WO2008041279A1 - Panneau d'affichage à plasma - Google Patents

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Yoshimi Kawanami
Nobuyuki Hori
Toshiyuki Nanto
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Description

明 細 書
プラズマディスプレイパネノレ
技術分野
[0001] 本発明は、フルカラー表示可能なプラズマディスプレイパネル(PDP)及びその表 示装置 (プラズマディスプレイ装置: PDP装置)の技術に関し、特に、透過型 PDP、 発光効率及び耐衝撃性能などに関する。
背景技術
[0002] AC型の PDP装置では、放電による蛍光体 (蛍光体層)からの発光の利用の仕方と して、初期には透過型も検討されていたが、発光効率の点で不足と考えられたこと等 から、現状の反射型の構造が主流になっている。尚ここで、透過型とは、前面部'表 示面 (視認面)側にアドレス電極及び蛍光体層が配置され、背面部 ·非表示面側に 表示電極が配置されるものを指しており、反射型とは、その逆のものを指している。ま た、電極構造としては、 (X, Υ, A)の三電極型や、 (X, Y, Z, A)の四電極型などが ある。隔壁(リブ)構造としては、ストライプ状や格子状 (ボックス、ワッフル形ともいう) などがある。
[0003] ただし、最近においても、一部、下記のような透過型 PDPの改良検討がなされてい るものもある。三電極'透過型 PDPとしては、特開 2004— 35063号公報(特許文献 1)、及び特開 2004— 14372号公報 (特許文献 2)に記載のものがある。また、四電 極.透過型 PDPとしては、特許第 3437596号公報 (特許文献 3)に記載のものがある 特許文献 1:特開 2004— 35063号公報
特許文献 2 :特開 2004— 14372号公報
特許文献 3:特許第 3437596号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0004] 従来主流の反射型 PDPでは、 V、ずれの形式の場合も、例えばコストダウン等のた めに透明電極 (ITO)を無くした構成にすると、遮光率が高くなり、発光効率が低下す る。また、従来の透過型 PDPについては、発光効率などの様々な点について検討' 改良の余地があった。
[0005] また、 PDPの表示セル等の発光効率としては、パネル自体の、蛍光体からの発光 の利用による発光効率だけでなぐパネル前面の反射 (外光反射)なども影響し、そ れらを含む実質的な発光効率が、最終的な映像品質に関係する。
[0006] また、 PDPの耐衝撃性能に関して、従来の反射型 PDPでは、前面力 の衝撃に対 する耐衝撃性能が十分ではない。そのため、例えば、従来のガラス製フィルタに代え て直貼りのフィルム (シート)状フィルタを用いた 、場合、前面側の耐衝撃性能の点で 不利である。
[0007] 本発明は以上のような問題に鑑みてなされたものであり、その第 1の目的は、 PDP にお 、て、反射 (外光反射)を考慮した実質的な発光効率を高くできる技術を提供し 、また、第 2の目的は、前面側の耐衝撃性能の向上または直貼りフィルタ付き PDPの 前面側の耐衝撃性能の不利を補うことができる技術を提供することにある。
課題を解決するための手段
[0008] 本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、 次のとおりである。前記目的を達成するために、本発明は、 PDPの技術であって、以 下に示す技術的手段や構造を備えることを特徴とする。
[0009] 本 PDP装置は、透過型 PDPを基本とした、リブ、蛍光体、及び電極などの構造の 工夫による PDPにおいて、第 1に、実質的な発光効率を向上し、第 2に、前面側から の耐衝撃性能を向上するものである。これに関わり、主に以下の手段を有する。上記 第 1の点に関し、光透過性で断面が逆台形形状のリブによる蛍光体発光利用、前面 側の略すベての領域での外光反射の抑制(光吸収等)などの手段を有する。また上 記第 2の点に関し、断面が逆台形形状のリブ、直貼りのフィルム状フィルタなどの手 段を有する。
[0010] 本 PDP装置の PDPは、例えば以下の構成である。 PDPは、主に、放電ガスが封入 される放電空間を挟む第 1と第 2の基板構造体から成り、ガラス基板に対して形成さ れる電極群によりセル群 (及び対応する画素群)が構成される。電極構造としては例 えば (X, Υ, A)の三電極型である。第 1の基板構造体 (背面側)には、ガラス基板上 、第 1の誘電体層(更に保護層があってもよい)で覆われ第 1方向に伸び可視光反射 性を持つ維持放電可能な表示電極対 (X, Y電極)群を有する。第 2の基板構造体( 前面側)には、ガラス基板上、第 2の誘電体層(無くともよい)で覆われ第 2方向に伸 びるアドレス (A)電極群と、放電空間を分離するように少なくとも第 2方向に伸びて形 成される隔壁と、放電空間に露出して隔壁間に形成 (塗付)される蛍光体層 (蛍光体 )とを有する。蛍光体層の底面部に対してアドレス電極が配置される。表示電極対と アドレス電極の交差、隔壁による分離、各色の蛍光体に対応して、セルが構成される 。隔壁は、ストライプ状 (縦リブ)やボックス状 (縦及び横リブ)である。蛍光体層は、前 面側のアドレス電極及び誘電体層などの面上に底面部が形成され、リブ側面に側面 部が形成される。
