WO2010061462A1 - 転写装置及び転写方法 - Google Patents

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Abstract

 被転写体をモールドから離間させた状態で支持する支持手段に支持されている被転写体を移動させることにより、モールドに被転写体を押圧させる転写装置に、上記の如き被転写体の移動に伴って支持手段を付勢する付勢手段を設ける。

Description

転写装置及び転写方法
 本発明は、被転写体に凹凸パターンを転写する転写装置及び転写方法に関する。
 現在、磁気記録媒体基板上に微細な凹凸パターンを転写する転写装置として、例えば、特許文献1の図1に示すような装置が提案されている。かかる転写装置では、先ず、互いに離間した状態でモールド及び転写層が形成された基板各々の基準位置同士を一致させてから、このモールドを基板に形成された転写層に押し付けるようにしている。
 ところが、従来の転写装置では被転写体とモールドを同時に円錐形マンドレルで支持しているだけなので、モールドを被転写体に押圧又は離型する際に、モールド及び/又は被転写体が円錐形マンドレルの所定位置以外の部分で支持される可能性がある。さらに、例えば、モールド及び被転写体各々に度合いの異なる「たわみ」が生じていると、このたわみによって、モールド及び/又は被転写体の位置が動いてしまうといった課題が生じる。これにより、モールドと被転写体の基準位置がずれた状態で転写が行われることとなる。又、転写工程中に、モールド及び/又は被転写体が破損するといった問題が生じる。
特表2005-529436号公報
 本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであって、モールド及び被転写体を接触させることなく両者の基準位置合わせが為されると共に、基準位置のズレを防止して高精度にパターン転写を行なうことが可能な転写装置及び転写方法を提供することを目的とする。
 本発明による転写装置は、第1モールド及び第2モールドに形成されたパターンを被転写体に押圧することによりパターンを前記被転写体に転写する転写装置であって、前記被転写体を前記第2モールドから離間させた状態で支持する移動可能な支持手段と、前記支持手段に支持されている前記被転写体を移動させて前記第1モールド及び第2モールドと前記被転写体とを押圧させる転写駆動手段と、前記転写駆動手段による前記被転写体の移動に伴い、前記支持手段を付勢する付勢手段と、を有する。
 又、本発明による転写方法は、第一モールド及び第二モールドに形成されたパターンを被転写体に転写する転写方法であって、前記被転写体を前記第二モールドから離間させた状態で支持させる第1ステップと、支持されている前記被転写体を移動させることにより前記第一モールド及び第二モールドと被転写体とを押圧させる第2ステップと、を有し、前記第一モールドで被転写体の表面を押圧させる際に、前記被転写体の移動方向と逆方向に付勢力を付勢させる。
本発明に係るインプリント装置の概略構成を示す図である。 図1に示すセンターピン30bの構成を示す図である。 センターピン30bの設置形態を示す図である。 インプリント方法を示すフローチャート図である。 インプリント方法を示すフローチャート図である。 パターン転写動作における各段階毎に、上側モールド保持部501a、下側モールド保持部501b、及びセンターピン30b各々の状態(位置関係)を模式的に表す図である。 パターン転写動作における各段階毎に、上側モールド保持部501a、下側モールド保持部501b及びセンターピン30bの状態(位置関係)を模式的に表す図である。 パターン転写動作における各段階毎に、上側モールド保持部501a、下側モールド保持部501b及びセンターピン30bの状態(位置関係)を模式的に表す図である。 両面磁気ディスクの製造工程の一例を示す図である。 センターピン30bの他の構成を示す図である。 センターピン30bの他の構成を示す図である。 図11に示す第1ピン先端部PBS1の動作を示す図である。 図11に示すセンターピン30bの変形例を示す図である。 図2に示すセンターピン30bの変形例を示す図である。 係止機構301を設けた場合におけるセンターピン30bの設置形態の一例を示す図である。 図3に示すセンターピン30bの変形例を示す図である。
 被転写体及びモールドの基準位置を互いに一致させつつ且つ両者の表面を互いに離間した状態で支持する支持手段に支持されている基板を、この支持手段と共に、支持手段の中心軸上における一方の方向に向けて移動させることによりモールドを被転写体に押圧させるにあたり、支持手段の上記一方の方向への移動に伴い支持手段の中心軸上における他方の方向に向けて支持手段を付勢する付勢手段を設ける。
 以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明における例示が本発明が限定されることはない。
 図1は、本発明に基づくUV(Ultraviolet)式のインプリント装置の概略構成を示す断面図である。
 このインプリント装置は、転写すべき凹凸パターンが形成されている上側モールド503a及び下側モールド503bを用いて、パターンの転写対象となる被転写体としての基板6に対して両面にパターン転写を行なうものである。なお、本明細書において被転写体を基板と称する。ここで基板とは、被転写層を含む構成を指すものとする。基板6の両面には、紫外線が照射されると硬化する転写材料からなる上側転写層604a及び下側転写層604bが形成されている。尚、図1には、基板6、上側モールド503a及び下側モールド503bが設置された状態で、インプリント装置の構成を示している。
 図1に示すインプリント装置は、上側機構部、下側機構部、これら上側機構部及び下側機構部を制御するコントローラ200及び操作部201から構成される。
 上側機構部は、上側モールド保持部501a、上側ステージ505a、上側UV照射ユニット508a、上側モールド把持部509a、上側モールド把持駆動ユニット510aを備える。
 ボード状の上側ステージ505aには、図1に示す如き開口部100aと共に、後述するボールネジ512がねじ込まれるネジ溝が切られているネジ穴部が存在する。
