WO2012011494A1 - 食品のサクミ測定法 - Google Patents
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- the second aspect of the present invention includes a crushing step of breaking a blade into a measurement object made of porous food and crushing, and the measurement object by the blade in the crushing step.
- An extraction step for extracting a small crack vibration below a predetermined vibration power included in the crack vibration, and the small crack vibration within the individual crack duration extracted in the extraction step is counted as a small crack and counted.
- porous foods having a porous tissue structure.
- Such porous foods include oil-like foods such as tempura, kakiage, fries, cutlets and their clothes, confectionery such as cookies, biscuits, crackers and flakes, rice crackers such as rice crackers and taros, and puffs. Foods etc. are mentioned. Among these, oil-like foods are preferable, and tempura is most preferable.
- the crack duration means a time during which a crack can be detected after the knife 14 comes into contact with the object to be measured and then stops.
- the computer 20 preferably performs, for example, a crack vibration filtering process as shown in FIG. 2, for example, a low frequency trend removing process using a Savitzky-Golay filter.
- the waveform after the filter processing is shown in FIG.
- the computer 20 does not have a sound recording function, a sound recording device (not shown) is connected to the computer 20, a microphone 18 is connected to the sound recording device, and recording data recorded by the sound recording device is input to the computer 20. You may comprise.
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Abstract
Description
そして、本発明者らは、これらの全てのクラック振動について最大エントロピー法によってスペクトル解析を行い、得られたパワースペクトルのレベルのピークに着目し、その結果、全スペクトルの中でより低レベルのパワーを示す小クラック振動の数、即ちクラック数(つまり、小クラック数)が、時間とともに減少する傾向を見出し、小クラック数がサクミ指標として有効であることを知見した。
また、前記小クラック抽出手段は、前記クラック振動から、前記個々のクラック持続時間を切り出してフィルタ処理を行い、最大エントロピー法によってスペクトル解析を行い、前記パワースペクトルを求めるのが好ましい。
また、前記破砕手段は、ナイフであり、さらに、一定速度で上下方向に移動するステージと前記ナイフの背部を押圧する楔形圧子、または、ステージと一定速度で上下方向に移動する前記ナイフの背部を押圧する楔形圧子とを有し、前記被測定物は前記ステージ上に置かれ、前記ナイフと前記被測定物が垂直に接するように、また、前記ナイフと前記楔形圧子の楔部とが点接触するように配置され、前記ステージが一定速度で上方向に移動する、あるいは前記楔形圧子が一定速度で下方向に移動することで、前記ナイフによって前記被測定物を破砕するのが好ましい。
また、前記抽出ステップは、前記クラック振動から、前記個々のクラック持続時間を切り出してフィルタ処理を行い、最大エントロピー法によってスペクトル解析を行い、前記パワースペクトルを求めるのが好ましい。
図1に示すサクミ測定装置10は、ステージ12、ナイフ14、楔形圧子16、コンタクトマイク18、およびコンピュータ20によって構成される。
