明 細 書
蛍光ランプおよび照明装置
技術分野
[0001] 本願発明は、ランプ本体とインバータ内蔵のケース等を備えた蛍光ランプと、この蛍 光ランプを含む照明装置に関するものである。
背景技術
[0002] 従来から、インバータを含む電気回路により点灯される蛍光ランプは一般に知られ ている。この種の蛍光ランプの構造としては、例えば特許文献 1に示されるように、蛍 光ランプ本体と、インバータを含む電気回路を内蔵して、上記蛍光ランプ本体の基端 側(上端側)に設けられたケース (カバー部)と、このケースのランプ本体とは反対側( 上端)に連なって、ケースから外方(上方)に突出した Eベース口金と、蛍光ランプ本 体を覆うランプカバー(制光体)とを備えている。そして、上記口金が、部屋の天井な どに取り付けられたソケットに嵌め込まれ、螺合されるようになつている。
特許文献 1 :特開平 10— 134614号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0003] 上記特許文献 1に示されるような従来の蛍光ランプでは、ランプ本体の基端側に、 インバータを内蔵した所要の大きさのケースが連なり、さらにこのケースの端部から所 定の長さの Eベース口金が突出するため、全長が長くなり、特に、ランプ本体以外の 、上記ケースと口金とからなる部分が相当の長さを有するため、蛍光ランプ全体の短 縮化、コンパクトィヒを図る上で弊害となり、デザイン性やレイアウト性等の面で不利と なる。
[0004] また、この蛍光ランプを部屋の天井や壁等に取り付けて使用するとき、蛍光ランプ の基端側の上記ケースおよび口金からなる部分の近辺は光が届かない死角エリアと なり、上記ケースおよび口金からなる部分が長ければ、その分だけ上記死角エリアも 大きくなり、この点でも改善の余地があった。
[0005] 本発明は上記の事情に鑑み、蛍光ランプの全長を短くしてコンパクト化を図ることが
でき、特に蛍光ランプ以外の部分を短縮化することができ、上記死角エリアを小さく するためにも効果的な蛍光ランプおよび照明装置を提供するものである。
課題を解決するための手段
[0006] 第 1の観点による本発明は、一対の係止孔とこれに対応する位置に配置された一 対の給電側端子とを有する引っ掛けシーリングからなる給電側部材に取付けられる 蛍光ランプであって、蛍光ランプ本体と、該蛍光ランプ本体の基端側に設けられたィ ンバータ内蔵のケースと、該ケースの該蛍光ランプ本体とは反対側に設けられた一 対の端子とを具備し、上記一対の端子が、それぞれ上記給電側部材の一対の係止 孔へ挿入されて蛍光ランプの中心回りの回転方向に変位させられることにより、給電 側部材への係止と上記給電側端子との間の電気的接続が行われるように、先端が曲 折されていることを特徴とするものである。
[0007] この構成によると、蛍光ランプ本体の基端側に設けられたインバータ内蔵のケース の端部には、引っ掛けシーリングに係止される比較的小さい端子が設けられているだ けなので、インバータ内蔵のケースの端部からさらに Eベース口金が突出するような 従来の蛍光ランプと比べ、蛍光ランプのうちで蛍光ランプ本体以外の部分が短縮さ れ、蛍光ランプがコンパクトィ匕されるとともに、照明効果が高められる。
[0008] 第 2の観点による本発明は、端面部に所定形状の 1つの取付用開口を有するととも に内部に給電側端子を配置した給電側部材に取り付けられる蛍光ランプであって、 蛍光ランプ本体と、該蛍光ランプ本体の基端側に設けられたインバータ内蔵のケー スと、該ケースの該蛍光ランプ本体とは反対側に設けられた端子部とを具備し、上記 端子部が、上記取付用開口に対応する形状を有して上記ケースに連結部を介して 連結された挿入係止部と、その挿入係止部の近辺に配設された端子とを備え、上記 挿入係止部が上記取付用開口に位置合わせされて揷入されてから変位させられるこ とにより、給電側部材への係止と給電側端子との間の電気的接続が行われるようにな つてレ、ることを特徴とするものである。
