JP2003302914A - 電子装置 - Google Patents

電子装置

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JP2003302914A
JP2003302914A JP2002106313A JP2002106313A JP2003302914A JP 2003302914 A JP2003302914 A JP 2003302914A JP 2002106313 A JP2002106313 A JP 2002106313A JP 2002106313 A JP2002106313 A JP 2002106313A JP 2003302914 A JP2003302914 A JP 2003302914A
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Japan
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flexible substrate
wiring layer
insulating film
glass substrate
liquid crystal
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JP2002106313A
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Akihiko Kono
昭彦 河野
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化が容易で、且つ、可撓性基板が備える
配線層の断線の発生が抑制された電子装置を提供する。 【解決手段】 一方の表面10aに形成された配線層1
2を有するガラス基板10と、一方の表面20aに形成
された配線層22を有する可撓性基板20とを有する電
子装置である。ガラス基板10と可撓性基板20とは、
配線層12が形成された表面10aの端部と配線層22
が形成された表面20aの端部とが互いに重畳するよう
に配置されている。端部間に設けられたACF30によ
って配線層12と配線層22とが電気的に接続されてい
る。可撓性基板20の配線層22が形成された表面20
aの、ガラス基板10の端辺に対向する領域を含む領域
に、絶縁膜40が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子装置に関し、
特に、表示パネルを構成するガラス基板と、このガラス
基板に接続された可撓性基板とを備え、表示装置として
機能する電子装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示装置、有機エレクトロル
ミネッセンス、無機エレクトロルミネッセンス、PDP
(Plasma Display Panel)および
PALC(Plasma Address Liqui
d Crystal)などのフラットパネルディスプレ
イの開発が盛んに行われている。
【0003】一般に、フラットパネルディスプレイのフ
ラットパネルと各種電気回路との電気的な接続は、フラ
ットパネルに電気的に接続された可撓性を有する配線基
板(フレキシブル配線板)を介して行われる。
【0004】例えば、液晶表示装置は、一対のガラス基
板間に液晶材料が封入された構成を有する液晶パネル、
液晶パネルを駆動するための駆動用IC、制御用の回路
基板等を備えており、駆動用ICが搭載される位置によ
って以下の3つの構成に大別される。
【0005】第1の構成として、駆動用ICが液晶パネ
ルのガラス基板上に搭載され、液晶パネルと回路基板と
がフレキシブル配線板によって電気的に接続された構成
がある。第2の構成として、駆動用ICがTCP(Ta
pe Carrier Package)またはTAB
(Tape Automated Bonding)上
に搭載され、液晶パネルと回路基板とがTCPまたはT
ABによって電気的に接続された構成がある。TCPや
TABは、可撓性を有するフレキシブル配線板である。
第3の構成として、駆動用ICが回路基板上に搭載さ
れ、液晶パネルと回路基板とがフレキシブル配線板によ
って電気的に接続された構成がある。
【0006】いずれの構成においても、液晶パネルと回
路基板とは、可撓性を有するフレキシブル配線板によっ
て電気的に接続されている。なお、液晶パネルとフレキ
シブル配線板との電気的な接続には、一般には、ACF
(AnisotropicConductive Fi
lm;異方導電膜)が用いられるが、ACF以外のはん
だ等の溶融性導電材料が用いられることもある。
【0007】図7および図8に、従来の液晶表示装置6
00Aおよび600Bにおける液晶パネルとフレキシブ
ル配線板620との接続構造を模式的に示す。図7およ
び図8に示したように、液晶パネルのガラス基板610
