JP5052660B2 - モールド、モールドの製造方法、及びモールドによる転写方法 - Google Patents

モールド、モールドの製造方法、及びモールドによる転写方法 Download PDF

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Description

本発明は、基板等の被転写体上の転写層に転写させるべき凹凸パターンが形成されたモールド、そのモールドの製造方法、及びそのモールドによる転写方法に関する。
電子ビーム露光等によって微細なパターンを形成したモールドを、樹脂材料(レジスト)を塗布したウェハ等の基板に押し付けることにより、レジスト上にパターンを転写するいわゆるナノインプリント手法において、光記録媒体、磁気記録媒体などのディスク形状の基板に対しては一般的に円盤状のモールドが用いられる(例えば、特許文献1)。
かかる転写方法では、先ず、転写層が形成された基板を第1保持手段によって保持され、更にモールドを第2保持手段に吸着保持させ、互いに離間した状態でモールド及び基板各々の基準位置同士を一致させてから、モールド及び基板間に圧力を加えてプレスすることにより、このモールドの凹凸パターンを基板の表面に押しつけるようにしている。
特開2006−040321号
上記の特許文献1に開示された転写方法においては、モールドや基板の形状が円形のため、モールドを外周部で保持した場合、モールドの保持部と基板とが干渉することがあるという問題があった。また、両面プリントの場合には、上側モールドと下側モールドの保持部や、保持部とモールド同士が相互に干渉することがあるという問題もあった。
そこで、本発明が解決しようとする課題には、上記の欠点が一例として挙げられ、モールドを外周部で保持した場合にモールドの保持部と基板等の被転写体との干渉、更に両面プリントの場合に上側モールドと下側モールドの保持部との間や、保持部とモールド同士の相互干渉を防止することができるモールド、そのモールドの製造方法、及びそのモールドによる転写方法を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明のモールドは、被転写体の表面に形成された転写層を挟むように被転写体と近接さることによってパターンの転写を行う転写装置において使用されるモールドであって、外周に複数の切り欠き部を有することで、円盤形状の外周領域の複数箇所を切り欠いた形状を有し、前記モールドの前記切り欠き部以外の部分が前記転写装置によって把持される被把持部とされており、前記切り欠き部と前記被把持部とは互いに異なる形状であることを特徴としている。
請求項2に係る発明のモールドは、被転写体の上に設けられた転写層を挟むようにパターンが形成されたモールドと被転写体とを近接さることによって前記パターンの転写を行う転写装置において使用されるモールドであって、外周に複数の切り欠き部を有することで、円盤形状の外周領域の複数箇所を切り欠いた形状を有し、前記モールドの前記切り欠き部以外の部分が前記転写装置によって把持される被把持部とされており、前記切り欠き部と前記被把持部とは互いに異なる形状であることを特徴としている。
請求項3に係る発明のモールドは、被転写体の上に設けられた転写層を挟むようにパターンが形成されたモールドと被転写体とを近接さることによってパターンの転写を行う転写装置において使用されるモールドであって、外周に複数の切り欠き部を有することで、円盤形状の外周領域の複数箇所を切り欠いた形状を有し、前記モールドの前記切り欠き部以外の部分が前記転写装置によって把持される被把持部とされており、前記切り欠き部と前記被把持部とは互いに異なる形状であることを特徴としている。
請求項4に係る発明のモールドは、転写層をモールドで挟むように前記モールドと前記転写層とを近接させることによってパターンの転写を行う転写装置において使用されるモールドであって、外周に複数の切り欠き部を有することで、円盤形状の外周領域の複数箇所を切り欠いた形状を有し、前記モールドの前記切り欠き部以外の部分が前記転写装置によって把持される被把持部とされており、前記切り欠き部と前記被把持部とは互いに異なる形状であることを特徴としている。
請求項5に係る発明のモールドは、被転写体の表面に形成された転写層を挟むようにモールド同士を被転写体と近接させることによってパターンの転写を行う転写装置において使用されるモールドであって、外周に複数の切り欠き部を有することで、円盤形状の外周領域の複数箇所を切り欠いた形状を有し、前記モールドの前記切り欠き部以外の部分が前記転写装置によって把持される被把持部とされており、前記切り欠き部と前記被把持部とは互いに異なる形状であることを特徴としている。
