WO2010055722A1

WO2010055722A1 - 表示装置およびテレビ受信装置

Info

Publication number: WO2010055722A1
Application number: PCT/JP2009/064913
Authority: WO
Inventors: 浩司久川
Original assignee: シャープ株式会社
Priority date: 2008-11-11
Filing date: 2009-08-27
Publication date: 2010-05-20
Also published as: US20110205199A1

Abstract

表示パネル１１と、表示パネル１１の外周に沿って配置され表示パネル１１の表示を制御する制御基板２０と、表示パネル１１と制御基板２０とを電気的かつ機械的に接続するフレキシブル基板２１と、表示パネル１１と制御基板２０とを機械的に接続する補強部材２５とを有し、補強部材２５のうち表示パネル１１および制御基板２０との接続部２５Ａの厚さ寸法は、フレキシブル基板２１のうち表示パネル１１および制御基板２０との接続部２１Ａの厚さ寸法と同一又はそれよりも小さい設定とされ、フレキシブル基板２１の接続部２１Ａおよび補強部材２５の接続部２５Ａは、表示パネル１１および制御基板２０に対して異方性導電膜２４により接着されている。

Description

表示装置およびテレビ受信装置

　本発明は、画像を表示する表示装置およびテレビ受信装置に関する。

　従来より、表示装置として、例えば特許文献１に記載の表示装置が知られている。この表示装置は、画像が表示される表示パネルと、表示パネルの駆動を制御する制御基板とを有している。制御基板は、表示パネルの外周に沿って配置され、フレキシブル基板を介して、表示パネルに接続されている。フレキシブル基板は、導電路がプリントされたフィルムにドライバが実装されたものであり、その一端が表示パネルの端子部に接続され、他端が制御基板の端子部に接続されている。なお、制御基板は、表示パネルを保持するフレームに固定されている。
特開２００７－２２６０６８公報

（発明が解決しようとする課題）
　ところで、表示パネルを構成するガラス基板と、表示パネルを保持するフレームとでは、熱膨張係数が大きく異なる。このため、上記のように、制御基板がフレームに固定された状態では、フレキシブル基板が引っ張られる等してストレスを受けることになる。すると、フレキシブル基板の導電路が断線したり、表示パネルまたは制御基板からフレキシブル基板が剥離する等して、表示装置の表示品質が低下することが懸念される。

　また、制御基板をフレームに固定しないようにしたとしても、制御基板の重量がそのままフレキシブル基板に作用したり、制御基板が振動等してフレキシブル基板にストレスがかかったりするため、やはり表示品質の低下が懸念されるという問題がある。

　本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、表示品質の低下を防ぐことができる表示装置およびテレビ受信装置を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段）
　本発明の表示装置は、表示パネルと、前記表示パネルの外周に沿って配置され前記表示パネルの表示を制御する制御基板と、前記表示パネルと前記制御基板との間に介在してこれらを電気的かつ機械的に接続するフレキシブル基板と、前記表示パネルと前記制御基板との間に介在してこれらを機械的に接続する補強部材とを有し、前記補強部材のうち前記表示パネルおよび前記制御基板との接続部の厚さ寸法は、前記フレキシブル基板のうち前記表示パネルおよび前記制御基板との接続部の厚さ寸法と同一又はそれよりも小さい設定とされ、前記フレキシブル基板の接続部および前記補強部材の接続部は、前記表示パネルおよび前記制御基板に対して異方性導電膜により接着されている。

　このような構成によれば、表示パネルと制御基板とが、フレキシブル基板のみならず、補強部材によっても機械的に接続された状態になるから、制御基板の振動等による力は、フレキシブル基板だけでなく、補強部材にも受け持たれる。したがって、表示パネルと制御基板とが、フレキシブル基板のみにより接続されている場合に比べて、フレキシブル基板にかかるストレスを軽減することができ、もって表示品質の低下を防止することができる。また、表示パネルおよび制御基板に対するフレキシブル基板および補強部材の接着を同時に行うことができるから、これらを別々に行う場合に比べて、接着にかかる手間を省くことができる。

　前記フレキシブル基板は、フィルムに電子部品が実装されたものであり、前記補強部材は、前記フレキシブル基板のフィルムのみからなるものとしてもよい。このような構成によれば、補強部材の接続部の厚さ寸法は、フレキシブル基板の接続部の厚さ寸法と、確実に同一の寸法になるから、その設定に注意を要さなくて済む。

　前記補強部材には、増強部材が取り付けられているものとしてもよい。このような構成によれば、補強部材の剛性が向上し、制御基板の振動等による力は、補強部材により多く受け持たれるから、フレキシブル基板にかかるストレスをより軽減することができる。

