WO2011064812A1 - 情報提示装置 - Google Patents
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Abstract
本発明の情報提示装置200は、ブラウザから、画面を特定する画面IDを含む画面表示要求を受信する要求受信部10と、画面表示要求に含まれる画面IDに対応するポイントIDを求め、ポイントIDにより特定されるポイントの値をIPコントローラから収集する情報収集部20とを備え、情報収集部20は、今回受けた画面表示要求時刻である現在時刻と、画面IDに対応するポイントIDにより特定されるポイントの値を収集するためにかかった収集時間と、前回、当該画面IDを含む画面表示要求を受信した時刻である前回画面表示要求とから、次回画面表示要求がある前にポイントの値を収集する開始時刻として先読み開始時刻を算出し、情報収集部20は、当該先読み開始時刻になると、ポイントの値をIPコントローラから収集することを特徴とする。
Description
本発明は、情報提示装置(ウェブサーバ)に関する。
ビル管理システムにおいて、空調や照明などの設備機器の情報、例えば空調の温度を、設備機器を監視するIPコントローラから収集し、ウェブブラウザに通知するウェブサーバがある。このウェブサーバによれば、ウェブブラウザのユーザ、例えばビル管理者やテナント居住者は、特別なソフトウェアをインストールすることなくブラウザを利用してビルの監視制御を行うことができる。
従来のウェブサーバは、設備機器の情報を、例えば設備情報が変化するときにIPコントローラが通知する設備情報により収集していた(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
しかし、IPコントローラとして、頻繁に情報通知を実行することができない装置や、情報通知の機能を有しない装置がある。この場合、ウェブサーバは設備機器の情報を十分に取得できない。
設備機器の情報を十分に取得するために、ウェブサーバはブラウザから設備機器の情報取得のリクエストを受けてからIPコントローラに設備情報を問い合わせる必要がある。しかし、このようなビル管理システムにおいては、たとえば、IPコントローラが設備情報を取得するための時間がかかるため、ウェブサーバがIPコントローラから設備機器の情報を収集することに多くの時間を費やしてしまう場合がある。その結果、ブラウザに画面を表示するまでの時間が増加し、ブラウザのユーザのストレスが増加することとなる。
本発明は、ユーザから設備機器の情報取得のリクエストを受けてからユーザに設備機器の情報を通知する速度を向上させることが可能な情報提示装置(ウェブサーバ)を提供することを目的とする。
本発明の一観点による情報提示装置は、外部プログラムから、要求画面を特定する画面IDを含む画面表示要求信号を受信する要求受信部と、管理装置に接続された外部機器の情報であるポイントを特定するポイントID及びこのポイントの値を記憶する設備情報DBと、この設備情報DBに記憶されるポイントIDと前記ポイントIDにより特定されるポイントの値を表示する画面を特定する画面IDとを対応付けて記憶する画面情報DBと、前記画面IDに対応付けられた前記ポイントの値を収集するために要する収集時間を記憶する収集時間DBと、前記要求受信部から画面表示要求信号を受信するとき、当該画面表示要求信号を受けた時刻である要求受時刻から前回要求受時刻を減算することにより要求間隔を算出し、前記要求受時刻に前記要求間隔を加算することにより次回要求受時刻を算出し、この次回要求受時刻から前記収集時間を減算することにより先読み開始時刻を算出し、この先読み開始時刻になったとき、前記ポイントの値の収集の開始を、前記管理装置に指示する情報収集部と、前記要求受信部から画面表示要求信号を受信すると、前記設備情報DBから前記ポイントの値を取得しこの取得したポイントの値から画面を生成して送信する画面生成部とを備えてなることを特徴とする。
本発明の情報表示装置によれば、ユーザから設備機器の情報取得のリクエストを受けてからユーザに設備機器の情報を通知する速度を向上することができる。
以下、本発明の各実施の形態について説明する。
図1は実施例1のビル管理システムを示す図である。
ビル監視システム500において、空調や照明などの複数の設備機器400の設備情報(以下、設備情報をポイントと記す。)の値を取得し、ブラウザ100に表示するウェブサーバ(情報提示装置)200が存在する。ウェブサーバ200は、ブラウザ100から画面表示要求信号(例えば、HTTPリクエスト)を受信すると、IPコントローラ300に対してIPコントローラ300が管理する設備機器400のポイントの値を要求する。IPコントローラ300から当該設備機器400のポイントの値を取得すると、ウェブサーバ200はHTMLによる画面情報を生成しブラウザ100に通知する。
ビル監視システム500において、空調や照明などの複数の設備機器400の設備情報(以下、設備情報をポイントと記す。)の値を取得し、ブラウザ100に表示するウェブサーバ(情報提示装置)200が存在する。ウェブサーバ200は、ブラウザ100から画面表示要求信号(例えば、HTTPリクエスト)を受信すると、IPコントローラ300に対してIPコントローラ300が管理する設備機器400のポイントの値を要求する。IPコントローラ300から当該設備機器400のポイントの値を取得すると、ウェブサーバ200はHTMLによる画面情報を生成しブラウザ100に通知する。
ポイントは設備情報を表す。例えば設備機器40が空調であるとき当該空調の設定温度はポイントである。また、空調の「電源ON/OFF」といった情報もポイントである。即ち、ポイントは1つの設備機器40の1つの設備情報である。
ブラウザに通知する画面情報としては、例えば複数の空調の温度を一覧表示する画面や空調の温度の推移を時系列でグラフ化する画面などがあり、いずれも設備機器400のポイントの値に基づいて生成される。ウェブサーバ200がIPコントローラ300と接続されるネットワークの通信プロトコルは例えばBACnet/IPである。また、IPコントローラ300と設備機器400とは、例えばコンピュータリンク、LonTalk、イーサネット(登録商標)により接続される。
尚、IPコントローラ300による設備機器400のポイントの値の取得方法には、ウェブサーバ200からの取得要求があったときに設備機器400から取得するものと、設備機器400のポイントの値が変化したときに設備機器400が自動的にIPコントローラ300に通知することにより取得するものとがある。