[0011] そして、第 1の基板構造体が背面側、第 2の基板構造体が表示面を持つ前面側に なり(透過型 PDP)、隔壁は、光透過性を持ち、その上下の底面が、第 1の基板構造 体側よりも第 2の基板構造体側 (ガラス基板上の誘電体層に接する面)の方が大き 、 形状であることが特徴である。
[0012] (1)本 PDPでは、従来考慮されていなかった、リブ、特にその側面での蛍光体発光 の利用を行う。リブは、可視光透過性 (透光性)を持ち、断面が概略逆台形形状にす る。蛍光体からの発光を、リブでの透過を通じて前面側へ導光する。これにより、セル での放電による蛍光体からの発光 (R, G, Bの可視光)を、なるべく無駄にしないよう にして、セルの輝度を最大化し、発光効率が向上する。
[0013] (2)また本 PDPでは、上記(1)と同時に、前面側略すベての領域において、外光 反射率を低減した構成により、外光反射抑制の性能を向上する。大部分のリブ前面 側底面及びアドレス電極前面に、光吸収性を持たせ、外光反射を抑制する。前面か らの入射光が、リブ前面側底面を通じて背面側底面へと導光され、また、アドレス電 極前面で吸収等される。
[0014] パネル前面側に設ける光学フィルタを含めて或る許容レベルに反射 (外光反射)を 抑制する PDP (フィルタ付き PDP)を考える。このフィルタ付き PDPにおける実質的な 発光効率の向上は、 PDP自体の発光効率 (反射を考慮しない発光効率)の向上と、 PDPの外光反射率の低減との両方で決まる。本 PDPでは、上記(1)により発光効率 を向上すると共に、上記 (2)によって外光反射率を低減するので、実質的な発光効 率が向上する。
[0015] (3)また本 PDPは、基本構成として、従来主流の反射型 PDPとは視認面を逆にし た、透過型 PDPの構造である。即ち、この透過型 PDPは、概略的には、従来の反射 型 PDPを裏返すことでその背面側を前面 (表示面)にした配置である。なお説明のた めに、前面 (表示面)側を第 2の基板構造体、背面側を第 1の基板構造体と称するこ とにする。そして、本透過型 PDPでは、従来の構造とは逆に、リブの底面が、パネル 面垂直の第 3方向の断面において概略的に逆台形の形状 (逆山状)である。リブの 蛍光体層が形成される側面における傾きが、第 1の基板構造体側の底面に近くなる ほど急になり(逆テーパ状)、第 1の基板構造体側の低面に直近の部分で略垂直に なる。これにより、前面側の耐衝撃性能が向上する。
[0016] (4)また本 PDPは、前面側、第 2の基板構造体の視認面 (最前面)、即ちガラス基 板の前面に、例えば、ガラス製 (剛性)ではなく榭脂製 (柔軟性)のフィルム状の光学 フィルタ(直貼りフィルタ)力 直接に粘着される形で設けられる。本 PDPでは、上記( 3)から耐衝撃性能が向上するので、このように最前面に上記直貼りフィルタを用いて フィルタ付き PDPを構成できる。
[0017] また、本 PDPは、更に例えば以下の構成としてもよい。例えば (X, Y, Z, A)の四 電極型にする。即ち表示電極対の間、セル中心付近に位置するように、可視光反射 性を持つ補助電極 (Z電極)を設ける。また、第 1の基板構造体側における表示電極( 及び補助電極など)を設ける場合は、光透過性の透明電極 (コスト高の ITO)をなる ベく用いずに、光反射性の例えば金属製の電極を用いる。これにより、放電発光を前 面側へ反射して利用する。また、アドレス電極は、前面側に光吸収性を持たせ、背面 側に光反射性を持たせ、蛍光体層の底面に対応する部分で太くなる形状にするとよ い。
[0018] また、隔壁の第 1の基板構造体側の底面部分に、光吸収性の層を設ける。また、隔 壁は、半光透過性を持たせて導光の効率を上げる。また、蛍光体層は、リブでの蛍 光体の発光利用などに応じて厚さが設計され、或る程度以上の可視光透過性を持 つようにする。また、各蛍光体層は、それぞれ、自身の主たる発光色 (R, G, B)とは 異なる色の可視光を吸収する性質を持つ。また、第 1の基板構造体側の表示電極対 を覆う誘電体層は、光散乱性のものにする。
[0019] なお、従来において、透過型 PDPの検討例は存在するが、本透過型 PDPのように 、側面に蛍光体の形成される、逆台形形状で光透過性を持つリブを用いるものは存 在しない。
発明の効果
[0020] 本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に 説明すれば以下のとおりである。本発明によれば、第 1に、 PDPにおいて、反射 (外 光反射)を考慮した実質的な発光効率を高くでき、また、第 2に、前面側の耐衝撃性 能の向上または直貼りフィルタ付き PDPの前面側の耐衝撃性能の不利を補うことが できる。
図面の簡単な説明
[0021] [図 1]本発明の一実施の形態である PDP装置における、 PDPの基本的な概略構成 を示す図である。
[図 2]本発明の実施の形態 1である PDP装置における、 PDPの一部の横方向の断面 の構造を示す図である。
[図 3]本発明の実施の形態 1である PDP装置における、 PDPの一部の背面部側の平 面の構造を模式的に示す図である。
[図 4]本発明の実施の形態 1である PDP装置における、 PDPの一部の前面部側の平 面の構造を模式的に示す図である。
[図 5]本発明の実施の形態 2である PDP装置における、 PDPの一部の縦方向の断面 の構造を示す図である。
[図 6]本発明の実施の形態 2である PDP装置における、 PDPの一部の背面部側の平 面の構造を模式的に示す図である。
