JP5688537B2 - 湿紙の脱水装置及び古紙再生処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は湿紙の脱水装置及び古紙再生処理装置に関するものである。
従来、紙原料液を抄紙し得られた湿紙を脱水し、乾燥する湿紙の脱水装置が知られており、下記特許文献1には、フェルト等により構成され、吸水性を有する上下一対の脱水ベルトの間に湿紙を挟持し、挟持された湿紙をサクションローラによって吸引挟圧し脱水する技術が開示されている。
この脱水装置は、サクションローラにより吸引しつつ挟圧し脱水するための非常に大掛かりな吸引装置を用いているので、この吸引装置を設置するために大きな空間を必要とし、古紙再生処理装置全体の大型化の原因となっている。
そこで、下記特許文献2では、サクションローラに替えて、脱水層を備えたプレスローラにより脱水を行っている。脱水層は、湿紙の挟圧により生じた水分を吸水することができるので、大掛かりな吸引装置を設置する必要がなく、装置を小型化できる。
特表平9−506937号公報 特開2008−174877号公報
しかしながら、上記特許文献2に記載の脱水装置では、脱水層を微細連続気孔の多孔質材料によって構成しており、このような材質のものは劣化しやすく、短期間のうちに吸水性が低下してしまうという問題がある。
本発明は上記した課題を解決するものであり、プレスローラに設けた吸水部の吸水効率の低下を改善可能な湿紙の脱水装置及び古紙再生処理装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の湿紙の脱水装置は、湿潤状態にある湿紙を挟持し搬送する一対の無端状脱水ベルトと、前記一対の脱水ベルトの内方にそれぞれ設置され、一対の脱水ベルトにより挟持された湿紙を前記脱水ベルトを介して狭圧する一対のプレスローラとを備え、脱水ベルトのうち少なくとも一方は通水性を有する素材により形成された湿紙の脱水装置であって、湿紙の脱水運転時に、一対のプレスローラが湿紙を所定圧力で挟持するよう設定するとともに、運転停止時に、挟持圧力を解除する挟持圧設定解除手段を備え、プレスローラは、脱水ベルトの内方に設けられるとともに、プレスローラを支持するようにプレスローラの軸心方向に直交する向きに配設された側板を備えた引き出しユニットに収容され、前記引き出しユニットは、挟持圧力を解除した際、装置本体に対して着脱自在に設けられた構成にしてある。
また、請求項2記載の発明は、請求項1に記載の湿紙の脱水装置において、引き出しユニットは、装置本体に対しプレスローラの軸心方向に沿って引き出されるものである。
そして、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の湿紙の脱水装置において、挟持圧設定解除手段は、脱水ベルトの幅方向側方であって、湿紙の搬送方向に沿って配設された引き出しユニットの側板に設けられたものである。
更に、請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の湿紙の脱水装置において、挟持圧設定解除手段は、吸水部を有するプレスローラの回転軸を軸支し、ガイドに案内されつつ引き出しユニットの側板に摺接する挟持用摺接板と、挟持用摺接板を前記側板に沿って摺動させる挟持用摺動駆動部とを備えたものである。
更に、請求項5に記載の発明は、古紙を給水部から供給された水とともに攪拌し、古紙パルプ液を製造する古紙パルプ液製造装置と、前記古紙パルプ液製造装置で製造された古紙パルプ液を抄紙ワイヤーにより抄紙し、湿紙を形成する湿紙形成装置と、湿紙形成装置により形成された湿紙を脱水する請求項1または請求項4に記載の湿紙の脱水装置とを一体に備えた古紙再生処理装置に関するものである。
請求項1に記載の湿紙の脱水装置は、湿紙の脱水運転時に、一対のプレスローラが湿紙を所定圧力で挟持するよう設定するとともに、運転停止時に、挟持圧力を解除する挟持圧設定解除手段を備え、プレスローラは、脱水ベルトの内方に設けられるとともに、プレスローラを支持するようにプレスローラの軸心方向に直交する向きに配設された側板を備えた引き出しユニットに収容され、前記引き出しユニットは、挟持圧力を解除した際、装置本体に対して着脱自在に設けられているので、引き出しユニットを引き出すことでプレスローラを非常に容易に交換することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、引き出しユニットは、装置本体に対しプレスローラの軸心方向に沿って引き出されるので、プレスローラの姿勢を維持したままで引き出すことができ、プレスローラを容易に交換することができる。
そして、請求項3に挟持圧設定解除手段は、脱水ベルトの幅方向側方であって、湿紙の搬送方向に沿って配設された引き出しユニットの側板に設けられたので、挟持圧設定解除手段の操作を容易に行うことができ、不具合の発生時にも迅速に対向できる。
