WO2007043117A9

WO2007043117A9 - 移動通信システム、移動通信端末及び呼接続方法

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Publication number: WO2007043117A9
Application number: PCT/JP2005/018174
Authority: WO
Inventors: Soichi Kuwahara; Hideki Inaba; Tatsuo Kondou; Koichiro Hojyo; Takeshi Yamana
Original assignee: Fujitsu Ltd; Soichi Kuwahara; Hideki Inaba; Tatsuo Kondou; Koichiro Hojyo; Takeshi Yamana
Priority date: 2005-09-30
Filing date: 2005-09-30
Publication date: 2007-05-31
Also published as: WO2007043117A1; JPWO2007043117A1

Abstract

移動端末との通信において随時最適な網リソースを選択することができる移動通信システム、移動通信端末及び呼接続方法を提供する。上記移動通信システムは、端末と無線通信を行う基地局を含む複数のノードが接続される通信網を有し、当該端末からの通信要求に応じて通信サービスを提供するものであって、複数のノードに関する情報を含む上記通信網内のリソース情報を管理する管理手段と、上記リソース情報を含めた報知情報を当該基地局から当該端末に送信する報知手段と、当該端末からの通信要求が当該基地局により受信された場合に、上記通信網内のリソースのうち当該端末から指定されたリソースを使用して、上記通信要求に応じた呼接続を行う接続手段とを備える。

Description

移動通信システム、移動通信端末及び呼接続方法

技術分野

[0001] 本発明は、網リソース制御を行う移動通信システム、移動通信端末及び呼接続方法に関する。

背景技術

[0002] 移動通信システムは、一般に図 15に示すような構成力もなる。図 15は、従来の移動通信システムの構成を示す図である。従来の移動通信システムは、パケット交換機 (以降、 xGSNと表記する） 1000、移動通信交換機（以降、 MMSと表記する） 1001 、基地局制御装置（以降、 RNCと表記する） 1002、 1003及び 1004、基地局（以降、 BTSと表記する） 1005、及び移動端末 (以降、 UEと表記する） 1006から構成される。

[0003] このような従来の移動通信システムでは、システムを構成する BTS、 RNC、 MMS、 xGSN (以降、これらを総称してノードとも呼ぶ)相互間が No. 7共通線信号方式、若しくは ATM (Asynchronous Transfer Mode)等により固定的に接続されている。

[0004] 従って、従来の移動通信システムでは、 UE1006から発信された信号が受信可能な BTS 1005で受信されると、それ以降、当該信号に対応するデータが伝送されるノードは固定されていた。例えば、 UE1006から発信された信号が BTS1005— 1で受信されると、当該信号に対応するデータは、 RNC1002、 MMS 1001若しくは xGS N1000へと固定的に伝送された。このような構成は、網を冗長に構成し、他の RNC 、 MMSへの迂回ルートを設定することにより多少柔軟に変更可能となるが、それでも固定的に接続された数個の RNC、 MMSのなかの一つが選択されるに過ぎない。

[0005] このような従来の移動通信システムでは、例えば特定の RNC配下のトラフィックが高くなり RNCの処理能力を超えた場合に柔軟に対応することができないため、スル一プットの低下等の問題を生じさせる可能性があった。

このような問題点を解決すベぐ図 16に示すような移動通信システムが提案されている。図 16は、 IP網で接続される従来の移動通信システムの構成を示す図である。図 16に示す従来の移動通信システムは、各ノード間が IP (Internet Protocol)で接続され、 IP網 1010を構成する。このような移動通信システムでは、接続相手を通信局条件等により選択する上で IPアドレスを設定すればよいため、柔軟な網構築を可能としている。

[0006] し力しながら、このような IPを用いた従来の移動通信システムにおいても、あるとき特定の RNCが輻輳状態となった場合に、即座に接続形態の変更をするといつた対応を取ることができない。

[0007] このような問題を回避する方法として、システム内に設けられた通信資源管理装置が通信端末の位置情報と通信資源の状況等を管理することにより、各通信端末に対してそれぞれ通信資源の割り当てを決定する手法が提案されている（下記特許文献 1参照)。

[0008] また、報知情報にリソース情報を載せて移動端末に通知することにより、移動端末内の各種設定を自動で変更することにより、ハンドオーバ時においても継続通信を保証する手法が提案されている（下記特許文献 2及び 3参照)。同様に、報知情報にリソース情報を載せて移動端末に通知し、移動端末が通知された情報を用いて、送受する情報量に関する所定情報を RNCへ通知し、この所定情報により RNCが通信リソースを割り当てる手法が提案されてヽる（下記特許文献 4参照)。

[0009] 更に、報知情報にリソース情報を載せて移動端末に通知する技術として、 OMA(0 pen Mobile Alliance)で既定されて!、る Client Provisioningがある（下記非特許文献 1参照）。この中には、 OTA (Over The Air) Provisioningとして、移動通信の放送情報 (Cell Broadcast)に移動端末のブラウザの設定情報 (利用可能なアクセスボイントの IPアドレス、利用可能べァラ（Bearer)情報（PS (Packet Switch)、 CS (Circuit S witch)等)を報知し、移動端末の設定を自動又は半自動で変更すると!、うものがある

[0010] これらは、移動端末ユーザが国をまたがるような長距離の移動をしたような場合に、固定的にアクセスポイントに接続すると通信経路が冗長となることを避け、最寄りのァクセスポイントを利用できるようにするための技術である。

特許文献 1：特開 2004— 23329号公報特許文献 2：特開 2003 - 348007号公報

特許文献 3：特開 2000— 209633号公報

特許文献 4:特開 2002— 345017号公報

非特干文献 1： Open Mobile Alliance Ltd., Provisioning Architecture Overview Can didate Version 1.1 , Provisioning Arcnitecture Overview, 28 April 2005.

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0011] このような従来技術に基づき時々刻々と変化する網のリソース使用状況に応じて接続形態を変更する方法として、例えば、各ノードが負荷状況や性能等 (以降、リソース稼動情報と表記する）を相互に交換し、移動端末力もの発呼を受け付けた BTSが当該リソース稼動情報に基づき、最適な RNCや MMSを選択して接続する方法が考えられる。

[0012] し力しながら、移動端末から網側に要求する処理能力、サービスの品質、通信コスト等は、 UEを利用する各ユーザの意向によるところが大きいため、網側で勝手に各ノードの接続形態を決めるのでは不十分である。例えば、あるユーザは、高価であっても高品質、高スループットの通信を望む力もしれないし、他方別のユーザは、多少の応答遅延等があっても、低価格であればょヽと考える場合もある。

[0013] また、将来的に移動通信の事業者融合が進み、 BTSを提供するアクセス網事業者、 MMSを提供する移動交換網事業者といった事業形態が出現し、ユーザが特定の事業者の利用を望むケースも想定される。このような状況から、ユーザの意向を反映させた最適な網リソース選択方法が望まれる。

[0014] また、上述の報知情報にリソース情報を載せて移動端末に通知する従来の技術では、時々刻々変化するリソース稼働状況には対応しておらず、主に位置情報のみを対象としたものであった。