[0009] この構成によると、蛍光ランプ本体の基端側に設けられたインバータ内蔵のケース の端部には、上記給電部材の取付用開口に係止可能な比較的小さい端子部が設け られているだけなので、上記従来の蛍光ランプと比べ、蛍光ランプのうちで蛍光ラン
プ本体以外の部分が短縮され、蛍光ランプがコンパクト化されるとともに、照明効果 が高められる。
[0010] 第 3の観点による本発明は、筒状の口金嵌合部を有する Eベース口金ソケットから なる給電側部材に取付けられる蛍光ランプであって、蛍光ランプ本体と、該蛍光ラン プ本体の基端側に設けられたインバータ内蔵のケースとを具備するとともに、該ケー スの外周面部に Eベース口金が設けられ、該口金が上記給電側部材に嵌合されるこ とにより給電側部材との結合および電気的接続が行われるようになつていることを特 徴とするものである。
[0011] この構成によると、 Eベース口金がインバータ内蔵のケースの外周面部に設けられ ているため、上記ケースの端部から口金が大きく突出することはない。従ってこの構 成でも、上記従来の蛍光ランプと比べ、蛍光ランプのうちで蛍光ランプ本体以外の部 分が短縮され、蛍光ランプがコンパクト化されるとともに、照明効果が高められる。
[0012] 上記蛍光ランプにおいて、上記ランプ本体は螺旋状に形成され、上記ケースのラン プ本体側の端部は、蛍光ランプ本体側に向かって先窄まりに突出し、この突出部が 上記ランプ本体に囲繞されるように形成されていることが好ましい。
[0013] この構成によると、上記ケースのうちの突出部がランプ本体の内方に入り込むため 、ランプ本体の外方に位置する部分が短縮されることとなり、これによつて蛍光ランプ 力 Sコンパクト化されるとともに、照明効果が高められる。
[0014] また、別の観点による本発明は、蛍光ランプ本体と、該蛍光ランプ本体の基端側に 設けられたインバータ内蔵のケースと、該ケースの該蛍光ランプ本体とは反対側に設 けられた端子部とを具備し、上記ランプ本体は螺旋状に形成され、上記ケースのラン プ本体側の端部は、蛍光ランプ本体側に向かって先窄まりに突出し、この突出部が 上記ランプ本体に囲繞されるように形成されていることを特徴とするものである。
[0015] この構成によっても蛍光ランプがコンパクト化されるとともに、照明効果が高められる
[0016] また、この蛍光ランプにおいて、上記突出部の先窄まりの周面は、上記ランプ本体 力 照射される光を反射する反射面となっていることが好ましい。
[0017] このようにすると、ランプ本体から照射されて上記反射面で反射した光が蛍光ランプ
の基端側近辺にも達するので、光が届かない死角エリアを充分に小さくすることがで きる。さらに、ランプ本体の内方に位置する反射面により外方へ向けて光が反射され るため、ランプ本体から照射される光の照度が高められる。
[0018] 上記蛍光ランプと、該蛍光ランプのランプ本体を覆うランプカバーとを具備し、該蛍 光ランプのインバータ内蔵のケースの周面に、上記ランプカバーの端部を係止するラ ンプカバー取り付け部が設けられていることとすることができる。または、上記蛍光ラ ンプと、該蛍光ランプの端子部が接続されるソケットと、該蛍光ランプのランプ本体を 覆うランプカバーとを具備し、上記ソケットの周面に、上記ランプカバーの端部を係止 するランプカバー取り付け部が設けられているものとすることができる。これらによると 、蛍光ランプに対するランプカバーの取り付けを簡単に行うことができる。
発明の効果
[0019] 本発明の蛍光ランプによると、蛍光ランプ本体以外の部分が短縮されることにより、 蛍光ランプをコンパクトィ匕することができ、デザイン性やレイアウト性を高めることがで きるとともに、光が届かない死角エリアを小さくし、照明効果を高めることができる。 図面の簡単な説明
[0020] [図 1]本発明の第 1実施形態による蛍光ランプとこれが取り付けられる給電側部材を 示す正面図である。
[図 2]第 1実施形態における給電側部材の下面側斜視図である。
