明 細 書
マルチアンテナ受信装置
技術分野
[0001] 本発明はマルチアンテナ受信装置に関し、特に送信側の複数アンテナから同時に 送信された異なる変調信号を複数のアンテナで受信し、伝搬路上で複数の変調信 号が多重化されてなる受信信号から、各変調信号に対応する送信データを復元する 技術に関する。
背景技術
[0002] 従来、 MIMO (Multiple-Input Multiple-Output)と呼ばれる通信方法のように複数 系列の送信データをそれぞれ変調し、各変調データを複数のアンテナから同時に送 信することで、データの通信速度を高めるようにしたものがある。受信側では、複数の アンテナからの送信信号を複数のアンテナで受信する。
[0003] ここで、各受信アンテナで得られる受信信号は、複数の変調信号が伝搬空間上で 混ざり合ったものとなるので、各変調信号に対応するデータを復元するためには、各 変調信号の伝搬路での変動値 (以下これをチャネル変動と呼ぶ)を推定する必要が ある。このため送信装置は予め変調信号にパイロットシンボル等の既知信号を揷入し 、受信装置は変調信号に揷入された既知信号に基づいて、各送信アンテナと各受 信アンテナ間の伝搬空間でのチャネル変動を推定する。そして、このチャネル変動 推定値を用いて各変調信号を復調する。
[0004] その一つの方法として、チャネル変動推定値を要素とする行列の逆行列演算を行 つて、各変調信号を分離する方法がある。また別の方法として、チャネル変動推定値 を用いて候補信号点位置を求め、この候補信号点位置と受信信号点位置との間で 最尤判定(MLD : Maximum Likelihood Detection)を行うことで、各変調信号により送 信されたデータを復元する方法がある (例えば非特許文献 1〜3参照)。
[0005] このようなマルチアンテナを用いた通信技術については、例えば非特許文献 1で開 示されている。以下、この非特許文献 1に開示された内容について、図 1を用いて簡 単に説明する。マルチアンテナ送信装置 30は、変調信号生成部 3に送信信号 A及
び送信信号 Bを入力する。変調信号生成部 3は、各送信信号 A、 Bに対して QPSK( Quadrature Phase Shift Keying)~- l bQAM(Quadrature Amplitude Modulation)等の ディジタル変調処理を施し、これにより得たベースバンド信号 4、 5を無線部 6に送出 する。無線部 6はベースバンド信号 4、 5に対してアップコンバートや増幅等の無線処 理を施し、これにより得た変調信号 7、 8を各アンテナ 9、 10に送出する。このようにし てマルチアンテナ送信装置 30は、送信信号 Aの変調信号 7をアンテナ 9から送信す ると共に、これと同時に送信信号 Bの変調信号 8をアンテナ 10から送信するようにな つている。
[0006] マルチアンテナ受信装置 40は、アンテナ 11で受信した受信信号 12を無線部 13に 入力すると共に、アンテナ 15で受信した受信信号 16を無線部 17に入力する。無線 部 13、 17は受信信号 12、 16に対してダウンコンバート等の無線処理を施し、これに より得たベースバンド信号 14、 18を復調部 19に送出する。
[0007] 復調部 19はベースバンド信号 14、 18を検波することにより、送信信号 Aの受信ディ ジタル信号 20及び送信信号 Bの受信ディジタル信号 21を得る。非特許文献 1では、 復調部 19にお!/、て、チャネル推定行列の逆行列演算を行って受信ディジタル信号 2 0、 21を得る方法と、最尤判定 (MLD)を行って受信ディジタル信号 20、 21を得る方 法が記載されている。
[0008] さらに、非特許文献 2では、復調部において候補信号点を削減することで演算量を 低減するにあたって、反復復号を行うことで誤り率特性を向上させる方法が記載され ている。具体的には、受信信号点と削減された候補信号点とを用いて再復号を行う 技術が記載されている。
^特許文 1: ultiple-antenna diversity techniques ΤΟΓ transmission over fading c hannels"IEEE WCNC 1999, pp.1038- 1042, Sep. 1999.
非特許文献 2 : "MIMOシステムにおける信号点削減を用いた反復復号のインタリー ブ適用に関する検討 レイリーフェージング環境下における BER特性 "電子情報 通信学会、信学技報、 RCS2004— 8、 2004年 4月
非特許文献 3: "MIMOチャネルにおける空間分割多重方式とその基本特性"電子 情報通信学会論文誌 B、 vol.J87-B, no.9, pp.1162-1173, 2004年 9月
非特許文献 4 : "Likelihood detection utilizing ordering and decision partial bits in MI MO systems 丄 EICE Transactions on communications, vol.89_B, no.4, April 2006 非特許文献 5: "空間多重 MIM〇システムにおける順序付けおよび部分ビット判定を 利用した尤度判定方法の 64QAMへの適用検討"電子情報通信学会 信学技報 RCS 2006— 30、 2006年 5月
非特千文献 6: "A comparison of optimal and sub-optimai MAP decoding algorithms ι n the log domain" IEEE ICC 1995, pp. 1009- 1013, June 1995
^特許文献 7 : 'Performance analysis and design LDPC—coded MIMO OFDM system s, lEEE Transactions on signal processing, vol.52, no.2, Feb. 2004
非特許文献 8 : "Likelihood function for QR-MLD suitaole for soft-decision turbo dec oding and its performance for OFCDM MIMO multiplexing in multipath raaing" IEIC
E Transactions on communications, vol.E88_B, no. l, Jan. 2005
^特許文献 9 : "A universal lattice code decoder for fading channels, IEEE Transact ions on information theory, vol.45, no.5, pp. 1639- 1642, July 1999
^特許文献 10 : B. Lu, . Yue, and X. Wang, 'Performance analysis and design opti mization of LDPC—coded MIMO OFDM systems IEEE Trans. Signal Processing. , v ο1· 52, ηο· 2, pp.348-361 , Feb. 2004
非特許文献 l l: B. M. Hochwald, and S. ten Brink, Acnieving near-capacity on a m ultiple-antenna channel" IEEJ^ rans. Commun. , vol.51 , no.3, pp.389-399, March 2 003
^特許文献 12 : S. Baro, J. Hagenauer, and M. Witzke, "Iterative detection of MIM O transmission using list-sequential (LISS) detector Proc. of IEEE ICC 2003, Ma y 2003
非特許文献 13 : B. M. Hochwald, and S. ten Brink, Acnieving near-capacity on a m ultiple-antenna channel" IEEJ^ rans. Commun. , vol.51 , no.3, pp.389-399, March 2 003
^特許文献 14 : S. Baro, J. Hagenauer, and M. Witzke, "Iterative detection of MIM O transmission using list-sequential (LISS) detector Proc. of IEEE ICC 2003, Ma
y 2003
非特許文献 15 : P. Robertson, E. Villebrun, and P. Hoher, "A comparison of optimal and sub-optimal MAP decoding algorithms in the log domain" Proc. IEEE ICC 1995, pp.1009-1013, June 1995
非特許文 I¾ 16 : K. obayashi, Y. Murakami, M. Orihashi, and T. Matsuoka, 'Varyin g interleave patterns with iterative decoding for improved performance in MIMO sys terns" Proc. of IEEE PIMRC2004, vol.2, pp.1429- 1433, Sep. 2004
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0009] ところで、上述したようなマルチアンテナを用いたシステムでは、データ通信速度は 上がるものの、特に受信装置の構成が複雑化する問題がある。特に最尤判定 (MLD )を行って各変調信号に対応するデータを得る方法では、候補信号点と受信点との 間の最尤判定に要する演算数が多くなるため、回路規模が大きくなつてしまう。
[0010] 具体的に、送信アンテナ数が 2で、受信アンテナ数が 2の場合を考えると、 QPSK を施した変調信号を各アンテナから送信した場合、 4 X 4 = 16個の候補信号点が存 在することになる。さらに 16QAMを施した変調信号を各アンテナから送信した場合 には、 16 X 16 = 256個の候補信号点が存在することになる。最尤判定 (MLD)を行 う場合、実際の受信点とこれらの全候補信号との距離を計算する必要があるので、膨 大な計算が必要となり、回路規模の増大に繋がる。
[0011] これに対して、チャネル推定行列の逆行列を用いて、受信信号から各変調信号を 分離した後に判定を行う方法では、最尤判定 (MLD)を行う方法と比較して演算数 が少なくなるため、回路規模は小さくて済む。しかし、電波伝搬環境によっては誤り率 特性が低下し、この結果、受信データの誤り率特性が劣化する欠点がある。誤り率特 性が低下すると、実質的なデータ通信速度が低下することに繋がる。
[0012] また、非特許文献 2に記載された技術では、確かに誤り率特性を向上させることが できる力 装置構成を複雑化させずに、さらに誤り率特性を向上させることができる構 成が望まれている。
[0013] 本発明は、誤り率特性の向上と、装置構成の簡単化とを両立できるマルチアンテナ
受信装置を提供する。
課題を解決するための手段
[0014] 本発明のマルチアンテナ受信装置の一つの態様は、複数アンテナから同時に送信 された複数の変調信号を複数アンテナで受信し、受信信号から前記複数の変調信 号の各々に対応するデータ系列を復元するマルチアンテナ受信装置であって、前記 複数の変調信号が多重された信号についての複数の候補信号点と、前記受信信号 の信号点との信号点距離に基づいて、前記変調信号を判定する判定部と、前記判 定部によって得られた判定結果を用いて、前記変調信号のディジタルデータを得る 復号部と、前記復号部で得られた、自変調信号以外のディジタルデータの一部のみ を再帰的に用いて、前記判定部で用いる前記候補信号点の数を削減する信号点削 減部と、を具備する構成を採る。
[0015] この構成によれば、判定部は、信号点削減部によって削減された候補信号点と受 信点との信号点距離に基づいて変調信号を判定するので、全ての候補信号点と受 信点との信号点距離を計算する場合と比較して、格段に演算規模を削減できる。加 えて、復号部で得られた、 自変調信号以外のディジタルデータの一部のみを再帰的 に用いて候補信号点を削減するようにしたので、自変調信号以外のディジタルデー タの全てを用いて候補信号点を削減してしまう場合と比較して、判定部での判定誤り を低減できる。
発明の効果
[0016] 本発明によれば、誤り率特性の向上と、装置構成の簡単化とを両立できるマルチア ンテナ受信装置を実現できる。
図面の簡単な説明
[0017] [図 1]一般的なマルチアンテナ通信システムの概略構成を示す図
[図 2]本発明の実施の形態 1に係るマルチアンテナ送信装置の構成を示すブロック図
[図 3]変調信号 A、Bのベースバンド信号のフレーム構成例を示す図
[図 4]実施の形態 1のマルチアンテナ受信装置の全体構成を示すブロック図
[図 5]実施の形態 1における送受信装置間の関係を示す図
[図 6]実施の形態 1の信号処理部の構成を示すブロック図
[図 7]候補信号点と受信信号点の関係の一例を示す図
[図 8]多重化された変調信号 Aと変調信号 Bの候補信号点と受信点とを示す図
[図 9]削減された候補信号点と受信点とを示す図
園 10]削減された候補信号点と受信点とを示す図
園 11]削減された候補信号点と受信点とを示す図
[図 12]削減された候補信号点と仮決定信号点を示す図
園 13]復号部の構成例を示すブロック図
園 14]実施の形態 1のマルチアンテナ送信装置の他の構成例を示すブロック図
[図 15]実施の形態 1の信号処理部の他の構成例を示すブロック図
[図 16]実施の形態 1の信号処理部の他の構成例を示すブロック図
園 17]実施の形態 1における反復復号時の信号点削減動作の説明に供するフロー チャート
園 18]実施の形態 1における反復復号時の信号点削減動作の説明に供するフロー チャート
園 19]実施の形態 2のマルチアンテナ送信装置の構成を示すブロック図
[図 20]実施の形態 2の変調信号 A〜Dのフレーム構成例を示す図
園 21]実施の形態 2のマルチアンテナ受信装置の全体構成を示すブロック図 園 22]実施の形態 2における送受信装置間の関係を示す図
園 23]実施の形態 2の信号処理部の構成を示すブロック図
園 24]実施の形態 2の軟判定値生成部の構成を示すブロック図
園 25]実施の形態 2における反復復号時の信号点削減動作の説明に供するフロー チャート
園 26]実施の形態 3における反復復号時の信号点削減動作の説明に供するフロー チャート
園 27]実施の形態 3における反復復号時の信号点削減動作の説明に供するフロー チャート
園 28]実施の形態 4における反復復号時の信号点削減動作の説明に供するフロー チャート
[図 29]実施の形態 4での復号の処理手順のイメージを示す図
園 30]反復復号回数と受信特性の向上効果の関係の説明に供する図であり、図 30
Aは変調信号 Aに関する特性曲線図、図 30Bは変調信号 Bに関する特性曲線図 園 31]実施の形態 4における反復復号時の信号点削減動作の説明に供するフロー チャート
園 32]図 31の信号点削減動作を行った場合の、反復復号回数と受信特性の向上効 果の関係の説明に供する図であり、図 32Aは変調信号 Aに関する特性曲線図、図 3 2Bは変調信号 Bに関する特性曲線図
園 33]実施の形態 5における QR分解部への入出力関係を示す図
[図 34]QR分解の他の信号への適用例を示すブロック図
[図 35]QR分解を適用可能な他の処理手順を示すフローチャート
[図 36]実施の形態 6の信号処理部の構成を示すブロック図
園 37]実施の形態 6の信号処理部の構成を示すブロック図
園 38]実施の形態 7における反復復号時の信号点削減動作の説明に供するフロー チャート
[図 39]実施の形態 8の信号処理部の構成を示すブロック図
[図 40]実施の形態 8の信号処理部の他の構成例を示すブロック図
[図 41]実施の形態 9における QR分解を用いた MLD部の構成例を示すブロック図
[図 42]実施の形態 10における基地局の送信信号のフレーム構成例を示す図
[図 43]実施の形態 10の基地局の構成を示すブロック図
[図 44]実施の形態 10の信号処理部の構成を示すブロック図
[図 45]実施の形態 10の端末の送信装置の構成例を示すブロック図
[図 46]実施の形態 10における端末の送信信号のフレーム構成例を示す図
[図 47]実施の形態 10の通信フローの一例を示す図
[図 48]実施の形態 10の信号処理部の他の構成例を示すブロック図
[図 49]実施の形態 10の基地局の他の構成を示すブロック図
[図 50]実施の形態 10の通信フローの一例を示す図
[図 51]実施の形態 11の空間多重 MIMOシステムの構成を示し、図 51Aは送信装置
の概略構成を示し、図 51Bは図 51Aの送信装置から送信された信号を受信する受 信装置の概略構成を示す図
[図 52]実施の形態 12の信号処理部の構成を示すブロック図
[図 53]多重化された変調信号 Aと変調信号 Bの候補信号点と受信点とを示す図
[図 54]削減された候補信号点と受信点とを示す図
[図 55]軟出力部の構成を示すブロック図
[図 56]反復復号時軟判定部の構成を示すブロック図
[図 57]候補信号点と受信信号点を示す図
[図 58]削減された候補信号点と仮決定信号点を示す図
[図 59]軟出力部の構成を示すブロック図
[図 60]削減された候補信号点、受信点、仮決定信号点を示す図
[図 61]反復復号時軟判定部の構成を示すブロック図
園 62]実施の形態 13のマルチアンテナ送信装置の構成を示すブロック図
[図 63]ターボ符号化器の構成を示すブロック図
[図 64]図 64Aは変調信号 Aについての並び替え例を示す図、図 64Bは変調信号 B につ!/、ての並び替え例を示す図
園 65]実施の形態 13のマルチアンテナ受信装置の全体構成を示すブロック図
[図 66]信号処理部の構成を示すブロック図
園 67]並び替えによる誤り伝搬状況を示す図
[図 68]図 68Aは変調信号 Aについての並び替え例を示す図、図 68Bは変調信号 B につ!/、ての並び替え例を示す図
[図 69]図 69Aは変調信号 Aについての並び替え例を示す図、図 69Bは変調信号 B につ!/、ての並び替え例を示す図
[図 70]図 70Aは変調信号 Aについての並び替え例を示す図、図 70Bは変調信号 B につ!/、ての並び替え例を示す図
[図 71]図 71Aは並び替え前後のデータの様子を示す図、図 71Bは変調信号 Aにつ いてのシンボル配置を示す図、図 71Cは変調信号 Bについてのシンボル配置を示す 図
発明を実施するための最良の形態
[0018] 以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[0019] (実施の形態 1)
図 2に、本実施の形態のマルチアンテナ送信装置 100の構成例を示す。本実施の 形態では、説明を簡単化するために、送信アンテナが 2本で、受信アンテナが 2本の 場合について記述する力 本発明は、 M (M≥2)本の送信アンテナと、 N (N≥2)本 の受信アンテナを有するマルチアンテナシステムにも適用可能である。
[0020] 符号化部 102— Aは、変調信号 Aの送信データ 101— A、フレーム構成信号 110 を入力とし、フレーム構成信号 110が示している符号化(例えば、畳み込み符号化、 ターボ符号化、 LDPC (Low Density Parity Check)符号化など)を行うことで、変調信 号 Aの符号化データ 103— Aを得る。同様に、符号化部 102— Bは、変調信号 Bの 送信データ 101— B、フレーム構成信号 110を入力とし、フレーム構成信号 110が示 している符号化を行うことで、変調信号 Bの符号化データ 103— Bを得る。
[0021] 変調部 104— Aは、変調信号 Aの符号化データ 103— A、フレーム構成信号 110 を入力とし、フレーム構成信号 110が示している変調方式に基づいて、マッピングを 行うことで、変調信号 Aのベースバンド信号 105— Aを得る。同様に、変調部 104— Bは、変調信号 Bの符号化データ 103— B、フレーム構成信号 110を入力とし、フレ ーム構成信号 110が示している変調方式に基づいて、マッピングを行うことで、変調 信号 Bのベースバンド信号 105— Bを得る。
[0022] 無線部 106— Aは、変調信号 Aのベースバンド信号 105— Aを入力とし、周波数変 換、増幅を行うことで、変調信号 Aの送信信号 107— Aを得る。送信信号 107— Aは 、アンテナ 108— Aから電波として出力される。同様に、無線部 106— Bは、変調信 号 Bのベースバンド信号 105— Bを入力とし、周波数変換、増幅を行うことで、変調信 号 Bの送信信号 107— Bを得る。送信信号 107— Bは、アンテナ 108— Bから電波と して出力される。
[0023] フレーム構成信号生成部 109は、フレーム構成に関する情報であるフレーム構成 信号 110を出力する。
[0024] 図 3に、マルチアンテナ送信装置 100の各アンテナ 108 A、 108 Bから送信さ
れる変調信号のフレーム構成例を示す。アンテナ 108— Aから送信される変調信号 A (図 3 (a) )、アンテナ 108— Bから送信される変調信号 B (図 3 (b) )はそれぞれ、チ ャネル変動推定シンボル 201— A、 201— Bと、データシンボル 202— A、 202— Bと を有する。マルチアンテナ送信装置 100は、図 3に示すようなフレーム構成の変調信 号 Aと変調信号 Bとをほぼ同時刻に送信する。なおチャネル変動推定のためのシン ボノレ 201— A、 201— Bは、例えば、送受信において同相 I一直交 Q平面における信 号点配置が既知のシンボル(一般に、パイロットシンボル、プリアンブルなどと呼ばれ る力 これに限ったものではない)であり、受信側で、チャネル変動を推定するのに用 いられるシンボルである。データシンボルは、データを伝送するためのシンボルであ
[0025] 同一時刻の変調信号 Aのシンボルと変調信号 Bのシンボルは、同一周波数を用い て伝送される。
[0026] 図 4に、本実施の形態のマルチアンテナ受信装置 300の構成例を示す。無線部 30
3— Xは、アンテナ 301— Xで受信された受信信号 302— Xを入力とし、受信信号 30 2— Xに対して、周波数変換等の所定の無線受信処理を施し、ベースバンド信号 30
4— Xを出力する。無線部 303— Yは、アンテナ 301— Yで受信された受信信号 302 —Yを入力とし、受信信号 302— Yに対して、周波数変換等の所定の無線受信処理 を施し、ベースバンド信号 304— Yを出力する。
[0027] 変調信号 Aのチャネル変動推定部 305_Aは、ベースバンド信号 304_Xを入力と し、図 3の変調信号 Aのチャネル変動推定シンボルを検出し、変調信号 Aのチャネル 変動推定シンボルに基づ!/、て変調信号 Aのチャネル変動を推定し、変調信号 Aのチ ャネル変動推定信号 306— Aを出力する。
[0028] 変調信号 Bのチャネル変動推定部 305— Bは、ベースバンド信号 304— Xを入力と し、図 3の変調信号 Bのチャネル変動推定シンボルを検出し、変調信号 Bのチャネル 変動シンボルに基づ!/、て変調信号 Bのチャネル変動を推定し、変調信号 Bのチヤネ ル変動推定信号 306— Bを出力する。
[0029] これにより、チャネル変動推定部 305— A、 305— Bによって、送信アンテナ 108— A、 108 Bと受信アンテナ 301 X間のチャネル変動が推定される。
[0030] マルチアンテナ受信装置 300は、受信アンテナ 301— Yのブランチについても同 様の処理を施す。具体的に説明する。無線部 303— Yは、アンテナ 301— Yで受信 された受信信号 302— Yを入力とし、受信信号 302— Yに対して、周波数変換等の 所定の無線受信処理を施し、ベースバンド信号 304— Yを出力する。
[0031] 変調信号 Aのチャネル変動推定部 307— Aは、ベースバンド信号 304— Yを入力と し、図 3の変調信号 Aのチャネル変動推定シンボルを検出し、変調信号 Aのチャネル 変動推定シンボルに基づ!/、て変調信号 Aのチャネル変動を推定し、変調信号 Aのチ ャネル変動推定信号 308— Aを出力する。
[0032] 変調信号 Bのチャネル変動推定部 307— Bは、ベースバンド信号 304— Yを入力と し、図 3の変調信号 Bのチャネル変動推定シンボルを検出し、変調信号 Bのチャネル 変動シンボルに基づ!/、て変調信号 Bのチャネル変動を推定し、変調信号 Bのチヤネ ル変動推定信号 308— Bを出力する。
[0033] これにより、チャネル変動推定部 307— A、 307— Bによって、送信アンテナ 108— A、 108— Bと受信アンテナ 301— Y間のチャネル変動が推定される。
[0034] 信号処理部 309は、変調信号 Aのチャネル変動推定信号 306— A、 308— A、変 調信号 Bのチャネル変動推定信号 306— B、 308— B、ベースバンド信号 304— X、 304— Yを入力とし、ベースバンド信号 304— X、 304— Yに含まれている変調信号 Aと変調信号 Bのベースバンド信号の成分とを分離し、さらに変調信号 A、変調信号 Bに対して復号処理を施すことで、変調信号 Aの復号データ 310— A及び変調信号 Bの復号データ 310— Bを得る。
[0035] 図 5に、本実施の形態における送受信装置間の関係を示す。マルチアンテナ送信 装置 100のアンテナ 108— Aから送信される変調信号 Aを Ta (t)、アンテナ 108— B から送信される変調信号 Bを Tb (t)とする。また、マルチアンテナ受信装置 300のァ ンテナ 301— Xで受信される受信信号を Rl (t)、アンテナ 301— Yで受信される受信 信号を R2 (t)とする。さらに、アンテナ 108— A、 301— X間のチャネル変動を hi l (t )、アンテナ 108— A、 301— Y間のチャネル変動を hl2 (t)、アンテナ 108— B、 301 — X間のチャネル変動を h21 (t)、アンテナ 108— B、 301— Y間のチャネル変動を h 22 (t)とする(但し、 tは時間とする)。すると、以下の関係式が成立する。
[0036] このチャネル変動 hl l (t)、 hl2 (t)、 h21 (t)、 h22 (t)は、図 4のチャネル変動推 定部 305— A、 305— B、 307— A、 307— Bで推定される。なおチャネル変動とは、 伝送路変動を意味する。
[0037] 図 6に、信号処理部 309の構成例を示す。信号処理部 309は、空間多重された受 信信号から簡易判定により変調信号 Aと変調信号 Bを分離する分離部 504と、分離さ れた各変調信号を軟判定する軟出力部 506— A、 506— Bと、記憶部 508と、候補 信号点を削減する信号点削減部 512— YA、 512— XA、 514— YA、 514— XA、 5 16— YB、 516— XB、 518— YB、 518— XBと、削減された候補信号点と受信点と の信号点距離に基づいて各変調信号 A、 Bを軟判定する軟出力部 520— A、 522— A、 524— B526— Bと、軟判定結果を用いて変調信号 A、 Bのディジタルデータを得 る復号部 528— A、 528— Bと、を有する。
[0038] なお、以下では、変調信号 A、 Bの変調方式が QPSKのときを例に説明する。
[0039] 分離部 504は、変調信号 Aのチャネル変動推定信号 501— A (図 4の 306— A)、 5 02— A (図 4の 308— A)、変調信号 Bのチャネル変動推定信号 501— B (図 4の 306 — B)、 502— B (図 4の 308— B)、ベースノ ンド信号 503— X (図 4の 304— X)、ベ ースバンド信号 503— Y (図 4の 304— Y)を入力とし、式(1)の関係式から、 ZF (Zero Forcing)又は MMSE (Minimum Mean Square Error)アルゴリズムを用いた検波を行 うことで、変調信号 Aの推定ベースバンド信号 505— A、変調信号 Bの推定ベースバ ンド信号 505— Bを得る。
[0040] 軟出力部 506— Aは、変調信号 Aの推定ベースバンド信号 505— Aを入力する。
図 7を用いて、軟出力部 506— Aの処理について説明する。同相 I一直交 Q平面を表 す図 7において、受信信号点 601は、変調信号 Aの推定ベースバンド信号 505— A を示している。信号点 602は、 QPSKの信号点とビット配置の関係を示しており、この 信号点 602の座標は受信装置において既知のものである。
[0041] 軟出力部 506— Aは、受信信号点 601と QPSKの各信号点 602とのユークリッド距 離の 2乗を、つまり、図 7の Da [0, 0]、 Da [0, 1]、 Da[l , 0]、 Da [l , 1]を求める。そ して、軟出力部 506— Aは、これら 4つの値を変調信号 Aの軟判定値 507— Aとして 出力する。
[0042] 同様に、軟出力部 506— Bは、受信信号点 601と QPSKの各信号点 602とのユー クリツド距離の 2乗を、つまり、図 7の Da [0, 0コ、 Da[0, 1コ、 Da [l , 0コ、 Da [l , 1]を 求める。そして、軟出力部 506— Bは、これら 4つの値を変調信号 Bの軟判定値 507 —Bとして出力する。但し、当然であるが、受信信号点 601の位置は、変調信号 Aと 変調信号 Bとでは同一ではない。
[0043] 記憶部 520は、反復復号に要する時間の遅延分を吸収するために、チャネル変動 信号 501— A、 501— B、 502— A、 502— B、ベースノベンド、信号 503— X、 503— Y を記憶する。記憶部 520は、必要となるときに、遅延した変調信号 Aのチャネル変動 推定信号 509— A、 510— A、遅延した変調信号 Bのチャネル変動推定信号 509— B、 510— B、遅延したベースバンド信号 511— X、 511— Yを出力する。
[0044] 信号点削減部 512— XAは、変調信号 Aのチャネル変動推定信号 509— A (つまり 、式(1)における hl l (t) )、変調信号 Bのチャネル変動推定信号 509— B (つまり、式 (1)における hl2 (t) )、及び変調信号 Bの復号データ 529— Bを入力とする。実際に は、現在 i回目の反復動作を行っている場合には、変調信号 Bの復号データ 529— B として、復号部 528— Bによって i 1回目の復号で得られた時刻 tの変調信号 Bの復 号データを入力とする。
[0045] 先ず、図 8に、変調信号 Aのチャネル変動推定信号 509— A、変調信号 Bのチヤネ ル変動推定信号 509— Bから求めることができる候補信号点の同相 I一直交 Q平面 における位置と受信信号点の位置を示す。図 8に示すように、変調信号 A、変調信号 Bの変調方式が QPSKの場合には、 16点の候補信号点 70;!〜 716が存在すること になる。図中、受信信号点 700は、ベースバンド信号 511— Xを示すものである。図 8 では、信号点に対応するビット配置にも示してレ、る。変調信号 Aが送信した 2ビットを a 0、 al、変調信号 Bが送信した 2ビットを b0、 blとすると、図 8ではその対応関係を、 ( 変調信号 A、変調信号 B) = (a0、 al、 b0、 bl)として示している。
[0046] ここで、もし、図 8のように、全ての候補信号点(16点)と受信信号点 700とのユーク リツド距離の 2乗を求め、最も距離の短い候補信号点を検出した場合、演算規模が増 大する。ここでは、変調方式が QPSKの場合について説明している力 変調方式の 変調多値数が大きくなるほど、又は、送信アンテナ数を増やして送信する変調信号 数が多くなるほど、演算規模の増大は顕著となる。信号点削減部 512— XA、 512— YA、 514— XA、 514— YA、 516— XB、 516— YB、 518— XB、 518— YBは、実 質的に不必要な候補信号点を的確に削減することにより、誤り率特性の低下を抑制 しつつ、全ての候補信号点(16点) 70;!〜 716と受信信号点 700とのユークリッド距 離の 2乗を求めなくても済ませることができるようにするものである。つまり、信号点削 減部 512— XA、 512— YA、 514— XA、 514— YA、 516— XB、 516— YB、 518 — XB、 518— YBは、演算規模の低減と誤り率特性の向上とを両立させるような、候 補信号点の削減処理を行う。
[0047] 具体的に、信号点削減部 512— XAの信号点削減処理について説明する。
[0048] ここで、復号部 528— Bにおける i—1回目の復号で得られた時刻 tの変調信号 Bの 復号データ(b0', bl ' ) = (0, 1)と仮定する。信号点削減部 512— XAは、 i 1回目 の復号で得られた時刻 tの変調信号 Bの復号データの一部のデータを決定する。ここ では、 b0', bl,のうち、 bO'のデータ(ビット)のみを、 bO' =0と決定するものとする。 そして、 i回目の演算では、 blは未決定とする。従って、信号点削減部 512— XAは、 図 8の 16個の候補信号点のうち、図 9に示すように、 bO' =0である 8個の信号点を求 める。
