WO2006073122A1

WO2006073122A1 - 内視鏡用挿入部

Info

Publication number: WO2006073122A1
Application number: PCT/JP2005/024123
Authority: WO
Inventors: Takashi Otawara
Original assignee: Olympus Medical Systems Corp.
Priority date: 2005-01-07
Filing date: 2005-12-28
Publication date: 2006-07-13
Also published as: JP2006187555A

Abstract

　各観察光学系の外表面に付着した汚物が確実に洗浄されることにより、良好な観察視野の確保を可能とする内視鏡用挿入部を提供する。本発明の内視鏡用挿入部は、先端部を有し、医療器具を挿通可能な内周長を有する管路が内部に設けられた挿入部と、第１の観察画像を得るための第１の撮像部と、第２の観察画像を得るための第２の撮像部と、前記先端部に配置され、前記第１の撮像部に入射される光を集光する第１の観察光学系と、前記先端部に配置され、前記第２の撮像部に入射される光を集光する第２の観察光学系と、前記先端部の先端面に配置され、前記管路に連通する開口部とを具備し、前記先端面において、前記開口部の中心と前記第１の観察光学系の中心との間の距離は、前記開口部の中心と前記第２の観察光学系の中心との間の距離より短くなっている。

Description

内視鏡用揷入部

技術分野

[0001] 本発明は、体腔内に挿入される内視鏡用挿入部に関する。

背景技術

[0002] 従来より、内視鏡は、医療分野等において広く利用されている。内視鏡は、例えば、体腔内に細長い挿入部を挿入することによって、体腔内の臓器等を観察したり、必要に応じて処置具揷通チャンネル内に挿入した処置具を用いて各種処置をすることができる。挿入部の先端には、湾曲部が設けられ、内視鏡の操作部を操作することによって、先端部の観察窓の観察方向を変更させることができる。

[0003] 一般に、内視鏡の観察光学系の外表面は、体腔内に挿入された際に、体液等が付着して観察の妨げになる場合があるため、洗滌用の送気送水ノズルを設けて、る。そして、送気送水ノズル力洗浄液を噴出したり、空気を吹き付ける等して清浄な観察視野を確保できるようにして、る。

[0004] 例えば、特開平 06— 154155号公報に記載されているように、観察光学系としての複数の対物光学系を有する内視鏡が提案されている。この内視鏡は、複数の撮像ュニットを有し、複数の対物光学系と送気送水ノズルの開口部とが略直線上に並ぶように、挿入部先端に配置されている。

[0005] また、近年に利用されている内視鏡は、各種鉗子を挿通したり、体腔内の体液、汚物などを吸引したりする管路 (以下、処置具チャンネルという）と、被検部位である患部に付着する粘膜、血液または汚物等を洗浄するために、患部方向へ洗浄液を吹き付けるための管路（以下、前方送水チャンネルという）を有している。これら処置具チヤンネル及び前方送水チャンネルの各開口部は、先端部の先端面に配設されている

[0006] 内視鏡を用いて体腔内の観察を行う場合、観察視野が良好な状態として確保されることが望ましい。換言すると、内視鏡を用いて観察を行う場合においては、送気送水ノズルの開口部から噴出される洗浄液又は空気が各観察光学系に対して確実に吹き付けられることにより、該各観察光学系の外表面に付着した汚物が確実に洗浄されることが望ましい。

[0007] しかし、特開平 06— 154155号公報には、各観察光学系の外表面に付着した汚物が確実に洗浄されるとともに、観察視野が良好な状態として確保されるような、該各観察光学系と、処置具チャンネルの開口部と、前方送水チャンネルの開口部と、送気送水ノズルの開口部との位置関係については、特に記載がなされていない。

[0008] 本発明は、上述の事情に鑑みて成されたものであり、各観察光学系の外表面に付着した汚物が確実に洗浄されることにより、良好な観察視野の確保を可能とする内視鏡用挿入部を提供することを目的としてヽる。

