以下、本開示の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、及び、構成要素の配置位置や接続形態などは、一例であって本開示を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本開示の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、各図において縮尺等は必ずしも一致していない。なお、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態)
まず、実施の形態に係る液晶表示装置1について、図1を用いて説明する。図1は、実施の形態に係る液晶表示装置1の概略構成を示す図である。
液晶表示装置1は、液晶セルを含む表示パネルを複数重ね合わせて構成された画像表示装置の一例であって、静止画像又は動画像の画像(映像)を表示する。
図1に示すように、本実施の形態における液晶表示装置1は、観察者に近い位置(前側)に配置された第1表示パネル100と、第1表示パネル100より観察者から遠い位置(後側)に配置された第2表示パネル200とを備える。第1表示パネル100及び第2表示パネル200は、液晶表示パネルである。
さらに、液晶表示装置1は、第1表示パネル100及び第2表示パネル200の後側に配置されたバックライト300を備える。具体的に、バックライト300は、第2表示パネル200の第1表示パネル100側とは反対側(第2表示パネル200の後側)に第2表示パネル200に対向して配置されている。つまり、第2表示パネル200は、第1表示パネル100とバックライト300との間に位置している。
第1表示パネル100は、メインパネルであって、ユーザが視認する画像を表示する。本実施の形態において、第1表示パネル100は、カラー画像を表示する。
平面視において、第1表示パネル100は、矩形状であり、第1の辺100aと、第1の辺100aに対向する第2の辺100bと、第1の辺100aの一端及び第2の辺100bの一端を結ぶ第3の辺100cと、第1の辺100aの他端及び第2の辺100bの他端を結び且つ第3の辺100cに対向する第4の辺100dとを有する。本実施の形態において、第1表示パネル100の平面視形状は、長方形である。したがって、第1の辺100a及び第2の辺100bは、長辺であり、第3の辺100c及び第4の辺100dは、短辺である。なお、第1表示パネル100は、矩形状でなくてもよい。
第1表示パネル100は、第1画像表示領域(アクティブ領域)101aと、第1画像表示領域101aを囲む第1額縁領域101bとを有する。第1画像表示領域101aは、画像が表示される表示領域(有効領域)であり、例えば、マトリクス状に配列された複数の画素によって構成されている。第1額縁領域101bは、第1表示パネル100の周辺領域であって、第1画像表示領域101aの外側に位置する領域である。また、第1額縁領域101bは、画像が表示されない非表示領域(無効領域)である。本実施の形態において、第1表示パネル100の平面視形状は、矩形状である。したがって、第1画像表示領域101aの形状は、矩形状であり、第1額縁領域101bの形状は、矩形枠状である。
第1表示パネル100には、入力映像信号に応じたカラー画像を第1画像表示領域101aに表示するために、第1フレキシブル配線基板として、第1ソースFPC102及び第1ゲートFPC103が接続されている。第1ソースFPC102及び第1ゲートFPC103は、例えば、異方性導電性フィルム(ACF;Anisotropic Conductive Film)を用いた熱圧着によって第1表示パネル100の各種信号線の電極端子と接続されている。
第1ソースFPC102は、第1ソースドライバ102aが実装されたFPC(Flexible Printed Circuits)である。FPCは、ポリイミド等の絶縁性樹脂材料からなるベースフィルム(基材)の上に銅箔等の金属材料等からなる所定形状の導体パターン(金属配線)が形成されたフレキシブル性を有するフィルム基板である。第1ソースドライバ102aは、ICがパッケージ化されたICドライバ(ICチップ)であり、COF(Chip on Film)技術によって、第1ソースFPC102に実装されている。
本実施の形態において、第1ソースFPC102は、第1表示パネル100の第1の辺100a側に設けられている。具体的には、第1ソースFPC102は、第1の辺100a側の端部に接続されている。より具体的には、複数の第1ソースFPC102が第1表示パネル100の液晶セルの長辺端部の電極端子に接続されている。
第1ゲートFPC103は、第1ゲートドライバ103aが実装されたFPCである。第1ゲートドライバ103aは、ICドライバ(ICチップ)であり、COF技術によって、第1ゲートFPC103に実装されている。
本実施の形態において、第1ゲートFPC103は、第1表示パネル100の第3の辺100c側に設けられている。具体的には、第1ゲートFPC103は、第3の辺100c側の端部に接続されている。より具体的には、複数の第1ゲートFPC103が第1表示パネル100の液晶セルの短辺端部の電極端子に接続されている。
また、第1ソースFPC102には、第1回路基板104が接続されている。第1回路基板104は、第1ソースFPC102の第1表示パネル100側とは反対側の部分に接続されている。したがって、第1回路基板104は、第1ソースFPC102を介して第1表示パネル100と電気的に接続されている。
