WO2010058848A1 - グラフト重合方法およびその生成物 - Google Patents

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  • a vinyl compound such as a (meth) acrylate compound can be used as the monomer (ii).
  • Monomers are generally radically reactive, but may be other reactive, such as ionic reactivity (cationic or anionic).
  • a schematic diagram of the reaction when PEEK is used as the substrate and 2-methacryloyloxyethyl phosphorylcholine (MPC) is used as the compound having a phosphorylcholine group is shown below.
  • Comparative Example 1 In order to compare with Example 1, Comparative Example 1 was performed. In Comparative Example 1, Example 1 was used except that a polyethylene (PE) sample (length 10 cm ⁇ width 1 cm ⁇ thickness 0.3 cm, weight 2.6 g: POLY HI SOLIDUR, trade name GUR1020) was used as a base material. The same operation was performed.
  • PE polyethylene
  • Comparative Example 3 In Comparative Example 3, BP was used as a polymerization initiator in the reaction system of Comparative Example 1. First, BP was dissolved in an acetone solution so as to be 10 g / L. A PE sample to be used as a base material was immersed in the obtained BP / acetone solution for 30 seconds, and then pulled up to dry the acetone solution, thereby obtaining a PE base material having a surface coated with BP. Using this, the graft polymerization reaction was carried out in the same manner as in the method of Example 1.

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Abstract

 ポリマー基材の表面において、モノマーをグラフト重合させる際に、溶剤、ラジカル開始剤、および高エネルギー放射線を用いることに伴う問題点を解決したグラフト重合の方法を提供する。本発明のグラフト重合の方法は、ケトン基を表面に有するポリマー基材(i)を、モノマー(ii)を含む反応系に浸漬し、前記ポリマー基材(i)に対して光を照射して、ポリマー基材(i)の表面からモノマーの重合を開始させて重合生成物を得ることを特徴とする。

Description

グラフト重合方法およびその生成物
 本発明は、表面開始グラフト重合方法、いわゆる「grafting from」法に関する。また、本発明は、前記表面開始グラフト重合方法を用いて製造される種々の生成物にも関する。
 基材の表面を表面処理することにより、優れた種々の機能を処理表面に発現させる表面処理技術は、注目されている技術である。表面処理には種々の方法があるが、近年、光重合による共有結合を伴ったグラフト重合を利用して表面処理する方法が、プラスティック成型品材料、プラスティックフィルム材料、光学レンズ材料、医療材料、磁気材料など幅広い分野で広く利用されている。
 この種のグラフト重合は、(1)表面開始グラフト重合、いわゆる「grafting from」法と、(2)ポリマーの吸着によるグラフト重合(ディップコーティング、架橋、ポリマー中の反応性官能基による結合)、いわゆる「grafting to」法とに大別される。多機能なモノマーを用いてグラフト重合を行って処理した表面に優れた様々な機能を発現させるためには、表面開始型の「grafting from」法が有効な方法である。