請求項6に係る発明の転写方法は、外周に複数の切り欠き部を有することで円盤形状の外周領域の複数箇所を切り欠いた形状を有するモールドに形成されたパターンを、被転写体に形成された転写層に転写する方法であって、前記モールドの外周領域のうち、前記切り欠き部以外の部分を把持手段で把持するステップと、前記パターンを前記被転写体に転写中に、前記把持手段と前記被転写体とが接触しないように、前記把持手段の前記被転写体における円周方向の位置が前記被転写体の切り欠き部に相当する位置で、前記転写層を前記モールドと前記被転写体とで挟むように近接させることで転写を行うステップと、を有することを特徴としている。
請求項7に係る発明の製造方法は、被転写体の表面に形成された転写層を挟むように被転写体に近接さることによってパターンの転写を行う転写装置において使用されるモールドの製造方法であって、前記パターンが形成された前記モールドの外周に複数の切り欠き部を形成することで、円盤形状の外周領域の複数箇所を切り欠いた形状とする工程を有することを特徴としている。
請求項8に係る発明の製造方法は、被転写体の表面に形成された転写層を挟むように被転写体に近接さることによってパターンの転写を行う転写装置において使用されるモールドの製造方法であって、前記モールドに前記パターンを形成する工程と、前記モールドの外周に複数の切り欠き部を形成することで、円盤形状の外周領域の複数箇所を切り欠いた形状とする工程と、を有することを特徴としている。
請求項1〜4に係る発明によれば、モールドの切り欠き部と被把持部とが互いに異なるであるので、その被把持部を把持する把持部と基板との間における衝突等の干渉を防止することが可能となる。また、請求項5に係る発明によれば、2つのモールドの各々は、モールドの切り欠き部と被把持部とが互いに異なるであるので、両面プリントの場合に上側モールドの被把持部を把持する把持部と下側モールドの被把持部を把持する把持部との間、いずれかの把持部とモールド又は基板との間、或いはモールド同士の相互干渉を防止することができる。
本発明のモールドを用いるナノインプリント装置の概略構成を示す図である。 図1の装置中の上側モールドを示す平面図である。 図1の装置のナノインプリント処理を示すフローチャートである。 図1の装置のモールド押圧時の上側モールド、下側モールド及び基板の状態を示す平面図(a)及び側面図(b)である。 図1の装置の離型時の上側モールド、下側モールド及び基板の状態を示す図である。 図1の装置のモールド把持部の他の例を示す図である。 本発明の他の実施例としてモールド押圧時のモールド及び基板の支持固定状態を示す平面図(a)、V−V断面図(b)及びW−W断面図(c)である。 モールド作製方法を示す図である。
6,16 基板
30a 上側センターピン
30b 下側センターピン
200 コントローラ
501a 上側モールド保持部
501b 下側モールド保持部
503a 上側モールド
503b 下側モールド
507b 下側センターピン駆動ユニット
511 ステージ上下駆動ユニット
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明のモールドを用いて転写を行うUV(Ultraviolet:紫外線)式のナノインプリント装置の概略断面構造を示している。
このナノインプリント装置は、転写すべき凸凹パターンが予め形成されている上側モールド503a及び下側モールド503bを用いて基板6に対して両面同時にパターン転写を行うものである。上側モールド503a及び下側モールド503bはモールドセットである。基板6は円盤形状の例えば、磁気ディスク用基板であり、中心に中心孔を有している。基板6は強化ガラス、アルミ基板、シリコンウェハ等の材料からなる。基板6の両面には、紫外線が照射されると硬化する材料からなる上側転写層604a及び下側転写層604bが形成されている。上側及び下側モールド503a,503bは石英、ガラス等の紫外線透過性を有する基材からなり、その表面に凹凸パターンが形成されている。
上側モールド503aは図2に示すように基板6より大なる大きさの円盤形状をなし、その中心に中心孔を有している。図2において点線で示した範囲Pが上側モールド503aの凹凸パターンの形成部分である。上側モールド503aの中心孔の径は基板6の中心孔の径より若干大である。
上側モールド503aは更に、その円盤形状の外周領域に3つの切り欠き部50aを等間隔(120度間隔)で同一幅で有している。すなわち、その3つの切り欠き部50aは上側モールド503aの中心点について対象に形成され、その切り欠き方向は上側モールド503aの中心点を通る直線に対して直角な方向である。下側モールド503bも上側モールド503aと同様に円盤形状をなし、その中心に中心孔を有し、その外周領域には3つの切り欠き部51bが形成されている。なお、この実施例においては、上側モールド503a及び下側モールド503bは同一形状であるが、後述する把持部509a,509bによって切り欠き部以外の被把持部が把持され、それら把持部509a,509bが互いに干渉しないならば異なる形状であっても良い。
