WO2012035988A1 - マルチディスプレイ装置 - Google Patents

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太祐 佐伯
田中 健二
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    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • G02F1/133Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
    • G02F1/1333Constructional arrangements; Manufacturing methods
    • G02F1/13336Combining plural substrates to produce large-area displays, e.g. tiled displays

Abstract

 本発明は、簡単な構成でかつ安価な製造コストで、熱の蓄積を生じず、額縁などの非表示部の露呈に起因する画像品位の低下を防止することができるマルチディスプレイ装置に関する。平面的に縦横に並んで配置され、周縁に非表示部である額縁(5)を有するとともに、該額縁(5)よりも面内側に画像を表示する表示領域が形成される複数の液晶パネル(2)の互いに隣接する各額縁(5)に、各額縁(5)よりも面内側の表示領域の出射光を反射する反射面(6,7)を有する三角柱状の反射部材(8)を設ける。

Description

マルチディスプレイ装置
 本発明は、複数の表示パネルを隣接して配置し、1つの大画面を構成するマルチディスプレイ装置に関する。また本発明は、マルチディスプレイ装置に関し、特に、画像を表示することができない額縁を目立たなくさせるように構成されたマルチディスプレイ装置に関する。
 近年、インフォメーションディスプレイおよび業務用ディスプレイとして、たとえば4台あるいは9台の表示パネルを縦横に隣接して配置し、1つの大きな画面を構成し、1台のパーソナルコンピュータから、DVI(Digital Visual Interface)やアナログRGB(Red Green Blue)映像信号、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)などのインターフェイスを経由して接続された各表示パネルへ、1つの画像を分割した画面信号を送ることによって、各表示パネルに画像が個別に表示され、画面全体として一連の画像を表示することができるように構成されている。
 このようなマルチディスプレイ装置は、複数の表示パネルによっていわゆるマルチ画面とも称される大形の画面を容易に構築することができるが、各表示パネルの額縁上には画像を表示することができないため、隣接する各表示パネル間の目地または継目などに対応する領域に、表示画面上に線が格子状に入ったように見え、表示品位が低下してしまうという問題がある。
 このような問題を解決するための従来技術は、たとえば特許文献1に提案されている。特許文献1に記載される従来技術では、1つの画像を4画面を使用して大きく映し出しているときに、画像を格子状に区切って目障りとなるという問題を解決するために、互いに独立な駆動系を介して映像信号によって駆動される画像表示する複数の画像表示器の表示画面を2次元的に配列して大形画面を形成した多画面表示装置において、表示画面の隣接するもの同士の境界領域に補助表示器を配列したマルチディスプレイ装置が提案されている。
 この従来技術では、額縁に設けた補助表示装置に発光ダイオードを用い、非表示領域を挟む画面近傍の平均輝度によって駆動するように構成されている。しかしながら、額縁上で液晶カラー表示素子、発光ダイオード、エレクトロルミネセンスなどの電子部品を制御するため、製造コストが高額となり、かつ消費電力が大きくなるという課題がある。
 また、前述のような電子部品を用いず光学的に解決する従来技術は、たとえば特許文献2,3に開示されている。これらの従来技術には、画面上に配置した凸レンズおよび凹レンズを用いて、画面表示光を屈折させ、額縁上まで拡張して表示する構成が提案されている。特許文献2に記載される従来技術では、複数のプラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel、略称PDP)を縦横に並べて、各PDPの表示画面を繋ぎ合わせて1つの大画面として表示するために、各PDPの前面には、凸レンズ群の行列からなる第1のマルチレンズおよび第2のマルチレンズを配置して、PDPの表示画面に表示する表示画像の正立像を形成し、第2のマルチレンズの前面には、さらに、凹レンズを配置して、上記の正立像をPDP等の前面に配置した透過型スクリーン上に拡大して投影し、複数のPDPに表示した画像を連続した1つの画像として表示することができるマルチディスプレイ装置が提案されている。
 また特許文献3に記載される従来技術では、画像が投射されるスクリーンが前面に装着されるスクリーンブロックを多段に積み上げて大形の画面を形成してなるマルチ投射型スクリーンにおいて、マルチ画面で生じる目地を目立たなくするため、前記画像が投射される各平行平板スクリーンブロックの光出射側に周辺が凸レンズ構造で中央部が平板であるレンズ状透明スクリーンを装着したマルチディスプレイ装置が提案されている。
 しかしながら、これらの特許文献2,3の各従来技術を実施するためには、画面を覆う大きさの凹レンズや、画面と同サイズのアクリル板の側端部をレンズ状に加工する必要があり、大形のディスプレイ装置になるほど高額な部品が必要となる上、表示画面とレンズとの間に熱が蓄積するという問題がある。
 さらに他の従来技術として、たとえば特許文献4,5,6には、光ファイバの束を用いて、画面表示を額縁上に偏移させ、非表示部としての額縁を見えなくすることが提案されている。特許文献4に記載される従来技術では、ディスプレイの外周に非表示部(目地)を有するマルチディスプレイ装置において、前記ディスプレイの発光面上に光軸が傾斜した光ファイバプレートを備えたマルチディスプレイ装置が提案されている。
 また特許文献5に記載される従来技術では、表示部とこの表示部を囲む額縁とを備えた平板状の表示ユニットの前面に、偏位手段を設け、この偏位手段によって表示ユニットに表示される分割画面を2次元方向に偏位させて分割画面を一体化させることによって、額縁による境界線のない大画面を形成することができるマルチディスプレイ装置が提案されている。
 さらに特許文献6に記載される従来技術では、複数の投影機と並列して投影部を設け、これと同様の導光体を投影機と同様に並べてスクリーン部を構成し、導光体の画像光入力端面に、対応する投影機から画像光を投影可能とし、該導光体の反対側の端面である画像光出力端面を、前記画像表示面よりも中心側に偏倚させて、画面内に額縁が生じることない統一画像表示面を形成するマルチディスプレイ装置が提案されている。この従来技術の導光体は、光ファイバを束ねてなり、画像光入力端面から画像光出力端面の間で光路が、統一画像表示面の中心側寄りに設けられる。
 これらの特許文献4~6に記載される各従来技術では、該従来技術に係るマルチディスプレイ装置を実現するために、画素数に相当する本数の光ファイバの束が必要となり、製造コストが高額になってしまうという問題がある。
 また近年、インフォメーションディスプレイおよび業務用ディスプレイとして、画像を表示可能な表示パネルを備える複数の画像表示装置を、平面的に隙間なく並べて配置することによって構築されるマルチディスプレイ装置が用いられるようになっている。
 マルチディスプレイ装置は、大型の画面を容易に構築することができる反面、各画像表示装置間の継目部分に、ベゼルとも称される額縁が配置されるため、画像を表示することができない領域(以下、「非表示領域」と称する)が形成されることになる。これにより、マルチディスプレイ装置で表示される大型の画面は、格子状の線が入ったように見えてしまい、表示される画像の品位が低下してしまうという問題がある。
 このような問題を解決するための従来技術は、たとえば特許文献6,7に提案されている。特許文献6に記載される従来技術では、画像光を投影する複数の投影機と、各投影機から投影される画像光を平行光にする複数のフレネルレンズと、平行光にされた画像光の結像位置に設けられ、画像光を前方へ導く複数の導光体によって構成されるスクリーン部とを備え、各導光体において画像光入力端面に対して画像光出力端面が中心側に偏倚するように、各導光体を構成する光ファイバを湾曲させることにより、スクリーン部の前端面に、額縁の生じない統一画像表示面を形成したマルチディスプレイ装置が提案されている。
 この特許文献6に記載される従来技術は、マルチディスプレイ装置を実現するための構成が複雑となるだけでなく、マルチディスプレイ装置を実現するために、画素数に相当する本数の光ファイバの束が必要となり、製造コストが高額になってしまうという問題がある。
 また特許文献7に記載される従来技術では、映像表示部と映像表示部の外周に設けられた非表示部とを有する平面型ディスプレイによって構成されるマルチディスプレイ装置において、映像表示部の外周部と該外周部に隣接する非表示部の両部分を跨ぎ、かつ映像表示部の外周辺に平行になるように、シリンドリカルレンズをその上面(または下面)に対して垂直な方向に略均等に4分割した形状を成した光学要素を配置することが提案されている。
 この特許文献7に記載される従来技術は、映像表示部の周縁部から発せられる光を、その周縁部を覆うシリンドリカルレンズによって屈折させることで非表示部側へ導き、非表示部を見えないようにしている。しかしながら、この従来技術では、映像表示部の周縁部がシリンドリカルレンズによって覆われてしまうため、映像表示部の周縁部における画像の品位が低下してしまうという問題がある。
 また、たとえば空港などでは、動く歩道など所定の通路を歩行している人を対象に広告などの情報を提供することを意図して、該所定の通路の周辺にマルチディスプレイ装置が設置される場合がある。このようなマルチディスプレイ装置に対して、前述のシリンドリカルレンズのような、額縁を目立たなくさせるために額縁を被覆する部材(以下、「額縁被覆部材」と称する)を、その形状および寸法を統一して、隣接する一対の表示領域間の各額縁上に設置してしまうと、前記所定の通路を歩行している人がマルチディスプレイ装置の画面を見たときに、表示領域の周縁部がその額縁被覆部材の陰に隠れてしまうという不具合が生ずるおそれがある。
特開平3-38982号公報 特開平10-222095号公報 特開2000-180964号公報 特開平9-37194号公報 特開平10-39780号公報 特開2004-177632号公報 特開2009-162999号公報
 本発明の目的は、簡単な構成でかつ安価な製造コストで、熱の蓄積を生じず、額縁などの非表示部に起因する画像品位の低下を防止することができるマルチディスプレイ装置を提供することである。
 また本発明の目的は、隣接する表示パネルの多様な接続状態にかかわらず、反射部材を安定に設置することができ、簡単な構成でかつ安価な製造コストで、熱の蓄積を生じず、額縁などの非表示部に起因する画像品位の低下を防止することができるマルチディスプレイ装置を提供することである。
 さらに本発明の目的は、額縁被覆部材を設置することにより額縁を目立たなくさせるとともに、予め定められた視聴位置における看者に対し、表示領域がその額縁被覆部材の陰に隠れてしまうという不具合が生じないように構成されたマルチディスプレイ装置を提供することである。
 本発明は、隣接して配置され、画像を表示する表示領域と、該表示領域を外囲する非表示部とが設けられる複数の表示パネルと、
 前記非表示部に設けられ、前記表示領域からの出射光を反射する反射面を有する反射部材とを含むことを特徴とするマルチディスプレイ装置である。
 また本発明において、反射部材は、三角柱状部材から成り、該三角柱状部材の前記非表示部から突出する2つの表面に前記反射面が形成されることが好ましい。
 さらに本発明において、反射部材は、三角柱状部材から成り、該三角柱状部材の前記非表示部から突出する2つの表面に前記反射面が形成される反射部と、反射部に連なり、各表示パネルの互いに隣接する各側部によって挟持される挟持部とを有することが好ましい。
 さらに本発明において、三角柱状部材は、非表示部に沿って平行に延びる3つの表面を有し、前記3つの表面のうちの1つの表面が前記非表示部に臨んで配置され、残余の2つの表面に前記反射面が形成されることが好ましい。
 さらに本発明において、反射部材は、隣接する各非表示部に固着されることが好ましい。
 さらに本発明において、反射部材は、隣接する各非表示部の一方に固着され、かつ各非表示部の他方に乗載されることが好ましい。
 さらに本発明において、一方の非表示部に固着された反射部材と他方の非表示部との間には、帯状のスペーサが設けられることが好ましい。
 さらに本発明において、一方の非表示部は、他方の非表示部よりも大きな幅を有することが好ましい。
 さらに本発明において、前記反射部材の反射面が、非表示部の位置毎に表示領域の面に対して異なった角度にて設けられることが好ましい。
 さらに本発明において、前記反射部材には、前記反射面に外方に凸に湾曲した湾曲部分が設けられることが好ましい。
 さらに本発明において、前記反射部材は、前記非表示部から突出する2つの斜面を有する三角柱状の長尺材から成り、各斜面に前記反射面が形成される反射部を有し、該反射部の反射面の前記非表示部側の部分に、前記湾曲部分が形成されることが好ましい。
 さらに本発明において、前記反射部材は、前記湾曲部分を含む2つの反射面が形成される反射部と、該反射部に連なり、前記各表示パネルの互いに隣接する各非表示部によって挟持される挟持部とを有することが好ましい。
 さらに本発明において、前記反射部材の前記反射面が、前記非表示部を覆い、かつ、該非表示部に対して傾斜した1つの平面状の反射面から成ることが好ましい。
 さらに本発明において、前記反射部材は、前記平面状の反射面が形成される反射部と、該反射部に連なり、前記各表示パネルの互いに隣接する各非表示部によって挟持される挟持部とを有することが好ましい。
 さらに本発明において、前記反射部は、前記挟持部に対して、反射部材の長手方向に沿った軸線まわりに回動可能に連結され、前記反射面の前記非表示部に対する傾斜角度が調整可能に構成されることが好ましい。
 さらに本発明において、前記反射部材の前記反射面が、粗面化された粗面化処理部を含むことが好ましい。
 さらに本発明において、前記反射部材は、前記非表示部から突出する2つの斜面を有し、かつ断面形状が三角形の柱状部材から成り、各斜面に前記反射面が形成されることが好ましい。
 さらに本発明において、前記反射面の粗面化処理部は、前記非表示部から突出方向に向かって粗度が大きくなるように形成されることが好ましい。
 さらに本発明において、前記反射部材は、前記2つの反射面が形成される反射部と、該反射部に連なり、前記各表示パネルの互いに隣接する各非表示部によって挟持される挟持部とを有することが好ましい。
 さらに本発明において、前記反射部材は、断面が略V字状の長尺材から成る反射部を有し、前記反射部の長手方向に垂直な幅方向の所定部位に、弾性変形可能な脆弱部が長手方向に延びて形成されることが好ましい。
 さらに本発明において、前記脆弱部は、前記反射部の前記反射面とは反対側の裏面に長手方向に延びて形成される凹溝であることが好ましい。
 さらに本発明において、前記凹溝は、その断面がV字状であることが好ましい。
 さらに本発明において、前記反射部材は、三角柱状の長尺材から成る反射部と、該反射部に連なり、前記各表示パネルの互いに隣接する各非表示部の一方に止着される脚部とを有することが好ましい。
 さらに本発明において、前記反射部における前記脚部が連なる部分の反射面は、外側に突出する屈曲面とされていることが好ましい。
 さらに本発明において、前記反射部における前記脚部が連なる部分の反射面は、内側に凹む屈曲面とされていることが好ましい。
 さらに本発明において、前記反射部材は、三角柱状の長尺材から成る反射部と、該反射部に連なり、前記各表示パネルの互いに隣接する各非表示部間に挟持される弾性体から成る挟持部とを有することが好ましい。
 さらに本発明において、前記挟持部は、前記隣接する各非表示部が対向する方向に弾発的に湾曲可能な湾曲部を有する板状部材から成ることが好ましい。
 さらに本発明は、画像を表示可能な表示パネルと該表示パネルにおける画像の表示領域を外囲する額縁とを備える複数の画像表示装置であって、縦方向および/または横方向に平面的に並べられる複数の画像表示装置と、
 隣接する一対の表示領域間の額縁にそれぞれ設置される長尺の額縁被覆部材であって、長手方向に延び、額縁に臨んで配置される設置面と、長手方向に延び、該設置面に対して傾斜する2つの傾斜面とを有し、表示領域からの出射光を反射または拡散するように構成され、設置対象の額縁の前記縦方向および/または横方向における位置に応じて、額縁からの高さ寸法がそれぞれ決定される額縁被覆部材と、を含むことを特徴とするマルチディスプレイ装置である。
 さらに本発明において、前記各額縁被覆部材は、設置対象の額縁の前記縦方向および/または横方向における位置に応じて、設置面に対する傾斜面の角度がそれぞれ決定されることが好ましい。
 さらに本発明において、前記額縁被覆部材は、前記長手方向に垂直な断面の形状が三角形の柱状部材であることが好ましい。
 さらに本発明において、前記額縁被覆部材は、前記長手方向に垂直な断面の形状が台形の柱状部材であることが好ましい。
 さらに本発明において、前記額縁被覆部材は、前記傾斜面が湾曲していることが好ましい。
 さらに本発明において、前記額縁被覆部材は、前記設置面における前記長手方向に垂直な幅方向の中心を含み該設置面に垂直な仮想一平面に関して、非対称に形成されていることが好ましい。
