WO2011018947A1 - 脱墨装置および古紙再生処理装置および脱墨装置の使用方法 - Google Patents
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Abstract
処理槽46内の古紙原料液37中に気泡48を発生させることによって古紙原料液37から印刷成分を分離する脱墨装置であって、処理槽46の上部に開口部50が形成され、処理槽46内の古紙原料液37の液面に浮上して開口部50から処理槽46の外部へ溢れ出す気泡48の押上力を受けて変移する可動体65が処理槽46に設けられている。
Description
本発明は、古紙を離解させた古紙原料液から再生紙を製造する技術に関するものであり、脱墨装置、および、脱墨装置を備えた古紙再生処理装置、および、脱墨装置の使用方法に関する。
従来、この種の脱墨装置としては、古紙を離解し薬品処理して得られる古紙原料液を処理槽に導入し、処理槽内の古紙原料液中に気泡を発生させ、古紙原料液中の印刷成分(インク成分やトナー成分等)を気泡に吸着させて浮上させることで、古紙原料液から印刷成分を分離するものがある。
例えば、図19に示すように、処理槽150内の下部に、気泡151を発生させる散気管152が設けられている。また、処理槽150の上部には、開口部153と、開口部153から処理槽150の外部へ溢れ出した気泡151(フロス)を受けるフロス樋154とが設けられている。
これによると、脱墨剤を古紙原料液155に投入し、この古紙原料液155を処理槽150内に供給し、散気管152から処理槽150内の古紙原料液155中に気泡151を噴出する。これにより、古紙原料液155中を浮上する気泡151に古紙原料液155中の印刷成分が付着し、印刷成分を付着した気泡151は、古紙原料液155の液面に浮上した後、開口部153から処理槽150の外部へ溢れ出し、フロス樋154に受けられる。
尚、上記のようなフロス樋を備えた脱墨装置は例えば下記特許文献1の日本国公開特許公報に記載されている。
上記の従来形式では、古紙の印字率が高いとき或いは脱墨剤の投入量が不足すると、古紙原料液155の脱墨が不足するといった問題が発生し易く、したがって、処理槽150内の古紙原料液155の脱墨の状態を把握し、これに基づいて脱墨の度合い(程度)を調節する必要がある。
しかしながら、処理槽150内の古紙原料液155の脱墨の状態を判断することは難しく、このため、適切な脱墨処理を行なうことが難しいといった問題がある。
本発明は、処理槽内の古紙原料液の脱墨の状態を判断し、適切な脱墨処理を行なうことが可能な脱墨装置および古紙再生処理装置および脱墨装置の使用方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本第1発明は、処理槽内の古紙原料液中に気泡を発生させることによって古紙原料液から印刷成分を分離する脱墨装置であって、
処理槽の上部に開口部が形成され、
処理槽内の古紙原料液の液面に浮上して開口部から処理槽の外部へ溢れ出す気泡の押上力を受けて変移する可動体が設けられているものである。
処理槽の上部に開口部が形成され、
処理槽内の古紙原料液の液面に浮上して開口部から処理槽の外部へ溢れ出す気泡の押上力を受けて変移する可動体が設けられているものである。
これによると、古紙原料液に脱墨剤を投入し、この古紙原料液を処理槽に導入し(或は、処理槽に導入した古紙原料液に脱墨剤を投入し)、処理槽内の古紙原料液中に気泡を発生させる。これにより、古紙原料液中の印刷成分が気泡に付着し、印刷成分を付着した気泡は、古紙原料液の液面に浮上した後、フロスとして開口部から処理槽の外部へ溢れ出す。この際、開口部から溢れ出る気泡の押上力を受けて可動体が変移する。
ここで、古紙原料液への脱墨剤の投入量が多いほど、処理槽内において古紙原料液の脱墨が促進され、フロスとして開口部から処理槽の外部へ溢れ出す気泡の量が増えるため、可動体の変移量が増大するという関係を有している。
したがって、脱墨処理時、可動体の変移量に基づいて、処理槽の上部へ浮上する気泡の発生量および処理槽の外部へ溢れ出す気泡の溢流量を把握することができ、気泡の発生量および溢流量から古紙原料液の脱墨の状態を判断し、これに基づいて新たに投入する脱墨剤の投入量を調節することができる。
これにより、古紙原料液に対して適切な脱墨処理を行なうことが可能であり、古紙原料液が要求される度合い(程度)を上回って過度に脱墨されたり或いは古紙原料液の脱墨が不足するのを防止することができる。
本第2発明における脱墨装置は、可動体は処理槽の開口部を開閉する蓋体であるものである。
これによると、脱墨処理時、蓋体は開口部から溢れ出る気泡の押上力を受けて開く。この際、蓋体の開き位置(開き量)に基づいて、処理槽の上部へ浮上する気泡の発生量および処理槽の外部へ溢れ出す気泡の溢流量を把握することができる。
本第3発明における脱墨装置は、可動体の一端縁が、処理槽に、上下揺動自在に設けられているものである。
これによると、気泡が処理槽の開口部から外部に溢流する際、気泡は可動体の一端縁側からは溢流せず、大部分の気泡は可動体の他端縁側から処理槽の外部へ溢流する。
本第4発明における脱墨装置は、処理槽の外部へ溢れ出した気泡が可動体の上面に乗り上げるのを阻止する起立部が、可動体に設けられているものである。
これによると、気泡が処理槽の開口部から外部に溢流する際、気泡が可動体の上面に回り込んで乗り上げるのを阻止することができる。
本第5発明における脱墨装置は、可動体の開き位置を検出する検出装置が備えられているものである。
これによると、開口部から溢れ出る気泡の押上力を受けて可動体が開くと、可動体の開き位置が検出装置により検出され、この検出値に基づいて気泡の溢流量を把握し、脱墨剤の投入量を調節することができる。
