WO2010074084A1

WO2010074084A1 - 光照射型美容装置

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Publication number: WO2010074084A1
Application number: PCT/JP2009/071333
Authority: WO
Inventors: 康作高田; 末吉　秀一; 伊吹　康夫; 広次浅川; 山下　幹弘
Original assignee: パナソニック電工株式会社
Priority date: 2008-12-25
Filing date: 2009-12-22
Publication date: 2010-07-01
Also published as: EP2332613A1; EP2332613A4; CN102159282A; EP2332613B1

Abstract

　光照射型美容装置は、管状本体と、光照射装置と、点灯回路部と、制御部と、発光スイッチとを備える。前記光照射装置は、前記管状本体の一端側に設けられるレンズと前記レンズの奥に設けられる光源とを備える。前記点灯回路部は、前記光源を点灯させるように構成される。前記制御部は、前記点灯回路部の制御を行うように構成される。前記発光スイッチは、オン操作に応じて前記制御部へ発光信号を出力するように構成される。前記制御部は、前記発光信号を予め決められた時間の間連続的に検知すれば前記点灯回路部に前記光源を作動させるように構成される。従って、予期せぬ光照射の発生を防止して安全性を向上させることができる。

Description

光照射型美容装置

　本発明は一般に光照射型美容装置に関するもので、より詳細には光源から放射される光を生体表面、特に生体の肌面に照射することで肌をトリートメントする光照射型美容装置に関するものである。

　従来より、光源から放射される光を生体表面、特に生体の肌面に照射して脱毛や抑毛等を行うことで肌をトリートメントする光照射型美容装置が種々提供されている。その一例が２００５年１０月１３日付けで発行された日本国特許公開２００５－２７８７２４号公報に記載される。この光照射型美容装置は、管状本体と、光照射装置と、点灯回路部と、制御部とを備える。光照射装置は、管状本体の一端側に設けられるレンズと当該レンズの奥に設けられる光源とを備える。点灯回路部は、光源を点灯させるように構成される。制御部は、点灯回路部の制御を行うように構成される。尚、光源にはキセノン管やダイオード等が用いられている。

　そして、この光照射型美容装置の光照射装置は、照射口周囲に配置される３つの接触子から構成されたタッチセンサを備える。該タッチセンサは、肌面との接触を検知しない限り光照射を行わないように構成されている。従って、当該光照射型美容装置は、不用意に目等の肌面以外の部位へ光が照射されるのを防止することができる。

　ところで、肌の状態は周囲の温度や湿気により変化し易い。また、タッチセンサは比較的光源に近い位置に配置されることから光源より発せられる熱の影響を受けて高温になり易い。そのため、当該光照射型美容装置は、タッチセンサを肌面に接触させても接触／非接触を正しく検知しなかったり予期せぬ光照射を行ったりすることがあり、安全性が十分では無いという問題があった。

　また、他の一例が２００４年１１月１８日付けで発行された日本国特許公開２００４－３２１４０１号公報に記載される。この光照射型美容装置の光照射装置は、照射口にスペーサを備えている。すなわち、照射口と肌面との間に隙間が形成されている。従って、当該光照射型美容装置は、発光により高温になった光照射装置が肌面に接触して火傷を引き起こすのを防止することができる。しかしながら、当該光照射型美容装置は、本体の落下や転倒により衝撃を受けて予期せぬ光照射を行う恐れがあり、安全性が十分では無いという問題があった。

　そこで、本発明の目的は、予期せぬ光照射の発生を防止して安全性を向上させることができる光照射型美容装置を提供することにある。

　本発明の光照射型美容装置は、管状本体と、光照射装置と、点灯回路部と、制御部と、発光スイッチとを備える。前記光照射装置は、前記管状本体の一端側に設けられるレンズと前記レンズの奥に設けられる光源とを備える。前記点灯回路部は、前記光源を点灯させるように構成される。前記制御部は、前記点灯回路部の制御を行うように構成される。前記発光スイッチは、オン操作に応じて前記制御部へ発光信号を出力するように構成される。本発明の第１の特徴において、前記制御部は、前記発光信号を予め決められた時間の間連続的に検知すれば前記点灯回路部に前記光源を作動させるように構成される。この発明では、前記制御部は、前記発光信号を予め決められた時間の間連続的に検知すれば前記点灯回路部に前記光源を作動させるので、前記管状本体の落下や転倒、または誤操作により前記発光スイッチがオンされても前記光源が作動することはない。従って、予期せぬ光照射の発生を防止して安全性を向上させることができる光照射型美容装置を提供することができる。

　一実施形態において、前記制御部は、予め決められた時間内の前記光源の作動回数をカウントしてカウント値を得るカウント部を備える。且つ前記制御部は、前記カウント値が所定の値に達すれば、以後の前記光源の作動準備に要する時間を長く調節するように構成される。この発明では、前記制御部は、前記カウント値が所定の値に達すれば、以後の前記光源の作動準備に要する時間を長く調節するので、前記光源が連続して作動することに伴う前記光照射装置の温度上昇を抑制することができ、破損や誤作動を防止することができる。

　一実施形態において、前記制御部は、予め決められた時間内の前記光源の作動回数をカウントしてカウント値を得るカウント部を備える。且つ前記制御部は、前記カウント値が所定の値に達すれば、一定時間の間前記光源の作動を禁止するように構成される。この発明では、前記制御部は、前記カウント値が所定の値に達すれば、一定時間の間前記光源の作動を禁止するので、前記光源が連続して作動することに伴う前記光照射装置の温度上昇を抑制することができ、破損や誤作動を防止することができる。

　一実施形態において、前記点灯回路部は、前記光源を発光させるために必要な電荷を蓄えるコンデンサと、前記コンデンサの電圧値を検知する電圧検知部と、を備える。前記制御部は、前記電圧検知部により前記光源の作動直前に検知された前記コンデンサの電圧値が所定の範囲内にあるか否かの判定を行い、所定の範囲外であれば前記光源の作動を禁止するように構成される。この発明では、前記制御部は、前記光源の作動直前に検知された前記コンデンサの電圧値が所定の範囲外であれば前記光源の作動を禁止するので、前記コンデンサが誘電正接の変動や熱暴走等による異常を生じても、異常を前記光源の作動前に検知できる。従って、光量が低下した美容効果の低い状態での前記光源の作動を防止し、且つ破損や誤作動を防止することができる。