第1回路基板104は、略矩形板状のプリント基板(PCB;Printed Circuit Board)であり、第1回路基板104には、複数の電子部品が実装されている。第1回路基板104は、第1タイミングコントローラ410から出力された各種信号を第1ソースFPC102の第1ソースドライバ102aに伝達する機能を有する。
第1表示パネル100の第1画像表示領域101aにカラー画像を表示する場合、第1タイミングコントローラ410から出力される各種信号が第1ソースドライバ102a及び第1ゲートドライバ103aに入力される。この場合、第1ソースドライバ102aについては、第1回路基板104を介して第1ソースドライバ102aに各種信号が入力される。
第2表示パネル200は、第1表示パネル100の背面側に配置されるサブパネルである。本実施の形態において、第2表示パネル200は、第1表示パネル100に表示されるカラー画像に対応した画像のモノクロ画像(白黒画像)を、そのカラー画像に同期させて表示する。
平面視において、第2表示パネル200は、矩形状であり、第1の辺200aと、第1の辺200aに対向する第2の辺200bと、第1の辺200aの一端及び第2の辺200bの一端を結ぶ第3の辺200cと、第1の辺200aの他端及び第2の辺200bの他端を結び且つ第3の辺200cに対向する第4の辺200dとを有する。本実施の形態において、第2表示パネル200の平面視形状は、長方形である。したがって、第1の辺200a及び第2の辺200bは、長辺であり、第3の辺200c及び第4の辺200dは、短辺である。なお、第2表示パネル200は、矩形状でなくてもよい。
第2表示パネル200は、第2画像表示領域(アクティブ領域)201aと、第2画像表示領域201aを囲む第2額縁領域201bとを有する。第2画像表示領域201aは、第1画像表示領域101aと同様に、画像が表示される表示領域(有効領域)であり、例えば、マトリクス状に配列された複数の画素によって構成されている。第2額縁領域201bは、第2表示パネル200の周辺領域であって、第2画像表示領域201aの外側に位置する領域である。また、第2額縁領域201bは、第1表示パネル100の第1額縁領域101bと同様に、画像が表示されない非表示領域(無効領域)である。本実施の形態において、第2表示パネル200の平面視形状は、矩形状である。したがって、第2画像表示領域201aの形状は、矩形状であり、第2額縁領域201bの形状は、矩形枠状である。
なお、第2表示パネル200の第2画像表示領域201aの大きさは、第1表示パネル100の第1画像表示領域101aの大きさと同じであってもよいが、異なっていてもよい。つまり、第1画像表示領域101aの画素数と第2画像表示領域201aの画素数とは同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、第2画像表示領域201aの画素数が第1画像表示領域101aの画素数よりも大きくて、第2画像表示領域201aの外縁が、全周にわたって第1画像表示領域101aの外縁よりも外側に位置していてもよい。
第2表示パネル200には、入力映像信号に応じたモノクロ画像を第2画像表示領域201aに表示するために、第2フレキシブル配線基板として、第2ソースFPC202及び第2ゲートFPC203が接続されている。第2ソースFPC202及び第2ゲートFPC203は、例えば、異方性導電性フィルムを用いた熱圧着によって第2表示パネル200の各種信号線の電極端子と接続されている。
第2ソースFPC202は、第2ソースドライバ202aが実装されたFPCである。第2ソースドライバ202aは、ICがパッケージ化されたICドライバ(ICチップ)であり、COF技術によって、第2ソースFPC202に実装されている。
本実施の形態において、第2ソースFPC202は、第2表示パネル200の第1の辺200a側に設けられている。具体的には、第2ソースFPC202は、第1の辺200a側の端部に接続されている。より具体的には、複数の第2ソースFPC202が第2表示パネル200の液晶セルの長辺端部の電極端子に接続されている。
第2ゲートFPC203は、第2ゲートドライバ203aが実装されたFPCである。第2ゲートドライバ203aは、ICドライバ(ICチップ)であり、COF技術によって、第2ゲートFPC203に実装されている。
本実施の形態において、第2ゲートFPC203は、第2表示パネル200の第3の辺200c側に設けられている。具体的には、第2ゲートFPC203は、第3の辺200c側の端部に接続されている。より具体的には、複数の第2ゲートFPC203が第2表示パネル200の液晶セルの短辺端部の電極端子に接続されている。
また、第2ソースFPC202には、第2回路基板204が接続されている。第2回路基板204は、第2ソースFPC202の第2表示パネル200側とは反対側の部分に接続されている。したがって、第2回路基板204は、第2ソースFPC202を介して第2表示パネル200と電気的に接続されている。
第2回路基板204は、略矩形板状のプリント基板(PCB)であり、第2回路基板204には、複数の電子部品が実装されている。第2回路基板204は、第2タイミングコントローラ420から出力された各種信号を第2ソースFPC202の第2ソースドライバ202aに伝達する機能を有する。
第2表示パネル200の第2画像表示領域201aにモノクロ画像を表示する場合、第2タイミングコントローラ420から出力される各種信号が第2ソースドライバ202a及び第2ゲートドライバ203aに入力される。この場合、第2ソースドライバ202aについては、第2回路基板204を介して第2ソースドライバ202aに各種信号が入力される。