 さらに本発明において、前記額縁被覆部材は、前記長手方向に垂直な断面の形状が、3辺の長さがそれぞれ異なる三角形であることが好ましい。
 さらに本発明において、前記額縁被覆部材は、額縁からの高さ寸法を調整可能な機構を備えて構成されることが好ましい。
 さらに本発明において、前記額縁被覆部材は、設置面に対する傾斜面の角度を調整可能な機構を備えて構成されることが好ましい。
 さらに本発明において、前記額縁被覆部材に固定され、隣接する画像表示装置間の隙間に挿入可能な差込部材をさらに備えることが好ましい。
 本発明によれば、平面状に並んで配置される複数の表示パネルの各非表示部に、表示領域からの出射光を反射する反射面を有する反射部材が設けられるので、各表示パネルを組立ててマルチスクリーンを構築した状態での表示画面に、非表示部が線状に露呈することを防止し、表示品位を向上することができる。また、反射部材は反射面を有する機械的部品によって実現され、前記従来技術のような電子部品あるいは光ファイバなどの光学部品を用いないため、安価な製造コストで非表示部が露呈しない低消費電力のマルチディスプレイ装置を実現することができる。
 本発明によれば、反射部材は三角柱状の部材の各非表示部から突出する2つの表面に反射面が形成されるので、各非表示部の両側の表示画面の表示光を各反射面によってそれぞれ反射して、各非表示部が線状に露見されること防止し、各非表示部を介して隣接する各表示領域の表示画像を、外見上、実質的に連続した画像として視認することができる。
 本発明によれば、反射部材は非表示領域から突出する2つの表面に反射面が形成される三角柱状の反射部と、反射部に連なり、各表示パネルの互いに隣接する各側部によって挟持される挟持部とを有するので、反射部材を各表示パネルの各非表示部に正確に位置決めされた状態で容易かつ確実に設けることができる。
 本発明によれば、反射部材は隣接する各非表示部に沿って延びる2つの表面に反射面が形成される三角柱状の部材から成り、かつ隣接する各非表示部に固着されるので、反射部材を容易に各非表示部へ高い強度で取付けることができる。
 本発明によれば、反射部材が隣接する各非表示部に沿って延びる2つの表面に反射面が形成される三角柱状の部材から成り、隣接する各非表示部の一方に固着され、かつ各非表示部の他方に乗載されるので、各非表示部の近接/離反する方向の相対変位を許容することができる。
 本発明によれば、一方の非表示部に反射部材が固着され、反射部材と他方の非表示部との間にスペーサが設けられるので、各非表示部が共通な一平面からずれた状態であっても、反射部材を各非表示部上に設置することができる。
 本発明によれば、一方の非表示部は他方の非表示部よりも幅が大きいので、反射部材を前記一方の非表示部に対して高い強度で接合することができる。
 本発明によれば、マルチディスプレイ装置の画面全体の中に額縁が部分的に露呈するという不具合が防がれ、違和感のない、高品位の表示画像を実現することができる。
 本発明によれば、反射面が湾曲部分を含むので、この湾曲部分によって、平面状の反射面に比べて非表示部により近い部位の表示領域からの出射光を反射させることができる。したがって、表示領域からの出射光による画像と、反射面からの反射光による画像との違和感をより少なくすることができる。さらに、隣接する表示領域からの出射光による画像の連続的視認性も改良される。また、反射部材は反射面を有する機械的部品によって実現され、前記従来技術のような電子部品あるいは光ファイバなどの光学部品を用いないため、安価な製造コストで非表示部が露呈しない低消費電力で、かつ蓄熱も伴わないマルチディスプレイ装置を実現することができる。
 本発明によれば、反射部材は断面形状が山形の柱状部材の各非表示部から突出する2つの斜面に反射面が形成されるので、各非表示部の両側の表示領域からの出射光を各反射面によってそれぞれ反射して、各非表示部が線状に露見されること防止し、各非表示部を介して隣接する各表示領域の表示画像を、外見上、実質的に連続した画像として視認することができる。しかも、反射面の前記非表示部側の部分が前記湾曲部分とされ、かつ、該湾曲部分より前記突出方向側の部分が断面三角形を成すよう形成されているので、湾曲部分が表示領域により近く位置することになる。これによって、表示領域からの画像と反射面からの画像との違和感をより少なくすることができるとともに、隣接する各表示領域における表示画像の連続視認性がより向上する。
 本発明によれば、前記反射部材は、前記湾曲部分を含む2つの反射面が形成される反射部と、該反射部に連なり、前記各表示パネルの互いに隣接する各側部によって挟持される挟持部とを有するので、反射部材を各表示パネルの各非表示部に正確に位置決めされた状態で容易かつ確実に設けることができる。
 本発明によれば、1個の平面状の反射面が非表示部に対して斜めに配されるので、反射部材を三角柱状体で構成する場合のように、反射面の中央に頂上部による線が視認されることがない。
 本発明によれば、前記反射部材は、前記平面状の反射面が形成される反射部と、該反射部に連なり、前記各表示パネルの互いに隣接する各側部によって挟持される挟持部とを有するので、反射部材を各表示パネルの各非表示部に正確に位置決めされた状態で容易かつ確実に設けることができる。
 本発明によれば、前記反射部は、前記挟持部に対して、反射部材の長手方向に沿った軸線回りに回動可能に連結され、前記反射面の前記非表示部に対する傾斜角度が調整可能とされているので、反射部材の設置位置に応じて反射面の最適傾斜角度を設定することができる。特に、マルチスクリーンの設置場所毎の看者の立つ位置を想定し、反射部材の設置位置に応じて反射面の最適傾斜角度を設定すれば、全体としての表示品位が一層向上する。
 本発明によれば、前記反射部材の反射面が、粗面化処理部を含むので、表示領域からの出射光は粗面化処理部で乱反射し、この乱反射光による映像はぼやけて視認される。したがって、隣接する表示領域において非表示部をまたがる斜線のような映像がある場合に、反射映像が左右あるいは上下に反転することによって、かえって見づらくなるようなことを防止するのに有効である。
 本発明によれば、前記反射部材は、断面形状が三角形の柱状部材から成り、該柱状部材の前記非表示部から突出する2つの斜面が前記反射面とされているので、各非表示部の両側の表示領域からの出射光を各反射面によってそれぞれ反射して、各非表示部が線状に露見されること防止し、各非表示部を介して隣接する各表示領域の表示画像を、外見上、実質的に連続した画像として視認することができる。
 本発明によれば、前記反射面の粗面化処理部は、前記非表示部から突出方向に向け、粗面化度合いが大きくなるよう形成されているので、非表示部から離れた位置の表示領域からの出射光がより乱反射し易く、これによって、前記反射映像の左右あるいは上下反転による視認性の不具合をより有効に防止することができる。
 本発明によれば、前記反射部材は、前記2つの反射面が形成される反射部と、該反射部に連なり、前記各表示パネルの互いに隣接する各側部によって挟持される挟持部とを有するので、反射部材を各表示パネルの各非表示部に正確に位置決めされた状態で容易かつ確実に設けることができる。
 本発明によれば、前記反射部材は、表面がそれぞれ前記反射面とされた断面がV字状の長尺材から成る反射部を含み、前記板状体が、長手方向に沿った所定部位に設けられる脆弱部で弾性的に屈曲可能とされているので、隣接する表示パネルがフラットでない状態で接合される場合でも、反射面が形成される板状体をこの所定部位で屈曲させて、反射部材を非表示部に設置することができ、非表示部と反射部との間に生じる隙間を小さくして表示品位の低下を抑えることができる。また、反射部材を粘着テープなどによって隣接する非表示面に固定させた後に、表示パネルを保持するシャーシ、筐体および額縁などが熱膨張した場合でも、前記所定部位での屈曲によってこれを吸収することができ、表示パネルにひずみなどを生じるおそれがない。
 本発明によれば、前記所定部位に、前記反射部の前記反射面とは反対側の裏面に長手方向に沿った凹溝が脆弱部として形成されているので、この溝部分を屈曲させることによって、隣接する表示パネルの多様な接続状態にも好適に対応することができる。
 本発明によれば、前記脆弱部が断面V字状の凹溝であるので、前記屈曲性がより的確に発揮され、一定の幅で屈曲した反射面を形成することができ、反射面による反射像のばらつきがなく、これによってもまた、表示品位を向上することができる。
 本発明によれば、前記反射部材は、前記非表示部から突出する側に前記反射面が形成される三角柱状の長尺材から成る反射部に連なる脚部を、前記各表示パネルの互いに隣接する各非表示部の一方に止着することによって、前記非表示部に設けられるので、当該各非表示部間の隙間にばらつきがあってもこれに対応することができる。また、隣接する表示パネルがフラットでなく角度をもって接続される場合であっても、他方の表示パネルの非表示部に対しては前記脚部が固定されず、反射部材を確実に取付けることができる。
 本発明によれば、前記反射部における前記脚部が連なる部分が、外側に突出する屈曲面とされるので、隣接する表示パネル同士が互いの表示領域を対向させる方向、すなわち谷形(180°より小さい角度)に接合される場合であっても、この外側に突出する屈曲面を谷形の接合部に納まりよく正確に位置決めして取付けることができ、非表示部と反射部との間に生じる隙間を小さくして表示品位の低下を抑えることができる。
 本発明によれば、前記反射部における前記脚部が連なる部分が、内側に凹む屈曲面とされているので、隣接する表示パネル同士が互いの表示領域を離反させる方向、すなわち山形(180°より大きい角度)に接合される場合であっても、この内側に凹む屈曲面を山形の接合部に被せるように納まりよく正確に位置決めして取付けることができ、非表示部と反射部との間に生じる隙間を小さくして表示品位の低下を抑えることができる。
 本発明によれば、前記反射部材は、前記非表示部から突出する側に前記2つの反射面が形成される断面山形の柱状体から成る反射部に連なり、前記各表示パネルの互いに隣接する各側部間に弾性的圧縮状態で挟持される弾性体製の挟持部を有するので、挟持部が隣接する表示パネルの側部間に挟持されることによって、反射部材が非表示部に安定的に設置される。そして、隣接する表示パネルの側部間の隙間にばらつきがあったり、表示パネルを保持するシャーシ、筐体および額縁などが熱膨張した場合でも、挟持部の弾性によってこれを吸収し、表示パネルにひずみが生じることなく、前記安定した設置状態が確実に実現されるとともに、この状態が維持される。
 本発明によれば、前記挟持部が、前記隣接する各側部が対向する方向に湾曲する湾曲部を有する板状部材から成るので、湾曲部の弾性的な変形により、前記ばらつきに的確に対応できるとともに、表示パネルを保持するシャーシ、筐体および額縁などの熱膨張を吸収して表示パネルのひずみを抑えることができる。また、ばね性の板状部材であることにより、このような湾曲部を簡易に形成することができる。
 本発明によれば、予め定められた視聴位置における看者がマルチディスプレイ装置の画面を見たとき、表示領域が額縁被覆部材の陰に隠れてしまうという不具合を防止することができる。
 本発明の目的、特色、および利点は、下記の詳細な説明と図面とからより明確になるであろう。
本発明の第1の実施形態に係るマルチディスプレイ装置を示す断面図である。 図1のマルチディスプレイ装置を簡素化して示す斜視図である。 図2の切断面線III-IIIから見た断面図である。 反射部材を示す一部の拡大斜視図である。 反射部材が隣接する2つの額縁に設置された状態を示す一部の斜視図である。 反射部材が各液晶パネルの外側の額縁に設置された状態を示す一部の斜視図である。 各液晶パネルの画像表示面と反射部材の反射面とが成す角度θを示す図である。 各液晶パネルの画像表示面と反射部材15aの反射面14aとが成す角度θを示す図である。 マルチディスプレイ装置における、額縁に反射部材が設けられていないときの画面の表示状態を示す正面図である。 マルチディスプレイ装置における、額縁に反射部材を設けたときの画面の表示状態を示す正面図である。 本発明の第2の実施形態に係る反射部材を具備するマルチディスプレイ装置を示す一部の断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る反射部材を具備するマルチディスプレイ装置を示す一部の断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る反射部材を具備するマルチディスプレイ装置を示す一部の断面図である。 本発明の第5の実施形態に係るマルチディスプレイ装置を示す斜視図である。 図13の交差部の拡大平面図である。 図14に示す反射部材の交差部側に配置される端部の構造を示す平面図である。 図14に示す反射部材の交差部側に配置される端部の構造を示す側面図である。 図14に示す反射部材の交差部側に配置される端部の構造を示す、反射部材の端部を図15Bの右側から見た正面図である。 交差部における各反射部材の第1の接合形態を示す分解斜視図である。 交差部における各反射部材の第2の接合形態を示す分解斜視図である。 本発明の第6の実施形態に係るマルチディスプレイ装置に用いられる交差部用反射部材およびその付近の平面図である。 交差部用反射部材の平面図である。 交差部用反射部材の側面図である。 交差部用反射部材を図18Aの右側から見た正面図である。 本発明の第7の実施形態に係るマルチディスプレイ装置に用いられる交差部用反射部材およびその付近の平面図である。 交差部用反射部材およびその付近の斜視図である。 図20の切断面線C1-C1における断面図である。 図20の切断面線C2-C2における断面図である。 反射方向を設定した反射部材の実装状態を説明するための図である。 本発明の第8の実施形態に係るマルチディスプレイ装置を示す断面図である。 図24のマルチディスプレイ装置の一部分を簡素化して示す斜視図である。 図25の切断面線III-IIIから見た断面図である。 本実施形態における反射部材を示す一部の拡大斜視図である。 反射部材が隣接する2つの額縁に設置された状態を示す一部の斜視図である。 反射部材がマルチディスプレイ装置の外側の額縁に設置された状態を示す一部の斜視図である。 液晶パネル2からの出射光の反射パターンを示す図であり、本実施形態に係る反射部材による反射パターンを示す図である。 本発明の第9の実施形態に係る反射部材を具備するマルチディスプレイ装置を示す一部の断面図である。 本発明の第10の実施形態に係る反射部材を具備するマルチディスプレイ装置を示す一部の断面図である。 本発明の第11の実施形態に係る反射部材を具備するマルチディスプレイ装置を示す一部の断面図である。 本発明のマルチディスプレイ装置の全体斜視図と、該マルチディスプレイ装置における反射部材の交差部の一部を拡大して示す斜視図である。 図34の交差部の拡大平面図である。 図35に示す反射部材の交差部側に配置される端部の構造を示す平面図である。 図35に示す反射部材の交差部側に配置される端部の構造を示す側面図である。 図35に示す反射部材の交差部側に配置される端部の構造を示す、反射部材の端部を図36Bの右側から見た正面図である。 本発明の第12の実施形態に係るマルチディスプレイ装置100における反射部材が隣接する2つの額縁に設置された状態を示す一部の斜視図である。 図37に示す反射部材における反射面および非反射面の額縁に対する傾斜角度を示す断面図である。 本実施形態に係るマルチディスプレイ装置の表示状態を示す正面図の一部であり、額縁に本実施形態に係る反射部材が設けられているときの画面の表示状態を示す図である。 本実施形態の第1の変形例の反射部材を示す一部の拡大斜視図である。 本実施形態の第2の変形例の反射部材を示す一部の拡大斜視図である。 第2の変形例の反射部材を用いたマルチディスプレイ装置1nを模式的に示す全体の斜視図と、各部位における反射部材の設置態様を側面から見て模式的に示す図である。 本発明の第13の実施形態に係るマルチディスプレイ装置における反射部材が隣接する2つの額縁に設置された状態を示す一部の斜視図である。 図43に示す反射部材による液晶パネルからの出射光の反射パターンを示す図である。 本発明の第14の実施形態に係るマルチディスプレイ装置を示す断面図である。 図45のマルチディスプレイ装置の一部分を簡素化して示す斜視図である。 図46の切断面線III-IIIから見た断面図である。 反射部材が隣接する2つの額縁に設置された状態を示す一部の斜視図である。 本実施形態におけるマルチディスプレイ装置の液晶パネルからの出射光の反射パターンを示す図である。 本実施形態に係るマルチディスプレイ装置において液晶パネルを保持するシャーシ、筐体および額縁などが熱膨張した状態を示す断面図である。 本実施形態に係る反射部材を隣接する液晶パネルがフラットでない接続状態で構成されるマルチディスプレイ装置に適用した場合の断面図を示し、隣接する液晶パネルの接続部が谷形である場合の例を示す図である。 本実施形態に係る反射部材を隣接する液晶パネルがフラットでない接続状態で構成されるマルチディスプレイ装置に適用した場合の断面図を示し、隣接する液晶パネルの接続部が谷形である場合の例を示す図である。 本発明の第15の実施形態に係るマルチディスプレイ装置を示す断面図である。 本発明の第16の実施形態に係るマルチディスプレイ装置を示す断面図である。 本発明の第17の実施形態に係るマルチディスプレイ装置を示す断面図である。 本実施形態に適用される反射部材を模式的に示す斜視図である。 本実施形態に適用される反射部材の変形例を模式的に示す斜視図である。 本実施形態に適用される反射部材の他の変形例を模式的に示す斜視図である。 本発明の第18の実施形態に係るマルチディスプレイ装置を示す断面図である。 本発明の第19の実施形態に係るマルチディスプレイ装置を示す断面図である。 本発明の第20の実施形態に係るマルチディスプレイ装置の構成を示す正面図である。 図60の切断面線II-IIから見た断面図である。 図61における1つの額縁被覆部材付近を拡大して示す断面図である。 1つの額縁被覆部材付近を拡大して示す斜視図である。 マルチディスプレイ装置に画像を表示させた状態を正面から見た図を示し、額縁被覆部材が設置されていない状態のマルチディスプレイ装置を示す図である。 マルチディスプレイ装置に画像を表示させた状態を正面から見た図を示し、額縁被覆部材を設置した状態のマルチディスプレイ装置を示している。 マルチディスプレイ装置の公共の場所への設置状態を示す側面図である。 本発明の第21の実施形態に係る額縁被覆部材を拡大して示す断面図である。 本発明の第22の実施形態に係る額縁被覆部材を拡大して示す断面図である。 本発明の第23の実施形態に係る額縁被覆部材の設置状態を拡大して示す側面図である。 本発明の第24の実施形態に係るマルチディスプレイ装置における額縁被覆部材付近を拡大して示す断面図である。 本発明の第25の実施形態に係る額縁被覆部材の設置状態を拡大して示す側面図である。 本発明の第26の実施形態に係るマルチディスプレイ装置における額縁被覆部材付近を拡大して示す断面図である。 本発明の第27の実施形態に係る額縁被覆部材を示す断面図である。 本発明の第27の実施形態に係る額縁被覆部材を示す断面図である。 本発明の第27の実施形態に係る額縁被覆部材を示す断面図である。 本発明の第27の実施形態に係る額縁被覆部材を示す断面図である。