図3に示すように、本実施例のウェブサーバ300はブラウザ100から次回画面表示要求信号が来る時刻(次回要求時刻T4)を予測し、ウェブサーバ300がIPコントローラ300から設備機器400のポイントの値を取得するための時間(収集時間T5)を求める。そして当該次回要求時刻T4から収集時間T5を減算して算出する先読み開始時刻T6にIPコントローラ300に設備機器400のポイントの値を要求(先読み)し、ブラウザ100から画面表示要求信号が来る時刻より前に設備機器400からポイントの値を取得しておくことにより、画面表示要求信号がきたときに迅速に当該設備機器400のポイントの値から画像情報を生成してブラウザ100に対して通知する。
その結果、設備機器400のポイントの値を迅速にブラウザ100のユーザに通知することが可能となる。例えば、IPコントローラ300が設備機器400からのポイントの値取得に時間がかかる場合やウェブサーバ200とIPコントローラ間の通信に時間がかかる場合に、ブラウザ100のユーザに設備機器400のポイントの値を通知する速度を向上することができる。
尚、前述した次回要求時刻T4は、現在来た画面表示要求信号の時刻(現在要求時刻T2)と前回来た画面表示要求信号の時刻(前回要求時刻T1)との差をとって算出される要求間隔T3に、現在要求時刻T2を加算することにより算出することができる。このような次回要求時刻T4の予測方法は、特にビル管理システムにおいて、画面表示要求信号の要求間隔T3が一定間隔で行われる場合が多いことを利用している。
図2に示すように、実施例1のウェブサーバ200は、ブラウザ100からの画面表示要求信号を受信する要求受信部10と、IPコントローラ300からポイントの値を収集する情報収集部20と、収集したポイントの値から画面情報を生成してブラウザ100に通知する画面生成部30と、画面IDとポイントIDを管理する画面情報DB40と、更新間隔DB50と、情報収集時間DB60と、設備情報DB70とを備えている。なお、ウェブサーバ200に対して画面表示要求信号を送信する主体はブラウザ100でなくてもよい。
画面情報DB40は、図4に示すように画面IDと画面に含まれるポイントIDを管理する。即ち、画面情報DB40は各画面に含まれるポイント群を定義する。ここで、画面IDとは、ブラウザ100が表示する画面を特定する識別子である。ブラウザ100は、画面表示要求信号に画面IDを含める。
また、ポイントIDとは、各ポイントを特定する識別子である。図4において、例えば画面ID101により特定される画面は、ポイントID10、11、12により特定される情報を含むものである。
設備情報DB70は、図5に示すように、ポイントIDごとに、ポイント種別とポイントの現在値と現在値の単位と当該ポイントIDの現在値を更新した時刻である更新時刻とIPコントローラのIPアドレスとを管理する。ここで、ポイント種別のバイナリとは、ポイントがON/OFFの2値を示す情報(例えば、1がON、0がOFFを示す。)であることを示し、アナログとは、ポイントが多値情報であることを示す情報である。
また、現在値とはポイントの値である。単位は、ポイントの値の単位である。例えば、ポイントIDが20において、ポイント種別は多値情報であり、現在値は29.3であり、単位は℃である。また、ポイントIDが10において、ポイント種別はバイナリであり、現在値が0である。即ち、ポイントがOFFを示す情報である。
IPコントローラのIPアドレスは、ポイントを管理するIPコントローラ300のIPアドレスである。このIPコントローラのIPアドレスを管理することにより、例えばBACnet/IPなどの通信プロトコルを利用して、ウェブサーバ200はIPコントローラ300からポイントの値を取得できる。
また、更新間隔DB50は、図6に示すようにブラウザIDと、要求画面IDと、要求間隔と、前回要求時刻と、次回要求時刻と、先読み開始時刻とを管理する。ブラウザIDとはブラウザ100を特定する識別子であり、各ブラウザ100に対して一意な値である。ブラウザIDは、ウェブサーバ200が各ブラウザ100に対して割り当てる。ブラウザIDとして、例えば一般的なウェブアプリケーションで利用されるクッキー情報を利用することができる。
要求画面IDとは、ブラウザ100からの画面表示要求信号に含まれる画面IDである。図3に示すように、要求間隔(T3)とは、ブラウザIDにより特定されるブラウザ100から送信される要求画面IDにより特定される画面表示要求信号の送信間隔である。要求間隔(T3)は、現在要求時刻(T2)と前回要求時刻(T1)の差により算出できる。本実施例では要求間隔(T3)の単位を秒とする。
次回要求時刻(T4)とは、ブラウザIDにより特定されるブラウザ100が要求画面IDにより特定される画面表示要求信号を次に送信してくると予測される時刻である。次回要求時刻(T4)は、例えば、現在要求時刻(T2)に要求間隔(T3)を加算することにより算出できる。
先読み開始時刻(T5)とは、ブラウザIDにより特定されるブラウザに対して、要求画面IDにより特定される画面を生成するためのポイントを次回要求時刻(T4)に先立ってIPコントローラから収集開始する時刻である。先読み開始時刻(T5)は次回要求時刻(T4)から後述する収集時間(T5)を減算することにより算出することができる。
情報収集時間DB60は、図7に示すように、画面IDと収集時間を管理する。収集時間(T5)とは、画面IDにより特定される画面に含まれるポイントの値をIPコントローラ300から収集するために要する時間のことである。本実施例では収集時間の単位を秒として説明する。
次に、実施例1のウェブサーバ200のブラウザ100から画面表示要求信号を受信した際の動作について説明する。図8に示すように情報収集部20は、収集制御部21、生成部22と、算出部23とを備える。図9は、実施例1のウェブサーバ200の動作を示すフローチャートである。
まず、要求受信部10がブラウザ100から画面表示要求信号を受信する(S101)。要求受信部10は、画面表示要求信号を情報収集部20に渡す。ここで画面表示要求信号は、画面IDを含み、それが最終的にブラウザ100に表示するべき画面を指す。また画面表示要求信号には、要求を送信した送信元のブラウザIDを含む場合と含まない場合がある。
次に情報収集部20の収集制御部21は、画面表示要求信号に含まれる画面IDと同一の画面IDを有する画面情報レコード(画面IDとポイントID群)が、画面情報DB40に存在するか否かを確認する(S102)。
