WO2007142090A1

WO2007142090A1 - モデムカード

Info

Publication number: WO2007142090A1
Application number: PCT/JP2007/060966
Authority: WO
Inventors: Takashi Kakimoto
Original assignee: Panasonic Corporation
Priority date: 2006-06-05
Filing date: 2007-05-30
Publication date: 2007-12-13
Also published as: GB2452652A; GB0821992D0; US20090270127A1; JP2008017440A

Abstract

　通信部が外部通信装置との間で通信を行う。認証部が通信使用権の認証を行う。位置検出部が現在位置情報を検出する。インタフェースが、アプリケーション機器群の中から通信端末として選択されるアプリケーション機器と前記通信部と前記位置検出部との間の入出力信号授受を、規格化された信号形態に基づいて実施する。

Description

明細書

モデムカード

技術分野

[0001] 本発明は、携帯電話端末等に装着 (カードスロットへの挿入)することができるモデムカード、およびそれを用いたモデムカード利用システム、および携帯電話端末ゃァプリケーシヨン機器等のアプリケーション機器に関するものである。

背景技術

[0002] GSM (グローバル ·システム ·フォア ·モパイル 'コミュニケーション)方式などの W— C DMA方式の携帯電話システムでは、 CPU内蔵の 1チップ ICカードを加入者認証用の SIMカード (加入権情報 (電話番号)を書き込んだ ICカード)が利用されて、る。この種の携帯電話端末では、 SIMカードに加入者関連の情報が記憶されているので、携帯電話の機種を変更しても SIMカードを差し替えることにより、直ちに、通信事業者と契約した内容に従った通信サービスの提供を受けることができる。以下説明する。この種の携帯電話端末では、通話やデータ通信などを行うアプリケーション機器機能と、通信事業者が利用者に付与する使用権認証機能とが分離されている。利用者は、携帯電話を購入する際には、携帯電話端末と、 SIMカードを提供する通信事業者とを選択する。通信事業者は上記 SIMカードを販売している。利用者は、通信事業者と契約することで通信事業者力も SIMカードの提供を受ける。利用者は、提供を受けた SIMカードを、通信事業者とは無関係に購入した携帯電話端末に装着することにより、携帯電話端末の使用が可能となる。別の携帯電話端末を利用する場合は、先の携帯電話端末から抜き出した SIMカードを、当該別の携帯電話端末に差し替えることで、当該別の携帯電話端末においても同じ電話番号が利用可能になる。

[0003] このように、 SIMカードを用いれば、同じ電話番号で複数の携帯電話端末を利用することができる。しかしながら、例えば、ノート PC (パーソナル 'コンピュータ）や PD A (パーソナル ·デジタル ·アシスタント)等の各種情報端末や各種情報機器 (以下、アプリケーション機器という）において、公衆無線ネットワークを介して音声通信ゃデータ通信が行われており、このような携帯電話以外のアプリケーション機器において SIMカードを利用することが望まれている。

特許文献 1 :特開 2001— 069260号

特許文献 2：特開 2001— 245344号

特許文献 3：特開 2001— 258071号

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] しかしながら、これらのアプリケーション機器においては、通常、 SIMカードを直接装着して利用することはできない。これらのアプリケーション機器において SIMカードを利用するためには、アプリケーション機器に装着可能な SIMカードアダプタ (たとえば PCMCIAカード型のアダプタ）を購入してこのアダプタに SIMカードを装填したうえで、当該アダプタをアプリケーション機器に装着する必要がある。一方、携帯電話で上記アダプタを装着する必要性はほとんどなぐアプリケーション機器と携帯電話との間で交互に SIMカードを用いるためには、 SIMカードをアダプタに着脱する操作を繰り返し行わねばならず、このことが利用者にとって非常に不便なものとなる。

[0005] この不便を回避するためには、携帯電話用とは別にアプリケーション機器用の契約を通信事業者と結ぶ必要があり、管理が煩雑でコスト面でも負担が増大するうえ、両契約の間で電話番号も異なるものとなる。

[0006] また、最近の携帯電話においては、位置検出機能を搭載したものが提供されている。この位置検出機能には、アプリケーション機器利用者ないしはアプリケーション機器所持者の所在位置を検出する機能が含まれる。一方、上記アプリケーション機器においては、位置検出機能を搭載したものは少なぐまた位置検出機能を搭載することで、アプリケーション機器のコスト高,大型化等の問題が生じる。また、複数のアブリケーシヨン機器を同時に所持している場合に各アプリケーション機器すべてに位置検出機能を装備することは機能の重複になり無駄である。

[0007] さらに、 GPS (Global Positioning System)もしくは基地局連携により位置情報を検出（取得)したうえで検出した位置情報に関連付けられた地域情報 (エリア地図,レストラン,ショッピング情報等)を提供するシステムやナビゲーシヨンシステムが上記アプリケーシヨン機器に組み込まれることがある。このようなシステムでは、 DVDや CD等の外部記録媒体もしくはインターネットを介してあら力じめアプリケーション機器内のハードディスクに情報を取り込むか、外部記録媒体から逐次情報を読み出しながら、それらをアプリケーション機器のアプリケーションで用いて、る。このようにしてアプリケーシヨン機器内のハードディスクに記録された情報を他のアプリケーション機器 (携帯電話を含む)で利用するためには、別途有線もしくは無線にてデータを転送する必要がある。この場合、双方のアプリケーション機器間でのデータ転送連携などの操作が必要になり、さらにデータを保持するアプリケーション機器と転送先のアプリケーション機器とを互いに近接させる必要があるなど、ユーザ力見て煩雑かつ携帯性を損なう構成をとらざるを得なヽ。