 以下図面を参考にして本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。
 図1は本発明の第1の実施形態に係るマルチディスプレイ装置1を示す断面図であり、図2は図1に示すマルチディスプレイ装置1の簡素化した斜視図であり、図3は図2の切断面線III-IIIから見た断面図であり、図4は反射部材8を示す一部の拡大斜視図である。なお、図2および図3は、図解を容易にするため、簡略化して示されている。
 本実施形態において、マルチディスプレイ装置1は、平面的に縦横に並んで配置される表示パネルとしての複数の液晶パネル2と、各液晶パネル2が装着されるシャーシ3と、筐体4と、各液晶パネル2に表示面側(図1の上方)から装着され、各液晶パネル2を各シャーシ3に保持する非表示部である額縁5と、各液晶パネル2の互いに隣接する各額縁5に設けられ、各額縁5よりも面内側の表示領域の出射光を反射する反射面6,7を有する反射部材8と、光学シート9と、拡散板10とを含む。
 本実施形態において、マルチディスプレイ装置1は、テレビジョン受像機、またはパーソナルコンピュータなどにおいて、画像情報を出力することによって、画像を表示画面に表示する表示装置によって実現される。各液晶パネル2は、平板状の形状に形成される。液晶パネル2において、厚み方向Zの2つの向きを前面側Z1および背面側Z2とする。
 液晶パネル2は、前述の液晶表示素子によって、背面側からのバックライト11の光によって画像を前面2a側に表示することができる。シャーシ3は、液晶パネル2の固定に用いられる基台であり、液晶パネル2よりも背面2b側に配置される。
 前記反射部材8は、例えば三角柱状のアクリル樹脂から成り、隣接する各額縁5に沿って延びる2つの略V字状の表面に反射面6,7が形成される三角柱状の反射部24と、反射部24に連なり、各液晶パネル2の互いに隣接する額縁5の各側部によって挟持される挟持部25とを有する。各反射面6,7は、アルミニウム合金等の金属薄膜を前記反射部24の2つの表面に対して、たとえば蒸着によって形成し、この金属薄膜を白鏡面仕上げ、鏡加工、メッキ処理などの各種の処理を行うことによって鏡面に加工されて形成される。
 反射部24と挟持部25とは、図1~図3に示すように一体の成形体から成るものでもよく、あるいは、図4に示すように反射部24の底面から頂部に向って凹状に、かつ反射部の長手方向に沿って形成された溝30に、挟持部25を嵌め込むことによって接続されるものであってもよい。反射部24は、断面が正三角形であり、各額縁5の各液晶パネル2の一辺を成す部分に全長にわたって延びる棒状体から成る。挟持部25は、断面がL字状の長尺材であり、反射部24の長さ全長にわたって延びていてもよく、また反射部24の長さの全長より短い部材が複数接続されていてもよい。挟持部25は、反射部24と同様にアクリル樹脂から成ってもよく、あるいはポリ塩化ビニル、アルミニウム合金など、その他の素材から成ってもよい。
 このように挟持部25の断面がL字状に形成されることによって、挟持部25を両側から額縁5によって挟持しかつ片側の枠体12およびシャーシ3によって背面側から係止して抜止めし、反射部材8を各額縁5上に確実に位置決めして保持することができる。また挟持部25は、他の実施形態では、断面が逆T字状に形成されてもよい。挟持部25の断面が逆T字状に形成されることによって、挟持部25を両側から額縁5によって挟持しかつ抜止めして、反射部材8を各額縁5上に確実に位置決めされた状態で抜止めし、安定に保持することができる。また挟持部25は、他の実施形態では、断面がI字状に形成されてもよい。挟持部25の断面がI字状に形成されることによって、マルチディスプレイを設置した後から、各液晶パネル2の互いに隣接する額縁5の各側部の間に挿入し、取付けることができる。
 このような反射部材8によって、各液晶パネル2を組立ててマルチディスプレイ装置1を構築した状態での表示画面に、非表示部である各額縁5が線状に露呈することを防止し、表示品位を向上することができる。また、反射部材8は、反射面6,7を有する機械的部品によって実現され、前記従来技術のような電子部品あるいは光ファイバなどの光学部品を用いないため、安価な製造コストで非表示部が露呈しない消費電力の少ないマルチディスプレイ装置1を実現することができる。
 また、反射部材8は、隣接する各額縁5に沿って延びる2つの表面に反射面6,7が形成される三角柱状の部材から成るので、各額縁5の両側の表示画面の表示光を各反射面によってそれぞれ反射し、各額縁5を介して隣接する各表示画面の表示を、外見上、実質的に連続した一連の画像として視認することができ、各額縁5が線状に露見されること防止することができる。したがって、マルチディスプレイ装置1を正面から見ると、上下、左右のそれぞれに額縁5の近辺の画像が反射面6,7によって反射され、その反射像が目に入るために、額縁線を目立たなくすることができる。特に、本実施形態では、反射部材8の反射部24の断面が正三角形の三角柱状に形成され、額縁5の線を隠蔽して目立たなくすることができる。
 さらに、反射部材8は、隣接する各額縁5に沿って延びる2つの表面に反射面6,7が形成される三角柱状の反射部24と、反射部24に連なり、各液晶パネル2の互いに隣接する各側部によって挟持される挟持部25とを有するので、反射部材8を各液晶パネル2の各額縁5に正確に位置決めされた状態で容易かつ確実に設けることができる。
 次に、前記反射部材8が設けられるマルチディスプレイ装置1の構成について説明する。筐体4は、液晶パネル2の固定を補助する複数の部材から成り、分割可能に構成されることが好ましい。筐体4は、枠体12を含む。枠体12は、乗載部分13と、接触部分14とを有する。乗載部分13は、液晶パネル2を厚み方向Zに見たときの液晶パネル2の外周部の少なくとも一部に、背面2b側から対向する。接触部分14は、外周部に対して液晶パネル2の面方向外方から接触する。額縁5は、液晶パネル2の外周部に前面2a側から対向し、筐体4とともに外周部を挟持する。これによって、液晶パネル2は、額縁5に対して前面2a側への相対的な変位が阻止される。
 マルチディスプレイ装置1において、液晶パネル2の周囲を面方向外方から囲繞する額縁5は、いわゆる狭額縁化されている。たとえば、マルチディスプレイシステムに用いる場合には、複数のマルチディスプレイ装置1を一方向に沿って、またはマトリクス状に配置する。このとき、互いに隣接するマルチディスプレイ装置1の境目に当たる部分、すなわち額縁5は画像が表示されない非表示部となる。
 前述の実施形態の反射部材8は、非表示部として額縁5を隠蔽する幅を有する構成について述べたが、本発明の他の実施形態では、額縁5を隠蔽しかつ額縁5よりも内側の液晶パネル2の有効表示領域の外縁まで覆う幅に形成されてもよい。
 各液晶パネル2に表示される各画像は、本来、面方向に連続する画像であるが、額縁5のZ方向から見た図1において左右方向の幅が大きいと、非表示部の幅が大きくなってしまう。マルチディスプレイシステムに用いるようなマルチディスプレイ装置1では、非表示部の幅をなるべく小さくするために、額縁5の幅を小さくする狭額縁化が求められる。本実施形態において、マルチディスプレイ装置1は、各液晶パネル2の対角線方向に長さが60インチで、縦横比率が9対16の狭額縁化された液晶表示装置である。
 前記バックライト11は、液晶パネル2よりも背面側Z2に配置される複数の光源を含む。これらの光源は、シャーシ3に取付けられ、光源から出射された光は、拡散板10、光学シート9を通過し、さらに液晶パネル2を介してマルチディスプレイ装置1よりも前面側Z1に放射され、画像表示を行う表示光として使用される。光源としては、たとえば前述した冷陰極線管などの蛍光管、LED(Light Emitting Diode)などの各種発光部品を用いることができる。
 マルチディスプレイ装置1を、正面から背面側Z2に見て、額縁5および液晶パネル2は長方形に形成される。この長方形は、マルチディスプレイ装置1が画像を表示するときの通常の姿勢において、縦長に配置されても横長に配置されても構わないけれども、本実施形態では横長に載置される。
 前記額縁5は、厚み方向Zに垂直な平板状部分15と、平板状部分15に直角に連なり、液晶パネル2をその面方向外方から囲繞する外周部16とを含む。平板状部分15は、枠体12の段差部17とともに液晶パネル2を挟持する。
 液晶パネル2は、2枚の基板を含み、厚み方向Zに見て長方形の板状に形成される。液晶パネル2は、TFT(Thin Film Transistor)等のスイッチング素子を含み、2枚の基板の隙間には液晶が注入されている。液晶パネル2は、背面側の光源からの光がバックライトとして照射されることによって、表示機能を発揮する透過型液晶表示装置である。前記2枚の基板には、液晶パネル2における各画素の駆動制御用のドライバ(ソースドライバ)および配線が設けられている。
 筐体4は、液晶パネル2よりも背面側Z2、かつシャーシ3よりも前面側Z1に配置され、シャーシ3に取付けられる。筐体4の構造の詳細については、後述する。筐体4には、光学シート9、拡散板10、バックライト11および反射シート18が配置される。バックライト11の光源は、たとえば、複数本の蛍光管を含み、各蛍光管は、図示しないランプホルダによってシャーシ3に取付けられる。蛍光管よりも前面側Z1には、拡散板10が配置され、拡散板10よりも前面側Z1には前記光学シート9が配置される。拡散板10および光学シート9は、液晶パネル2に平行に配置される。
 拡散板10は、蛍光管から発せられた光を、面方向に拡散することによって、輝度が局所的に偏ることを防止する。光学シート9は、複数の光学シートで構成され、本実施形態では、2枚の光学シート9aおよび光学シート9bによって構成される。光学シート9は、表示画質を向上させるための種々の機能が付与された機能性樹脂シートからなる。たとえば、拡散板10を介して背面側から到達した光の進行の向きを、前面側に向ける機能を有する。また他の実施形態において、光学シート9は、2枚の光学シート9aおよび光学シート9bによって構成され、たとえばカラーフィルタから成ってもよい。
 拡散板10では、輝度が面方向に偏ることを防ぐために、光の進行方向は、ベクトル成分として、面方向の成分を多く含む。これに対し光学シート9は、面方向のベクトル成分を多く含む光の進行方向を、厚み方向Zの成分を多く含む光の進行方向に変換する。具体的には、光学シート9は、レンズまたはプリズム状に形成される部分が面方向に多数並んで形成され、これによって、厚み方向Zに進行する光の拡散度を小さくする。したがって、マルチディスプレイ装置1による表示において、輝度を上昇させることができる。
 シャーシ3は、厚み方向Zに垂直な平板状の底部19と、底部19に連なり底部19から立ち上がる側壁部20と、側壁部20のうち底部19が連なる部分とは反対側の部分に連なり底部19と平行に広がる平板状のフランジ部21とを含む。底部19は、厚み方向Zに見て長方形に形成される。
 反射シート18は、前記シャーシ3における底部19の前面側Z1の表面の少なくとも一部と、前記フランジ部21とに接触して配置される。反射シート18は、前記側壁部20に対しては接触して配置されてもよく、また接触せず配置されてもよい。反射シート18の少なくとも前面側Z1に臨む表面は、バックライト11からの光に対して高い反射率、理想的には100%の反射率を有する。
 第1周壁部23の前面側Z1の領域には、前面側Z1に臨み、液晶パネル2の外周部に対向する乗載部分13と、乗載部分13よりも面方向外方において前面側Z1に突出し、液晶パネル2に面方向外方から接触する接触部分14とが形成される。この乗載部分13は、液晶パネル2の外周部を額縁5の平板状部分15とともに挟持する部分である。したがって、乗載部分13は、液晶パネル2の外周部に確実に対向する必要があり、また乗載部分13は、面方向の幅を細く設定するほど、狭額縁化の実現を容易にすることができる。
 液晶パネル2の各辺を成す外周部を支持する乗載部分13について、厚み方向Zおよび各辺の延びるに垂直な方向における乗載部分13の寸法を、「幅寸法b1」と称する。マルチディスプレイ装置1の一例として、たとえば60インチのマルチディスプレイ装置1の場合、液晶パネル2のうち画像の表示領域は、およそ長辺方向Xの寸法が133cmで、短辺方向Yの寸法がおよそ75cmである。この場合、乗載部分13の幅寸法b1は、3mm程度に設定される。
 枠体12は、光学シート9および拡散板10の各外周部が乗載される段差部17と、段差部17の外周部から背面側Z2に連なり、シャーシ3の側壁部20を内周面側から覆い、シャーシ3に対してビスなどによって連結される第2周壁部22と、段差部17から前面側Z1に連なって立ち上がる第1周壁部23とを含む。
 枠体12において、第2周壁部22は、液晶パネル2の厚み方向Zに平行に形成され、段差部17のうち、液晶パネル2に関する面方向内方の端部に連なり、背面側Z2に延びて形成される。
 第1周壁部23と第2周壁部22とは、液晶パネル2の厚み方向Zに平行に形成され、段差部17のうち、液晶パネル2に関する面方向外方の端部に連なり、前面側に延びて形成される。第1周壁部23の前面側Z1には、前面側Z1に臨み、液晶パネル2の外周部に対向する乗載部分13と、乗載部分13よりも面方向外方において前面側Z1に突出し、液晶パネル2の外縁部に面方向外方から接触する接触部分14とが形成される。枠体12の乗載部分13は、液晶パネル2の外周部を額縁5の平板状部分15と協働して挟持する部分である。したがって、乗載部分13は、液晶パネル2の外周部に確実に対向させて安定に支持し、狭額縁化を図ることができる幅寸法b1に選ばれる。
 液晶パネル2の厚み方向Zにおいて、接触部分14の幅寸法(深さあるいは高さ寸法)b2は、液晶パネル2の厚み寸法Tに対してほぼ同一でかつわずかに小さく設定される。これによって、額縁5の平板状部分15が液晶パネル2の外周部にから接触し、乗載部分13とともに液晶パネル2を挟持するときに、液晶パネル2が厚み方向Zにがたつくことを防止することができる。
 図5は反射部材8が隣接する2つの額縁5に設置された状態を示す一部の斜視図であり、図6は反射部材8が各液晶パネル2の外側の額縁5に設置された状態を示す一部の斜視図である。前述のマルチディスプレイ装置1において、前記反射部材8は、図5に示すように、同一面上で隣接する2つの液晶パネル2の額縁5に設置されるとともに、マルチディスプレイ装置1の周縁部、すなわち面方向外方に配置される額縁5には、図6に示すように、表示画面に臨む斜辺に対応する片側の表面だけに反射面6を有する断面が直角三角形状の反射部材8aが、たとえば両面粘着テープ31によって接着されて設けられる。各反射部材8,8aの各反射面6,7は、表示画面の額縁5近傍の反射対象領域32から矢符A1で示すように放射される光を矢符A2で示すように反射するため、額縁5は正面から表示画面を視認する看者には認識されず、実質的に額縁5を隠蔽し、マルチディスプレイ装置1全体としての表示画像の額縁5による表示品位の低下を防止することができる。
 このようなマルチディスプレイ装置1の周縁部の額縁5に設けられる反射部材8aは、本発明の他の実施形態においては、表示上の支障がない場合には、省略されてもよい。
 図7は各液晶パネル2の画像表示面と反射部材8の反射面6,7とが成す角度θを示す図であり、図8は各液晶パネル2の画像表示面と反射部材8aの反射面6とが成す角度θを示す図である。反射部材8の反射面6,7の表示画面に対する角度θの範囲は、45°≦θ≦90°に選ばれる。角度θは、大きければ大きいほど、額縁5近辺の表示光を反射し易いが、あまり角度θを大きくすると、反射部24の表示画面からの突出高さHが額縁5に接着される底面の幅寸法に比べて大きくなり、幅方向(図7の左右方向)に作用する外力などによる曲げ荷重に対して構造上弱くなるため、角度θは60°~80°が好適である。たとえば、反射面6,7が表示画面に対して角度θが60°であるとき、額縁5の幅b3の約2倍の幅寸法b4(b4≒2・b3)の反射対象領域32の表示画像を、約1/2サイズで表示することができる。したがって反射面6,7に映った反射画像は、反射対象領域32の表示画像に色調や輝度などの表示特性が類似しており、額縁5が露出している場合に比べて、各液晶パネル2の表示画面間に額縁5が線状に露呈することが防がれる。