　本発明の第２の特徴において、前記光照射装置は、前記管状本体の前記一端に対して取り付け及び取り外しすることができる照射ユニットからなる。前記管状本体は、前記照射ユニットが前記管状本体の前記一端に取り付けられているか否かを検知する検知手段を備える。この発明では、前記照射ユニットは、前記管状本体の前記一端に対して取り付け及び取り外しすることができるので、前記照射ユニットが寿命や故障となった場合に、前記照射ユニットのみを新しいものに容易に交換することができるので、コスト削減を図ることができる。また、前記照射ユニットが前記管状本体の前記一端に取り付けられているか否かを検知する検知手段を備えるので、前記照射ユニットの有無に応じた制御を行うことができる。

　一実施形態において、前記点灯回路部は、前記光源を発光させるために必要な電荷を蓄えるコンデンサと、前記コンデンサへの給電を行うために構成されるコンバータ回路とを備える。前記コンバータ回路は、電源と、スイッチング素子と、前記スイッチング素子のオン・オフ動作を通じて前記電源からの電圧を昇圧して前記コンデンサへ供給する昇圧部と、を備える。前記管状本体は、オン操作に応じて前記制御部へチャージ信号を出力するように構成されるチャージスイッチを備える。前記制御部は、前記検知手段が前記照射ユニットを検知していれば、前記チャージ信号を受けると前記スイッチング素子をオン・オフ動作させるように構成される。また前記制御部は、前記検知手段が前記照射ユニットを検知していなければ、たとえ前記チャージ信号を受けても前記スイッチング素子をオフに維持するように構成される。この発明では、前記制御部は、前記検知手段が前記照射ユニットを検知していなければ、たとえ前記チャージ信号を受けても前記スイッチング素子をオフに維持するので、前記照射ユニットが取り外された状態で前記チャージスイッチが誤ってオン操作されても前記点灯回路部に電流が流れることはなく、感電事故や装置の破損を防ぐことができる。

　一実施形態において、前記制御部は、前記検知手段が前記照射ユニットを検知していれば、前記発光信号を受けると前記点灯回路部に前記光源を作動させるように構成される。また前記制御部は、前記検知手段が前記照射ユニットを検知していなければ、たとえ前記発光信号を受けても前記光源の作動を禁止するように構成される。この発明では、前記制御部は、前記検知手段が前記照射ユニットを検知していなければ、たとえ前記発光信号を受けても前記光源の作動を禁止するので、前記照射ユニットが取り外された状態で前記発光スイッチが誤ってオン操作されても前記点灯回路部に電流が流れることはなく、感電事故や装置の破損を防ぐことができる。

　一実施形態において、前記点灯回路部は、前記光源を発光させるために必要な電荷を蓄えるコンデンサと、前記コンデンサへの給電を行うために構成されるコンバータ回路と、電流制御素子と、を備える。前記コンバータ回路は、電源と、スイッチング素子と、前記スイッチング素子のオン・オフ動作を通じて前記電源からの電圧を昇圧して前記コンデンサへ供給する昇圧部と、を備える。前記照射ユニットは、前記光源と電気的に接続される第１のコネクタを備える。前記管状本体は、前記コンデンサと電気的に接続される第２のコネクタを備える。前記第２のコネクタが前記第１のコネクタに取着されることで前記コンデンサと前記光源とが電気的に接続される。前記電流制御素子は、前記コンデンサ及び前記第２のコネクタ間の電路に配置されて前記電路をオン・オフする。前記制御部は、前記検知手段が前記照射ユニットを検知していなければ前記電流制御素子をオフにするように構成される。この発明では、前記制御部は、前記検知手段が前記照射ユニットを検知していなければ前記電流制御素子をオフにするので、前記照射ユニットが取り外された状態で前記第２のコネクタに設けられている端子間で短絡が発生することがなく、より感電事故や装置の破損を防ぐことができる。

　本発明の第３の特徴において、前記点灯回路部は、前記光源を発光させるために必要な電荷を蓄えるコンデンサを備える。前記制御部は、前記光源の作動回数をカウントしてカウント値を得るカウント部と、種々のカウント値の各々に対応する電圧値を表したテーブルを記憶する記憶部と、を備える。且つ前記制御部は、前記コンデンサに印加される電圧の目標値をカウント部で得られたカウント値に対応する前記テーブル内の電圧値へと補正するように構成される。この発明では、前記制御部は、カウント部で得られたカウント値に対応する前記テーブル内の電圧値へと補正するので、前記光源が劣化して従来の電圧の目標値のままでは十分な光量を照射出来ない場合に、当該目標値を増加させて光量を一定に保つことができる。

　本発明の好ましい実施形態をさらに詳細に記述する。本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な記述および添付図面に関連して一層良く理解されるものである。
本発明の実施形態１を示し、図１Ａが正面図で、図１Ｂが右側面図である。図２Ａは図１ＡにおけるＡ－Ａ断面図であり、図２Ｂは図１ＢにおけるＢ－Ｂ断面図である。本発明の実施形態１のカバーを外した状態の斜視図である。本発明の実施形態１の照射ユニットを示し、図４Ａが正面図で、図４Ｂが図４ＡにおけるＣ－Ｃ断面図である。本発明の実施形態１の照射ユニットの分解斜視図である。本発明の実施形態１のカバーを示し、図６Ａが正面図で、図６Ｂが図６ＡにおけるＤ－Ｄ断面図である。本発明の実施形態１の回路構成図である。本発明の実施形態１の動作のフローチャート図である。

　（実施形態１）
　以下、本発明の実施形態１について図１～図８を参照して説明する。

　本実施形態の光照射型美容装置１は、生体表面、特に生体の肌面に光照射を行うことにより、脱毛や抑毛等の美容を行うものである。

　そして、光照射型美容装置１は、図１～図３に示すように使用者が片手で把持可能な管状本体１１と、カバー３と、照射ユニット４と、点灯回路部５と、制御部６と、発光スイッチ７と、を備える。また具体的な説明は後述するが、本実施形態の照射ユニット４は、管状本体１１に対して取り付け及び取り外しか可能となっている。

　管状本体１１は、図１～図３に示すように長手方向が上下方向に延びる管状に形成されその上端には照射ユニット４が保持されている。尚、以下の説明では、管状本体１１の前記上端を照射端部２と称する。