　前記増強部材は、前記補強部材の表裏両面のうち少なくとも一方の面に取り付けられているものとしてもよい。
　前記増強部材はシート状をなしているものとしてもよい。
　前記増強部材の厚さ寸法は、前記補強部材の厚さ寸法よりも大きい寸法とされているものとしてもよい。これにより、補強部材の剛性が格段に向上するから、フレキシブル基板にかかるストレスをさらに軽減することができる。

　前記増強部材は、前記補強部材の表裏両面のうち少なくとも一方の面の全体に貼り付けられているものとしてもよい。これにより、補強部材全体の剛性を向上させることができる。
　前記増強部材は、ポリイミドフィルムであるものとしてもよい。

　前記補強部材のうち前記表示パネルおよび前記制御基板との接続部を除く部分は、同接続部よりも厚さ寸法が大きくされているものとしてもよい。これにより、補強部材は、フレキシブル基板と同時に接着することができ、かつ高い剛性を備えたものとなる。

　前記補強部材は、前記制御基板の長手方向の端部に接続されているものとしてもよい。ここで、制御基板の長手方向の端部は、制御基板の振動等による力が最も作用しやすい位置であり、そのような位置に補強部材が接続されているから、フレキシブル基板のストレスをより軽減することができる。
　前記表示パネルが液晶を用いた液晶パネルであるものとしてもよい。
　本発明のテレビ受信装置は、前記表示装置を備える。

（発明の効果）
　本発明によれば、表示品質の低下を防ぐことができる表示装置およびテレビ受信装置を提供することができる。

実施形態１にかかるテレビ受信装置の概略を示す分解斜視図液晶表示装置の概略を示す分解斜視図液晶表示装置の断面図液晶パネルのアレイ基板の拡大平面図液晶パネルとドライバ基板とがフレキシブル基板および補強フィルムを介して接続された状態を示す平面図フレキシブル基板が液晶パネルとドライバ基板とに接続されている状態を示す部分拡大断面図補強フィルムが液晶パネルとドライバ基板とに接続されている状態を示す部分拡大断面図実施形態２にかかる補強フィルムが液晶パネルとドライバ基板とに接続されている状態を示す部分拡大断面図実施形態３にかかる補強フィルムが液晶パネルとドライバ基板とに接続されている状態を示す部分拡大断面図

　ＴＶ…テレビ受信装置、１０…液晶表示装置（表示装置）、１１…液晶パネル（表示パネル）、２０…ドライバ基板（制御基板）、２１…フレキシブル基板、２１Ａ…フレキシブル基板の接続部、２２…フィルム、２３…ドライバ（電子部品）、２４…異方性導電膜、２５，６０…補強フィルム（補強部材）、２５Ａ，６０Ａ…補強部材の接続部、５０…増強フィルム（増強部材）、６０Ｂ…本体部（補強部材のうち接続部を除く部分）

　＜実施形態１＞
　以下、本発明の実施形態１を図１～図７によって説明する。本実施形態では、液晶表示装置１０（表示装置）を備えるテレビ受信装置ＴＶについて例示する。テレビ受信装置ＴＶは、図１に示すように、液晶表示装置１０と、液晶表示装置１０を表裏から挟むようにして収容するキャビネットＣＡ，ＣＢと、電源Ｐと、テレビ放送などを受信するためのチューナーＴＮと、スタンドＳとを備えている。液晶表示装置１０は、表示面を略垂直方向に向けた縦置き姿勢でキャビネットＣＡ，ＣＢ内に収容されている。以下、各構成部材において、図１の左下側（テレビ受信装置ＴＶの正面側、表示側）を表方、右上側を裏方として説明する。

　液晶表示装置１０は、全体として横長な矩形状をなし、図２に示すように、画像を表示可能な液晶パネル１１（本発明の表示パネルに該当する）と、液晶パネル１１に向けて光を照射する外部光源であるバックライト装置３０とを有し、これらがベゼル４２等の保持部材により一体的に保持されてなる。

　液晶パネル１１は、横長の矩形状をなす一対の透明な（透光性を有する）ガラス製の基板１２，１３と、両基板１２，１３の間に介在し、電圧印加に伴って光学特性が変化する液晶層１４とを有している。

　両基板１２，１３は、表側がＣＦ基板１２とされ、裏側がアレイ基板１３とされている。アレイ基板１３の内面側（ＣＦ基板１２との対向面側）には、図４に示すように、スイッチング素子であるＴＦＴ１５（Thin Film Transistor）及び画素電極１６が多数個並んで設けられている。画素電極１６は、ＴＦＴ１５のドレイン電極に接続されている。ＴＦＴ１５及び画素電極１６の周りには、ゲート配線１７及びソース配線１８が格子状をなすように配設されており、ゲート配線１７は、ＴＦＴ１５のゲート電極に、ソース配線１８は、ＴＦＴ１５のソース電極にそれぞれ接続されている。

