WO2007072964A1

WO2007072964A1 - シート用クッション

Info

Publication number: WO2007072964A1
Application number: PCT/JP2006/325686
Authority: WO
Inventors: Fumitaka Tsuji; Takahito Yabe
Original assignee: Ts Tech Co., Ltd
Priority date: 2005-12-19
Filing date: 2006-12-19
Publication date: 2007-06-28
Also published as: EP2003089A2; EP2003089A4; EP2003089A9; US20100038952A1; JP2009055928A; US8061780B2

Abstract

外観上体裁の良いシート用クッションが開示されている。このシート用クッションは、前面部と、前面部に対向して離間位置した略U字状の後面部と、前面部と後面部との間に配置されて前面部の縁部と後面部の縁部に縁部が接続された周面部と、後面部の開口部を閉塞するように開口部の上端縁から下方に延びた帯状部と、帯状部の両側縁に装着された第一の一対の務歯テープと、帯状部の両側縁と位置的に対応する周面部の両縁部に設けられて、第一の一対の務歯テープと係合することにより帯状部による開口部の閉塞を可能にし、第一の一対の務歯テープとの係合状態が解除されることにより開口部の開口を可能にさせる第二の一対の務歯テープとにより構成された立体形状のカバーと、カバーの内部で帯状部を除く前記カバーの各部と一体成形された発泡樹脂製パッドとにより構成されている。

Description

明細書

シート用クッシヨン

技術分野

本発明は、立体形状のカバーとそのカバー内に発泡樹脂製のパッドが型成形により一体化されたシート用クッションに係り.、特に、カバーの後面部がスラィドファスナ手段により開閉可能に構成されているシ一ト用ク.ッシヨンに関する。 .； . 背景技術 . . .

立体形状のカバーとその中に発泡樹脂製のパッドとが型成形により一体化されたシートバック用クッションとしては、例えば、日本特許出願公開番号'：特開 2 0 0 5— 2 6 2 6 2 8号公報に記載のシート用クッションが知られている。このシート用クッシヨンでは、金型を用いてガバーにパッドを一体発泡成形する際に、完成されたクッションを支持するためのシートバックフレムが収容される,空間をパッドの背面部に形成する目的で、中子をカバー內に配置する必要がある。この中子の配置を可能にするべく、カバーの後面部がスライドファスナ丰段により.開閉可能 (こ構成されている。