 上側ステージ505aの上面には、上側UV照射ユニット508aが、上側ステージ505aの下面には、透明材料からなる上側モールド保持部501aが設置されていると共に、この上側モールド保持部501aの周辺に上側モールド把持駆動ユニット510aが設置されている。上側モールド保持部501aは、上側モールド503aを保持させる為のモールド保持面(図1において上側モールド503aが接触している面)を備えている。
 上側UV照射ユニット508aは、コントローラ200から供給された紫外線照射信号UVに応じて、転写材料を硬化させるべき紫外線を、上記開口部100a及び上側モールド保持部501aを介して、基板6の上側転写層604aに向けて照射する。
 上側モールド保持部501aは、コントローラ200から供給された上側モールド保持信号MHに応じて、例えば、真空吸着することにより、上側モールド503aをモールド保持面に保持する。尚、上側モールド503aをモールド保持面に保持する方法は、真空吸着に限られず機械式方法で保持するようにしても良い。 上側モールド保持駆動ユニット510aは、L字状の把持部509aにて上側モールド503aの周縁部を把持させるべく、コントローラ200から供給されたモールド把持信号MQに応じてこの把持部509aを駆動する。
 インプリント装置の下側機構部は、センターピン30b、下側モールド保持部501b、下側ステージ505b、センターピン支持部506b、センターピン駆動ユニット507b、下側UV照射ユニット508b、下側モールド把持部509b、下側モールド把持駆動ユニット510b、ステージ上下駆動ユニット511及びボールネジ512を備える。
 ボード状の下側ステージ505bには、図1に示す如き開口部100bと共に、ボールネジ512が貫通する貫通孔が存在する。ボールネジ512は、下側ステージ505bと上側ステージ505aの平行状態を維持させたまま両者を連結するように、その一端が下側ステージ505bの貫通孔を貫通し、他端が上側ステージ505aのネジ穴部にネジ込まれている。
 ステージ上下駆動ユニット511は、コントローラ200から供給されたステージ駆動信号SGに応じて、ボールネジ512を時計方向又は反時計方向に回転させることにより、上側ステージ505aを、下側ステージ505bに対する平行状態を維持したまま上方向又は下方向に移動させる。すなわち、上側ステージ505aの上方向への移動により、上側モールド保持部501aが、下側モールド保持部501bのモールド保持面に対して垂直な方向において下側モールド保持部501bから離間するように移動する。一方、上側ステージ505aの下方向への移動により、上側モールド保持部501aが、下側モールド保持部501bに向けて移動する。
 下側ステージ505bの上面には、センターピン支持部506bが開口部100bに設けられている。更に、透明材料からなる下側モールド保持部501bが設置されていると共に、この下側モールド保持部501bの周辺に下側モールド把持駆動ユニット510bが設置されている。下側モールド保持部501bは、下側モールド503bを保持させる為のモールド保持面(図1において下側モールド503bが接触している面)を備えている。又、下側モールド保持部501b及びセンターピン支持部506b各々の中心部には、センターピン30bを下側モールド保持部501bのモールド保持面に対して垂直な方向において上下移動可能な状態で支持する為の貫通孔が設けられている。
 下側モールド保持部501bは、コントローラ200から供給された下側モールド保持信号MHに応じて、例えば、真空吸着によって下側モールド503bをそのモールド保持面に保持する。尚、下側モールド503bをモールド保持面に保持する方法は、真空吸着に限られず機械式方法でモールドを支持するようにしても良い。
 下側モールド保持駆動ユニット510bは、L字状の把持部509bにて下側モールド503bの周縁部を把持させるべく、コントローラ200から供給されたモールド把持信号MQに応じてこの把持部509bを駆動する。
 下側UV照射ユニット508bは、コントローラ200から供給された紫外線照射信号UVに応じて、転写材料を硬化させるべき紫外線を、上記開口部100b、センターピン支持部506b及び下側モールド保持部501bを介して、基板6の下側転写層604bに向けて照射する。
 センターピン駆動ユニット507bは、コントローラ200から供給されたセンターピン移動信号CGに応じて、センターピン30bを、下側モールド保持部501bのモールド保持面に対して垂直な方向、つまりセンターピン30bの中心軸方向において上側又は下側に移動させる。
 図2は、センターピン30bの詳細な形状を示す図であり、図3は、センターピン30b及びセンターピン支持部506b周辺の拡大図である。
 図2に示すように、センターピン30bは、夫々が円柱形状のピンエンド部P及びピン中間部Pと、夫々が切頭円錐形状の第1ピン先端部PS1及び第2ピン先端部PS2とからなる。図2に示す如く、第2ピン先端部PS2の高さLは基板6自体の厚さよりも大であり且つその底面の直径R1はピン中間部Pの直径R0よりも小である。第1ピン先端部PS1の底面の直径R2は、第2ピン先端部PS2の頂面の直径よりも小である。又、第2ピン先端部PS2の底面の直径R1は、上側モールド503a及び下側モールド503b各々の基準位置に設けられた中心孔の直径と等しい。第1ピン先端部PS1の底面の直径R2は、基板6の中心位置(基準位置)に設けられた中心孔の直径と等しい。ピン中間部Pの頂面上における、第2ピン先端部PS2の底面周辺の領域が、上側モールド503a及び下側モールド503bを支持する為の第1支持部TB1となり、第2ピン先端部PS2の頂面上における、第1ピン先端部PS1の底面周辺の領域が、基板6を支持する為の第2支持部TB2となる。ここで、ピンエンド部Pの直径はピン中間部Pの直径R0よりも小であり、センターピン支持部506bに設けられている貫通孔の直径はピンエンド部Pの直径と等しい。
 又、図3に示すように、センターピン30bは、そのピンエンド部Pがセンターピン支持部506bの貫通孔を貫通させた状態において、その中心軸CJが下側モールド保持部501bのモールド保持面MSbに対して垂直となるような形態で支持されている。