[0008] したがって、本発明の主たる目的は、通信事業者との 1回線契約で、複数の機種（携帯電話端末とそれ以外のアプリケーション機器等)を用いた音声通信ならびにデータ通信を、簡易な管理でし力も安価に行えるようにすることである。

課題を解決するための手段

[0009] 上述した課題を解決するために本発明によるモデムカードは、外部通信装置との間で通信を行う通信部と、

通信使用権の認証を行う認証部と、

現在位置情報を検出する位置検出部と、

アプリケーション機器群の中から通信端末として選択されるアプリケーション機器と前記通信部と前記位置検出部との間の入出力信号授受を、規格化された信号形態に基づ!/、て実施するインタフェースと、

を備える。なお、前記現在位置情報とは、当該モデムカードが所在する位置の情報のことである。

[0010] 認証部は SIMで構成することができる。 SIM情報は、利用者の契約情報として、電話番号などの通信接続情報、 GSMネットワークへの接続情報、暗証番号等の情報である。これら情報を認証する。

[0011] SIM以外に、 UIM (ユーザ一'アイデンティティ ·モジュール）や ICインタフェース力ードでもよい。この UIMカードは USIMカードとも呼ばれ、 GSM携帯電話端末で使用される SIMカードをベースにして拡張された第三世代携帯電話用カードであり、特に区別せずに SIMカードと呼ばれることがある。 UIMカードには電話番号等の個人情報が記載されている。

[0012] 上記アプリケーション機器は、特に限定しないが例えば情報携帯端末に加えて、デスクトップ型コンピュータノート型コンピュータ,携帯電話端末,オーディオ装置,家電装置等のアプリケーション機器がある。

[0013] 位置検出部は、これまで考案されてきた、携帯電話の基地局からの電波を利用する 3点測位システムや、双曲線航法システム、 RFIDを利用するシステム、 WiFi電波を利用するものなども含め位置情報を提供することができるものであれば特に限定しないが、好ましくは GPS (Global Positioning System)で構成することができる。 GPS は人工衛星を利用して自分が地球上のどこにいるのかを正確に割り出すシステムである。位置検出部は、 GPS以外〖こ、ロシアの全地球的航法衛星システム（GLONAS S)および欧州の Galileoシステムとヽつた衛星利用測位システム（SPS)で構成することができる。

[0014] モデムカードは SDIO (Secure Digital Input/Output)〖こより構成することができる。 S D (Secure Digital)メモリカードは音楽のオンライン配信に適した著作権保護機能を内蔵したメモリカードである。 SDIOは小型のメモリカード規格である SDカードに、さまざまな機能を格納したものである。 SDIOは、 SDカード、ミニ SDカードのいずれであってもよぐ SDIO以外に、 PCカード、 CF (コンパクト 'フラッシュ）等の半導体メモリカードの規格でもよい。

[0015] 本発明のモデムカードによると、アプリケーション機器群の中から通信端末として選択されるアプリケーション機器と前記通信部と前記位置検出部との間の入出力信号制御を、規格化された信号形態に基づいてインタフェースが実施するので、当該モデムカードを複数のアプリケーション機器において共通利用することが可能となり、各アプリケーション機器にモデムカードを装着した状態で認証部によってアプリケーション機器の認証 (利用者の認証)を行うことで音声やデータ等の通信が可能となる。すなわち、モデムカードによる通信事業者との 1回線契約で、複数のアプリケーション機器で音声やデータ等の通信を行うことが可能になる。また、モデムカードに位置検出部が内蔵されており、該モデムカードをアプリケーション機器に装着することで、当該アプリケーション機器で位置情報を得ることができるようになる。

[0016] 本発明のモデムカードには、前記アプリケーション機器群を構成する全てのアプリケーシヨン機器と連結可能となるように規格化された端子を有し、当該端子に前記ァプリケーシヨン機器が信号授受可能に連結される接続端子部を、

さらに備え、

前記認証部は、前記外部通信装置の一つである通信事業者の通信装置との間で前記通信部を介して通信使用権の認証を行、、

前記位置検出部は、前記現在位置情報を前記インタフェースを介して前記アプリケーシヨン機器に提供する、という態様がある。

[0017] 本発明のモデムカードには、前記アプリケーション機器が有する機能に関する情報を記憶する第 1の記憶部と、

前記第 1の記憶部の維持電力を前記第 1の記憶部に供給する電源と、を備える、という態様がある。

[0018] 前記アプリケーション機器が有する機能に関する情報は、例えば、音声通信による着信状態である。このように構成することで、例えば、モデムカードが音声通信に対応して!/、な!/、アプリケーション機器に装着されて!、る場合にお!、て、当該モデムカードにて音声通信による着信状態情報を維持することが可能となり、後に音声通信可能なアプリケーション機器にモデムカードを装着することで、維持された着信状態情報に基づいて、音声通信を行うことができる。

[0019] また、本発明には、音声通信の着信記録を記憶する第 2の記憶部を、さらに備える、という態様がある。このように構成することで、音声通信に対応していない、あるいは即座に着信応答ができな、場合でも、着信記録を記憶しておくことで、

•後に音声通信可能なアプリケーション機器に当該モデムカードを装着する、 •応答が可能となるのを待つ、

という処理または対応を実施することが可能になり、第 2の記憶部に記憶される着信記録に基づ、て、即座に折り返し通話を行うことができる。

[0020] また、本発明には、前記アプリケーション機器側の所定の手続きを経ずに当該アブリケーシヨン機器力当該モデムカードが不当に取り外されたことを検知する検知部を、