　アレイ基板１３のうち、ＴＦＴ１５及び画素電極１６が配置された表示領域（アクティブエリア）の外周には、各配線１７，１８の端子部（図示せず）が設けられている。アレイ基板１３は、ＣＦ基板１２よりも一回り大きく、各配線１７，１８の端子部は、ＣＦ基板１２と重ならないで表側に露出している。

　ＣＦ基板１２には、アレイ基板１３側の画素電極１６と対向する対向電極（図示せず）が設けられるとともに、各画素に対応した位置にカラーフィルタ（図示せず）が多数個並んで設けられている。カラーフィルタは、Ｒ，Ｇ，Ｂの三色が交互に並ぶ配置とされる。なお、両基板１２，１３の外面側には、それぞれ表裏一対の偏光板１９が貼り付けられている。

　液晶パネル１１の周りには、液晶パネル１１の駆動を行うための駆動信号を送信するドライバ基板２０（本発明の制御基板に該当する）が配置されている（図５参照）。ドライバ基板２０は合成樹脂製であって、液晶パネル１１の外周に沿う細長い矩形の板状をなし、表面にはコンデンサや抵抗などの電気部品（図示せず）が実装されるとともに導電路（図示せず）がプリントされている。

　ドライバ基板２０は、液晶パネル１１の外周縁のうち短手方向に延びる一の縁と、長手方向に延びる一の縁とに沿って配置されている。なお、ドライバ基板２０のうち液晶パネル１１の外周縁のうち短手方向に延びる一の縁に沿って配置されるものをゲートドライバ基板２０Ａ、長手方向に延びる一の縁に沿って配置されるものをソースドライバ基板２０Ｂと称する。ゲートドライバ基板２０Ａは、後述するフレキシブル基板２１を介してゲート配線１７の端子部に接続され、液晶パネル１１の駆動を行うためのゲート信号を液晶パネル１１に供給する。また、ソースドライバ基板２０Ｂは、後述するフレキシブル基板２１を介してソース配線１８の端子部に接続され、液晶パネル１１の駆動を行うためのソース信号を液晶パネル１１に供給する。

　ゲートドライバ基板２０Ａおよびソースドライバ基板２０Ｂは２枚ずつ備えられており、ゲートドライバ基板２０Ａの長手方向の寸法は、液晶パネル１１の短手方向の幅寸法の約半分の寸法とされ、ソースドライバ基板２０Ｂの長手方向寸法は、液晶パネル１１の長手方向の幅寸法の約半分の寸法とされている。

　ドライバ基板２０は、その板面が液晶パネル１１の板面と略垂直になる姿勢で、液晶パネル１１の外側に離間した位置に配されている（図３参照）。そして、ドライバ基板２０は、可撓性を有するプリント基板４１を介して、シャーシ３１の裏面に取り付けられた各種の回路基板４０に電気的に接続されている。プリント基板４１は、回路基板４０から供給される制御信号を、ドライバ基板２０に送信している。

　各ドライバ基板２０Ａ，２０Ｂは、複数のフレキシブル基板２１により液晶パネル１１と電気的かつ機械的に接続され、また補強フィルム２５（本発明の補強部材に該当する）により液晶パネル１１と機械的に接続されている（図５参照）。なお、補強フィルム２５については、後ほど詳しく説明する。

　フレキシブル基板２１は、可撓性を有する薄膜状のフィルム２２に導電路（図示せず）がプリントされるとともにＬＳＩチップなどのドライバ２３（本発明の電子部品に該当する）が実装されたものである（図５および図６参照）。フレキシブル基板２１としては、ＴＣＰ（Tape Carrier Package）やＣＯＦ（Chip On Film）、ＳＯＦ（System On Film）などが用いられる。フレキシブル基板２１のフィルム２２は方形状をなし、ドライバ２３は、フィルム２２の表裏両面のうち一方の面の略中央位置に取り付けられている。

　フレキシブル基板２１は、一端側が液晶パネル１１のアレイ基板１３に接続され、他端側がドライバ基板２０に接続されている。なお、フレキシブル基板２１のうち液晶パネル１１とドライバ基板２０とにそれぞれ接続される部分（後述するヘッドにより押圧される部分）を接続部２１Ａと称する。

　フレキシブル基板２１の接続部２１Ａは、アレイ基板１３の端子部およびドライバ基板２０の端子部（図示せず）に対して異方性導電膜２４（ＡＣＦ：Anisotropic Conductive Film）を介して接着されている。異方性導電膜２４は、樹脂の中に導電性を有する金属製の粒子を分散したものを、膜状に成型したフィルムである。異方性導電膜２４は、各フレキシブル基板２１の接続部２１Ａに対応する細長い矩形状をなしている。各フレキシブル基板２１は、異方性導電膜２４を介して接着されることで、液晶パネル１１およびドライバ基板２０に対し、電気的かつ機械的に接着されている。そして、各ドライバ基板２０Ａ，２０Ｂから送信された駆動信号は、フレキシブル基板２１を介して液晶パネル１１の各配線１７，１８に供給される。