発明の開示

課題を解決するための手段

[0009] 上記目的を達成すベぐ本発明の内視鏡用挿入部は、先端部を有し、医療器具を挿通可能な内周長を有する管路が内部に設けられた挿入部と、第 1の観察画像を得るための第 1の撮像部と、第 2の観察画像を得るための第 2の撮像部と、前記先端部に配置され、前記第 1の撮像部に入射される光を集光する第 1の観察光学系と、前記先端部に配置され、前記第 2の撮像部に入射される光^^光する第 2の観察光学系と、前記先端部の先端面に配置され、前記管路に連通する開口部とを具備し、前記先端面において、前記開口部の中心と前記第 1の観察光学系の中心との間の距離は、前記開口部の中心と前記第 2の観察光学系の中心との間の距離より短くなつている。

図面の簡単な説明

[0010] [図 1]本発明の実施の形態に係る内視鏡システムを概略的に示した説明図である。

[図 2]図 1の内視鏡の先端カバーを示す斜視図である。

[図 3]図 1の内視鏡の先端カバーを示す、図 2とは異なる斜視図である。

[図 4]図 1の内視鏡の先端カバーを正面力見た平面図である。

[図 5]図 4の A— A線に沿って切断した先端部及び湾曲部の断面図である。

[図 6]図 4の B— B線に沿って切断した先端部の断面図である。

[図 7]図 1の内視鏡の送気送水管路の分岐部分を示す断面図である。 [図 8]図 4の C C線に沿って切断した先端部の断面図である。

[図 9]図 4の D— D線に沿って切断した先端部の断面図である。

[図 10]図 5の E—E線に沿って切断した先端部の断面図である。

[図 11]図 5の F—F線に沿って切断した湾曲部の断面図である。

[図 12]図 5の先端部及び湾曲部の断面図において、さらに通常光撮像ユニットに沿つて切断した断面図である。

[図 13]図 1の内視鏡の先端カバーを正面力も見た、図 4とは異なる平面図である。

[図 14]図 1の内視鏡の先端カバーを正面力も見た場合の、図 4及び図 13とは異なる平面図である。

[図 15]図 1の内視鏡の先端カバーを正面から見た場合の、図 4、図 13及び図 14とは異なる平面図である。

[図 16]図 1の内視鏡の先端カバーを正面から見た場合の、図 4、図 13、図 14及び図 15とは異なる平面図である。

[図 17]図 1の内視鏡の先端カバーを正面から見た場合の、図 4、図 13、図 14、図 15 及び図 16とは異なる平面図である。

発明を実施するための最良の形態

[0011] 以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。

先ず、図 1に基づき、本発明の実施の形態に係る内視鏡システムの構成を説明する。図 1は本発明の実施の形態に係る内視鏡システムの構成を概略的に示した説明図である。

[0012] 本発明の第 1の実施の形態に係る内視鏡システム 1は、図 1に示すように、本実施の形態において、通常光観察及び蛍光観察を行うことが可能な内視鏡 2と、この内視鏡 2に照明光を供給する光源装置 3と、内視鏡用挿入部を有する内視鏡 2に対する信号処理を行う信号処理装置としてのプロセッサ 4と、このプロセッサ 4から出力される映像信号が入力されることにより、通常観察用又は蛍光観察用の各内視鏡画像を表示する、表示部としてのモニタ 5と、送気送水を行う送気送水装置 6と、前方送水を行う前方送水装置 6aとを備えて、る。

[0013] 内視鏡 2は、被検体としての体腔内に挿入し易いように細長な挿入部 11と、この挿入部 11の基端に連結される操作部 12と、この操作部 12の側部カも延出するュ-バーサルケーブル 13とを有している。このユニバーサルケーブル 13の端部に設けられたコネクタ 14は、光源装置 3に着脱自在に接続される。

また、内視鏡 2の挿入部 11は、内視鏡用挿入部としての構成を有し、その先端に形成される硬質の先端部 15と、この先端部 15の基端に形成される湾曲部 16と、この湾曲部 16の基端カゝら操作部 12まで形成される可撓性を備えた可撓管部 17と、を有して構成されている。

