WO2011033884A1 - 筋拘縮予防剤 - Google Patents
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Abstract
陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体を有効成分とする、飲食品や医薬品用途に適した、筋緊張度を改善、筋肉疲労を軽減または筋拘縮を予防することが可能な医薬品素材、食品素材を提供する。
Description
本発明は、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体を有効成分とする筋緊張度改善剤、筋肉疲労軽減剤および筋拘縮予防剤に関する。
不規則な生活やストレスの多い現代社会においては、生活習慣病の予防を始めとする健康維持やストレス解消のために適度な運動やスポーツをすることが推奨されている。しかし、普段あまり体を動かすことのない人が急に運動やスポーツをした場合、すぐに筋肉疲労が起こったり、運動後に激しい筋肉痛や筋肉疲労等に悩まされたりすることがしばしば起こり、このことが日常的に運動を続けることが出来ない理由となっている場合がある。
また、高齢者や長期療養者においては、適度な運動を実践する、あるいはリハビリテーションを実践する等が運動能力低下を防ぐ手段として用いられているが、モチベーションの維持の困難さや怪我の恐れもあり、現実的にはなかなか難しく、より効果的な方法が望まれている。よって、筋肉疲労を起こりにくくしつつ持続力を向上させる、あるいは、運動後の激しい筋肉痛や筋肉疲労を軽減するといったような、筋肉痛や筋肉疲労に対する効果的な方法が望まれている。また、高齢者や長期療養者等、体をあまり動かせない状態の者等に起こる筋肉の硬直化(腰痛、関節可動域の狭まり、肩こり等)についても、運動能力低下を招く要因として問題視されており、運動、リハビリテーション等を補佐あるいは代替する手段がさらに求められている。
また、高齢者や長期療養者においては、適度な運動を実践する、あるいはリハビリテーションを実践する等が運動能力低下を防ぐ手段として用いられているが、モチベーションの維持の困難さや怪我の恐れもあり、現実的にはなかなか難しく、より効果的な方法が望まれている。よって、筋肉疲労を起こりにくくしつつ持続力を向上させる、あるいは、運動後の激しい筋肉痛や筋肉疲労を軽減するといったような、筋肉痛や筋肉疲労に対する効果的な方法が望まれている。また、高齢者や長期療養者等、体をあまり動かせない状態の者等に起こる筋肉の硬直化(腰痛、関節可動域の狭まり、肩こり等)についても、運動能力低下を招く要因として問題視されており、運動、リハビリテーション等を補佐あるいは代替する手段がさらに求められている。
これらの問題を解決する一つの手段として、持久力や筋力等の運動機能向上作用を有する食品成分を日常的に摂取することが考えられる。例えば、サンザシ抽出物(特許文献1)やコエンザイムQ10、カルニチン配合物(特許文献2)やグルタミンペプチド(特許文献3)、等が挙げられる。
一方、カロテノイドは8個のイソプレノイド単位が結合した炭化水素類caroteneの総称である。カロテノイドは天然色素として、植物、微生物、動物に分布し、β-caroteneなどのようにプロビタミンAとして生理作用を持つもの、crocin、crocetinのような生薬の有効成分やこれらを含めた食品の着色料として重要なものが含まれる。また植物および光合成細菌においては光エネルギー伝達における補助酵素として知られている(非特許文献1)。また最近、カロテノイドの中でも魚介類や海藻などの海洋生物に含まれるカロテノイド、いわゆるマリンカロテノイドにおいて、新たな作用が多く見出されている。
例えば、ひじきやわかめなどの海藻に含まれる脂溶性物質の一つであるフコキサンチンは抗肥満作用(非特許文献2)や中性脂肪の吸収抑制作用(特許文献4)等が挙げられる。
また、例えば、エビ、カニなどの甲殻類に含まれ、赤色色素として用いられているアスタキサンチンは、生体内での抗酸化効果を有すること(特許文献5)、肝機能改善効果を有すること(特許文献6)などが見出されている。さらにアスタキサンチンは、筋肉損傷や疾病を改善する効果を有すること(特許文献7)、および抗疲労効果を有すること(非特許文献3、非特許文献4)も見出されている。
しかしながらマリンカロテノイドを、例えば乳製品などの飲食品に適用すると、原材料由来の臭気が問題となり、風味の点で問題が残ってしまう。そのため、海洋生物では無く、陸上の動植物や微生物から簡便に抽出・精製でき、筋肉疲労に効果のある素材が求められていた。
天然物化学 改訂第4版、145頁、南光堂
H. Maeda et al., Biochemical and Biophysical Research Communication, 332 (2005) 392-397.
矢沢一良, FOOD Style21, 9(10), pp20-23(2005)
永田晟ら, 疲労と休養の科学, 18(1), pp35-45(2003)
本発明は上記の状況に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、陸上の動植物や微生物由来のカロテノイドから、飲食品や医薬品用途に適した筋緊張度を改善、筋肉疲労を軽減または筋拘縮を予防することが可能な食品素材や医薬品素材を提供することであり、また同時に、上記素材を用いた筋緊張度を改善、筋肉疲労を軽減または筋拘縮を予防する食品組成物、医薬品組成物を提供することである。
上記従来の問題点に鑑み、本発明者等は鋭意研究を進めたところ、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体に筋緊張度を改善、筋肉疲労を軽減または筋拘縮を予防する作用を有することを見出した。
すなわち、本発明は、下記[1]~[72]に係るものである。
[1]陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体を有効成分とする、筋緊張度改善剤。
[2]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体は、水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含むものである、[1]に記載の筋緊張度改善剤。
[3]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体が、lutein、zeaxanthin、crocin、spheroidene、violaxanthin、torularhodinaldehyde、torularhodin、crocetin、bixin、azafrin、β-carotenone、eschscholtzxanthin、rhodoxanthin、decaprenoxanthinの少なくとも1種以上を有効成分とする、[1]または[2]に記載の筋緊張度改善剤。
[4]前記の筋緊張度改善剤の有効量が、0.1~1500mg/60kg体重である、[1]~[3]のいずれか一項に記載の筋緊張度改善剤。
[5][1]~[4]のいずれか一項に記載の筋緊張度改善剤を0.01~95質量%配合してなる、筋肉緊張度の改善に有効な医薬品組成物。
[6][1]~[4]のいずれか一項に記載の筋緊張度改善剤を0.0001~10質量%添加してなる、筋緊張度の改善に有効な飲食品。
[7]陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体を有効成分とする、筋肉疲労軽減剤。
[8]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体は、水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含むものである、[7]に記載の筋肉疲労軽減剤。
[9]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体が、lutein、zeaxanthin、crocin、spheroidene、violaxanthin、torularhodinaldehyde、torularhodin、crocetin、bixin、azafrin、β-carotenone、eschscholtzxanthin、rhodoxanthin、decaprenoxanthinの少なくとも1種以上を有効成分とする、[7]または[8]に記載の筋肉疲労軽減剤。
[10]前記の筋肉疲労軽減剤の有効量が、0.1~1500mg/60kg体重である、[7]~[9]のいずれか一項に記載の筋肉疲労軽減剤。
[11][7]~[10]のいずれか一項に記載の筋肉疲労軽減剤を0.01~95質量%配合してなる、筋肉疲労の軽減に有効な医薬品組成物。
[12][7]~[10]のいずれか一項に記載の筋肉疲労軽減剤を0.0001~10質量%添加してなる、筋肉疲労の軽減に有効な飲食品。
[13]陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体を有効成分とする、筋拘縮予防剤。
[14]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体は、水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含むものである、[13]に記載の筋拘縮予防剤。
[15]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体が、lutein、zeaxanthin、crocin、spheroidene、violaxanthin、torularhodinaldehyde、torularhodin、crocetin、bixin、azafrin、β-carotenone、eschscholtzxanthin、rhodoxanthin、decaprenoxanthinの少なくとも1種以上を有効成分とする、[13]または[14]に記載の筋拘縮予防剤。
[16]前記の筋拘縮予防剤の有効量が、0.1~1500mg/60kg体重である、[13]~[15]のいずれか一項に記載の筋拘縮予防剤。
[17][13]~[16]のいずれか一項に記載の筋拘縮予防剤を0.01~95質量%配合してなる、筋拘縮の予防に有効な医薬品組成物。
[18][13]~[16]のいずれか一項に記載の筋拘縮予防剤を0.0001~10質量%添加してなる、筋拘縮の予防に有効な飲食品。
[19]陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体の薬学的有効量を対象に投与する工程を含む、筋緊張度を改善するための方法。
