以下、本発明の実施形態につき図面を参照して説明する。
なお、以下に示す実施の形態では、液晶表示器600が請求の範囲に記載の「表示部」に相当し、コンテンツ領域R1、操作領域R2が、それぞれ、請求の範囲に記載の「第1表示領域」、「第2表示領域」に相当する。また、表示制御部110が請求の範囲に記載の「表示制御部」および「領域区分部」に相当し、メモリ700が請求の範囲に記載の「記憶部」に相当する。なお、請求の範囲に記載の「機能制御部」は、メモリ700に格納された制御プログラムによってCPU100に付与される機能として実現されている。さらに、バー6が請求の範囲に記載の「移動子」に相当し、ジョグダイヤル7が請求の範囲に記載の「第1の操作部」、「第2の操作部」および「第3の操作部」に相当する。なお、ジョグダイヤル7を回転、押下等させることが、上記第1、2、3の操作部における操作に相当する。さらに、送信キーK1、文字入力キーK2、通信開始キーK3、通信終了キーK4、テンキーK5、チャンネル送りキーK6、チャンネル番号キーK7およびボリュームキーK8が請求の範囲に記載の「操作キー」に相当する。
図1は、本発明の一実施形態である携帯電話機の構成を示す図である。図1(a)、図1(b)、図1(c)はそれぞれ、携帯電話機の正面図、右側面図、背面図である。
図1を参照して、本実施の形態の携帯電話機は、その外郭を構成するキャビネット1を備える。キャビネット1は、正面視で縦長矩形状を有する。キャビネット1の正面には、ほぼ全面に亘ってディスプレイ面2が配されている。ディスプレイ面2は、キャビネット1と同様、縦長矩形状を有している。
ディスプレイ面2は、液晶パネル3により構成されている。液晶パネル3の前方には、タッチパネル4が配されている。タッチパネル4は、ユーザに押されたディスプレイ面2上の位置を検出し、その位置に応じた信号(位置信号)を出力する。タッチパネル4の前方には、保護パネル5が配されている。保護パネル5は、タッチパネル4が傷つかないよう保護するものである。保護パネル5の表面には、その下部領域に、縦溝5aおよび横溝5bが格子状に形成されている。これら溝5a、5bで囲まれた四角領域Sに機能を示す文字や記号が表示されると、この四角領域Sが、種々の操作を行うための1つの操作キー(ソフトキー)となる。なお、後述の操作領域R2が四角領域Sのない領域にまで設定されている場合、四角領域Sのない領域では、たとえば、機能の文字を四角い線で囲むなど、隣の機能との境界が分かるような操作キーの表示がなされる。
ディスプレイ面2には、水平方向に延びるバー6が表示される。バー6はディスプレイ面2の表示領域を上下2つの画面領域に区切る。バー6より上の領域がコンテンツ領域R1となり、下の領域が操作領域R2となる。コンテンツ領域R1には、テレビ映像や写真、テキストなどの各種コンテンツが表示される。また、操作領域R2には、種々の操作キーが表示される。バー6は、ジョグダイヤル7の操作により、表示領域内を上下に移動させることができる。
ジョグダイヤル7は、キャビネット1背面の中央部に設けられており、上下方向に回転する。ジョグダイヤル7が上方向に回転すると、バー6が上方に移動し、ジョグダイヤル7が下方向に回転すると、バー6が下方に移動する。また、ジョグダイヤル7は、前後方向にも動き、押しボタンとしても機能する。
ジョグダイヤル7の左右には、それぞれ、Rボタン8とLボタン9が配されている。これらRボタン8およびLボタン9により、一定の処理を行うための操作を行うことができる。
キャビネット1の内部には、その上部にカメラモジュール10が配されている。このカメラモジュール10の撮像レンズ10aとフラッシュ部10bとがキャビネット1の背面から外部に臨んでいる。
この携帯電話機では、バー6を所定の位置に固定することにより、各種の機能モード(電話モード、メールモード、テレビモード、ミュージックモード、インターネットモード、カメラモードなど)の画像への切替えを行うことができる。
