WO2008020595A1 - Procédé innovant d'utilisation d'un mutant microbien - Google Patents

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Kuni Fushikida
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Description

明 細 書
微生物変異体の新規利用方法
技術分野
[0001] 本発明は、 S—アデノシルメチォニン(S— adenosylmethionine :以下、 SAMという) を大量に生産し得る微生物変異体およびその利用方法に関する。
背景技術
[0002] SAMは、生体組織全体に存在し、ホルモン、神経伝達物質、リン脂質及びタンパ ク質の合成および代謝における様々なメチル化反応のメチル基供与体として機能す る生理活性物質である。臨床的には、肝臓機能を高め、有害物質を体内から排出す るのを助ける作用があり、従来から肝血症、高脂血症、動脈硬化症などに対する治 療効果があることが知られている。また、神経伝達物質の生成にも関与し、近年では うつ病、老人性痴呆症、関節炎の治療薬やサプリメントとしても使われている。
[0003] 現在、 SAMの工業的生産は微生物培養によって行われており、主に酵母が使用 されている。生産に使用される酵母は、過去の経験や研究から SAMを高蓄積するこ とが知られている既存の菌株が使用されており、培地組成などの培養条件を検討す ることによりその生産性の向上が図られてきた。
[0004] 近年、 SAMの有用性が明らかになるに従って需要が拡大し、さらに生産性の高い SAM蓄積株が求められている。しかし、効率的に SAM蓄積株を選抜する方法が無 いため、既存の SAM生産株の中からさらに生産性が向上した変異株を取得すること は非常に困難である。又、従来型の選抜育種法では飛躍的な SAMの高蓄積株を得 る事には限界がある。
[0005] 一方、近年のバイオテクノロジーの進歩により、微生物の代謝経路や遺伝子の情報 などが整備され、 SAMの代謝、蓄積に関与する遺伝子を推定し、直接特定遺伝子 を加工する事が可能となり、新たなアプローチで変異株を作製することが可能となつ た。
[0006] 上記アプローチで SAM高蓄積変異株の作製を行った例として、 SAMの代謝経路 の一部に関与する酵素であるシスタチォニン 13合成酵素をコードする遺伝子を変異 させた CYS4遺伝子酵母変異体 (特許文献 1 )や S—アデノシルホモシスティン分解酵 素をコードする遺伝子を変異させた SAH1遺伝子酵母変異体がある(特許文献 2)。し 力、しながら、これら変異体は変異による生育速度の低下が課題となっている。 SAH1 遺伝子変異体に限らず変異体全般において、変異により培養特性が変化し、結果的 に培養時間の延長や特定の栄養成分を添加しなくてはならないケースは数多く見受 けられる。
特許文献 1:特開 2001— 112474
特許文献 2 :特開 2005— 261361
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0007] 本発明の目的は、培養特性の変化を伴わずに SAMを大量生産し得る微生物変異 体及びその利用方法を提供することにある。
課題を解決するための手段
[0008] 本発明者らは、数多くある SAMの関連酵素について鋭意研究した結果、 SAMを 消費する酵素の一つであるホスファチジルコリン生合成系酵素の機能を分子生物学 的手法を用いて抑制する事で、細胞内外に SAMを高蓄積する変異体が作製できる 事を見出し、本発明を完成した。
[0009] すなわち、本発明は、下記を要旨とするものである。
(1)ホスファチジルコリン合成系酵素の機能が消失もしくは低下した微生物を培養し
、そこに蓄積した S—アデノシルメチォニンを回収することからなる S—アデノシルメチ ォニンを生産する方法。
(2)ホスファチジルコリン合成系酵素がホスファチジルエタノールアミンメチル基転移 酵素および/または N-メチルホスファチジルエタノールアミンメチル基転移酵素であ る前記(1)に記載の方法。