 グラフト重合を行なう一つの方法として、所定の波長の光(電磁波)を照射することによりグラフト重合反応を開始させる光グラフト重合法は、使用する照射装置の改良や光重合開始剤などの開発などにより進展を続けている。光グラフト重合方法の用途も今後、更に情報産業、自動車・精密機械産業、医療産業などの分野で新たな発展が期待されている。
 従来、光グラフト重合の光重合開始剤においては、光ラジカル開始剤が主として用いられている。そして、「grafting from」法のためには、処理表面(例えば、基材の処理すべき表面)にラジカル開始剤を、予め塗布しておく必要がある。
 従来の光グラフト重合方法の一例では、基材としてポリエチレン(PE)を用い、反応性モノマーとして2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)を用い、更に、光重合開始剤としてベンゾフェノン(BP)を用いて、基材の表面においてMPCをグラフト重合させて、MPC重合体の膜または層を形成している(特許文献1および2)。
 別法として、基材およびモノマーに対して同時にガンマ線を照射してグラフト重合を行わせる同時照射法と、更なる別法として、基材に対してガンマ線を照射した後に、その基材にモノマーを接触させることによってグラフト重合を行わせる前照射法が提案されている(特許文献3)。
特開2003-310649号公報 特開2007-202965号公報 特開2008-53041号公報
 特許文献1の方法は、次のスキーム1によって示される:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001
(スキーム1)
 上記の特許文献1の方法において、重合開始剤としてのラジカル開始剤を基材表面に対して均一に作用させ、その重合生成物によって基材の所定の表面を均一に被覆するためには、ラジカル開始剤を溶剤に溶解させて基材表面に塗布する必要がある。しかしながら、溶剤の種類によっては、基材の処理表面に対して目的外の作用、例えば侵食作用または溶解作用を及ぼすという問題があった。
 また、表面開始グラフト重合を実現するためには、光グラフト重合に用いる溶剤の性質として、モノマーが可溶であると同時に、ラジカル開始剤は不溶もしくは難溶であるような溶剤を選択することが必要であり、選択肢が限られるという問題もあった。
 特許文献1の方法によって製造されるMPCポリマーは理想的な生体適合性表面を形成するための材料として有用であるが、生成物を生体適合材料として用いる場合には、グラフト重合反応を行った後の基材表面およびグラフトポリマー層にラジカル開始剤が残存しないことが望ましい。従って、上記化1に示す方法では、グラフト重合反応を行った後に残存するラジカル開始剤を、基材表面およびグラフトポリマー層から取り除く必要があるという問題もあった。
 特許文献3が示す方法は、ラジカルを生成させるために、高エネルギー放射線、例えばガンマ線、電子線(ベータ線)、イオン線、X線などを用いている。これらの放射線はそれ自体危険性が高く、更にその放射線源の管理には大掛かりな設備が必要となり、安全性および経済性の点で問題がある。
 また、特許文献3が提案しているグラフト重合の具体的な方法としての同時照射法によれば、基材およびモノマーの両者からラジカルを発生させるため、グラフト重合において十分なグラフト密度(例えば、0.01chains/nm以上)が得られず、更に、ガンマ線などの放射線は基材の内部まで貫通し得るため、基材の内部において不必要なまたは所望しない分子切断が生じたりして、基材の劣化または脆化を引き起こし得るという問題もある。グラフト密度に関しては、例えば、「New Frontiers in Polymer Synthesis」Advances in Polymer Science, VOL.217, 2008に記載されている。
 また、前照射法によれば、照射後、ラジカルが発生した基材をモノマーと接触させるまでの時間が長引くと、その時間の経過に伴って利用し得るラジカルが減衰するため、所望する十分なグラフト率(密度)が得られない可能性がある。ガンマ線などの放射線を照射することに伴う基材の劣化(脆化)という問題も、同時照射法と同様に残る。
 そこで、本発明は、溶剤による基材の処理表面の侵食または溶解、という溶剤を用いることに伴う問題点、および、グラフト重合反応後に残存するラジカル開始剤を重合反応系から取り除く必要性、というラジカル開始剤を用いることに伴う問題点、ならびに、安全性および経済性の点で取り扱いが容易ではないということ、十分なグラフト率(密度)が得られないこと、および、基材の劣化(脆化)を引き起こし得ることという高エネルギー放射線を用いることに伴う問題点を同時に解決することを目的とする。
