JP5679756B2 - 脱墨処理装置および古紙再生処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、パルプ含有液から印刷成分を分離する脱墨処理装置、および、脱墨処理装置を備えた古紙再生処理装置に関する。
従来、この種の脱墨処理装置は、例えば、図19,図20に示すように、脱墨槽136内のパルプ含有液137中に気泡138を放出させることによってパルプ含有液137から印刷成分を分離する脱墨装置139を有している。脱墨槽136内には気泡138を放出する散気管147が設けられ、脱墨槽136の上部には開口部140が形成され、散気管147から脱墨槽136内に放出された気泡138は開口部140から脱墨槽136の外部へ溢れ出す。開口部140の外周には、開口部140から溢れ出した気泡138(フロス)を受けるフロス樋141が設けられている。フロス樋141には、フロス樋141内の気泡138や排液を次段の装置142に排出する排液管143が接続されている。
フロス樋141内には、排液管143に連通する水平流路144が開口部140の外周に沿って形成されている。また、フロス樋141の上方には、フロス樋141内の気泡138に消泡用液145を噴射する消泡装置146が備えられている。
これによると、散気管147から脱墨槽136内のパルプ含有液137中に気泡138を放出することによって、パルプ含有液137から印刷成分を分離することができる。この際、パルプ含有液137の液面に浮上した気泡138は、開口部140から脱墨槽136の外部に溢れ出し、フロス樋141内に流れ込む。
そして、消泡装置146が消泡用液145をフロス樋141内の気泡138に噴射することによって、気泡138が消滅する。また、フロス樋141内の排液は、水平流路144を流れた後、排液管143を通って次段の装置142に排出される。
尚、脱墨槽136にフロス樋141を設けた脱墨装置139は例えば下記特許文献1に記載されている。
特開2002−275776
しかしながら上記の従来型式では、気泡138の発生量が増加したり、或は、気泡138が、開口部140の周囲に均等に分散せず、開口部140から偏って溢流することがある。このような場合、気泡138が、フロス樋141を伝って排液管143までスムーズに流れず、フロス樋141を乗り越えてフロス樋141の外側へ溢れ出してしまう虞がある。したがって、脱墨槽136の開口部140から溢れ出す気泡138をスムーズに次段の装置142に排出することが困難であるといった問題が生じる。
また、気泡の発生量に応じて消泡用液の濃度を調整することができず、このため、消泡用液の使用量が増加するといった問題がある。
本発明は、脱墨槽の開口部から溢れ出す気泡をスムーズに次段の装置に排出することが可能であり、また、消泡用液の使用量を抑制することが可能な脱墨処理装置および古紙再生処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本第1発明は、脱墨槽内のパルプ含有液中に気泡を発生させることによってパルプ含有液から印刷成分を分離する脱墨装置を有する脱墨処理装置であって、
脱墨槽の上部に開口部が設けられ、
開口部から槽外へ溢れ出す気泡を開口部の一方向端部に形成された気泡溢流部へ集める気泡収集手段と、気泡溢流部を溢流する気泡に消泡用液を噴射する消泡装置とが備えられ、
気泡溢流部から槽外へ溢流する気泡を脱墨槽の下方に設けられた脱墨排液処理装置へ排出する排出管部材が脱墨槽に設けられ、
排出管部材の上端入口が気泡溢流部に隣接しているとともに気泡溢流部にわたって開口し、
排出管部材の上端入口の直下に下端出口が形成され
脱墨排液処理装置は排出管部材の下端出口から排出された脱墨排液をろ過するろ過部材を有し、
脱墨槽の気泡溢流部から脱墨排液処理装置に至る気泡排出経路上に、気泡の量を検出する気泡検出センサーが設けられ、
気泡検出センサーの検出に基いて消泡用液の濃度を調整する制御部が備えられているものである。
これによると、脱墨槽内のパルプ含有液の液面に浮上して開口部から外部へ溢れ出そうとする気泡は、気泡収集手段によって、開口部の一方向端部の気泡溢流部に集められ、気泡溢流部から槽外へ溢流する。このようにして気泡溢流部から溢流した気泡は、排出管部材の上端入口から排出管部材内を流れ落ち、下端出口から脱墨排液処理装置へ排出される。
この際、排出管部材の上端入口が気泡溢流部に隣接しているとともに気泡溢流部にわたって開口し、上端入口の直下に下端出口が形成されているため、気泡溢流部を溢流した気泡は全て、上端入口から排出管部材内に流れ込み、排出管部材内を上から下へ鉛直方向に流れ落ち、下端出口から脱墨排液処理装置へ排出される。したがって、従来のように気泡が開口部の周囲に沿って水平流路を流れることはなく、脱墨槽の開口部から溢れ出す気泡をスムーズに脱墨排液処理装置に排出することが可能である。
また、気泡と共に排出管部材内を流れ落ちて下端出口から排出された脱墨排液は、脱墨排液処理装置のろ過部材でろ過される。これにより、脱墨排液中に含まれる繊維等の濾滓が脱墨排液から分離され、脱墨排液や気泡が排出管部材内からオーバーフローして溢れ出すのを防止することができる。
