WO2009113443A1

WO2009113443A1 - 示温変色体局在絶縁キャップ及びその製造方法

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Publication number: WO2009113443A1
Application number: PCT/JP2009/054169
Authority: WO
Inventors: 孝之香高; 総男寺田; 博和本間; 信広大石
Original assignee: 株式会社システック
Priority date: 2008-03-10
Filing date: 2009-03-05
Publication date: 2009-09-17

Abstract

【課題】本発明の課題は、絶縁キャップの絶縁性能と安価性と示温性絶縁キャップの示温性をともに有する絶縁キャップ、又は、複数の示温変色体を一つの絶縁キャップに局在させ、安価、コストパフォーマンスを上げた絶縁キャップとその製造方法を提供する。【解決手段】安価な絶縁キャップの幅広部又はその一部に示温変色体の被覆部を有するか、又は、示温性絶縁キャップの幅広部又はその一部に別の示温変色体の被覆部を有するようにした示温変色体局在絶縁端子キャップとした。

Description

示温変色体局在絶縁キャップ及びその製造方法

　本発明は、熱変色性物質が含有された示温成形体を一部に有する、又は複数示温変色体を局在させた絶縁キャップであって、端子金具を備えたケーブルへの使用に適する形状を有するもの及びその製造方法に関するものである。

　　従来、配電盤と分電盤間を結ぶ屋内配線等に使用される電線やコード、屋外配線を構成するケーブル、各種電気機器の部品等において、加熱を検知するための熱変色成形体が知られている。これらは、合成樹脂材料に熱変色性物質を混入してシート体やチューブ等の所定の形状に成形されたり、又、合成樹脂材料からの成形物の表面上に熱変色性物質を塗布することにより製造され、検知対象物である上記の電線等に貼付したり被覆したりして用いられている。

然しながら、上述の屋内配線、屋外配線等の配線に使用されている電線、コード、ケーブルは、一般的には、その末端に端子金具が装着されており、配電盤、分電盤等において、端子金具を介して他の配線と接続されることとなる。図２に一般的な端子金具、絶縁キャップを備えたケーブルと絶縁キャップ（絶縁端子カバーとも呼ばれている）を示す。２－Ａにおいて、端子金具２００は、導電性金属によって形成され、リング状をなす円形端子部２０１と、ここから後方へ一体に延設されたバレル２０２とからなっている。この内、円形端子部２０１の中心部には取り付け穴２０３が開口しており、他の配線と接続される場合には、この取り付け穴２０３を配電盤等に立設したボルト２０４をねじ込んで締め付けることになる。接続すべきケーブルの芯線部分２０５の先端が出るまで絶縁キャップ２０６を差し込んでおいて、芯線部分２０５の先端をバレル２０２に挿入し圧着することで装着状態２０７に示すように装着される。

従来、上記のような絶縁キャップ２０６としては、２－Ｂ又は２－Ｃに示すものが知られている。２－Ｂにおいて、絶縁キャップ２０６は、端子金具２００のバレル２０２を内包する幅広部２０８とケーブルの芯線部分２０５を内包する幅狭部２０９を有している。
２－Ｃにおいては、ケーブルの芯線部分２０５に端子金具２００を装着した後に絶縁キャップ２１０を付設することを可能としたものである。絶縁キャップ２１０は、端子金具２００のバレル２０２を内包する幅広部２１１とケーブルの芯線部分２０５を内包する幅狭部２１２（点線で示す）に加えて、これらの下側に、端子金具２００の円形端子部２０１を通過させるように平板を通過させる平溝部２１３を有している。平溝部２１３の幅は、円形端子部２０１の径より大きくなっている。また、幅狭部２１２のところは、実線で示すように幅広部２１１と同じようになっているものもある。