　照射端部２には、図２及び図３に示すように一対の装着部２１，２１と、検知スイッチ２２と、被係止部２３と、第２のコネクタ２４と、が設けられている。一対の装着部２１，２１は、図３に示すように照射端部２の左右両端より略コ字状に突出してなる。検知スイッチ２２は、図２Ｂに示すように照射端部２の左方に露出するように配置されていて照射ユニット４を検知する検知手段である。具体的には、照射ユニット４が照射端部２に取り付けられていれば、後述する照射ユニット４の突起部４８１からの押圧により検知スイッチ２２がオン操作される。そして、検知スイッチ２２は制御部６へ検知信号を出力する。被係止部２３は、図２Ａに示すように照射端部２の後方が下方へ窪んで形成される。第２のコネクタ２４は、照射端部２の略中央から上方へ突出する。

　照射ユニット４は、図４及び図５に示すように角筒状に形成され、上端側に略長方形状に開口する照射口４０を有している光照射装置である。ここで照射ユニット４は、照射口４０を塞ぐようにレンズ４４が設けられている。照射ユニット４内のレンズ４４の奥には、図４Ｂに示すように断面コ字形状に形成された基台４６が配置される。そして、反射面を内側に備えたカップ形状のリフレクター４５が基台４６を介して照射ユニット４内に保持される。尚、リフレクター４５の上端周縁部の外径は、照射口４０の短手寸法と略等しくなるように設定されている。

　リフレクター４５の内底部には光源４１が配置されている。光源４１から放射される光はリフレクター４５及びレンズ４４を介して効率良く照射口４０より照射される。光源４１には例えば管球状のキセノン管やダイオードが用いられている。尚、以下の説明では照射ユニット４から光が照射される方向を図４Ｂに示すように光照射方向Ｆと称する。

　照射ユニット４の左右両側面における下部には、図３及び図４Ａに示すように取付用突起４３が各々突設されている。取付用突起４３が、図３に示すように照射端部２の装着部２１に係脱することで、照射ユニット４が照射端部２に取り付け及び取り外しされる。従って、照射ユニット４が寿命や故障となった場合に、照射ユニット４のみを新たなものへ容易に交換することができ、コスト削減を図ることができる。

　照射ユニット４の外側底部の左端には、図４及び図５に示すように突起部４８１が下方へ向かって突設されている。また、前記外側底部の中央には、凹所４８２が光照射方向Ｆに向かって窪んで形成されている。照射ユニット４内の下部には、基板４９が収納されている。そして、光源４１と電気的に接続されて、先述の第２のコネクタ２４が取着される第１のコネクタ４２が、凹所４８２より露出して基板４９に搭載される。尚、基板４９には、図５に示すように光源４１にトリガー電圧を印加するトリガートランス４７や、第１のコネクタ４２と光源４１とを電気的に接続するユニット回路部（図示せず）を構成する種々の回路部品が搭載されている。

　カバー３は、図１、図２Ａ及び図６に示すようにカバー本体３１と、遮光性を有するフロートブロック３４と、係止部３２と、延出部３７と、を備える。カバー本体３１は、上端が略長方形状に開口し下端が略楕円形状に開口していて、上端から下端に亘って拡開するように形成されている。尚、カバー本体３１の下端周縁部の外形は照射端部２の外形と略等しく設定されている。

　フロートブロック３４は、両端が開口する略角筒形状に形成されており、そのうちの上端を放出口３５としている。放出口３５には、図１Ａに示すように透光性を有した複数の格子３６が嵌め込まれている。そして、フロートブロック３４は、カバー本体３１の上端にて弾性部材（図示せず）により光照射方向Ｆに向かって付勢されてフロート自在に保持されている。但し、カバー本体３１には、図６Ｂに示すようにフロートブロック３４をカバー本体３１に固定してフロートの禁止、または該禁止の解除を行うためのフロートロック部３３が設けられている。

　係止部３２は、図２Ａに示すようにカバー本体３１の外側底部より下方へ延出し先端部がフック状に形成されている。そして、係止部３２が照射端部２の被係止部２３に係脱自在に係止することでカバー３が管状本体１１に取り付けられる。このとき、フロートブロック３４は、図１及び図２に示すように照射ユニット４の外側を覆う。また、照射ユニット４の照射口４０は、カバー３内にて放出口３５と対向するように配置される。すなわち、照射口４０から照射される光は放出口３５を通じてカバー３の外部へ放出される。

　延出部３７は、図２Ａに示すようにフロートブロック３４の開口する下端周縁部から光照射方向Ｆと反対方向へ延出して形成されている。そして、延出部３７は、フロートブロック３４が光照射方向Ｆと反対方向へ移動することに伴い、照射端部２側に配置される発光スイッチ７を押圧操作する。尚、発光スイッチ７の構成、及び延出部３７による発光スイッチ７の操作の詳しい説明は後述する。

　従って、光照射型美容装置１は、放出口３５を生体表面に押し当てた状態で光源４１を発光させても、生体表面が照射ユニット４に接触することはない。すなわち、光照射型美容装置１は、使用者が光源４１の発光により高温となった照射ユニット４に接触して火傷を負うことがなく、安全性の高いものとなっている。また、フロートブロック３４は遮光性を有しているため放出口３５以外から光が漏れることはなく、効率良く生体表面への光照射を行うことができる。また、生体表面に対して放出口３５を向けてフロートブロック３４を光照射方向Ｆへ押し当てても、光照射方向Ｆと反対方向にフロートブロック３４が移動するので、生体表面に対する衝撃を緩和することができる。このとき前記弾性部材の付勢により生体表面とフロートブロック３４との間に隙間が空くことはなく、光照射方向Ｆ以外の方向へ光が漏れることはない。

　発光スイッチ７は、オン操作に応じて制御部６へ発光信号を出力するように構成され、図２Ａに示すように管状本体１１内部の照射端部２近傍に配置される。具体的に説明すると、照射端部２には発光スイッチ７に向かって孔が穿設される。当該孔には、図２Ａに示すように断面略Ｌ字形状の受部７１と受部７１を光放射方向Ｆに付勢する弾性体７２とが配置される。弾性体７２とは例えばバネである。そして、照射ユニット４及びカバー３が管状本体１１に取り付けされているときに延出部３７は受部７１と対向して配置される。