[0049] この処理は、自変調信号 (上述の説明の場合、変調信号 A)以外の変調信号 (上述 の説明の場合、変調信号 B)について既に判定済みの一部のデータを用いて、自変 調信号についての候補信号点を削減していると言うことができる。因みに、本実施の 形態における信号点削減処理で重要な特徴は、 16個の信号点を求め、その後、 8個 の信号点に絞り込むのではなぐ既に判定済みの他の変調信号の一部のデータを 用いて、直接 8個の信号点を求めるようにしたことである。これにより、信号点削減処 理に要する演算規模を削減することができる。つまり、本実施の形態では、信号点削 減部と呼んでいるが、実際には、候補信号点を決定し、その位置を求める、候補信号
点演算部である。
[0050] 信号点削減部 512— XAは、この 8個の候補信号点の情報を、候補信号点信号 51 3— XAとして出力する。
[0051] 因みに、信号点削減部 512— XAは、図 4の受信アンテナ 301— Xで受信された信 号を処理するものであり、信号点削減部 512— YAは、受信アンテナ 301— Yで受信 された信号を処理するものである。信号点削減部 512— YAは、信号点削減部 512 — XAと比較して、入力される信号が異なるだけで、基本的な処理は同様なので、そ の説明は省略する。
[0052] 軟出力部 520— Aは、候補信号点信号 513— XA、 513— YA、ベースバンド信号
511— X、 511— Yを入力とする。候補信号点信号 513— XAとベースバンド信号 51 1— Xの様子を、図 9に示す。候補信号点信号 513— XAは、図中の候補信号点 701 、 702、 705、 706、 711、 712、 715, 716であり、ベースノ ンド信号 51 l—Χίま図中 の受信点 700である。
[0053] 軟出力部 520— Αは、 bOの推定値 bO 'は 0であるため、 b0以外の全てのビット組合 せである各候補信号点 701、 702、 705、 706、 711、 712、 715, 716と受信点 700 とのユークリッド距離の 2乗を求める。具体的には、軟出力部 520— Aは、(a0、 al、 b 1) = (0, 0, 0)である候補信号点 701と受信点 700の 2乗ユークリッド距離 Xa [0, 0 , 0]、 (a0、 al、bl) = (0, 0, 1)である候補信号点 702と受信点 700の 2乗ユータリ ッド距離 Xa [0, 0, 1]、 (a0、 al、bl) = (0, 1 , 0)である候補信号点 711と受信点 7 00の 2乗ユークリッド距離 Xa [0, 1 , 0]、 (a0、 al、bl) = (0, 1 , 1)である候補信号 点 712と受信点 700の 2乗ユークリッド距離 Xa[0, 1 , 1]、 (a0、 al、 bl) = (1 , 0, 0) である候補信号点 706と受信点 700の 2乗ユークリッド距離 Xa [l , 0, 0]、 (a0、 al、 bl) = (l , 0, 1)である候補信号点 705と受信点 700の 2乗ユークリッド距離 Xa[l , 0 , 1]、 (a0、 al、bl) = (l , 1 , 0)である候補信号点 716と受信点 700の 2乗ユータリ ッド距離 Xa [l , 1 , 0]、 (a0、 al、bl) = (l , 1 , 1)である候補信号点 715と受信点 7 00の 2乗ユークリッド距離 Xa [l , 1 , 1]を求める。
[0054] 同様に、軟出力部 520— Aは、図 9には示していないが、 bO以外の全てのビットの 組合せである候補信号点信号 513 YAと図示していないベースバンド信号 511
Yから、(aO、al、bl) = (0, 0, 0)である候補信号点と受信点の 2乗ユークリッド距離 Ya[0, 0, 0]、(a0、 al、bl) = (0, 0, 1)である候補信号点と受信点の 2乗ユータリ ッド距離 Ya[0, 0, 1]、(a0、 al、bl) = (0, 1, 0)である候補信号点と受信点の 2乗 ユークリッド距離 Ya[0, 1, 0]、 (a0、 al、bl) = (0, 1, 1)である候補信号点と受信 点の 2乗ユークリッド距離 Ya[0, 1, 1]、(a0、 al、bl) = (l, 0, 0)である候補信号 点と受信点の 2乗ユークリッド距離 Ya[l, 0, 0]、 (aO、al、bl) = (l, 0, 1)である候 補信号点と受信点の 2乗ユークリッド距離 Ya[l, 0, 1]、 (aO、al、bl) = (l, 1, 0) である候補信号点と受信点の 2乗ユークリッド距離 Ya[l, 1, 0]、(a0、 al、bl) = (l , 1, 1)である候補信号点と受信点の 2乗ユークリッド距離 Ya[l, 1, 1]を求める。
[0055] そして、軟出力部 520— Aは、上述のようにして求めた 2乗ユークリッド距離 Xaと 2 乗ユークリッド距離 Yaの対応するもの同士を加算することで、加算値 Zaを求める。軟 出力部 520— Aは、例えば Za[0, 0, 0]を、 Za[0, 0, 0]=Xa[0, 0, 0]+Ya[0, 0 , 0]のよう ίこして求める。軟出力き 520一 Αίま、同様 ίこして、 Za[0, 0, 0]〜Za[l, 1 , 1]を求め、これらを変調信号 Αの第 1の軟判定値信号 521— Αとして出力する。
[0056] 信号点削減部 514— XAは、変調信号 Aのチャネル変動推定信号 509— A (つまり 、式(1)における hll(t))、変調信号 Bのチャネル変動推定信号 509— B (つまり、式 (1)における hl2(t))、及び変調信号 Bの復号データ 529— Bを入力とする。実際に は、現在 i回目の反復動作を行っている場合には、変調信号 Bの復号データ 529— B として、復号部 528— Bによって i 1回目の復号で得られた時刻 tの変調信号 Bの復 号データを入力とする。
[0057] ここで、復号部 528— Bにおける i—1回目の復号で得られた時刻 tの変調信号 Bの 復号データ(b0', bl') = (0, 1)と仮定する。信号点削減部 514— XAは、 i 1回目 の復号で得られた時刻 tの変調信号 Bの復号データの一部のデータを決定する。ここ では、 b0,, bl,のうち、 bl,のデータ(ビット)のみを、 bl, =1と決定するものとする。 そして、 i回目の演算では、 bOは未決定とする。従って、信号点削減部 514— XAは、 図 8の 16個の候補信号点のうち、図 10に示すように、 bl' =1である 8個の信号点を 求める。
[0058] 信号点削減部 514— XAは、この 8個の候補信号点の情報を、候補信号点信号 51
5— XAとして出力する。
[0059] 因みに、信号点削減部 514— XAは、図 4の受信アンテナ 301— Xで受信された信 号を処理するものであり、信号点削減部 514— YAは、受信アンテナ 301— Yで受信 された信号を処理するものである。信号点削減部 514— YAは、信号点削減部 514 — XAと比較して、入力される信号が異なるだけで、基本的な処理は同様なので、そ の説明は省略する。
[0060] 軟出力部 522— Aは、候補信号点信号 515— XA、 515— YA、ベースバンド信号
511— X、 511— Yを入力とする。候補信号点信号 515— XAとベースバンド信号 51 1— Xの様子を、図 10に示す。候補信号点信号 515— XAは、図中の候補信号点 70 2、 704、 705、 707、 710、 712、 713、 715であり、ベースノ ンド信号 51 l—Χίま図 中の受信点 700である。
[0061] 軟出力部 522— Αは、 blの推定値 M 'が 1であるため、 bl以外の全てのビット組合 せである各候補信号点 702、 704、 705、 707、 710、 712、 713、 715と受信点 700 とのユークリッド距離の 2乗を求める。具体的には、軟出力部 522— Aは、(a0、 al、 b 0) = (0, 0, 0)である候補信号点 702と受信点 700の 2乗ユークリッド距離 Xa" [0, 0 , 0]、 (a0、 al、bO) = (0, 0, 1)である候補信号点 704と受信点 700の 2乗ユータリ ッド距離 Xa" [0, 0, 1]、 (a0、 al、bO) = (0, 1 , 0)である候補信号点 712と受信点 7 00の 2乗ユークリッド距離 Xa" [0, 1 , 0]、 (a0、 al、bO) = (0, 1 , 1)である候補信号 点 710と受信点 700の 2乗ユークリッド距離 Xa" [0, 1 , 1]、 (a0、 al、 bO) = (1 , 0, 0 )である候補信号点 705と受信点 700の 2乗ユークリッド距離 Xa" [l , 0, 0]、 (a0、 al 、b0) = (l , 0, 1)である候補信号点 707と受信点 700の 2乗ユークリッド距離 Xa" [l , 0, 1コ、 (a0、 al、b0) = (l , 1 , 0)である候補信号点 715と受信点 700の 2乗ユー クリツド距離 Xa" [l , 1 , 0]、 (a0、 al、b0) = (l , 1 , 1)である候補信号点 713と受信 点 700の 2乗ユークリッド距離 Xa" [l , 1 , 1]を求める。
[0062] 同様に、軟出力部 522— Aは、図 10には示していないが、 bl以外の全てのビットの 組合せである候補信号点信号 515— YAと図示していないベースバンド信号 511— Yから、(a0、 al、b0) = (0, 0, 0)である候補信号点と受信点の 2乗ユークリッド距離 Ya" [0, 0, 0]、 (a0、 al、b0) = (0, 0, 1)である候補信号点と受信点の 2乗ユータリ
ッド距離 Ya"[0, 0, 1]、(a0、 al、bO) = (0, 1, 0)である候補信号点と受信点の 2 乗ユークリッド距離 Ya"[0, 1, 0]、 (a0、 al、bO) = (0, 1, 1)である候補信号点と受 信点の 2乗ユークリッド距離 Ya"[0, 1, 1]、(a0、 al、bO) = (l, 0, 0)である候補信 号点と受信点の 2乗ユークリッド距離 Ya"[l, 0, 0]、 (aO、al、bO) = (l, 0, 1)であ る候補信号点と受信点の 2乗ユークリッド距離 Ya"[l, 0, 1]、 (a0、 al、bO) = (l, 1 , 0)である候補信号点と受信点の 2乗ユークリッド距離 Ya"[l, 1, 0]、 (aO.al.bO) = (1, 1, 1)である候補信号点と受信点の 2乗ユークリッド距離 Ya"[l, 1, 1]を求め
[0063] そして、軟出力部 522— Aは、上述のようにして求めた 2乗ユークリッド距離 Xa"と 2 乗ユークリッド距離 Ya"の対応するもの同士を加算することで、加算値 Za"を求める。 軟出力部 522— Aは、例えば Za,,[0, 0, 0]を、 Za,,[0, 0, 0]=Xa"[0, 0, 0]+Ya "[0, 0, 0]のようにして求める。軟出力部 522— Aは、同様にして、 Za"[0, 0, 0]〜 Za"[l, 1, 1]を求め、これらを変調信号 Aの第 2の軟判定値信号 523— Aとして出 力する。
[0064] 復号部 528— Aは、変調信号 Aの第 1の軟判定値信号 521— A、変調信号 Aの第
2の軟判定値信号 523— Aを入力とし、変調信号 Aの aOの軟判定値と a 1の軟判定値 を作成し、例えばその対数尤度比を求めることで、変調信号 Aについての i回目の反 復復号の結果である復号データ 529— Aを得る。
[0065] ここで、変調信号 Aの aOの軟判定値、 a 1の軟判定値の作成方法の一例として、 Za
[0, p, qコ、 Za,,[0, r, s] (p = 0, 1、 q = 0, l、r=0, 1、 s = 0, 1)の最小値を変調信 号 Aの aOの軟判定値とし、 Za[l, p, q]、 Za,,[l, r, s] (p = 0, 1、 q = 0, 1、 r = 0, 1 、 s = 0, 1)の最小値を変調信号 Aの alの軟判定値とする方法が考えられる。但し、 軟判定値の作成の仕方は、これに限らず、他の既知の方法を用いてもよい。
[0066] 以上説明した処理により、変調信号 Aが復号される。
[0067] 変調信号 Bについても、同様の処理を行う。変調信号 Bに対する、信号点削減処理 、軟出力処理及び復号処理について、以下で詳しく説明する。
[0068] 信号点削減部 516— XBは、変調信号 Aのチャネル変動推定信号 509— A (つまり 、式(1)における hll(t))、変調信号 Bのチャネル変動推定信号 509 B (つまり、式
(1)における hl2 (t) )、及び変調信号 Aの復号データ 529— Aを入力とする。実際に は、現在 i回目の反復動作を行っている場合には、変調信号 Aの復号データ 529— Aとして、復号部 528— Aによって i—1回目の復号で得られた時刻 tの変調信号 Aの 復号データを入力とする。
[0069] ここで、復号部 528— Aにおける i— 1回目の復号で得られた時刻 tの変調信号 Aの 復号データ(aO', al ' ) = (0, 1)と仮定する。信号点削減部 516— XBは、 i 1回目 の復号で得られた時刻 tの変調信号 Aの復号データの一部のデータを決定する。ここ では、 a0', al,のうち、 aO'のデータ(ビット)のみを、 aO' =0と決定する。そして、 i回 目の演算では、 alは未決定とする。従って、信号点削減部 516— XBは、図 8の 16 個の候補信号点のうち、図 11に示すように、 aO' = 1である 8個の候補信号点を求め
[0070] 信号点削減部 516— XBは、この 8個の候補信号点の情報を、候補信号点信号 51 7— XBとして出力する。
[0071] 因みに、信号点削減部 516— XBは、図 4の受信アンテナ 301— Xで受信された信 号を処理するものであり、信号点削減部 516— YBは、受信アンテナ 301— Yで受信 された信号を処理するものである。信号点削減部 516— YBは、信号点削減部 516 — XBと比較して、入力される信号が異なるだけで、基本的な処理は同様なので、そ の説明は省略する。
[0072] 軟出力部 524— Bは、候補信号点信号 517— XB、 517— YB、ベースバンド信号 5 11— X、 511— Yを入力とする。候補信号点信号 517— XBとベースバンド信号 511 — Xの様子を、図 11に示す。候補信号点信号 517— XBは、図中の候補信号点 705 、 706、 707、 708、 713、 714、 715、 716であり、ベースノ ンド信号 51 l—Χίま図中 の受信点 700である。
[0073] 軟出力部 524— Βは、 aOの推定値 aO'が 1であるため、 aO以外の全てのビットの組 合せである各候補信号点 705、 706、 707、 708、 713、 714、 715、 716と受信点 7 00とのユークリッド距離の 2乗を求める。具体的には、軟出力部 524— Bは、(al、b0 、bl) = (0, 0, 0)である候補信号点 706と受信点 700の 2乗ユークリッド距離 Xb [0 , 0, 0]、 (al、b0、bl) = (0, 0, 1)である候補信号点 705と受信点 700の 2乗ユー
クリツド距離 Xb[0, 0, 1]、 (al、bO、bl) = (0, 1, 0)である候補信号点 708と受信 点 700の 2乗ユークリッド距離 Xb[0, 1, 0]、(al、 b0、 bl) = (0, 1, 1)である候補 信号点 707と受信点 700の 2乗ユークリッド距離 Xb[0, 1, 1]、(al、 b0、 bl) = (1, 0, 0)である候補信号点 716と受信点 700の 2乗ユークリッド距離 Xb[l, 0, 0]、 (al 、 b0、 bl) = (1, 0, 1)である候補信号点 715と受信点 700の 2乗ユークリッド距離 X b[l, 0, 1]、(al、 b0、 bl) = (l, 1, 0)である候補信号点 714と受信点 700の 2乗 ユークリッド距離 Xb[l, 1, 0]、 (al、bO、bl) = (l, 1, 1)である候補信号点 713と 受信点 700の 2乗ユークリッド距離 Xb[l, 1, 1]を求める。
[0074] 同様に、軟出力部 524— Bは、図 11に示していないが、 aO以外の全てのビットの組 合せである候補信号点信号 517— YBと図示して!/、な!/、ベースバンド信号 511—Y 力、ら、(al、bO、bl) = (0, 0, 0)である候補信号点と受信点の 2乗ユークリッド距離 Y b[0, 0, 0]、 (al、bO、bl) = (0, 0, 1)である候補信号点と受信点の 2乗ユークリツ ド距離 Yb[0, 0, 1]、(al、bO、bl) = (0, 1, 0)である候補信号点と受信点の 2乗ュ ークリツド距離 Yb[0, 1, 0]、 (al、bO、bl) = (0, 1, 1)である候補信号点と受信点 の 2乗ユークリッド距離 Yb[0, 1, 1]、 (al、bO、bl) = (l, 0, 0)である候補信号点と 受信点の 2乗ユークリッド距離 Yb[l, 0, 0]、(al、bO、bl) = (l, 0, 1)である候補 信号点と受信点の 2乗ユークリッド距離 Yb[l, 0, 1]、 (al、bO、bl) = (l, 1, 0)で ある候補信号点と受信点の 2乗ユークリッド距離 Yb[l, 1, 0]、(al、bO、bl) = (l, 1, 1)である候補信号点と受信点の 2乗ユークリッド距離 Yb[l, 1, 1]を求める。
[0075] そして、軟出力部 524— Bは、上述のようにして求めた 2乗ユークリッド距離 Xbと 2 乗ユークリッド距離 Ybの対応するもの同士を加算することで、加算値 Zbを求める。軟 出力部 524— Bは、例えば Zb[0, 0, 0]を、 Zb[0, 0, 0]=Xb[0, 0, 0]+Yb[0, 0 , 0]のよう ίこして求める。軟出力き 524一 Βίま、同様 ίこして、 Zb[0, 0, 0]〜Zb[l, 1 , 1]を求め、これらを変調信号 Βの第 1の軟判定値信号 525— Βとして出力する。
[0076] 信号点削減部 518— ΧΒは、変調信号 Αのチャネル変動推定信号 509— Α (つまり 、式(1)における hll(t))、変調信号 Bのチャネル変動推定信号 509— B (つまり、式 (1)における hl2(t))、変調信号 Aの復号データ 529— Aを入力とする。実際には、 現在 i回目の反復動作を行っている場合には、変調信号 Aの復号データ 529— Aとし
て、復号部 528— Aによって i 1回目の復号で得られた時刻 tの変調信号 Aの復号 データを入力とする。
[0077] ここで、復号部 528— Aにおける i— 1回目の復号で得られた時刻 tの変調信号 Aの 復号データ(aO', al ' ) = (l , 1)と仮定する。信号点削減部 518— XBは、 i 1回目 の復号で得られた時刻 tの変調信号 Aの復号データの一部のデータを決定する。ここ では、 a0', al,のうち、 al 'のデータ(ビット)のみを、 al ' = 1と決定する。そして、 i回 目の演算では、 aOは未決定とする。従って、信号点削減部 518— XBは、図 8の 16 個の候補信号点のうち、図 12に示すように、 al ' = 1である 8個の候補信号点 8個を 求める。
[0078] 信号点削減部 518— XBは、この 8個の候補信号点の情報を、候補信号点信号 51 9— XBとして出力する。
[0079] 因みに、信号点削減部 518— XBは、図 4の受信アンテナ 301— Xで受信された信 号を処理するものであり、信号点削減部 518— YBは、受信アンテナ 301— Yで受信 された信号を処理するものである。信号点削減部 518— YBは、信号点削減部 518 — XBと比較して、入力される信号が異なるだけで、基本的な処理は同様なので、そ の説明は省略する。
[0080] 軟出力部 526— Bは、候補信号点信号 519— XB、 519— YB、ベースバンド信号 5 11— X、 511— Yを入力とする。候補信号点信号 519— XBとベースバンド信号 511 — Xの様子を、図 12に示す。候補信号点信号 519— XBは、図中の候補信号点 709 、 710、 711、 712、 713、 714、 715、 716であり、ベースノ ンド信号 51 l—Χίま図中 の受信点 700である。
[0081] 軟出力部 526— Βは、 alの推定値 al 'が 1であるため、 al以外の全てのビットの組 合せである各候補信号点 709、 710、 711、 712、 713、 714、 715、 716と受信点 7 00とのユークリッド距離の 2乗を求める。具体的には、軟出力部 526— Bは、(a0、 b0 、bl) = (0, 0, 0)である候補信号点 711と受信点 700の 2乗ユークリッド距離 Xb" [0 , 0, 0コ、 (a0、b0、bl) = (0, 0, 1)である候補信号点 712と受信点 700の 2乗ユー クリツド距離 Xb,,[0, 0, 1]、 (a0、b0、bl) = (0, 1 , 0)である候補信号点 709と受信 点 700の 2乗ユークリッド距離 Xb" [0, 1 , 0]、(a0、 b0、 bl) = (0, 1 , 1)である候補
信号点 710と受信点 700の 2乗ユークリッド距離 Xb"[0, 1, 1]、(a0、 b0、 bl) = (1 , 0, 0)である候補信号点 716と受信点 700の 2乗ユークリッド距離 Xb"[l, 0, 0コ、 ( aO、bO、bl) = (l, 0, 1)である候補信号点 715と受信点 700の 2乗ユークリッド距離 Xb"[l, 0, 1]、(aO、bO、bl) = (l, 1, 0)である候補信号点 714と受信点 700の 2 乗ユークリッド距離 XV [1, 1, 0]、 (aO、bO、bl) = (l, 1, 1)である候補信号点 713 と受信点 700の 2乗ユークリッド距離 Xb"[l, 1, 1]を求める。
[0082] 同様に、軟出力部 526— Bは、図 12に示していないが、 al以外の全てのビットの組 合せである候補信号点信号 519— YBと図示して!/、な!/、ベースバンド信号 511—Y 力も、(aO、bO、bl) = (0, 0, 0)である候補信号点と受信点の 2乗ユークリッド距離 Y b"[0, 0, 0]、(a0、 b0、 bl) = (0, 0, 1)である候補信号点と受信点の 2乗ユークリツ ド距離 Yb,,[0, 0, 1]、(aO、bO、bl) = (0, 1, 0)である候補信号点と受信点の 2乗 ユークリッド距離 Yb"[0, 1, 0]、 (aO、bO、bl) = (0, 1, 1)である候補信号点と受信 点の 2乗ユークリッド距離 Yb"[0, 1, 1]、 (aO、bO、bl) = (l, 0, 0)である候補信号 点と受信点の 2乗ユークリッド距離 Yb"[l, 0, 0]、(aO、bO、bl) = (l, 0, 1)である 候補信号点と受信点の 2乗ユークリッド距離 Yb"[l, 0, 1]、(aO、bO、bl) = (l, 1, 0)である候補信号点と受信点の 2乗ユークリッド距離 Yb"[l, 1, 0]、 (aO. bO. bl) = (1, 1, 1)である候補信号点と受信点の 2乗ユークリッド距離 Yb"[l, 1, 1]を求め
[0083] そして、軟出力部 526— Bは、上述のようにして求めた 2乗ユークリッド距離 Xb"と 2 乗ユークリッド距離 Yb"の対応するもの同士を加算することで、加算値 zb "を求める。 軟出力部 526— Bは、例えば Zb"[0, 0, 0]を、 Zb"[0, 0, 0]=Xb"[0, 0, 0]+Yb "[0, 0, 0]のよう ίこして求める。軟出力 526一 Βίま、同様 ίこして、 Zb,,[0, 0, 0]〜 Zb"[l, 1, 1]を求め、これらを変調信号 Bの第 2の軟判定 信号 527— Bとして出力 する。
[0084] 復号部 528Bは、変調信号 Bの第 1の軟判定値信号 525— B、変調信号 Bの第 2の 軟判定値信号 527— Bを入力とし、変調信号 Bの bOの軟判定値と blの軟判定値を 作成し、例えば、その対数尤度比を求めることで、変調信号 Bについての i回目の反 復復号の結果である復号データ 529— Bを得る。
[0085] ここで、変調信号 Bの bOの軟判定値、 blの軟判定値の作成方法の一例として、 Zb
[0, p, q]、Zb,,[0, r, s] (p = 0, l、q = 0, l、r = 0, 1、 s = 0, 1)の最小値を変調信 号 Bの bOの軟判定値とし、 Zb[l , p, q]、 Zb" [l , r, s] (p = 0, 1、 q = 0, 1、 r = 0, 1
、 s = 0, 1)の最小値を変調信号 Bの blの軟判定値とする方法が考えられる。但し、 軟判定値の作成の仕方は、これに限らず、他の既知の方法を用いてもよい。
[0086] 以上の説明した処理により、変調信号 Bが復号される。
[0087] 図 13に、図 6における復号部 528— A、 528— Bの構成例を示す。復号部 528— A と復号部 528— Bは、同様の構成なので、ここでは代表して、復号部 528— Aの構成 について説明する。
[0088] 復号部 528— Aは、反復復号時尤度生成部 1201と、復号処理部 1203とを有する 。復号部 528— Aは、軟出力部 506— Aからの軟判定値 507— Aを直接復号処理部 1203に入力する。また、復号部 528— Aは、軟出力部 520— Aからの変調信号 Aの 第 1の軟判定値 521— A及び軟出力部 522— Aからの変調信号 Aの第 2の軟判定値 523— Aを反復復号時尤度生成部 1201に入力する。
[0089] 反復復号時尤度生成部 1201は、変調信号 Aの第 1及び第 2の軟判定値 521— A 、軟出力値 523— Aから、変調信号 Aの尤度値 1202を生成し、これを復号処理部 1 203に出力する。
[0090] 復号処理部 1203は、変調信号 Aについての 1回目の復号(つまり初回の復号)時 には、軟判定値 507— Aを用いて復号を行い、その結果を復号データ 529— Aとし て出力する。これに対して、復号処理部 1203は、変調信号 Aについての 2回目以降 の復号 (つまり反復復号)時には、尤度値 1202を用いて復号を行い、その結果を復 号データ 529— Aとして出力する。
[0091] 本実施の形態のマルチアンテナ受信装置 300においては、以上のような反復復号 を行うことで、演算規模を削減しながら、良好な誤り率特性を得ることができる。なお、 さらなる演算規模の削減方法については後述する。
[0092] 以上説明したように、本実施の形態によれば、自変調信号以外の変調信号につい ての i—1回目の反復復号結果の一部を再帰的に用いて、候補信号点を削減し、削 減した候補信号点を用いて自変調信号の軟判定処理を行うようにしたことにより、 自
変調信号以外のディジタルデータの全てを用いて候補信号点を削減してしまう場合 と比較して、軟判定処理での判定誤りを低減できる。
[0093] また、信号点削減部を複数設け、各信号点削減部間で再帰的に用いるデータが異 なるようにし、軟判定部によって、複数の信号点削減部で得られた複数セットの候補 信号点を基に、軟判定値を得るようにしたことにより、信号点を誤って削減することに よる軟判定値の判定誤りを低減できるようになる。
[0094] (変形例 1:符号化部が変調信号間で共有されている場合)
上述した実施の形態では、各変調信号 A、 B独立に (換言すれば各アンテナブラン チ毎に)、符号化部 102— A、 102— Bが設けられたマルチアンテナ送信装置から送 信された信号を受信復調するマルチアンテナ受信装置について説明した。しかし、 本発明は、符号化部が変調信号間で共有されている(換言すれば複数のアンテナブ ランチで 1つの符号化部が設けられた)マルチアンテナ送信装置から送信された信 号を受信復調する場合にも適用できる。ここでは、それを例示する。
[0095] 図 2との対応部分に同一符号を付して示す図 14に、本例のマルチアンテナ送信装 置の構成を示す。マルチアンテナ送信装置 1300の符号化部 1302は、送信データ 1 301を入力とし、符号化データ 1303を出力する。データ振り分け部 1304は、符号化 データ 1303をシリアルパラレル変換することで、符号化データ 1303を、変調信号 A で送信するデータ 103— Aと変調信号 Bで送信するデータ 103— Bに振り分ける。他 の部分については、図 2のマルチアンテナ送信装置 100と同様である。
[0096] 図 6との対応部分に同一符号を付して示す図 15に、マルチアンテナ送信装置 130 0からの信号を受信復調する本例のマルチアンテナ受信装置における信号処理部 の構成を示す。本例の信号処理部 1400は、図 6の信号処理部 309と比較して、復 号部 1401の処理と、データ振り分け部 1403を有することとが異なる。なお、信号処 理部 1400は、図 4の信号処理部 309として用いられるものである。
[0097] 復号部 1401は、変調信号 A、変調信号 Bの尤度値 507— A、 521— A、 523— A、 507— B、 525— B、 527— Bを入力とし、これらを並び替えながら復号を行い、復号 データ 1402を得る。データ振り分け部 1403は、復号データ 1402を入力とし、変調 信号 Aで送信されたデータと変調信号 Bで送信されたデータに振り分けることで、変
調信号 Aの復号データ 1404— Aと変調信号 Bの復号データ 1404— Bを得る。
[0098] このように、本発明は、符号化部ゃ復号部の数に限定されることなぐ実施可能であ
[0099] (変形例 2:信号点削減部の回路規模削減)
上述した実施の形態では、各信号点削減部 512— YA、 512— XA、 514— YA、 5 14一 XA、 516一 YB、 516一 XB、 518一 YB、 518一 ΧΒίこお!/、て、 8固の候ネ甫信号 点を残し、この候補信号点と受信点とのユークリッド距離の 2乗を計算するようになつ ている。従って、候補信号点と受信点とのユークリッド距離の 2乗を受信アンテナあた りで 32回計算していることになる。しかし、実際は、受信点との距離を複数回計算し ている候補信号点があり、この分だけ演算規模が増大している。
[0100] 本例では、この点を考慮して、信号点削減部の数を削減して信号点削減部の回路 規模を一段と削減できる候補信号点の削減方法を提示する。
[0101] 図 6との対応部分に同一符号を付して示す図 16に、本例のマルチアンテナ受信装 置における信号処理部の構成を示す。本例の信号処理部 1500は、図 4の信号処理 部 309として用いられるものである。
[0102] 信号処理部 1500の構成及び動作を、図 17を用いて説明する。図 17は、変調方式 が QPSKの場合における、時刻 t、 i回目の反復復号時の信号点削減及び復号手順 を示している。以下の説明では、時刻 、 i 1回目の復号で、復号部 528— Aによつ て得られた変調信号 Aの推定ビットを (a0', al ' )、復号部 528— Bによって得られた 変調信号 Bの推定ビットを (b0', bl ' )とする。
[0103] 信号処理部 1500は、先ず、 aO'の否定値 naO' (aO' = 1の場合 naO' =0、 aO' =0 の場合 naO' = 1)、 al 'の否定値 nal '、 bO'の否定値 nbO'、 bl 'の否定値 nbl 'を求 める(図 17 (A) )。この否定値の計算は、信号点削減部で行ってもよいし、復号部で 行ってもよい。
[0104] これにより、候補信号点を、否定値を用いた半決定ビットと、未決定ビットと、で構成 すること力 Sでさる。
[0105] 次に、信号処理部 1500は、信号点削減部 512— XA、 512— YAによって変調信 号 Aのための信号点削減処理を行うと共に、信号点削減部 516 YB、 516 XBに
よって変調信号 Bのための信号点削減処理を行う(図 17 (B) )。
[0106] 信号点削減部 512— XA、 512— YAによる、時刻 t、 i回目の反復復号時の変調信 号 Aの信号点削減方法について説明する。変調方式が QPSKの場合、 16個の候補 信号点が存在する。本例では、時刻 t、 i 1回目の変調信号 Bの結果に基づき、変 調信号 Bのデータを、例えば、(bO,, bl,)、(nbO,, bl')、(b0,, nbl,)の 3通りに 決定する。なお、変調信号のデータの組合せは、他の組合せであっても良く、演算規 模、受信品質等を考慮して決定することができる。
[0107] このとき、時刻 t、 i回目の反復復号時の変調信号 Aのデータ aO、 alは未決定である ことから、信号点削減部 512— XA、 512— YAは、時刻 t、 i回目の反復復号時の候 補信号点として、
(a0、al、b0、bl) = (0, 0, b0', bl')、 (0, 1, b0', bl')、 (1, 0, b0', bl')、 (1, 1, b0,, bl,)、 (0, 0, nbO', bl')、(0, 1, nbO', bl')、(1, 0, nb0', bl')、(1, 1, nbO', bl')、 (0, 0, b0', nbl')、(0, 1, b0', nbl')、(1, 0, b0', nbl')、(1, 1, b0', nbl') の計 12個の候補信号点を求める(図 17(B) )。
[0108] 信号点削減部 516— XB、 516— YBによる、時刻 t、 i回目の反復復号時の変調信 号 Bの信号点削減方法も同様である。具体的に説明する。変調方式が QPSKの場 合、 16個の候補信号点が存在する。本例では、時刻 t、 i—l回目の変調信号 Aの結 果に基づき、変調信号 Aのデータを、 (a0,, al'), (naO', al'), (aO,, nal,)の 3 通りに決定する。このとき、時刻 t、 i回目の反復復号時の変調信号 Bのデータ b0、 bl は未決定であることから、時刻 t、 i回目の反復復号時の候補信号点として、