上の配線パターン(配線層)612と、フレキシブル配
線板620の配線パターン(配線層)622とは、ガラ
ス基板610の端部とフレキシブル配線板620の端部
との間に設けられたACF630によって電気的に接続
されている。
【0008】ガラス基板610の端部(分断面)には、
フレキシブル配線板620がガラス基板610の端部に
接触することによる配線パターン622の断線を防ぐた
め、面取りが施されている(Cカット形状)。フラット
パネルディスプレイのモジュールサイズの小型化に伴
い、フレキシブル配線板620はガラス基板610の分
断面近傍で折り曲げられて配置されることが多く、ガラ
ス基板610の面取り工程を省略すると、フレキシブル
配線板620の配線パターン622の断線が多発する。
【0009】図9を参照しながら、従来の液晶表示装置
600Aおよび600Bにおける面取り工程およびフレ
キシブル配線板620の接続工程を説明する。
【0010】まず、液晶パネルの完成後、液晶パネルの
ガラス基板610を分断し、次に、ガラス基板610の
面取りを行う。続いて、ガラス基板610の面取り後洗
浄を行い、面取り検査を行う。その後、フレキシブル配
線板620にACF630を仮接着し、最後に、液晶パ
ネルとフレキシブル配線板620とをACF630を用
いて接続する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
フラットパネルディスプレイのモジュールサイズが小型
化しつつあり、上述したような従来の接続構造では、以
下のような問題が発生することを本願発明者は見出し
た。
【0012】フラットパネルディスプレイのモジュール
サイズの小型化に伴い、フラットパネルを構成するガラ
ス基板も薄型化しつつある。例えば、液晶表示装置の液
晶パネルを構成するガラス基板の厚さは、従来の一般的
な厚さである0.7mm〜1.1mmから0.5mm以
下になりつつある。
【0013】厚さが0.7mm〜1.1mmのガラス基
板に機械的に面取りを施すことはさほど困難ではなく、
面取りされた端部はほぼCカットされた形状に仕上が
る。これに対して、ガラス基板の厚さが0.5mm以下
である場合には、ガラス基板の端部がかなり鋭利な形状
になるように面取り加工を施すことになり、このような
面取りを機械的に行うことは困難である。
【0014】また、このような面取り加工が問題なく行
えたとしても、面取りされた端部が鋭利な形状となるの
で、面取りされた端部にフレキシブル配線板が接触した
ときに、フレキシブル基板上の配線パターンの断線が発
生する。
【0015】特開平8−138774号公報は、図8に
示したように、ACF630をガラス基板610の面取
りされた部分にも位置するように設けることによって、
フレキシブル配線板620の接続強度を向上する手法を
開示しているが、ACF630の硬度は一般にガラス基
板610の硬度よりも低いので、ガラス基板610の面
取りされた部分にACF630が存在しても、面取りさ
れた鋭利な形状の端部がACF630を突き破って配線
パターン622を断線させてしまう。
【0016】一方、特開平7−122832号公報は、
図10に示すように、ガラス基板610の端部に厚い応
力緩和材640を配置することによって、ガラス基板6
10とフレキシブル配線板620とを接続するはんだ6
32の熱膨張係数と、ガラス基板610の熱膨張係数と
の差に起因するガラス基板610のクラックの発生が防
止された液晶表示装置600Cを開示しているが、この
ようにガラス基板610の端部に厚い応力緩和材640
を配置すると、フレキシブル配線板620をガラス基板
610の分断面近傍で折り曲げることができず、モジュ
ールサイズの小型化の妨げとなってしまう。
【0017】本発明は、上述の問題に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、小型化が容易で、且つ、可撓性
基板が備える配線層の断線の発生が抑制された電子装置
を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明による電子装置
は、一方の表面に形成された第1配線層を有するガラス
基板と、一方の表面に形成された第2配線層を有する可
撓性基板とを有し、前記ガラス基板と前記可撓性基板と
は、前記第1配線層が形成された前記表面の端部と前記
第2配線層が形成された前記表面の端部とが互いに重畳
するように配置され、前記端部間に設けられた導電層に
よって前記第1配線層と前記第2配線層とが電気的に接
続されている電子装置であって、前記可撓性基板の前記
第2配線層が形成された前記表面の、前記ガラス基板の
端辺に対向する領域を含む領域に形成された絶縁膜を有
し、そのことによって上記目的が達成される。
【0019】前記絶縁膜は、二酸化珪素から形成されて
いてもよい。前記絶縁膜が二酸化珪素から形成されてい
る場合には、前記絶縁膜の厚さは、0.5μm以上5.
