WO2012093512A1

WO2012093512A1 - 水処理装置

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Publication number: WO2012093512A1
Application number: PCT/JP2011/073605
Authority: WO
Inventors: 威岩崎; 廣瀬　政志
Original assignee: パナソニック株式会社
Priority date: 2011-01-07
Filing date: 2011-10-14
Publication date: 2012-07-12
Also published as: TW201229363A; JP2012143682A

Abstract

　水処理装置は、水に所定の処理を行って処理水を生成する本体と、前記本体で生成された前記処理水を外部に放出するための吐出管と、前記吐出管が所定の回転軸の回りに回動可能となるように前記吐出管を前記本体に取り付ける接続具と、を備える。前記接続具は、前記吐出管が前記本体に接触しないように前記吐出管の回動範囲を制限する規定手段を備える。

Description

水処理装置

　本発明は、水処理装置に関し、特に水道水等の原水を浄化処理して浄水を生成する水処理装置に関するものである。

　従来から、水を浄化処理する浄水部を本体内部に備えた水処理装置がある（例えば、文献１［日本国公開特許公報第２００４－２３２４１３号］等参照）。このものでは、本体に、浄化処理した水（浄水）を外部に流出させる流出口を有すると共に、該流出口に吐出管の一端が接続されて、流出口と管内が連通されている。そして、吐出管は流出口を回転中心として回動すると共に、他端に吐出口を備えており、該吐出口から浄水を外部に吐出している。そのため、水処理装置の利用時（取水時）には、利用者によって吐出管が本体に対して回動されて、吐出口を利用者の手元等の所望の位置に動かされるものとなっている。

　しかしながら、文献１等の従来のものでは、吐出管の回動時に、本体の外殻であるケースに、吐出管を接触させることで、吐出管の回動範囲を規制している。そのため、吐出管と本体の接触の繰り返しに伴う経年劣化等で、本体や吐出管の塗装の剥離等を生じて、水処理装置の外観品質を低下させる恐れがある。

　そこで、この事情を鑑み、吐出管を本体外殻に接触させずに回動範囲を規定して、回動時の接触に伴う外観品質の低下を抑制した水処理装置を提供することを課題とした。

　本発明の水処理装置の第１の形態は、水に所定の処理を行って処理水を生成する本体と、前記本体で生成された前記処理水を外部に放出するための吐出管と、前記吐出管が所定の回転軸の回りに回動可能となるように前記吐出管を前記本体に取り付ける接続具と、を備え、前記接続具は、前記吐出管が前記本体に接触しないように前記吐出管の回動範囲を制限する規定手段を備える。

　本発明の水処理装置の第２の形態では、第１の形態において、前記接続具は、前記吐出管に取り付けられる第１接続部材と、前記本体に取り付けられる第２接続部材と、を有する。前記第１接続部材は、前記所定の回転軸の回りに回動可能となるように前記第２接続部材に結合され、前記第２接続部材とともに前記本体と前記吐出管との間に前記処理水の流路を形成するように構成される。前記規定手段は、前記第１接続部材に設けられる第１突起部と、前記第１接続部材の回動時に前記吐出管が前記本体に接触する前に前記第１突起部に接触するように前記第２接続部材に設けられた第２突起部と、を備える。

　本発明の水処理装置の第３の形態では、第２の形態において、前記本体は、主表面を有する。前記第２接続部材は、前記所定の回転軸の方向が前記主表面の法線方向と交差するように前記主表面に設けられる。前記規定手段は、前記吐出管が前記主表面に接触しないように前記回動範囲を制限するように構成される。

　本発明の水処理装置の第４の形態では、第３の形態において、前記本体は、前記主表面を上にして設置されるように構成される。前記主表面は、前記本体の後方から前方に向かうにつれて下方に傾斜している。

　本発明の水処理装置の第５の形態では、第４の形態において、前記本体は、利用者に所定の情報を表示する表示部を前記主表面に備える。

　本発明の水処理装置の第６の形態では、第４または第５の形態において、前記本体は、利用者が前記本体を操作するための操作部を前記主表面に備える。

本発明の一実施形態の水処理装置の要部の分解斜視図である。上記水処理装置の斜視図である。上記水処理装置の説明図である。上記水処理装置の接続具の第１接続部材の正面図である。図４のＢ－Ｂ線における断面図である。上記第１接続部材の斜視図である。図２のＡ－Ａ線における要部の断面図である。上記水処理装置の吐出管の回動動作の説明図である。上記水処理装置の変形例の要部の断面図である。