(a0、al、b0、bl) = ( a0', al', 0, 0, ( a0', al', 0, 1)、( a0', al', 1, 0)、( a0', al', 1, 1)、 (naO', al', 0, 0,)、 (naO', al', 0, l)、 (naO', al', 1, 0)、 (naO', al', 1, 1)、 (a0,, nal', 0, 0,)、 (a0,, nal', 0, 1)、 (a0,, nal', 1, 0)、(a0', nal',.1, 1) の計 12個の候補信号点を求める(図 17(B) )。
[0109] 次に、信号処理部 1500は、上述した実施の形態と同様に、軟出力部 520— Aによ つて変調信号 Aのための候補信号点と受信信号点とのユークリッド距離の 2乗を求め ると共に、軟出力部 524— Bによって変調信号 Bのための候補信号点と受信信号点 とのユークリッド距離の 2乗を求める(図 17(C) )。そして、信号処理部 1500は、軟出 力部 520 Aによって変調信号 Aの軟判定値を計算すると共に、軟出力部 524 B
によって変調信号 Bの軟判定値を計算する(図 17 (D) )。
[0110] これにより、図 6の構成と比較し、求める候補信号点の数が減少するため、信号点 削減部の回路規模を削減できる。
[0111] (変形例 3:変調方式が 16QAMの場合)
これまでは、変調方式が QPSKの場合を例に説明してきた力 S、本例では、変調方 式が 16QAMの場合の図 16の信号処理部 1500における信号点削減処理について 説明する。図 18は、変調方式が 16QAMの場合における、時刻 t、 i回目の反復復号 時の信号点削減及び復号手順を示している。以下の説明では、時刻 t、 i 1回目の 復号で、復号部 528— Aによって得られた変調信号 Aの推定ビットを(a0', al', a2 ', a3')、復号部 528— Βによって得られた変調信号 Βの推定ビットを(b0', bl', b2 ', b3')とする。
[0112] 信号処理部 1500は、先ず、 aO'の否定値 naO'、 al'の否定値 nal'、 a2'の否定 値 na2,、 a3,の否定値 na3,、 bO,の否定値 nbO,、 bl,の否定値 nbl,、 b2,の否定 値 nb 2 '、 b 3 'の否定値 nb 3'を求める(図 18 (A))。
[0113] 次に、信号処理部 1500は、信号点削減部 512— XA、 512— YAによって変調信 号 Aのための信号点削減処理を行うと共に、信号点削減部 516— YB、 516— XBに よって変調信号 Bのための信号点削減処理を行う(図 18 (B))。
[0114] 信号点削減部 512— XA、 512— YAによる、時刻 t、 i回目の反復復号時の変調信 号 Aの信号点削減方法について説明する。変調方式が 16QAMの場合、 256個の 候補信号点が存在する。本例では、時刻 t、 i 1回目の変調信号 Bの結果に基づき 、変調信号 Bのデータを、
(bO', bl', b2',b3')、(nbO', bl', b2',b3')、(b0',nbl', b2',b3')、(bO' ,bl' , nb2' ,b3' )、 (bO' ,bl' ,b2, ,nb3' ) の 5通りに決定する。このとき、時刻 t、 i回目の反復復号時の変調信号 Aのデータ aO 、 al、 a2、 a3は未決定であることから、信号点削減部 512— XA、 512— YAは、時 刻 t、 i回目の反復復号時の候補信号点として、
aO、al、a2、a3、bO、bl、b2、b3) =
(o, 0, o, 0 bO', bl', b2', b3')、 (0, 0, 0, 1, bO', bl', b2', b3')、 (0, 0 1 0 bO', b] ', b2 ,b3')、
(o, 0, 1, 1 bO', bl', b2', b3')、 (0, 1, 0, 0, bO', bl', b2', b3')、 (0, 1 0 1 bO', bl ', b2 , b3')、
(0, 1, 1, 0 bO', bl', b2', b3')、 (0, 1, 1, 1, bO', bl',b2',b3')、 (1, 0 0, 0 bO', bl ', b2' , b3')、
(1, 0, 0, 1, bO', bl', b2', b3')、 ( L, 0, 1, 0, bO', bl', b2', b3')、 (1, o 1, 1 bO', bl ', b2' , b3,)、
(1, 1, 0, 0, bO', bl', b2', b3')、 ( L, 1, 0, 1, bO', bl', b2', b3')、 (1, 1' 1, 0 bO', bl ', b2' ,b3')、
(1, 1, 1, 1, bO', bl', b2,, b3')、
(0, 0, 0, 0, nbO', bl', b2', b3') 、 (0, 0 0, 1 nbO', bl',b2 , b3つ 、 (0, 0, 1, 0, nbO , bl', b2' b3')、
(0, 0, 1, 1, nbO', bl', b2', b3') 、 (0, 1 0, 0 nbO', bl', b2 , 3') 、(0, 1, 0, 1, nbO , bl', b2, b3')、
(0, 1, 1, 0, nbO'.bl', b2', b3') 、 (0, 1 1, 1 nbO', bl',b2 , b3') 、 (1, 0, 0, 0, nbO , bl', b2' b3')、
(1, 0, 0, 1, nbO',bl', b2',b3') 、 (1, 0 1, 0 nbO', bl', b2 , b3'〕 、 (1, 0, 1, 1, nbO , bl', b2' b3')、
(1, 1, 0, 0, nbO'.bl', b2',b3') 、 (1, 1, 0, 1, nbO', bl', b2 , b3'〕 、 (1, 1, 1, 0, nbO ,bl', b2' b3')、
(1, 1, 1, 1, nbO', bl', b2',b3,) 、
(0, 0, 0, 0, bO', nbl', b2',b3') 、 (0, 0, 0, 1, bO , nbl', b2 , 3') 、 (o, 0, 1, 0, bO', nbl', b2' b3')、
(0, 0, 1, 1, bO'.nbl', b2', b3') (0, 1, 0, o, bO , nbl', 2 , b3') 、(o, 1, 0, 1, bO', nbl', b2' b3')、
(0, 1, 1, 0, bO', nbl', b2', b3') 、 (0, 1, 1, 1, bO , nbl', b2 , 3') 、(1, 0, 0, 0, bO', nbl', b2, b3')、
(1, 0, 0, 1, bO', nbl', b2', b3') 、 (1, 0, 1, 0, bO , nbl', b2 , b3') 、 (1, 0, 1, 1, bO', nbl', bZ' b3')、
(1, 1, o, 0, bO', nbl', b2', b3') 、 (1, 1, 0, 1, bO ,nbl',b2 , b3,) 、 (1, 1, 1, 0, bO', nbl', b2' b3')、
(1, 1, 1, 1, bO', nbl', b2', b3') 、
(0, 0, 0, 0, bO', bl', nb2', b3') 、 (0, 0, 0, 1, bO , bl', nb2 , b3') 、 (o, 0, 1, 0, bO', bl', nb2' b3')、
(0, 0, 1, 1, bO', bl', nb2', b3') 、 (0, 1, 0, 0, bO' ,bl', nb2 , b3') 、(0, 1, 0, 1, bO', bl', nb2' b3')、
(0, 1, 1, 0, bO', bl', nb2', b3') 、 (0, 1, 1, 1, bO , bl', nb2 , b3') 、 (1, 0, 0, 0, bO', bl', nb2' b3')、
(1, 0, 0, 1, bO', bl', nb2', b3') 、 (1, o, 1, 0, bO' ,bl', nb2 , b3') 、 (1, 0, 1, 1, bO', bl', nb2' b3')、
(1, 1, 0, o, bO'.bl', nb2', b3') 、 (1, 1, 0, 1, bO' ,bl', nb2 , b3') 、(1, 1, 1, o, bO', bl', nb2' b3')、
(1, 1, 1, 1, bO', bl', nb2',b3') 、
(o, 0, o, 0, bO', bl', b2', nb3') 、 (0, 0, 0, 1, bO' , bl', b2', nb3') 、 (o, 0, 1, o, bO', bl', b2', nb3')、
(0, 0, 1, 1, bO', bl', b2', nb3') 、 (0, 1, 0, o, bO' , bl', b2', nb3') 、(o, 1, 0, 1, bO', bl', b2', tib3')、
(0, 1, 1, 0, bO', bl',b2', nb3') 、 (0, 1, 1, 1, bO' , bl', b2', nb3') 、 (1, 0, 0, 0, bO', bl', b2',nb3')、
(1, o' o, 1, bO', bl',b2', nb3') 、 (1,0, 1, o, bO' , bl', b2', nb3') 、 (1, 0, 1, 1, bO', bl',b2', nb3')、
(1, 1, 0, 0, bO',bl',b2'>nb3') 、 il, 1, 0, 1, bO' ' bl', b2,, nb3') 、 (1, 1, 1, 0, bO', bl',b2",nb3')、
(1, 1' 1, 1, bO', bl', b2', nb3') の計 80個の候補信号点を求める(図 18 (B) )。
信号点削減部 516— XB、 516— YBによる、時刻 t、 i回目の反復復号時の変調信 号 Bの信号点削減方法も同様である。具体的に説明する。変調方式が 16QAMの場 合、 256個の候補信号点が存在する。本例では、時刻 t、 i—l回目の変調信号 Aの 結果に基づき、変調信号 Aのデータを、
(aO' , al' , a2' , a3' )、(naO' , al' , a2' , a3' )、(a0' , nal' , a2' , a3' (aO' , al' , na2' , a3' )、(a0, , al' , a2' , na3' ) の 5通りに決定する。時刻 t、 i回目の反復復号時の変調信号 Bのデータ bO、 bl、 b2、 b3は未決定であることから、信号点削減部 516— XB、 516— YBは、時刻 t、 i回目の 反復復号時の候補信号点として、
(30、al、a2、a3、b0、bl、b2、b3) =
(a0,, al', a2', a3', 0, 0, 0, 0) 、 (aO', 0, 1) 、 (aO', a 1', a2' , a3', 0, 0, 1, 0)
(a0', al', a2', a3,, 0, 0, i, 1) 、 (aO', al?, a2 a3', 0, 1 0, o) 、 (aO', al', a2' , a3', 0, 1, 0, 1)
(a0', al', a2', a3', 0, 1, 1, 0) 、 (aO', al', a2\ a3\ 0, 1 1, 1) 、 (aO', al', a2' , a3, , 1, 0, 0, 0)
(a0', al', a2', a3', 1, 0, 0, 1) 、 (aO', alJ, a2,, a3\ 1, 0 1, o) 、 (aO', a 1', a2' , a3' , 1, 0, 1, 1)
(a0', al', a2', a3',丄, 1, 0, 0) 、 (aO', al', 2 a3\ 1 1 0, 1) 、 (aO', a V, a2' , a3' , 1, 1, 1, 0)
(aO', al', a2,, a3', 1, 1, 1, 1) 、
(naO', al ', a2 , a3', 0, 0, 0, C ))、(naO,, al a2 ,a3, 0, 0, 0, 1) 、 (naO', al , a2', a3, 0, 0, 1 0】 、
(naO', al ', a2 , a3', 0, 0, 1, 1 ) (naO', aT, a2 , a3, 0, 1, 0, 0) 、 (naO', al', a2', a3' 0, 1, 0 1) 、
(naO', al ', a2 , a3', 0, 1, 1, ( ))、 (riaO,, al,, a2 , a3, 0, 1' 1, 1) 、 (naO', al', a2', a3' 1, 0, 0 0) 、
(naO', al ', a2 , a3', 1, 0, 0, ] )、 (naO', al,, a2 , a3,, 1, 0, 1, 0) 、 (naO', al', a2', a3' 1, 0, 1, 1) 、
(naO', al ', a2 , a3,, 1, 1, 0, c )) , (naO\ al', a2 , a3,, 1, 1, 0, 1) 、 (naO', al', a2', a3' 1, 1, 1, 0)
(naO', al ', a2 , a3', 1, 1, 1,〗
(aO', nal ', a2 , a3', 0, 0, 0, c >)、(aO' , nal', a2 , a3,, 0, 0, 0, 1) 、 (aO' , nal', a2', a3', 0, 0, 1, 0) 、
(aO', nal ', a2 , a3', 0, 0, 1, 1 )、 (aOJ , nal', a2 , a3,, 0, 1, 0, 0) 、 (aO' , nal', a2', a3', 0, 1, 0, 1) 、
(aO', nal ', a2 , a3', 0, 1, i,c ))、 0, , nal', 2 , a3,, 0, 1, 1, 1) 、 (aO' , nal', a2', a3', 1, 0, 0, 0)
(aO', nal ', a2 , a3', 1, 0, 0, ] )、(aO, , nal', t a2 , a3,, 1' 0, 1, 0) 、 (aO' , nal', a2,, a3', 1, 0, 1, 1) 、
(aO', nal ', a2 , a3', 1, 1, 0, c ))、(aO, , nal', a2 ' a3,, 1, 1' 0, 1) , 1, 1, 0) 、
00 、(aO' , nal', aZ', a3,, 1
(aO', nal ', a2 , a3', 1, 1, 1,〗 、
o
(aO', al', na2 , a3', 0, 0, 0, c 、(aO, , al', na2 , a3,, 0 o, 0, 0, 1) 、 (aO' , al', na2', a3', 0, 0, 1, 0) 、
(aO', al', na2 ,a3', 0, 0, 1, 1 )、(aO, , al , na2 ,a3,, 0, 1, 0, 0) 、 (aO' , a丄', na2', a3', 0, 1, 0, 1) 、
(aO', al', na2 , a3', 0, 1, 1, 、 (aO' , al , na2 , a3,, o, 1, 1, 1) 、(aO' , al , na2', a3', 1, 0, 0, 0) 、
(a0', al', na2 , a3', 1, 0, 0, 1 )、(aO' , al , na2' , a3,, 1, 0, 1, 0) 、(aO' , al', na2', a3', 1, 0, 1, 1) 、
(aO', al', na2 ' a3', 1, 1, 0, c >)、(aO, , al', na2 t a3,, 1, 1, 0, 1) 、 (aO' , al', na2 , a3', 1, 1, 1, 0) 、
(aO', al', na2 , a3,, 1, 1, 1, 1
(aO', al', a2', na3', 0, 0, 0, c )、 (aO, , al,, a2,, na , 0, o, 0, 1) 、 (aO' , al', a2', na3', 0, 0, 1, 0) 、
(aO', al', a2', na3', 0, 0, 1, 1 )、 (aO' , al a2\ na3, 0, 1, 0, 0) 、 (aO' , al', a2', na3', 0, 1, 0, 1)
(aO', al', a2', na3', 0, 1, 1, c )、(aO, , al', a2 na3', 0, 1, 1, 1) 、(aO' , al', a2', na3', 1, 0, 0, 0) 、
(aO', al', a2', na3', 1, 0, 0, 1 )、(aO, , alJ, a2 na3', 1, 0, 1, 0) 、 (aO' , al', a2', na3', 1, 0, 1, 1) 、
(aO', al', a2', na3', 1, 1, 0, t )、(aO, , al', a2' na3,, 1, 1, 0, 1) 、 (aO' , al', a2', na3', 1, 1, 1, 0) 、
(aO', al', a2', na3', 1, 1, 1, 1 の計 80個の候補信号点を求める(図 18 (B) )。
[0116] 次に、信号処理部 1500は、上述した実施の形態と同様に、軟出力部 520— Aによ つて変調信号 Aのための候補信号点と受信信号点とのユークリッド距離の 2乗を求め ると共に、軟出力部 524— Bによって変調信号 Bのための候補信号点と受信信号点 とのユークリッド距離の 2乗を求める(図 18(C))。そして、信号処理部 1500は、軟出 力部 520— Aによって変調信号 Aの軟判定値を計算すると共に、軟出力部 524— B によって変調信号 Bの軟判定値を計算する(図 18 (D) )。
[0117] (変形例 4:変調方式が 64QAMの場合)
本例では、変調方式が 64QAMの場合の図 16の信号処理部 1500における信号 点削減処理について簡単に説明する。以下の説明では、時刻 t、 i 1回目の復号で 、復号部 528 Aによって得られた変調信号 Aの推定ビットを(aO' , al', a2', a3'
, a4' , a5' )、復号部 528— Bによって得られた変調信号 Bの推定ビットを(b0', bl '
, b2,, b3,, b4,, b5,)とする。
[0118] 信号処理部 1500は、先ず、 aO'の否定値 naO'、 al 'の否定値 nal '、 a2'の否定
gna2'、 a3,の否定ィ直 na3,、 a4,の否定値 na4,、 a5,の否定ィ直 na5,、 bO,の否定 値 nbO'、 bl 'の否定値 nbl '、 b2'の否定値 nb2'、 b3'の否定値 nb3' 、 b4'の否定 値 n42,、 b5'の否定値 nb5'を求める。
[0119] 信号点削減部 512— XA、 512— YAによる、時刻 t、 i回目の反復復号時の変調信 号 Aの信号点削減方法について説明する。変調方式が 64QAMの場合、 4096個の 候補信号点が存在する。本例では、時刻 t、 i 1回目の変調信号 Bの結果に基づき
、変調信号 Bのデータを、
(b0', bl ', b2', b3', b4', b5')、 (nbO', b l', b2', b3', b4'( b5')、 (b0', nb l' , b2', b3', b4', b5')、 (bO', b l', nb2', b3', b4', b5')、 (b0', b l', b2', nb3,, b4', b5')、 (b0', b l', b2', b3', nb4', b5')、 (b0', b l', b2', b3', b4', nb5') の 7通りに決定する。このとき、時刻 t、 i回目の反復復号時の変調信号 Aのデータ aO 、 al、 a2、 a3、 a4、 a5は未決定であることから、信号点削減部 512— XA、 512— Y Aは、時刻 t、 i回目の反復復号時の候補信号点として計 448個の候補信号点を求め
[0120] 信号点削減部 516— XB、 516— YBによる、時刻 t、 i回目の反復復号時の変調信 号 Bの信号点削減方法も同様である。具体的に説明する。変調方式が 64QAMの場 合、 4096個の候補信号点が存在する。本例では、時刻 t、 i 1回目の変調信号 Aの 結果に基づき、変調信号 Aのデータを、
(a0', a l', a2', a3', a4', a5')、 (naO', al ', a2', a3', a4', a5')、(a0', nal' , a2', a3', a4', a5')、 (a0,, a l', na2', a3', a4', a5')、 (aO', al ', a2', na3' , a4', a5')、 (aO', a l', a2', a3', na4', a5')、 (aO', a l', a2', a3', a4', na5') の 7通りに決定する。このとき、時刻 t、 i回目の反復復号時の変調信号 Bのデータ bO 、 bl、 b2、 b3、 b4、 b5は未決定であること力、ら、信号点、肖 IJ減き 516_XB、 516_Y Βは、時刻 t、 i回目の反復復号時の候補信号点として計 448個の候補信号点を求め
[0121] 次に、信号処理部 1500は、軟出力部 520 Aによって変調信号 Aのための候補
信号点と受信信号点とのユークリッド距離の 2乗を求めると共に、軟出力部 524— B によって変調信号 Bのための候補信号点と受信信号点とのユークリッド距離の 2乗を 求める。そして、信号処理部 1500は、軟出力部 520— Aによって変調信号 Aの軟判 定値を計算すると共に、軟出力部 524— Bによって変調信号 Bの軟判定値を計算す
[0122] 以上から分かるように、本発明の信号処理を行えば、変調信号の変調多値数が増 加するほど、演算規模の削減効果が顕著に現れるようになる。
[0123] (変形例 5)
上述した例では、例えば 16QAMでは、変調信号 Aの i回目の復号時、 i 1回目の 変調信号 Bの推定ビット b0 ', bl ' , b2 ', b3 'のうち、いずれか 3ビットを決定し、つま り、 (b0,, bl,, b2,)、(b0,, bl,, b3,)、(b0,, b2,, b3,)と決定し候補信号点を 求めたが、決定するビット数は 3ビットに限ったものではなぐ 2ビット又は 1ビットでもよ い。例えば 2ビットを決定する場合、 (b0,, bl,)、(b0,, b2,)、(b0,, b3,)、(bl,, b2,)、 (bl,, b3 ' )、 (b2 ', b3 ' )と決定し、候補信号点を求めればよい。そして、この 候補信号点を利用し、変調信号 Aの i回目の軟値を求める。その後、変調信号 Aの i 回目の復号を行う。但し、決定するビット数を少なくするほど演算規模が増大すること に注意する必要がある。 64QAMについても同様である。
[0124] なお、本実施の形態では、送信アンテナ数 2、受信アンテナ数 2のマルチアンテナ システムの場合について説明したが、本発明はこれに限らず、送信アンテナ数が 2本 以上、受信アンテナ数が 2本以上、送信変調信号が 2以上の場合に広く適用できる。
[0125] また、本発明においては、軟判定を用いて復号できる符号であれば、どのような符 号でも適用可能である。
[0126] また、上述した実施の形態では、分離部 504において、 ZF (Zero Forcing)又は M MSE (Minimum Mean Square Error)アルゴリズムを用いた検波を行うことで、変調信 号 Aの推定ベースバンド信号 505— A、変調信号 Bの推定ベースバンド信号 505— Bを得る場合について述べた。すなわち、 ZF (Zero Forcing)又は MMSE (Minimum Mean Square Error)アルゴリズムを行うことで、初期復号に用いる変調信号を得る場 合について述べた。しかし、本発明はこれに限らず、分離部 504において、例えば、
逆行列演算、 MLD (Maximum Likelihood Detection)、簡略化を行った MLDによつ て、初期復号に用いる変調信号を検波するようにしてもよい。例えば、分離部 504に 、実施の形態 6、 7、 9、 10で説明する方法を適用すると、さらに受信品質が改善する
〇
[0127] また、変調方式が QPSK、 16QAM、 64QAMの場合を例にとって説明した力 本 発明はこれに限らず、これ以外の変調方式を用いた場合でも、上述したのと同様の 処理を行うことで、同様の効果を得ること力 Sできる。本発明は、変調多値数が大きくな るほど、演算規模の削減効果が大きくなるという長所を有する。
[0128] また、上述した実施の形態では、シングルキャリア方式のときを例に説明した力 本 発明はこれに限らず、スペクトル拡散通信方式や OFDM方式に適用した場合でも、 上述したのと同様の基本構成によって、同様の効果を得ることができる。
[0129] また、上述した実施の形態では、符号化部、復号部が各 2個の場合につ!/、て説明 したが本発明はこれに限らず、符号化部、復号部の数は、本発明の基本構成及び基 本的な効果に対し何ら影響を与えるものではない。さらに、符号化部、復号部におい て、インタリーブ、ディンタリーブ、パンクチヤ、デパンクチヤを行っても、本発明の基 本構成及び基本的な効果に対し何ら影響を与えるものではない。例えば、インタリー ブを適用する場合、図 2の送信装置では、符号化部 102— A、 102— Bの後段側に インタリーバを設け、図 6の受信装置の信号処理部では、軟出力部 506— A、 506— B、 520— A、 522— A、 524— B、 526— Bの後段側にそれぞれディンタリーバを設 け、また復号部 528— A、 528— Bと信号点削減部の間にインタリーバを設ければよ い。
[0130] (実施の形態 2)
本実施の形態では、送受信のアンテナ数が 2本より多い場合の一例として、送信装 置のアンテナ数が 4本、受信装置のアンテナ数力 本の場合の構成及び動作につ!/、 て詳しく説明する。
[0131] 図 2との対応部分に同一符号を付して示す図 19に、本実施の形態のマルチアンテ ナ送信装置の構成例を示す。図 19において、参照符号 101— C〜; 108— Cで示す 部分は変調信号 Cを送信するための送信部であり、参照符号 101 D〜108 Dで
示す部分は変調信号 Dを送信するための送信部である。
[0132] 図 20に、マルチアンテナ送信装置 1800の各アンテナ 108— A、 108— B、 108— C、 108— Dから送信される変調信号のフレーム構成例を示す。アンテナ 108— Aか ら送信される変調信号 A (図 20 (a) )、アンテナ 108— Bから送信される変調信号 B ( 図 20 (b) )、アンテナ 108— Cから送信される変調信号 C (図 20 (c) )、アンテナ 108 —Dから送信される変調信号 D (図 20 (d) )はそれぞれ、チャネル変動推定シンボル 201一 A、 201一 B、 201一 C、 201一 Dと、データシンポノレ 202一 A、 202一 B、 202 — C、 202— Dとを有する。マルチアンテナ送信装置 1800は、図 20に示すようなフレ ーム構成の変調信号 A、 B、 C、 Dをほぼ同時刻に同一周波数を用いて送信する。な おチャネル変動推定のためのシンボル 201— A、 201— B、 201— C、 201— Dは、 例えば、送受信において、同相 I一直交 Q平面における信号点配置が既知のシンポ ノレ(一般に、パイロットシンボル、プリアンブルなどと呼ばれる力 S、これに限ったもので はない)であり、受信側で、チャネル変動を推定するのに用いられるシンボルである。 データシンボルは、データを伝送するためのシンボルである。
[0133] 図 4との対応部分に同一符号を付して示す図 21に、本実施の形態のマルチアンテ ナ受信装置 2000の構成例を示す。
[0134] 無線部 303— Xは、アンテナ 301— Xで受信された受信信号 302— Xを、ベースバ ンド信号 304— Xに変換する。
[0135] 変調信号 A、 B、 C、 Dのチャネル変動推定部 2001— Xは、ベースバンド信号 304 —Xを入力とし、図 20の変調信号 A、変調信号 B、変調信号 C、変調信号 Dのチヤネ ル変動推定シンボルを検出し、各変調信号のチャネル変動推定シンボルに基づ!/、 て各変調信号のチャネル変動を推定し、変調信号 Aのチャネル変動推定信号 2002 — XA、変調信号 Bのチャネル変動推定信号 2002— XB、変調信号 Cのチャネル変 動推定信号 2002— XC、変調信号 Dのチャネル変動推定信号 2002— XDを出力す
[0136] アンテナ 301— Yで受信された受信信号 302— Y、アンテナ 301— Ρで受信された 受信信号 302— Ρ、アンテナ 301— Qで受信された受信信号 302— Qについても上 述したのと同様の処理が行われる。
[0137] 信号処理部 309は、チャネル Aのチャネル変動推定信号 2002— XA、 2002— Y A、 2002— PA、 2002— QA、変調信号 Bのチャネル変動推定信号 2002— XB、 2 002— YB、 2002— PB、 2002— QB、変調信号 Cのチャネル変動推定信号 2002 — XC、 2002— YC、 2002— PC、 2002— QC、変調信号 Dのチャネル変動推定信 号 2002— XD、 2002— YD、 2002— PD、 2002— QD、ベースノ ンド信号 304— X 、 304一 Y、 304一 Ρ、 304一 Qを入力とする。そして、信号処理き 309は、ベースノ ンド信号 304— X、 304— Υ、 304— Ρ、 304— Qに含まれている変調信号 Α、変調信 号 Β、変調信号 C、変調信号 Dのベースバンド信号の成分を分離し、さらに変調信号 A、変調信号 B、変調信号 C、変調信号 Dに対して復号処理を施すことで、変調信号 Aの復号データ 310— A、変調信号 Bの復号データ 310— B、変調信号 Cの復号デ ータ 310— C、変調信号 Dの復号データ 310— Dを得る。
[0138] 図 22に、本実施の形態における送受信装置間の関係を示す。なお、図 22では、 図を簡単化するために、全てのアンテナ間の伝送路は示していないが、実際には全 ての送信アンテナと全ての受信アンテナ間で伝送路が形成される。
[0139] マルチアンテナ送信装置 1800のアンテナ 108— Aで送信される変調信号 Aを Ta ( t)、アンテナ 108— Bで送信される変調信号 Bを Tb (t)、アンテナ 108— Cで送信さ れる変調信号 Cを Tc (t)、アンテナ 108— Dで送信される変調信号 Dを Td (t)とする 。また、マルチアンテナ受信装置 2000のアンテナ 301— Xで受信される受信信号を Rl (t)、アンテナ 301— Yで受信される受信信号を R2 (t)、アンテナ 301— Pで受信 される受信信号を R3 (t)、アンテナ 301— Qで受信される受信信号を R4 (t)とする。 さらに、送信アンテナ iと受信アンテナ j間のチャネル変動 hij (t)とする(但し、 tは時間 とする)。すると、以下の関係式が成立する。
[数 2] fRl (t) fhl 1 ( hl2 (0 hl3 ( hl4 (
R2 (t) h2K h22 ¾ h23 (t) h24 (り
R3 ( ― h3K h32 (t) h33 (0 h34 (0 ···■ ·■.·
( 2 ) R4 ω J (h41 (t) h42 (t) h43 (t) h44
(
[0140] このチャネル変動 hij (t)は、図 21の変調信号 A、 B、 C、 Dのチャネル変動推定部 2
001— X、 2001— Y、 2001— P、 2001— Qで推定される。
[0141] 図 23に、図 21の信号処理部 309の構成例を示す。ここでは、変調信号 A、 B、 C、 Dの変調方式が QPSKのときを例に説明する。
[0142] 図 23において、参照符号 2201— Xは、図 21のアンテナ 301— Xで受信した信号 の変調信号 Aのチャネル変動推定信号(図 21の 2002— XA)、変調信号 Bのチヤネ ル変動推定信号(図 21の 2002— XB)、変調信号 Cのチャネル変動推定信号(図 21 の 2002— XC)、変調信号 Dのチャネル変動推定信号(図 21の 2002— XD)及びべ ースバンド信号(図 21の 304— X)からなる信号群を示す。また、参照符号 2201— Y は、図 21のアンテナ 301— Yで受信した信号の変調信号 Aのチャネル変動推定信 号(図 21の 2002— YA)、変調信号 Bのチャネル変動推定信号(図 21の 2002— YB )、変調信号 Cのチャネル変動推定信号(図 21の 2002— YC)、変調信号 Dのチヤネ ル変動推定信号(図 21の 2002— YD)及びベースバンド信号(図 21の 304— Y)か らなる信号群を示す。
[0143] また、参照符号 2201— Pは、図 21のアンテナ 301— Pで受信した信号の変調信号 Aのチャネル変動推定信号(図 21の 2002— PA)、変調信号 Bのチャネル変動推定 信号(図 21の 2002— PB)、変調信号 Cのチャネル変動推定信号(図 21の 2002— P C)、変調信号 Dのチャネル変動推定信号(図 21の 2002— PD)及びベースバンド信 号(図 21の 304— P)からなる信号群を示す。また、参照符号 2201— Qは、図 21の アンテナ 301— Qで受信した信号の変調信号 Aのチャネル変動推定信号(図 21の 2
002— QA)、変調信号 Bのチャネル変動推定信号(図 21の 2002— QB)、変調信号 Cのチャネル変動推定信号(図 21の 2002— QC)、変調信号 Dのチャネル変動推定 信号(図 21の 2002— QD)及びベースバンド信号(図 21の 304— Q)からなる信号 群を示す。