同一の画面IDを持つ画面情報レコードが存在しない場合、の収集制御部21は、画面生成部30に対して、エラー画面を生成するように指示する。画面生成部30は、情報収集部20の指示に従い、エラー画面を生成しブラウザ100に送信する(S103)。一方、画面情報レコードが存在する場合、収集制御部21は画面表示要求信号にブラウザID(例えばクッキー情報)が含まれているか否かを確認する(S104)。
画面表示要求信号にブラウザIDが含まれていない場合、情報収集部20の生成部22はブラウザ100を特定するブラウザIDを生成する(S105)。一方、画面表示要求信号にブラウザIDが含まれている場合、そのブラウザIDに一致するブラウザIDを有する更新間隔レコードが更新間隔DB50に存在するか否かを確認する(S106)。S106において、ブラウザIDが一致する更新間隔レコードが存在しない場合及び生成部22でブラウザIDを生成(S105)後、収集制御部21は、更新間隔DB50に新規レコードを追加する(S107)。ここで、新規レコードとして、ブラウザIDと要求画面IDを画面表示要求信号に含まれる画面IDを記録する。一方、新規レコードの要求間隔、前回要求時刻、次回要求時刻の情報は空とする。
収集制御部21は、更新間隔DB50のレコードの前回表示時刻を現在時刻で更新(S108)し、画面情報DB40を参照して画面表示要求信号に含まれる画面IDに対応するポイントID群を求める。即ち、情報収集の対象となるポイントのポイントIDを把握する(S109)。
収集制御部21は、設備情報DB70を参照して情報収集の対象となるポイントを管理しているIPコントローラ300のIPアドレスを把握(S110)し、当該IPコントローラ300のIPアドレスをもとに、情報収集の対象となるポイントの値を収集する(S111)。収集制御部21は、情報収集したポイントの値を更新する。即ち、ポイントIDごとに現在値を更新する(S112)。
収集制御部21は、収集に要した時間を情報収集時間DB60に反映させる(S113)。即ち、情報収集の対象となった画面IDと収集に要した時間(収集時間)を対応付けてDB60に記憶させ、画面生成部30に画面生成開始を指示する。
前述したS106において、画面表示要求信号に含まれるブラウザIDに一致するブラウザIDを持つ更新間隔レコードが存在する場合は、その更新間隔レコードに前回要求時刻が設定されているか否かを確認する(S114)。前回要求時刻情報が設定されていない場合、S108からS113の処理を実行する。その後、収集制御部21は画面生成部30に画面生成開始を指示する。
S114において、更新間隔レコードに前回要求時刻情報が設定されている場合は、更新間隔DB50の要求間隔、次回要求時刻、前回要求時刻および先読み開始時刻を更新する(S115)。
まず、情報収集部20の算出部23は、要求間隔を次式(1)により算出する。以下、図3を参照して説明する。
要求間隔(T3)=現在時刻(T2)-前回要求時刻(T1) ・・・(1)
この要求間隔(T3)を計算した後、収集制御部21は更新間隔DB50の前回要求時刻を、現在時刻に更新する。前回要求時刻を更新後、算出部23は、次回要求時刻(T4)を次式(2)により算出する。
この要求間隔(T3)を計算した後、収集制御部21は更新間隔DB50の前回要求時刻を、現在時刻に更新する。前回要求時刻を更新後、算出部23は、次回要求時刻(T4)を次式(2)により算出する。
次回要求時刻(T4)=現在時刻(T2)+要求間隔(T3) ・・・(2)
この次回要求時刻を更新した後、算出部23は先読み開始時刻を次式(3)により算出する。
この次回要求時刻を更新した後、算出部23は先読み開始時刻を次式(3)により算出する。
先読み開始時刻(T6)=次回要求時刻(T4)-収集時間(T5) ・・・(3)
ここで、式(3)に示すような先読み開始時刻(T6)の算出方法は、次回の画面表示要求信号が来る時刻に、ちょうどポイントの値の情報収集が完了するように先読みを開始することを意味している。式(3)において、収集時間は情報収集時間DBの収集時間を用いる。
ここで、式(3)に示すような先読み開始時刻(T6)の算出方法は、次回の画面表示要求信号が来る時刻に、ちょうどポイントの値の情報収集が完了するように先読みを開始することを意味している。式(3)において、収集時間は情報収集時間DBの収集時間を用いる。
図4の画面情報DBから理解されるように、画面IDによって含まれるポイントIDの数や種類は異なり、またポイントを管理するIPコントローラ300も異なるため、画面ごとにポイントの値の収集時間には差が生じる。しかし、情報収集時間DB60によって画面ごとに収集時間を管理することにより適切に先読み時刻を決定できる。
尚、式(3)において、先読み開始時刻(T6)は次回要求時刻(T4)から収集時間(T5)を減算した値そのものではなくてもよい。当該値より大きい値の場合次回の画面表示要求信号が来る時刻より前に、ポイントの値の収集が完了しうる。また、当該値より小さい場合次回の画面表示要求信号が来る時刻より後に、ポイントの値の収集が完了する場合がある。いずれの場合も、画面表示要求信号が来てからブラウザに画面生成して送付するまでの時間を大きく低減することができる。
S115の後は、収集制御部21は、画面生成部30に対して画面情報生成を指示する。
S113又はS115の後、情報収集部20の収集制御部21から画面情報生成の指示を受けると、画面生成部30は、画面情報DB40を参照し、画面表示要求信号に含まれる画面IDに対応するポイントID群を把握する(S116)。そして、画面生成部30は、設備情報DB70を参照し、画面IDに含まれるポイントIDそれぞれの更新時刻を求める。
その後、画面生成部30はポイントごとに、その更新時刻と現在時刻の差を計算し、この差があらかじめ設定されている閾値よりも大きいか否かを判定する(S117)。この差が閾値より大きい場合つまり情報が古すぎる場合には、画面生成部30は情報収集部20に対して当該ポイントの値を再収集するように指示する。情報収集部20の収集制御部21は、指示を受けるとS110からS113の動作を行う。
一方、更新時刻と現在時刻の差が閾値以内である場合は、画面生成部30は設備情報DB70のポイントの値を参照し画面を生成してブラウザ100に送信する(S118)。
以上が、ウェブサーバ200の画面表示要求信号受信時の動作の説明である。図3及び式(1)から式(3)からわかるように、先読み開始時刻を算出するためにはブラウザ100からの要求間隔(T3)を把握する必要があり、そのためには少なくとも2回の画面表示要求信号を処理する必要がある。