[図 3]第 1実施形態における蛍光ランプにランプカバーを取り付けた状態の断面図で ある。
[図 4]第 1実施形態における蛍光ランプの変形例を示す部分断面正面図である。
[図 5]第 1実施形態における給電側部材の変形例を示す正面図である。
[図 6]第 1実施形態における給電側部材の別の変形例を示す部分断面正面図である
[図 7]第 2実施形態における蛍光ランプの正面図である。
[図 8]第 2実施形態における給電側部材の下面側斜視図である。
[図 9]第 2実施形態における蛍光ランプの変形例を示す部分断面正面図である。
[図 10]第 2実施形態における給電側部材の変形例を示す下面側斜視図である。
[図 11]第 2実施形態のさらに別の変形例よる給電側部材の下面側斜視図である。
[図 12]第 3実施形態における蛍光ランプの正面図である。
[図 13]第 3実施形態における給電側部材の下面側斜視図である。
[図 14]第 3実施形態における蛍光ランプの変形例を示す部分断面正面図である。
[図 15]第 3実施形態における給電側部材の変形例を示す下面側斜視図である。
[図 16]第 4実施形態における蛍光ランプの正面図である。
[図 17]第 4実施形態における給電側部材の下面側斜視図である。
[図 18]第 4実施形態における蛍光ランプの変形例を示す部分断面正面図である。
[図 19]第 4実施形態における給電側部材の変形例を示す下面側斜視図である。
[図 20]第 5実施形態における蛍光ランプの部分断面正面図である。
[図 21]第 5実施形態の変形例を示す部分断面正面図である。
[図 22]第 5実施形態の別の変形例を示す部分断面正面図である。
[図 23]第 5実施形態のさらに別の変形例を示す正面図である。
符号の説明
[0021] 10, 110, 11 OA, 210, 310, 410 給電側部材
20. 120, 220, 320, 420 蛍光ランプ
21. 121, 221 , 321 , 421 蛍光ランプ本体
22. 122, 222, 322, 422 ケース
23. 123, 223 端子部
発明を実施するための最良の形態
[0022] 以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[0023] (第 1実施形態)
図 1〜図 3は第 1実施形態を示すものであって、図 1は第 1実施形態による蛍光ラン プとこれが取り付けられる給電側部材を示す正面図、図 2は給電側部材の下面側斜 視図、図 3は上記蛍光ランプにランプカバーを取り付けた状態の断面図である。
[0024] これらの図に示すように、第 1実施形態の蛍光ランプ 20は、引っ掛けシーリングから なる給電側部材 10に取り付けられるようになつている。
[0025] 給電側部材 10を構成する引っ掛けシーリングは、図 1および図 2に示すように、扁
平円筒状のシーリングボディ 11の下端部を閉鎖する端面部 12に、一対の係止孔 13 , 13を有している。この一対の係止孔 13, 13は、略円弧状で、部分的に広幅部を有 する形状となっており、下面部 12の中心に対して互いに対称に配置されている。また 、シーリングボディ 11の内部には、給電線 15に電気的に接続された一対の給電側 端子(図示せず)が、係止孔 13, 13に対応する配置で設けられている。そして、例え ば部屋の天井面 16に給電側部材 10がビス止め等により取り付けられるようになって いる。なお、 14は引っ掛けシーリング 10の下面部の適宜数箇所に設けられたビス揷 通用の小孔である。
[0026] 上記蛍光ランプ 20は、蛍光ランプ本体 21と、この蛍光ランプ本体 21の基端側に設 けられたインバータ内蔵のケース 22と、該ケース 22の蛍光ランプ本体 21とは反対側 に設けられた一対の端子 23, 23とを具備している。そして、図示の例では、一対の 端子 23, 23が上端に位置し、蛍光ランプ本体 21がケース 22から下方に向かって突 出する状態で、上記引っ掛けシーリング 10に取り付けられるようになつている。