図1には、上側転写層604a及び下側転写層604bが形成された基板6と、上側モールド503aと、下側モールド503bとが装着された状態におけるナノインプリント装置の構成を示している。
図1に示すナノインプリント装置は、上側機構部、下側機構部、これら上側機構部及び下側機構部を制御するコントローラ200及び操作部201から構成される。
上側機構部は、上側センターピン30a、上側モールド保持部501a、上側ステージ505a、上側センターピン支持部506a、上側センターピン駆動ユニット507a、上側UV照射ユニット508a、上側モールド把持部509a、上側モールド把持駆動ユニット510aを備える。
ボード状の上側ステージ505aには、図1に示す如き開口部100aと共に、後述するボールネジ512がねじ込まれるネジ溝が切られているネジ穴部が存在する。上側ステージ505aの上面上には、上側センターピン駆動ユニット507a及び上側UV照射ユニット508aが設置されている。一方、その下面上には、上側モールド503aを固定保持させる為のモールド保持面(図1において上側モールド503aが接触している面)を備えた上側モールド保持部501a、及び上側センターピン支持部506aが設けられている。上側センターピン支持部506aは、上側ステージ505aの開口部100aに設置されている。上側センターピン支持部506aは、上側センターピン30aを上側モールド保持部501aのモールド保持面に対して垂直な方向において上下移動可能な状態で支持する為の貫通孔が設けられている。
上側センターピン駆動ユニット507aは、コントローラ200から供給された上側センターピン移動信号CGに応じて、上側センターピン30aを、上側モールド保持部501aのモールド保持面に対して垂直な方向において上側又は下側に移動させる。上側UV照射ユニット508aは、コントローラ200から供給された紫外線照射信号UVに応じて、転写層材料を硬化させるべき紫外線を、上側ステージ505aの開口部100aを介して、基板6の上側転写層604aに向けて照射する。上側モールド保持部501aは、上側モールド503aが上側モールド把持部509aによって固定されるモールド保持面を有している。上側モールド保持部501aのモールド保持面には、上側センターピン30aを貫通させる為の貫通孔が設けられている。上側モールド保持部501aには、上側モールド保持駆動ユニット510aが設けられている。上側モールド保持駆動ユニット510aは、3つのL字状の把持部509a(図1では2つのみを示している)にて上側モールド503aの外周領域の3つの切り欠き部50aの間の円弧部分(すなわち被把持部)を把持させるべく、コントローラ200から供給されたモールド把持信号MQに応じてこの把持部509aを駆動する。
上側センターピン30aの先端には凹部301aが形成されている。
一方、下側機構部は、下側センターピン30b、下側モールド保持部501b、下側ステージ505b、下側センターピン支持部506b、下側センターピン駆動ユニット507b、下側UV照射ユニット508b、下側モールド把持部509b、下側モールド把持駆動ユニット510b、ステージ上下駆動ユニット511及びボールネジ512を備える。
ボード状の下側ステージ505bには、図1に示す如き開口部100bと共に、ボールネジ512がねじ込まれるネジ溝が切られているネジ穴部が存在する。ボールネジ512は、下側ステージ505b及び上側ステージ505aによる互いの平行状態を維持させたまま両者を連結するように、その一端が下側ステージ505bのネジ穴部、他端が上側ステージ505aのネジ穴部に夫々ネジ込まれている。下側ステージ505bの上面上には、下側モールド503bを固定保持させる為のモールド保持面(図1において下側モールド503bが接触している面)を備えた下側モールド保持部501b、及び下側センターピン支持部506bが設けられている。一方、下側ステージ505bの下面上には、下側センターピン駆動ユニット507b、下側UV照射ユニット508b及びステージ上下駆動ユニット511が設けられている。
下側センターピン支持部506bは、下側ステージ505bの開口部100bに設置されている。下側センターピン支持部506bには、下側センターピン30bを、下側モールド保持部501bのモールド保持面に対して垂直な方向において上下移動可能な状態で支持する為の貫通孔が設けられている。