　ここで、生体表面にフロートブロック３４を押し当てると、フロートブロック３４とともに延出部３７がカバー本体３１の前記弾性部材の付勢力に抗しながら照射端部２側に移動する。そして、延出部３７が弾性体７２の付勢力に抗して受部７１を押圧することで、発光スイッチ７がオン操作される。その際、発光スイッチ７は制御部６へ発光信号を出力する。また、生体表面からフロートブロック３４を離すと、フロートブロック３４がカバー本体３１の前記弾性部材の付勢力により光照射方向Ｆにフロートする。そして、発光スイッチ７のオン操作が解かれて、発光スイッチ７は制御部６への発光信号の出力を停止する。

　点灯回路部５は、光源４１を点灯させるように構成され、図７に示すようにコンバータ回路１２と、コンデンサ１３と、電流制御素子５１，５３と、温度検知部５５と、電圧検知部１３１と、強制放電部５４２と、強制放電制御素子５４１と、報知部１７と、を備える。コンデンサ１３は、光源４１を発光させるために必要な電荷を蓄えるためのもので、第２のコネクタ２４と電気的に接続される。温度検知部５５は、例えばサーミスタ等の温度センサからなりコンデンサ１３の温度を検知する。電圧検知部１３１は、２つの抵抗器から構成され、コンデンサ１３の蓄電圧を測定する。強制放電部５４２は、コンデンサ１３に蓄えられた電荷を強制的に放電する。強制放電制御素子５４１は、制御部６の制御を受けて強制放電部５４２の電路をオン・オフする。報知部１７は、例えば発光ダイオードやブザー等からなり、光照射の状況や異常の有無を外部に報知する。

　コンバータ回路１２は、コンデンサ１３への給電を行うために構成され、図７に示すように内蔵電源１２０と、スイッチング素子１２１と、昇圧部１２２と、を備える。ここで昇圧部１２２は、スイッチング素子１２１のオン・オフ動作を通じて内蔵電源１２０からの電圧を昇圧してコンデンサ１３へ供給する。内蔵電源１２０とは例えば蓄電池等である。

　電流制御素子５１，５３は、図７に示すようにコンデンサ１３の負極と第２のコネクタ２４との間の電路に配置されて前記電路をオン・オフするものである。具体的には、図７に示すように電流制御素子５１の出力側と電流制御素子５３の入力側とが接続され、該接点は、第１及び第２のコネクタ４２，２４を介してトリガートランス４７の２つのインダクタの中間点と電気的に接続される。尚、電流制御素子５１，５３には、トランジスタが用いられており、特に、電流制御素子５１には、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ（ＩＧＢＴ：Ｉｎｓｕｌａｔｅｄ　Ｇａｔｅ　Ｂｉｐｏｌａｒ　Ｔｒａｎｓｉｓｔｏｒ）を用いることが好ましい。

　そして、点灯回路部５を構成する各種回路部品が搭載された回路基板８は、図２Ａに示すように管状本体１１内部に収納されている。

　本実施形態の管状本体１１の正面中央には、図１Ａに示すように使用者のオン操作に応じてコンデンサ１３への電荷の蓄えを開始させるためのチャージスイッチ１４が設けられている。チャージスイッチ１４は、突状態がオフで没状態がオンである突没自在型のスイッチである。そして、チャージスイッチ１４を没状態に押圧し続ける、すなわちオンを維持することでコンデンサ１３に電荷が蓄えられる。また、チャージスイッチ１４は、オフのときに管状本体１１の正面と面一あるいは正面より凹となるように設定されている。従って、管状本体１１の落下や転倒の際にチャージスイッチ１４がオンになる等の誤作動を防止できる。

　尚、チャージスイッチ１４並びに上述した他のスイッチには、押圧中のみオンとなる自動復帰型であるモーメンタリ動作型スイッチを用いている。しかし、チャージスイッチ１４並びに他のスイッチにオルタネイト動作型スイッチを用いてもよい。そして、コンデンサ１３の充電完了後にチャージスイッチ１４をオフにする操作が行われなければ、光源４１の発光が禁止されるか、または自動的にチャージスイッチ１４がオフとなるようにしてもよい。

　また、管状本体１１の背面側の下端には、図２Ａに示すように内蔵電源１２０と電気的に接続される充電用端子１５が設けられている。そして、例えば商用電源に接続された充電手段（図示せず）を充電用端子１５に接続することで内蔵電源１２０が充電される。

　制御部６は、マイクロコンピュータからなり、各種スイッチから受け取る信号に応じて点灯回路部５の種々のスイッチング素子の制御を行う。そして、制御部６は、図７に示すように複数の信号入力部６０、カウント部６１、記憶部６２、電圧情報入力部６３、昇圧制御部６４、強制放電制御部６５、報知制御部６６、温度情報入力部６７、電源部６８、第１の照射制御手段６９１、第２の照射制御手段６９２、時間測定部７０を備える。

　複数の信号入力部６０は、図７に示すようにチャージスイッチ１４、発光スイッチ７、検知スイッチ２２、及び後述するリセットスイッチ１６に各々電気的に接続されており、各種スイッチから信号を受け取る。

　カウント部６１は、予め決められた時間内（例えば１時間内）に光源４１の作動回数をカウントしてカウント値を得る。尚、光源４１の作動回数とは、光源４１が正常に発光を終えた回数のことである。

　記憶部６２は、演算結果や前記カウント値を記憶する以外にも、光源４１が初めて作動を開始してからの現在までの累積のカウント値や、種々のカウント値または範囲の各々に対応する電圧値を表したテーブルを記憶する。尚、記憶部６２は、電力供給がない場合でも記憶することができる不揮発性記憶素子が好ましい。

　昇圧制御部６４は、チャージスイッチ１４からのチャージ信号や、検知スイッチ２２からの検知信号の受け取りに応じてスイッチング素子１２１のオン・オフ動作を制御するものである。

　電圧情報入力部６３は、図７に示すように電圧検知部１３１と電気的に接続され、電圧検知部１３１より検知されたコンデンサ１３の電圧を示す電気信号を受け取ってＡ／Ｄ変換を行う。

　温度情報入力部６７は、図７に示すように温度検知部５５と電気的に接続され、温度検知部５５より検知されたコンデンサ１３の温度を示す電気信号を受け取ってＡ／Ｄ変換を行う。