さらに、気泡溢流部を溢流した気泡が排出管部材内を流れ落ちて排出管部材から脱墨排液処理装置に排出される際、気泡排出経路上の気泡の量が気泡検出センサーによって検出され、この検出に基いて制御部が消泡用液の濃度を調整する。これにより、脱墨槽の開口部から溢れ出す気泡の発生量が増加して多量の気泡が消泡されずに残っている場合、高濃度の消泡用液が消泡装置から気泡に噴射され、また、気泡の発生量が減少して消泡されずに残っている気泡の量が僅かである場合、低濃度の消泡用液が消泡装置から気泡に噴射される。このように、気泡の発生量に応じて消泡用液の濃度を調整することができるため、消泡用液の使用量を抑制することができる。
本第2発明における脱墨処理装置は、脱墨排液処理装置のろ過部材は透水性を有する回動自在な無端状のベルトからなり、
気泡検出センサーは、脱墨排液処理装置に設けられて、ベルト上に排出された気泡の量を検出するものである。
これによると、ベルト上に排出された気泡の量を検出することにより、ばらつきの少ない安定した検出結果が得られる。
本第3発明における脱墨処理装置は、気泡収集手段は開口部の上方に設けられた可動部材からなり、
可動部材は開口部の上方を一方向に移動して気泡を気泡溢流部へ集めるものである。
これによると、可動部材が開口部の上方を一方向に移動することにより、開口部から外部へ溢れ出そうとする気泡は、可動部材によって、開口部の一方向の気泡溢流部に集められ、気泡溢流部から槽外へ溢流する。
本第発明における脱墨処理装置は、気泡収集手段は、気泡を気泡溢流部へ案内する案内部材からなるものである。
これによると、開口部から外部へ溢れ出そうとする気泡は、案内部材によって、気泡溢流部に案内されて集められ、気泡溢流部から槽外へ溢流する。
本第発明における脱墨処理装置は、消泡装置は回動可能な消泡用液噴射部材を有するものである。
これによると、気泡溢流部を溢流する気泡に消泡用液噴射部材から消泡用液を噴射することによって、気泡を消滅させることができる。この際、消泡用液噴射部材を回動することによって、消泡用液を広範囲にわたり噴射することが可能であり、消泡効率が向上する。
本第6発明における脱墨処理装置は、脱墨槽の開口部は平面視において複数の辺を有する多角形に形成され、
気泡溢流部は開口部のいずれか一辺に形成され、
気泡溢流部の長さと排出管部材の上端入口の長さとが実質的に同一であるものである。
これによると、気泡溢流部を溢流した気泡は全て、上端入口から排出管部材内に確実に流れ込む。
本第発明は上記第1発明から第発明のいずれか1項に記載された脱墨処理装置を備えた古紙再生処理装置であって、
古紙から再生紙を製作するものである。
以上のように本発明によると、脱墨槽の開口部から溢れ出す気泡をスムーズに次段の装置に排出することが可能であり、また、消泡用液の使用量を抑制することが可能である。
本発明の第1の実施の形態における古紙再生処理装置の構成を示すブロック図である。 同、古紙再生処理装置に備えられた脱墨処理装置の縦断面図であり、可動ブレードが始点に位置している状態を示す。 図2におけるX−X矢視図である。 図2におけるY−Y矢視図である。 同、脱墨処理装置の平面図である。 同、脱墨処理装置の可動ブレードと移動装置との拡大断面図であり、可動ブレードが始点に位置している状態を示す。 同、脱墨処理装置の移動装置の第2の移動機構の図であり、ガイドローラが押下位置まで下降している状態を示す。 同、脱墨処理装置の移動装置の位置検出装置の横断面図であり、ガイドローラが押下位置まで下降している状態を示す。 同、脱墨処理装置の縦断面図であり、可動ブレードが終点に位置している状態を示す。 同、脱墨処理装置の可動ブレードと移動装置との拡大断面図であり、可動ブレードが終点に位置している状態を示す。 同、脱墨処理装置の移動装置の第2の移動機構の図であり、ガイドローラが退避位置まで上昇している状態を示す。 同、脱墨処理装置の移動装置の位置検出装置の横断面図であり、ガイドローラが退避位置まで上昇している状態を示す。 同、脱墨処理装置の可動ブレードの移動経路を示す図である。 同、脱墨処理装置の脱墨排液処理装置の縦断面図である。 同、脱墨処理装置の脱墨排液処理装置の平面図である。 本発明の第2の実施の形態における脱墨処理装置の縦断面図である。 本発明の第3の実施の形態における脱墨処理装置の縦断面図である。 本発明の第3の実施の形態における脱墨処理装置の排出管部材の図である。 従来の脱墨装置の縦断面図である。 同、脱墨装置の平面図である。
以下、本発明における実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
先ず、本発明における第1の実施の形態を、図1〜図15を参照しながら説明する。
図1は古紙再生処理装置1の構成を示す概略図である。古紙再生処理装置1は、使用済みの古紙2(故紙)を細断した紙材から再生紙4を製造するものであり、細断された紙材を離解してパルプ含有液5を製造するパルパー装置6と、紙材をパルパー装置6へ供給する紙材供給装置8と、パルパー装置6で得られたパルプ含有液5を貯留する貯留槽9と、貯留槽9において貯留されたパルプ含有液5からトナー等の印刷成分を分離して除去する脱墨装置10と、脱墨装置10において脱墨されたパルプ含有液5を脱水して湿紙を製造する抄紙装置12と、湿紙を脱水する湿紙脱水装置13と、脱水した湿紙を乾燥して再生紙4にする湿紙乾燥装置14と、再生紙4に対して仕上工程を行う仕上装置15と、脱墨装置10から排出された脱墨排液16を処理する脱墨排液処理装置17等がケーシング18の内部(庫室内19)に備えられている。尚、脱墨装置10と脱墨排液処理装置17とによって脱墨処理装置21が構成されている。