また、第1表示パネル100及び第2表示パネル200の駆動方式は、例えばIPS(In Plane Switching)方式又はFFS(Fringe Field Switching)方式等の横電界方式であるが、これに限るものではなく、VA(Vertical Alignment)方式又はTN(Twisted Nematic)方式等であってもよい。
バックライト300は、第1表示パネル100及び第2表示パネル200の背面側に配置された光源ユニットであり、第1表示パネル100及び第2表示パネル200に向けて光を照射する。本実施の形態において、バックライト300は、平面状の均一な拡散光(散乱光)をむらなく照射する面光源ユニットである。
バックライト300は、例えば、LED(Light Emitting Diode)を光源とするLEDバックライトであるが、これに限るものではない。本実施の形態において、バックライト300は、直下型であるが、エッジ型であってもよい。
液晶表示装置1は、さらに、第1タイミングコントローラ410及び第2タイミングコントローラ420に画像データを出力する画像処理部430を備える。
画像処理部430は、外部のシステム(図示せず)から送信された入力映像信号Dataを受信し、画像処理を実行した後、第1タイミングコントローラ410に第1画像データDAT1を出力し、第2タイミングコントローラ420に第2画像データDAT2を出力する。また画像処理部430は、第1タイミングコントローラ410及び第2タイミングコントローラ420に同期信号等の制御信号(図1では省略)を出力する。第1画像データDAT1は、カラー表示用の画像データであり、第2画像データDAT2は、モノクロ表示用の画像データである。
このように、本実施の形態に係る液晶表示装置1では、第1表示パネル100及び第2表示パネル200の2つの表示パネルを重ね合わせて画像を表示しているので、黒を引き締めることができる。これにより、高コントラスト比の画像を表示することができる。
次に、液晶表示装置1の詳細な構造について、図2を用いて説明する。図2は、実施の形態に係る液晶表示装置1の構成を示す断面図である。
図2に示すように、液晶表示装置1は、第1表示パネル100と、第2表示パネル200と、第1表示パネル100及び第2表示パネル200を接合する接合テープ500とを備える。つまり、第1表示パネル100と第2表示パネル200とは、接合テープ500によって貼り合わされている。液晶表示装置1は、さらに、第1表示パネル100及び第2表示パネル200を支持するフレーム600を備える。以下、液晶表示装置1の各構成部材について詳細に説明する。
まず、第1表示パネル100について説明する。第1表示パネル100は、第1液晶セル110と、第1液晶セル110を挟む一対の第1偏光板120とを有する。
第1液晶セル110は、第1TFT(Thin Film Transistor)基板111と、第1TFT基板111に対向する第1対向基板112と、第1TFT基板111及び第1対向基板112の間に配置された第1液晶層113とを備える。本実施の形態において、第1液晶セル110は、第1対向基板112が第1TFT基板111よりも前方に位置するように配置されている。
第1TFT基板111は、ガラス基板等の透明基板にTFT層(不図示)が形成された基板である。TFT層には、マトリクス状に配列された画素の各々に対応して設けられたTFT及びTFTを駆動する配線等が形成されている。TFT層の平坦化層上には、第1液晶層113に電圧を印加するための画素電極が形成されている。
第1対向基板112は、ガラス基板等の透明基板に画素形成層としてカラーフィルタ層が形成されたCF基板である。第1対向基板112の画素形成層は、ブラックマトリクス(黒色部)及びカラーフィルタ(着色部)を有する。
第1液晶層113は、第1TFT基板111と第1対向基板112との間に封止されている。第1液晶層113の液晶材料は、駆動方式に応じて適宜選択することができる。なお、第1液晶層113の厚さ(セルギャップ)は、例えば、2.5μm〜6μmであるが、これに限るものではない。
一対の第1偏光板120は、第2表示パネル200側(接合テープ500側)に位置する第1内側偏光板121と、第2表示パネル200側とは反対側に位置する第1外側偏光板122とによって構成されている。
第1内側偏光板121は、第1外側偏光板122よりも内側に位置している。第1内側偏光板121は、第1液晶セル110の第2表示パネル200側の面に貼り付けられている。具体的には、第1内側偏光板121は、第1液晶セル110の第1TFT基板111に貼り合わされている。
第1外側偏光板122は、第1内側偏光板121よりも外側に位置している。第1外側偏光板122は、第1液晶セル110の第2表示パネル200側とは反対側の面に貼り付けられている。具体的には、第1外側偏光板122は、第1液晶セル110の第1対向基板112に貼り合わされている。
第1内側偏光板121は、第1外側偏光板122よりも小さい。具体的には、第1内側偏光板121の端部は、当該第1内側偏光板121の全周にわたって第1外側偏光板122の端部よりも内側に位置している。例えば、第1内側偏光板121は、第1外側偏光板122と同じ大きさの矩形の偏光板の外周端部を額縁状に切断した大きさである。
一対の第1偏光板120は、偏光方向が互いに直交するように配置されている。つまり、一対の第1偏光板120は、クロスニコルで配置されている。
一対の第1偏光板120の各々は、ポリビニルアルコール(PVA)にヨウ素等を染色及び吸着させた偏光子と、偏光子を支持する基材層とを有する。基材層は、樹脂材料によって構成されており、例えば、TAC(Triacetylcellulose:トリアセチルセルロース)フィルム等の透明樹脂フィルムである。なお、一対の第1偏光板120の各々は、偏光子及び基材層の他に、粘着層及び保護層等を有していてもよいし、さらに、拡散層を有していてもよい。拡散層は、第1内側偏光板121及び第1外側偏光板122の一方又は両方に含まれていてもよいが、本実施の形態では、第1内側偏光板121のみに含まれている。また、一対の第1偏光板120の一方には、位相差板(位相差フィルム)が含まれていてもよい。