[0014] 挿入部 11内には、照明光を伝送するライトガイド 21が挿通されている。このライトガイド 21は、操作部 12を介してユニバーサルケーブル 13内に挿通され、基端部 22がコネクタ 14力も突出する図示しないライトガイドコネクタに接続されている。

[0015] また、このライトガイド 21の先端部分は、先端部 15内において固定されている。尚、先端部 15の先端部分には、照明光学系である後述する照明ユニットの照明レンズ 2 5が配設され、ライトガイド 21から照明レンズ 25を介して照明光が出射される。また、先端部 15の先端面には先端カバー 24が設けられている。

[0016] 尚、本実施の形態においては、ライトガイド 21は、例えば操作部 12内において分岐しているとともに、挿入部 11において 2本に分割された状態として、挿通されている。そして、 2本に分割された各ライトガイド 21の先端面は、先端カバー 24に設けられた 2つの照明レンズ 25の背面近傍に夫々配置される。

[0017] また、図 1では省略している力挿入部 11内には、例えば、医療器具としての鉗子等の処置具を揷通可能とする程度の内周長を有する管路である、第 1の管路としての処置具チャンネル (鉗子チャンネルともいう）が設けられている。そして、この処置具チャンネルの先端は、先端カバー 24の先端面において開口している。

[0018] この処置具チャンネルは、挿入部 11の基端側において分岐している。そして、前記処置具チャンネルの一方は、操作部 12に配設される図示しな!ヽ処置具挿入口まで揷通している。また、前記処置具チャンネルの他方は、挿入部 11及びユニバーサルケーブル 13内を通って吸引チャンネルに連通し、その基端がコネクタ 14を介して、図示しな!ヽ吸引手段に接続される。

[0019] 先端部 15の内部には、 2つの撮像ユニットが配設されている。本実施の形態においては、通常光観察のための第 1の撮像部である通常光観察用撮像ユニット（以下、通常光撮像ユニットという） 31Aと、特殊光観察のための第 2の撮像部である蛍光観察用撮像ユニット（以下、蛍光撮像ユニットという） 31Bとが内蔵されている。

[0020] 尚、本実施の形態にぉヽて、第 2の撮像部は、特殊光観察である蛍光観察を行える蛍光観察用撮像ユニットであるが、例えば、暗視観察用撮像ユニット、赤外線観察用撮像ユニットなどでもよぐ特に蛍光観察用に限定されるものでは無い。

[0021] 通常光撮像ユニット 31A及び蛍光撮像ユニット 31Bには、信号ケーブル 38a, 38b の一端が夫々接続されている。これら信号ケーブル 38a、 38bの他端は、操作部 12 及びユニバーサルケーブル 13内に揷通しており、コネクタ 14内に設けられるリレー基板 42において、共通の信号ケーブル 43と切り換え可能に接続されている。

[0022] この共通の信号ケーブル 43は、コネクタ 14に接続されるスコープケーブル 44内を通ってプロセッサ 4に接続される。

[0023] このプロセッサ 4内には、通常光撮像ユニット 31 A及び蛍光撮像ユニット 31Bの撮像素子をそれぞれ駆動するドライブ回路 45a、 45bと、リレー基板 42を介して前記 2 つの撮像素子から夫々出力される撮像信号に対して信号処理を行う信号処理回路 4 6と、信号処理回路 46等の動作状態を制御する制御回路 47とが設けられている。

[0024] また、内視鏡 2の操作部 12には、制御スィッチ 48a、 48bと、送気送水ボタン 63と、図示しな!、湾曲操作ノブと、通常光撮像ユニット 31 Aのテレ Zズーム操作を行う図示しないスィッチ (テレ Zズーム用ボタンともいう）と、図示しない前方送水ボタンと、上述の図示しな!、処置具揷通口が設けられて、る。