[0015] 本発明の目的は、移動端末との通信において随時最適な網リソースを選択することができる移動通信システム、移動通信端末及び呼接続方法を提供することである。課題を解決するための手段

[0016] 本発明は、上述した課題を解決するために以下の構成を採用する。即ち、本発明は、端末と無線通信を行う基地局を含む複数のノードが接続される通信網を有し、当該端末からの通信要求に応じて通信サービスを提供する移動通信システムにおいて、複数のノードに関する情報を含む上記通信網内のリソース情報を管理する管理手段と、上記リソース情報を含めた報知情報を当該基地局から当該端末に送信する報知手段と、当該端末からの通信要求が当該基地局により受信された場合に、上記通信網内のリソースのうち当該端末力指定されたリソースを使用して、上記通信要求に応じた呼接続を行う接続手段とを備える移動通信システムについてのものである。

[0017] ここで、通信網に接続される複数のノードとは、基地局の他、例えば、基地局制御装置、パケット交、移動通信交等である。また、リソース情報とは、例えば、通信網に接続されるノードに関する輻輳状態、通信性能、処理性能等であり、また、各ノード間のリンクに関する情報等である。

[0018] 本発明では、管理手段が通信網内のリソース情報を管理し、このリソース情報が基地局からの報知情報に含められ端末へ送信される。更に、端末からの通信要求に応じ、通信網内のリソースのうちのその端末に指定されたリソースが使用され呼接続が実行される。

[0019] これにより、本発明によれば、通信網内のリソース情報を端末に通知することができ、更に、端末により指定されたリソースを用いて呼接続を行うことができる。よって、本発明に係る移動通信システムと通信する端末では、時々刻々変化する通信網内のリソース状況に対応して、所望のリソースを使用して通信サービスの提供を受けることができる。

[0020] また、上記管理手段が、上記リソース情報を当該基地局毎に分類し、分類されたリソース情報を各基地局へそれぞれ通知する通知手段を更に備え、上記報知手段が

、分類されたリソース情報を報知情報に含め、上記接続手段が、当該端末からの通信要求が受信された場合に、その通信要求に対応する信号から、その端末により指定されたリソースに関する指定リソース情報を抽出する抽出手段を更に備え、当該通信網内のリソースのうち、抽出された指定リソース情報により特定されるリソースを使用して、通信要求信号に応じた呼接続を行うようにしてもょ、。

[0021] 本発明では、通信網内のリソース情報を端末へ送信するにあたり、通知手段が基地局毎に分類されたリソース情報を各基地局へそれぞれ通知する。これにより、報知手段は、分類されたリソース情報を報知情報に含めて端末に通知することになる。更に、接続手段は端末からの通信要求に対応する信号から端末の指定リソース情報を得て、その指定リソース情報で特定されるリソースを用いた呼接続を実行する。

[0022] よって、各基地局は、例えば自身に関連するリソース情報のみを端末へ通知することが可能になるため、報知情報に含める情報を絞ることができる。また、端末によって指定されたリソースを端末力の通信要求に対応する信号力得ることができるため、呼毎にリソースを指定することができる。

[0023] また、本発明は、上記通知手段が上記リソース情報のうち、呼種別毎に適切なリソースの組み合わせを適切リソース情報として生成し、その適切リソース情報を基地局毎に分類し、分類された適切リソース情報を各基地局へそれぞれ通知し、上記報知手段が、分類された適切リソース情報を上記報知情報に含めるというものである。

[0024] 本発明では、基地局に通知されるリソース情報として、適切リソース情報が通知され、その適切リソース情報が端末へ送信される。

[0025] これにより、呼種別に応じて、その時その場所で、適切な網リソース情報を端末へ通知することができるようになり、端末では適切なリソースの中力所望のリソースを選択することがでさるよう〖こなる。

[0026] 従って、本発明によれば、基地局及び端末それぞれにお!/、て、適量なリソース情報の中から適切なリソース選択が可能となる。

[0027] また、本発明は、上記通知手段が上記リソース情報のうち、呼種別毎、及び前記端末を所定の集合に分類した端末群毎に、適切なリソースの組み合わせを適切リソース情報として生成し、上記報知手段が分類された適切リソース情報を当該端末群毎に区別可能な状態で上記報知情報に含めるというものである。

[0028] 本発明では、端末群毎に適切リソース情報を分類して生成し、この適切リソース情報が端末群毎に区別可能な状態で報知情報に含められ送信される。

[0029] これにより、当該報知情報を受信した端末において、自身が属する端末群に関する適切リソース情報からリソース指定を行うようにすれば、複数の端末から一斉に送信要求が通信網側にきた場合でも、通信網側における負荷を拡散することができる。 [0030] また、上記報知手段は、 SIB (System Information Block)、セルブロードキャスト、若しくはマルチキャストを用いて報知情報を送信するようにしてもょ、。

[0031] また、上記接続手段は、所定の通信要求に応じた呼接続のために確立されたリンクを所定時間維持するようにしてもょ、。

[0032] これにより、本発明によれば、時間を要するノード間の制御チャネルの確立に関し、一度確立した後の呼 (通信要求)からは呼接続時間を短縮することができる。

[0033] また、上記報知手段は、上記リソース情報に基づき、予め所定のリソースを用いたリンクを確立するよう制御する予約手段を更に備え、上記予約手段によりリンクが確立された後に、上記報知情報を送信するようにしてもょヽ。

[0034] これにより、高速な呼接続処理を実現することが可能となる。

[0035] また、上記接続手段は、ノード間で送受される制御信号に当該端末力指定されたリソースを識別する情報をルーティング情報として付加することにより呼接続を行うようにしてもよい。

[0036] また、本発明は、基地局を含む複数のノードが接続される通信網を有する移動通信システムと前記基地局と無線通信を行うことにより接続し、通信サービスの提供を受ける移動通信端末において、当該基地局からの報知情報を受信する受信部と、受信された報知情報力当該通信網内のリソース情報を抽出する抽出部と、上記リソース情報から所定のリソースを指定する指定部と、上記通信サービスの提供を受ける際に、指定されたリソースに関する情報と共に通信要求を送信する送信部とを備える移動通信端末にっ、てのものである。

[0037] 本発明では、移動通信端末が移動通信システムを構成する基地局力の報知情報を受信すると、その報知情報力当該システム内の通信網におけるリソース情報を抽出する。更に、移動通信端末は、抽出されたリソース情報力所定のリソースを指定し、この指定されたリソースを用いた通信サービスを受けるベぐ指定されたリソースに関する情報を通信要求と共に送信する。

[0038] 従って、本発明によれば、時事刻々と変化する移動通信システムの通信網内の稼動状況に応じて、本移動通信端末を利用するユーザの所望のリソースを用いた通信サービスを受けることができるようになる。 [0039] なお、本発明は、以上の何れかの機能をコンピュータに実現させる方法であってもよい。また、本発明は、以上の何れかの機能を実現させるプログラムであってもよい。また、本発明は、そのようなプログラムをコンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録してちよい。