さらに備え、

前記通信部は、前記検知部による検知結果を、当該検知結果の報知先として予め設定されている所定の機関の受信装置に送信する、という態様がある。このように構成することで、アプリケーション機器側の所定の手続きを経ずにモデムカードがアプリケーシヨン機器力も取り外されたときに、その不当取り外しを検知して所定の機関の受信装置に通知するので、盗難等による被害を未然に防止することができる。

[0021] また、本発明には、前記アプリケーション機器にインストールされるアプリケーションソフトウェアで用いるデータを格納する第 3の記憶部を、

さらに備える、という態様がある。このように構成することで、複数のアプリケーション機器で共通利用可能な情報をモデムカードに記録したうえで、モデムカードの差し替えによって各アプリケーション機器で上記情報を共通利用できるようになる。これにより、アプリケーション機器間での煩雑なデータ転送が不要になり、また、データを保持するアプリケーション機器と転送先のアプリケーション機器とを近傍に置く必要がなくなるため、ユーザの利便性が向上する。

[0022] また、本発明には、前記通信部は、前記データを、インターネットからダウンロードして前記第 3の記憶部に記憶させる、という態様がある。このように構成することで、モデムカードを他の機器と接続することなぐモデムカード自体に備えられた通信部を用いてアプリケーション機器で用いるデータを取得することができる。

[0023] また、本発明には、前記データは、 CD— ROM等の外部記録媒体またはインターネットから任意の外部機器に取り込まれたうえで、当該外部機器から前記第 3の記憶部に転送したものである、という態様がある。このように構成することで、例えばアプリケーシヨン機器で用いた、情報が CD等の外部記録媒体にのみ格納されて、る場合などにも、モデムカードを CD等の外部メディア力情報を読み込むことができる任意の機器 (例えばパーソナルコンピュータ、以下、 PCという）を介して必要なデータをモデムカードに取得することができる。また、モデムカードの通信機能を用いず、 PCで予めインターネットからダウンロードした情報をモデムカードに転送することにより、データ通信に力かる料金を安くすることもできる。 [0024] また、本発明では、前記データは、地図情報,観光スポット情報,交通機関運行情報，ショッピング情報のいずれかを含む、という態様がある。このように構成することで、上記本発明のモデムカードにおいて、旅行先などで有用な情報をユーザに提供することがでさる。

[0025] また、本発明では、前記位置検出部が検出する現在位置情報に関連する前記データを前記第 3の記憶部力抽出して前記アプリケーション機器に転送するデータ転送部を、

さらに備える、という態様がある。このように構成することで、第 3の記憶部を有するモデムカードの所有者の所在地に基づ、た情報を提供することができるため、ユーザの移動に従って任意の地点における有用な情報を提供することができる。さらには、アプリケーション機器の一つであるデジタルカメラにおける写真などユーザ自らが製作するコンテンツに、前記任意の情報を組み合わせて当該アプリケーション機器に記'隐させることちでさる。

[0026] 本発明のモデムカードを用いたモデムカード利用システムでは、

前記モデムカードは、ユーザの指示に基づ!/、て前記第 3の記憶部からデータを抽出して前記アプリケーション機器に転送し、

前記アプリケーション機器は、前記モデムカードから転送される前記データを当該アプリケーション機器でデータ処理するコンテンツに付記する。

[0027] 本発明のモデムカードを用いたモデムカード利用システムによると、モデムカードの第 3の記憶部に格納されているデータのうち、アプリケーション機器でユーザが所望する任意の情報を選択してアプリケーション機器に出力し、さらに、アプリケーション機器側のモニタで再生中の画像にモデムカードから転送された任意の情報 (文字情報等）を多重表示するなど、アプリケーション機器側のコンテンツにモデムカードから読み込んだ任意のデータを付記することができる。

[0028] 本発明のモデムカードを用いたモデムカード利用システムは、通信事業者との 1回線契約で公衆無線ネットワーク通信するモデムカードを用いるとともに、該モデム力ードを公衆無線ネットワーク通信するためのモデムカードとして複数のアプリケーション機器で共通使用するものである。発明の効果

[0029] 本発明のモデムカードを用いたモデムカード利用システムによると、モデムカードによる通信事業者との 1回線契約で、複数のアプリケーション機器において、音声ゃデータ等の通信を行うことが可能となり、携帯電話アプリケーション機器の電話番号等の加入権情報の共通化による管理のし易さ、ならびに通信事業者との間で複数の契約を結ぶことに比べてコストの低減を図ることができる。また、位置検出部を内蔵することで、コストの増大ならびに大型化を招くことなぐ各アプリケーション機器において位置情報を簡単に提供することができる。

[0030] 本発明のアプリケーション機器は、モデムカードを連結して接続するカードスロットを備える。本発明によれば、通信事業者との 1回線契約で、携帯電話アプリケーション機器とそれ以外のアプリケーション機器とで、音声通信ならびにデータ通信が可能となり、電話番号等の加入権情報の管理が容易となり、しかも通信事業者との 1回線契約のみで済み安価である。また、モデムカードに位置検出部が内蔵されており、携帯電話端末以外のアプリケーション機器においても、アプリケーション機器の小型化を維持しながら、なおかつ安価に位置情報機能を提供することができる。