[20]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体は、水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含むものである、[19]に記載の方法。
[21]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体が、lutein、zeaxanthin、crocin、spheroidene、violaxanthin、torularhodinaldehyde、torularhodin、crocetin、bixin、azafrin、β-carotenone、eschscholtzxanthin、rhodoxanthin、decaprenoxanthinの少なくとも1種以上を有効成分とする、[19]または[20]に記載の方法。
[22]有効量が、0.1~1500mg/60kg体重である、[19]~[21]のいずれか一項に記載の方法。
[23][1]~[4]のいずれか一項に記載の筋緊張度改善剤を0.01~95質量%配合する工程を含む、筋肉緊張度の改善に有効な医薬品組成物を製造するための方法。
[24][1]~[4]のいずれか一項に記載の筋緊張度改善剤を0.0001~10質量%添加する工程を含む、筋緊張度の改善に有効な飲食品を製造するための方法。
[25]陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体の薬学的有効量を対象に投与する工程を含む、筋肉疲労を軽減するための方法。
[26]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体は、水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含むものである、[25]に記載の方法。
[27]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体が、lutein、zeaxanthin、crocin、spheroidene、violaxanthin、torularhodinaldehyde、torularhodin、crocetin、bixin、azafrin、β-carotenone、eschscholtzxanthin、rhodoxanthin、decaprenoxanthinの少なくとも1種以上を有効成分とする、[25]または[26]に記載の方法。
[28]有効量が、0.1~1500mg/60kg体重である、[25]~[27]のいずれか一項に記載の方法。
[29][7]~[10]のいずれか一項に記載の筋肉疲労軽減剤を0.01~95質量%配合する工程を含む、筋肉疲労の軽減に有効な医薬品組成物を製造するための方法。
[30][7]~[10]のいずれか一項に記載の筋肉疲労軽減剤を0.0001~10質量%添加する工程を含む、筋肉疲労の軽減に有効な飲食品を製造するための方法。
[31]陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体の薬学的有効量を対象に投与する工程を含む、筋拘縮を予防するための方法。
[32]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体は、水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含むものである、[31]に記載の方法。
[33]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体が、lutein、zeaxanthin、crocin、spheroidene、violaxanthin、torularhodinaldehyde、torularhodin、crocetin、bixin、azafrin、β-carotenone、eschscholtzxanthin、rhodoxanthin、decaprenoxanthinの少なくとも1種以上を有効成分とする、[31]または[32]に記載の方法。
[34]有効量が、0.1~1500mg/60kg体重である、[31]~[33]のいずれか一項に記載の方法。
[35][13]~[16]のいずれか一項に記載の筋拘縮予防剤を0.01~95質量%配合する工程を含む、筋拘縮の予防に有効な医薬品組成物を製造するための方法。
[36][13]~[16]のいずれか一項に記載の筋拘縮予防剤を0.0001~10質量%添加する工程を含む、筋拘縮の予防に有効な飲食品を製造するための方法。
[37]筋緊張度改善剤の製造における、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体の使用。
[38]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体は、水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含むものである、[37]に記載の使用。
[39]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体が、lutein、zeaxanthin、crocin、spheroidene、violaxanthin、torularhodinaldehyde、torularhodin、crocetin、bixin、azafrin、β-carotenone、eschscholtzxanthin、rhodoxanthin、decaprenoxanthinの少なくとも1種以上を有効成分とする、[37]または[38]に記載の使用。
[40]前記の筋緊張度改善剤の有効量が、0.1~1500mg/60kg体重である、[37]~[39]のいずれか一項に記載の使用。
[41]筋肉緊張度の改善に有効な医薬品組成物の製造における、[1]~[4]のいずれか一項に記載の筋緊張度改善剤の使用。
[42]筋緊張度の改善に有効な飲食品の製造における、[1]~[4]のいずれか一項に記載の筋緊張度改善剤の使用。
[43]筋肉疲労軽減剤の製造における、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体の使用。
[44]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体は、水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含むものである、[43]に記載の使用。
[45]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体が、lutein、zeaxanthin、crocin、spheroidene、violaxanthin、torularhodinaldehyde、torularhodin、crocetin、bixin、azafrin、β-carotenone、eschscholtzxanthin、rhodoxanthin、decaprenoxanthinの少なくとも1種以上を有効成分とする、[43]または[44]に記載の使用。
[46]前記の筋肉疲労軽減剤の有効量が、0.1~1500mg/60kg体重である、[43]~[45]のいずれか一項に記載の使用。
[47]筋肉疲労の軽減に有効な医薬品組成物の製造における、[7]~[10]のいずれか一項に記載の筋肉疲労軽減剤の使用。
[48]筋肉疲労の軽減に有効な飲食品の製造における、[7]~[10]のいずれか一項に記載の筋肉疲労軽減剤の使用。
[49]筋拘縮予防剤の製造における、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体の使用。
[50]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体は、水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含むものである、[49]に記載の使用。
[51]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体が、lutein、zeaxanthin、crocin、spheroidene、violaxanthin、torularhodinaldehyde、torularhodin、crocetin、bixin、azafrin、β-carotenone、eschscholtzxanthin、rhodoxanthin、decaprenoxanthinの少なくとも1種以上を有効成分とする、[49]または[50]に記載の使用。
[52]前記の筋拘縮予防剤の有効量が、0.1~1500mg/60kg体重である、[49]~[51]のいずれか一項に記載の使用。
[53]筋拘縮の予防に有効な医薬品組成物の製造における、[13]~[16]のいずれか一項に記載の筋拘縮予防剤の使用。
[54]筋拘縮の予防に有効な飲食品の製造における、[13]~[16]のいずれか一項に記載の筋拘縮予防剤の使用。
[55]筋緊張度改善に使用するための、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体。
[56]水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含むものである、[55]に記載のカロテン酸化誘導体。
[57]lutein、zeaxanthin、crocin、spheroidene、violaxanthin、torularhodinaldehyde、torularhodin、crocetin、bixin、azafrin、β-carotenone、eschscholtzxanthin、rhodoxanthin、decaprenoxanthinの少なくとも1種以上を有効成分とする、[55]または[56]に記載のカロテン酸化誘導体。
[58]筋緊張度改善に使用するための有効量が、0.1~1500mg/60kg体重である、[55]~[57]のいずれか一項に記載のカロテン酸化誘導体。
[59]筋肉緊張度の改善に有効な医薬品組成物の製造に使用するための、[1]~[4]のいずれか一項に記載の筋緊張度改善剤。
[60]筋緊張度の改善に有効な飲食品の製造に使用するための、[1]~[4]のいずれか一項に記載の筋緊張度改善剤。
[61]筋肉疲労軽減に使用するための、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体。
[62]水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含むものである、[61]に記載のカロテン酸化誘導体。