 なお、額縁5上においては、反転された映像、すなわちマルチディスプレイに表示される映像に対して、反射部24の長手方向が上下になるように取付けた場合は左右反転像、反射部24の長手方向が上下になるように取付けた場合は上下反転像が表示されるが、各液晶パネル2の大形画面化および狭額縁化によって、額縁5のサイズb3は、各液晶パネル2の画面全体のサイズに比較して非常に微細な範囲であるため、反転されていても目立たない。また、文字などの細かい表示の場合、額縁線上にかからないよう、すなわち額縁5が反射面6,7に移り込まないように配置することによって、反転表示を防止することが可能である。
 図9Aおよび図9Bはマルチディスプレイ装置1の表示状態を示す正面図であり、図9Aは額縁5に反射部材8が設けられていないときの画面の表示状態を示す正面図であり、図9Bは額縁5に反射部材8を設けたときの画面の表示状態を示す正面図である。前述のマルチディスプレイ装置1は、図9Bから明らかなように、反射部材8が額縁5に設けられることによって、互いに隣接する各液晶パネル2間および各液晶パネル2の外周部に配置される各額縁5が、図9Aのような額縁線が認識されることを防ぎ、画像の高い表示品位を実現することができる。
 図10は本発明の第2の実施形態に係る反射部材8bを具備するマルチディスプレイ装置1bを示す一部の断面図である。なお、前述の各実施形態と対応する部分には同一の参照符を付す。本実施形態では、反射部材8bは、隣接する各額縁5に沿って延びる2つの表面に反射面6,7が形成される三角柱状の部材から成り、かつ隣接する各額縁5に両面粘着テープ31bによって固着される。このような構成によって、反射部材8bを容易に各額縁5へ高い強度で取付けることができる。
 図11は本発明の第3の実施形態に係る反射部材8cを具備するマルチディスプレイ装置1cを示す一部の断面図である。なお、前述の各実施形態と対応する部分には同一の参照符を付す。本実施形態では、反射部材8cは、隣接する各額縁5に沿って延びる2つの表面に反射面6,7が形成される三角柱状の部材から成り、隣接する各額縁5の一方に両面粘着テープ31cによって固着され、かつ各非表示部の他方に帯状にスペーサである合成樹脂製のシート体31dを介して乗載される。したがって、各非表示部の近接/離反する方向の相対変位しても、反射部材8cは一方の額縁5に両面粘着テープ31cによって固着され、かつ他方の額縁5にシート体31dを介して乗載されるので、反射部材8cが固着されている側の額縁5に追従して移動し、他方の額縁5に固着されたシート体31d上を摺動することができ、前記相対変位を許容することができる。一方の非表示部は他方の非表示部よりも幅が大きいので、反射部材8cを前記一方の非表示部に対して高い強度で接合することができる。
 図12は本発明の第4の実施形態に係る反射部材8dを具備するマルチディスプレイ装置1dを示す一部の断面図である。なお、前述の各実施形態と対応する部分には同一の参照符を付す。本実施形態では、反射部材8dが前述の額縁5および枠体12を兼ねた構造体として一体に形成される。これによってもまた、前述の各実施形態と同様に額縁5が線として認識されることを抑制し、または防止することができるとともに、額縁5と反射部材8dとが一体成形によって同時に製造することができ、製造コストの削減を図ることができる。
 図13は本発明の第5の実施形態に係るマルチディスプレイ装置1eを示す斜視図であり、図14は図13の交差部Aの拡大平面図である。図15A~図15Cは図14に示す反射部材8の交差部A側に配置される端部115の構造を示す図であり、図15Aは反射部材8の端部115の平面図であり、図15Bは反射部材8の端部115の側面図であり、図15Cは反射部材8の端部115を図15Bの右側から見た正面図である。なお、本実施形態の反射部材8の端部115の構成は、前述の各実施形態の反射部材8,8a~8dの全てに適用可能であるため、反射部材8について説明し、残余の反射部材8a~8dについては重複を避けて説明は省略する。
 複数(本実施形態では16)の液晶パネル2が各画像表示面にて共通な一平面を成すようにマトリクス状に配置されたマルチディスプレイ装置1eにおいて、前記反射部材8は各額縁5上に前述のように搭載され、複数の交差部Aを有する。各交差部Aでは、各反射部材8の端部115が隙間なく接触した状態とするため、交差部Aにおける各画像表示面を含む共通な仮想一表面に垂直な中心軸線Lに関して軸対称または中心軸線Lを含む仮想一平面に関して面対称に、三角錐状に形成される。
 図16Aおよび図16Bは交差部Aにおける各反射部材8の接合形態を示す図であり、図16Aは交差部Aにおける各反射部材8の第1の接合形態を示す分解斜視図であり、図16Bは交差部Aにおける各反射部材8の第2の接合形態を示す分解斜視図である。前述の各反射部材8は、交差部Aにおいて、図16Aに示す第1の接合形態では、前記一平面上において一方向に少なくとも交差部Aにおいて連続する長尺の反射部材8を配置し、一方向に直交する他方向に短尺の反射部材8が配置され、該短尺の反射部材8の各端部115は、三角錐状に形成されている。また第2の接合形態では、図16Bに示すように、交差部Aに関して軸対称に4方の反射部材8の各端部115が三角錐状にそれぞれ形成されている。
 図17は本発明の第6の実施形態に係るマルチディスプレイ装置1fに用いられる交差部用反射部材215およびその付近の平面図であり、図18A~図18Cは交差部用反射部材215を示す図であり、図18Aは交差部用反射部材215の平面図であり、図18Bは交差部用反射部材215の側面図であり、図18Cは交差部用反射部材215を図18Aの右側から見た正面図である。本実施形態では、前述の軸対称に配置される4本の反射部材8の各端部115を一体的に形成した交差部用反射部材215が用いられる。この交差部用反射部材215は、前記端部115と同様に三角錐状に形成され、中心軸線Lに関して反対側の各端部はそれに連なって配置される直線状の各反射部材8の長手方向に垂直な端面が形成される。
 このような交差部用反射部材215を用いることによって、交差部Aにおいて、直線状の各反射部材8に対して容易に位置決めして配置することができ、設置作業の容易化を図ることができる。
 図19は本発明の第7の実施形態に係るマルチディスプレイ装置1gに用いられる交差部用反射部材315およびその付近の平面図であり、図20は交差部用反射部材315およびその付近の斜視図であり、図21は図20の切断面線C1-C1における断面図であり、図22は図20の切断面線C2-C2における断面図である。本発明の第6の実施形態に係るマルチディスプレイ装置1fでは、前記交差部用反射部材215に代えて、各端部115間の境界部分が中心軸線Lに向って凸に湾曲した曲面316とされる交差部用反射部材315が用いられる。
 このような交差部用反射部材315は、各端部115間の境界部分が曲面316で形成されるので、略V字状の折れ線がなく、この折れ線が反射像中に露呈せず、表示品位をさらに向上することができる。このことは、図21に示すように、各端部115の軸直角断面における三角形の頂角αが45°未満、たとえば40°程度の鋭角の二等辺三角形であって、各端部115間の略V字状の境界部分のくびれも大きい場合に、特に有利に実施することができる。
 本発明のさらに他の実施形態として、反射部材の反射面は、その頂角αが非表示部である額縁5の位置毎に、表示領域の画像表示面に対して各額縁5が露呈しないように異なった角度にて設けられてもよい。これによってマルチディスプレイ装置の画面全体の中に額縁が部分的に露呈するという不具合が防がれ、画面全体にわたって額縁の部分的に露呈することによる違和感のない、高品位の表示画像を実現することができる。
 前述の図1~図22に示す各実施形態において、マルチディスプレイ装置1,1b~1gのすべての非表示部である額縁5に、図23に示すように、看者の視点Bが最も集まりやすい位置を想定して反射方向を設定した反射部材8を実装することによって、それぞれの反射部材8が表示画面からの光を反射し、額縁5が露呈して表示品位が低下することを可及的に少なくすることができる。
 図24は本発明の第8の実施形態に係る反射部材8eを具備するマルチディスプレイ装置1hを示す断面図であり、図25は図24に示すマルチディスプレイ装置1hの簡素化した斜視図であり、図26は図25の切断面線III-IIIから見た断面図であり、図27は反射部材8eを示す一部の拡大斜視図である。なお、図25および図26は、理解を容易にするため、簡略化して示されている。なお、前述の各実施形態と対応する部分には同一の参照符を付す。
 本実施形態では、反射部材8eは、たとえばアクリル樹脂製の断面形状が山形の柱状部材から成り、各額縁5に沿って延び、かつ頂部を挟んで隣接する2つの斜面に反射面6,7が形成される山形柱状の反射部24と、反射部24に連なり、各液晶パネル2の互いに隣接する額縁5の外周部16によって各液晶パネル2の互いに隣接する各側部によって挟持される挟持部25とを有する。すなわち、挟持部25は各液晶パネル2の互いに隣接する各側部によって、間接的に挟持される。各反射面6,7は、三角柱状の反射部24の裾部、すなわち額縁5側に位置する湾曲部分6a,7aと、この湾曲部分6a,7aより連なり反射部24の頂部側に連なる平坦面6b,7bとによって、断面が三角柱状に形成される。各反射面6,7は、アルミニウム合金等の金属薄膜を前記反射部24の2つの斜面に対して、たとえば蒸着によって形成し、この金属薄膜を白鏡面仕上げ、鏡面加工、メッキ処理などの各種の処理を行うことによって鏡面に加工されて形成される。
 反射部24と挟持部25とは、図24~図26に示すように一体の成型体から成るものでもよく、あるいは、図27に示すように反射部24の底面から頂部に向って凹状に、かつ反射部24の長手方向に沿って形成された溝30に、挟持部25を嵌め込むことによって接続されるものであってもよい。反射部24は、断面形状が山形であり、各額縁5の各液晶パネル2の一辺を成す部分に全長にわたって延びる棒状体から成る。挟持部25は、断面がL字状の長尺材であり、反射部24の長さ全長にわたって延びていてもよく、また反射部24の長さの全長より短い部材が複数接続されていてもよい。
 このような反射部材8eによって、各液晶パネル2を組立ててマルチディスプレイ装置1を構築した状態での表示画面に、非表示部である各額縁5が線状に露呈することを防止し、表示品位を向上することができる。また、反射部材8eは、反射面6,7を有する機械的部品によって実現され、前記従来技術のような電子部品あるいは光ファイバなどの光学部品を用いないため、安価な製造コストで非表示部が露呈しない消費電力の少ないマルチディスプレイ装置1を実現することができる。
 また、反射部材8eは、隣接する各額縁5に沿って延びる2つの表面に反射面6,7が形成される断面形状が山形の柱状部材から成るので、各額縁5の両側の表示画面の表示光を各反射面によってそれぞれ反射し、各額縁5を介して隣接する各表示画面の表示を、外見上、実質的に連続した一連の画像として視認することができ、各額縁5が線状に露見されること防止することができる。したがって、マルチディスプレイ装置1を正面から見ると、上下、左右のそれぞれに額縁5の近辺の画像が反射面6,7によって反射され、その反射像が目に入るために、額縁線を目立たなくすることができる。特に、本実施形態では、反射部材8eの反射部24の断面が山形の柱状に形成され、額縁5の線を隠蔽して目立たなくすることができる。
 さらに、反射部材8eは、隣接する各額縁5に沿って延びる2つの表面に反射面6,7が形成される山形柱状の反射部24と、反射部24に連なり、各液晶パネル2の互いに隣接する各側部によって挟持される挟持部25とを有するので、反射部材8eを各液晶パネル2の各額縁5に正確に位置決めされた状態で容易かつ確実に設けることができる。
 前述の実施形態の反射部材8eは、非表示部として額縁5を隠蔽する幅を有する構成について述べたが、本発明の他の実施形態では、額縁5を隠蔽しかつ額縁5よりも内側の液晶パネル2の有効表示領域の外縁まで覆う幅に形成されてもよい。
 図28は反射部材8eが隣接する2つの額縁5に設置された状態を示す一部の斜視図であり、図29は反射部材8eがマルチディスプレイ装置1hの周縁部の額縁5に設置された状態を示す一部の斜視図である。前述のマルチディスプレイ装置1hにおいて、前記反射部材8eは、図28に示すように、同一面上で隣接する2つの液晶パネル2の額縁5に設置されるとともに、マルチディスプレイ装置1hの周縁部、すなわち面方向外方に配置される額縁5には、図29に示すように、表示画面に臨む斜辺に対応する片側の表面だけに反射面6を有する断面が半山形形状の反射部材8eaが、たとえば両面粘着テープ31によって接着されて設けられる。各反射部材8e,8eaの各反射面6,7は、表示画面の額縁5近傍の反射対象領域32から矢符A1で示すように放射される光を矢符A2で示すように反射するため、額縁5は正面から表示画面を視認する看者には認識されず、実質的に額縁5を隠蔽し、マルチディスプレイ装置1全体としての表示画像の額縁5による表示品位の低下を防止することができる。
 図29に示すようなマルチディスプレイ装置1hの周縁部の額縁5に設けられる反射部材8eaは、本発明の他の実施形態においては、表示上の支障がない場合には、省略されてもよい。
 図30は液晶パネル2からの出射光の反射パターンを示す図であり、本実施形態に係る反射部材8eによる反射パターンを示す図である。本実施形態の反射部材8eによる場合、液晶パネル2の額縁5に近い部分からの出射光をも反射させることができ、これによって、液晶パネル2からの出射光による画像と、反射面6,7からの反射光による画像との違和感をより少なくすることができる。さらに、隣接する液晶パネル2からの出射光による画像の連続的視認性も改良される。
 なお、額縁5上においては、反転された映像、すなわちマルチディスプレイ装置1hに表示される映像に対して、反射部24の長手方向が上下になるように取付けた場合は左右反転像、反射部24の長手方向が左右になるように取付けた場合は上下反転像が表示される。各液晶パネル2の大形画面化および狭額縁化によって、額縁5のサイズは、各液晶パネル2の画面全体のサイズに比較して非常に微細な範囲であるため、反転されていても目立たない。また、文字などの細かい表示の場合、額縁線上にかからないよう、すなわち額縁5が反射面6,7に移り込まないように配置することによって、反転表示を防止することが可能である。しかも、本実施形態では、山形形状の反射部24の裾部に、反射面6,7の一部を成す湾曲部分6a,7aが形成され、これによって、前述のとおり液晶パネル2の額縁5に近い部分からの出射光の反射が充分に成されるから、文字などの細かい表示を反射面6,7に移り込まないように配置することがより容易となる。
 図31は本発明の第9の実施形態に係る反射部材8fを具備するマルチディスプレイ装置1iを示す一部の断面図である。なお、前述の各実施形態と対応する部分には同一の参照符を付す。本実施形態では、反射部材8fは、隣接する各額縁5に沿って延びる2つの表面に前記と同様の反射面6,7が形成される山形柱状の反射部24のみから成り、すなわち、前記のような挟持部25を有さず、かつ隣接する各額縁5に両面粘着テープ31bによって固着される。このような構成によって、反射部材8bを容易に各額縁5へ高い強度で取付けることができる。
 図32は本発明の第10の実施形態に係る反射部材8gを具備するマルチディスプレイ装置1jを示す一部の断面図である。なお、前述の各実施形態と対応する部分には同一の参照符を付す。本実施形態では、反射部材8gは、隣接する各額縁5に沿って延びる2つの表面に前記と同様の反射面6,7が形成される山形柱状の反射部24のみから成り、すなわち、前記のような挟持部25を有さず、隣接する各額縁5の一方に両面粘着テープ31cによって固着され、かつ各非表示部の他方に帯状にスペーサである合成樹脂製のシート体31dを介して乗載される。したがって、各非表示部の近接/離反する方向に相対変位しても、反射部材8gは一方の額縁5に両面粘着テープ31cによって固着され、かつ他方の額縁5にシート体31dを介して乗載されるので、反射部材8gが固着されている側の額縁5に追従して移動し、他方の額縁5に固着されたシート体31d上を摺動することができ、前記相対変位を許容することができる。一方の非表示部は他方の非表示部よりも幅が大きいので、反射部材8gを前記一方の非表示部に対して高い強度で接合することができる。
 図33は本発明の第11の実施形態に係る反射部材8hを具備するマルチディスプレイ装置1kを示す一部の断面図である。なお、前述の各実施形態と対応する部分には同一の参照符を付す。本実施形態では、反射部材8hが前述の額縁5および枠体12を兼ねた構造体として一体に形成される。これによってもまた、前述の各実施形態と同様に額縁5が線として認識されることを抑制し、または防止することができるとともに、額縁5と反射部材8hとを一体成形によって同時に製造することができ、製造コストの削減を図ることができる。
 図34は本発明のマルチディスプレイ装置1hの全体斜視図と、該マルチディスプレイ装置1hにおける反射部材8eの交差部Aの一部を拡大して示す斜視図であり、図35は図34の交差部Aの拡大平面図である。図36A~図36Cは図35に示す反射部材8eの交差部A側に配置される端部81の構造を示す図であり、図36Aは反射部材8eの端部81の平面図であり、図36Bは反射部材8eの端部81の側面図であり、図36Cは反射部材8eの端部81を図36Bの右側から見た正面図である。なお、本実施形態の反射部材8eの端部81の構成は、前述の各実施形態の反射部材8e~8hの全てに適用可能であるため、反射部材8eについて説明し、残余の反射部材8f~8hについては重複を避けて説明は省略する。