[図 7]本発明の実施の形態 2である PDP装置における、 PDPの一部の前面部側の平 面の構造を模式的に示す図である。
発明を実施するための最良の形態
[0022] 以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態 を説明するための全図において、同一部には原則として同一符号を付し、その繰り 返しの説明は省略する。
[0023] < PDP>
まず、図 1において、本実施の形態の基本構成となる PDP10を説明し、詳しい特 徴については後述する。図 1の PDP10は、 AC型'面放電、(X, Υ, A)三電極型、縦 リブ構成の場合である。説明のために、第 1方向 (x)、第 2方向 (y)、第 3方向(z)を有 する。 PDP10の表示領域 50に対して、 Xは、横に伸びる表示行の方向であり、 yは、 縦に伸びる表示列の方向、 zは、面垂直な前後の方向であり、上が前面側で下が背 面側である。
[0024] 本 PDP10は、主に、前面側と背面側の一対の基板構造体である第 1の基板構造 体 (背面部) 201と第 2の基板構造体 (前面部) 202により構成される。 PDP10の表示 領域 50は、複数の表示セル (セル: C)の行列により構成される。第 1方向(X)の R (赤 ) , G (緑), B (青)の各色に対応するセル (Cr, Cg, Cb)のセットで画素(P)が構成さ れる。本 PDP10は、透過型 PDPを基本としており、表示面を持つ前面部 202側に隔 壁 23や蛍光体 24などが配置されるものである。
[0025] 背面部 201は、背面 (第 1)ガラス基板 11、表示電極(31, 32)、誘電体層(第 1誘 電体層) 12、及び保護層 (保護膜) 13を有する。複数本の表示電極 (31, 32)は、前 面ガラス基板 11上で第 1方向に平行に伸びて形成される。誘電体層 12は、前面ガラ ス基板 11上に表示電極(31, 32)を覆うように形成される。更に、保護層 13は、誘電 体層 12上で放電空間に露出する面側に形成される。表示電極(31, 32)は、維持駆 動用の X電極 31と、維持及び走査駆動用の Y電極 32とで構成される。各電極は、所 定の駆動回路に接続される。
[0026] 前面部 202は、前面 (第 2)ガラス基板 21、アドレス (A)電極 33、誘電体層(第 2誘 電体層) 22、隔壁 (縦リブ) 23、及び蛍光体 (蛍光体層) 24 {24r, 24g, 24b}を有す る。複数本のアドレス電極 33は、背面ガラス基板 21上で表示電極(31, 32)と交差 するように第 2 (縦)方向に平行に直線状に伸びて形成される。誘電体層 22は、背面 ガラス基板 21上でアドレス電極 33を覆うように形成される。隔壁 23は、誘電体層 22 上、アドレス電極 33間で、第 2方向(y)に帯状 (ストライプ状)に形成される。 R, G, B の各色の蛍光体 24 {24r, 24g, 24b}は、放電空間における隔壁 23間において、誘 電体層 22面上及び隔壁 23側面に形成される。
[0027] 上記前面部 202と背面部 201を、表示電極(31, 32)とアドレス電極 33が直交して それらが内側向きになるように対向配置し、それらの基板周辺部をシールガラス等に より封止し、隔壁 23により区切られる空間に、例えば Ne— Xeガスによる放電ガスを 充填及び封入することにより、 PDP10が構成される。各セル (Cr, Cg, Cb)は、それ ぞれ対応する R, G, Bの色の単位発光領域となる。
[0028] 上記構造の PDP10において、表示電極(31, 32)及びアドレス電極 33間に電界を 力けると、放電ガスが励起されてイオンィ匕することにより、真空紫外線が放出される。 そしてこの放出された真空紫外線が蛍光体 24に当たることにより、蛍光体 24から対 応する色 (例えば R)の可視光が放出される。この可視光がセルでの表示に利用され ユーザに輝度として認識される。例えば、 X電極 31— Y電極 32間で表示用の維持放 電、 Y電極 32— A電極 33間で表示点選択用のアドレス放電を発生させる。
[0029] 本 PDP装置は、上記 PDP10の他、図示しないが、 PDP10の電極群を駆動する駆 動回路、及び駆動回路を含む全体を制御する制御回路などを有し、従来同様のフィ 一ルド及びサブフィールドの駆動制御により、 PDP10に対する映像表示を行う。制 御回路は、入力の表示データや制御クロック信号などをもとに、駆動制御のためのフ ィールド及びサブフィールドデータ及びタイミング信号などを生成する。駆動回路は、 X電極 31、 Y電極 32、アドレス電極 33などに対応した各駆動回路を有し、各駆動回 路から PDP10の対応する電極群への電圧印加により各種放電を発生させる。
[0030] (実施の形態 1)
次に、図 1の基本構成をもとに、図 2〜図 4を用いて、実施の形態 1の PDP装置を説 明する。本 PDP装置は、図 2〜図 4に示す構造の PDP10Aを備える。本例では、 AL IS型、即ち X電極 31と Y電極 32が等間隔で交互に繰り返し配列され、隣接する電極 のすベての間に表示行を構成し、かつ隣接の表示行において間の表示電極(31, 3 2)が共通駆動される形式の場合である。図 2は、 PDP10Aのセル対応の単位発光 領域 (C)に対応した、アドレス電極 33に直交する横方向(X)の断面 (X—Z面)を示し ている。図 3は、図 2に対応して、 PDP10Aの下側(背面部 201側)の平面における、 単位発光領域 (C)に対応する電極形状等を示している。図 4は、図 2,図 3に対応し て、 PDP10Aの上側(前面部 202側)の平面における、単位発光領域 (C)に対応す る電極形状等を示している。図 3及び図 4中の左右が第 1方向(X)で、上下が第 2方 向(y)である。図 3及び図 4中の aは、図 2の断面位置を示しており、表示電極 (例え ば Y電極 32)の突出部での断面である。