[63]lutein、zeaxanthin、crocin、spheroidene、violaxanthin、torularhodinaldehyde、torularhodin、crocetin、bixin、azafrin、β-carotenone、eschscholtzxanthin、rhodoxanthin、decaprenoxanthinの少なくとも1種以上を有効成分とする、[61]または[62]に記載のカロテン酸化誘導体。
[64]筋肉疲労軽減に使用するための有効量が、0.1~1500mg/60kg体重である、[61]~[63]のいずれか一項に記載のカロテン酸化誘導体。
[65]筋肉疲労の軽減に有効な医薬品組成物の製造に使用するための、[7]~[10]のいずれか一項に記載の筋肉疲労軽減剤。
[66]筋肉疲労の軽減に有効な飲食品の製造に使用するための、[7]~[10]のいずれか一項に記載の筋肉疲労軽減剤。
[67]筋拘縮予防に使用するための、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体。
[68]水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含むものである、[67]に記載のカロテン酸化誘導体。
[69]lutein、zeaxanthin、crocin、spheroidene、violaxanthin、torularhodinaldehyde、torularhodin、crocetin、bixin、azafrin、β-carotenone、eschscholtzxanthin、rhodoxanthin、decaprenoxanthinの少なくとも1種以上を有効成分とする、[67]または[68]に記載のカロテン酸化誘導体。
[70]筋拘縮予防に使用するための有効量が、0.1~1500mg/60kg体重である、[67]~[69]のいずれか一項に記載のカロテン酸化誘導体。
[71]筋拘縮の予防に有効な医薬品組成物の製造に使用するための、[13]~[16]のいずれか一項に記載の筋拘縮予防剤。
[72]筋拘縮の予防に有効な飲食品の製造に使用するための、[13]~[16]のいずれか一項に記載の筋拘縮予防剤。
[1]陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体を有効成分とする、筋緊張度改善剤。
[2]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体は、水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含むものである、[1]に記載の筋緊張度改善剤。
[3]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体が、lutein、zeaxanthin、crocin、spheroidene、violaxanthin、torularhodinaldehyde、torularhodin、crocetin、bixin、azafrin、β-carotenone、eschscholtzxanthin、rhodoxanthin、decaprenoxanthinの少なくとも1種以上を有効成分とする、[1]または[2]に記載の筋緊張度改善剤。
[4]前記の筋緊張度改善剤の有効量が、0.1~1500mg/60kg体重である、[1]~[3]のいずれか一項に記載の筋緊張度改善剤。
[5][1]~[4]のいずれか一項に記載の筋緊張度改善剤を0.01~95質量%配合してなる、筋肉緊張度の改善に有効な医薬品組成物。
[6][1]~[4]のいずれか一項に記載の筋緊張度改善剤を0.0001~10質量%添加してなる、筋緊張度の改善に有効な飲食品。
[7]陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体を有効成分とする、筋肉疲労軽減剤。
[8]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体は、水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含むものである、[7]に記載の筋肉疲労軽減剤。
[9]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体が、lutein、zeaxanthin、crocin、spheroidene、violaxanthin、torularhodinaldehyde、torularhodin、crocetin、bixin、azafrin、β-carotenone、eschscholtzxanthin、rhodoxanthin、decaprenoxanthinの少なくとも1種以上を有効成分とする、[7]または[8]に記載の筋肉疲労軽減剤。
[10]前記の筋肉疲労軽減剤の有効量が、0.1~1500mg/60kg体重である、[7]~[9]のいずれか一項に記載の筋肉疲労軽減剤。
[11][7]~[10]のいずれか一項に記載の筋肉疲労軽減剤を0.01~95質量%配合してなる、筋肉疲労の軽減に有効な医薬品組成物。
[12][7]~[10]のいずれか一項に記載の筋肉疲労軽減剤を0.0001~10質量%添加してなる、筋肉疲労の軽減に有効な飲食品。
[13]陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体を有効成分とする、筋拘縮予防剤。
[14]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体は、水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含むものである、[13]に記載の筋拘縮予防剤。
[15]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体が、lutein、zeaxanthin、crocin、spheroidene、violaxanthin、torularhodinaldehyde、torularhodin、crocetin、bixin、azafrin、β-carotenone、eschscholtzxanthin、rhodoxanthin、decaprenoxanthinの少なくとも1種以上を有効成分とする、[13]または[14]に記載の筋拘縮予防剤。
[16]前記の筋拘縮予防剤の有効量が、0.1~1500mg/60kg体重である、[13]~[15]のいずれか一項に記載の筋拘縮予防剤。
[17][13]~[16]のいずれか一項に記載の筋拘縮予防剤を0.01~95質量%配合してなる、筋拘縮の予防に有効な医薬品組成物。
[18][13]~[16]のいずれか一項に記載の筋拘縮予防剤を0.0001~10質量%添加してなる、筋拘縮の予防に有効な飲食品。
[19]陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体の薬学的有効量を対象に投与する工程を含む、筋緊張度を改善するための方法。
[20]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体は、水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含むものである、[19]に記載の方法。
[21]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体が、lutein、zeaxanthin、crocin、spheroidene、violaxanthin、torularhodinaldehyde、torularhodin、crocetin、bixin、azafrin、β-carotenone、eschscholtzxanthin、rhodoxanthin、decaprenoxanthinの少なくとも1種以上を有効成分とする、[19]または[20]に記載の方法。
[22]有効量が、0.1~1500mg/60kg体重である、[19]~[21]のいずれか一項に記載の方法。
[23][1]~[4]のいずれか一項に記載の筋緊張度改善剤を0.01~95質量%配合する工程を含む、筋肉緊張度の改善に有効な医薬品組成物を製造するための方法。
[24][1]~[4]のいずれか一項に記載の筋緊張度改善剤を0.0001~10質量%添加する工程を含む、筋緊張度の改善に有効な飲食品を製造するための方法。
[25]陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体の薬学的有効量を対象に投与する工程を含む、筋肉疲労を軽減するための方法。
[26]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体は、水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含むものである、[25]に記載の方法。
[27]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体が、lutein、zeaxanthin、crocin、spheroidene、violaxanthin、torularhodinaldehyde、torularhodin、crocetin、bixin、azafrin、β-carotenone、eschscholtzxanthin、rhodoxanthin、decaprenoxanthinの少なくとも1種以上を有効成分とする、[25]または[26]に記載の方法。
[28]有効量が、0.1~1500mg/60kg体重である、[25]~[27]のいずれか一項に記載の方法。
[29][7]~[10]のいずれか一項に記載の筋肉疲労軽減剤を0.01~95質量%配合する工程を含む、筋肉疲労の軽減に有効な医薬品組成物を製造するための方法。
[30][7]~[10]のいずれか一項に記載の筋肉疲労軽減剤を0.0001~10質量%添加する工程を含む、筋肉疲労の軽減に有効な飲食品を製造するための方法。
[31]陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体の薬学的有効量を対象に投与する工程を含む、筋拘縮を予防するための方法。
[32]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体は、水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含むものである、[31]に記載の方法。