　本発明の一実施形態の水処理装置は、図１乃至図２に示すように、外部から供給された水を浄化処理する本体１と、本体１で浄化した水をシンク等の外部に吐出する吐出管３０と、吐出管３０を本体１に対して回動自在に接続する接続部１３と、を備えている。

　換言すれば、本実施形態の水処理装置は、図２に示すように、水に所定の処理を行って処理水を生成する本体１と、本体１で生成された処理水を外部に放出するための吐出管３０と、吐出管３０が所定の回転軸（本実施形態では、図３における上下方向Ｖ）の回りに回動可能となるように吐出管３０を本体１に取り付ける接続具（接続部）１３と、を備える。

　吐出管３０は、螺旋管等の屈曲自在なホース状の円管部材３１で主体が構成されている。そして、円管部材３１は第１端部３２が接続部１３を介して本体１に接続されており、第２端部が、浄化した水（浄水）を外部に吐出する吐出口３３となっている。そのため、利用者は水処置装置で処理した水を吐出口３３から取水している。第１端部３２は、樹脂材料により筒状に形成されており、円管部材３１の第１端に設けられている。吐出口３３は、樹脂材料により筒状に形成されており、円管部材３１の第２端に設けられている。

　また、本体１は、図２に示すように、平面視楕円の円筒形状の外殻を有しており、円筒の第１端部（すなわち、外殻の下端）には、流し台等の載置対象（載置面）に当接して本体１を載置対象に載置するための脚部４１を備えている。そして、円筒の第２端部（すなわち、外殻の上端）には本体１の円筒の軸方向（すなわち、外殻の上下方向）に対して傾いた傾斜面（主表面）２を備えている。すなわち、本体１は、傾斜面（主表面）２を上にして設置されるように構成されており、傾斜面（主表面）２は本体１の後方から前方に向かうにつれて下方に傾斜している。つまり、傾斜面（主表面）２は本体１の上面であり、傾斜面２の法線方向は外殻の軸方向（上下方向Ｖ）と交差している。本実施形態において、傾斜面２は、楕円形状である。該傾斜面２は、楕円（すなわち、傾斜面２）の短い側の直径方向（楕円の短軸方向）に沿って、短軸の一端（後端）から他端（前端）側に向かう程、円筒の第１端部（すなわち、外殻の下端）に近づく向きに傾いている。

　以下の説明において、円筒（外殻）の軸心に沿った向きを上下方向Ｖとし、該上下方向Ｖの本体１の第１端部側を下方とし、第２端部側を上方として、本体１の第１端部を下端とし、第２端部を上端とする。そして、上端の傾斜面２のうち、下端に近い側（傾斜面２の低い側）を前方とし、反対側（高い側）を後方とし、長い側の直径方向（楕円の長軸Ｌ方向）を側方とする。

　また、本体１はケース４０によって外殻が形成されている。該ケース４０は、円筒周面の前方側の略半周（すなわち、外殻の前面）を形成する前面ケース４２と、周面（円筒周面）の後方の略半周（すなわち、外殻の後面）を形成する背面ケース４３と、下端（すなわち、外殻の下面）を形成する下部ケース４４と、上端（すなわち、外殻の上面）を形成する上面ケース３と、で構成されている。そして、下部ケース４４と上面ケース３は前面ケース４２に固定されており、背面ケース４３は前面ケース４２に脱着自在で取り付けられている。

　更に、本体１は、図３に示すように、外部から供給された原水を処理すると共に処理した水を流出する水処理部５０と、利用者に操作される操作部４と、水処理部５０を制御する制御部５１と、操作部４の操作結果や水処理部５０の動作状況を表示する表示部５と、を備えている。そして、操作部４は上面ケース３の長軸Ｌより前方側に設けられており、表示部５は上面ケース３の操作部４と長軸Ｌの間に設けられている。