図2,図3に示すように、脱墨装置10は、脱墨槽23と、脱墨槽23内の底部から気泡24を放出する気泡放出装置25と、気泡放出装置25に空気を供給する空気供給装置(エアポンプ等)とを有している。脱墨槽23は、透明な材料を用いて外部から内部を目視可能に製作されており、上部の幅が次第に縮小するように傾斜した一対の傾斜部26a,26bを有している。脱墨槽23の上端部で且つ傾斜部26a,26bの上方には、平面視において四本(複数本の一例)の辺を有する四角形(多角形の一例)の開口部27が形成されている。開口部27の一方向Cの端部の一辺には、気泡24を脱墨槽23内から槽外へ溢流させる気泡溢流部29が形成されている。
脱墨槽23内は複数の仕切壁30によって複数の脱墨室31に区画されており、仕切壁30の一部に開口32を形成することにより、全ての脱墨室31が開口32を介して連通している。また、脱墨槽23には、貯留槽9内のパルプ含有液5を脱墨槽23内へ導入する流入部33と、脱墨槽23内のパルプ含有液5を抄紙装置12のヘッドボックスに排出する流出部34とが設けられている。
気泡放出装置25は、脱墨槽23内の底部に配置されており、通気性を有する多孔質のエアストーン等で構成されており、上面が気泡放出面として形成されている。脱墨槽23には、気泡放出装置25の気泡放出面に洗浄水53を噴射する複数の洗浄ノズル35(洗浄装置の一例)が設けられている。各洗浄ノズル35は各脱墨室31毎に設けられており、各洗浄ノズル35に洗浄水53を供給する洗浄水供給管路36と、洗浄水供給管路36を開閉する弁37とが設けられている。尚、各洗浄ノズル35の先端は気泡放出面の真上に位置している。
また、脱墨排液処理装置17は、次段の装置の一例であり、脱墨槽23の下方に設けられている。脱墨槽23には、気泡溢流部29を越えて脱墨槽23の外部へ溢流する気泡24を脱墨排液処理装置17へ排出する排出管部材38が設けられている。排出管部材38は、平面視において長方形状の上端入口39および下端出口40と、上端入口39から下端出口40に至る上下方向(鉛直方向)の流通路41とを有する角管状の部材であり、上端入口39の直下に下端出口40が形成されている。上端入口39は、気泡溢流部29に隣接して、気泡溢流部29の長さ方向にわたり開口している。尚、図3,図4に示すように、上端入口39の長さL1と下端出口40の長さL2と気泡溢流部29の長さL3とは同一(又はほぼ同一)である。
流通路41は、上端入口39から下位になるほど幅Wが縮小する上部流通路41aと、幅Wが一定である下部流通路41bとを有している。尚、上部流通路41aは、脱墨槽23の傾斜部26bによって形成される上部傾斜面41cと、この傾斜面41cの下方に形成されて同方向に傾斜する下部傾斜面41dとを有している。
脱墨槽23の開口部27と排出管部材38の上端入口39との外周縁は、平面視において四角枠状に形成された囲い板43によって、囲まれている。
図14,図15に示すように、脱墨排液処理装置17は、複数の回転ローラ55a〜55cに掛け渡された無端状の回動自在なメッシュベルト57と、少なくともいずれか一つの回転ローラ55cを駆動させるベルト駆動部とを有し、メッシュベルト57の下流側には、回転ローラ55bに対向配置された圧搾ローラ59を備えている。尚、メッシュベルト57は、透水性を有する網目状のベルトであり、排出管部材38の下端出口40から排出された脱墨排液56を濾過するろ過部材の一例である。また、メッシュベルト57の走行軌道は、上流側から下流側へ走行する往軌道57aと、下流側から上流側へ戻る復軌道57bとを有している。排出管部材38の下端出口40は往軌道57aにおけるメッシュベルト57の上流側端部の上方に位置している。
圧搾ローラ59は、対向する回転ローラ55bとの間でメッシュベルト57を挟持し、脱墨排液16がメッシュベルト57によりろ過され、メッシュベルト57上に残存している濾滓を圧搾するように構成されている。尚、メッシュベルト57上の濾滓の圧搾に伴って、濾滓がメッシュベルト57から圧搾ローラ59へ転写するように構成されている。
圧搾ローラ59の隣りには、圧搾ローラ59に転接する転写ローラ58が設けられ、圧搾ローラ59に転写された濾滓を更に転写するように構成されている。圧搾ローラ59の近傍には、圧搾ローラ59の外周面に摺接し、圧搾ローラ59に転写された濾滓を剥離して転写ローラ58へ送るスクレーパー60が設けられている。また、転写ローラ58の近傍には、転写ローラ58の外周面に摺接して、圧搾ローラ59から転写ローラ58に転写された濾滓を転写ローラ58から剥離するスクレーパー63が設けられている。
回転ローラ55bの外周部はスポンジ等の吸水性部材65で構成されている。また、回転ローラ55bの隣りには、回転ローラ55bに所定圧力で転接し、吸水性部材65に吸水された水を絞る絞り用ローラ64が設けられている。
メッシュベルト57の上方には、メッシュベルト57の左右幅縁部に沿って延在する一対のガイド66が設けられている。尚、メッシュベルト57の上面はガイド66の下辺に摺接自在である。メッシュベルト57の上方で且つ排出管部材38の下端出口40と圧搾ローラ59との間には、メッシュベルト57上の濾滓を掻き寄せる濾滓掻寄装置61が設けられている。濾滓掻寄装置61は回転駆動装置で回転する複数の放射状の掻寄羽根62を有しており、掻寄羽根62の先端がメッシュベルト57の上面に接触する。