0μm以下であることが好ましい。
【0020】前記可撓性基板の前記一方の表面の、前記
導電層に当接する部分と前記導電層に当接しない部分と
の境界を含む領域に対応して、前記可撓性基板の他方の
表面上に設けられた第1補強部材を備えることが好まし
い。
【0021】典型的には、前記可撓性基板は、前記第2
配線層が形成された前記表面に形成され、前記第2配線
層の一部を覆う被覆層をさらに有し、前記絶縁膜は、前
記可撓性基板の前記表面の、前記被覆層が形成されてい
ない領域に形成されている。
【0022】前記可撓性基板の前記一方の表面の、前記
被覆層が形成されている領域と前記被覆層が形成されて
いない領域との境界を含む領域に対応して、前記可撓性
基板の他方の表面上に設けられた第2補強部材を備える
ことが好ましい。
【0023】前記導電層は異方導電膜であることが好ま
しい。
【0024】前記ガラス基板は、前記第1配線層に電気
的に接続された複数の電極をさらに備え、表示装置とし
て機能してもよい。
【0025】以下、本発明の作用を説明する。
【0026】本発明による電子装置は、可撓性基板の第
2配線層が形成された表面の、ガラス基板の端辺に対向
する領域を含む領域に形成された絶縁膜を有するので、
可撓性基板がガラス基板の端部に接触することによる第
2配線層の断線の発生が抑制される。可撓性基板の表面
の絶縁膜は、可撓性基板の可撓性を損ねないように形成
し得る(典型的には薄膜として形成される)ので、電子
装置の小型化を妨げることはない。
【0027】絶縁膜が二酸化珪素から形成されている
と、ガラスと同等の硬度を確保することができ、断線の
発生を容易に抑制することができる。絶縁膜が二酸化珪
素から形成されている場合、絶縁膜の厚さが0.5μm
以上5.0μm以下であると、第2配線層の断線の発生
をより確実に抑制することができる。
【0028】可撓性基板の一方の表面の、導電層に当接
する部分と導電層に当接しない部分との境界を含む領域
に対応して、可撓性基板の他方の表面上に設けられた第
1補強部材を備えていると、典型的には導電層の端部近
傍にまで形成される絶縁膜の端部上に補強部材が位置す
るので、絶縁膜の端部近傍での可撓性基板の折り曲げが
補強部材によって制限される。従って、絶縁膜の端部で
可撓性基板が折り曲げられることによる応力の集中が防
止されるので、絶縁膜の端部での応力の集中に起因する
第2配線層の断線の発生が抑制される。
【0029】可撓性基板は、第2配線層が形成された表
面に形成され、第2配線層の一部を覆う被覆層をさらに
有してもよい。このとき、絶縁膜は、可撓性基板の表面
の、被覆層が形成されていない領域(第2配線層が露出
した領域に形成されている)ことが好ましい。可撓性基
板の一方の表面の、被覆層が形成されている領域と被覆
層が形成されていない領域との境界を含む領域に対応し
て、可撓性基板の他方の表面上に設けられた第2補強部
材を備えていると、典型的には被覆層の端部近傍にまで
形成される絶縁膜の端部上に補強部材が位置するので、
絶縁膜の端部近傍での可撓性基板の折り曲げが補強部材
によって制限される。従って、絶縁膜の端部で可撓性基
板が折り曲げられることによる応力の集中が防止される
ので、絶縁膜の端部での応力の集中に起因する第2配線
層の断線の発生が抑制される。
【0030】微細な接続を容易に行う観点からは、第1
配線層と第2配線層とを電気的に接続する導電層は、異
方導電膜(いわゆるACF)であることが好ましい。異
方導電膜は、典型的には、絶縁性樹脂中に導電性粒子を
分散させた材料である。勿論、導電層として、異方導電
膜以外のはんだ等の溶融性導電材料を用いてもよい。
【0031】本発明は、ガラス基板が、第1配線層に電
気的に接続された複数の電極をさらに備え、表示装置と
して機能する電子装置に特に好適に用いられる。
【0032】また、本発明は、機械的に面取りを施すの
が困難な厚さ0.5mm以下のガラス基板を備える電子
装置において特に効果が高い。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
による実施形態の電子装置を説明する。なお、以下で
は、液晶表示装置を例に本発明を説明するが、本発明は
これに限定されるものではない。本発明は、ガラス基板
と可撓性基板とが接続された構成を有する電子装置一般