　強制放電制御部６５は、上述の様に点灯回路部５に異常があると判断した場合、強制放電制御素子５４１をオンにして強制放電部５４２よりコンデンサ１３の充電された電圧を強制的に放電させる。それと同時に報知制御部６６は、報知部１７に対して外部へ異常の発生を報知させる。尚、コンデンサ１３の電圧が充電前の初期状態の電圧まで低下すると強制放電制御部６５は、再び強制放電制御素子５４１をオフにする。

　電源部６８は、制御部６の上記各部を駆動するためのもので、図７に示すようにＤＣ／ＤＣコンバータを介して内蔵電源１２０より電力が供給されている。

　第１の照射制御手段６９１は、発光スイッチ７から受け取った発光信号に応じて電流制御素子５１をオンにする。第２の照射制御手段６９２は、発光信号の連続的な受け取り時間に応じて電流制御素子５３をオンにする。時間測定部７０は、コンデンサ１３の充電に費やした時間を測定する。

　尚、管状本体１１の照射端部２の反対側に位置する端部には、図２に示すようにリセットスイッチ１６が設けられている。このリセットスイッチ１６は、オン操作に応じて制御部６にリセット信号を出力する。リセット信号を受け取った制御部６は、例えば記憶部６２内の累積のカウント値を０に戻す。ここで、リセットスイッチ１６は、照射ユニット４の着脱に伴い自動的に作動するものではなく、管状本体１１の落下や誤操作による緊急停止、または照射ユニット４の交換の後に使用者が押圧操作するものである。従って、照射ユニット４の交換ではなく点検や清掃の際に、前記カウント値が０にリセットされて照射ユニット４の寿命を正しく特定できなくなることを防止している。更に、リセットスイッチ１６は、照射ユニット４の着脱後から光源４１が作動するまでの間のみリセット可能とするため、着脱を伴わない状態でのリセットを防止することができる。

　以下、本実施形態の光照射型美容装置１の動作について、図８のフローチャート図を参照しながら説明する。

　先ず、使用者が図８に示すように押圧によりチャージスイッチ１４をオンする（Ｔ１）と、前記ＤＣ／ＤＣコンバータがオンされて制御部６の電源部６８への給電を開始する。また、チャージスイッチ１４は、該操作に応じて制御部６へチャージ信号を出力する。ここで、制御部６は、該チャージ信号を受け取ったときに検知スイッチ２２から検知信号を受け取っている状態か否かを判断する。すなわち、制御部６は、図８に示すように照射ユニット４が管状本体１１に取り付けられているか否かを判断する（Ｓ１）。そして、照射ユニット４が管状本体１１に取り付けられていれば、処理はＳ２へ移行する。しかし、制御部６はたとえ該チャージ信号を受け取ったとしても、照射ユニット４が管状本体１１に取り付けられていなければ、処理はＳ２へ移行しない。その代わりに、図８に示すように強制放電部５４２を通じてコンデンサ１３に予め充電されていた電圧を強制的に放電する（Ｔ２）。更に、報知部１７より異常を外部に報知して（Ｔ３）、電源部６８への給電を停止する（Ｔ４）。

　尚、制御部６は、コンデンサ１３が充電中であっても検知スイッチ２２からの検知信号が途切れた際には、直ちにスイッチング素子１２１をオフに維持して充電を中止する。従って、光照射型美容装置１は、照射ユニット４が取り外された状態でチャージスイッチ１４が誤ってオン操作されても点灯回路部５に電流が流れることはなく、感電事故や装置の破損を防ぐことができる。

　次に、制御部６は、図８に示すように記憶部６２内のリセットスイッチ１６が押されてから現在までの累積のカウント値を参照して、前記カウント値が１００００に達しているか否かを判定する（Ｓ２）。もし、前記カウント値が１００００未満であれば、制御部６は、光源４１が十分な光量を照射することができると判断して、コンデンサ１３の充電を開始する（Ｔ５）。すなわち、制御部６は、スイッチング素子１２１に対して駆動信号を出力する。スイッチング素子１２１は、駆動信号を受け取ってオン・オフ動作（スイッチング）することで、昇圧部１２２が内蔵電源１２０からの電圧を昇圧してコンデンサ１３を充電する。

　一方、前記カウント値が１００００に達していれば、制御部６は、図８に示すように更に前記カウント値が１２０００に達しているか否かを判定する（Ｓ３）。もし、１２０００未満であれば、制御部６は、従来のコンデンサ１３に印加される電圧の目標値のままでは光源４１が十分な光量を照射することができないと判断する。そこで、本実施形態の制御部６は、コンデンサ１３に印加される電圧の目標値を補正する（Ｔ６）。すなわち、制御部６は、記憶部６２内のテーブルを参照して前記カウント値と対応関係にある電圧値を取得する。そして、制御部６は、コンデンサ１３に印加される電圧の目標値を前記電圧値へと補正するようにスイッチング素子１２１を制御して、コンデンサ１３の充電を開始する（Ｔ５）。また、制御部６は、報知制御部６６を通じて報知部１７より照射ユニット４の交換時期が近いことを外部に報知する（Ｔ７）。従って、光照射型美容装置１は、光源４１が劣化して従来の電圧の目標値のままでは十分な光量を照射出来ない場合でも、当該目標値を増加させて光量を一定に保つことができる。

　更に、前記カウント値が、１２０００に達していれば、制御部６は、光源４１が完全に劣化した状態であると判断する。そして、制御部６は、受け取ったチャージ信号を破棄して、スイッチング素子１２１をオフに維持してコンデンサ１３の充電を禁止する。また、制御部６は、強制放電部５４２を通じてコンデンサ１３に予め充電されていた電圧を強制的に放電し（Ｔ２）、報知制御部６６を通じて報知部１７により照射ユニット４が寿命で交換の必要があることを報知して（Ｔ３）、電源部６８への給電を停止する（Ｔ４）。尚、制御部６は、以後チャージスイッチ１４からチャージ信号を受け取っても、電源部６８への給電を停止するのみでコンデンサ１３への充電を禁止した状態を維持する。そして、制御部６は報知部１７を通じて報知のみ一定時間行った後、自動的に電源部６８への給電を停止する。該状態は、新たな照射ユニット４に交換されてリセットスイッチ１６により記憶部６２の累積のカウント値が０にリセットされるまで継続される。