　フレキシブル基板２１は、各ソースドライバ基板２０Ｂの長手方向（液晶パネル１１の外周に沿う方向）の中間部と、各ゲートドライバ基板２０Ａの長手方向の両端部とに配置されている。すべてのフレキシブル基板２１は、液晶パネル１１のアレイ基板１３から裏側へ略垂直方向に屈曲されている（図３参照）。

　バックライト装置３０は、所謂直下型のバックライト装置３０であって、液晶パネル１１の背面直下に備えられている。バックライト装置３０は、裏面側に凹む浅皿状のシャーシ３１を備えている。シャーシ３１は金属製であり、底面には反射シート３２が配設されている。反射シート３２は合成樹脂製とされ、その表面は、光反射性に優れた白色とされている。

　シャーシ３１内には、光源（本実施形態では冷陰極管３３）が備えられている。冷陰極管３３は複数本が並列して設けられ、各冷陰極管３３は、反射シート３２の表面に設けられたランプクリップ３４により軸方向の中間部がそれぞれ支持されている（図２参照）。また、各冷陰極管３３の両端部はそれぞれコネクタ３５に接続され、すべての冷陰極管３３の端部およびコネクタ３５は、ホルダ３６により一括して覆われている。このコネクタ３５は、シャーシ３１の裏側に配置された回路基板４０に電気的に接続されている。

　シャーシ３１の表側には、図２および図３に示すように、拡散板３７及び光学シート３８が取り付けられている。拡散板３７は、合成樹脂製の板状部材に光散乱粒子が分散配合されてなり、線状光源たる冷陰極管３３から出射される線状の光を拡散する機能を有している。拡散板３７は、冷陰極管３３の軸方向に長い矩形状をなし、その長手方向の両端部はホルダ３６に載置され、短手方向の両端部はシャーシ３１の縁部に載置されている。

　光学シート３８は、拡散板３７の表側に配されている。光学シート３８は、本実施形態では、拡散板３７側から順に、拡散シート、レンズシート、反射型偏光板１９が積層されたものとされている。光学シート３８は、拡散板３７を透過した冷陰極管３３からの光を面状の光にする機能を有している。

　この光学シート３８の周縁部の表面側には、枠状をなす金属製のフレーム３９が設置されている（図２参照）。そして、拡散板３７および光学シート３８は、その周縁部が、フレーム３９とホルダ３６、またはフレーム３９とシャーシ３１に挟持され、バックライト装置３０に保持されている。

　フレーム３９には、液晶パネル１１の外周縁を支持するパネル支持部３９Ａが設けられている。パネル支持部３９Ａは、フレーム３９を部分的に表側に切り起こすことで形成され、液晶パネル１１の外周縁に対向して立ち上がる形態をなしている。液晶パネル１１の表面側には、枠状をなす金属製のベゼル４２が設置され、液晶パネル１１は、周縁部がベゼル４２とフレーム３９とにより挟持されて保持されている。

　シャーシ３１の裏面には、冷陰極管３３の駆動を制御する各種の回路基板４０が取り付けられている（図２参照）。回路基板４０は、シャーシ３１の長手方向の両端部と中間部とに配置されている。各回路基板４０の表面にはコネクタ４０Ａが実装されており、このコネクタ４０Ａには、プリント基板４１が電気的に接続されている（図３参照）。

　さて、補強フィルム２５は、可撓性を有する薄膜状のフィルムであり、フレキシブル基板２１のフィルム２２と同じもの（すなわちフレキシブル基板２１のうちドライバ２３が実装されていないフィルム２２のみからなるもの）とされている。補強フィルム２５は、フレキシブル基板２１のフィルム２２と略同形・同大の方形状をなし、その厚さ寸法はフレキシブル基板２１のフィルム２２の厚さ寸法と等しいものとなっている（図５参照）。

　そして、補強フィルム２５の一端側は液晶パネル１１のアレイ基板１３に接続され、他端側はドライバ基板２０に接続されている（図７参照）。なお、補強フィルム２５のうち液晶パネル１１とドライバ基板２０とに接続される部分（後述するヘッドにより押圧される部分）を接続部２５Ａと称する。

　補強フィルム２５の接続部２５Ａは、アレイ基板１３の端子部および各ドライバ基板２０の端子部に対して異方性導電膜２４を介して接着されている。この補強フィルム２５を接続する異方性導電膜２４と、フレキシブル基板２１を接続する異方性導電膜２４とは、略同形・同大・同種のものである。各補強フィルム２５は、異方性導電膜２４を介して接着されることで、液晶パネル１１およびドライバ基板２０に対し、機械的に接着されている。