[0031] 実施の形態 1の PDP10Aの主な特徴などは以下である。背面部 201に表示電極( 31, 32)対が設けられ、前面部 202にアドレス電極 33が設けられた三電極構造の透 過型 PDPを基本構成とする。縦リブ 23aのみのストライプ状リブ構造であり、従来の透 過型 PDPとは逆の断面が概略台形形状で、更に光透過性 (特に半光透過性)を持 つ縦リブ 23aを有する。前面部 202側の大部分の領域 (アドレス電極 33及び縦リブ 2 3aを含む)で外交反射抑制の構造を有する。更に前面部 202にフィルム状フィルタ 2 5を有する。
[0032] 図 2において、 PDP10Aは、(X, Υ, A)の三電極型、ストライプ状リブ(縦リブ)の構 成である。 PDP10Aは、放電空間(S)を挟んで対向する第 1の基板構造体 (背面部) 201と第 2の基板構造体 (前面部) 202から構成される。背面部 201は、ガラス基板 1 1、表示電極(31, 32)、誘電体層 12、及び保護層 13を有する。前面部 202は、ガラ ス基板 21、アドレス電極 33、誘電体層 22、並びに、縦リブ 23a及び蛍光体層 24を有 する。また、前面部 202の視認面 (最前面)には、フィルム状フィルタ(直貼りフィルタ) 25が直接に粘着されている。放電空間(S)には、例えば Ne— Xeによる放電ガスが 封入される。
[0033] 実施の形態 1では、リブ (縦リブ) 23aは、図 2に示すように断面 (x— z面)が概略逆 台形形状で、光透過性を持つ。縦リブ 23aは、光透過性により、放電による蛍光体 24 力もの発光 (可視光)を透過する。また、縦リブ 23aは、背面側 (保護層 13)に近くなる ほど側面の傾きが急になる形状である。本例では、縦リブ 23aは、第 1層 23a— 1と第 2層 23a— 2から成る、概略 2段階の傾きを持つものとして示している。第 2層 23a— 2 では、傾きが垂直に近くなる。縦リブ 23aにおける、第 1層 23a— 1側の底面(台形下 辺)の横幅(dl)と、第 2層 23a— 2側の底面(台形上辺)の横幅(d2)とで、 dl >d2で ある。リブ 23aの段階的な層及び傾きの構成は、無くても構わず、連続的に変化する ものとしても構わない。
[0034] 蛍光体層 24 (底面部 24— 1,側面部 24— 2)は、放電空間(S)におけるアドレス電 極 33に近い面側、及び、縦リブ 23aの側面にわたって形成 (塗布)されている。蛍光 体層 24は、可視光を透過する薄さとする。蛍光体層 24は、例えば、それを構成する 蛍光体粒子の径の 3倍程度の厚さ、約 10ミクロン m)以下とする。従来の反射型 P DPでの蛍光体層の厚さは 15〜25ミクロンであり、これよりも薄く構成する。蛍光体層 24の厚さは、厚すぎると発光を透過せず、薄すぎると発光が不足するので、適宜調 整する。上記 10ミクロン以下の程度の厚さで、発光が飽和する。即ち蛍光体層 24の 厚さと発光量との関係において、蛍光体層 24から基板側へ出る光は、 10ミクロン付 近でピークになる。
[0035] アドレス電極 33は、前面側で外光反射抑制のための光吸収性を持つ。本例では、 光吸収性を持つアドレス電極 33として黒色銀電極を使用して ヽる。黒色銀電極は、 ペースト印刷及び焼成により形成する。なお、前面側の誘電体層 22は、設けなくとも よい。この場合、アドレス電極 33上に直接に蛍光体層 24が形成される。
[0036] 表示電極(31, 32)は、例えば Cr— Cu— Cr三層構造とし、前面側での光反射性を 持たせる。例えばその上層 Crを光反射性にする。なお、図 2の a断面では、表示電極 (31, 32)の全体のうち、短冊形の突出部分を示している(図 3)。
[0037] フィルム状フィルタ 25は、非ガラス製であり、前面部 202側の最前面に、直貼りされ ている。フィルム状フィルタ 25は、フィルタ本体層 25— 1と、粘着層 25— 2とを有する 。フィルタ本体層 25— 1は、主な光学フィルタ特性を有しており、粘着層 25— 2は、フ ィルタ本体層 25— 1をガラス基板 21の前面に粘着している。フィルタ光学特性として 、一般 (従来)のガラスフィルタを設置した場合の空気層界面 (ガラスフィルタのガラス と前面ガラス基板との間の空気層)での外光正反射が無くなって、本フィルタ構成に より、クリアな表示画面とすることができる。フィルム状フィルタ 25は、アンチリフレクシ ヨン (外光反射抑制)、電磁波遮蔽、近赤外線カット、色調整といった機能,特性を備 える。
[0038] 図 3において、 X電極 31と Y電極 32は、第 1方向(x)に伸びる直線状の部分と、単 位発光領域 (C)の範囲内でその内側の第 2方向 (y)に突出する短冊 (矩形)形状の 部分とを有する形状である。隣接の表示電極(31, 32)における突出部分同士でセ ルの放電ギャップ (G1)が構成される。共通電極構造により各表示行で同様にセル が構成される。 301は、アドレス電極 33の位置を示している。縦リブ 23aの第 2層 23a 2は、背面側の保護層 13面と接する、面積の小さい方の底面(幅: d2)を示してい る。