 この出願は、ケトン基を表面に有するポリマー基材(i)を、モノマー(ii)を含む反応系に浸漬し、前記ポリマー基材に対して光を照射して、ポリマー基材(i)の表面からモノマーの重合を開始させて重合生成物を得ることを特徴とする表面開始グラフト重合方法に関する発明を提供する。
 この出願は、上記の表面開始グラフト重合方法により製造された、ポリマー基材(i)の表面を被覆する重合生成物に関する発明を提供する。
 この出願は、上記の表面開始グラフト重合方法により製造された重合生成物の層によって、少なくとも一部の表面が被覆されているポリマー基材(i)に関する発明を提供する。
 この出願は、上記の表面開始グラフト重合方法を用いて、所定のポリマー基材(i)の少なくとも一部の表面を、モノマー(ii)の重合生成物によって被覆する方法に関する発明を提供する。
 この出願は、上記の表面開始グラフト重合方法を用いて、モノマー(ii)の重合生成物によって少なくとも一部の表面が被覆されたポリマー基材(i)を製造する方法に関する発明を提供する。
 本発明によれば、ポリマー基材の所望する表面において、モノマーをグラフト重合させる際に、上述した溶剤を用いることに伴う問題点、ラジカル開始剤を用いることに伴う問題点、および高エネルギー放射線を用いることに伴う問題点を同時に解決したグラフト重合の方法を提供することができる。
 本発明によれば、所望の機能、特性(例えば、絶縁性、遮断性、耐久性、荷重支持性、耐変形性)を有するポリマー基材、の表面を被覆する重合生成物であって、所望の機能、特性(例えば、高いプロトン伝導性、燃料遮断性、電解特性、高い親水性・潤滑性、タンパク質吸着抑制特性、細胞接着抑制特性、汚れ付着抑制特性、接着剤や塗装と接着性、耐水性、耐熱性)を示すことができる重合生成物を提供することができる。
 本発明によれば、所望の機能、特性(例えば、高いプロトン伝導性、燃料遮断性、電解特性、高い親水性・潤滑性、タンパク質吸着抑制特性、細胞接着抑制特性、汚れ付着抑制特性、接着剤や塗装と接着性、耐水性、耐熱性)を有する重合生成物の層、によって被覆されたポリマー基材であって、所望の機能、特性(例えば、絶縁性、遮断性、耐久性、荷重支持性、耐変形性)を示すことができるポリマー基材を提供することができる。
 本発明によれば、所望の機能、特性(例えば、絶縁性、遮断性、耐久性、荷重支持性、耐変形性)を示すことができるポリマー基材、の所定の表面を、所望の機能、特性(例えば、高いプロトン伝導性、燃料遮断性、電解特性、高い親水性・潤滑性、タンパク質吸着抑制特性、細胞接着抑制特性、汚れ付着抑制特性、接着剤や塗装と接着性、耐水性、耐熱性)を有する重合生成物の層によって被覆する方法を提供することができる。
 本発明によれば、所望の機能、特性(例えば、高いプロトン伝導性、燃料遮断性、電解特性、高い親水性・潤滑性、タンパク質吸着抑制特性、細胞接着抑制特性、汚れ付着抑制特性、接着剤や塗装と接着性、耐水性、耐熱性)を示すことができる重合生成物によって、少なくとも一部の表面が被覆されている、所望する機能、特性(例えば、絶縁性、遮断性、耐久性、荷重支持性、耐変形性)を示すことができるポリマー基材、を製造する方法を提供することができる。
図1は、未処理のPEEK基材と対比した、実施例1および比較例2の生成物についてのFT-IR分析の結果を示す。 図2は、実施例1および比較例2の生成物についてのXPS分析(スペクトル)の結果を示す。 図3は、PE基材、PEEK基材およびCF-PEEK基材を使用して、未処理の基材と、重合開始剤を使用する場合と、重合開始剤を使用しない場合との間で、水による静的接触角を測定した結果を示す。
 本発明において用いるグラフト重合方法では、基本的に、ケトン基を表面に有するポリマー基材(i)の表面を反応の場として用い、モノマー(ii)を含む反応系をポリマー基材(i)の表面に存在させることを特徴とする。そして、このグラフト重合方法では、重合開始剤(特に光重合開始剤、例えば光ラジカル型開始剤)を使用しないことをも特徴とする。ポリマー基材に対して光を照射して、ポリマー基材(i)の表面からモノマーの重合を開始させる表面開始グラフト重合を行うことによって、所望する重合生成物を得ることができる。
 溶剤は、ポリマー基材(i)およびモノマー(ii)の組み合わせに応じて、使用する場合もあるし、使用しない場合もある。もっとも、反応系の全体においてラジカル反応を一様に行わせるためには、ラジカルモノマー(ii)を、適切な溶剤に分散または溶解させることが好ましい。その場合の反応系には、モノマー(ii)を分散または溶解させている溶剤も含まれる。上記グラフト重合反応系に適切な溶剤を用いることが好ましい。グラフト重合によって基材(幹)上に重合生成物(枝重合体)が形成され、基材と重合生成物との間には共有結合が存在する。