 尚、センターピン30bのピンエンド部Pの周囲には、図3に示すように、付勢手段としてバネ301が設けられている。バネ301の一端はセンターピン支持部506bの貫通孔の周辺部に当接又は固定されており、その他端は非固定状態にある。バネ301のバネ自由長BLは、センターピン30bが基板6を支持するための位置(以下、支持位置と記す)に位置する場合に、図3に示す如きバネ301の他端がピン中間部Pの底面に当接するような長さに設定されている。又、バネ301は、センターピン30bが支持位置よりも下方向に押し下げられた際に圧縮され、バネ自由長BLに戻るように力が作用する、いわゆる「押しバネ」である。尚、センターピン30bが支持位置に位置する場合には、下側モールド保持部501bに保持された下側モールド503bとの干渉を防止するために、センターピン30bの第1支持部TB1は下側モールド保持部501bのモールド保持面MSbと同一平面以下に位置させることが望ましく、最適には、図3に示す如く、センターピン30bの第1支持部TB1と下側モールド保持部501bのモールド保持面MSbとが互いに同一平面上に位置することが望ましい。センターピン30bの第1支持部TB1と下側モールド保持部501bのモールド保持面MSbとが互いに同一平面上に位置させることで、バネ301に何らかの不具合が生じた場合に発見しやすくなり、転写装置のメンテナンスを短時間で行なうことが可能となる。
 操作部201は、このインプリント装置を動作させるべく、使用者によって指示された各種動作指令を受け付け、その動作指令を示す動作指令信号をコントローラ200に供給する。コントローラ200は、操作部201から供給された動作指令信号に対応した動作処理プログラムを実行することにより、インプリント装置を制御する為の各種制御信号を生成する。
 ここで、操作部201が、使用者からのインプリント実行指令を受け付けると、コントローラ200は、図4及び図5に示す如きインプリント処理プログラムの実行を開始する。
 以下に、インプリント処理プログラムの実行によって為されるパターン転写動作について、図6~図8を参照しつつ説明する。尚、図6~図8は、パターン転写動作における各段階毎に、図1に示すインプリント装置の上側モールド保持部501a、下側モールド保持部501b、及びセンターピン30b各々の状態(位置関係)を模式的に表すものである。
 図4において、先ず、コントローラ200は、センターピン30bを所定の初期位置に移動させるべきセンターピン移動信号CGをセンターピン駆動ユニット507bに供給する(ステップS1)。ステップS1の実行により、センターピン駆動ユニット507bは、センターピン30bを、図6の[状態1]に示す如き初期状態、つまり、センターピン30bにおける第1支持部TB1及び第2支持部TB2が共に、下側モールド保持部501bのモールド保持面MSbよりも上方の位置に現れる位置に移動する。
 次に、コントローラ200は、センターピン30bが上側モールド503aを支持しているか否かの判定を、上側モールド503aが支持されるまで繰り返し実行する(ステップS2)。ここで、モールド搬送装置(図示せぬ)は、前述した如き上側モールド503aの孔にセンターピン30bを貫通させるように、上側モールド503aをセンターピン30bに装着する。これにより、上側モールド503aは、図6の[状態2]に示すように、パターン面を下にした状態でセンターピン30bの第1支持部TB1に支持されることになる。
 ステップS2において、上側モールド503aが図6の[状態2]に示す如くセンターピン30bに支持されていると判定されると、コントローラ200は、上側ステージ505aを下方向に移動させるべきステージ駆動信号SGをステージ上下駆動ユニット511に供給する(ステップS3)。ステップS3の実行により、上側モールド保持部501aを含む上側機構部全体が徐々に下方向に移動する。
 次に、コントローラ200は、上側モールド保持部501aのモールド保持面が、上側モールド503aに接触したか否かを判定する(ステップS4)。ステップS4において上側モールド保持部501aのモールド保持面が上側モールド503aに接触していないと判定された場合、コントローラ200は、上記ステップS3の実行に戻って前述した如き動作を再び実行する。つまり、図6の[状態3]に示すように、上側モールド保持部501aのモールド保持面MSaが上側モールド503aに接触するまで、上側モールド保持部501aを下方向に移動させるのである。
 ステップS4において上側モールド保持部501aのモールド保持面が、図6の[状態3]に示す如く上側モールド503aに接触したと判定された場合、コントローラ200は、上側モールド保持信号MHを上側モールド保持部501aに供給する(ステップS5)。ステップS5の実行により、上側モールド保持部501aのモールド保持面に、上側モールド503aを保持させる。尚、ステップS5において、コントローラ200は、上側モールド503aの周縁部を把持部509aにて把持させるべきモールド把持信号MQを上側モールド保持駆動ユニット510aに供給するようにしても良い。
 すなわち、上記ステップS1からS5を実施することによって、上側モールド503aは、その基準位置がセンターピン30bの中心軸と一致した状態で、上側モールド保持部501aのモールド保持面に保持されるのである。
 次に、コントローラ200は、上側ステージ505aを所定距離だけ上方向に移動させるべきステージ駆動信号SGをステージ上下駆動ユニット511に供給する(ステップS6)。ステップS6の実行により、図6の[状態4]に示すように、上側モールド保持部501aが、センターピン30bの中心軸方向において上側に移動する。これにより、上側モールド503aがセンターピン30bから離脱する。
 次に、コントローラ200は、センターピン30bが下側モールド503bを支持しているか否かの判定を、下側モールド503bが支持されるまで繰り返し実行する(ステップS7)。ここで、モールド搬送装置は、前述した如き下側モールド503bの孔にセンターピン30bを貫通させるように、下側モールド503bをセンターピン30bに装着する。これにより、下側モールド503bは、図7の[状態5]に示すように、パターン面を上にした状態でセンターピン30bの第1支持部TB1上に支持されることになる。