次に、第2表示パネル200について説明する。第2表示パネル200は、第2液晶セル210と、第2液晶セル210を挟む一対の第2偏光板220とを有する。第2液晶セル210は、第1液晶セル110に対向している。
第2液晶セル210は、第2TFT基板211と、第2TFT基板211に対向する第2対向基板212と、第2TFT基板211及び第2対向基板212の間に配置された第2液晶層213とを備える。本実施の形態において、第2液晶セル210は、第2TFT基板211が第2対向基板212よりも前方に位置するように配置されているが、第2対向基板212が第2TFT基板211よりも前方に位置するように配置されていてもよい。
第2TFT基板211は、第1TFT基板111と同様の構成であり、ガラス基板等の透明基板にTFT層(不図示)が形成された基板である。
第2対向基板212は、ガラス基板等の透明基板に画素形成層が形成された基板である。第2対向基板212の画素形成層は、画素を構成するマトリクス状の複数の開口部が形成されたブラックマトリクスを有する。また、本実施の形態において、第2表示パネル200はモノクロ画像を表示するので、第2対向基板212の画素形成層には、カラーフィルタが形成されていない。
第2液晶層213は、第2TFT基板211と第2対向基板212との間に封止されている。第2液晶層213の液晶材料は、駆動方式に応じて適宜選択することができる。なお、第2液晶層213の厚さ(セルギャップ)は、例えば、第1液晶層113と同様に、2.5μm〜6μmであるが、これに限るものではない。
一対の第2偏光板220は、第1表示パネル100側(接合テープ500側)に位置する第2内側偏光板221と、第1表示パネル100側とは反対側に位置する第2外側偏光板222とによって構成されている。
第2内側偏光板221は、第2外側偏光板222よりも内側に位置している。第2内側偏光板221は、第2液晶セル210の第1表示パネル100側の面に貼り付けられている。本実施の形態では、第2TFT基板211が第2対向基板212よりも前方に位置しているので、第2内側偏光板221は、第2液晶セル210の第2TFT基板211に貼り合わされている。
第2外側偏光板222は、第2内側偏光板221よりも外側に位置している。第2外側偏光板222は、第2液晶セル210の第1表示パネル100側とは反対側の面(バックライト300側の面)に貼り付けられている。具体的には、第2外側偏光板222は、第2液晶セル210の第2対向基板212に貼り合わされている。なお、第1内側偏光板121の吸収軸は、第2内側偏光板221の吸収軸と並行である。
一対の第2偏光板220は、偏光方向が互いに直交するように配置されている。つまり、一対の第2偏光板220は、クロスニコルで配置されている。
一対の第2偏光板220の各々は、第1偏光板120と同様に、偏光子と、樹脂材料によて構成された基材層(TAC層等)とを有する。なお、一対の第2偏光板220の各々は、偏光子及び基材層の他に、粘着層及び保護層等を有していてもよいし、さらに、拡散層を有していてもよい。拡散層は、第2内側偏光板221及び第2外側偏光板222の一方又は両方に含まれていてもよい。本実施の形態では、第2内側偏光板221及び第2外側偏光板222のいずれにも拡散層が含まれていない。
第2内側偏光板221は、第2外側偏光板222よりも小さい。具体的には、第2内側偏光板221の端部は、当該第2内側偏光板221の全周にわたって第2外側偏光板222の端部よりも内側に位置している。例えば、第2内側偏光板221は、第2外側偏光板222と同じ大きさの矩形の偏光板の外周端部を額縁状に切断した大きさである。
本実施の形態において、第2表示パネル200の第2内側偏光板221の大きさは、第1表示パネル100の第1内側偏光板121の大きさと同じであるが、異なっていてもよい。また、第2表示パネル200の第2外側偏光板222の大きさは、第1表示パネル100の第1外側偏光板122の大きさよりも大きいが、同じであってもよいし、小さくてもよい。なお、第1内側偏光板121、第1外側偏光板122、第2内側偏光板221及び第2外側偏光板222は、いずれも同じ厚さであるが、異なっていてもよい。
また、第2表示パネル200の第2内側偏光板221は、第1表示パネル100の第1内側偏光板121と接触しておらず、第2内側偏光板221と第1内側偏光板121との間には空気層(エアギャップ)が存在する。第2内側偏光板221と第1内側偏光板121との間隔は、例えば0.2mm〜0.4mm程度である。
次に、接合テープ500について説明する。接合テープ500は、第1表示パネル100と第2表示パネル200とを接合する接合部材である。具体的には、図2に示すように、接合テープ500は、第1表示パネル100の第1内側偏光板121と第2表示パネル200の第2内側偏光板221とを接合している。第1表示パネル100と第2表示パネル200とは、接合テープ500によって貼り合わされている。
接合テープ500は、例えば長尺状の両面テープによって構成されている。この場合、接合テープ500は、基材層の両面に粘着層を有する両面テープであってもよいし、基材層を有さない粘着体のみによって構成された両面テープであってもよい。本実施の形態において、接合テープ500は、粘着体のみによって構成された両面テープである。