[33]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体が、lutein、zeaxanthin、crocin、spheroidene、violaxanthin、torularhodinaldehyde、torularhodin、crocetin、bixin、azafrin、β-carotenone、eschscholtzxanthin、rhodoxanthin、decaprenoxanthinの少なくとも1種以上を有効成分とする、[31]または[32]に記載の方法。
[34]有効量が、0.1~1500mg/60kg体重である、[31]~[33]のいずれか一項に記載の方法。
[35][13]~[16]のいずれか一項に記載の筋拘縮予防剤を0.01~95質量%配合する工程を含む、筋拘縮の予防に有効な医薬品組成物を製造するための方法。
[36][13]~[16]のいずれか一項に記載の筋拘縮予防剤を0.0001~10質量%添加する工程を含む、筋拘縮の予防に有効な飲食品を製造するための方法。
[37]筋緊張度改善剤の製造における、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体の使用。
[38]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体は、水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含むものである、[37]に記載の使用。
[39]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体が、lutein、zeaxanthin、crocin、spheroidene、violaxanthin、torularhodinaldehyde、torularhodin、crocetin、bixin、azafrin、β-carotenone、eschscholtzxanthin、rhodoxanthin、decaprenoxanthinの少なくとも1種以上を有効成分とする、[37]または[38]に記載の使用。
[40]前記の筋緊張度改善剤の有効量が、0.1~1500mg/60kg体重である、[37]~[39]のいずれか一項に記載の使用。
[41]筋肉緊張度の改善に有効な医薬品組成物の製造における、[1]~[4]のいずれか一項に記載の筋緊張度改善剤の使用。
[42]筋緊張度の改善に有効な飲食品の製造における、[1]~[4]のいずれか一項に記載の筋緊張度改善剤の使用。
[43]筋肉疲労軽減剤の製造における、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体の使用。
[44]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体は、水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含むものである、[43]に記載の使用。
[45]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体が、lutein、zeaxanthin、crocin、spheroidene、violaxanthin、torularhodinaldehyde、torularhodin、crocetin、bixin、azafrin、β-carotenone、eschscholtzxanthin、rhodoxanthin、decaprenoxanthinの少なくとも1種以上を有効成分とする、[43]または[44]に記載の使用。
[46]前記の筋肉疲労軽減剤の有効量が、0.1~1500mg/60kg体重である、[43]~[45]のいずれか一項に記載の使用。
[47]筋肉疲労の軽減に有効な医薬品組成物の製造における、[7]~[10]のいずれか一項に記載の筋肉疲労軽減剤の使用。
[48]筋肉疲労の軽減に有効な飲食品の製造における、[7]~[10]のいずれか一項に記載の筋肉疲労軽減剤の使用。
[49]筋拘縮予防剤の製造における、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体の使用。
[50]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体は、水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含むものである、[49]に記載の使用。
[51]前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体が、lutein、zeaxanthin、crocin、spheroidene、violaxanthin、torularhodinaldehyde、torularhodin、crocetin、bixin、azafrin、β-carotenone、eschscholtzxanthin、rhodoxanthin、decaprenoxanthinの少なくとも1種以上を有効成分とする、[49]または[50]に記載の使用。
[52]前記の筋拘縮予防剤の有効量が、0.1~1500mg/60kg体重である、[49]~[51]のいずれか一項に記載の使用。
[53]筋拘縮の予防に有効な医薬品組成物の製造における、[13]~[16]のいずれか一項に記載の筋拘縮予防剤の使用。
[54]筋拘縮の予防に有効な飲食品の製造における、[13]~[16]のいずれか一項に記載の筋拘縮予防剤の使用。
[55]筋緊張度改善に使用するための、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体。
[56]水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含むものである、[55]に記載のカロテン酸化誘導体。
[57]lutein、zeaxanthin、crocin、spheroidene、violaxanthin、torularhodinaldehyde、torularhodin、crocetin、bixin、azafrin、β-carotenone、eschscholtzxanthin、rhodoxanthin、decaprenoxanthinの少なくとも1種以上を有効成分とする、[55]または[56]に記載のカロテン酸化誘導体。
[58]筋緊張度改善に使用するための有効量が、0.1~1500mg/60kg体重である、[55]~[57]のいずれか一項に記載のカロテン酸化誘導体。
[59]筋肉緊張度の改善に有効な医薬品組成物の製造に使用するための、[1]~[4]のいずれか一項に記載の筋緊張度改善剤。
[60]筋緊張度の改善に有効な飲食品の製造に使用するための、[1]~[4]のいずれか一項に記載の筋緊張度改善剤。
[61]筋肉疲労軽減に使用するための、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体。
[62]水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含むものである、[61]に記載のカロテン酸化誘導体。
[63]lutein、zeaxanthin、crocin、spheroidene、violaxanthin、torularhodinaldehyde、torularhodin、crocetin、bixin、azafrin、β-carotenone、eschscholtzxanthin、rhodoxanthin、decaprenoxanthinの少なくとも1種以上を有効成分とする、[61]または[62]に記載のカロテン酸化誘導体。
[64]筋肉疲労軽減に使用するための有効量が、0.1~1500mg/60kg体重である、[61]~[63]のいずれか一項に記載のカロテン酸化誘導体。
[65]筋肉疲労の軽減に有効な医薬品組成物の製造に使用するための、[7]~[10]のいずれか一項に記載の筋肉疲労軽減剤。
[66]筋肉疲労の軽減に有効な飲食品の製造に使用するための、[7]~[10]のいずれか一項に記載の筋肉疲労軽減剤。
[67]筋拘縮予防に使用するための、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体。
[68]水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含むものである、[67]に記載のカロテン酸化誘導体。
[69]lutein、zeaxanthin、crocin、spheroidene、violaxanthin、torularhodinaldehyde、torularhodin、crocetin、bixin、azafrin、β-carotenone、eschscholtzxanthin、rhodoxanthin、decaprenoxanthinの少なくとも1種以上を有効成分とする、[67]または[68]に記載のカロテン酸化誘導体。
[70]筋拘縮予防に使用するための有効量が、0.1~1500mg/60kg体重である、[67]~[69]のいずれか一項に記載のカロテン酸化誘導体。
[71]筋拘縮の予防に有効な医薬品組成物の製造に使用するための、[13]~[16]のいずれか一項に記載の筋拘縮予防剤。
[72]筋拘縮の予防に有効な飲食品の製造に使用するための、[13]~[16]のいずれか一項に記載の筋拘縮予防剤。
本発明の筋緊張度改善剤、筋肉疲労軽減剤または筋拘縮予防剤は、運動及び日常の動作などで生じる筋緊張度を改善したり、筋肉疲労を軽減したり、筋拘縮を予防するための食品、医薬品として有用である。そして、本発明の筋緊張度改善剤、筋肉疲労軽減剤または筋拘縮予防剤は、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体を有効成分とするものであって、食経験が豊富で副作用が少なく、安全性が高いだけでなく、原材料由来の臭気も従来の魚介類や海藻などの海洋生物に由来するカロテン酸化誘導体よりはるかに少なく、風味の点でも優れている。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下に述べる個々の形態には限定されない。
本発明における陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体は、カロテノイドを含む野菜、果実、微生物などに由来するものであれば特に限定されない。また、本発明のカロテン酸化誘導体は、水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含み得る。本発明のカロテン酸化誘導体の一例として、ルテインを挙げ以下に説明する。