このため、ディスプレイ面2には、上下方向に複数の固定位置(たとえば、L1~L6)が設定されている。たとえば、ユーザが、ジョグダイヤル7を操作して、バー6を固定位置L5に移動させ、バー6が固定位置L5にある状態でジョグダイヤル7を短い時間押すと(短押しすると)、テレビモードの画像が表示される。さらに、バー6を固定位置L6に移動させてジョグダイヤル7を短押しすると、テレビモードの画像からメールモードの画像に切り替わる。これら機能モードの画像において、切替当初のバー6の位置がコンテンツ領域R1と操作領域R2との境界BLとなる。
図2(a)は、テレビモードにおける画面表示例を示す。また、図2(b)は、メールモードにおける画面表示例を示す。テレビモードにおいては、図2(a)に示すように、映像コンテンツがコンテンツ領域R1に表示され、映像表示に関連する操作のための複数の操作キーが操作領域R2に表示される。また、メールモードにおいては、図2(b)に示すように、入力された文字などがコンテンツ領域R1に表示され、メールの入力や送受信のための操作キーが操作領域R2に表示される。
図3は、本実施の形態に係る携帯電話機の回路構成を示すブロック図である。携帯電話機は、図1により説明した構成部品の他、CPU100、TVモジュール200、マイク300、パネルスピーカ400、通信処理部500、液晶表示器600、メモリ700、バッテリー800、電源部900を備える。
TVモジュール200は、TVチューナなどを含み、アンテナ210を介して受信した地上デジタル放送波、地上アナログ放送波などの電波を映像信号に変換してCPU100に送る。
カメラモジュール10は、上記撮像レンズ10aおよびフラッシュ部10bの他、撮像素子10cを含む。撮像レンズ10aは、被写体の像を撮像素子10c上に結像させる。撮像素子10cは、例えばCCDからなり、取り込んだ画像に応じた撮像信号を生成し、CPU100へ送る。
マイク300は、音声信号を電気信号に変換してCPU100へ送る。パネルスピーカ400は、CPU100からの音声信号を音声として再生する。
通信処理部500は、CPU100からの音声信号や画像信号、テキスト信号などを無線信号に変換し、アンテナ510を介して基地局へ送信するとともに、アンテナ510を介して受信した無線信号を音声信号や画像信号、テキスト信号などに変換してCPU100へ送る。
液晶表示器600は、上記液晶パネル3と、液晶パネル3の光源となるバックライト装置(図示せず)を備え、CPU100からの駆動信号によって、液晶パネル3上に画像を表示する。
メモリ700は、ROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)を備えている。このうち、ROMには、CPU100を動作させるための制御プログラムや当該制御プログラムにおいて参照するテーブル情報等が格納されている。たとえば、テーブル情報として、上記バー6の固定位置と機能モードとを関連付けたテーブルが記憶されている。さらに、ROMには、後述する第1設定テーブルおよび第2設定テーブルが記憶されている。
また、RAMには、カメラモジュール10で撮影した画像データや通信処理部500を介して外部から取り込んだ画像データ、テキストデータ(メールデータ)などが所定のファイル形式で保存される。この他、RAMには、TVモジュール200や通信処理部500により外部から取得した映像コンテンツ(テレビ番組、映画など)が保存される。
バッテリー800は、CPU100やCPU100以外の携帯電話機の各部へ電力を供給するためのものであり、二次電池からなる。バッテリー800は、電源部900に接続されている。
電源部900は、バッテリー800の電圧を前記各構成部に必要な大きさの電圧に変換して各構成部に供給する。また、電源部900は、外部電源の入力部(図示せず)を介して供給された電力をバッテリー800に供給して、バッテリー800を充電する。電源部900には、電圧検出部910が設けられている。電圧検出部910は、バッテリー800の電圧を検出して、CPU100へ送る。