[0039] 図 4において、縦リブ 23aの第 1層 23a— 1は、前面側の誘電体層 22面と接する、 面積の大きい方の底面(幅: dl)を示している。アドレス電極 33は、例えば直線状で ある。
[0040] 図 2において、 91〜94は、光の流れを示している。即ち、光路 91は、前面からの外 光がリブ 23aにて導光され、背面側に抜けるものを示している。 PDP10Aの前面へ 入射する外光は、リブ 23aの第 1層 23a— 1の底面の部分力 入り、リブ 23aの逆台形 形状により誘導されて、背面側の方向に抜けて行く。
[0041] 光路 92は、蛍光体 24からの発光(可視光)で、主にリブ 23aから前面側へ抜けるも のを示している。蛍光体 24からの発光のうち、リブ 23a側に行った発光は、リブ 23aの 逆台形形状を通して、前面側に誘導され、セルの輝度として寄与する。
[0042] 光路 93は、蛍光体 24からの発光(可視光)で、表示電極(31, 32)で反射され、前 面側に抜けるものを示している。蛍光体 24から背面側に出た発光は、可視光反射性 の表示電極(31, 32)前面で反射され、光透過性のリブ 23aを通じて、前面側の方向 に戻される。
[0043] 光路 94は、前面からの外光がアドレス電極 33の前面側で吸収されるものを示して いる。前面部 202側に位置する蛍光体層 24の底面部 24— 1は、一般に拡散反射面 となるが、アドレス電極 33である光吸収性を持つ黒色銀電極の存在によって、前面 力もの外光が蛍光体層 24に行く前に吸収される。
[0044] また、前記リブ 23aでの導光の効率を上げるために、縦リブ 23a中に、可視光を散 乱するフイラ一または顔料を少し入れることにより、半光透過性を持たせる構成が有 効である。これは、例えば、アルミナやチタ-ァを 10wt% (重量%)以下入れる。なお 、これを入れすぎると、外光反射の効果が大きくなるので、微調整が必要である。
[0045] また、前記リブ 23aの側面の傾きの形状として、第 2層 23a— 2のように、背面部 201 に近くなるほど急峻にすることで、外光の誘導をより効率良く行うことができる。
[0046] PDPの耐衝撃性に関して、本発明者は、大きな特徴として、従来の背面基板構造 体に対応する第 2の基板構造体 202側、即ちリブ 23が形成されている基板面の方が 、従来の前面基板構造体に対応する第 1の基板構造体 201側よりも耐衝撃強度が高 いことを見出した。例えば 42インチサイズの PDPを四隅で保持して中央に 500g鋼球 を落下させる実験を行った。この時、従来の反射型 PDPの前面側の場合には 0. 3J ( ジュール)で割れたのに対して、本 PDP10Aのような前面部 202の構造の場合には 0. 6Jで割れた。即ち約倍の強度差があった。これは、主にリブ 23の形状が関係して いる。このように前面の耐衝撃性が高いことから、例えばフィルム状フィルタ 25に高価 な衝撃吸収層を入れなくとも、十分に実用的な強度が得られる。
[0047] また、従来、蛍光体の発光の利用は、その底面部の利用が主であり、側面部の利 用は副次的なものであった。本 PDP10Aでは、特に蛍光体 24の側面部 24— 2側を 有効に利用することにより、発光効率を高めている。
[0048] また、本 PDP10Aの前面部 202のアドレス電極 33で外光反射を抑制する構成と従 来の反射型 PDPの構成とにおいて、画素 )における外光反射率を考えると、ァドレ ス電極 3本単位の基板領域側と、表示電極 (X, Y電極) 2本単位の基板領域側とを 比べて、前者の方が低くなる。従って、本 PDP10Aの構成の方が外光反射抑制の点 で有利である。
[0049] また、セルでの放電による発光力 主に光透過性のリブ 23a経由で生じるため、発 光分布が隣接セル間で部分的に重なる。これにより、従来のドット型デジタルディスプ レイに比べて空間的に滑らかで自然な映像が得られる効果がある。
[0050] (実施の形態 2)
次に、図 1の基本構成をもとに、図 5〜図 7を用いて、実施の形態 2の PDP装置を説 明する。本 PDP装置は、図 5〜図 7に示す構造の PDP10Bを備える。基本的な透過 型 PDPの構成は実施の形態 1と同様である。図 5は、 PDP10Bの単位発光領域 (C) に対応した、背面側の電極(31, 32, 34)に直交する縦方向(y)の断面 (y—z面)を 示している。図 6は、図 5に対応して、 PDP10Bの下側(背面部 201側)の平面にお ける電極形状等を示している。図 7は、図 5,図 6に対応して、 PDP10Bの上側(前面 部 202側)の平面における電極形状等を示している。図 6及び図 7中の左右が第 2方 向(y)で、上下が第 1方向(X)である。図 6及び図 7中の bは、図 5の断面位置を示し ており、アドレス電極 33が太い部分の断面である。
[0051] 実施の形態 2の PDP10Bの、実施の形態 1の PDP10Aと異なる主な点は以下であ る。背面部 201の表示電極(31, 32)対の間に可視光反射性の Z電極 34が設けられ た四電極構造である。また放電空間をセル毎に区画したボックスリブ構造である。ま た背面部 201側で、リブ 23に、光吸収性の層を設けた構造である。また前面部 202 側に誘電体層 22を設けない構造である。また R, G, Bの各蛍光体層 24は自身の発 光色以外を吸収する性質を持たせる。