本第6発明における脱墨装置は、処理槽に、処理槽の外部へ溢れ出した気泡を受ける受泡部が設けられ、
受泡部に受けられた気泡に消泡用液を噴射して消泡する消泡装置が設けられているものである。
受泡部に受けられた気泡に消泡用液を噴射して消泡する消泡装置が設けられているものである。
これによると、処理槽の外部へ溢れ出した気泡は受泡部に受けられ、受泡部に受けられた気泡に対して消泡装置から消泡用液が噴射される。これにより、気泡が消滅する。
本第7発明における脱墨装置は、消泡装置から噴射された消泡用液と消泡により生じた残留液とが受泡部に集められ、
受泡部に集められた液を消泡装置に循環させる循環装置が設けられているものである。
受泡部に集められた液を消泡装置に循環させる循環装置が設けられているものである。
これによると、噴射された消泡用液と気泡の消滅により生じた残留液とが受泡部に集められる。このようにして集められた液は、循環装置によって消泡装置へ循環され、消泡装置から消泡用液として噴射される。このように、受泡部に集められた液を消泡用液として繰り返し再利用するため、新たに水道水等を使用する必要はなく、コストダウンが可能である。また、印刷成分を多量に含む汚水は、外部へ排出されずに、複数回消泡に利用される。このため、汚水を有効に活用することができ、汚水の排液量を減少させることができる。
本第8発明における古紙再生処理装置は、上記第1発明に記載の脱墨装置と、脱墨装置によって脱墨処理された後の古紙原料液を抄紙する抄紙装置とが備えられたものである。
本第9発明は、上記第1発明に記載の脱墨装置の使用方法であって、
処理槽内の古紙原料液中に気泡を発生させて脱墨処理を行なっている際、可動体の変移量を求め、
求められた変移量に応じて、古紙原料液の脱墨の度合いを調節するものである。
処理槽内の古紙原料液中に気泡を発生させて脱墨処理を行なっている際、可動体の変移量を求め、
求められた変移量に応じて、古紙原料液の脱墨の度合いを調節するものである。
以上のように本発明によると、処理槽内の古紙原料液の脱墨の状態を把握し、これに基づいて脱墨の度合いを調節し、古紙原料液に対して適切な脱墨処理を行なうことが可能となる。これにより、古紙原料液が要求される度合い(程度)を上回って過度に脱墨されたり或いは古紙原料液の脱墨が不足するのを防止することができる。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は古紙再生処理装置1の構成を示す概略図である。古紙再生処理装置1は古紙パルプ製造装置2と脱墨装置3と抄紙装置4と仕上げ装置5と排液処理装置6とを一体的に備える小型のものである。
以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は古紙再生処理装置1の構成を示す概略図である。古紙再生処理装置1は古紙パルプ製造装置2と脱墨装置3と抄紙装置4と仕上げ装置5と排液処理装置6とを一体的に備える小型のものである。
古紙パルプ製造装置2は、古紙7を離解して再生パルプを製造するものである。脱墨装置3は、古紙パルプ製造装置2において製造された再生パルプを脱墨するものである。抄紙装置4は、脱墨装置3において得られた脱墨パルプを抄紙し、抄紙により得られた湿紙を乾燥するものである。仕上げ装置5は、抄紙装置4において湿紙を乾燥したものを裁断等することにより仕上げを行って再生紙8を得るものである。排液処理装置6は、古紙パルプ製造装置2と脱墨装置3と抄紙装置4においてそれぞれ生じた排液を処理するものである。
(古紙パルプ製造装置2)
先ず、古紙パルプ製造装置2の構成を説明する。図2,図3は古紙パルプ製造装置2の内部の構造を示す概略図である。古紙パルプ製造装置2は、古紙7を離解して再生パルプを製造するものであり、古紙投入部11とシュレッダー12と金属片除去部13と押圧部14とシュレッダータンク15と裁断紙量調整部16とパルパー17とニーダー18とを備えている。
(古紙パルプ製造装置2)
先ず、古紙パルプ製造装置2の構成を説明する。図2,図3は古紙パルプ製造装置2の内部の構造を示す概略図である。古紙パルプ製造装置2は、古紙7を離解して再生パルプを製造するものであり、古紙投入部11とシュレッダー12と金属片除去部13と押圧部14とシュレッダータンク15と裁断紙量調整部16とパルパー17とニーダー18とを備えている。
古紙投入部11は、処理を行なう古紙7を古紙パルプ製造装置2内に投入するための開口部である。シュレッダー12は、投入された古紙7を裁断して再生パルプの製造に適した所定の大きさの裁断紙片20にするものである。金属片除去部13は、ステープラーの針等の金属類を取り除くものであり、マグネット等で構成されている。
押圧部14は、シュレッダータンク15内の裁断紙片20を下向きに押圧して裁断紙片20の嵩高さを低減させる押圧部材22と、押圧部材22を昇降させる昇降手段23とを備えている。シュレッダータンク15は裁断紙片20を一時的に貯留するものである。シュレッダータンク15の排出口26には、シュレッダータンク15内の裁断紙片20を排出する排出装置27が設けられている。
裁断紙量調整部16は、排出口26から排出される裁断紙片20を受け止める受け皿29と、受け皿29に受け止められた裁断紙片20の重量を計測する計測部30を備えている。受け皿29は、図2に示した水平姿勢と、図3に示したパルパー17へ向けて傾斜する傾斜姿勢とにわたって傾動自在である。また、受け皿29のパルパー17に隣接する側壁部29aは、図2に示す立ち姿勢の通常位置と、図3に示すパルパー17に向けて傾倒する傾倒位置とにわたって開閉可能に設けられ、受け皿29の傾動に伴って傾倒し、受け皿29の復動に伴って立ち姿勢に復帰するように構成されている。