茲で、本発明の理解を容易にするべく、図 1及び図 2'を参照して、この従来のシ一トバック用クッションについて説明する。

図 1を参照すると、このシート用クッションは、立体形状のカバ一 3 3と、そのカバー 3 3内に一体成形された発泡樹脂製のパッド（図示せず）とにより構成されている。カバー 3 3は、互いに離間した前面部 3 3 aと後面部 3 3 c と、前面部 3 3 aの下縁を除く周縁と後面部 3 3 cの下縁を除く周縁とに沿つて前面部 3 3 aと後面部 3 3 cとに縫合されている周面部 3 3 bと、前面部 3 3 aの下縁と周面部 3 3 bの下縁に緣で縫合された下面部 3 4とにより構成されている。後面部 3 3 cは略 U字状に形成されていて、その略 U字状後面部の開口上縁から同開口を開閉自在に覆う帯状部 3 3 eが延びている。帯状部 3 3 eの左右両端縁部は、第一及び第二のスライドファスナを介して略 U字状後面部の左右両側部 3 3 dの内端縁に対して接続されるようになっている。第一のスライドファスナは、帯状部 3 3 eの左側縁部と略 U字状後面部 3 3 cの左側部の内端縁とに夫々沿つて設けられて互いに係合される一対の務歯テープ 3 5 aと、それら一対の務歯テープ 3 5 aを互いに係合させるための第:一のスライダー（図示せず）とにより構成され、同様に、第二のスライドファスナは.、帯状部 3 3 eの右側縁部と略 U字状後面部 3 3 cの右側部の内端縁とに夫々設けられて互いに係合される第二の一対の務歯テープ 3 5 bと、それら一対の務歯テープ 3 5 bを互いに係合させるための第二のスライダーとにより構成されている。' こうして、カバー 3 3は、一対のスライドファスナによって後面部が.開閉在に構成されている。カバー 3 3内に一体成形された発泡榭脂製のパッドは、帯状部 3 3 c及び下面部を除くカバー 3 3の各部と一体に形成されている。このうなシト用クッションは、図 2に一部が示されているような金型装置 3を用いて成形されている。この金型装置 3は、クッションの前側部，後側部及び周面部を形成する.第一の金型 3 0と、シートバックフレームを収容する.. ための空間部をパッド 3 6の背面部に形成するための中子 3 1と、クッションの形成時に第一の金型 3 0と組み合わされて第一の金型 3 0に型締めされる第二の金型 3 2とを有している。第一の金型 3 0は、クッションの背面側を形成するための第一の割型 3 0 aと、クッションの周面部を形成する第二の割型 3 O bとを有している。第一の割型 3 0 aは、第一のヒンジ手段 3 0 cによって第二の割型 3 0 bに接続され、第二の割型 3 O bは、第二のヒンジ手段 3 0 d によって第一の金型 3 0に接続されている。こうして、第一及び第二の割型 3 0 a , 3 0 bは第一及び第二のヒンジ手段 3 0 c , 3 0 dによって第一の金型 3 0に対して開閉自在になっている。 ' このような金型装置を用いてシート用クッションを成形する場合には、第二の金型 3 2を第一の金型 3 Qから分離させ.、第一及び第二のヒンジ手段 3 0 c 3 0 d'によって第一及び第二の割型 3 0 a , 3 0 bを第一の金型 3 0に対して開いた状態にさせて、カバ一 3 3を第一の金型 3 0上にセットする。この時、カバー 3 3は、第一及び第二のスライダーによって帯状部をカバー 3 .3の略 U 字状後面部の両側部 3 3 dから解放させて後面部 3 3 cを開口させた^態で、 . カバー 3 3は第一の金型 3 0上に配置される。次に、中子 3 1をカバー 3 .3内に配置する。 .更に、第一及び第二の割型 3 0 a , 3 0 bを第一の金型 3 0に対してヒンジ手段 3 0 c , 3 0 dによって閉じる。この時、カバー 3 3の略 U字状後面部 3 3 cの側部 3 3 dに設けられた務歯テープ 3 5 a ( 3 5 b ) が第二の金型 3 2と中子 3 1との間のスペース X内に位置し且つカバ一, 3 3の略 U 字状後面部 3 3 cの両側部 3 3 dが中子 3 1の突起部 3 3 dと第一の割.型 3 0 ' aとで挟まれた状態となる。次に、第二の金型 3 2を第一め金型 3 0に対して型締めして；これら金型 3 0， 3 2と中子 3 1と'により形成されるキヤビティ空間内に発泡性樹脂を充填して発泡させることによりパッド 3 6をカバー 3 3 と一体成形する。上述した如く、カバ一 3 3の略 U字状後面部 3 3 cの両側部.. 3 3 dが中子 3 1の突起部 3 3 dと第一の割型 3 0 aとで挟まれた状態となつているので、発泡樹脂材料がカバ一 3 3の表面側ゃ努歯テープ 3 5 a ( 3 5 b ) に付着することがない。

然しながら、この従来のシート用クッションでは、前面部 3 3 aと周面部 3 3 b、周面部 3 3 bと後面部 3 3 cとが縫合されていて、縫合部が多いため、従来のシ一ト用クッションは、外観上体裁が悪かった。

また、クッションの背面部にポケットを設ける場合には、クッションの製造上の容易性の観点からポケットは帯状部 3 3 eに設けざるを得ないため、横幅の狭いポケットしか設けられないという問題もあった。 ,

発明の開示

そこで、本発明は、カバーの後面部が開閉可能であって、しかも、外観上体裁の良いシート用クッションを提供することを課題とする。 '