CPU100は、メモリ700(ROM)に格納された制御プログラムおよびテーブル情報に従って各部を制御する。たとえば、CPU100は、タッチパネル4、ジョグダイヤル7、Rボタン8、Lボタン9、マイク300、撮像素子10cなどからの入力信号に基づいて、パネルスピーカ400、液晶表示器600などに制御信号を出力し、これにより、各種機能モードにおける処理を実行する。また、CPU100は、電圧検出部910からの電圧信号に基づいて、バッテリー800の残量を判断する。さらに、CPU100は、各種機能モードにおいて、液晶表示器600に種々の画像を表示させるための処理を行う。
なお、上記制御プログラムによってCPU100に付与される制御処理機能のうち、液晶表示器600に対する処理機能(表示処理機能)を、特に、“表示制御部110”と称し、便宜上、図3のCPU100内に図示することとする。
表示制御部110は、CPU100内に用意された作業エリアとなるメモリ(図示せず)内で、液晶表示器600に表示する画像を生成し、生成した画像を表示させるための画像信号(RGB信号)を液晶表示器600に出力する。また、表示制御部110は、撮像素子10cから送られてきた画像データ、メモリ700内に保存された画像データ、TVモジュール200や通信処理部500を介して受信した画像データ(映像コンテンツ)などを取り込む。そして、取り込んだ画像データから画像信号(RGB信号)を生成し、生成した画像信号を液晶表示器600に出力する。液晶表示器600の液晶パネル3、すなわちディスプレイ面2には、画像信号に応じた画像(映像)が表示される。
なお、上述のように、ジョグダイヤル7が操作された場合には、CPU100内において、その操作量が判断される。そして、これに基づいて表示制御部110から画像信号が送られることによって、ディスプレイ面2に表示されたバー6が、その操作量分だけ移動する。
さて、本実施の形態の携帯電話機では、主に、操作領域R2に配されたタッチパネル式の操作キーにより、各種の操作が行われる。タッチパネル4は、弱い押圧にも反応するため、利用者の意図しない操作を受け付けやすい。このため、たとえば、文字入力キーにてメール文章を入力しているときに、ユーザの指が文字入力キーに隣接する他の操作キーに触れてしまい、他の処理が行われてしまう惧れがある。また、携帯電話機をポケットやカバンに入れているときに、何かが操作キーに触れ、誤作動してしまう惧れがある。
そこで、本実施の形態では、ユーザの操作に応じて操作キーの操作を無効化するキー操作無効処理を実行することにより、ユーザの意図しない操作による機器の誤作動を防止するようにしている。
図4は、キー操作無効処理の動作を説明するためのフローチャートである。また、図5は、メールモードにおいてキー操作無効の操作が行われたときの画面表示例を示す図である。
図4および図5に基づいて、その動作を説明する。上述のように、ジョグダイヤル7を操作することによって所定の機能モードに切替えられると、表示制御部110からの画像信号に基づいて、ディスプレイ面2に切替えられた機能モードの画像が表示される(S1)。たとえば、メールモードの場合、先に示した図2(b)に示す画像が表示される。バー6は、画像が表示された当初、コンテンツ領域R1と操作領域R2との境界BLに位置する(図2(b)参照)。
ユーザよってジョグダイヤル7が操作され、これにより、バー6が境界BLから操作領域R2内の所定の位置まで移動すると、CPU100は、バー6の位置が移動したと判断する(S2:YES)。そして、CPU100は、バー6の新たな位置を検出し、バー6と境界BLとの間(キー無効領域)に位置する操作キーに対する操作を無効化する設定を行う(S3)。
たとえば、図5(a)に示すように、バー6が送信キーK1と文字入力キーK2との間に位置する場合には、送信キーK1など、文字入力キーK2よりも上の操作キーは無効となり、文字入力キーK2は有効となる。これにより、ユーザは、文字入力キーK2によってメール文書を入力することができる。このため、文字入力の際に、たとえば、ユーザが「あ」の文字入力キーK2を押そうとし、誤ってその上の送信キーK1に触れても、誤ってメールが送信されるようなことがない。