要求間隔(T3)を把握するまでは、画面表示要求信号を受信してからポイントの値を取得する逐次型の処理となる(S109~S113)。要求間隔を把握した後は、ブラウザ100からの画面表示要求信号とは非同期にポイントを取得することが可能となり、ブラウザ100からの画面表示要求信号受信時は更新間隔DBの更新のみを行い、ポイントの値の収集を行わずに画面生成を開始することができる(S115~S118)。したがってウェブサーバ200はブラウザ100からの画面表示要求信号に対する応答時間を短縮することができる。
この実施例1では、式(1)に示すように単純な計算によって要求間隔を計算しているが、それには妥当な理由がある。即ち、本実施例において、ブラウザ100のユーザの画面取得の目的はビル管理システムの設備機器の監視制御であるため、ブラウザ100に表示する画面は定期的に更新されることが望まれる可能性が高い。
例えば監視制御システムの中においては、ブラウザ100が画面の自動更新機能を備えており更新間隔を設定できるものがある。したがってブラウザ100からの画面表示要求信号は一定周期でウェブサーバ200に求められることを期待でき、式(1)に示すような単純な計算式によって要求間隔を求めることができる。その結果、式(1)から式(3)を用いることにより単純な計算によって先読み開始時刻を算出可能となり、適当な時刻にポイントの値を事前に収集可能となる。それゆえ本実施例のウェブサーバ200は、ビル管理システム等一定周期で画面表示要求信号がなされる監視制御システムにおいて特に有効である。
次に図2および図10を用いて、実施例1のウェブサーバ200の先読み処理について説明する。ここで、先読み処理とはウェブブラウザ100からの画面表示要求信号に先んじてポイントの情報を取得する処理である。図10は、実施例1のウェブサーバ200の動作を示すフローチャートである。
情報収集部20の収集制御部21は、更新間隔DB50の各レコードの先読み開始時刻情報で指定された時刻になると(S151)、画面情報DB40を参照して当該時刻となった要求画面IDと同じ画面IDのポイントID群を把握する(S152)。収集制御部21は設備情報DB70を参照して対象となるポイントIDに対応するIPコントローラ300のIPアドレスを把握し(S153)、ポイントの値(現在値)を収集する(S154)。収集制御部21は、ポイントの値の収集後、設備情報DB70の各ポイントIDに対応する現在値を更新すると同時に更新時刻を更新する(S155)。また、収集制御部21は、画面IDに対応するすべてのポイントの値の収集に要した時間(収集時間)を情報収集時間DB60に反映する(S156)。
前述したように、S151からS156により収集したポイントの値は画面表示要求信号が来るタイミングで設備情報DBに更新される。その結果、前述したように、ウェブサーバ200は、ブラウザ100からの画面表示要求信号を受けるとポイントの値の収集を行わずに画面生成を開始することができるのである(S115~S118)。したがって、ウェブサーバ200はブラウザ100からの画面表示要求信号に対する応答時間を短縮することができるのである。
以上説明したように、実施例1のウェブサーバ200によれば、ブラウザ100から画面表示要求信号の要求時刻を推測し次回要求時刻にポイントの値の収集が完了するように先読みを実行することによって画面表示要求信号受信時に即座に画面生成を開始できるため、ブラウザ100への画面表示速度を向上することができる。その結果、画面の表示を待つことによるユーザのストレスを軽減できる。
次に、実施例2のウェブサーバ600について説明する。図1に、実施例2のウェブサーバ600を含むビル管理システムの構成を示す。また、図2に、ウェブサーバ600の構成を示す。また、図11にウェブサーバ600の動作を示すタイムチャートを示す。
まず、以下では図11を用いてウェブサーバ600の動作を説明する。
実施例2のウェブサーバ600は、あるブラウザ100Aからある画面の画面表示要求信号が発生した場合(又は先読み開始時刻T6Aとなった場合)に、当該画面表示要求信号(又は先読み開始時刻T6Aとなった画面)に対応する画面の読み込み処理状態を「実行中」とし、当該読み込み処理状態が「実行中」である時に別のブラウザ100Bから同じ画面に対する画面表示要求信号が発生した場合(又は先読み開始時刻T6Bとなった場合)に、当該別のブラウザ100Bからの画面表示要求信号(又は先読み開始時刻T6Bにおける先読み)に対しては、読み込み処理を行わずに既に読み込み中の処理によって得られる情報を用いて画面情報を生成する。ウェブサーバ600によれば、複数のブラウザ100A、100Bからの、同一の画面の画面表示要求信号(又は先読み開始時刻に対する先読み処理)に対して同時に読み込みを行うことを防ぎ、IPコントローラ300の読み込み処理の負荷低減を達成できる。
図2に示すように、実施例2のウェブサーバ600は実施例1のウェブサーバと画面情報DBの構成が異なりその他の構成は同じである。図12に、実施例2のウェブサーバ600の画面情報DB80を示す。画面情報DB80は、画面IDごとにポイントID群と読み込み処理状態を管理する。読み込み処理状態を管理している点が、実施例1の画面情報DB40と異なる。ここで、読み込み処理状態とは、情報収集部20の収集制御部21が画面IDに対応するポイントID群のポイントの値をIPコントローラ300から収集中であるか否かを表す情報である。ポイントの値を収集中の場合読み込み処理状態は「実行中」とし、収集中でない場合「未実行」とする。
次に、図2および図13を用いてウェブサーバ600の画面表示要求信号受信時の動作について説明する。図13は、実施例2のウェブサーバ200の動作を示すフローチャートである。フローチャートでは、実施例1のウェブサーバの動作と同じ動作をするステップについては同じ番号を付した。以下では、異なる動作をするステップを中心に説明する。実施例2のウェブサーバ600は、実施例1のウェブサーバと、ポイントの値を収集する際の処理が異なる。
実施例1で説明したように、ブラウザ100からの初回の画面表示要求時および二回目の画面表示要求時は要求間隔がわからないので、情報収集部20は先読みを実行することはできない。したがって、実施例1の説明でも述べたように要求受信時に逐次処理的にポイントの収集を行う必要がある。
その場合、S108において、収集制御部21は、現在時刻で更新間隔DB50の前回要求時刻を更新する。収集制御部21は、画面情報DB80を参照し、画面表示要求信号に含まれる画面IDに対応する画面の読み込み処理状態が、「実行中」であるかを確認する(S201)。「実行中」である場合、当該画面IDに対応する画面のポイントの値の収集をすでに他のブラウザ100からの画面表示要求信号に対して実行中であるため、収集制御部21はその読み込みが完了するのを待つ(S202)。