図面の簡単な説明

[0031] [図 1]本発明の実施の形態におけるモデムカードのブロック図。

[図 2]図 1の制御部と通信部とのブロック図。

[図 3]図 1のモデムカードのハードウェア構成の破断斜視図。

[図 4]図 1のモデムカードを用いたシステムの説明図。

[図 5]図 1のモデムカードに大容量メモリを搭載した図。

[図 6]大容量メモリに格納されるデータの例を示す図。

[図 7]図 5のモデムカードを用いたシステムの説明図。

[図 8]図 5のモデムカードを用いたシステムの説明図。

符号の説明

[0032] 10 モデムカード

11 接続端子部

12 インタフェース 13 電源制御部

14 制御部

15 認証部

16 位置検出部

16a 測位アンテナ

16b 測位受信部

16c 測位アルゴリズム処理部

17 通信部

17a RFアンテナ

17b RFトランシーバ

18 大容量メモリ

発明を実施するための最良の形態

[0033] 本発明の実施の形態を図 1 図 4に基づいて説明する。図 1はモデムカードのプロック図である。図 2はモデムカードの部分詳細図である。図 3はモデムカードの破断斜視図である。図 4はモデムカードを用いたモデムカード利用システムの説明図である

[0034] 本実施の形態のモデムカード 10は、アプリケーション機器のメモリカードスロットに挿入することが可能な平面視矩形形状を有する。このような形状を有するモデムカード 10は、メモリカードスロットに挿入される側である長手方向挿入端側に接続端子部 11を備える。メモリカードスロットを備えたアプリケーション機器は特に限定しないが、例えば情報携帯端末,デスクトップ型コンピュータ,ノート型コンピュータ,携帯電話器，オーディオ装置,家電装置等がある。

[0035] モデムカード 10はその接続端子部 11にアプリケーション機器のカードスロット内部の多数の接点に接続される 2列に配置された多数の端子を有する。モデムカード 10 は、主にワンチップマイコンにより構成されており、図 1では、モデムカード 10としてヮンチップマイコンを含めそれらの機能をブロックで示している。モデムカード 10は、ィンタフース 12と、電源制御部 13と、制御部 14と、認証部 15と、位置検出部 16と、通信部 17とを備える。 [0036] インタフェース 12は、モデムカード内信号の規格化と、アプリケーション機器側との間でパケットデータならびに音声データ等の信号の入出力を行うためのインタフエ一スである。

[0037] 電源制御部 13は、充電器 13a、好ましくは、電気二重層コンデンサ等の高容量充電器 (Power Cap)を含んで当該モデムカード 10内のすべての機能ブロックに各デバイスに安定した電源供給を行う。制御部 14は、内部ブロックの制御を行う。認証部 15 は、 SIMカード, UIMカード, ICカード等の利用者認証,機器認証の処理を行う。当該モデムカード 10は、認証部 15を備えることで SIM機能を備える。

[0038] 位置検出部 16は、測位アンテナ 16aと、測位受信部 16bと、測位アルゴリズム処理部 16cとを備える。測位アンテナ 16aは GPS衛星等の測位信号の RF搬送波を受信する小型アンテナである。測位受信部 16bは GPS衛星等の衛星信号の RF搬送波の受信処理を行う。測位アルゴリズム処理部 16cは GPS衛星力送信され衛星信号を処理することで、モデムカード 10を挿入したアプリケーション機器の位置情報を抽出する。位置検出部 16は、上記構成を備えることにより、 GPS (Global Positioning Syst em)機能を備える。

[0039] 通信部 17は、 RFアンテナ 17aと、 RFトランシーバ 17bとを備える。 RFアンテナ 17a は、公衆無線信号の RF搬送波を送受信する小型アンテナである。 RFトランシーバ 1 7bは RF搬送波の送受信処理を行う。なお、各ブロック間の実線で示す接続線の矢印は各種信号の流れ、破線で示す接続線の矢印は電源制御を示す。

[0040] 以上の構成を備えたモデムカード 10がアプリケーション機器のメモリカードスロットに挿入されることにより、モデムカード 10が挿入されたアプリケーション機器は、公衆無線ネットワークに直接アクセス可能なアプリケーション機器となる。したがって、当該モデムカード 10を複数のアプリケーション機器に交互の装填することで、通信事業者とは 1契約でありつつ、複数のアプリケーション機器を介して公衆無線ネットワークに通信することが可能になる。

[0041] また、モデムカード 10は、公衆無線ネットワーク通信機能を必要とするアプリケーシヨン機器のメモリカードスロットに挿入して接続することにより、公衆無線ネットワーク機能を有する携帯電話アプリケーション機器と共通使用することが可能となる。 [0042] また、モデムカード 10は、パケット通信機能,音声通信機能,システム電源安定化機能,通信インタフース機能,携帯電話システムの加入者認証機能を含む SIM機能，携帯電話自体の位置情報を衛星力取得する GPS機能等を備えて、る。このような機能を備えたモデムカード 10が装填されたアプリケーション機器は、外部と無線通信することが可能となる。

[0043] また、モデムカード 10を利用するシステムでは、以下の機能を有する。すなわち、アプリケーション機器のメモリカードスロットからモデムカード 10を抜き出した状態にお!、て制御部 14は、電源制御部 13と位置検出部 16と通信部 17と認証機能部 15とを制御することで、

，着信等の利用者が所望する機能を保持する機能、

•予め認知手続きを経ることなくメモリカードスロットからモデムカード 10が抜き出されたことを検知すると、当該メモリカードスロットの抜き出しをアプリケーション機器力第三者に通知する機能、

•着信記録をモデムカード 10内に記録したうえで、当該モデムカード 10を他のアプリケーシヨン機器に装着した場合であっても前記着信記録に基づいて着信相手に通信する機能、

等を制御する。なお、これらの機能は、モデムカード 10内部に充電される電力を用いて一定期間を期限にして実施される。

[0044] 図 2を参照して、制御部 14と通信部 17との構成を説明する。制御部 14は、たとえば DSP (デジタル ·シグナル ·プロセッサ） 31と、 CPU32と、 SRAM (スタティック 'ランダム 'アクセス'メモリ) 33と、フラッシュメモリ 34と、 AZD変^^ 35と、プレ 'フィルタ 3