更に、請求項4に記載の発明によれば、挟持圧設定解除手段は、吸水部を有するプレスローラの回転軸を軸支し、ガイドに案内されつつ引き出しユニットの側板に摺接する挟持用摺接板と、挟持用摺接板を前記側板に沿って摺動させる挟持用摺動駆動部とを備えたので、プレスローラの湿紙挟持圧力を最適な大きさに設定及び解除する際に、簡単な構造の手段を用いて容易に行うことができる。
更に、請求項5に記載の発明によれば、古紙を給水部から供給された水とともに攪拌し、古紙パルプ液を製造する古紙パルプ液製造装置と、前記古紙パルプ液製造装置で製造された古紙パルプ液を抄紙ワイヤーにより抄紙し、湿紙を形成する湿紙形成装置と、湿紙形成装置により形成された湿紙を脱水する請求項1または請求項4に記載の湿紙の脱水装置とを一体に備えたので、古紙再生処理装置の運転停止時、プレスローラによる湿紙の挟持圧力を解除し、引き出しユニットを装置本体から外すことでプレスローラを容易に交換でき脱水装置の脱水効率を回復可能であり、得られる再生紙の品質を向上できる。
本発明の一実施形態に係る古紙再生処理装置の構成概略図である。 前記古紙再生処理装置の古紙パルプ液製造部の内部構造を示す概略図である。 前記古紙再生処理装置の脱墨処理部の平面図及び断面図である。 前記古紙再生処理装置のワイヤー装置の構成概略図である。 前記古紙再生処理装置の湿紙の脱水装置の構成概略図である。 前記古紙再生処理装置の湿紙の乾燥装置の構成概略図である。 前記脱水装置の引き出しユニットの拡大斜視図である。 前記脱水装置の部分拡大図である。 前記脱水装置のプレスローラ、搾り部材、挟持圧設定解除手段及び搾り圧設定解除手段の分解斜視図である。 前記脱水装置の部分拡大図である。 前記脱水装置の駆動部の概略図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明にかかる古紙再生処理装置の構成概略図である。図1において、古紙再生処理装置100は、古紙パルプ液製造部1、脱墨パルプ部2、抄紙部3、仕上げ部4、排液処理部5を一体的に備えるものである。
古紙パルプ液製造部1は、古紙6を離解して古紙パルプを製造するものであり、脱墨パルプ部2は、古紙パルプ液製造部1において製造された古紙パルプを脱墨するものであり、抄紙部3は、脱墨パルプ部2において得られた脱墨パルプを抄紙するものであり、仕上げ部4は、抄紙部3において抄紙された仕上げ前の再生紙を裁断等することにより仕上げを行って再生紙7を得るものである。
(古紙パルプ液製造部)
図2は、古紙パルプ液製造部1の内部構造を示す概略図である。古紙パルプ液製造部1は、古紙パルプ液製造装置Wにより構成され、パルパー18を備えている。該パルパー18は古紙6を水及び離解促進剤の液体中において、繊維、つまり古紙パルプにまで離解させるものである。
パルパー18には、古紙6が投入される攪拌槽181と、攪拌槽181に給水するための給水部182と、離解促進剤供給部183とを設けている。離解促進剤供給部183から供給される古紙6の離解を促進する離解促進剤としては、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等を用いることができ、更に、スルファミン酸、塩酸、硫酸、リン酸、硫酸アルミニウムなどの酸類、次亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素などの酸化剤、界面活性剤、漂白剤、PH安定剤、キレート剤、分散剤などを補助的に用いることもできる。
攪拌槽181の底部には、古紙6を給水部182から給水された水とともに攪拌し離解するための攪拌羽根184が設けられ、前記攪拌羽根184を回転駆動するモータ等の駆動手段188を有している。また、得られた古紙パルプ液を取り出すための古紙パルプ液取出部187を設けている。
(脱墨パルプ部)
図1に示すように、 脱墨パルプ部2は、脱墨前希釈部21及び脱墨処理部22を備え、各部の間には配管、ポンプ等からなる移送部(図示省略)を設けている。
脱墨前希釈部21は、パルパー18から送られた古紙パルプ液を脱墨に適した繊維濃度、ここでは0.1重量%〜5.0重量%程度、より好ましくは0.3重量%〜2.0重量%程度にまで希釈するものであり、希釈用水および脱墨剤としての界面活性剤等を投入する希釈液供給部(図示省略)を備えている。脱墨前希釈部21において繊維濃度を0.1重量%〜5.0重量%とすることにより、後の脱墨処理部22においてトナー成分と脱墨剤とを効率よく接触させトナー成分等を容易に除去することができる。
図3(a)に脱墨処理部22を構成する脱墨処理装置Bの平面図を、同図(b)に図3(a)のA−A線矢視断面図を示す。脱墨処理装置Bは、古紙パルプ液に溶解又は混合されてなるインク成分、トナー成分等の印刷成分を分離して脱墨パルプを製造するためのものであり、脱墨槽221、ブレード222、オーバーフロー槽223を備えている