パルパー17は、古紙7の裁断紙片20を、水および離解促進剤の液体と攪拌し離解を行って再生パルプを製造するものである。パルパー17は、裁断紙片20が投入される攪拌槽32と、攪拌槽32に給水する給水部33と、攪拌槽32に離解促進剤を供給する離解促進剤供給部34とを備えている。
攪拌槽32の底部には、裁断紙片20を給水部33から給水された水とともに攪拌して離解するための攪拌羽根35と、攪拌羽根35を回転駆動させるモータ等の駆動手段36と、槽内において生成された再生パルプ含有液37を取り出す取出部38が設けられている。
尚、再生パルプ含有液37とは、攪拌槽32内で裁断紙片20を離解することにより得られた再生パルプを含む液体のことであり、この再生パルプの他に、離解途中の古紙7と水と水中に取り出されたインク成分やトナー成分等の印刷成分と離解促進剤等を含む液体である。
取出部38には、ポンプ(図示省略)と開閉弁(図示省略)を備えた配管41の一端が接続されている。また、配管41の他端はニーダー18に接続されている。開閉弁を開いてポンプを駆動することにより、攪拌槽32内の再生パルプ含有液37が配管41を通ってニーダー18へ供給される。ニーダー18は、再生パルプに混入しているトナー成分等を再生パルプから分離させるように混練するものである。
(脱墨装置3)
次に、脱墨装置3の構成を説明する。図1に示すように、脱墨装置3は、古紙パルプ製造装置2の下流側(後段側)に設けられており、脱墨前希釈部42と脱墨部43とすすぎ部44を備えている。
(脱墨装置3)
次に、脱墨装置3の構成を説明する。図1に示すように、脱墨装置3は、古紙パルプ製造装置2の下流側(後段側)に設けられており、脱墨前希釈部42と脱墨部43とすすぎ部44を備えている。
脱墨前希釈部42は、古紙パルプ製造装置2のニーダー18から送られた再生パルプ含有液37を脱墨に適した所定の繊維濃度にまで希釈するものであり、希釈用水を投入する希釈水投入部(図示省略)を備えている。
図4~図8に示すように、脱墨部43は、フローテーターと呼ばれ、脱墨前希釈部42において希釈された再生パルプ含有液37(古紙原料液の一例)を導入する処理槽46と、処理槽46の下部から空気を吹き出して気泡48を発生させる気泡発生装置47(散気装置)とを備えており、処理槽46内の再生パルプ含有液37中に気泡48を発生させることによって再生パルプ含有液37からインク成分やトナー成分等の印刷成分を分離する。
処理槽46は、前後一対の縦板部46a,46bと左右一対の縦板部46c,46dと底部46eとを有するとともに、上部に開口部50を有する四角箱形状の槽であり、複数本の支柱51によって床面上に支持されている。
処理槽46の底部46eの前端隅部(一端隅部)には、脱墨前希釈部42において希釈された再生パルプ含有液37を処理槽46の内部に流入させる流入部54が設けられている。また、処理槽46の底部46eの後端隅部(他端隅部)には、脱墨処理された脱墨パルプを含む脱墨パルプ含有液(古紙原料液の一例)を処理槽46の外部へ流出させる流出部55が設けられている。
脱墨前希釈部42と流入部54との間には、脱墨前希釈部42において希釈された再生パルプ含有液37を処理槽46内へ供給する供給配管56が接続されている。この供給配管56には供給用ポンプ57と供給用弁58とが設けられている。
図6に示すように、処理槽46内は複数の仕切壁59によって複数の脱墨室60に区画されており、仕切壁59の一部が開口することにより、全ての脱墨室60が連通している。これにより、処理槽46内には、上流側の流入部54から各脱墨室60を通って下流側の流出部55に至る流通経路が形成される。
処理槽46の外側には、再生パルプ含有液37の液面に浮上して開口部50から処理槽46の外部へ溢れ出す気泡48(フロス)を受ける受泡槽62(受泡部の一例)が設けられている。受泡槽62は、四角枠形状に設けられた前後左右の立壁部63a~63dと、立壁部63a~63dの下端に設けられた底板部64とを備えている。
また、処理槽46の上部には、開口部50から処理槽46の外部へ溢れ出す気泡48の押上力を受けて開口部50を開閉する蓋体65(可動体の一例)が設けられている。図4に示すように、蓋体65は、前後一対の短尺端縁65a,65bと左右一対の長尺端縁65c,65dとを有する長方形状に形成されており、発泡スチロール又はプラスチック段ボール又はアルミニウム等の軽金属或いはFRP等の合成樹脂等を材質にして製作されている。
尚、蓋体65の重量は、気泡48の押上力により容易に開閉可能な程度の重量、すなわち、処理槽46の開口部50の面積あたり、例えば0.02~2.0g/cm2、好ましくは0.04~1.0g/cm2程度である。
蓋体65の一方の長尺端縁65c(一端縁の一例)が、連結部材66を介して、処理槽46の左右一側方の縦板部46cの上端縁に、上下揺動自在(変移自在)に設けられている。尚、連結部材66は、例えば、帯板状のゴム(弾性材)等からなり、蓋体65の一方の長尺端縁65cと処理槽46の縦板部46cの上端縁とに全長にわたり接合されている。
また、図4,図8に示すように、蓋体65の他方の長尺端縁65d(遊端縁)には、処理槽46の外部へ溢れ出した気泡48が蓋体65の上面に乗り上げるのを阻止する起立部67が設けられている。この起立部67は、蓋体65の他方の長尺端縁65dから立ち上った板状の部材であり、長尺端縁65dの全長にわたって設けられている。
図7に示すように、脱墨部43には、蓋体65の開き位置Aを検出する検出装置68が設けられている。すなわち、仮想線で示すように蓋体65が開口部50を閉じる位置を閉位置Bとすると、検出装置68は、上記閉位置Bを基準にして、蓋体65がどれくらいの距離だけ上方へ開いているかという開き量D(変移量)を検出するものである。尚、検出装置68は、例えば蓋体65の上方に設けられた超音波センサー68aと、蓋体65の他方の長尺端縁65dの上面に設けられ且つ超音波センサー68aの下方に対向する被検出板68bとを備えている。