に用いることができ、特に、液晶表示装置、有機エレク
トロルミネッセンス、無機エレクトロルミネッセンス、
PDP(Plasma Display Panel)
およびPALC(Plasma Address Li
quid Crystal)などの表示装置に好適に用
いることができる。
【0034】(実施形態1)図1に、本発明による実施
形態1の電子装置である液晶表示装置100が備えるガ
ラス基板10と可撓性基板20との接続部を模式的に示
す。
【0035】液晶表示装置100は、液晶パネルと、液
晶パネルに接続された可撓性基板(フレキシブル配線
板)20とを有する。
【0036】液晶パネルは、ガラス基板10と、ガラス
基板10に対向する対向基板(不図示)と、これらの間
に設けられた液晶層(不図示)とを有する。液晶パネル
は、画素領域ごとに液晶層に電圧を印加する複数の電極
(不図示)を有している。この電極は、例えば、ガラス
基板10に設けられた画素電極と対向基板に設けられた
対向電極である。
【0037】可撓性基板(フレキシブル配線板)20
は、可撓性を有する配線基板であり、例えば、いわゆる
FPC(Flexible Printed Circ
uit)、TCP(Tape Carrier Pac
kage)またはTAB(Tape Automate
d Bonding)である。
【0038】ガラス基板10の一方の表面10aには所
定のパターンを有する配線層12が形成されており、可
撓性基板20の一方の表面20aには所定のパターンを
有する配線層22が形成されている。
【0039】ガラス基板10と可撓性基板20とは、配
線層12が形成された表面10aの端部と配線層22が
形成された表面20aの端部とが互いに重畳するように
配置されている。
【0040】ガラス基板10の表面10aの端部と、可
撓性基板20の表面20aの端部との間に、導電層とし
て機能するACF(Anisotropic Cond
uctive Film;異方導電膜)30が設けられ
ている。ガラス基板10上の配線層12と、可撓性基板
20上の配線層22とは、ACF30によって電気的に
接続されている。
【0041】典型的には、ガラス基板10の端部に、配
線層12に電気的に接続された複数の端子(接続端子)
が設けられるとともに、可撓性基板20の端部に、配線
層22に電気的に接続された複数の端子(接続端子)が
設けられており、これらの端子間にACF30が設けら
れている。ACF30は、絶縁性樹脂中に導電性粒子を
分散させた材料であり、端子間に挟まれたACF30中
の導電性粒子によって、電気的な接続が実現される。従
って、ACF30を用いて電気的な接続を行うと、接続
ピッチが端子のピッチにのみに依存するので、導電材料
を付与する領域を制限する(接続をとる箇所に選択的に
導電材料を付与する)必要がないこと、および端子間に
絶縁性樹脂が充填されるので、端子間の絶縁を容易に且
つ十分に確保できること等の利点が得られる。ガラス基
板10上の配線層12は、例えば、走査配線や信号配線
を含み、ガラス基板10上の複数の電極は、これらを介
して接続端子に接続されている。また、ガラス基板10
と可撓性基板20とは、ACF30によって機械的にも
接続(接着)されている。なお、ここでは、ACFを用
いる場合を示したが、勿論、ACF以外のはんだ等の溶
融性導電材料を用いてもよい。
【0042】可撓性基板20の配線層22が形成された
表面20aの一部に、絶縁膜40が形成されている。絶
縁膜40は、具体的にはガラス基板10の端辺に対向す
る領域を含む領域に形成された薄膜である。可撓性基板
20の表面20aには、配線層22の一部を覆う被覆層
24も形成されており、絶縁膜40は、可撓性基板20
の表面20aの、被覆層24が形成されていない領域
(配線層22が露出した領域)に形成されている。
【0043】また、可撓性基板20の他方の表面20b
上には、補強部材(ここでは補強板)26および28が
設けられている。補強部材26は、反対側の表面20a
の、ACF30に当接する部分とACF30に当接しな
い部分との境界を含む領域に対応して設けられている。
つまり、補強部材26は、ACF30の絶縁膜40側の
端部上に位置するように設けられており、ここでは、絶
縁膜40のACF30側の端部上に位置するように設け
られている。一方、補強部材28は、反対側の表面20