　補強フィルム２５は、各ソースドライバ基板２０Ｂの長手方向（液晶パネル１１の外周に沿う方向）の両端部と、各ゲートドライバ基板２０Ａの長手方向の中間部とに配置されている（図５参照）。フレキシブル基板２１と補強フィルム２５とは、一定ピッチで各ドライバ基板２０の縁部に並べて配置されている。補強フィルム２５は、フレキシブル基板２１と同様、液晶パネル１１のアレイ基板１３から裏側へ略垂直方向に屈曲されている。

　次に、フレキシブル基板２１および補強フィルム２５の接着工程について説明する。
　まず、フレキシブル基板２１および補強フィルム２５を、液晶パネル１１の周縁部に接着する。最初に、未硬化の異方性導電膜２４を、液晶パネル１１の周縁部のうちフレキシブル基板２１の接続位置および補強フィルム２５の接続位置にそれぞれ貼り付ける。詳しくは、液晶パネル１１の外周縁のうち短手方向に延びる一の縁と、長手方向に延びる一の縁とに沿って、所定ピッチで異方性導電膜２４を貼り付ける。

　その後、フレキシブル基板２１および補強フィルム２５を、それぞれ液晶パネル１１の外縁に並べて配置する。詳しくは、フレキシブル基板２１の接続部２１Ａおよび補強フィルム２５の接続部２５Ａが、各異方性導電膜２４の表側に配置されるよう、それぞれ位置合わせをして設置する。そして、フレキシブル基板２１の接続部２１Ａおよび補強フィルム２５の接続部２５Ａが、異方性導電膜２４を間に挟んで液晶パネル１１の表側に配置されたら、フレキシブル基板２１の接続部２１Ａおよび補強フィルム２５の接続部２５Ａを、加熱したヘッド（図示せず）により液晶パネル１１側に押圧する。ヘッドは、液晶パネル１１の外縁に沿って長い形状をなし、複数の接続部２１Ａ，２５Ａを一度に押圧することができるようになっている。そして、異方性導電膜２４を所定時間、所定荷重で加熱圧着すると、異方性導電膜２４が硬化し、液晶パネル１１とフレキシブル基板２１とが電気的および機械的に接続し、また液晶パネル１１と補強フィルム２５とが機械的に接続した状態になる。

　次いで、フレキシブル基板２１および補強フィルム２５を、ドライバ基板２０に接着する。まず、液晶パネル１１への接着と同様、ドライバ基板２０の所定位置に未硬化の異方性導電膜２４を貼り付け、その表側にフレキシブル基板２１および補強フィルム２５を配置し、フレキシブル基板２１の接続部２１Ａと補強フィルム２５の接続部２５Ａとを一度に加熱圧着する。すると、フレキシブル基板２１はドライバ基板２０に対して電気的および機械的に接続し、補強フィルム２５はドライバ基板２０に対して機械的に接続した状態になる。こうして、フレキシブル基板２１および補強フィルム２５の接着工程が完了する。

　次に、上記のように構成された実施形態１の作用および効果について説明する。
　液晶パネル１１と、液晶パネル１１の外周に沿って配置され液晶パネル１１の表示を制御するドライバ基板２０と、液晶パネル１１とドライバ基板２０とを電気的かつ機械的に接続するフレキシブル基板２１と、液晶パネル１１とドライバ基板２０とを機械的に接続する補強フィルム２５とを有し、補強フィルム２５の接続部２５Ａの厚さ寸法は、フレキシブル基板２１の接続部２１Ａの厚さ寸法と同一又はそれよりも小さい設定とされ、フレキシブル基板２１の接続部２１Ａおよび補強フィルム２５の接続部２５Ａは、液晶パネル１１およびドライバ基板２０に対して異方性導電膜２４により接着されている。

　これにより、液晶パネル１１とドライバ基板２０とが、フレキシブル基板２１のみならず、補強フィルム２５によっても機械的に接続された状態になるから、ドライバ基板２０の振動等による力は、フレキシブル基板２１だけでなく、補強フィルム２５にも受け持たれる。したがって、液晶パネルとドライバ基板とがフレキシブル基板のみにより接続されている場合に比べて、フレキシブル基板２１にかかるストレスを軽減することができ、もって表示品質の低下を防止することができる。また、液晶パネル１１およびドライバ基板２０に対するフレキシブル基板２１および補強フィルム２５の接着を同時に行うことができるから、これらを別々に行う場合に比べて、接着にかかる手間を省くことができる
　なお、補強フィルム２５は、液晶パネル１１およびドライバ基板２０に対して異方性導電膜２４により接着されているから、例えば両面テープ等により接着されている場合に比べて、液晶パネル１１およびドライバ基板２０に対する接着力が強く、接続信頼性が高いものとなっている。