 グラフト重合方法において、(i)ケトン基を表面に有するポリマー基材としては、芳香族ケトンを含む基材を使用することができる。芳香族ケトンを含む基材においては、芳香族基(例えば、ベンゼン環)とケトン基がポリマーの主鎖に含まれることが好ましい。芳香族ケトンを含む基材の例としては、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、ポリエーテルエーテルケトンケトン(PEEKK)、ポリエーテルケトンエーテルケトンケトン(PEKEKK)、ポリアクリルエーテルケトン(PEAK)を含む群から選ばれるポリマー材料を挙げることができる。
 グラフト重合方法において、モノマー(ii)としては、ビニル化合物、例えば(メタ)アクリレート化合物を使用することができる。モノマーは、一般にラジカル反応性であるが、他の反応性、例えばイオン反応性(カチオン性またはアニオン性)などであってもよい。
 グラフト重合方法において、(メタ)アクリレート化合物は、単独で使用することもできるし、複数の化合物を使用して共重合させることもできる。また、必要に応じて、ビニル化合物、マレイミド化合物との混合物として使用して、(メタ)アクリレート化合物とマレイミド化合物とのコポリマーとしての重合生成物を製造することもできる。
 モノマー(ii)は、例えば、(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸-n-プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸-n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸-tert-ブチル、(メタ)アクリル酸-n-ペンチル、(メタ)アクリル酸-n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸-n-ヘプチル、(メタ)アクリル酸-n-オクチル、(メタ)アクリル酸-2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどの(メタ)アクリル酸アルキル;(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル、(メタ)アクリル酸ベンジル;(メタ)アクリル酸-2-メトキシエチル、(メタ)アクリル酸-3-メトキシブチル等の(メタ)アクリル酸アルコキシエステル;(メタ)アクリル酸-2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸-2-ヒドロキシプロピル;、(メタ)アクリル酸グリシジル;(メタ)アクリル酸2-アミノエチル、γ-(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシランなどのシラン化合物を含む(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド付加物;(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2-トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロエチル-2-パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロメチル-2-パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロヘキサデシルエチル等のフッ素基含有(メタ)アクリル酸エステルである。モノマー(ii)は、特にホスホリルコリン基を有する化合物(即ち、ホスホリルコリン基を有するビニル化合物)を含むことが好ましい。ホスホリルコリン基を有する化合物(例えば、ホスホリルコリン基を有する(メタ)アクリレートおよびホスホリルコリン基を有するスチレン系化合物)としては、例えば、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、2-アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、4-メタクリロイルオキシブチルホスホリルコリン、6-メタクリロイルオキシヘキシルホスホリルコリン、ω-メタクリロイルオキシエチレンホスホリルコリン、4-スチリルオキシブチルホスホリルコリン等がある。特に、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPCと称す)を挙げることができる。2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)が特に好ましい。
 モノマーを含む反応系の使用量(モノマーと溶剤の合計使用量)は、基材表面1cm当たり、0.01~10mLであり、例えば0.01~5mLが好ましい。モノマー濃度(モノマーと溶剤の合計に対して)は、0.25~1.00mol/Lであることが好ましく、0.25~0.50mol/Lであることがさらに好ましい。