[0025] これら制御スィッチ 48a、 48bは、夫々信号線 49a、 49bを介してプロセッサ 4の制御回路 47と接続されている。本実施の形態においては、例えば制御スィッチ 48aは、切換を指示する信号を発生し、また、制御スィッチ 48bは、例えばフリーズ指示の信号を発生する。

[0026] リレー基板 42は、例えば、制御スィッチ 48aの操作に応じ、各撮像素子にそれぞれ接続された信号ケーブル 38a、 38bのうち、一方の信号ケーブルが共通の信号ケーブル 43と接続された状態から、他方の信号ケーブルが前記信号ケーブル 43と接続される状態になるように切換動作を行う。 [0027] 具体的には、例えば、制御スィッチ 48aが操作されると、スコープケーブル 44内に挿通されているとともに制御回路 47に電気的に接続された切換信号線 49cを介し、切換信号がリレー基板 42に対して出力される。切換信号線 49cが接続されるリレー基板 42は、制御回路 47からの信号の入力端が通常において、 L (LOW)レベルの状態となっており、切換制御端子をプルダウンしており、その状態において通常光撮像ユニット 31 Aの信号ケーブル 38aが共通の信号ケーブル 43と接続されるようになつている。また、起動開始状態の場合においても、切換制御端子は、 Lレベルとなるように設定されている。つまり、リレー基板 42の切換制御端子は、切り換え指示の操作が行われない限りは、通常光観察用の設定となっている。

[0028] この状態において、ユーザーにより制御スィッチ 48aが操作されると、制御回路 47 力もの信号が切換信号線 49cを介し、リレー基板 42の入力端に H (HIGH)レベルとなる制御信号が印加されるとともに、リレー基板 42の切換制御端子がプルアップされる。そして、その状態において、蛍光撮像ユニット 31Bの信号ケーブル 38bと、共通の信号ケーブル 43とが接続されるようになって、る。

[0029] さらに、前述した状態においてユーザーが制御スィッチ 48aを操作すると、制御回路 47からの信号が切換信号線 49cを介してリレー基板 42の入力端に Lレベルとなる制御信号が印加され、切換制御端子がプルダウンされる。そして、その状態において、通常光撮像ユニット 31 Aの信号ケーブル 38aと、共通の信号ケーブル 43とが接続されるようになつている。

[0030] また、制御スィッチ 48aの操作に伴い、制御回路 47は、光源装置 3内の制御回路 5 8に対しても、スコープケーブル 44内の制御信号線 49dを介して制御信号を出力する。そして、制御回路 58は、制御回路 47から出力される制御信号に応じて通常観察光又は蛍光観察用の励起光を発生可能な状態となるように、光源装置 3が有する各部を制御する。さらにまた、制御回路 47は、信号処理回路 46の動作状態を制御することにより、通常光撮像ユニット 31A及び蛍光撮像ユニット 31Bの各撮像素子に対応した動作を行わせる。

[0031] 光源装置 3は、励起光の波長を含む白色光を発生するランプ 51と、このランプ 51 の光を平行な光束にするコリメータレンズ 52と、このコリメータレンズ 52の光路中に配置され、例えば可視光波長帯域（380nn！〜 780nm)における R (RED) , G (GREE N) , Β (BLUE)の波長帯域の光をそれぞれ通す RGBフィルタを周方向に設けた回転フィルタ 53と、この回転フィルタ 53の透過光を集光してライトガイド 21の基端部 22 に出射する集光レンズ 54とを有する。

[0032] また、 RGBフィルタが設けられた回転フィルタ 53には、周方向の外側に、可視光の波長帯域より短波長の波長帯域の励起光を通す励起光用フィルタが設けてある。また、この回転フィルタ 53は、モータ 55により回転駆動される。さらに、このモータ 55は、ラック 56に取り付けられており、このラック 56に嚙合するギヤ付きモータ 57により、矢印で示すように照明光軸と直交する方向に移動できるようになって!/、る。