aの、被覆層24が形成されている領域と被覆層24が
形成されていない領域との境界を含む領域に対応して設
けられている。つまり、補強部材28は、被覆層40の
絶縁膜40側の端部上に位置するように設けられてお
り、ここでは、絶縁膜40の被覆層24側の端部上に位
置するように設けられている。
【0044】上述した構成を有する液晶表示装置100
の製造方法を図2を参照しながら説明する。図2は、液
晶パネルと可撓性基板20との接続工程および絶縁膜4
0の形成工程を示すフローチャートである。
【0045】まず、配線層12が形成されたガラス基板
10を備える液晶パネルと、配線層22、補強部材26
および28を備える可撓性基板20とを用意する(工程
S1)。
【0046】ガラス基板10に配線層12を形成する工
程は、公知の材料を用いて公知の方法で実行されうる。
本実施形態では、ガラス基板10として厚さ0.4mm
のガラス基板を用いる。液晶パネルの完成後、ガラス基
板10は分断され、分断面はバキュームによって清掃さ
れる。図1に示したように、本実施形態では、ガラス基
板10の端部に面取りを施さない。
【0047】可撓性基板20を形成する工程も、公知の
材料を用いて公知の方法で実行されうる。本実施形態で
は、可撓性基板20として、ポリイミドからなる厚さ2
5μmの可撓性基板20が用いられ、この可撓性基板
(ベース材)20上に銅を用いて厚さ18μmの配線層
22が形成されている。可撓性基板20の端部(配線層
22の端部)に設けられた接続端子には、ニッケル金メ
ッキによる表面処理が施されている。また、本実施形態
では、ポリイミドからなる厚さ125μmの補強部材2
6および28が厚さ35μmのエポキシ系接着剤を介し
て貼り付けられる。
【0048】次に、可撓性基板20の表面20aの端部
の接続端子上にACF30を仮接着する(工程S2)。
仮接着は、ACF30が剥がれたりずれたりしない程度
に加熱することによって行われる。ACF30として
は、例えば日立化成工業社製アニソルムを用いることが
できる。
【0049】続いて、液晶パネルと可撓性基板20とを
(液晶パネルのガラス基板10と可撓性基板20とを)
ACF30を用いて接続する(工程S3)。具体的に
は、図3に示すように、ガラス基板10の端部と可撓性
基板20の端部とを位置合わせしたのち、熱圧着ヘッド
50を可撓性基板20の表面20bに押し当てながら加
熱することによって、ACF30が圧着される。
【0050】その後、可撓性基板20の配線層22が形
成されている表面20aに、絶縁膜40を形成する。本
実施形態では、二酸化珪素からなる絶縁膜40を、被覆
層24が形成されていない領域(配線層22が露出した
領域)に形成する。例えば、以下のようにして形成す
る。
【0051】まず、図4に示すように、エタノールと酢
酸エチルとの混合溶剤中に二酸化珪素を含有する溶液
を、可撓性基板20の表面20aの被覆層24が形成さ
れていない領域に、ディスペンサのニードル62から塗
布する(工程S4)。
【0052】次に、液晶パネルと可撓性基板20とをオ
ーブンに入れて80℃で30分間処理し、溶剤を蒸発さ
せて二酸化珪素の薄膜40’を硬化させることによって
絶縁膜40を形成する(工程S5)。本実施形態では、
厚さが約2.0μmとなるように絶縁膜40を形成す
る。
【0053】なお、ここではディスペンサを用いて二酸
化珪素の溶液を塗布する場合について例示したが、溶液
を塗布する方法はこれに限定されない。例えば、図5に
示すように、ローラー64を用いて溶液を塗布してもよ
いし、図6に示すように、刷毛66を用いて溶液を塗布
してもよい。また、用いる溶剤も、例示したエタノール
と酢酸エチルとの混合溶剤に限定されず、メタノールと
プロピレングリコールモノプロピルエーテルとの混合溶
剤を用いてもよい。
【0054】上述のようにして、本実施形態の液晶表示
装置100が得られる。
【0055】本発明による実施形態の液晶表示装置10
0は、可撓性基板20の配線層22が形成された表面2
0aの、ガラス基板10の端辺に対向する領域を含む領
域に形成された絶縁膜40を有するので、可撓性基板2
0がガラス基板10の端部(面取りされていない端部)
に接触することによる配線層22の断線の発生が抑制さ
れる。可撓性基板20の表面20aに設けられる絶縁膜