発明の効果

[0040] 本発明によれば、移動端末との通信において随時最適な網リソースを選択することができる移動通信システム、移動通信端末及び呼接続方法を実現することができる。図面の簡単な説明

[0041] [図 1]図 1は実施形態における移動通信システムのシステム構成を示す図である。

[図 2]図 2は移動端末の機能構成を示す図である。

[図 3]図 3は網側のノードが指定リソース接続機能を有することを示す図である。

[図 4]図 4はリソース情報管理テーブルの設定例を示す図である。

[図 5]図 5は SIBによる報知情報のフォーマットを示す図である。

[図 6]図 6はセルブロードキャストによる報知情報のフォーマットを示す図である。

[図 7]図 7は移動端末におけるリソース選択画面の例を示す図である。

[図 8]図 8は網側の局間制御信号の転送メッセージのフォーマットを示す図である。

[図 9]図 9は網側のノードが指定リソース接続機能及びリソース予約接続機能を有することを示す図である。

[図 10]図 10は適切リソース情報の生成動作シーケンスを示す図である。

[図 11]図 11は報知情報の送信フォーマットを示す図である。

[図 12]図 12は実施形態の移動通信システムにおける呼接続シーケンスを示す図である。

[図 13]図 13は網側のノードにおける呼接続動作フローを示す図である。

[図 14]図 14はリソース情報管理テーブルの変形例を示す図である。

[図 15]図 15は従来の移動通信システムの構成を示す図である。

[図 16]図 16は IP網で接続される従来の移動通信システムの構成を示す図である。符号の説明

[0042] 1、 1010 IP網 100、 1000 ノケッ卜交^ ¾ (xGSN)

101、 1001 移動通信交換機（MMS)

110 リソース情報管理サーバ

200、 1006 移動端末 (UE)

211 報知情報受信部

212 リソース指定呼接続部

213 適切リソース情報抽出部

214 リソース情報選択部

215 ユーザプロフアイノレ

216 グラフィックユーザインタフェース（GUI)

217 リソース情報データベース

300 実行ボタン

1002、 1003、 1004 基地局制御装置（RNC)

1005、 1005— 1 基地局（BTS)

発明を実施するための最良の形態

[0043] [実施形態]

以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態に係る移動通信システムについて説明する。実施形態の構成は例示であり、本発明は実施形態の構成に限定されない。

[0044] 〔システム構成〕

まず、本発明の実施形態における移動通信システムのシステム構成について図 1を用いて説明する。図 1は、本実施形態における移動通信システムの構成を示す図である。

[0045] 本移動通信システムは、パケット交 (以降、 xGSNと表記する） 100、移動通信交換機 (以降、 MMSと表記する） 101、基地局制御装置 (以降、各基地局装置を RN Cl〜3と表記する）、基地局（以降、各基地局を BTS1〜9と表記する）、リソース情報管理サーバ 110、及び移動端末 (以降、 UEと表記する） 200から構成される。

[0046] xGSN100、 MMS101、 RNC1〜3、 BTS1〜9、及びリソース情報管理サーバ 11 0 (以降、これらを網側とも表記する）は、それぞれ IP網 1により接続される。 UE200 は、無線通信可能な範囲に位置する BTSと無線通信により接続することで網側にァクセスし、各種通信サービスの提供を受ける。なお、図 1に示される各機器の台数は例示であり、これに限定されるものではない。また、図 1では IP網 1が 1つのネットヮークのように示される力幾つかのサブネットワークに分割されるようにしてもよい。また、リソース情報管理サーバ 110が本発明の管理手段及び通知手段に相当し、 BTSが本発明の報知手段に相当する。

[0047] 以下、本移動通信システムを構成する各装置につ!ヽて、本発明に係る特徴部分を中心に説明する。なお、各装置は、以下に説明していない機能についても一般的な移動通信システムにおいて必要な機能は有するものとし、本発明はこれらを限定するものではない。

[0048] 〈リソース情報管理サーバ〉

リソース情報管理サーバ 110は、 IP網 1に接続されるリソース情報を管理する。ここで、リソース情報とは、網側の全ノード若しくは所定のノードの負荷情報、能力情報等をいう。また、リソース情報には、各ノード間を繋ぐ物理リンクの負荷情報、能力情報等を含めるようにしてもよい。本実施形態の例では、当該リソース情報として、各ノードの輻輳状態に関する情報が収集されるものとする。この輻輳状態には、各ノードの C PU (Central Processing Unit)の処理負荷が高い状態の他、当該ノード内の所定の機能の処理負荷が高い状態、他のノードとの間のリンクの通信負荷が高い状態等も含まれる。

[0049] リソース情報管理サーバ 110は、上述のリソース情報を収集し、この収集されたリソース情報に基づき、随時、適切リソース情報を生成する。適切リソース情報とは、網側のノードのうち各 BTSと通信する UE200が使用すべき適切なノードの組み合わせに関する情報である。リソース情報管理サーバ 110は、生成された適切リソース情報を各 BTSへ通知する。リソース情報管理サーバ 110は、各 BTSへ適切リソース情報を通知した後、当該適切リソース情報の各移動端末への報知を指示するようにしてもよい。なお、上述の適切リソース情報生成の詳細については後述する。

[0050] 〈基地局（BTS)〉 BTS1〜9は、自身が無線通信可能な通信エリア内にある UE200と通信し、網側に UE200を接続する。各 BTSは、 UE200から送信される各種信号を受信し、その信号に応じたデータを IPパケットとして所定のノードへ転送する。

[0051] また、 BTSは、随時、微弱電波により報知情報を送信する。 BTSは、この報知情報に、自身を示す HD情報の他、上述のリソース情報管理サーバ 110から通知される適切リソース情報を含める。報知情報により適切リソース情報を送信する方法としては、セルブロードキャスト、マルチキャストを使うようにしてもよい。この場合には、セルブロードキャストセンタ（以降、 CBCとも表記する）、マルチキャストセンタ（以降、 MCとも表記する）を IP網 1に接続するようにしてもよい。なお、当該適切リソース情報の報知の詳細については後述する。

[0052] 〈基地局制御装置 (RNC)〉

RNC1〜3は、複数の BTSを制御して、網内の所望のノードと当該 BTSとを接続する。 RNC1〜3は、 UE200が複数の BTSと同時に接続するためのソフトハンドォーバ機能、レイク受信機能等を有する。例えば、 RNC1〜3は、 UE200が常に複数の BTSと交信して、る場合に、それら BTSのうち一番感度の高、信号を受信する BTS を当該移動端末と通信すべき代表 BTSと決定する。

[0053] RNC1〜3は、決定された代表 BTSから送信される信号を当該移動端末からの信号と判断し、 xGSN100、 MMS101等へ当該信号に対応するデータを転送する。なお、本移動通信システムでは RNCを有する力 RNCを設けず、 MMS101若しくは X GSN100が上述の機能を有し、直接 BTSと通信するようにしてもょ、。