 複数(図12では16)の液晶パネル2が各画像表示面にて共通な一平面を成すようにマトリクス状に配置されたマルチディスプレイ装置1hにおいて、前記反射部材8eは各額縁5上に前述のように搭載され、複数の交差部Aを有する。各交差部Aでは、各反射部材8eの端部81が隙間なく接触した状態とするため、交差部Aにおける各画像表示面を含む共通な仮想一表面に垂直な中心軸線Lに関して軸対称または中心軸線Lを含む仮想一平面に関して面対称に、略三角錐状に形成される。
 図37~図42は本発明の第12の実施形態に係るマルチディスプレイ装置1mを示し、図37はマルチディスプレイ装置1mにおける反射部材50が隣接する2つの額縁5に設置された状態を示す一部の斜視図であり、図38は図37に示す反射部材50における反射面51および非反射面52の額縁5に対する傾斜角度を示す断面図であり、図39は本実施形態のマルチディスプレイ装置1mの表示状態を示す正面図の一部であり、額縁5に反射部材50が設けられているときの画面の表示状態を示す図である。また、図40は本実施形態の第1の変形例の反射部材50aを示す一部の拡大斜視図であり、図41は本実施形態の第2の変形例の反射部材50bを示す一部の拡大斜視図である。図42は第2の変形例の反射部材50bを用いたマルチディスプレイ装置1nの全体斜視図と、各部位における反射部材50bの設置態様を示す図である。
 図37および図38において、反射部材50を除くマルチディスプレイ装置1mの構成部材は、図28に示す例と同様であるので対応する部分には同一の参照符を付す。本実施形態の反射部材50は、非表示部としての額縁5を覆い、かつ、この額縁5に対して斜めに配される1個の平面状の反射面51を含む。そして、この反射部材50は、たとえばアクリル樹脂から成り、前記平面状の反射面51が形成される反射部53と、各液晶パネル2の互いに隣接する額縁5の各外周部16によって挟持される挟持部54とを有する。本実施形態の反射部53は、底角が鋭角と鈍角の三角形状の柱状体から成り、鋭角側の斜面が反射面51とされ、鈍角側の斜面が非反射面52とされる。反射面51に対して、前記と同様に、アルミニウム合金等の金属薄膜をたとえば蒸着によって形成し、この金属薄膜を白鏡面仕上げ、鏡加工、メッキ処理などの各種の処理を行うことによって鏡面に加工されて形成される。本実施形態では、挟持部54は反射部53とともに樹脂の一体成型によって形成されている。
 本実施形態において、反射面51の額縁5における平板状部分15に対する傾斜角度αは、45°<α<90°、非反射面52の平板状部分15に対する傾斜角度βは、45°<α≦90°でかつα<βになるよう設定される。これによって、反射部24の底部の幅寸法を隣接する額縁5の両平板状部分15の両端部間寸法に整合するよう設定すれば、平面視において隣接する額縁5が反射面51によって完全に覆われることになる。そして、図37に示すように、反射面51の傾斜立ち上がり基部51a側の液晶パネル2における反射対象領域32から矢符A1で示すように放射される光を、反射面51によって矢符A2で示すように反射するため、額縁5は正面から表示画面を視認する看者には認識されず、実質的に額縁5を隠蔽し、マルチディスプレイ装置1全体としての表示画像の額縁5による表示品位の低下を防止することができる。
 図39は、図37および図38に示すように額縁5に反射部材50が設けられているときの画面の表示状態を平面的に示している。前記反射対象領域32からの放射光が平面状の反射面51の全面から反射されるので、この反射光画像には、反射対象領域32からの放射光画像以外の筋などが視認されない。
 図40は、本実施形態の第1の変形例の反射部材50aを示す一部の拡大斜視図である。この例では、反射部53が平板状部材から成り、この平板状の反射部53が挟持部54に対して所定の傾斜角度となるよう一体に固定されている。そして、反射部53の挟持部54による固定部とは反対側の傾斜面が反射面51とされている。
 また、図41は、第2の変形例の反射部材50bを示す一部の拡大斜視図である。この例では、反射部53が第1の変形例と同様に平板状部材から成るが、反射部53は断面形状が直状(I字状)の挟持部55に対して、該挟持部55の上端に反射部材50bの長手方向に沿って固着された支持軸56の軸線56a回りに回動可能に連結され、反射面51の前記額縁5に対する傾斜角度α(図38参照)が調整可能とされている。そして、挟持部55がI字状に形成されることによって、マルチディスプレイを設置した後から、各液晶パネル2の互いに隣接する額縁5の各外周部16の間に挿入し、取付けることができるとともに、額縁5からの反射部材50bの突出高さを調整することができる。反射部53の下面には、前記支持軸56に同心的に嵌合する断面扇形(扇角が180°以上)の開環状の嵌合部材57が固着されている。嵌合部材57の内径は、支持軸56の外径よりやや小とされ、嵌合部材57は支持軸56に対してフリクションを持って嵌合されている。したがって、反射部材50bは、嵌合部材57の支持軸56に対する嵌合によって、支持軸56の軸線56a回りに回動可能に支持されるとともに、任意の回動位置に保持され、反射面51の傾斜角度αの任意設定が可能とされている。
 図42は、第2の変形例の反射部材50bを用いたマルチディスプレイ装置1nの模式的全体斜視図と、各部位における反射部材50bの設置態様を側面して示す模式図である。このマルチディスプレイ装置100aは、5×5(=25)枚の液晶パネル2をマトリックス状に並べて構成されている。マルチディスプレイ装置1nの周縁部分には、額縁(図示せず)のみで反射部材50bは設けられていない。そして、隣接する各額縁5間には反射部材50bが設けられるが、縦方向(上下方向)には、縦方向全長に亘り連続する反射部材50bが各1本ずつ計4本設けられ、横方向(左右方向)には、隣接する液晶パネル2毎に反射部材50bが計20本設けられている。左右方向に並ぶ縦向きの4本の反射部材50b(1)~50b(4)のうち、左右両端の反射部材50b(1),50b(4)は、反射面51が互いに向き合うとともに、反射面51の傾斜角度が大きく設定され、かつ、額縁5からの突出位置が高くなるよう挟持部55が隣接する額縁5間に挟持されている。また、中間部の反射部材50b(2),50b(3)は、反射面51が互いに向き合うとともに、反射部材50b(1),50b(4)より反射面51の傾斜角度が小さく設定され、かつ、額縁5からの突出位置が低くなるよう挟持部55が隣接する額縁5間に挟持されている。さらに、上下方向に並ぶ横向きの反射部材50b(5)~50b(8)は、いずれも反射面51が下方に向けられ、上端の反射部材50b(5)から下端の反射部材50b(8)にかけて、反射面51の傾斜角度が徐々に小さくなるよう設定され、かつ、額縁5からの突出位置が徐々に低くなるよう挟持部55が隣接する額縁5間に挟持されている。
 なお、横向きの反射部材50b(5)~50b(8)においては、各列の横方向に並ぶ各5本の反射部材50bは、それぞれ同様の設置態様とされる。
 図42に示すような大画面のマルチディスプレイ装置1nの場合、看者はマルチディスプレイ装置1nの中央の少し離れた位置からやや見上げるように位置することが想定される。したがって、前記のような態様で各反射部材50bを設置することによって、反射部材50bによる表示画面からの反射光が看者の視点に集まりやすくなり、額縁5が露呈して表示品位が低下することを可及的に少なくすることができる。
 図43は、本発明の第13の実施形態に係るマルチディスプレイ装置1pにおける反射部材60が隣接する2つの額縁5に設置された状態を示す一部の斜視図である。また、図44は図43に示す反射部材60による液晶パネル2からの出射光の反射パターンを示す図である。図43において、反射部材60を除くマルチディスプレイ装置1pの構成部材は、図28に示す例と同様であるので対応する部分には同一の参照符を付す。本実施形態の反射部材60は、断面形状が三角形の柱状部材から成り、2つの斜面による反射面61,62を有する反射部63と、この反射部63に連なり、隣接する額縁5の各外周部16に挟持される挟持部64とを含む。前記反射面61は、粗面化処理部65を含む。図43の拡大部は、粗面化処理部65を誇張して示す拡大断面図である。粗面化処理部65は、反射面61の全面に亘り形成してもよいが、本実施形態では、額縁5から離れるに従って粗面化度合いが大きくなるよう形成されている。粗面化処理部65は、ショットブラスト、エッチング処理、その他の公知の処理法によって形成される。
 このような反射部材60が設けられたマルチディスプレイ装置1pにおいては、液晶パネル2の反射対象領域32から矢符A1で示すように放射される光は、反射部材60の反射面61によって反射される。このとき、反射面61には粗面化処理部65が形成されているから、この粗面化処理部65によって図43の矢符A2,A3、および図44の反射光で示すように乱反射する。この乱反射によって、反射映像をぼやかすことができる。本実施形態では、粗面化処理部65が、額縁5から離れるに従って粗面化度合いが大きくなるよう形成されているから、隣接する液晶パネル2からの反射映像が違和感なく視覚される。特に、反射部分で反転することにより、その部分が目立ち、見づらくなるような映像が多用される場合には、額縁5から離れるに従ってぼやけた映像を表示させることは、スムーズな表示に有効である。
 なお、本実施形態の粗面化処理部を、第8~第12の実施形態の反射部材8e~8h、50,50a,50bにも適用することは可能である。これによって、第8~第12の実施形態と第13の実施形態との複合した効果が得られる。また、第8~第11および第13の実施形態においても、看者の視点Bが最も集まりやすい位置を想定して反射方向を設定した反射部材を実装してマルチディスプレイ装置を構成することによって、それぞれの反射部材が表示画面からの光を反射し、額縁5が露呈して表示品位が低下することを可及的に少なくすることができる。また、図31~図33に示す実施形態を第12の実施形態あるいは第13の実施形態に適用することも可能である。
 図45は本発明の第14の実施形態に係るマルチディスプレイ装置1qを示す断面図であり、図46は図45に示すマルチディスプレイ装置1qの簡素化した斜視図であり、図47は図46の切断面線III-IIIから見た断面図である。なお、図46および図47は、理解を容易にするため、簡略化して示されている。なお、前述の各実施形態と対応する部分には同一の参照符を付す。
 本実施形態では、反射部材8iは、たとえばアクリル樹脂、あるいはアルミニウム製の2枚の長尺板状体24A,25Aを略V字状に一体化された反射部26から成り、各額縁5に沿って延び、かつ反射部26の頂部を挟んで隣接する2つの斜面に反射面6,7が形成されている。前記板状体24A,25Aの前記反射面6,7とは反対側の裏面に、反射部26の長手方向に沿った断面V字状の凹溝(以下、V溝と略記する)24a,25aが脆弱部として形成されている。このV溝24a,25aの形成部位が、各板状体24A,25Aが弾性的に屈曲し得る長手方向に沿った所定部位とされる。前記板状体24A,25Aの下端部24b,25bは斜めにカットされた形状とされ、この下端部24b,25bを、両面粘着テープ27,28を介して隣接する額縁5のそれぞれの平板状部分15の上面に接着することにより、反射部材8が額縁5に固定されている。各反射面6,7は、アルミニウム合金等の金属薄膜を前記反射部26の2つの斜面に対して、たとえば蒸着によって形成し、この金属薄膜を白鏡面仕上げ、鏡面加工、メッキ処理などの各種の処理を行うことによって鏡面に加工されて形成される。
 このような反射部材8iによって、各液晶パネル2を組立ててマルチディスプレイ装置1を構築した状態での表示画面に、非表示部である各額縁5が線状に露呈することを防止し、表示品位を向上することができる。また、反射部材8iは、反射面6,7を有する機械的部品によって実現され、前記従来技術のような電子部品あるいは光ファイバなどの光学部品を用いず、しかも、反射部材8iも単純な構造であるから、安価な製造コストで非表示部が露呈せず、また消費電力が少なく熱の蓄積を生じないマルチディスプレイ装置1qを実現することができる。
 また、反射部材8iは、隣接する各額縁5に沿って延びる2つの表面に反射面6,7が形成される断面形状が山形の反射部26から成るので、各額縁5の両側の表示画面の表示光を各反射面6,7によってそれぞれ反射し、各額縁5を介して隣接する各表示画面の表示を、外見上、実質的に連続した一連の画像として視認することができ、各額縁5が線状に露見されること防止することができる。したがって、マルチディスプレイ装置1を正面から見ると、上下、左右のそれぞれに額縁5の近辺の画像が反射面6,7によって反射され、その反射像が目に入るために、額縁線を目立たなくすることができる。特に、本実施形態では、反射部材8iの反射部26の断面がV字状に形成され、額縁5の線を隠蔽して目立たなくすることができる。図示の反射部材8iは、非表示部としての額縁5を隠蔽する幅を有するものであるが、本発明の他の実施形態では、額縁5を隠蔽しかつ額縁5よりも内側の液晶パネル2の有効表示領域の外縁まで覆う幅に形成されてもよい。
 図48は反射部材8iが隣接する2つの額縁5に跨るように設置された状態を示す一部の斜視図である。前述のマルチディスプレイ装置1qにおいて、前記反射部材8iは、図48に示すように、同一面上で隣接する2つの液晶パネル2の額縁5に前記両面粘着テープ27,28によって接着され設置される。反射部材8iの各反射面6,7は、表示画面の額縁5近傍の反射対象領域32から矢符A1で示すように放射される光を矢符A2で示すように反射するため、額縁5は正面から表示画面を視認する看者には認識されず、実質的に額縁5を隠蔽し、マルチディスプレイ装置1q全体としての表示画像の額縁5による表示品位の低下を防止することができる。
 図49は、マルチディスプレイ装置1qの液晶パネル2からの出射光の反射パターンを示す図である。前述のマルチディスプレイ装置q1は、第1の実施形態と同様に、反射部材8iが額縁5に設けられることによって、互いに隣接する各液晶パネル2間および各液晶パネル2の外周部に配置される各額縁5が認識されることを防ぎ、表示品位の高い画像を実現することができる。また、図49に示すように、隣接する各液晶パネルの前記反射対象領域32からの出射光は反射面6,7(図49では反射面6のみを示している)によって反射され、この反射光を反射対象領域32の光画像として看者によって視認される。
 なお、額縁5上においては、反転された映像、すなわちマルチディスプレイ装置1に表示される映像に対して、反射部26の長手方向が上下になるように取付けた場合は左右反転像、反射部26の長手方向が左右になるように取付けた場合は上下反転像が表示される。各液晶パネル2の大形画面化および狭額縁化によって、額縁5のサイズは、各液晶パネル2の画面全体のサイズに比較して非常に微細な範囲であるため、反転されていても目立たない。また、文字などの細かい表示の場合、額縁線上にかからないよう、すなわち額縁5が反射面6,7に移り込まないように配置することによって、反転表示を防止することが可能である。
 図50は本実施形態に係るマルチディスプレイ装置1qにおいて液晶パネル2を保持するシャーシ3、筐体4および額縁5などが熱膨張した状態を示す断面図である。図45に示すように、隣接する液晶パネル2は、マルチスクリーンを組み立てる際には、熱膨張を考慮して隙間Dをあけて配置される。そして、反射部材8iは、前述のとおり両面粘着テープ27,28によって、隣接する額縁5の平板状部分15に跨るように接着され、一体に固定される。この状態で各液晶パネル2が駆動すると、各液晶パネル2は熱を持ち、面方向(図50に示す矢符B,C参照)に膨張する。この結果、前記隙間Dが小さくなる。この熱膨張は、反射部材8iに対してその板状体24A,25Aを互いに接近させようとする力として作用する。本実施形態の反射部材8iにおいては、板状体24A,25Aに前記V溝24a,25aが形成され、V溝24a,25aの底部が薄肉化による脆弱部とされているから、熱膨張力によって、各板状体24A,25AのV溝24a,25aより先側部分が互いに接近するよう前記薄肉化部分で屈曲する。これによって、反射部材8iが前記熱膨張分を吸収し、液晶パネル2にひずみを生じさせることなく額縁5に一体固定化された状態に維持される。この場合、反射面6,7がフラットな状態から、屈折した状態に変化し、反射対象領域32からの出射光の反射状態に多少の変化を生じるが、前記初期の効果はほぼ維持される。
 図51Aおよび図51Bは本実施形態に係る反射部材8iを隣接する液晶パネル2が互いにフラットでない接続状態で構成されるマルチディスプレイ装置1qa,1qbに適用した場合の断面図を示す。図51Aは隣接する液晶パネル2の接続部が谷形となるマルチディスプレイ装置1qaの例を示し、図51Bは隣接する液晶パネル2の接続部が山形となるマルチディスプレイ装置1qbの例を示している。なお、前述の各実施形態と対応する部分には同一の参照符を付す。図51Aに示す例では、隣接する液晶パネル2の成す角度αが180°より小さく、図51Bに示す例では、隣接する液晶パネル2の成す角度βが180°より大きいことを示している。これらの例においても、隣接する額縁5に跨るように、かつ、両額縁5とその間の隙間を隠蔽するように、下端部24b,25bを、両面粘着テープ27,28を介して隣接する額縁5のそれぞれの平板状部分15の上面に接着することにより反射部材8iが設置される。この場合、隣接する額縁5間の間隔に応じて、V溝24a,25aの形成部位において、V溝24a,25aより先側部分を内向き、あるいは外向きに屈曲させて、前記隠蔽が完全に成されるよう調整される。そして、液晶パネル2の駆動に伴う温度上昇によって液晶パネル2を保持するシャーシ3、筐体4および額縁5などが熱膨張した場合には、前記と同様に板状体24A,25Aが前記V溝24a,25aにおいて屈曲する。これによって、反射部材8iが、前記熱膨張分を吸収し、液晶パネル2にひずみを生じることなく、額縁5に一体固定化された状態に維持される。