また、メッシュベルト57の復軌道57bの下方には、脱墨排液16がメッシュベルト57で濾過されることにより生じる濾液を貯留する濾液タンク71が設置されている。
メッシュベルト57の往軌道57aと復軌道57bとの間には、濾液を受け止める第1および第2の受け皿67,68が設けられている。第1の受け皿67は第2の受け皿68に向って傾斜しており、第1の受け皿67に受けられた濾液は第1の受け皿67から第2の受け皿68へ流れ込むように構成されている。
第2の受け皿68の長手方向両端部には、第2の受け皿68内の濾液を濾液タンク71に排出する濾液排出口68aが形成されている。また、下流側における復軌道57bの下方には、復軌道57bのメッシュベルト57から流下した濾液を受け止めて濾液タンク71に排出する第3の受け皿69が設けられている。
濾液タンク71の隣りには、スクレーパー63によって転写ローラ58から剥離された濾滓を収容する濾滓用容器72と、濃縮された液状(原液)の消泡剤73を濾液タンク71内に注入する消泡剤注入装置74とが設けられている。
消泡剤注入装置74は、消泡剤73を貯留する消泡剤用タンク75と、消泡剤用タンク75内の消泡剤73を濾液タンク71内に注入する注入用配管76と、注入用配管76に設けられた注入用ポンプ77とを有している。尚、注入用ポンプ77の稼動により、消泡剤用タンク75内の消泡剤73が、注入用配管76を通って濾液タンク71内に注入され、濾液タンク71内の濾液と混合されて希釈される。このように消泡剤73を濾液で希釈した液体を消泡用液44として噴射する消泡装置45が脱墨処理装置21に備えられている。
図2,図3に示すように、消泡装置45は、気泡溢流部29を溢流する気泡24及び下記に記載の可動ブレード81に消泡用液44を噴射する消泡用液噴射部材46と、濾液タンク71内の消泡用液44を消泡用液噴射部材46に供給する供給用配管47と、供給用配管47に設けられた供給用ポンプ48とを有している。
図6に示すように、消泡用液噴射部材46は、囲い板43の内側に設けられた噴射管46aと、噴射管46aに設けられた複数の噴射ノズル46bとを有しており、シリンダやリンク等からなる駆動装置(図示省略)により水平軸心周りに上下方向へ回動可能となるように構成されている。
脱墨槽23の気泡溢流部29から排出管部材38を経て脱墨排液処理装置17に至る気泡排出経路上には、排出された気泡24の量を検出する気泡検出センサー51が設けられている。図14,図15に示すように、気泡検出センサー51は、脱墨排液処理装置17に設けられており、排出管部材38の下端出口40から往軌道57aにおけるメッシュベルト57上に排出された気泡24の量を検出するものである。すなわち、気泡検出センサー51は、メッシュベルト57を挟んでベルト幅方向において相対向する投光器51aおよび受光器51bとを有し、メッシュベルト57から所定高さだけ上方で且つ濾滓掻寄装置61の下流側に位置している。
また、脱墨処理装置21には、気泡検出センサー51の検出に基いて消泡用液44の濃度を調整する制御部79が備えられている。制御部79は、投光器51aと受光器51bとの間に形成される光軸51cが遮断された場合、消泡剤注入装置74の注入用ポンプ77を所定時間稼動させることで所定量の消泡剤73を消泡剤用タンク75から濾液タンク71へ注入する。
脱墨槽23の上方には、開口部27から脱墨槽23の外部へ溢れ出す気泡24を気泡溢流部29へ集めて排出管部材38の上端入口39へ押し出す可動ブレード81(可動部材および気泡収集手段の一例)と、可動ブレード81を移動させる移動装置82とが設けられている。
尚、ここで、図2,図3,図9に示すように、気泡溢流部29側の上方を終点Bとし、開口部27の気泡溢流部29とは反対側の他辺83側の上方を始点Aとし、始点Aから終点Bに向う方向を一方向Cとし、終点Bから始点Aへ戻る方向を戻り方向Dと定義する。移動装置82は、可動ブレード81を一方向Cおよび戻り方向Dへ往復移動させる第1の移動機構84と、可動ブレード81を昇降させる第2の移動機構85とを有している。
図5〜図7に示すように、第1の移動機構84は、一方向Cおよび戻り方向Dに移動自在な可動体86と、可動体86を移動させる一対のスライド機構87a,87bと、両スライド機構87a,87bを作動させる駆動部88と、可動体86に昇降自在に保持された取付部材89と、取付部材89を可動体86に保持する保持機構90とを有している。
両スライド機構87a,87bは一方向Cおよび戻り方向Dに直交する方向Eにおいて対向配置されており、一方のスライド機構87aは、一方向C側に設けられた回転自在な一方のプーリ91(輪体)と、戻り方向D側に設けられた回転自在な他方のプーリ92(輪体)と、これら両プーリ91,92間に巻回された無端状のベルト93(無端回動体)とを有している。また、他方のスライド機構87bは一方のスライド機構87aと同じ構成を有している。
可動体86は、両ベルト93間に設けられており、一対のガイド軸94により支持されて一方向Cおよび戻り方向Dへ案内される。両プーリ91は共通の一方の回転軸95の両端部に設けられ、両プーリ92は共通の他方の回転軸96の両端部に設けられている。
駆動部88は、モータ98によって回転駆動される駆動プーリ99(駆動輪体)と、他方の回転軸96の一端に設けられた従動プーリ100(従動輪体)と、両プーリ99,100間に巻回された駆動ベルト101(無端回動体)とを有している。