[0144] 分離き 2202は、信号群 2201一 X、 2201一 Y、 2201一 Ρ、 2201一 Qを入力とし、 式(2)の関係式から、 ZF (Zero Forcing)又は MMSE (Minimum Mean Square Error) アルゴリズムを用いた検波を行うことで、変調信号 Aの推定ベースバンド信号 2203— A、変調信号 Bの推定ベースバンド信号 2203— B、変調信号 Cの推定ベースバンド 信号 2203 C、変調信号 Dの推定ベースバンド信号 2203 Dを得る。
[0145] 軟出力部 2204— Aは、図 7に示したように、変調信号 Aの推定ベースバンド信号 2 203— Aの受信信号点 601と QPSKの各信号点 602とのユークリッド距離の 2乗を、 つまり、図 7の Da[0, 0]、 Da[0, 1]、 Da [l , 0]、 Da[l , 1]を求める。そして、これら 4つの値を変調信号 Aの軟判定値 2205— Aとして出力する。
[0146] 復号部 2210— Aは、変調信号 Aの軟判定値 2205— Aを入力とし、例えば対数尤 度比を算出することで復号を行い、反復復号における 1回目の復号結果 (初回復号 結果)として、変調信号 Aの復号データ 2211— Aを出力する。
[0147] 軟出力部 2204— B、 2204— C、 2204— Dも入力される信号が異なるだけで、軟 出力部 2204— Aと同様の処理を行って、軟判定値 2205— B、 2205— C、 2205— Dを得る。復号部 2210— B、 2210— C、 2210— Dも入力される信号が異なるだけで 、復号部 2210— Aと同様の処理を行って、反復復号における 1回目の復号結果 (初 回復号結果)として、変調信号 Bの復号データ 2211— B、変調信号 Cの復号データ 2211— C、変調信号 Dの復号データ 2211—Dを出力する。
[0148] 記 '慮き 2206は、信号群 2201一 X、 2201一 Y、 2201一 Ρ、 2201一 Qを入力とし、 反復復号に要する時間の遅延分を吸収するために、これらの信号を記憶する。記憶 咅 2206は、必要となるときに、遅延した信号群 2207一 X、 2207_Υ、 2207_Ρ、 2
207— Qを軟判定値生成部 2208— Α、 2208— Β、 2208— C、 2208— Dに送出す
[0149] 次に、軟判定値生成部 2208— A、 2208— B、 2208— C、 2208— Dの構成及び 動作について説明する力 S、各軟判定値生成部 2208— A、 2208— B、 2208— C、 2
208— Dは、軟判定^ Iを求める対象である変調信号が異なるだけで、基本的には同 様の基本構成及び基本動作で実現できるため、以下ではこれらを代表して主に軟判 定値生成部 2208— Aにつ!/、て説明する。
[0150] 軟判定値生成部 2208— Aは、信号群 2207— X、 2207— Y、 2207— Ρ、 2207— Q、変調信号 Bの復号データ 2211— B、変調信号 Cの復号データ 2211— C、変調 信号 Dの復号データ 2211— Dを入力とし、信号点削減を行い、軟判定値を生成し、 変調信号 Aの軟判定値 2209— Aを出力する。
[0151] 軟判定^ I生成部 2208 Aの詳細の構成を図 24に示す。図 24は、変調信号 Aに
関する軟判定値生成部である。
[0152] 信号点削減部 2302— Xは、図 23の信号群 2207— Xに含まれる、変調信号 Aのチ ャネル変動推定信号、変調信号 Bのチャネル変動推定信号、変調信号 Cのチャネル 変動推定信号、変調信号 Dのチャネル変動推定信号の信号群 2301— Xを入力する と共に、前回の反復復号で得られた、変調信号 Bの復号データ 2305— B、変調信号
Cの復号データ 2305— C、変調信号 Dの復号データ 2305— Cを入力とし、これらを 用いて候補信号点の削減を行う。
[0153] ここで、変調信号 Aが送信した 2ビットを a0、 al、変調信号 Bが送信した 2ビットを bO
、 bl、変調信号 Cが送信した 2ビットを c0、 cl、変調信号 Dが送信した 2ビットを d0、 d
1とし、送信された全てのビットを (変調信号 A、変調信号 B、変調信号 C、変調信号 D
) = (a0、 al、 b0、 bl、 c0、 cl、 d0、 dl)で表すものとする。
[0154] 以降では、変調信号 Aに関する信号点削減方法について詳しく説明する。
[0155] 図 25は、変調方式が QPSKの場合における、時刻 t、 i回目の反復復号時の信号 点削減及び復号手順を示している。ここでは、特に、変調信号 Aの信号点削減方法 を中心に述べる。時刻 t、 i 1回目の復号によって得られた、変調信号 Aの推定ビット を(a0', al ' )、変調信号 Bの推定ビットを (b0', bl ' )、変調信号 Cの推定ビットを (c
0,, cl ' )、変調信号 Dの推定ビットを(d0', dl ' )とする。
[0156] 時刻 t、 i回目の反復復号時の変調信号 Aの信号点削減では、変調信号 B、 C、 Dの 内の 2つの変調信号の時刻 t、 i 1回目の復号後の推定ビットを利用する。
[0157] 2つの変調信号として、変調信号 Cと変調信号 Dを選択し、(a0、 al、 b0、 bl、 cO'
、 cl '、 d0'、 dl ' )の信号点を求める(a0 = 0, l、al = 0, l、b0 = 0, l、bl = 0, 1)
。このときの候補信号点数は 16個となる。
[0158] これとは別に、 2つの変調信号として、変調信号 Bと変調信号 Dを選択し、(a0、 al、 b0'、 bl '、 c0、 cl、 d0'、 dl ' )の信号点を求める(a0 = 0, l、al = 0, 1、 c0 = 0, 1
、 cl = 0, 1) 0このときの候補信号点数は 16個となる。
[0159] 加えて、 2つの変調信号として、変調信号 Bと変調信号 Cを選択し、(a0、 al、 bO'、 bl '、 c0'、 cl '、 d0、 dl)の信号点を求める(a0 = 0, l、al = 0, 1、 d0 = 0, 1、 dl
=0, 1) 0このときの候補信号点数は 16個となる。
[0160] 上記の計 16 X 3 = 48個の候補信号点を、変調信号 Aのために求める。このとき、こ の 48個の候補信号点の情報力 図 24の信号点削減部 2302— Xから出力される候 補信号点信号 2303— Xに相当する。
[0161] 図 24の信号点削減部 2302— Y、 2302— Ρ、 2302— Qは、信号点削減部 2302 — Xが、記憶部 2206から出力される信号群 2207— X(2201—X)に含まれる、変調 信号 Aのチャネル変動推定信号、変調信号 Bのチャネル変動推定信号、変調信号 C のチャネル変動推定信号、変調信号 Dのチャネル変動推定信号の信号群 2301— X を入力したのに対して、それぞれ、信号群 2207— Y、 2207— Ρ、 2207— Qに含ま れる、変調信号 Aのチャネル変動推定信号、変調信号 Bのチャネル変動推定信号、 変調信号 Cのチャネル変動推定信号、変調信号 Dのチャネル変動推定信号の信号 群 2301— Y、 2301— Ρ、 2301— Qを入力することを除いて、すなわち処理対象の 信号が異なることを除いて、信号点削減部 2302— Xと同様の処理を行う。そして、信 号点削減部 2302— X、 2302— Y、 2302— Ρ、 2302— Qは、変調信号 Aのための 上記 48個の候補信号点の情報を、それぞれ候補信号点信号 2303— X、 2303— Y 、 2303— P、 2303— Qとして出力する。
[0162] 図 24の軟出力部 2306は、候補信号点とベースバンド信号 (受信信号点)とのユー クリツド距離の 2乗を求め、このユークリッド距離の 2乗に基づいて、変調信号 Aの対 数尤度比をビットごと、つまり、 aO, alに対して求め、変調信号 Aの軟判定値信号 23 07として出力する。以上が、変調信号 Aの軟判定値の生成方法である。
[0163] 変調信号 B、変調信号 C、変調信号 Dについても、軟判定値生成部 2208— B、 22 08— C、 2208— Dによって、同様に軟判定値を生成する。変調信号 B、変調信号 C 、変調信号 Dの候補信号点の生成方法は図 25の通りである。
[0164] 変調信号 Bについては、変調信号 A、 C、 Dの内の 2つの変調信号の復号後の推定 ビッ卜を禾 IJ用して、(a0、 al、 b0、 bl、 c0,、 cl,、 d0,、 dl,)の信号点(a0 = 0, 1、 al =0, l、bO = 0, l、bl = 0, 1)、 (a0'、 al '、 b0、 bl、 c0、 cl、 d0'、 dl ' )の信号点 (b0 = 0, l、bl = 0, l、cO = 0, l、cl = 0, 1)、 (aO'、 al '、 b0、 bl、 cO'、 cl '、 dO 、 dl)の信号点(b0 = 0, l、bl = 0, l、 d0 = 0, l、 dl = 0, 1)の計 48 (24 X 3 = 48) 点の候補信号点を求め、この 48個の候補信号点と受信点のユークリッド距離の 2乗
を求め、このユークリッド距離の 2乗に基づいて、変調信号 Bの対数尤度比を変調信 号 Bのビットごと、つまり、 bO, blに対して求める。
[0165] 変調信号 Cについては、変調信号 A、 B、 Dの内の 2つの変調信号の復号後の推定 ビッ卜を禾 IJ用して、(a0,、 al,、 b0,、 bl,、 c0、 cl、 d0、 dl)の信号点(c0 = 0, l、cl =0, l、 dO = 0, l、 dl = 0, 1)、(a0'、 al'、 b0、 bl、 c0、 cl、 d0'、 dl')の信号点 (b0 = 0, l、bl = 0, l、cO = 0, l、cl = 0, 1)、(a0、 al、 bO'、 bl '、 c0、 cl、 d0、 d 1)の信号点(a0 = 0, l、 al = 0, 1、 c0 = 0, l、cl = 0, 1)の計 48 (24X 3 = 48)点 の候補信号点を求め、この 48個の候補信号点と受信点のユークリッド距離の 2乗を 求め、このユークリッド距離の 2乗に基づいて、変調信号 Cの対数尤度比を変調信号 Cのビットごと、つまり、 cO, clに対して求める。
[0166] 変調信号 Dについては、変調信号 A、 B、 Cの内の 2つの変調信号の復号後の推定 ビッ卜を禾 IJ用して、(a0,、 al,、 b0,、 bl,、 c0、 cl、 d0,、 dl,)の信号点(c0 = 0, 1、 cl = 0, l、 dO = 0, l、 dl=0, 1)、(aO'、 al '、 b0、 bl、 cO'、 cl '、 d0、 dl)の信号 点(b0 = 0, l、bl = 0, l、 dO = 0, l、 dl = 0, 1)、(a0、 al、 bO'、 bl '、 cO'、 cl '、 d0、 dl)の信号点(a0 = 0, l、 al = 0, 1、 d0 = 0, l、 dl = 0, 1)の計 48 (24X 3 = 4 8)点の候補信号点を求め、この 48個の候補信号点と受信点のユークリッド距離の 2 乗を求め、このユークリッド距離の 2乗に基づいて、変調信号 Dの対数尤度比を変調 信号 Dのビットごと、つまり、 dO, dlに対して求める。
[0167] 以上のような反復復号を行うことで、演算規模を削減しながら、良好な受信品質を 得ることカでさるようになる。
[0168] 本実施の形態のマルチアンテナ受信方法は、実施の形態 1がビット単位で推定値 を用いた方法なのに対して、変調信号単位で推定値を用いる方法と言うことができる 。当然であるが、実施の形態 1で説明した方法と、本実施の形態で説明した方法を併 用して実施するようにしてもよい。
[0169] また、本実施の形態では、各変調信号に対応した符号化器を設けた場合について 述べたが、実施の形態 1の変形例 1に示したように、符号化部が変調信号間で共有さ れている場合でも同様に実施できる。
[0170] また、本実施の形態では、変調方式が QPSKの場合を例にとって説明した力 本
発明はこれに限らず、変調方式が 16QAM、 64QAMの場合でも、上述したのと同 様の処理を行うことで、同様の効果を得ることができる。本実施の形態のような処理を 行えば、変調多値数が大きくなるほど、演算規模の削減効果が大きくなる。
[0171] また、本実施の形態では、送信アンテナ数 4、受信アンテナ数 4のマルチアンテナ システムの場合について説明したが、本発明はこれに限らず、送信アンテナ数が 2本 以上、受信アンテナ数が 2本以上、送信変調信号が 2以上の場合に広く適用できる。
[0172] また、本実施の形態で適用可能な符号は、軟判定を用いて復号できる符号であれ ば、どのような符号でも適用可能である。
[0173] また、本実施の形態では、分離部 2202において (すなわち初期復号において)、 Z F (Zero Forcing)又は MMSE (Minimum Mean Square Error)ァノレゴリズムを用いた 検波を行う場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば、逆行列演算、 MLD (Maximum Likelihood Detection)、簡略化を行った MLDによって、初期復号 に用いる変調信号を検波するようにしてもよい。例えば、分離部 2202に、実施の形 態 6、 7、 9、 10で説明する方法を適用すると、さらに受信品質が改善する。
[0174] また、本実施の形態では、シングルキャリア方式のときを例に説明した力 本発明は これに限らず、スペクトル拡散通信方式や OFDM方式に適用した場合でも、上述し たのと同様の基本構成によって、同様の効果を得ることができる。
[0175] また、符号化部、復号部の数は、本実施の形態の基本構成及び基本的な効果に 対し何ら影響を与えるものではない。さらに、符号化部、復号部において、インタリー ブ、ディンタリーブ、パンクチヤ、デパンクチヤを行っても、本実施の形態の基本構成 及び基本的な効果に対し何ら影響を与えるものではない。
[0176] (実施の形態 3)
本実施の形態では、実施の形態 1よりも一段と演算規模を削減し得る候補信号点 の作成方法を提示する。
[0177] マルチアンテナ送信装置及びマルチアンテナ受信装置における信号処理部の基 本構成は、実施の形態 1と同様である。よって、本実施の形態では、実施の形態 1で 用いた図 6を流用して説明を行う。つまり、送信装置及び受信装置のアンテナは、 2 本ずつである。
[0178] 本実施の形態では、実施の形態 1とは異なる候補信号点の作成方法について、図 26、図 27の反復復号の手順のフローチャートを用いて詳しく説明する。
[0179] 図 26は、変調方式が 16QAMの場合を例にとって、本実施の形態の反復復号時 の信号点削減及び復号手順を示したものである。なお、図 26は、時刻 t、 i回目の反 復復号時の信号点削減及び復号手順を示すものである。
[0180] 時間 t、 i 1回目の復号で、復号部 528— A (図 6)によって得られた変調信号 Aの 推定ビットを(a0', al', a2', a3' )、復号部 528— Bによって得られた変調信号 Bの 推定ビットを(b0,, bl,, b2,, b3,)とする。
[0181] 信号処理部 309は、先ず、 aO'の否定値 naO' (aO' = 1の場合 naO' =0、 aO' =0 の場合 naO' =1)、 al'の否定値 nal'、 a21'の否定値 na2'、 a3'の否定値 na3'、 b 0'の否定値 nbO'、 bl'の否定値 nbl'、 b2'の否定値 nb2'、 b3'の否定値 nb3'を 求める(図 26(A) )。この否定値の計算は、信号点削減部で行ってもよいし、復号部 で fiつてもよい。
[0182] また、信号点削減における候補信号点の作成を限定するために、変調信号 Aの推 定ビット(a0', al', a2,, a3')において、各ビットの対数尤度比から、最も確からしさ が低い(不確定)ビットを検出する(図 26(E) )。ここでは、最も不確定なビットを a2'と する。同様に変調信号 Bの推定ビット(b0', bl', b2', b3')において、各ビットの対 数尤度比から、最も確からしさが低い(不確定)ビットを検出する(図 26(E) )。ここで は、最も不確定なビットを bO'とする。
[0183] これにより、 a2'を不確定にすることで、 a2'の軟判定値を作成することができる。ま た、 bO'を不確定にすることで、 bO'の軟判定値を作成することができる。
[0184] なお、この不確定ビットの検出は、信号点削減部 512〜518で行ってもよいし、復 号部 528で行ってもよい。
[0185] 信号点削減部 512— XA、 512— YAによる、時刻 t、 i回目の反復復号時の変調信 号 Aの信号点削減方法について説明する。変調方式が 16QAMの場合、 256個の 候補信号点が存在する。本実施の形態では、時刻 t、 i 1回目の変調信号 Bの結果 に基づき、変調信号 Bの最も確からしさが低いビット「b0'」と、変調信号 Aのビット「a0 al', a2', a3'」とを不確定ビットとして、候補信号点を求める。具体的には、変調
信号 Bには、 bO'と nbO'とを候補信号点とし、変調信号 Aは「0、 0、 0、 0」から「1、 1、 1、 1」を候補信号点とした。
[0186] つまり、信号点削減部 512 XA、 512 YAは、
(aO, al, a2, a3, bO, bl, b2, b3) =
(0, 0, 0, 0, bO', bl', b2,, b3')、 (0, 0, 0, l,bO', bl', b2', b3')、 (0, 0, 1, 0, bO',bl'; , b2, ,b3')、
(0, 0, 1, 1, bO', bl',b2', b3')、 (0, 1, 0, 0,b0', bl''b2',b3')、 (0, 1, 0, 1, bO',bl'; ,b2' ,b3')、
(0, 1, 1, 0, bO'.bl', b2', b3')、 (0, 1, 1, l,bO', b1''b2''b3')、 (l, 0, 0, 0, bO', bl', , b2' , b3')、
(1, 0, 0, 1, bO', bl', b2',b3')、 (1,0, 1,0, bO', bl', b2', b3')、(1,0, 1, 1, bO', bl': , b2, , b3')、
(1, 1,0' o, bO', bl', b2', b3')、 (1, 1,0, l,bO', bl', b2', b3')、(1, 1, 1, 0, bO', bl': , b2' , b3')、
(1, 1, 1, 1, bO', bl', b2', b3')、
(0, 0' 0, 0, nbO'.bl', b2', b3') 、(0, 0, 0, 1, nbO', bl', b2', b3')、(0, 0, 1, 0, nbO', bl', b2', b3')、
(0, 0, 1, 1, nbO'.bl', b2', b3') 、(0, 1, 0, 0, nbO', bl', b2', b3')、(0, 1, 0, 1, nbO', bl', b2', b3')、
(0, 1, 1, 0, nbO'.bl', b2',b3') 、(0, 1, 1, 1, nbO', bl', b2', b3')、(1, 0, o, 0, nbO', bl', b2',b3')、
(1, 0, 0, 1, nbO''bl', b2',b3') 、(1, 0, 1, 0, nbO', bl', b2', b3')、(1, 0, 1, 1, nbO', bl', b2', b3')、
(1, ι'ο' 0, nbO',bl', b2', b3') 、(1, 1,0, 1, nbO', bl', b2',b3')、 (1, 1, 1, 0, nbO', bl', b2',b3')、
(1, 1, 1, 1, nbO'.bl', b2',b3') の計 32点の候補信号点を求める(図 26 (B) )。
[0187] 信号点削減部 516— XB、 516— YBによる、時刻 t、 i回目の反復復号時の変調信 号 Bの信号点削減方法も同様である。具体的に説明する。変調方式が 16QAMの場 合、 256個の候補信号点が存在する。本実施の形態では、時刻 t、 i 1回目の変調 信号 Aの結果に基づき、変調信号 Aの最も確からしさが低いビット a2'と、変調信号 B のビットとを不確定 (未決定)ビットとして、 na2'について候補信号点を求める。
[0188] 具体的には、信号点削減部 516 XB、 516 YBは、
(aO al,a2,a3,b0, bl,b2, b3) =
(a0' al', a2', a3', 0, 0, 0, 0)、 (aO', al', a2'( a3', 0, 0, 0, 1)、(aO', al', a2', a3', 0, 0, 1,0)、
(a0' al', a2', a3', 0, 0, 1, 1)、(a0', al', a2,, a3', 0, 1, 0, 0)、 (aC, al', 32', a3', 0, 1, 0, 1)、
(aO' al', a2', a3', 0, 1, 1, 0)、 (aO', al', a2', a3'( 0, 1, 1, 1)、 (aO', al', a2', a3', 1, 0, 0, 0)、
(a0' al', a2', a3', 1, 0, 0, 1)、 (aO', al', a2', a3', 1, 0, 1, 0)、 (aO', al', 32', a3', 1, 0, 1, 1)、
(aO' al', a2', a3', 1, 1, 0, 0)、 (aO', al', a2', a3', 1, 1, 0, 1)、 (aO', al', a2', a3', 1, 1, 1, 0)、
(aO' al', a2', a3', 1, 1, 1, 1)、
(aO' al', na2', a3', 0, 0, 0, 0)、 (a0', al', na2', a3', 0, 0, 0, 1)、 (aO', al', na2', a3', 0, 0, 1, 0)、
(aO* al', na2', a3', 0, 0, 1, 1)、 (aO', al', na2', a3', 0, 1, 0, 0)、(a0,, al', na2', a3', 0, 1, 0, 1)、
(aO' al', na2', a3', 0, 1, 1, 0)、 (aO', al', na2', a3', 0, 1, 1, 1)、 (aO', al', na2', a3', 1, 0, 0, 0)、
(aO' al', na2', a3,, 1, 0, 0, 1)、 (aO', al', na2', a3', 1, o, 1, 0)、 (aO', al', na2', a3', 1, 0, 1, 1)、
(aO' al', na2', a3', 1, 1, 0, 0)、(a0,, al', na2', a3', 1, 1, 0, 1)、 (aO', al', na2', a3', 1, 1, 1, 0)、
(aO' al', na2', a3', 1, 1, 1, l) の計 32点の候補信号点を求める(図 26 (B) )。
[0189] 次に、実施の形態 1と同様に、軟出力部 520— Aによって変調信号 Aのための候補
信号点と受信信号点とのユークリッド距離の 2乗を求めると共に、軟出力部 524— B によって変調信号 Bのための候補信号点と受信信号点とのユークリッド距離の 2乗を 求める(図 26(C) )。そして、軟出力部 520— Aによって変調信号 Aの軟判定値を計 算すると共に、軟出力部 524— Bによって変調信号 Bの軟判定値を計算する(図 26 ( D))。
[0190] 力べして本実施の形態によれば、対数尤度比を用いて、信号点削減における候補 信号点の作成を限定するようにしたことにより、受信品質を考慮しながら、演算規模を 肖 IJ減すること力できる。なお、本実施の形態の処理は、換言すれば、再帰的に用いる データのうち、尤度の低いビットほど、不確定ビットとして扱う優先度を高めて、候補 信号点の数を削減するとレ、うこと力 Sできる。
[0191] また、実施の形態 1の変形例 3と比較すると明らかなように (実施の形態 1の場合、 候補信号点数が各変調信号あたり 80個なのに対して、本実施の形態では 32個)、 一段と候補信号点数を減少させることができるので、演算規模を一段と減少させるこ と力 Sできる。
[0192] (変形例 1)
図 27に、本実施の形態における、図 26とは異なる候補信号点の作成方法につい て説明する。図 26では、不確定ビットを 1ビットとした力 図 27では、不確定ビットを 2 ビットとした場合について説明する。図 27は、変調方式が 16QAMの場合を例にとつ た、反復復号時の信号点削減及び復号手順を示したものである。なお、図 27は、時 刻 t、 i回目の反復復号時の信号点削減及び復号手順を示すものである。
[0193] 時間 t、 i 1回目の復号で、復号部 528— A (図 6)によって得られた変調信号 Aの 推定ビットを(a0', al', a2', a3' )、復号部 528— Bによって得られた変調信号 Bの 推定ビットを(b0,, bl,, b2,, b3,)とする。
[0194] 信号処理部 309は、先ず、 aO'の否定値 naO' (aO' = 1の場合 naO' = 0、 aO' = 0 の場合 naO' =1)、 al'の否定値 nal'、 a21'の否定値 na2'、 a3'の否定値 na3'、 b 0'の否定値 nbO'、 bl'の否定値 nbl'、 b2'の否定値 nb2'、 b3'の否定値 nb3'を 求める(図 27(A) )。この否定値の計算は、信号点削減部で行ってもよいし、復号部 で fiつてもよい。
[0195] また、信号点削減における候補信号点の作成を限定するために、変調信号 Aの推 定ビット(aO', al ' , a2,, a3' )において、各ビットの対数尤度比から、最も確からしさ が低い(不確定) 2ビットを検出する(図 27 (E) )。ここでは、最も不確定なビットを al ' 、 a2'とする。同様に変調信号 Bの推定ビット(bO', bl ' , b2', b3' )において、各ビ ットの対数尤度比から、最も確からしさが低!/ヽ(不確定) 2ビットを検出する(図 27 (E) ) 。ここでは、最も不確定なビットを bO'、 bl 'とする。
[0196] なお、この不確定ビットの検出は、信号点削減部 512〜518で行ってもよいし、復 号部 528で行ってもよい。
[0197] 信号点削減部 512— XA、 512— YAによる、時刻 t、 i回目の反復復号時の変調信 号 Aの信号点削減方法について説明する。変調方式が 16QAMの場合、 256個の 候補信号点が存在する。本例では、時刻 t、 i 1回目の変調信号 Bの結果に基づき 、変調信号 Bの最も確からしさが低!/、2ビットと変調信号 Aのビットとを不確定ビットとし て、候補信号点を求める。
[0198] つまり、変調信号 Bでは、 bO'、 bl 'において、その否定値 nbO'、 nbl 'も候補信号 点とされ、変調信号 Aでは、「0、 0、 0、 0」から「1、 1、 1、 1」が候補信号点とされる。 具体的には、信号点削減部 512 XA、 512 YAは、
(aO, al, a2, a3, bO, bl, b2, b3) =
(0, 0, 0, 0, b0,, bl,, b2 b3,)、(0, 0, 0, 1, b0', bl,, b'2 b3,)、(0, 0 1' 0, bO,,bl',b2, ,b3,)、
(0, 0, 1, 1, b0,, bl,, b2 b3J)、(0, 1, 0, 0, b0,, bl,, b2 b3')、 (0, 1 0, 1, bO'f bl b2' > b3,)、
(o, 1, 1, 0, b(),, bl,, b2 b3,)、(0, 1, 1, 1, b0,, bl b2,, b3,)、(1, 0 0, 0, bO,, bl b2, , b3,)、
(1, 0, 0, 1, b0,, bl,,b2,, b3,)、(1, 0, 1, 0, b0,, bl,, b2 b3')、(1, 0 1, 1, bO,, bl',b2, , b3,)、
(1, 1, 0, 0, b0,, bl,,b2,, b3')、(1, 1, 0, 1, b0,, bl,, b2,, b3'〉、(1, 1 1, 0, bO',b ,b2' ,b3,)、
(1, 1, 1, 1, b(J,, bl,,b2,,b3,)、
(0, 0, 0, 0, nbO', bl,, b2 b3,)、 (0,0, 0, l,nbO,,bl, ,b2,,b3,〉、 (0 o, 1, 0, nbO', bl' b2,,b3')、
(o, 0, 1, 1,
b2', b3,)、(0,l,0, 0, nbO',bl, ,b2,,b3,)、 (0 1, 0, 1, nbO', bl' b2,,b3,)、
(0, 1, 1, 0, nb0,,bl,,b2', b3')、(0, 1, 1, 1, nbO'( bl' ,b2,, b3')、 (1 0, 0, 0, nbO,, bl' b2, )、
(1, 0, 0, 1, nbO'. bl', b2', b3')、(1, 0, 1, 0, nbO'( bl, ,b2,,b3,)、 (1 0, 1, 1, nbO,, bl', b2,,b3,)、
(1,丄, 0, 0, nbO,, bl,, b2 b3,)、(1, 1, 0, 1, nbO,, bl' ,b2,,b3,)、 (1 1, 1, 0, nbO,, bl, b2,,b3,)、
(1, 1, 1, 1, nb0,,bl,,b2,, b3,)、
(o, 0, 0, o, bO,,nbl,, b2', b3,)、 (0, 0, 0, l,bO,,nbl, ,b2,,b3,)、 (0 0, 1, o, bO,,nbl,, b2,,b3')、
(0, 0, 1, 1, b0,,nbl,,b2,, b3,)、(0,l, 0, 0,bO,,nbl, ,b2,,b3')、 (0 1, o, 1, bO', nblJ, b2,,b3')、
(0, 1, 1, 0, bO',nbl,, b2', b3,)、(0, 1, 1, l,bO',nbl, ,b2,,b3')、 (1 0, 0, 0, bO,, nbl', b2,,b3,)、
(1, 0, 0, 1, bO', nbl?, b2'f b3')、 (1, 0, 1,0, bO',nbl' ,b2,,b3,)、 (1 0, 1, 1, bO,, nbl', b2,,b3 、
(1, 1, 0, 0, b0,,nbl,,b2', b3,)、(1, 1, 0, 1, bO,, nbl' ,b2,,b3,)、 (1 1, 1, 0, bO,, nbl', b2',b3,)、
(1, 1, 1, 1, b0',nbl',b2', b3,)、
(0, 0, 0, 0, tibO,, nbl,, b2 ,' b3,)、(0, 0, 0, 1, nbO,, nbl,, b2,, b3')、 (0, 0, 1, 0, , , ,^)、
(0, 0, 1, 1, nbO,, nbl,, b2 b3,)、(0, 1, 0, 0, nbO,, nbl,, b2 b3,)、 (0, 1, 0, I,nb0',nbr,b2,,b3,〉、
(o, 1, 1, 0, nbO,, nbl b2,, b3,)、(0, 1, 1, 1, nbO,, nbl,, b2 b33)、 (1, 0, 0, 0, nbO,, nbl', b2,, b3,)、
(1, 0, 0, 1, nbO', nbl', b2', b3,)、(1, 0, 1, 0, nbO,, nbl b2 b3f)、 (1, 0, 1, I, nb0,,nbl,,b2,,b3,)、
(1, 1, 0, o, nbO,, nbl,, b2,, b3,)、(1, 1, 0, 1, nbO,, nbl,, b2 b3,)、 (1, 1, 1, 0, nbO,, nbl,,b2,,b3,)、
(1, 1, 1, 1, nb0,,nbr,b2', b3,) の計 64点の候補信号点を求める(図 27(B) )。なお、演算規模、受信品質等を考慮 して、否定値は、 bO', bl'の 2ビットに用いた。
[0199] 信号点削減部 516— XB、 516— YBによる、時刻 t、 i回目の反復復号時の変調信 号 Bの信号点削減方法も同様である。具体的に説明する。変調方式が 16QAMの場 合、 256個の候補信号点が存在する。本例では、時刻 t、 i—l回目の変調信号 Aの 結果に基づき、変調信号 Aの最も確からしさが低!/、2ビットと変調信号 Bのビットとを不 確定ビットとして、候補信号点を求める。
[0200] つまり、変調信号 Aでは、 al\ a2'において、その否定値 nal'、 na2'も候補信号 点とされ、変調信号 Bでは、「0、 0、 0、 0」から「1、 1、 1、 1」が候補信号点とされる。具 体的には、信号点削減部 516 XB、 516 YBは、
al,a2,a3,b0,bl,b2,b3) =
(a0, a2,, a3': , o, o, 0, 0)、 (a0,: ' al', a2'; , a3,, 0, 0 1)、 aO', al', a2', a3 , 0, 0, 1, 0) .
(a0, a2,, a3 , 0, 0, 1, 1)、 (a0,: , al a2'; , a3,, 0, 1 0)、 aO', al'f a2f, a3 , 0, 1, 0, 1) - (a0J a2't a3': ' 0, 1, 1, 0)、 (a0'; , al a2'; , a3', 0, 1 1)、 a0 al', a2', a3; , 1, 0, 0, 0),
(a0, a2,, a3'; ' 1, o, 0, 1)、 (a0': , al,, a2 , a3', 1, 0 0)、 aO', al', a2', a3; , 1, 0, 1, 1).