　充電中において制御部６は、図８に示すように温度情報入力部６７を通じて温度検知部５５より検知されたコンデンサ１３の温度が記憶部６２内に予め記憶される所定の温度範囲（例えば－２０℃～６０℃）にあるか否かの判定を行う（Ｓ４）。そして、当該温度が所定の温度範囲外であれば、制御部６は異常が発生したと判断して光源４１の作動を禁止する。具体的には制御部６は、昇圧制御部６４を通じてスイッチング素子１２１をオフ状態にして、コンデンサ１３への充電を停止する。そして、制御部６は、強制放電部５４２を通じてコンデンサ１３に充電されていた電圧を強制的に放電する（Ｔ２）と共に、報知部１７より異常を報知して（Ｔ３）、電源部６８への給電を停止する（Ｔ４）。更に、コンデンサ１３の再充電操作を禁止する。尚、制御部６は、図８中ではコンデンサ１３の充電中のみ温度判定を行っているが、非充電中も温度判定を行うものであってもよい。

　充電完了後（Ｔ８）において、制御部６は、時間測定部７０で測定されたコンデンサ１３の充電に費やした時間が記憶部６２内に記憶される所定の時間を越えているか否かの判定を行う（Ｓ５）。そして、制御部６は、前記時間が所定の時間を越えていれば正常に充電が行われたと判断して、報知部１７より外部へ充電完了を報知する（Ｔ９）。しかし、制御部６は、前記時間が所定の時間を越えていなければ、正常に充電が行われていないと判断して、強制放電部５４２を通じてコンデンサ１３に充電されていた電圧を強制的に放電する（Ｔ２）。そして、報知部１７より異常を報知して（Ｔ３）、電源部６８への給電を停止にする（Ｔ４）。

　次に、充電完了となった光照射型美容装置１を生体表面に押し当てたときの動作について具体的に説明する。

　先ず、使用者は、光照射による美容を行いたい生体表面の部位に放出口３５を向けてフロートブロック３４を押し当てて、発光スイッチをオンする（Ｔ１０）。このときフロートブロック３４は光照射方向Ｆとは反対方向へ移動する。そして、発光スイッチ７は発光信号を制御部６へ出力する。但し、フロートロック部３３によりフロートブロック３４が固定されていると、フロートブロック３４を生体表面に押し当てても移動することはない。

　制御部６は、発光信号を受け取ると、図７に示すように第１の照射制御手段６９１を通じて電流制御素子５１をオンにし、トリガー用コンデンサ５２へトリガー電圧用の充電を行う。ここで本実施形態の制御部６は、発光信号を記憶部６２内に記憶される予め決められた時間（例えば３～５秒）の間連続的に検知すれば、第２の照射制御手段６９２を通じて電流制御素子５３をオンにしてトリガートランス４７へ電流を供給する。すなわち、制御部６は、図８に示すように発光スイッチ７が少なくとも３秒以上押され続けられているか否かを判断する（Ｓ６）。もし、発光スイッチ７が３秒以上押し続けられていれば、制御部６は、使用者により発光スイッチ７が正しく操作されたと判断する。そして、処理は次のＳ７へと移行する。しかし、発光スイッチ７が３秒以上押され続けられなければ、制御部６は、管状本体１１の落下や転倒または誤操作により発光スイッチ７が押されたと判断する。そして、処理は発光スイッチ７をオンする前の状態へ戻る。

　また、本実施形態の制御部６は、図８には示していないが、発光信号を受け取ったときに検知スイッチ２２が照射ユニット４を検知していなければ光源４１の作動を禁止する。従って、光照射型美容装置１は、照射ユニット４が取り外された状態で発光スイッチ７が誤ってオン操作されても点灯回路部５に電流が流れることはなく、感電事故や装置の破損を防ぐことができる。

　次に、電流制御素子５３のオンによりトリガートランス４７で昇圧されたトリガー電圧が光源４１に印加されると、光源４１内がイオン化されて発光可能な状態となる。そして、コンデンサ１３で充電された電荷がイオン化した光源４１内に放電され、光源４１が発光する（Ｔ１１）。ここで光源４１から放射された光の光量分布は、リフレクター４５及びレンズ４４を通じて均一化される。その後、当該光は照射口４０及び放出口３５を通じて生体表面へ向かって照射される。

　尚、コンデンサ１３の充電後、来客や電話等により使用者が長時間の間フロートブロック３４を生体表面へ押し当てなかった場合や、コンデンサ１３に異常が生じた場合に、コンデンサ１３の電圧値が所定の範囲外になることがある。これに対して、本実施形態の制御部６は、図８に示すように電圧情報入力部６３を通じて電圧検知部１３１により光源４１の作動直前に検知された電圧値が予め記憶部６２に記憶されている所定の範囲内にあるか否かの判定を行う（Ｓ７）。ここで言う光源４１の作動直前とは、トリガー用コンデンサ５２の充電中、又は電流制御素子５３がオンとなる時のことである。そして、当該電圧値が前記所定の範囲外であれば、制御部６は異常が発生したと判断し、光源４１の作動を禁止するとともに、強制放電部５４２を通じてコンデンサ１３に充電されていた電圧を強制的に放電する（Ｔ２）。そして、報知部１７より異常を報知して（Ｔ３）、電源部６８への給電を停止する（Ｔ４）。従って、コンデンサ１３が誘電正接の変動や熱暴走等による異常を生じても、異常を光源４１の作動前に検知できる。そして、光量が低下した美容効果の低い状態での光源４１の作動を防止し、且つ破損や誤作動を防止することができる。

　また、光照射完了後も制御部６は、直ちに電流制御素子５１，５３をオフにすると共に、電圧検知部１３１を通じて測定されたコンデンサ１３の電圧値が所定の範囲内にあるか否かの判定を行う（Ｓ８）。光照射完了後の電圧値が前記所定の範囲外であれば、制御部６は、異常が発生したと判断して、次回のコンデンサ１３への充電を禁止する。また、強制放電部５４２を通じてコンデンサ１３に充電された電圧を強制的に放電する（Ｔ２）。そして、報知部１７より異常を報知して（Ｔ３）、電源部６８への給電を停止する（Ｔ４）。