上側センターピン30a及び下側センターピン30b各々の中心軸は同一直線上にあるとする。下側センターピン30bの先端には半球状又はコーン状の凸部301bが形成されている。その凸部301bは上側センターピン30aの先端の凹部301aと共にクランプ機構をなしている。また、下側センターピン30bの先端近傍にはフランジ504bが形成されている。フランジ504bの直径は下側モールド503bの中心孔の直径より小であるが、基板6の中心孔の直径より大である。
下側モールド保持部501bには、下側モールド保持駆動ユニット510bが設けられている。下側モールド保持駆動ユニット510bは、3つのL字状の把持部509b(図1では2つのみを示している)にて下側モールド503bの切り欠き部51b間の円弧部分(すなわち被把持部)を把持させるべく、コントローラ200から供給されたモールド把持信号MQに応じて把持部509bを駆動する。
図1においては上側モールド503a用の把持部509aと、下側モールド503b用の把持部509bとは上側センターピン30a,30bを中心にして同一角度位置に設けられているが、実際には上側と下側とでは60度の角度ずれがある。
操作部201は、このナノインプリント装置を動作させるべく、使用者によって指示された各種動作指令を受け付け、その動作指令を示す動作指令信号をコントローラ200に供給する。コントローラ200は、操作部201から供給された動作指令信号にて示される動作に対応した処理プログラムを実行することにより、ナノインプリント装置を制御する為の各種制御信号(UV、CG、CG)を生成する。
ここで、操作部201が、使用者からのナノインプリント実行指令を受け付けると、コントローラ200は、図3に示す如きナノインプリント処理プログラムの実行を開始する。
図3において、先ず、コントローラ200は、搬送装置(図示せず)によって上側モールド503aを上側モールド保持部501aのモールド保持面上に搬送させ(ステップS1)、その搬送後、モールド把持信号MQを上側モールド保持駆動ユニット510aに供給する(ステップS2)。ステップS2の実行により、上側モールド保持駆動ユニット510a各々は把持部509aを駆動し、把持部509aは上側モールド保持部501aのモールド保持面上の所定上側保持位置に上側モールド503aを両側から挟むように固定する。所定上側保持位置は上側センターピン30aが上側モールド503aの中心孔内を接触することなく移動することができる位置である。
次に、コントローラ200は、上記の搬送装置によって下側モールド503bを下側モールド保持部501bのモールド保持面上に搬送させ(ステップS3)、その搬送後、モールド把持信号MQを下側モールド保持駆動ユニット510bに供給する(ステップS4)。ステップS4の実行により、下側モールド保持駆動ユニット510b各々は把持部509bを駆動し、把持部509bは下側モールド保持部501bのモールド保持面上の所定下側保持位置に下側モールド503bを両側から挟むように固定する。所定下側保持位置は下側センターピン30bが下側モールド503bの中心孔内を接触することなく移動することができる位置であり、所定上側保持位置と上下対象関係にある。
なお、把持部509a,509bによる固定の他に、真空ポンプを用いて上側モールド503aを上側モールド保持部501aのモールド保持面に吸着させ、同様に下側モールド503bを下側モールド保持部501bのモールド保持面に吸着させても良い。
次いで、コントローラ200は、上記の搬送装置によって基板6を搬送させそれを下側センターピン30bのフランジ504bに装着させる(ステップS5)。すなわち、基板6の中心孔内に下側センターピン30bが挿入される位置において基板6は下側センターピン30bの先端凸部301bに沿って移動されることによりフランジ504bに載置される。これにより、上記したように保持固定されたモールド503a,503bに対する基板6の位置合わせを行うことができる。
基板6の装着後、コントローラ200は、モールド押圧を行う(ステップS6)。モールド押圧の際には上側ステージ505aを下方向に移動させるためにステージ駆動信号SGがステージ上下駆動ユニット511に供給され、上側センターピン30aを下方向に移動させるために上側センターピン移動信号CGが上側センターピン駆動ユニット507aに供給される。これにより、上側ステージ505aが下方向に移動すると共に上側センターピン30aが下方向に移動してその先端の凹部301aが下側センターピン30bの凸部301bに結合して上側モールド503aが基板6の上側転写層604aに接触する。上側ステージ505a及び上側センターピン30aが上側モールド503a及び基板6と共に更に下方向に移動すると、下側センターピン30bを押し下げることになり、やがて基板6の下側転写層604bが下側モールド503bと接触する。