脱墨槽221は、脱墨前希釈部21で希釈液の供給により所定濃度に調整されたインク成分、トナー成分等の印刷成分を含有する古紙パルプ液を流通させるものである。脱墨槽221内は、複数の仕切壁224により複数の脱墨室225に区画されており、図3(a)の平面図において示すように、仕切壁224の左方または右方が交互に開口することで全ての脱墨室225は連通している。図3(b)に示すように、各脱墨室225の底部には、脱墨槽221内を流通する古紙パルプ液中に、微細な気泡を供給するための気泡供給部226を設けている。
また、脱墨槽221内のうち、古紙パルプ液の流速が低下し該古紙パルプ液が淀みやすい所定位置に淀んだ古紙パルプ液を攪拌し下流側へと流動させるための攪拌翼(図示省略)を配置している。攪拌翼としては種々のものがあるが、例えば複数の羽根を回転軸の周りに放射状に配置した構造の攪拌翼等が挙げられる。更に、古紙パルプ液を脱墨槽221内に流入させる流入部229aと、脱墨処理後生じた脱墨パルプを含有する脱墨パルプ液を脱墨槽221外に流出させる流出部229bとを設けている。
また、各脱墨室225内の古紙パルプ液の温度の検出を行う温度センサ227と、ヒータ228とを仕切壁224の表裏面にそれぞれ設けているが、古紙パルプ液の温度管理を行わない場合には、温度センサ227及びヒータ228を設けない構成としても構わない。
ブレード222は、脱墨槽221の上方に設けられ、モータ222aの駆動によりガイドレール222bに案内されつつ往復移動するもので、脱墨槽221の上部を浮遊する気泡を、脱墨槽221の周壁を溢流させオーバーフロー槽223側へ掃き出すためのものである。
図3(a)に示すように、オーバーフロー槽223は、脱墨槽221の外周を取り囲むように設けられ、気泡供給部226から古紙パルプ液中に供給された気泡が脱墨槽221から溢流した際にこの気泡を受け止めるものである。図3(b)に示すように、オーバーフロー槽223には、オーバーフロー槽223の内壁面に付着した気泡や繊維を洗い流し、消泡するための液体供給手段211を設けている。液体供給手段211は、オーバーフロー槽223の内壁面の上段部及び中段部に全周に亘って配備された液体供給配管212を備えており、この液体供給配管212には複数の液体供給口213が所定間隔で形成されている。
液体供給配管212は、水道水を供給する水道水供給部(図示省略)及び後述する白水を貯留する白水タンク54(図1参照)に接続され、制御部が制御することで、これらのうちいずれかから液体が供給されるようになっている。
更に、オーバーフロー槽223は、必要により、生じた気泡に温風又は熱風を吹き付けて気泡の水分を吹き飛ばすことで気泡を消滅させる風供給部(図示省略)等を備えることとしてもよい。
オーバーフロー槽223の底部には、オーバーフロー槽223内に集められた液体を取り出す取出部214を設けている。オーバーフロー槽223内に集められた液体とは、液体供給口213から供給された消泡液または洗浄液の少なくともいずれかと、気泡の消滅により生じた、脱墨槽221から気泡とともに溢流した水、インク成分やトナー成分等の印刷成分及び古紙パルプ等を含有する液とが混合された排液である。取出部214に接続された配管(図示省略)は排液タンク53(図1参照)に接続されている。
(抄紙部)
抄紙部3は、脱墨の終了した古紙パルプ液を抄紙する図4に示すワイヤー部32と、図5に示す脱水部33と、図6に示す乾燥部34とを備えた抄紙装置Sにより構成される。ワイヤー部32は湿紙形成装置Kにより構成され、該ワイヤー部32にはヘッドボックス31が設けられ、該ヘッドボックス31の上部は開口しており、下部に古紙パルプ液の供給口31aが形成されている。古紙パルプ液の供給口31aの幅方向両端部には、古紙パルプ液を抄紙する抄紙ワイヤー323の両側縁部に沿って所定長さを有するガイド部材31bが片持ち支持されている。ガイド部材31bは、ヘッドボックス31から抄紙ワイヤー323上に供給された古紙パルプ液が抄紙ワイヤー323の側縁から外方に流れ落ちるのを防止するとともに、湿紙64の抄紙幅を所定長さとなるよう設定し、維持するようになっている。
抄紙ワイヤー323は、 複数の回転ローラ321に掛け渡して展張され、無端軌道を形成している。また、上側の抄紙ワイヤー323aの下方には、抄紙ワイヤー323の網目から流下する水を受ける受水部325を設けている。受水部325は後述する排液処理部5の白水タンク54(図1参照)に接続されている。
図5に示すように、脱水部33は脱水装置Pにより構成され、脱水ベルト10と、プレスローラ15と、搾り部材24と、挟持圧設定解除手段27と、搾り圧設定解除手段29と、受水部30とを備えている。脱水ベルト10は、抄紙ワイヤー323から転移された湿潤状態にある湿紙64を搬送する上側の無端状脱水ベルト11と、前記脱水ベルト11に一部が当接し走行する下側の脱水ベルト12とを備えている。上側の脱水ベルト11は、金属製や合成樹脂製等の通水性をほとんど有しない素材により構成されている。一方、下側の脱水ベルト12は、通水性を有する素材により形成され、特に、例えば、フェルト等の通水性のみならず吸水性をも有する素材により形成されることが湿紙64の脱水効率を向上させる点で好ましい。上側の脱水ベルト11及び下側の脱水ベルト12は複数の回転ローラ35に掛け渡されている。