また、本発明は、横幅の広いポケットを設けることを可能にしたシート用クッシヨンを提供することを課題とする。

.本発明に依れば、前面部と、前記俞面部に対向して離間位置した略 u字状の後面部と、前記前面部と前記後面部との間に配置されて前記前面部の縁部と前記後面部の縁部に縁部が接続された周面部と、前記後面部の開口部を閉塞するように前記開口部の上端縁から下方に延びた帯状部と、前記帯状部の両側縁に装着された第一の一対の務歯テープと、前記帯状部の両側縁'と位置的に対応する前記周面部の両縁部に設けられて、前記桊一の一対の務歯テ一プと係合することにより前記帯状部による前記開口部の閉塞を可能にし、'前記第一の一対の務歯テープとの係合状態が解除されることにより前記開口部の開口を可能にさせる第二の一対の務歯テープとにより構成された立体形状のカバーと、前記力バーの'内部で前記帯状部を除く前記カバーの各部と一体成形ざれた発泡樹脂製パッドとにより成るシート用クッションが得られる。 '

前記帯状部は、それの両側部間に亘り開口するポケットを備えていてもよレ、。また、前記後面部の両側部の端部は、周面部の縁部に折り返されて縫着されていてもよい。更に、前記後面の両側部の端部と第二の一対の務歯テープの縁部とは、周面部の縁部に重ねて縫着されていてもよい。

本発明の上述した目的及びその他の目的並びに付随する多くの利点については、後述する詳細な説明と添付図面を参照することにより、より明確に理解できるであろう。図面の簡単な説明

図 1は、後面部が開放された状態の、従来のシート用クッションのカバーを示した斜視図である。 '

図 2は、従来のシート用クッシヨンを成形するための金型装置の断面図である。

図 3は、本発明の一実施例に係るシートバック用クッションを背面側から見た斜視図である。 ' . .·

図 4は、図 3のシートバック用クッションのカバーの後面部が開放された状態を示す斜視図である。 .

図 5は、図 3のートバック用クッションの'カバーの後面部が開放された状態の一部を示す斜視図である。 '

[¾ 6は、図 3のシートバック用クッションのカバーの後面部が開放された状態の一部をカバーの内側から示した斜視図である。

図 7は、図 5の A _ A線断面図である。 . · ' ·.

図 8は、図 5の B— B線断面図である。

図 9は、図 3のシートバック用クッションを成形するための金型装置を示し.. た断面図で、カバーが横断面で示されている。

図.1 0は、図 3のシートバック用クッションを成形するための金型装置を示した断面図で、カバーが縦断面で示されている。

図 1 1は、本発明の他の実施例に係るシートバック用クッションを背面側から見た斜視図である。発明の好ましい具体例の詳細な説明

以下、本発明の具体例に係るシート用クッション、例えば、車両用シシートバック用クッションについて、添付図面を参照して説明する。，図 3は、立体形状のカバー 1と、そのカバー 1内に一体成形された発泡樹脂製パッド（図示せず）とを有する車両用シートのシートバック用クッションを示した図である。

カバー 1は、前面部 1 0と、前面部 1 0に対向して離間位置した略 U字状の後面部 1 3と、前面部 1 0と後面部 1 3との間に配置されて前面部 1 0と後面部 1 3とを相互に接続している周面部 1 1と、前面部 1 0の下縁から後方へ伸. びた下面部 1 4とを有している。 . ..

図 4を参照すると、後面部 1 3は、一対の互いに離間した側部 1 7·と、それら側部 1 7の上縁に接続ざれて側部 1 Ίを相互に接.続している上側部 1 3 bとを有している。後面部 1 3は、カバー 1の幅と等しい幅を有する帯状部 1 3 a を更に有している。この帯状部 1. 3 aは、後面部 1 3の開口部の.上縁から下方に延ぴている。 ■ . ' . ： ' 図示実施例においては、後面部 1 3の側部 1 7を除くカバーの各部は、フ了プリック.、皮革等の表皮材と発泡樹脂等のヮディング材とが積層されて成る片にて構成されている。. これに対し、後面部 1 3の側部 1 7.は、樹脂フィルムにて構成されている。 . ' .