 ホスホリルコリン基を有する化合物が特に2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)である場合に、その重合生成物は生体膜構造に近似する構造を有することができる。従って、所定のポリマー基材の所望する表面を、グラフト重合によって形成したそのような重合生成物が被覆する材料は、生体内に補綴または埋設するための生体材料として有用である。
 基材としてPEEKを使用し、ホスホリルコリン基を有する化合物として2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)を使用した場合の反応の概略図を以下に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000002
 グラフト重合方法において、溶剤は、例えば、水、アルコール(例えば、炭素数1~30の一価~四価アルコール)、エステル(例えば、(炭素数2~30の)酸(例えば、脂肪酸)と(炭素数1~30の)アルコール(例えば、脂肪アルコール)とのエステル)、ケトン(例えば、炭素数2~30)(例えば、2つの脂肪族基の間にカルボニル基が存在するケトン)、およびこれらの混合物、等である。好適な溶剤には、水ならびにアルコール類(例えば、炭素数1~30の一価の脂肪族アルコール)及びそのアルコール類の水溶液(アルコール類の水溶液におけるアルコールの濃度は1~99重量%であってよい。)を挙げることができる。使用する溶剤は、少なくともモノマーを溶解または分散させること、基材を侵食または溶解しないこと、並びに本発明のグラフト重合に悪影響を及ぼさないことという要件を満たす必要がある。
 グラフト重合方法において、使用することが好適な光は、紫外線および/または可視光線(以下、単に「紫外線」と表記することがある。)であり、200~450nmの範囲の波長を有することが好ましく、300~400nmの範囲の波長を有することがより好ましい。光の強度は、1.5~8.0mW/cmの範囲であり、例えば4.0~6.0mW/cmの範囲であることが好ましい。さらに照射時間としては、20分~180分であることが好ましく、45分~90分であることがさらに好ましい。上記設定により良好に光グラフト重合を行うことができる。
 グラフト重合方法では、グラフト重合反応を行うに際して、ポリマー基材の所望する表面に光エネルギーを照射することによってラジカルを発生させている。光は、放射線と対比して、照射範囲をより容易に制御することができる。従って、ポリマー基材の表面においてグラフト重合を行わせる部分を、マスクなどを用いることによって、所望する領域に限定して選択することもできる。
 グラフト重合方法によってポリマー基材の表面に膜状に形成する重合生成物は、一般に10nm~1μmの範囲の厚みを有する。例えば、50nm~200nmの厚みを有することが好ましい。
 従って、ポリマー基材に対して、使用するモノマーの量比は、重合生成物を付着させたいポリマー基材の表面積に対して、形成しようとする重合生成物の膜厚に対応する量のモノマーのモル数または重量を計算することによって求めることができる。例えば、ポリマー基材の表面積1cmに対して、約0.0001~約1.0molのモノマーを使用することができる。
 更に、重合に用いる条件によって、グラフト密度(chains/nm)を調整することができる。本発明に関しては、グラフト密度は、0.01~0.6chains/nm、特に0.05~0.6chains/nmの範囲であることが好ましい。
(実施例1)
 以下、重合開始剤を使用せずに、グラフト重合を行う方法について説明する。
 実施例1では、基材としてポリエーテルエーテルケトン(PEEK)を用い、モノマーとして2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)を用い、モノマーを懸濁させる溶剤として水を用いた。
 まず、基材として使用するPEEK試料(縦10cm×横1cm×厚み0.3cm、重量3.9g:VICTREX社製、商品名450G)を、エタノール超音波洗浄に付して、表面を清浄化した。これとは別に、MPCの0.5mol/L水溶液を調製した。石英ガラス製容器の中に、前記調製したMPC水溶液の15mLを入れた。
 前記MPC水溶液の温度を60℃に保持しながら、MPC水溶液の中にPEEK試料を浸漬した。該PEEK試料に対して波長300~400nmの紫外線を強度5mW/cmで90分の時間で照射して、グラフト重合反応を行わせた。紫外線を照射した後、PEEK試料をMPC水溶液から引き上げ、純水を用いて十分に濯いで、乾燥させた。
(実施例2)
 実施例2では、基材として炭素繊維複合PEEK(CF-PEEK)試料(縦10cm×横1cm×厚み0.3cm、重量4.2g:住友化学株式会社製、商品名CK4600)を用いたこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。