 ステップS7において、下側モールド503bが図7の[状態5]に示す如くセンターピン30bに支持されていると判定されると、コントローラ200は、センターピン30bを図3に示す如き所定位置にまで下降させるべきセンターピン移動信号CGをセンターピン駆動ユニット507bに供給する(ステップS8)。ステップS8の実行により、センターピン駆動ユニット507bは、センターピン30bを、所定位置まで下降させる。つまり、センターピン駆動ユニット507bは、図7の[状態6]の如き、センターピン30bの第1支持部TB1と下側モールド保持部501bのモールド保持面MSbとが互いに同一平面上に位置するようになるまで、センターピン30bを下方向に移動させる。これにより、下側モールド503bは、図7の[状態6]に示すように、下側モールド保持部501bのモールド保持面MSbに保持されることになる。尚、この際、その一端がセンターピン支持部506bに固定されているバネ301の他端が、センターピン30bのピン中間部Pの底面に接触する。
 次に、コントローラ200は、下側モールド保持信号MHを下側モールド保持部501bに供給する(ステップS9)。ステップS9の実行により、下側モールド保持部501bのモールド保持面に、下側モールド503bを保持させる。尚、ステップS9において、コントローラ200は、下側モールド503bの周縁部を把持部509bにて把持させるべきモールド把持信号MQを下側モールド保持駆動ユニット510bに供給するようにしても良い。すなわち、上記ステップS7からS9を実施することによって、下側モールド503bは、その中心位置(基準位置)がセンターピン30bの中心軸と一致した状態で、下側モールド保持部501bのモールド保持面に保持されるのである。
 次に、コントローラ200は、センターピン30bに基板6が支持されているか否かの判定を、この基板6が支持されるまで繰り返し実行する(ステップS10)。ここで、基板搬送装置(図示せぬ)は、前述した如き基板6の中心孔にセンターピン30bを貫通させるように、かかる基板6をセンターピン30bに装着する。これにより、基板6は、図7の[状態7]に示す如く、センターピン30bの第2支持部TB2上に支持されることになる。
 この際、センターピン30bには、図3に示すように、付勢手段としてバネ301が設けられている。バネ301が設けられていることによって、基板搬送装置が基板6をセンターピン30bに装着する際に、センターピン30bに対して比較的強い下方向への力が掛かっても、バネ301によってセンターピン30bの下方向への移動が抑制されるので、基板6と下側モールド503bとの接触を防止することが可能となる。つまり、基板6と下側モールド503bとを接触させることなく、基板6がセンターピン30bに支持されることで、基板及びモールド(503a、503b)同士の基準位置合わせが為されるのである。又、センターピン駆動ユニット507bが何らかの不具合によってセンターピン30bの支持力を低下させてしまった場合であっても、バネ301が設けられていることによって、上述した如き接触防止動作が有効に作用することとなる。
 ステップS10において、基板6が図7の[状態7]に示すようにセンターピン30bに支持されていると判定されると、コントローラ200は、上側ステージ505aを下方向に移動させるべきステージ駆動信号SGをステージ上下駆動ユニット511に供給する(ステップS11)。ステップS11の実行により、上側モールド保持部501aが、センターピン30bの中心軸方向において下側に移動する。
 次に、コントローラ200は、上側モールド503aが基板6に接触したか否かを判定する(ステップS12)。ステップS12において上側モールド503aが基板6に接触していないと判定された場合、コントローラ200は、上記ステップS11の実行に戻って前述した如き動作を再び実行する。つまり、図7の[状態8]に示すように、上側モールド503aが基板6に接触するまで、上側モールド保持部501aを下方向に移動させるのである。
 ステップS12において上側モールド503aが基板6に接触したと判定された場合、コントローラ200は、上側モールド503a及び下側モールド503bを基板6に押圧させるべきモールド押圧動作を実行する(ステップS13)。モールド押圧動作を実行するために、コントローラ200は、先ず、上側モールド503a及び下側モールド503bを所定の押圧値PVADで基板6に押圧させるべく、上側ステージ505aを下方向に移動させるステージ駆動信号SGをステージ上下駆動ユニット511に所定時間供給する。モールド押圧動作の実行により、先ず、下側モールド503bが基板6の上側レジスト層604aに接触し、下側モールド503bと共に基板6が下降する。すると、センターピン30bがバネ301を押し下げながら下降するので、その結果、図8の[状態9]に示すように、基板6の両面が、上側モールド503a及び下側モールド503bによって押圧され、その状態が所定時間保持される。これにより、上側モールド503aに形成されている凹凸パターンが上側転写層604aに押圧されると共に、下側モールド503bに形成されている凹凸パターンが下側転写層604bに夫々押圧される。上側転写層604a及び下側転写層604bは液状(流動可能状態)にあるため、上側転写層604aが上側モールド503aに形成されている凹凸パターン形状に沿って変形すると共に、下側転写層604bが下側モールド503bに形成されている凹凸パターン形状に沿って夫々変形する。尚、上側モールド503a及び下側モールド503bを基板6に押し付ける圧力及び保持時間等の条件は、上側モールド503a及び下側モールド503bの凹凸パターン形状や上側転写層604a及び下側転写層604bの転写材料等に応じて適宜設定される。
 ステップS13の実行後、コントローラ200は、紫外線照射信号UVを上側UV照射ユニット508a及び下側UV照射ユニット508bに供給する(ステップS14)。ステップS14の実行により、上側UV照射ユニット508aが転写層を硬化させるべき紫外線を基板6の上側転写層604aに向けて照射すると共に、下側UV照射ユニット508bが転写層を硬化させるべき紫外線を下側転写層604bに向けて照射する。これによって、上側転写層604a及び下側転写層604b各々の転写層が硬化し、上側転写層604a及び下側転写層604b表面の凹凸パターンが確定する。