後面 ¾U 3.には、後面部 1 3の略全幅に亘り開口する'開口部 1 2 aを備えたポケット 1 2が設けられている。

更に、カバー 1は、二対の務歯テープ 1 5 a , 1 5 a '， 1 5 b , 1 5 b，と、二つのスライダー手段（図示せず）とにより成るスライドファスナ手段を有している。より詳述すると、第一の務歯テープ 1 5 aは、後面部 1 3の帯状部 1 3 aの両側の一方の縁部に沿って取り付けられている。また、第二の務歯テ一プ 1 5 a ' は、帯状部 1 3 aの両側の一方の前記縁部と位置的に対応する周面部 1 1の縁部に沿って取り付けられている。第一の務歯テープ 1 5 aを、第二の務歯テープ 1 5 a ' に係合させ及び第二の務歯 1 5 a ' から外すための第一のスライダー手段（図示せず）が第一及び第二の務歯テープ 1 5 a , 1 5 a ' にスライド自在に支持されている。同様に、第三の務歯テープ 1 5 bは、後面部 1 3の帯状部 1 3 aの両側の他方の縁部に沿って取り付けられている。また、第四の務歯テープ 1 5 b ' は、帯状部 1 3 bの.両側の他方の前記縁部と位置的に対応する周面部 1 1の縁部に沿って取り付けられている。'第三の務歯テープ

1 5 bを、第四の務歯テープ 1 5 b ' に係合させ及び第四の務歯 1 5 b ' から. 外すための第二のスライダー手段（図示せず）が第三及び第四の務歯テープ 1

5 b， 1 5 b ' にスライド自在に支持されている。第一及び第二のスライダー手段をスライドさせて、第一及び第三の務歯テープ 1 5 a， 1 5 bを第二及び第四の務歯テープ 1 5 a '， 1 5 b ' から解放ざせることにより、帯状部 1 3 a は周面部 1 1から分離されて、カバー 1の背面が開口される。 . '

カバー 1の下面部 1 4の自由端縁とカバー 1め後面部 1 3の下端縁には、互いに係脱可能な平ファスナ 1.9と断面略 J字状のファスナ i 8が夫々装着されている。.， . ■ ' · .

立体形状のカバー 1の内部に一体的に成形された発泡樹脂製のパッドは、帯状部 1 '3 aと下面部 1 4を除くカバー 1の各部と後述する金型'装置によって一.. 体成形される。パッドの背面にはシートバックフレーム（図示せず）が収容される空間が金型装置の中子によって成形される。

後面部 1 3の両側部 1 7は、務歯テープ 1 5 a ' が装着された周面部 1 1の縁部と務歯テープ 1 5 aが装着された帯状部 1 3 aの端部との間及び務歯テ一プ 1 5 b ' が装着された周面部 1 1の縁部と務歯テープ 1 5 bが装着された帯状部 1 3 aの端部との間を全長に亘つて覆うことの可能な長さを有している。図 5及び図 6に示したように、務歯テープ 1 5 a， 1 5 a ' (及び務歯テープ 1 5 b, 1 5 b ') の上端部は、後面部 1 3の両側部 1 7の上端縁 1 7' aよりも下方に配置されていて、間隙が形成され易い務歯テープ 1 5 a， 1 5 a ' (及び務歯テ一 7^s 1 5 b, 1 5 b ') の上端部が後面部 1 3の両側部 1 7によって完全に被覆されている。尚、務歯テープ 1 5 a , 1 5 a ' (及び務歯テープ 1 5 b，

1 5 b ')の上端部は、後面部 1 3の両側部 1 7の上端縁 1 7 aと略同じ高さの位置に配置してもよい。

図示実施例においては、図 7及び図 8に示すように、周面部.1 1の縁部の外側に務歯テープ 1 5 a ' (及び 1 5 b ') の縁部が配置されると共に，周面部 1.