ルテイン(lutein)は野菜、果物、植物に豊富に含まれている。特に、ケール、芽キャベツ、ほうれん草、ブロッコリー等の緑黄色野菜やマリーゴールド等の黄色の花等、植物界に広く存在するカロテノイドの1つである。中でも、キク科のマリーゴールドの花弁には高濃度に含まれ、古来、家禽類の卵の黄身の着色強化用に飼料として使用され、近年においてはその鮮明な黄色を活かした食品着色料としても使用されている。そして、ルテインは、加齢性黄斑変性や白内障などの眼疾患を改善することでも知られている。ルテインのCAS No. は127-40-2であり、またルテインは別名として(3R,3'R,6'R)-β,ε-カロテン-3,3'-ジオール((3R,3'R,6'R)-β,ε-carotene-3,3'-diol)、(3R,3'R,6'R)-3,3'-ジヒドロキシ-β,ε-カロテン((3R,3'R,6'R)-3,3'-Dihydroxy-β,ε-carotene)または狭義のキサントフィル(Xanthophyll)ともいう。ルテインはカロテンのアルコール誘導体に属する。ルテイン20S(ルテイン20質量%含有、協和醗酵バイオ)等が市販されている。
ルテインの抽出は、上記のような植物や微生物を、室温又は加熱した状態で溶剤に含浸させるか又はソックスレー抽出器等の抽出器具を用いて行われる溶剤抽出の他に、水蒸気蒸留等の蒸留法を用いて抽出する方法、炭酸ガスを超臨界状態にして行う超臨界抽出法、あるいは圧搾して抽出物を得る圧搾法、凍結乾燥し、そこに蒸留水を加え残渣を取り除いた上清を得る方法等を用いることができる。また、果汁等はそのまま噴霧乾燥等の処理をしたものを用いることもできる。
上述の抽出に用いられる抽出溶剤としては、極性溶剤、非極性溶剤のいずれをも使用することができ、これらを混合して用いることもできる。例えば、水;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等の多価アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等の鎖状及び環状エーテル類;ポリエチレングリコール等のポリエーテル類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテル等の炭化水素類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;ピリジン類;超臨界二酸化炭素;油脂、ワックス、その他オイル等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用でき、溶剤を変えて繰り返し行うことも可能である。
このうち、水、エタノール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等を用いるのが好ましく、水・エタノール混液を用いるのがより好ましい。
このうち、水、エタノール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等を用いるのが好ましく、水・エタノール混液を用いるのがより好ましい。
また、抽出物の分離精製手段としては、例えば、抽出物を活性炭処理、液液分配、カラムクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、ゲル濾過、精密蒸留等を挙げることができる。
ルテインの他に本発明のカロテン酸化誘導体の例として、カロテンのアルコール誘導体(ゼアキサンチン等)、配糖体(クロシン等)、エーテル誘導体(スフェロイデン等)、エポキシド誘導体(ビオラキサンチン等)、アルデヒド誘導体(トルラロジンアルデヒド等)およびカルボン酸誘導体(トルラロジン等)、並びにアポカロテノイド(クロセチン、ビキシン、アザフリン等)、セコカロテノイド(β-カロテノン等)、レトロカロテノイド(エッショルツキサンチン、ロドキサンチン等)、高級カロテノイド(デカプレノキサンチン等)に属するカロテン酸化誘導体であって、かつ陸上動物、陸上植物または微生物由来であるものが含まれる。その例として、
ゼアキサンチン(zeaxanthin、(3R,3'R)-β,β-carotene-3,3'-diolともいう、CAS No. 144-68-3、トウモロコシ種子・ホオズキの実等に分布、Fluka ・EXTRASYNTHESE S.A.等で入手可能)、
クロシン(crocin、8,8'-Diapo-ψ,ψ-carotene-8,8'-dioic acid bis(6-O-β-D-glucopyranosyl-β-D-glucopyranosyl) esterともいう、CAS No, 42553-65-1、サフランの柱頭・クチナシの果実等に分布、Sigma・EXTRASYNTHESE S.A.等で入手可能)、
スフェロイデン(spheroidene、3,4-Didehydro-1,2,7',8'-tetrahydro-1-methoxy-ψ,ψ-caroteneともいう、CAS No. 13836-61-8、Rhodopseudomonas spheroides(細菌)等に分布)、
ビオラキサンチン(violaxanthin、5α,6α:5'α,6'α-Bisoxy-5,5',6,6'-tetrahydro-β,β-carotene-3β,3β'-diolともいう、CAS No. 126-29-4、サンシキスミレの花弁等・多くの緑葉や果実に分布、CaroteNature等で入手可能)、
トルラロジンアルデヒド(torularhodinaldehydeともいう、Rhodotorula属の酵母等に分布)、
トルラロジン(torularhodin、3',4'-Didehydro-β,ψ-caroten-16'-oic acid ともいう、CAS No. 514-92-1、Rhodotorula属の酵母等に分布、CaroteNature等で入手可能)、
クロセチン(crocetin、8,8'-Diapo-ψ,ψ-carotene-8,8'-dioic acidともいう、CAS No, 27876-94-4、サフランの柱頭等に分布、EXTRASYNTHESE S.A.等で入手可能)、
ビキシン(bixin、(9Z)-6,6'-Diapo-ψ,ψ-carotene-6,6'-dioic acid 6-methyl esterともいう、CAS No. 6983-79-5、アケノキの果実等に分布、CaroteNature・ChromaDex, Inc.等で入手可能)、
アザフリン(azafrin、(5R,6R)-5,6-Dihydro-5,6-dihydroxy-10'-apo-β,ψ-carotenoic acidともいう、CAS No. 507-61-9、ゴマノハグサ科植物の幹・根等に分布)、
β-カロテノン(β-carotenone、5,6,5',6'-Diseco-β,β-caroten-5,6,5',6'-tetroneともいう、Murraya exotica(ゲッキツ)等に分布、CaroteNature等で入手可能)、
エッショルツキサンチン(eschscholtzxanthin、(3S,3'S)-4',5'-Didehydro-4,5'-retro-β,β-carotene-3,3'-diolともいう、CAS No. 472-73-1、ハナビシソウの花弁等に分布)、
ロドキサンチン(rhodoxanthin、4',5'-Didehydro-4,5'-retro-β,β-carotene-3,3'-dioneともいう、CAS No. 116-30-3、イチイの果実等に分布、CaroteNature等で入手可能)、
デカプレノキサンチン(decaprenoxanthin、(2R,2'R,6R,6'R)-2,2'-Bis[(E)-4-hydroxy-3-methyl-2-butenyl]-ε,ε-caroteneともいう、CAS No. 28368-06-1、Flavobacterium dehydrogenans(細菌)、Arthrobacter glacialis(細菌)等に分布)を挙げることができるが、これらの例に限定されない。
ゼアキサンチン(zeaxanthin、(3R,3'R)-β,β-carotene-3,3'-diolともいう、CAS No. 144-68-3、トウモロコシ種子・ホオズキの実等に分布、Fluka ・EXTRASYNTHESE S.A.等で入手可能)、
クロシン(crocin、8,8'-Diapo-ψ,ψ-carotene-8,8'-dioic acid bis(6-O-β-D-glucopyranosyl-β-D-glucopyranosyl) esterともいう、CAS No, 42553-65-1、サフランの柱頭・クチナシの果実等に分布、Sigma・EXTRASYNTHESE S.A.等で入手可能)、
スフェロイデン(spheroidene、3,4-Didehydro-1,2,7',8'-tetrahydro-1-methoxy-ψ,ψ-caroteneともいう、CAS No. 13836-61-8、Rhodopseudomonas spheroides(細菌)等に分布)、
ビオラキサンチン(violaxanthin、5α,6α:5'α,6'α-Bisoxy-5,5',6,6'-tetrahydro-β,β-carotene-3β,3β'-diolともいう、CAS No. 126-29-4、サンシキスミレの花弁等・多くの緑葉や果実に分布、CaroteNature等で入手可能)、
トルラロジンアルデヒド(torularhodinaldehydeともいう、Rhodotorula属の酵母等に分布)、
トルラロジン(torularhodin、3',4'-Didehydro-β,ψ-caroten-16'-oic acid ともいう、CAS No. 514-92-1、Rhodotorula属の酵母等に分布、CaroteNature等で入手可能)、
クロセチン(crocetin、8,8'-Diapo-ψ,ψ-carotene-8,8'-dioic acidともいう、CAS No, 27876-94-4、サフランの柱頭等に分布、EXTRASYNTHESE S.A.等で入手可能)、
ビキシン(bixin、(9Z)-6,6'-Diapo-ψ,ψ-carotene-6,6'-dioic acid 6-methyl esterともいう、CAS No. 6983-79-5、アケノキの果実等に分布、CaroteNature・ChromaDex, Inc.等で入手可能)、
アザフリン(azafrin、(5R,6R)-5,6-Dihydro-5,6-dihydroxy-10'-apo-β,ψ-carotenoic acidともいう、CAS No. 507-61-9、ゴマノハグサ科植物の幹・根等に分布)、
β-カロテノン(β-carotenone、5,6,5',6'-Diseco-β,β-caroten-5,6,5',6'-tetroneともいう、Murraya exotica(ゲッキツ)等に分布、CaroteNature等で入手可能)、