保持機構90は、可動体86の上面に立設された複数の保持軸102と、取付部材89を上向きに付勢する複数のコイルばね103(付勢手段)とを有している。取付部材89は、複数の貫通孔104が形成された横板部89aと、横板部89aの端部から垂下された縦板部89bとを有している。各保持軸102は下方から各貫通孔104に挿通されており、コイルばね103は、可動体86の上面と取付部材89の横板部89aの下面との間に設けられ、各保持軸102に外嵌されている。これにより、取付部材89は、保持軸102に沿って昇降自在であり、コイルばね103を介して可動体86上に保持されているとともに上向きに付勢されている。
尚、可動ブレード81は取付部材89の縦板部89bの下部に設けられている。また、各保持軸102の上端部には、取付部材89が保持軸102の上方へ脱抜するのを阻止するためのストッパー105が設けられている。各ストッパー105は貫通孔104よりも大きな直径を有する円板状の部材である。
第2の移動機構85は、一方向Cおよび戻り方向Dに直交する方向Eにおいて相対向する一対のガイドローラ107a,107bと、両ガイドローラ107a,107bを最下位の押下位置F(図7参照)と最上位の退避位置G(図11参照)との間で昇降させる昇降装置108とを有している。
図5〜図7に示すように、昇降装置108は、ガイドローラ107a,107bと平行に設けられた一対の回転軸109a,109bと、各回転軸109a,109bに設けられた複数のアーム110a,110bと、両回転軸109a,109bを同方向へ回転させる回転駆動装置111と、両ガイドローラ107a,107bの上下位置を検出する位置検出装置119とを有している。
尚、一方のガイドローラ107aは一対のアーム110aの遊端部間に回転自在に取り付けられており、他方のガイドローラ107bは一対のアーム110bの遊端部間に回転自在に取り付けられている。
回転駆動装置111は、モータ112によって回転駆動される駆動プーリ113(駆動輪体)と、他方の回転軸109bの一端に設けられた従動プーリ114(従動輪体)と、両プーリ113,114間に巻回された駆動ベルト115(無端回動体)と、両回転軸109a,109bの他端に設けられた連動プーリ116a,116bと、両連動プーリ116a,116b間に巻回された連動ベルト117(無端回動体)とを有している。
図8,図12に示すように、位置検出装置119は、両ガイドローラ107a,107bが押下位置Fまで下降したことを検出する第1の光電センサ120と、両ガイドローラ107a,107bが退避位置Gまで上昇したことを検出する第2の光電センサ121と、検出板122とを有している。第1および第2の光電センサ120,121はそれぞれ投光器120a,121aと受光器120b,121bとを有し、これら投光器120a,121aと受光器120b,121bとの間に光軸120c,121cが形成される。
検出板122は、一方の回転軸109aの一端に設けられており、開口部123を有している。図7に示すように、両ガイドローラ107a,107bが押下位置Fまで下降すると、図8に示すように、第1の光電センサ120の光軸120cが開口部123を通過するとともに、第2の光電センサ121の光軸121cが検出板122で遮断される。また、図11に示すように、両ガイドローラ107a,107bが退避位置Gまで上昇すると、図12に示すように、第2の光電センサ121の光軸121cが開口部123を通過するとともに、第1の光電センサ120の光軸120cが検出板122で遮断されるように構成されている。尚、押下位置Fと退避位置Gとの間の位置では、両光電センサ120,121の光軸120c,121cが共に検出板122で遮断される。
尚、各回転軸95,96,109a,109bと各モータ98,112とガイド軸94等は、脱墨槽23の上方に取り付けられたフレーム118に設けられている。
以下、上記構成における作用を説明する。
先ず、移動装置82を作動して可動ブレード81を移動させる際の可動ブレード81の動きを説明する。
図5,図6に示すように、第1の移動機構84のモータ98を正駆動して駆動プーリ99を一方に回転することにより、この回転が駆動ベルト101、従動プーリ100、他方の回転軸96、他方のプーリ92、ベルト93、一方のプーリ91、一方の回転軸95に伝達される。これにより、両ベルト93が一方向へ回動し、可動体86と共に取付部材89と可動ブレード81とが一方向Cへ移動する。
また、モータ98を逆駆動して駆動プーリ99を他方に回転することにより、図10に示すように、両ベルト93が他方向へ回動し、可動体86と共に取付部材89と可動ブレード81とが戻り方向Dへ移動する。
また、図5に示すように、第2の移動機構85のモータ112を駆動して駆動プーリ113を一方に回転することにより、この回転が駆動ベルト115、従動プーリ114、他方の回転軸109b、両連動プーリ116a,116b、連動ベルト117、一方の回転軸109aに伝達される。これにより、図7,図11に示すように、両回転軸109a,109bが同方向に回転し、両ガイドローラ107a,107bが押下位置Fと退避位置Gとの間を昇降する。