　水処理部５０は、外部から原水が流入される給水部（給水ホース８）と、原水を浄化処理する浄水部６と、浄水部６で処理した水を電解処理する電解部７と、電解部７で処理した水を外部に流出する流出部１０及び排出部（排水ホース９）と、を備えている。

　給水部は筒状の給水ホース８で主体が構成されており、給水ホース８は一端が本体１内部で浄水部６に接続されており、他端側が下部ケース４４の側方から外部に突出すると共に、他端が外部の給水源（例えば、水道の蛇口）に接続されている。そして、給水ホース８は給水源から原水が流入されることで、該原水を浄水部６に供給している。すなわち、給水部は、給水源を浄水部６に接続して、給水源から浄水部６に水を供給するために用いられる。なお、給水部は、浄水部６に着脱自在に取り付けられている。このような給水部は、必ずしも本体１に設けられている必要はない。

　浄水部６は原水を濾過して浄化処理しており、濾過用の浄水カートリッジを内部に備えており、浄水カートリッジは、活性炭と、中空糸膜モジュールと、を濾過材として有している。そして、浄化部は濾過材内に原水を流通させることで、原水を濾過して浄化処理を行い、浄水（浄化された水）を生成している。更に、浄水部６は生成した浄水を電解部７に供給している。すなわち、浄水部６は、給水部を介して給水源から供給された水（水道水、原水）を浄化して、浄水を生成するように構成される。すなわち、浄水部６は、所定の処理として、水を浄化する浄化処理を行う。浄水部６で生成された浄水は、電解部７に供給される。

　なお、浄水カートリッジは活性炭と中空糸膜モジュールの一方を備えたものであってもよく、濾過材は原水を濾過して浄化処理可能なものであれば、活性炭や中空糸膜モジュールに限らない。例えば、浄水カートリッジは、不織布や、粉末活性炭、粉状活性炭、セラミックなどを用いたフィルタを備えていてもよい。

　電解部７は、浄水部６より供給された水（浄水）を電気分解して、アルカリ性イオン水と、酸性イオン水とを生成するように構成される。すなわち、電解部７は、所定の処理として、水を電気分解する電気分解処理を行う。

　このような電解部７は、浄水が流入される電解槽２６と、電解槽２６内に配置され対をなす極性に帯電する二枚の電極板（第１電極板および第２電極板）と、電解槽２６と流出部１０を連通させる第１連通部と、電解部７と排出部（排水ホース９）を連通させる第２連通部と、を備えている。

　電解槽２６は、浄水部６で生成された水（浄水）を浄水部６から受け取るように構成される。電解槽２６内は、隔膜（イオン交換膜）によって第１室と第２室の分割されている。

　第１電極板は第１室に配置され、第２電極板は第２室に配置される。第１電極板と第２電極板との間に、第１電極板が高電位側となるように電圧を印加することで、第１室内でアルカリ性イオン水が生成され、第２室内で酸性イオン水が生成される。一方、第１電極板と第２電極板との間に、第２電極板が高電位側となるように電圧を印加することで、第２室内でアルカリ性イオン水が生成され、第１室内で酸性イオン水が生成される。

　すなわち、電解部７は、帯電した一対の電極板によって、電解槽２６内の浄水から、アルカリ性イオン水と、酸性イオン水と生成している。

　第１連通部は、電解槽２６の第１室を流出部１０に接続し、これによって、第１室で生成されたイオン水が流出部１０に供給される。

　第２連通部は、電解槽２６の第２室を排出部（排水ホース９）に接続し、これによって、第２室で生成されたイオン水が排出部に供給される。

　このように、電解部７は、第１連通部から一方のイオン水（例えば、アルカリ性イオン水）を流出部１０に流入し、第２連通部から他方のイオン水（例えば、酸性イオン水）を排出部に流入している。なお、流出部１０と排出部（排水ホース９）に流入されるイオン水は、相互に切換自在であってもよい。

　本実施形態において、水処理部５０は、水に所定の処理（浄化処理および電気分解処理）を行って処理水（アルカリ性イオン水および酸性イオン水）を生成するように構成される。