(a0, a2,, a3'; ' 1, 1, 0, 0)、 (a0'; , al*, a2,, , a3\ 1, 1 1)、 aO', al', a2 a3: , 1, 1, 1, 0)、
(a0, a2,, a3,: ' 1, 1, 1, 1)、
(a0, ,, a2 a3J 0, 0, 0, 0)、 (a0,, nal\ a2' a3', 0, 0, 0, 1) 、 (a0', nal', a2'7 a3, 0, 0, 1, o) (a0, ,, a2 a3' 0, 0, 1, 1)、 (a0,, nal', a2' 33', 0, 1, 0, 0) 、(a0', nal a2 a3, 0, 1> 0, 1) (a0, a2 a3, 0, 1, 1, 0)、 (a0,, nal', a2' a3,, 0, 1, 1, 1〕 、 (a0,, naT, a2 a3, 1, 0, 0, 0) (a0, ,, a2 a3> 1, 0, 0, 1)、 (a0,, nal a2' a3,, 1, 0, 1, 0) 、(a0,, nal', a2 a3, 1, 0, 1, 1) (a0, ,, a2 a3J 1, 1, o, 0). (a0,, nal,, a2' a3,, 1, i> o, 1) 、 (aO,, nal', a2 a3, 1, 1, 1, 0) (a0, , a2 a3, 1, 1, 1, 1)、
(a0, na2 a3, 0, 0, 0, 0)、 (a0,, al,, na2' a3,, 0, 0, 0, 1) 、 (a0,, al na2', a3, 0, 0, 1, o) (a0, na2 a3} 0, 0, 1, 1)、 (a0,, al,, naZ' ' a3,, 0, 1, o, 0) 、(a0,, al na2 a3, 0, 1, 0, 1) (a0, na2 a3' 0, 1, 1, 0)、 (a0,, al,, na2' a3,, 0, 1, 1, 1) 、(a0,, al't na2', a3' 1, o, o, o) (a0, na2 a3, 1, 0, 0, 1)、 (a0,, al,, na2' a3,, 1, 0, 1, 0) 、 (a0,, al', na2', a3, 1, 0, 1, 1) (a0, na2 a3' 1, 1, 0, 0)、 (a0,, al,, na2' a3,, 1, 1, o, 1) 、(a0', al', na2', a3, 1, 1, 1, 0) (a0, na2 a3' 1, 1, 1, 1)、
(a0, , na2', a3' 0, 0, 0, o) 、 (a0,, naT, na2', a3'. , 0, 0, 0, 1)、 (a0'f nal' , na2 a3,, , 0, 0, 1, 0)、 (a0, , na2', a3' 0, 0, 1, 1) 、 (a0,, naT, na2 a3,】 , 0, I, 0, 0)、 (aO', nal' , na2', a3', , 0, 1, 0, 1)、 (a0, , na2', a3' 0, 1, 1, o) 、 (a0,, naT, na2', a3,, , 0, 1, 1, 1)、 (aO', nal' , na2', a3,, , 1, o, 0, 0)、 (a0, , na2'„ a3' 1, 0, 0, 1) 、 (a0,, nal', na2', a3', , i,o, 1, 0). 0,, nal' , na2', a3', , 1, 0, 1, 1)、 (a0, , na2', a3' 1, 1, 0, 0) 、 (a0,, nal', na2', a3', . 1, 1, 0, 1)、 (aO', nal' , na2't a3', , 1, 1, 1, 0)、 (a0, , na2', a3' 1, 1, 1, 1) の計 64点の候補信号点を求める(図 27 (B) )。
[0201] 次に、実施の形態 1と同様に、軟出力部 520— Aによって変調信号 Aのための候補 信号点と受信信号点とのユークリッド距離の 2乗を求めると共に、軟出力部 524— B によって変調信号 Bのための候補信号点と受信信号点とのユークリッド距離の 2乗を 求める(図 27(C) )。そして、軟出力部 520— Aによって変調信号 Aの軟判定値を計 算すると共に、軟出力部 524— Bによって変調信号 Bの軟判定値を計算する(図 27 ( D))。
[0202] これにより、実施の形態 1の変形例 3と比較すると明らかなように(実施の形態 1の場 合、候補信号点数が各変調信号あたり 80個なのに対して、本実施の形態では 64個 )、一段と候補信号点数を減少させることができるので、演算規模を一段と減少させる こと力 Sでさる。
[0203] なお、本実施の形態では、 1ビット又は 2ビットを不確定なビットとする場合を例に説 明したが、これに限ったものではない。例えば、実施の形態 2のように変調信号単位 で実施することも可能である。
[0204] また、送信アンテナ数、受信アンテナ数、変調信号数は、本実施の形態の例に限 つたものではなぐさらに変調方式も本実施の形態の例に限ったものではない。本実 施の形態のような処理を行えば、変調信号数が多くなるほど、変調多値数が大きくな るほど、演算規模の削減効果が大きくなる。
[0205] また、本実施の形態で適用可能な符号は、軟判定を用いて復号できる符号であれ ば、どのような符号でも適用可能である。
[0206] また、初期復号に用いる変調信号は、 ZF (Zero Forcing)又は MMSE (Minimum M ean Square Error)アルゴリズムによる検波に限らず、例えば、逆行列演算、 MLD (M aximum Likelihood Detection)、簡略化を行った MLDによる検波によって得るように してもよい。例えば、分離部 2202に、実施の形態 6、 7、 9、 10で説明する方法を適 用すると、さらに受信品質が改善する。
[0207] また、本実施の形態は、シングルキャリア方式に限らず、スペクトル拡散通信方式や OFDM方式に適用した場合でも、同様の効果を得ることができる。
[0208] また、符号化部、復号部の数は、本実施の形態の基本構成及び基本的な効果に 対し何ら影響を与えるものではない。さらに、符号化部、復号部において、インタリー ブ、ディンタリーブ、パンクチヤ、デパンクチヤを行っても、本実施の形態の基本構成 及び基本的な効果に対し何ら影響を与えるものではない。
[0209] (実施の形態 4)
本実施の形態では、実施の形態 1〜3で提示したマルチアンテナ受信装置におけ る信号処理手順についてさらに詳しく説明する。
[0210] 図 28は、図 4のマルチアンテナ受信装置 300の信号処理部 309の信号処理手順 を示している。以下の説明では、特に、図 6の構成と関連付けて、図 28の信号処理 手順を説明する。なお、図 16の構成を採用した場合でも、同様の手順となる。
[0211] 信号処理部 309は、ステップ ST1Aで変調信号 Aの一度目の軟判定を行う。この処 理は、軟出力部 506— A及び復号部 528— Aによって行われる。この結果、復号デ ータ 529— Aが得られる。
[0212] ステップ ST2Bでは、ステップ ST1Aで得られた復号データ 529— Aを用いて、変 調信号 Bの二度目の軟判定のための信号点削減処理が行われる。この処理は、信
号点削減部 516、 518によって行われる。
[0213] 同様に、ステップ ST1Bでは、信号処理部 309が、変調信号 Bの一度目の軟判定を 行う。この処理は、軟出力部 506— B及び復号部 528— Bによって行われる。この結 果、復号データ 529— Bが得られる。
[0214] ステップ ST2Aでは、ステップ ST1Bで得られた復号データ 529— Bを用いて、変調 信号 Aの二度目の軟判定のための信号点削減処理が行われる。この処理は、信号 点削減部 512、 514によって行われる。
[0215] ステップ ST3Aでは、ステップ ST2Aの信号点削減処理で得られた候補信号点を 用いて二度目の軟判定を行うことで、変調信号 Aのディジタル信号を得る。この処理 は、軟出力部 520— A、 522— A及び復号部 528— Aによって行われる。
[0216] 同様に、ステップ ST3Bでは、ステップ ST2Bの信号点削減処理で得られた候補信 号点を用いて二度目の軟判定を行うことで、変調信号 Bのディジタル信号を得る。こ の処理は、軟出力部 524— B、 526— B及び復号部 528— Bによって行われる。
[0217] ステップ ST4A、 ST5A 、ステップ ST4B、 ST5Bで示す三度目以降の軟判 定に関する処理は、ステップ ST2A、 ST3Aと同様の処理、ステップ ST2B、 ST3Bと 同様の処理の繰り返しである。これらを繰り返すことで、最終的な変調信号 A、変調 信号 Bのディジタル信号が得られる。
[0218] 図 29に、本実施の形態での復号の処理手順のイメージを示す。変調信号 A、変調 信号 Bの 1フレームは複数のシンボルで構成されている。はじめに 1フレーム分の一 度目の誤り訂正を行う。そして、一度目の誤り訂正結果を反映して状態数削減 (候補 信号点の削減)を行い、二度目の 1フレーム分の誤り訂正を行う。このように、(n— 1) 度の誤り訂正結果を反映して状態数削減を行った後、 n度目の 1フレーム分の誤り訂 正を行う。
[0219] 図 30に、図 4の信号処理部 309において、実施の形態 1、実施の形態 3の動作を 行った場合の受信特性 (キャリアパワー対雑音電力比(C/N)とビットエラーレートの 関係)のシミュレーション結果を示す。この図からも明らかなように、変調信号 A (図 30 A)、変調信号 B (図 30B)ともに、反復復号の回数が増えるにつれ、受信品質が向上 する。但し、回数を多くすればよいというわけではなぐある程度の回数で受信品質の
改善効果は飽和する。また変調信号 A、 Bの受信品質は、変調方式が同じ場合、同 しである。
[0220] 図 28では、各変調信号を並行して軟判定復号し、他の変調信号の軟判定復号結 果を用いて自変調信号の候補信号点を削減する方法を説明したが、以降では、各 変調信号を交互に軟判定復号し、他の変調信号の軟判定復号結果を用いて自変調 信号の候補信号点を削減する方法について説明する。この方法を用いることで、信 号点削除にイタレーシヨン技術を採用するにあたっての演算回数を低減できるので、 回路構成を一段と簡単化できるようになる。
[0221] 図 31は、その信号処理手順を示している。以下の説明では、特に、図 6の構成と関 連付けて、図 31の信号処理手順を説明する。
[0222] 図 31の信号処理手順では、一度目の判定は変調信号 Aし力、行わない(ST1A)。
すなわち、変調信号 Bについては一度目の判定は行わない。
[0223] ステップ ST2Bでは、ステップ ST1Aで得られた復号データ 529— Aを用いて、変 調信号 Bの二度目の軟判定における信号点削減処理が行われる。ステップ ST3Bで は、ステップ ST2Bの信号点削減処理で得られた候補信号点を用いて二度目の軟 判定を行うことで、変調信号 Bのディジタル信号を得る。なお、ここでは、図 28と比較 するために、二度目と呼んでいるが、変調信号 Bについては初めての信号点削減- 軟判定処理である。このように、二度目の軟判定のための信号点削減処理及び二度 目の軟判定処理は、変調信号 Bについてのみ行い、変調信号 Aについては行わな い。
[0224] ステップ ST4Aでは、ステップ ST3Bで得られた復号データ 529— Bを用いて、変調 信号 Aの三度目の軟判定における信号点削減処理が行われる。ステップ ST5Aでは 、ステップ ST4Aの信号点削減処理で得られた候補信号点を用いて三度目の軟判 定を行うことで、変調信号 Aのディジタル信号を得る。なお、ここでは、図 28と比較す るために、三度目と呼んでいるが、変調信号 Aについては初めての信号点削減-軟 判定処理である。このように、三度目の軟判定のための信号点削減処理及び三度目 の軟判定処理は、変調信号 Aについてのみ行い、変調信号 Bについては行わない。
[0225] 三度目の軟判定以降も同様の処理が繰り返される。
[0226] このように、図 31のような処理手順を用いると、変調信号 Aのディジタル信号と変調 信号 Bのディジタル信号が反復復号において、交互に得られることになる。図 6、図 1 6では、変調信号 Aと変調信号 Bそれぞれに対応するように、信号点削減部、軟出力 部、復号部を有する構成となっている力 ここで説明した処理手順を行えば、変調信 号 Aと変調信号 Bで信号点削減部、軟出力部、復号部を共有することができるため、 演算規模及び回路規模を一段と削減することができるようになる。
[0227] 図 32に、図 4の信号処理部 309において、図 31で説明した処理手順を行った場合 の受信特性 (キャリアパワー対雑音電力比(C/N)とビットエラーレートの関係)のシミ ユレーシヨン結果を示す。この図からも分かるように、軟判定復号を各変調信号で交 互に行った場合でも、軟判定復号を各変調信号で並行に行った場合と同様の誤り率 特性の良い受信データを得ることができる。また変調信号 A (図 32A)、変調信号 B ( 図 32B)ともに、反復復号の回数が増えるにつれ、受信品質が向上するが、単純に 回数を多くすればよいというわけではなぐある程度の回数で受信品質の改善効果 は飽和する。
[0228] (実施の形態 5)
上述の実施の形態においては、図 4のマルチアンテナ受信装置の信号処理部 309 の構成として、図 6、図 15、図 16に示した構成を提示した力 S、本実施の形態では、分 離前に(例えば、図 6の分離部 504の前段側で) QR分解を行うことを提示する。これ により、回路規模を一段と削減できるようになる。
[0229] 以下、その実施方法の一例について説明する。マルチアンテナ送信装置から 2つ の変調信号が送信され、マルチアンテナ受信装置が 2つのアンテナで受信した場合 、前述のように式(1)の関係が成立する。ここで、式(1)で示した式の行列を Hと表す ものとする。 QR分解では、ュニタリ列 Qを用いて上三角行歹 IJRを得る。このとき、 Rは 次式のように表される。
國
R = QH
[0230] そして、行列 Qの複素共役転置行列 Q
Hを式(1)の受信信号に乗算すると、次式の 関係式が成立する。
[0231] 上記演算を図 33の QR分解部 3201で行う。図 33の QR分解部 3201は、変調信号 Aのチャネル変動推定信号 501— A、 502— A、変調信号 Bのチャネル変動推定信 号 501— B、 502— B、ベースバンド信号 503— X、ベースバンド信号 503— Yを入 力とし、 QR分解を行うことで、信号 Z (503— X— M)、信号 Z (503— Y— M)、信号
1 ― ― 2 ― ―
r (501 —A _M)、信号 r (501 _B M)、0 (502 — A_ M)、信号 r (502 — B
11 ― ― 12 ― ― ― ― 22 ―
— M)を得て、これらを出力する。
[0232] 図 6、図 15、図 16の信号処理き Wこおける信号 501一 A、 502一 A、 501一 B、 502
— B、 503— X、 503— Yの代わりに、図 33の QR分解後の信号 501— A— Μ、 502
— A— Μ、 501— Β— Μ、 502— Β— Μ、 503— X— Μ、 503— Υ—Μを用いることで
、図 6、図 15、図 17の信号処理部を動作させる。
[0233] このようにすることで、式(4)の行列 Rが上三角行列のため、図 6、図 15、図 16の信 号点削減部、軟出力部の演算を簡略化でき、この結果回路規模を削減することがで きる。
[0234] ただし、候補信号点削減の方法としては、実施の形態 1、実施の形態 2、実施の形 態 3で説明した方法を用いることが好まし!/、。
[0235] 次に、 QR分解を適用するにあたって、上述した構成とは別の構成例を、図 34に示 す。図 34の記 '慮き 3303 (ま、図 6、図 15、図 16の記 '慮き 508ίこ申目当するものである。
[0236] QR分解部 3301は、 QR分解により、次式の変形を行う。
[0237] 記憶部 3303は、式(5)の Z、 Z及び行列 Rの値を記憶する。
[0238] QR分解部 3302は、 QR分解により、次式の変形を行う c
[0239] 記憶部 3303は、式(6)の Z、 Z及び行列 Rの値を記憶する。
1 2 Y
[0240] 但し、式(5)、式(6)において、 Rx = (Tx, Tx )T、 Rx = (Tx, Τχ )Τとする。
X a b Y b a
[0241] そして、図 6、図 15、図 16の信号点削減部において、変調信号 Bの復号データを 用いて信号点削減を行う場合 (すなわち変調信号 Aの候補信号点を削減する場合) 、記憶部 3303における式(5)に関する値 (すなわち図中の参照符号に— Rが付いて いる信号)を取り出して信号点削減を行う。そして、削減後の候補信号点を用いて、 変調信号 Aの軟出力を得る。
[0242] また、変調信号 Aの復号データを用いて信号点削減を行う場合 (すなわち変調信 号 Bの候補信号点を削減する場合)、記憶部 3303における式(6)に関する値 (すな わち図中の参照符号に— Sが付いている信号)を取り出して信号点削減を行う。そし て、削減された候補信号点を用いて、変調信号 Bの軟出力を得る。
[0243] このようにすることで、各変調信号の軟出力を容易に得ることができるため、回路規 模を肖 IJ減すること力できる。
[0244] 以上説明したように、本実施の形態によれば、 QR分解を用いて式(1)の関係式を 変形してから、分離処理や信号点削減処理を行うようにしたので、候補信号点の演 算規模及び軟出力の演算規模を削減できるようになる。
[0245] なお、本実施の形態では、送信変調信号数 2の場合を例に説明したが、これに限 つ)
[0246] また、本実施の形態では、実施の形態 1〜3で説明したような、 自変調信号以外の i
1回目の反復復号結果の一部を用いて、自変調信号の候補信号点を削減し、削 減した候補信号点と受信点のユークリッド距離の 2乗に基づいて自変調信号を復号 する方法に、 QR分解を適用した場合について述べたが、本実施の形態で提示した QR分解による演算規模の削減方法は、 自変調信号以外の i 1回目の反復復号結 果を用いて自変調信号の候補信号点を削減し、削減した候補信号点と受信点のュ
ークリツド距離の 2乗に基づいて自変調信号を復号する方法に広く適用できる。
[0247] 図 35に、本実施の形態で説明した QR分解による演算規模の削減方法を適用可 能な、自変調信号以外の i 1回目の反復復号結果を用いて、自変調信号の候補信 号点を削減し、削減した候補信号点と受信点のユークリッド距離の 2乗に基づいて、 自変調信号を復号する方法の処理手順を示す。
[0248] 先ず、変調信号 Aのための信号点削減処理が、 i 1回目の変調信号 Bの復号結 果(bO'、 bl '、 b2'、 b3' )全てを用いて行われる。また、変調信号 Bのための信号点 削減処理が i 1回目の変調信号 Aの復号結果 (bO'、 bl '、 b2'、 b3' )全てを用いて 行われる(図 35 (B) )。
[0249] これにより、変調信号 Aのための候補信号点数は 16個となると共に、変調信号 Bの ための候補信号点数も 16個となる。次に、変調信号 Aのための候補信号点と受信点 とのユークリッド距離の 2乗が求められると共に、変調信号 Bのための候補信号点と受 信信号点とのユークリッド距離の 2乗が求められる(図 35 (C) )。次に、変調信号 Aの 軟判定値が計算されると共に、変調信号 Bの軟判定値が計算される(図 35 (D) )。
[0250] さらに、 QR分解を用いる場所は、本実施の形態で示した場所に限ったものではな ぐ式(1)の関係式が満たされることを利用して信号処理を行うのであれば、どの場所 で QR分解を行ってもよい。 QR分解を用いること自体は、本発明の本質には何ら影 響を与えるものではなぐ要は、本実施の形態で提案しているのは、適切な場所で Q R分解を行うことにより、演算規模を削減することが可能となるということである。また、 QR分解ではなく、他のュニタリ行列を用いて変換を行ってもょレ、。
[0251] (実施の形態 6)
実施の形態;!〜 5では、自変調信号以外の変調信号の反復復号結果 (軟判定結果 )の一部を用いて、 自変調信号の候補信号点を削減することを提示したが、本実施 の形態では、 自変調信号以外の変調信号の分離処理結果 (硬判定結果)の一部を 用いて、自変調信号の候補点を削減することを提示する。
[0252] 図 6との対応部分に同一符号を付して示す図 36に、本実施の形態の信号処理部 3 500の構成例を示す。以下では、変調方式が 16QAMの場合を例にとって説明する
〇
[0253] 分離部 504は、線形演算、例えば、式(1)に対して、 ZF又は MMSE演算を施すこ とで、変調信号 Aのベースバンド信号 505— A、変調信号 Bのベースバンド信号 505 — Bを得る。
[0254] 硬判定部 3501— Aは、変調信号 Aのベースバンド信号 505— Aを入力とし、硬判 定を行うことで、変調信号 Aの 4ビットのデータ 3502— Aを得る。同様に、硬判定部 3 501— Bは、変調信号 Bのベースバンド信号 505— Bを入力とし、硬判定を行うことで 、変調信号 Bの 4ビットのデータ 3502— Bを得る。
[0255] 遅延部 3503は、入力された各信号を、分離部 504及び硬判定部 3501— A、 350 1—Bの処理時間分だけ遅延して出力する。
[0256] 信号点削減部 512— XA、 512— YA、 514— XA、 514— YAは、変調信号 Bの 4 ビットのデータ 3502— Bを入力とし、実施の形態 1と同様に、 4ビットのうちの 1部のビ ットのみを決定ビットとして扱って候補信号点の削減処理を行う。
[0257] 同様に、信号点削減部 516— XB、 516— YB、 518— XB、 518— YBは、変調信 号 Aの 4ビットのデータ 3502— Aを入力とし、実施の形態 1と同様に、 4ビットのうちの 1部のビットのみを決定ビットとして扱つて候補信号点の削減処理を行う。
[0258] その他の部分については、図 6で説明したのと同様の処理が行われる。
[0259] このように、本実施の形態においては、反復復号ではなぐ線形演算を用いた検波 で得られたビットデータを用いて、信号点削減を行い、軟出力を得るようにした。具体 的には、自変調信号以外の硬判定結果の一部を用いて、候補信号点を削減し、候 補信号点と受信信号点からブランチメトリックを求め、復号するようにした。これにより 、線形演算のみで軟出力を得る方法より、品質の良い軟出力結果を得ることができる ようになり、誤り訂正後のデータの誤り率特性を向上させることができる。
[0260] 図 36との対応部分に同一符号を付して示す図 37に、本実施の形態の信号処理部 の別の構成例を示す。図 36と図 37との関係は、実施の形態 1で説明した図 6と図 16 の関係と同様である。すなわち、図 37の構成は、硬判定部 3501— A、 3501— Bで 得られたデータ 3502— A、 3502— Bの否定値を有効に利用することで、信号点削 減部の回路規模を削減できる構成となっている。従って、図 37の構成は、信号点削
XA、 512 YA、 516 XB、 516 YBに入力させるデータ力 図 16の
場合には反復復号結果であつたのに対して、図 37の場合には線形演算を用いた検 波で得られた信号の硬判定結果であることを除いて、図 16と同様の処理を行うもの なので、詳しい説明は省略する。
[0261] 因みに、本実施の形態の構成に対しても、当然、実施の形態 5で提示した QR分解 を適用できる。
[0262] なお、本実施の形態では、変調方式が 16QAMの場合を例にとって説明したが、 実施の形態 1と同様に、これに限ったものではない。また、送信アンテナ数 2、変調信 号数 2、受信アンテナ数 2のときを例に説明した力 これに限ったものではない。例え ば、送信アンテナ数 4、変調信号数 4、受信アンテナ数 4の場合でも、同様に実施可 能である。例えば送信アンテナ数 4、変調信号数 4、受信アンテナ数 4の例として説明 した実施の形態 2に本実施の形態の処理を適用する場合、図 23の分離部 2202の 出力を硬判定し、その硬判定値を用いて、実施の形態 2で説明したのと同様の信号 点削減処理を行えばよい。その他のアンテナ数についても、基本的には本実施の形 態と同様の動作を行うことで、対応可能である。
[0263] また、本実施の形態では、分離部 504で線形演算を行う場合を例に説明したが、こ れに限ったものではなぐ例えば、 MLDや演算(回路)規模を削減した MLDを基本 とする検波方法などを用いた構成に対しても、同様に実施することができる。
[0264] 本実施の形態で重要なことは、分離部 504と硬判定部 3501— A、 3501— Bのよう に、検波し硬判定することで受信ビットを推定し、その結果を用いて信号点削減を行 い、軟値得、復号したことである。
[0265] したがって、非特許文献 4や、非特許文献 5に記載されている順序付けおよび部分 ビット判定を利用した尤度判定方法により、受信ビットを推定し、その結果を用いて信 号点削減を行い、軟値を得て、復号を行う方法に適用することも可能である。
[0266] つまり、本実施の形態の構成及び方法は、硬判定によって受信ビットを推定し、さら にその硬判定 を用いて軟^ Iを生成する方法に広く適用可能である。
[0267] (実施の形態 7)
本実施の形態では、実施の形態 1と実施の形態 3の候補信号点作成方法を組み合 わせることで、誤り率特性の向上と装置構成の簡単化とを両立できる候補信号点作
成方法について説明する。
[0268] 本実施の形態では、一例として、図 4のマルチアンテナ受信装置 300の信号処理 部 309が、図 16の構成の場合の候補信号点の作成方法について説明する。
[0269] 図 38は、変調方式が 16QAMの場合における、時刻 t、 i回目の反復復号時の信号 点削減及び復号手順を示している。以下の説明では、時刻 t、 i 1回目の復号で、 復号部 528— Aによって得られた変調信号 Aの推定ビットを(a0', al', a2', a3')、 復号部 528— Bによって得られた変調信号 Bの推定ビットを(b0', bl', b2', b3')と する。
[0270] 信号処理部 1500は、先ず、 a0'の否定値 naO' (a0' = 1の場合 naO' =0、 a0' =0 の場合 naO' =1)、 al'の否定値 nal'、 a21'の否定値 na2'、 a3'の否定値 na3'、 b 0'の否定値 nb0'、 bl'の否定値 nbl'、 b2'の否定値 nb2' 、 b3'の否定値 nb3'を 求める(図 38(A))。
[0271] また、変調信号 Aの推定ビット(a0' , al', a2', a3')において、各ビットの対数尤 度比から、最も確からしさが低い(不確定)ビットを検出する(図 38(E) )。ここでは、最 も不確定なビットを a3'とする。同様に変調信号 Bの推定ビット(b0', bl', b2', b3, )において、各ビットの対数尤度比から、最も確からしさが低い(不確定)ビットを検出 する(図 38(E) )。ここでは、最も不確定なビットを b0'とする。
[0272] 信号点削減部 512— XA、 512— YAによる、時刻 t、 i回目の反復復号時の変調信 号 Aの信号点削減方法について説明する。変調方式が 16QAMの場合、 256個の 候補信号点が存在する。本実施の形態では、時刻 t、 i 1回目の変調信号 Bの結果 に基づき候補信号点を求める。
[0273] 具体的に説明する。先ず、実施の形態 1と同様に、時刻 t、 i— 1回目の変調信号 B の結果に基づき、変調信号 Bのデータを、(b0,, bl', b2,, b3,)、(nb0,, bl,, b2 ,, b3,)、(b0,, nbl' , b2,, b3,)、(b0,, bl', nb2', b3,)、(b0,, bl', b2,, n b3')の 5通りに決定する。このとき、時刻 t、 i回目の反復復号時の変調信号 Aのデー タ a0、 al、 a2、 a3は未決定であることから、時刻 t、 i回目の反復復号時の候補信号 点、として、
(aO、al、a2、a3、bO、b b2、b3) =
0, 0, 0, 0, b(T b2 b3,)、 (0,0, 0, l,bO', bl,,b2',b3,)、 (0, 0 1, 0, bO b] b2 ,b3 、
0, 0, 1, 1, b0, bl', b2 b3,)、 (0, l,0,0,bO', bl',b2',b3')、 (0, 1, 0, 1, bO),b] b2 ,b3')、
0, 1, 1, 0, b0J b\ b2,, b3,)、 (0, 1, 1, 1, b0', bl,,b2,,b3')、 (1,0, 0, 0, bO',b〗 b2 ,b3')、
1, o, 0, 1, b0, bl', b2 b3,)、 (1, 0, 1, 0, b0', bl,,b2',b3,)、 (1, o, 1, 1, bO,, bl b2' ,b3,)、
1, 1, o, 0, b0, brf b2 b3')、 (1, 1, 0, 1, b0', bl', b2 b3')、 (1, 1, 1, 0, b0,,bl b2' ,b3,)、
1, 1, 1, 1, b0, bl b2 b3,)、
o, 0, 0, 0, nb0' bl b2 ,b3,) 、 (0, 0, 0, 1, nbO,, bl , b2 ,b3'〕 、 (0, 0, 1, 0, nbO,'bl, b2, b3,)、
0, 0, 1, 1, nb0,,bl ',b2 ,b3,) 、 (0, 1, 0, 0, nbO', bl ,b2 ,b3') 、 (0, 1, 0, 1, nbO,,bl, b2, b3,)、
0, 1, 1, 0, nb0', bl b'Z ,b3,) 、(0, 1, 1, 1, nbO,, bi , b2 ,b3'〕 (1, 0, 0, o, nbO', bT b2, b3,)、
1, 0, 0, 1, nb0',bl b2 W) 、 (1, 0, 1, 0, nbO bl ,b2 ,b3,) 、 (1, 0, 1, 1, nbO f hV b2, b3')、
1, 1, 0, 0, nb0,,bl b2 ,b3,) 、(1, 1,0, 1, nbO', bl ,b2 ,b3J) (1, 1, 1, o, nbO ,bl, b2, b3,)、
1, 1, 1, 1, nb0,,bl b2 ,b3,) 、
0, o, 0, 0, b0, nbl b2 , b3,) 、 (0, 0, 0, 1, bO , nbl ,b2 ,b3') (0, 0, 1, o, bO', nbl' b2, b3')、
0, 0, 1, 1, b0' nbl b2 ,b3,) 、(0, 1,0, 0, bO ,nbl ,b2 ,b3,〕 、 (0, 1, 0, 1, bO,, nbl' b2, b3,)、
0, 1, 1, 0, bOJ nbl ,b2 ,b3,) 、(0, 1, 1, 1, bO , nbl ,b2 ,b3,) (1, 0, 0' o' bO,, nbl' b2' b3,)、
1, 0, 0, 1, bO' nbl b2 、 (i, 0, 1, 0, bO , nbl ,b2 ,b3') (1, 0, 1' 1, bO,, nbl' b2' b3,)、
1, 1, 0, o, bO' nbl ', b2 ,b3 、 (1, 1,0, 1, bO , nbl , b2 , b3J) 、 (1, 1, 1, o, bO,, nbl' b2, b3')、
1, 1, 1, 1, bO' nbl ', b2 ,b3,) 、
0, 0, 0, 0, bO, bl,, nb2 , b3') 、 (0,0, 0, 1, bO ,bl', nb2 ,b3,) 、 (0, 0, 1' o' bO,, bl', nb2' b3')、
0, 0, 1, 1, bO' bl', nb2 ,b3,) 、(0, 1,0, 0, bO ,bl,, nb2 ,b3,) 、 (0, 1, 0, 1, bO,, bl,, nb2' b3')、
0, 1, 1, 0, bO, bl,, nb2 ,b3,) 、 (0, 1, 1, 1, bO ,bl,, nb2 ,b3,) (1, 0, 0' 0, bO,, b , nb2' b3')、
1, o, o, 1, bO, bl,, nb2 , b3,) 、 (1, 0, 1, 0, bO ,bl', nb2 ,b3,) (1, 0, 1, 1, bO,, bl nb2' b3')、
1, 1, 0, 0, bO' bl,, nb2 , b3') 、 (1, 1,0, 1, bO ,bl,, nb2 ,b3,) 、 (1, 1, 1, 0, bO,, M,, nb2f b3')、
1, 1, 1, 1, bO, bl,, nb2 , 3') 、
0, 0, 0, 0, bO, bl', b2,, nb3') 、 (0, 0, 0, 1, bO ,bl,, b2', nb3') (0, 0, 1, 0, bO,, bl', b2 nb3')、
0, 0, 1, 1, bO, bT, b2,, nb3') 、(0, 1, 0, 0, bO , bl', b2 nb3') 、 (0, 1, 0, 1, bO,, M',b2', nb3')、
0, 1, 1, 0, bO, bl', b2 nb3 、 (0, 1, 1, 1, bO ,bl', b2,, nb3') (1, 0, 0, 0, bO,, bl,, b2,, nb3,)、
1, 0, 0, 1, bO, bl', b2,, nb3') 、(1,0, 1, 0, bO ,bl,, b2 nb3') 、 (1, 0, 1, 1, bO,, bl,,b2,, nb3')、
1, 1, 0, 0, b ' bl,, b2,, nb3') 、 (1, 1, 0, 1, bO ,bl,, b2,, nb3') 、 (1, 1, 1, 0, bO,, bl,,b2', nb3')、
1, 1, 1, 1, bO, bl,, b2 nb3') の計 80個の候補信号点を求める。なお、本例では、演算規模、受信品質等を考慮し て、否定値は、 b3,の 1ビットとした。
[0274] さらに、この 80点の候補信号点とは別に、 (b0,, bl', b2,, b3')において、 1ビッ 卜のみ不確定とした(nbO,, bl', b2,, b3,)、(b0,, nbl', b2,, b3,)、(b0,, bl' , nb2,, b3')、(b0,, bl,, b2,, nb3,)の 4通りの変調信号 Bの決定方法と、各ビッ トの対数尤度比から決定した変調信号 Bの最も確からしさが低いビットが bO'であるこ とに基づき、変調信号 Bの最も確からしさが低い 1ビット bO'を、さらに不確定とする決 定方法と、を組み合わせて、候補信号点を求める。
[0275] 従って、変調信号 Bのデータとして、 b0,に否定ィ直 nbO,を用いることで、(nbO, , nb 1,, b2,, b3')、 (nbO', bl', nb2', b3')、 (nbO', bl', b2,, nb3')の 3通り分だ け追加決定する。よって、時刻 t、 i回目の反復復号時の変調信号 Aのデータ a0、
、 a2、 a3は未決定であることから、時刻 t、 i回目の反復復号時の候補信号点として、
(aO.al, a2、a3、b0、bl、b2、b3
(0,0, 0, 0 nbO,, nbl,, b2 ,b3,〕 、 (0, 0 0, 1 nbO' nbl,,b2,, )、 (0, 0 1 0 nbO, nbl,,b2,, b3,)、
(0,0, 1, 1 nbO', nbl b2 ,b3,) 、 (0, 1 0, 0 nbO' nbl\b2 , )、 (0, 1 0 1 nbO' nbl',b2,,b3,)、
(0, 1, 1, 0, nbO', nbl', b2 ,b3,) 、 (0, 1, 1, 1 nbO' nbl\ b2 , b3,)、 (1, 0, 0, 0 nbO' i bl,,b2,,b3,)、
(1,0, 0, 1, nbO,, nbr,b2 ,b3,) (1, 0, 1, 0 nbO' nbl',b2 ,b3,)、 (1, 0, 1, 1 nbO,, nbl', b2\ bS ^
(1, 1, 0, o, nbO,, nbl', b2 , 3') 、 0, 0, 1 nbO, nbl', b2 ,b3,)、 (1, 1, 1, 0, nbO', nbl,,b2,,b3,)、
(1, 1, 1, 1, nbO,, nbl,, b2 ,b3,) 、
(0, 0, 0, 0, nbO,, bl,, nb2 ,b3,) 、 (0, 0, 0, 1, nbO, bl,, nb2 , b3,)、 (0, 0, 1' 0, nbO', bl, ,nb2,,b3,)、
(0, 0, 1, 1, nbO,, bl nb2 ,b3,) 、 (0, 1, 0, 0, nbO' bl', nb2 ,b3,)、 (0, 1, 0, 1, nbO,, bl' ,nb2,,b3,)、
(0, 1, 1, 0, nbO', bl,, nb2 , ) 、 (0, 1, 1, 1, nbO' bl', nb2 ,b3')、 (1, 0, 0, 0, nbO', b , , b3')、
(1,0, o, 1, nbO', bl,, nb2 ,b3') (1, 0, 1, 0, nbO1 bl,, nb2 , b3 、 (1, 0, 1, 1, nbO,, bl' ,nb2,,b3,)、
(1, 1, 0, 0, nbO', bl,, nb2 ,b3,) 、 (1, 1, 0, 1, nbO, bl,, nb2 , b3,)、 (1, 1, 1, 0, nbO,, br nb2,,b3,)、
(1, 1, 1, 1, nbO', bl,, nb2 , b'3 、
(0, 0, 0, 0, nbO', br, b2,, nb3,) 、 (0, 0, 0, 1, nbO' bl>, b2,, nb3')、 (0, 0, 1, 0, nbO', bl, b2,, nb3')、