なお、図5(b)に示すように、バー6が操作領域R2の最下部まで移動したときには、操作領域R2全体がキー無効領域となり、全ての操作キーが無効となる。ここで、バー6が16個の文字入力キーK2の配置領域の途中に位置するときには、キー無効領域にある文字入力キーK2だけが無効になる。しかしながら、文字入力キーK2の一部を無効にしてもあまり意味がない。よって、文字入力キーK2の一部がキー無効領域になった場合には、全ての文字入力キーK2が無効となるようにしてもよい。あるいは、全ての文字入力キーK2がキー無効領域となったことに応じて、全ての文字入力キーK2が無効になるようにしてもよい。すなわち、同じ機能の操作キーがまとまって配列されている場合には、まとめて無効にすることが望ましい。
次に、CPU100は、バー6の移動を禁止する操作がなされたか否かを判断する(S4)。ユーザは、たとえば、ジョグダイヤル7を長い時間押すこと(長押し)によって、このような移動禁止の操作を行うことができる。CPU100は、バー6の移動禁止操作がなされたと判断すると(S4:YES)、ジョグダイヤル7の操作によるバー6の移動を禁止する設定を行う(S5)。この設定に基づき、表示制御部110は、ジョグダイヤル7が操作されても、表示領域内でバー6が動かないようにする。これにより、たとえば、ユーザが、カバンやポケットなどに携帯電話機をしまうとき、全ての操作キーを無効にした状態で、バー6の移動を禁止する操作を行えば、カバンやポケットなどの中でジョグダイヤル7が不用意に動いても操作キーの無効範囲が変わってしまうことがなく、機器の誤作動が防止される。
次に、バー6の移動禁止操作がなされず(S4:NO)、上述のようにジョグダイヤル7の短押しによるモード切替操作がなされると(S6:YES)、CPU100は、このときのバー6の位置に応じた機能モードへ画像を切替える設定を行う(S7)。これにより、表示制御部110からの画像信号に基づいて、新たな機能モードの画像がディスプレイ面2に表示される。
以上、本実施の形態では、コンテンツ領域R1と操作領域R2の間の境界BLと、バー6とによって、操作キーの無効領域が規定され、無効領域内の操作キーの操作のみが無効化される。したがって、ユーザは、そのときの操作に不要な操作キーを無効とし、必要な操作キーについては有効なままにできるので、意図しない操作による誤作動を防止しつつ、必要な操作を円滑に行うことができる。
また、本実施の形態によれば、バー6の移動操作をするだけで、所望の操作キーの無効操作が行えるので、キーの無効化操作を簡便に行うことができる。
さらに、本実施の形態によれば、ユーザの操作によってバー6の移動を禁止することができるので、誤ってバー6が移動する操作がなされても、バー6が移動しない。よって、たとえば、全てのキーを無効化した状態で、ポケットやカバン内で不所望にジョグダイヤル7が操作されても、キーが有効な状態に復帰することはなく、不所望な操作による誤動作を円滑に回避することができる。
さらに、本実施の形態によれば、移動子が、機能モードを切替えるための標識として共用されているので、操作の単純化を図ることができ、機器の操作性を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、また、本発明の実施形態も、請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。たとえば、以下のように変更され得る。
すなわち、以下に説明するように、1つの操作キーが複数の機能の実行に利用される場合には、その操作キーが無効操作されても、一部の機能についてはその操作キーによる操作が有効となる(操作に基づく一部の機能が実行される)構成とされてもよい。このようにすれば、必要な機能については、操作キーの無効操作を解除しなくても、その機能を実行することができ、利便性が高まる。