接合テープ500の厚さは、第1表示パネル100の第1内側偏光板121と第2表示パネル200の第2内側偏光板221とが接触しないような厚さである。一例として、接合テープ500の厚さは、0.5〜1.5mmである。
図2に示すように、接合テープ500は、第1液晶セル110及び第2液晶セル210の周辺に沿って設けられている。本実施の形態において、接合テープ500は、第1液晶セル110及び第2液晶セル210の端部の全周にわたって設けられている。また、接合テープ500は、第1表示パネル100の第1内側偏光板121と第2表示パネル200の第2内側偏光板221とを囲むように設けられている。具体的には、接合テープ500は、第1内側偏光板121と第2内側偏光板221とから、平面視でズレており、接合テープ500によって囲まれる領域内に、第1内側偏光板121及び第2内側偏光板221が収容されている。つまり、接合テープ500は、第1内側偏光板121及び第2内側偏光板221のいずれの表面にも接触しておらず、第1液晶セル110及び第2液晶セル210のガラス基板同士を貼り合わせている。具体的には、接合テープ500は、第1液晶セル110の第1TFT基板111と第2液晶セル210の第2TFT基板211とに接触している。
このように、本実施の形態における液晶表示装置1では、OCAを用いることなく、第1液晶セル110及び第2液晶セル210の周辺に沿って設けられ、かつ、第1内側偏光板121と第2内側偏光板221とを囲むように設けられた接合テープ500によって、第1表示パネル100と第2表示パネル200とが貼り合わされている。
この構成により、第1表示パネル100(第1液晶セル110)と第2表示パネル200(第2液晶セル210)とを周辺部のみで固定することができるので、低コストで第1表示パネル100と第2表示パネル200とを貼り合わせることができる。
しかも、接合テープ500が第1内側偏光板121及び第2内側偏光板221を囲むように配置されており、接合テープ500が第1内側偏光板121と第2内側偏光板221とに挟まれないので、第1表示パネル100と第2表示パネル200との間に接合テープ500を挟んで押し付けて貼り合わせたとしても、貼り合わされた第1表示パネル100及び第2表示パネル200が、第1内側偏光板121及び第2内側偏光板221の表面に存在する微小凹凸を拾わない。これにより、第1内側偏光板121及び第2内側偏光板221の表面に存在する微小凹凸によって第1液晶セル110及び第2液晶セル210のガラス基板が歪んでしまうことを抑制できる。したがって、第1液晶セル110及び第2液晶セル210の厚さにムラが生じて表示画像の品質が低下してしまうことを抑制できる。
さらに、接合テープ500が第1内側偏光板121と第2内側偏光板221とに挟まれずに、貼り合わされた第1表示パネル100及び第2表示パネル200が第1内側偏光板121及び第2内側偏光板221の表面に存在する微小凹凸も拾わないので、OCAで第1表示パネル100と第2表示パネル200とは貼り合わせる場合と比べて、第1表示パネル100と第2表示パネル200とを近づけることができる。つまり、第1液晶セル110と第2液晶セル210との距離を狭くすることができる。具体的には、第1液晶セル110と第2液晶セル210との距離は、接合テープ500の厚さとなるので、本実施の形態では、0.8mmである。これにより、第1表示パネル100と第2表示パネル200との間に視差が生じて表示画像の品質が低下することを抑制することができる。
以上より、本実施の形態に係る液晶表示装置1によれば、表示画像の品質低下の抑制と低コスト化との両立を図ることができる。
また、本実施の形態では、上記のように、第1内側偏光板121の端部が第1外側偏光板122の端部よりも内側に位置しており、また、第2内側偏光板221の端部が第2外側偏光板222の端部よりも内側に位置している。つまり、第1内側偏光板121及び第2内側偏光板221の幅が第1外側偏光板122及び第2外側偏光板222の幅よりも短くなっている。
これにより、第1内側偏光板121及び第2内側偏光板221の幅が短くなった分のスペースを利用して接合テープ500を設けることができる。この場合、平面視において、接合テープ500の少なくとも一部は、第1外側偏光板122及び第2外側偏光板222と重なっている。
なお、接合テープ500についてのより詳細な構成については後述する。
次に、フレーム600について説明する。フレーム600は、第1表示パネル100及び第2表示パネル200を保持するとともにバックライト300を保持する保持部材である。本実施の形態において、フレーム600は、上フレーム610(第1フレーム)と、中フレーム620(第2フレーム)と、下フレーム630(第3フレーム)とによって構成されている。上フレーム610、中フレーム620及び下フレーム630は、例えばネジ等によって互いに固定されている。
上フレーム610は、フレーム600において上側に配置されたフロントフレームである。上フレーム610は、第1表示パネル100の周辺部を覆う第1ベゼル部611と、第1ベゼル部611から下フレーム630側に延在する第1側壁部612とを有する。また、第1ベゼル部611の先端部の内側には、クッション材613が設けられている。
中フレーム620は、上フレーム610と下フレーム630との間に配置されたミドルフレームである。中フレーム620は、第1表示パネル100及び第2表示パネル200をバックライト300側から支持している。
下フレーム630は、フレーム600において背面側に配置されたリアフレームである。下フレーム630は、バックライト300を保持している。つまり、バックライト300は、下フレーム630に配置されている。