図6,図7に示すように、両ガイドローラ107a,107bが押下位置Fまで下降すると、両ガイドローラ107a,107bがコイルばね103の付勢力に抗して取付部材89を押し下げるため、可動ブレード81が下降位置Iまで下降する。この際、図8に示すように、第1の光電センサ120の光軸120cが開口部123を通過するとともに、第2の光電センサ121の光軸121cが検出板122で遮断されるため、可動ブレード81が下降位置Iまで下降したことが検知される。
尚、図6に示すように、可動ブレード81を下降位置Iまで下降した状態で一方向Cへ移動する際、取付部材89の横板部89aが両ガイドローラ107a,107bに対して摺動する。
また、図10,図11に示すように、両ガイドローラ107a,107bが退避位置Gまで上昇すると、両ガイドローラ107a,107bが取付部材89の上方へ離間するため、取付部材89がコイルばね103の付勢力により持ち上げられ、可動ブレード81が上昇位置Hまで上昇する。この際、図12に示すように、第2の光電センサ121の光軸121cが開口部123を通過するとともに、第1の光電センサ120の光軸120cが検出板122で遮断されるため、可動ブレード81が上昇位置Hまで上昇したことが検知される。
上記のように、可動ブレード81の一方向Cおよび戻り方向Dへの移動と上下方向への移動とを組み合わせることにより、図13に示すように、可動ブレード81を、上昇位置Hから下降位置Iまで下降させた状態で、始点Aから終点Bまで一方向Cに横移動させ、その後、下降位置Iから上昇位置Hまで上昇させた状態で、終点Bから始点Aまで戻り方向Dに横移動させることができ、これにより、脱墨槽23の開口部27の上方で、長方形を描く移動経路124に沿って移動させることができる。
次に、図1に示すように、古紙再生処理装置1で古紙2から再生紙4を製造する過程を説明する。
古紙2を細断して得られた紙材は紙材供給装置8によってパルパー装置6へ供給され、パルパー装置6において離解処理されてパルプ含有液5が製造される。パルパー装置6で得られたパルプ含有液5は、貯留槽9に貯留された後、貯留槽9から脱墨装置10に供給されて印刷成分が除去され、脱墨装置10から抄紙装置12に供給されて脱水され、湿紙が製造される。このようにして製造された湿紙は、湿紙脱水装置13で脱水された後、湿紙乾燥装置14で乾燥されて再生紙4が製造される。この再生紙4は仕上装置15で仕上げられた後に、古紙再生処理装置1から排出される。
以下に、上記脱墨装置10における脱墨処理の詳細を説明する。
図2に示すように、貯留槽9内のパルプ含有液5が流入部33から脱墨槽23内に導入され、この際、貯留槽9と脱墨槽23との間の流路において、パルプ含有液5に脱墨剤が投入される。気泡放出装置25の気泡放出面から脱墨槽23内のパルプ含有液5中に多数の微細な気泡24が放出され、パルプ含有液5中の印刷成分が浮上している気泡24に付着する。その後、気泡24は脱墨槽23内のパルプ含有液5の液面に浮上し、開口部27から外部へ溢れ出そうとする。この際、図6に示すように、可動ブレード81が、上昇位置Hから下降位置Iまで下降した状態で、始点Aから終点Bまで一方向Cに横移動して、気泡24を気泡溢流部29側へ集める。
これにより、気泡24は、可動ブレード81によって一方向Cに押され、図9に示すように、気泡溢流部29から脱墨槽23の外部へ溢流し、上端入口39から排出管部材38内を流れ落ち、下端出口40から脱墨排液処理装置17のメッシュベルト57上に排出される。
この際、図3に示すように、排出管部材38の上端入口39が気泡溢流部29に隣接しているとともに上端入口39の長さL1と気泡溢流部29の長さL3とが同一であり、上端入口39の直下に下端出口40が形成されているため、気泡溢流部29を溢流した気泡24は全て、上端入口39から排出管部材38内に確実に流れ込み、排出管部材38内を上から下へ鉛直方向に流れ落ち、下端出口40からメッシュベルト57上へ排出される。したがって、従来のように気泡が開口部の周囲に沿って水平流路を流れることはなく、脱墨槽23の開口部27から溢れ出す気泡24をスムーズに脱墨排液処理装置17に排出することが可能である。
尚、上記のように可動ブレード81を、終点Bまで一方向Cに横移動させた後、終点Bにおいて下降位置Iから上昇位置Hに上昇させ、終点Bから他方向Dに横移動させて始点Aまで戻し、始点Aにおいて上昇位置Hから下降位置Iに下降させる動作が必要に応じて繰り返される。また、上記のように可動ブレード81を終点Bから始点Aまで戻す際、可動ブレード81を下降位置Iから上昇位置Hに上昇させているため、可動ブレード81を開口部27の気泡24よりも上方へ退避させることができる。これにより、可動ブレード81が気泡24を他方向Dに押し出してしまうのを防止することができる。
また、図9,図10,図14に示すように、消泡装置45の供給用ポンプ48を稼動することにより、濾液タンク71内の消泡用液44が、供給用配管47から消泡用液噴射部材46に供給され、噴射ノズル46bから、気泡溢流部29を溢流する気泡24に噴射される。これにより、気泡24を消滅させることができる。この際、消泡用液噴射部材46を上下方向へ回動させることによって、消泡用液44を広範囲にわたり噴射することが可能であり、消泡効率が向上する。さらには、図10の仮想線で示すように、消泡用液44を排出管部材38の内面に噴射して、排出管部材38の内面を洗浄することや、或は、消泡用液44を可動ブレード81に噴射して、可動ブレード81を洗浄することも可能である。
また、気泡24と共に脱墨排液56が排出管部材38内を流れ落ちて下端出口40から脱墨排液処理装置17のメッシュベルト57上に排出され、脱墨排液処理装置17において処理される。