プレスローラ15は、上下一対のプレスローラ16、17が湿紙64の搬送方向に沿って複数並設されている。上側のプレスローラ16は、いずれも上側の脱水ベルト11の内方に設置され、上側の脱水ベルト11を介して湿紙64を上方より押圧する。この上側のプレスローラ16は、金属製や強化合成樹脂製等の比較的剛性を有する部材により形成され、上側の脱水ベルト11及び下側の脱水ベルト12の幅方向両側方に立設された装置本体28のフレーム36に回動自在に軸支されている。
下側のプレスローラ17は、いずれも上側のプレスローラ16の各対向位置であって、下側の脱水ベルト12の内方に設置され、下側の脱水ベルト12を介して湿紙64を下方より押圧する。この下側のプレスローラ17の外周面には、図8,9に拡大して示すように、湿紙64を挟圧することにより生じた水分を吸収する吸水部37を設けてなる。吸水部37は、例えば、微細な多数の連続気泡を備えた発泡ポリウレタン等の合成樹脂を円筒状に形成し、回転軸44に装着したものや、フェルト等の布地を回転軸44に巻回してなるものなどが挙げられる。
また、図5に示すように、搾り部材24は、下側のプレスローラ17に圧接し、吸水部37に含まれる水分を搾り出すものであり、金属製や強化合成樹脂製等の比較的剛性を有する部材により形成され、本実施形態における搾り部材24は、図8,9に示すように、回転軸50を軸心に回転可能に設置された搾りローラ25により構成されている。尚、搾りローラ25を上記金属製等の部材に替えてパンチングメタル等の穿孔板材を円筒状に形成してなるローラを用い搾水することも可能である。
図5に示すように、下側のプレスローラ17及び搾りローラ25は、引き出しユニット90の内部に収容されている。引き出しユニット90は、装置本体28からプレスローラ17の軸心方向に沿って外方に引き出される。図7に引き出しユニット90の拡大図斜視図を示す。引き出しユニット90は、底板95と、その周囲に立設された側板91,92,93,94を有する。側板91,92は、プレスローラ17及び搾りローラ25の軸心方向に沿って配設され、側板93,94は、プレスローラ17及び搾りローラ25の軸心方向に直交する向きであって、湿紙64の搬送方向Cに沿って配設される。
湿紙64の搬送方向上流側の側板91の下端縁と底板95の上流側端縁の間は所定長さ離間し、開口部99が形成され、脱水により引き出しユニット90の内部に溜まった水をこの開口部99から下方の受水部30へと排出する。また、図7に示すように、右方の側板94の上流側端部には、コネクタ96が突設され、図5に示すように、引き出しユニット90を装置本体28に装着した際、フレーム36外面に設けられた受側コネクタ97に接続される。また、図7に示すように、右方の側板94の搬送方向Cの前後端縁には、薄板の中央に孔部38が形成された位置合わせ部材98が突設され、この位置あわせ部材98の孔部38が図5に示す装置本体28のフレーム36外面の所定位置に設けた位置合わせピン39に挿通され、引き出しユニット90が装置本体28の所定位置に位置あわせされ装着される。
図5に示すように、引き出しユニット90は、脱水装置Pの装置本体28に設けられたユニット受容部106に着脱自在に受容される。ユニット受容部106は、引き出しユニット90の底板95を摺接し支持する支持部材107と前壁108と後壁109とを有している。
挟持圧設定解除手段27は、一対のプレスローラ15の湿紙挟持圧力を、設定及び解除するものであり、本実施形態では、下側のプレスローラ17の設置高さを昇降し所定位置に移動させることで、上側のプレスローラ16に対する押圧力を設定及び解除している。また、搾り圧設定解除手段29は、吸水部37を設けたプレスローラ15に対する搾り部材24の押圧力を、解除するものであり、搾り部材24の設置高さを降下することで、下側のプレスローラ17に対する押圧力を設定及び解除する。挟持圧設定解除手段27及び搾り圧設定解除手段29は、引き出しユニット90の左右の側板93,94の外側にそれぞれ設けられている。
図8に、上下のプレスローラ16,17、搾り部材25、挟持圧設定解除手段27及び搾り圧設定解除手段29の拡大図を、図9にこれらの分解斜視図を示す。挟持圧設定解除手段27は側板93、94の外面に摺接する挟持用摺接板48と、挟持用摺接板48を側板93、94に沿って摺動させる挟持用摺動駆動部49とを備えている。搾り圧設定解除手段29は、プレスローラ17及び搾り部材24のうち少なくとも一方を側板93,94に沿って摺動する搾り用摺接板51と、搾り用摺接板51を側板93、94に沿って摺動させる搾り用摺動駆動部52とを備えている。本実施形態では、搾り圧設定解除手段29は、下側のプレスローラ17に対し搾り部材24を摺動するようになっている。