[0052] 図 5において、 PDP10Bは、(X, Y, Z, A)の四電極型、ボックスリブ(縦'横リブ)の 構成である。 PDP10Bは、背面部 201は、ガラス基板 11、表示電極(31, 32)、補助 電極 (Z電極) 34、誘電体層 12、及び保護層 13を有する。前面部 202は、ガラス基 板 21、アドレス電極 33、並びに、縦リブ 23a、横リブ 23b、及び蛍光体層 24を有する 。また、前面部 202には、実施の形態 1と同様にフィルム状フィルタ 25が設けられて いる。
[0053] リブ 23 (23a, 23b)は、実施の形態 1と同様に、第 3方向(z)の断面が概略逆台形 形状であり、かつ、光透過性を持つ。縦リブ 23aは、第 1層 23a— 1、第 2層 23a— 2、 第 3層 23a— 3から成る。同様に、横リブ 23bは、第 1層 23b— 1、第 2層 23b— 2、第 3 層 23b— 3力も成る。
[0054] 第 3層(23a— 3, 23b— 3)は、例えば薄い黒色隔壁層として構成され、光吸収性を 持つ。また、横リブ 23bに、縦リブ 23aと同様に、半光透過性を持たせる構成が有効 である。
[0055] 蛍光体層 24 (底面部 24— 1,側面部 24— 2)は、放電空間(S)におけるアドレス電 極 33に近い面側、及び、縦リブ 23a及び横リブ 23bの側面にわたって形成 (塗布)さ れている。実施の形態 2では、アドレス電極 33上に誘電体層 22を設けずに直接に蛍 光体層 24が形成される。蛍光体層 24は、可視光を透過する薄さとする。
[0056] アドレス電極 33は、例えば Cr— Cu— Cr三層構造とし、上層 Crに光吸収性を持た せる。また、アドレス電極 33の三層のうち、蛍光体 24で覆われる下層 Crに光反射性 を持たせる。なお、図 5の b断面では、アドレス電極 33の全体のうち、短冊形の突出 部分を示している(図 7)。
[0057] 表示電極(31, 32)は、実施の形態 1と同様に例えば Cr— Cu— Cr三層構造とし、 前面側での光反射性を持たせる。また、表示電極 (31, 32)を覆う誘電体層 12は、 可視光を散乱する顔料を含んで成る。
[0058] 複数本の Z電極 34は、表示電極(31, 32)と略同一平面上で、表示電極(31, 32) 間に、第 1方向(X)に平行に伸びて設けられる。 Z電極 34は、表示電極(31, 32)と 同様に、例えば Cr— Cu— Cr三層構造とし、前面側での可視光反射性を持たせる。
[0059] Z電極 34は、公知技術のように例えば表示電極(31, 32)対での維持放電を補助 する働きを持つものである。 Z電極 34に対する電圧を一定電位にすることや、維持放 電のためのサスティンパルスに同期して短 、正極性パルス(トリガパルス)を印加する こと等により、 Z電極 34と表示電極(31, 32)との間で微弱なトリガ放電を起こして発 光効率を向上させたり、放電電圧を低下させたりすることが可能である。また、 Z電極 34を、セル選択のためのアドレス放電に利用すること等も可能である。
[0060] 本例では、可視光反射性を持たせる各電極(31, 32, 33, 34)は、スパッタとエツ チングにより作成する、 Cr— Cu— Cr3層薄膜構造とする。なお、これは、基本的な可 視光反射性の効果を確保すれば、他の材料やプロセスを使用しても構わな 、。
[0061] 図 6において、 X電極 31と Y電極 32は、例えば直線状である。 Z電極 34は、第 1方 向(X)に伸びる直線状の部分と、単位発光領域 (C)の範囲内で第 2方向 (y)の両側 に突出する短冊 (矩形)形状の部分とを有する形状である。 Z電極 34の突出部分と、 隣接の各表示電極(31, 32)との間で、放電ギャップ (G2)が構成される。 601は、ァ ドレス電極 33の位置を示している。縦リブ 23aの第 3層 23a— 3及び横リブ 23bの第 3 層 23b— 3は、背面側の保護層 13面と接する、面積の小さい方の底面(幅: d2)を示 している。
[0062] 図 7において、縦リブ 23aの第 1層 23a— 1及び横リブ 23bの第 1層 23b— 1は、前 面側のガラス基板 21面と接する、面積の大きい方の底面(幅: dl)を示している。アド レス電極 33は、蛍光体層 24の底面部 24— 1の領域に対応する部分で幅が太ぐ横 リブ 23b対応部分で細くなる形状にしている。これは、 PDP10Bのボックスリブ構成の 場合において、リブ 23 (23a, 23b)を通じて透過する発光を邪魔しないようにするた めである。リブ 23対応部分で細くすれば、その分発光が前面側へ透過し、セルの輝 度に寄与する。
[0063] 図 5において、光路 94は、前面力 の外光がアドレス電極 33の前面側(光吸収性 を持つ上層 Cr)で吸収されるものを示している。光路 95は、蛍光体 24からの発光で 、アドレス電極 33の背面側で反射されるものを示している。光路 96は、蛍光体 24か らの発光 (可視光)で、可視光反射性の Z電極 34前面で反射され前面側の方向に戻 されるものを示している。光路 97は、前面からの外光が横リブ 23bにて導光され、第 3 層 23b - 3で吸収されるものを示して 、る(縦リブ 23aでも同様である)。光路 98は、 蛍光体 24からの発光(可視光)で、主に横リブ 23bから前面側へ抜けるものを示して いる(縦リブ 23aでも同様である)。
