WO2006095719A1 - ガスセンサ - Google Patents

ガスセンサ Download PDF

Info

Publication number
WO2006095719A1
WO2006095719A1 PCT/JP2006/304339 JP2006304339W WO2006095719A1 WO 2006095719 A1 WO2006095719 A1 WO 2006095719A1 JP 2006304339 W JP2006304339 W JP 2006304339W WO 2006095719 A1 WO2006095719 A1 WO 2006095719A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
voltage
current
heating element
duty ratio
gas sensor
Prior art date
Application number
PCT/JP2006/304339
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
Masaki Tada
Rihito Shoji
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co., Ltd.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. filed Critical Matsushita Electric Industrial Co., Ltd.
Priority to EP06728708A priority Critical patent/EP1857814A4/en
Priority to US11/578,106 priority patent/US7631537B2/en
Publication of WO2006095719A1 publication Critical patent/WO2006095719A1/ja

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/02Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance
    • G01N27/04Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance by investigating resistance
    • G01N27/14Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance by investigating resistance of an electrically-heated body in dependence upon change of temperature
    • G01N27/18Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance by investigating resistance of an electrically-heated body in dependence upon change of temperature caused by changes in the thermal conductivity of a surrounding material to be tested
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/0004Gaseous mixtures, e.g. polluted air
    • G01N33/0009General constructional details of gas analysers, e.g. portable test equipment
    • G01N33/0027General constructional details of gas analysers, e.g. portable test equipment concerning the detector
    • G01N33/0036Specially adapted to detect a particular component
    • G01N33/005Specially adapted to detect a particular component for H2
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/0004Gaseous mixtures, e.g. polluted air
    • G01N33/0009General constructional details of gas analysers, e.g. portable test equipment
    • G01N33/0027General constructional details of gas analysers, e.g. portable test equipment concerning the detector
    • G01N33/0036Specially adapted to detect a particular component
    • G01N33/0059Specially adapted to detect a particular component avoiding interference of a gas with the gas to be measured
    • G01N33/006Specially adapted to detect a particular component avoiding interference of a gas with the gas to be measured avoiding interference of water vapour with the gas to be measured

Abstract

 回路のS/N比を改善し高精度なガスセンサを提供する。被検出ガスに接触する発熱素子(1)と基準抵抗(2)の一端(1a),(2a)を共通接続し、それぞれの他方の端子(1b),(2b)側に第1スイッチ(3)の各接点を各別に接続する。第1スイッチ(3)には発熱素子(1)または基準抵抗(2)に電流を供給する電源装置(4)を接続する。発熱素子(1)または基準抵抗(2)の両端に生じる両端電圧を測定する電圧測定部(5)は、第1スイッチ(3)が切り替えられたときに、発熱素子(1)または基準抵抗(2)に並列に接続される。演算部(6)は基準抵抗(2)側に第1スイッチ(3)を切り替えるとともに、基準抵抗(2)に生じた両端電圧から発熱素子(1)に少なくとも3段階のステップ状の電流を供給する電源装置(4)の制御条件を決定し、所定のタイミングで第1スイッチ(3)を発熱素子(1)側に切り替える。発熱素子(1)に順次少なくとも3段階のステップ状電流を連続して供給し、それぞれの電流の大きさに対する発熱素子(1)の両端電圧を電圧測定部(5)を介して演算部(6)に取り込み、電流をオフにして被検出ガス濃度を演算し出力する動作を行う。