基板6の両面が上側モールド503a及び下側モールド503bによって加圧されるので、上側モールド503aの凸部が上側転写層604aに押し込まれ、同時に下側モールド503bの凸部が下側転写層604bに押し込まれる。よって、上側転写層604aの表面部には、上側モールド503aに形成されている凹凸パターンとは凹凸の状態が反転した凸凹パターンが形成される。一方、下側転写層604bの表面部には、下側モールド503bに形成されている凹凸パターンとは凹凸の状態が反転した凸凹パターンが形成される。すなわち、かかるステップS4の実行により、基板6の上側転写層604a及び下側転写層604b各々に対して、上側モールド503a及び下側モールド503bによる両面同時パターン転写が為されるのである。
モールド押圧においては、図4(a)及び(b)に示すように上側モールド503aを把持する把持部509aと、下側モールド503bを把持する把持部509bとが互いに重ならない位置に存在する。すなわち、センターピン30a,30bを中心にして把持部509aと把持部509bとが60度間隔で交互に位置し、把持部509aは上側モールド503aの切り欠き部50a以外の円形外周部分を把持し、把持部509bは下側モールド503bの切り欠き部51b以外の円形外周部分を把持するので、把持部509aが下側モールド503bの切り欠き部51bの存在角度内に位置して下側モールド503bの外周部分と重なる位置とならず、同様に、把持部509bが上側モールド503aの切り欠き部50aの存在角度内に位置して上側モールド503aの外周部分と重なる位置にない。これにより切り欠き部50a,51bが把持部509b,509aに対してのいわゆる逃げとなっている。よって、押圧時に押圧方向において把持部509aと把持部509bとの衝突、把持部509aと下側モールド503bの外周部分との衝突、或いは把持部509bと上側モールド503aの外周部分との衝突等の干渉が互いに起きることがないので、基板6の両面を上側モールド503a及び下側モールド503bによって同時に加圧することができるのである。
ステップS4の実行後、コントローラ200は、紫外線照射信号UVを上側UV照射ユニット508a及び下側UV照射ユニット508bに供給する(ステップS7)。ステップS7の実行により、上側UV照射ユニット508aが転写層材料を硬化させるべき紫外線を基板6の上側転写層604aに向けて照射すると共に、下側UV照射ユニット508bが転写層材料を硬化させるべき紫外線を下側転写層604bに向けて照射する。上側転写層604a及び下側転写層604b各々の転写層材料が硬化した後、コントローラ200は、上側モールド503a及び下側モールド503bから基板6を離型させるべき離型を実行する(ステップS8)。この離型において、コントローラ200は、上側ステージ505aを所定距離だけ上方向に移動させるべきステージ駆動信号SGをステージ上下駆動ユニット511に供給する。これにより、上側モールド503aが図5に矢印Aで示すように、基板6の上側転写層604aから離間する。更に、上側センターピン30a及び下側センターピン30bが結合した状態で上方向に移動させるように上側センターピン移動信号CGが上側センターピン駆動ユニット507aに供給され、同時に下側センターピン移動信号CGが下側センターピン駆動ユニット507bに供給される。よって、図5に矢印Aの方向に、下側センターピン30bのフランジ504bにより基板6が持ち上がり、結果として矢印Bのように下側モールド503bから基板6が離型する。
そして、離型後、コントローラ200は、上側センターピン30aを上方向に移動させるべき上側センターピン移動信号CGを上側センターピン駆動ユニット507aに供給すると共に、基板6を下側センターピン30bから離脱させるべき指令を上記の搬送装置に送出して基板6を搬出させる(ステップS9)。
次に、コントローラ200は、操作部201から、動作終了を示す動作指令信号が供給されているか否かを判定する(ステップS10)。ステップS10において動作終了を示す動作指令信号が供給されたと判定された場合、コントローラ200は、このナノインプリント処理プログラムを終了する。一方、ステップS7にて動作終了を表す動作指令信号が供給されていないと判定された場合、コントローラ200は、上記のステップS5の実行に戻ってステップS5〜S10の動作を繰り返し実行する。これにより、新たに装着された基板6に対して連続してパターン転写を行うのである。