以上のような、絶縁キャップにおいて、熱変色性物質を絶縁キャップ全体に含んで形成されているものを特許文献１に本出願人等が提案してきた。この文献では、２－Ｄに示すように端子金具を締め付けるナット（図示せず）に被せる絶縁（ナット）キャップとなっている。絶縁（ナット）キャップを含め、絶縁キャップは、主に塩化ビニルでできていて、成形前にカプセル化した熱変色性色素を混入させて全体に含んだ物となっている。勿論、塩化ビニル以外でも可能である。熱変色性色素を含まない絶縁キャップは、従来数多く製造され市販されているので安価であるが、熱変色性色素を含んだものは、熱変色性色素が高価なために、端子金具付ケーブルの接続部分における接続の緩みによる異常過熱を検出する機能がついた利点に加えて、示温性絶縁キャップは高価であるという欠点があった。本出願人は、全体に熱変色性色素を有する絶縁キャップを市場に出し、熱変色性色素を有さない通常の絶縁キャップとのコスト差を改善すべき点として感じてきた。又、本出願人は、特許文献２において、所定の色を持つことで配線識別機能を維持したまま、過熱表示を行うため、一部に示温材料を混入して成形した絶縁キャップを提唱してきた。然しながら、この中でも、配線識別機能と示温機能に着目したため、示温材料を含ませ絶縁キャップ全体を形成したものにケーブルに近い側小径部に重複して示温材料を有さない配線識別色の樹脂被覆をするか、又は、小径部をマスクして大径部のみ示温材料を含んで形成し、小径部に示温材料を有さない配線識別色の樹脂成形したものを提唱してきた。前者では、示温材料を含ませ絶縁キャップ全体を形成されるため、コスト高は解消されない。後者では、示温材料によるコスト高は、半分になるが、マスクの装着、取り外しの工程が余分で返ってコスト高になり、又、大径部と小径部との接続部がそこだけ重複して凹凸ができ滑らかな形状に出来にくいということで、コストと品質のジレンマに悩まされてきた。したがって、滑らかな形状の品質を維持したまま、示温材料を有する部分は、可能な限り必要部分に限定し、コストパフォーマンスのよい絶縁キャップが望まれてきた。
特開２００２－１９８１２８特開平６－１１１８６３特開平８－２２４９６８特開２００６－０１２４７０

本発明の課題は、絶縁キャップの絶縁性能と安価性と示温性絶縁キャップの示温性をともに有する絶縁キャップ、又は、複数の示温変色体を一つの絶縁キャップに局在させ、コストパフォーマンスを上げた絶縁キャップとその製造方法を提供することである。

　　本発明は、上記の問題を解決すべくなされたもので、安価な絶縁キャップの幅広部２０８、２１１又はその一部に示温変色体の被覆部を有するか、又は、示温性絶縁キャップの幅広部２０８、２１１又はその一部に別の示温変色体の被覆部を有するようにして示温変色体局在絶縁キャップを安価又は、コストパフォーマンスを上げたことを特徴としている。以下説明する。

請求項１記載の発明は、示温変色体局在絶縁キャップであって、電気的接続に使用する端子金具と電線との接続部又は前記端子金具を締め付けるナットをカバーする絶縁キャップを基体として、前記基体の表面に、前記電気的接続の不良による発熱を感知して規定の温度以上で変色する熱変色性物質を含む樹脂体を前記端子金具、又は、ナットに近い側に局在して被覆された被覆部が設けられたことを特徴とする。

請求項２記載の発明は、請求項１記載の示温変色体局在絶縁キャップにおいて、前記基体は、前記熱変色性物質を含まない絶縁キャップであるか、又は、前記被覆部に含む前記熱変色性物質とは異なる熱変色性物質を含む絶縁キャップであることを特徴とする。

請求項３記載の発明は、請求項２記載の示温変色体局在絶縁キャップにおいて、前記被覆部に含む熱変色性物質を不可逆性とし、前記基体は、前記熱変色性物質を含まないか又は、前記基体に含む熱変色性物質を可逆性にしたことを特徴とする。

請求項４記載の発明は、請求項１から請求項３のいずれか１つに記載の示温変色体局在絶縁キャップにおいて、前記基体の色を前記絶縁キャップの配線識別色としたことを特徴とする。

請求項５記載の発明は、請求項１から請求項４のいずれか１つに記載の示温変色体局在絶縁キャップにおいて、前記被覆部を複数の被覆部とし、その被覆部の色、変色温度、可逆性と不可逆性の特性のうち少なくとも一つを異なることを特徴とする。

請求項６記載の発明は、請求項３から請求項５のいずれか１つに記載の示温変色体局在絶縁キャップにおいて、前記不可逆性の熱変色性物質において、規定の温度以上になったときに色変化があり、常温に戻したときに、元の色に戻らない不可逆性であるが、氷点下を下回る低温にしたときに元の色に戻る可逆性を示すものを用いたことを特徴とする。

請求項７記載の発明は、請求項１から請求項６のいずれか１つに記載の示温変色体局在絶縁キャップにおいて、前記被覆部は、貼り付け又は塗布又はディップによるコーティングにより形成されたことを特徴とする。