(0, 0, 1, 1, nbO,, bl,, b2 nb3,) 、 (0, 1, 0, 0, nbOJ bl,, b2,, nb3,)、 (0, 1, 0, 1, nbO,, bl, b2', nb3,)、
(0, 1, 1, 0, nbO,, bl,, b2 nb3,) 、 (0, 1, 1, 1, nbO5 br, b2,, nb3,)、 (1, 0, 0, 0, nbO,, br b2,, nb3,)、
(1, o, 0, 1, nbO,, bl', b2,, nb3,) 、 (1, 0, 1, 0, nbO, bl,, b2,, nb3,)、 (1, 0, 1, 1, nbO,, bl' b2,, nb3,)、
(1, 1, 0, 0, nbO,, bl,, b2 nb3,) 、 (1, 1, 0, 1, nbO' bl', b2,, nb3,)、 (1, 1, 1, 0, nbO', bl' b2,,nb3,)、
(1, 1, 1, 1, tibO,, bl', b2,, nb3') の計 48個の候補信号点を追加として求める。つまり、信号点削減部 512— XA、 512 — YAによって、 80 + 48 = 128点の候補信号点を求めることになる(図 38(B) )。
[0276] 同様に、時刻 t、 i回目の反復復号時の変調信号 Bの信号点削減方法につ!/、て説 明する。本実施の形態では、時刻 t、 i 1回目の変調信号 Aの結果に基づき、候補 信号点を求める。
[0277] 具体的に説明する。先ず、実施の形態 1と同様に、時刻 t、 i— 1回目の変調信号 A の結果に基づき、変調信号 Aのデータを、(aO,, al', a2,, a3,)、 (naO', al', a2 ,, a3,)、(aO,, nal', a2,, a3,)、(aO,, al', na2', a3,)、(aO,, al', a2,, na3 ')の 5通りに決定する。このとき、時刻 t、 i回目の反復復号時の変調信号 Bのデータ b 0、 bl、 b2、 b3は未決定であることから、時刻 t、 i回目の反復復号時の候補信号点と して、
(a0、al、 a2、a3、b0、bl、 b2、b3) =
(a0,, al', a2', a3', 0, 0, 0, 0) 、 (aO', al', a2', a3', 0, 0 0 1)、 (aO', al ', a2 , a3', 0, 0, 1, 0)
(aO', al', a2', a3', 0, 0, 1, 1) 、(aO,, ιΓ, a2', a3', 0, 1 0 0)、 (aO', al a2 , a3', 0, 1, 0, 1)
(aO', al', a2,, a3', 0, 1, 1, 0) 、 (aO',£ il', a2', a3', 0, 1 1 1)、 (aO', al ', a2 , a3', 1, 0, 0, 0)
(aO', al', a2', a3,, 1, 0, 0, 1) 、 (aO', al', a2', a3', 1, 0, 1 0)、 (aO', al ', a2 , a3' , 1, 0, 1, 1)
(aO', al', a2', a3', 1, 1, 0, 0) (aO', il', a2', a3', 1, 1, 0 1)、 (at)', al ', a2' , a3' , 1, 1, 1, 0)
(aO', al', a2', a3', 1, 1, 1, 1)
(naO', al', a2 , a3' , 0, 0, 0, 0 、 (naO', al', a2 , a3' 0, 0, 0, 1: 、 (naO' , al' a2', a3' 0 0, 1, 0) 、
(naO', al', a2 , a3' , 0, 0, 1, 1 、 (naO', al', a2 , a3' 0, 1, 0, 0: 、 (naO' , al' a2', a3' 0 1, 0, 1)
(naO', al', a2 , a3' , 0, 1, 1, 0 、 (naO', al', a2 , a3' 0, 1, 1, I) 、 (naO' , al', a2', a3' 1 0, 0, 0) 、
(naO', al', a2 , a3' , 1, 0, 0, 1: (naO', al', a2 , a3' 1, 0, 1, 0〕 、 (naO' , al', a2', a3' 1, 0, 1, 1) 、
(naO', al', a2 , a3' , 1, 1, 0, 0: 、 (naO', al', a2 , a3' 1, 1, 0, 1〕 、 (naO' , al', a2', a3' 1, 1, 1, 0) 、
(naO', al', a2 , a3' , 1, 1, 1, 1; 、
(aO', nal', a2 , a3' , 0, 0, 0, 0: 、 (at)', nal', a2 , a3' 0, 0, 0, 1) 、(aO', nal', a2', a3' 0, 0, 1' 0) 、
(aO', nal', a2 , a3, , 0, 0, 1, 1: 、(aO', nal', a2 , a3' 0, 1, 0, 0) 、(aO,, nal', a2', a3' 0, 1, o, 1) 、
(aO', nal', a2 , a3' , 0, 1, 1, 0: 、 (aO', nal', a2 , a3' 0, 1, 1, 1) 、 (aO', nal', a2', a3' 1, 0, 0, 0) 、
(aO', nal', a2 , a3' , 1, 0, 0, 1: 、(aO', nal', a2 , a 3' 1, 0, 1, 0) 、 (aO', nal', 32', a3' 1, 0, 1, 1) 、
(aO', nal', a2 , a3' , 1, 1, 0, 0: 、 (aO', nal', a2 , a 3' 1, 1, 0, 1) 、 (aO', nal', a2', a3' 1, 1, 1, 0) 、
(aO', nal', a2 , a3' , 1, 1, 1, 1:
(aO', al', na2 , a3' , 0, 0, 0, 0: 、(aO', al', na2 , a3, 0, 0, 0, 1) 、 (aO', al', na2', a3' 0, 0, 1, 0) 、
(aO', al', na2 , a3' , 0, 0, 1, 1: 、(aO', al', na2 , a3' 0, 1, 0, 0) 、(aO', al', na2', a3, 0, 1, 0, 1) 、
(aO', al', na2 , a3' , 0, 1, 1, 0: 、 (aO', al', na2 , a3, o, 1, 1, 1) 、(aO,, al', na2', a3' 1, 0, 0, 0) 、
(aO', al', na2 , a3' , 1, o, 0, 1: 、(aO', al , na2 , a3' 1, 0, 1, 0) 、 (aO', al', na2', a3' 1, 0, 1, 1) 、
(aO', al', na2 , a3' , 1, 1, 0, 0) 、(aO', al , na2 , a3 1, 1, 0, 1) 、 (aO,, al', na2', a3' 1, 1, 1, 0) 、
(aO', al', na2 , a3' , 1, 1, 1, 1〕 、 ω
(aO', al', a2', na3' , 0, 0, 0, 0) 、 (aO', al', a2', na3' o, 0, 0, 1) 、(aO', al', a2', na3' o, 0, 1, 0) 、
(aO', al', a2', na3' , 0, 0, 1, 1) 、(aO', al', a2', na3' o, 1, 0, 0) 、(aO,, al', a2', na3' o, 1, 0, 1) 、
(aO', al', a2', na3' , 0, 1, 1, 0〕 、 (aO', al', a2', na3' 0, 1, 1, 1) 、 (aO', 3 1, 0, 0, 0) 、
ω
(aO', al'( a2', na3' , 1, 0, 0, 1) 、 (aO', al', a2', na3' 1' 0, 1, 0) 、(aO', al', a2', na3' 1, 0, 1, 1) 、
(aO', al', a2', na3' , 1, 1, 0, 0) 、 (aO's al', a2', na3' 1, 1, 0, 1) 、 (aO', al', a2', na3' 1, 1, 1, 0) 、
(aO', al', a2', na3' , 1, 1, 1, 1) の計 80個の候補信号点を求める。
[0278] さらに、この 80点の候補信号点とは別に、 (aO,, al', a2,, a3')において、 1ビット のみ不確定とした(naO,, al', a2,, a3,)、 (aO,, nal', a2,, a3,)、 (aO,, al', n a2', a3')、 (aO', al', a2', na3' )の 4通りの変調信号 Aの決定方法と、変調信号 Aの最も確からしさが低いビットが、対数尤度比の比較から a3'であることに基づき、 変調信号 Aの最も確からしさが低い 1ビット a3'を、加えて不確定とする決定方法とを 組み合わせて、候補信号点を求める。
[0279] 従って、変調信号 Aのデータとして、 (naO', al', a2,, na3,)、 (aO,, nal', a2' , na3')、 (aO', al', na2', na3' )の 3通り分だけ追加決定する。よって、時刻 t、 i 回目の反復復号時の変調信号 Bのデータ bO、 bl、 b2、 b3は未決定であることから、 時刻 t、 i回目の反復復号時の候補信号点として
(aO.aKa2.a3.bO.bl、b2、b3
(na0,, al', a2J na3' 0, 0, 0, 0) 、 (naO al , a2 ,na3,,0,0,0, 1) 、 (naO', al,, a2J na3' 0, 0, 1, 0) 、
(na0,, al', a2' na3' 0, 0, 1, 1) 、 (naOf, al , a2 , na3', 0, 1, 0, 0) 、 (naO7, al1, 2J na3J 0, 1, 0, 1)
(rm0,, al', a2' na3' 0, 1, 1, 0) 、 (naOi > al , a2 ,na3,,0, 1, 1, 1) 、 (naO,, al,, a2' na3' 1, 0, o, o) 、
(naO1, al', a2J na3' 1, o, 0, 1) 、 (naO', al , a2 , na3', 1, 0, 1, 0) 、 (naO al a2' na3' 1, 0, 1, 1) 、
(na0\ al', a2J na3' 1, 1, 0, 0) 、 (naO,, al , a2 ,na3,, 1, 1, 0, 1) 、 (naO', al,, a2' na3' 1, 1, 1, o) 、
(naO al a2' na3' 1, 1, 1, 1) 、
(aO', nal', a2J na3* 0, 0, 0, 0) (a0 nal , a2 , na3,, 0, 0, 0, 1) 、 (a0,, nal', a2' na3' 0, o, 1, o)
(a0,, nal', a2J na3, 0, 0, 1, 1) 、 (a0 nal , a2 , na3', 0, 1,0,0) 、 (aO7, nal', a2' na3' 0, 1' 0, 1) 、
(a0,, nal', a2J na3' 0, 1, 1, 0) 、 (a0 nal , a2 ,na3,, 0, 1, 1, l) 、 (aO,, nal', a2' na3, 1, 0, 0, o)
(a0,, nal', a2, na3' 1, 0, 0, 1) 、 (aO', nal , a2 , na3', 1,0, 1, 0) 、 (a0,, naュ,, a2' na3f 1, o. 1, 1) 、
(a0,, nal', a2' 1, 1, o, 0) 、 (a0', nal , a2 na3', 1, 1,0, 1) 、 (a0,, nal, a2' na3 1, 1, 1, o) 、
(a0,, nal', a2' na3' 1, 1, 1, 1) 、
(a0,, al,, na2' na3* 0, 0, 0, 0) 、 (a0,, al,, na2 , na3,, 0, 0, 0, 1) 、 (a0,, al', na2' na3' 0, 0, 1, 0)
(a0,, al,, na2' na3' 0, 0, 1, 1) (a0', al', na2 , na3', 0, 1, 0, 0) 、 (a0'( al na2} na3' 0, 1, o, 1)
(a0,, al,, na2' na3' 0, 1, 1, 0) 、 (a0\ al na2 ,na3,,0, 1, 1, 1) 、 (a0,, al', na2' na3' 1, 0, 0, 0)
(a a\ na2J na3' 1, 0, 0, 1) 、(a0,, al\ na2 , na3,, 1, 0, 1, 0) 、 (a0', al', na2' na3' 1, 0, 1, 1)
(a0,, al,, na2' na3' 1, 1, 0, 0) 、(a0,, al5, na2 , na'3 1, 1, 0, l) 、 (aO,, al', na2* na3' 1, 1, 1, 0)
(a0,, al,, na2' na3' 1, 1, 1, 1) の計 48個の候補信号点を追加として求める。つまり、信号点削減部 516— XB、 516 — YBによって、 80 + 48 = 128点の候補信号点を求めることになる(図 38 (B))。
[0280] 次に、実施の形態 1と同様に、軟出力部 520— Aによって変調信号 Aのための候補 信号点と受信信号点とのユークリッド距離の 2乗を求めると共に、軟出力部 524— B によって変調信号 Bのための候補信号点と受信信号点とのユークリッド距離の 2乗を 求める(図 38(C) )。そして、軟出力部 520— Aによって変調信号 Aの軟判定値を計 算すると共に、軟出力部 524— Bによって変調信号 Bの軟判定値を計算する(図 38 ( D))。
[0281] 本実施の形態の利点は、本実施の形態による候補信号点を求める方法は、実施の 形態 1の方法において、 2ビットを不定ビットとして選択した場合よりも候補信号点数 を少なくすることができ、 1ビットを不定ビットとして選択した場合よりも受信品質を改善 でさることである。
[0282] つまり、本実施の形態によれば、実施の形態 1と実施の形態 3の候補信号点の作成 方法を組み合わせたことにより、候補信号点数の増加を抑えながら受信品質を改善 すること力 Sでさる。
[0283] なお、実施の形態 1と実施の形態 3の候補信号点の作成方法の組み合わせ方は、 本実施の形態で説明したものに限ったものではない。
[0284] また、本実施の形態では、反復復号時の候補信号点の作成方法 (換言すると信号 点削減処理)について説明したが、本実施の形態の信号点削減処理は、実施の形 態 6のように、分離、検波した変調信号に基づいて、候補信号点を作成する方法にも 適用することが可能である。その場合、各ビット毎の尤度は、各ビット毎に求めた、例 えば 2乗ユークリッド距離と雑音分散とにより定義すればよい。
[0285] また、送信アンテナ数、受信アンテナ数及び変調信号数は、実施の形態の例に限 つたものではなぐ変調方式も実施の形態の例に限ったものではない。
[0286] (実施の形態 8)
実施の形態 6では、自変調信号以外の変調信号の分離処理結果 (硬判定結果)の 一部を用いて、自変調信号の候補点を削減することを提示したが、本実施の形態で は、実施の形態 6よりも受信品質を向上させることができる軟^ Iの作成方法について 詳しく説明する。
[0287] 図 6及び図 36との対応部分に同一符号を付して示す図 39に、本実施の形態の信 号処理部 3800の構成例を示す。以下では、変調方式が 16QAMの場合を例にとつ て説明する。
[0288] MLD部 3801は、式(1)に対して、非特許文献 2、 3に示されている MLD処理を行 うことで候補信号点と受信点とのユークリッド距離を求め、ユークリッド距離情報信号 3 802を出力する。
[0289] 硬判定部 3501は、ユークリッド距離情報信号 3802を入力とし、硬判定を行うことで 、変調信号 Aの 4ビットのデータ 3502— A及び変調信号 Bの 4ビットのデータ 3502— Bを得る。
[0290] 軟値生成部 3803は、ユークリッド距離情報信号 3802を入力とし、例えば、非特許 文献 6に記載されている Max— log近似を用いてビットごとに軟^ Iを計算することで、 変調信号 Aの MLDにおける軟値 3804— A及び変調信号 Bの MLDにおける軟値 3 804— Bを出力する。詳しくは、非特許文献 7を参照するとよい。
[0291] 遅延部 3503は、入力された各信号を、 MLD部 3801及び硬判定部 3501の処理 時間分だけ遅延して出力する。
[0292] 信号点削減部 512 XA、 512Y A、 514 XA、 514 YAは、変調信号 Bの 4
ビットのデータ 3502— Bを入力とし、実施の形態 1と同様に、 4ビットのうちの 1部のビ ットのみを決定ビットとして扱うことで、候補信号点の削減処理を行う。
[0293] 同様に、信号点削減部 516— XB、 516— YB、 518— XB、 518— YBは、変調信 号 Aの 4ビットのデータ 3502— Aを入力とし、実施の形態 1と同様に、 4ビットのうちの 1部のビットのみを決定ビットとして扱うことで、候補信号点の削減処理を行う。また、 実施の形態 5で説明したように、 4ビットを決定して候補信号点処理を行ってもよい。
[0294] 軟値生成部 3805— Aは、第 1の軟判定値信号 521— A及び第 2の軟判定値信号
523— Aを入力とし、変調信号 Aの信号点削減による検波の軟値 3806— Aを出力 する。同様に、軟値生成部 3805— Bは、第 1の軟判定値信号 525— B及び第 2の軟 判定値信号 527— Bを入力とし、変調信号 Bの信号点削減による検波の軟値 3806 —Bを出力する。
[0295] 軟値合成部 3807— Aは、変調信号 Aの MLDにおける軟値 3804— A及び変調信 号 Aの信号点削減による検波の軟値 3806— Aを入力とし、これらを例えば対数軸で 加算することで、変調信号 Aの軟値 3808— Aを出力する。同様に、軟値合成部 380 7— Bは、変調信号 Bの MLDにおける軟値 3804— B及び変調信号 Bの信号点削減 による検波の軟値 3806— Bを入力とし、これらを例えば対数軸で加算することで、変 調信号 Bの軟値 3808— Bを出力する。
[0296] このようにすることで、実施の形態 6と比較し、異なる検波(換言すれば、異なる判定 方法)により生成した軟値を合成しているので、検波によるダイバーシチゲインを得る ことができ、この結果受信品質を改善することができる。
[0297] 図 6、図 36、図 39との対応部分に同一符号を付して示す図 40に、信号処理部の 別の構成例を示す。図 39と図 40との関係は、実施の形態 1で説明した図 6と図 16の 関係と同様である。すなわち、図 40の信号処理部 3900は、硬判定部 3501で得られ たデータ 3502— A、 3502— Bの否定 を有効に利用することで、信号点削減部の 回路規模を削減できる構成となっている。この否定値の計算は、硬判定部 3501で行 つてもよいし、信号点削減部で行ってもよい。否定値の計算の仕方及びそれを用い た信号点削減の仕方については、実施の形態 1で既に説明したので、ここでの説明 は省略する。
[0298] 図 40の構成は、信号点削減部 512— XA、 512— YA、 516— XB、 516— YBに入 力させるデータが、図 16の場合には反復復号結果であつたのに対して、図 40の場 合には線形演算を用いた検波で得られた信号の硬判定結果であることを除!/、て、図 16と同様の構成である。
[0299] 軟値合成部 3807— Aは、軟値 521— A及び変調信号 Aの MLDにおける軟値 38 04— Aを入力とし、これらを例えば対数軸で加算することで、変調信号 Aの軟値 380 8— Aを出力する。同様に、軟値合成部 3807— Bは、軟値 525— B及び変調信号 B の MLDにおける軟値 3804— Bを入力とし、これらを例えば対数軸で加算することで 、変調信号 Bの軟値 3808— Bを出力する。
[0300] このようにすることで、実施の形態 6と比較し、異なる検波により生成した軟値を合成 しているので、検波によるダイバーシチゲインを得ることができ、この結果受信品質を 改善すること力でさる。
[0301] 因みに、本実施の形態の構成に対しても、当然、実施の形態 5で提示した QR分解 を適用できる。例えば、 MLD部 3801の前に図 33の QR分解部 3201を揷入し、遅 延部 3503を図 34の構成に置き換えればよい。ただし、図 34の記憶部 3303は、遅 延部に置き換える必要がある。因みに、このような構成を採った場合、 MLD部 3801 の前に設ける QR分解部と、遅延部 3503に代えて設ける QR分解部の一方は、他方 と共有化することが可能である。
[0302] なお、本実施の形態では、変調方式が 16QAMの場合を例にとって説明したが、 実施の形態 1と同様に、これに限ったものではない。また、送信アンテナ数 2、変調信 号数 2、受信アンテナ数 2のときを例に説明した力 これに限ったものではない。例え ば、送信アンテナ数 4、変調信号数 4、受信アンテナ数 4の場合でも、同様に実施可 能である。例えば送信アンテナ数 4、変調信号数 4、受信アンテナ数 4の例として説明 した実施の形態 2に本実施の形態の処理を適用する場合、図 23において、分離部 2 202の分離処理に MLDを採用することで MLDにおける第 1の軟値を作成し、加え て MLDにより求めた判定 に基づき信号点削減を行うことで第 2の拿:^直を求め、こ れら第 1及び第 2の軟値を合成することで、同様に実施することができる。
[0303] このときの信号点の削減方法については、実施の形態 2で説明した方法が一例とし
て考えられる。なお、図 23では、復号部 2210— A〜2210—Dによって得られた復 号結果に基づいて信号点削減を行っているが、本実施の形態の処理を適用する場 合には、 MLDにより求めた判定値に基づき信号点削減を行う点が図 23と異なる点 である。
[0304] 本実施の形態で重要なことは、 MLDにより求めた第 1の軟値と、 MLDの判定結果 に基づレ、て候補信号点の削減を行!/ \削減された候補信号点を用いて求めた第 2 の軟値と、を合成し、復号を行う、ということである。
[0305] また、本実施の形態の特徴は、さらに拡張して考えると、 2つの異なる検波方法で 作成した軟値を合成し、復号することである。このようにすることで、検波におけるダイ バーシチゲインを得ることできるので、受信品質を向上させることができる。本実施の 形態では、一般的な MLDを用いて第 1の軟値を作成する第 1の軟値作成方法と、 M LDを用いて第 1の軟^ Iとは異なる方法で第 2の軟^ Iを作成する第 2の軟^ I作成方法 とを用い、それぞれ異なる方法で作成した軟値を合成し、復号を行うことで、受信品 質が改善する一例を述べて!/、る。
[0306] (実施の形態 9)
実施の形態 8では、図 39及び図 40に示したように、信号処理部において、 MLDを 用いた場合について説明したが、本実施の形態では、 QR分解を用いた MLD (回路 規模を削減した MLD)を適用した場合について詳しく説明する。
[0307] マルチアンテナ送信装置から 2つの変調信号が送信され、マルチアンテナ受信装 置が 2つのアンテナで受信した場合、前述のように式(1)の関係が成立する。ここで、 式(1)で示した式の行列を Hと表すものとする。 QR分解では、ュニタリ列 Qを用いて 上三角行列 Rを得る。このとき、上三角行列 Rは、前述の式(3)のように表される。ま た、行列 Qの複素共役転置行列 QHを式(1)の受信信号に乗算すると、前述の式 (4) の関係式が成立する。
[0308] 図 41は、 QR分解を用いた MLDの構成の一例を示している。図 41において、図 3 3と同様に動作するものについては同一符号を付した。図 41の QR分解部 3201は、 変調信号 Aのチャネル変動推定信号 501— A、 502— A、変調信号 Bのチャネル変 動推定信号 501 B、 502 B、ベースバンド信号 503 X、ベースバンド信号 503
—Yを入力とし、 QR分解を行うことで、信号 Z (503— X— M)、信号 Z (503— Y—
1 2
M)、信号 r (501 A M)、信号 r (501 B M)、 0 (502 A M)、信号 r (
11 ― ― 12 ― ― ― ― 22
502— B— M)を得て、これらを出力する。
[0309] 第 1ステージ軟値計算部 4001は、信号 Z (503 Y M)、 0 (502 A M)、信
2 一 一 一 一 号 r (502— B— M)を入力とし、信号 r (502— B—M)から候補信号点を計算し、
22 22
信号 Z (503— Y—M)と候補信号点の距離を求める。これによつて、第 2ステージ軟
2
値計算部 4003での演算規模を削減するために、候補信号点の絞り込みを行う。例 えば、変調方式が 16QAMのとき、 16個の候補信号点が存在することになる力 第 1 ステージ軟値計算部 4001は、第 2ステージ軟値計算部 4003の計算対象とする候補 信号点を、例えば 8点に絞り込むことで、第 2ステージ軟^ I計算部 4003の演算量を 削減する。
[0310] その方法については、非特許文献 8に記載された方法や sphere decoding (例えば 非特許文献 9参照)などがある。候補信号点の絞り込みを行わない MLDについては
、実施の形態 8に記載したとおりである。
[0311] このようにして、第 1ステージ軟値計算部 4001は、対象となる候補信号点に対する ユークリッド距離の情報と、対象候補信号点の情報と、に関する信号 4002を計算し、 これを第 2ステージ軟値計算部 4003に出力する。
[0312] 非特許文献 8では、各変調信号の受信パワーに応じて、 QR分解の方法を替えて いるが(例えば、式(5)または式(6)における行の入れ替え)、本実施の形態におい ても、上記操作を適用することができる。
[0313] 例えば、変調信号 Aの受信パワーが変調信号 Bの受信パワーより大きい場合、式(
5)の QR分解を行う一方、変調信号 Aの受信パワーが変調信号 Bの受信パワーより 小さい場合、式 ½)の QR分解を行う。そして、第 1ステージ軟値の計算及び第 2ステ ージ軟値の計算を行えばよい。
[0314] また、候補信号点の絞り込みの別の方法として、非特許文献 4や、非特許文献 5に 記載されている 16QAM、 64QAMの部分ビット判定方法を利用することもできる。
[0315] 第 2ステージ軟値計算部 4003は、信号 Z (503 X M)、信号 r (501 A M
1 ― ― 11 ― ―
)、信号 r (501 B M)、信号 4002を入力とし、信号 r 、信号 r を用いて、絞り
込みを行った候補信号点に該当する候補信号点を計算し、この候補信号点と信号 z iとのユークリッド距離を求め、これをユークリッド距離情報信号 4004として出力する。
[0316] 本実施の形態では、実施の形態 6で説明した図 36、図 37の分離部 504を、図 41 に置き換えることで、軟値を作成し、復号を行うことを提案する。また、実施の形態 9で 説明した図 39、図 40の MLD3801を図 41に置き換えることで、軟値を作成し、復号 を行うことを提案する。これにより、 QR分解を用いた MLD単独で軟値を作成する場 合と比較し、受信品質を改善できるとともに、一般的な MLDで軟値を作成する場合 よりも演算規模を削減することができる。
[0317] 因みに、本実施の形態の構成に対しても、当然、実施の形態 5で提示した QR分解 を適用できる。例えば、遅延部 3503を図 34の構成に置き換えればよい。ただし、図 34の記憶部 3303は、遅延部に置き換える必要がある。因みに、このような構成を採 つた場合、図 41の QR分解部と、遅延部 3503に代えて設ける QR分解部の一方は、 他方と共有化することが可能である。
[0318] なお、本実施の形態では、変調方式が 16QAMの場合を例にとって説明したが、 実施の形態 1と同様に、これに限ったものではない。また、送信アンテナ数 2、変調信 号数 2、受信アンテナ数 2のときを例に説明した力 これに限ったものではない。例え ば、送信アンテナ数 4、変調信号数 4、受信アンテナ数 4の場合でも、同様に実施可 能である。例えば送信アンテナ数 4、変調信号数 4、受信アンテナ数 4の例として説明 した実施の形態 2に本実施の形態の処理を適用する場合、図 23において、分離部 2 202の分離処理に QR分解を用いた MLDを採用し、 QR分解を用いた MLDにより求 めた判定値に基づき信号点削減を行えば、同様に実施することができる。
[0319] また、本実施の形態で説明した QR分解を用いた MLDは、当然、実施の形態 8で 説明した構成に適用することもできる。すなわち、 QR分解を用いた MLDによって軟 値を求めると共に、この軟値を使って信号点削減を行うことで軟値を求め、これらの 軟値を合成するようにしてもよい。このようにすることで、受信品質を一段と改善するこ とができる。このときの信号点の削減方法については、実施の形態 2で説明した方法 がー例として考えられる。なお、図 23では、復号部 2210— A〜2210— Dによって得 られた復号結果に基づいて信号点削減を行っている力 本実施の形態の処理を適
用する場合には、 QR分解を用いた MLDにより求めた判定値に基づき信号点削減 を行う点が図 23と異なる点である。
[0320] (実施の形態 10)
本実施の形態では、実施の形態 1から 9で説明した受信装置において、通信相手 がデータを再送する場合に対応可能な受信装置の構成について詳しく説明する。な お、本実施の形態では、実施の形態 1から 9で説明した受信装置が端末に搭載され ており、その通信相手が基地局の場合を例にとって説明する。
[0321] 図 42は、本実施の形態における基地局が送信する信号のフレーム構成の一例を 示している。図 42に示したように、変調信号 Aと変調信号 Bは、同一周波数帯域を用 い、同時間に多重送信される。ただし、制御情報シンボル 4104は、多重送信されな い。
[0322] 図 42において、チャネル推定シンボル 4101 A、 4101Bは、端末の受信装置で伝 搬変動(チャネル変動)を推定するためのシンボルである。データシンボル 4102A、 4102Bは、データが送信されるシンボルである。 CRC (Cyclic Redundancy Check) 4 103A、 4103Bは、端末の受信装置がデータに誤りが発生したかを判断するための シンボルであり、端末は、データに誤りが発生したと判断した場合、基地局に対しデ ータの再送を要求する。制御情報シンボル 4104は、例えば、データシンボルの変調 方式の情報や、再送のデータ力、どうかを示す情報等の制御情報を送るためのシンポ ルである。
[0323] 図 43は、本実施の形態における基地局の構成の一例を示しており、図 2との対応 部分には同一符号を付した。
[0324] 基地局 4200は、受信アンテナ 4201で受信した受信信号 4202を受信部 4203に 入力する。受信部 4203は、受信信号 4202に、復調及び復号等の所定の受信処理 を施すことにより、受信データ 4204を得る。
[0325] 再送要求検出部 4205は、受信データ 4204に含まれる再送要求情報 4206を抽出 し、これを出力する。
[0326] データ蓄積部 4207Aは、データ TAを再送のために蓄積し、蓄積データ 4208Aを 出力する。同様に、データ蓄積部 4207Bは、データ TBを再送のために蓄積し、蓄積
データ 4208Bを出力する。
[0327] データ選択部 4209Aは、データ TA、蓄積データ 4208A及び再送要求情報 4206 を入力とし、再送要求情報 4206が再送を示していないものの場合は、データ TAを 選択し、再送要求情報 4206が再送を示しているものの場合は、蓄積データ 4208A を選択し、選択したデータを送信データ 101— Aとして出力する。
[0328] 同様に、データ選択部 4209Bは、データ TB、蓄積データ 4208B及び再送要求情 報 4206を入力とし、再送要求情報 4206が再送を示していないものの場合は、デー タ TBを選択し、再送要求情報 4206が再送を示しているものの場合は、蓄積データ 4 208Bを選択し、選択したデータを送信データ 101— Bとして出力する。
[0329] フレーム構成信号生成部 109は、再送要求情報 4206を入力とし、これに基づき、 変調方式及び符号化方式を決定する。フレーム構成信号生成部 109は、決定した 変調方式及び符号化方式の情報をフレーム構成信号 110として符号化部 102— A、 102— B及び変調部 104— A、 104— Bに出力する。符号化部 102— A、 102— B及 び変調部 104— A、 104— Bでの符号化方式及び変調方式力 S、フレーム構成信号 1 10に基づいて制御される。また、フレーム構成信号 110は端末に送信され、端末に おける復調方式及び復号方式がフレーム構成信号 110に基づいて制御される。
[0330] 端末の受信装置の全体構成は、図 4に示したとおりである。図 44に、図 4の信号処 理部 309に対応する、本実施の形態の信号処理部の詳細の構成を示す。図 44にお いて、図 6と対応する部分には図 6と同一符号を付した。図 44において、重要な点は 、第 1軟値蓄積部 4301— A、 4301— B、第 2軟値蓄積部 4303— A、 4303— Bが追 カロされる点である。
[0331] 第 1軟値蓄積部 4301— Aは、軟値 507— Aを蓄積し、第 1蓄積軟値 4302— Aを出 力する。同様に、第 1軟値蓄積部 4301_Bは、軟値 507_Bを蓄積し、第 1蓄積軟 値 4302— Bを出力する。
[0332] 第 2軟値蓄積部 4303— A、 4303— Bは、反復復号における軟値を蓄積する。ここ で、一般的に、反復復号回数は有限回である。第 2軟値蓄積部 4303— Aは、反復 復号回数が最終回の軟値 521— Aを蓄積し、これを第 2蓄積軟値 4304— Aとして出 力する。同様に、第 2軟値蓄積部 4303— Bは、反復復号回数が最終回の軟値 521
—Bを蓄積し、これを第 2蓄積軟値 4304— Bとして出力する。
[0333] 復号部 528— A、 528— Bは、制御情報 4305に含まれる再送要求情報に基づい て復号動作を切り換える。
[0334] 具体的に説明する。復号部 528— Aは、制御情報 4305において、受信データが 再送データでないことが示される場合、実施の形態 1から 9で説明したのと同様の復 号動作を行う。これに対して、復号部 528— Aは、制御情報 4305において、受信デ ータが再送データであることが示される場合であって、更に、初期検波時の復号にお いては、軟値 507— Aと第 1蓄積軟値 4302— Aを用いて復号を行う。また、反復復 号時は、軟値 521— Aと第 2蓄積軟値 4304— Aを用いて復号を行う。
[0335] このように、前回受信時の最終回の反復復号で得られた軟値 4304— Aを、再送受 信時の復号に用いたことにより(すなわち再送信号と合成することにより)、再送受信 時における反復復号の収束速度を向上させることができるので、誤り率特性の良い 受信ディジタルデータ 529— Aを少ない反復回数で得ることができるようになる。
[0336] 同様に、復号部 528— Bは、制御情報 4305において、受信データが再送データで ないことが示される場合、実施の形態 1から 9で説明したのと同様の復号動作を行う。 これに対して、復号部 528— Bは、制御情報 4305において、受信データが再送デー タであることが示される場合であって、更に、初期検波時の復号においては、軟値 50 7— Bと第 1蓄積軟値 4302— Bを用いて復号を行う。また、反復復号時は、軟値 521 —Bと第 2蓄積軟値 4304— Bを用いて復号を行う。
[0337] このように、前回受信時の最終回の反復復号で得られた軟値 4304— Bを、再送受 信時の復号に用いたことにより(すなわち再送信号と合成することにより)、再送受信 時における反復復号の収束速度を向上させることができるので、誤り率特性の良い 受信ディジタルデータ 529— Bを少ない反復回数で得ることができるようになる。
[0338] 図 45は、端末の送信装置の構成の一例を示して!/、る。誤り判定部 4402Aは、復号 データ 4401A (図 44の 529— Aに相当)を入力とし、復号データ 4401Aに含まれる CRCに基づいてパリティチェックを行うことで復号データ 4401Aの誤りの有無を検出 し、誤り有無情報 4403Aを出力する。同様に、誤り判定部 4402Bは、復号データ 44 01B (図 44の 529 Bに相当)を入力とし、復号データ 4401Aに含まれる CRCに基
づいてパリティチェックを行うことで復号データ 4401Bの誤りの有無を検出し、誤り有 無情報 4403Bを出力する。
[0339] 再送要求部 4404は、誤り有無情報 4403A、 4403Bを入力とし、誤りが有った場合 は再送要求が必要と!/、う情報を、誤りがなレ、場合は再送要求が必要な!/、と!/、う情報 を再送要求情報 4405として出力する。