エッショルツキサンチン(eschscholtzxanthin、(3S,3'S)-4',5'-Didehydro-4,5'-retro-β,β-carotene-3,3'-diolともいう、CAS No. 472-73-1、ハナビシソウの花弁等に分布)、
ロドキサンチン(rhodoxanthin、4',5'-Didehydro-4,5'-retro-β,β-carotene-3,3'-dioneともいう、CAS No. 116-30-3、イチイの果実等に分布、CaroteNature等で入手可能)、
デカプレノキサンチン(decaprenoxanthin、(2R,2'R,6R,6'R)-2,2'-Bis[(E)-4-hydroxy-3-methyl-2-butenyl]-ε,ε-caroteneともいう、CAS No. 28368-06-1、Flavobacterium dehydrogenans(細菌)、Arthrobacter glacialis(細菌)等に分布)を挙げることができるが、これらの例に限定されない。
本発明の筋緊張度改善剤、筋肉疲労軽減剤または筋拘縮予防剤としての陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体は、上述に例示した方法で得られる抽出液や分離した画分をそのまま用いたり、適宜な溶媒で希釈した希釈液として用いたり、或いは濃縮エキスや乾燥粉末としたり、ペースト状に調製したものでもよい。
本発明の筋緊張度改善剤は、筋トーヌス亢進低減作用を有する。それゆえ、本発明の筋緊張度改善剤は、筋肉疲労の軽減用として、また、筋拘縮の予防用として用いることができる。本明細書で用いられる「筋拘縮」という用語は、「筋または筋群の、硬直を伴った恒久的、不随意的収縮(森岡恭彦 総監修、医学大事典、朝倉書店、pp.300(1985))」をいう。つまり、筋トーヌスが異常に亢進した状態が継続することを意味し、筋への過大な負荷、姿勢の長期固定(一定の姿勢での作業、長期療養、関節の炎症等による)、などにより引き起こされる。また、本発明において「筋拘縮を予防する」とは、将来生じる筋トーヌスの亢進を低減することを意味する。従って、将来生じる筋トーヌスの異常な亢進を低減することにより、筋拘縮の発生を予防することが可能となる。なお、筋トーヌスとは、骨格筋が定常的に保持している一定の筋張力であり、筋肉伸展への抵抗、姿勢の保持、関節の固定(過度の運動阻止)等の役割をもつ。本発明において、筋トーヌスが亢進する度合い(筋トーヌス亢進度)を「筋緊張度」といい、「筋緊張度の改善」とは筋トーヌスの亢進を低減することをいう。拘縮を起こした筋肉は血流の悪化等により、さらに痛みや炎症を引き起こす。本発明の筋拘縮予防剤は、これらの障害についても予防効果を発揮することができる。従来、筋拘縮を改善する薬としては、非ステロイド系消炎鎮痛剤(ケトプロフェン)等が用いられていた。
本発明の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体は、後記実施例に示すように、対照群(非投与群)と比較して、ヒラメ筋の電気刺激による筋緊張度を有意に改善、すなわち、筋トーヌス亢進を有意に低減し、筋肉疲労の軽減作用および筋拘縮の予防作用を有する。従って、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体は、筋緊張度改善剤として使用することができるのみならず、筋肉疲労軽減剤または筋拘縮の予防剤として使用することができ、さらにこれらの筋緊張度改善剤、筋肉疲労軽減剤または筋拘縮予防剤を他の添加剤とあわせて筋緊張度の改善、筋肉疲労の軽減または筋拘縮の予防に有効な医薬品(または医薬品組成物ともいう。以下同様。)や飲食品を製造するために使用することができる。また、該医薬品または該飲食品は、「筋緊張度を改善するために用いられる医薬品組成物または飲食品」、「筋肉疲労を軽減するために用いられる医薬品組成物または飲食品」、「筋拘縮を予防するために用いられる医薬品組成物または飲食品」ということもできる。本発明の筋緊張度改善剤、筋肉疲労軽減剤または筋拘縮の予防剤等は、筋緊張度改善作用、筋肉疲労軽減作用または筋拘縮予防作用を発揮する、ヒト若しくは動物用の医薬品、医薬部外品、食品として使用可能である。また、本発明は、運動不足者や中高年者、ベッドレスト者における持久力向上、抗疲労、運動機能向上をコンセプトとし、その旨を表示した食品、機能性食品、病者用食品、特定保健用食品に応用できる。さらに、運動不足者や中高年者、ベッドレスト者のみならず、アスリートを含むあらゆる人々に対処するために用いることができる。本発明の筋緊張度改善剤、筋肉疲労軽減剤または筋拘縮の予防剤は、長期療養者等における関節の可動域の狭まり、筋筋膜痛症候群、筋肉痛、腰痛症(筋・筋膜性腰痛症,変形性脊椎症,椎間板症,腰椎捻挫)、肩こり、五十肩、変形性関節症、肩関節周囲炎、腱・腱鞘炎、腱周囲炎、上腕骨上顆炎(テニス肘等)、有酸素運動における筋肉疲労、または無酸素運動における筋肉疲労等を軽減することができる。本発明の筋緊張度改善剤、筋肉疲労軽減剤または筋拘縮の予防剤は、高齢者や骨折患者、長期療養者等における身体機能の低下を予防し、あるいは寝たきりを予防することもできる。
本発明の筋緊張度改善剤は、以下のように表現することもできる。
1)陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体の薬学的有効量を対象に投与する工程を含む、筋緊張度を改善するための方法。
2)筋緊張度改善剤の製造における、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体の使用。
3)筋緊張度改善に使用するための、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体。
また本発明において、筋緊張度の改善は、筋トーヌスの亢進の低減、筋トーヌスの亢進の予防とも表現することができる。
本発明の筋緊張度改善剤を治療目的で用いる場合には、対象(例えば筋トーヌスが亢進している対象、あるいは筋トーヌスが亢進していることが疑われる対象)に本発明の筋緊張度改善剤を投与することが望ましい。
一方、本発明の筋緊張度改善剤を予防目的で用いる場合には、筋トーヌスが亢進する前に、対象(例えば筋トーヌスが将来亢進することが疑われる対象)に本発明の筋緊張度改善剤を投与することが望ましい。
本発明の筋肉疲労軽減剤は、以下のように表現することもできる。
1)陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体の薬学的有効量を対象に投与する工程を含む、筋肉疲労を軽減するための方法。
2)筋肉疲労軽減剤の製造における、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体の使用。
3)筋肉疲労軽減に使用するための、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体。
また本発明において、筋肉疲労の軽減は、筋肉疲労の予防とも表現することができる。
本発明の筋肉疲労軽減剤を治療目的で用いる場合には、対象(例えば筋肉が疲労している対象、あるいは筋肉が疲労していることが疑われる対象)に本発明の筋肉疲労軽減剤を投与することが望ましい。
一方、本発明の筋肉疲労軽減剤を予防目的で用いる場合には、筋肉が疲労する前に、対象(例えば筋肉が将来疲労することが疑われる対象)に本発明の筋緊張度改善剤を投与することが望ましい。
本発明の筋拘縮予防剤は、以下のように表現することもできる。
1)陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体の薬学的有効量を対象に投与する工程を含む、筋拘縮を予防するための方法。
2)筋拘縮予防剤の製造における、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体の使用。
3)筋拘縮予防に使用するための、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体。
本発明の筋拘縮予防剤を用いる場合には、筋肉が拘縮する前に、対象(例えば筋肉が将来拘縮することが疑われる対象)に本発明の筋拘縮予防剤を投与することが望ましい。
本発明における投与対象としては、運動不足者、中高年者、ベッドレスト者、アスリートを含むあらゆる人々、長期療養者、または、関節の可動域の狭まり、筋筋膜痛症候群、筋肉痛、腰痛症(筋・筋膜性腰痛症,変形性脊椎症,椎間板症,腰椎捻挫)、肩こり、五十肩、変形性関節症、肩関節周囲炎、腱・腱鞘炎、腱周囲炎、上腕骨上顆炎(テニス肘等)、有酸素運動における筋肉疲労、もしくは無酸素運動における筋肉疲労などを有する者が例示できるが、これらに限定されるものではない。
本発明の筋緊張度改善剤は、以下のように表現することもできる。
1)陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体の薬学的有効量を対象に投与する工程を含む、筋緊張度を改善するための方法。
2)筋緊張度改善剤の製造における、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体の使用。
3)筋緊張度改善に使用するための、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体。
また本発明において、筋緊張度の改善は、筋トーヌスの亢進の低減、筋トーヌスの亢進の予防とも表現することができる。
本発明の筋緊張度改善剤を治療目的で用いる場合には、対象(例えば筋トーヌスが亢進している対象、あるいは筋トーヌスが亢進していることが疑われる対象)に本発明の筋緊張度改善剤を投与することが望ましい。
一方、本発明の筋緊張度改善剤を予防目的で用いる場合には、筋トーヌスが亢進する前に、対象(例えば筋トーヌスが将来亢進することが疑われる対象)に本発明の筋緊張度改善剤を投与することが望ましい。
本発明の筋肉疲労軽減剤は、以下のように表現することもできる。
1)陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体の薬学的有効量を対象に投与する工程を含む、筋肉疲労を軽減するための方法。
2)筋肉疲労軽減剤の製造における、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体の使用。
3)筋肉疲労軽減に使用するための、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体。
また本発明において、筋肉疲労の軽減は、筋肉疲労の予防とも表現することができる。