挟持用摺接板48は側板93,94の外面に摺接し、搾り用摺接板51は、挟持用摺接板48の外面に摺接する。これら挟持用摺接板48及び搾り用摺接板51は、ともにガイド56によって案内され、個別に上下方向に摺動可能となっている。ガイド56は側板93,94に螺子57により螺合され、また、側板93,94に設けた突部58に孔部59が嵌合することにより固定されている。
挟持用摺接板48の上部には下側のプレスローラ17の回転軸44を軸支するベアリング45が設置されている。下側のプレスローラ17の回転軸44は、側板93,94に形成された開口部46に挿通された後、前記ベアリング45により回動自在に軸支されている。挟持用摺接板48の下部には搾りローラ25の回転軸50が挿通する上下方向に長い長孔61が形成されている。挟持用摺接板48の下端部には、略直角に屈曲し外方に突出して形成された屈曲部62を備えている。屈曲部62の両端部近傍には、挟持用摺動駆動部49の一部を構成する案内棒挿通孔63が上下方向に貫通して形成され、下方より案内棒66が挿通するようになっている。また、屈曲部62の上面の略中央部には搾り用摺動駆動部52の一部を構成する挿通孔86が下方向に貫通して形成され、下方より搾り圧力可変螺子68が挿通するようになっている。
挟持用摺動駆動部49は、前記案内棒挿通孔63に加え、コイルバネ70、案内棒66、基台71、昇降台72、挟持圧力可変螺子74及びモータ75を備えている。コイルバネ70は、内部に案内棒66が挿通され、上端部が、後述するモータ支持部材73を介して屈曲部62の下面に当接する。基台71及び昇降台72は、挟持用摺接板48の下方に配備される。基台71は、2本の案内棒66の間に配設され、側板93,94との当接面より外方に向け貫通して形成された螺子孔77を設けている。螺子孔77は、側板93,94に挿通された固定用ボルト78が螺合することで、該基台71は側板93,94に固定されている。また、基台71上面の中央部には、下向きに貫通して螺子孔80が形成されている。該螺子孔80は、挟持用摺接板48を昇降するための挟持圧力可変螺子74が下方より挿通され、螺合するようになっている。
昇降台72は、基台71の下方に配設され、昇降台72の上面の両端部近傍に案内棒66が立設され、上面の中央部には下向きに貫通して挟持圧力可変螺子74が挿通する挿通孔86が形成されている。昇降台72の下面には、スラストベアリング81が固設され、該スラストベアリング81の下面に挟持圧力可変螺子74のキャップ部83が固着されている。
挟持圧力可変螺子74は、六角孔つきボルトにより構成され、キャップ部83の下面にモータ75が接続されている。モータ75は、モータ支持部材85に螺子88,89が挿通され、案内棒66の下部及びモータ75に各々螺合することで昇降台72の下面に垂下されている。
モータ75の駆動によって、挟持圧力可変螺子74が回動し、基台71の螺子孔80内を挟持圧力可変螺子74が螺進することで、側板93,94に固定された基台71に対し、昇降台72が近接する。昇降台72の上昇に伴って案内棒66が昇降し、2本のコイルバネ70の付勢により屈曲部62を押し上げた際に、挟持用摺接板48を上昇させ、下側のプレスローラ17と上側のプレスローラ16との挟持圧力を湿紙64の脱水に必要な所定の圧力に設定する。逆に、昇降台72が基台71より離間すると、2本のコイルバネ70の付勢を原因とする屈曲部62を押し上げる力が弱まり、挟持用摺接板48を降下させ、下側のプレスローラ17を上側のプレスローラ16から離間することで、湿紙64の挟持圧力を解除する。
搾り用摺動板51には、搾りローラ25の回転軸50を軸支するベアリング55が設けられている。そして、搾りローラ25の回転軸50は、側板93,94の開口部46及び挟持用摺接板48の長孔61に挿通された後、この搾り用摺接板51に設けたベアリング55により軸支されている。搾り用摺動板51の下部には、下方に突出して螺子孔79が形成され、下方より搾り圧力可変螺子68が挿通し、螺合する。
搾り用摺動駆動部52は、前記螺子孔79に加え、搾り圧力可変螺子68、モータ69を備えている。搾り圧力可変螺子68は、上端部が搾り用摺接板51の下面に当接し、下端部がモータ69に接続さている。モータ69はモータ支持部材73を介して螺子90がモータ69の上面に螺合することで屈曲部62の下面に垂下されている。モータ69の駆動により屈曲部62の挿通孔86を挿通し搾り用摺接板51の螺子孔79に螺合する搾り圧力可変螺子68搾り用摺接板51を上昇させることで、下側のプレスローラ17と搾りローラ25の軸心間の距離を短くし、下側のプレスローラ17に対する搾りローラ25の押圧力を所定の圧力に設定する。逆に、搾り圧力可変螺子68の螺子孔79内の回転により搾り用摺接板51を下降し、搾りローラ25が下側のプレスローラ17から離れることで、下側のプレスローラ17に対する搾りローラ25の押圧力が解除される。