Description

明 細 書
ガスセンサ 技術分野
[0001] 本発明は湿気を含む大気と混合した被検出ガスの濃度を検出するためのガスセン サに関するものである。
背景技術
[0002] 昨今、燃料電池がエネルギーや環境問題を解決する 1つとして大いに注目されて いるとともに、期待され、開発が盛んに行われている。特に、固体高分子膜を電解質 に用いた燃料電池は動作温度が 80°C程度と低く扱 、やす 、ため、現在燃料電池開 発の主流をなしている。しかし、これは燃料に水素を用いているため、その漏洩に対 する安全対策として水素検出用ガスセンサが必要になってくる。
[0003] 従来、このようなガスセンサとしては、水素の熱伝導率が他のガスに比べ極めて大 きいことを利用し、水素の存在による熱伝導率の変化を発熱素子の温度変化として 検出する原理のものが採用されている。こうしたガスセンサは、空気中に水素が存在 すると、発熱素子から奪われる熱量が空気のときよりも多くなり、これにより発熱素子 の温度が水素濃度に応じて変化する。この温度変化を温度検出素子の抵抗値の変 化として電気的に検出するというものである。
[0004] ガスセンサに使用される発熱素子は、温度検出素子としても兼用され、その材料、 部品としては、おもに白金で作った薄膜抵抗体が用いられている。これは薄膜である がゆえに半導体微細加工技術、すなわち、マイクロマシン技術を利用して製造するこ とが可能であるからである。これにより、極微小な発熱素子を形成することができ、ガ スセンサの検出と応答の高速ィ匕が図れ、かつ、低消費電力化が図れるという特長を 有する。
[0005] なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、 日本特許公 開、特開平 8— 101156号公報(引用文献 1)が知られている。
[0006] このようなガスセンサを水素漏洩検知に用いる場合、被検出ガス (水素)中の湿気 の存在が問題となる。すなわち、湿気が存在していなければ発熱素子の抵抗値は水 素濃度に応じて変化する。湿気が存在するとなると、それによつても抵抗値が変化し てしまい、その変化の要因が水素であるのか湿気であるの力、それとも両者の相乗作 用であるのかを区別することが困難となる。
[0007] これに対し、前記の従来例では、白金薄膜抵抗体からなる発熱素子に供給する電 流を可変することにより発熱素子の反応度合いに応じて出力電圧が変化することを 利用する。電流を供給したときの発熱素子の両端電圧をあらかじめ求めた推定式に 代入し、かつ連立させることにより、その推定式の解力 大気ガスの量すなわち各ガ スの濃度を求めている。
[0008] 基本的にはこのような解法で複数成分のガス濃度を求めることができるのである。し かし、問題となるのは燃料電池の水素漏洩を検知するときのように、 80°C近い水蒸気 がほぼ飽和した状態で水素が大気中に漏洩して 、る状態を検知する場合である。こ うした場合は、各ガス成分の熱伝導率の変化が従来のように 1次式で表される力、も しくは、 1次式とみなせる範囲であれば、チェビシェフの直交多項式を用いて計算す ることができる。しかし、水素に比べ水蒸気が多量に存在することが想定される系に おいては、それらの混合系の熱伝導率が湿度とともにー且上昇しピークを持って下 降する非線形の特性は、必ず 2次以上の次数を持つ特性を示すものとなるので、単 に推定式を連立させて解くだけでは計算が煩雑になる。また、湿度に対する解が複 数個存在し湿度を一義的に決定することができないために、水素濃度も一義的に決 定することができな 、と 、う不具合が生じる。
[0009] このような不具合を克服するために、発明者らは発熱素子の発熱温度を異ならせ、 それぞれの温度での発熱素子の出力差が湿度に 1対 1で対応することを利用して湿 度補正を可能とする湿度補正方式に関する技術的思想を既に提案した (特開 2004 - 354210号公報)。この湿度補正方式に基づ!/、て上記引用文献 1に記載されて!ヽ るような複数の定電流源を切り替える方式でガスセンサを作動させてみたところ、水 素濃度の検知精度は ±0. 5%H2 (%H2は水素濃度を表す。以下同様)であり、水 素漏洩検知のようにパーセントのオーダーでの水素濃度を検知する方法としては必 ずしもよいものとは言えなかった。
[0010] この理由は湿度補正を行うことにより水素感度が約 1桁以上小さくなり、 SZN比が 悪ィ匕するためである。従って、引用文献 1に記載されているような定電流源を切り替 える方式では SZN比が大きくなり、依然として不具合は残ったままである。
発明の開示
[0011] 本発明は高精度なガスセンサを提供するものである。本発明のガスセンサは湿気を 含む大気と混合した被検出ガスに接触する発熱素子を備え、この発熱素子の一端と 、基準抵抗の一端とを共通接続する。また、発熱素子及び基準抵抗の他端側にはど ちらかを選択するための選択スィッチが接続され、この選択スィッチを介して発熱素 子または基準抵抗に電流を供給する電源装置が備えられている。
[0012] また、発熱素子または基準抵抗の両端電圧を測定する電圧測定部を備える。また、 選択スィッチ、電源装置および電圧測定部が接続された演算部を備える。演算部は 電源装置からの電流供給先が基準抵抗となるように選択スィッチを切り替える。また、 演算部は基準抵抗の両端電圧から、あらかじめ発熱素子に大きさが異なる少なくとも 3つのステップ状電流を連続して供給するための電源装置の制御条件を決定する。
[0013] 基準抵抗の両端に生じた両端電圧カゝら発熱素子に 3つのステップ状の電流を供給 する制御条件が決定された後は、所定のタイミングで選択スィッチを基準抵抗側から 発熱素子側に切り替え、発熱素子に大きさが異なる少なくとも 3つのステップ状の電 流を所定の時間連続して供給する。その後、それぞれの電流の大きさに対する発熱 素子の所定時間が経過した後の発熱素子の両端電圧を演算部に取り込み、被検出 ガス濃度を演算して出力する。この構成によって測定の都度、基準抵抗で発熱素子 に供給する電流を調整することが可能となる。
[0014] こうした本発明のガスセンサによれば、回路の部品ばらつきや経時変化あるいは温 度による変化などの外乱因子が存在しても、それらの影響を含めて一定電流の大き さになるように調整することができるため、常に発熱素子に適切な電流が供給されて 高精度な検出が可能なガスセンサを構成することができる。
図面の簡単な説明
[0015] [図 1]図 1は、本発明の実施の形態に力かるガスセンサの回路構成図である。
[図 2]図 2は、本発明の実施の形態に力かるガスセンサの発熱素子に供給する電流 波形図である。 [図 3]図 3は、本発明の実施の形態に力かるガスセンサのメイン動作を表すフロ ートである。
[図 4]図 4は、本発明の実施の形態に力かるガスセンサのサブ動作を表すフロー ートである。
符号の説明
1 発熱素子
2 基準抵抗
3 第 1スィッチ
4 電源装置
5 電圧測定部
6 演算部
7 振幅圧縮回路
8 積分器
9 基準電圧発生回路
10 第 2スィッチ
11 定電流供給回路
91 第 1基準電圧発生回路
92 第 2基準電圧発生回路
93 第 3基準電圧発生回路
発明を実施するための最良の形態
[0017] 図 1は本発明の実施の形態に力かるガスセンサの回路構成図である。図 2は本発 明の実施の形態に力かるガスセンサの発熱素子に供給する電流波形図である。図 3 は本発明の実施の形態に力かるガスセンサのメイン動作を表すフローチャートである 。図 4は本発明の実施の形態に力かるガスセンサの副動作を表すフローチャートであ る。
[0018] 図 1において、湿気を含む大気と混合した被検出ガスに接触して被検出ガスの濃 度を検出する発熱素子 1は、従来の構成と同様にマイクロマシン技術によって作製さ れた白金薄膜抵抗体からなる。 [0019] なお、本発明にお 、て、被検出ガスは湿気を含む大気に対して濃度が 4%までの 水素を対象とした。この濃度領域における水素による熱伝導率の変化は燃料電池の 動作温度である 80°Cでの湿度 (水蒸気濃度)による熱伝導率の変化と同程度である 。このため、水素濃度領域を 4%とすることによって、本発明は、従来の構成に比べて 、濃度を検出する精度がさらに向上する。
[0020] 上記に鑑み、被検出ガスは水素濃度領域を 4%までとして、以下説明する。
[0021] 図 1において、発熱素子 1の一方の端子 laには基準抵抗 2の一方の端子 2aを接続 する。基準抵抗 2は、後述する発熱素子 1への供給電流調整時の基準となるので、 温度に対する変化率を表す温度係数は 5ppmZ°C程度の極めて温度変化の少ない 、いわゆる高精度品の抵抗を採用する。なお、発熱素子 1及び基準抵抗 2の抵抗値 は、いずれもたとえば 100 Ω程度である。
[0022] 発熱素子 1及び基準抵抗 2の他方の端子 lb,2bには、両者のどちらかを選択する ための第 1スィッチ 3の接点 3a、 3bを各別に接続する。また、第 1スィッチの共通接点 3cは後述の電源装置 4の一部を構成する定電流供給回路 11に接続する。また、第 1 スィッチ 3にはフォトスィッチを用いる。これにより、各接点間に生じる相互干渉を排除 することができるので、発熱素子 1と基準抵抗 2を電気的に十分に絶縁することができ る。
[0023] さらに、第 1スィッチ 3には発熱素子 1または基準抵抗 2のどちらかの両端電圧を測 定するために電圧測定部 5を接続する。電圧測定部 5は後述する水素濃度演算を高 精度に行うために電圧取り込み精度が 19ビットの ADコンバータを用いてデジタル出 力に換算している。
[0024] 第 1スィッチ 3、電源装置 4および電圧測定部 5にはそれぞれ演算部 6を接続する。