超音波センサー68aから被検出板68bまでの上下間距離を検知することによって、蓋体65の開き位置A(開き量D)が求められる。尚、処理槽46の上部へ浮上する気泡48の量および開口部50から処理槽46の外部へ溢れ出す気泡48の量が増加するほど、検出装置68によって検出される蓋体65の開き位置Aが上昇する(すなわち蓋体65の開き量Dが増大する)。
図6に示すように、脱墨部43には、再生パルプ含有液37中に液体状の脱墨剤70を投入する脱墨剤投入装置71が設けられている。脱墨剤投入装置71は、脱墨剤70を貯留する脱墨剤タンク72と、供給配管56の途中と脱墨剤タンク72とに接続される脱墨剤投入配管73と、脱墨剤投入配管73に設けられた投入用ポンプ74および投入用電磁弁75とを有している。尚、脱墨剤70には界面活性剤等が用いられる。
また、脱墨部43には、検出装置68の検出値に基づいて投入用ポンプ74と投入用電磁弁75とを制御する制御部76が設けられている。制御部76が投入用ポンプ74を駆動するとともに投入用電磁弁75を開くことにより、脱墨剤タンク72内の脱墨剤70が脱墨剤投入配管73を通って供給配管56内の再生パルプ含有液37に投入される。また、制御部76が投入用ポンプ74の駆動を停止するとともに投入用電磁弁75を閉じることにより、脱墨剤70の投入が停止される。尚、投入用電磁弁75は制御部76の制御により様々な開度で開かれ、投入用電磁弁75の開度を変えることにより、脱墨剤70の投入量を変えることができる。これにより、処理槽46内の再生パルプ含有液37の脱墨の度合いを調節することができる。
図5,図7,図8に示すように、受泡槽62の内側には、受泡槽62に受けられた気泡48に消泡用液79を噴射して消泡する消泡装置80が設けられている。消泡装置80は、左右片方の立壁部63dの内側に設けられた消泡管81と、消泡管81に設けられた複数の噴出口82(ノズル)とを備えている。また、消泡用液79には、水道水、又は、後述する抄紙装置4(図9参照)のワイヤー部92において脱墨パルプ含有液を濾過することにより得られる濾過水(以下、白水と記載)が用いられている。受泡槽62の底板部64には、受泡槽62に集められた液を外部に排出する排出部83が設けられている。尚、図5に示すように、底板部64は排出部83の側が低位になるように傾斜している。
図1,図6に示すように、すすぎ部44は、処理槽46内において得られた脱墨パルプを含む脱墨パルプ含有液(古紙原料液の一例)中の脱墨剤を洗浄して除去するものである。図4~図6に示すように、処理槽46の流出部55とすすぎ部44との間には排出配管86が接続されている。
(抄紙装置4)
次に、抄紙装置4の構成を説明する。図1に示すように、抄紙装置4は、脱墨装置3の下流側(後段側)に設けられており、すすぎ部44によるすすぎの終了した脱墨パルプ含有液を抄紙するものである。抄紙装置4は、図9に示すように、ヘッドボックス91とワイヤー部92と脱水部93とドライヤー部94を備えている。
(抄紙装置4)
次に、抄紙装置4の構成を説明する。図1に示すように、抄紙装置4は、脱墨装置3の下流側(後段側)に設けられており、すすぎ部44によるすすぎの終了した脱墨パルプ含有液を抄紙するものである。抄紙装置4は、図9に示すように、ヘッドボックス91とワイヤー部92と脱水部93とドライヤー部94を備えている。
ヘッドボックス91は、すすぎ部44においてすすぎが終了した脱墨パルプ含有液をワイヤー部92に均一に供給するためのものである。また、ワイヤー部92は、無端状のメッシュベルト95を備えており、メッシュベルト95の網目によって脱墨パルプ含有液を濾過して脱水し、水分を比較的多く含んだ繊維の層である湿紙96を形成するためのものである。尚、ワイヤー部92には、メッシュベルト95を用いた濾過によって得られる白水(濾過水)を回収して貯留する濾過液回収槽120が備えられている。
脱水部93は、無端状の吸水ベルト97と圧搾ローラ98とを備えており、湿紙96に含まれる水分を吸水ベルト97に吸水させ、さらに、圧搾ローラ98で圧搾して湿紙96を脱水するためのものである。ドライヤー部94は、回転ローラ99と、ヒータを内蔵した乾燥ローラ100と、これらローラ99,100間に掛け渡された搬送ベルト101を備えており、乾燥ローラ100により湿紙96を乾燥させて仕上げ前の再生紙102を得るためのものである。
(仕上げ装置5)
次に、仕上げ装置5の構成を説明する。図1に示すように、仕上げ装置5は、抄紙装置4の下流側(後段側)に設けられており、カレンダー部103とカット部104を備えている。図9に示すように、カレンダー部103は、再生紙の平坦度を上げるためのプレスローラ105を備え、カット部104は再生紙を所定のサイズにカットする裁断刃(図示省略)を備えている。
(排液処理装置6)
次に、排液処理装置6の構成を説明する。図1に示すように、排液処理装置6は脱墨排水タンク107とすすぎ排水タンク108と抄紙排水タンク109の各槽体を有している。汚染の程度が高く再利用が困難な脱墨排水タンク107内の排水は、必要に応じて所定の廃液処理を行なって無毒化された後、古紙再生処理装置1の外部に排出されるように構成されている。また、汚染の程度が低く再利用が可能なすすぎ排水タンク108と抄紙排水タンク109内の排水は、フィルターを通してインクおよびトナー等が除去され、必要に応じて薬剤を添加し中和する等の処理を施された後、再度パルパー17又は脱墨前希釈部42等へ供給されて再利用可能に構成されている。
(仕上げ装置5)
次に、仕上げ装置5の構成を説明する。図1に示すように、仕上げ装置5は、抄紙装置4の下流側(後段側)に設けられており、カレンダー部103とカット部104を備えている。図9に示すように、カレンダー部103は、再生紙の平坦度を上げるためのプレスローラ105を備え、カット部104は再生紙を所定のサイズにカットする裁断刃(図示省略)を備えている。