 その後、コントローラ200は、上側モールド503a及び下側モールド503bから基板6を離型させるべき離型動作を実行する(ステップS15)。離型動作を実行するために、コントローラ200は、上側ステージ505aを所定距離だけ上方向に移動させるべきステージ駆動信号SGをステージ上下駆動ユニット511に供給する。これにより、図8の[状態10]の如く、上側モールド503aが基板6の上側転写層604aから離型する。更に、センターピン30bを上方向に移動させることにより、下側モールド503bから基板6が離型する。この時、センターピン30bに設けられているバネ301の戻り力が基板6を突き上げるように作用し、下側モールド503bと基板6との離型がアシストされるので、離型が容易となる。尚、上側ステージ505aの上方向への移動に伴って、上側モールド503aに基板6が密着して一緒に移動してしまわないように、基板6を図示しない固定部材にて固定するようにしても良い。更に、上側ステージ505aとセンターピン30bとを同時に移動させても良い。この場合、上側ステージ505aの上昇速度をセンターピン30bの上昇速度よりも早くすることで、基板6に対して、上側モールド503aと下側モールド503bの離型を同時に行なうことが出来る。これにより、上側転写層604aには、上側モールド503aに形成されている凹凸パターンとは凹凸の状態が反転した凹凸状パターンが形成される。一方、下側転写層604bには、下側モールド503bに形成されている凹凸パターンとは凹凸の状態が反転した凹凸状のパターンが形成される。すなわち、かかるステップS13~S15の実行により、基板6の上側転写層604a及び下側転写層604b各々に対して、上側モールド503a及び下側モールド503bによる両面パターン転写が為されるのである。そして、コントローラ200は、基板6をセンターピン30bから離脱させるべき指令を基板搬送装置に送出する。
 次に、コントローラ200は、操作部201から、動作終了を示す動作指令信号が供給されているか否かを判定する(ステップS16)。ステップS16において動作終了を示す動作指令信号が供給されたと判定された場合、コントローラ200は、インプリント処理プログラムを終了する。一方、ステップS16にて動作終了を表す動作指令信号が供給されていないと判定された場合、コントローラ200は、センターピン30bに支持されている基板6を基板搬送装置が取り外すまでの間待機した後、センターピン30bを図7の[状態6]に示す如き基板6を支持するための所定位置に移動させるべきセンターピン移動信号CGをセンターピン駆動ユニット507bに供給する(ステップS17)。ステップS17の終了後、コントローラ200は、上記ステップS10の実行に戻って前述した如き動作を繰り返し実行する。これにより、新たに支持された基板6に対して連続してパターン転写を行なうのである。
 以上の如く、図1に示すインプリント装置では、先ず、上側モールド503aをセンターピン30bの第1支持部TB1で支持することにより、上側モールド503aの基準位置をセンターピン30bの中心軸に一致させ、その状態を維持したまま上側モールド503aを上側モールド保持部501aに保持させる(状態1~3)。次に、上側モールド503aが保持された上側モールド保持部501aをセンターピン30bの中心軸方向において上側へ移動させることにより、上側モールド503aをセンターピン30bから離脱させる(状態4)。次に、下側モールド503bをセンターピン30bの第1支持部TB1で支持することにより、下側モールド503bの基準位置をセンターピン30bの中心軸に一致させ、その状態を維持したまま下側モールド503bを下側モールド保持部501bに保持させる(状態5~6)。次に、センターピン30bの第2支持部TB2で基板6を支持することにより、基板6の中心位置(基準位置)をセンターピン30bの中心軸に一致させる(状態7)。これにより、基板6、上側モールド503a及び下側モールド503b各々の基準位置が全て、センターピン30bの中心軸に合致することになる。そして、上側モールド503aが保持されている上側モールド保持部504aをセンターピン30bの中心軸方向において下側モールド503bに向けて下降させることにより、上側モールド503aを基板6の上側転写層604aに押圧すると共に下側モールド503bを基板6の下側転写層604bに押圧し、上側UV照射ユニット508aから転写層を硬化させるべき紫外線を基板6の上側転写層604aに向けて照射すると共に、下側UV照射ユニット508bから転写層を硬化させるべき紫外線を下側転写層604bに向けて照射する(状態8~9)。これにより、上側モールド503aの凹凸パターンの凹凸の状態が反転したパターンが基板6の上側転写層604aに転写されると共に、下側モールド503bの凹凸パターンの凹凸の状態が反転したパターンが基板6の下側転写層604bに転写されるのである。
 すなわち、図1に示すインプリント装置では、先ず、上側モールド503aの基準位置をセンターピン30bの中心軸に合致させた状態で上側モールド保持部501aに保持させてから、上側モールド保持部501aをセンターピン30bの中心軸方向において移動させることにより、一旦、上側モールド503aをセンターピン30bから離脱させる。次に、下側モールド503bの基準位置をセンターピン30bの中心軸に合致させた状態で下側モールド保持部501bに保持させる。そして、基板6をセンターピン30bに支持し、夫々の基準位置をセンターピン30bの中心軸に合致させた状態を維持したまま、上側モールド保持部501aをセンターピン30bの中心軸方向において下側モールド503bに向けて移動させることにより、両モールドを基板6の両面に押圧させるのである。これにより、基板6、上側モールド503a及び下側モールド503b各々の基準位置が固定された状態で上述した如き押圧動作が為されるので、基板6、上側モールド503a及び下側モールド503b各々に「たわみ」が生じていても、夫々の基準位置がずれることがない。更に押圧されたバネ301の反発力によって、基板6がセンターピン30bで支持されるため、押圧動作時に基板6の位置ずれを防ぐことができ、高精度なパターン転写が為されるようになる。又、押圧、離型の際にモールドと基板とがずれることが無いので、モールド、及び/又は、基板の破損を防止することができる。
 更に、センターピン30bには、付勢手段としてバネ301が設けられているので、基板搬送装置が基板6をセンターピン30bに装着する際に、センターピン30bに対して比較的強い下方向への力が掛かっても、センターピン30bの下方向への移動が抑制され、基板6と下側モールド503bとの接触が防止される。又、センターピン駆動ユニット507bが何らかの不具合によってセンターピン30bの支持力を低下させてしまった場合であっても、バネ301による接触防止動作が有効に作用することとなる。