[0054] 〈移動通信交換機 (MMS) >

MMS101は、 UE200からの音声通話等で利用される回線交換 (CS)の呼に応じて、いずれかの BTSを介し各種通信サービスを提供する。通信サービスとしては、通常の通話サービス、当該通話サービスに基づく通話料割引サービス等がある。なお、本移動体通信システムは、このような提供するサービスを限定するものではな、。

[0055] MMS101は、通話サービスであれば、 UE200からの発呼を制御し、通信相手となる移動端末と呼接続を行う。なお、 MMS101は、当該通信サービスを提供するにあたり、各 BTSのセルを管理し、併せて、 UE200の存在する位置を管理するようにしてちょい。

[0056] 〈パケット交^ « (xGSN)〉

xGSNlOOは、 UE200力らの、電子メール等のインターネット接続サービスで利用されるパケット交換 (PS)の呼に対して、いずれかの BTSを介し、各種パケット通信サ一ビスを提供する。すなわち、 xGSNlOOは、 UE200からの PS呼に対応するバケツトを、ずれかの BTSを介して受信し、それに応じた呼制御を行う。

[0057] 〈移動端末 (UE)〉

以下、移動端末 200の機能概要について図 2を用いて説明する。図 2は、移動端末 200の機能概要を示すブロック図である。 UE200は、その所在地に応じて、その所在地を通信エリアとしてカバーする BTSと無線通信する。 UE200は、無線通信機能を有した端末であり、例えば携帯電話、 PDA (Personal Digital Assistance)等である。

[0058] UE200は、図 2に示すように、報知情報受信部 211 (本発明の受信部に相当する）、リソース指定呼接続部 212 (本発明の送信部、送信手段に相当する）、適切リソース情報抽出部 213 (本発明の抽出部に相当する）、リソース情報選択部 214 (本発明の指定手段、指定部に相当する）、ユーザプロファイル 215、グラフィックユーザインタフエース（以降、 GUIと表記する） 216及びリソース情報 DB217を有し、以下のような機能を実現する。

[0059] また、 UE200は、報知情報受信部 211により各 BTSから送信される報知情報を受信する。 UE200は、当該報知情報を受信することにより、ある BTSの対応する通信エリア力他の BTSの対応する通信エリアへの自端末の移動を検知する。その他、 UE200は、当該報知情報を受信することにより適切リソース情報を受ける。

[0060] 当該報知情報をセルブロードキャスト、マルチキャストにより受信する場合、 UE200 は、それらの通信方法により送信される報知情報を受信することができるように自装置内の設定を行う。例えば、セルブロードキャストにより報知情報が送信される場合、 UE200は、セルブロードキャストが提供されるチャネルを予め受信対象として選択しておく。

[0061] UE200は、報知情報を受けると、適切リソース情報抽出部 213により報知情報から適切リソース情報を抽出する。 UE200は、この抽出された適切リソース情報を自装置のメモリ（例えば、リソース情報 DB217)に記憶する。このとき、 UE200は、受信された報知情報の適切リソース情報が自装置内に記憶されている以前のリソース情報から更新された場合に、更新された情報をメモリに記憶するようにしてもょ、。

[0062] UE200は、発呼時等に、当該適切リソース情報のうちの少なくとも 1つのリソースの組み合わせに係るリソース情報を選択する。このリソース情報の選択にあたり、 UE20 0は、例えば、リソース情報 DB217から取得された適切リソース情報をユーザフレンドリに GUI216に表示させることにより、ユーザに所望のリソース情報を選択させる（リソース情報選択部 214)。

[0063] また、リソース情報選択部 214により、予めユーザの好みの情報が保存されたユーザプロファイル 215と適切リソース情報が比較され、一致したリソース選択候補が自動で決定されるようにしてもょ、。

[0064] このように指定されたリソース情報を用いて網側に呼接続を要求すベぐ UE200は、当該指定されたリソース情報をルーティング情報として付加したメッセージを発信する（リソース指定呼接続部 212)。 UE200によるこの適切リソースの指定機能の詳細については後述する。

[0065] 〈網側の各ノード〉

網側の各ノードは、それぞれ、 UE200により選択されたリソースによる呼接続 (ルーティング)を実現すべく共通の機能を有する。すなわち、網側のリソースのうち、 UE2 00により選択された指定リソースのみを用いるように呼接続を行う機能 (以降、指定リソース接続機能とも表記する）である。図 3は、網側の各ノードがこの指定リソース接続機能を共通に有する態様を示す図である。

[0066] これら各ノードは、 UE200からの通信要求信号中のルーティング情報を参照することにより当該指定リソース接続機能を実現する。この指定リソース接続機能の詳細については後述する。また、この指定リソース接続機能が本発明の接続手段及び抽出手段に相当する。

[0067] 〈本移動通信システムにおける諸機能〉

以下、先に簡単に述べた、本移動通信システムの各ノードにより実現される各機能について、機能毎に詳細に説明する。

[0068] く〈適切リソース情報の生成〉〉

以下、リソース情報管理サーバ 110における上述の適切リソース情報生成機能の詳細について説明する。

[0069] まず、リソース情報管理サーバ 110は、適切リソース情報生成を行うにあたり、網内のリソース情報を収集する。 IP網 1に接続される BTS、 RNC、 MMS、 xGSN等の各ノードは、自ノードの負荷情報等 (本実施形態では輻輳状態)を随時計測して!/、る。そして各ノードは、定期的に若しくは所定のタイミング (例えば、状態が変化した場合 )で、自ノードの輻輳状態をリソース情報管理サーバ 110に送信する。なお、送信される輻輳状態は、呼種別毎に送信されるようにしてもよい。また、各ノードがその他の情報量や通信帯域幅等のパラメータを送信するようにし、リソース情報管理サーバ 11 0が輻輳状態を決定するようにしてもよヽ。

[0070] リソース情報管理サーバ 110は、適切リソース情報を生成するために利用される、図 4に示すリソース情報管理テーブルを持つ。図 4は、リソース情報管理テーブルの設定例を示す図である。以下、このリソース情報管理テーブルについて図 4を用いて説明する。なお、このリソース情報管理テーブルは、例えば、リソース情報管理サーノ 110内のメモリに格納される。

[0071] リソース情報管理テーブルには、 BTS毎〖こ、呼種別、候補 RNC、候補 MMSZxG SN、品質性能、コスト、 RNC及び MMSZxGSNの輻輳状態に関する情報がそれぞれ設定される。このうち、輻輳状態に関する情報は、各ノードから収集されるリソース情報により随時更新される。輻輳状態以外の情報については、予め、システム保守者 Z管理者等により設定されるようにしてもよい。また、網内の各ノードが増設、減設される際に、当該保守者等により、本リソース情報管理テーブルが変更されるようにしてもよい。

[0072] 呼種別フィールド〖こは、各 BTSがサポートする呼の種別が設定される。呼種別には、例えば、音声通話等で利用される回線交換 (CS)、電子メール等のインターネット接続サービスで利用されるパケット交換 (PS)がある。