 図52は、本発明の第15の実施形態に係るマルチディスプレイ装置1rを示している。また、図53は、本発明の第16の実施形態に係るマルチディスプレイ装置1sを示している。なお、前述の各実施形態と対応する部分には同一の参照符を付す。これら実施形態では、隣接する液晶パネル2が互いにフラットでない接続状態で構成されるマルチディスプレイ装置1r,1sにおいて、それぞれの接続部分の形態に応じた反射部材150,160が用いられる。
 図52に示すマルチディスプレイ装置1rは、図51Aの例と同様に、隣接する液晶パネル2の成す角度αが180°より小さく、隣接する液晶パネル2の接続部が谷形を成す場合である。この実施形態の反射部材150は、非表示部としての額縁5から突出する側に2つの反射面151,152が形成される三角柱状の長尺材から成る反射部153と、該反射部153に連なり、前記各液晶パネル2の互いに隣接する各側部の一方に止着される脚部154とを有する。前記反射部153は、各額縁5の各液晶パネル2の一辺を成す部分に全長にわたって延びるアクリル樹脂などの成型材による棒状体から成る。反射部153における前記脚部154が連なる部分は、外側(前記反射部153の頂部153aとは反対側)に突出する屈曲面155とされている。この屈曲面155の屈曲角度は前記角度αにほぼ整合するよう形成され、これによって前記谷形の接続部に、反射部153が納まりよく正確に位置決めして配置することができる。反射部153と脚部154とは、図52に示すように、アクリル樹脂による一体の成型体から成るものでもよく、あるいは、屈曲面155から頂部153aに向って凹状に、かつ反射部153の長手方向に沿って形成された溝(図示を省略)に、脚部154を嵌め込むことによって接続されるものであってもよい。
 脚部154は断面がL字状の長尺材であり、反射部153の長さ全長にわたって延びていてもよく、また反射部153の長さの全長より短い部材が複数接続されていてもよい。また、脚部154は、反射部153と同様にアクリル樹脂から成ってもよく、あるいはポリ塩化ビニル、アルミニウム合金など、その他の素材から成ってもよい。脚部154における下端の横向片154aには、ビス挿入用の透孔154bが形成されている。この透孔154bにビス156を挿入し、一方の液晶パネル2を支持するシャーシ3のフランジ部21、および枠体12の第1周壁部23に螺着することによって、脚部154が当該フランジ部21および第1周壁部23に止着される。これによって、反射部材150は、隣接する液晶パネル2の一方の側部に固定される。このような固定による反射部材150の設置状態においては、隣接する額縁5の各平板状部分15が、前記反射部153の屈曲面に接触状態で対向する。そして、液晶パネル2の駆動に伴う温度上昇によって、液晶パネル2を保持するシャーシ3、筐体4および額縁5などが面方向に熱膨張しても、反射部材150は一方の液晶パネル2に固定され、他方には固定されていないから、この他方の液晶パネル2と反射部材150との相対変位が許容され、熱膨張分が吸収される。
 図53に示すマルチディスプレイ装置1sは、図51Bの例と同様に、隣接する液晶パネル2の各表示面の成す角度βが180°より大きく、隣接する液晶パネル2の接続部が山形を成す場合である。この実施形態の反射部材160は、非表示部としての額縁5から突出する側に2つの反射面161,162が形成される断面山形の柱状体から成る反射部163と、該反射部163に連なり、前記各液晶パネル2の互いに隣接する各側部の一方に止着される脚部164とを有する。この実施形態の反射部163も、各額縁5の各液晶パネル2の一辺を成す部分に全長にわたって延びる棒状体から成る。反射部163における前記脚部164が連なる部分は、内側(前記反射部163の頂部163aに向く側)に凹む屈曲面165とされている。この屈曲面165の屈曲角度は前記角度βにほぼ整合するよう形成される。反射部163と脚部164とは、前記例と同様にアクリル樹脂による一体の成型体から成るものでもよく、あるいは、屈曲面165から頂部163aに向って凹状に、かつ反射部163の長手方向に沿って形成された溝(図示を省略)に、脚部164を嵌め込むことによって接続されるものであってもよい。
 この実施形態においても、脚部164は断面がL字状の長尺材であり、反射部163の長さ全長にわたって延びていてもよく、また反射部163の長さの全長より短い部材が複数接続されていてもよい。また、脚部164は、反射部163と同様にアクリル樹脂からなってもよく、あるいはポリ塩化ビニル、アルミニウム合金など、その他の素材からなってもよい。脚部164における下端の横向片164aには、ビス挿入用の透孔164bが形成されている。この透孔164bにビス166を挿入し、一方の液晶パネル2を支持するシャーシ3のフランジ部21、および枠体12の第1周壁部23に螺合することによって、脚部164が当該フランジ部21および第1周壁部23に止着される。これによって、これによって前記山形の接続部に、反射部163が納まりよく配置される。反射部材160は、隣接する液晶パネル2の一方の側部に固定される。このような固定による反射部材160の設置状態においては、隣接する額縁5の各平板状部分15が、前記反射部163の屈曲面に接触状態で対向する。そして、液晶パネル2の駆動に伴う温度上昇によって、液晶パネル2を保持するシャーシ3、筐体4および額縁5などが面方向に熱膨張しても、反射部材160は一方の液晶パネル2に固定され、他方には固定されていないから、この他方の液晶パネル2と反射部材160との相対変位が許容され、熱膨張分が吸収される。図53では、隣接する額縁5の両外周部16が、脚部164の両面に当接した状態を示しているが、液晶パネル2を保持するシャーシ3、筐体4および額縁5などの熱膨張を考慮して、反射部材160の設置時には、反射部材160が固定されない側の外周部16と脚部164とは隙間を設けておくことが望ましい。
 図54は、本発明の第17の実施形態に係るマルチディスプレイ装置1tを示す断面図であり、図55は本実施形態に適用される反射部材170を模式的に示す斜視図である。なお、前述の各実施形態と対応する部分には同一の参照符を付す。この実施形態のマルチディスプレイ装置1tに適用される反射部材170は、非表示部としての額縁5から突出する側に2つの反射面171,172が形成される断面山形の柱状体から成る反射部173と、該反射部173に連なり、前記各液晶パネル2の互いに隣接する各側部間に弾性的圧縮状態で挟持される弾性体製の挟持部174とを有する。前記反射部173は、各額縁5の各液晶パネル2の一辺を成す部分に全長にわたって延びるアクリル樹脂などの成型体による断面三角形の棒状体から成る。挟持部174は、金属製のばね性部材から成り、反射部173の下面173aから下向き(図45においては背面側Z2)に延びるように設けられている。具体的には、挟持部174は、反射部173の成型時にインサート成型によって、上端部側が下面173aより反射部173内に埋設されるよう、反射部173に一体に形成されている。挟持部174は、反射部173の長さ全長にわたって延びていてもよく、また反射部173の長さの全長より短い部材が複数接続されていてもよい。
 図54および図55に示す挟持部174は、2枚のばね性を有する金属板175,176を重ね合わせ、両者を一体に固着して構成されている。各金属板175,176は、途中の同じ位置に反射部173の長手方向に平行に連なる山部175a,176aが湾曲形成されており、これらの湾曲部としての山部175a,176aは、その頂部が互いに離反方向に向くように形成されている。このように形成された挟持部174は、両山部175a,176aの頂部を結ぶ方向に圧縮弾性を保有する。本実施形態の反射部材170は、隣接する液晶パネル2間に設置する際、隣接する額縁5の両外周部16間に、挟持部174をその両山部175a,176aが圧縮変形を伴うよう圧入する。したがって、両山部175a,176aの弾性復元力によって、挟持部174が隣接する額縁5の両外周部16間にしっかりと挟持され、反射部材170は所定部位に安定した状態で設置される。この場合、隣接する額縁5の両外周部16間の隙間には多少のばらつきが生じることは不可避であるが、このような圧縮弾性を有する挟持部174によって、ばらつきへの対応が好適になされる。そして、液晶パネル2の駆動に伴う温度上昇によって、液晶パネル2を保持するシャーシ3、筐体4および額縁5などが面方向に熱膨張しても、両山部175a,176aの前記圧縮弾性によってこの熱膨張が吸収され、液晶パネル2にひずみなどを生じるおそれがない。
 図56は、本実施形態に適用される反射部材170の変形例170aを模式的に示す斜視図である。この例の反射部材170aにおいては、挟持部174が、1枚の金属板177から成り、その上端部側が前記と同様に反射部173内に埋設されるよう、反射部173に一体に形成されている。なお、図55の例と対応する部分には同一の参照符を付す。金属板177の途中には、金属板177の延びる方向に沿った各2本の平行な切り込み部177aの対が、金属板177の板面に方形を成すよう4箇所に設けられている。そして、対角位置にある切り込み部177aの各2対を表裏より同方向に押出すことによって、金属板177の表裏にそれぞれ2個ずつ突出する4個の凸曲片部177bが形成されている。これら湾曲部としての各凸曲片部177bは、図55の例と同様に金属板177の表裏方向に圧縮弾性を保有するので、この圧縮弾性によって、図54に示すよう隣接する額縁5の外周部16間に挟持部174を同様にしっかりと挟持させることができる。したがって、本変形例の反射部材170aを隣接する額縁5に設置する場合における、前記ばらつき対応機能や、熱膨張吸収機能も同様に発揮される。
 図57は、本実施形態に適用される反射部材170の他の変形例170bを模式的に示す斜視図である。この例の反射部材170bにおいては、挟持部174が、1枚の金属板178から成り、その上端部側が前記と同様に反射部173内に埋設されるよう、反射部173に一体に形成されている。なお、図55の例と対応する部分には同一の参照符を付す。金属板178には、その下端部側に、反射部173の長手方向に沿って凹凸が繰り返す波型部分178aが形成されている。この湾曲部としての波型部分178aは、図55および図56に示す例と同様に金属板178の表裏方向に圧縮弾性を保有するので、この圧縮弾性によって、図54に示すよう隣接する額縁5の外周部16間に挟持部174を同様に挟持させることができる。したがって、本変形例の反射部材170bを隣接する額縁5に設置する場合における、金属板178の表裏方向への圧縮弾性によって、前記ばらつき対応機能や、熱膨張吸収機能も同様に発揮される。
 なお、前記各実施形態における反射部材の、各反射面の傾斜角度はマルチディスプレイ装置の要求仕様に基づき適宜設定される。また、第15~および第17の実施形態における各反射面も、第14の実施形態において図48および図49を参照して説明したと同様の機能を奏することは言うまでもない。また、第17の実施形態において、反射部173の下面173aと、隣接する額縁5の平板状部分15とが対向する部分において、一方には両面粘着テープを介在させて相互に接着し手固定し、他方にはスペーサ部材を介在させ、この部分での相互の変位を許容するように構成してもよい。
 図58は本発明の第18の実施形態に係るマルチディスプレイ装置1uを示す断面図である。なお、本実施形態は、前述の図45~図50、図51Aおよび図51Bに示される実施形態に類似し、対応する部分には、同一の参照符を付す。本実施形態のマルチディスプレイ装置1uは、反射部材180が用いられる。この反射部材180は、非表示部としての額縁5から突出する側に2つの反射面6,7が形成される断面が逆V字状の長尺材から成る反射部26を有し、この反射部26が脚部としても用いられる。
 前記反射部26は、各額縁5の各液晶パネル2の一辺を成す部分に全長にわたって延びる一対の板状体24A,25Aから成る。各板状体24A,25Aは、一体的に形成されてもよく、別部材を接着、溶接またはビス止めなどによって連結した構成であってもよい。各板状体24A,25Aの下端部24b,25bの下面24b1,25b1は、接着剤によって各額縁5の平板状部分15に直接、接着されて固定される。前記板状体24A,25Aは、アクリル樹脂から成ってもよく、あるいはポリ塩化ビニル、アルミニウム合金など、その他の素材から成ってもよい。
 このように反射部材180は、隣接する額縁5の各平板状部分15に接着によって固定されるので、反射部材180を額縁5に容易に取付けることができる。また、反射部材180は、液晶パネル2の駆動に伴う温度上昇によって、液晶パネル2を保持するシャーシ3、筐体4および額縁5などが面方向に熱膨張しても、各板状体24A,25Aの弾性変形によって、熱膨張などによる液晶パネル2と反射部材180との相対変位を許容することができる。
 図59は本発明の第19の実施形態に係るマルチディスプレイ装置1vを示す断面図である。なお、本実施形態は、前述の図45~図50、図51A、図51Bおよび図58に示される実施形態に類似し、対応する部分には、同一の参照符を付す。本実施形態のマルチディスプレイ装置1vでは、前述の図58に示す実施形態の反射部材180に代えて、各板状体24A,25Aに下端部24b,25bに、断面において相互に近接する方向に延びる接合部分24b2,25b2が一体的に形成された反射部材190が用いられる。各接合部分24b2,25b2の各下面24b3,25b3は、各額縁5の平板状部分15に直接、接着され、より大きな接合強度で固定することができる。これによって、液晶パネル2を保持するシャーシ3、筐体4および額縁5などが面方向に熱膨張しても、各板状体24A,25Aの弾性変形によって、熱膨張などによる液晶パネル2と反射部材190との相対変位を許容することができ、より大きな相対変位を許容することが可能となる。
 このように図58および図59に示す各実施形態においても、前述の実施形態と同様に、平面状に並んで配置される複数の液晶パネル2の各非表示部に、表示領域からの出射光を反射する反射面6,7を有する反射部材180,190が設けられるので、各液晶パネル2を組立ててマルチスクリーンを構築した状態での表示画面に、非表示部が線状に露呈することを防止し、表示品位を向上することができる。しかも、前記反射部材180,190は、各板状体24A,25Aが弾性変形可能であるので、隣接する液晶パネル2の側部である各額縁5間の隙間にばらつきがあったり、液晶パネル2を保持するシャーシ3、筐体4および額縁5などが熱膨張した場合であっても、各板状体24A,25Aの弾性変形によってこれを吸収し、液晶パネル2にひずみが生じることなく、安定した設置状態を維持することができる。
 図60は、本発明の第20の実施形態に係るマルチディスプレイ装置1wの構成を示す正面図である。図61は、図60の切断面線II-IIから見た断面図である。
 マルチディスプレイ装置1wは、画像情報に応じた画像を表示可能な表示パネル1020と、表示パネル1020の周縁領域を覆う、額縁であるベゼル1021とを備える複数の画像表示装置1010を、縦方向および横方向に平面的に並べて構築される。マルチディスプレイ装置1wは、各画像表示装置1010に対し、1つの画像を表示パネル1020の配置に応じて分割した分割画像の画像情報をそれぞれ与えることにより、複数の表示パネル1020により構成される大型の画面に、前記1つの画像を表示させることができる。
 本実施形態に係るマルチディスプレイ装置1wは、図1に示すように、25台の画像表示装置1010を、縦横5×5のマトリクス状に並べて構築されている。他の実施形態では、たとえば16台の画像表示装置1010を、縦横4×4のマトリクス状に並べて構築してもよい。
 また、マルチディスプレイ装置1wを構成する画像表示装置1010としては、非発光型の液晶パネルを表示パネル1020として備える液晶表示装置、または自発光型のプラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel)を表示パネル1020として備えるプラズマディスプレイ装置などによって実現される。
 以下、各画像表示装置1010において、図61に示すように、表示パネル1020の厚み方向一方側の表面である表示面1020aのうち、ベゼル1021に覆われずに、外部に露出している領域を、「表示領域」と称し、参照符V1を付して示す。すなわち、この表示領域V1に、前記分割画像が表示される。
 また、マルチディスプレイ装置1wにおいて、各表示領域V1によって挟まれる領域、すなわち、マルチディスプレイ装置1wをその正面側(図61における左側)から見たとき、各画像表示装置1010のベゼル1021が配置され、画像を表示することができない領域を、「非表示領域」と称し、参照符V2を付して示す。
 本実施形態に係るマルチディスプレイ装置1wは、非表示領域V2の存在に起因して大型の画面に形成されてしまう格子状の線L(図64A参照)を可及的に目立たなくさせるために、非表示領域V2に配置される一対のベゼル1021をマルチディスプレイ装置1wの正面側から被覆するように、額縁被覆部材1030が設置されて構成される。
 以下、本実施形態に係る額縁被覆部材1030の構成について詳細に説明する。図62は、図61における1つの額縁被覆部材1030付近を拡大して示す断面図である。なお図62では、額縁被覆部材1030を除く残余の構成については仮想線で示している。
 額縁被覆部材1030は、長尺に形成され、その長手方向Yに垂直な仮想一平面で切断したときの断面の形状が三角形の柱状部材である。額縁被覆部材1030は、その長手方向Yに沿って延びる3つの平坦な外周面のうち、1つの外周面がベゼル1021に臨んで配置される設置面1041を成し、残余の外周面が傾斜面1042,1043を成している。