6と、 D/A変と、ポスト.フイノレタ 38とを備免る。

[0045] 通信部 17は、 RFアンテナ 17aと、 RFトランシーバ 17bとを備える。 RFトランシーバ

17bは、 Rx (受信器) 41と、 LNA (口一'ノイズ'アンプ) 42と、 Tx (送信器) 43と、 ΡΑ

(パワー ·アンプ) 44と、 RFアンテナ 17aによる送信 Z受信を切替える SW (スィッチ) 4

5とを備える。

[0046] 切替え SW45が受信側 (Rx41)に切替わると、通信部 17では、 RFアンテナ 17aで受信した信号が RFトランシーバ 17bに出力される。 RFトランシーバ 17bでは、 LNA4 2が受信信号を増幅し、 Rx41が増幅された受信信号の受信処理を行い、処理した受信信号を制御部 14に出力する。制御部 14では、プレ 'フィルタ 36が受信信号をフィルタ処理し、 AD変がフィルタ処理された受信信号を AD変換する。 AD変換された受信信号は DSP31に出力される。 DSP31は、 AD変換された受信信号（以下、デジタル信号という）を DSP処理したうえで、インタフェース 12に出力する。制御部 14では、 DSP31にインタフェース 12からデジタル信号が入力されると、 DSP31 は、所要の DSP処理をしたうえでそのデジタル信号を D Α変換器 37で D Α変換したのちポスト ·フィルタ 38でフィルタ処理し、処理したデジタル信号を通信部 17に出力する。通信部 17では、切替え SW45が送信側 (Tx)に切替わり、 RFトランシーバ 17b の Tx (送信機） 43.ΡΑ (パヮ一'アンプ） 44,RFアンテナ 17aを経て、処理済のデジタル信号を送信する。

[0047] 以上の構成において、制御部 14は、 CPU32,SRAM33,フラッシュメモリ 34から構成されており、上記機能を実行する。制御部 14や通信部 17の説明は上記にとどめ詳細を略する力制御部 14内の SRAM33やフラッシュメモリ 34は、第 1,第 2の記憶部であって着信状態,着信履歴が記憶される。

[0048] 図 3を参照してモデムカード 10のハードウェアを説明する。図 3は当該モデムカード 10の側面を破断した斜視図を示す。接続端子部 11の図示は略している。本実施の形態におけるモデムカード 10は、各種アプリケーション機器の SDメモリカードと同じ形状のメモリカードスロットに差し込んで使用する SDIOモデムカードである。

[0049] 51はデジタル信号インタフェース 12に対応する SDIOLSIである。 52は制御部 14 に対応する BB (ベースバンド) LSIである。 53は電源制御部 13に対応する、電源をレギュレート制御するための PM (パヮ一'マネジメント) ICである。 54は通信部 17に対応する RFモジュールである。 55は位置検出部 16に対応する GPSレシーバである。 56は認証部 15に対応する SIMである。 SIM56には、加入権情報（電話番号）が書き込まれており、メーカサイドで書き込みが行えるように着脱可能となっている。 57は PowerCap (電気二重層コンデンサ)である。 58は ANT (アンテナ)である。このアンテナ 58は、位置検出部 16と通信部 17それぞれのアンテナ 16a, 17aに該当する。

[0050] 図 4に、実施の形態のモデムカード 10を用いたモデムカード利用システムの一例としてデジタル家電ュビキタスネットモデムカード利用システムを示す。携帯電話端末 6 1のメモリカードスロットからモデムカード 10を抜き取り、 PC62,PDA63,カーナビゲーシヨン装置 64,ゲーム機 65,ビデオカメラ 66,デジタルカメラ 67等のアプリケーション機器のカードスロット（例えば、 SDメモリカードスロット）に装着する。すなわち、各アブリケーシヨン機器 61— 67は、モデムカード 10を装着するために共通した構造のカードスロットを有しており、モデムカード 10を装着することで、アプリケーション機器 61— 67は、直接、公衆無線ネットワークに接続できるようになり、音声通信やデータ通信を行うことができる。

[0051] 実施の形態のモデムカード 10を用いると、当該モデムカード 10が備える SIM機能により、携帯電話端末 61の使用にあたって通信事業者と単数契約した後は、そのモデムカード 10を携帯電話端末 61はもちろんのこと、他の複数のアプリケーション機器 62— 67それぞれのカードスロットに挿入するのみで、それぞれのアプリケーション機器 62— 67は公衆無線ネットワーク通信が可能となる。

[0052] このように、通信事業者と契約した公衆無線ネットワーク通信機能を有するモデム力ード 10を、公衆無線ネットワーク通信機能を必要とするアプリケーション機器 62— 67 に接続することにより、公衆無線ネットワーク通信機能を携帯電話端末 61と共通使用することができる。よって、通信事業者との 1回線契約のみで各アプリケーション機器

61— 67にて音声通信ならびにデータ通信が可能となり、電話番号等の加入権情報の管理が容易となり、し力も通信事業者との契約のみで済むため安価である。

[0053] また、 GPS機能を有するモデムカード 10を携帯電話端末 61,アプリケーション機器

62— 67に装着することで、携帯電話端末 61において提供する現在位置の情報を、各アプリケーション機器 62— 67においても無料で提供することができる。し力も、位置検出部 16はモデムカード 10に内蔵されているので、アプリケーション機器 62— 67 の大型化を招くこともない。

[0054] また、モデムカード 10は、デジタル情報を扱うので、インタフェース 12を介して携帯電話端末 61を含むアプリケーション機器 62— 67との間で入出力されるデータにノィズカ入りにくくなる。さらに、 SDIOモデムカードであるので、モデムカード 10の小型化が図れ、その結果、携帯電話端末 61を含めアプリケーション機器 62— 67の小型ィ匕ち図ることがでさる。