1の縁部の内側に、後面部 1 3の両側部 17の折り返された一端部が配置ざれ、これら務歯テープ 1 5 a ' (及び 1 5 b ') の縁部と、周面部 1 1の縁部と、後面部 1 3の両側部 1 7の折り返されたー縁部とが重ね合わされた状態で一体縫合されている。また、務歯テープ 1 5 a , 1 5 bは、それらの一縁部が、帯状部 1 3 aの両端縁部の外側に配置された状態で、帯状部 1 3 aの両縁部に鏠着されている。こうして、務歯テープ 1 5 aと 1 5 a ' とを係合させると共に、務歯テープ 1 5 b 'と 1 5 b，とを係合させた時に、務歯テープ 1 5 a ' (及び 1

5 b ')の縁部と周面部 1 1の縁部と後面部 1 3の両側部 1 7.の折り返されたー縁部との縫合部 1 7 bと、務歯テープ 1 5 a , 1 5 bの一縁部と帯状部 1 3 a の両端縁部との縫合部 1 3 b力被覆される。 '

図 5及び図 8に示したように、務歯テープ 1 5 aと 1 5 a ' (及び務歯テープ

1 5 bと 1 5 b ') の上端部側には、務歯テープ 1 5 aと 1 5 a ' (及び務歯テープ 1 5 bと 1 5 b ') との係合を完全に解除させた時に、スライダー 1 5 c及びつまみ部 1 5 dが位置する部位を内側から覆うように、帯状の樹脂シート 1

1 7が設けられている。

この樹脂シート 1 1 7は、それの上端縁 1 1 7 eがスライダー 1 5 cより上方に位置するように配置されており、その両端部は、務歯テープ 1 5 a (及び

1 5 b) の一縁部の外側と務歯テープ 1 5 a ' (及び 1 5 b ') に重ねられた状態で、夫々、縫合部 1 7 b， 1 3 bで縫合されている。

なお、図示実施例においては、パッド 5の背面に形成された空間部 5 aの表面上には、その空間部 5 a内にシートクッションフレームが収容された時に、パッド 5がシートバックフレームと擦れることを防止するために、不織布等から成る裏基材 5 bがー体に形成されている。

上述した如く構成されたシートバック用クッションは、例え、図 9及び図 1 0に示したような金型装置 2を用いて製造することができる。 . . .

この成形型装置 2は、クッションの前面部と後面部と周面部とを成形するための第一の金型 2 0と、.パッド 5の背面にシートバックフレームを収容するための空間部 5 aを形成するための中子 2 1と、第一の金型 2 0と組み合わされて、クッションの形成時に第一の金型 2 0に対して型締めされる第二の金型 2 2とを有している。成形時には、カバー 1は第一の金型 2 0上に配置される。図 9は金型装置 2の半分しか図示していないが、. 金型装置 2は幾^ Γ学的に対称の構造を有している。なお、カバ一 1として通気性を有するものを.用いる場合には、カバー 1が載置される第一の金型 2 0は、通気穴（図示せず)' を有しているのが好ましい。この場合には、負圧を付加するための真空ポンプ手段（図示せず)' 、通路を介して ¾気穴に接続される。真空ポンプ手段によって負圧が第一の金型 2 0に付加された時に、その負圧は、第一の金型 2 0上に載置されたカバー 1に対して通気穴を介して付加され、それによりカバー 1は第一の金型 2 0に対して引張られて第一の金型 2 0上にセットされる。

図 9に示したように、第一の金型 2 0は、クッションの背面部を成形するための第一の割型 2 3と、クッションの周面部を成形するための第二の割型 2 4 とを備えている。第一の割型 2 3は、第一のヒンジ手段 2 5 aによって第二の割型 2 4に接続され、第二の割型 2 4は、第二のヒンジ手段 2 5 bによって第 —の金型 2 0と接続されている。こうして、第一及び第二の割型 2 3 , 2 4は、第一及ぴ第二のヒンジ手段 2 5 a , ' 2 5 bによって第一の金型 2 0に対して開閉可能になっている。

金型装置 2によってクッションを成形する場合には、第一の割型 2 3は、（第一の金型 2 0上に載置された）カバー 1の後面部の両側部 1 7と型面 2 3 aで接触する。第一の割型 2 3は、第二の金型 2 2.の傾斜面 2 2 a 'に向けられるようになつている内側傾斜面 2 3 bを有している。