[0073] 候補 RNCフィールドには、 BTSと呼種別の組み合わせ毎に、ソフトハンドオーバの対象となり得る RNCのリストが設定される。

[0074] 候補 MMS/xGSNフィールドには、 BTSと呼種別と RNCとの組み合わせ毎に、接続可能な及びサービス提供可能な MMS若しくは xGSNのリストが設定される。

[0075] 品質 Z性能フィールドには、 BTSと RNCと MMSZxGSNとの組み合わせ毎に、その組み合わせに係る各ノード間のリンク及び各ノードのハードウェアスペック等を考慮した、通信品質若しくは通信性能の評価値が設定される。通信性能の評価値は、例えば、当該組み合わせに係るノード間のリンクに応じた通信帯域幅、ホップ数を用 V、て算出されるようにしてもょ、。

[0076] コストフィールドには、 BTSと RNCと MMSZxGSNとの組み合わせ毎に、その組み合わせに係る各ノードを利用する上で力かるコスト (通信費用）等に応じた評価値が設定される。これは、各ノードを供給する網事業者に応じてコストが異なることを想定し設けたパラメータである。ここでの網事業者とは、現在のような移動通信網全体を提供する事業者のみならず、例えば、所定の BTSのみを提供する事業者、所定の R NCのみを提供する事業者、交換サービス (MMS若しくは xGSN)のみを提供する事業者等も含む。これにより、各網事業者が提供するノードを組み合わせた呼接続サービスも可能となる。

[0077] 輻輳状態フィールドには、各 RNC及び MMSZxGSNそれぞれに関しての輻輳状態が設定される。この情報は、リソース情報管理サーバ 110が IP網 1に接続される全ノード若しくは所定のノードに関するリソース情報を収集して得た情報により適宜更新される。

[0078] リソース情報管理サーバ 110は、このようなリソース情報管理テーブルに基づき、適切リソース情報を生成する。まず、適切リソース情報を生成するにあたって、リソース情報管理サーバ 110は、リソース情報管理テーブルの輻輳状態を参照し、 RNC若しくは xGSNの輻輳状態が閾値を超える組み合わせを適切リソースの候補から除外する（図 4に示す選択フィールドが「 X」の行)。図 4に示す例では、輻輳状態が「高」のノードが存在するリソースの組み合わせを除外して、る。

[0079] そして、リソース情報管理サーバ 110は、リソース情報管理テーブルの所定のリストが除外された残りのリソースの組み合わせに関し、適切リソース情報を生成する。適切リソース情報には、各リソースの組み合わせそれぞれに関し、呼種別フィールド、候補 RNCフィールド、候補 MMS/xGSNフィールド、品質フィールド及びコストフィールドに設定された情報が含められる。なお、図 4に示される各行は、リソースの組み合わせの 1つであり、これを BTS毎にまとめた情報が適切リソース情報となる。

[0080] その後、リソース情報管理サーバ 110は、決定された適切リソース情報を IPパケット化し、各 BTSへそれぞれ通知する。例えば、 BTS5へ通知される適切リソース情報は、図 4の 2重線で囲まれる部分である。

[0081] <〈適切リソース情報の送信〉 >

次に、各 BTSにおける上述の適切リソース情報の送信方法について説明する。

[0082] 各 BTSは、リソース情報管理サーバ 110から適切リソース情報を通知されると、当該適切リソース情報を含めた報知情報を自装置の無線通信可能範囲内の UE200 へ送信する。

[0083] 報知情報の送信フォーマットには、 3GPP (3rd Generation Partnership Project)で規定されるシステムインフォメーションブロック（SIB)を使用するフォーマット、又は、セルブロードキャストが使用される場合には 3GPP—TS - 23. 041に規定されるフォ一マット等が用いられる。

[0084] BTSは、上述の SIBのフォーマットを用いる場合には新たな SIB (SIB— M)を追加し、その SIB— Mにリソース選択候補として適切リソース情報を設定する。この場合の送信フォーマットを図 5に示す。図 5は、 SIB使用時の適切リソース情報送信フォーマットを示す図である。図 5に示されるように、適切リソース情報が複数の組み合わせを含む場合には、その組み合わせ数分リソース選択候補が追加される。すなわち、図 4 に示されるリソース情報管理テーブルの各行力^つのリソース選択候補として設定される。

[0085] RNC— ID部には、適切リソース情報の候補 RNCフィールドの値が設定される。 M MS— ID部には、同情報の候補 MMSZxGSNフィールドの値が設定される。コスト情報部には、同情報のコストフィールドの値が設定される。 QoS (Quality of Service) 部には、同情報の品質 Z性能フィールドの値が設定される。なお、図 5に示すフォーマットは例示であり、適切リソース情報として提供元となる事業者情報を含む場合にはこのメッセージフォーマットにもその事業者情報に対応する情報が設定されるようにしてちよい。

[0086] また、 BTSは、上述のセルブロードキャストにより報知情報を通知する場合には、セルブロードキャスト（CB)データ部を拡張し、適切リソース情報を設定する。この場合の送信フォーマットを図 6に示す。図 6は、セルブロードキャスト使用時の適切リソース情報送信フォーマットを示す図である。図 6に示されるように、適切リソース情報が複数の組み合わせを含む場合には、その組み合わせ数分リソース選択候補が追加される。 CBデータ部に設定される情報は、 SIB使用の場合と同様である。

[0087] <〈移動端末による適切リソースの指定〉 >

次に、移動端末における適切リソース情報に含まれるリソース選択候補の指定機能について説明する。

[0088] 移動端末は、報知情報を受信する度に、受信された報知情報に含まれる適切リソース情報を自装置のメモリ内に記憶する。また、移動端末は、報知情報を受信する度に自装置内に記憶される適切リソース情報と受信された適切リソース情報を比較し、両者が異なる場合にのみ、受信された適切リソース情報をメモリ内に記憶するよう〖こしてもよい。なお、適切リソース情報に含まれるリソース選択候補力^つである場合には、移動端末は当該リソース選択候補を用いて発信を行う。

[0089] リソース選択候補が複数ある場合、移動端末は、ユーザに複数のリソース選択候補のうちの好きなリソースの組み合わせを選択させる。このリソース選択をさせるにあたり、移動端末は、自装置内の画面に選択画面を表示する。ユーザは、この選択画面を操作することにより、好みに合つたリソースを選択する。

[0090] このときの選択画面を図 7に示す。図 7は、移動端末におけるリソース選択画面のィメージ図である。図 7の画面では、設備情報、通信品質、通信コスト等のノメータをユーザフレンドリに表示している。また、図 7に示すリストは、図 4における BTS5に関する適切リソース情報のうち、図 4の 2重線で囲まれる部分の上から 3行分を表示した例である。

[0091] 図 7の「A事業者〇〇設備」とあるのは、 BTS5における RNC2と MMS1とのリソース組み合わせを示し（図 4の BTS5における一番上の行）、図 7の「△△設備」とあるのは、 RNC 1と MMS 1とのリソース組み合わせを示し（図 4の BTS 5における上から 3行目の行）、図 7の「□□設備」とあるのは、 RNC3と MMS2とのリソース組み合わせを示す（図 4の BTS5における上から 5行目の行）。