[0055] 以上の基本構成に加え、以下の機能保全,着信履歴保持,異常時の機能停止 Z通知,大容量メモリの各構成を随時付加できる。まず、機能保全について説明する。モデムカード 10を携帯電話端末 61以外のアプリケーション機器 (モパイルデジタル家電) 62— 67に装着する場合、基本的には、アプリケーション機器 62— 67では、パケットデータ通信には対応するものの、音声通信には対応しきれないケースが想定できる。このような場合には、モデムカード 10を音声通信可能なアプリケーション機器 (例えば、携帯電話端末 61)に差し替えるまで、しばらくは着信状態を維持し、差し替えた後は即通話できるようにする。なお、 PowerCap57には一定の電荷が充電されているものとする。具体的には、音声通信に対応していないアプリケーション機器 62— 67に当該モデムカード 10が挿入されているときに、音声通信の着信を受けることがある。モデムカード 10は RFアンテナ 17aで着信を検知し、 RFトランシーバ 17bから制御部 14に着信のあったことが通知され、第 1,第 2の記憶部となる SRAM33内のレジスタに着信状態が設定される。 RFトランシーバ 17bが着信を検知している間、レジスタの着信状態は設定されたままになり、着信が切れると設定は解除される。

[0056] なお、電源である PowerCap57はモデムカード 10の電源供給を安定に実施することを目的とし、具体的には、送信時の瞬時電力はモデムカード 10内に供給される電力の最大定格を超える場合が頻繁にあり、非送信時には定常的に PowerCap57内に電力を蓄え、送信最大電力がカード内供給平均電力を超える場合に PowerCap5 7内に蓄電した電力を使用することにより、カード外力供給される平均許容電力を超えないように設計する目的で配備されるものである。

[0057] アプリケーション機器 62— 67からモデムカード 10が抜かれると、モデムカード 10はそれを検知するとともに、 CPU32の命令により電源となる PowerCap57から PMIC5 3に電力を供給する。 PMIC53は SRAM33と RFトランシーバ 17bとに電力を供給し、モデムカード 10の着信状態を維持する。

[0058] その後、モデムカード 10が音声通信対応の機器 (例えば、携帯電話端末 61)に接続されると、モデムカード 10はそれを検知するとともに、 CPU32は SRAM33内の着信状態設定用のレジスタを確認する。着信状態が検出された場合には、 CPU32の命令によりモデムカード 10からアプリケーション機器 61側に着信状態が通知され、ュ一ザは即座に会話を始めることが可能となる。

[0059] なお、上記の例では、アプリケーション機器の保全する機能が、音声通信による着信状態であつたが、これに限るものではなぐ例えばパケットデータ通信に対応していないアプリケーション機器における当該パケットデータ通信の着信状態を保持するものであってもよい。具体的には、音楽や映像ダウンロードサイトからの新譜情報ならびに新着情報が着信した場合を想定する。この場合、着信した新着情報が無料コンテンッであって即座にダウンロードを開始した、とユーザが希望することがある。しかしながら、当該モデムカードが装着されているアプリケーション機器がダウンロードを希望するコンテンツを再生するにはふさわしくない機器であることが判明すると、そのままでは、希望するコンテンツの再生を実施することができない。その場合、着信状態を維持した状態で、モデムカード 10の装着先を再生にふさわしいアプリケーション機器に変更したうえで、コンテンツのダウンロードを開始する。これにより、変更したァプリケーシヨン機器において、希望するコンテンツの再生が可能になる。

[0060] 次に、着信履歴保持について説明する。音声通信に対応していないアプリケーション機器を使用中に、音声通信の着信があった場合、あるいは音声通信に対応したァプリケーシヨン機器を使用時でも、即座に着信応答ができない場合を例にして信履歴保持処理を説明する。そのような場合、モデムカード 10内に着信記録を記憶させておき、後で音声通信対応可能な機器に接続することで、折り返し通話をできるようにする。

[0061] 具体的には、音声通信に対応していないアプリケーション機器 62— 67にモデム力ード 10が挿入されている状態で音声通信の着信を受けると、即座には通信に応答できないことがある。モデムカード 10は RFアンテナ 17aで着信を検知し、 RFトランシーノ 17bから制御部 14に着信のあったことが通知され、通知された内容が、フラッシュメモリ（第 1,第 2の記憶部） 34に着信履歴 (着信番号,日時など）として記録される。

[0062] その後、モデムカード 10が音声通信対応の機器 (例えば、携帯電話端末 61)に接続されると、モデムカード 10は接続変更を検知するとともに、フラッシュメモリ 34内の着信履歴データの有無を確認する。着信履歴が検出された場合には、 CPU32の命令によりモデムカード 10からアプリケーション機器 61に着信履歴情報が通知され、ュ一ザは折り返し通話をすることができる。

[0063] 次に、異常時の機能停止 Z通知について説明する。アプリケーション機器側の所定の手続きを経ることなくアプリケーション機器力もモデムカード 10が取り外された場合、モデムカード 10は、異常取り外しを検出してそのことを所定の機関に通知通信したうえで、該モデムカード 10の機能の停止等の処置を行う (盗難防止用機能)。