本発明の筋肉疲労軽減剤を治療目的で用いる場合には、対象(例えば筋肉が疲労している対象、あるいは筋肉が疲労していることが疑われる対象)に本発明の筋肉疲労軽減剤を投与することが望ましい。
一方、本発明の筋肉疲労軽減剤を予防目的で用いる場合には、筋肉が疲労する前に、対象(例えば筋肉が将来疲労することが疑われる対象)に本発明の筋緊張度改善剤を投与することが望ましい。
本発明の筋拘縮予防剤は、以下のように表現することもできる。
1)陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体の薬学的有効量を対象に投与する工程を含む、筋拘縮を予防するための方法。
2)筋拘縮予防剤の製造における、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体の使用。
3)筋拘縮予防に使用するための、陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体。
本発明の筋拘縮予防剤を用いる場合には、筋肉が拘縮する前に、対象(例えば筋肉が将来拘縮することが疑われる対象)に本発明の筋拘縮予防剤を投与することが望ましい。
本発明における投与対象としては、運動不足者、中高年者、ベッドレスト者、アスリートを含むあらゆる人々、長期療養者、または、関節の可動域の狭まり、筋筋膜痛症候群、筋肉痛、腰痛症(筋・筋膜性腰痛症,変形性脊椎症,椎間板症,腰椎捻挫)、肩こり、五十肩、変形性関節症、肩関節周囲炎、腱・腱鞘炎、腱周囲炎、上腕骨上顆炎(テニス肘等)、有酸素運動における筋肉疲労、もしくは無酸素運動における筋肉疲労などを有する者が例示できるが、これらに限定されるものではない。
本発明の筋緊張度改善剤、筋肉疲労軽減剤または筋拘縮予防剤を医薬品、医薬部外品として用いる場合の投与形態としては、例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤等による経口投与又は注射剤、坐剤、吸入薬、経皮吸収剤、外用剤等による非経口投与が挙げられる。また、このような種々の剤型の製剤を調製するには、本発明のルテインを単独で、又は他の薬学的に許容される賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、嬌味剤、香料、被膜剤、担体、希釈剤等を適宜組み合わせて用いることができる。また、これらの投与形態のうち、好ましい形態は経口投与であり、経口用液体製剤を調製する場合は、嬌味剤、緩衝剤、安定化剤等を加えて常法により製造することができる。
本発明の筋緊張度の改善、筋肉疲労の軽減または筋拘縮の予防に有効な飲食品は、カテゴリーや種類に制限はなく、機能性食品、特定保健用食品、健康食品、介護用食品でも良く、また、菓子、乳酸菌飲料、チーズやヨーグルト等の乳製品、調味料等であっても良い。飲食品の形状についても制限はなく、固形、液状、流動食状、ゼリー状、タブレット状、顆粒状、カプセル状など、通常流通し得るあらゆる飲食品形状をとることができる。上記飲食品の製造は、当業者の常法によって行うことができるが、本発明の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体が有する筋緊張度改善作用、筋肉疲労軽減作用または筋拘縮予防作用を妨げない限り、糖質、タンパク質、脂質、食物繊維、ビタミン類、生体必須微量金属(硫酸マンガン、硫酸亜鉛、塩化マグネシウム、炭酸カリウム等)、香料やその他の配合物を添加することもできる。
また本発明の飲食品は、具体的には、各種飲食品、飲食品組成物(例えば、牛乳、清涼飲料、発酵乳、ヨーグルト、チーズ、パン、ビスケット、クラッカー、ピッツァクラスト、調製粉乳、流動食、病者用食品、幼児用粉乳等食品、授乳婦用粉乳等食品、栄養食品等)に本発明の筋緊張度改善作用、筋肉疲労軽減作用または筋拘縮予防作用を有する陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体を添加し、これを摂取してもよい。
これらのものに対する、本発明の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体の配合量は、その使用形態により異なるが、本発明の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体がルテインの場合を一例に挙げると次の通りである。食品の形態では、通常0.0001~10質量%、さらに0.001~5質量%、特に0.002~2質量%とするのが好ましい。飲料の場合では、0.001~0.5質量%、さらに0.005~0.25質量%、特に0.01~0.1質量%とするのが好ましい。タブレット等の食品錠剤及び/またはカプセル剤の場合では、ルテインが0.1~95質量%、さらに1~90質量%、特に5~50質量%含有しているものが好ましい。尚、その性状についても、通常用いられる飲食品の状態、例えば、固体状(粉末、顆粒状その他)、ペースト状、液状、懸濁状ないしゲル状のいずれでもよい。
上記以外の医薬品、例えば錠剤、顆粒剤、カプセル剤等の経口用固形製剤、内服液剤、シロップ剤等の経口用液体製剤の場合には、ルテインであれば、通常0.01~95質量%、さらに5~90質量%、特に10~50質量%とするのが好ましい。
その他の成分についても特に限定されないが、本発明の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体を含む筋緊張度改善剤、筋肉疲労軽減剤または筋拘縮予防剤を飲食品または飲食品組成物に含ませて用いる場合には、水、タンパク質、糖質、脂質、ビタミン類、ミネラル類、有機酸、有機塩基、果汁、フレーバー類等を主成分として使用することができる。タンパク質としては、例えば全脂粉乳、脱脂粉乳、部分脱脂粉乳、カゼイン、ホエイ粉、ホエイタンパク質、ホエイタンパク質濃縮物、ホエイタンパク質分離物、α―カゼイン、β―カゼイン、κ-カゼイン、β―ラクトグロブリン、α―ラクトアルブミン、ラクトフェリン、大豆タンパク質、鶏卵タンパク質、肉タンパク質等の動植物性タンパク質、これら加水分解物;バター、乳清ミネラル、クリーム、ホエイ、非タンパク態窒素、シアル酸、リン脂質、乳糖等の各種乳由来成分などが挙げられる。糖質としては一般の糖類、加工澱粉(デキストリンのほか、可溶性澱粉、ブリティッシュスターチ、酸化澱粉、澱粉エステル、澱粉エーテル等)、食物繊維などが挙げられる。脂質としては、例えば、ラード、魚油等、これらの分別油、水素添加油、エステル交換油等の動物性油脂;パーム油、サフラワー油、コーン油、ナタネ油、ヤシ油、これらの分別油、水素添加油、エステル交換油等の植物性油脂などが挙げられる。ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、カロチン類、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンD群、ビタミンE、ビタミンK群、ビタミンP、ビタミンQ、ナイアシン、ニコチン酸、パントテン酸、ビオチン、イノシトール、コリン、葉酸などが挙げられ、ミネラル類としては、例えば、カルシウム、カリウム、マグネシウム、ナトリウム、銅、鉄、マンガン、亜鉛、セレン、乳清ミネラルなどが挙げられる。有機酸としては、例えば、リンゴ酸、クエン酸、乳酸、酒石酸などが挙げられる。これらの成分は、単独でも2種以上を組み合わせても使用することができ、合成品及び/またはこれらを多く含む食品を用いてもよい。
本発明の筋緊張度改善剤、筋肉疲労軽減剤または筋拘縮予防剤等の投与量(有効摂取量)は、1日あたり0.1~1500mg/60kg体重が好ましく、1~1200mg/60kg体重がより好ましく、5~1000mg/60kg体重が特に好ましい。
なお本明細書において引用されたすべての先行技術文献は、参照として本明細書に組み入れられる。
なお本明細書において引用されたすべての先行技術文献は、参照として本明細書に組み入れられる。
以下、本発明を実験例、実施例を挙げて説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。なお、本明細書において%表示は明示しない場合には質量%を示す。
[実験例1]
<ラットヒラメ筋によるルテインのex vivo筋緊張度改善評価>
方法:UCHIDAらの方法を用いた(Masayuki UCHIDA et al, P2N-P9-1 Some affecting factors on the fatigue of the rat soleus muscle by electrical field stimulation, Journal of Pharmacological Sciences, 109(Supplement I) : 233, 2009.)。
雄性SD系ラット(日本エスエルシー(株))を5週齢で購入し、一般状態の観察において異常のみられなかった動物(体重範囲:170~190g)を、各群の平均体重がなるべく同じになるように体重幅で層別化し、ルテイン投与群と対照群の2群(各群n=8)に振り分けた。投与検体の経口投与30分後に、ラットを解剖に供し、摘出したヒラメ筋を30℃のKrebs溶液中(通気条件:95%-酸素,5%-二酸化炭素)で、トランスデューサー(日本光電社製)に固定し、0.5gの負荷をかけた。その後、電気刺激(1.5m秒、10V、2Hz)による攣縮を高頻度かつ継続的に発生させて筋に過負荷を与え、その際の収縮を1分毎に観測した。各観測時に筋肉が最大弛緩した時の筋張力(g)を筋トーヌス(g)として測定した。さらに、次式により、各観測時の筋緊張度(g)を算出して図2を作成した。
各観測時の筋緊張度(g)= 各観測時の筋トーヌス(g)-測定開始時の筋トーヌス(g)
尚、ルテイン投与群への投与検体は、用時、溶媒であるオリーブオイルにルテイン20S(ルテイン20質量%含有、協和醗酵バイオ)を8mg/mLの濃度になるように懸濁し、ルテインとして16mg/10mL/kgの投与量で経口投与した。対照群には溶媒を10mL/kgの液量で経口投与した。ルテインの構造式を以下に示す。
<ラットヒラメ筋によるルテインのex vivo筋緊張度改善評価>
方法:UCHIDAらの方法を用いた(Masayuki UCHIDA et al, P2N-P9-1 Some affecting factors on the fatigue of the rat soleus muscle by electrical field stimulation, Journal of Pharmacological Sciences, 109(Supplement I) : 233, 2009.)。
