンの電熱線において、Ｕ字形状湾曲部分は直線状部分と比較して、足から加えられる負荷に起因して位置ずれまたは断線が生じやすい。実施形態のオットマン２０においては、湾曲規制部分７７の往復単位取付部８５のピッチが直線規制部分７６の往復単位取付部８５のピッチよりも小さい。このため、電熱線７０のＵ字形状の部分において位置ずれまたは断線が生じることを抑制することができる。なお、電熱線７０の位置ずれとは、電熱線７０の位置が規定の位置とは異なる位置に移動した状態を示す。

　（３）第２領域６０Ｂに電熱線７０の第２部分７２が配線されている。この構成によれば、オットマン２０の使用時に足の位置が規定の位置から足奥行方向の後方にずれたときに第２部分７２が足裏と対向しない状態となる頻度が小さくなる。このため、電熱線７０の熱を足裏の前部に効率的に伝えることができる。また、踵よりも熱を感じやすい足指およびその付近に熱が伝えられるため、オットマン２０は足裏に効率よく熱を伝えることができる。

　（４）第２領域６０Ｂに加えて第５領域６０Ｅに電熱線７０の第５部分７５が配線されている。この構成によれば、足裏の前部に加えて足裏の後部にも熱が伝えられるため、オットマン２０は足裏の全体に熱が伝えられている感覚を使用者に与えることができる。

　（５）第１部分７１および第２部分７２の合計の表面積が第４部分７４および第５部分７５の合計の表面積よりも大きい。この構成によれば、踵に伝えられる熱量に比べて足指およびその付近に伝えられる熱量の方が大きくなるため、オットマン２０は足裏を効率的に温めることができる。

　（６）第１カバー４４への取り付けおよび第１カバー４４からの取り外しができるように第２カバー４５が構成されている。この構成によれば、オットマン２０の使用にともない汚れやすい部分、すなわち足裏に対応する部分のカバーとしての第２カバー４５を容易に交換することができる。

　（７）銀粉が織り込まれた織物により第１カバー４４が構成されている。この構成によれば、第１カバー４４が消臭作用を有するものとなるため、オットマン２０の使用にともない足支持部４０から汗等の臭いが発生することを抑制することができる。また、第１カバー４４が抗菌作用を有するものとなるため、オットマン２０の使用にともない足支持部４０に雑菌が繁殖することを抑制することができる。また、第１カバー４４が高い熱伝導率を有するものとなるため、オットマン２０は電熱線７０から足裏に熱を効率よく伝えることができる。

　（８）銀粉が織り込まれた織物により第２カバー４５が構成されている。この構成によれば、第２カバー４５においても第１カバー４４により得られる効果と同様の効果が得られる。

　（９）第３領域６０Ｃに電熱線７０の第３部分７３が配線されている。この構成によれば、足裏の前部のより広い範囲に熱を伝えることができる。

　（１０）第１カバー４４に接触するように電熱線７０が配線されている。この構成によれば、第１カバー４４と電熱線７０との間に樹脂製のカバー等が設けられる構成と比較して、電熱線７０の熱を足裏に効率よく伝えることができる。

　（１１）左右の足裏支持部５０の間に足側壁が設けられていない。この構成によれば、左右の足裏支持部５０の間に足側壁が設けられる構成と比較して、電熱線７０が停止したときに足の温度が下がりやすい。このため、足裏に熱を伝えるモードの後に足裏に熱を伝えないモードが行なわれるとき、足裏の状態を後者のモードに適した状態に速やかに近づけることができる。

　（１２）施術突起５１を取り囲むように電熱線７０が配線されている。この構成によれば、施術突起５１から足裏に熱が伝えられている感覚を使用者に与えることができる。

　（１３）座部１１においては、糸１００の第１取付部１０１と第２取付部１０２との間隔である規制間隔が座部１１の電熱線９０の幅よりも大きい。この構成によれば、座部１１上においてカバーを擦るように臀部が動かされたとき、電熱線９０が座部本体１１Ａに対して第１取付部１０１と第２取付部１０２との間で移動することができる。そして、電熱線９０が糸１００に対して移動している状態においては、第１取付部１０１および第２取付部１０２に大きな力が加えられることが抑制される。このため、糸１００がシートからほつれること、あるいは糸１００が断線することが抑制される。すなわち、電熱線９０の位置が糸１００により適切に規制されていない状態を生じにくくすることができる。