[0064] 例えば、モデムカード 10は SIM機能を有する ICチップに ICカード機能も保持させることができるため、アプリケーション機器側の所定の手続きを経ることなく該モデム力ード 10がアプリケーション機器力も取り外された場合に、そのことが検知部となる制御部 14によって検知される。制御部 14は通知部となる RFトランシーバ 17bならびに RF アンテナ 17aを介して、 ICカード機能を提供するカード会社等の課金決裁を行う会社 (所定の機関)の受信装置に通信して、当該異常取り外しを通知する。その場合、所定時間内に使用者によって「盗難ではない」などの申告通知がなければ、モデム力ード 10に付加された ICカード機能, SIM機能等を停止させる。具体的には、モデム力ード 10から発信された異常取り外し情報をカード会社側の受信装置が受信すると、カード会社の利用者管理装置 (以下、単にカード会社という）は、異常取り外レ f青報を発信したモデムカード 10 (すなわち、利用者)を特定したうえでそのたモデムカード 1 0の管理情報に異常情報を記録する。その後カード会社では、当該モデムカード 10 の ICカード機能 ZSIM機能停止の準備を行うとともに、あら力じめ設定されたなんらかの手段で利用者にそのことを通知する。その後ある一定時間内に、利用者から「異常ではな!/、」などの申告通知がな、場合には、当該モデムカード 10の上記機能を完全停止する。なお、機能停止準備期間において、モデムカード 10の ICカード機能や SIM機能を、正規使用者もしくは不正使用者が実行する際に認証を実施することもできる。その場合、カード会社からモデムカード 10の使用者に「異常検出」の通知を行ったうえで、カード会社は、使用者 (具体的にはモデムカード 10)との間でなんらかの本人認証を行い、認証が完了して「異常ではない」ことが確認されれば、モデム力ード 10における上記機能の実施を許可する。

[0065] また、会社法人等で機密を取り扱う社員が保持するモデムカード 10が盗難に遭つた場合などでは、アプリケーション機器側の所定の手続きを経ずに該モデムカード 1 0がアプリケーション機器力も取り外されることがある。その場合には、次のような処理を実施することができる。

[0066] モデムカード 10における上記異常取り外しが検知部となる制御部 14によって検知されると、制御部 14は通知部となる RFトランシーバ 17bならびに RFアンテナ 17aを介して、該モデムカード 10の無効化申請を、当該会社法人 (所定の機関)側の通信装置に通知通信したうえで、通知後所定時間が経過するとモデムカード 10の無効化処理を実施する。具体的には、該モデムカード 10を装着するアプリケーション機器のセキュリティレベルが高レベルに設定されている場合には、モデムカード 10が取り外された直後において、即座に ICカード会社と連携してモデムカード 10の無効化処理を施す。また場合によっては、無断取り外しによる無効化申請がモデムカード 10から会社法人 (所定の機関)の通信装置に発信されたうえで、ある一定時間内に該会社法人 (所定の機関)もしくはカード会社の通信装置に、モデムカード 10から正規取り外しの申告 (本人認証が必要）がな、場合には、自動的にモデムカード 10の無効化処理が実施される。

[0067] なお、上記機能保全、着信履歴保持の例においては、着信状態や着信履歴が制御部 14内の SRAM33やフラッシュメモリ 34に記憶されるものであった力制御部 14 外の SRAMやフラッシュメモリに記憶させるようにしてもょ、。

[0068] 次に、大容量メモリ搭載について説明する。モデムカード 10を接続する複数のアブリケーシヨン機器において共通のデータを利用できる場合には、モデムカード 10内に大容量メモリ（第 3の記憶部）を設けてもよい。そうすれば、通信部を介してインターネットから取得したデータを大容量メモリに格納したうえで、そのデータを携えてモデムカード 10を順次種々のアプリケーション機器に装着することができる。これにより、モデムカード 10が、当該モデムカード 10を順次装着したアプリケーション機器それぞれに、データを転送することができる。つまり、任意の複数のアプリケーション機器間でモデムカード 10の差し替えによるデータの共有ィ匕を実現することができる。

[0069] さらにこのとき、位置検出部を介してモデムカードの所有者の現在位置情報を取得し、大容量メモリに格納されたデータの中から、現在位置情報に依拠したデータを選択してアプリケーション機器に転送することもできる。具体的には、図 4,図 5に示すようなデジタルカメラ 67 (アプリケーション機器）に挿入されたメモリカード 10力通信部 17を介してインターネットからデータを取得し、取得したデータを大容量メモリ 18に格納する。このとき取得されたデータは、例えば図 6に示すような観光スポット情報に、その観光スポットが存在する地理的位置 (緯度 Z経度)の情報を対応させたデータベースである。ユーザがデジタルカメラ 67に搭載されたアプリケーションソフトウェアに所定のアクセスを行うと、デジタルカメラ 67は、モデムカード 10に、現在位置に依拠した情報を提供するように要求する。この要求を受けてモデムカード 10は、位置検出部 16を介して得られた位置情報に依拠した観光スポットの情報を、大容量メモリ 1 8からデジタルカメラ 67のアプリケーションソフトウェアに転送する。転送処理は制御部 14の制御に基づいて実施される。この場合、制御部 14がデータ転送部を構成する。例えば、位置検出部 16を介して現在位置の緯度 Z経度情報「48.85Z2.35」が取得されると、大容量メモリ 18内のデータベースにお、て得られた位置情報に最も近 V、観光スポットである「ノートルダム寺院」が選択され、選択された観光スポット名称および付加情報が、モデムカード 10からデジタルカメラ 67に転送される。デジタルカメラ 67のモニタには図 7に示す大容量メモリ 18から転送された情報に基づいた表示がなされる。

[0070] 図 7に示す例では、モニタに表示されるのは大容量メモリ 18から取得された文字情報のみであるが、アプリケーション機器が保持するコンテンツに、大容量メモリ 18から取得する情報を付記する形で表示してもよい。例えば、デジタルビデオカメラ 66で動画撮影中に、撮影地点に依拠する情報をモデムカード 10からカメラ 66に転送し、その情報を撮影中の画像に重ね合わせるなどして表示することができる。図 8のデジタルビデオカメラ 66では、撮影中の動画と共に、撮影ポイントに関連する説明文をテロップとしてモニタに表示して、る。