[0340] データ生成部 4407は、データ 4406及び再送要求情報 4405を入力とし、これらを 変調し、フレーム中の所定の位置に配置することで変調信号 4408を生成し、これを 出力する。送信部 4409は、変調信号 4408に、帯域制限、周波数変換及び増幅等 の所定の無線処理を施すことで送信信号 4410を得、これをアンテナ 4411に出力す
[0341] 図 46に、図 45の送信装置から送信される、端末の送信信号のフレーム構成例を示 す。チャネル推定シンボル 4501は基地局の受信装置が伝搬変動(チャネル変動)を 推定するためのシンボルであり、データシンボル 4502はデータを伝送するためのデ ータシンボルであり、再送要求情報シンボル 4503は再送情報を伝送するためのシン ボノレである。
[0342] 図 47は、基地局と端末の通信フローの一例を示している。図 47のく 1〉のように基 地局は、変調信号 Aによりデータ 1Aを、変調信号 Bによりデータ 1Bを送信する。端 末は、この変調信号を受信し、復号する。本例では、復号データに誤りが発生しなか つたため、端末は < 2 >のように再送要求を行わな!/、。
[0343] すると、基地局は、 < 3〉のように変調信号 Aによりデータ 2Aを、変調信号 Bにより データ 2Bを送信する。端末は、この変調信号を受信し、復号する。本例では、復号 データに誤りが発生したため、端末は < 4〉のように再送要求を行う。
[0344] すると、基地局は、 < 5〉のように変調信号 Aによりデータ 2Aを、変調信号 Bにより データ 2Bを再送する。なお、再送時には、変調方式、インタリーブパターン及び変調 方式の信号点配置等の伝送パラメータを前回送信時である < 3〉のときから変更し てもよい。端末は、この再送された変調信号と、 < 3〉で送信された変調信号から既 に得ている軟値とを用いて復号を行う。本例では、復号データに誤りが発生しなかつ たため、端末は < 6 >のように再送要求を行わな!/、。
[0345] すると、基地局は、 < 7〉のように変調信号 Aによりデータ 3Aを、変調信号 Bにより データ 3Bを送信する。端末は、この変調信号を受信し、復号する。本例では、復号 データに誤りが発生したため、端末は < 8〉のように再送要求を行う。
[0346] すると、基地局は、 < 9〉のように変調信号 Aによりデータ 3Aを、変調信号 Bにより データ 3Bを再送する。なお、再送時には、変調方式、インタリーブパターン及び変調 方式の信号点配置等の伝送パラメータを前回送信時である < 7〉のときから変更し てもよい。端末は、この再送された変調信号と、 < 7〉で送信された変調信号から既 に得ている軟値とを用いて復号を行う。本例では、復号データに誤りが発生したため 、端末は < 10〉のように、再度、再送要求を行う。
[0347] すると、基地局は、 < 11〉のように変調信号 Aによりデータ 3Aを、変調信号 Bによ りデータ 3Bを再送する。なお、この再送時には、変調方式、インタリーブパターン及 び変調方式の信号点配置等の伝送パラメータを、前々回送信時である < 7〉、前回 送信時である < 9〉のときから変更してもよい。端末は、この再送された変調信号と、 < 7〉及び < 9 >で送信された変調信号から既に得て!/、る軟値とを用いて復号を行
5。
[0348] このように、再送の場合、端末は、例えば、図 47の < 5〉で再送された変調信号の 受信信号と、 < 3〉で送信された変調信号の受信信号とを基に復号する。具体的に は、 < 3〉で送信された変調信号から得られる対数尤度と、 < 5〉で再送された変調 信号から得られる対数尤度とを加算すればょレ、。
[0349] 本実施の形態の受信装置においては、再送前に送信された変調信号の対数尤度
(すなわちく 3〉で送信された変調信号の対数尤度)は、図 44の第 1軟値蓄積部 43 01— A、 4301— B及び第 2軟値蓄積部 4303— A、 4303— Bに蓄積され、再送され た変調信号の対数尤度 (すなわち < 5〉で再送された変調信号の対数尤度)は、図 44の軟出力部 506— A、 506— B、 520— A、 524— B力も出力される。
[0350] 図 44との対応部分に同一符号を付して示す図 48に、本実施の形態の信号処理部 の他の構成例を示す。図 48の信号処理部 4700は、図 44の信号処理部 4300と比 較して、第 1及び第 2の軟値蓄積部 4301— A、 4301— B、 4303— A、 4303— B うち、第 1の軟値蓄積部 4301 A、 4301 Bが省略され、第 2軟値蓄積部 4303
A、 4303— Bのみを有する。
[0351] 第 2軟値蓄積部 4303— A、 4303— Bは、図 44で説明したのと同様の機能を果た す。すなわち、第 2軟値蓄積部 4303— A、 4303— Bは、反復復号における軟値を 蓄積する。ここで、一般的に、反復復号回数は有限回である。第 2軟値蓄積部 4303 — Aは、反復復号回数が最終回の軟値 521— Aを蓄積し、これを第 2蓄積軟値 430 4— Aとして出力する。同様に、第 2軟値蓄積部 4303— Bは、反復復号回数が最終 回の軟値 521— Bを蓄積し、これを第 2蓄積軟値 4304— Bとして出力する。
[0352] 復号部 528— A、 528— Bは、制御情報 4305に含まれる再送要求情報に基づい て復号動作を切り換える。
[0353] 具体的に説明する。復号部 528— Aは、制御情報 4305が受信データが再送デー タでないことを示すものの場合、実施の形態 1から 9で説明したのと同様の復号動作 を行う。これに対して、復号部 528— Bは、制御情報 4305が受信データが再送デー タであることを示すものの場合、初期検波時の復号においては、軟値 507— Aと第 2 蓄積軟値 4304— Aを用いて復号を行う。また、反復復号時は、軟値 521— Aと第 2 蓄積軟値 4304— Aを用いて復号を行う。
[0354] 同様に、復号部 528— Bは、制御情報 4305が受信データが再送データでな!/、こと を示すものの場合、実施の形態 1から 9で説明したのと同様の復号動作を行う。これ に対して、復号部 528— Bは、制御情報 4305が受信データが再送データであること を示すものの場合、初期検波時の復号においては、軟値 507— Bと第 2蓄積軟値 43 04— Bを用いて復号を行う。また、反復復号時は、軟値 521— Bと第 2蓄積軟値 430 4— Bを用いて復号を行う。
[0355] このように、図 48の構成によれば、第 1軟値蓄積部が不要となるので、図 44の構成 と比較して、回路規模を削減することができる。ただし、図 48の構成を採る場合、分 離部 504は、 MLD、又は、演算規模を削減した MLD、つまり、線形演算を施さずに 候補信号点を求める検波を行うとよい。これにより、第 2軟値蓄積部 4303— A、 430 3_Bに蓄積される軟ィ直 4304_A、 4304_Bと、軟出力き 506_A、 506_B力、ら出 力される軟値 507— A、 507— Bとのダイナミックレンジを一致させることができ、復号 部 528 A、 528 Bでの復号処理を適切に行うことができるようになる。例えば、分
離部 504によって、 ZFや MMSEのような線形演算を行うと、第 2軟値蓄積部 4303 — A、 4303— Bで蓄積されているデータは、線形演算(例えば ZFや MMSE)を施し 求めたものではないため、ダイナミックレンジが一致しなくなり、復号処理が困難とな
[0356] 図 2及び図 43との対応部分に同一符号を付して示す図 49に、本実施の形態の基 地局の他の構成例を示す。図 49の基地局 4800は、図 43の基地局 4200と比較して 、再送方法が異なる。
[0357] 符号化部 102— Aは、送信データ 101— A、フレーム構成信号 110を入力とし、フ レーム構成信号 110で指定された符号化方法で符号化を行うことで、符号化データ 4801— Aを得る。符号化部 102— Bも同様にして、符号化データ 4801— Bを得る。
[0358] パンクチヤ部 4802— Aは、符号化データ 4801— Aをパンクチヤ処理することで、 ノ リティ系列 4803_A及び情報系列 4804_Aを得、これらを出力する。パンクチヤ 部 4802— Bも同様にして、ノ リティ系歹 IJ4803— B及び情報系歹 IJ4804— Bを得、こ れらを出力する。
[0359] データ蓄積部 4805— Aは、ノ リティ系歹 IJ4803— Aを蓄積し、蓄積データ 4806— Aを出力する。データ蓄積部 4805— Bは、ノ リティ系列 4803— Bを蓄積し、蓄積デ ータ 4806— Bを出力する。
[0360] データ選択部 4807— Aは、情報系歹 l]4804— A、蓄積データ 4806— A及び再送 要求情報 4206を入力とし、再送要求情報 4206が再送を示していないものの場合は 情報系列 4804— Aを選択し、再送を示して!/、るものの場合は蓄積データ 4806— A を選択し、選択したデータを選択データ 4808— Aとして出力する。同様に、データ選 択部 4807— Bは、情報系歹 IJ4804— B、蓄積データ 4806— B及び再送要求情報 42 06を入力とし、再送要求情報 4206が再送を示していないものの場合は情報系列 48 04— Bを選択し、再送を示しているものの場合は蓄積データ 4806— Bを選択し、選 択したデータを選択データ 4808— Bとして出力する。
[0361] 図 50は、基地局を図 49のように構成した場合の、基地局と端末の通信フローの一 例を示している。図 50のく 1〉のように基地局は、変調信号 Aによりデータ 1Aを、変 調信号 Bによりデータ 1Bを送信する。端末は、この変調信号を受信し、復号する。本
例では、復号データに誤りが発生しなかったため、端末はく 2〉のように再送要求を 行わなレ、。
[0362] すると、基地局は、 < 3〉のように変調信号 Aによりデータ 2Aを、変調信号 Bにより データ 2Bを送信する。端末は、この変調信号を受信し、復号する。本例では、復号 データに誤りが発生したため、端末 < 4〉のように再送要求を行う。
[0363] すると、基地局は、 < 5〉のように変調信号 Aによりデータ 2A'、つまり、データ 2A のノ リティ系列を、変調信号 Bによりデータ 2B,、つまり、データ 2Bのノ リティ系列を 再送する。なお、再送時には、変調方式、インタリーブパターン及び変調方式の信号 点配置等の伝送パラメータを前回送信時である < 3〉のとき力、ら変更してもよ!/、。端 末は、この再送された変調信号と、 < 3〉で送信された変調信号から既に得ている軟 値とを用いて復号を行う。本例では、復号データに誤りが発生しなかったため、端末 は < 6〉のように再送要求を行わな!/、。
[0364] すると、基地局は、 < 7〉のように変調信号 Aによりデータ 3Aを送信し、変調信号 B によりデータ 3Bを送信する。端末は、この変調信号を受信し、復号する。本例では、 復号データに誤りが発生したため、端末は < 8〉のように再送要求を行う。
[0365] すると、基地局は、 < 9〉のように変調信号 Aによりデータ 3A'、つまり、データ 3A のノ リティ系列を、変調信号 Bによりデータ 3B,、つまり、データ 3Bのノ リティ系列を 再送する。なお、再送時には、変調方式、インタリーブパターン及び変調方式の信号 点配置等の伝送パラメータを前回送信時である < 7〉のとき力、ら変更してもよ!/、。端 末は、この再送された変調信号と、 < 7〉で送信された変調信号力 既に得ている軟 値とを用いて復号を行う。本例では、復号データに誤りが発生したため、端末は < 10 〉のように、再度、再送要求を行う。
[0366] すると、基地局は、 < 11〉のように変調信号 Aによりデータ 3Aを、変調信号 Bによ りデータ 3Bを再送する。なお、この再送時には、変調方式、インタリーブパターン及 び変調方式の信号点配置等の伝送パラメータを、前々回送信時である < 7〉、前回 送信時である < 9〉のときから変更してもよい。端末は、この再送された変調信号と、 < 7〉及び < 9 >で送信された変調信号から既に得て!/、る軟値とを用いて復号を行
5。
[0367] このように、再送の場合、端末は、例えば、図 50の < 5〉で再送された変調信号の 受信信号と、 < 3〉で送信された変調信号の受信信号とを基に復号する。具体的に は、 < 3〉で送信された変調信号から得られる対数尤度と、 < 5〉で再送された変調 信号から得られる対数尤度とを、復号できるように並び替えた後、復号することで復 号データを得る。
[0368] 本実施の形態の受信装置においては、再送前に送信された変調信号の対数尤度
(すなわち図 50く 3〉で送信された変調信号の対数尤度)は、図 44の第 1軟値蓄積 部 4301— A、 4301— B及び第 2軟値蓄積部 4303— A、 4303— Bに蓄積され、再 送された変調信号の対数尤度 (すなわち図ぐ 5 >で再送された変調信号の対数尤 度)は、図 44の軟出力き 506_A、 506_B、 520_A、 524一 B力、ら出力される。
[0369] 以上のように、本実施の形態によれば、実施の形態 1から 9で説明した反復復号を 実現する受信装置において、受信信号と削減された候補信号点とから軟値を計算す る軟出力部(軟値計算部) 520— A、 524— Bと、反復的の最終段階の候補信号点と 受信信号点とから求めた軟値を蓄積する蓄積部 4303— A、 4303— Bと、再送信号 の復号時に、蓄積部 4303— A、 4303— Bに蓄積した軟値と再送信号を受信したと きに得られる軟値とを用いて復号を行う復号部 528— A、 528— Bとを設けたことによ り、再送受信時に、誤り率特性の良い受信ディジタルデータ 529— A、 529— Bを少 ない反復回数で得ることができるようになる。
[0370] (実施の形態 11)
本実施の形態では、実施の形態 1〜; 10で説明した信号点削減方法を、ソフト値 (軟 値)を用いた反復検波に適用することを提示すると共に、その適用の仕方について 説明する。実施の形態 1〜; 10で説明した信号点削減方法をソフト値を用いた反復検 波に適用することにより、ソフト値を用いた反復検波における演算規模を削減できか つ受信品質を改善できる。
[0371] (1) outer soft— in/soft— outデコーダと対数尤度比
図 51に、本実施の形態の N X N空間多重 MIMOシステムの構成を示す。図 51に おいて、図 51Aは送信装置の概略構成を示し、図 51Bは図 51Aの送信装置から送 信された信号を受信する受信装置の概略構成を示す。
[0372] 図 51Aの送信装置は、情報ベクトル zを、符号化部(outer encoder) 5001で符号化 することで符号化ビットベクトル u'を得、インタリーブ部(Π) 5002でインタリーブ処理 することでインタリーブ後の符号化ビットベクトル u=(u , ···, u )を得る。ただし、 u
1 Nt i
=(u , …, u ), M:シンボル当たりの送信ビット数を表す。
il iM
[0373] 送信べクトノレ3= (3 , ·· ·, S )Tと表し、送信アンテナ #iから送信される送信信号 S
1 Nt i
= map(u)と表した場合、送信エネルギーを正規化した値 E{ | s | 2}=Es/Ntと表
[0374] 図 51Bに示すように、受信装置は、ディテクタ(MIMO detecter)5011と、ディン タリーノ (Π 1) 5012と、デコーダ(outer soft— in/soft— out decoder) 5013と 、インタリーバ(Π) 5014とを有する。
[0375] 受信装置で受信される受信べ外ルを y= (y , ···, y )τとすると、受信ベクトル yは
1 Nr
、次式のように表される。
なお、式(7)において、 Ηはチャネル行歹 IJ、 n= (n , ···, η )τはノイズベクトルであり
1 Nr
、 nは平均値 0、分散 σ 2の i. i. d.複素ガウス雑音である。
[0376] 送信シンボルと受信シンボルは多次元ガウス分布の関係にあることから、受信べタト ルに関する確率 p(y I u)は、次式のように表すことができる。
[数 8] p(y I u): y-Hs(u) (8)
[0377] ここで、図 51Bのように、受信装置が、 MIMO detecter 5011と、 outer soft— in/soft -out decoder 5013とを有し、反復復号を行う場合を考える。図 51Bに おける対数尤度比のベクトル(L value)は、次の式(9)、式(10)及び式(11)のよう に表される(例えば非特許文献 10、非特許文献 11、非特許文献 12参照)。
[数 9]
L( ) = (L(mX-,L(uNt)f (9
( ) = ( …' (Wj) ( 1 o)
( 1 1 )
iJ P(Uij = -り
[0378] (2)反復検波の概要
ここでは、 N XN空間多重 MIMOシステムにおける MIM〇信号の反復検波につ いて説明する。
[0379] X の対数尤度比を、次式のように定義する。
mn
[0380] ベイズの定理より、式(12)は、次式のように表すことができる c
p(y\umn=-l)p(umn=-^p(y)
ln p(umn = +l-> l lnP(y\umn=+'1)
( 1 3) p(u =—i) p(y\uan=~l) " ∑び ylu) f|Wm„) ただし、 U ={u
n, 1 I u =±1}とする。ここで、例えば非特許文献 13、非特許文 m mn
献 14、非特許文献 15に記載されているように、式(13)を、次式
[数 14]
Jn a j « max In ( 1 4) を用いて近似すると、式(13)は、次式のように近似することができる c
[数 15]
[0382] 式(15)における P(u I u )と ln P(u | u )は、次式のように表される。
mn mn
[数 16]
[0383] ところで、式(8)で定義した式の対数確率は、次式のように表される c
[数 18] lnP(y )
[0384] したがって、式(13)及び式(18)から、 MAP (Maximum A nosteriori Propability)又 は APP(A Posteriori Probability)では、事後の L— valueは、次式のように表される( 非特許文献 10参照)。
L(u画 I y) = ln
( 1 9 ) 以降では、式(19)を用いた反復検波を、反復 APP復号と呼ぶ。
式(15)及び式(18)から、 Max— Log近似(非特許文献 16参照)を利用した対数 尤度比(Max— Log APP)における事後の L— valueは、次式のように表される(非 特許文献 13, 14参照)。
[数 20]
« max{ (u,y,Z(u))}- max{^(u,y (u))} ( 2 0 :
Umn -l
Ψ(ϋ,Υ (u)) = -^|y_Hs(U)||2 +ヌ lnHwJ 2 1 )
2σ
[0386] 以降では、式(20)、式(21)を用いた反復検波を、反復 Max— log APP復号と呼 ぶ。反復検波で必要とする外部情報は、式(19)又は式(20)から事前入力を減算す ることで、求めること力 Sでさる。
[0387] (3)本実施の形態の反復復号
ここでは、候補信号点削減方法を用いた、本実施の形態の反復復号 (反復近似 M ax -log APP復号)方法について詳しく述べる。
[0388] 式(19)、式(20)及び非特許文献 10— 12からわかるように、反復 APP復号及び反 復 Max— Log APP復号では、演算規模が非常に大きくなる。その主要因は、送信 信号数又は変調多値数が増大すると、候補信号点数が増大するので、式(19)、式 (
20)の 2の項を計算するための演算規模が増大するためである。
[0389] 本実施の形態においては、その演算規模を削減できる反復復号方法を提案する。 本実施の形態では、演算規模を削減するため、 Max— logに基づいて対数尤度を求 める。以下、式(19)及び式 (20)における候補信号点を削減することで、演算規模の 削減を実現することができる、本実施の形態の反復近似 Max— log APP復号につ いて詳しく説明する。
[0390] ここで、 k— 1回目の復号で得られた推定送信べ外ルを sA=(sA , ···, sA )τ、推
1 Nt 定送信信号 sAの推定符号語を uA = (uA , ···, uA )で表すものとする。
i i il iM
[0391] 送信信号 sの対数尤度比は、次のように生成すればよい。先ず、干渉チャネルの 推定送信信号 sAの推定符号語 uA = (uA , ···, uA ) (r≠q)の M(N— 1)個の系
r r rl rM t
歹 IJから α個(a≤M(N— 1))の推定系列を選択し、これを反復復号における前段で
t
推定された値である既知系列とする。ここで、 α個の推定系列の選択方法を δとする と、 δは次式で表される。
[数 22] ……… (22)
[0392] そして、干渉チャネルにお!/、て、上記選択された α個の推定系列以外の Μ (Ν— 1 t
)一 α個の系列を未知系列とし、この未知系列と所望チャネルの系列とをあわせて、 候補信号点とする。
[0393] そして、式(20)、式(21)及び式(22)から、 k回目の復号における対数尤度比を作 成する。具体的には、対数尤度比を、次式のように表す。
[数 24]
ΛΙ y-Hs(u^,u.) + n
2σ ) (24)
[0394] 本実施の形態の outer soft -in/soft -out decoder 5013は、式(23)及び 式(24)を用いて反復復号 (すなわち反復近似 Max— log APP復号)を行う。
[0395] このように、本実施の形態によれば、前段の復号結果を用いて候補信号点を削減 しているため、その分、従来の反復 Max— log APP復号より、演算規模を削減でき
[0396] (実施の形態 12)
図 52に、本実施の形態の信号処理部 309'の構成例を示す。信号処理部 309'は
、図 4の信号処理部 309として用いられるものである。
[0397] 信号処理部 309'は、分離部 504 'と、記憶部 520'と、信号点削減部 510'— A 5
11 '一 A 510 B 511 '一 Bと、軟出力き 一 A 506 '一 Bと、復号咅
— Α 508 '— Bとを有する。なお、ここでは、変調信号 A Bの変調方式が QPSKのと きを例に説明する。
[0398] 分離部 504'は、変調信号 Aのチャネル変動推定信号 501 '— A (図 4の 306— A)
502'— A (図 4の 308— A)、変調信号 Bのチャネル変動推定信号 501 '— B (図 4 の 306— B)、 502 B (図 4の 308— B)、ベースノベンド、信号 503 X(図 4の 304 —X)、ベースバンド信号 503'— Y (図 4の 304— Y)を入力とし、式(1)の関係式から ZF (Zero Forcing)又は MMSE (Minimum Mean Square Error)ァノレゴリズムを用い た検波を行うことで、変調信号 Aの推定ベースバンド信号 505'— A、変調信号 Bの 推定ベースバンド信号 505'— Bを得る。
[0399] 記憶部 520'は、反復復号に要する時間の遅延分を吸収するために、チャネル変 動信号 501 '— Α 501 '— Β 502'— A 502'— B、ベースノ ンド信号 503'— X 5 03 '— Yを記憶しておき、必要となるときにこれらを出力する。
[0400] 信号点削減部 510'— Aは、記憶部 520'から変調信号 Aのチャネル変動推定信号
501 '— A (つまり、式(1)における hl l (t) )、変調信号 Bのチャネル変動推定信号 5 0 — B (つまり、式(1)における hl2 (t) )を入力すると共に、復号部 508 '— Bから変 調信号 Bの復号データ 509'— Bを入力する。実際には、現在 i回目の反復動作を行 つている場合には、変調信号 Bの復号データ 509'— Bとして、復号部 508 '— Bによ つて i 1回目の復号で得られた時刻 tの変調信号 Bの復号データを入力とする。他 の信号点削減部 511 '— Α 510'— B 511 '— Bも、図 52に示した通り入力する信 号が異なり、対象とする信号が異なるだけで基本的には信号点削減部 510' Aと同
様の処理を行う。従って、以下ではこれらを代表して、主に、信号点削減部 510'— A の処理について説明する。
[0401] 図 53に、変調信号 Aのチャネル変動推定信号 501 '— A、変調信号 Bのチャネル 変動推定信号 501 '— Bから求めることができる候補信号点の同相 I一直交 Q平面に おける位置と受信信号点の位置を示す。図 53に示すように、変調信号 A、変調信号 Bの変調方式が QPSKの場合には、 16点の候補信号点 60;!'〜 616 'が存在するこ とになる。図中、 600'は、受信信号点、つまり、ベースバンド信号 503'— Xを示すも のである。図 53では、信号点に対応するビット配置にも示している。変調信号 Aが送 信した 2ビットを a0、 al、変調信号 Bが送信した 2ビットを b0、 blとすると、図 53ではそ の対応関係を、(変調信号 A、変調信号 B) = (a0、 al、 b0、 bl)として示している。
[0402] ここで、もし、図 53のように、全ての候補信号点(16点)と受信信号点 600'とのユー タリッド距離の 2乗を求め、最も距離の短い候補信号点を検出した場合、演算規模が 増大する。ここでは、変調方式が QPSKの場合について説明している力 変調方式 の変調多値数が大きくなるほど、又は、送信アンテナ数を増やして送信する変調信 号数が多くなるほど、演算規模の増大は顕著となる。信号点削減部 510'— A、 511 ' — Α、 510'— B、 511 '— Bは、実質的に不必要な候補信号点を的確に削減すること により、誤り率特性の低下を抑制しつつ、全ての候補信号点(16点) 60;!'〜 616 'と 受信信号点 600'とのユークリッド距離の 2乗を求めなくても済ませることができるよう にするものである。つまり、信号点削減部 510'— Α、 511,— Α、 510'— B、 511 '— Bは、演算規模の低減と誤り率特性の向上とを両立させるような、候補信号点の削減 処理を行う。
[0403] 具体的に、信号点削減部 510'— Aの信号点削減処理について説明する。
[0404] ここで、復号部 508 '— Bにおける i—l回目の復号で得られた時刻 tの変調信号 B の復号データ(b0, bl) = (0, 0)と仮定する。信号点削減部 510'— Aは、この(b0, bl) = (0, 0)のデータを基に、図 54に示すように、図 53の 16個の候補信号点の中 の、(b0, bl) = (0, 0)である 4個の信号点を求める。
[0405] この処理は、自変調信号 (上述の説明の場合、変調信号 A)以外の変調信号 (上述 の説明の場合、変調信号 B)について既に判定済みのデータを用いて、自変調信号
についての候補信号点を削減していると言うことができる。因みに、本実施の形態に おける信号点削減処理で重要な特徴は、 16個の信号点を求め、その後、 4個の信号 点に絞り込むのではなぐ既に判定済みの他の変調信号のデータを用いて、直接 4 個の信号点を求めるようにしたことである。これにより、信号点削減処理に要する演算 規模を削減しつつ、的確な信号点削減処理を実現できる。
[0406] 信号点削減部 510'— Aは、この 4個の候補信号点の情報を、候補信号点信号 51 2'— Aとして出力する。
[0407] 次に、軟出力部 506 '— Α 506 '— Bについて説明する。なお、軟出力部 506 '— Aと、軟出力部 506 '— Bの構成及び動作は、処理対象とする信号が異なるだけで同 様のため、以下では、主に、軟出力部 506 '— Aの構成及び動作について説明する
[0408] 軟出力部 506 '— Α(506 '— B)は、信号点削減部 510'— Α 511 ' _Α(510' _ Β 511 ' Β)によって肖 ij減された候ネ甫信号点 512 Α 513 Α(512 Β 51 3'— Β)と受信信号 503'— X 503'— Υの受信信号点との信号点距離を第 1の信 号点距離として求める。さらに軟出力部 506 '— A (506 '—Β)は、復号部 508 '— A 508 '— Bによって判定された結果を用いて求めた判定結果信号点と前記削減され た候補信号点 512'— Α 513'— Α (512'— B 513'— B)との信号点距離を第 2の 信号点距離としてを求め、これら第 1の信号点距離と第 2の信号点距離に基づいて、 自変調信号点についてのディジタルデータを得るようになつている。
[0409] 図 55に、軟出力部 506 '— Aの具体的な構成例を示す。軟出力部 506 '— Aは、反 復復号時軟判定部 801 'と、初期復号時軟判定部 802'と、信号選択部 803'とを有 する。反復復号時軟判定部 801 'は、候補信号点信号 512'— Α 513'— A、ベース バンド信号 503'— X 503'— Y、変調信号 Αの復号データ 509'— Α、変調信号 Β の復号データ 509'— Βを入力とし、反復復号時の変調信号 Αのブランチメトリック 80 4'を出力する。
[0410] 初期復号時軟判定部 802'は、変調信号 Aの推定ベースバンド信号 505'— Aを入 力とし、初期復号時の変調信号 Aのブランチメトリック 805'を出力する。
[0411] 信号選択部 803'は、反復復号時の変調信号 Aのブランチメトリック 804'、初期復
号時の変調信号 Aのブランチメトリック 805'を入力とし、そのうちいずれか一方を選 択し、それを変調信号 Aのブランチメトリック 507'— Aとして出力する。
[0412] 図 56に、反復復号時軟判定部 801 'の具体的な構成例を示す。反復復号時軟判 定部 801 'は、受信信号点と候補信号点との 2乗ユークリッド距離演算部 901 '— X、 901 '— Yと、仮決定した信号点と候補信号点との 2乗ユークリッド距離演算部 903' _X、 903' _Yと、カロ算咅 905,とを有する。
[0413] 次に、軟出力部 506 '— Α、 506 '— Βの詳細な動作について説明する。ここでは、 変調信号 Αの軟出力動作、すなわち軟出力部 506 '— Aの動作について説明する。 なお、変調信号 Bについて、すなわち軟出力部 506 '— Bの動作は、軟出力部 506 ' — Aの動作と同様なので、その説明は省略する。
[0414] (1度目の軟出力)
軟出力部 506 '— Aは、 1度目の軟出力処理を初期復号時軟判定部 802' (図 55) で行う。すなわち、軟出力部 506 '— Aは、 1度目の軟出力時において、変調信号 A の推定ベースバンド信号 505'— Aを初期復号時軟判定部 802'に入力する。図 57 に、推定ベースバンド信号 505 '— Aの同相 I一直交 Q平面における状態例を示す。 図 57において、 1001 'は受信信号点、つまり、変調信号 Aの推定ベースバンド信号 505'— Aを示している。 1002'は、 QPSKの信号点とビット配置の関係を示しており 、この信号点 1002'の座標は受信装置において既知のものである。
[0415] 初期復号時軟判定部 802'は、受信信号点 1001 'と QPSKの各信号点 1002'との ユークリッド距離の 2乗を、つまり、図 57の Da [0, 0コ、 Da[0, 1コ、 Da[l , 0]、 Da [l , 1]を求める。そして、初期復号時軟判定部 802'は、これら 4つの値を初期復号時 の変調信号 Aのブランチメトリック 805'として出力する。そして、この変調信号 Aのブ ランチメトリック 805'力 信号選択部 803'から変調信号 Aの軟判定値 507'— Aとし て出力される。
[0416] (2度目以降の軟出力)
軟出力部 506 '— Aは、 2度目の軟出力処理を反復復号時軟判定部 801 ' (図 55) で行う。反復復号時軟判定部 801 'は、図 56に示すように、受信信号点と候補信号 点との 2乗ユークリッド距離演算部 901 ' Xに、ベースバンド信号 503' X、候補信
号点信号 512 '—Aを入力する。
[0417] 受信信号点と候補信号点との 2乗ユークリッド距離演算部 901 '— Xは、図 54に示 すように、変調信号 Aのビット (aO、 al) = (0, 0)のときの候補信号点と受信信号点と の 2乗ユークリッド距離 Xa [0, 0]、変調信号 Aのビット(a0、 al) = (0, 1)のときの候 補信号点と受信信号点との 2乗ユークリッド距離 Xa[0, 1]、変調信号 Aのビット (a0、 al) = (l , 0)のときの候補信号点と受信信号点との 2乗ユークリッド距離 Xa [l , 0]、 変調信号 Aのビット(a0、 al) = (l , 1)のときの候補信号点と受信信号点との 2乗ュ ークリツド距離 Xa[l , 1]を求め、これを第 1のブランチメトリック信号 902'— Xとして 出力する。
[0418] 仮決定した信号点と候補信号点との 2乗ユークリッド距離演算部 903'— Xは、候補 信号点信号 512'— A、変調信号 Aの復調データ 509'— A、変調信号 Bの復調デー タ 509'— Bを入力とする。図 58に、同相 I 直交 Q平面における候補信号点と仮決 定した信号点の関係を示す。 i 1回目、時刻 tの変調信号 Bの復号結果 (bO, bl) = (0, 0)とする。この場合、 601,、 606,、 611,、 616,カ候ネ甫信号点となる。カロえて、 i 1回目、時刻 tの変調信号 Aの復号結果 (aO, al) = (l , 0)とする。この場合、仮決 定信号点は、 606 'の 1点に定まる。
[0419] 仮決定した信号点と候補信号点との 2乗ユークリッド距離演算部 903'— Xは、この ようにして仮決定信号点 606 'を決定すると共に、仮決定信号点 606 'と各候補信号 点 601,、 606,、 611,、 616,との 2乗ユークリッド距離を求める。すなわち、仮決定し た信号点と候補信号点との 2乗ユークリッド距離演算部 903 '— Xは、変調信号 Aのビ ット(a0、 al) = (0, 0)のときの候補信号点 601 'と仮決定信号点 606 'との 2乗ユー クリツド距離 Ya [0, 0]、変調信号 Aのビット(aO、 al) = (0, 1)のときの候補信号点 6 11 'と仮決定信号点 606 'との 2乗ユークリッド距離 Ya [0, 1]、変調信号 Aのビット(a 0、 al) = (l , 0)のときの候補信号点 606 'と仮決定信号点 606 'との 2乗ユークリッド 距離 Ya [l , 0]、変調信号 Aのビット(aO、 al) = (l , 1)のときの候補信号点 616 'と 仮決定信号点 606 'との 2乗ユークリッド距離 Ya[l , 1]を求め、これを第 2のブランチ メトリック信号 904'— Xとして出力する。
[0420] 受信信号点と候補信号点との 2乗ユークリッド距離演算部 901 '—Υは、ベースバン
ド信号 503'— Y、候補信号点信号 513'— Αを入力とし、上述した受信信号点と候 補信号点との 2乗ユークリッド距離演算部 901 '— Xと同様の動作により、第 1のブラン チメトリック信号 902'— Yを求める。
[0421] 仮決定信号点と候補信号点との 2乗ユークリッド距離演算部 903'— Yは、候補信 号点信号 513'— A、変調信号 Aの復調データ 509'— A、変調信号 Bの復調データ 509'— Bを入力とし、上述した仮決定信号点と候補信号点との 2乗ユークリッド距離 演算部 903'— Xと同様の動作により、第 2のブランチメトリック信号 904'— Yを求め
[0422] カロ算咅 905,は、第 1のブランチメトリック 902 X 902 Y、第 2のブランチメトリ ック 904 _Χ 904 _Υを入力とし、第 1のプ'ランチメトリック 902 _Χ 902 _Υ 第 2のブランチメトリック 904'— X 904'— Υの中の変調信号 Αのビット(a0 al) = ( 0, 0)に対応するブランチメトリックを抽出し、それを加算することで、変調信号 Aのビ ット(a0 al) = (0, 0)のブランチメトリックを求める。同様に、加算部 905'は、変調信 号 Aのビット(aO al) = (0, 1)、(1 , 0)、(1 , 1)のブランチメトリックを求める。そして 、加算部 905'は、これらのブランチメトリックを反復回数 i回目の時刻 tの変調信号 A のブランチメトリック信号 804 'として出力する。
[0423] 以上、変調信号 Aの軟出力部 506 '— Aについて説明した力 S、変調信号 Bについて の軟出力部 506 '— Bも同様の構成及び動作を行うことで、変調信号 Bのブランチメト リックを求める。
[0424] 復号部 508 '— Aは、変調信号 Aの軟判定値 507'— Aを入力とし、例えば、対数尤 度比を算出し、復号を行うことで、変調信号 Aの復号データ 509'— Aを出力する。同 様に、復号部 508 '— Bは、変調信号 Bの軟判定値 507'— Bを入力とし、例えば、対 数尤度比を算出し、復号を行うことで、変調信号 Bの復号データ 509'— Bを出力す
[0425] ここで、重要なのは、軟出力部 506 '— Α 506 '— Bにおいて、削減された各候補 信号点と受信点との信号点距離だけでなぐ削減された各候補信号点と i 1回目の 反復復号の結果を用いて仮決定した仮決定信号点との信号点距離を用いて、ブラン チメトリックを求めるようにしたことである。これにより、最終的に復号部 508 ' A 50
8'—Bによって得られる復号データ 509'— A 509'— Bの誤り率特性を向上させる ことでさる。