次に、接合テープ500の詳細な構成について、図2を参照しつつ、図3を用いて説明する。図3は、実施の形態に係る液晶表示装置1における接合テープ500の構成を示す平面図である。図3では、接合テープ500によって第1表示パネル100及び第2表示パネル200を貼り合わせた液晶モジュールにおいて、第1表示パネル100を透過したときの状態を示している。つまり、第2表示パネル200に設けられた接合テープ500を示している。
図3に示すように、接合テープ500は、第1テープ部510と、第2テープ部520と、第3テープ部530と、第4テープ部540とを有する。
第1テープ部510は、第2表示パネル200の第1の辺200aに沿って設けられている。つまり、第1テープ部510は、第2表示パネル200の第2ソースFPC202側の端部に設けられている。具体的には、第1テープ部510は、第2表示パネル200の第1の辺200a側の外周端部に沿って直線状に設けられている。
第2テープ部520は、第2表示パネル200の第2の辺200bに沿って設けられている。つまり、第2テープ部520は、第2表示パネル200の第2ソースFPC202側とは反対側の端部に設けられている。具体的には、第2テープ部520は、第2表示パネル200の第2の辺200b側の外周端部に沿って直線状に設けられている。また、第2テープ部520は、第1テープ部510と対向している。具体的には、第2テープ部520は、第1テープ部510と平行に設けられている。
第3テープ部530は、第2表示パネル200の第3の辺200cに沿って設けられている。具体的には、第3テープ部530は、第2表示パネル200の第3の辺200c側の外周端部に沿って直線状に設けられている。
第4テープ部540は、第2表示パネル200の第4の辺200dに沿って設けられている。具体的には、第4テープ部540は、第2表示パネル200の第4の辺200d側の外周端部に沿って直線状に設けられている。また、第4テープ部540は、第3テープ部530と対向している。具体的には、第4テープ部540は、第3テープ部530と平行に設けられている。
本実施の形態において、接合テープ500は、第1テープ部510、第2テープ部520、第3テープ部530及び第4テープ部540によって矩形枠状に構成されている。つまり、接合テープ500全体としては、矩形枠状(ロの字)である。
また、第1テープ部510、第2テープ部520、第3テープ部530及び第4テープ部540は、互いに物理的に分離されている。つまり、短冊状の両面テープを複数本つなぎ合わせながら第1表示パネル100又は第2表示パネル200に貼り合わせていくことで、全体として矩形枠状の接合テープ500にしている。
この場合、物理的に分離されていない矩形枠状の一体物の両面テープからなる接合テープ500を用いてもよいが、短冊状の両面テープを複数本つなぎ合わせて矩形枠状にすることで、第1表示パネル100又は第2表示パネル200に接合テープ500を容易に貼り付けることができる。
また、矩形枠状の一体物の接合テープ500は、その形状を作製することが容易ではないが、短冊状の両面テープを複数本つなぎ合わせることで、矩形枠状の接合テープ500を容易に実現することもできる。しかも、矩形枠状の一体物の両面テープからなる接合テープ500は、シート状の両面テープをカットすることで形成することになるが、カットした部分が無駄になってしまう。一方、短冊状の両面テープを複数本つなぎ合わせて矩形枠状の接合テープ500にすることで、そのような無駄が生じることがない。
さらに、短冊状の両面テープを複数本つなぎ合わせることによって、第1テープ部510、第2テープ部520、第3テープ部530及び第4テープ部540を構成する両面テープを第1表示パネル100又は第2表示パネル200に容易に貼り合わせることができる。つまり、接合テープ500を構成する両面テープを貼り合わせる作業性が向上する。
例えば、同じ長さの短冊状の両面テープを4辺に沿って第2表示パネル200に順次貼り付けてつなぎ合わせることで、全体として矩形枠状の接合テープ500にすることができる。このように、同じ長さの短冊状の両面テープを用いることで、作業性が向上するだけではなく、低コスト化を実現することができる。
なお、図示しないが、接合テープ500は、第1表示パネル100との関係についても、第2表示パネル200と同様である。つまり、第1テープ部510は、第1表示パネル100の第1の辺100aに沿って設けられ、第2テープ部520は、第1表示パネル100の第2の辺100bに沿って設けられ、第3テープ部530は、第1表示パネル100の第3の辺100cに沿って設けられ、第4テープ部540は、第1表示パネル100の第4の辺100dに沿って設けられている。
接合テープ500には、当該接合テープ500の一部が分断された第1隙間部501(分断部)が形成されている。つまり、接合テープ500は、第1隙間部501によって、部分的に分断されている。第1隙間部501の幅は、例えば1mmである。
このように、接合テープ500に第1隙間部501を設けることによって、接合テープ500で囲まれた領域内に存在する埃や微粒子等の異物を第1隙間部501から除去することができる。これにより、異物によって表示画像の品質が低下することを抑制することができる。
特に、本実施の形態において、第1隙間部501は、第1表示パネル100の第2の辺100b側(つまり第1ソースFPC102が接続された側とは反対側)に設けられた第2テープ部520に形成されている。すなわち、図3に示すように、第1隙間部501は、第2表示パネル200の第2の辺200b側(つまり第2ソースFPC202が接続された側とは反対側)に設けられた第2テープ部520に形成されている。