(排液処理装置6)
次に、排液処理装置6の構成を説明する。図1に示すように、排液処理装置6は脱墨排水タンク107とすすぎ排水タンク108と抄紙排水タンク109の各槽体を有している。汚染の程度が高く再利用が困難な脱墨排水タンク107内の排水は、必要に応じて所定の廃液処理を行なって無毒化された後、古紙再生処理装置1の外部に排出されるように構成されている。また、汚染の程度が低く再利用が可能なすすぎ排水タンク108と抄紙排水タンク109内の排水は、フィルターを通してインクおよびトナー等が除去され、必要に応じて薬剤を添加し中和する等の処理を施された後、再度パルパー17又は脱墨前希釈部42等へ供給されて再利用可能に構成されている。
以下、上記構成における作用を説明する。
先ず、図2に示すように、古紙7を古紙パルプ製造装置2の古紙投入部11から投入すると、シュレッダー12が古紙7を所定の大きさの裁断紙片20に裁断し、金属片除去部13が金属類を除去し、裁断紙片20がシュレッダータンク15内に一時的に貯留される。この際、図2の仮想線で示すように、昇降手段23によって押圧部材22を降下させ、押圧部材22で裁断紙片20を下向きに押圧して、裁断紙片20の嵩高さを低減することも可能である。
次に、排出装置27を作動して、シュレッダータンク15内の裁断紙片20を排出口26から排出して受け皿29に投下し、受け皿29内の裁断紙片20の重量を計測部30で計測する。計測部30による計測値が設定値に達した時点で排出装置27を停止し、図3に示すように、駆動手段を駆動して受け皿29を傾斜姿勢に傾動し、側壁部29aを傾倒して裁断紙片20をパルパー17の攪拌槽32へ投入する。
パルパー17では、上記裁断紙片20の投入に先立って、予め、投入される裁断紙片20の量に応じた量の水を給水部33から攪拌槽32に供給しておき、駆動手段36を作動して攪拌羽根35を回転し、攪拌槽32内の水を攪拌しておく。
このような状態で、上記のようにして裁断紙片20を投入することにより、攪拌槽32内で裁断紙片20と水とを容易に混合することができる。そして、離解促進剤供給部34より離解促進剤を攪拌槽32に投入することにより、攪拌槽32内において裁断紙片20が水および離解促進剤と攪拌されて再生パルプ含有液37が形成される。
その後、開閉弁を開いてポンプを駆動することにより、攪拌槽32内の再生パルプ含有液37は取出部38から配管41を通ってニーダー18へ供給され、ニーダー18において再生パルプが混練される。
混練後、再生パルプ含有液37は、図1に示すように、ニーダー18から脱墨装置3の脱墨前希釈部42へ送られ、脱墨前希釈部42において、希釈用水を投入され、脱墨に適した繊維濃度にまで希釈される。
その後、図6に示すように、供給用ポンプ57を駆動するとともに供給用弁58を開くことにより、希釈された再生パルプ含有液37が、脱墨前希釈部42から供給配管56を通り、流入部54から処理槽46内に導入される。
この際、投入用ポンプ74を駆動するとともに投入用電磁弁75を所定の開度に開くことにより、脱墨剤タンク72内の脱墨剤70が脱墨剤投入配管73を通って供給配管56内を流れる再生パルプ含有液37に所定量投入される。
そして、気泡発生装置47が、上記のようにして処理槽46内に導入された再生パルプ含有液37中に気泡48を発生させる。これにより、再生パルプ含有液37中の印刷成分が気泡48に付着し、印刷成分を付着した気泡48は、液面に浮上した後、図8に示すように、フロスとして開口部50から処理槽46の外部へ溢れ出す。この際、蓋体65が、開口部50から溢れ出る気泡48(フロス)の押上力を受けて上方に揺動(変移)し、開口部50を開く。このとき、蓋体65の開き位置Aが検出装置68により検出される。
ここで、脱墨剤70の投入量が多いほど、処理槽46内において再生パルプ含有液37の脱墨が促進され、処理槽46の上部へ浮上する気泡48の量およびフロスとして開口部50から外部へ溢れ出す気泡48の量が増えるため、蓋体65の開き位置Aが上昇するという関係がある。
したがって、制御部76は、上記検出装置68により検出された蓋体65の開き位置Aに基づいて、開口部50から外部へ溢れ出す気泡48の溢流量を把握し、この溢流量から処理槽46内の再生パルプ含有液37の脱墨の状態を判断する。
すなわち、検出された蓋体65の開き位置Aが基準となる所定位置(基準位置)よりも低い場合、気泡48の溢流量が所定量(基準量)よりも少なく、制御部76は脱墨が不足している状態であると判断する。また、検出された蓋体65の開き位置Aが所定位置(基準位置)よりも高い場合、気泡48の溢流量が所定量(基準量)よりも多く、制御部76は再生パルプ含有液37が過度に脱墨されている状態であると判断する。
図6に示すように、例えば、制御部76は、脱墨が不足している状態であると判断した場合、投入用電磁弁75の開度を所定の開度よりも大きく開き、供給配管56内を流れる再生パルプ含有液37に新たに投入される脱墨剤70の投入量を所定量(基準量)よりも多くする。これにより、脱墨が促進される。
尚、脱墨剤70の投入量が非常に少ない場合、気泡48が開口部50から溢流せず、蓋体65は閉位置Bに位置し、このような場合も脱墨剤70の投入量を増やす。
反対に、制御部76は、再生パルプ含有液37が過度に脱墨されている状態であると判断した場合、投入用電磁弁75の開度を所定の開度よりも小さく開き、供給配管56内を流れる再生パルプ含有液37に新たに投入される脱墨剤70の投入量を所定量(基準量)よりも少なくする。これにより、脱墨が抑制される。
上記のように、検出された蓋体65の開き位置Aに基づいて、制御部76が新たに投入される脱墨剤70の投入量を調節することにより、脱墨の過不足を抑制することができ、適切な脱墨処理を行なうことができる。