[0027] 上記蛍光ランプ本体 21は、図示の例では螺旋状に形成された所謂スパイラルラン プとなっている。
[0028] 上記ケース 22は、インバータを含む点灯用電気回路(図示せず)を内蔵し、所要の 大きさに形成されている。また、上記一対の端子 23, 23は、先端が屈曲した鈎型に 形成され、上記係止孔 13, 13に対応するように配置され、ケース 22内の電気回路に 電気的に接続された状態でケース 22から上方に突出している。
[0029] さらに、蛍光ランプ本体 21を覆うランプカバー 30を取り付け得るように、上記ケース 22の周面には、ランプカバー取り付け部が設けられている。当実施形態では、上記 ケース 22の周面に、環状の凹溝からなる取付溝 24が形成され、この取付溝 24に補 助部材 25を介してランプカバー 30が取り付けられるようになつており、上記取付溝 2 4と補助部材 25とでランプカバー取り付け部が構成されている。
[0030] 上記補助部材 25は、上記円筒状の内周壁 25aと、その上端から笠状に外方へ広 力つた外周壁 25bとを一体に有している。補助部材 25の上端部内周面には、上記取 付溝 24に係止可能な環状の凸条 25cが形成されている。また、補助部材 25の外周 壁 25bの下部内面には、カバー係止用の環状の突出部 25dが形成されている。
[0031] この補助部材 25は、全体が弾性を有するゴム又は合成樹脂により一体成形されて いる。
[0032] また、上記ランプカバー 30は、合成樹脂又はガラスにより、蛍光ランプ本体 21を覆 うとともに装飾効果をもたせることができる適宜の形状に形成されている。ランプカバ 一の上端部には、上記補助部材 25の上記外周壁 25bの内側に嵌合し得る所定の大 きさの短円筒状の嵌合部 31が連成されており、さらにこの嵌合部 31の上端に、外方 に突出した環状の縁部 32が設けられている。この縁部 32は、上記嵌合部 31が補助 部材 25と嵌合したとき、突出部 25dを乗り越えてその上側に達することにより、突出 部 25dに係止されるようになつている。
[0033] 上記蛍光ランプ 20が給電側部材 10 (引っ掛けシーリング)に取り付けられるときは、 先ずケース 22の上方に突出する一対の端子 23, 23が給電側部材 10の係止孔 13, 13にその広幅部から揷入された後、蛍光ランプ 20がその中心回りに回転させられる ことにより、上記端子 23, 23が蛍光ランプ 20の回転方向に変位して、給電側部材 10 に係止されるとともに、シーリングボディ 11内の給電側端子に電気的に接続される。
[0034] また、蛍光ランプ 20にランプカバー 30が取り付けられるときは、先ず、補助部材 25 力 Sケース 22に外嵌されて、凸条 25cが取付溝 24に係止されることにより、補助部材 2 5が蛍光ランプ 20に取り付けられる。その後、図 3に示すように、補助部材 25にラン プカバー 30の上端の嵌合部 31が嵌合され、縁部 32が突出部 7に係止されることに より、ランプカバー 30が蛍光ランプ 20に取り付けられる。
[0035] このようにしてランプカバー 30は蛍光ランプ 20に容易に取り付けられ、また、取り外 しも容易に可能である。
[0036] 以上のような当実施形態の蛍光ランプ 20およびこれを含む照明装置によると、次の ような作用、効果が得られる。
[0037] 蛍光ランプ 20は、ケース 22の上端に、給電側部材 10 (引っ掛けシーリング)に係止 可能な端子 23, 23が設けられているだけであるので、従来のこの種の蛍光ランプと 比べてコンパクトに形成することができる。
[0038] すなわち、この種の蛍光ランプは、蛍光ランプ本体とインバータ内蔵のケースとが不 可欠であり、さらに前述の特許文献 1に示されるような従来品では蛍光ランプ本体お