　排出部は排水ホース９で主体が構成されており、排水ホース９は一端が本体１内部で第２連通部に接続されており、他端側が下部ケース４４の側方から突出すると共に、他端から外部の排水口やシンク等にイオン水を排出している。すなわち、排出部は、水処理部５０で生成された処理水を外部に排出するために用いられる。なお、排出部は、第２連通部に着脱自在に取り付けられている。このような排出部は、必ずしも本体１に設けられている必要はない。

　流出部１０は上下方向Ｖに軸心を有した円筒状の筒部１１で主体が構成されており、筒部１１は楕円（すなわち、傾斜面２）の中心より長軸Ｌの一端側（図３における左端側）に偏って位置している。そして、筒部１１は第１端部（下端部）が第１連通部に接続され、第２端部（上端部）が上面ケース３を介して上方に開口しており、該開口（筒部１１の上端開口）が、イオン水を本体１外に流出させる流出口１２となっている。更に、該流出部１０は、第２端部（上端部）が接続部１３を介して吐出管３０の第１端部３２に接続されている。

　操作部４は、利用者が本体１を操作するために用いられる。操作部４は、例えば、水質を選択するためのボタンを備える。水質は、例えば、酸性、浄水、アルカリ性である。

　制御部５１は、操作部４の操作に応じて水処理部５０を制御するように構成される。

　制御部５１は、操作部４でアルカリ性が選択されると、第１電極板と第２電極板との間に第１電極板が高電位側となるように所定の電圧を印加し、これによって、第１室内でアルカリ性イオン水を生成される。したがって、吐出管３０からは、アルカリ性イオン水が放出される。なお、操作部４は、アルカリ性イオン水のｐＨを選択するボタンを備えていても良い。この場合、制御部５１は、選択されたアルカリ性イオン水のｐＨが得られるように水処理部５０を制御するように構成される。

　制御部５１は、操作部４で酸性が選択されると、第１電極板と第２電極板との間に第２電極板が高電位側となるように所定の電圧を印加し、これによって、第１室内で酸性イオン水が生成される。したがって、吐出管３０からは、酸性イオン水が放出される。

　制御部５１は、操作部４で浄水が選択されると、第１電極板と第２電極板との間に電圧を印加しない。これによって、水処理部５０では、浄化処理だけが行われる。したがって、吐出管３０からは、浄水部６で生成された浄水が供給される。

　表示部５は、利用者に所定の情報を表示するように構成される。表示部５は、例えば、液晶ディスプレイである。所定の情報は、例えば、操作部４の操作結果や、水処理部５０の動作状況である。本実施形態では、操作部４の操作結果は、操作部４で選択された水質を示す。また、水処理部５０の動作状況は、処理水の流量や、ｐＨなどである。

　接続部（接続具）１３は、吐出管３０に取り付けられる第１接続部材６０と、本体１に取り付けられる第２接続部材７０と、規定部（規定手段）８０と、を備える。

　第１接続部材６０は、合成樹脂を用いて形成され、第１円筒部１５と、第２円筒部１７と、支持部２２とを一体に備えている。第１接続部材６０は、所定の回転軸の回りに回動可能となるように第２接続部材７０に結合され、第２接続部材７０とともに本体１と吐出管３０との間に処理水（本実施形態ではアルカリ性イオン水）の流路を形成するように構成されている。

　第２接続部材７０は、合成樹脂を用いて形成され、基台部２１と、ガイド部２３と、を一体に備えている。第２接続部材７０は、所定の回転軸の回りに回動可能となるように第１接続部材６０を支持し、第１接続部材６０とともに本体１と吐出管３０との間に処理水（本実施形態ではアルカリ性イオン水）の流路を形成するように構成されている。

　吐出管３０は、所望の位置に処理水を導くために用いられる。よって、第１接続部材６０の回転軸の方向は、鉛直方向（図３における上下方向Ｖ）となることが好ましい。この場合、第２接続部材７０は本体１の上面（主表面）２に設けるのが合理的である。本実施形態では、上面２は、操作部４および表示部５の視認性を考慮して傾斜している。そのため、第２接続部材７０は、所定の回転軸の方向が上下方向Ｖと平行になるように、本体１の上面２に設けられる。しかしながら、上面２の法線方向と回転軸の方向とが交差している場合、吐出管３０や第１接続部材６０が上面２に当たって本体１が破損してしまうおそれがある。そこで、本実施形態の接続具１３は、第１接続部材６０の回動範囲を制限する規定部８０を備えている。