このギヤ付きモータ 57は、制御回路 58により制御される。また、この制御回路 58は、制御信号線 49dを介してプロセッサ 4の制御回路 47と接続され、制御スィッチ 48a の操作により、対応する制御動作を行う。

[0033] また、先端部 15には、先端カバー 24に配置された通常光撮像ユニット 31A及び蛍光撮像ユニット 31Bの各対物レンズ (後に、観察レンズということもある）の外表面に、その噴出口が向くようにして送気送水部である送気送水ノズル 60が配置されている。

[0034] この送気送水ノズル 60は、後述するように、基端側においては送気管路 6 la及び送水管路 61bの 2つの管路に分岐しているとともに、先端側においては該 2つの管路が合流して 1つの管路になっているという構造を有する送気送水管路 61に接続されている。

[0035] 送気送水ノズル 60に連通する送気管路 61a及び送水管路 61bは、ユニバーサルケーブル 13のコネクタ 14まで揷通されており、送気及び送水を行う図示しないポンプを内蔵した送気送水装置 6に接続される。

[0036] 送気管路 61a及び送水管路 61bは、その中途となる操作部 12において、送気送水ボタン 63が介装されている。そして、前述の送気送水ボタン 63が操作されることにより、送気及び送水が行われる。

[0037] これにより送気送水ノズル 60は、空気などの気体又は蒸留水などの液体を噴出方向に配置された通常光撮像ユニット 31 A及び蛍光撮像ユニット 31Bの各対物レンズの外表面に吹き付けて、体液、付着物等を除去及び洗浄して、清浄な状態での撮像及び観察視野を確保できるようにしてヽる。

[0038] さらに、図 1においては省略している力挿入部 11内には、体腔内の被検部位に蒸留水などの液体を送水するための第 2の管路である前方送水チャンネルが設けられている。そして、この前方送水チャンネルの先端は、先端カバー 24の先端面において開口している。

[0039] この前方送水チャンネルは、前方送水装置 6aに接続されているとともに、操作部 1 2に配設される図示しない前方送水ボタンが介装されている。この前方送水ボタンが操作されると、挿入部 11の先端面力体腔への挿入方向に向かって蒸留水などの液体が吹き付けられる。これにより、体腔内の被検部位に付着した体液などを洗浄することができる。尚、図 1に示すように、前方送水装置 6aから延出するケーブルにフットスイッチ 6bが接続されており、このフットスィッチ 6bの操作により、ユーザーは、挿入部 11の先端面力体腔への挿入方向に向かって蒸留水などの液体を吹き付けることちでさる。

[0040] また、前述した処置具チャンネル及び前方送水チャンネルは、本実施の形態における内視鏡管路を構成してヽる。

[0041] 図 2〜図 4に示すように、挿入部 11の先端部 15に配設される先端カバー 24には、通常光撮像ユニット 31Aの第 1の観察光学系を構成する、第 1の光学部材および第 1の観察窓としての観察レンズ 31aと、蛍光撮像ユニット 31Bの第 2の観察光学系を構成する、第 2の光学部材としておよび第 2の観察窓としての観察レンズ 31bと、 2つの照明レンズ 25a, 25bと、処置具チャンネルの開口部 26と、前方送水チャンネルの開口部 27と、が配設されている。そして、前述したように、先端カバー 24には、噴出口 60aが観察レンズ 3 la, 31bに向くようにして送気送水ノズル 60が配置されて!、る

[0042] 先端部 15の先端カバー 24に配置されている観察レンズ 31aは、通常光撮像ュ-ット 31 Aに入射される光を集光する。また、先端部 15の先端カバー 24に配置されている観察レンズ 31bは、通常光撮像ユニット 31Bに入射される光を集光する。

[0043] 尚、図 2及び図 3は、図 1の内視鏡の先端カバー部分を示す斜視図である。図 4は、図 1の内視鏡の先端カバーを正面から見た平面図である。また、 2つの観察レンズ 31a, 31bは、光学部材である。