 ここで、上記インプリント工程は、ディスクリートトラックメディアやビットパターンドメディア等の磁気記録媒体の製造工程に適用することができる。以下に、上記したインプリント工程を含む磁気ディスクの製造手方法について図9を参照しつつ説明する。
 まず、ガラス等の紫外線を透過する材料からなる基材の表面に所望とする凹凸パターンを有する上側モールド503a及び下側モールド503bを作製する。凹凸パターンは、例えば電子ビーム描画装置などにより基材上にレジストパターンを形成し、その後、レジストパターンをマスクとしてドライエッチング処理等を行なうことによって形成する。
 完成した上側モールド503a及び下側モールド503bには、離型性向上のためシランカップリング剤等により表面処理を施しておく。なお、上側モールド503a及び下側モールド503bを原盤として、インプリント法等で複製したガラス等の紫外線を透過する材料からなる基板を転写用のモールドとして用いても良い。更に、上記方法で作製した複製盤からインプリント法等で複製したガラス等の紫外線を透過する材料からなる基板を転写用のモールドとして用いても良い。尚、複製した転写用のモールドを使用するのであれば、原盤、及び/又は、複製盤の基材は、例えば、シリコンや電鋳等の方法によって複製したニッケル(合金を含む)等の紫外線を透過しない材料を用いることができる。
 次に磁気ディスクメディア基板(以下メディア基板と称する)600を作製する。メディア基板600は、例えば、特殊加工化学強化ガラス、シリコンウエハ、アルミ基板等からなるディスク状の支持基板601の一方の面側(上側面)及び他方の面側(下側面)に、夫々、上側転写層604a及び下側転写層604bを含む、以下の如き複数の層が積層されて為るものである。つまり、図9(A)に示すように、支持基板601の上側面には、非磁性材料からなる上側非磁性層602a、金属材料、例えばTa又はTi等からなる上側メタル層603a、及び上側転写層604aが積層されている。支持基板601の下側面には非磁性材料からなる下側非磁性層602b、金属材料、例えばTa又はTi等からなる下側メタル層603b、及び下側転写層604bを積層することにより形成する。上側非磁性層602a、上側メタル層603a、下側非磁性層602b、及び下側メタル層603bは、スパッタリング法等により形成する。
 次に、上記したインプリント方法により、メディア基板600に形成した上側転写層604a及び下側転写層604bに上側モールド503a及び下側モールド503bに形成された凹凸パターンを転写する。すなわち、上記工程で用意したメディア基板600にスピンコート法等で上側転写層604a及び下側転写層604bを形成し、上側モールド503a及び下側モールド503bの基準位置をセンターピン30bの中心軸に合致させた状態で固定した後、メディア基板600をセンターピン30bに支持させ、基準位置をセンターピン30bの中心軸に合致させた状態で、上側モールド503aをセンターピン30bの中心軸方向において下側モールド503bに向けて移動させることにより、上側モールド503aをメディア基板600の一方の面に押圧すると共に下側モールド503bをメディア基板600の他方の面に押圧する。その後、上側UV照射ユニット508aから転写層を硬化させるべき紫外線をメディア基板600の上側転写層604aに向けて照射すると共に、下側UV照射ユニット508bから転写層を硬化させるべき紫外線を下側転写層604bに向けて照射し、上側転写層604a及び下側転写層604bが硬化したら上側モールド503a及び下側モールド503bをメディア基板600から離型し、メディア基板600を取り出す。以上の工程により、メディア基板600の両面に図9(A)に示す如き断面構造を有するものが形成される。
 次に、図9(A)に示す如き構造を有するメディア基板600の両面にエッチング処理を施す。エッチング処理として、先ず、上側モールド503aの凸部に相当する部分に上側転写層604aの残膜が、下側モールド503bの凸部に相当する部分に下側転写層604bの残膜が残るため、酸素リアクティブイオンエッチング(RIE)等でこの残膜を除去する。次に、上記インプリント工程によりパターニングが施された上側転写層604a及び下側転写層604bをマスクとしてドライエッチング処理により、上側メタル層603a及び下側メタル層603bをエッチングし、パターニングを施す。かかるエッチング処理により、図9(B)に示す如く、上側レジスト層604a及び下側レジスト層604b各々の凹凸パターンの内で凹部、並びに、上側メタル層603a及び下側メタル層603b各々における上記凹部に対応した部分が除去され、上側メタル層603a及び下側メタル層603b各々にパターンが形成される(メタルマスクパターニング工程)。
 次に、図9(B)に示す如き状態にあるメディア基板600の両面に対して、ウェットエッチング若しくはドライアッシング処理等の方法で転写層除去処理を施すことにより、図9(C)に示すように、上側メタル層603a及び下側メタル層603b各々に残存する転写層を除去する(転写層除去行程)。
 次に、図9(C)に示す如き状態にあるメディア基板600に対して上側メタル層603a及び下側メタル層603bをマスクとしてドライエッチング処理により、非磁性体をエッチングし、パターニングを施す。これにより、上側非磁性層602a及び下側非磁性層602b各々の露出領域に対して、図9(D)に示す如く、所定の深さ分だけ非磁性材料にパターンが形成される(非磁性層パターニング行程)。
 次に、図9(D)に示す如き状態にあるメディア基板600の両面に対して、残存する上側メタル層603a及び下側メタル層603bをウェットエッチング処理、若しくはドライエッチング処理等の方法で除去することにより、図9(E)に示すように、上側非磁性層602a及び下側非磁性層602b各々に残存するメタル層を除去する(メタルマスク除去行程)。
 次に、図9(E)に示す如き上側非磁性層602a及び下側非磁性層602b各々の凹部に磁性体(黒塗りにて示す)を充填し、更に、上側保護層605a、上側潤滑層606a、下側保護層605b、及び下側潤滑層606bを図9(F)に示すように積層する。