[0092] なお、図 7に示すリソース選択画面は一例であり、 BTSから移動端末へ送信する情報を少なくする場合にはより簡易的な情報を表示するようにしてもよぐ BTSからの情報を多くできる場合にはより詳細な情報 (例えば、通信品質として通信帯域等)を表示するようにしてもよい。また、選択画面を表示せず、音声によりリソース選択するようにしてもよい。

[0093] このようなリソース選択画面は、例えば発呼時等に表示される。移動端末のユーザは、このリスト中の一の候補を選択し、発信する。ユーザは、例えば図 7の画面において、使用したいリソースを示す行の選択フィールドに參印を付け、実行ボタン 300を押下することにより、參印が付されたリソースを選択する。これにより、以降、本移動通信システムにおいて提供される通信サービスは、 RNC 1と MMS 1とのリソース組み合わせにより実現されることになる。

[0094] また、その選択は、予めユーザが自分の好みの情報 (事業者は A社がょ、、品質が悪くても常にコストが安いものがよいなど）をプロファイルとして予め保存しておき、そのプロファイルと報知情報を比較し、一致したリソース選択候補を自動で決定するようにしてもよい。

[0095] 更に、移動端末において複数のリソース選択候補を指定可能としてもよい。指定したリソース選択候補が常に有効であるとは限らず、リソース捕捉失敗に終わった場合の予備の選択肢として有効だ力である。

[0096] このように選択されたリソースの組み合わせに係る情報は、無線インタフェースプロトコルを構成する論理チャネルのうち CCCH (Common Control Channel)を用いて、移動端末から BTSへ送信される。図 7の選択例では、 RNC1と MMS1とを利用する旨の情報が BTSへ送信される。これにより、 RRC (Radio Resource Control)における、移動端末力網側の BTS、 RNC、 MMS等への無線リソース制御に、この選択されたリソースの組み合わせを利用することができるようになる。

[0097] <〈選択されたリソースによる呼接続〉 > 以下、網側の各ノードが、移動端末からの通信要求を選択 (指定)されたリソースに沿って転送する、すなわち呼接続する方法について説明する。

[0098] 移動端末は、先に述べた方法により、指定されたリソースの組み合わせに力かる情報（以降、ルーティング情報とも表記する）を BTSへ送信する。 BTSは、 CCCHから当該リソースの組み合わせに係る情報を取得する。そして、 BTSは、この取得された情報が設定されたルーティング情報フィールドと IPヘッダを移動端末力送信された局間制御信号に付加した IPパケットを生成する。 BTSは、その生成された IPパケットを当該ルーティング情報に含まれるノードのうち、次に転送すべき RNCへ送信する。このときのメッセージフォーマットの例を図 8に示す。

[0099] 図 8に示されるメッセージフォーマットには、移動端末力指定されたリソースの組み合わせに力かるノードを順にメッセージが転送するように、ルーティング情報フィールドが付加されている。ルーティング情報フィールドは、移動端末で選択された BTS 、 RNC、 MMS若しくは xGSNを示す Iひ隋報が設定される。なお、 BTS、 RNC、 M MS等のノード ID指定以外にも、ノードの IDアドレスやポイントコードで指定するようにしてもよい。

[0100] また、各ノードが局間制御信号を転送する際には、ノード間に制御リンクを確率する必要がある。しかし、ノード間の制御チャネルの確立には、ある程度の時間を要するため、呼毎にノードを選択しょうとした場合に呼接続処理の遅延が懸念される。そこで、移動端末の所定の呼に応じて確立されたノード間リンクは、一定時間確立したままにしておくことにより、次の呼 (他の移動端末力でも可)からは呼接続時間を短縮することがでさる。

[0101] また、 BTSが報知情報でリソース情報を報知する際に、予め選択されるノードが分力つて、るため、利用可能性の高!ソード間のリンクを予め確立しておくようにしてもよい。図 9は、本実施形態における移動通信システムのリソース予約接続機能の概要を示す図である。図 9では、 BTS3が報知情報を送信する前に、 BTS3と RNC3との間のリンク、及び、 RNC3と MMS101との間のリンクを予約的に確立している例が示されている。このような機能が本発明の予約手段に相当する。

[0102] 〔動作例〕次に、本実施形態の移動通信システムにおける動作例について、上述の機能毎にそれぞれ説明する。

[0103] 〈適切リソース情報の生成動作〉

まず、本実施形態における移動通信システムの適切リソース情報の生成動作について図 10を用いて説明する。図 10は、本移動通信システムにおける適切リソース情報の生成動作を示すシーケンス図である。

[0104] 網側の各ノード MMS101 (xGSNlOOも含む）、 RNC1、 2及び 3、 BTS1及び 2 ( その他の BTSも含む）はそれぞれ、所定のタイミングにより、リソース情報管理サーバ 110へ自身の輻輳状態をリソース情報として報告する（S701から S706)。この例では、各ノードがリソース情報管理サーバ 110へ報告する場合の動作例を示すが、逆にリソース情報管理サーバ 110が各ノードから当該リソース情報を収集するようにしてちょい。

[0105] リソース情報管理サーバ 110は、収集された各ノードのリソース情報に基づき適切リソース情報を生成する。この適切リソース情報は、上述のとおり、各 BTS用にそれぞれ生成される。

[0106] リソース情報管理サーバ 110は、生成された適切リソース情報を対象となる BTSへ送信する（S707)。図 10の例では、 BTS1に関する適切リソース情報のみが変更された場合を想定し、 BTS1へのみ当該適切リソース情報が送信される場合の例を示しているが、当然、他の BTS (BTS2等）へ送信されるようにしてもよい。

[0107] 図 10の下方では、 RNC1、 RNC3からのみリソース情報が報告される場合の例が示されている（S710、 S711)。このように、各ノードが自身の輻輳状態が変更されたことを検知した場合のみ当該リソース情報を報告するようにしてもよい。更に、この例では、リソース情報管理サーバ 110は、 BTS 2へ更新された適切リソース情報を通知している（S712)。

[0108] また、図 10には、セルブロードキャストセンタ（CBC)若しくはマルチキャストセンタ（ MC)を利用する動作シーケンスについても点線により示されている。この場合には、リソース情報管理サーバ 110は、報知情報更新指示を CBC若しくは MCへ通知し (S 708)し、通知を受けた CBC若しくは MCが対象となる BTS2へ報知情報更新指示を通知する（S709)。

[0109] 〈適切リソース情報の報知情報による送信動作〉

次に、本移動通信システムの各 BTSにおける適切リソース情報の送信動作について図 11を用いて説明する。図 11は、 BTSからの報知情報による適切リソース情報の送信動作の概念を示す図である。

[0110] 図 11に示されるように、各 BTSは、図 5の例における報知情報の送信フォーマットにより移動端末に適切リソース情報を送信する。図 11の例では、送信フォーマット中の SIB— M部に適切リソース情報が設定され、 UE200に送信される。なお、図 11における MIBは、 Master Information Blockを示し、 SIBは、 System Informati on Blockを示し、 TBは、 Transport Blockを示す。