また、操作キーの無効操作が行われると、その操作キーに関連づけられた機能の設定が変更される構成とされてもよい。このようにすれば、あるキーを無効化することにより同時に関連する機能等の設定を変更できるので、機器の利便性をより一層高めることができる。
図6は、他のキー操作無効処理の動作を説明するためのフローチャートである。また、図7は、他のキー操作無効処理に用いる設定テーブルの構成を示す図である。さらに、図8は、電話モードにおいてキー操作無効の操作が行われたときの画面表示例を示す図である。
図6ないし図8に基づいて、その動作を説明する。上記実施の形態と同様、ディスプレイ面2に所定の機能モードの画像が表示されると(S11)、CPU100は、バー6の位置が移動したか否かを判断する(S12)。バー6の位置が移動したと判断すると(S12:YES)、CPU100は、バー6の新たな位置を検出し、バー6と境界BLとの間に位置する操作キーの無効操作を、メモリ700内に格納された第1設定テーブルに従って実行する(S13)。
たとえば、図8(a)に示すように、電話モードにおいて、バー6が通話開始キーK3とテンキーK5との間に位置する場合には、通話開始キーK3や通話終了キーK4など、テンキーK5よりも上の操作キーが無効化候補とされる。
第1設定テーブルには、図7(a)に示すように、機能モードごとに、操作キーが無効化候補とされたときに、操作キーに割当てられた機能を有効とするか無効とするかの設定がなされている。1つの操作キーに1つの機能のみが割当てられている場合には、その機能が無効となる。一方、1つの操作キーに2つ以上の機能が割当てられている場合には、機能によっては有効に設定されるものもある。たとえば、電話モードにおいて、通話開始キーK3が無効化候補とされた場合、通話開始キーK3の操作に対し、電話を掛ける発呼機能は無効にされ、電話を受ける着呼機能は有効とされる。
CPU100は、また、メモリ700に格納された第2設定テーブルに従って、所定の機能の設定を変更する(S14)。すなわち、第2設定テーブルには、図7(b)に示すように、操作キーが無効化候補とされたときに、それに応じて所定の機能の設定をどのように変更するかが規定されている。たとえば、上述のように、通話開始キーK3が無効化候補とされると、エニーアンサー機能を無効にする設定がなされている。また、通話開始キーK3以外による発呼機能を無効にする設定がなされている。なお、エニーアンサーキー機能とは、相手からの着信があったときにいずれの操作キーを押しても通話が開始される機能である。
こうして、図8(a)に示すようにキー無効領域が設定されている場合、ユーザは、通話開始キーK3を操作しても電話を掛けることができなくなる。一方、電話が掛かってきたときには、通話開始キーK3の操作によって電話を受けることができる。これにより、通話開始キーK3の操作が無効にされていても、着信時に、無効解除の操作を行うことなく、電話に出ることができる。
また、予めエニーアンサー機能が設定されていても、この機能が無効になるため、通話開始キーK3以外の操作キー(たとえば、操作が有効であるテンキーK5)を操作しても電話を受けることができなくなる。これにより、携帯電話機がカバンなどに入れられていても、着信時に、衝撃などにより不用意に通話開始の操作がされてしまうことが起こりにくくなり、間違って通話状態となることが防止できる。さらに、通話開始キーK3以外による発呼機能も無効にされているため、通話開始キーK3と異なる操作キー(たとえば、電話帳機能)からも、電話を掛けることができなくなる。
この他、この状態においては、通話終了キーK5など、キー無効領域にある操作キーについての操作が、全て受け付けられなくなる(操作キーに基づく機能が実行されなくなる)。
なお、図8(b)に示すように、バー6が操作領域R2の最下部まで移動され、操作領域R2全体がキー無効領域に設定された場合には、テンキーK4の操作も全て受け付けられなくなる。