(3)ホスファチジルコリン合成系酵素がホスファチジルエタノールアミンメチル基転移 酵素である前記(1)に記載の方法。
(4)微生物が酵母である前記(1)の方法。
酵母; 0、Saccharomyces cerevisiaeである冃 ij ti (4)に ci載の力 fe。 (6)微生物がホスファチジルコリン合成系酵素をコードする遺伝子において、 1個また はそれ以上の塩基が置換、欠失、揷入および/または付加した配列を有する変異体 である前記(1)に記載の方法。
(7)ホスファチジルコリン合成系酵素がホスファチジルエタノールアミンメチル基転移 酵素である前記(6)に記載の方法。
(8)変異体が、さらにシスタチォニン /3合成酵素および/またはエルゴステロール生 合成系酵素をコードする遺伝子において、 1個またはそれ以上の塩基が置換、欠失 、揷入および/または付加した配列を有する変異体である前記(6)に記載の方法。
(9)ホスファチジルコリン合成系酵素をコードする遺伝子において、 1個またはそれ以 上の塩基が置換、欠失、揷入および/または付加した配列を有し、該酵素機能が消 失もしくは低下した微生物変異体。
(10)ホスファチジルコリン合成系酵素がホスファチジルエタノールアミンメチル基転 移酵素である前記(9)に記載の微生物変異体。
(11)さらにシスタチォニン /3合成酵素および/またはエルゴステロール生合成系酵 素をコードする遺伝子において、 1個またはそれ以上の塩基が置換、欠失、揷入およ び/または付加した配列を有し、該酵素機能が消失もしくは低下した前記(10)に記 載の微生物変異体。
発明の効果
[0010] 本発明の微生物変異体は、細胞内外に SAMを高濃度で蓄積するので、従来より も効率的かつ大量に SAMを生産する事が可能となる。また、本発明の微生物変異 体は、親株と比べ培養特性に違いが認められず、従来の培養条件を変更することな く効率的に生産を行うことが可能である。
図面の簡単な説明
[0011] [図 1]酵母(Saccharomyces cerevisiae)における SAM関連代謝系と遺伝子の相関図 [図 2]PCR反応により、標的ゲノム部位へのベクター配列の揷入を明らかにしたァガロ ースゲル電気泳動の写真
[図 3]親株 (Wt)と CH02変異体の培養物について、培地あたりの SAM含量に関する グラフ [図 4]親株 (Wt)と CH02変異体の 24時間培養物より抽出した総リン脂質の組成を分 析した TLCプレートの写真
[図 5]親株 (Wt)と CH02変異体をそれぞれ YPDと SAM発酵培地で 72時間培養した時 の生育曲線
[図 6]PCR反応により、標的ゲノム部位へのベクター配列の揷入および CH02遺伝子 の変異維持を明らかにしたァガロースゲル電気泳動の写真
[図 7]親株(Wt)と CH02 CYS4二重変異体の培養物について、培地あたりの SAM含 量に関するグラフ
発明を実施するための最良の形態
[0012] 本発明の一形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明の微生物変異体は、細胞内外で SAMを蓄積しうる微生物であって、ホスフ ァチジルコリン生合成系酵素機能に関与する遺伝子に変異を有している微生物変異 体である。
[0013] ホスファチジルコリンは細胞膜を形成するリン脂質の一種であり、真核生物に普遍 的に存在する重要な生体構成成分である。さらに、その生合成経路は真核生物全般 に普遍的に保存されており、 SAMの製造法で使用されている酵母においても同様 の生合成経路を有してレ、ることが知られて!/、る。
[0014] その生合成経路に関与する酵素としてホスファチジルコリン生合成系酵素がある。
本酵素は、ホスファチジルエタノールァミンからホスファチジルコリンを合成する一連 の反応を触媒する酵素で、具体的にはホスファチジルエタノールァミンのアミノ基をメ チル化するホスファチジルエタノールアミンメチル基転移酵素(例えば、 CH02)、およ
-メチル化する N-メチルホスファチジルエタノールアミンメチル基転移酵素(例えば、 OP13)を指す。このメチル化反応において SAMはメチル基供与体として関与する事 が知られている(図 1)。