請求項８記載の発明は、請求項７に記載の示温変色体局在絶縁キャップにおいて、
前記貼り付け又は塗布により形成される示温変色体の前記被覆部の上に、前記被覆部と前記絶縁キャップの前記基体との境界を覆い、これらの間の密着を強化する合成樹脂からなる密着強化材を被覆してなることを特徴とする。

請求項９記載の発明は、請求項７に記載の示温変色体局在絶縁キャップにおいて、
前記貼り付け又は塗布により形成される示温変色体の前記被覆部は、前記密着強化材と規定の温度以上になったときに色変化があり、常温に戻したときに、元の色に戻らない不可逆性であるが、氷点下を下回る低温にしたときに元の色に戻る可逆性を示す熱変色性物質を混合したものでなることを特徴とする。

請求項１０記載の発明は、請求項１から請求項９のいずれか１つに記載の示温変色体局在絶縁キャップにおいて、前記ディップにより形成された前記被覆部は、基体の表裏又は表面のみに形成されたことを特徴とする。

請求項１１記載の発明は、請求項１０に記載の示温変色体局在絶縁キャップの製造方法において、前記絶縁キャップは、その基体となる前記樹脂体の溶融材に、前記絶縁キャップ型枠の前記端子金具又はナットに近い側に対応する型枠部を下にしてディップ形成し、連続して前記被覆部の溶融材にディップした後、前記被覆部が残るように最下端を切断し型枠を外すことで、表面のみに前記被服部を形成するか、又は、前記端子金具又はナットに近い側の前記最下端がすでに切断されている前記絶縁キャップ、若しくは、既存の絶縁キャップの、前記端子金具又はナットに近い側を下にして前記被覆部の溶融材にディップして形成することを特徴とする。

以上の様に構成されているので、本発明の示温変色体局在絶縁キャップにおいては、絶縁キャップの絶縁性能と示温性絶縁キャップの示温性を備えた絶縁キャップを安価に提供でき、複数の示温変色体を一つの絶縁キャップに局在させることもできて、コストパフォーマンスを上げることが出来る。又、市販の安価な絶縁キャップを原材として用いることが出来、より簡単安価に示温性絶縁キャップを得ることが出来る。

発明を実施するための最良の形態として、安価な絶縁キャップの幅広部又はその一部に示温変色体の被覆部を有するか、又は、示温性絶縁キャップの幅広部又はその一部に別の示温変色体の被覆部を有するようにしたことを特徴としている。被覆部は、貼り付け又は塗布又はディップによるコーティングなどで形成される。
以下に実施態様を説明する。

図１は、本発明の示温変色体局在絶縁キャップの一実施態様を示す図である。１－Ａにおいて、示温変色体を有さないか、又は一つの示温変色体を含んだ絶縁キャップ基部１０１の幅広部の先端部に示温変色体又は、別の示温変色体の被覆部１０２を設けたものである。被覆部１０２は、上記のように各種の形成により可能である。この例では、示温変色体を含んだ塩化ビニル等にディップ（浸漬）することでコーティングした例なので、先端部の端と内側にも被覆が形成されている。１－Ｂでは、従来例で説明した別の形状の絶縁キャップであるが、形状の違いを除けば状況は１－Ａと同じであるので説明を省略する。

１－Ｃにおいて、示温変色体を有さないか、又は一つの示温変色体を含んだ絶縁キャップ基部１０１の幅広部の先端部に示温変色体又は、別の示温変色体の被覆部１０２を設けたものである。この場合は、貼り付け又は塗布により被覆部１０２を設けているので、先端部の端と内側には被覆が形成されていない。又、先端部の表面も一部に被覆部１０２が形成することも可能となる。１－Ｄでは、形状の違いを除けば状況は１－Ｃと同じであるので説明を省略する。