よびケースに加えて比較的大きな寸法を有する Eベース口金が設けられているが、 当実施形態の装置ではこの Eベース口金がなぐケース 22の端部に小さい端子 23, 23が設けられているだけなので、蛍光ランプ 20のうちの蛍光ランプ本体 21以外の部 分が大幅に短小化される。これにより、ランプ本体 21は必要な大きさを有しながら、 蛍光ランプ 20全体をコンパクトィ匕することができる。
[0039] また、このように蛍光ランプ本体 21以外の部分が短くなることにより、給電側部材 10 に蛍光ランプ 20が取り付けられた状態で、給電側部材 10が固定されている壁面(天 井面)から蛍光ランプ本体 21までの距離が小さくなるため、蛍光ランプ 20の基部側 の周辺において、蛍光ランプ本体 21からの光が届かない死角エリアが小さくなり、照 明効果も高められる。
[0040] また、蛍光ランプ本体 21に対してランプカバー 30が容易に着脱可能である。さらに 、予め外観が異なる種々のランプカバー 30を用意しておいて選択的に所望のランプ カバー 30を蛍光ランプ本体 21に取り付けるようにすることも可能であり、これによつて 装飾的効果やその多様性を高めることができる。
[0041] (変形例)
上記第 1実施形態では、ランプカバー 30を取り付けるための構造として、ケース 22 に形成された取付溝 24に補助部材 25が係止されるようになつていた力 図 4に示す ように、蛍光ランプ 20のケース 22に一体にランプカバー取付部 26が形成されていて もよレ、。このランプカバー取付部 26は、ケース 22の周囲に鍔状に突出しており、この ランプカバー取付部 26の外周には短円筒状の縁枠部 26aが連成され、その縁枠部 26aの下端内周にカバー係止用の環状の突出部 26bが形成されている。
[0042] また、別の変形例として、蛍光ランプ 20が取り付けられる給電側部材 10 (引っ掛け シーリング)に、ランプカバー 30が取り付けられるようにしておいてもよい。
[0043] 例えば図 5に示すように、給電側部材 10のシーリングボディ 11の周面に、環状の凹 溝からなる取付溝 27が形成され、この取付溝 27に補助部材 25を介してランプカバ 一 30が取り付けられるようにしてもよレ、。この補助部材 25は、図 1および図 3に示した 補助部材 25と同様の構造である。
[0044] あるいは図 6に示すように、引っ掛けシーリング 10のシーリングボディ 11に、ランプ
カバー取付部 28を一体に設けておいてもよい。このランプカバー取付部 28は、図 4 に示したランプカバー取付部 26とほぼ同様の構造であって、外周に縁枠部 28aを有 し、この縁枠部 28aの下端内周にランプカバー係止用の環状の突出部 28bを有して いる力 このような構造に加え、平面部の複数個所にビス止め用の小孔 28cを有して いる。そして、この小孔 28cに揷通されたビス 29により、天井面 16にシーリングボディ 11が取り付けられるようになってレ、る。
[0045] このように給電側部材 10にランプカバーが取り付けられるようにすれば、蛍光ランプ 20にランプカバーの重量が加わらず、蛍光ランプの重量負担が軽減される。
[0046] さらに、図 5に示す補助部材 25を上方にも延出させて、その上端を直接もしくはパ ッキングを介して天井面等のシーリング取付面に密接させるように形成し、あるいは、 図 6に示すランプカバー取付部 28の上面を直接もしくはパッキングを介して天井面 等のシーリング取付面に密接させるように形成すれば、シーリングボディ 11に対する 防水性を高めることができる。
[0047] (第 2実施形態およびその変形例)
図 7および図 8は第 2実施形態を示すものであって、図 7は第 2実施形態による蛍光 ランプ 120の正面図、図 8は給電側部材 110の下面側斜視図である。
[0048] これらの図に示すように、第 2実施形態の給電側部材 110および蛍光ランプ 120は 、配線ダクトシーリングタイプとなっている。