[0015] 上記の生合成経路において、ホスファチジルコリン生合成系酵素をコードする遺伝 子を変異させてその酵素機能を消失させれば、ホスファチジルエタノールァミンから ホスファチジルコリンの生合成経路における SAMの消費が抑えられ、結果として菌 体内外に SAMを蓄積する事ができるとの仮説を立て、ホスファチジルコリン生合成 系酵素をコードする遺伝子を変異させた酵母を作成した結果、該酵母が高濃度で S AMを蓄積することを見出した。即ち、本発明のホスファチジルコリン生合成系酵素 に関する遺伝子の微生物変異体は SAMを高蓄積する。
[0016] ホスファチジルコリン生合成系酵素をコードする遺伝子としては、ホスファチジルェ タノールアミンメチル基転移酵素や N-メチルホスファチジルエタノールアミンメチル基 転移酵素をコードする遺伝子が挙げられ、例えば、 Saccharomyces cerevisiaeのホス ファチシノレエタノーノレア^ンメテノレ 移酵素退伝ナ (Saccharomyces genome data base登録番号: YGR157W)や N-メチルホスファチジルエタノールアミンメチル基転移 酵素遺伝子 (YJR073C)などが挙げられる
[0017] ここでいう「微生物変異体」とは、野生株もしくは親株と比較して、上記の酵素機能 が消失もしくは低下した株のことを言う。具体的には、該当する酵素をコードする遺伝 子において、 1個またはそれ以上の塩基が置換、欠失、揷入および/または付加し た配列へ変化する事により、正常な酵素タンパク質が形成できなくなった微生物が挙 げられる。また、これと同等なものとして、該当する酵素をコードする遺伝子の発現が 著しく低下したものが挙げられる。例を挙げると、発現制御領域の破壊や発現抑制領 域の導入、または転写後発現制御(例えば RNAiなど)が導入され、結果として当該酵 素機能が大幅に抑制されているものも、本発明における変異体に含まれる。
[0018] さらに、本発明の微生物変異体の SAM蓄積能力を高めるために、ホスファチジル コリン生合成系酵素に加えてそれ以外の SAMに関連する酵素に変異を持った多重 変異体にする事もできる。ホスファチジルコリン生合成系酵素以外の SAMに関連す る酵素として、例えば、シスタチォニン /3合成酵素、 S—アデノシルホモシスティン分 解酵素、エルゴステロール生合成系酵素群などが挙げられる。
[0019] シスタチォニン /3合成酵素とは、ホモシスティンとセリンからシスタチォニンを合成 する反応を触媒する酵素(例えば、 CYS4)をいい、 S—アデノシルホモシスティン分 解酵素とは、 S—アデノシルホモシスティンからホモシスティンを合成する反応を触媒 する酵素(例えば、 SAH1)をいう。図 1で示されているように、これら酵素(CYS4及び S AH1)は SAMの代謝に関与しており、本酵素遺伝子の変異体では SAMが蓄積する 事が知られている。 (特許文献 1及び 2)
[0020] エルゴステロール生合成系酵素とは、エルゴステロールの生合成経路に関与して いる一連の酵素(例えば、 ERG6)をいう。このエルゴステロール生合成系が欠損した 変異株は SAMが蓄積する事が知られている。 SAMはこの生合成経路のうちデモス テロールからエルゴスタ -5,7,22,24(28)-テトラエン -3 β -オールを合成する際のメチ ル基供与体として関与する(図 1 )。
[0021] ここでいう「多重変異体」とは、一つの細胞において異なる複数の酵素機能が消失 もしくは低下した株の事を意味する。しかし、 SAMのような主要な生理活性物質の代 謝系を完全に遮断すると通常生育に影響が生じる。例えば、実験室酵母において S AM合成酵素である SAM1及び SAM2の多重変異体は致死する事が知られている 。この様に、多重変異体を作製する上で特定の代謝系を完全に遮断してしまわない 事が生育 (培養特性)への影響を最小限に抑えるために重要であり、異なる代謝系 に由来する変異体を組み合わせる事が望ましい。よって、ホスファチジルコリン生合 成系変異体における多重変異体作製の相手としては、シスタチォニン /3合成酵素の ような SAM代謝系やエルゴステロール系など異なる代謝系に関する変異体が望まし V、。この事で生育への影響即ち培養特性の変化を最小限に抑える事ができる。