示温変色体の熱変色性物質（色素）は、それ自体と配合とにより規定の温度（例えば７５℃）以上で変色（赤、青などの色から脱色など）する。温度が戻ると色も戻る可逆性のものと、戻らない不可逆性の示温変色体があるが、どちらも用いることができ、特許文献１、特許文献２、特許文献３、特許文献４に詳細が示されるのでこれを利用することが出来る。また、絶縁キャップ基部１０１に示温変色体を含んだ場合は、可逆性の示温変色体を含み、先端部に不可逆性の示温変色体の被覆部１０２があるものが好ましい。この場合、不可逆性の示温変色体の被覆部が変色しない温度で被覆部１０２を形成することが好ましい。特に貼り付け又は塗布により被覆部１０２を設けるのは、温度を上げる必要が無いのでよい。不可逆性の示温変色体の中には、例えばサーモロック(株式会社松井色素の商品名)のように、常温では不可逆性だが、更に氷点下を下回る低温では元に戻る擬似可逆性を示す温度色特性にヒステレシスを有する可逆・不可逆両性を有する色素がいくつか商品化されているので、被覆部１０２又は絶縁キャップ基部１０１に用いることにより、被覆部を温度を上げて形成しても、氷点下を下回る低温にして元に戻すことが出来るので好都合である。また、貼り付け又は塗布をした示温変色体は、絶縁キャップ基部１０１との密着性が弱いことがあるので、これを保護するため、例えば、KBペイント（株式会社コバヤシ)のような合成樹脂材料の密着強化材を用いて被覆部１０２をコーティングするように塗布し、基体と密着するようにすることが望ましい。特に、絶縁キャップ基部と被覆部の境界からの密着性劣化が起こりやすいので、少なくとも、この境界を跨って密着強化材で被覆することが有効である。さらに、前記不可逆性の示温変色体(例えばサーモロック)と前記密着強化材を混合したものを用いてもよい。

又、被覆部１０２と絶縁キャップ基部１０１の色は、同じ色でもよいし、違った色でもよい。１－Ｅに示すように被覆部１０２は、複数にすることも可能である。例えば、絶縁キャップ基部１０１は、通常の絶縁キャップと同様に示温変色体を含まないものとし、被覆部１０２を被覆部Ａ１０２Ａと被覆部Ｂ１０２Ｂとして、例えば、被覆部Ａ１０２Ａを可逆性の示温変色体を有するものとし、被覆部Ｂ１０２Ｂを不可逆性の示温変色体を有するものとすることも可能である。貼り付け又は塗布の場合は、両者は重ならないが、ディップによるコーティングでは、被覆部Ａ１０２Ａと被覆部Ｂ１０２Ｂの一部が重なることになる。又、被覆部Ａ１０２Ａと被覆部Ｂ１０２Ｂとで示温変色体の可逆性／不可逆性以外に変色温度を変えることも可能であり、利用性が向上する。１－Ｆには、絶縁ナットキャップに同様な被覆部を施したものを示している。上記の考えは、絶縁ナットキャップにおいても同様なので説明を省略する。

次に、図３では、本発明の示温変色体局在絶縁キャップの製造方法について説明する。３－Aでは、端子金具に近い側に対応する型枠部を下にした絶縁キャップ型枠３００(以下、絶縁キャップ型枠３００とする)を、基体となる溶融樹脂体３０１にディップ(浸漬)して絶縁キャップ基部３０２を形成し、連続して端子金具又はナットに近い側を被覆部溶融材３０４にディップしてコーティングした後、切断ライン３０３の近傍で切断し型枠を外すことにより、表面被服部３０５を有する絶縁キャップを得ることができる。また、３－Bでは、開口部３０８をすでに有する既存の絶縁キャップ３０６(以下、既存絶縁キャップ３０６とする)の端子金具又はナットの近い側を下にしてディップ用マウント部３０９にセットし、被覆部溶融材３０４にディップしてコーティングすることにより、表裏両面被覆部３０７を有する絶縁キャップ３１０(以下、表裏被覆絶縁キャップ３１０とする)を得ることができる。この時、ディップ形成をする為に、ディップ用マウント部３０９へ既存絶縁キャップ３０６を固定する方法は、３－Bに表したように、既存絶縁キャップ３０６の端子金具に遠い側の内面にディップ用マウント部３０９を挿入して、既存絶縁キャップ３０６の収縮力により固定をするか、又は、クリップ等を用いて固定するなど、さまざまな方法を用いても良い。３－A、３－Bに共通する事項として、基体となる溶融樹脂体３０１と被覆部溶融材３０４は、図１で説明した実施態様に応じた示温変色体を用いる。なお、溶融樹脂体３０１のみは示温変色体を含まない事もある。また、図３に示した製造方法は、一番短いシンプルな製造方法であり、これにより製造効率、コストパフォーマンスを向上させることが可能となる。

　以上のような示温成形体は、ケーブル等の配線部の異常過熱を検知するに有益であり、コストパフォーマンスが高い絶縁キャップを提供できるので産業上利用性が極めて大きい。

本発明の示温変色体局在絶縁キャップの一実施態様を示す図である。一般的な端子金具、絶縁キャップを備えたケーブルと絶縁キャップを示す図である。本発明の示温変色体局在絶縁キャップの製造方法を示す図である。