　（１４）座部１１においては、湾曲規制部分９２の往復単位取付部１０５のピッチが直線規制部分９１の往復単位取付部１０５のピッチよりも小さい。このため、電熱線９０のＵ字形状の部分において位置ずれまたは断線が生じることを抑制することができる。

　（１５）背もたれ１２においては、糸１２０の第１取付部１２１と第２取付部１２２との間隔である規制間隔が背もたれ１２の電熱線１１０の幅よりも大きい。この構成によれば、背もたれ１２上においてカバーを擦るように背中が動かされたとき、電熱線１１０が背もたれ本体１２Ａに対して第１取付部１２１と第２取付部１２２との間で移動することができる。そして、電熱線１１０が糸１２０に対して移動している状態においては、第１取付部１２１および第２取付部１２２に大きな力が加えられることが抑制される。このため、糸１２０がシートからほつれること、あるいは糸１２０が断線することが抑制される。すなわち、電熱線１１０の位置が糸１２０により適切に規制されていない状態を生じにくくすることができる。

　（１６）背もたれ１２においては、湾曲規制部分１１２の往復単位取付部１２５のピッチが直線規制部分１１１の往復単位取付部１２５のピッチよりも小さい。このため、電熱線１１０のＵ字形状の部分において位置ずれまたは断線が生じることを抑制することができる。

　（第２実施形態）
　図１０および図１１を参照して、本発明の第２実施形態について説明する。なお、本実施形態のマッサージ機１は、第１実施形態のマッサージ機１の一部を変更したものとして構成されている。以下では第１実施形態のマッサージ機１と異なる点を説明し、第１実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。

　第１実施形態のマッサージ機１では、電熱線７０は糸８０によりシート５３に固定している。これに対して、第２実施形態のマッサージ機１の電熱線１５０は、袋１３０に挿入している。袋１３０を、スリーブまたは規制構造と呼ぶことがある。

　図１０に示されるように、袋１３０は各取付台６０に取り付けられている。袋１３０には、電熱線１５０が挿入される通路１４０が設けられている。通路１４０は、複数のＵ字形状の部分を備えている。電熱線１５０は、その全長にわたり径が等しい。通路１４０は袋１３０の内部空間に対応する。

　通路１４０には、足奥行方向に延びる複数の第１通路１４１と、幅方向に隣り合う第１通路１４１を接続する第２通路１４２と、袋１３０の足奥行方向の後端部において第１通路１４１の足奥行方向の後端部の全てに接続する第３通路１４３とが設けられている。第１通路１４１の幅Ｈ１と、第２通路１４２の幅Ｈ２とは互いに等しい。

　電熱線１５０は、第１通路１４１および第２通路１４２に挿入されることにより形成される、幅方向に並んだ複数のＵ字形状部分を備える。

　通路１４０は電熱線１５０の移動を許容移動範囲に規制する規制部分１５０Ｘを形成する。第１通路１４１を第１規制部分１５１と呼ぶことがあり、第２通路１４２を第２規制部分１５２と呼ぶことがある。第１規制部分１５１の許容移動範囲Ｒ３１と、第２規制部分１５２の許容移動範囲Ｒ３１とは互いに等しい。

　図１０および図１１を参照して、袋１３０の形成方法について説明する。

　図１１に示されるように、袋１３０は、足高さ方向において重ね合わせられた２枚の生地、すなわち上方生地１３１および下方生地１３２を互いに縫い合わせることにより構成されている。具体的には、次の手順で形成することができる。

　まず、図１０に示されるように、下方生地１３２上に電熱線１５０を配線する。次に、図１１に示されるように、電熱線１５０を覆うように下方生地１３２上に上方生地１３１を被せる。そして、上方生地１３１と下方生地１３２とを糸により互いに縫い付けることにより袋１３０が完成する。