[0049] すなわち、給電側部材 110は、図 8に示すように、扁平円筒状等に形成されたボデ ィ 111の下端を閉鎖する端面部 112に、所定形状 (例えば長方形)の 1つの取付孔 1 13 (取付用開口)を有するとともに、給電側端子(図示せず)を内蔵している。そして、 ボディ 111が天井面等に取り付けられるようになつてレ、る。
[0050] 一方、蛍光ランプ 120は、図 7に示すように、蛍光ランプ本体 121と、この蛍光ラン プ本体 121の基端側に設けられたインバータ内蔵のケース 122と、このケース 122の 蛍光ランプ本体 121とは反対側(上端)に設けられた端子部 123とを具備している。
[0051] 上記端子部 123は、上記取付孔 113に対応する形状を有して、上記ケース 122に 連結部 123bを介して連結された揷入係止部 123aと、この揷入係止部 123aの近辺 に配設された端子 123cとを備えている。
[0052] そして、蛍光ランプ 120が給電側部材 110に取り付けられるときは、挿入係止部 12 3aが取付孔 113に位置合わせされて挿入されてから、蛍光ランプ 120が回転させら れることで端子部 123が回転方向に変位することにより、挿入係止部 123aが給電側 部材 110に係止されるとともに、端子 123cと給電側端子との電気的接続が行われる
[0053] また、ランプカバー取付のための構造として、第 1実施形態の図 1、図 3に示された 蛍光ランプと同様に、ケース 122に環状の凹溝からなる取付溝 124が形成され、この 取付溝 124に補助部材 25 (図 3参照)を介してランプカバー 30 (図 3参照)が取り付 けられるようになつている。
[0054] この実施形態でも、ケース 122から突出する端子部 123は、前記特許文献 1に示さ れた従来の蛍光ランプの Eベース口金と比べて小さいため、蛍光ランプ 120のうちで 蛍光ランプ本体 121以外の部分が短小化され、第 1実施形態と同様の効果が得られ る。
[0055] この第 2実施形態についても、変形例としては、図 9に示すように、蛍光ランプ 120 のケース 122に一体にランプカバー取付部 126が形成されていてもよい。
[0056] また、給電側部材 110にランプカバーが取り付けられるようにし、例えば、図 8中に 二点鎖線で示すように、給電側部材 110のボディ 111に、補助部材を介してランプ力 バーを取り付けるための取付溝 127が形成され、あるいは図 10に示すように、ボディ 111に一体にランプカバー取付部 128が形成されてレ、てもよレ、。
[0057] なお、図 8に示す例では、給電側部材 110が、扁平円筒状のボディ 111の端面部 1 12に所定形状の取付孔 113を有する構造となってレ、るが、図 11に示すように長さ方 向に延びる一定幅の取付用開口 113Aを有する細長い配線ダクトレールにより給電 側部材 110Aが構成されてもょレ、。
[0058] この場合、給電側部材 (配線ダクトレール) 11 OAの所望の位置において、蛍光ラン プ 120の端子部 123が取付用開口 113Aに揷入されてから蛍光ランプ 120が回転さ せられることにより、揷入係止部 123aが給電側部材 (配線ダクトレール) 110Aに係 止されるとともに、端子 123cが配線ダクトレールに配備された給電側端子に接続 される。こうして、配線ダクトレールに蛍光ランプ 120を直接取り付けることもできる。
[0059] (第 3実施形態およびその変形例)
図 12および図 13は第 3実施形態を示すものであって、図 12は第 3実施形態による 蛍光ランプ 220の正面図、図 13は給電側部材 210の下面側斜視図である。
[0060] これらの図に示すように、第 3実施形態の給電側部材 210および蛍光ランプ 220は
、スワン口金タイプとなっている。
[0061] 給電側部材 210は、図 13に示すように、ボディ 211の端面部 212に 1つの取付孔 2
13を有している。この取付孔 213は、略円形の中央孔部 213aとその周辺に連なる放 射状孔部 213bとを有する形状となっている。