[0426] 以上説明したように、本実施の形態によれば、複数の変調信号が多重された信号 についての複数の候補信号点と、受信信号の信号点との信号点距離に基づいて、 変調信号を判定する判定部(軟出力部 506'— Α 506'— B)と、判定部(軟出力部 506'— Α 506'— B)によって得られた判定結果を用いて、変調信号のディジタル データを得る復号部(508 '—Α 508'— Β)と、復号部(508'— Α 508'— Β)で得 られたディジタルデータを再帰的に用いて、判定部(軟出力部 506'— Α 506'— Β )で用レ、る候補信号点の数を削減する信号点削減部(510'— Α 511'— Α 510' — Β 511'— Β)と、を設けた。力、かる構成に加えて、本実施の形態によれば、判定 部(軟出力部 506'— Α 506'— Β)において、信号点削減部(510'— Α 511'— A 510'— B 511'— B)によって削減された各候補信号点と受信信号の信号点との 第 1の信号点距離、及び、信号点削減部(510— A' 511'— Α 510'— B 511' — B)によって削減された各候補信号点と復号部(508 '—Α 508 '_Β)によって得 られたディジタルデータを再帰的に用いて仮決定した仮決定信号点との第 2の信号 点距離とに基づいて、変調信号を判定するようにした。
[0427] これにより、判定部(軟出力部 506'— Α 506'— Β)は、信号点削減部(510'— A
511'— Α 510'— B 511'— B)によって削減された候補信号点と受信点との信 号点距離に基づいて変調信号を判定するので、全ての候補信号点と受信点との信 号点距離を計算する場合と比較して、格段に演算規模を削減できる。加えて、判定 部(軟出力部 506'— Α 506'— B)は、信号点削減部(510'— A 511 A 510 '― B 511'_B)によって削減された各候補信号点と受信点との第 1の信号点距離 だけでなぐ信号点削減部(510'— Α 511'— Α 510'— B 511'— B)によって 削減された各候補信号点と復号部(508 '—Α 508 '_Β)によって得られたディジタ ルデータを再帰的に用いて仮決定した仮決定信号点との第 2の信号点距離を用い て、変調信号を判定するので、第 1の信号点距離だけで変調信号を判定する場合と 比較して、判定誤りを低減できる。
[0428] なお上述した実施の形態では、反復復号時軟判定部 801'を、図 56に示すように
構成した場合について述べたが、反復復号時軟判定部の構成は、図 56に示したも のに限らない。図 56との対応部分に同一符号を付して示す図 59に、反復復号時軟 判定部 801 'の別の構成例を示す。図 59の反復復号時軟判定部は、図 56の反復復 号時軟判定部とは、ブランチメトリックの計算方法が異なる。
[0429] 具体的に説明する。図 59の反復復号時軟判定部 801 'は、図 56の反復復号時軟 判定部 801 'と比較して、仮決定した信号点と候補信号点との 2乗ユークリッド距離演 算部 903'— X、 903'— Yに換えて、受信信号点と仮決定信号点との 2乗ユークリッ ド距離演算部 1101 '— X、 1101 '— Yが設けられている。
[0430] 受信信号点と仮決定信号点との 2乗ユークリッド距離演算部 1101 '— Xは、ベース バンド信号 503'— X、候補信号点 512'— X、変調信号 Aの復号データ 509'— A、 変調信号 Bの復号データ 509'— Bを入力とする。
[0431] 図 60に、同相 I一直交 Q平面における、候補信号点、仮決定した信号点、受信信 号点の位置関係を示す。 i 1回目、時刻 tの変調信号 Bの復号結果 (b0, bl) = (0, 0)とし、 i- 1回目、時刻 tの変調信号 Aの復号結果(aO, al) = (l , 0)とすると、仮決 定信号点は、 606 'となる。
[0432] 受信信号点と仮決定信号点との 2乗ユークリッド距離演算部 1101 '— Xは、このよう にして仮決定信号点 606 'を決定すると共に、仮決定信号点 606 'と受信信号点 600 ,の 2乗ユークリッド距離 σ 2を求める。このとき、 σ 2を雑音分散の推定値と近似するこ とができる。従って、受信信号点と仮決定信号点との 2乗ユークリッド距離演算部 110 1 '— Xは、 σ 2を雑音分散推定信号 1102'— Xとして出力する。
[0433] 除算部 1103'— Xは、第 1のブランチメトリック信号 902'— X、雑音分散推定信号 1 102'— Xを入力とし、各ブランチメトリックを雑音分散で除算する。つまり、除算部 11 03,— Xは、 Xa [0,
Xa[0, l]/ a
2, Xa [l , Xa [l , 1]/ σ
2を 求め、これらを除算後の第 1のブランチメトリック信号 1104'— Xとして出力する。
[0434] 同様にして、除算部 1103'— Υは、除算後の第 1のブランチメトリック信号 1104'— Υを出力する。
[0435] 加算部 1105'は、除算後の第 1のブランチメトリック信号 1104'— X、 1104'— Υを 入力とし、除算後の第 1のブランチメトリック信号 1104'— Xの(aO, al) = (0, 0)に
相当するブランチメトリックと、除算後の第 1のブランチメトリック信号 1104'— Yの(aO , al) = (0, 0)に相当するブランチメトリックとをカロ算することで、 (aO, al) = (0, 0) のブランチメトリックを求める。同様に(aO, al) = (0, 1)、(1, 0)、(1, 1)のブランチ メトリックを求める。そして、加算部 1105'は、これらブランチメトリックを、反復回数 i回 目、時刻 tの変調信号 Aのブランチメトリック信号 804'として出力する。
[0436] 図 61に、反復復号時軟判定部 801'のさらに別の構成例を示す。図 56との対応部 分に同一符号を付して示す図 61の反復復号時軟判定部 801 'は、積分器 1401 'を 有する。積分器 1401'は、第 1のブランチメトリック 902'— X、 902'— Yを入力とする
〇
[0437] ここで、
変調信号 Aのビット (a0、 al) = (0, 0)のときの候補信号点と受信信号点との 2乗 ユークリッド距離を Xa[0, 0]、
変調信号 Aのビット (a0、 al) = (0, 1)のときの候補信号点と受信信号点との 2乗 ユークリッド距離を Xa[0, 1]、
変調信号 Aのビット (a0、 al) = (1, 0)のときの候補信号点と受信信号点との 2乗 ユークリッド距離を Xa[l, 0]、
変調信号 Aのビット (a0、 al) = (1, 1)のときの候補信号点と受信信号点との 2乗 ユークリッド距離を Xa[l, 1]とする。
[0438] 積分器 1401 'は、変調信号 Aのビット(a0、 al) = (0, 0)のときの候補信号点と受 信信号点との 2乗ユークリッド距離 Xa[0, 0]を反復回数 0回目から k回目まで積分す ることで、変調信号 Aのビット(a0、 al) = (0, 0)のときの積分値を求める。積分器 14 0 は、同様の積分処理を、変調信号 Aのビット(a0、 al) = (0, 1)、(1, 0)、(1, 1) に対しても行い、求めた積分値を、第 1のブランチメトリック 1402'として出力する。加 算部 905'は、対応するブランチメトリック同士を加算し、加算結果を変調信号 Aのブ ランチメトリック信号 804'として出力する。
[0439] なお、本実施の形態では、送信アンテナ数 2、受信アンテナ数 2のマルチアンテナ システムの場合について説明したが、本発明はこれに限らず、送信アンテナ数が 2本 以上、受信アンテナ数が 2本以上、送信変調信号が 2以上の場合に広く適用できる。
[0440] また、本発明においては、軟判定を用いて復号できる符号であれば、どのような符 号でも適用可能である。
[0441] また、上述した実施の形態では、分離部 504 'において、 ZF (Zero Forcing)又は M MSE (Minimum Mean Square Error)アルゴリズムを用いた検波を行うことで、変調信 号 Aの推定ベースバンド信号 505 '— A、変調信号 Bの推定ベースバンド信号 505 ' —Bを得る場合について述べた。すなわち、 ZF (Zero Forcing)又は MMSE (Minimu m Mean Square Error)アルゴリズムを行うことで、初期復号に用いる変調信号を得る 場合について述べた。しかし、本発明はこれに限らず、分離部 504 'において、例え ば、逆行列演算、 MLD (Maximum Likelihood Detection)、簡略化を行った MLDに よって、初期復号に用いる変調信号を検波するようにしてもよ!/、。
[0442] また、上述した実施の形態では、変調方式として QPSKを例にとって説明したが、 本発明はこれに限らず、 16QAMや 64QAM等の他の変調方式を用いた場合でも、 上述したのと同様の処理を行うことで、同様の効果を得ること力 Sできる。因みに、本発 明においては、変調多値数が大きくほど、演算規模の削減効果が大きくなるという長 所を有する。
[0443] また、上述した実施の形態では、シングルキャリア方式のときを例に説明した力 本 発明はこれに限らず、スペクトル拡散通信方式や OFDM方式に適用した場合でも、 上述したのと同様の基本構成によって、同様の効果を得ることができる。
[0444] また、上述した実施の形態では、符号化部、復号部が各 2個の場合につ!/、て説明 したが本発明はこれに限らず、符号化部、復号部の数は、本発明の基本構成及び基 本的な効果に対し何ら影響を与えるものではない。さらに、符号化部、復号部におい て、インタリーブ、ディンタリーブ、パンクチヤ、デパンクチヤを行っても、本発明の基 本構成及び基本的な効果に対し何ら影響を与えるものではない。
[0445] (実施の形態 13)
本実施の形態では、ターボ符号を用いた場合において、実施の形態 12で提示した マルチアンテナ装置を一段と好ましい構成に改良したものを提示する。
[0446] 図 62に、本実施の形態のマルチアンテナ送信装置 1500 'の構成例を示す。ター ボ符号化器 1502 ' Aは、変調信号 Aの送信データ 1501 ' Aを入力とし、送信デ
ータ 1501 '—Aをターボ符号化することで、変調信号 Aの符号化データ 1503 '— A を得る。同様に、ターボ符号化器 1502'— Bは、変調信号 Bの送信データ 1501 '— Bを入力とし、送信データ 1501 '— Bをターボ符号化することで、変調信号 Bの符号 化データ 1503'— Bを得る。
[0447] 並び替え部 1504'— Aは、変調信号 Aの符号化データ 1503'— Aを入力とし、変 調信号 Aの並び替え後の符号化データ 1505'— Aを出力する。同様に、並び替え 部 1504'— Bは、変調信号 Bの符号化データ 1503 '— Bを入力とし、変調信号 Bの 並び替え後の符号化データ 1505'— Bを出力する。
[0448] マッピング部 1506 '— Aは、変調信号 Aの並び替え後の符号化データ 1505'— A 、フレーム構成信号 1516 'を入力とし、フレーム構成信号 1516 'に従って、符号化 データ 1505'— Aを QPSK、 16QAM、 64QAMなどの変調方式で変調することで 、変調信号 Aのベースバンド信号 1507'— Aを得る。同様に、マッピング部 1506 '— Bは、変調信号 Bの並び替え後の符号化データ 1505'— B、フレーム構成信号 151 6 'を入力とし、フレーム構成信号 1516 'に従って、符号化データ 1505'— Bを QPS K、 16QAM、 64QAMなどの変調方式で変調することで、変調信号 Bのベースバン ド信号 1507'— Bを得る。
[0449] シリアルパラレル変換部 1508 '— Aは、変調信号 Aのベースバンド信号 1507'— A を入力とし、シリアルパラレル変換を行うことで、パラレル化された変調信号 Aのべ一 スバンド信号 1509'— Aを得る。同様に、シリアルパラレル変換部 1508 '— Bは、変 調信号 Bのベースバンド信号 1507'— Bを入力とし、シリアルパラレル変換を行うこと で、パラレル化された変調信号 Bのベースバンド信号 1509 '—Bを得る。
[0450] 逆フーリエ変換部 1510'— Aは、パラレル化された変調信号 Aのベースバンド信号 1509'— Aを入力とし、逆フーリエ変換を施すことで、変調信号 Aの逆フーリエ変換 後の信号 (すなわち OFDM信号) 1511 '— Aを得る。同様に、逆フーリエ変換部 15 10 '— Bは、パラレル化された変調信号 Bのベースバンド信号 1509 '—Bを入力とし 、逆フーリエ変換を施すことで、変調信号 Bの逆フーリエ変換後の信号 (すなわち OF DM信号) 1511 '— Bを得る。
[0451] 無線部 1512' Aは、逆フーリエ変換後の信号 1511 ' Aを入力とし、周波数変
換、増幅等の処理を施すことで、変調信号 Aの送信信号 1513'— Aを得る。変調信 号 Aの送信信号 1513'— Aは、電波としてアンテナ 1514'— Aから出力される。同様 に、無線部 1512'— Bは、逆フーリエ変換後の信号 1511 '— Bを入力とし、周波数 変換、増幅等の処理を施すことで、変調信号 Bの送信信号 1513'— Bを得る。変調 信号 Bの送信信号 1513'— Bは、電波としてアンテナ 1514'— Bから出力される。
[0452] 図 63に、ターボ符号化器 1502'— A、 1502'— Bの構成例を示す。要素符号化器
# 1は、送信データ 150 _Α(1501 ' _Β)を入力とし、符号化データ 1603'を出 力する。インタリーノ 1604'は、送信データ 1501,— Α(1501,— Β)を入力とし、ィ ンタリーブを施すことで、インタリーブ後のデータ 1605'を出力する。要素符号化部 # 2は、インタリーブ後のデータ 1605'を入力とし、符号化データ 1607'を出力する 。パンクチヤ.多重部 1608 'は、符号化データ 1603'、 1607'を入力とし、パンクチヤ 及び多重後の符号化データ 1609'を出力する。多重部 1610'は、送信データ 1501 ,— A (1501,— B)と、パンクチヤ及び多重後の符号化データ 1609 'とを入力とし、こ れらを多重することで、符号化データ 1503'— Α(1503'— B)を得る。
[0453] ここで、図 62におけるターボ符号化器 1502 '— Α、 1503'— Βについて考える。非 特許文献 2に示されているように、ターボ符号化器 1502'— Α、 1502'— Βのインタリ ーブパターンを異なるようにし、かつ、実施の形態 12で説明したような反復復号を行 うと、受信品質が改善する。しかし、ターボ符号の場合、ターボ符号化器 1502'— A 、 1502'— Bのインタリーブパターンを異なるようにすると、以下のような短所がある。
[0454] < 1〉ターボ符号は、符号化器におけるインタリーバの設計力 受信品質を確保す る上で重要である。しかし、符号として性能が良いインタリーブパターンを複数用意す るのは困難である。
[0455] く 2〉たとえ、性能の良い複数のインタリーブパターンを用意できたとしても、受信 側で、それぞれに対応する復号器を設計するのは困難であり、また異なる復号器を 設けると受信装置の回路規模が大きくなる。因みに、もし、同一の符号を用いていた 場合は、復号器の共通化等を容易に行うことができるので、受信装置の回路規模を 肖 IJ減すること力でさる。
[0456] 以上の 2点を考慮して、本実施の形態においては、図 62のターボ符号化器 1502'
— A 1502 Bは、同一の符号化を fiい、内部のインタリーバ 1604,のインタリー ブのパターンが同一に設定されている。加えて、本実施の形態のマルチアンテナ送 信装置 1500'においては、ターボ符号化器 1502'— A 1502'— Bの後段側に並 び替えき 1504 _A 1504 ' _Bカ設けられて!/、る。
[0457] 一般に、ターボ符号を用いた場合、ターボ符号化器に付随しているインタリーバの ことを考慮して、それ以降で、再度、並び変え (インタリーブ)を行う構成を付加するこ とはない。何故なら、このようにすると回路規模が増大するだけで、受信品質の改善 には繋がらないためである。
[0458] し力、し、本実施の形態のマルチアンテナ送信装置 1500'においては、図 62のよう に、ターボ符号化器 1502'— A 1502'— Bの後段に並び替え部(インタリーバ) 15 04 '— A 1504'— Bが付加されている。これは、このような構成を採ることにより、実 施の形態 12で説明したようなマルチアンテナ受信装置の受信品質を改善することが でさるカゝらである。
[0459] 以下、この点について詳しく説明する。
[0460] 図 64は、図 62の並び替え部 1504'— A 1504 '— Bの並び変えの方法の一例を 示している。
[0461] 図 64において、 1701 'はパイロットシンボルを示しており、受信側において、チヤネ ル変動、周波数オフセットを推定するためのシンボルである。 1702'は、データシン ボノレである。
[0462] 図 64Aは、並び替え部 1504'— Aによる並び替え処理後の時間一周波数軸にお ける変調信号 Aのフレーム構成を示している。具体的には、並び替え部 1504'— A は、符号ィ匕データ 1503 Aにお!/ヽて" Al , A2, A3, A4, A5, A6, A7, A8, A9 , Α10 · · · "の順の並びであったデータを、並び替えの結果、図 64Aのように配置す
[0463] 同様に、図 64Bは、並び替え部 1504'— Bによる並び替え処理後の時間一周波数 軸における変調信号 Bのフレーム構成を示している。具体的には、並び替え部 1504 '― Bは、符号ィ匕データ 1503'— Bにお!/ヽて" Bl , B2, B3, B4, B5, B6, B7, B8, B9, Β10 · · · "の順の並びであったデータを、並び替えの結果、図 64Bのように配置
する。
[0464] 図 64Aと図 64Bを比較すれば明らかなように、並び替え部 1504'— Aと並び替え 部 1504'— Bは、異なる並び替え処理を行って、同一時刻の範囲内の変調信号 Aの データの順番と変調信号 Bのデータの順番を異ならせるようになつている。なお、図 6 4では、時間 2 3についてのみ記載している力 S、時間 4以降についても同様に、変調 信号 Aと変調信号 Bのデータの順番を異ならせるような並び替え処理を行うようにな つている。
[0465] 図 4との対応部分に同一符号を付して示す図 65に、本実施の形態のマルチアンテ ナ受信装置の構成例を示す。マルチアンテナ受信装置 1800'は、フーリエ変換'パ ラレノレシリアノレ変換部 1801 X 1801 Yを有することと、信号処理部 1803,の 構成が信号処理部 309 (図 4)とは異なることを除!/、て、図 4のマルチアンテナ受信装 置 300とほぼ同様の構成でなる。
[0466] フーリエ変換'パラレルシリアル変換部 1801 Xは、ベースバンド信号(OFDM 信号) 304— Xを入力とし、フーリエ変換及びパラレルシリアル変換処理を行うことで、 信号処理後のベースバンド信号 1802'— Xを得る。同様に、フーリエ変換.パラレノレ シリアル変換部 1801 '— Yは、ベースバンド信号(OFDM信号) 304— Yを入力とし 、フーリエ変換及びパラレルシリアル変換処理を行うことで、信号処理後のベースバ ンド信号 1802'— Yを得る。
[0467] 図 52との対応部分に同一符号を付して示す図 66に、信号処理部 1803'の詳細の 構成を示す。信号処理部 1803'は、逆並び替え部 1901 '— A 1901 '— B、並び替 え部 1903 '— A 1903 B、逆並び替え部 1905 A 1905 Bを有することを 除いて、図 52の信号処理部 309'と同様の構成を有する。因みに、信号処理部 180 3'は、実際には、図 52と同様に、反復復号に要する時間の遅延分を吸収するため に、チヤネノレ変動信号 501 A 501 B 502 A 502 B、ベースノ ンド信 号 503'— X 503'— Yを記憶しておく記憶部を有する力 図 66では図を簡単化す るために、この記憶部を省略して示している。
[0468] なお、ここで、注意する点は、当然であるが、復号部 508 '— Α 508 '— Bは、ター ボ符号用のディンタリーバを内蔵しており、そのディンタリーバの並び替えパターン
は、復号部 508 '— Aと復号部 508 '— Bとで同一である点である。従って、場合によ つては、復号部を共用化して 1個とし、変調信号 Aの復号と変調信号 Bの復号とを 1 個の復号部によって fiうこともできるようになる。このようにすることで、回路規模の削 減を図ることができることになる。
[0469] 逆並び替え部 1901 '— Aは、変調信号 Aの推定ベースバンド信号 505'— Aを入 力とし、図 64Aの並び替えとは逆の並び替え処理を行うことで、信号の順番を元の順 番に戻し、逆並び替え後の変調信号 Aの推定ベースバンド信号 1902'— Aを出力 する。
[0470] 同様に、逆並び替え部 1901 '— Bは、変調信号 Bの推定ベースバンド信号 505'— Bを入力とし、図 64Bの並び替えとは逆の並び替え処理を行うことで、信号の順番を 元の順番に戻し、逆並び替え後の変調信号 Bの推定ベースバンド信号 1902'— Bを 出力する。
[0471] 逆並び替え部 1905 Aは、信号 512 A 513 A 503 X 503 Yを 入力とし、図 64Αの並び替えとは逆の並び替え処理を行うことで、信号の順番を元の 順番に戻し、逆並び替え後の信号 512'— Α' 513' _Α' 503 X 503 Υ を出力する。
[0472] 同様 ίこ、逆並び替えき 1905 Βίま、信号 512 Β 513 Β 503 X 503 '― Υを入力とし、図 64Βの並び替えとは逆の並び替え処理を行うことで、信号の順 番を元の順番に戻し、逆並び替え後の信号 512'— Β' 513'— Β' 503'— Χ' 5 03 '— Y'を出力する。
[0473] 以上の逆並び替えにより、各信号が復号可能な順番に並び替えられる。
[0474] 並び替え部 1903'— Αは、変調信号 Aの復号データ 509'— Aを入力とし、図 64A と同様の並び替えを行う。これにより、信号点削減部 510'— Β 511 '— Bに入力さ れる各信号の並び順が同じになるので、正しい信号点削減処理が可能となる。
[0475] 同様に、並び替え部 1903'— Bは、変調信号 Bの復号データ 509'— Bを入力とし 、図 64Bと同様の並び替えを行う。これにより、信号点削減部 510'— A 511 '— A に入力される各信号の並び順が同じになるので、正しい信号点削減処理が可能とな
[0476] 図 67は、変調信号 Aの並び替え、逆並び替えの方法と、変調信号 Bの並び替え、 逆並び替えの方法とを異なるようにしたことにより得られる効果のイメージを表したも のである。
[0477] 例えば、図 67 (a)のように、変調信号 Aにおいて、 k一 1回目の復号でバースト的に 誤りが発生したとする(一般的に誤りはバースト的に発生する)。しかし、変調信号 Aと 変調信号 Bの並び替えが異なるようにされているので、 k回目の変調信号 Bの復号に おいて、信号点削減及び逆並び換えを行うと、図 67 (b)に示すように、信号点削減 の誤りは、バースト的に発生せずに、離散的に発生するようになる。因みに、本実施 の形態とは異なり、変調信号 Aの並び替え、逆並び替えの方法と、変調信号 Bの並 び替え、逆並び替えの方法とを同一にした場合は、信号点削減の誤りはバースト的 に発生する。
[0478] 本実施の形態では、信号点削減の誤りが離散的に発生している状態で復号を行う ことになるので、信号点削減の誤りがバースト的に発生している状態で復号を行う場 合と比較して、復号データの誤り率特性が向上する。また、別の見方をした場合、限 界性能を得るまでの反復回数を少なくすることができる。
[0479] 以上のように、本実施の形態によれば、各アンテナブランチに設けられ、おのおの 同一インタリーブパターンのインタリーバを内蔵した複数のターボ符号化器(1502' — A、 1502'— B)と、ターボ符号化器(1502'— A、 1502'— B)により得られた符号 化データを変調する変調部(1506,— A、 1508,— A、 1510,— A、 1506,— B、 15 08 '— B、 1510'— B)と、各アンテナブランチに設けられ、各ターボ符号化器(1502 '― A、 1502'— B)により得られた符号化データ又は変調後の各符号化データをお のおの異なる並び替えパターンで並び替える複数の並び替え部(1504 '— A、 150 4' _B)と、を設けるようにした。
[0480] これにより、並び替え部(1504'— A、 1504'— B)によって、各アンテナから送信さ れる変調信号の符号化データ又は変調シンボルの順序がアンテナブランチ(変調信 号)間で異なるものとされるので、信号点削減部(510'— Α、 511 '— Α、 510'— B、 511 '— B)での信号点削減誤りが離散的に発生するようになる。この結果、最終的に 復号部(508 ' Α、 508 ' Β)によって得られるディジタルデータの誤り率特性が向
上する。また、ターボ符号化器(1502 '— A、 1502 '— B)に内蔵されたインタリーバ のインタリーブパターンは同一なので、復号部(508 '— Α、 508 '— B)の構成を複雑 化させることなぐ誤り率特性を向上させることができるようになる。
[0481] なお、本実施の形態では、図 64のように、周波数軸方向で並び替えを行い、その 後時間軸方向を遷移するような並び替え方法を用いた場合について述べた力 本発 明はこれに限らず、図 68のように、時間軸方向で並び替えを行い、その後周波数軸 方向に遷移する並び替え方法や、図 69のように、時間軸方向一周波数軸方向の両 方向に並び替えを行う方法を用いても、同様の効果を得ること力 Sできる。因みに、図 6 4のように、周波数軸方向で並び替えを行い、その後時間軸方向を遷移するような並 び替え方法を用いた場合、図 64では時間軸方向への遷移を時間順に進めているが 、これに限ったものではない。同様に、図 68のように、時間軸方向で並び替えを行い 、その後周波数軸方向を遷移するような並び替え方法を用いた場合、図 68では周波 数軸方向への遷移を周波数順に進めている力、これに限ったものではない。
[0482] また、各変調信号間で並び替えを異なるようにする方法としては、例えば、以下の(i
)、 (ϋ)又は (iii)のような方法を用いると好適である。
[0483] (i)各変調信号のシンボルを構成するデータの並び自身を異なるようにする方法
この方法の具体例を、図 70に示す。変調信号 Αでは、図 70 (a)のように、並び替え 前にデータ 1、データ 2、 · · ·、データ 200の順に並んでいたデータを、例えば、 5つ おきに並び替えることで、
データ 1、データ 6、 · · ·データ 196、
データ 2、データ 7、 · · ·データ 197、
データ 3、データ 8、 · · ·データ 198、
データ 4、データ 9、 · · ·データ 199、
データ 5、データ 10、 · · ·データ 200の順にする。一方、変調信号 Bでは、 図 70 (b)のように、並び替え前にデータ 1、データ 2、 · · ·、データ 200の順に並んで いたデータを、例えば、 8つおきに並び替えることで、
データ 1、データ 9、 · · ·データ 193、
データ 2、データ 10、 · · ·データ 194、
デ タ 3、デ タ 11、 · タ 195、
デ タ 4、デ タ 12、 · ' .ザ タ 196、
デ タ 5、デ タ 13、 · ' .ザ タ 197、
デ タ 6、デ タ 14、 · ' .ザ タ 198、
デ タ 7、デ タ 15、 · ' .ザ タ 199、
ケータ 8、デ タ 16、 · • ·デ タ 200の順にする。このように、変調信号 A と変調信号 Bでデータの並びを異なるようにすることで、各変調信号のシンボルを構 成するデータの並び自身を異なるようにすること力 Sできる。
(ii)変調信号間でのシンボルやデータの並びは同一とする力 S、シンボルやデータを サブキャリアの周波数方向や時間方向に配置する際に、その配置自身を異なるもの とする方法
この方法の具体例を、図 71に示す。図 71Aに示すように、並び替えする前にデー タ 1、データ 2、 · · ·、データ 200と並んでいたデータを、インタリーブすることで、例え ば、 5つおきに並べ替え、
テータ 1、ァータ 6、 'データ 196、
データ 2、データ 7、 'データ 197、
データ 3、データ 8、 'データ 198、
データ 4、データ 9、 'データ 199、
データ 5、データ 10 · ·データ 200と並び替える。これの処理を変調信 号 A、 Bの各々について行う。すなわち、この時点での変調信号間での並び順は同 一である。そして図 71B、図 71Cに示すように、各変調信号 A、 Bのサブキャリアへの 配置パターンを異なるようにする。図 71B、図 71Cは、 OFDM信号のサブキャリア数 力 ¾00の場合を示しており、周波数軸に対し、変調信号 Aについては、
テ タ 1、丁 タ 6、 · • ·ァー -タ 196、
ケータ 2、丁 タ 7、 · 、 '了一 -タ 197、
ケータ 3、丁 タ 8、 · 、 '了一 -タ 198、
ケータ 4、丁 タ 9、 · 、 '了一 -タ 199、
ケータ 5、丁 タ 10、 • . ·丁 —タ 200と並べる。これに対して、変調信号 B
については、変調信号 Aの配置に対して 5キャリア分オフセットし、データ 185、デー タ 190、データ 195、データ 200、データ 1、データ 6、…ヽデータ 175、データ 180 と並べる。このような操作は時間軸に対して行ってもよい。このように、一方の変調信 号を他方の変調信号に対して、いくつかのキャリア分、又は、ある時間分オフセットす ることでも、各変調信号間でインタリーブを異なるようにすることができる。また、例え ば変調信号 Aはキャリア 1から 200の方向に並べ、変調信号 Bはキャリア 200から 1の 方向に並べるといったように、各変調信号を、周波数軸、時間軸で、逆方向に並べて いってもよい。
[0485] (iii)上記 (i)と(ii)の方法を併用する方法
[0486] さらに、上述のように規則的に並び替える方法以外にも、(擬似)ランダムに並び替 える方法を用いてもよい。
[0487] つまり、本発明における、各変調信号間での異なる並び替えとは、シンボルゃデー タの並び自身を異なるものとする場合のみを示すのではなぐシンボルやデータの周 波数方向の配置及び又は時間方向の配置自身を異なるようにすることも含む。
[0488] なお、ここでは、シンボル単位のインタリーブ、並び替えを例に説明した力 これに 限ったものではなく、ビット単位でインタリーブ、並び替えを行っても同様の効果を得 ること力 Sでさる。
[0489] また、本実施の形態では、送信アンテナ数 2、受信アンテナ数 2のマルチアンテナ システムの場合について説明したが、本発明はこれに限らず、送信アンテナ数が 2本 以上、受信アンテナ数が 2本以上、送信変調信号が 2以上の場合に広く適用できる。
[0490] さらに、本実施の形態では、シングノレキャリア方式のときを例に説明した力 本発明 はこれに限らず、スペクトル拡散通信方式や OFDM方式に適用した場合でも、上述 したのと同様の基本構成によって、同様の効果を得ることができる。
[0491] 上述したように、実施の形態 12又は実施の形態 13のマルチアンテナ受信装置は、 複数アンテナから同時に送信された複数の変調信号を複数アンテナで受信し、受信 信号から前記複数の変調信号の各々に対応するデータ系列を復元するマルチアン テナ受信装置であって、前記複数の変調信号が多重された信号につ!、ての複数の 候補信号点と、前記受信信号の信号点との信号点距離に基づいて、前記変調信号
を判定する判定部と、前記判定部によって得られた判定結果を用いて、前記変調信 号のディジタルデータを得る復号部と、前記復号部で得られたディジタルデータを再 帰的に用いて、前記判定部で用いる前記候補信号点の数を削減する信号点削減部 と、を具備し、前記判定部は、前記信号点削減部によって削減された各候補信号点 と前記受信信号の信号点との第 1の信号点距離、及び、前記信号点削減部によって 削減された各候補信号点と前記復号部によって得られたディジタルデータを再帰的 に用いて仮決定した仮決定信号点との第 2の信号点距離とに基づ!/、て、前記変調信 号を判定する、構成を採る。
[0492] この構成によれば、判定部は、信号点削減部によって削減された候補信号点と受 信点との信号点距離に基づいて変調信号を判定するので、全ての候補信号点と受 信点との信号点距離を計算する場合と比較して、格段に演算規模を削減できる。加 えて、判定部は、信号点削減部によって削減された各候補信号点と受信点との第 1 の信号点距離だけでなぐ信号点削減部によって削減された各候補信号点と復号部 によって得られたディジタルデータを再帰的に用いて仮決定した仮決定信号点との 第 2の信号点距離を用いて、変調信号を判定するので、第 1の信号点距離だけで変 調信号を判定する場合と比較して、判定誤りを低減できる。
[0493] また、実施の形態 12又は実施の形態 13のマルチアンテナ受信装置は、複数アン テナ力 同時に送信された複数の変調信号を複数アンテナで受信し、受信信号から 前記複数の変調信号の各々に対応するデータ系列を復元するマルチアンテナ受信 装置であって、前記複数の変調信号が多重された信号についての複数の候補信号 点と、前記受信信号の信号点との信号点距離に基づいて、前記変調信号を判定す る判定部と、前記判定部によって得られた判定結果を用いて、前記変調信号のディ ジタルデータを得る復号部と、前記復号部で得られたディジタルデータを再帰的に 用いて、前記判定部で用いる前記候補信号点の数を削減する信号点削減部と、を 具備し、前記判定部は、前記信号点削減部によって削減された各候補信号点と前記 受信信号の信号点との第 1の信号点距離、及び、前記復号部によって得られたディ ジタルデータを再帰的に用いて仮決定した仮決定信号点と前記受信信号の信号点 との第 2の信号点距離とに基づいて、前記変調信号を判定する、構成を採る。
[0494] この構成によれば、判定部は、信号点削減部によって削減された候補信号点と受 信点との信号点距離に基づいて変調信号を判定するので、全ての候補信号点と受 信点との信号点距離を計算する場合と比較して、格段に演算規模を削減できる。加 えて、判定部は、信号点削減部によって削減された各候補信号点と受信点との第 1 の信号点距離だけでなぐ復号部によって得られたディジタルデータを再帰的に用 いて仮決定した仮決定信号点と受信点との第 2の信号点距離を用いて、変調信号を 判定するので、第 1の信号点距離だけで変調信号を判定する場合と比較して、判定 誤りを低減できる。
[0495] また、実施の形態 12又は実施の形態 13のマルチアンテナ送信装置は、各アンテ ナブランチに設けられ、おのおの同一インタリーブパターンのインタリーバを含む複 数のターボ符号化器と、前記ターボ符号化器により得られた符号化データを変調す る変調部と、各アンテナブランチに設けられ、各ターボ符号化器により得られた符号 化データ又は変調後の各符号化データをおのおの異なる並び替えパターンで並び 替える複数の並び替え部と、を具備する構成を採る。
[0496] また、実施の形態 12又は実施の形態 13のマルチアンテナ通信システムは、複数の 変調信号が空間多重されてなる受信信号についての複数の候補信号点と、前記受 信信号の信号点との信号点距離に基づいて、前記変調信号を判定する判定部と、 前記判定部によって得られた判定結果を用いて、前記変調信号のディジタルデータ を得る復号部と、前記復号部で得られた自変調信号以外のディジタルデータを再帰 的に用いて、前記判定部で用いる前記候補信号点の数を削減する信号点削減部と 、を有するマルチアンテナ受信装置と、各アンテナブランチに設けられ、おのおの同 一インタリーブパターンのインタリーバを含む複数のターボ符号化器と、前記ターボ 符号化器により得られた符号化データを変調する変調部と、各アンテナブランチに設 けられ、各ターボ符号化器により得られた符号化データ又は変調後の各符号化デー タをおのおの異なる並び替えパターンで並び替える複数の並び替え部と、を有する マルチアンテナ送信装置と、を具備する構成を採る。
[0497] これらの構成によれば、並び替え部によって、各アンテナから送信される変調信号 の符号化データ又は変調シンボルの順序がアンテナブランチ(変調信号)間で異な
るものとされるので、信号点削減部での信号点削減誤りが離散的に発生するようにな る。この結果、最終的に復号部によって得られるディジタルデータの誤り率特性が向 上する。また、ターボ符号化器に内蔵されたインタリーバのインタリーブパターンは同 一なので、復号部の構成を複雑化させることなぐ誤り率特性を向上させることができ るようになる。
[0498] 2006年 7月 31曰出願の特願 2006— 209213の曰本出願、 2006年 8月 3曰出願 の特願 2006— 212667の曰本出願及び 2007年 6月 25曰出願の特願 2007— 166 993の日本出願に含まれる明細書、図面および要約書の開示内容は、すべて本願 に援用される。
産業上の利用可能性
[0499] 本発明は、 OFDM - MIMO (Multiple-Input Multiple-Output)技術等を用いて高 速データ通信を図ったマルチアンテナ通信システムに適用して好適である。