尚、流入部54から処理槽46に導入された再生パルプ含有液37は、脱墨室60を流れながら脱墨処理された後、脱墨パルプを含む脱墨パルプ含有液として流出部55から排出される。
また、図8に示すように、開口部50から処理槽46の外部へ溢れ出した気泡48は受泡槽62に受けられる。消泡用液79を消泡装置80の噴出口82から受泡槽62に受けられた気泡48に対して噴射することにより、気泡48が消滅する。この際、上記噴射された消泡用液79と気泡48の消滅により生じた残留液とは排出部83から受泡槽62の外部へ排出される。
また、図4,図8に示すように、蓋体65の一方の長尺端縁65cが連結部材66を介して処理槽46の左右一方の縦板部46cの上端縁に設けられているため、気泡48が処理槽46の開口部50から外部に溢流する際、気泡48は蓋体65の一方の長尺端縁65c側からは溢流せず、大部分の気泡48が蓋体65の他方の長尺端縁65d側から処理槽46の外部へ溢流するとともに、僅かな量の気泡48が蓋体65の短尺端縁65a,65b側から処理槽46の外部へ溢流する。このように気泡48を開口部50の周囲のいずれか三方から溢流させることにより、受泡槽62の左右一方の立壁部63cと処理槽46との間隔Cを縮小したり、或いは、受泡槽62を開口部50の周囲三方のみに設けることも可能となる。
また、気泡48が処理槽46の開口部50から外部に溢流する際、蓋体65に設けられた起立部67により、気泡48が蓋体65の上面に回り込んで乗り上げるのを阻止することができる。
流出部55から処理槽46の外部へ排出された脱墨パルプ含有液は、排出配管86を流れて、脱墨部43からすすぎ部44へ供給され、すすぎ部44において、脱墨パルプ含有液中の脱墨剤が洗浄され除去される。
すすぎ部44によるすすぎを終了した脱墨パルプ含有液は、図1,図9に示すように、すすぎ部44から抄紙装置4のヘッドボックス91に供給され、ヘッドボックス91からワイヤー部92に均一に供給される。ワイヤー部92に供給された脱墨パルプ含有液がメッシュベルト95によって脱水濾過されることで、湿紙96が形成される。この湿紙96の水分は脱水部93の吸水ベルト97に吸収され、さらに、湿紙96は、圧搾ローラ98で圧搾されて脱水され、その後、ドライヤー部94の乾燥ローラ100で乾燥される。これにより、仕上げ前の再生紙102が得られる。
その後、仕上げ前の再生紙102は、ドライヤー部94から仕上げ装置5のカレンダー部103へ搬送され、プレスローラ105でプレスされて平坦度を上げられた後、カット部104において所定のサイズにカットされる。これにより、図1に示すように、所定のサイズの再生紙8が製造される。
尚、脱墨処理後にメンテナンスを行う際、洗浄水(水道水)を、流入部54から処理槽46内に注入し、開口部50から外部に溢流させる。これにより、蓋体65の下面が溢流する洗浄水により洗浄される。尚、上記のように起立部67によって気泡48が蓋体65の上面に乗り上げるのを阻止することができるため、蓋体65の上面が気泡48によって汚れることは少なく、これにより、蓋体65の上面の洗浄を不要にし得る。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では図10,図11に示すように、脱墨部43には、受泡槽62に集められた液(すなわち噴射された消泡用液79と気泡48の消滅により生じた残留液との混合液)を消泡装置80に循環させる循環装置115が設けられている。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では図10,図11に示すように、脱墨部43には、受泡槽62に集められた液(すなわち噴射された消泡用液79と気泡48の消滅により生じた残留液との混合液)を消泡装置80に循環させる循環装置115が設けられている。
循環装置115は、一端が受泡槽62の排出部83に接続されるとともに他端が消泡管81に接続された循環管路116と、循環管路116上に設けられた脱水装置117および循環ポンプ118とを備えている。循環管路116には、水道水を供給する水道水供給管路119と、抄紙装置4のワイヤー部92の濾過液回収槽120(図9参照)に溜まった白水(濾過水)を供給する白水供給管路121とが接続されている。水道水供給管路119には一方の弁122が設けられ、白水供給管路121には他方の弁123とポンプ133とが設けられている。
脱水装置117は、一対の回転ローラ124と、メッシュベルト125と、片方の回転ローラ124を回転駆動する駆動装置(図示省略)と、一対の圧搾ローラ127と、供給ホッパー128と、受液槽130と、スクレーパー131とを備えている。メッシュベルト125は一対の回転ローラ124間に掛け渡されており、回転ローラ124を回転駆動することによって、メッシュベルト125が回動する。
圧搾ローラ127は往路軌道126のメッシュベルト125を上下両側から挟持している。供給ホッパー128は往路軌道126のメッシュベルト125の始端側に設けられている。受液槽130は往路軌道126と復路軌道129との間に設けられている。スクレーパー131は復路軌道129の始端側に設けられている。
循環管路116は第1および第2循環管路116a,116bに分割されている。第1循環管路116aの一端が受泡槽62の排出部83に接続されるとともに他端が供給ホッパー128に接続されている。第2循環管路116bの一端が受液槽130に接続されるとともに他端が消泡管81に接続されている。
以下、上記構成における作用を説明する。
脱墨処理時、ワイヤー部92の濾過液回収槽120と脱水装置117の受液槽130とが空である場合は、一方の弁122を開く。
これにより、水道水が、水道水供給管路119から循環管路116へ供給され、消泡用液79として消泡管81の噴出口82から受泡槽62内の気泡48に噴射される。これにより、受泡槽62内の気泡48が消滅し、噴射された消泡用液79(水道水)と気泡48の消滅により生じた残留液との混合液134が受泡槽62に集められる。