[0062] 一方、蛍光ランプ 220は、図 12に示すように、蛍光ランプ本体 221と、この蛍光ラン プ本体 221の基端側に設けられたインバータ内蔵のケース 222と、このケース 222の 蛍光ランプ本体 221とは反対側(上端)に設けられた端子部 223とを具備し、端子部
223は、上記取付孔 213に対応する形状の揷入係止部 223aと端子とを備えている。
[0063] そして、蛍光ランプ 220が給電側部材 210に取り付けられるときは、挿入係止部 12
3aが取付孔 213に位置合わせされて挿入されてから、蛍光ランプ 220が回転させら れることにより、給電側部材 210への係止および端子の電気的接続が行われるように なっている。
[0064] この実施形態でも、第 1、第 2実施形態と同様の効果が得られる。
[0065] なお、この実施形態でも、ランプカバー取り付けのための構造としては、補助部材を 介してランプカバーを取り付けるための取付溝 224がケース 222に形成され(図 12参 照)、もしくは図 14のように、ランプカバー取付部 226がケース 222に一体に形成され る。あるいは、給電側部材 210のボディ 211に取付溝 227が形成され(図 13中の二 点鎖線)、もしくは図 15のように、ランプカバー取付部 228がボディ 211に一体に形 成されていてもよい。
[0066] (第 4実施形態およびその変形例)
図 16および図 17は第 4実施形態を示すものであって、図 16は第 4実施形態による 蛍光ランプ 320の正面図、図 17は給電側部材 310の下面側斜視図である。
[0067] これらの図に示すように、第 4実施形態の給電側部材 310および蛍光ランプ 320は 、 Eベース口金の改良タイプとなっている。
[0068] すなわち、給電側部材 310は、図 17に示すように、内周面に雌ねじ 310aを有する 円筒状の Eベース口金ソケットからなっている。
[0069] 一方、蛍光ランプ 320は、図 16に示すように、蛍光ランプ本体 321と、この蛍光ラン プ本体 321の基端側に設けられたインバータ内蔵のケース 322と、このケース 322の 外周に設けられた Eベース口金 323とを具備してレ、る。
[0070] この Eベース口金 323は、給電側部材 310の雌ねじ 310aに対応する雄ねじを有し
、導電性金属材料により形成され、ケース 322の所定範囲にわたる外周面に固着さ れている。図 16に示す例では、ケース 322の上端から下端近傍までにわたる範囲に
Eベース口金 323が設けられている。
[0071] そして、蛍光ランプ 320が給電側部材 310に取り付けられるときは、給電側部材 30
1 (ソケット)にケース 322が嵌め込まれて、ケース 322の外周の Eベース口金 323が 給電側部材 310の雌ねじ 310aに螺合されることにより、給電側部材 310に対する蛍 光ランプ 320の係合と電気的接続が行われる。
[0072] この実施形態によると、蛍光ランプ 320において Eベース口金 323がケース 322の 外周部に設けられて、ケース 322と合体しているので、前記特許文献 1に示されるよう にケースの上方に口金が突出する従来品と比べ、ケースおよび Eベース口金を構成 する部分の長さが短縮される。
[0073] 従って、前記第 1〜第 3実施形態と同様の効果が得られる。
[0074] なお、この実施形態でも、ランプカバー取り付けのための構造としては、補助部材を 介してランプカバーを取り付けるための取付溝 324がケース 322に形成され(図 16参 照)、もしくは図 18のように、ランプカバー取付部 326がケース 322に一体に形成され る。あるいは、給電側部材 310のボディ 311に取付溝 327が形成され(図 17中の二 点鎖線)、もしくは図 19のように、ランプカバー取付部 328が給電側部材 310に一体 に形成されていてもよい。
[0075] (第 5実施形態およびその変形例)