図10に、挟持圧設定解除手段27及び搾り圧設定解除手段29を操作し、上側のプレスローラ16に対する下側のプレスローラ17の湿紙挟持圧力、及び下側のプレスローラ17に対する搾りローラ25の押圧力をいずれも解除した状態を示す。同図に示すように、挟持用摺動駆動部49を駆動し、側板93,94、ガイド部材56及び基台71に対し、挟持用摺接板48、案内棒66、昇降台72及びモータ75等を降下し、下側のプレスローラ17を上側のプレスローラ16から離間して挟持圧力を解除する。そして、搾り用摺接板51を駆動し、挟持用摺接板48に対し、搾り用摺接板51を降下し、下側のプレスローラ17に対する搾りローラ25の押圧力を解除する。
図11は、上下のプレスローラ16,17及び搾りローラ25の駆動部110の概観を示す。駆動部110は脱水装置Pの左側面に設けられ、下側のプレスローラ17の各回転軸44は左方の側板93より外方へ延びた一端が互いに複数のプーリ111及びベルト112で連結されるとともに、さらに湿紙64の搬送方向Cにおいて最も下流側に設置されたプレスローラ17aの回転軸44aがプーリ111aおよびベルト112aでモータ113に連結されて回転させられる。上側のプレスローラ16及び搾りローラ25は下側のプレスローラ17の回転により従動する。
プレスユニット90を装置本体28から引き出す際は、モータ113と最も下流側に設置されたプレスローラ17aの回転軸44aとを連結するベルト112aを外し、引き出しユニット90を装置の支持部材107に対し摺動する。
図5に示すように、搾りローラ25の下方には、受水部30が設けられ、湿紙64をプレスローラ15により挟圧することにより生じた水分、及び搾り部材24によって吸水部37から搾り出された水分を受け止めるようになっている。受水部30は図1に示す白水タンク54に接続されている。
図6に示すように、乾燥部34は、湿紙の乾燥装置Rにより構成され、図6に示すように、フード341内に複数の回転ローラ351及び乾燥ローラ343を配置し、この複数の回転ローラ351及び乾燥ローラ343の間に掛け渡した搬送ベルト342を上下一対備えている。搬送ベルト342の材質は特に限定されず、例えば、布地、耐熱樹脂または金属等とし、上下の搬送ベルト342は一部が当接した状態で走行し、上下の搬送ベルト342の当接箇所に複数の乾燥ローラ343が配置されている。乾燥ローラ343は、内部にヒータ345を備えるとともに、外周面に搬送ベルト342を巻回しており、また、乾燥ローラ343の表面の温度を測定する温度センサ(図示省略)を有している。
(仕上げ部)
図1に示すように、仕上げ部4は、カレンダー部41及びカット部42を有しており、カレンダー部41は紙の平坦度を上げるための複数のプレスローラ(図示省略)を備え、カット部42は紙を所定のシートサイズにカットする裁断刃(図示省略)を備えている。
(排液処理部)
図1に示すように排液処理部5は、排液タンク53、白水タンク54の各槽体を有し、汚染の程度が高く再利用が困難な排液タンク53内の排水は、必要により所定の廃液処理を行って無毒化した後古紙再生処理装置100の外部に排出するよう構成されている。汚染の程度が低く再利用が可能な白水タンク54内の排水は、必要によりフィルターを通してインク、トナー等を除去し、薬剤を添加し中和するなどの処理を施した後、もう一度パルパー18、脱墨前希釈部21等へ供給し再度利用可能に構成されている。
(第1の実施形態の作用)
本実施形態にかかる古紙再生処理装置100の作用につき以下に説明する。
まず、図2に示すように、古紙6をパルパー18に投入する。パルパー18では、投入される古紙6の量に応じて予め給水部182から所定量の給水をしておき、駆動手段188を作動して攪拌羽根184を回転し、攪拌槽181内の水を攪拌しておく。このような状態で、上記のようにして攪拌槽181内へ古紙6を投入する。そして、離解促進剤供給部183より離解促進剤を攪拌槽181に投入する。
攪拌羽根184の回転により攪拌槽181内で古紙6を攪拌して古紙パルプ液を形成する。パルパー18において得られた古紙パルプを含有する古紙パルプ液を古紙パルプ液取出部187より取り出した後、図1に示すように、脱墨パルプ部2へ送る。
脱墨パルプ部2では、まず、古紙パルプ液を脱墨前希釈部21において脱墨に適した繊維濃度になるよう希釈液供給部から希釈用水および脱墨剤としての界面活性剤を投入して古紙パルプ液の希釈を行う。次に、所定の古紙パルプ濃度に調整された古紙パルプ液を脱墨処理部22に送る。