液晶表示装置1を設置する場合、一般的には、第1表示パネル100は、第1ソースFPC102が接続された第1の辺100aが鉛直方向の上側となり、第2の辺100bが鉛直方向の下側となる姿勢となる。つまり、図3では、第2表示パネル200は、第2ソースFPC202が接続された第1の辺200aが鉛直方向の上側となり、第2の辺200bが鉛直方向の下側となる姿勢となる。このように、液晶表示装置1の設置状態において、第1表示パネル100の第2の辺100b及び第2表示パネル200の第2の辺200bは、第1表示パネル100の第1の辺100a及び第2表示パネル200の第1の辺200aよりも鉛直方向における下方に位置する。
したがって、第1隙間部501を、第2の辺100b側(第2の辺200b側)に設けられた第2テープ部520に形成することで、第1隙間部501が鉛直方向の下側に位置することになる。これにより、接合テープ500で囲まれた領域内に異物が入り込んだりして接合テープ500で囲まれた領域内に異物が存在することになったとしても、異物が自重で鉛直方向の下側に移動するので、第1隙間部501から異物を容易に除去することができる。また、第1隙間部501を鉛直方向の下側に形成することで、第1隙間部501から異物が入りにくくすることもできる。
また、図4に示すように、フレーム600における第1隙間部501に対向する部分に、露出する表面に粘着性を有する粘着部材700が設けられているとよい。粘着部材700は、例えば両面テープであり、中フレーム620の突出部に貼り合わされている。また、粘着部材700は、第1隙間部501の幅よりも長い長さで、第2表示パネル200の第2の辺200b(第1表示パネル100の第2の辺100b)に沿って延在している。粘着部材700としては、接合テープ500を構成する両面テープと同じものを用いてもよいし、異なるものを用いてもよい。
このように、第1隙間部501に対向する部分に粘着部材700を設けることで、第1隙間部501の幅が異物より広くても、第1隙間部501から接合テープ500で囲まれた領域内に異物が進入することを抑制できる。つまり、第1隙間部501を介して接合テープ500で囲まれた領域内に進入してくる異物は、フレーム600と第1隙間部501とで構成されるL字状の進入経路を通って接合テープ500で囲まれた領域内に入り込んでくるが、第1隙間部501に対向する部分に粘着部材700を設けておくことで、そのL字形状の進入経路の途中に粘着部材700が存在することになる。これにより、第1隙間部501を介して内部に進入しようとする異物は、粘着部材700の表面の粘着層で捕獲されることになる。したがって、第1隙間部501の幅が異物よりも広くても、第1隙間部501から接合テープ500で囲まれた領域内に異物が進入することを抑制することができる。
また、矩形枠状の接合テープ500に第1隙間部501を形成することで、表示画像の品質が低下することを抑制することもできる。この点について、以下説明する。
物理的に分離されていない矩形枠状の一体物の接合テープ500を用いて第1表示パネル100と第2表示パネル200とを貼り合わせると、接合テープ500で囲まれた領域内が密閉空間となる。この場合、気圧又は温度の変化等によって接合テープ500で囲まれた領域内の空気層が膨張したり収縮したりすると、第1表示パネル100と第2表示パネル200との間の間隔が変動したり面内で不均一になったりして、表示画像の品質が低下するおそれがある。これに対して、接合テープ500に第1隙間部501を形成することで、気圧又は温度等が変化したとしても、第1隙間部501を介して接合テープ500で囲まれた領域に空気が入ったり、第1隙間部501を介して接合テープ500で囲まれた領域から空気が出たりすることができるので、第1表示パネル100と第2表示パネル200との間の間隔が変動したり面内で不均一になったりすることを抑制することができる。したがって、表示画像の品質が低下することを抑制することができる。
また、図3に示すように、本実施の形態において、接合テープ500には、第1隙間部501とは別に、接合テープ500の一部が分断された第2隙間部502(分断部)が形成されている。
この構成により、気圧又は温度等が変化したときに、第1表示パネル100と第2表示パネル200との間の間隔が変動したり面内で不均一になったりすることを一層抑制することができる。したがって、表示画像の品質が低下することを一層抑制することができる。
この場合、第2隙間部502から異物が入らないようにするとよいので、第2隙間部502の幅は、第1隙間部501の幅よりも狭くするとよい。これにより、第2隙間部502を介して接合テープ500で囲まれた領域内に異物が入り込むことを抑制できるので、異物による表示画像の品質の低下を抑制しつつ、気圧又は気温の変動による表示画像の品質の低下を抑制することができる。
なお、第2隙間部502の幅は、例えば0.5mm以下である。好ましくは、第2隙間部502の幅は、0mmより大きく0.3mm以下であるとよい。異物のサイズが0mmより大きく0.3mm以下であれば、仮に異物が第2隙間部502を介して接合テープ500で囲まれた領域内に入り込んだとしても、異物による表示画像の品質への影響はほぼない。
また、第2隙間部502は、接合テープ500の複数個所に形成されているとよい。
これにより、気圧又は気温の変動による表示画像の品質の低下を一層抑制することができる。
また、第2隙間部502を複数形成する場合、第2隙間部502は、第1テープ部510、第2テープ部520、第3テープ部530及び第4テープ部540の各々に形成されているとよい。