　本実施形態のマッサージ機１は、第１実施形態の（５）～（１６）の効果に加え、以下の（１７）の効果が得られる。

　（１７）袋１３０の通路１４０の幅すなわち規制間隔は、オットマン２０の電熱線１５０の幅よりも大きい。この構成によれば、足裏支持部５０上においてカバーを擦るように足が動かされたとき、電熱線１５０が取付台６０に対して通路１４０内で移動することができる。そして、電熱線１５０が袋１３０に対して移動している状態においては、袋１３０の縫い合わせ部分に大きな力が加えられることが抑制される。このため、袋１３０の糸がほつれること、あるいは袋１３０の糸が断線することが抑制される。すなわち、電熱線７０の位置が袋１３０により適切に規制されていない状態を生じにくくすることができる。

　本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように変更することができる。変形例同士を組み合わせることもできる。

　・第１実施形態では、１本の電熱線７０を各足裏支持部５０に配線しているが、電熱線７０の配線形態を以下のように変更することもできる。

　・第１実施形態では、１本の電熱線７０を構成しているが、電熱線７０の構成を以下のように変更することもできる。

　図１２に示されるように、電熱線７０に代えて電熱線１６０を設けることもできる。この電熱線１６０には、取付台６０の前部に配線される第１電熱線１６１と、取付台６０の後部に配線される第２電熱線１６２とが設けられる。

　第１電熱線１６１は、第１領域６０Ａ、第２領域６０Ｂ、および第３領域６０Ｃにわたり配線される。第１電熱線１６１は、電熱線７０の第１部分７１、第２部分７２、および第３部分７３の配線形態に準じて配線される。

　第２電熱線１６２は、第３領域６０Ｃ、第４領域６０Ｄ、および第５領域６０Ｅにわたり配線される。第２電熱線１６２は、電熱線７０の第３部分７３、第４部分７４、および第５部分７５の配線形態に準じて配線される。

　電熱線７０に代えて、各取付台６０に配線される部分を３本の電熱線により構成することもできる。この電熱線の構成としては、例えば図６に示される電熱線７０において、第１部分７１および第２部分７２を１本の電熱線により構成し、第３部分７３を１本の電熱線により構成し、第４部分７４および第５部分７５を１本の電熱線により構成したものが挙げられる。

　・図１２の例において、電熱線の制御として以下の（制御１）～（制御４）をマッサージ機１の制御装置に予めプログラムすることもできる。この場合には、各制御の実行および停止を入力するための操作部と、実行したい制御を選択するための操作部とがマッサージ機１のコントローラに設けられる。
（制御１）第１電熱線１６１の発熱量が第２電熱線１６２の発熱量よりも大きくなるように各ヒータの供給電力を制御する。
（制御２）第１電熱線１６１の発熱量が第２電熱線１６２の発熱量よりも小さくなるように各ヒータの供給電力を制御する。
（制御３）第１電熱線１６１の発熱量が第２電熱線１６２の発熱量と等しくなるように各ヒータの供給電力を制御する。
（制御４）上記（制御１）～（制御３）の少なくとも２つを選択し、予めプログラムされた順序に基づいて選択した制御を順に行なう。

　・第１実施形態の電熱線７０のピッチを以下のように変更することもできる。
ピッチＰＡ２をピッチＰＡ１以上に設定する。
ピッチＰＢ２をピッチＰＢ１以上に設定する。
ピッチＰＥ２をピッチＰＥ１以上に設定する。
ピッチＰＡ２をピッチＰＢ２，ＰＥ２以上に設定する。
ピッチＰＡ１，ＰＢ１，ＰＣ１，ＰＤ１，ＰＥ１を互いに異なるものにする。

　・第１実施形態の電熱線７０の許容移動範囲を以下のように変更することもできる。
許容移動範囲ＲＡ２を許容移動範囲ＲＡ１以上に設定する。
許容移動範囲ＲＢ２を許容移動範囲ＲＢ１以上に設定する。
許容移動範囲ＲＥ２を許容移動範囲ＲＥ１以上に設定する。
許容移動範囲ＲＡ２を許容移動範囲ＲＢ２，ＲＥ２以上に設定する。
許容移動範囲ＲＡ１，ＲＢ１，ＲＣ１，ＲＤ１，ＲＥ１を互いに異なるものにする。