なお、図1のナノインプリント装置においては、上側モールド把持部509a及び下側モールド把持部509bは左右方向に移動するように構成されているが、図6に示すように上側モールド保持部501aに回転軸521aが取り付けられその回転軸521aを中心にして図示しない駆動手段によって回動する把持部509bによって上側モールド503aを保持固定し、把持部509bは上側モールド503aの搬入及び搬出時には破線Tで示した位置となるようにしても良い。下側モールド503bについても同様である。
また、図1のナノインプリント装置においては、基板6は上側及び下側センターピン30a,30bによって支持されるが、図7(a)〜(c)に示すように基板6の外周部分を先端に凹部を有する2つのアーム支持部材523aによって両側から挟持するようにしても良い。この場合に、下側モールド503bは上側モールド503aより若干小なる円盤形状であり、下側センターピン30bの先端に固定部材311bによって固定される。図1のナノインプリント装置内の上側センターピン30aは設けられていない。また、上側モールド503a及び下側モールド503bはその切り欠き部50a及び切り欠き部51bが互いに同一方向に位置するように固定され、これにより、押圧時には図7(b)に特に示すように切り欠き部50a及び51bが逃げとなってアーム支持部材523aが上側モールド503a及び下側モールド503bと重なり合わないようにされている。
上記した実施例においては、上側モールド503a及び下側モールド503b各々には2又は3つの切り欠き部50a,51bが設けられているが、その数は2以上であれば良い。上側モールド503a及び下側モールド503b各々の切り欠き部50a,51bの数をn個とした場合に、360度/nの角度間隔で切り欠き部50a,51bは形成される。ただし、nの数は2〜5であることが好ましい。
なお、上記した実施例においては、基板6、上側モールド503a及び下側モールド503b各々が円盤状の場合について説明したが、その円盤状には楕円形も含まれる。
更に、上記した実施例においては、紫外線を用いたナノインプリントが行われるが、基板及びモールドを加熱してパターンを転写する熱インプリントにも本発明のモールドを用いることができ、その場合はモールド基材としてUV非透過性の基材、たとえばニッケル、シリコンなどを用いることもできる。
また、上記した実施例においては、基板の両面に凹凸パターン転写がされるが、本発明のモールドは基板の一方の転写層形成面だけに凹凸パターン転写するナノインプリントに用いることもできる。
図8は、上記の上側モールド503a及び下側モールド503bを作製するモールド作製方法の一例を示している。この図8に従ってモールド作製方法を説明すると、先ず、表面にレジスト層100aが形成された円形の石英基板100が用意され、その基板100上のレジスト層100aに対し、その上方から電子ビーム描画装置によって電子ビームが照射され、レジスト層100aが露光される(露光工程)。すなわち、露光工程にて、その基板への電子ビーム照射によって例えば、磁気ディスク用のサーボゾーン及びデータゾーン各々のデータパターンが基板100のレジスト層100aに潜像100bとして形成される。そのような基板100が電子ビーム記録装置から取り出された後、基板100に対して現像処理が施される(現像工程)。現像工程により潜像100b部分が除去される。その後、石英基板100に対して石英エッチングが施され凹部100cが形成される(エッチング工程)。エッチング工程によって残ったレジスト層100aは剥離される(レジスト層除去工程)。これによって凹凸パターンとして表面に形成された石英基板100が作製される。石英基板100の外周領域の3カ所が図8の破線の如くカットされ、その結果、図2に示したように切り欠き部を有するモールドとなる(外形加工工程)。この作製方法は上側モールド503a及び下側モールド503bのいずれにおいても同様である。
外形加工工程においてカットするべき切り欠き部の境界線を露光工程において電子ビーム描画装置による電子ビーム照射でデータパターンと共に描画しても良い。これにより外形加工工程における外周領域のカットを容易にかつ正確に行うことができる。
なお、外形加工工程を露光工程の前に行い、切り欠き部を有する基板100について上記の露光工程、現像工程、エッチング工程及びレジスト層除去工程を行っても良い。
また、モールド作製方法としては、表面にUV硬化樹脂が形成された円盤状の石英基板(未外形加工のもの)を用意してその石英基板表面のUV硬化樹脂に別途作製された凹凸パターンを有するモールドを用いてUVナノインプリントを施し、そのUV硬化樹脂上に凹凸パターンを転写した樹脂レプリカモールドを作製した後、外形加工工程を実行しても良い。
更に、円盤状の石英基板の外周領域に切り欠き部を形成する外形加工工程を実行した後、その石英基板の表面にUV硬化樹脂を形成し、UV硬化樹脂に別途作製された凹凸パターンを有するモールドを用いてUVナノインプリントを施し、そのUV硬化樹脂上に凹凸パターンを転写した樹脂レプリカモールドを作製しても良い。