第 1スィッチ 3は制御線 63を介して演算部 6によって制御されている。演算部 6は内 部演算処理機能力が 16ビット以上のマイクロコンピュータを用いる。これにより演算の 有効桁数が上がり、高濃度のガスセンサを実現することができる。なお、処理機能力 が 16ビット以上のマイクロコンピュータであれば十分な演算精度が得られる。
[0025] ここで、電源装置 4について説明する。電源装置 4は演算部 6からの出力信号 (パ ルス電圧)の 1周期内の周期全体に対するオン期間の比(以下デューティー比と略す )を直流電圧に変換し、前記直流電圧に応じて定電流を作り出し、発熱素子 1または 基準抵抗 2に電流を供給する。電源装置 4が定電流をデューティー比から作り出す 理由は、パルス電圧のオン時間とオフ時間を調整して電流制御を行うことにより、比 較的簡便な回路構成によって電流制御を高精度に行うことができるためである。
[0026] 次に定電流を作り出す回路動作手順を説明する。まず演算部 6からの出力信号( パルス電圧) 6Pを振幅圧縮回路 7に入力する。振幅圧縮回路 7は、パルス電圧の振 幅を所定の比率で圧縮する。パルス電圧の振幅圧縮をすることにより、定電流を作り 出す際に電流調整幅、すなわちダイナミックレンジは小さくなる。し力しその分、信号 の分解能が上がり電流の微調整が可能となるため、高精度に電流制御が可能となる
[0027] 次に圧縮したパルス電圧の信号は振幅圧縮回路 7から積分器 8に入力され、パル ス電圧が直流電圧に変換される。これにより、パルス電圧に含まれるノイズ成分が平 滑ィ匕されるため、さらに電流制御の精度が高まる。このようにして、演算部 6からの信 号に基づいて電流の微調整を行うための直流電圧が得られる。
[0028] 発熱素子 1または基準抵抗 2に供給する電流の大まかな大きさは、基準電圧発生 回路 9の電圧の大きさとしてあら力じめ決定されている。具体的には供給するべき電 流の大きさを設定するための出力電圧が出力できるように電源電圧を抵抗分割によ つて決定する。
[0029] 本実施の形態では後述するように発熱素子 1に電流の大きさが異なる 3つのステツ プ状の電流を供給するものとしている。それぞれの電流を作り出すのに必要な大まか な直流電圧が得られるように 3つの基準電圧発生回路 9を準備する。すなわち、低い 電流を供給するもの力 順に第 1基準電圧発生回路 91、第 2基準電圧発生回路 92 および第 3基準電圧発生回路 93を各別に設ける。
[0030] 基準電圧発生回路 9に設けられた 3つの電圧は、第 2スィッチ 10により切り替えられ る。第 2スィッチ 10の共通接点 10dは定電流供給回路 11に接続する。接続点 10a, 10b及び 10cは第 1基準電圧発生回路 91 ,第 2基準電圧発生回路 92及び第 3基準 電圧発生回路 93に各別に接続する。これにより、供給すべき電流の大きさに対応し た大ま力な電圧が得られ、供給すべき電流の粗い調整が可能となる。なお、第 2スィ ツチ 10は制御線 610を介して演算部 6によって制御されている。第 2のスィッチ 10に は第 1スィッチ 3と同じ理由で、フォトスィッチを用いる。すなわち、フォトスィッチを用 V、ることにより、接点 10a〜 10c間に生じる相互干渉を排除することができる。
[0031] 図 1に示した回路構成によれば、演算部 6からの信号により基準電圧発生回路 9の 粗調整用電圧と積分器 8の微調整用電圧が得られるので、両者を加算した合成直流 電圧を定電流供給回路 11に入力することができる。このように、粗調整と微調整を行 うことでデューティー比の分解能が小さいマイクロコンピュータでも十分に高精度に電 流を調整することが可能となる。
[0032] 定電流供給回路 11は入力された合成直流電圧に対応した定電流を発熱素子 1ま たは基準抵抗 2に供給する。このような回路構成で発熱素子 1に供給する電流を制 御する電源装置 4が形成されて ヽる。
[0033] 本実施の形態で測定対象とする水素は湿気を含む大気中に存在するので、湿度 および周囲温度を補正する必要がある。そのため、周囲温度に比例した、発熱素子 1の両端電圧と発熱素子 1の発熱温度を異ならせた状態での出力の 3つの出力を測 定することを基本構成としている。なお、発熱素子 1が発熱しない程度の低い電流、 たとえば、 1mAを流したときの発熱素子 1の両端電圧は実質的に周囲温度の大きさ を表している。したがって、このときの両端電圧は、周囲温度の出力信号とみなすこと ができる。
[0034] 前にも述べたように、発熱素子 1はマイクロマシン技術で作製した白金薄膜抵抗体 で構成する。このため、その熱容量は比較的小さい。従って、発熱温度を異ならせる ためには発熱素子 1に供給する電流を変えてやればよい。これにより数 10ミリ秒の時 間で所望の温度に到達させることが可能となる。さらにほとんど発熱しない範囲で白 金薄膜抵抗体に電流を供給すれば、白金自体が持つ抵抗温度係数に応じた周囲 温度を反映した電圧出力を得ることができる。
[0035] これらのことから、発熱素子 1に対し、最初にほとんど発熱しな!、電流を供給して、 その両端電圧力も周囲温度に比例した出力を得る。次に低発熱温度となる電流を供 給することで低温時の出力を得る。さらに高発熱温度となる電流を供給して高温時の 出力を得る。これら 3つの出力から所定の演算を行い、水素濃度のみの出力を得るこ とが可能となる。
[0036] 図 2は、発熱素子 1に供給する電流波形を示す。横軸は電流を供給する時間 (TI ME)、縦軸は供給する電流 Iの大きさをそれぞれ示す。発熱素子 1には順次電流が 大きくなるパルス電流 110, 170及び 175を供給する。本発明の一実施の形態におい て、パルス電流 110, 170及び 175はそれぞれ、 1mA, 7mA及び 7. 5mAに設定して いる。図 2に示すように、大きさが異なる 3つのパルス電流が連続したステップ状電流 を順次供給した後、電流をオフにして発熱素子 1を周囲温度まで冷却する。発熱素 子 1の両端電圧は、各電流を供給してから所定の時間が経過した後に、それぞれ電 圧測定部 5に取り込みその大きさを測定する。これらの動作を繰り返すことでパルス 電流の周期毎の水素濃度を得ることができる。
[0037] 図 2に示すように、発熱素子 1に供給する 3つのパルス電流は大きさが低 、電流か ら高い電流に向力つて順次切り替えるものとして示している。これは電流を供給したと きに発熱素子 1自体が発熱する時間が冷却時間より短い、すなわち降温速度よりも 昇温速度が速いためである。したがって、発熱素子 1の発熱温度が段階的に高くなる ようにすれば、所望の温度にそれぞれは早く到達することができるため、パルス電流 I 10, 170及び 175の周期を短くすることができる。これによりガスセンサ出力の応答性 が早くなり、濃度変化に即応した高精度な出力が得られる。
[0038] なお、本実施の形態では、発熱素子 1に供給する電流の最も小さいときの電流をた とえば、 1mAとした。この電流の大きさであれば発熱素子 1がほとんど発熱しない範 囲内であることを確認している。これにより、発熱素子 1の近傍のガス雰囲気による熱 伝導率の変化をほとんど検知しなくなるため、白金の持つ抵抗温度係数により周囲 温度を反映した出力のみが高精度に得られる。
[0039] また、発熱素子 1に供給する低発熱温度となる電流は 7mAに、高発熱温度となる 電流は 7. 5mAにそれぞれ設定した。また、 3段階の電流を供給する時間はそれぞ れ 0. 2秒、電流をオフにする時間は 1. 4秒とした。なお、電流のオフ時間を 1. 4秒と することによって、発熱素子 1の温度が室温まで十分下がることを確認した。
[0040] 本実施の形態では 1周期 2 (0. 2 X 3+1. 4 = 2)秒のパルス電流を発熱素子 1に供 給する。また、電流供給がオフの期間に水素濃度を演算するため、 2秒間に 1回の間 隔で水素濃度の出力を更新する。以上のような基本動作によって水素濃度を検出す ることがでさる。
[0041] 図 3,図 4は、本実施の形態のガスセンサに力かる具体的な動作を示すフローチヤ ートである。
[0042] 図 3はガスセンサの電源が投入されたときに作動するメインルーチンを示す。まず、 メインルーチンを起動した直後はステップ S1でスタートフラグ SFを" 1"にする。
[0043] 次にステップ S 2では、電源回路 4が 1mAの電流を基準抵抗 2に供給するための調 整を行う。具体的には、電源装置 4からの電流供給先が基準抵抗 2となるように第 1ス イッチ 3を切り替える。また、ステップ S3では、第 2スィッチ 10を切り替えて、粗調整用 の第 1基準電圧発生回路 91を選択する。
[0044] 次に、これから基準抵抗 2に供給する電流を 1mAとするとき、ステップ S4に示すよう に、 i= lを代入し、ステップ S5でデューティー比 Diを調整するためにサブルーチンを 実行する。ここで、ステップ S6以降の動作は後述するとし、次にサブルーチンについ て具体的な動作を説明する。
[0045] 図 4は、本発明にかかるガスセンサが実行するサブルーチンを示したフローチヤ一 トである。サブルーチンが実行(START)されると、ステップ S101で、まずスタートフ ラグ SFの状態を調べ、スタートフラグ SFが" 1"であるならば、ステップ S101Y (YES )を介して、ステップ S102に移る。このときの作動状態は電源の投入直後であり、設 定されたデューティー比は存在していないので、あら力じめ演算部 6に記憶された暫 定の初期デューティー比 Dsを現在のデューティー比 Diとして設定する。