40は、例えばその厚さを適宜設定することにより可撓
性基板20の可撓性を損ねないように形成しうるので、
液晶表示装置の小型化を妨げることはない。従って、本
発明による液晶表示装置100は、小型化が容易で、且
つ、可撓性基板20が備える配線層22の断線の発生が
抑制されている。
【0056】本実施形態のように、絶縁膜40が二酸化
珪素から形成されていると、ガラスと同等の硬度を確保
することができ、断線の発生を容易に抑制することがで
きる。勿論、絶縁膜40の材料はこれに限定されず、ポ
リイミドからなるワニスやシリコン樹脂などを用いても
よい。ただし、ポリイミドからなるワニスやシリコン樹
脂を用いる場合、薄膜として形成しにくいことがあり、
また、その硬度は、二酸化珪素を用いる場合よりも小さ
い。表1に、二酸化珪素からなる絶縁膜40の厚さ、二
酸化珪素の溶液に用いる溶剤および二酸化珪素の溶液の
塗布方法をそれぞれ変化させたときの可撓性基板20に
発生する不具合を調べた結果を示す。表1中の○は、不
具合が発生しないことを示し、△は、液晶表示装置の仕
様や用途によっては不具合が発生することがあることを
示す。
【0057】
【表1】
【0058】表1に示したように、二酸化珪素からなる
絶縁膜40の厚さが0.4μmの場合には、可撓性基板
20を折り曲げて配置するときに、折り曲げる度合いな
どによっては、可撓性基板20の配線層22にクラック
が生じ、配線層22の断線が発生することがあった。ま
た、表1に示したように、厚さが6.0μmの場合に
は、可撓性基板20を折り曲げて配置するときに、折り
曲げる度合いなどによっては、二酸化珪素からなる絶縁
膜40にクラックが生じて剥がれ落ち、配線層22の断
線が発生することがあった。本願発明者が検討したとこ
ろ、二酸化珪素からなる絶縁膜40の厚さが、0.5μ
m以上5.0μm以下であると、配線層22の断線の発
生をより確実に抑制することができることがわかった。
また、表1から、溶剤としてメタノールとプロピレング
リコールモノプロピルエーテルとの混合溶剤を用いた
り、塗布する際にローラーや刷毛を用いたりしても、断
線の発生が抑制されることがわかる。
【0059】さらに、本実施形態の液晶表示装置100
においては、可撓性基板20の配線層22が形成されて
いない表面20bには、反対側の表面20aのACF3
0に当接する部分とACF30に当接しない部分との境
界を含む領域、および、被覆層24が形成されている領
域と被覆層24が形成されていない領域との境界を含む
領域に対応して、補強部材26および28が設けられて
いる。つまり、補強部材26は、ACF30の絶縁膜4
0側の端部上に位置するように設けられており、補強部
材28は、被覆層40の絶縁膜40側の端部上に位置す
るように設けられている。
【0060】典型的には、絶縁膜40は、ACF30の
端部の近傍にまで形成されるとともに、被覆層24の端
部の近傍にまで形成されるので、上述のように補強部材
26および28が設けられていると、補強部材26およ
び28は、それぞれ絶縁膜40のACF30側の端部上
および絶縁膜40の被覆層24側の端部上に位置する。
従って、絶縁膜40の端部(絶縁膜40が形成されてい
る部分と形成されていない部分との境界)での可撓性基
板20の折り曲げが補強部材26および28によって制
限されるので、絶縁膜40の端部で可撓性基板20が折
り曲げられることによる応力の集中が防止される。その
ため、絶縁膜40の端部での応力の集中に起因する配線
層22の断線の発生が抑制される。
【0061】補強部材26および28の材料としては、
例えば、ポリエステル、ポリイミド、ガラスエポキシ、
ポリフェニレンサルファイド、エポキシ、アクリル、ポ
リカーボネートなどを用いることができる。補強部材2
6および28の厚さは、特定の位置での可撓性基板20
の折り曲げを制限して配線層22の断線の発生を抑制す
るためには、約50μm以上であることが好ましい。
【0062】
【発明の効果】本発明によると、小型化が容易で、且
つ、可撓性基板が備える配線層の断線の発生が抑制され
た電子装置が提供される。
【0063】本発明は、ガラス基板と可撓性基板とが接
続された構成を有する電子装置一般に用いることがで
き、特に、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセン
ス、無機エレクトロルミネッセンス、PDP(Plas
ma Display Panel)およびPALC
(Plasma Address Liquid Cr
ystal)などの表示装置に好適に用いることができ
る。また、本発明は、機械的に面取りを施すのが困難な
厚さ0.5mm以下のガラス基板を備える電子装置にお
いて特に効果が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施形態の電子装置である液晶表
示装置100を模式的に示す断面図である。
【図2】液晶パネルと可撓性基板との接続工程および絶
縁膜の形成工程を示すフローチャートである。
【図3】液晶パネルと可撓性基板とをACFを用いて接
続する様子を模式的に示す断面図である。
【図4】可撓性基板の表面に二酸化珪素の溶液をディス
ペンサを用いて塗布する様子を模式的に示す断面図であ
る。
【図5】可撓性基板の表面に二酸化珪素の溶液をローラ
ーを用いて塗布する様子を模式的に示す断面図である。
【図6】可撓性基板の表面に二酸化珪素の溶液を刷毛を
用いて塗布する様子を模式的に示す断面図である。
【図7】従来の液晶表示装置600Aを模式的に示す断
面図である。
【図8】従来の液晶表示装置600Bを模式的に示す断
面図である。
【図9】従来の液晶表示装置600Aおよび600Bの
製造工程における面取り工程およびフレキシブル配線板
の接続工程を示すフローチャートである。
【図10】従来の液晶表示装置600Cを模式的に示す
断面図である。
【符号の説明】
10 ガラス基板 12 配線層 20 可撓性基板(フレキシブル配線板) 22 配線層 24 被覆層 26、28 補強部材(補強板) 30 ACF 40 絶縁膜 100 液晶表示装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の表面に形成された第1配線層を有
    するガラス基板と、一方の表面に形成された第2配線層
    を有する可撓性基板とを有し、 前記ガラス基板と前記可撓性基板とは、前記第1配線層
    が形成された前記表面の端部と前記第2配線層が形成さ
    れた前記表面の端部とが互いに重畳するように配置さ
    れ、 前記端部間に設けられた導電層によって前記第1配線層
    と前記第2配線層とが電気的に接続されている電子装置
    であって、 前記可撓性基板の前記第2配線層が形成された前記表面
    の、前記ガラス基板の端辺に対向する領域を含む領域に
    形成された絶縁膜を有する、電子装置。
  2. 【請求項2】 前記絶縁膜は、二酸化珪素から形成され
    ている請求項1に記載の電子装置。
  3. 【請求項3】 前記絶縁膜の厚さは、0.5μm以上
    5.0μm以下である請求項2に記載の電子装置。
  4. 【請求項4】 前記可撓性基板の前記一方の表面の、前
    記導電層に当接する部分と前記導電層に当接しない部分
    との境界を含む領域に対応して、前記可撓性基板の他方
    の表面上に設けられた第1補強部材を備える、請求項1
    から3のいずれかに記載の電子装置。
  5. 【請求項5】 前記可撓性基板は、前記第2配線層が形
    成された前記表面に形成され、前記第2配線層の一部を
    覆う被覆層をさらに有し、 前記絶縁膜は、前記可撓性基板の前記表面の、前記被覆
    層が形成されていない領域に形成されている、請求項1
    から4のいずれかに記載の電子装置。
  6. 【請求項6】 前記可撓性基板の前記一方の表面の、前
    記被覆層が形成されている領域と前記被覆層が形成され
    ていない領域との境界を含む領域に対応して、前記可撓
    性基板の他方の表面上に設けられた第2補強部材を備え
    る、請求項5に記載の電子装置。
  7. 【請求項7】 前記導電層は異方導電膜である請求項1
    から6のいずれかに記載の電子装置。
  8. 【請求項8】 前記ガラス基板は、前記第1配線層に電
    気的に接続された複数の電極をさらに備え、 表示装置として機能する、請求項1から7のいずれかに
    記載の電子装置。
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