この混合液134は、印刷成分と再生パルプ(古紙パルプ)と水道水と脱墨剤70等を含む液体であり、受泡槽62内から第1循環管路116aを通って脱水装置117の供給ホッパー128に供給され、供給ホッパー128から回動するメッシュベルト125上に供給され、メッシュベルト125で濾過される。さらに、混合液134中に含まれている離解途中の再生パルプ132が圧搾ローラ127により圧搾され脱水される。
上記のような濾過および圧搾によって生じた濾過液135は受液槽130に回収されて貯留される。受液槽130内の液量が所定量に達すると、一方の弁122を閉じて水道水の供給を停止し、循環ポンプ118を駆動する。これにより、受液槽130内の濾過液135が、第2循環管路116bを通って消泡管81へ循環され、噴出口82から消泡用液79として噴射される。
また、脱水装置117の受液槽130が空であるが、ワイヤー部92の濾過液回収槽120に所定量の白水が溜まっているとき、他方の弁123を開くとともにポンプ133を駆動する。
これにより、濾過液回収槽120内の白水が、白水供給管路121から循環管路116へ供給され、消泡用液79として消泡管81の噴出口82から受泡槽62内の気泡48に噴射される。これにより、受泡槽62内の気泡48が消滅し、噴射された消泡用液79(白水)と気泡48の消滅により生じた残留液との混合液134が受泡槽62に集められる。
この混合液134は、同様にして、脱水装置117で濾過され、受液槽130内の液量が所定量に達すると、他方の弁123を閉じるとともにポンプ133を停止して白水の供給を停止し、循環ポンプ118を駆動する。これにより、受液槽130内の濾過液135が、第2循環管路116bを通って、消泡管81の噴出口82から消泡用液79として噴射される。
また、脱墨処理時、すでに脱水装置117の受液槽130内に所定量の濾過液135が溜まっている場合は、弁122,123を閉じて水道水と白水を利用せず、受液槽130内の濾過液135を消泡用液79として循環させて利用してもよい。
上記のように、受泡槽62に集められた液134を消泡用液79として繰り返し再利用するため、コストダウンが可能である。
また、脱水装置117の受液槽130内の液量が所定量を超えた場合、超えた分量だけ廃棄してもよい。尚、脱水装置117において脱水された再生パルプ132は、スクレーパー131によってメッシュベルト125上から剥がされた後、廃棄又は再利用される。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態では図12,図13に示すように、処理槽46の前縦板部46aの上端縁と蓋体65の前方の短尺端縁65aとの間に、伸縮自在な蛇腹状のカバー136が設けられている。同様に、処理槽46の後縦板部46bの上端縁と蓋体65の後方の短尺端縁65bとの間にも、伸縮自在な蛇腹状のカバー136が設けられている。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態では図12,図13に示すように、処理槽46の前縦板部46aの上端縁と蓋体65の前方の短尺端縁65aとの間に、伸縮自在な蛇腹状のカバー136が設けられている。同様に、処理槽46の後縦板部46bの上端縁と蓋体65の後方の短尺端縁65bとの間にも、伸縮自在な蛇腹状のカバー136が設けられている。
これによると、気泡48が処理槽46の開口部50から外部に溢流する際、開口部50の前後両端部からの気泡48の溢流がカバー136によって阻止される。このため、気泡48は全て蓋体65の他方の長尺端縁65d側から処理槽46の外部へ溢流する。このように気泡48を開口部50の周囲のいずれか一方から溢流させることにより、受泡槽62を開口部50の周囲のいずれか一方のみに設けることが可能となり、脱墨部43を小型化することができる。
上記第1~第3の実施の形態では、起立部67を蓋体65の長尺端縁65dに設けたが、長尺端縁65dに限定されるものではなく、各端縁65a~65dのいずれか一つ又は複数の端縁に設けてもよい。
(第4の実施の形態)
先述した第1の実施の形態では、図4,図8に示すように、蓋体65の一方の長尺端縁65cが連結部材66を介して処理槽46の左右一側方の縦板部46cの上端縁に揺動自在に設けられているが、本第4の実施の形態では図14に示すように、蓋体65の一方の短尺端縁65aが連結部材66を介して処理槽46の前後一側方の縦板部46aの上端縁に揺動自在に設けられている。
(第4の実施の形態)
先述した第1の実施の形態では、図4,図8に示すように、蓋体65の一方の長尺端縁65cが連結部材66を介して処理槽46の左右一側方の縦板部46cの上端縁に揺動自在に設けられているが、本第4の実施の形態では図14に示すように、蓋体65の一方の短尺端縁65aが連結部材66を介して処理槽46の前後一側方の縦板部46aの上端縁に揺動自在に設けられている。
尚、第1の実施の形態のものは、第4の実施の形態のものに比べて、連結部材66の反対側から外部に溢れ出る気泡48の溢流量が多くなり、それ以外の方向からの気泡48の溢流量が少ない。
(第5の実施の形態)
第5の実施の形態では図15,図16に示すように、蓋体65は中央部分で第1蓋体137aと第2蓋体137bとに二分割されている。これら第1および第2蓋体137a,137bは、連結部材66を介して、処理槽46に上下揺動自在に設けられている。尚、この場合、連結部材66として、一対のヒンジが用いられている。また、第1および第2蓋体137a,137bに対応させて、検出装置68も二組設けられており、制御部76は両検出装置68で検出された第1および第2蓋体137a,137bの各開き位置Aの平均値を採用する。