[0046] 一方、スタートフラグ SF力 でないときにはステップ SIOIN (NO)を介して、ステ ップ S103に移り、前に設定したデューティー比 Doiを Diとして設定する。このような設 定により、デューティー比 Diは当初力 真値に近いものに設定されることになるので、 サブルーチンの処理でのデューティー比を決定するために要する収束時間が早まり 、その分、デューティー比の設定を高精度に調整することが可能となる。
[0047] ステップ S104ではステップ S102またはステップ S103のいずれの処理であっても、 デューティー比の演算回数 nのカウンター値を 0にする。ステップ S105ではこれから 設定するデューティー比の演算回数 nを更新するために演算回数 nを 1つ加算する。 次にステップ S106で、演算回数 nが 20になった力否かを判定する。もし、演算回数 n 力 S 20に到達していなければステップ S 106N (NO)を介してステップ S 107に移る。ス テツプ S 107では、現在、設定すべきデューティー比 Diのパルス電圧を演算部 6から 電源装置 4に供給する。その結果、電源装置 4は、供給されたパルス電圧から得られ た直流電圧と、粗調整用の基準電圧発生回路 9の電圧を合成した電圧に応じた定 電流を出力する。
[0048] ステップ S108では、図 1に示した第 1スィッチ 3は基準抵抗 2に切り替えられている 。このため電源装置 4で生成された定電流は基準抵抗 2に供給される。その結果、基 準抵抗 2の両端には定電流の大きさに応じた両端電圧 Vsが生じる。この両端電圧 V sを電圧測定部 5で取り込み測定する。
[0049] ステップ S 109では得られた両端電圧 Vsから次の手順で次の演算処理を行うため のデューティー比を Diとして設定する。まず、あらかじめ発熱素子 1に供給すべき設 定電流、すなわち、本実施の形態では 1, 7及び 7. 5mAの 3つの大きさの異なる電 流を基準抵抗 2に供給したとき、基準抵抗 2の両端に生じる電圧の大きさを基準電圧 Vi (i= l, 7, 7. 5)として演算部 6にあら力じめ記憶しておく。この場合、基準抵抗 2 に温度係数の極めて小さな高精度品を用いるならば、基準抵抗 2の周囲温度に拘わ らず目標電流の大きさに対応した基準電圧 Viはほぼ一定となる。
[0050] 次に、現在の任意環境下での基準抵抗 2にかかる両端電圧 Vsと演算部 6に記憶さ せた基準電圧 Viとの差の絶対値 A= I Vs-Vi Iを求める。
[0051] 次に、絶対値 Aを小さくするために、デューティー比 Diを可変調整することで変化 する基準抵抗 2の両端電圧 Vslの変化量の絶対値を B ( I Vs-Vsl I )としたとき、 後者が前者より小さく (A>B)、かつ、 Aの大きさそのものが前回の大きさよりも小さく なるような再設定のデューティー比 Diを設定する。
[0052] このように設定することにより、デューティー比 Diの調整による絶対値 Bが絶対値 A との差より常に小さくなるので微調整が可能となる。絶対値 Aより大きな調整変化幅を もった絶対値 Bとしたときに起こりうる、デューティー比 Diが目標値力も外れ、目標値 に収束しないという不具合を排除することができる。このような調整を繰り返すことによ りデューティー比 Diの設定を高精度に行うことができる。 [0053] ステップ S109でデューティー比 Diを設定したならば、配列 Din(n= 1〜20)にデュ 一ティー比 Diを記憶した後(S110)、ステップ S 105に戻りデューティー比 Diの調整 を繰り返す。
[0054] なお、デューティー比 Diを求めるための演算回数 nは本実施の形態では n= 20とし た。これは多いほど高精度なデューティー比 Diの設定が行えることになる力 本発明 の実施の形態で用いた演算部 6の処理速度の関係から処理可能な最大回数が 20 回であったので、その回数を用いてみた。また、後述するように演算回数 nを 20回と することによって、ガスセンサ全体の高精度化は十分に達成していることも確認するこ とができた。
[0055] また、演算回数 nを 20回とすれば、基準抵抗 2にかかる両端電圧 Vsと演算部 6に記 憶させた基準電圧 Viとの差の絶対値 A= I Vs-Vi Iはほとんど 0に近づけることを 知見した。こうして、デューティー比 Diを求める演算を繰り返すことによって、基準抵 抗 2に印加された両端電圧 Vsは基準電圧 Viにほぼ一致してくることが分力つた。従 つて、絶対値 Aがほぼ 0になった時点で、デューティー比 Diを求める演算を終了して 、そのときのデューティー比 Diを次回のデューティー比 Diとして決定すればょ 、とも 考えられる。し力しこのことは次の理由によって精度的に不十分であることが分力つた
[0056] すなわち、基準抵抗 2にかかる両端電圧 Vsと演算部 6に記憶させた基準電圧 Viと の差の絶対値 Aと、デューティー比 Diの関係を詳しく吟味したところ、確かに演算す る回数は 20回も繰り返さないうちに絶対値 Aは 0に近づくという事実を確認することが できた。
[0057] しかし、その後の繰り返し調整により得られたデューティー比 Diは絶対値 Aが 0の近 傍であるにも拘わらず、デューティー比 Diが変動していることが分力つた。これはガス センサの回路全体が微視的なノイズの影響を受けて 、るため、絶対値 Aが 0の近傍と なるデューティー比 Diが調整されるたびに、その大きさが変動していることを示唆して いる。従って、絶対値 A力^に近づいた際の当初のデューティー比 Diだけで次回の デューティー比を決定するという手順に固定してしまうと、最終的なセンサのデューテ ィー比 Diが変動し、そのために出力電圧、すなわち、発熱素子 1に lmA、 7mA及び 7. 5mAの各電流を順次発熱素子 1に供給したときの両端電圧がばらつくことになり ガスセンサの検出精度が悪くなる。
[0058] これらのことから、たとえ絶対値 Aがほぼ 0になっても所定の回数、たとえば 20回の 間においては、デューティー比 Diの調整を繰り返して実行するようにして、各々のデ ユーティー比 Diの平均値を求め、その求めた平均値を次回のデューティー比 Diとし て設定するようにすればガスセンサの検出精度が高まることを知見した。
[0059] ステップ S106でカウンターが示す数値が 20に到達した後、すなわち、デューティ 一比の演算回数 nが当初設定した 20回分終了したら、ステップ S106Y (YES)を介 してステップ S111に移る。ステップ S111では、まず配列 Dinの複数のデューティー 比 Diの後半、すなわち、演算回数 nが 11〜20のときのデューティー比 Diの平均値を 求め、その平均値を次の演算処理のデューティー比 Diとして設定する。
[0060] ステップ S111での処理が終わると、ステップ S112に移り、スタートフラグ SFの状態 を調べる。もし、スタートフラグ SF力 1"であることが確認できたならば、電源投入直 後の状態に置かれていることになるので、ステップ S 112Y (YES)を介し、ステップ S 116にジャンプする。なお、この場合、デューティー比 Diの初期値 Dsは暫定値に設 定しているので、調整の初期においては、 目標力 かけ離れた値となり、調整初期の デューティー比 Dinも含めて平均化してしまうと、デューティー比 Diの真値力 ずれ てしまい、誤差が大きくなる。これを避けるためにステップ S 111では変化の大きい前 半のデューティー比 Dinは無視し、後半、すなわち、演算回数 nが 11〜20の範囲の デューティー比の平均値を求め、その平均値を次の演算のためのデューティー比 Di として設定する。
[0061] スタートフラグ SF力 ' 1 "でないときには、ステップ S113において、当初設定した電 流の最も少ない、すなわち、 1mAのときの、デューティー比 Dol (Doiにおいて、 i= l mA)と、次の段階で、発熱素子 1に供給するために決定した電流の最も少ないときの デューティー比 DI (Diにおいて、 i= 1mA)との差の絶対値、すなわち前回との変化 幅が 0. 0025未満の所定の範囲であるかを判断する。もし、所定の範囲内でなけれ ば、ステップ S 113N (NO)を介してステップ S 116にジャンプする。なお、変化幅を 0 . 0025未満としたのは、本実施の形態における様々な実測の結果、所定の範囲で のデューティー比 Dolとデューティー比 Dlとの差の絶対値 (変化幅)がたとえば、 0. 0025未満であれば最終のセンサ出力精度に影響を及ぼさないことを確認している ためである。
[0062] 一方、上記デューティー比の絶対値 | Dol -Di |が所定の範囲内にあるときには 、ステップ S 113Y (YES)を介し、ステップ S 114に移る。ステップ S 114では、これか ら決定しょうとする次回のデューティー比 Diに近い前回のデューティー比 Doiを初期 値として用いる。これにより、その後、調整した複数のデューティー比 Dinは全て真値 に近い値をとる。ゆえに、ここで改めてデューティー比 Dinの全数(n= l〜20)を平 均して求め、次回のデューティー比 Diと決定することになるので、安定した高精度な 電流供給が可能となる。
[0063] さらに、デューティー比 Dinの全数の平均値を求めた場合には、ステップ S115に おいて、ステップ S 114で求めたデューティー比 Diに対して前回決定したデューティ 一比 Doiも平均して求め、これを次回以降のステップで用いるデューティー比 Diとし て決定する。これにより、前回のデューティー比 Doiを反映したデューティー比 Diが 決定される。