尚、収集制御部21は、当該読み込みの完了を、画面情報DB80の読み込み処理状態が「未実行」になることから検出することができる。収集制御部21は、当該読み込みが完了したことを検知すると画面生成部30に画面情報の生成を指示する。この後、画面生成部30は、画面情報を生成してブラウザ100に通知する。尚、画面生成部30は、画面情報を生成する際、設備情報DBの現在値を基に画面情報を作成するが、この現在値は、前述したように別のブラウザ100からの要求により収集した情報である。
一方、S201において、画面表示要求対象の画面IDに対応する読み込み処理状態が「未実行」である場合、収集制御部21は、画面情報DB80を参照して要求対象の画面に含まれるポイントID群を把握する(S109)。収集制御部21は、設備情報DB70を参照して当該ポイント群の各ポイントを管理しているIPコントローラ300のIPアドレスを把握する(S110)。収集制御部21は、ポイントの値の収集を開始するとともに画面情報DB80の要求対象画面IDの読み込み処理状態を「実行中」に更新する(S203)。収集制御部21は、ポイントの値を収集すると、当該ポイントの現在値を設備情報DBに反映する。また、設備情報DBの更新時刻を、設備情報DBに現在値を反映した時刻で更新する(112)。収集制御部21は、画面情報DBの読み込み処理状態を「未実行」に更新する(S204)。収集制御部21は、ポイントの値の収集に要した時間を収集時間として情報収集時間DB60に反映する(S115)。そして、収集制御部21は画面生成部30に画面生成開始を指示し、画面生成部30は画面情報を生成してブラウザ100に送信する(S116~S118)。
以上が、ウェブサーバ200の画面表示要求信号受信時の動作の説明である。
次に図2、図14を用いて、ウェブサーバ600の先読み処理を説明する。図14は、ウェブサーバ200の先読み処理の動作を示すフローチャートである。フローチャートにおいて、図9のフローチャートと共通のステップについては共通の番号を付した。以下では、異なるステップを中心に説明する。
更新間隔DB50の各レコードの先読み開始時刻で指定された時刻になると、情報収集部20の収集制御部21は、画面情報DB80を参照し読み込み対象となる画面の画面IDの読み込み処理状態が「実行中」であるか否かを確認する(S251)。「実行中」である場合、収集制御部21は何も動作を行わない(S252)。
一方、読み込み処理状態が「未実行」である場合、収集制御部21は画面情報DB80を参照して読み込み対象となる画面IDに含まれるポイントID群を把握する(S152)。収集制御部21は、設備情報DB70を参照して対象となるポイントを管理しているIPコントローラ300のIPアドレスを把握する(S153)。収集制御部21は、ポイントの値の収集を開始するとともに、画面情報DB80に関して読み込み対象となる画面の画面IDの読み込み処理状態を「実行中」に更新する(S253)。ポイントの値を収集後、収集制御部21は、収集したポイントの値(現在値)を設備情報DBに反映するとともに、更新時刻も更新する(S155)。収集制御部21は、画面情報DB80の要求対象画面の画面IDに対応する読み込み処理状態を「未実行」に更新する(S254)。収集制御部21は、ポイントの値の収集に要した時間を収集時間として情報収集時間DB60に反映する(S154)。
以上の通り、ウェブサーバ600によれば画面IDごとに読み込み処理が実行されているかどうかを管理することで、短時間に平行して同一の画面IDの読み込み処理を行うことを防ぐことができ、IPコントローラ300の負荷を低減することができる。
また、本実施例のウェブサーバによれば、実施例1と同様に、先読み処理を行うことができるため、ウェブサーバからの画面表示要求に対して画面情報の送信を送る速度を向上することができる。
次に、実施例3のウェブサーバ700について説明する。図1に、実施例3のウェブサーバ700を含むビル管理システムの構成を示す。また、図2に、ウェブサーバ700の構成を示す。尚、ウェブサーバ700の画面情報DBは、画面情報DB80である。また、図15にウェブサーバ700の動作を示すタイムチャートを示す。まず、以下では、図15を用いてウェブサーバ700の動作を説明する。
実施例3のウェブサーバ700は、あるブラウザ100Aからある画面aに対する画面表示要求信号が発生した場合(又は先読み開始時刻T6Aとなった場合)に、当該画面の読み込み処理状態を「実行中」とし、当該読み込み処理状態が「実行中」である時に、別のブラウザ100Bから当該画面aと別の画面bに対する画面表示要求(又は先読み開始時刻T6Bにおける先読み)であるが、同じポイントを含む画面表示要求信号を受けた場合(又は先読み開始時刻T6Bとなった場合)に、別の画面bに対する画面表示要求信号(又は先読み開始時刻T6Bにおける先読み)に対して、当該重複するポイント(画面b生成のために必要なポイントであって、画面a生成のために必要なポイント)の読み込み処理を行わず、重複しないポイント(画面b生成のために必要なポイントであって、画面a生成のために必要でないポイント)の読み込みのみを行う装置である(図15において、点線矢印で部分的に読みこみを行っていることを示す。)。即ち、ウェブサーバ700によれば、短時間に複数のブラウザ100から異なる画面に対する画面表示要求信号が発生した場合(又は先読み開始時刻となった場合)に、当該要求に重複するポイントの重複した読み込みをせず、IPコントローラ300の負荷を低減することを達成することができる。
実施例2のウェブサーバでは、画面単位で読み込みの重複を判断したが、実施例3ではポイント単位で読み込みの重複を判断する。一般に、監視システムにおける画面では、異なる画面が同一のポイントを含むことが多々ある。例えば、ある空調の温度の情報が、複数の画面に表示されることは一般的である。したがって、本実施例においては、監視システムにおいて特に有効である。
例えば、図12の画面情報DB80における画面101と画面301は、ポイント10という共通のポイントを含んでいる。また、画面101に対しては読み込み処理を実行中である。この状況で、ウェブサーバ70が画面301に関するポイントを収集する場合、ポイントIDが10のポイントの値はすでに読み込み中であるため、残るポイントIDが20およびポイントIDが30のポイントの値のみを取得するだけでよい。