(第5の実施の形態)
第5の実施の形態では図15,図16に示すように、蓋体65は中央部分で第1蓋体137aと第2蓋体137bとに二分割されている。これら第1および第2蓋体137a,137bは、連結部材66を介して、処理槽46に上下揺動自在に設けられている。尚、この場合、連結部材66として、一対のヒンジが用いられている。また、第1および第2蓋体137a,137bに対応させて、検出装置68も二組設けられており、制御部76は両検出装置68で検出された第1および第2蓋体137a,137bの各開き位置Aの平均値を採用する。
上記第5の実施の形態では蓋体65を第1および第2蓋体137a,65bに二分割したが、三分割以上の複数分割してもよい。また、検出装置68を一組だけ設け、いずれか片方の蓋体の開き位置Aのみを検出してもよい。
(第6の実施の形態)
第6の実施の形態では図17,図18に示すように、蓋体65は、水平姿勢を保ちつつ、処理槽46の上端縁に昇降自在に設けられている。すなわち、処理槽46の上端縁の四隅には、蓋体65を上下方向に案内する軸形状の案内部材138が立設されている。蓋体65の四隅には案内孔139が形成され、案内部材138が下方から案内孔139に挿入されている。また、起立部67は蓋体65の全周端縁に設けられている。
(第6の実施の形態)
第6の実施の形態では図17,図18に示すように、蓋体65は、水平姿勢を保ちつつ、処理槽46の上端縁に昇降自在に設けられている。すなわち、処理槽46の上端縁の四隅には、蓋体65を上下方向に案内する軸形状の案内部材138が立設されている。蓋体65の四隅には案内孔139が形成され、案内部材138が下方から案内孔139に挿入されている。また、起立部67は蓋体65の全周端縁に設けられている。
これによると、印刷成分を付着した気泡48は、液面に浮上した後、フロスとして開口部50の全周から溢れ出す。この際、蓋体65が、開口部50から溢れ出る気泡48の付勢力を受けて上昇し、開口部50を開く。このとき、蓋体65の開き位置Aが検出装置68により検出される。
上記各々の実施の形態では、検出装置68よって蓋体65の開き位置Aを自動的に検出し、これに基づいて、処理槽46から溢れ出る気泡48の量を把握しているが、検出装置68を設けず、蓋体65の開き位置Aを目視により把握してもよい。
上記各々の実施の形態では、図6に示すように、処理槽46内に複数枚の仕切壁59を設けて、処理槽46内を複数の脱墨室60に区画したが、単数枚の仕切壁59を設けて、二つの脱墨室に区画してもよい。
上記各々の実施の形態では、図6に示すように、脱墨剤70を処理槽46の上流側に接続された供給配管56に投入しているが、脱墨剤70を処理槽46内に導入された再生パルプ含有液37に投入してもよい。
上記各々の実施の形態では、脱墨剤70の投入量を増減することにより、処理槽46内の再生パルプ含有液37の脱墨の度合いを調節しているが、気泡発生装置47から吹き出される空気の吹き出し量を増減することにより、上記脱墨の度合いを調節してもよい。すなわち、脱墨が不足している場合、上記空気吹き出し量を増やすことにより、脱墨を促進させ、過度に脱墨されている場合、上記空気吹き出し量を減らすことにより、脱墨を抑制させてもよい。
或は、再生パルプ含有液37が処理槽46の内部に流入してから処理槽46の外部へ流出するまでの滞留時間を増減することにより、上記脱墨の度合いを調節してもよい。すなわち、脱墨が不足している場合、上記滞留時間を増やすことにより、脱墨を促進させ、過度に脱墨されている場合、上記滞留時間を減らすことにより、脱墨を抑制させてもよい。尚、滞留時間の増減は図6に示した供給用ポンプ57の回転速度を調節することによって行うことが可能であり、上記回転速度を低速にすることで滞留時間が増長され、上記回転速度を高速にすることで滞留時間が短縮される。
上記各々の実施の形態では、一般会社向けの小型の古紙再生処理装置1を挙げたが、製紙工場に設置される大型の古紙再生処理装置であっても適用できる。
Claims (9)
- 処理槽内の古紙原料液中に気泡を発生させることによって古紙原料液から印刷成分を分離する脱墨装置であって、
処理槽の上部に開口部が形成され、
処理槽内の古紙原料液の液面に浮上して開口部から処理槽の外部へ溢れ出す気泡の押上力を受けて変移する可動体が設けられていることを特徴とする脱墨装置。 - 可動体は処理槽の開口部を開閉する蓋体であることを特徴とする請求項1記載の脱墨装置。
- 可動体の一端縁が、処理槽に、上下揺動自在に設けられていることを特徴とする請求項1記載の脱墨装置。
- 処理槽の外部へ溢れ出した気泡が可動体の上面に乗り上げることを阻止する起立部が、可動体に設けられていることを特徴とする請求項1記載の脱墨装置。
- 可動体の開き位置を検出する検出装置が備えられていることを特徴とする請求項1記載の脱墨装置。
- 処理槽に、処理槽の外部へ溢れ出した気泡を受ける受泡部が設けられ、
受泡部に受けられた気泡に消泡用液を噴射して消泡する消泡装置が設けられていることを特徴とする請求項1記載の脱墨装置。 - 消泡装置から噴射された消泡用液と消泡により生じた残留液とが受泡部に集められ、
受泡部に集められた液を消泡装置に循環させる循環装置が設けられていることを特徴とする請求項6記載の脱墨装置。 - 上記請求項1に記載の脱墨装置と、脱墨装置によって脱墨処理された後の古紙原料液を抄紙する抄紙装置とが備えられたことを特徴とする古紙再生処理装置。
- 上記請求項1に記載の脱墨装置の使用方法であって、
処理槽内の古紙原料液中に気泡を発生させて脱墨処理を行なっている際、可動体の変移量を求め、
求められた変移量に応じて、古紙原料液の脱墨の度合いを調節することを特徴とする脱墨装置の使用方法。
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