[0044] 具体的には、先端部 15を先端力も見たときに略円形状の先端カバー 24の先端面には、略中央に観察レンズ 31aが配設され、この観察レンズ 3 laを挟むように図 4の紙面に向かって見た左右に照明レンズ 25aと照明レンズ 25bが配設されている。さらに、先端カバー 24の先端面には、図 4の紙面に向力つて、観察レンズ 31aの右側上方に前方送水チャンネルの開口部 27、左側上方に送気送水ノズル 60、右側下方に第 2の観察光学系としての観察レンズ 31b及び左側下方に処置具チャンネルの開口部 26が配設されている。

[0045] 尚、本実施の形態における先端カバー 24に配設される各観察レンズ 31a, 31b、各開口部 26, 27および送気送水ノズル 60の配置については、詳しく後に説明する

[0046] 次に、図 5から図 11に基づいて、本実施の形態の内視鏡 2の挿入部 11の先端部分の内部構成について説明する。尚、図 5は、図 4の A— A線に沿って切断した先端部及び湾曲部の断面図である。図 6は、図 4の B— B線に沿って切断した先端部の断面図である。図 7は、図 1の内視鏡の送気送水管路の分岐部分を示す断面図である。図 8は、図 4の C C線に沿って切断した先端部の部分断面図である。図 9は、図 4 の D— D線に沿って切断した先端部の部分断面図である。図 10は、図 5の E— E線に沿って切断した先端部の断面図である。図 11は、図 5の F—F線に沿って切断した湾曲部の断面図である。

[0047] 図 5に示すように、内視鏡 2の湾曲部 16には、円環状の複数の湾曲駒 7が回動自在に連設されている。各湾曲駒 7は、その内周面に溶着などの手段によって固設されている 4つのワイヤガード 7aを有している。 4つのワイヤガード 7aは、図 10に示すように、挿入軸周りに夫々が略 90° ずらされた位置において、 1つの湾曲駒 7の内周面に固定されている。

[0048] また、これら複数の湾曲駒 7には、それらの外周を覆うように細線のワイヤなどを筒状に編み込んだ湾曲ブレード 9が被せられるとともに、この湾曲ブレード 9上に水密を保つように外皮 10が被せられている。そして、前述した構成を有する湾曲駒 7、湾曲ブレード 9及び外皮 10により、湾曲部 16が形成されている。 [0049] この外皮 10は、先端部 15、湾曲部 16及び可撓管部 17からなる挿入部 11の全長に渡って一体となるように被覆しており、その先端外周部分が先端部 15において、糸巻き接着部 10aにより固着されている。

[0050] また、湾曲部 16から基端に向かって延出する湾曲操作手段である 4本の湾曲操作ワイヤ 8が揷入部 11内に揷通されている。これら 4本の湾曲操作ワイヤ 8は、該湾曲操作ワイヤ 8の先端部分が先端部 15内に設けられた固定環 18の 4つの固定部 18a ( 図 11参照。尚、図 5において、 1つのみ図示している）により夫々、挿入軸周りに略 9 0° にずらされて保持固定されており、基端側の部分が湾曲駒 7に設けられた各ワイャガード 7aに夫々、揷通されるように設けられて、る。

[0051] 尚、湾曲部 16の挿入軸が略直線となっている状態において、先端部 15に設けられる固定環 18の各固定部 18aにより保持固定され、各湾曲駒 7の各ワイヤガード 7aに挿通される各湾曲操作ワイヤ 8が略直線となるように、先端部 15及び各湾曲駒 7が連結されている。

[0052] また、図 1に示すように、これら湾曲操作ワイヤ 8は、該湾曲操作ワイヤ 8の基端部が操作部 12内に設けられ、湾曲操作ノブに連結されている図示しない湾曲操作機構に連結されて交互に牽引又は弛緩されるようになっている。

[0053] 4本の湾曲操作ワイヤ 8が湾曲操作ノブの所定の操作によって夫々、牽引弛緩されることによって、湾曲部 16が 4方向へ湾曲操作される。なお、前記 4方向とは、後述するように、各撮像ユニット 31A, 31Bにより撮影されたモニタ 5に表示される内視鏡画像の上下左右に略一致する方向である。