符号の説明

１０１　絶縁キャップ基部
１０２　被覆部
１０２Ａ　被覆部Ａ
１０２Ｂ　被覆部Ｂ
２００　端子金具
２０１　円形端子部
２０２　バレル
２０３　取り付け穴
２０４　ボルト
２０５　芯線部分
２０６、２１０　絶縁キャップ
２０７　装着状態
２０８、２１１　幅広部
２０９、２１２　幅狭部
２１３　平溝部
３００　絶縁キャップ型枠
３０１　溶融樹脂体
３０２　絶縁キャップ基部
３０３　切断ライン
３０４　被覆部溶融材
３０５　表面被服部
３０６　既存絶縁キャップ
３０７　表裏両面被覆部
３０８　開口部
３０９　ディップ用マウント部
３１０　表裏被覆絶縁キャップ

Claims

電気的接続に使用する端子金具と電線との接続部又は前記端子金具を締め付けるナットをカバーする絶縁キャップを基体として、前記基体の表面に、前記電気的接続の不良による発熱を感知して規定の温度以上で変色する熱変色性物質を含む樹脂体を前記端子金具又は、ナットに近い側に局在して被覆された被覆部が設けられたことを特徴とする示温変色体局在絶縁キャップ。
前記基体は、前記熱変色性物質を含まない絶縁キャップであるか、又は、前記被覆部に含む前記熱変色性物質とは異なる熱変色性物質を含む絶縁キャップであることを特徴とする請求項１記載の示温変色体局在絶縁キャップ。
前記被覆部に含む熱変色性物質を不可逆性とし、前記基体は、前記熱変色性物質を含まないか又は、前記基体に含む熱変色性物質を可逆性にしたことを特徴とする請求項２記載の示温変色体局在絶縁キャップ。
前記基体の色を前記絶縁キャップの配線識別色としたことを特徴とする請求項１から請求項３のいずれか１つに記載の示温変色体局在絶縁キャップ。
前記被覆部を複数の被覆部とし、その被覆部の色、変色温度、可逆性と不可逆性の特性のうち少なくとも一つを異なることを特徴とする請求項１から請求項４のいずれか１つに記載の示温変色体局在絶縁キャップ。
前記不可逆性の熱変色性物質において、規定の温度以上になったときに色変化があり、常温に戻したときに、元の色に戻らない不可逆性であるが、氷点下を下回る低温にしたときに元の色に戻る可逆性を示すものを用いたことを特徴とする請求項３から請求項５のいずれか１つに記載の示温変色体局在絶縁キャップ。
前記被覆部は、貼り付け又は塗布又はディップによるコーティングにより形成されたことを特徴とする請求項１から請求項６のいずれか１つに記載の示温変色体局在絶縁キャップ。
前記貼り付け又は塗布により形成される示温変色体の前記被覆部の上に、前記被覆部と前記絶縁キャップの前記基体との境界を覆い、これらの間の密着を強化する合成樹脂からなる密着強化材を被覆してなることを特徴とする請求項７に記載の示温変色体局在絶縁キャップ。
前記貼り付け又は塗布により形成される示温変色体の前記被覆部は、前記密着強化材と規定の温度以上になったときに色変化があり、常温に戻したときに、元の色に戻らない不可逆性であるが、氷点下を下回る低温にしたときに元の色に戻る可逆性を示す熱変色性物質を混合したものでなることを特徴とする請求項７に記載の示温変色体局在絶縁キャップ。
前記ディップにより形成された前記被覆部は、基体の表裏又は表面のみに形成されたことを特徴とする請求項１から請求項９のいずれか１つに記載の示温変色体局在絶縁キャップ。
前記絶縁キャップは、その基体となる前記樹脂体の溶融材に、前記絶縁キャップ型枠の前記端子金具又はナットに近い側に対応する型枠部を下にしてディップ形成し、連続して前記被覆部の溶融材にディップした後、前記被覆部が残るように最下端を切断し型枠を外すことで、表面のみに前記被服部を形成するか、又は、前記端子金具又はナットに近い側の前記最下端がすでに切断されている前記絶縁キャップ、若しくは、既存の絶縁キャップの、前記端子金具又はナットに近い側を下にして前記被覆部の溶融材にディップして形成することを特徴とする請求項１０に記載の示温変色体局在絶縁キャップの製造方法。