ここで、従来のマイクロホンによる検出の場合、被測定物22の破砕による振動エネルギが、音として、被測定物22と比較して極めて音響インピーダンスの小さい空気中を伝搬するため、エネルギ損失が大きく小クラック由来の音(小クラック振動)の検出が困難であった。
なお、通常のテクスチャアナライザやレオメータを用いた場合、プランジャとロッドの部分で振動が減衰し、また、ロードセルの応答周波数がせいぜい数kHzであるため、高周波分の検出感度が低くなる。
ここで、コンピュータ20は、例えば、図2に示すようなクラック振動のフィルタ処理、例えば、Savitzky-Golayフィルタによる低周波トレンドの除去処理を行うのが好ましい。フィルタ処理後の波形を図3に示す。また、フィルタ処理後、最大エントロピー法(MEM)によってスペクトル解析を行い、パワースペクトルを求めるのが好ましい。
なお、コンピュータ20はサウンド録音機能を有さず、コンピュータ20に図示しないサウンド録音装置を接続し、マイク18をサウンド録音装置に接続して、サウンド録音装置で録音された録音データがコンピュータ20に入力されるように構成してもよい。
本発明において、小クラック振動を、個々のクラック持続時間内のクラック振動のパワースペクトルのピークパワーの最大値の10%以下のピークパワーを持つクラック振動とするのは、10%超であると、サクミではなく「ガリガリ」感、「バリバリ」感として認識される大きな組織崩壊振動の割合が増すために、クラック数とサクミの相関が大きく低下するからである。
なお、小クラック振動を、1%以下のピークパワーを持つクラック振動抽出するのが最も好ましいのは、上記「ガリガリ」感、「バリバリ」感として認識される大きな組織崩壊振動の割合が零に近くなり、クラック数とサクミの相関が大きくなるからである。
図11は、本発明に係る食品のサクミ測定法の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS10で、図1に示すサクミ測定装置10を用い、天ぷら等の多孔性食品のサクミの測定の準備として、ステージ12上に多孔性食品を被測定物22として載置し、コンタクトマイク18が密着されたナイフ14のナイフエッジ14bが被測定物22と垂直に接し、かつナイフ14の背部14aが楔形圧子16の楔形部16aと点接触となるように調整する。こうして、被測定物22をサクミ測定装置10にセットし、被測定物22のサクミの測定の準備が完了する。
ステップS12で、一定速度でステージ12を上昇させ、被測定物22にナイフ14の刃を侵入させて被測定物22を破砕する。
同時に、ステップS14で、ナイフ14に密着されたコンタクトマイク18により、ナイフ14の刃による被測定物22の破砕によって被測定物22に発生するクラックに基づく音および/または振動からなるクラック振動を検出する。検出されたクラック振動の信号は、コンピュータ20に記録される。
このステップS16においては、まず、ステップS12で検出されたクラック振動から、個々のクラック持続時間を切り出してフィルタ処理を行い、低周波成分を除去して高周波のクラックのみの信号を得、この信号に対して最大エントロピー法(MEM)を行い、この信号波形の中のクラックを1つずつ抽出し、これをスペクトル解析してパワースペクトルを求めるのが好ましい。
こうして、天ぷら等の多孔性食品のサクミを測定することができる。
本実施例では、被測定物(以下、試料ともいう)の原材料として、笹かまぼこ、天ぷら粉、およびサラダ油を用いた。油調には、家庭用フライヤー(デロンギ社製DF380)を用い、油温チェックには放射温度計(HORIBA製IT-340)を用いた。
図1に示すサクミ測定装置10のステージ12上に、天ぷら等の油調食品を被測定物22として載置し、コンタクトマイク18が密着されたナイフ14のナイフエッジ14bが被測定物22と垂直に接するように、また、ナイフ14の背部14aが楔形圧子16の楔形部16aと点接触となるように、ナイフ14を支えながらステージを上下させて調整した。つまり、被測定物22と楔形圧子16とで、ナイフ14を上下方向から挟むように固定した。ここで、人が天ぷら等の油調食品を食べて食感を評価する場合と比較すると、ステージ12は、下顎、楔形圧子16は上顎、ナイフ14は歯、コンタクトマイク18は耳の役割をそれぞれ果たすということができる。
続いて、50次の最大エントロピー法(MEM)を行い、波形の中のクラックを1つずつ抽出し、これをスペクトル解析することにより得られたパワースペクトルとクラックの持続時間から、20kHz以下のエネルギを算出し、各クラックについて、出現時刻のポイント数(A)、そのクラックの持続時間(B)、スペクトルのピークパワー(C)及び振動パワー(D)の4つを算出した。なお、20kHz以下のエネルギとは、サンプリングレート44.1kHzで取得したデータを用いた場合、サンプリング定理より22.05kHzまでのスペクトルが取得可能であり、概ね全スペクトルエネルギを算出することを表すものである。
ここで、パワーレベルの度数分布を経時的に比較した結果のグラフを図4に示す。図4の横軸は、解析されたパワースペクトルのピークパワーをピーク最大値で除して正規化したものであり、縦軸はそれぞれの級における油調直後(0分)、5分経過後、15分経過後、および25分経過後のクラック頻度(クラック数)を示す。
(F)=全小クラックの(D)の総和/切断時間(秒) …(2)
(G)=全小クラックの(C)の平均値 …(3)