　光照射完了後のコンデンサ１３の電圧値が前記所定の範囲内であれば、制御部６は、光源４１が正常に作動したと判断する。そして、カウント部６１は、図８に示すように予め決められた時間内（例えば１時間内）におけるカウント値に１を加算する（Ｔ１２）。更に、記憶部６２には前回リセットスイッチ１６が押されてから現在までの光源４１の作動回数である累積のカウント値が記憶されているので、カウント部６１は、前記カウント値に対しても１を加算する。尚、作動回数の加算については上記以外にも、リフレクター４５とレンズ４４の間や、照射口４０、放出口３５にフォトダイオードを設けて、フォトダイオードが発光を検知する毎にカウント部６１がカウント値に１を加算してもよい。

　そして、制御部６は、図８に示すように予め決められた時間内におけるカウント値が所定の値に達しているか否かを判定する（Ｓ９及びＳ１０）。具体的には、記憶部６１は、２つの所定の値（例えば、５０と７０）を記憶している。先ず、制御部６は、前記カウント値と２つの所定の値とを各々比較する。前記カウント値が５０未満であれば、制御部６は、以後の光源４１の作動に対して何の制限を持たせることなく、チャージスイッチ１４がオン操作される前の処理状態へ戻る。

　前記カウント値が５０以上７０未満であれば、制御部６は、連続的な光源４１の作動により照射ユニット４の放熱が追いつかず、照射ユニット４の温度が上昇し続けている判断する。そして、制御部６は、以後の光源４１の作動準備に要する時間を長く調節する。具体的には、制御部６は、図８に示すように暫く強制的に休止した（Ｔ１３）後にチャージスイッチ１４がオン操作される前の処理状態へ戻る。尚、前記休止中にチャージスイッチ１４や発光スイッチ７がオン操作されても、制御部６は各種信号を破棄する。

　前記カウント値が７０以上であれば、制御部６は、発光に伴う熱により照射ユニット４の温度が耐久限界値近くまで上昇していて、熱変形等の破損や火傷の危険性があると判断して、電源部６８への給電を停止する（Ｔ４）。そして、制御部６は、一定時間の間光源４１の作動を禁止する。具体的には、制御部６は、一定時間の間チャージスイッチ１４や発光スイッチ７がオン操作されて各信号を受け取っても、前記信号を破棄して、コンデンサ１３の充電及び光源４１の発光を行わせないようにする。また、報知部１７より高温で危険であることを外部に報知する。そして、前記一定時間の間に照射ユニット４の蓄熱を放熱して照射ユニット４の温度を低下させる。この様に制御部６は、予め決められた時間内における前記カウント値に応じて、休止したり発光を禁止したりするので、光源４１が連続して作動することに伴う照射ユニット４の温度上昇を抑制することができ、破損や誤作動を防止することができる。

　以上述べた様に、本実施形態の光照射型美容装置１は、オン操作に応じて制御部６へ発光信号を出力するように構成される発光スイッチ７を備える。そして、制御部６は、発光信号を予め決められた時間の間連続的に検知すれば点灯回路部５に光源４１を作動させる。つまり、管状本体１１の落下や転倒、または誤操作により発光スイッチ７がオンされても光源４１が作動することはない。従って、予期せぬ光照射の発生を防止して安全性を向上させることができる。

　ところで、本実施形態の点灯回路部５は、上述の通りコンデンサ１３の負極と、第２のコネクタ２４との間に、２つの電流制御素子５１，５３が配置されている。そして、制御部６は、検知スイッチ２２から検知信号を受け取っていなければ、第１及び第２の照射制御手段６９１，６９２を通じて２つの電流制御素子５１，５３をオフにする。つまり、照射ユニット４が管状本体１１から取り外されているとき、第２のコネクタ２４はコンデンサ１３と電気的に接続されていない。従って、第２のコネクタ２４の端子間で短絡が発生することがなく、より感電事故や装置の破損を防ぐことができる。

　尚、上述の所定の値や、所定の温度範囲等の数値は適宜設計変更可能なものであり限定されるものではない。

　（実施形態２）
　本実施形態の光照射型美容装置１について説明する。明瞭のため同様の要素には実施形態１の光照射型美容装置１と同じ符号が割り当てられる。

　実施形態１の光照射型美容装置１は、管状本体１１の落下や誤操作による緊急停止、または照射ユニット４の交換の後に、使用者がリセットスイッチ１６を押圧操作して、記憶部６２の累積のカウント値を０に戻すものであった。

　これに対して本実施形態の制御部６は、次の様に動作する点に特徴がある。つまり、記憶部６２の累積のカウント値が所定の値に達している状態で、検知スイッチ２２がオフになった後、再度オンになると、制御部６は、新たな照射ユニット４に交換されたと判断して記憶部６２の累積のカウント値を自動的にリセットする。

　従って、累積のカウント値が所定の値未満であれば、点検や清掃等で照射ユニット４を着脱してもカウント値のリセットが行われることがない。また、照射ユニット４の交換の際に、使用者がリセットスイッチ１６を操作する手間が省かれて、作業性を向上させることができる。

　（実施形態３）
　本実施形態の光照射型美容装置１について説明する。明瞭のため同様の要素には実施形態１の光照射型美容装置１と同じ符号が割り当てられる。

　本実施形態の光照射型美容装置１は、実施形態１の制御部６の記憶部６２以外に、照射ユニット４側にも光源４１の作動回数をカウントしたカウント値を記憶する記憶部（図示せず）を備える点に特徴がある。

　本実施形態の制御部６は、検知スイッチ２２より検知信号を受け取る毎に、照射ユニット４側の前記記憶部内のカウント値を取得する。そして、制御部６は、記憶部６２のカウント値を０にリセット、或いは記憶部６２のカウント値を前記記憶部内のカウント値へ上書きする。これにより、照射ユニット４を交換した際や、管状本体１１の故障により使用中の照射ユニット４を他の管状本体１１に取り付けた際に、使用者がリセットスイッチ１６を操作する手間が省かれて、更に光源４１の作動回数に対して適切なカウント値へと更新することができる。従って、リセットスイッチ１６の押し忘れや悪戯によって記憶部６２のカウント値と実際の光源４１の作動回数とにずれが生じるのを防ぎ、より安全性を向上することができる。