　また、フレキシブル基板２１は、フィルム２２にドライバ２３が実装されたものであり、補強フィルム２５は、フレキシブル基板２１のフィルム２２のみからなるものとされている。これにより、補強フィルム２５の接続部２５Ａの厚さ寸法は、フレキシブル基板２１の接続部２１Ａの厚さ寸法と、確実に同一の寸法になる。ここで、補強フィルムがフレキシブル基板２１のフィルム２２とは異なるもので構成されている場合には、以下の理由により、補強フィルムの接続部の厚さ寸法の設定に十分な注意を要しなければならない。すなわち、補強フィルムの接続部がフレキシブル基板２１の接続部２１Ａよりわずかでも厚い場合には、補強フィルムの接続部とフレキシブル基板２１の接続部２１Ａとを同時に接着するときに、フレキシブル基板２１の接続部２１Ａがヘッドからの圧着力を十分に得られず、接続が不十分になってしまう等の不具合を生じるおそれがあるからである。しかしながら、本実施形態のように、補強フィルム２５は、フレキシブル基板２１のフィルム２２のみからなるものとされていれば、補強フィルム２５の接続部２５Ａの厚さ寸法は、フレキシブル基板２１の接続部２１Ａの厚さ寸法と確実に同じになるから、補強フィルム２５の接続部２５Ａの厚さ寸法の設定に格別な注意を払わなくとも、このような不具合が生じることを防ぐことができる。

　なお、補強フィルム２５として、フレキシブル基板２１の製造時にドライバ２３が実装されなかったり、製造後にドライバ２３が離脱してしまったりした不良品を使用することができるから、資源を有効に利用することができる。

　また、補強フィルム２５は、ソースドライバ基板２０Ｂにおいては、長手方向の両端部に接続されている。ここで、ソースドライバ基板２０Ｂの長手方向の両端部は、ソースドライバ基板２０Ｂの振動等により最もストレスがかかりやすい位置である。したがって、そのようなストレスのかかりやすい位置に補強フィルム２５が接続されているから、フレキシブル基板２１のストレスを効率よく軽減することができる。

　＜実施形態２＞
　次に、本発明の実施形態２に係るテレビ受信装置ＴＶを図８によって説明する。
　本実施形態のテレビ受信装置ＴＶは、補強フィルム２５に増強フィルム５０（本発明の増強部材に該当する）が取り付けられている点で、実施形態１とは相違する。なお、実施形態１と同様の構成には同一符号を付して重複する説明を省略する。

　本実施形態に係るテレビ受信装置ＴＶの液晶表示装置１０は、実施形態１と同様に、画像を表示可能な液晶パネル１１と、液晶パネル１１に向けて光を照射するバックライト装置３０とを有し、これらがベゼル４２等の保持部材により一体的に保持されてなる。

　そして、液晶パネル１１の周りには、実施形態１と同様、ドライバ基板２０が配置され、各ドライバ基板２０は、フレキシブル基板２１により液晶パネル１１と電気的かつ機械的に接続され、補強フィルム２５により液晶パネル１１と機械的に接続されている。

　補強フィルム２５には、増強フィルム５０が取り付けられている。増強フィルム５０は、樹脂フィルム（本実施形態ではポリイミドフィルム）であって、補強フィルム２５よりも厚さ寸法が大きいシート状をなしている。増強フィルム５０の平面形状は、補強フィルム２５の平面形状と略同一とされ、一の補強フィルム２５に対して一の増強フィルム５０が貼り付けられている。増強フィルム５０は、補強フィルム２５の表裏両面のうち一方の面（液晶パネル１１およびドライバ基板２０の接着側とは反対側の面）の全体に貼り付けられている。増強フィルム５０は、補強フィルム２５に対して両面テープ５１を介して接着されている。増強フィルム５０は、液晶パネル１１およびドライバ基板２０に対してフレキシブル基板２１および補強フィルム２５を接着した後、各補強フィルム２５に接着される。なお、増強フィルム５０は、すべての補強フィルム２５に接着されている。

　上記のように構成された実施形態２によれば、以下の効果を奏する。
　液晶パネル１１とドライバ基板２０とが、実施形態１と同様、フレキシブル基板２１のみならず、補強フィルム２５によっても機械的に接続された状態になるから、フレキシブル基板２１にかかるストレスを軽減することができ、もって表示品質が低下することを防止することができる。また、実施形態１と同様、フレキシブル基板２１の接着工程と補強フィルム２５の接着工程とを同時に行うことができるから、これらを別々に行う場合に比べて、接着にかかる手間を省くことができる。