[0064] これにより、外乱ノイズ等によって、デューティー比 Doiが大幅に変化するといぅ不 具合を排除し、さらなる高精度化が可能となる。なお、ステップ S 113でデューティー 比 Do 1とデューティー比 D 1の差の絶対値が所定範囲内である力否かを判断して!/ヽ る。これは、所定範囲内であれば周囲温度から大きな影響を受けな力つたとみなされ るので、デューティー比 Dinの全数を平均して求め、さらにデューティー比 Doiとデュ 一ティー比 Diを平均して求めることで外乱ノイズの影響を低減することができる。
[0065] 一方、所定の範囲から逸脱して 、る場合には、燃料電池の起動直後時のように周 囲温度が急変しており、基準抵抗 2の抵抗値が変化しているとみなすことができるの で、デューティー比 Dinやデューティー比 Doiは変化の途中に置かれて!/、るとみなす ことができる。このためデューティー比 Dinの全体での平均値を求め、さらにデューテ ィー比 Doiとの平均値を求めてしまうと、かえってデューティー比 Diに誤差が含まれる という不具合が生じる。
[0066] そこで、デューティー比 Doiとデューティー比 D1の差の絶対値が所定の範囲から 逸脱して ヽる場合には、ステップ SI 11でデューティー比 Dinの後半であって安定し た状態に置かれる、すなわち本実施の形態では演算回数 nが 11〜20のときのデュ 一ティー比 Dinの平均値を求め、その平均値を次のデューティー比 Diとするようにし ている。
[0067] ステップ S116では、デューティー比 Doiに決定したデューティー比 Diを代入するこ とでデューティー比 Doiを更新する。以上の動作により、 目標電流に対するデューテ ィー比 Diを決定し、メインルーチンに戻る。ステップ S5において、 1mA用のデューテ ィー比 D1が決定されたので、引き続き、同様の手順に従い、基準抵抗 2に供給する 電流が 7mA及び 7. 5mAのときのデューティー比を決定していく。
[0068] ここで再度図 3に戻る。ステップ S1〜S5まではすでに説明したので、ステップ S6以 降について説明する。
[0069] ステップ S6では、図 1に示した第 2スィッチ 10を、粗調整用の第 2基準電圧発生回 路 92が選択されるように切り替える。これによつて、基準抵抗 2に 7mAを供給する準 備が整う。ステップ S7においては、これから調整する電流 iが 7mAであるので、 1= 7 を代入する。次にステップ S8に移り、デューティー比 Diを調整するためのサブルー チンを実行する。これにより 7mA用のデューティー比 D7が決定される。
[0070] ステップ S8においては、ステップ S5で行ったのと同様に図 4に示したサブルーチン を実行する。なお、図 4については既に詳述したのでここでは説明を割愛する。
[0071] 図 4に示したステップ S8において、サブルーチンが終了すると、次のステップ S9に 移る。ステップ S9では基準抵抗 2に供給する 3段階の中での 3番目、すなわち、本実 施の形態では最後の電流供給を行う。すなわち、これ力 調整しょうとする電流 iが 7 . 5mAであるのでデューティー比 D7. 5を決定するために、図 1に示した第 2スィッチ 10を粗調整用の第 3基準電圧発生回路 93を選択するように切り替える。
[0072] 次にステップ S 10においては、基準抵抗 2に供給する電流 iを 7. 5mAに調整する ために、 1= 7. 5を代入し、ステップ S 11でデューティー比 Diを調整するサブルーチ ンを実行する。これ〖こより 7. 5mA用のデューティー比 D7. 5が決定される。
[0073] ステップ S 12では電源装置 4の制御条件である各デューティー比 Diを決定すること ができたので、次にスタートフラグ SFを 0にする。これは、この時点では電源投入直 後であっても既に最初のデューティー比 Diが決定されているので、もはや電源投入 直後ではないためである。
[0074] 以下、決定したデューティー比 Diで発熱素子 1に電流を供給する動作を行う。ステ ップ S13では、まず、発熱素子 1に電流を供給するタイミングを図 2で説明したように 2 秒毎に合わせるために所定の時間待機する。次に、ステップ S14で第 1スィッチ 3を 発熱素子 1側に切り替える。ステップ S15では、第 2スィッチ 10を第 1基準電圧発生 回路 91に切り替える。
[0075] ステップ S16は、ステップ S5で決定したデューティー比 D1に応じた電流を電源装 置 4に出力し、発熱素子 1に 1mAの電流を供給する。ステップ S17では所定の時間 待機する。この待機時間の設定は、発熱素子 1に電流を供給してもすぐに所望の温 度には到達して 、な 、ためである。所望の温度まで上昇する時間と安定するまでの 時間を合わせて 0. 05秒を待機時間とした。ステップ S18では、発熱素子 1の両端電 圧 Vを電圧測定部 5で取り込み測定する。なお、取り込みのタイミングは各電流の供
T
給時間がそれぞれ 0. 2秒で、ステップ S17での待機時間が 0. 05秒なので、差し引 き 0. 15秒の間に取り込んでいる。
[0076] 以上の動作で 1mAを発熱素子 1に供給したときの両端電圧 Vを取り込むことがで
T
きた。以下、同様に 7, 7. 5mAについても両端電圧 V , V の取り込みを行う。
L H
[0077] ステップ S19では、第 2スィッチ 10を第 2基準電圧発生回路 92に切り替えるために
、第 2スィッチ 10を接点 10b側に切り替える。
[0078] 次に、ステップ S 20では、ステップ S8で決定した、 7mA用のデューティー比 D7を 電源装置 4に出力することにより、発熱素子 1に 7mAの電流を供給する。次に、ステ ップ S21で、所定の規定の時間待った後、ステップ S22では、発熱素子 1の両端電 圧 Vを電圧測定部 5で取り込む。
[0079] 次に、ステップ S23で、第 3基準電圧発生回路 93に切り替えるために、第 2スィッチ 10を接点 10c側に接続する。次に、ステップ S24では、ステップ S 11で決定した 7. 5 mAのときのデューティー比 D7. 5を電源装置 4に出力することにより発熱素子 1に 7 . 5mAの電流を供給する。次に、ステップ S25で所定時間待った後、ステップ S26で 、発熱素子 1の両端電圧 V を電圧測定部 5で取り込む。 [0080] 以上のようにして、連続した 3段階のステップ状の電流を発熱素子 1に、所定時間 供給して、印加電流 1, 7及び 7.5mAにおけるそれぞれの発熱素子 1の両端電圧 V , V及び Vを取り込んでいる。その後、ステップ S27で、ステップ発熱素子 1への電
T L H
流供給をオフにする。
[0081] 次に、取り込まれた発熱素子 1の両端電圧 V , V及び Vから以下の手順に従って
T L H
水素濃度を求めるための演算を行う。なお、いずれも取り込んだ両端電圧は電圧測 定部 5が精度 19ビットの ADコンバータであるので、 6桁の正の整数となる。これらの 値に対しての演算手法を以下に述べる。
[0082] まず、ステップ S28で、温度による 0点補正演算を行う。なお、 0点補正演算を行う 目的は、電流の大きさを仮に高精度に設定したとしても各電流の大きさに応じて、発 熱素子 1の両端電圧が周囲温度によって変化してしまうからである。 0点補正演算は 次の式 1から式 4までの 0点補正式により行う。
[0083] なお、上記の式 1〜4において、 V , V は、湿度、水素とも 0%の時の発熱素子 1
LO HO
の両端に生じた上記両端電圧 V , Vの周囲温度 Tに依存して生じた電圧変化量を
L H
示す。また、 0点補正後両端電圧 V , V は、発熱素子 1の両端電圧の中から周囲
ZL ZH
温度 Tに依存して変化した電圧の大きさを差し引いた、すなわち、周囲温度 Tの影響 分を補正した大きさを示す。なお、下記に示す電圧の大きさは実測値であって、その オーダーは数百 mVから数 Vの範囲である。
[0084] V =119715X10"14XV 3-771880X 10"9X V 2
LO Τ Τ
+ 217824X10"4XV +923398X10"1 ……(式 1)
T
V =105074X10"14XV 3— 646937X 10_9X V 2
HO Τ Τ
+ 187822X10"4XV +691799X10"1 ……(式 2)
τ
V =V -V ……(式 3)
ZL L LO
V =V -V ……(式 4)
上記の式 1は発熱素子 1の低発熱時、すなわち、 7mAが供給されたときの両端電 圧 Vによる 0点の変化を表す式である。あら力じめ湿気、水素ともに存在しない状態 し
で、被検出ガスの濃度が既知の状態で周囲温度を変えたときの、発熱素子 1への 1 mA供給時の両端電圧 Vと両端電圧 Vとの相関を最小二乗法で 3次近似することに よって求めた。ここで、 3次近似としたのは両端電圧 Vと両端電圧 Vの相関を高精度
T L
に表すことができる力もである。
[0085] 従って、電圧変化量 V は任意の両端電圧 Vのうち純粋に周囲温度 Tによっての
し 0 し
み変化する量を表す。式 3に示すように 0点補正後両端電圧 V =V -V を求める
Zし し し 0 と、任意の周囲温度 τにおける両端電圧 Vへの影響を補正することができる。
[0086] なお、式 1の係数は有効数字 6桁の指数表示とし、内部演算は全て有効数字 6桁で 行った。これは、様々な有効桁数で演算した結果、 6桁がガスセンサ出力として必要 十分な演算精度が得られたためである。
[0087] 同様に、式 2は発熱素子 1の高発熱時、すなわち、 7. 5mAを供給したときの発熱 素子 1の両端電圧 V力 発熱素子 1への 1mA供給時の両端電圧 Vに依存した 0点