　・上記各実施形態では、１つの足裏支持部５０に１つの施術突起５１を設けているが、１つの足裏支持部５０に複数の施術突起５１を設けることもできる。図１３を参照して、複数の施術突起５１が設けられる構成の一例について説明する。

　図１３に示されるように、各足裏支持部５０には、複数の施術突起５１としての第１施術突起５１Ａおよび第２施術突起５１Ｂと、電熱線７０に代わる電熱線１７０とが設けられる。第１施術突起５１Ａは、取付台６０の前部に設けられる。第２施術突起５１Ｂは、取付台６０の後部に設けられる。なお、図１３の変形例において電熱線１７０に代えて電熱線７０を設けることもできる。

　取付台６０には、第１施術突起５１Ａおよび第２施術突起５１Ｂをそれぞれ挿入するための２つの突起孔６７が形成される。取付台６０の内部には、第１施術突起５１Ａを足高さ方向に移動させるための第１エアバッグ５２Ａと、第２施術突起５１Ｂを足高さ方向に移動させるための第２エアバッグ５２Ｂとが設けられる。

　電熱線１７０には、取付台６０の前部に配線される第１電熱線１７１と、取付台６０の後部に配線される第２電熱線１７２とが設けられる。すなわち、電熱線１７０は２本の電熱線により構成される。

　取付台６０は、奥行方向において前方から後方に向けて６つの領域、すなわち第１１領域６０Ｆ、第１２領域６０Ｇ、第１３領域６０Ｈ、第１４領域６０Ｉ、第１５領域６０Ｊ、および第１６領域６０Ｋに区分される。なお、第１２領域６０Ｇは「足前方領域」に相当し、第１６領域６０Ｋは「足後方領域」に相当する。

　第１１領域６０Ｆは、台前方端部６０Ｘから足指の付け根に対応する部分までの領域を示す。第１２領域６０Ｇは、足指の付け根に対応する部分から第１施術突起５１Ａの前縁に対応する部分までの領域を示す。第１３領域６０Ｈは、第１施術突起５１Ａの前縁から第１施術突起５１Ａの後縁までの領域を示す。第１４領域６０Ｉは、第１施術突起５１Ａの後縁から第２施術突起５１Ｂの前縁までの領域を示す。第１５領域６０Ｊは、第２施術突起５１Ｂの前縁から第２施術突起５１Ｂの後縁までの領域を示す。第１６領域６０Ｋは、第２施術突起５１Ｂの後縁から台後方端部６０Ｙまでの領域を示す。

　第１電熱線１７１は、第１１領域６０Ｆ、第１２領域６０Ｇ、第１３領域６０Ｈ、および第１４領域６０Ｉの前部にわたり配線される。また、第１施術突起５１Ａを取り囲むように配線される。

　第２電熱線１７２は、第１４領域６０Ｉの後部、第１５領域６０Ｊ、および第１６領域６０Ｋにわたり配線される。また、第２施術突起５１Ｂを取り囲むように配線される。

　・上記各実施形態において、電熱線７０の第１部分７１を省略することもできる。

　・上記各実施形態において、電熱線７０の第３部分７３～第５部分７５の少なくとも一部分を省略することもできる。

　・第１実施形態では、糸８０により電熱線７０をシート５３に取り付けているが、電熱線７０の取り付けを次のように変更することもできる。

　図１４に示されるように、取付台６０の平面部６５に凹部６８を形成する。そして、凹部６８に電熱線７０を収容する。この構成においては、シート５３が省略される。また、電熱線７０が図２の第１カバー４４により上方から覆われる。電熱線７０のは、凹部６８の幅である許容移動範囲だけ移動可能である。

　取付台６０の平面部６５上に壁部を設ける。そして、壁部により区画された領域に電熱線７０を配線する。この構成においては、シート５３が省略される。また、電熱線７０が図２の第１カバー４４により上方から覆われる。このとき、隣り合う壁部の間隔が電熱線７０の許容移動量に相当する。

　・第１実施形態では、規制部材として糸８０を用いているが、糸以外の線部材を規制部材として用いることもできる。他の線部材の例としては、線材（例えば、軟鋼線材またはピアノ線材）が挙げられる。