 ここで、図62に示すように、額縁被覆部材1030において、設置面1041に平行な方向であって、長手方向Yに垂直な方向を幅方向Xとし、長手方向Yおよび幅方向Xのいずれにも垂直な方向を高さ方向Zとする。
 また、額縁被覆部材1030において、設置面1041と一方の傾斜面1042との成す角度を第1傾斜角θ1とし、設置面1041と他方の傾斜面1043との成す角度を第2傾斜角θ2とし、傾斜面1042,1043どうしの成す角度を頂角θ3(ただし、θ3=180°-θ1-θ2)とする。
 また、額縁被覆部材1030において、高さ方向Zの寸法を高さ寸法hとする。さらに、各ベゼル1021における厚み方向の寸法を厚み寸法tとし、一対のベゼル1021における幅方向の寸法(すなわち、隣接する表示領域V1間の距離に相当)を幅寸法wとする。
 本実施形態に係る額縁被覆部材1030は、平坦な傾斜面1042,1043の表面全体に亘って、高い反射率で光を反射する光反射面を形成することによって構成されている。すなわち、本実施形態に係る額縁被覆部材1030は、後述するように、表示領域V1からの出射光を反射するように構成されている。このような光反射面は、たとえばアルミニウムなどの金属薄膜を真空蒸着することによって形成される。
 額縁被覆部材1030は、その長手方向Yと、表示領域V1間に配置される一対のベゼル1021の延びる方向とが一致し、設置面1041が一対のベゼル1021に臨むように設置される。すなわち、額縁被覆部材1030は、各傾斜面1042,1043が、その一対のベゼル1021に隣接する各表示領域V1にそれぞれ臨むように設置される。
 図63は、1つの額縁被覆部材1030付近を拡大して示す斜視図である。図63に示すように、マルチディスプレイ装置1wを稼動させることにより各表示領域V1に画像が表示されると、一対のベゼル1021に近接する一方の縁領域V11から表示画像に応じて出射される出射光のうち、一部の出射光A1が、その縁領域V11に臨む傾斜面1042にそれぞれ入射する。傾斜面1042に入射した出射光A1は、傾斜面1042に形成された光反射面で鏡面反射(正反射)することにより進行方向が変えられ、反射光A2として、マルチディスプレイ装置1wの正面側へ放射される。他方の縁領域V11から傾斜面43に入射した出射光A1についても同様に振舞う。
 図64Aおよび図64Bは、マルチディスプレイ装置に画像を表示させた状態を正面から見た図を示し、図64Aは、額縁被覆部材1030が設置されていない状態を示し、図64Bは、額縁被覆部材1030を設置した状態を示している。
 本実施形態に係る額縁被覆部材1030が設置されていない従来のマルチディスプレイ装置では、図64Aに示すように、非表示領域V2に配置される一対のベゼル1021が、大型の画面において格子状の線Lとして視認されてしまい、マルチディスプレイ装置に表示される画像の品位が低下してしまう。
 これに対し、本実施形態に係るマルチディスプレイ装置1wは、非表示領域V2に配置される一対のベゼル1021上に額縁被覆部材1030が設置されているので、表示画像に応じた光を、非表示領域V2から前方へ出射させることができる。
 これにより、正面からマルチディスプレイ装置1wの表示画面を視聴する看者の目に、非表示領域V2からも表示画像に応じた光を到達させることができるので、図64Bに示すように、ベゼル1021を可及的に目立たなくさせることができる。したがって、各表示領域V1に表示される画像の一体感が増し、マルチディスプレイ装置1wに表示される画像の品位の低下を防止することができる。
 図65は、マルチディスプレイ装置1wの公共の場所への設置状態を示す側面図である。図65に示すように、本実施形態に係るマルチディスプレイ装置1wは、その縦方向(図65における上下方向)における一対のベゼル1021の各位置に応じて、高さ寸法hの異なる額縁被覆部材1030がそれぞれ設置されている。
 具体的には、最上段の一対のベゼル1021aに、高さ寸法h1の額縁被覆部材1030aが設置され、上から2段目の一対のベゼル1021bに、高さ寸法h2の額縁被覆部材1030bが設置され、上から3段目の一対のベゼル1021cに、高さ寸法h3の額縁被覆部材1030cが設置され、上から4段目の一対のベゼル1021dに、高さ寸法h4の額縁被覆部材1030dが設置されている。
 なお、本実施形態では、各額縁被覆部材1030a~1030dの幅方向Xの寸法はいずれも、設置対象の一対のベゼル1021a~1021dの幅寸法wに一致しているものとする。また、各額縁被覆部材1030a~1030dはいずれも、第1傾斜角θ1と第2傾斜角θ2とが等しくなるように形成されているものとする。
 各額縁被覆部材1030a~1030dの高さ寸法h1~h4は、マルチディスプレイ装置1wの設置環境および各画像表示装置1010のサイズに基づいて、予め定める視聴位置Pから看者がマルチディスプレイ装置1wの画面を見たときに、すべての表示領域V1が額縁被覆部材1030の陰に隠れることのないように決定される。
 具体的には、各額縁被覆部材1030a~1030dの高さ寸法h1~h4は、看者の視線1002の高さH1、マルチディスプレイ装置1wの床面Fからの設置高さH2、マルチディスプレイ装置1wを構成する画像表示装置1010の縦方向寸法H3、および、マルチディスプレイ装置1wの設置位置Qから予め定める視聴位置Pまでの距離D1に基づいて決定される。なお、設置位置Qから視聴位置Pまでの距離D1は、たとえば所定の通路を歩行する人を視聴対象者として設置するときには、その所定の通路までの距離によって定められる。
 一実施例では、子供から大人までを想定して看者の視線1002の高さH1を1200mm~1500mmと設定し、マルチディスプレイ装置1wが、縦方向寸法H3が777mmの画像表示装置1010で構成され、かつ設置高さH2が200mmの位置に設置されているものとし、さらに、設置位置Qから視聴位置Pまでの距離D1が2000mmと定められ、ベゼル1021a~1021dの厚み寸法tを2mmとし、一対のベゼル1021a~1021dの幅寸法wを30mmとするとき、各額縁被覆部材1030a~1030dの高さ寸法h1~h4はそれぞれ、h1=13mm,h2=20mm,h3=26mm,h4=28mmに決定される。
 なお、この実施例では、最上段および上から2段目の額縁被覆部材1030a,1030bにおいて、上方に臨む傾斜面1042で正反射した反射光A2を、視聴位置Pにおける看者に導くことができない。このような傾斜面1042については、乱反射面を形成しておくのが好ましい。
 上記のように本実施形態によれば、マルチディスプレイ装置1wの設置環境を考慮して、額縁被覆部材1030a~1030dが設置される一対のベゼル1021の縦方向位置に応じて、各額縁被覆部材1030a~1030dの高さ寸法h1~h4をそれぞれ適切な値に決定しているので、予め定められた視聴位置における看者がマルチディスプレイ装置1wの画面を見たとき、表示領域V1が額縁被覆部材1030a~1030dの陰に隠れてしまうという不具合を防止することができる。
 また、縦方向位置に応じて高さ寸法h1~h4をそれぞれ適切な値に決定することにより、額縁被覆部材1030の高さ寸法を縦方向位置に依らずに一律に低減する場合と比較して、額縁被覆部材1030の各傾斜面1042,1043に入射する出射光A1の光量を多くすることができる。すなわち、額縁被覆部材1030によるベゼル1021を目立たなくさせる効果を向上させることができる。
 他の実施形態では、マルチディスプレイ装置1wの縦方向だけでなく、マルチディスプレイ装置1wの横方向(図65における紙面に垂直な方向)についても、一対のベゼル1021の横方向位置に応じて、高さ寸法hをそれぞれ適切な値に決定した額縁被覆部材1030を設置してもよい。これにより、表示領域V1が額縁被覆部材1030の陰に隠れてしまうという不具合を確実に防止することができる。
 また他の実施形態では、額縁被覆部材1030が、第1傾斜角θ1と第2傾斜角θ2とが異なるように形成されていてもよい。たとえば上記実施例において、最上段の額縁被覆部材1030aを、高さ寸法h1=25mm、第1傾斜角θ1=41.91°、第2傾斜角θ2=87.36°となるように形成し、さらに、上から2段目の額縁被覆部材1030bを、高さ寸法h2=30mm、第1傾斜角θ1=53.13°、第2傾斜角θ2=75.96°となるように形成してもよい。なお、傾斜面1042は、上方に臨む面であるものとし、傾斜面1043は、下方に臨む面であるものとする。
 このような形状の額縁被覆部材1030a,1030bを設置することにより、反射光A2を正反射で視聴位置Pにおける看者に導くことができるようになるため、傾斜面1042に乱反射面を形成する必要がなくなる。また、表示領域V1からの出射光A1の額縁被覆部材1030における受光量を最大限確保しつつ、表示領域V1が額縁被覆部材1030の陰に隠れてしまうという不具合を確実に防止することができる。
 図66は、本発明の第21の実施形態に係る額縁被覆部材1130を拡大して示す断面図である。本実施形態に係る額縁被覆部材1130は、上記実施形態に係る額縁被覆部材1030に類似し、同一の構成については同一の参照符を付して説明を省略する。
 本実施形態に係る額縁被覆部材1130は、その長手方向Yに垂直な仮想一平面で切断したときの断面の形状が台形の柱状部材である。額縁被覆部材1130は、その長手方向Yに沿って延びる4つの平坦な外周面のうち、1つの外周面がベゼル1021に臨んで配置される設置面1041を成し、設置面1041に隣接する2つの外周面が傾斜面1042,1043を成し、各傾斜面1042,1043に隣接し、設置面1041に平行な外周面が上面1044を成す。
 本実施形態に係る額縁被覆部材1130は、平坦な傾斜面1042,1043の表面全体に亘って、高い反射率で光を正反射する光反射面を形成し、上面1044の表面全体に亘って、乱反射面を形成することによって構成されている。
 本実施形態では、前記のような形状に額縁被覆部材1130が形成されているので、額縁被覆部材1130の高さ寸法hを低減することができ、また、表示領域V1からの出射光A1が傾斜面1042,1043で反射するときの反射角度を容易に最適化することができる。また、上面1044には乱反射面が形成されているので、マルチディスプレイ装置1wの周辺の照明や人間などの映り込みを防止することができる。
 図67は、本発明の第22の実施形態に係る額縁被覆部材1230を拡大して示す断面図である。本実施形態に係る額縁被覆部材1230は、上記実施形態に係る額縁被覆部材1030に類似し、同一の構成については同一の参照符を付して説明を省略する。
 本実施形態に係る額縁被覆部材1230は、傾斜面1042,1043が、外方に向かって凸の湾曲面を成すように形成されている。このように傾斜面1042,1043を湾曲面とすることにより、表示領域V1からの出射光A1が傾斜面1042,1043で反射するときの反射角度を容易に最適化することができる。他の実施形態では、傾斜面1042,1043が、中心に向かって窪む凹状の湾曲面を成すように形成されてもよい。
 これらの額縁被覆部材1030,1130,1230は、1つのマルチディスプレイ装置1wにおいて、適宜組み合わせて設置することができる。
 図68は、本発明の第23の実施形態に係る額縁被覆部材1330の設置状態を拡大して示す側面図である。本実施形態に係る額縁被覆部材1330は、上記実施形態に係る額縁被覆部材1030に類似し、同一の構成については同一の参照符を付して説明を省略する。
 本実施形態に係る額縁被覆部材1330は、設置面1041における幅方向Xの中心を含み、設置面1041に垂直な仮想一平面に関して、非対称に形成されている。より詳細には、マルチディスプレイ装置1において縦方向位置の異なる一対のベゼル1021f,1021gに対し、傾斜面1042,1043の上下を反転させるだけで設置できるような形状に形成されている。
 本実施形態によれば、1つの形状の額縁被覆部材1330を用いて、縦方向位置の異なる2段分の一対のベゼル1021f,1021gを被覆することができるので、製造すべき額縁被覆部材の種類を低減することができる。
 図69は、本発明の第24の実施形態に係るマルチディスプレイ装置1xにおける額縁被覆部材1030付近を拡大して示す断面図である。本実施形態に係るマルチディスプレイ装置1xは、隣接する画像表示装置1010間に僅かな隙間dを有するように、複数の画像表示装置1010が並べられて構築され、上記実施形態に係る額縁被覆部材1030を一対のベゼル1021上に設置するための部材であって、前記隙間dに挿入可能な差込部材1050を備えて構成される。
 差込部材1050は、大略的にL字状に形成された板状部材であり、額縁被覆部材1030に連結される連結部1051と、連結部1051に対し直角に屈曲し、隣接する画像表示装置1010間の隙間dに挿入される挿入部1052とを含む。
 連結部1051は、設置面1041を介して、ビスなどの締結具1061により額縁被覆部材1030に締結固定される。挿入部1052は、隣接する画像表示装置1010間の隙間dに挿入されたとき、隣接する一対のベゼル1021の各側面1211間に亘って突っ張った状態で保持されるように、板ばね構造1052aを備えている。また、隣接する画像表示装置1010間の隙間dから不用意に離脱してしまうことを防止するために、抜け止め構造1052bを備えている。
 本実施形態によれば、このような差込部材1050を備えているので、額縁被覆部材1030を一対のベゼル1021に対して容易に設置することができる。なお、差込部材1050は、額縁被覆部材1030に限らず、前記実施形態に係る額縁被覆部材1130,1230,1330を設置する際にも用いることができる。
 上記実施形態に係る額縁被覆部材1030,1130,1230,1330を一対のベゼル1021上に設置する際には、本実施形態のように、差込部材1050を用いるほか、接着シートなどで接着固定することにより行われてもよい。
 図70は、本発明の第25の実施形態に係る額縁被覆部材1430の設置状態を拡大して示す側面図である。本実施形態に係る額縁被覆部材1430は、上記実施形態に係る額縁被覆部材1030に類似し、同一の構成については同一の参照符を付して説明を省略する。
 本実施形態に係る額縁被覆部材1430は、長手方向Yに垂直な断面の形状が、3辺の長さがそれぞれ異なる三角形と成るように形成されている。より詳細には、長手方向Yに沿って延びる3つの平坦な外周面1441,1442,1443を有し、マルチディスプレイ装置1yにおいて縦方向位置の異なる一対のベゼル1021i,1021j,1021kに対し、それぞれ異なる外周面をベゼル1021に臨んで配置させるだけで設置できるような形状に形成されている。また、額縁被覆部材1430は、平坦な外周面1441,1442,1443の各表面全体に亘って、高い反射率で光を反射する光反射面を形成することによって構成されている。
 本実施形態によれば、1つの形状の額縁被覆部材1430を用いて、縦方向位置の異なる3段分の一対のベゼル1021i,1021j,1021kを被覆することができるので、製造すべき額縁被覆部材の種類をさらに低減することができる。このような額縁被覆部材1430をベゼル1021に設置する際には、接着シートによって接着固定してもよく、磁力を利用して設置してもよい。
 図71は、本発明の第26の実施形態に係るマルチディスプレイ装置1zにおける額縁被覆部材1530付近を拡大して示す断面図であり、額縁被覆部材1530を除く残余の構成については仮想線で示している。本実施形態に係る額縁被覆部材1530は、上記実施形態に係る額縁被覆部材1030に類似し、同一の構成については同一の参照符を付して説明を省略する。以下、額縁被覆部材1530の構成について詳細に説明する。
 額縁被覆部材1530は、長尺に形成される長尺部材であり、その長手方向Yと、表示領域V1間に配置される一対のベゼル1021の延びる方向とが一致するように、その一対のベゼル1021上に設置される。額縁被覆部材1530は、透光性を有する無色の棒状部材1070と、棒状部材1070に形成される光拡散部1071とを含んで構成される。
 棒状部材1070は、たとえばポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ABS(Acrylonitrile-Butadiene-Styrene)樹脂、ガラスなどの材料から成り、三角柱状、詳細には、長手方向Yに垂直な仮想一平面で切断したときの断面の形状が三角形となるように形成される。
 棒状部材1070は、長手方向Yに沿って延びる3つの平坦な外周面のうち、1つの外周面がベゼル1021に臨んで配置される設置面1541を成し、残余の外周面が傾斜面1542,1543を成している。
 額縁被覆部材1530は、棒状部材1070における設置面1541が一対のベゼル1021に臨むように設置され、これにより、設置状態では、各傾斜面1542,1543がそれぞれ、その一対のベゼル1021に隣接する各表示領域V1に臨むように配置される。
 光拡散部1071は、本実施形態では、棒状部材1070における各傾斜面1542,1543の表面全体に亘って形成される。光拡散部1071は、光拡散部1071へ入射する光の一部を、拡散を生じて反射させるとともに、光拡散部1071へ入射する光の一部を、拡散を生じて透過させる機能を有する。
 このような光拡散部1071は、たとえば、無色透明なバインダ樹脂に、アクリル樹脂などから成る無色透明な球状ポリマー粒子(拡散ビーズ)を分散させたものを、棒状部材1070における各傾斜面1542,1543に層状に塗布することによって形成することができる。また、他の方法として、棒状部材1070における各傾斜面1542,1543にブラスト加工を施すことによって形成してもよい。さらに他の方法としては、棒状部材1070の成型時に、各傾斜面1542,1543に相当する表面に微細な凹凸を賦形することによって形成してもよい。