これにより、矩形状の第1表示パネル100及び第2表示パネル200の全ての辺に第2隙間部502を形成することができるので、気圧又は気温の変動による接合テープ500で囲まれた領域内外の空気の出入りを均一化することができる。したがって、表示画像の品質の低下を一層抑制することができる。
しかも、第1テープ部510、第2テープ部520、第3テープ部530及び第4テープ部540の各々に第2隙間部502を形成することで、第1表示パネル100の各辺に貼り合わせる両面テープを短くすることができるので、両面テープを貼り合わせる作業性を向上させることができる。
なお、第1隙間部501及び第2隙間部502は、第1テープ部510、第2テープ部520、第3テープ部530及び第4テープ部540のつなぎ目に形成されていてもよいし、第1テープ部510、第2テープ部520、第3テープ部530及び第4テープ部540の各々の途中に形成されていてもよい。
この場合、第2隙間部502については、第1テープ部510、第2テープ部520、第3テープ部530及び第4テープ部540の各々の途中に形成することで、第1表示パネル100の各辺に沿って貼り合わせる両面テープの長さを短くすることができる。したがって、両面テープを貼り合わせる作業性が一層向上する。特に、長辺となる第1の辺100a及び第2の辺100bに対応する第1テープ部510及び第2テープ部520については、複数の両面テープによって構成されているとよい。
(変形例)
以上、本開示に係る液晶表示装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態において、第1内側偏光板121、第1外側偏光板122、第2内側偏光板221及び第2外側偏光板222は、いずれも同じ厚さとしたが、これに限らない。
この場合、図5に示される液晶表示装置1Aのように、第1表示パネル100Aにおいて、第1内側偏光板121Aの厚さを第1外側偏光板122の厚さよりも厚くするとよい。具体的には、第1内側偏光板121Aにおける基材層の厚さを、第1外側偏光板122の基材層の厚さよりも厚くするとよい。なお、第1内側偏光板121A及び第1外側偏光板122が複数の基材層を有する場合は、各偏光板の基材層の厚さは、複数の基材層を合計した厚さ(総厚)である。
このように、第1内側偏光板121Aにおける基材層の厚さを、第1外側偏光板122の基材層の厚さよりも厚くすることで、接合テープ500で第1表示パネル100と第2表示パネル200とを貼り合わせたときの第1表示パネル100の反りによる表示画像の品質の低下を抑制することができる。この点について、図6を用いて詳細に説明する。
第1内側偏光板121、第1外側偏光板122、第2内側偏光板221及び第2外側偏光板222の各々の厚さが同じである液晶表示装置について、バックライトで照射されたことを想定して45℃で2000時間のエージングした後に常温で放置すると、図6に示すように、第1表示パネル100及び第2表示パネル200の各々が、外側に凸となるように反ることが分かった。この原因について検討したところ、以下のことが分かった。
外気に接する第1外側偏光板122及び第2外側偏光板222については、熱によって基材層から水分が一時的に抜けていくが、外気に曝されているので外気に含まれる水分が基材層に取り込まれることになる。一方、外気に接しない第1内側偏光板121及び第2内側偏光板221については、熱によって基材層から水分が抜けていくだけで、外気に含まれる水分が基材層に取り込まれることがない。この結果、第1内側偏光板121及び第2内側偏光板221は、第1外側偏光板122及び第2外側偏光板222に対して相対的に縮むことになる。これにより、第1表示パネル100及び第2表示パネル200の各々が、外側に凸となるように反ってしまい、表示画像の品質が低下する。
そこで、図5に示される液晶表示装置1Aのように、第1内側偏光板121Aにおける基材層の厚さを、第1外側偏光板122の基材層の厚さよりも厚くすることで、第1内側偏光板121Aの剛性を第1外側偏光板122の剛性よりも大きくすることができる。この結果、初期の第1表示パネル100の状態を内側にやや凸となる形態(つまり第2表示パネル200に向かってやや凹んで湾曲した形態)にすることができる。これにより、長時間加熱されたとしても、第1表示パネル100及び第2表示パネル200の各々が外側に凸となるように反ることを抑制することができる。したがって、表示画像の品質が低下することを抑制することができる。
なお、図5では、第1内側偏光板121A、第1外側偏光板122、第2内側偏光板221及び第2外側偏光板222のうち、第1内側偏光板121Aの厚さのみが異なり、第1外側偏光板122、第2内側偏光板221及び第2外側偏光板222の厚さは同じにしている。
また、図5に示される液晶表示装置1Aにおいて、第2表示パネル200の第2内側偏光板221及び第2外側偏光板222のうち第2外側偏光板222については、予め加熱する等して、第2内側偏光板221よりも初期の水分量を低くしておくとよい。
また、上記実施の形態において、第1表示パネル100がカラー画像を表示し、第2表示パネル200がモノクロ画像を表示する構成としたが、これに限らない。例えば、第1表示パネル100がモノクロ画像を表示し、第2表示パネル200がカラー画像を表示する構成であってもよい。
また、上記実施の形態では、2つの表示パネルを用いたが、これに限らない。例えば、3つ以上の表示パネルを用いてもよい。この場合、隣り合う2つの表示パネルの間ごとに接合テープが挿入されていればよい。
その他、上記実施の形態及び変形例に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態及び変形例における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。