中子 2 1としては、分割可能な第一の部分 2 1 aと第二の部分 2 l bとを有している。中子 2 1の第一の部分 2 1 aは、 ^一の割型 2 3の型面 2 3 aに向けられるよう,になっている突起部 2 1 cと、その突起部 2 1 cから延びて、第二の金型 2 2の傾斜面 2 2. aに向けられるようになっている傾斜面 2 1 dとを有している。金型装置 2によってクッションを成形する場合には、第一の割型 2 3の内側傾斜面 2 3 bと第二の金型 2 2の傾斜面 2 2 aと中子 2 .1の第一の部分 2 1 aの傾斜面 2 1 dと中子 2 1の第一の部分 2 1 a'の突起部 2 1 cとにより区画される第一のスペース 2 6内にカバー 1の後面部め両側部 1 7の端末が受け入れられた状態で、カバー 1の後面部の両側部 1 7は、第一の割型 2 3 の型面 2 3 aと中子 2 1の突起部 2 1 cとの間に挟まれる。

図 1 0に示したように、第一の金型 2 0は、 'カバ一 1の後面部の上部 1 3 b と接触するようになっている第三の割型 2 7を更に備えている。この第三の割型 2 7は、第三のヒンジ手段 2 5 cを介して第一の金型 2 0に対して開閉自在に連結されている。第三の割型 2 7は、中子 2 1の第一の部分 2 1 cに向けられるようになっている平坦な面 2 7 aと、第二の金型 2 2の傾斜面 2 2 aに向けられるようになっている内側面 2 7 bとを有している。カバ一 1の後面部の上部 1 3 bは、第三の割型 2 7の平坦な面 2 7 aと中子 2 1の第一の部分の突起部 2 1 cとの間に挟まれる。

第二の金型 2 2には、発泡性樹脂を金型装置 2内に注入するための注入孔 2 2 bが設けられている。中子 2 1 第二の部分 2 1 bの端部に接線的に配置されているのは、カバー 1の下面部 1 4とカバー 1の前面部 1 0との間の境界部を第一の金型 20に対して押え付けるための板状の押え割型 2 1 eである。押え割型 2 1 eには、第二の金型 2 2の発泡性樹脂の注入孔 2 2 bからの発泡性樹脂がカバー内に流入するのを可能にするための切欠 2 1 f が設けられている。押え割型 2 1 eの切欠 2 1 f は、中子 2 1の第二の部分 2 1 b .に形成された穴 2 1 b 'を介して第二の金型 2 2の発泡性樹脂の注入孔 2 2 bと連通している。. へッドレストのスティを受けるための貫通穴をパッド 5に形成するための二つの筒 2 1 g (図 1 0中には、一つの筒 2 1 gのみが図示されている）が、中子 2 1の第一の部分 2 1 aに ifi接し且つカバー 1の貫通穴 1 1 a (図 3及び図 4) と整列して配置されている。 ' 第三の割型 2 7と第二の金型 2 2の間には、第二のスペース 2.8 aが区画されている。この第二のスペース 2 8 aを介して、カバー 1の帯状部 1 3 aが金型装置 2外に引き出される。また、第一の金型 20と第二め金型 2 2とにより区画され,る第三のスペース 28 b内には、カバー 1の下面部 1 4が受け入れられる。

• 金型装置 2は、位置決めピン 2 9 aを有する二つのシリンダ 2 9を更に備え、 . これら.シリンダ 2 9の位置決めピン 2 9 aは、カバー Γの貫通穴 1 1 a (図 3 及び図 4)を作動的に貫通して筒 2 1 g内に嵌め合わされるようになつている。図 9及び図 1 0を再び参照して、図 9及び図 1 0に示した金型装置 2を用いたクッションの製造方法について後述する。