 本実施形態に係る額縁被覆部材1530には、さらに、棒状部材1070の内部を通って設置面1541に入射する光を高い反射率で反射するように、設置面1541の表面全体に亘って光反射面が形成されている。このような光反射面は、光の反射性に優れた白色を呈するPETなどの合成樹脂製シートを、設置面1541に貼着することによって、容易に形成することができる。
 また、他の方法としては、アルミニウム、銀などを材料とする金属膜が形成された反射シートを、設置面1541に貼着することによって形成してもよく、アルミニウムなどの金属薄膜を真空蒸着することによって形成してもよい。さらに他の方法としては、光の反射性に優れた白色を呈する塗料を、設置面1541に塗装することによって形成してもよい。
 額縁被覆部材1530の設置は、たとえば接着シートなどを用いて、設置面1541をベゼル1021の表面に接着固定することにより行われる。また、他の方法として、図69に示すような差込部材1050を用いて設置してもよい。
 本実施形態に係る額縁被覆部材1530を一対のベゼル1021上に設置した状態で、マルチディスプレイ装置1zを稼動させることにより各表示領域V1に画像が表示されると、一対のベゼル1021に近接する各縁領域V11から表示画像に応じて出射される出射光のうち、一部の出射光A1が、その縁領域V11に臨む各傾斜面1542,1543にそれぞれ入射する。
 一方の傾斜面1542に入射する出射光A1のうち、一部の光は、一方の傾斜面1542に形成されている光拡散部1071によって、拡散を生じて反射し、一部の光は、拡散を生じて透過する。光拡散部1071を透過した光は、棒状部材1070の内部へ入射し、その大半が、直接、あるいは設置面1541における反射を介して、他方の傾斜面1543へ導かれ、他方の傾斜面1543に形成されている光拡散部1071によって、一部の光は拡散を生じて反射し、一部の光は拡散を生じて透過する。他方の傾斜面1543に入射した出射光A1についても同様に振舞う。
 これにより、傾斜面1543からは、一方の縁領域V11から出射した出射光A1のうち、当該傾斜面1543に形成されている光拡散部1071で拡散反射した拡散反射光と、他方の縁領域V11から出射した出射光A1のうち、棒状部材1070の内部へ入射し、その光拡散部1071を拡散透過した拡散透過光とが混じった光が、マルチディスプレイ装置1zの正面側へ放射される。
 本実施形態に係る額縁被覆部材1530を設置すると、額縁被覆部材1530の各傾斜面1542,1543からは、縁領域V11に表示される画像に応じた光が、正面側へ向けて放射される。これにより、ベゼル1021を目立たなくさせることができる。したがって、各表示領域V1に表示される画像の一体感が増し、マルチディスプレイ装置1zに表示される画像の品位の低下を防止することができる。
 また、各傾斜面1542,1543からは、一方の縁領域V11から出射した出射光A1に由来する拡散反射光と、他方の縁領域V11から出射した出射光A1に由来する拡散透過光とが混合した光が放射されるので、一方の縁領域V11と他方の縁領域V11とにおいて、表示内容が全く異なる画像、つまり表示される色が大きく相違するような画像が表示されるような場合であっても、違和感を感じさせることなく、ベゼル1021を目立たなくさせることができる。
 また、設置面1541には、光反射面が形成されているので、棒状部材1070の内部へ入射した光が、設置面1541を通過してベゼル1021に吸収されてしまうことを防止することができる。これにより、各傾斜面1542,1543から放射される光の光量が低下してしまうことを防止することができる。
 本実施形態に係るマルチディスプレイ装置1zは、前述の実施形態に係るマルチディスプレイ装置1wと同様に、その縦方向および/または横方向における一対のベゼル1021の位置に応じて、高さ寸法hの異なる額縁被覆部材1530がそれぞれ設置される。したがって、予め定められた視聴位置における看者がマルチディスプレイ装置1zの画面を見たとき、表示領域V1が額縁被覆部材1530の陰に隠れてしまうという不具合を防止することができる。
 図72A~図72Dは、本発明の第27の実施形態に係る額縁被覆部材1630を示す断面図であり、それぞれ異なる形態に変化させたときの額縁被覆部材1630を示している。
 本実施形態に係る額縁被覆部材1630は、複数の可動片1631を蝶番によって回動自在に連結することにより構成され、これにより、図72A~図72Dに示すように、所期の形態に容易に変化させることができる。なお、変形後の形態をベゼル1021上で維持できるように、各可動片1631の連結箇所では、回動させるためにある程度の負荷が必要となるように連結されているのが好ましい。可動片1631の幅寸法vは、たとえば6mmである。
 額縁被覆部材1630は、本実施形態では、断面が三角形の筒状に変形されてベゼル1021上に設置されるものとし、ベゼル1021への設置状態において、長手方向Yに沿って延びる3つの外周面のうち、ベゼル1021に臨んで配置される外周面を設置面1641、および該設置面に対し傾斜する残余の外周面を傾斜面1642,1643とする。また、額縁被覆部材1630は、これら外周面に対し、高い反射率で光を反射する光反射面が形成されて構成されている。
 図72Aでは、一対のベゼル1021からの高さ寸法がu0、各傾斜面1642,1643の設置面1641に対する傾斜角がいずれもθ4となるように変形されたときの額縁被覆部材1630を示す。図72Bでは、一対のベゼル1021からの高さ寸法がu1、各傾斜面1642,1643の設置面1641に対する傾斜角がいずれもθ5となるように変形されたときの額縁被覆部材1630を示している。
 また、図72Cでは、一対のベゼル1021からの高さ寸法がu2、各傾斜面1642,1643の設置面1641に対する傾斜角がいずれもθ6となるように変形されたときの額縁被覆部材1630を示す。図72Dでは、一対のベゼル1021からの高さ寸法がu3、各傾斜面1642,1643の設置面1641に対する傾斜角がそれぞれθ7,θ8となるように変形されたときの額縁被覆部材1630を示している。
 図72Dに示す額縁被覆部材1630では、各傾斜面1642,1643の設置面1641に対する傾斜角がそれぞれ異なる値となるように、額縁被覆部材1630の一端部とベゼル1021との間にスペーサ1080を介在させて設置されている。
 このように本実施形態に係る額縁被覆部材1630は、一対のベゼル1021からの高さ寸法および設置面1641に対する傾斜面1642,1643の傾斜角を容易に調整できるような機構を備えて構成されている。
 本実施形態によれば、マルチディスプレイ装置の設置環境を考慮して、一対のベゼル1021の縦方向位置に応じて、額縁被覆部材1630の高さ寸法および傾斜角をそれぞれ適切な値に容易に調整することができるので、表示領域V1からの出射光A1の額縁被覆部材630における受光量を最大限確保しつつ、予め定められた視聴位置における看者がマルチディスプレイ装置の画面を見たときに、表示領域V1が額縁被覆部材1630の陰に隠れてしまうという不具合を防止することができる。
 本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施できる。したがって、前述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、本発明の範囲は特許請求の範囲に示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲に属する変形や変更は全て本発明の範囲内のものである。
 1,1b,1c,1d,1e,1f,1g,1h,1i,1j,1k,1m,1n,1p,1q,1r,1s,1t,1u,1v,1w,1x,1y,1z マルチディスプレイ装置
 2 液晶パネル
 3 シャーシ
 4 筐体
 5 額縁
 6,7,51,61,151,152,161,162,171,172 反射面
 6a,7a 湾曲部分
 8,8b,8c,8d,8e,8f,8g,8h,8i,50,50a,50b,60,150,160,170,170a,170b,180,190 反射部材
 9 光学シート
 10 拡散板
 11 バックライト
 12 枠体
 15 平板状部分
 16 外周部
 19 底部
 20 側壁部
 24,26,153,163,173 反射部
 25,54,55,64,174 挟持部
 24A,25A 板状体
 24a,25a V溝
 56a 軸線
 65 粗面化処理部
 154,164 脚部
 155,165 屈曲面
 175a,176a 山部
 177b 凸曲片部
 178a 波型部分
 1010 画像表示装置
 1020 表示パネル
 1020a 表示面
 1021 ベゼル
 1030,1130,1230,1330,1430,1530,1630 額縁被覆部材
 1041 設置面
 1042,1043 傾斜面
 V1 表示領域
 V11 縁領域
 V2 非表示領域
 Z1 前面側
 Z2 背面側
 α 傾斜角度

Claims (37)

  1.  隣接して配置され、画像を表示する表示領域と、該表示領域を外囲する非表示部とが設けられる複数の表示パネルと、
     前記非表示部に設けられ、前記表示領域からの出射光を反射する反射面を有する反射部材とを含むことを特徴とするマルチディスプレイ装置。
  2.  前記反射部材は、三角柱状部材から成り、該三角柱状部材は前記非表示部から突出する2つの表面に前記反射面が形成されることを特徴とする請求項1に記載のマルチディスプレイ装置。
  3.  前記反射部材は、三角柱状部材から成り、該三角柱状部材は前記非表示部から突出する2つの表面に前記反射面が形成される反射部と、反射部に連なり、各表示パネルの互いに隣接する各側部によって挟持される挟持部とを有することを特徴とする請求項1に記載のマルチディスプレイ装置。
  4.  前記三角柱状部材は、非表示部に沿って平行に延びる3つの表面を有し、前記3つの表面のうちの1つの表面が前記非表示部に臨んで配置され、残余の2つの表面に前記反射面が形成されることを特徴とする請求項2または3に記載のマルチディスプレイ装置。
  5.  前記反射部材は、隣接する各非表示部に固着されることを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載のマルチディスプレイ装置。
  6.  前記反射部材は、隣接する各非表示部の一方に固着され、かつ各非表示部の他方に乗載されることを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載のマルチディスプレイ装置。
  7.  一方の非表示部に固着された反射部材と他方の非表示部との間には、帯状のスペーサが設けられることを特徴とする請求項6に記載のマルチディスプレイ装置。
  8.  一方の非表示部は、他方の非表示部よりも大きな幅を有することを特徴とする請求項6または7に記載のマルチディスプレイ装置。
  9.  前記反射部材の反射面は、非表示部の位置毎に表示領域の面に対して異なった角度にて設けられることを特徴とする請求項1~8のいずれか1つに記載のマルチディスプレイ装置。
  10.  前記反射部材には、前記反射面に外方に凸に湾曲した湾曲部分が設けられることを特徴とする請求項1に記載のマルチディスプレイ装置。
  11.  前記反射部材は、前記非表示部から突出する2つの斜面を有する三角柱状の長尺材から成り、各斜面に前記反射面が形成される反射部を有し、該反射部の反射面の前記非表示部側の部分に、前記湾曲部分が形成されることを特徴とする請求項10に記載のマルチディスプレイ装置。
  12.  前記反射部材は、前記湾曲部分を含む2つの反射面が形成される反射部と、該反射部に連なり、前記各表示パネルの互いに隣接する各非表示部によって挟持される挟持部とを有することを特徴とする請求項11に記載のマルチディスプレイ装置。
  13.  前記反射部材の前記反射面が、前記非表示部を覆い、かつ、該非表示部に対して傾斜した1つの平面状の反射面から成ることを特徴とする請求項1に記載のマルチディスプレイ装置。
  14.  前記反射部材は、前記平面状の反射面が形成される反射部と、該反射部に連なり、前記各表示パネルの互いに隣接する各非表示部によって挟持される挟持部とを有することを特徴とする請求項13に記載のマルチディスプレイ装置。
  15.  前記反射部は、前記挟持部に対して、反射部材の長手方向に沿った軸線まわりに回動可能に連結され、前記反射面の前記非表示部に対する傾斜角度が調整可能に構成されることを特徴とする請求項14に記載のマルチディスプレイ装置。
  16.  前記反射部材の前記反射面が、粗面化された粗面化処理部を含むことを特徴とする請求項1に記載のマルチディスプレイ装置。
  17.  前記反射部材は、前記非表示部から突出する2つの斜面を有し、かつ断面形状が三角形の柱状部材から成り、各斜面に前記反射面が形成されることを特徴とする請求項16に記載のマルチディスプレイ装置。
  18.  前記反射面の粗面化処理部は、前記非表示部から突出方向に向かって粗度が大きくなるように形成されることを特徴とする請求項17に記載のマルチディスプレイ装置。
  19.  前記反射部材は、前記2つの反射面が形成される反射部と、該反射部に連なり、前記各表示パネルの互いに隣接する各非表示部によって挟持される挟持部とを有することを特徴とする請求項17または18に記載のマルチディスプレイ装置。
  20.  前記反射部材は、断面が略V字状の長尺材から成る反射部を有し、前記反射部の長手方向に垂直な幅方向の所定部位に、弾性変形可能な脆弱部が長手方向に延びて形成されることを特徴とする請求項1に記載のマルチディスプレイ装置。
  21.  前記脆弱部は、前記反射部の前記反射面とは反対側の裏面に長手方向に延びて形成される凹溝であることを特徴とする請求項20に記載のマルチディスプレイ装置。
  22.  前記凹溝は、その断面がV字状であることを特徴とする請求項21に記載のマルチディスプレイ装置。
  23.  前記反射部材は、三角柱状の長尺材から成る反射部と、該反射部に連なり、前記各表示パネルの互いに隣接する各非表示部の一方に止着される脚部とを有することを特徴とする請求項1に記載のマルチディスプレイ装置。
  24.  前記反射部における前記脚部が連なる部分の反射面は、外側に突出する屈曲面とされていることを特徴とする請求項23に記載のマルチディスプレイ装置。
  25.  前記反射部における前記脚部が連なる部分の反射面は、内側に凹む屈曲面とされていることを特徴とする請求項23に記載のマルチディスプレイ装置。
  26.  前記反射部材は、三角柱状の長尺材から成る反射部と、該反射部に連なり、前記各表示パネルの互いに隣接する各非表示部間に挟持される弾性体から成る挟持部とを有することを特徴とする請求項1に記載のマルチディスプレイ装置。
  27.  前記挟持部は、前記隣接する各非表示部が対向する方向に弾発的に湾曲可能な湾曲部を有する板状部材から成ることを特徴とする請求項26に記載のマルチディスプレイ装置。
  28.  画像を表示可能な表示パネルと該表示パネルにおける画像の表示領域を外囲する額縁とを備える複数の画像表示装置であって、縦方向および/または横方向に平面的に並べられる複数の画像表示装置と、
     隣接する一対の表示領域間の額縁にそれぞれ設置される長尺の額縁被覆部材であって、長手方向に延び、額縁に臨んで配置される設置面と、長手方向に延び、該設置面に対して傾斜する2つの傾斜面とを有し、表示領域からの出射光を反射または拡散するように構成され、設置対象の額縁の前記縦方向および/または横方向における位置に応じて、額縁からの高さ寸法がそれぞれ決定される額縁被覆部材と、を含むことを特徴とするマルチディスプレイ装置。
  29.  前記各額縁被覆部材は、設置対象の額縁の前記縦方向および/または横方向における位置に応じて、設置面に対する傾斜面の角度がそれぞれ決定されることを特徴とする請求項28記載のマルチディスプレイ装置。
  30.  前記額縁被覆部材は、前記長手方向に垂直な断面の形状が三角形の柱状部材であることを特徴とする請求項28または29記載のマルチディスプレイ装置。
  31.  前記額縁被覆部材は、前記長手方向に垂直な断面の形状が台形の柱状部材であることを特徴とする請求項28または29記載のマルチディスプレイ装置。
  32.  前記額縁被覆部材は、前記傾斜面が湾曲していることを特徴とする請求項28~31のいずれか1つに記載のマルチディスプレイ装置。
  33.  前記額縁被覆部材は、前記設置面における前記長手方向に垂直な幅方向の中心を含み該設置面に垂直な仮想一平面に関して、非対称に形成されていることを特徴とする請求項28~32のいずれか1つに記載のマルチディスプレイ装置。
  34.  前記額縁被覆部材は、前記長手方向に垂直な断面の形状が、3辺の長さがそれぞれ異なる三角形であることを特徴とする請求項30記載のマルチディスプレイ装置。
  35.  前記額縁被覆部材は、額縁からの高さ寸法を調整可能な機構を備えて構成されることを特徴とする請求項28または29記載のマルチディスプレイ装置。
  36.  前記額縁被覆部材は、設置面に対する傾斜面の角度を調整可能な機構を備えて構成されることを特徴とする請求項29記載のマルチディスプレイ装置。
  37.  前記額縁被覆部材に固定され、隣接する画像表示装置間の隙間に挿入可能な差込部材をさらに備えることを特徴とする請求項28~36のいずれか1つに記載のマルチディスプレイ装置。
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