　規定部８０は、吐出管３０（本実施形態では、吐出管３０の第１端部３２）が本体１（本体１の傾斜面２）に接触しないように吐出管３０の回動範囲を制限するように構成される。規定部８０は、第１突起部（リブ２５）と、第１接続部材６０の回動時に吐出管３０（第１端部３２）が本体１（本体１の傾斜面２）に接触する前に第１突起部（リブ２５）に接触するように第２接続部材７０に設けられた第２突起部（板状部材２４）と、を備える。

　本実施形態では、接続部１３は、図１に示すように、Ｌ字状の屈曲した円筒状の接続部材１４と、接続部材１４を本体１に回転自在で支持する回動部と、回動部の回転範囲を規定する規定部８０と、を備えている。該接続部材１４は、図４～図６に示すように、筒部１１と略同心で軸心を有しＬ字の一辺側である第１円筒部１５と、第１円筒部１５の軸心に略直交して軸心を有しＬ字の他の一辺側である第２円筒部１７と、を備えている。

　第１円筒部１５は軸心が第２円筒部１７の軸心と略直交（本実施形態では、直交）している。すなわち、第１円筒部１５の軸心が第２円筒部１７の軸心と略直交（本実施形態では、直交）するように、第１円筒部１５の第１端部は、第２円筒部１６の第１端部に接続されている。そして、第１円筒部１５は端部（第２端部）１６が筒部１１より小径状となっており、端部１６を筒部１１内周側に配置して、接続部材１４と流出部１０が接続されている。すなわち、第１円筒部１５は、流出部１０に、接続部材１４の内部と流出部１０の内部とが互いに連通するように接続されている（図７参照）。更に、第２円筒部１７は端部（第２端部）１８が吐出管３０の第１端部３２より大径となっており、端部１８の内周側に吐出管３０の第１端部３２を配置して、接続部材１４と吐出管３０が接続されている。すなわち、第２円筒部１５は、吐出管３０に、接続部材１４の内部と吐出管３０の内部とが互いに連通するように接続されている（図７参照）。

　なお、図７に示すように、第１円筒部１５の端部１６の外周面と筒部１１の内周面の間と、第２円筒部１７の端部１８の内周面と吐出管３０の第１端部３２の外周面の間には、夫々Ｏリング等のシール部材１９が配置されて、シールされている。そして、第１円筒部１５は流出部１０より上方側の外周面に、抜け止めリング２０を備えており、該抜け止めリング２０は上面ケース３の内面に接触して、接続部材１４の本体１からの抜け止めを行っている。

　以下、楕円（すなわち、傾斜面２）の長軸Ｌの端部のうち、筒部１１に近い側（すなわち、図３における左側）を長軸第１端とし、遠い側（すなわち、図３における右側）を長軸第２端とする。そして、接続部材１４において、図２に示すように、第２円筒部１７が第１円筒部１５より前方側に位置すると共に、第２円筒部１７の軸心を短軸（傾斜面２の短軸）と平行に配置した状態を、接続部材１４の正面位置Ｐ１（図８参照）とする。

　また、接続部１３は第１円筒部１５の外周側に回動部及び規定部８０を有しており、回動部が接続部材１４を本体１に対して回転自在でケース４０に支持し、規定部８０が回動部による接続部材１４の回転の許容範囲（回転角度）を規定している。そのため、図８に示すように、回動部による接続部材１４の回転に伴って、吐出管３０が本体１に対して回動すると共に、規定部８０による接続部材１４の回転角度の制限に伴って、吐出管３０の回動範囲Ｔ１が規定されている。

　詳しくは、回動部が、上面ケース３から突出した円筒状の基台部２１と、接続部材１４に設けられ基台部２１の上端に当接される円筒状の支持部２２と、支持部２２の内周に位置して回動をガイドする円筒状のガイド部２３と、を備えている。