H T
の変化を表す式で、あらカゝじめ近似式を求めてある。式 4から任意の両端電圧 Vに
T
依存した両端電圧 Vへの影響を補正することができる。
H
[0088] このようにして最も電流の少ないときの発熱素子 1の周囲温度 Tに相当する両端電 圧 Vから、その他の電流を供給したときの発熱素子 1の両端電圧 V , Vの値を補正
T L H
することで、温度による 0点補正演算を行っている。
[0089] 次に、ステップ S29では、上記の 0点補正後両端電圧 V , V を用いて式 5から式
ZL ZH
8に基づき感度補正式により温度による感度補正演算を行う。
[0090] V = 111933 X 10" XV 2- 353411 X 10"6 X V
ZLl T T
- 219967 X 10"2 ……(式 5)
V =632817 X 10" XV 2- 206821 X 10"6 X V
ZHl T T
- 220734 X 10"2 ……(式 6)
KL=V /V ……(式 7)
ZL ZL1
KH=V /V ……(式 8)
ZH ZH1
ここで、式 5に示した感度補正用両端電圧 V は、低発熱時、すなわち、発熱素子
ZL1
1を周囲温度 Tに設定し、 7mAの電流を供給したときであって、水素の濃度が 1%で の発熱素子 1の両端電圧を示す。とりわけ、湿気が存在していない状態であって、水 素濃度を 1%含んだ、いわゆる濃度が既知の被検出ガスを本発明にかかるガスセン サに触れさせたときの、発熱素子 1への 1mA供給時の両端電圧 Vと 0点補正後両
T 端電圧 V との相関を最小二乗法で 2次近似することによって求めたものである。ここ
ZL
で、 2次近似としたのは 3次近似をするまでもなく両端電圧 Vと 0点補正後両端電圧
T
V の相関を高精度に表すことができるからである。
ZL
[0091] 同様に式 6に示した感度補正用両端電圧 V は、高発熱時、すなわち、発熱素子
ZH1
1を周囲温度 Tに設定し、 7. 5mAの電流を供給したときであって、水素の濃度が 1% での発熱素子 1の両端電圧を示す。とりわけ、湿気が存在していない状態であって、 水素濃度を 1%含んだ、いわゆる濃度が既知の被検出ガスを本発明にかかるガスセ ンサに触れさせたときの、発熱素子 1への 1mA供給時の両端電圧 Vと 0点補正後両
T
端電圧 V との相関を最小二乗法で 2次近似することによって求めたものである。ここ
ZH
で、 2次近似としたのは 3次近似までしなくても両端電圧 Vと 0点補正後両端電圧 V
T Z
Hの相関を高精度に表すことができた力 である。
[0092] 上記の式 5及び 6に示した感度補正用両端電圧 V , V は周囲温度 Tにおいて
ZL1 ZH1
水素濃度が 1%のときの発熱素子 1に生じる出力電圧を表す。したがって式 7に示す ように任意の 0点補正後両端電圧 V を V で除算して規格ィ匕してやると、任意の周
ZL ZL1
囲温度 Tにおける両端電圧 V への影響、すなわち、感度の影響を補正することがで
ZL
きる。なお、式 7に基づき補正後の、 0点補正後両端電圧 V と、感度補正用両端電
ZL
圧 V との比 KLは単位が%H2の規格ィ匕出力となる。
ZL1
[0093] 同様に、上記の式 6は高発熱時、すなわち、 7. 5mAのときの周囲温度 Tにおいて の発熱素子 1の 0点補正後両端電圧 V に基づく水素濃度が 1%のときの水素に対
ZH
する感度の変化を表し、あら力じめ近似式を求めてある。ゆえに、式 8に基づき任意 の周囲温度 Tにおいての発熱素子 1の 0点補正後両端電圧 V への感度の影響を
ZH
ネ ΐ正することできる。
[0094] このようにして温度による感度補正演算を行い、規格化出力 KL, ΚΗを各々求めて いる。
[0095] 次に、湿度を補正して、ステップ S30で、水素濃度のみの演算を行う。これは、具体 的には以下に示した湿度補正式を用い、式 9〜 13を用いる。
[0096] まず、式 9で規格ィ匕出力 ΚΗと KLの規格ィ匕出力差 Humを求める。
[0097] Hum=KH-KL ……(式 9) ここで、任意の規格ィ匕出力 KHは水素濃度出力に湿度出力が加算されている。そ こで、あら力じめ水素が存在していない湿気を含む空気であって、濃度が既知の被 検出ガスにおける規格ィ匕出力 KHと規格ィ匕出力差 Humの相関を求めておく。その結 果、式 9から規格化出力差 Humを求めてやれば規格化出力 KHに含まれる湿度出 力 Off (Offは湿度を反映した値なので湿度出力として扱う)が得られる。なお、発明 者らは規格ィ匕出力差 Humが湿度に対し 1対 1対応をすることを知見したので、その 性質により規格ィ匕出力差 Hum力も湿度出力 Offを一義的に求めることができる。
[0098] 湿度出力 Offは式 10から求められる。なお、基本的には規格ィ匕出力差 Humとの相 関で湿度出力 Offを求めることができるが、算出する精度を高めるためには規格ィ匕出 力差 Hum以外に僅か〖こ存在する周囲温度 Tの影響も加味する必要がある。この観 点から発明者らは様々な検討を行った結果、規格ィ匕出力差 Humと周囲温度 Tに相 当する発熱素子 1への 1mA供給時の両端電圧 Vに対して、規格化出力差 HumX
T
V 3の値と、規格ィ匕出力差 Offの相関が最も精度が良いことを知見した。式 10はこれ
T
らの良好な関係を表す規格化出力差 Hum XV 3に対する湿度出力 Offの関係式で
T
ある。
[0099] Off=878551 X 10"53 X (Hum X V 3) 3
τ
- 193304 X 10"36 X (Hum XV
τ Υ
+ 140458 X 10"20 X Hum X V 3
τ
+482210 X 10—7 ……(式 10) 式 10から、規格ィ匕出力差 Humと周囲温度 Τを代入することにより、規格化出力 KH に含まれる湿度出力 Offが求められるため、式 11に示すように規格ィ匕出力 KHから 規格ィ匕出力差 Offを差し引くことにより水素出力 Outが求められる。
[0100] Out=KH— Off ……(式 11)
次に、水素出力 Outの湿度による水素感度変化を補正する。これは、本来は水素 出力 Outで水素のみの出力が得られる力 発熱素子 1に 1mAの電流を供給したとき の、その両端電圧 Vはできるだけ発熱しない電流条件で測定しているものの実際に
T
は電流が流れるため、僅かに発熱することによる水素や湿度の感度が重畳されること になる。その結果、湿度による水素感度変化が表れる。従って、高精度な出力を得る ためにはこの補正も必要である。
[0101] 補正方法としては、まず、あら力じめ各湿度に対する水素出力 Outの傾き HumKを 求め、前記した両端電圧 V、すなわち周囲温度 Tの影響を加味した湿度に相当する
T
規格化出力差 Hum XV 3との相関関係を求めておく。その結果を式 12に示す。
T
[0102] HumK= 646500 X 10"54 X (Hum XV 3) 3
T
+ 763511 X 10" X (Hum XV )
τ
-698337 Χ 10"22 X Hum XV 3
τ
+ 100255 X 10"5 ……(式 12) 式 12に規格化出力差 Humと両端電圧 Vを代入することにより、水素感度補正値
T
HumKが得られるので、これを式 13に代入することで最終水素濃度出力 H2が得ら れる。
[0103] H2 = Out/HumK ……(式 13)
こうして規格ィ匕出力 KHを湿度補正式である式 9〜 13で補正することで得られた最 終水素濃度出力 H2をステップ S31で水素濃度として出力する。
[0104] 以上の行程を 1サイクルとして、ステップ S2に戻って繰り返すことで水素濃度を出力 し続けることができる。なお、水素濃度の出力は 2秒に 1回の周期で得られるので、次 の水素濃度が求められるまでは現在の水素濃度を出力し続けるようにしている。これ により、どのタイミングでも水素濃度を知ることができる。
[0105] このような構成に基づき、ガスセンサを実際に試作、評価してみたところ、ガスセン サ全体としての精度は ±0. 2%H2であった。これは従来に比べ半分以下の精度幅 であり、水素漏洩検知用に適することを確認した。以上の回路構成、メインルーチン 及びサブルーチンを実行することにより、高精度なガスセンサが得られた。
[0106] なお、本実施の形態では水素濃度のみを出力している力 式 9で得られた規格ィ匕 出力差 Humは湿度に相関のある出力なので、あら力じめ規格ィ匕出力差 Humと湿度 の相関式を求めておくことで湿度出力を得ることもできる。さらに、必要に応じて発熱 素子 1の両端電圧 Vの値カゝら周囲温度を例えば摂氏の単位 (°C)で出力するよう〖こ
T
してちよい。
[0107] 本実施の形態では水素を検出するために発熱素子 1に対して、 3つの大きさの異な るステップ状電流を供給した。しかし、他にも測定したいガスが共存する場合は 4段 階以上のステップ状の電流を供給するならば、同様の手法により各種各様のガス濃 度を出力することができる。
[0108] また、本実施の形態で述べた具体的な数値は一例である。本実施の形態の数値に 限定されるものではない。当業者であれば、設計的事項の範囲で各種の数値を変え て実験してみることは可能である。
産業上の利用可能性
[0109] 本発明にかかるガスセンサは、測定の都度、基準抵抗で発熱素子に供給する電流 をあらかじめ調整することにより、高精度な出力を得ることが可能になるので、湿気を 含む大気と混合した被検出ガスの濃度や湿度を検出するためのガスセンサ等への 適用に有用である。