[0022] 目的の変異体を取得する方法は特に限定されないが、例えば、相同組換えを利用 した方法がある。つまり、形質転換操作において、標的遺伝子と相同な配歹 IJを持ち、 相同組換えを起こした後に各種変異を生じて酵素機能が欠損するようにデザインさ れた DNA配列を使用する事で、標的配列のみに変異を導入する方法である。これ 以外にも、変異導入法は通常用いられる方法が利用可能であり、例えば、物理的方 法としては、紫外線照射、放射線 (例えば γ線)照射などがあり、化学的方法としては 、例えば、亜硝酸、ナイトロジェンマスタード、アタリジン系色素、ェチルメタンスルホン 酸(EMS)、 Ν メチル Ν,一ニトロ一 Ν ニトロソグァ二ジン(NTG)などの変異剤 の溶液に菌体を懸濁させる方法などがあり、これらを適宜組み合わせて実施する事も 可能である。
[0023] 目的の変異体を選抜する方法は特に限定されな!/、が、効率のよ!/、方法としては、 上述の相同組換えを行なう際に用いるベクターに選抜マーカーを組み込む方法が 挙げられる。選抜マーカーは既知のものを用いれば良ぐ例えば色素合成遺伝子、 薬剤耐性遺伝子、致死遺伝子などを適した選抜条件下に置く事で、ベクター揷入さ れた個体を選び出す事が可能となる。これ以外にも、遺伝子を直接調べる方法が挙 げられる。具体的には、該酵素をコードする遺伝子配列における変異、欠失および /または揷入などによる変化を PCRやシークェンス解析などの方法で解析する事に よって実施できる。又、これを具体的な形質として解析する事も可能であり、当該遺伝 子の mRNAやタンパク質の発現を解析する方法、当該酵素機能活性を検定する方法 、さらに当該酵素代謝産物量の変化を解析する方法なども用いる事が可能であり、こ れらは適宜組み合わせて実施する事も可能である。
[0024] 親株として用いる事のできる生物種としては、ホスファチジルコリン生合成能力を有 する生物全般であるが、培養の容易さから微生物を用いる事が好ましい。具体的に 例を挙げれば、酵母、糸状菌、担子菌などが挙げられる。中でも過去の研究から SA M蓄積能力が高レ、ことが知られて!/、る酵母を用いる事が望まし!/、。
酵母とは、単細胞の真菌を示し、有胞子酵母、担子菌酵母、不完全酵母などが挙 け、られ^)。この中で ¾列 X_ば、、 Saccharomycesj¾、 Picha ¾、 Hansenmaノ禺、 Zygosaccha romyces属など有月包子酵母; 0、望ましく、より望ましくは Saccharomyces cerevisiaeで $? る。具体的には、実験室酵母、清酒酵母、焼酎酵母、ワイン酵母、ビール酵母、パン 酵母などが含まれる。
[0025] SAM生産については、本発明の微生物変異体を適切な培地で培養し、 SAMを 菌体内外に生産蓄積せしめ、適切な精製工程を経ることによって、高収率で生産す ること力 Sでさる。
[0026] 本発明の微生物変異体の培養については特に限定されることはない。培養条件と しては親株に対して好適な条件を用いることが可能である。例えば、培養温度を 25 °C〜45°C、培養中の pHを 5〜8に制御した好気的条件下で 16〜; 120時間培養する こと力 Sできる。尚、 pH調整には無機あるいは有機の酸性あるいはアルカリ性物質、更 にアンモニアガス等を使用することができる。
[0027] 培地としては特に限定されることはないが、親株に対して好適な培地を用いる事が 望ましい。培地は、微生物又は微生物変異体の生育に必要な炭素源、窒素源、無機 イオンなどを含有することが望ましい。ここで、炭素源としては、例えば、グルコース、 フルクトースなどの単糖、ショ糖や乳糖などの二糖、セルロースやスターチなどの多 糖、エタノールや乳酸などの有機化合物、廃糖蜜などの粗精製原料なども用いること 力 Sできる。窒素源としては、例えば、アンモニゥム塩ゃ硝酸塩などの無機塩類、ァミノ 酸やダルコサミンなどの含窒素有機化合物、酵母抽出物やペプトンなどの有機原料 などを用いることができる。これらの基本成分に加え、培養工学の知見から好適な無 機イオン塩、ビタミン、ミネラル、有機化合物、緩衝成分、消泡剤などを添加すること 力できる。さらに望ましくは、メチォニン添加培地を使用することによって、更なる SA Mの大量取得が可能となる。メチォニンの添加量としては、培地に対して 0. 01 %以 上であり、好ましくは 0. 05%以上、更に好ましくは 0. ;!〜 0. 3%の範囲内である。な お、本明細書では、培地における成分の添加量又は配合量を示すときに用いる(%) は W/V (%)を意味する。