[0064] また、図 6のように、 Z電極 34は、単位発光領域 (C)の中心付近に配置できる。その ため、蛍光体層 24から背面部 201側に放出される発光 (可視光)の最大強度部分を 、効率良く前面部 202側に反射することができる(図 5、光路 96)。実施の形態 2のよう に Z電極 34が有る構成では、実施の形態 1の Z電極 34が無い構成に比べて、単位 発光領域 (C)の中心部が放電ギャップ (G1)ではなく Z電極 34 (特に突出部を含む) による光反射領域になるため、発光を相対的に無駄に透過せずに有効に利用するこ とができる。また、電極間容量を削減するためには、 Z電極 34は、図 6のように、リブ 2 3 (縦リブ 23a)に対応する領域の部分で細くなつて!/、ることが望ま U、。
[0065] また、ボックス状のリブ 23の構造により、実施の形態 1に比べて、前面 (視認面)側 から、発光 (透過)部分であるリブ 23がより多く見える構成になる(図 7)。また、放電空 間(S)に見える可視光反射性の各電極(31, 32, 34)の隙間のうちセル間ギャップ が無くなる。従って、発光効率及び輝度が高くなる。
[0066] また、リブ 23の第 3層(23a— 3, 23b— 3)は、黒色の顔料である CuOや CrOが 10 wt%ほど含まれて成り、黒色に見える。この黒色の第 3層(23a— 3, 23b— 3)により 、リブ 23の前面側力も入って背面部 201側に誘導されてきた外光が吸収される。これ により、リブ 23の直下の光反射性の電極(31, 32, 34)による外光反射や、背面部 2 01との界面での外光反射が抑制される。従って、パネルとしての光反射率力 より良 く低減される。
[0067] なお、リブ 23は、例えばサンドブラストで成型及び焼成して形成されるものであるが 、本例では、概略 2段階の光透過性の層(23b— 1, 23b— 2等)と、その上の光吸収 性の層(23b— 3等)とによる 2種類の隔壁層の構成とするために、製造方法として、リ ブペーストの塗布乾燥を 2回繰り返した後に、この第 3層(23b— 3等)の形成の工程 を行った。
[0068] この第 3層(23a— 3, 23b— 3)は、可視光を吸収するのに十分な厚さがあれば良く 、本例では 10ミクロンの厚さである。これは、第 2層(23a— 2, 23b— 2)の高さ(例え ば 130ミクロン)に比べて十分小さぐ蛍光体層 24からの発光に対しての吸収は、無 視できる程度である。
[0069] また、前面部 202において、蛍光体層 24の底面部 24— 1が、アドレス電極 33上に 直接形成されており、リブ 23とガラス基板 21の間に誘電体層を設けていない構造で ある。これにより、発光の、リブ 23からの抜けが良くなり、輝度が改善される(光路 98 等)。また、この部分の誘電体層は、本来リブ 23をサンドブラストで形成する際のストッ プ層(電極を保護し、サンドブラストが進行しない部分)であり、アドレス電極 33を保護 するものであるが、本例では、アドレス電極 33を Cr—Cu—Cr三層構造として、サンド ブラスト条件を最適化することにより、不要にすることができた。
[0070] また、アドレス電極 33の視認面側を黒色とするために、アドレス電極 33の下層 に ついてはスパッタで形成後に焼成酸ィ匕で黒くして、その後に Cu、 Crをスパッタして、 パター-ングすることにより、アドレス電極 33を形成した。これらにより、誘電体層(12 , 22)が少ない分のコストダウンが可能になる。また、上記黒色の下層 Crの構造によ り、アドレス電極 33も背面側での可視光反射性を持つので、光路 95のように、蛍光 体層 24の底面部 24— 1の発光を、より有効に活用できるようになった。
[0071] なお、アドレス電極 33としては、実施の形態 1のように黒色銀電極を用いることもで きるが、この場合サンドブラストを非常に弱い条件にする必要がある。それでも、誘電 体層 22を形成しなくて済むので、トータルのタクト(工程)を短くできる。
[0072] また、赤 (R)、緑 (G)、及び青 (B)の各色の発光のセル (Cr, Cbg, Cb)用のそれぞ れの蛍光体層 24{24r, 24g, 24b}において、自セル対応の本来の発光以外を吸収 する顔料を入れた構成である。例えば R発光セル (Cr)の蛍光体層 24rであれば、 R 発光以外を吸収する特性とする。この吸収の特性としては、外光の吸収も含む。上記 それぞれの顔料は、蛍光体粒子の大きさよりも十分小さくして、蛍光体粒子の表面に まばらに付着するようにし、紫外線の吸収を妨げな 、ように構成する。
[0073] 上記蛍光体層 24での顔料の混入の効果は、反射型 PDPではネガティブな効果と なる。即ち作用効果として輝度の低下が反射率の低下を上回ってしまう。一方、実施 の形態 2の透過型の PDP10Bにおいては、実験でポジティブな効果が得られた。即 ち作用効果として反射率の低下が輝度の低下を上回り、実質的な発光効率が向上 する。これは、当該蛍光体層 24で、セル内に漏れた外光を遮蔽する効果があること が原因と推定される。
[0074] 以上説明したように、各実施の形態の PDP装置によれば、リブ 23、蛍光体 24及び 電極(31, 32, 33, 34)等を工夫した構造を持つ PDP10により、実質的な発光効率 を高くでき、かつ前面側の耐衝撃性能を向上して直貼りフィルタ付き PDPを構成でき る。
[0075] リブ 23と蛍光体層 24の最適な配置により、外光反射が抑制され、蛍光体層 24から の発光がリブ 23から効率良く前面側へ出されるので、実質的な発光効率が高くなる 。また、 PDP10全体の発光効率及び前面側の耐衝撃性能の向上により、フィルム状 フィルタ 25を採用でき、コスト高な透明電極 (ITO)や、ガラス製フィルタ、衝撃吸収層 などを使用せずに済み、その分コストを下げることができる。