次に図2および図16を用いて、ウェブサーバ700の画面表示要求信号受信時の動作について説明する。図16は、ウェブサーバ700の動作を示すフローチャートである。フローチャートでは、実施例1のウェブサーバの動作と同じ動作をするステップにおいては同じ番号を付した。以下では、異なる動作をするステップを中心に説明する。ウェブサーバ700は、実施例1のウェブサーバ200と、ポイントを収集する際の処理が異なる。
以下では、ブラウザ100からの初回の画面表示要求時等の要求受信時に逐次処理的にポイントの収集を行う場合について説明する。
S108において、情報収集部20の収集制御部21は、現在時刻で更新間隔DB50の前回要求時刻を更新する。収集制御部21は、画面情報DB40を参照し、要求対象画面に含まれるポイントID群を情報収集対象ポイントID群として把握する(S109)。収集制御部21は、情報集対象ポイントID群のポイント全てが読み込み実行中であるか否かを確認する(301)。即ち、まず、収集制御部21は、画面情報DB40を参照し、読み込み処理状態が「実行中」となっている画面が存在するかを確認する。
「実行中」の画面がある場合、全ての「実行中」の画面に含まれるポイントID群と、情報収集対象ポイントID群とを比較する。「実行中」の画面に含まれるポイントID群に情報収集対象ポイントID群全てが含まれる場合、S302に進む。即ち、収集制御部21は、実行中の画面に含まれるポイントID群のすべてのポイントの値が収集されることが完了することを待機する(S302)。全てポイントの値が収集されると、画面生成部30は画面情報を生成しブラウザ100に通知する(S116からS118)。
一方、「実行中」である画面がない場合、及び「実行中」である画面がある場合であって「実行中」の画面に含まれるポイントID群に情報収集ポイントID群の全てが含まれない場合、S303に進む。
S303以降において、収集制御部21は、情報収集ポイントID群のうち読み込み中でないポイントの読み込み処理を行う。読み込み中のポイントの読み込みは行わず、他の画面による読み込みが完了することを待機する(S308)。一方、読み込み中のポイントがない場合は、収集制御部21は要求対象画面に含まれる全てのポイントの値を収集する。
まず、収集制御部21は、設備情報DB70を参照し、情報収集ポイントID群のうち読み込み中でないポイントのIPコントローラ300のIPアドレスを把握する(S303)。収集制御部21は、ポイントの値の収集を開始し、画面情報DB80の読み込み処理状態を「実行中」に更新する(S304)。収集制御部21は、読み込み中でないポイントの値の収集後、設備情報DB70の現在値と更新時刻を更新する(S305)。
次に、収集制御部21は、画面情報DB80の読み込み処理状態を「未実行」に更新する(S306)。収集制御部21は、ポイントの値に収集に要した時間を収集時間として情報収集時間DB60に反映する(S307)。そして、上述したように、情報収集部20の収集制御部21は、情報収集ポイントID群のうち、他の画面表示要求信号に対して読み込み中であるポイントの読み込みが完了することを待つ(S308)。そして、収集制御部21は、画面生成部30に、画面生成開始を指示する。画面生成部30は、画面情報を生成しブラウザ100に通知する(S116からS118)。
次に、図2および図17を用いて実施例3のウェブサーバ700の先読み処理について説明する。図17は、実施例3のウェブサーバ700の動作を示すフローチャートである。図9のフローチャートと同一の動作のステップに関しては、同一の数字を付した。以下では、図9のフローチャートと異なる点を中心に説明する。
まず、収集制御部21は、更新間隔DB50の各レコードの先読み開始時刻情報で指定された時刻になると(S151)、画面情報DB40を参照し、画面表示要求信号に含まれる要求対象画面IDに含まれるポイントID群を情報収集対象ポイントID群として把握する(S152)。
次に、画面情報DB40を参照して、情報収集対象ポイントID群に含まれるポイントが全て読み込み実行中であるか否かを確認する(S351)。即ち、まず、収集制御部21は、画面情報DB40を参照し、読み込み処理状態が「実行中」となっている画面が存在するかを確認する。「実行中」の画面がある場合、全ての「実行中」の画面に含まれるポイントID群と、情報収集対象ポイントID群とを比較する。「実行中」の画面に含まれるポイントID群に情報収集対象ポイントID群全てが含まれる場合、S352に進む。即ち、収集制御部21は、動作を何も行わない(S352)。
一方、「実行中」である画面がない場合、及び「実行中」である画面がある場合であって「実行中」の画面に含まれるポイントID群に、情報収集ポイントID群の全てが含まれない場合、S353に進む。
S353以降において、収集制御部21は、情報収集ポイントID群のうち、読み込み中でないポイントの読み込み処理を行う。読み込み中のポイントの読み込みは行わない。一方、読み込み中のポイントがない場合は、収集制御部21は、要求対象画面に含まれる全てのポイントの値を収集する。まず、収集制御部21は、設備情報DB70を参照し、情報収集ポイントID群のうち読み込み中でないポイントのIPコントローラ300のIPアドレスを把握する(S353)。
次に、収集制御部21は、ポイントの値の収集を開始し、画面情報DB80の読み込み処理状態を「実行中」に更新する(S354)。収集制御部21は、読み込み中でないポイントの値の収集後、設備情報DB70の現在値と更新時刻を更新する(S155)。次に、収集制御部21は、画面情報DB80の読み込み処理状態を「未実行」に更新する(S355)。収集制御部21は、ポイントの値の収集に要した時間を収集時間として情報収集時間DB60に反映する(S156)。
このように、実施例3は読み込み処理の重複をポイント単位で判断するため、実施例2と比較してよりウェブサーバ200とIPコントローラ300の処理負荷を下げることができる。また、設備ネットワークのトラフィックも低減できる。
以上のとおり、ウェブサーバ700によれば、情報収集対象となるポイントIDと読み込み処理実行中のポイントIDとを比較し、重複するポイントIDについては読み込み処理をおこなわない。その結果、短時間に同一のポイントIDに関する読み込み処理を行うことを防ぐことができIPコントローラの負荷を低減することができる。
また、ウェブサーバ700によれば、実施例1と同様に、先読み処理を行うことができるため、ウェブサーバからの画面表示要求信号に対して、画面情報の送信を送る速度を向上することができる。