Claims

請求の範囲
[1] 湿気を含む大気と混合した被検出ガスに接触する発熱素子と、
一端が前記発熱素子の一端側に共通接続された基準抵抗と、
前記発熱素子及び前記基準抵抗の他端側に接続され、前記発熱素子または前記 基準抵抗のどちらかを選択するスィッチと、
前記スィッチを介して前記発熱素子または前記基準抵抗に電流を供給する電源装 置と、
前記発熱素子または前記基準抵抗の両端電圧を測定する電圧測定部と、 前記スィッチ、前記電源装置および前記電圧測定部が接続された演算部とを有し、 この演算部は前記電源装置からの電流供給先が前記基準抵抗となるように前記スィ ツチを切り替え、
前記基準抵抗の両端電圧から、あらかじめ前記発熱素子に大きさが異なる少なくとも
3つのステップ状電流を供給するために前記電源装置の制御条件を前記演算部で 決定した後、
前記スィッチを前記基準抵抗から前記発熱素子に切り替え、
前記発熱素子に大きさが異なる少なくとも 3つのステップ状電流を連続して供給し、 それぞれの電流値に対する既定時間経過後の前記発熱素子の両端電圧を前記演 算部に取り込み、前記少なくとも 3つのステップ状の電流の中の最も少ないときの前 記発熱素子の両端電圧と濃度既知の被検出ガスであらかじめ求めた 0点および感度 の補正式とから、前記 3つのステップ状の電流の中のその他の電流を供給したときの 前記発熱素子の両端電圧を補正することで規格ィ匕出力をそれぞれ求め、 前記規格ィ匕出力の差と濃度既知の被検出ガスであらかじめ求めた湿度補正式とから 前記規格ィ匕出力を補正して被検出ガスの濃度を求める行程を 1サイクルとし、前記 1 サイクルの行程を繰り返すことで被検出ガスの濃度を出力するガスセンサ。
[2] 前記被検出ガスが濃度 4%までの水素である請求項 1に記載のガスセンサ。
[3] 前記スィッチはフォトスィッチ力もなる請求項 1に記載のガスセンサ。
[4] 前記発熱素子に供給する大きさが異なる少なくとも 3つのステップ状電流の中で最も 電流の小さ 、ときの電流値は前記発熱素子がほとんど発熱しな 、請求項 1に記載の ガスセンサ。
[5] 前記発熱素子に供給する大きさが異なる少なくとも 3つのステップ状電流は低い電流 力 順次高 、電流に設定された請求項 1に記載のガスセンサ。
[6] 前記演算部は少なくとも 16ビット以上の内部演算処理能力を有するマイクロコンピュ ータである請求項 1に記載のガスセンサ。
[7] 前記電源装置は演算部から出力されるパルス電圧の 1周期内のオンする時間の比( デューティー比)により前記発熱素子に供給する電流を制御する請求項 1に記載の ガスセンサ。
[8] 前記演算部から出力されるパルス電圧を積分器により直流電圧に変換し、
前記直流電圧により発熱素子に供給する電流を制御するようにした請求項 7に記載 のガスセンサ。
[9] 前記演算部から出力されるパルス電圧の振幅をあらかじめ圧縮して力も積分器により 直流電圧に変換するようにした請求項 8に記載のガスセンサ。
[10] 前記積分器で変換された直流電圧と、
基準電圧発生回路により作り出した直流電圧とを加算した合成直流電圧により、 発熱素子に供給する電流を制御するようにした請求項 9に記載のガスセンサ。
[11] 前記発熱素子に供給する目標電流を基準抵抗に供給したときの前記基準抵抗の両 端に
生じる電圧を基準電圧として前記演算部に記憶しておき、
任意の環境下でパルス電圧の 1周期内のオンする時間のデューティー比に応じた電 流を前記基準抵抗に供給したときの両端電圧と前記基準電圧の差の絶対値が小さく なるように前記デューティー比を可変するフィードバック調整を既定回数繰り返し、 得られた既定回数分の複数の前記比のうち後半を平均して前記目標電流に対する 次回の前記デューティー比として設定した後、
電源投入直後以外で、かつ前回の最も電流が少な!、ときの前記デューティー比と、 次回の最も電流が少ないときの前記デューティー比との差の絶対値が既定範囲内で あれば、
複数の前記デューティー比の全数を平均して改めて次回の前記デューティー比とし て決定するようにした請求項 7に記載のガスセンサ。
[12] 前記パルス電圧の 1周期内のオンする時間のデューティー比を調整する際に、 任意の環境下での基準抵抗に力かる両端電圧と演算部に記憶させた基準電圧との 差の絶対値よりも前記差の絶対値を小さくするために前記デューティー比を調整する ことで、変化する前記基準抵抗の両端電圧の変化量絶対値が小さくなるように前記 デューティー比を設定するようにした請求項 11に記載のガスセンサ。
[13] 前記パルス電圧の 1周期内のオンする時間のデューティー比を調整する際に、 前記デューティー比の初期値は前回決定した前記デューティー比を採用するように した請求項 11に記載のガスセンサ。
[14] 前記パルス電圧の 1周期内のオンする時間の比の調整において、
既定回数分のフィードバック調整による複数の前記デューティー比の全数を平均した 場合は、
さらに前回決定した前記デューティー比を平均して次回の前記デューティー比を決 定するようにした請求項 11に記載のガスセンサ。
PCT/JP2006/304339 2005-03-08 2006-03-07 ガスセンサ WO2006095719A1 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP06728708A EP1857814A4 (en) 2005-03-08 2006-03-07 GAS SENSOR
US11/578,106 US7631537B2 (en) 2005-03-08 2006-03-07 Gas sensor

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005-063294 2005-03-08
JP2005063294A JP4692026B2 (ja) 2005-03-08 2005-03-08 ガスセンサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2006095719A1 true WO2006095719A1 (ja) 2006-09-14

Family

ID=36953313

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2006/304339 WO2006095719A1 (ja) 2005-03-08 2006-03-07 ガスセンサ

Country Status (4)