　・第１実施形態において、電熱線９０を座部１１に縫い付ける糸１００に代えて、袋１３０を用いることもできる。この場合、袋１３０は、電熱線９０の形状に応じた通路１４０が形成される。

　・第１実施形態において、各電熱線１１０を背もたれ１２に縫い付ける糸１２０に代えて、袋１３０を用いることもできる。この場合、袋１３０は、電熱線１１０の形状に応じた通路１４０が形成される。

　・第２実施形態において、図１５に示されるように、下方生地１３２を省略することもできる。この場合、上方生地１３１を取付台６０の平面部６５に取り付けることにより、上方生地１３１と平面部６５とにより電熱線１５０を配線するための袋が形成される。

　・第２実施形態において、許容移動範囲に関する構成を以下の（Ａ）～（Ｄ）のように変更することもできる。
（Ａ）第１通路１４１の幅Ｈ１および第２通路１４２の幅Ｈ２を変更することにより、第１規制部分１５１の許容移動範囲Ｒ３１を第２規制部分１５２の許容移動範囲Ｒ３２以上の大きさに変更する。
（Ｂ）許容移動範囲Ｒ３１を許容移動範囲Ｒ３２よりも小さくする。
（Ｃ）第１規制部分１５１をさらに区分し、区分された部分の許容移動範囲Ｒ３１を互いに異ならせる。
（Ｄ）第２規制部分１５２をさらに区分し、区分された部分の許容移動範囲Ｒ３２を互いに異ならせる。

　・第２実施形態の座部１１において、規制部材としての糸１００に代えて袋１３０を用いることもできる。この場合、袋１３０内には電熱線９０の形状に応じた通路１４０が形成される。

　・第２実施形態の背もたれ１２において、規制部材としての糸１２０に代えて袋１３０を用いることもできる。この場合、袋１３０内には電熱線１１０の形状に応じた通路１４０が形成される。

　・上記各実施形態において、肘掛１３の構成を以下のように変更することもできる。

　図１６（ａ）に示されるように、肘掛１３には、電熱線１９０が配線される肘掛本体１３Ａと、電熱線１９０を含めて肘掛本体１３Ａを覆うカバー１３Ｂと、エアバッグ１８１により腕を施術する腕施術部１８０とが設けられる。なお、カバー１３Ｂの織物としては、オットマン２０の第１カバー４４および第２カバー４５と同様の織物を用いることができる。

　図１６（ｂ）に示されるように、電熱線１９０は、規制部材としての糸２００により肘掛本体１３Ａのシートに縫い付けられる。糸２００は電熱線１９０の一部分に取り付けられて規制部分１９０Ｘを形成する。図示した例では、肘掛１３の電熱線１９０の全体にわたり規制部分１９０Ｘが設けられる。

　規制部分１９０Ｘには、電熱線１９０が直線状に配線された部分に対応する直線規制部分１９１と、電熱線１９０が湾曲して配線された部分に対応する湾曲規制部分１９２とが含まれる。なお、直線規制部分１９１は「第１規制部分」に相当し、湾曲規制部分１９２は「第２規制部分」に相当する。

　糸２００は、電熱線１９０の右側すなわち第１線側１９０Ａにある第１取付部２０１及び電熱線１９０の左側すなわち第２線側１９０Ｂにある第２取付部２０２において肘掛本体１３Ａのシートに縫い付けられる。従って、第１取付部２０１と第２取付部２０２との間に電熱線１９０が挟まれる。図示した例では、糸２００はジグザグにシートに縫い付けられる。

　糸２００は、隣り合う第１取付部２０１から第２取付部２０２までの間にある第１単位取付部２０３および第２単位取付部２０４を形成する。第１単位取付部２０３及び第２単位取付部２０４は電熱線１９０の長手方向に交互に形成されている。

　第１及び第２単位取付部２０３、２０４の各々は、電熱線１９０の長手方向に対して傾斜している。図示した例では、第１単位取付部２０３は、電熱線１９０に対して時計回り方向に傾斜しており、第２単位取付部２０４は、電熱線１９０に対して反時計回り方向に傾斜している。