　さらに、補強フィルム２５には、増強フィルム５０が取り付けられているから、補強フィルム２５のみの場合に比べて補強フィルム２５の剛性は向上している。したがって、ドライバ基板２０の振動等に起因するストレスは、補強フィルム２５により多く受け持たれるから、フレキシブル基板２１にかかるストレスをより軽減することができる。

　また、増強フィルム５０はシート状をなし、その厚さ寸法は、補強フィルム２５の厚さ寸法よりも大きくされている。これにより、補強フィルム２５の剛性は格段に向上するから、フレキシブル基板２１にかかるストレスをさらに軽減することができる。

　また、増強フィルム５０は、補強フィルム２５の表裏両面のうち一方の面の全体に貼り付けられているから、補強部材が部分的に貼り付けられている場合に比べて、補強フィルム２５の全体の剛性をより向上させることができる。

　＜実施形態３＞
　次に、本発明の実施形態３に係るテレビ受信装置ＴＶを図９によって説明する。
　本実施形態のテレビ受信装置ＴＶは、補強フィルム６０のうち接続部６０Ａを除く部分が、同接続部６０Ａよりも厚さ寸法が大きくされている点で、実施形態１とは相違する。なお、実施形態１と同様の構成には同一符号を付して重複する説明を省略する。

　液晶パネル１１の周りには、実施形態１と同様、ドライバ基板２０が配置され、各ドライバ基板２０は、フレキシブル基板２１により液晶パネル１１と電気的かつ機械的に接続され、補強フィルム６０により液晶パネル１１と機械的に接続されている。

　補強フィルム６０は、樹脂フィルム（本実施形態ではポリイミドフィルム）とされている。補強フィルム６０の平面形状は、全体としてフレキシブル基板２１の平面形状と略同形・同大をなしている。そして、補強フィルム６０の接続部６０Ａ（補強フィルム６０の両端部）の厚さ寸法は、フレキシブル基板２１のフィルム２２の厚さ寸法と等しくなるように設定とされている。補強フィルム６０の接続部６０Ａは、実施形態１と同様、異方性導電膜２４を介して液晶パネル１１およびドライバ基板２０に接着されている。

　補強フィルム６０のうち接続部６０Ａを除く部分（本体部６０Ｂと称する）の厚さ寸法は、接続部６０Ａの厚さ寸法よりも大きく（２倍以上）されている。補強フィルム６０の本体部６０Ｂの厚さ寸法は、全体にわたり略一定とされている。そして、補強フィルム６０は、本体部６０Ｂと接続部６０Ａとの間に段差がある段付き形状をなしている。

　上記のように構成された実施形態３によれば、以下の効果を奏する。
　液晶パネル１１とドライバ基板２０とが、実施形態１と同様、フレキシブル基板２１のみならず、補強フィルム６０によっても機械的に接続された状態になるから、フレキシブル基板２１にかかるストレスを軽減することができ、もって表示品質が低下することを防止することができる。また、実施形態１と同様、フレキシブル基板２１の接着工程と補強フィルム６０の接着工程とを同時に行うことができるから、これらを別々に行う場合に比べて手間を省くことができる。

　さらに、補強フィルム６０の本体部６０Ｂは、接続部６０Ａよりも厚さ寸法が大きくされている。すなわち、補強フィルム６０は、フレキシブル基板２１と同時に接着することが可能であるのみならず、全体として高い剛性を備えるものである。したがって、補強フィルムを接着した後に、増強部材を取り付けて高い剛性を確保する場合に比べて、そのような増強部材の取付工程にかかる手間を省くことができる。

　＜他の実施形態＞
　本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。

　（１）上記実施形態では、ドライバ基板２０は、液晶パネル１１の外周縁のうち短手方向に延びる一の縁と、長手方向に延びる一の縁とに沿って配置されているが、これに限らず、ドライバ基板は、液晶パネルの外周縁のうちどの部分に沿って配置されていてもよく、例えば、液晶パネルの外周縁の全周に沿って配置されていてもよい。

　（２）上記実施形態では、ソースドライバ基板２０Ｂの中間部にフレキシブル基板２１が、両端部に補強フィルム２５（６０）が配置され、ゲートドライバ基板２０Ａの両端部にフレキシブル基板２１が、中間部に補強フィルム２５（６０）が配置されているが、これに限らず、フレキシブル基板および補強フィルムは、各ドライバ基板の長手方向におけるどの位置に配置されていてもよい。

　（３）上記実施形態では、未硬化の異方性導電膜２４を液晶パネル１１側およびドライバ基板２０側に貼り付けた後、フレキシブル基板２１および補強フィルム２５（６０）を圧着接続しているが、これに限らず、未硬化の異方性導電膜を、フレキシブル基板側または補強フィルム側に貼り付けた後、これらを液晶パネルまたはドライバ基板に圧着接続するようにしてもよい。