Country Link
US (1) US7631537B2 (ja)
EP (1) EP1857814A4 (ja)
JP (1) JP4692026B2 (ja)
WO (1) WO2006095719A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8662955B1 (en) 2009-10-09 2014-03-04 Mattel, Inc. Toy figures having multiple cam-actuated moving parts

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7954365B2 (en) * 2008-12-23 2011-06-07 GM Global Technology Operations LLC Closed loop control with bias voltage toggle
US8555701B1 (en) 2011-08-05 2013-10-15 Cps Products, Inc. Enhanced metal oxide gas sensor
US8265881B1 (en) * 2011-10-07 2012-09-11 H2Scan Corporation Techniques for calculating gas concentrations in a fluid environment
EP2609820A1 (en) * 2011-12-30 2013-07-03 Philip Morris Products S.A. Detection of aerosol-forming substrate in an aerosol generating device
JP6229167B2 (ja) * 2012-07-27 2017-11-15 パナソニックIpマネジメント株式会社 ブラシレスdcモータを搭載した送風装置
US10197519B2 (en) * 2013-03-15 2019-02-05 H2Scan Corporation Gas sensing systems and methods
JP6330492B2 (ja) * 2014-06-02 2018-05-30 Tdk株式会社 ガスセンサ素子
US9835574B2 (en) 2014-07-02 2017-12-05 Stmicroelectronics S.R.L. Gas measurement device and measurement method thereof
US9835575B2 (en) 2014-10-16 2017-12-05 Ams International Ag Ratiometric device
DE102015222064A1 (de) * 2015-11-10 2017-05-11 Robert Bosch Gmbh Vorrichtung und Verfahren zum Detektieren einer Gaskomponente
US11567025B2 (en) * 2018-08-10 2023-01-31 Tdk Corporation Gas sensor
US11703473B2 (en) * 2019-12-11 2023-07-18 Msa Technology, Llc Operation of combustible gas sensor in a dynamic mode with a constant resistance setpoint

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08101156A (ja) * 1994-10-03 1996-04-16 Ricoh Seiki Co Ltd 大気ガス検出装置
JP2000088674A (ja) * 1998-09-17 2000-03-31 Canon Inc 環境測定装置および方法
JP3219855B2 (ja) * 1992-06-24 2001-10-15 株式会社リコー ガス測定方法及びガス測定装置
JP2004170294A (ja) * 2002-11-21 2004-06-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd ガス検出器とそれを用いた燃料電池システムおよび自動車
JP2004191164A (ja) * 2002-12-11 2004-07-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd ガスセンサとそれを用いた燃料電池システムおよび自動車
JP2004354210A (ja) * 2003-05-29 2004-12-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd ガスセンサとそれを用いた燃料電池システムおよび自動車

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4313338A (en) * 1978-08-18 1982-02-02 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Gas sensing device
US4896143A (en) * 1987-04-24 1990-01-23 Quantum Group, Inc. Gas concentration sensor with dose monitoring
JPH0453574Y2 (ja) * 1987-06-29 1992-12-16
JPH01299452A (ja) * 1988-05-27 1989-12-04 Ricoh Co Ltd 4端子検出型ガス検出装置
GB8922126D0 (en) * 1989-10-02 1989-11-15 Normalair Garrett Ltd Oxygen monitoring method and apparatus
JPH03219855A (ja) * 1990-01-23 1991-09-27 Toppan Printing Co Ltd 高圧処理方法
JPH07108B2 (ja) 1990-06-21 1995-01-11 高圧瓦斯工業株式会社 粉末消火設備の消火ノズル
US5551283A (en) * 1993-08-10 1996-09-03 Ricoh Seiki Company, Ltd. Atmosphere measuring device and flow sensor
KR960029785A (ko) * 1995-01-24 1996-08-17 구자홍 가스센서
US5637786A (en) * 1995-07-05 1997-06-10 Ford Motor Company Series parallel heated oxygen sensor heater control
US6055849A (en) * 1997-09-03 2000-05-02 Figaro Engineering Inc. Gas detector and its adjusting method
US6326880B1 (en) * 1998-09-30 2001-12-04 Pittway Corporation Detector with control switch
US7481915B2 (en) * 2001-02-08 2009-01-27 Ford Global Technologies, Llc Exhaust gas temperature measurement utilizing an exhaust gas sensor
US6532792B2 (en) * 2001-07-26 2003-03-18 Avista Laboratories, Inc. Method of compensating a MOS gas sensor, method of manufacturing a MOS gas sensor, MOS gas sensor, and fuel cell system
US6838287B2 (en) * 2001-12-20 2005-01-04 Honeywell International Inc. Fluid mixture composition sensor
US6742382B2 (en) * 2002-02-28 2004-06-01 Industrial Scientific Corporation Combustible gas detector and method for its operation
US6916664B2 (en) * 2002-06-14 2005-07-12 Honeywell International Inc. Flammable vapor sensor
US7104113B2 (en) * 2003-11-21 2006-09-12 General Electric Company Miniaturized multi-gas and vapor sensor devices and associated methods of fabrication
JP4474980B2 (ja) * 2004-04-15 2010-06-09 パナソニック株式会社 ガスセンサとそれを用いた燃料電池システムおよび自動車

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3219855B2 (ja) * 1992-06-24 2001-10-15 株式会社リコー ガス測定方法及びガス測定装置
JPH08101156A (ja) * 1994-10-03 1996-04-16 Ricoh Seiki Co Ltd 大気ガス検出装置
JP2000088674A (ja) * 1998-09-17 2000-03-31 Canon Inc 環境測定装置および方法
JP2004170294A (ja) * 2002-11-21 2004-06-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd ガス検出器とそれを用いた燃料電池システムおよび自動車
JP2004191164A (ja) * 2002-12-11 2004-07-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd ガスセンサとそれを用いた燃料電池システムおよび自動車
JP2004354210A (ja) * 2003-05-29 2004-12-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd ガスセンサとそれを用いた燃料電池システムおよび自動車

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
See also references of EP1857814A4 *

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8662955B1 (en) 2009-10-09 2014-03-04 Mattel, Inc. Toy figures having multiple cam-actuated moving parts

Also Published As

Publication number Publication date
EP1857814A4 (en) 2011-09-14
JP2006250535A (ja) 2006-09-21
US7631537B2 (en) 2009-12-15
EP1857814A1 (en) 2007-11-21
JP4692026B2 (ja) 2011-06-01
US20090133472A1 (en) 2009-05-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2006095719A1 (ja) ガスセンサ
JP2792877B2 (ja) ラムダ値検出方法
US9702909B2 (en) Manufacturing method for current sensor and current sensor
US20070103174A1 (en) Direct current test apparatus
CN102788949A (zh) 具有侦测制程边界角与极端温度的电路
US9599600B2 (en) Sensor control apparatus and gas detection system
US20050066707A1 (en) Gas detector
US20050285599A1 (en) Polarographic densitometer
US4432224A (en) Hydrogen sulfide measuring systems and the like
CN110133089B (zh) 一种电化学传感器自动内校准系统及校准方法
US8166800B2 (en) Gas concentration detection apparatus and gas concentration detection system
US7473340B2 (en) Circuit configuration for operating a linear exhaust-gas probe
JP2007333430A (ja) 温度補償回路および温度補償方法
WO2019220741A1 (ja) 金属酸化物半導体ガスセンサを用いるガス検出装置とガス検出方法
CN109564139B (zh) 传感器装置
CN111679705B (zh) 一种低成本的数字高精度波长控制电路与方法
KR20040078757A (ko) 전기자동차의 배터리 모듈 전압 검출 방법 및 장치
CN111693921A (zh) 电流校准参数生成、电流检测方法、空调及存储介质
KR102375339B1 (ko) 베이스라인 교정 기능이 구비된 가스 센서 및 그 제어방법
US9746436B2 (en) Detecting device, detecting circuit, sensor module and image forming device
JP2007285849A (ja) ガス濃度検出装置
US20170131250A1 (en) Device and method for detecting a gas component
JP2019056673A (ja) センサ制御装置
KR20230080976A (ko) 베이스라인 자가 교정 기능이 구비된 가스 센서
JP2001249100A (ja) 温湿度測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 2006728708

Country of ref document: EP

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 11578106

Country of ref document: US

121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application
NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: DE

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: RU

WWP Wipo information: published in national office

Ref document number: 2006728708

Country of ref document: EP