[0028] 培養後の培地からの SAMの抽出及び精製については、特に限定されることは無 い。例えば、培養物からの菌体の回収については、遠心、沈殿、ろ過といった方法で 実施すること力 Sできる。例えば、酵母では遠心後にろ過することにより容易に回収が 可能である。又、得られた菌体からの SAMの回収は、物理的破壊法 (ホモジナイザ 一、カラズビーズ破砕、凍結融解など)や化学的破壊法 (溶剤処理、酸、塩基処理、 浸透圧処理、酵素処理など)によって行なうことができる。例えば、酵母では酸処理に より容易に SAMは溶出し、回収できる。さらに、抽出した SAMの精製については、 既存の精製方法 (溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、塩沈降など)によって実施す ること力 Sできる。例えば、 SAMは酸性のイオン交換クロマトグラフィーを用いる事で精 製が可能であり、アセトン等の添加による塩沈降によっても精製することが可能である 。これらの方法は、必要に応じて適宜組み合わせて実施することが可能である。 以下、本発明の具体的な実施例について述べるが、本発明はこれに限定されるも のではない。
[0029] 実施例 1 CH02変異体による SAMの生産
実験室酵母(Saccharomyces cerevisiae BY20592)を親株とし、そのホスファチジ ルエタノールアミンメチル基転移酵素遺伝子(以下、 CH02と!/、う)の破壊を行なった 。なお、本試験で用いた実験室酵母株は全て酵母遺伝資源センターより入手した。
[0030] (1)遺伝子破壊用ベクターの調製
標的遺伝子破壊用のベクターはタカラバイオ社製 PAUR135ベクターを利用して作 製した。具体的には、 PAUR135ベクターの EcoR I— Sma I制限酵素切断処理物と、 CH02の一部の PCR増幅物(実験室酵母 BY2041のゲノム DNAを铸型に、プライマー A、 B (表 1、配列番号 1及び 2)を用いた PCR反応によって増幅された酉己列)の EcoR I制限酵素切断処理物を混合し、 T4DNAリガーゼでライゲーシヨンして、 CH02破壊 用ベクターを作製した。さらに、このベクターをクローニングするために大腸菌 DH5 a へ導入し、この大腸菌培養物から常法に従いプラスミド精製を行うことで、必要量の 遺伝子破壊用ベクターを調製した。
[0031] (2)酵母遺伝子の破壊
上記のベクターを用いて酵母遺伝子の破壊を行った。具体的には、親株として実 験室酵母(Saccharomyces cerevisiae BY20592)を用い、酢酸リチウム法によって上 記ベクターを導入し、形質転換を行った。次に、この形質転換酵母を YPD液体培地 でー晚培養した後、 0.5 g/mlのオーレォバシジン A含有 YPD固体培地に塗布し、生 育してきたコロニーを得た。
上記コロニーよりかき取った少量の菌体をテンプレートとして、標的のゲノム配列に ベクター配列が揷入されていることを確認するため、 PCR反応を行った。つまり、ベタ ター揷入部位近傍のゲノム配列と PAUR135ベクター由来配列にァニールするプライ マーを用いて PCR反応を行い、ァガロースゲル電気泳動とェチジゥムブロマイド染色 によって目的の配列(lkbp)の増幅物が検出されるかを観察した。なお使用したブラ イマ一は、 CH02変異体の確認にはプライマー C, D (表 1、配列番号 3及び 4)を用い た。その結果、 CH02変異体では、約 lkbp付近にバンドを認め、ベクター配列が目 的の遺伝子機能を破壊する位置に揷入されて!/、る事を確認した(図 2)。
[0032] (3)変異体による SAMの生産
(2)で得た CH02変異体を下記の条件で培養し、培養物を得た。すなわち、 50mlの 遠沈管に 5mlの SAM発酵用培地(5%グルコース、 1%ペプトン、 0.5%イーストエキス 、 0·4%ΚΗ2ΡΟ4、 0·2%Κ2ΗΡΟ4、 0.05%Mg2SO4-H2O, 0.15%L_メチォニン、 pH6.0 )を加え、親株と変異体をそれぞれ接種し、 28°C、 72時間振とう培養を行い、十分量 の培養物を得た。