　本発明を幾つかの好ましい実施形態について記述したが、この発明の本来の精神および範囲、即ち請求の範囲を逸脱することなく、当業者によって様々な修正および変形が可能である。

Claims

　管状本体と、
　前記管状本体の一端側に設けられるレンズと前記レンズの奥に設けられる光源とを備える光照射装置と、
　前記光源を点灯させるように構成される点灯回路部と、
　前記点灯回路部の制御を行うように構成される制御部と、
　オン操作に応じて前記制御部へ発光信号を出力するように構成される発光スイッチと、を備え、
　前記制御部は、前記発光信号を予め決められた時間の間連続的に検知すれば前記点灯回路部に前記光源を作動させるように構成されることを特徴とする光照射型美容装置。
　前記制御部は、予め決められた時間内の前記光源の作動回数をカウントしてカウント値を得るカウント部を備え、且つ前記カウント値が所定の値に達すれば、以後の前記光源の作動準備に要する時間を長く調節するように構成されることを特徴とする請求項１記載の光照射型美容装置。
　前記制御部は、予め決められた時間内の前記光源の作動回数をカウントしてカウント値を得るカウント部を備え、且つ前記カウント値が所定の値に達すれば、一定時間の間前記光源の作動を禁止するように構成されることを特徴とする請求項１または２記載の光照射型美容装置。
　前記点灯回路部は、前記光源を発光させるために必要な電荷を蓄えるコンデンサと、前記コンデンサの電圧値を検知する電圧検知部と、を備え、
　前記制御部は、前記電圧検知部により前記光源の作動直前に検知された前記コンデンサの電圧値が所定の範囲内にあるか否かの判定を行い、所定の範囲外であれば前記光源の作動を禁止するように構成されることを特徴とする請求項１または２記載の光照射型美容装置。
　前記点灯回路部は、前記光源を発光させるために必要な電荷を蓄えるコンデンサと、前記コンデンサの電圧値を検知する電圧検知部と、を備え、
　前記制御部は、前記電圧検知部により前記光源の作動直前に検知された前記コンデンサの電圧値が所定の範囲内にあるか否かの判定を行い、所定の範囲外であれば前記光源の作動を禁止するように構成されることを特徴とする請求項３記載の光照射型美容装置。
　前記光照射装置は、前記管状本体の前記一端に対して取り付け及び取り外しすることができる照射ユニットからなり、
　前記管状本体は、前記照射ユニットが前記管状本体の前記一端に取り付けられているか否かを検知する検知手段を備えることを特徴とする請求項１記載の光照射型美容装置。
　前記点灯回路部は、前記光源を発光させるために必要な電荷を蓄えるコンデンサと、前記コンデンサへの給電を行うために構成されるコンバータ回路とを備え、
　前記コンバータ回路は、電源と、スイッチング素子と、前記スイッチング素子のオン・オフ動作を通じて前記電源からの電圧を昇圧して前記コンデンサへ供給する昇圧部と、を備え、
　前記管状本体は、オン操作に応じて前記制御部へチャージ信号を出力するように構成されるチャージスイッチを備え、
　前記制御部は、前記検知手段が前記照射ユニットを検知していれば、前記チャージ信号を受けると前記スイッチング素子をオン・オフ動作させ、また前記検知手段が前記照射ユニットを検知していなければ、たとえ前記チャージ信号を受けても前記スイッチング素子をオフに維持するように構成されることを特徴とする請求項６記載の光照射型美容装置。
　前記制御部は、前記検知手段が前記照射ユニットを検知していれば、前記発光信号を受けると前記点灯回路部に前記光源を作動させて、前記検知手段が前記照射ユニットを検知していなければ、たとえ前記発光信号を受けても前記光源の作動を禁止するように構成されることを特徴とする請求項６または７記載の光照射型美容装置。
　前記点灯回路部は、前記光源を発光させるために必要な電荷を蓄えるコンデンサと、前記コンデンサへの給電を行うために構成されるコンバータ回路と、電流制御素子と、を備え、
　前記コンバータ回路は、電源と、スイッチング素子と、前記スイッチング素子のオン・オフ動作を通じて前記電源からの電圧を昇圧して前記コンデンサへ供給する昇圧部と、を備え、
　前記照射ユニットは、前記光源と電気的に接続される第１のコネクタを備え、
　前記管状本体は、前記コンデンサと電気的に接続される第２のコネクタを備え、
　前記第２のコネクタが前記第１のコネクタに取着されることで前記コンデンサと前記光源とが電気的に接続され、
　前記電流制御素子は、前記コンデンサ及び前記第２のコネクタ間の電路に配置されて前記電路をオン・オフし、
　前記制御部は、前記検知手段が前記照射ユニットを検知していなければ前記電流制御素子をオフにするように構成されることを特徴とする請求項６または７記載の光照射型美容装置。
　前記点灯回路部は、前記光源を発光させるために必要な電荷を蓄えるコンデンサと、前記コンデンサへの給電を行うために構成されるコンバータ回路と、電流制御素子と、を備え、
　前記コンバータ回路は、電源と、スイッチング素子と、前記スイッチング素子のオン・オフ動作を通じて前記電源からの電圧を昇圧して前記コンデンサへ供給する昇圧部と、を備え、
　前記照射ユニットは、前記光源と電気的に接続される第１のコネクタを備え、
　前記管状本体は、前記コンデンサと電気的に接続される第２のコネクタを備え、
　前記第２のコネクタが前記第１のコネクタに取着されることで前記コンデンサと前記光源とが電気的に接続され、
　前記電流制御素子は、前記コンデンサ及び前記第２のコネクタ間の電路に配置されて前記電路をオン・オフし、
　前記制御部は、前記検知手段が前記照射ユニットを検知していなければ前記電流制御素子をオフにするように構成されることを特徴とする請求項８記載の光照射型美容装置。
　前記点灯回路部は、前記光源を発光させるために必要な電荷を蓄えるコンデンサを備え、
　前記制御部は、前記光源の作動回数をカウントしてカウント値を得るカウント部と、種々のカウント値の各々に対応する電圧値を表したテーブルを記憶する記憶部と、を備え、且つ前記コンデンサに印加される電圧の目標値をカウント部で得られたカウント値に対応する前記テーブル内の電圧値へと補正するように構成されることを特徴とする請求項１記載の光照射型美容装置。