脱墨処理部22では、図3に示す古紙パルプ液流通槽221に流入部229aから流入した古紙パルプ液を、仕切壁224の左方または右方の開口から隣接する脱墨室225へ順次流通させる。各脱墨室225では脱墨剤の存在下、古紙パルプ液中に気泡供給部226から微細な気泡を吹き込み、脱墨剤の存在によって、消失することなく多量に発生した気泡の表面にトナー粒子等の疎水性の異物を付着させて各脱墨室225の上部に浮上させる。また、必要により攪拌翼を作動し、古紙パルプ流通槽221内の古紙パルプ液の円滑な流通を促すようにする。
親水性の古紙パルプは、水とともに脱墨室225を順次流通していく。このようにして古紙パルプ液からトナー成分等を除去する脱墨を行う。その際、必要により温度センサ227で古紙パルプ液の温度の検出を行い、ヒータ228で古紙パルプ液を所定温度に維持するよう加熱する温度制御を行ってもよいが、この脱墨処理部22での温度管理は必ずしも行わなくても構わない。
脱墨処理部22に古紙パルプ液を導入した後、所定時間経過し、脱墨処理が進行して各脱墨室225の上部に気泡が浮遊した際に、モータ222aを駆動し、ガイドレール222bに案内させつつブレード222を図3(a)において上下方向に往復移動し、古紙パルプ液流通槽221の上部に浮遊する気泡を気泡排出槽223に掃き出す。気泡排出槽223に掃き出された気泡は、洗浄液噴出部223aから噴出した洗浄液によって洗い流され、気泡排出槽223内に溜まった洗浄液、脱墨剤、トナー成分等を含む液体は排液タンク53に送られる。
古紙パルプ液流通槽221内の全ての脱墨室225に古紙パルプ液を流通させ、古紙パルプ液を脱墨して脱墨パルプを得て、得られた脱墨パルプを含む古紙パルプ液(脱墨パルプ液)を流出部229bから流出させ、抄紙部3に送る。
抄紙部3では、図4に示すように、ヘッドボックス31から走行する抄紙ワイヤー323上に、脱墨後の古紙パルプ含有液をガイド部材31bに案内させつつ均一に供給し、水切りして水分を比較的多く含んだ繊維の層である湿紙64を形成する。抄紙ワイヤー323の下方に流下した水は受水部325に受水され、該受水部325から白水タンク54に送られる。
抄紙ワイヤー323上の湿紙64が往路軌道の終端部に至ると、図5に示すように、脱水部33の上側の脱水ベルト11に転移される。その後下側の脱水ベルト11との間に湿紙64を挟持し、湿紙64に含まれる水分を、通水性を有する下側の脱水ベルト12を通水させて下方へ導き、プレスローラ15の設置箇所において上下のプレスローラ15で脱水ベルト11,12を介して湿紙64を狭圧して脱水する。上下のプレスローラ15は、挟持圧設定解除手段27により所定の圧力に設定され、また、搾り圧設定解除手段29により下側のプレスローラ17に対する搾り部材24の押圧力が所定の圧力に設定されている。
湿紙64をプレスローラ15により挟圧することにより生じた水分、及び搾り部材24により吸水部37を圧搾することで生じた水分は、引き出しユニット90の下部に溜まり、開口部99から下方に流下し、受水部30に受け止められた後、白水タンク54へ送られ、収容される。
脱水後の湿紙64は、乾燥部34へと搬送され、図6に示すように、フード49内において挟持用ベルト342に当接され、該挟持用ベルト342と乾燥用ベルト56との間に挟持されて搬送される。そして、ヒータ345により加熱され所定温度に維持された複数の乾燥ローラ343に、乾燥用ベルト56及び挟持用ベルト342を介して当接されつつ搬送されることで、湿紙64の乾燥が行われ仕上げ前の再生紙65を得る。
乾燥部34を出た仕上げ前の再生紙65は図1に示すカレンダー部41に送られ、複数のプレスローラの間に通され、仕上げ前の再生紙の平坦度を向上させ、更に、カット部42で所定の大きさに裁断されて再生紙7が完成する。
カット部42において裁断された結果不要となった仕上げ前の再生紙65の破材は、図1に示すようにパルパー18に戻され、再度再生紙の製造に利用される。
各工程において排液処理部5へ送られた排水のうち汚染の程度が高く再利用が困難な排液タンク53内の排水は、必要により所定の廃液処理を施した後古紙再生処理装置100の外部に排出する。汚染の程度が低く再利用が可能な白水タンク54内の排水は、必要によりフィルターを通してインク成分、トナー成分等を除去し、薬剤を添加し中和するなどの処理を施した後、パルパー18、脱墨前希釈部21等へ供給し再度利用する。
古紙再生処理装置100の使用により、プレスローラ17の吸水部37の吸水力が低下した際には、プレスユニット90を装置本体28の受容部106から引き出し、プレスローラ17を他の新たなプレスローラ17と交換する。このように、吸水力の低下したプレスローラ17はプレスユニット90を引き出すことで非常に容易に交換することが出来る。仮に、吸水力が低下したプレスローラ17の使用を継続した場合に生じる脱水効率の低下、乾燥部34の負荷の増大、得られた再生紙7の品質が悪くなるといったことを抑制可能である。