　基台部２１と支持部２２は略同径で且つ同心の円筒状となっており、基台部２１が上端に環状の凹部を有し、支持部２２が下端に環状の凸部を有しており、該凹部に凸部を嵌め込まれると共に、基台部２１の上端に支持部２２の下端が当接されている。そして、支持部２２は基台部２１に対して当接面を摺り動かしながら、第１円筒部１５の軸心を中心に回転自在となっており、該回転時には第１円筒部１５が支持部２２と一体で回転する。

　ガイド部２３は基台部２１より小径で且つ流出部１０と略同径の円筒状となっており、基台部２１及び流出口１２と略同心で上面ケース３から上方に突出して設けられている。そして、ガイド部２３は内周面が第１円筒部１５の外周面に流出部１０より上方で当接されており、回動時や取水の圧力変化時や吐出管３０の屈曲時等に、第１円筒部１５の軸心が上下方向Ｖからずれる（傾く）ことを抑制している。

　このように、回動部は、接続部材１４を第１円筒部１５の軸心の軸周りに回転可能としており、図８に示すように、接続部材１４の回転に伴って、第２円筒部１７に接続された吐出管３０が本体１に対して流出口１２と同心円で回動する。以下、吐出管３０の回動において、接続部材１４の正面位置Ｐ１を基準に、正面位置Ｐ１から長軸第１端側（図８においてＰ３で示す接続部材１４の位置）へ向かう回動方向を時計回りとし、正面位置Ｐ１から長軸第２端側（図８においてＰ２で示す接続部材１４の位置）へ向かう回動方向を反時計回りとする。

　規定部８０は、図７に示すように、上方に突出してガイド部２３の上端に設けられた円弧状の板状部材２４と、第１円筒部１５と支持部２２の間に設けられ板状部材２４と円弧の周方向に並ぶリブ２５と、で構成されている。

　板状部材２４は、図１に示すように、ガイド部２３の円周のうち、後方側の半周上の一部に設けられており、ガイド部２３と略同心の円弧形状となっている。そして、板状部材２４は外径がガイド部２３の外径と略同寸となっており、互いの外周面が上下方向Ｖに略面一で並んでいる。更に、板状部材２４は内径がガイド部２３より大径となっており、接続部材１４の回転時に、板状部材２４の内周面が第２円筒部１７に接触しない構成となっている。

　リブ２５は、図６に示すように、第１円筒部１５の外周面と支持部２２の内周面の間に設けられると共に、第１円筒部１５の外周面から第１円筒部１５の径方向に沿って第２円筒部１７側に突出している。そして、リブ２５は、正面位置を基準に、長軸Ｌと略平行に並ぶ位置で板状部材２４に当接されるものとなっている。

　また、リブ２５の突出方向は、接続部材１４を正面位置に配置した際に、第２円筒部１７の軸心から長軸第２端側にずれて位置している。そのため、規定部は、図８に示すように、正面位置を基準に、反時計回りの回動における許容範囲Ｔ２（回動角度）が、時計回りの回動における許容範囲Ｔ３（回動角度）に比べて、リブ２５をずらした分だけ広く（大きく）なっている。

　そして、各許容範囲Ｔ２，Ｔ３の後端であるリブ２５が板状部材２４に接触する回動範囲Ｔ１の両端（図８においてＰ２，Ｐ３で示す接続部材１４の位置）において、夫々第１円筒部１５が操作部４や表示部５より後方に位置するものとなっている。

　以上述べたように、本実施形態の水処理装置は、外部から供給された水を浄化処理する本体１と、本体１で浄化した水を外部に吐出する吐出管３０と、吐出管３０と本体１を接続する接続部１３と、を備える。本体１は、外殻を形成するケース４０と、ケース４０内に設けられ浄化処理を行う浄水部６と、ケース４０に設けられ浄水部６で浄化した水を接続部１３に流出する流出部１０と、を有する。流出部１０は、円形状の流出口１２を備える。接続部１３は、流出口１２と吐出管３０を接続する接続部材１４と、流出口１２と同心円上に吐出管３０を本体１に対して回動させる回動部と、回動部による吐出管３０の回動範囲を規定する規定部８０と、を備えたものである。

　また、規定部８０が、回動部の回動中心と同心の仮想円上に位置する板状部材２４と、板状部材と仮想円上で並ぶリブ２５と、を有し、板状部材２４を接続部材１４と本体１の一方に設け、リブ２５を接続部材１４と本体１の他方に設けたものである。