また、基板6の材質がモールドに形成された微細な凹凸パターンを転写可能な材質、例えば樹脂フィルム、バルク樹脂、低融点ガラス等であれば、基板6の上層部分を転写層として扱うことができ、基板6上に直接パターン形状を転写することができる。
また、磁気ディスクの転写だけでなく、光ディスクなどの様々な記録媒体の製造に用いることができる。

Claims (8)

  1. 被転写体の表面に形成された転写層を挟むように被転写体と近接さることによってパターンの転写を行う転写装置において使用されるモールドであって、
    外周に複数の切り欠き部を有することで、円盤形状の外周領域の複数箇所を切り欠いた形状を有し、
    前記モールドの前記切り欠き部以外の部分が前記転写装置によって把持される被把持部とされており、
    前記切り欠き部と前記被把持部とは互いに異なる形状であることを特徴とするモールド。
  2. 被転写体の上に設けられた転写層を挟むようにパターンが形成されたモールドと被転写体とを近接さることによって前記パターンの転写を行う転写装置において使用されるモールドであって、
    外周に複数の切り欠き部を有することで、円盤形状の外周領域の複数箇所を切り欠いた形状を有し、
    前記モールドの前記切り欠き部以外の部分が前記転写装置によって把持される被把持部とされており、
    前記切り欠き部と前記被把持部とは互いに異なる形状であることを特徴とするモールド。
  3. 被転写体の上に設けられた転写層を挟むようにパターンが形成されたモールドと被転写体とを近接さることによってパターンの転写を行う転写装置において使用されるモールドであって、
    外周に複数の切り欠き部を有することで、円盤形状の外周領域の複数箇所を切り欠いた形状を有し、
    前記モールドの前記切り欠き部以外の部分が前記転写装置によって把持される被把持部とされており、
    前記切り欠き部と前記被把持部とは互いに異なる形状であることを特徴とするモールド。
  4. 転写層をモールドで挟むように前記モールドと前記転写層とを近接させることによってパターンの転写を行う転写装置において使用されるモールドであって、
    外周に複数の切り欠き部を有することで、円盤形状の外周領域の複数箇所を切り欠いた形状を有し、
    前記モールドの前記切り欠き部以外の部分が前記転写装置によって把持される被把持部とされており、
    前記切り欠き部と前記被把持部とは互いに異なる形状であることを特徴とするモールド。
  5. 被転写体の表面に形成された転写層を挟むようにモールド同士を被転写体と近接させることによってパターンの転写を行う転写装置において使用されるモールドであって、
    外周に複数の切り欠き部を有することで、円盤形状の外周領域の複数箇所を切り欠いた形状を有し、
    前記モールドの前記切り欠き部以外の部分が前記転写装置によって把持される被把持部とされており、
    前記切り欠き部と前記被把持部とは互いに異なる形状であることを特徴とするモールド。
  6. 外周に複数の切り欠き部を有することで円盤形状の外周領域の複数箇所を切り欠いた形状を有するモールドに形成されたパターンを、被転写体に形成された転写層に転写する方法であって、
    前記モールドの外周領域のうち、前記切り欠き部以外の部分を把持手段で把持するステップと、
    前記パターンを前記被転写体に転写中に、前記把持手段と前記被転写体とが接触しないように、前記把持手段の前記被転写体における円周方向の位置が前記被転写体の切り欠き部に相当する位置で、前記転写層を前記モールドと前記被転写体とで挟むように近接させることで転写を行うステップと、を有することを特徴とする転写方法。
  7. 被転写体の表面に形成された転写層を挟むように被転写体に近接さることによってパターンの転写を行う転写装置において使用されるモールドの製造方法であって、
    前記パターンが形成された前記モールドの外周に複数の切り欠き部を形成することで、円盤形状の外周領域の複数箇所を切り欠いた形状とする工程を有することを特徴とするモールドの製造方法。
  8. 被転写体の表面に形成された転写層を挟むように被転写体に近接さることによってパターンの転写を行う転写装置において使用されるモールドの製造方法であって、
    前記モールドに前記パターンを形成する工程と、
    前記モールドの外周に複数の切り欠き部を形成することで、円盤形状の外周領域の複数箇所を切り欠いた形状とする工程と、を有することを特徴とするモールドの製造方法。
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