次に、このように操作キーの無効操作がなされた状態で、上記実施の形態と同様に、バー6の移動禁止操作がなされれば(S15:YES)、CPU100は、バー6の移動を禁止する設定を行う(S16)。また、モード切替操作がなされれば(S17:YES)、CPU100は、バー6の位置に基づく新たな機能モードの画像に切替える(S18)。
図9は、テレビモードにおいてキー操作を無効化する操作が行われたときの画面表示例を示す図である。テレビモードとして、図9(a)に示すように、コンテンツ領域R1が小さく、テレビ映像が縦向きに小さく表示されるノーマルモードと、図9(b)に示すように、コンテンツ領域R1が大きく、テレビ映像が横向きに大きく表示されるワイドモードとが用意されている。
ノーマルモードの画像においては、たとえば、操作領域R2に、チャンネル選択機能を有する2種類の操作キーが表示されている。1つは、チャンネル送りキーK6であり、番号を大きくしていく送りキーと小さくしていく送りキーとである。このチャンネル送りキーK6を操作することによって、チャンネルが順次送られていく。もう1つは、チャンネル番号キーK7であり、代表的なチャンネルに対応する6個の番号キーである。チャンネル番号キーK7を押すことによって、直接、その番号のチャンネルが選択できる。
このノーマルモードの画像において、図9(a)に示すように、バー6がチャンネル送りキーK6の下に移動された場合には、チャンネル送りキーK6に対する操作が無効になる。このとき、上述した第2設定テーブルに、チャンネル送りキーK6が無効化候補とされると、チャンネル番号キーK7によるチャンネル選択機能が無効になる設定がなされていると、このようにバー6がチャンネル送りキーK6の下に移動されることにより、チャンネル番号キーK7の操作も無効になる。こうにすれば、チャンネル番号キーK7の下までバー6を移動させずとも、チャンネル選択を行えない状態に設定することができる。よって、図9(a)のように、チャンネル送りキーK6とチャンネル番号キーK7とが離れて配置されていて、これら操作キーの間に他の操作キー、ここではボリュームキーK8が配置されていても、この操作キーの操作が無効にされずにすむ。
次に、図9(b)に示すワイドモードの画像において、ボリュームキーK8がキー無効領域に入った場合、ボリュームキーK8の操作が無効になる。このとき、第2設定テーブルに、ボリュームキーK8が無効化候補とされると、音声出力機能が無効になる、すなわち音声が消される設定がされていると、このようにバー6を移動させることにより、音声出力が中止される。こうすれば、音量は元の状態に維持したまま、必要に応じて簡単に音声を消すことができる。
なお、図9(a)の例では、チャンネル送りキーK6の操作が無効になるとチャンネル番号キーK7の操作が無効になるようにしたが、これらの操作キーが上下逆に配置されている場合には、チャンネル番号キーK7の操作が無効になるとチャンネル送りキーK6の操作が無効になるようにしてもよい。また、ボリュームキーK8の操作が無効になったときには、予め定めた一定の音量になるようにしてもよい。
その他、上記実施の形態では、バー6をジョグダイヤル7によって操作するようにしているが、これに限らず、タッチパネル4の操作によってバーを移動させるようにしてもよい。この場合、ユーザは、バー6の位置に指で触れ、その状態で指を上下させることにより、バー6を上下に移動させることができる。なお、バー6が操作キーの上を移動するときには、操作キーが指で押された状態となる。そこで、バー6が移動しているときには、操作キーの操作を無効にすることにより、操作キーが間違って受け付けられるのを防止できる。
また、上記実施の形態では、ジョグダイヤル7を短押しあるいは長押しすることで、モードの切替とバー6の移動禁止を設定できるようにしたが、ジョグダイヤル7の押圧時間に関係なく、単にバー6がどの位置にあるか応じて、モードの切替とバー6の移動禁止を設定するようにしてもよい。具体的には、バー6が操作領域R2の最下部にあるときにジョグダイヤル7を押すとバー7の移動が禁止され、バー6が操作領域R2の途中の位置(固定位置)にあるときにジョグダイヤル7を押すとモードの切替が行われるようにしても良い。