第二の金型 2 2を第一の金型 20から型外しし、割型 2 3， 24， 2 7をヒンジ手段 2 5 a , 2 5 b, 2 5 cで外方へ開いてから、スライダーをスライド移動させることにより第一及び第三の務歯テープ 1 5 a， 1 5 bの第二及び第四の務歯テープ 1 5 a ', 1 5 b ' に対する係合状態を解除させてカバー 1の帯状部 1 3 aを周面部 1 1から分離させた状態で、カバー 1を第一の金型 2' 0の型面上にセッ卜する。この状態で、押え割型 2 1 eをカバー 1の前面部 1 0と下面部 1 4との間の境界部上に位置するよ.うに第一の金型 2 0に対して組み付けると共に、一端部が中子 2 1の第一の部分 2 1 aに巻き付けられて中子 2 1 の第一及び第二の部分 2 1 a， 2 1 bの下面に延ばして裏基 # 5 aが組み付けられた状態の中子 2 1をカバー 1内に挿置する。更に、筒 2 1 . gを中子 2 1の第一の部分 2 1 aとカバー 1の後面部の上部 1 3 bとの間に配置し，シリンダ 2 9の位置決めピン 2 9 aを筒 2 1 gの筒内に嵌め合わせた後、割型 2 3， 2 4 , 2 7を第一の金型 2 0に対して閉じて第一の金型 2 0に対して型締めする。次に、一端部が周面部 1 1.に縫着されたカバ一 1の後面部の両側部 1 7の他端部を第一のスペス 2 6内に収容し、カバー 1の帯状部 1 3 aを第二のスぺース 2 8 aを介して金型装置 2の外へ引き出し、更に、カバー 1の下面部 1 4を第三のスペース '2 8 b内に収容させた状態で、第二の金型 2 2を第一の金型 2 0と組合わせて、第一の金型.2 0に対して型締めする。こめ状態で、第二の金型 2 2の注入孔 2 2 b , 中子 2 1の穴 2 1 b ' 及び押え割金型 2 7 · eの切欠 2 7 f を介してカバー 1の内部に発泡性樹脂を充填し発泡させることにより、力バー 1 'と一体となり且つシートバックブレニムを収容するための空間部 5 a力成形された発泡樹脂のパッド 5を有するクッシヨンが成形される。

金型装置 2においては、カバー 1の後面部の上側部 1 3 bが割型 2 3 , 2 7 の型面 2 3 a , 2 7 aと中子 2 1の突起部 2 1 cとの間に挟まれ、前面部 1 0 と下面部 1 4との間の境界部が第一の金型 2 0の型面と押え割型 2 1 eとの間に挟まれる。従って、発泡樹脂の一部がカバー 1の帯状部 1 3 a及び下面部 1 4に含浸するのを防止することができる。こうして、良好なクッション性と感触等の良好な最終クッション製品を確保することができる。

このように成形されたクッションを金型装置 2から取り外した後、帯状部 1 3 aを周面部 1 1から分離させたま'まの状態で、図 3に示したようにシーバックフレームのサイドブラケット 4 a , 4 bをカバー 1外べ突出させた状態でシ一トバックフレームをパッドの収容空間.5 a (図 9及び図 1 0) 内に収容して、スライダーをスライド移動させることにより帯状部の第一及び第三の務歯テープを周面部 1 1の第二及び第三の務歯テープに係合させてクッシヨンの背面を閉じて利用に供することができる。

以上のようなシート用クッションにおいては、帯状部 1 3 aの側部端縁と周. 面部 1 1の縁部とに務歯テープ 1 5 a , 1 5 b .、. 1 5 a '， 1 5 b ' が夫々縫着されているが、その縫着部が務歯テープ 1 5' a， 1 5 b、 1 5 a ', 1 5 b ' の内側に隠れるため、外観の.良好なクッションが得られる。また、後面部 1 3の両側部 1 7と周面部 1 1との, ϋ合部が同様に務歯テープ 1 5 a， 1 5 b、 1 5 a ', 1 5 b ' の内側に隠れるため、務歯テープ 1 5 aと 1 5 b及び.1 5 a ' と 1 5 b ' の係合状態を解除させても、外観の良好なクッシヨンが得られる。