以下、脱墨排液処理装置17における処理を説明する。
図14,図15に示すように、回転ローラ55cが回転駆動することにより、メッシュベルト57が一方向へ回動し、メッシュベルト57上に排出された脱墨排液56や気泡24はメッシュベルト57で濾過される。これにより、脱墨排液56中に含まれる繊維等の濾滓が、脱墨排液56から分離され、メッシュベルト57により往軌道57aを上流側から下流側へ搬送される。
この際、脱墨排液56中の濾滓は、濾滓掻寄装置61により掻き寄せられた後、圧搾ローラ59と回転ローラ55bとの間で圧搾され、メッシュベルト57から圧搾ローラ59に転写され、さらに、圧搾ローラ59から転写ローラ58に転写され、スクレーパー63によって転写ローラ58から剥離された後、濾滓用容器72に収容される。
また、脱墨排液56や気泡24をメッシュベルト57で濾過した際、往軌道57aのメッシュベルト57から流下した濾液(透過液)は、第1および第2の受け皿67,68で受け止められ、濾液排出口68aから濾液タンク71に排出される。これにより、脱墨排液56や気泡24が排出管部材38内からオーバーフローして溢れ出すのを防止することができる。
また、気泡検出センサー51の光軸51cがメッシュベルト57上の気泡24によって遮断された場合、制御部79は、検出された気泡24の量が所定量(基準量)よりも多いと判断し、注入用ポンプ77を所定時間稼動させる。これにより、所定量の消泡剤73が、消泡剤用タンク75から注入用配管76を通って濾液タンク71内に注入され、濾液タンク71内の消泡用液44の濃度が高くなる。
したがって、脱墨槽23の開口部27から溢れ出す気泡24の量が増加して多量の気泡24が消泡されずに残っている場合、高濃度の消泡用液44が消泡装置45の噴射ノズル46bから気泡24に噴射される。
また、気泡検出センサー51の光軸51cがメッシュベルト57上の気泡24によって遮断されない場合、制御部79は、検出された気泡24の量が所定量(基準量)よりも少ないと判断し、注入用ポンプ77を停止させる。これにより、消泡剤用タンク75内の消泡剤73は濾液タンク71に注入されず、濾液タンク71内の消泡用液44の濃度が次第に低下する。
したがって、脱墨槽23の開口部27から溢れ出す気泡24の量が減少して、消泡されずに残っている気泡24の量が僅かである場合、低濃度の消泡用液44が消泡装置45の噴射ノズル46bから気泡24に噴射される。
このように、気泡24の発生量に応じて消泡用液44の濃度を調整することができるため、消泡用液44(すなわち消泡剤73)の使用量を抑制することができる。尚、上記のように脱墨排液処理装置17のメッシュベルト57上に排出された気泡24の量を気泡検出センサー51で検出しているため、ばらつきの少ない安定した検出結果が得られる。
上記実施の形態では、脱墨槽23を透明な材料で製作して、脱墨槽23の外部から内部を目視可能にしているため、メンテナンスの時期が把握し易く、トラブルを事前に防止することができる。また、気泡24の発生具合を目視で直接確認することができるため、安定した脱墨効果を得ることができる。
また、メンテナンスの際、脱墨槽23内のパルプ含有液5を抜き出した後、図3に示すように、洗浄水53を各洗浄ノズル35から気泡放出装置25の気泡放出面に噴射することにより、気泡放出面上に蓄積した繊維等を洗い流して除去することができる。また、各洗浄ノズル35は各脱墨室31毎に対応して設けられているため、確実に繊維等の除去が行える。
上記第1の実施の形態では、排出管部材38の下端開口40の長さL2を、メッシュベルト57の幅Wbよりも小さくしているが、幅Wbと同じにしてもよい。
上記第1の実施の形態では、気泡収集手段の一例として可動ブレード81を挙げたが、可動ブレード81に限定されるものではなく、例えば下記第2および第3の実施の形態に示すものであってもよい。
(第2の実施の形態)
以下に説明する第2の実施の形態においては、気泡収集手段の一例として、図16に示すように、気泡24を気泡溢流部29へ案内する案内部材125が用いられている。案内部材125は、脱墨槽23内に設けられて一方の傾斜部26aから延長される傾斜板部125aと、傾斜板部125aの先端から立ち上る立板部125bとを有している。傾斜板部125aは一方の傾斜部26aから気泡溢流部29に向うほど上方へ傾斜しており、傾斜板部125aの傾斜は一方の傾斜部26aの傾斜よりも緩やかである。また、立板部125bは、脱墨槽23内から開口部27の上方へ突出しており、幅W方向において気泡溢流部29に対向している。尚、開口部27は、気泡溢流部29と立板部125bとの間で脱墨槽23の内外に連通している。
以下、上記構成における作用を説明する。
気泡放出装置25から脱墨槽23内のパルプ含有液5に放出された気泡24は、パルプ含有液5の液面に浮上し、開口部27から外部へ溢れ出そうとする。この際、気泡24は、案内部材125によって、気泡溢流部29に案内されて集められ、気泡溢流部29から脱墨槽23の外部へ溢流し、上端入口39から排出管部材38内を流れ落ち、下端出口40から脱墨排液処理装置17のメッシュベルト57上に排出される。尚、気泡24が傾斜板部125aの上方へ回り込んで流れ出すことは立板部125bによって阻止される。
(第3の実施の形態)