　規制部分１９０Ｘは、複数の第１単位取付部２０３及び複数の第２単位取付部２０４を備えている。以下の説明では、隣接する第１単位取付部２０３と第２単位取付部２０４との組を「往復単位取付部２０５」と呼ぶことがある。電熱線１９０の長手方向における各往復単位取付部２０５の長さをピッチと呼ぶことがある。

　糸２００と電熱線１９０との関係について説明する。

　図１６（ｃ）に示すように、電熱線１９０に直交する方向における第１取付部２０１と第２取付部２０２との距離は、規制部分１９０Ｘの幅すなわち規制間隔に対応する。電熱線１９０の幅すなわち太さは規制間隔よりも小さい。すなわち、第１取付部２０１と電熱線１９０との間および第２取付部２０２と電熱線１９０との間には隙間が形成される。これにより、糸２００は、電熱線１９０が所定の経路から電熱線１９０の幅方向に許容移動範囲だけ移動するのを許容する。糸２００の縫い目を規制構造と呼ぶことがある。

　図１６（ｃ）に示すように、湾曲規制部分１９２のピッチＰ４２は、直線規制部分１９１のピッチＰ４１よりも小さい。

　上述したように、規制部分１９０Ｘにおいては、電熱線１９０が糸２００に対して電熱線１９０の幅方向に許容移動だけ移動することが許容される。湾曲規制部分１９２の許容移動範囲Ｒ４２は直線規制部分１９１の許容移動範囲Ｒ４１よりも小さい。

　・図１６に示される変形例において、規制部材としての糸２００に代えて袋１３０を用いることもできる。この場合、袋１３０内には電熱線１９０の形状に応じた通路１４０が形成される。

　・上記各実施形態において、第２カバー４５の構成を次のように変更することもできる。すなわち、図１７（ａ）に示されるように、第２カバー４５の前端部に足の甲を覆うための甲カバー４６を設けることもできる。この甲カバー４６の幅は、第２カバー４５において足裏に対応する部分の幅よりも大きく設定される。

　図１７（ｂ）に示されるように、この第２カバー４５においては甲カバー４６を折り返すことにより、足の甲を覆うことができる。これにより使用者の足に対してより効率的に熱を伝えることができる。

　・上記各実施形態において銀粉に代えてアルミ二ウム等の他の金属粉が織り込まれた織物により第１カバー４４および第２カバー４５の少なくとも一方を構成することもできる。

　・上記各実施形態において、金属粉が織り込まれていない織物により第１カバー４４および第２カバー４５の少なくとも一方を構成することもできる。

　・上記各実施形態において、第２カバー４５を省略することもできる。この場合、第１カバー４４から第１面ファスナ４４Ａが省略される。

　・上記各実施形態において、第１カバー４４と電熱線７０（電熱線１５０）との間に電熱線７０を覆う別のカバーを設けることもできる。

　・上記各実施形態において、施術突起５１を省略することもできる。

　・上記各実施形態において、脚支持部３０を省略することもできる。

　・上記各実施形態において、以下の動作モードを追加することもできる。
（モードＤＡ）施術停止、脚部停止、突起停止、背温感実行、座温感実行、足温感停止。
（モードＤＢ）施術停止、脚部停止、突起停止、背温感実行、座温感実行、足温感実行。
（モードＤＣ）施術停止、脚部停止、突起停止、背温感実行、座温感停止、足温感停止。
（モードＤＤ）施術停止、脚部停止、突起停止、背温感実行、座温感停止、足温感実行。
（モードＥＡ）施術停止、脚部停止、突起停止、背温感停止、座温感実行、足温感停止。
（モードＥＢ）施術停止、脚部停止、突起停止、背温感停止、座温感実行、足温感実行。
（モードＦＡ）施術停止、脚部停止、突起停止、背温感停止、座温感停止、足温感停止。
（モードＦＢ）施術停止、脚部停止、突起停止、背温感停止、座温感停止、足温感実行。

　・上記各実施形態において、取付台６０を省略することもできる。この構成においては、シート５３が足底壁４２上に取り付けられる。また、足底壁４２においてシート５３が取り付けられる面が「配線面」に相当する。