次に、これら培養物に蓄積される SAMを以下のような方法で抽出し、定量した。す なわち、菌体を遠心にて沈降させ、上清を除いた後、 10%過塩素酸を添加して SAM を抽出(室温、 1時間)し、その上清をペーパークロマトグラフィー(展開溶媒 EtOH : n-BuOH:水: AcOH: 1 %NaP207 = 30 : 35 : 40 : 1 : 2)にて分離し、 SAMスポットを切 り出して抽出したものを分析用サンプルとした。
定量は HPLCを用いて 260nmの UV吸収を指標に標準品との比較で行った。分析条 件としては、使用装置: Waters 2690 Separation Module - Waters 2487 Dual Absorbance Detectorシスアム、使用カフム: Cosmosil packed column 5C18_MS(4. 6i.d. X 250mm)、溶出溶媒: 5%メタノール- 95%0·2Μ ΚΗ2Ρ04溶液、流速: 1 ml/mi n、カラム温度: 25°Cであった。
その結果、培地当たりの SAM含量が親株に比べ、 CH02変異体は 2.8倍菌体内に 蓄積してレ、る事が明らかになつた(図 3)。
実施例 2 酵素機能消失、低下の確認
(1)遺伝子の変異による酵素機能消失の確認
実施例 1で取得した CH02変異体について、該酵素機能が消失もしくは低下してい る力、を確かめるため、リン脂質組成、特にホスファチジルコリン含量を測定し、親株と 比較した。
各変異体を YPD培地(2%ペプトン、 1%イーストエキス、 2%グルコース)を用いて 28 °Cで 24時間振とう培養し、得られた菌体から総リン脂質を抽出し、シリカゲルの薄層ク 口マトグラフィー(以下、 TLCという)にて組成を分析した。
具体的には、遠心操作で回収した菌体を、培地と等量の有機溶媒 {CHC13— MeO H(2: l)}を加えて 1時間抽出し、有機溶媒の 1/5量の水で 2回洗浄した後、有機層を 回収、乾固した。これをクロ口ホルムで再溶解したものを分析用サンプルとした。
次に、このサンプルをシリカゲルの TLC板上にスポットし、 TLC法(展開溶媒: CHC1 3-MeOH-AcOH (20: 10: 3) )により分離を行い、 5%リンモリブデン酸エタノール 溶液に浸漬、加熱する事で出現する有機物スポットの組成変化を指標に、遺伝子破 壊による酵素機能の消失を確認した。
その結果、変異による総リン脂質中のホスファチジルコリン量の低下と脂質組成の 変化が観察され、ホスファチジルエタノールァミンからホスファチジルコリンに至る生 合成経路に障害が生じている事が確認された(図 4)。し力もながら、これら変異体の ホスファチジルコリンは完全に消失せず、含量低下に留まっている。これは、今回用 いた変異体の CH02が触媒する経路以外にも、ホスファチジルコリン生合成経路が存 在することが知られている事からも、説明できる。ただ、本変異体に微生物が恒常性 を維持する上で不可欠なホスファチジルコリンの残存が認められたことは、変異体の 正常な生育 (培養特性)にとつて有効である。
[0034] (2)培養特性の確認
変異による培養特性の変化を確認する目的で 50mlの遠沈管に 5mlの培地(SAM 発酵培地と YPD培地)を加え、植菌後、 28°Cで 48時間振とう培養を行い、 OD600値を 指標に培養特性を評価した。その結果、 CH02変異体は、親株と同じ培養特性を保 持して!/、ることがわかった(図 5)。
[0035] 実施例 3 CH02 CYS4二重変異体による SAMの生産性向上
CH02変異体は SAMを高蓄積して、かつ培養特性も変化しな!/、と言う優れた形質 を兼ね備えている。そこで、この様な優れた形質を維持したまま、更に CH02変異体 の SAM蓄積能力を向上させ得る変異体を開発するため、シスタチォニン /3合成酵素 遺伝子(以下、 CYS4という)の破壊を試みた。
[0036] 実施例 1で作製した CH02破壊用ベクターに揷入されている CH02遺伝子の部分 配列に対して、 CDSに相当する配列でストップコドンが発生するように点突然変異を 設計したプライマー E、 F (表 1、配列番号 5及び 6)を用いて CH02破壊用ベクターの 全長を増幅した。この PCR反応物をそのまま大腸菌 DH5 aへ形質転換し、 目的の点 突然変異が導入された CH02破壊用ベクターを保持した大腸菌を得た。この大腸菌 培養物から常法に従レ、プラスミド精製を行い、必要量の点突然変異が導入された CH 02破壊用ベクター(以下、 CH02変異導入ベクターとレ、う)を作製した。