更に、帯状部 ·3 aがカバー 1の全幅に等しい幅を有しでいるので、横幅の広いボケ,ットを設けることができるようになる。

また、クッションの成形時に、図 7に示したように、第二及び第四の務歯テープ l '5 a， (1 5 b ') が、カバー 1の後面部の両側部 1 7によって、成形型.. 装置に充填された発泡樹脂から隔離されるため、発泡樹脂が第二及び第四の務歯テープ 1 5 a ' ( 1 5 b ') に付着することはない。更に、スライダー 1 5 c 及びつまみ部 1 5 dが位置する部位を内側から覆うように、第一務歯テープ 1 5 aの上端部と第二の務歯テープ 1 5 a ' の上端部との間及び第三の務歯テ一プ 1 5 bの上端部と第四の務歯テープ 1 5 b，の上端部との間に帯状の樹脂シート 1 1 7が配置されているため、後面部 1 3の上側部 1 3 bと周面部 1 1との接合部分が破れたりする虞がなく、更に、成形時にスライダー 1 5 c及びつまみ部 1 5 dに発泡性樹脂が付着することも防止できる。また、後面部 1 3の両側部 1 7 端末が周面部 1 1の縁部に折り返されて縫着されているので、後面部 1 3の両側部 1 7の縫着部位 1 7 bの強度を確保し易い。更に、後面部 1 3の両側部 1 7を軟質材料にて構成することができ、この場合には、後面部 1 3の両側部 1 7を周面部 1 1の縁部に縫着する際の作業性や、成形型装置 2にカバー 1を配置する際の作業性を向上することができ、シート用クッシヨンをより製造し易くすることができる。 .

尚、ポケットが設けられたシート用クッションについて上述したが、図 1 1 . に示したように、ポケットが設けられていないものにも本発明を適用することも可能である。また、務歯テプ 1 5 aと 1' 5 a ' 及び 1 5 bと 1 5: b ' が係合した状態において、それらが帯状部 1 3 aの両側部側に露呈するように設計することもできる。. 更に、車両用シートのシートバック用クッションについて上述したが、本発明は、車両用シートのシートクッション用 'クッションにも適用することができる。；

本明細書中で使用した用語及び表現は、本発明を説明するために便宜的に使用したに,過ぎないものであって、本発明の内容を何等限定するものではなレ、。そのような用語及び表現を用いたからと言って、そことに、上述した本発明の構成 ¾素及び特徴と均等なもの又はその部を排除する意図はなレ、。権利が.. 要求ざれている本発明の範囲内で種々の変更を加えることが可能であることは明らかである。

Claims

請求の範囲

1 . 前面部と、前記前面部に対向して離間位置した略 u字状の後面部と、前記前面部と前記後面部との間に配置されて前記前面部の縁部と前記後面部の縁部に縁部が接続された周面部と、前記後面部の開口部を閉塞ずるように前記開口部の下端縁から下方に延びた帯状部と、前記帯状部の両側縁に装着された第一の一対の務歯テープと、前記帯状部の両側縁と位置的に対応する前記周面部.

■1

の.両緣部に設けられて、前記第一の対 5の務#テープと係合することにより前記帯状部による前記開口部の閉塞を可能にじ、前記第一の一対の務歯テープとの係合状態が解除されることにより前記開口部の開口を可能にさせる第二の一対の務歯テープとにより構成された立体形状のカバーと、前記カバーの内部で前記帯状部を除く前記カバーの各部と一体成形.された発泡樹 ί旨製パッドとにより戍るシート用クッション。 . ，

2 . 前記帯状部が、それの両側部間に亘り開口するポケットを備えて.いることを特徴,とする請求項 1に記載のシート用クッション。

3 . 前記後面部の両側部の端部が、周面部の縁部に折り返されて縫着されていることを特徴とする請求 ¾ 1又は 2に記載のシート.用クッション。

4 . 前記後面の両側部の端部と第二の一対の務歯テープの縁部とが、周面部の縁部に重ねて縫着されていることを特徴とする請求項 3に記載のシート用クッション。