次に、実施例4のウェブサーバ800について説明する。図1に、実施例4のウェブサーバ800を含むビル管理システムの構成を示す。また、図2に、ウェブサーバ800の構成を示す。尚、ウェブサーバ800の画面情報DBは画面情報DB40である。
実施例4のウェブサーバ800が、IPコントローラ300への読み込み処理を行い、当該ポイントの値(現在値)を設備情報DBに更新した時刻からすぐに再度ポイントの読み込み処理を行うことを防ぐものである。即ち、実施例2、実施例3のウェブサーバにおいては、同一のIPコントローラ300への重複した読み込み処理を回避することによりIPコントローラ300の負荷低減を図っていたのに対して、ウェブサーバ800はIPコントローラ300からポイントの値を収集後すぐに再度同一のIPコントローラへの読み込み処理をすることを防ぐことによりIPコントローラ300の負荷低減を図るものである。
実施例4のウェブサーバ800の情報収集部20は、画面表示要求信号(又は先読み開始時刻となった先読み)にかかるポイントIDごとに、現在時刻(画面表示要求信号を受けた時刻、または先読み開始時刻)から設備情報DBに含まれる更新時刻を減算することによって算出した値と、情報収集部20が保持するあらかじめ設定された値である最短更新間隔とを比較し、当該算出した値が最短更新間隔を上回る場合に、当該ポイントIDに対応するポイントの値を収集する。一方、当該算出した値が最短更新間隔以下である場合、当該ポイントIDに対応するポイントの値を収集しない。すなわち、前回ポイントの値を収集した時刻から最短更新間隔より経過していな場合は、読み込みを行わない。これにより、IPコントローラ300の負荷を低減することができる。
図18に、ウェブサーバ800のタイムチャートを示す。以下では、先読み開始時刻となったときに、ウェブサーバ800が、先読みを行う場合、行わない場合の例を具体的な例で説明する。図18において、ブラウザ100Aとブラウザ100Bは同一の画面に対して画面表示要求をしているものとする。図18に示すように、例えば、ブラウザ100Bへの画面情報生成のための先読み開始時刻をT6B(1)、T6B(2)とし、ブラウザ100Aへの画面情報生成のための先読み開始時刻をT6A(1)、T6B(1)とし、ブラウザ100Aの画面情報生成のためのポイントの値の収集を完了し、設定情報DBが更新された時刻をT7A(1)、T7A(2)とする。このとき、先読み開始時刻T6B(1)-更新時刻T7A(1)は最短更新間隔Tminを上回っている。したがって、先読み開始時刻T6B(1)に、ウェブサーバ800はブラウザ100Bへの画面生成のための先読みを開始する。一方、先読み開始時刻T6B(2)-更新時刻T7A(2)は最短更新間隔Tminを下回る。したがって、この場合、先読み開始時刻T6B(2)に、ウェブサーバ800はブラウザ100Bへの画面生成のための先読みを行わない。尚、本具体例ではブラウザ100Aと100Bが同一の画面を要求しているとしたが、これに限られない。ブラウザ100Aと100Bが異なる画面を要求した場合、当該異なる画面のうち重複するポイントがある場合であって、ブラウザ100Bへの画面生成のための先読み開始時刻とブラウザ100Aの画面生成のための更新時刻との差が最低更新間隔Tminを下回った場合、ウェブサーバは、ブラウザ100Bへの画面生成のために、重複するポイントの値の収集は行わず、重複しないポイントの値の収集を行ってもよい。
次に、ウェブサーバ800の動作について説明する。ウェブサーバ800は、実施例1のウェブサーバ200と、画面表示要求信号受信時の動作としてS110の動作が異なり、先読み処理時の動作としてS153の動作が異なる。S110の動作、S153それぞれと異なる点は同じであるため、以下では、S110の動作と異なる点を説明する。
情報収集部20の収集制御部21は、画面表示要求に含まれるポイントの値を収集する際に、S109において画面情報DB40を参照して収集の対象となるポイントID群を把握し、S110において設備情報DB70を参照して収集の対象となるポイントID群の各ポイントを管理するIPコントローラ300を把握する。ウェブサーバ800は、S110において、更に、設備情報DB70を参照した際に、収集対象ポイントIDの更新時刻を参照する。そして、以下の式(4)を満たすポイントについて、S111以降でポイントの値(現在値)を収集し、満たさないポイントについては、S111以降の処理を行わず、ポイントの値(現在値)を収集しない。
現在時刻-前回更新時刻>最短更新間隔(Tmin) ・・・(4)
S111以降の処理は、実施例1のウェブサーバの処理と同様である。
S111以降の処理は、実施例1のウェブサーバの処理と同様である。
以上のとおり、最短更新間隔を設定することによって、IPコントローラ300に対する読み込み処理の間隔を、最短更新間隔以上とすることができる。これにより、短時間に同一のポイントIDに関する読み込み処理を行うことを防ぐことができ、IPコントローラの負荷を低減することができる。
また、ウェブサーバ700によれば、実施例1と同様に、先読み処理を行うことができるため、ウェブサーバからの画面表示要求に対して、画面情報の送信を送る速度を向上することができる。
次に、実施例5のウェブサーバ900について説明する。図1に、実施例5のウェブサーバ900を含むビル管理システムの構成を示す。また、図2に、ウェブサーバ900の構成を示す。尚、ウェブサーバ900の情報収集DBは情報収集DB90であり、実施例1の情報収集DBと異なる。画面情報DBは画面情報DB40である。
図19にウェブサーバ900のタイムチャートを示す。低性能なIPコントローラ300は、情報収集要求を受けてから返すまでの時間に偏差がある場合がある。図19に示すように、このような場合、ウェブサーバがポイントの値をIPコントローラ300から収集する収集時間に、変化が生じる。前述したように、先読み開始時刻T6は、次回要求時刻T4から収集時間T5を減算したものである。実施例1では、収集時間として、前回ポイントの値を収集した収集時間を用いていた。本実施例のウェブサーバ900では、より先読み開始時刻T6を正確に算出するために、過去数回の収集時間を記憶し、先読み開始時刻T4算出に用いる収集時間として、過去数回の収集時間の平均値、最大値、最小値等を用いている。より正確な先読み時刻をばらつきなく算出できるため、ブラウザ100に対する画面情報の送信をばらつきなく、より早い速度で行うことができる。例えば、図19においては、先読み開始時刻算出のための収集時間T5として過去3回の収集時間T5(1)、T5(2)、T5(3)の平均値として算出している。