　・上記各実施形態において、オットマン２０はマッサージ機１に組付けられているが、マッサージ機１に組付けられていなくてもよい。この場合、マッサージ機１の制御装置及びコントローラに対応する制御装置及びコントローラをオットマン２０が備えることができる。

Claims

　足裏を支持する足支持部と、この足支持部の本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーと、前記足支持部の本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての線部材とを備え、
　前記規制部材は、前記電熱線の幅方向における第１線側にある第１取付部と、前記電熱線の幅方向における第２線側にある第２取付部とにおいて、前記足支持部の本体に取り付けられることにより、前記電熱線を横切る規制部分を形成し、前記第１取付部と前記第２取付部とは前記電熱線の幅方向において規制間隔だけ離間しており、前記電熱線の幅は前記規制間隔よりも小さいこと
　を特徴とするオットマン。
　請求項１に記載のオットマンにおいて、
　前記電熱線は前記足支持部の本体の配線面上に設けられた配線用のシート部材に配線されており、前記規制部材は前記シート部材に取り付けられていること
　を特徴とするオットマン。
　請求項１または２に記載のオットマンにおいて、
　前記規制部材は隣り合う前記第１取付部から前記第２取付部までの間にある第１単位取付部と、隣り合う前記第２取付部から前記第１取付部までの間にある第２単位取付部とを形成し、前記第１単位取付部及び前記第２単位取付部の各々は前記電熱線に対して傾斜しており、
　前記電熱線の長手方向に前記第１単位取付部及び前記第２単位取付部が交互に形成されていること
　を特徴とするオットマン。
　請求項３に記載のオットマンにおいて、
　前記規制部分は前記電熱線の第１の部分に対応する第１規制部分および前記電熱線の第２の部分に対応する第２規制部分を含み、
　前記第１及び第２単位取付部は、前記第１規制部分において第１ピッチで形成されており、前記第１及び第２単位取付部は、前記第２規制部分において第２ピッチで形成されており、前記第１ピッチと前記第２ピッチとが互いに異なること
　を特徴とするオットマン。
　請求項４に記載のオットマンにおいて、
　前記電熱線は湾曲して配線された部分と直線状に配線された部分とを含み、
　前記第１規制部分は前記電熱線の前記湾曲して配線された部分に対応付けられており、
　前記第２規制部分は前記電熱線の前記直線状に配線された部分に対応付けられており、
　前記第１ピッチは前記第２ピッチよりも狭いこと
　を特徴とするオットマン。
　足裏を支持する足支持部と、この足支持部の本体上に配線された電熱線と、この電熱線を覆うカバーと、前記足支持部の本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての袋とを備え、
　前記規制部材の内部空間に前記電熱線が配線されており、前記規制部材の前記内部空間は前記電熱線の幅方向に規制間隔を有し、前記電熱線の幅は前記規制間隔よりも小さいこと
　を特徴とするオットマン。
　請求項１～６のいずれか一項に記載のオットマンにおいて、前記電熱線は前記本体上の所定の経路に配置されており、前記規制部材は、前記電熱線が前記所定の経路から前記幅方向に許容移動範囲だけ移動するのを許容すること
　を特徴とするオットマン。
　請求項１～７のいずれか一項に記載のオットマンにおいて、
　前記足支持部の本体は、前記足裏の足指の付け根に対応する部分から前記足裏の中間部分までの足前方領域を含み、この足前方領域に前記電熱線が対応付けられていること
　を特徴とするオットマン。
　請求項１～８のいずれか一項に記載のオットマンにおいて、
　前記足支持部の本体は、前記足裏の踵に対応する部分から前記足裏の中間部分までの足後方領域を含み、この足後方領域に前記電熱線が対応付けられていること
　を特徴とするオットマン。
　請求項９に記載のオットマンにおいて、
　前記足支持部の本体は、前記足裏の足指の付け根に対応する部分から前記足裏の中間部分までの足前方領域を含み、前記電熱線は、前記足前方領域に対応付けられた前側線部分と、前記足後方領域に対応付けられた後側線部分とを含み、前記足裏に対向する前記前側線部分の表面積が前記足裏に対向する前記後側線部分の表面積よりも大きいこと
　を特徴とするオットマン。
　請求項９に記載のオットマンにおいて、
　前記足支持部の本体は、前記足裏の足指の付け根に対応する部分から前記足裏の中間部分までの足前方領域を含み、前記電熱線は、前記足前方領域に対応付けられた第１電熱線と、前記足後方領域に対応付けられた第２電熱線とを含み、
　前記第１電熱線の発熱量および前記第２電熱線の発熱量を互いに独立して制御し、前記第１電熱線の発熱量が前記第２電熱線の発熱量よりも高くする制御モードを備えていること
　を特徴とするオットマン。
　請求項１～１１のいずれか一項に記載のオットマンにおいて、
　互いに独立した第１織物および第２織物が重ね合わせられて前記カバーが構成されていること、