[0111] 〈選択されたリソースによる呼接続動作〉

次に、移動端末により選択されたリソースによる、本移動通信システムの網側の各ノ一ドの呼接続動作について、図 12を用いて説明する。図 12は、本移動通信システムにおける呼接続シーケンスを示す図である。図 12の例は、 UEにより選択されたリソースの組み合ゎせ（BTS1—RNC2— MMS1)に沿って、 UEから送信された信号が転送される様子を示している。図 12における二重線で示されるノード (BTS1、 RNC 2、 MMS1)が UE200により指定されたリソースの組み合わせに係るノードである。

[0112] UEにより指定されたリソースの組み合わせに係る情報は、論理チャネルの CCCH ( Common Control Channel)〖こより、 UEから網側の各ノードへ送信される。この情報は、図 12におけるメッセージ毎の論理チャネルに設定されるようにしてもよいし、所定のメッセージのみに設定されるようにし、各ノードにより保持されたものが利用されるようにしてもよい。

[0113] UEからの送信信号を受信した BTS1は、 CCCHに含まれるルーティング情報に基づき、次に転送すべきノード RNC2を決定する。そして、 BTS1は、決定された RNC 2との間に RRCコネクションを確立する。このとき、 BTS1は、 UEからの送信信号に対応する局間制御信号にこのルーティング情報と IPヘッダとを付加した IPパケットを RNC2へ送信する。

[0114] 当該 IPパケットを受信した RNC2は、この IPパケットのルーティング情報に設定される情報に基づき、次に転送すべきノード MMSlを決定する。そして、 RNC2は、転送先となる MMS1との間にリンクを確立し、その確立されたリンクを用い、 RANAP (Rad io Access Network Application Part)プロトコル等によりシグナリングを実現する。

[0115] このように確立された BTS1と RNC2との間のリンク、 RNC2と MMS1との間のリンクは、その呼接続が終了されるまでの間、保持されるようにしてもよい。この場合には、図 12に示されるシーケンスのうち、コネクションのセットアップに関するデータの送受信は省略することができるため、高速なデータ転送を可能とする。

[0116] なお、ルーティング情報には、指定されたノードを示す ID情報が含まれるようにし、網側の各ノードは、この情報力も指定されたノードの IPアドレスを取得し、転送先を指定するよう〖こしてもよい。以下に、ルーティング情報に指定されたノードを示す ID 情報が含まれる場合の、網側の各ノードの呼接続動作フローを図 13を用いて説明する。図 13は、網側の各ノードにおける呼接続動作を示すフローチャートである。

[0117] BTS、 RNC、 MMS101、 xGSNlOOは、 UE200からの通信メッセージ若しくはその転送メッセージを受信すると（S1301)、受信されたメッセージ中のルーティング情報フィールドから次接続ノードに関するノード IDを抽出する（S1302)。 BTSであれば、 CCCHから当該ノード IDを抽出し、それ以外のノードであれば、図 8に示されるフォーマットのルーティング情報フィールドに設定される値を抽出する。

[0118] 続けて、ノードは、抽出されたノード IDを IPアドレスに変換する（S1303)。この変換につ、ては、ノード IDと IPアドレスとの変換表を各ノードがそれぞれ保持するようにしてもよ、し、所定のサーバにアドレス変換要求を送信するようにしてもょ、。

[0119] そして、ノードは、変換された IPアドレスが指す対向ノードとの間にリンクが既に確立されている力否かを確認する（S 1304)。そして、未だリンクが確立されていなければ（S1304 ;NO)、ノードは、その対向ノードとの間に局間制御リンクを確立する（S1 305)。

[0120] 〈実施形態における作用 Z効果〉

本実施形態による移動通信システムでは、リソース情報管理サーバ 110により網側の各ノードのそれぞれにつ、ての輻輳状態等がリソース情報として収集される。収集されたリソース情報はリソース情報管理テーブルに保持される。リソース情報管理サーバ 110は、このリソース情報管理テーブルを参照することにより、例えば輻輳状態となって、るノードを除外したリソースの組み合わせを、適切リソース情報として BTS毎に生成する。

[0121] 生成された適切リソース情報は、リソース情報管理サーバ 110から各 BTSへ通知される。 BTSは、この適切リソース情報を含めた報知情報を移動端末へ送信する。

[0122] 移動端末は、無線通信可能範囲内に位置する BTSからの報知情報を受信し、受信された報知情報に含まれる適切リソース情報のうち、利用したいリソースの組み合わせを選択する。移動端末は、発呼時等に、この選択されたリソースの組み合わせに係るルーティング情報を含めた信号を対象となる BTSへ送信する。

[0123] 以降、移動端末から送信された信号は、当該ルーティング情報に含まれるノード〖こ沿って網側を転送される。この転送時には、各ノードが当該ルーティング情報を IPパケットに設定し、その IPパケットが次のノードに転送される。

[0124] このように、本実施形態では、網側でリソース稼働状況を収集し、それを報知情報により移動端末に通知する。更に、移動端末が当該報知情報力使用したいリソースを選択し、その選択されたリソースに従って、網側の各ノードが転送を行う。

[0125] このため、移動端末では、時々刻々と変化するシステム稼働状況に対応して、個々のユーザの要求に応じたリソースを自由に選択することができる。更に、網側では、その選択されたリソースが利用されるべく制御される。

これにより、本移動通信システムでは、移動端末との通信において随時最適な網リソースを選択することができる。

[0126] 〔本実施形態における第一変形例〕

以下、上述の実施形態における移動通信システムの第一変形例について図 14を用いて説明する。上述の実施形態における移動通信システムでは、リソース情報管理サーバ 110が BTS毎に生成された適切リソース情報を各 BTSへ通知していた。本変形例における移動通信システムでは、移動端末を所定の集合に分類した端末群毎に適切リソース情報を生成する手法が採られる。図 14は、リソース情報管理テープルの第一変形例を示す図である。

[0127] リソース情報管理サーバ 110は、図 14に示すリソース情報管理テーブルを保持する。このリソース情報管理テーブルには、上述の実施形態におけるテーブルに更に端末群フィールドが付加されて、る。

[0128] この端末群フィールドには、移動端末を所定の集合に分類した端末群の情報が設定される。この端末群は、全移動端末で一斉に同じリソースが使用されないように群分けされ、例えば、電話番号の最後の一桁で 10通りの群に群分けされるようにしてもよい。図 14には、 2つの端末群に分けられる例が示されている。

[0129] リソース情報管理サーバ 110は、このようなリソース情報管理テーブルに基づき、適切リソース情報を生成する。適切リソース情報を生成するにあたってのリソース情報管理サーバ 110の処理は、上述の本実施形態と同様である。但し、本変形例により生成される適切リソース情報には、上述の実施形態の場合の情報の他、端末群に関する情報が付加される。