(H)=各小クラックの振動パワー(F)×クラック持続時間(B)の総和 …(4)
図5に示す小クラックの1秒あたりのクラック数(E)は、図4の正規化されたピークパワーが0.01以下の、各経過時間(0分,5分,15分,25分)のクラック数をそれぞれの切断時間で除したものである。図5より、1秒あたりの小クラック数は経時的に減少傾向にあり、図6に示す1秒あたりの振動パワー、および図8に示す総振動エネルギについても減少傾向となる。これに対して、図7に示す平均ピークパワーのみ経時的に上昇していることが分かる。
油調直後(0分)、5分経過後、15分経過後、および25分経過後における被測定物22(試料)の、ピークパワーが0.01以下の小クラックの分布を図9(a)~(d)に示した。なお、図9(a)が油調直後(0分)を、図9(b)が5分経過後を、図9(c)が15分経過後を、図9(d)が25分経過後を、それぞれ示した。
図9(a)~(d)より、油調後の時間経過とともに、小クラックの分布が減少しており、その中でもより低い振動パワーをもつクラックの減少が著しいことが分かる。このため、小クラック全体のピークパワーの平均値をとると、より低い振動パワーをもつ小クラックが減少することから、図7に示す平均ピークパワーは、経時的に上昇することになることが分かる。
以上から、クラック振動の内、ピークパワーが最大値の0.01(1%)以下の小クラック振動が、サクミを評価する指標として優れていることが分かるし、小クラック数が、サクミを評価する指標として優れていることも分かる。
ここで、参考例として従来用いられているサクミの官能評価の一例を示す。
被測定物は、上述の実施例と同じものを用い、10名のパネラーによって表1に示す評価基準により評価を行った。その評価結果を表2に示す。
12 ステージ
14 ナイフ
14a 背部
14b ナイフエッジ
16 楔形圧子
16a 楔部
18 コンタクトマイク
20 コンピュータ
22 被測定物(試料)
Claims (8)
- 刃を備え、該刃を多孔性食品からなる被測定物に侵入させて破砕する破砕手段と、
該破砕手段に密着され、該破砕手段の前記刃によって前記被測定物を破砕する際に該被測定物に発生するクラックに基づく音および/または振動からなるクラック振動を検出する振動検出器と、
該振動検出器によって検出された前記クラック振動から、個々のクラック持続時間内の前記クラック振動に含まれる所定振動パワー以下の小クラック振動を抽出する小クラック抽出手段と、
該小クラック抽出手段によって抽出された前記個々のクラック持続時間内の前記小クラック振動をカウントし、カウントしたクラック数に基づいてサクミを計測する計測手段と、を有することを特徴とするサクミ測定装置。 - 前記小クラック抽出手段は、前記個々のクラック持続時間内の前記クラック振動のパワースペクトルのピークパワーの最大値の10%以下のピークパワーを持つクラック振動を前記小クラック振動として抽出することを特徴とする請求項1に記載のサクミ測定装置。
- 前記小クラック抽出手段は、前記クラック振動から、前記個々のクラック持続時間を切り出してフィルタ処理を行い、最大エントロピー法によってスペクトル解析を行い、前記パワースペクトルを求めることを特徴とする請求項2に記載のサクミ測定装置。
- 前記振動検出器は、コンタクトマイクまたは圧電素子であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のサクミ測定装置。
- 前記破砕手段は、ナイフであり、
さらに、一定速度で上下方向に移動するステージと前記ナイフの背部を押圧する楔形圧子、または、ステージと一定速度で上下方向に移動する前記ナイフの背部を押圧する楔形圧子とを有し、
前記被測定物は前記ステージ上に置かれ、前記ナイフと前記被測定物が垂直に接するように、また、前記ナイフと前記楔形圧子の楔部とが点接触するように配置され、
前記ステージが一定速度で上方向に移動する、あるいは前記楔形圧子が一定速度で下方向に移動することで、前記ナイフによって前記被測定物を破砕することを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のサクミ測定装置。 - 多孔性食品からなる被測定物に刃を侵入させて破砕する破砕ステップと、
該破砕ステップで前記刃によって前記被測定物を破砕する際に該被測定物に発生するクラックに基づく音および/または振動からなるクラック振動を検出する検出ステップと、
該検出ステップで検出された前記クラック振動から、個々のクラック持続時間内の前記クラック振動に含まれる所定振動パワー以下の小クラック振動を抽出する抽出ステップと、
該抽出ステップで抽出された前記個々のクラック持続時間内の前記小クラック振動をカウントし、カウントしたクラック数に基づいてサクミを計測する計測ステップと、を有することを特徴とするサクミ測定法。 - 前記抽出ステップは、前記個々のクラック持続時間内の前記クラック振動のパワースペクトルのピークパワーの最大値の10%以下のピークパワーを持つクラック振動を前記小クラック振動として抽出することを特徴とする請求項6に記載のサクミ測定法。
- 前記抽出ステップは、前記クラック振動から、前記個々のクラック持続時間を切り出してフィルタ処理を行い、最大エントロピー法によってスペクトル解析を行い、前記パワースペクトルを求めることを特徴とする請求項7に記載のサクミ測定法。
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