(比較例1)
 実施例1と比較するために、比較例1を実施した。比較例1では、基材としてポリエチレン(PE)試料(縦10cm×横1cm×厚み0.3cm、重量2.6g:POLY HI SOLIDUR社製、商品名GUR1020)を用いたこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。
(比較例2)
 比較例2では、実施例1の反応系に重合開始剤としてベンゾフェノン(BP)を添加した。最初にBPを10g/Lとなるようアセトン溶液に溶解した。得られたBP/アセトン溶液に基材として使用するPEEK試料を30秒間浸漬した後、引き上げてアセトン溶液を乾燥させることにより、表面にBPが塗布されたPEEK基材を得た。これを用いて、実施例1の方法と同様にグラフト重合反応を行わせた。グラフト重合反応前に、基材の表面にBPを塗布した点が、実施例1とは異なった。
(比較例3)
 比較例3では、比較例1の反応系に重合開始剤としてBPを使用した。最初にBPを10g/Lとなるようアセトン溶液に溶解した。得られたBP/アセトン溶液に基材として使用するPE試料を30秒間浸漬した後、引き上げてアセトン溶液を乾燥させることにより、表面にBPが塗布されたPE基材を得た。これを用いて、実施例1の方法と同様にグラフト重合反応を行わせた。
(比較例4)
 比較例4では、実施例2の反応系に重合開始剤としてBPを使用した。最初にBPを10g/Lとなるようアセトン溶液に溶解した。得られたBP/アセトン溶液に基材として使用するCF-PEEK試料を30秒間浸漬した後、引き上げてアセトン溶液を乾燥させることにより、表面にBPが塗布されたCF-PEEK基材を得た。これを用いて、実施例1の方法と同様にグラフト重合反応を行わせた。
 実施例1および比較例2の生成物について、日本分光株式会社製FT-IR分析装置615型を用い、全反射法(ZnSeプリズム)にて、分解能4cm-1、積算回数32回の測定条件にてFT-IR分析を行った。その結果を図1に示す。
 図1aからは、実施例1および比較例2から得られた生成物におけるPEEKが、それぞれの操作によって変質していないことが確認できた。
 図1bからは、光重合開始剤(ベンゾフェノン)を使用せずにグラフト重合を行ったPEEK表面において、MPCに由来するピーク(1060、1720cm-1)が認められた。従って、光重合開始剤を使用しない本発明によっても、PEEK表面においてMPCをグラフト重合できたことを確認することができた。
 実施例1および比較例2の生成物について、KRATOS ANALYTICAL社製XPS分析装置AXIS-HSi165型を用い、X線源はMg-Kα線、印加電圧を15kV、光電子の放出角度を90°の測定条件にてXPS分析(スペクトル)を行った。得られたスペクトル解析の結果を図2に示す。また表面元素組成の結果を表1に示す。
 図2aからは、光重合開始剤(ベンゾフェノン)を使用してグラフト重合を行ったPEEK表面、光重合開始剤を使用せずにグラフト重合を行ったPEEK表面のいずれにおいても、MPCに由来するピーク(C=O)が認められた。従って、光重合開始剤を使用しない本発明によっても、PEEK表面においてMPCをグラフト重合できたことを確認することができた。
 図2cからは、光重合開始剤(ベンゾフェノン)を使用してグラフト重合を行ったPEEK表面、光重合開始剤を使用せずにグラフト重合を行ったPEEK表面のいずれにおいても、MPCに由来するピーク(-N(CH)が認められた。従って、光重合開始剤を使用しない本発明によっても、PEEK表面においてMPCをグラフト重合できたことを確認することができた。
 図2dからは、光重合開始剤(ベンゾフェノン)を使用してグラフト重合を行ったPEEK表面、光重合開始剤を使用せずにグラフト重合を行ったPEEK表面のいずれにおいても、MPCに由来するピーク(P-O)が認められた。従って、光重合開始剤を使用しない本発明によっても、PEEK表面においてMPCをグラフト重合できたことを確認することができた。
 N1s、P2pスペクトルにおいて、光重合開始剤の有無に関わらず、グラフト重合したPEEK表面にMPCに由来するピークが認められた。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
 表1から、PEEKにMPCをグラフト重合して得られた生成物の表面についての原子濃度は、光重合開始剤を使用しなかった実施例1の生成物と、光重合開始剤を使用した比較例2の生成物との間で、実質的に同等であることが認められた。尚、窒素およびリンはMPCに由来する元素であって、実施例1および比較例2のそれぞれの生成物において、窒素およびリンの原子濃度はMPCポリマーの理論値と実質的に同等の値を示した。