以上より、本発明にかかる古紙再生処理装置100は、挟持圧設定解除手段27を備えるとともに、吸水部37を設けた下側のプレスローラ17が引き出しユニット90に収容され、この引き出しユニット90が、装置本体28に対して着脱自在に設けられた脱水装置Pを備えているので、古紙再生処理装置100の運転停止時、プレスローラ15による湿紙64の挟持圧力を解除し、引き出しユニット90を装置本体28から外すことでプレスローラ17を容易に交換でき、脱水装置Pの脱水効率を回復することができ、得られる再生紙の品質を向上できる。
尚、上記各実施形態では、上側の脱水ベルト11を通水性をほとんど有しない素材としたが、本発明にかかる湿紙の脱水装置では、これに替えて、上側の脱水ベルト11を下側の脱水ベルト12と同じ通水性を有する素材としても構わない。この場合、上側の脱水ベルト11の内方に設置される上側のプレスローラ16を、湿紙の挟圧により生じる水分を吸収する吸水部を設けてもよく、更に、該上側のプレスローラ16の吸水部の水分を搾り出す搾り部材を設けてもよい。これにより、湿紙の脱水効率を向上することができる。搾り部材は、上側のプレスローラの回転軸より、湿紙の搬送方向上流側においてプレスローラに圧接することとし、搾り部材により吸水部から搾り出された水分は、プレスローラと搾り部材との圧接部分の上方に溜まり、側方へと導かれた後、脱水ベルト11の外方より受水部30へと流下する。
また、搾り部材24をプレスローラ15に圧接し、回転する搾りローラ25により構成したが、これに替えて、プレスローラ15の吸水部37に所定圧力で摺接する板状または柱状の部材(図示省略)としてもよい。
また、上記実施形態1では脱墨パルプ部2を設けた古紙再生処理装置100を示したが、これに限定されず、脱墨パルプ部2を設けない構成をしてもよい。このように脱墨パルプ部2を設けない場合には、古紙パルプ液製造部で製造された古紙パルプ液を抄紙部へと送り抄紙を行うこととなる。そして、古紙再生処理装置が古紙を原料とする再生紙製造装置である時はヘッドボックスに供給され、抄紙ワイヤーにより抄紙される古紙パルプ液は印刷成分を含有した状態のものものとなる。
また、プレスローラは、剛性を有するプレスローラと吸水部を有するプレスローラとの組み合わせにより形成したが、双方とも剛性を有するプレスローラを吸水部を有するプレスローラを含んでなるプレスローラ対の下流側に設置してもよい。これにより、湿紙の搬送経路上で、該湿紙の含水率が高い位置では吸水部を有するプレスローラにより吸水しつつ効率よく脱水し、含水率の低い位置では、剛性を有するプレスローラにより高い挟持圧力にて脱水すれは、湿紙の脱水率を飛躍的に向上可能である。
P 脱水装置
S 抄紙装置
W 古紙パルプ液製造装置
32 湿紙形成装置
334,334e プレスローラ対
44 第1プレスローラ
45 第2プレスローラ
47,47a,47e 吸水用ベルト
10,11,12 脱水ベルト

Claims (5)

  1. 湿潤状態にある湿紙を挟持し搬送する一対の無端状脱水ベルトと、
    前記一対の脱水ベルトの内方にそれぞれ設置され、一対の脱水ベルトにより挟持された湿紙を前記脱水ベルトを介して狭圧する一対のプレスローラとを備え
    脱水ベルトのうち少なくとも一方は通水性を有する素材により形成された湿紙の脱水装置であって、
    湿紙の脱水運転時に、一対のプレスローラが湿紙を所定圧力で挟持するよう設定するとともに、運転停止時に、挟持圧力を解除する挟持圧設定解除手段を備え、
    プレスローラは、脱水ベルトの内方に設けられるとともに、プレスローラを支持するようにプレスローラの軸心方向に直交する向きに配設された側板を備えた引き出しユニットに収容され、
    前記引き出しユニットは、挟持圧力を解除した際、装置本体に対して着脱自在に設けられている湿紙の脱水装置。
  2. 引き出しユニットは、装置本体に対しプレスローラの軸心方向に沿って引き出される請求項1に記載の湿紙の脱水装置。
  3. 挟持圧設定解除手段は、脱水ベルトの幅方向側方であって、湿紙の搬送方向に沿って配設された引き出しユニットの側板に設けられた請求項1または請求項2に記載の湿紙の脱水装置。
  4. 挟持圧設定解除手段は、吸水部を有するプレスローラの回転軸を軸支し、ガイドに案内されつつ引き出しユニットの側板に摺接する挟持用摺接板と、
    挟持用摺接板を前記側板に沿って摺動させる挟持用摺動駆動部とを備えた請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の湿紙の脱水装置。
  5. 古紙を給水部から供給された水とともに攪拌し、古紙パルプ液を製造する古紙パルプ液製造装置と、
    前記古紙パルプ液製造装置で製造された古紙パルプ液を抄紙ワイヤーにより抄紙し、湿紙を形成する湿紙形成装置と、
    湿紙形成装置により形成された湿紙を脱水する請求項1または請求項4に記載の湿紙の脱水装置とを一体に備えた古紙再生処理装置。
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