一般に、バー6の移動が禁止されるのは、携帯電話機を使用しない場合が多く、この場合には、全ての操作キーが無効化されることが多い。よって、多くの場合は、バー6が操作領域R2の最下部にあるときにその移動を禁止すれば、目的が達成されると考えられる。他方、最下部はモードを切り替えるための固定位置ではないため、バー6が最下部にあるときはモードの切り替えを行い得ない。よって、モードの切り替えは、バー6が操作領域R2の途中の位置(固定位置)にあるときに行い得れば足りる。
このように、バー6の移動禁止はバー6が操作領域R2の最下部にあるときになされることが多く、また、モードの切り替えは、バー6が操作領域R2の途中の位置(固定位置)にあるときに必要となるものである。よって、上記のように、バー6が操作領域R2の最下部にあるときにジョグダイヤル7を押すとバー7の移動が禁止され、バー6が操作領域R2の途中の位置(固定位置)にあるときにジョグダイヤル7を押すとモードの切替が行われるようにしても、大半の場合は、ユーザのニーズに応えることができる。
こうすると、ジョグダイヤル7の押圧時間に応じて処理を切り替える必要が無いため、処理の簡素化を図ることができる。また、ユーザも、逐一、ジョグダイヤル7の押圧時間を気にする必要がないため、操作の簡便化を図ることができる。
さらに、メールモードにおいて、受信メールの一覧へ移行するための操作キーが無効にされた状態で、新規のメールが送られてきたときには、その操作キーを受け付けるようにしてもよい。このようにすれば、新規メールをすばやく確認することができる。
さらに、上記実施の形態では、バー6の移動操作、バー6の移動禁止操作、モード切替操作のための操作部が、全てジョグダイヤル7となっている。しかし、これに限らず、それぞれ異なる操作部としてもよい。たとえば、Rボタン8をモード切替操作の操作部とし、Lボタン9をバー6の移動禁止操作の操作部とする、などが考えられる。
さらに、上記実施の形態では、本発明の移動子を、ディスプレイ面2の横幅いっぱいに延びるバー6の画像としているが、これに限られるものではなく、たとえば、横方向の矢印の画像など、他の画像としてもよい。
なお、上記実施の形態では、キー無効化処理(図6)を実行するための制御プログラムとこれに用いるテーブル情報(図7)が、携帯電話機内のメモリ700(ROM)にプリインストールされていたが、これら制御プログラムとテーブル情報を、通信処理部500を介して、ウェブサイトなどからダウンロードしてメモリ700に格納するようにしてもよく、あるいは、これら制御プログラムとテーブル情報を保持したメモリカード等の記憶媒体を携帯電話機に装着することによって、これら制御プログラムとテーブル情報を携帯電話機に取り込ませるようにしても良い。
さらに、上記実施の形態では、メモリ700(ROM)に、バー6の固定位置と機能モードとを関連付けたテーブルが記憶され、モード切替操作の際にバー6の固定位置が変更されると、このテーブルに基づいて、対応する機能モードの画像へと表示画面が切替えられる構成としたが、たとえば、バー6の固定位置によってディスプレイ面2の全表示領域を2つの領域に区分したときの各領域の比率と機能モードとを関連付けたテーブルをメモリ700に格納し、モード切替操作の際には、このテーブルに基づいて、対応する機能モードの画像へと表示画面が切替えられる構成としてもよい。即ち、請求の範囲に記載された「移動子の位置と機能モードとを関連づけて記憶する」とは、移動子の位置と機能モードとを直接関連付けて記憶する形態の他、移動子によって表示領域を区分したときの各領域の比率と機能モードとを関連付けて記憶する等、移動子の位置に間接的に関連付けて機能モードを記憶する形態をも広く含むものである。
この他、本発明の実施形態は、請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。