上記の CH02変異導入ベクターを用いて酵母ゲノムの CH02遺伝子への変異導入 を行った。具体的には、親株として実験室酵母(Saccharomyces cerevisiae BY2059 2)を用い、酢酸リチウム法によって上記ベクターを導入し、形質転換を行った。この 形質転換酵母を YPD液体培地でー晚培養した後、 0.5 g/mlのオーレォバシジン A含有 YPD固体培地に塗布し、生育してきたコロニーについて、導入ベクターが CH 02部位に揷入されている事を PCR法により確認した。
次に、そのコロニーを YP-Galactose固体培地(2%ペプトン、 1 %イーストエキス、 2% ガラクトース、 2%精製寒天)に塗布し、 28°Cで 3日間培養した。ここで、 pAUR135ベクタ 一にはガラクトース誘導致死性があるため、生育してくるコロニーはベクター配列が脱 落した復帰変異体であり、その中には CH02変異導入ベクターに導入したストップコ ドンがゲノムに導入された株が含まれる。そこで、 CH02にストップコドンが導入された コロニー(以後、この株はベクター脱離型 CH02変異体という)のゲノムをシークェンス する事により選抜した。この株はベクター配列を含まないため、再度の形質転換が可 能となり、以後の試験に供試した。
次に CYS4破壊用のベクターを作製した。具体的には、 pAUR135ベクターの Kpn I Sma I制限酵素切断処理物と、 CYS4の一部の PCR増幅物(実験室酵母 BY2041の ゲノム DNAを鍀型に、プライマー G、 H (表 1、配列番号 7及び 8)を用いた PCR反応に よって増幅された酉己列)の Kpn I制限酵素切断処理物を混合し、 T4DNAリガーゼでラ ィゲーシヨンして、 CYS4破壊用ベクターを作製した。さらに、このベクターをクロー二 ングするために大腸菌 DH5 aへ導入し、この大腸菌培養物から常法に従いプラスミド 精製を行うことで、必要量の遺伝子破壊用ベクターを調製した。
上述の CYS4破壊用ベクターを用いて各遺伝子の破壊を行った。具体的には、親 株としてベクター脱離型 CH02変異体を用い、酢酸リチウム法によって上記ベクター を各々導入し、形質転換を行った。この形質転換酵母を YPD液体培地で一晩培養し た後、 0.5 g/mlのオーレォバシジン A含有 YPD固体培地に塗布し、生育してきたコ ロニーについて、標的のゲノム配列にベクター配列が揷入されていることを確認する ため PCR反応を行なった。つまり、ベクター揷入部位近傍のゲノム配列と pAUR135ベ クタ一由来配列にァニールするプライマーを用いて PCR反応を行った。同時に CH02 遺伝子の変異についても維持されている事を確認するために、変異箇所に特異的な プライマーを用いて PCR反応を行い、ァガロースゲル電気泳動とェチジゥムブ口マイ ド染色によって、それぞれ目的の配列(約 lkbp)の増幅物が検出されるかを観察した 。尚、使用したプライマーは、 CYS4遺伝子へのベクター揷入の確認にはプライマー C 、 表 1、配列番号 3及び 9)を、 CH02変異の確認にはプライマー J、 K (表 1、配列番 号 10及び 11)を用いた。その結果、約 lkbpにバンドを認め、ベクター配列が目的の 遺伝子機能を破壊する位置に揷入されてレ、る事、および CH02遺伝子への変異が 維持されている事を確認した(図 6)。以下、この株を CH02 CYS4二重変異体という
[0038] この様にして得られた CH02 CYS4二重変異体について、前述の方法にて SAM 含量の定量並びに培養特性を評価した結果、前記 CH02変異体に比べて 1.2倍の S AMの収量向上が観察された (図 7)。この事より CH02 CYS4二重変異体とする事に よって、 SAMの収量をさらに向上させる事が可能となった。
[0039] 実施例で使用するプライマーの配列を第 1表に示す。
[0040] [表 1]
第 1表
Figure imgf000015_0001
配列表フリーテキスト