　また、ケース４０が回動部の回動軸方向に対して傾いた傾斜面２を有し、該傾斜面２に流出部１０を設けたものである。

　換言すれば、本実施形態の水処理装置は、水に所定の処理を行って処理水を生成する本体１と、本体１で生成された処理水を外部に放出するための吐出管３０と、吐出管３０が所定の回転軸の回りに回動可能となるように吐出管３０を本体１に取り付ける接続具（接続部）１３と、を備える。接続具１３は、吐出管３０が本体１に接触しないように吐出管３０の回動範囲を制限する規定手段（規定部）８０を備える。

　さらに、接続具１３は、吐出管３０に取り付けられる第１接続部材６０と、本体１に取り付けられる第２接続部材７０と、を有する。第１接続部材６０は、前記所定の回転軸の回りに回動可能となるように第２接続部材７０に結合され、第２接続部材７０とともに本体１と吐出管３０との間に処理水の流路を形成するように構成される。規定手段８０は、第１接続部材６０に設けられる第１突起部（リブ２５）と、第１接続部材６０の回動時に吐出管３０が本体１に接触する前に第１突起部に接触するように第２接続部材７０に設けられた第２突起部（板状部材２４）と、を備える。

　さらに、本体１は、主表面（傾斜面）２を有する。第２接続部材７０は、前記所定の回転軸の方向が主表面２の法線方向と交差するように主表面２に設けられる。規定手段８０は、吐出管３０が主表面２に接触しないように回動範囲を制限するように構成される。

　さらに、本体１は、主表面２を上にして設置されるように構成される。主表面２は、本体１の後方から前方に向かうにつれて下方に傾斜している。

　さらに、本体１は、利用者に所定の情報を表示する表示部５を主表面に備える。

　さらに、本体１は、利用者が本体１を操作するための操作部４を主表面に備える。

　このように、接続部１３に規定部８０を備えたことで、吐出管３０を本体１の外面に接触させなくても回動範囲Ｔ１を規定することができて、吐出管３０を本体１に接触させて回動を停止させるものに比べて、本体１の劣化を抑えることができる。そのため、吐出管３０と本体１の接触に伴う外観品質の低下を抑制することができる。

　更に、利用者等が不意に吐出管３０と接触する等で吐出管３０が予期せず回動した際にも、規定部８０が回動を停止させるため、吐出管３０を本体１に接触させて回動を停止するものと違い、吐出管３０が本体１に衝突し難くすることができる。

　また、規定部８０を板状部材２４とリブ２５で構成したことで、板状部材２４の円弧の中心角やリブ２５の位置を変更することで、吐出管３０の回動範囲Ｔ１を容易に変更することができる。そして、接続部１３が規定部８０を備えるため、接続部材１４等の接続部１３の構成部材を交換することで、容易に規定部８０による回動範囲Ｔ１を調整することができる。

　更に、接続部１３が回動部と規定部８０を備えるため、回動の繰り返し等に伴う回動部や規定部８０の経年劣化時等に、接続部１３の構成部材の交換等で、容易に経年劣化の解消等のメンテナンスを行うことができる。そして、回動部で規定部８０の外周を覆ったことで、板状部材２４とリブ２５の周方向の間等の規定部８０の隙間が外部に露出せずにすみ、該隙間への異物の浸入を抑制することができる。そのため、接続部１３の清掃を容易に行うことができると共に、異物の浸入や付着に伴う回動範囲（規定位置）の変動や規定部８０の破損等を生じ難くすることができる。

　また、前方に向かって下がる傾斜面２を上面に備えると共に、操作部４及び表示部５を傾斜面２の前方側に設けたことで、水平面に操作部４等を設けたものに比べて、水処理装置の前方側に位置する利用者が操作部４や表示部５を視認し易いものとなっている。

　そして、回動範囲Ｔ１の両端が操作部４及び表示部５より後方に位置するため、操作に慣れていない利用初期やメンテナンス時等に、吐出管３０や接続部１３を操作部４や表示部５の上方及び前方から退かせることができる。そのため、利用初期やメンテナンス時等に、吐出管３０や接続部１３が表示部５や操作部４を視認を妨げ難くなり、利用者が操作部４の操作や表示部５の表示内容の確認を容易に行うことができる。