 実施例1、2および比較例1~4の生成物について、協和界面科学株式会社製表面接触角測定装置DM300を用い、ISO15989規格に準拠して液滴法にて、液滴量1μLの純水を液適後、60秒時点における測定の測定条件にて、水による静的接触角を測定した。比較の基準として、実施例1、2および比較例1に使用したポリマー基材についても、それぞれ未処理の状態で、同様に水による静的接触角を測定した。結果を図3に示す。
 図3から、PEEK基材にMPCをグラフト重合して得られた実施例1および比較例2の生成物は、光重合開始剤の有無に拘わらず、生成物表面の水に対する接触角が著しく低下したことが認められた。
 また、基材にPEを用いた比較例1および比較例3の結果によれば、光重合開始剤を使用せずに、PE基材にMPCをグラフト重合して得られた比較例1の生成物が示す接触角は、光重合開始剤を使用して、PE基材にMPCをグラフト重合して得られた比較例3の生成物よりも大きく、寧ろ、未処理のPE基材が示す接触角に近い値であった。このことから、その表面にケトン基を有さない基材は、光重合開始剤を使用せずに基材にモノマーをグラフト重合することができず、本発明の範囲外であることが示された。
 本発明のグラフト重合方法を用いることによって、種々のポリマー基材の表面に所望する特性を有する機能膜または被覆層を形成することができる。ポリマー基材とモノマーとを適切に選択して組み合わせることによって、プラスティック成型品材料、プラスティックフィルム材料、光学レンズ材料、医療材料、磁気材料等の機能性材料を製造することができる。

Claims (13)

  1.  ケトン基を表面に有するポリマー基材(i)を、モノマー(ii)を含む反応系に浸漬し、ポリマー基材(i)に対して光を照射して、ポリマー基材(i)の表面からモノマーの重合を開始させて重合生成物を得ることを特徴とする表面開始グラフト重合方法。
  2.  モノマー(ii)を含む反応系ならびにポリマー基材(i)の表面および内部に、重合開始剤が含まれないことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3.  前記モノマー(ii)を含む反応系が、ポリマー基材(i)を溶解することなく、モノマー(ii)を分散または溶解させることができる溶剤を更に含むことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4.  ポリマー基材(i)が芳香族ケトンを含むポリマー基材であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の方法。
  5.  ポリマー基材が、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、ポリエーテルエーテルケトンケトン(PEEKK)、ポリエーテルケトンエーテルケトンケトン(PEKEKK)、およびポリアクリルエーテルケトン(PEAK)からなる群から選ばれることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の方法。
  6.  モノマー(ii)が、(メタ)アクリレート化合物から選ばれることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の方法。
  7.  モノマー(ii)が、エポキシ(メタ)アクリレート化合物、ウレタン(メタ)アクリレート化合物、ポリエステル(メタ)アクリレート化合物、ポリブタジエン(メタ)アクリレート化合物、およびシリコーン(メタ)アクリレート化合物の群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の方法。
  8.  モノマー(ii)が、ホスホリルコリン基を有する化合物を含むことを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の方法。
  9.  前記ホスホリルコリン基を有する化合物が、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)であることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10.  照射する光の波長が200~450nmの範囲であることを特徴とする請求項1~9のいずれかに記載の方法。
  11.  請求項1~10のいずれかに記載の方法により製造された、ポリマー基材(i)の表面を被覆する重合生成物。
  12.  請求項1~10のいずれかに記載の方法を用いて製造した重合生成物の層によって、少なくとも一部の表面が被覆されているポリマー基材(i)。
  13.  照射する光の波長が、300~400nmの範囲であることを特徴とする請求項1~9のいずれかに記載の方法。
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