SEQ ID NO: 1, Primer for amplification of CH02 gene
SEQ ID NO: 2, Primer for amplification of CH02 gene
SEQ ID NO: 3, Primer for amplification of pAUR135 vector
SEQ ID NO: 4, Primer for amplification of CH02 gene
SEQ ID NO: 5, Mutagenic primer containing mutations for amplification
CH02 gene SEQ ID NO: 6, Mutagenic primer containing mutations for amplification of CH02 gene
SEQ ID NO: 7, Primer for amplification of CYS4 gene
SEQ ID NO: 8, Primer for amplification of CYS4 gene
SEQ ID NO: 9, Primer for amplification of CYS4 gene
SEQ ID NO: 10, Primer for amplification of CH02 gene
SEQ ID NO: 11, Primer for amplification of CH02 gene
産業上の利用可能性
本発明の微生物変異体は、細胞内に S-アデノシルメチォニンを蓄積することがで き、本発明の微生物変異体を用いることにより S-アデノシルメチォニンを大量に生産 すること力 Sできる。 S-アデノシルメチォニンは、うつ病等の治療薬やサプリメントとして 有用である。したがって、本発明は製薬産業において利用可能性を有する。 なお、 2006年 8月 15曰に出願された曰本特許出願 2006— 221530号の明細書 、特許請求の範囲、図面及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開 示として取り入れるものである。

Claims

請求の範囲
[I] ホスファチジルコリン合成系酵素の機能が消失もしくは低下した微生物を培養し、 そこに蓄積した S—アデノシルメチォニンを回収することからなる S—アデノシルメチ ォニンを生産する方法。
[2] ホスファチジルコリン合成系酵素がホスファチジルエタノールアミンメチル基転移酵 素および/または N-メチルホスファチジルエタノールアミンメチル基転移酵素である 請求項 1に記載の方法。
[3] ホスファチジルコリン合成系酵素がホスファチジルエタノールアミンメチル基転移酵 素である請求項 1に記載の方法。
[4] 微生物が酵母である請求項 1に記載の方法。
[b」 酵母力 accharomyces cerevisiaeである請求項 4に d載の方 fe。
[6] 微生物が、ホスファチジルコリン合成系酵素をコードする遺伝子において、 1個また はそれ以上の塩基が置換、欠失、揷入および/または付加した配列を有する変異体 である請求項 1に記載の方法。
[7] ホスファチジルコリン合成系酵素がホスファチジルエタノールアミンメチル基転移酵 素である請求項 6に記載の方法。
[8] 変異体が、さらにシスタチォニン β合成酵素および/またはエルゴステロール生合 成系酵素をコードする遺伝子において、 1個またはそれ以上の塩基が置換、欠失、 揷入および/または付加した配列を有する変異体である請求項 6に記載の方法。
[9] ホスファチジルコリン合成系酵素をコードする遺伝子において、 1個またはそれ以上 の塩基が置換、欠失、揷入および/または付加した配列を有し、該酵素機能が消失 もしくは低下した微生物変異体。
[10] ホスファチジルコリン合成系酵素がホスファチジルエタノールアミンメチル基転移酵 素である請求項 9に記載の微生物変異体。
[I I] さらにシスタチォニン /3合成酵素および/またはエルゴステロール生合成系酵素を コードする遺伝子において、 1個またはそれ以上の塩基が置換、欠失、揷入および /または付加した配列を有し、該酵素機能が消失もしくは低下した請求項 10に記載 の微生物変異体。
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