[0130] BTSは、通知された適切リソース情報を端末群毎に区別可能な状態で報知情報に含め、移動端末へ送信する。端末群毎に区別可能な状態とは、例えば、端末群の ID 情報に続けてその端末群に関する適切リソース情報という順で並んだ状態としてもよい。本発明は、端末群毎に区別可能であれば、報知情報への含め方を限定するものではない。

[0131] 移動端末は、受信される報知情報のうち、自端末が属する端末群に関する適切リソース情報を抽出する。移動端末は、この抽出された適切リソース情報を用いて、最適なリソースを指定する。

[0132] これにより、本変形例における移動通信システムでは、複数の移動端末から一斉に通信要求が送信された場合等に、一時的に負荷が一極（1つの RNC等）に集中するのを防ぐことができ、一斉に通信要求された場合においても適切なリソース配分を行うことができる。

Claims

請求の範囲

[1] 端末と無線通信を行う基地局を含む複数のノードが接続される通信網を有し、前記端末からの通信要求に応じて通信サービスを提供する移動通信システムにおいて、前記複数のノードに関する情報を含む前記通信網内のリソース情報を管理する管理手段と、

前記リソース情報を含めた報知情報を前記基地局から前記端末に送信する報知手段と、

前記端末からの通信要求が前記基地局により受信された場合に、前記通信網内のリソースのうち前記端末力指定されたリソースを使用して、前記通信要求に応じた呼接続を行う接続手段と、

を備える移動通信システム。

[2] 前記管理手段は、

前記リソース情報を前記基地局毎に分類し、分類されたリソース情報を各基地局へそれぞれ通知する通知手段を更に備え、

前記報知手段は、

前記分類されたリソース情報を前記報知情報に含め、

前記接続手段は、

前記端末力の通信要求が受信された場合に、その通信要求に対応する信号から、その端末により指定されたリソースに関する指定リソース情報を抽出する抽出手段を更に備え、

前記通信網内のリソースのうち、抽出された指定リソース情報により特定されるリソースを使用して、前記通信要求信号に応じた呼接続を行う、

請求項 1に記載の移動通信システム。

[3] 前記通知手段は、

前記リソース情報のうち、呼種別毎に適切なリソースの組み合わせを適切リソース情報として生成し、該適切リソース情報を前記基地局毎に分類し、分類された適切リソース情報を各基地局へそれぞれ通知し、

前記報知手段は、前記分類された適切リソース情報を前記報知情報に含める、

請求項 2に記載の移動通信システム。

[4] 前記通知手段は、

前記リソース情報のうち、呼種別毎、及び前記端末を所定の集合に分類した端末群毎に、適切なリソースの組み合わせを適切リソース情報として生成し、

前記報知手段は、

前記分類された適切リソース情報を前記端末群毎に区別可能な状態で前記報知 †青報に含める、

請求項 3に記載の移動通信システム。

[5] 前記報知手段は、 SIB (System Information Block)を用いて報知情報を送信する請求項 1から 3のいずれか 1つに記載の移動通信システム。

[6] 前記報知手段は、セルブロードキャストを用いて報知情報を送信する請求項 1から

3のいずれか 1つに記載の移動通信システム。

[7] 前記報知手段は、マルチキャストを用いて報知情報を送信する請求項 1から 3のいずれか 1つに記載の移動通信システム。

[8] 前記接続手段は、所定の通信要求に応じた呼接続のために確立されたリンクを所定時間維持する請求項 1又は 2に記載の移動通信システム。

[9] 前記報知手段は、

前記リソース情報に基づき、予め所定のリソースを用いたリンクを確立するよう制御する予約手段を更に備え、

前記予約手段によりリンクが確立された後に、前記報知情報を送信する、請求項 1又は 2に記載の移動通信システム。

[10] 前記接続手段は、ノード間で送受される制御信号に前記端末から指定されたリソースを識別する情報をルーティング情報として付加することにより呼接続を行う請求項 1 又は 2に記載の移動通信システム。

[11] 前記端末は、

前記基地局からの報知情報から、自身の属する端末群に関する前記適切リソース情報を抽出し、抽出された適切リソース情報から所定のリソースを指定する指定手段と、

指定されたリソースに関する情報と共に前記通信要求を送信する送信手段と、を更に備える請求項 4に記載の移動通信システム。

[12] 基地局を含む複数のノードが接続される通信網を有する移動通信システムと前記基地局と無線通信を行うことにより接続し、通信サービスの提供を受ける移動通信端末【こおヽ飞、

前記基地局からの報知情報を受信する受信部と、

受信された報知情報から前記通信網内のリソース情報を抽出する抽出部と、前記リソース情報から所定のリソースを指定する指定部と、

前記通信サービスの提供を受ける際に、指定されたリソースに関する情報と共に通信要求を送信する送信部と、

を備える移動通信端末。

[13] 端末と無線通信を行う基地局を含む複数のノードが接続される通信網を有し、前記端末からの通信要求に応じて通信サービスを提供する移動通信システムで実行される呼接続方法であって、

前記複数のノードに関する情報を含む前記通信網内のリソース情報を管理する管理ステップと、

前記リソース情報を含めた報知情報を前記基地局から前記端末に送信する報知ステツプと、

前記端末からの通信要求が前記基地局により受信された場合に、前記通信網内のリソースのうち前記端末力指定されたリソースを使用して、前記通信要求に応じた呼接続を行う接続ステップと、

を備える呼接続方法。

[14] 前記管理ステップは、

前記リソース情報を前記基地局毎に分類し、分類されたリソース情報を各基地局へそれぞれ通知する通知ステップを更に備え、

前記報知ステップは、

前記分類されたリソース情報を前記報知情報に含め、前記接続ステップは、

前記端末力の通信要求が受信された場合に、その通信要求に対応する信号から、その端末により指定されたリソースに関する指定リソース情報を抽出する抽出ステップを更に備え、

請求項 13に記載の呼接続方法。

[15] 前記通知ステップは、

前記報知ステップは、

前記分類された適切リソース情報を前記報知情報に含める、

請求項 14に記載の呼接続方法。

[16] 前記通知ステップは、

前記報知ステップは、

請求項 15に記載の呼接続方法。

[17] 前記接続ステップは、所定の通信要求に応じた呼接続のために確立されたリンクを所定時間維持する請求項 13又は 14に記載の呼接続方法。

[18] 前記報知ステップは、

前記リソース情報に基づき、予め所定のリソースを用いたリンクを確立するよう制御する予約ステップを更に備え、

前記予約ステップによりリンクが確立された後に、前記報知情報を送信する、請求項 13又は 14に記載の呼接続方法。

[19] 前記接続ステップは、ノード間で送受される制御信号に前記端末から指定されたリソースを識別する情報をルーティング情報として付加することにより呼接続を行う請求項 13又は 14に記載の呼接続方法。

[20] 前記端末が、

前記基地局からの報知情報から、自身の属する端末群に関する前記適切リソース情報を抽出し、抽出された適切リソース情報力所定のリソースを指定するステップと、

指定されたリソースに関する情報と共に前記通信要求を送信するステップと、を更に備える請求項 19に記載の呼接続方法。