　（４）上記実施形態では、フレキシブル基板２１および補強フィルム２５（６０）を液晶パネル１１に対して圧着接続した後、ドライバ基板２０に対して圧着接続しているが、これに限らず、例えば、フレキシブル基板および補強フィルムを、先にドライバ基板に圧着接続し、その後、液晶パネルに圧着接続してもよく、また、液晶パネルおよびドライバ基板の両方に対して同時に圧着接続するようにしてもよい。

　（５）上記実施形態では、異方性導電膜２４は、各フレキシブル基板２１の接続部２１Ａおよび各補強フィルム２５（６０）の接続部２５Ａ（６０Ａ）毎に対応する長細い矩形状をなし、フレキシブル基板２１の接続位置および補強フィルム２５（６０）の接続位置にそれぞれ貼り付けられるようになっているが、フレキシブル基板２１および補強フィルム２５を同時に接着できれば異方性導電膜はどのような形状をなしていてもよく、例えば、異方性導電膜を、複数のフレキシブル基板および補強フィルムの接続位置に跨って配置されるような細長い形状のものとしてもよい。

　（６）実施形態２では、増強フィルム５０は、補強フィルム２５の表裏両面のうち一方の面に貼り付けられているが、これに限らず、増強フィルムは、補強フィルムの表裏両面のうち他方の面に貼り付けられていてもよく、また、補強フィルムの表裏両方の面に貼り付けられていてもよい。

　（７）実施形態２では、増強フィルム５０は、補強フィルム２５に対して両面テープ５１を介して接着されているが、これに限らず、増強フィルムは、どのような手段で補強フィルムに取り付けられていても良い。

　（８）実施形態２では、増強部材は、その平面形状が、全体としてフレキシブル基板２１の平面形状と略同形・同大をなす増強フィルム５０とされているが、これに限らず、増強部材はどのような形態をなしていてもよく、例えば、増強部材は、補強部材に複数本並べて取り付け可能な棒状をなすものとされていてもよい。

　（９）実施形態３では、補強フィルム６０は、接続部６０Ａよりも本体部６０Ｂが厚くされて剛性が向上しているが、この補強フィルムにさらに増強部材を取り付けるようにしてもよい。

Claims

　表示パネルと、前記表示パネルの外周に沿って配置され前記表示パネルの表示を制御する制御基板と、前記表示パネルと前記制御基板との間に介在してこれらを電気的かつ機械的に接続するフレキシブル基板と、前記表示パネルと前記制御基板との間に介在してこれらの機械的な接続を補強する補強部材とを有し、
　前記補強部材のうち前記表示パネルおよび前記制御基板との接続部の厚さ寸法は、前記フレキシブル基板のうち前記表示パネルおよび前記制御基板との接続部の厚さ寸法と同一又はそれよりも小さい設定とされ、
　前記フレキシブル基板の接続部および前記補強部材の接続部は、前記表示パネルおよび前記制御基板に対して異方性導電膜により接着されている表示装置。
　前記フレキシブル基板は、フィルムに電子部品が実装されたものであり、前記補強部材は、前記フレキシブル基板のフィルムのみからなる請求の範囲第１項に記載の表示装置。
　前記補強部材には、増強部材が取り付けられている請求の範囲第１項または請求の範囲第２項に記載の表示装置。
　前記増強部材は、前記補強部材の表裏両面のうち少なくとも一方の面に取り付けられている請求の範囲第３項に記載の表示装置。
　前記増強部材はシート状をなしている請求の範囲第３項または請求の範囲第４項に記載の表示装置。
　前記増強部材の厚さ寸法は、前記補強部材の厚さ寸法よりも大きい寸法とされている請求の範囲第５項に記載の表示装置。
　前記増強部材は、前記補強部材の表裏両面のうち少なくとも一方の面の全体に貼り付けられている請求の範囲第５項または請求の範囲第６項に記載の表示装置。
　前記増強部材は、ポリイミドフィルムである請求の範囲第５項ないし請求の範囲第７項のいずれか一項に記載の表示装置。
　前記補強部材のうち前記表示パネルおよび前記制御基板との接続部を除く部分は、同接続部よりも厚さ寸法が大きくされている請求の範囲第１項ないし請求の範囲第８項のいずれか一項に記載の表示装置。
　前記補強部材は、前記制御基板の長手方向の端部に接続されている請求の範囲第１項ないし請求の範囲第９項のいずれか一項に記載の表示装置。
　前記表示パネルが液晶を用いた液晶パネルである請求の範囲第１項ないし請求の範囲第１０項のいずれか一項に記載の表示装置。
　請求の範囲第１項ないし請求の範囲第１１項に記載の表示装置を備えるテレビ受信装置。