　また、図９に示すように、第１円筒部１５の内周面を筒部１１の外周面に当接して、流出部１０と接続部材１４を接続すると共に、規定部８０のリブ２５を上面ケース３に設け、板状部材２４を接続部材１４に設けてもよい。すなわち、図９に示す例では、リブ２５が第２突起部であり、板状部材２４が第１突起部である。

　なお、リブ２５と板状部材２４の構成を明確にするために、図９中ではリブ２５を正面位置（前方側）に設けているが、本例におけるリブ２５の実際の位置は円周の後方側の半周上となっている。そのため、規定部８０は、図７等に示した前述の例と略同様に、吐出管３０を図８に示すような回動範囲Ｔ１に規定して、回動時の吐出管３０と本体１の干渉を抑制している。

　もちろん、接続部材１４にリブ２５を設け上面ケース３に板状部材２４を設けた規定部８０を、第１円筒部１５の内周面を筒部１１の外周面に当接して接続したものに、備えてもよい。更に、上面ケース３にリブ２５を設けて接続部材１４に板状部材２４を設けた規定部８０を、第１円筒部１５の外周面を筒部１１の内周面に当接して接続したものに、備えてもよい。

　また、吐出管３０の第１端部３２をＬ字状に屈曲させて接続部材１４を兼ねる等の、吐出管３０と接続部材１４を一体に形成したものであってもよい。そして、吐出管３０は屈曲自在な管材で構成したものに限らず、第２円筒部１７の軸心に沿って真直ぐな管状（直管状）で吐出口３３を下方に向けて開口させたものであってもよい。

　更に、規定部８０は、リブ２５を複数設けて、接続部材１４の回転方向によって異なるリブ２５が板状部材２４に接触して、回動範囲Ｔ１を規定するものであってもよい。

　なお、水処理装置は、イオン水を吐出するものに限らず、浄水を吐出するものや、イオン水と浄水を選択的に吐出可能なもの等の、少なくとも浄化部での浄化処理後の水（浄水）を吐出可能なものであればよい。

Claims

　水処理装置であって、
　水に所定の処理を行って処理水を生成する本体と、
　前記本体で生成された前記処理水を外部に放出するための吐出管と、
　前記吐出管が所定の回転軸の回りに回動可能となるように前記吐出管を前記本体に取り付ける接続具と、
　を備え、
　前記接続具は、前記吐出管が前記本体に接触しないように前記吐出管の回動範囲を制限する規定手段を備える
　ことを特徴とする水処理装置。
　前記接続具は、
　　前記吐出管に取り付けられる第１接続部材と、
　　前記本体に取り付けられる第２接続部材と、
　を有し、
　前記第１接続部材は、前記所定の回転軸の回りに回動可能となるように前記第２接続部材に結合され、前記第２接続部材とともに前記本体と前記吐出管との間に前記処理水の流路を形成するように構成され、
　前記規定手段は、
　　前記第１接続部材に設けられる第１突起部と、
　　前記第１接続部材の回動時に前記吐出管が前記本体に接触する前に前記第１突起部に接触するように前記第２接続部材に設けられた第２突起部と、
　を備える
　ことを特徴とする請求項１記載の水処理装置。
　前記本体は、主表面を有し、
　前記第２接続部材は、前記所定の回転軸の方向が前記主表面の法線方向と交差するように前記主表面に設けられ、
　前記規定手段は、前記吐出管が前記主表面に接触しないように前記回動範囲を制限するように構成される
　ことを特徴とする請求項２記載の水処理装置。
　前記本体は、前記主表面を上にして設置されるように構成され、
　前記主表面は、前記本体の後方から前方に向かうにつれて下方に傾斜している
　ことを特徴とする請求項３記載の水処理装置。
　前記本体は、利用者に所定の情報を表示する表示部を前記主表面に備える
　ことを特徴とする請求項４記載の水処理装置。
　前記本体は、利用者が前記本体を操作するための操作部を前記主表面に備える
　ことを特徴とする請求項４または５記載の水処理装置。