雄性SD系ラット(日本エスエルシー(株))を5週齢で購入し、一般状態の観察において異常のみられなかった動物(体重範囲:170~190g)を、各群の平均体重がなるべく同じになるように体重幅で層別化し、ルテイン投与群と対照群の2群(各群n=8)に振り分けた。投与検体の経口投与30分後に、ラットを解剖に供し、摘出したヒラメ筋を30℃のKrebs溶液中(通気条件:95%-酸素,5%-二酸化炭素)で、トランスデューサー(日本光電社製)に固定し、0.5gの負荷をかけた。その後、電気刺激(1.5m秒、10V、2Hz)による攣縮を高頻度かつ継続的に発生させて筋に過負荷を与え、その際の収縮を1分毎に観測した。各観測時に筋肉が最大弛緩した時の筋張力(g)を筋トーヌス(g)として測定した。さらに、次式により、各観測時の筋緊張度(g)を算出して図2を作成した。
各観測時の筋緊張度(g)= 各観測時の筋トーヌス(g)-測定開始時の筋トーヌス(g)
尚、ルテイン投与群への投与検体は、用時、溶媒であるオリーブオイルにルテイン20S(ルテイン20質量%含有、協和醗酵バイオ)を8mg/mLの濃度になるように懸濁し、ルテインとして16mg/10mL/kgの投与量で経口投与した。対照群には溶媒を10mL/kgの液量で経口投与した。ルテインの構造式を以下に示す。
結果を図2に示す。図2に示した通り、電気刺激を繰り返すことにより、両群とも筋の弛緩反応が序々に減弱し、筋緊張度が序々に亢進した。測定39分以降において、ルテイン投与群では、対照群に比較して有意(P<0.05、Student’s t-test)に筋緊張度の亢進を抑制した。つまり、ルテインには筋肉疲労を軽減する効果および筋拘縮の発生を予防する効果があることがわかった。
[比較例1]
<ラットヒラメ筋によるアスタキサンチンのex vivo筋緊張度改善評価>
方法:UCHIDAらの方法を用いた(Masayuki UCHIDA et al, P2N-P9-1 Some affecting factors on the fatigue of the rat soleus muscle by electrical field stimulation, Journal of Pharmacological Sciences, 109(Supplement I) : 233, 2009.)。
雄性SD系ラット(日本エスエルシー(株))を5週齢で購入し、一般状態の観察において異常のみられなかった動物(体重範囲:170~190g)を、各群の平均体重がなるべく同じになるように体重幅で層別化し、アスタキサンチン投与群と対照群の2群(各群n=8)に振り分けた。投与検体の経口投与30分後に、ラットを解剖に供し、摘出したヒラメ筋を30℃のKrebs溶液中(通気条件:95%-酸素,5%-二酸化炭素)で、トランスデューサー(日本光電社製)に固定し、0.5gの負荷をかけた。その後、電気刺激(1.5m秒、10V、2Hz)による攣縮を高頻度かつ継続的に発生させて筋に過負荷を与え、その際の収縮を1分毎に観測した。各観測時に筋肉が最大弛緩した時の筋張力(g)を筋トーヌス(g)として測定した。さらに、次式により、各観測時の筋緊張度(g)を算出して図3を作成した。
各観測時の筋緊張度(g)= 各観測時の筋トーヌス(g)-測定開始時の筋トーヌス(g)
尚、アスタキサンチン投与群への投与検体は、溶媒であるオリーブオイルにピュアスタオイル80(アスタキサンチン8.0質量%含有、ヤマハ発動機)を20mg/mLの濃度になるように懸濁し、アスタキサンチンとして16mg/10mL/kgの投与量で経口投与した。対照群には溶媒を10mL/kgの液量で経口投与した。
<ラットヒラメ筋によるアスタキサンチンのex vivo筋緊張度改善評価>
方法:UCHIDAらの方法を用いた(Masayuki UCHIDA et al, P2N-P9-1 Some affecting factors on the fatigue of the rat soleus muscle by electrical field stimulation, Journal of Pharmacological Sciences, 109(Supplement I) : 233, 2009.)。
雄性SD系ラット(日本エスエルシー(株))を5週齢で購入し、一般状態の観察において異常のみられなかった動物(体重範囲:170~190g)を、各群の平均体重がなるべく同じになるように体重幅で層別化し、アスタキサンチン投与群と対照群の2群(各群n=8)に振り分けた。投与検体の経口投与30分後に、ラットを解剖に供し、摘出したヒラメ筋を30℃のKrebs溶液中(通気条件:95%-酸素,5%-二酸化炭素)で、トランスデューサー(日本光電社製)に固定し、0.5gの負荷をかけた。その後、電気刺激(1.5m秒、10V、2Hz)による攣縮を高頻度かつ継続的に発生させて筋に過負荷を与え、その際の収縮を1分毎に観測した。各観測時に筋肉が最大弛緩した時の筋張力(g)を筋トーヌス(g)として測定した。さらに、次式により、各観測時の筋緊張度(g)を算出して図3を作成した。
各観測時の筋緊張度(g)= 各観測時の筋トーヌス(g)-測定開始時の筋トーヌス(g)
尚、アスタキサンチン投与群への投与検体は、溶媒であるオリーブオイルにピュアスタオイル80(アスタキサンチン8.0質量%含有、ヤマハ発動機)を20mg/mLの濃度になるように懸濁し、アスタキサンチンとして16mg/10mL/kgの投与量で経口投与した。対照群には溶媒を10mL/kgの液量で経口投与した。
結果を図3に示す。図3に示した通り、アスタキサンチン投与群は、対照群に比較して筋緊張度を改善しなかった。つまり、アスタキサンチンには筋拘縮の発生を予防する効果がないことがわかった。
本発明による陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体は筋緊張度を改善、筋肉疲労を軽減または筋拘縮を予防させることができる。また本発明による筋緊張度改善剤、筋肉疲労軽減剤または筋拘縮予防剤は種々の形態にて提供することが可能であり、原材料由来の臭気が少ないために、簡便に利用することが出来、筋緊張度を改善、筋肉疲労を軽減または筋拘縮を予防する飲食品または医薬品として提供することができる。さらに本発明は、人体に対する安全性についても問題がないために、その優れた効果を簡便かつ有効に活用することができ、その利用価値は高い。
Claims (18)
- 陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体を有効成分とする、筋緊張度改善剤。
- 前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体は、水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含むものである、請求項1に記載の筋緊張度改善剤。
- 前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体が、lutein、zeaxanthin、crocin、spheroidene、violaxanthin、torularhodinaldehyde、torularhodin、crocetin、bixin、azafrin、β-carotenone、eschscholtzxanthin、rhodoxanthin、decaprenoxanthinの少なくとも1種以上を有効成分とする、請求項1または2に記載の筋緊張度改善剤。
- 前記の筋緊張度改善剤の有効量が、0.1~1500mg/60kg体重である、請求項1~3のいずれか一項に記載の筋緊張度改善剤。
- 請求項1~4のいずれか一項に記載の筋緊張度改善剤を0.01~95質量%配合してなる、筋肉緊張度の改善に有効な医薬品組成物。
- 請求項1~4のいずれか一項に記載の筋緊張度改善剤を0.0001~10質量%添加してなる、筋緊張度の改善に有効な飲食品。
- 陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体を有効成分とする、筋肉疲労軽減剤。
- 前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体は、水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含むものである、請求項7に記載の筋肉疲労軽減剤。
- 前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体が、lutein、zeaxanthin、crocin、spheroidene、violaxanthin、torularhodinaldehyde、torularhodin、crocetin、bixin、azafrin、β-carotenone、eschscholtzxanthin、rhodoxanthin、decaprenoxanthinの少なくとも1種以上を有効成分とする、請求項7または8に記載の筋肉疲労軽減剤。
- 前記の筋肉疲労軽減剤の有効量が、0.1~1500mg/60kg体重である、請求項7~9のいずれか一項に記載の筋肉疲労軽減剤。
- 請求項7~10のいずれか一項に記載の筋肉疲労軽減剤を0.01~95質量%配合してなる、筋肉疲労の軽減に有効な医薬品組成物。
- 請求項7~10のいずれか一項に記載の筋肉疲労軽減剤を0.0001~10質量%添加してなる、筋肉疲労の軽減に有効な飲食品。
- 陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体を有効成分とする、筋拘縮予防剤。
- 前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体は、水酸基、カルボニル基、エーテル基の少なくとも1つを含むものである、請求項13に記載の筋拘縮予防剤。
- 前記の陸上動物、陸上植物または微生物由来のカロテン酸化誘導体が、lutein、zeaxanthin、crocin、spheroidene、violaxanthin、torularhodinaldehyde、torularhodin、crocetin、bixin、azafrin、β-carotenone、eschscholtzxanthin、rhodoxanthin、decaprenoxanthinの少なくとも1種以上を有効成分とする、請求項13または14に記載の筋拘縮予防剤。
- 前記の筋拘縮予防剤の有効量が、0.1~1500mg/60kg体重である、請求項13~15のいずれか一項に記載の筋拘縮予防剤。
- 請求項13~16のいずれか一項に記載の筋拘縮予防剤を0.01~95質量%配合してなる、筋拘縮の予防に有効な医薬品組成物。
- 請求項13~16のいずれか一項に記載の筋拘縮予防剤を0.0001~10質量%添加してなる、筋拘縮の予防に有効な飲食品。
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