図 20は第 5実施形態の蛍光ランプ 420を示す一部断面正面図である。
[0076] この第 5実施形態において、蛍光ランプ 420は、蛍光ランプ本体 421と、この蛍光ラ ンプ本体 421の基端側に設けられたインバータ内蔵のケース 422と、このケース 422
の蛍光ランプ本体 421とは反対側(上端)に設けられた端子部 423とを具備している
[0077] 上記蛍光ランプ本体 421は螺旋状に形成されている。また、ケース 422の下端部( 蛍光ランプ本体側の端部)には、略逆円錐台形状の突出部 422aが設けられている。 この突出部 422aの周面は先窄まりとなるように湾曲し、この湾曲した周面 422bの基 部寄りの位置に蛍光ランプ本体 421の基部が接続され、この位置から下方へ螺旋状 に蛍光ランプ本体 421が延び、この蛍光ランプ本体 421によって上記突出部 422a の大部分が囲繞されている。
[0078] また、上記突出部 422aの周面 422bは、反射率の高い表面状態に形成されること により、蛍光ランプ本体 421から照射される光を反射する反射面とされている。
[0079] この構造によると、インバータ内蔵のケース 422の必要容積が確保されつつ、この ケース 422の一部である上記突出部 422aがランプ本体 421の内方に入り込んでい るため、ケース 422のうちで蛍光ランプ本体 421の上方に突出する部分が短小化さ
[0080] また、給電側部材 410に蛍光ランプ 420が取り付けられた状態で、給電側部材 410 が固定されている壁面(天井面)から蛍光ランプ本体 421までの距離が小さくなるた め、蛍光ランプ 420の基部側の周辺において、蛍光ランプ本体 421からの光が届か ない死角エリアが小さくなるが、さらに、上記突出部 422aの周面 422bにより光が天 井側にも反射されることにより、上記死角エリアをより一層小さくすることができ、照明 効果が高められる。
[0081] なお、図 20に示す例では、蛍光ランプ 420のケース 422にランプカバー取付部 42 6がー体に設けられている力 S、他の実施形態と同様にランプカバー 430の取り付けの ための構造は種々変更可能であり、例えば図 20に二点鎖線で示すように取付溝 42 4がケース 222に形成されていてもよぐあるいは、図 21に示すように給電側部材 41 0のボディ 411にランプカバー取付部 428 (同図中に実線で示す)もしくは取付溝 42 7 (同図中に二点鎖線で示す)が形成されていてもよい。
[0082] また、図 20に示す例では、蛍光ランプ本体 421が略一定の曲率の螺旋状に形成さ れているが、図 22に示すように、先端側で次第の曲率半径が小さくなつた螺旋状に
蛍光ランプ本体 421 Aが形成されていてもよい。
[0083] また、図 20に示す例では、給電側部材 410とこれに係止される蛍光ランプ 420の 端子部 423が引っ掛けシーリングタイプの構造となっている力 前述のような他の構 造 (配線ダクトシーリングタイプ等)であってもよい。なお、図 23に示すように蛍光ラン プ 420のケース 422の上方に Eベース口金 423が突出するような構造であっても、ケ ース 422の下端部に略逆円錐台形状の突出部 422aが設けられていれば、蛍光ラン プコンパクト化の効果は得られる。
[0084] (他の変形例)
ランプカバーの形状は図に示すものに限定されず、装飾性等を考慮して種々変更 可能である。また、ランプカバーを補助部材を介して蛍光ランプまたは給電側部材に 取り付けるときの補助部材の形状も種々変更可能であり、例えば給電側部材を覆い 隠すように大きく形成してぉレ、てもよレ、。
[0085] 上記各実施形態では、給電側部材を天井部に直接固定しているが、吊り下げ部材 等を介して取り付けるようにしてもよい。また、給電側部材を縦壁の壁面に取り付け、 これに対して蛍光ランプを横向きの状態で取り付けるようにしてもよい。このほかにも 給電側部材の取り付け箇所や取り付け方は種々変更可能である。