 このように、図1に示すインプリント装置によって両面に凹凸パターンが形成された基板6に対して、図9(A)~図9(F)の如き処理を施すことにより、図9(F)に示す如き断面構造を有する両面磁気ディスクが製造されるのである。
 尚、図9(A)~図9(F)では、図9(A)に示す如き上側非磁性層602a及び下側非磁性層602bを備えたメディア基板600から、磁気ディスクを製造する方法について説明したが、上側非磁性層602a及び下側非磁性層602bに代わり、磁性材料からなる上側磁性層及び下側磁性層を採用したメディア基板600から磁気ディスクを製造するようにしても良い。この際、図9(C)に示す如き状態にあるメディア基板600に対して上側メタル層603a及び下側メタル層603bをマスクとしてドライエッチング処理により、磁性体をエッチングし、上側非磁性層及び下側非磁性層各々の露出領域に対して、所定の深さ分だけ磁性材料にパターン形成を行なう(磁性層パターニング行程)。そして、上側磁性層及び下側磁性層各々の凹部に非磁性材料を充填することにより、磁気ディスクを得るのである。
 又、上記実施例では、インプリント装置に、基板6、上側モールド503a及び下側モールド503bの各々をその基準位置を一致させた状態でセットすべく、図2に示す如き切頭円錐形状の第1ピン先端部PS1及び第2ピン先端部PS2を有するセンターピン30bを採用している。しかしながら、センターピン30bの先端部の形状はこれに限定されるものではない。
 図10は、センターピン30bの先端部の他の形状を示す図である。
 図10に示されるセンターピン30bは、夫々が円柱形状のピンエンド部P及びピン中間部Pと、円錐形状のピン先端部PSとからなる。図10に示すように、ピンエンド部Pの直径と同一となるピン先端部PSの底面の直径R0は、上側モールド503a及び下側モールド503b各々の基準位置に設けられた孔の直径R1よりも大である。この際、円錐形状のピン先端部PSの円錐面上において、ピン先端部PSの頂点から第1距離H1だけ離れた位置に上側モールド503a及び下側モールド503bを支持する為のリング状の第1支持部C1と、ピン先端部PSの頂点から第1距離H1よりも短い第2距離H2だけ離れた位置に基板6を支持する為のリング状の第2支持部C2とが存在する。リング状の第1支持部C1の直径は、上側モールド503a及び下側モールド503bの孔の直径R1と等しく、リング状の第2支持部C2の直径は、この直径R1よりも小なる直径R2、つまり基板6の中心孔の直径と等しい。尚、第1支持部C1及び第2支持部C2間の距離Lは、基板6の厚さよりも大である。
 又、上記実施例においては、センターピン30bの先端部を円錐形状にすることにより基板6、上側モールド503a及び下側モールド503bの中心位置を合致させた状態で夫々を支持するようにしているが、これに限定されない。
 図11は、かかる点に鑑みて為されたセンターピン30bの他の構成を示す図である。
 尚、図11に示されるセンターピン30bでは、その先端部として、図2に示す第1ピン先端部PS1に代わり第1ピン先端部PBS1を採用した点を除く他の形状は、図2に示すものと同一である。
 図11に示す第1ピン先端部PBS1は、その底面及び頂面の直径が上記R2よりも小なる円柱形状を有する。第1ピン先端部PBS1の側面には、図12の第1ピン先端部PBS1上面からの透視図に示すように、複数(3個以上)の突出孔が設けられており、各突出孔内には基板6を支持する為の支持ボールQBが備えられている。各突出孔内に備えられる支持ボールQB各々の直径は同一である。ここで、センターピン30bに基板6が装着されていない状態では、図12に示すように、支持ボールQBの各々は、第1ピン先端部PBS1の側面から突出していない。ところが、センターピン30bの第2支持部TB2に基板6が装着されると、センターピン駆動部507bは、第1ピン先端部PBS1内に圧縮空気を送り込むことにより、図12に示す如く支持ボールQBの各々を第1ピン先端部PBS1の側面から突出させる。この際、センターピン駆動部507bは、各支持ボールQBが均等な距離だけ、且つ均等な力で第1ピン先端部PBS1の側面から突出するように、第1ピン先端部PBS1内に圧縮空気の送り込みを行なう。第1ピン先端部PBS1の側面から突出した支持ボールQBの各々により、基板6は、その中心位置(基準位置)がセンターピン30bの中心軸と一致した状態でセンターピン30に支持される。
 尚、センターピン30bの先端部としては、図11に示す如き第1ピン先端部PBS1を採用すると共に、図11に示す第2ピン先端部PS2に代わり第1ピン先端部PBS1と同等な機能を備えた第2ピン先端部PBS2を採用した、図13に示す如き構成を採用しても良い。すなわち、図13に示すセンターピン30bにより、基板6のみならず、上側モールド503a及び下側モールド503bの各々に対しても、支持ボールQBによってその基準位置をセンターピン30bの中心軸と一致させるという、基準位置合わせを行なうのである。更に、上記実施例では、支持ボールを使用することで、基板6、上側モールド503a及び下側モールド503bの基準位置合わせを行なったが、基準位置合わせが行なえるのであればボール形状以外の形状であっても構わない。
 又、上記実施例においては、図3に示す如く、センターピン30bに付勢手段としてバネ301を設けることにより、下側モールド503bと基板6との接触を防止するようにしているが、かかるバネ301によれば、更に以下の如き効果が得られる。
 つまり、バネ301によれば、上述した如く基板6の両面を夫々上側モールド503a及び下側モールド503bで押圧させるにあたり、基板6の下側レジスト層604bが下側モールド503bに接触する直前まで、基板6をセンターピン30bの第2支持部TB2で支持させておくことが可能となる。よって、基板6に「たわみ」が生じていても、基板6の基準位置がずれることなく、下側モールド503bの凹凸パターン面を基板6の下側レジスト層604bに押圧させることができるようになる。又、押圧動作時には、バネ301の収縮動作によりセンターピン30bが降下するので、センターピン30bを下方向に移動させるためのセンターピン駆動ユニット507bの構成及び制御方法を簡略化することが可能となる。