図20に、実施例5の情報収集時間DB60の例を示す。情報収集時間DBは、画面ごとに、画面IDごとに収集時間、計算方法、過去収集時間を管理する。過去収集時間は、情報収集部20が、画面IDに対するポイントの値の収集が完了するたびに当該収集に要した時間を記憶したものである。過去収集時間として記録する回数は、あらかじめ設定する。収集時間は、計算方法にて指定されている計算方法を記憶した過去収集時間に適用した結果である。例えば、画面ID101においては、過去収集時間は、5、7、7、9であり、計算方法は平均であるため、当該過去収集時間の平均値である7を収集時間として記憶する。
以上が、実施例5のウェブサーバ900によれば、過去数回の過去収集時間から先読み開始時刻算出するための収集時間を算出することにより、より正確な先読み時刻をばらつきなく算出できるため、ブラウザ100に対する画面情報の送信をばらつきなくより早い速度で行うことができる。
また、ウェブサーバ700によれば、実施例1と同様に、先読み処理を行うことができるため、ウェブサーバからの画面表示要求に対して、画面情報の送信を送る速度を向上することができる。
なお、ウェブサーバ200は、例えば、汎用のコンピュータ装置を基本ハードウェアとして用いることでも実現することが可能である。すなわち、要求受信部10、情報収集部20、画面生成部30、画面情報DB40、更新間隔DB50、情報収集時間DB60および設備情報DB70は、上記のコンピュータ装置に搭載されたプロセッサにプログラムを実行させることにより実現することができる。このとき、ウェブサーバは、上記のプログラムをコンピュータ装置にあらかじめインストールすることで実現してもよいし、CD-ROMなどの記憶媒体に記憶して、あるいはネットワークを介して上記のプログラムを配布して、このプログラムをコンピュータ装置に適宜インストールすることで実現してもよい。また、画面情報DB40、更新間隔DB50、情報収集時間DB60および設備情報DB70は、上記のコンピュータ装置に内蔵あるいは外付けされたメモリ、ハードディスクもしくはCD-R、CD-RW、DVD-RAM、DVD-Rなどの記憶媒体などを適宜利用して実現することができる。ウェブサーバ600、700、800、900についても同様である。
実施例1から実施例5において、ウェブサーバをビル管理システムについて適用する例について説明したが、これに限られない。特に、ウェブサーバは、設備機器の管理システムにおいて適用できる。
なお、本発明は上記実施例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施例に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施例にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
100・・・ブラウザ、200、600、700、800、900・・・ウェブサーバ、300・・・IPコントローラ、400・・・設備機器。500・・・ビル管理システム、10 ・・・要求受信部、20・・・情報収集部、30 ・・・画面生成部、40、80・・・画面情報DB、50 ・・・更新間隔DB、60、90・・・情報収集時間DB、70 ・・・設備情報DB、21 ・・・収集制御部、22 ・・・生成部、23 ・・・算出部
Claims (5)
- 外部プログラムから、要求画面を特定する画面IDを含む画面表示要求信号を受信する要求受信部と、
管理装置に接続された外部機器の情報であるポイントを特定するポイントID及びこのポイントの値を記憶する設備情報DBと、
この設備情報DBに記憶されるポイントIDと前記ポイントIDにより特定されるポイントの値を表示する画面を特定する画面IDとを対応付けて記憶する画面情報DBと、
前記画面IDに対応付けられた前記ポイントの値を収集するために要する収集時間を記憶する収集時間DBと、
前記要求受信部から画面表示要求信号を受信するとき、当該画面表示要求信号を受けた時刻である要求受時刻から前回要求受時刻を減算することにより要求間隔を算出し、前記要求受時刻に前記要求間隔を加算することにより次回要求受時刻を算出し、この次回要求受時刻から前記収集時間を減算することにより先読み開始時刻を算出し、この先読み開始時刻になったとき、前記ポイントの値の収集の開始を、前記管理装置に指示する情報収集部と、
前記要求受信部から画面表示要求信号を受信すると、前記設備情報DBから前記ポイントの値を取得しこの取得したポイントの値から画面を生成して送信する画面生成部と、
を備えてなることを特徴とする情報提示装置。 - 前記画面情報DBは、前記情報収集部が、前記画面IDに対応するポイントIDにより特定されるポイントの値を前記管理装置から取得中に、当該取得中であることを示す読み込み処理状態を記憶し、
前記先読み開始時刻になったとき、又は前記画面表示要求信号がきたときであっても、前記情報収集部は、前記先読み処理開始時刻になった画面ID、又は前記画面表示要求信号に含まれる画面IDと同一の画面IDに関して読み込み処理状態である場合には、前記画面IDのポイントIDにより特定される前記ポイントの値を前記管理装置から取得しないことを特徴とする請求項1記載の情報提示装置。 - 前記情報収集部は、前記先読み開始時刻になったとき、又は前記画面表示要求信号を受けたときであっても、前記先読み処理開始時刻になった画面ID、又は前記画面表示要求信号に含まれる画面IDに対応するポイントIDが、前記画面情報DBの読み込み処理状態である画面IDに対応するポイントIDと一致する場合には、前記ポイントの値を管理装置から取得しないことを特徴とする請求項2記載の情報提示装置。
- 前記設備情報DBは、前記ポイントIDに対応させて、このポイントIDにより特定されるポイントの値を更新した更新時刻を記憶し、
前記情報収集部は、前記先読み開始時刻になったとき、又は前記画面表示要求信号を受けたときであっても、当該先読み開始時刻若しくは画面表示要求信号を受けた時刻と、前記更新時刻との差が、所定時間よりも短い場合には、前記ポイントの値を前記管理装置から取得しないことを特徴とする請求項3記載の情報提示装置。 - 前記収集時間DBは、前記画面IDにより特定される画面に表示する前記ポイントの値を収集するための収集時間を、過去複数回分記憶し、これらの収集時間から先読み処理開始時刻算出のための収集時間を算出することを特徴とする請求項4記載の情報提示装置。
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