　前記第２織物が前記第１織物の表面において前記足裏に対応する部分に重ね合わせられていること、
　ならびに、前記第１織物に対する前記第２織物の取り付けおよび前記第１織物からの前記第２織物の取り外しが可能であること
　を特徴とするオットマン。
　請求項１～１２のいずれか一項に記載のオットマンにおいて、
　前記カバーに金属粉が含まれていること
　を特徴とするオットマン。
　請求項１３に記載のオットマンにおいて、
　前記金属粉は銀粉を含むこと
　を特徴とするオットマン。
　臀部を支持する座部と、背中を支持する背もたれと、請求項１～１３のいずれか一項に記載のオットマンとを備える椅子型マッサージ機。
　臀部を支持する座部と、この座部の本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーと、前記座部の本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての線部材とを備え、
　前記規制部材は、前記電熱線の幅方向における第１線側にある第１取付部と、前記電熱線の幅方向における第２線側にある第２取付部とにおいて、前記座部の本体に取り付けられることにより、前記電熱線の長手方向を横切る規制部分を形成し、前記第１取付部と前記第２取付部とは前記電熱線の幅方向において規制間隔だけ離間しており、前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さいこと
　を特徴とする椅子型マッサージ機。
　臀部を支持する座部と、この座部の本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーと、前記座部の本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての袋とを備え、
　前記規制部材の内部空間に前記電熱線が配線されており、前記規制部材の前記内部空間は、前記電熱線の幅方向に規制間隔を有し、前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さいこと
　を特徴とする椅子型マッサージ機。
　背中を支持する背もたれと、この背もたれの本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーと、前記背もたれの本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての線部材とを備え、
　前記規制部材は、前記電熱線の幅方向における第１線側にある第１取付部と、前記電熱線の幅方向における第２線側にある第２取付部とにおいて、前記背もたれの本体に取り付けられることにより、前記電熱線の長手方向を横切る規制部分を形成し、前記第１取付部と前記第２取付部とは前記電熱線の幅方向において規制間隔だけ離間しており、前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さいこと
　を特徴とする椅子型マッサージ機。
　背中を支持する背もたれと、この背もたれの本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーと、前記背もたれの本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての袋とを備え、
　前記規制部材の内部空間に前記電熱線が配線されており、前記規制部材の前記内部空間は、前記電熱線の幅方向に規制間隔を有し、前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さいこと
　を特徴とする椅子型マッサージ機。
　腕を支持する肘掛と、この肘掛の本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーと、前記肘掛の本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての線部材とを備え、
　前記規制部材は、前記電熱線の幅方向における第１線側にある第１取付部と、前記電熱線の幅方向における第２線側にある第２取付部とにおいて、前記肘掛の本体に取り付けられることにより、前記電熱線の長手方向を横切る規制部分を形成し、前記第１取付部と前記第２取付部とは前記電熱線の幅方向において規制間隔だけ離間しており、前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さいこと
　を特徴とする椅子型マッサージ機。
　腕を支持する肘掛と、この肘掛の本体に配線された電熱線と、この電熱線を含めて前記本体を覆うカバーと、前記肘掛の本体に対する前記電熱線の移動を規制する規制部材としての袋とを備え、
　前記規制部材の内部空間に前記電熱線が配線されており、前記規制部材の前記内部空間は、前記電熱線の幅方向に規制間隔を有し、前記電熱線の幅が前記規制間隔よりも小さいこと
　を特徴とする椅子型マッサージ機。