 更に、上述した如き押圧動作後の基板6を、図8の[状態10]に示す如く下側モールド503bから離型させる動作では、押圧がなくなると、センターピン30bはバネ301の戻り力によって上方に向けて移動して所定の突出位置で静止する。すなわち、バネ301の拡張動作によって、センターピン30bを押圧時における後退位置から初期状態である突出位置、すなわち、基板6の装着位置に変位させることができるので、センターピン30bを上方向に移動させるためのセンターピン駆動ユニット507bの構成及び制御方法を簡略化することが可能となる。又、この状態においてセンターピン30bを上昇せしめるバネ301の戻り力は、基板6を突き上げるように作用し、下側モールド503bと基板6との離型がアシストされるので、離型が容易となる。
 尚、図3に示す一例では、バネ301をセンターピン30bのピンエンド部Pに設置することにより、ピン中間部Pの底面及びセンターピン支持部506b間でセンターピン30bを支えるようにしているが、図14に示すように、ピン中間部及びピンエンド部P間をバネ301で連結する構成を採用しても良い。
 又、図15に示すように、押圧によって押し下げられているバネ301を押し下げられた状態で固定する係止機構301を設けるようにしても良い。係止機構301は、コントローラ200から付勢停止信号が供給されている間において、バネ301が押し下げられた場合には、その押し下げられた状態でバネ301を固定することにより、バネ301の戻り力に伴う付勢作用を抑制する。これによって、上側モールド503aの離型時に、基板6と下側モールド503bとが密着した状態を保つことが出来る。
 尚、本実施例ではUV式のインプリント方法及びインプリント装置に関して記載しているが、これに限定されるものではなく、熱式インプリント、エネルギー線(例えば、UV以外の光、X線など)硬化式インプリント等の他の方式のインプリントにも用いることができる。熱式インプリントであれば、透明モールドである必要はなくニッケルなどの金属モールドが使用できるとともに、UV光をレジストまで透過させるため透明材料で掲載された部材は金属などの透明でない部材を用いることが出来る。
 又、本実施例では、付勢手段としてバネ301を用いた例を記載したが、バネに限られるものではなく、ゴム等の弾性力を有するものであれば、同様に利用することができる。
 例えば、図3に示されるバネ301に代わり、ゴム等からなる図16に示す如き形態の弾性特性を有する部材301Aをセンターピン30bのピンエンド部Pに設置することにより、ピン中間部Pの底面及びセンターピン支持部506間でセンターピン30bを支えるようにしても良い。尚、弾性特性を有する部材301Aとしては、図16に示す如き形態を有する軟性の容器に、圧縮空気又は流動体を充填した構造のものを採用しても良い。
 又、基板6の材質がモールドに形成された微細な凹凸パターンを転写可能な材質、例えば樹脂フィルム、バルク樹脂、低融点ガラス等であれば、基板6の上層部分を転写層として扱うことができ、この場合基板上に転写材料を形成しないで、基板表面に直接パターン形状を転写することができる。又、磁気ディスクの転写だけでなく、光ディスクなどの様々な記録媒体の製造に用いることができる。
 

Claims (11)

  1. 第1モールド及び第2モールドに形成されたパターンを被転写体に押圧することによりパターンを前記被転写体に転写する転写装置であって、
     前記被転写体を前記第2モールドから離間させた状態で支持する移動可能な支持手段と、
     前記支持手段に支持されている前記被転写体を移動させて前記第1モールド及び第2モールドと前記被転写体とを押圧させる転写駆動手段と、
     前記転写駆動手段による前記被転写体の移動に伴い、前記支持手段を付勢する付勢手段と、を有することを特徴とする転写装置。
  2. 前記転写駆動手段は、前記被転写体を前記支持手段と共に前記支持手段の中心軸における一方の方向に移動させることを特徴とする請求項1に記載の転写装置。
  3. 前記付勢手段は、前記被転写体及び前記支持手段の前記一方の方向への移動に伴い,前記支持手段の中心軸における他方の方向に向けて前記支持手段を付勢することを特徴とする請求項2に記載の転写装置。
  4. 前記支持手段は円錐状の先端部を有し、
     前記先端部の円錐面上における前記先端部の頂点から所定の第1距離だけ離れた第1位置に前記下側モールドが支持されると共に、前記先端部の頂点から前記第1距離よりも短い第2距離だけ離れた第2位置に前記被転写体が支持されることを特徴とする請求項1記載の転写装置。
  5. 前記第1位置及び前記第2位置は互いに前記被転写体の厚さよりも大なる距離だけ離間していることを特徴とする請求項4記載の転写装置。
  6. 前記第2モールドの基準位置には前記先端部の底面の直径よりも小なる第1直径を有する孔が形成されており、前記被転写体の基準位置には前記第1直径よりも小なる第2直径を有する孔が形成されていることを特徴とすることを特徴とする請求項5記載の転写装置。
  7. 前記付勢手段は、押しバネであることを特徴とする請求項1記載の転写装置。
  8. 前記第1モールドには、前記被転写体の第1の面に転写すべきパターンが形成され、前記第2モールドには前記被転写体の第2の面に転写すべきパターンが形成され、
     前記支持手段は、前記第2モールドから前記被転写体を離間させた状態で支持し、
     前記転写駆動手段は、前記第1モールドで前記被転写体の第1の面を押圧することにより当該被転写体の第2の面に前記第2モールドを押圧させることを特徴とする請求項1に記載の転写装置。
  9. 前記転写駆動手段は、前記第1モールドを上昇させつつ前記支持手段を上昇させることにより、前記被転写体から前記第1モールド及び前記第2モールドを離型する手段を含むことを特徴とする請求項8記載の転写装置。
  10. 前記付勢手段の戻り力に伴う付勢作用を抑制する係止機構を更に有することを特徴とする請求項1記載の転写装置。
  11. 第一モールド及び第二モールドに形成されたパターンを被転写体に転写する転写方法であって、
     前記被転写体を前記第二モールドから離間させた状態で支持させる第1ステップと、
     支持されている前記被転写体を移動させることにより前記第一モールド及び第二モールドと被転写体とを押圧させる第2ステップと、を有し、
     前記第一モールドで被転写体の表面を押圧させる際に、前記被転写体の移動方向と逆方向に付勢力を付勢させることを特徴とする転写方法。
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