以下に説明する第3の実施の形態においては、気泡収集手段の一例として、図17に示すように、開口部27を開閉する蓋127が設けられている。蓋127は、脱墨槽23の上端部に、ヒンジ128を介して上下回動自在に取り付けられている。尚、ヒンジ128は開口部27の他辺83側に設けられており、蓋127は気泡溢流部29側で開閉する。
以下、上記構成における作用を説明する。
気泡放出装置25から脱墨槽23内のパルプ含有液5に放出された気泡24は、パルプ含有液5の液面に浮上し、開口部27から外部へ溢れ出そうとする。この際、蓋127は、開口部27から溢れ出そうとする気泡24の押上力を受けて上方へ回動し、開口部27を開く。このとき、蓋127はヒンジ128から気泡溢流部29に向うほど上方へ傾斜した傾斜姿勢に保たれるため、気泡24は、蓋127によって、気泡溢流部29に案内されて集められ、気泡溢流部29から脱墨槽23の外部へ溢流し、上端入口39から排出管部材38内を流れ落ち、下端出口40から脱墨排液処理装置17のメッシュベルト57上に排出される。
(第4の実施の形態)
上記第1〜第3の実施の形態では、図4に示すように、排出管部材38の上端入口39の長さL1と下端出口40の長さL2を同一又はほぼ同一にしているが、本第4の実施の形態では、図18に示すように、下端出口40の長さL2を上端入口39の長さL1より短縮している。これにより、排出管部材38は、幅W方向から見て、下部流通路41bが上部流通路41aよりも縮小されたT形状に形成されている。
これによると、上端入口39から排出管部材38内に流れ込んだ気泡24は下部流通路41bにおいて圧縮される。また、下端出口40の長さL2に応じて、メッシュベルト57の幅Wbを狭くすることもできる。
上記各実施の形態では、図14に示すように、気泡検出センサー51(投光器51a,受光器51b)をメッシュベルト57の上方に一組設けているが、上下複数組設けてもよい。この場合、気泡24の量の増減を多段階に検出することができるため、消泡用液44の濃度調整が気泡24の量に応じて多段階に行える。
1 古紙再生処理装置
2 古紙
4 再生紙
5 パルプ含有液
10 脱墨装置
17 脱墨排液処理装置(次段の装置)
21 脱墨処理装置
23 脱墨槽
24 気泡
27 開口部
29 気泡溢流部
38 排出管部材
39 上端入口
40 下端出口
44 消泡用液
45 消泡装置
46 消泡用液噴射部材
51 気泡検出センサー
56 脱墨排液
57 メッシュベルト(ろ過部材)
79 制御部
81 可動ブレード(可動部材,気泡収集手段)
125 案内部材(気泡収集手段)
127 蓋(気泡収集手段)
C 一方向
L1 上端入口の長さ
L3 気泡溢流部の長さ

Claims (7)

  1. 脱墨槽内のパルプ含有液中に気泡を発生させることによってパルプ含有液から印刷成分を分離する脱墨装置を有する脱墨処理装置であって、
    脱墨槽の上部に開口部が設けられ、
    開口部から槽外へ溢れ出す気泡を開口部の一方向端部に形成された気泡溢流部へ集める気泡収集手段と、気泡溢流部を溢流する気泡に消泡用液を噴射する消泡装置とが備えられ、
    気泡溢流部から槽外へ溢流する気泡を脱墨槽の下方に設けられた脱墨排液処理装置へ排出する排出管部材が脱墨槽に設けられ、
    排出管部材の上端入口が気泡溢流部に隣接しているとともに気泡溢流部にわたって開口し、
    排出管部材の上端入口の直下に下端出口が形成され
    脱墨排液処理装置は排出管部材の下端出口から排出された脱墨排液をろ過するろ過部材を有し、
    脱墨槽の気泡溢流部から脱墨排液処理装置に至る気泡排出経路上に、気泡の量を検出する気泡検出センサーが設けられ、
    気泡検出センサーの検出に基いて消泡用液の濃度を調整する制御部が備えられていることを特徴とする脱墨処理装置。
  2. 脱墨排液処理装置のろ過部材は透水性を有する回動自在な無端状のベルトからなり、
    気泡検出センサーは、脱墨排液処理装置に設けられて、ベルト上に排出された気泡の量を検出することを特徴とする請求項1に記載の脱墨処理装置。
  3. 気泡収集手段は開口部の上方に設けられた可動部材からなり、
    可動部材は開口部の上方を一方向に移動して気泡を気泡溢流部へ集めることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の脱墨処理装置。
  4. 気泡収集手段は、気泡を気泡溢流部へ案内する案内部材からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の脱墨処理装置。
  5. 消泡装置は回動可能な消泡用液噴射部材を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の脱墨処理装置。
  6. 脱墨槽の開口部は平面視において複数の辺を有する多角形に形成され、
    気泡溢流部は開口部のいずれか一辺に形成され、
    気泡溢流部の長さと排出管部材の上端入口の長さとが実質的に同一であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の脱墨処理装置。
  7. 上記請求項1から請求項6のいずれか1項に記載された脱墨処理装置を備えた古紙再生処理装置であって、
    古紙から再生紙を製作することを特徴とする古紙再生処理装置。
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