[0071] 上記の例においてはモデムカード 10の通信部 17を介して大容量メモリ 18にデータを取り込んだが、モデムカード 10を PC等の任意の機器を介して予め大容量メモリ 18 にデータを取り込んでおいてもよい。また、大容量メモリ 18の容量によっては、格納する情報の種類やその情報量を増減することが可能である。なお、図 5は大容量メモリ 18搭載時特有の実施の形態を説明するために最低限必要なブロックのみを図示したものであり、モデムカード 10の基本的な構成および動作は図 1に示したものと同様である。

[0072] 上述のデジタルカメラ 67およびデジタルビデオカメラ 66の例にもあるように、本発明のモデムカード 10を利用したシステムにおいては、複数のアプリケーション機器がモデムカード 10に対応したハードウェア，ソフトウェア等の仕様を備える場合には、モデムカード 10をデジタルカメラ 67からデジタルビデオカメラ 66に差し替えることのみにより、大容量メモリ 18に格納された情報を共通利用することが可能である。共通利用の制約については、図 4に示す携帯電話端末 61など他のアプリケーション機器においても同様である。また、デジタルビデオカメラ 66などユーザ所有のアプリケーション機器でユーザ自らが製作するコンテンツに、モデムカード 10から転送された情報（緯度経度データのみならず、近隣有名土地情報など）を組み合わせてアプリケーション機器内に記憶させることも可能になる。その結果、ユーザはユーザが製作した単なるコンテンツと比較してはるかに付加価値の高い情報を得ることとなり、さらにはその

†青報をコンテンツプロバイダなどに提供することにより、プロバイダ側のコンテンツの価値向上も期待できる。

産業上の利用可能性

[0073] 本発明のモデムカードとそれを用いたモデムカード利用システムは、携帯電話端末 ,PC,PDA,デジタルカメラ,ゲーム機等の VoIP端末はじめ各種 AV機器に適用できる

Claims

請求の範囲

[1] 外部通信装置との間で通信を行う通信部と、

通信使用権の認証を行う認証部と、

現在位置情報を検出する位置検出部と、

を備える、

モデムカード。

[2] 前記アプリケーション機器群を構成する全てのアプリケーション機器と連結可能となるように規格化された端子を有し当該端子に前記アプリケーション機器が信号授受可能に連結される接続端子部を、

さらに備え、

前記位置検出部は、前記現在位置情報を前記インタフェースを介して前記アプリケーシヨン機器に提供する、

請求項 1のモデムカード。

[3] 前記アプリケーション機器が有する機能に関する情報を記憶する第 1の記憶部と、前記第 1の記憶部の維持電力を前記第 1の記憶部に供給する電源と、を備える、

請求項 1のモデムカード。

[4] 前記アプリケーション機器が有する機能に関する情報とは、音声通信による着信状態情報である、

請求項 3のモデムカード。

[5] 音声通信の着信記録を記憶する第 2の記憶部を、

さらに備える、

請求項 1のモデムカード。

[6] 前記アプリケーション機器側の所定の手続きを経ずに当該アプリケーション機器から当該モデムカードが不当に取り外されたことを検知する検知部を、

さらに備え、

前記通信部は、前記検知部による検知結果を、当該検知結果の報知先として予め設定されている所定の機関の受信装置に送信する、

請求項 1のモデムカード。

[7] 前記認証部は、前記通信使用権の認証を、 SIM (Subscriber Identify Module)により行う、

請求項 1のモデムカード。

[8] 前記位置検出部は、現在位置の検出を、 GPS (Global Positioning System)により行う、

請求項 1のモデムカード。

[9] 前記インタフェースは、 SDIO (Secure Digital Input/Output)に準拠する、

請求項 1のモデムカード。

[10] 前記アプリケーション機器にインストールされるアプリケーションソフトウェアで用いるデータを格納する第 3の記憶部を、

さらに備える、

請求項 1のモデムカード。

[11] 前記通信部は、前記データを、インターネットからダウンロードして前記第 3の記憶部に記憶させる、

請求項 10のモデムカード。

[12] 前記データは、 CD— ROM等の外部記録媒体またはインターネットから任意の外部機器に取り込まれたうえで、当該外部機器力前記第 3の記憶部に転送したものである、

請求項 10のモデムカード。

[13] 前記データは、地図情報,観光スポット情報,交通機関運行情報,ショッピング情報のいずれかを含む、

請求項 10のモデムカード。

[14] 前記位置検出部が検出する現在位置情報に関連する前記データを前記第 3の記憶部から抽出して前記アプリケーション機器に転送するデータ転送部を、

さらに備える、

請求項 10のモデムカード。

[15] 通信事業者との 1回線契約で公衆無線ネットワーク通信するモデムカードとして、請求項 1のモデムカードを用いるとともに、当該モデムカードを、公衆無線ネットワーク通信するためのモデムカードとして、アプリケーション機器群で共通使用する、モデムカード利用システム。

[16] 請求項 15のモデムカード利用システムするアプリケーション機器であって、

請求項 1のモデムカードを、信号授受可能に連結するカードスロットを備える、アプリケーション機器。

[17] 前記モデムカードは、ユーザの指示に基づいて前記第 3の記憶部力データを抽出して前記アプリケーション機器に転送し、

前記アプリケーション機器は、前記モデムカードから転送される前記データを当該アプリケーション機器でデータ処理するコンテンツに付記する、

請求項 10のモデムカード利用システム。