[0076] また、従来の反射型 PDPでは、保護層(MgO)と誘電体層との屈折率の違いから、 保護層で等厚干渉による透過率ムラが発生して、これにより点灯表示ムラが発生する 力 本実施の形態では、それが原理的に発生しない。特に、 PDP前面にフィルム状 フィルタを直貼りした構成の場合には、空気層界面の正反射が減り、非点灯でも保護 層での等厚干渉による反射ムラが目立っていたが、本実施の形態では、それが原理 的に発生しない。
[0077] また、従来の反射型 PDPに比べて蛍光体層 24が少ないため、アドレス電圧が低く て済み、また、 PDP10内の不純物(蛍光体層 24の榭脂ペーストの残存物など)を減 らせて表示品質が安定するといつた効果もある。 [0078] 以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが 、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなぐその要旨を逸脱しない範囲 で種々変更可能であることは言うまでもな!/、。
産業上の利用可能性
[0079] 本発明は、 PDP装置に利用可能である。

Claims

請求の範囲
[1] 放電ガスが封入される放電空間を挟む第 1と第 2の基板構造体を有し、電極群によ り表示セル群が構成されるプラズマディスプレイパネルであって、
前記第 1の基板構造体に、第 1のガラス基板に対し第 1の誘電体層で覆われ第 1方 向に伸びる表示電極対を有し、
前記第 2の基板構造体に、第 2のガラス基板に対し第 2方向に伸びるアドレス電極 と、前記放電空間を分離するように形成される隔壁と、前記放電空間に露出して前記 隔壁間に形成される蛍光体層とを有し、
前記第 1の基板構造体が背面側、前記第 2の基板構造体が前面側に配置され、 前記蛍光体層は、前記第 2の基板構造体側の前記アドレス電極上の底面と前記隔 壁の側面とに形成され、
前記隔壁は、光透過性を持ち、その上下の底面が、前記第 1の基板構造体側よりも 前記第 2の基板構造体の第 2のガラス基板面側で大きい形状であることを特徴とする プラズマディスプレイパネノレ。
[2] 請求項 1記載のプラズマディスプレイパネルにぉ 、て、
前記隔壁は、少なくとも、前記アドレス電極間で前記第 2方向に伸びて形成され、 前記隔壁は、パネル面垂直な第 3方向の断面が概略的に逆台形の形状であり、そ の側面の傾きが、前記第 1の基板構造体側に近くなるほど急になり、直近の部分で 略垂直になることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
[3] 請求項 1記載のプラズマディスプレイパネルにぉ 、て、
前記表示電極対は、前面側での可視光反射性を持つことを特徴とするプラズマデ イスプレイパネノレ。
[4] 請求項 1記載のプラズマディスプレイパネルにぉ 、て、
前記アドレス電極は、前面側での可視光吸収性を持つことを特徴とするプラズマデ イスプレイパネノレ。
[5] 請求項 1記載のプラズマディスプレイパネルにぉ 、て、
前記第 2の基板構造体における第 2のガラス基板の前面に、フィルム状の光学フィ ルタが粘着されていることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
[6] 請求項 1記載のプラズマディスプレイパネルにぉ 、て、
前記隔壁は、可視光を散乱するフイラ一もしくは顔料を含んで成り、半光透過性を 持つことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
[7] 請求項 1記載のプラズマディスプレイパネルにぉ 、て、
前記表示電極対の間に、可視光反射性を持つ補助電極を有することを特徴とする プラズマディスプレイパネノレ。
[8] 請求項 1記載のプラズマディスプレイパネルにぉ 、て、
前記隔壁の前記第 1の基板構造体の直近の部分に、可視光吸収性を持つフィラー もしくは顔料を含んで成る層を有することを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
[9] 請求項 1記載のプラズマディスプレイパネルにぉ 、て、
前記アドレス電極は、前記蛍光体層の底面部に向く背面側での可視光反射性を持 つことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
[10] 請求項 1記載のプラズマディスプレイパネルにぉ 、て、
前記アドレス電極は、前記蛍光体層の底面部の領域に対応する部分でのみ幅が 太いことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
[11] 請求項 1記載のプラズマディスプレイパネルにぉ 、て、
前記第 2の基板構造体における前記第 2のガラス基板上の前記アドレス電極上に、 誘電体層を設けずに前記蛍光体層が直接に形成されていることを特徴とするプラズ マディスプレイパネノレ。
[12] 請求項 1記載のプラズマディスプレイパネルにぉ 、て、
前記表示セル群における前記蛍光体層は、それぞれ、その主たる赤または緑また は青の発光色とは異なる色の可視光を吸収する顔料を含んで成ることを特徴とする プラズマディスプレイパネノレ。
[13] 請求項 1記載のプラズマディスプレイパネルにぉ 、て、
前記第 1の基板構造体における前記表示電極対を覆う前記第 1の誘電体層は、可 視光を散乱する顔料を含んで成ることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
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