[0054] また、前記上下方向に湾曲部 16を操作する第 1の湾曲操作手段である 2本の湾曲操作ワイヤ 8と、前記左右方向に湾曲部 16を操作する第 2の湾曲操作手段である 2 本の湾曲操作ワイヤ 8とが夫々対となっている。すなわち、湾曲部 16内の湾曲駒 7における前記上下方向に対応する方向の 2つのワイヤガード 7aに夫々挿通保持される 2本の湾曲操作ワイヤ 8が第 1の湾曲操作手段であり、湾曲部 16内の湾曲駒 7における前記左右方向に対応する方向の 2つのワイヤガード 7aに夫々挿通保持される 2 本の湾曲操作ワイヤ 8が第 2の湾曲操作手段である。

[0055] 先端部 15内には、硬質な金属からなり、複数、本実施の形態においては 7つの孔部が形成された円柱部材 15aと、この円柱部材 15aの基端側外周部を外嵌する円環状の補強環 15bが配設されている。また、前述の 4つの固定部 18aを有する固定環 1 8は、先端部 15の補強環 15bの内周側に挿嵌されている。さらに、補強環 15bは、基端部分が最先端の湾曲駒 7と連結されて、る。

[0056] 先端部 15内の円柱部材 15aに形成された 7つの孔部のうち、 2つの孔部が処置具チャンネル 19及び前方送水チャンネル 20の先端部分を形成し、残りの 5つの孔部には、前述の通常光撮像ユニット 31 A、蛍光撮像ユニット 3 IB及び送気送水ノズル 60 と、後述する 2つの照明レンズユニットが夫々、配置されている。

[0057] なお、円柱部材 15aの前記 7つの孔部のうち、 1つの孔部は、例えば、ビス、接着剤などの第 1の観察光学系固定手段によって固定される第 1の観察光学系を構成する観察レンズ 31aを含む通常光観察ユニット 31Aが配置される第 1の観察光学系配置手段を構成している。また、他の 1つの孔部は、例えば、ビス、接着剤などの第 2の観察光学系固定手段によって固定される第 2の観察光学系を構成する観察レンズ 31b を含む蛍光観察ユニット 31Bが配置される、第 2の観察光学系配置手段を構成している。さらに、第 1及び第 2の照明光学系である各照明レンズ 25を夫々備えた 2つの照明レンズユニットが例えば、ビス、接着剤などの第 1及び第 2の照明光学系固定手段により夫々固定配置される他の 2つの孔部は、一方が第 1の照明光学配置手段であって、他方が第 2の照明光学配置手段を構成している。

[0058] また、前記 7つの孔部のうち、送気送水部である送気送水ノズル 60が配置される孔部は、例えば、ビス、接着剤などの第 1の送気送水固定手段によって送気ノズル 60 を固定配置する送気送水配置手段を構成している。さらに、前記 7つの孔部のうち、第 1の内視鏡管路である処置具チャンネル 19が配置される孔部は、第 1の内視鏡管路配置手段を構成し、第 2の内視鏡管路である前方送水チャンネル 20が配置される穴部は第 2の内視鏡管路配置手段を構成している。なお、処置具チャンネル 19は、例えば、ビス、接着剤などの第 1の内視鏡管路固定手段により前記 7つの孔部のうちの 1つの孔部に固定配置され、前方送水チャンネル 20は、例えば、ビス、接着剤などの第 2の内視鏡管路固定手段により他の 1つの孔部に固定配置される。

[0059] 処置具チャンネル 19は、先端部 15の先端面に設けられた先端カバー 24において開口している開口部 26と、先端部 15の円柱部材 15aの孔部に挿嵌される略円筒状の管部材 19aと、先端部分が管部材 19aの基端部分を覆い、糸巻きにより接続固定されている柔軟なチューブ力もなる処置具管路 19bとを有して構成されている。

[0060] この処置具管路 19bは、挿入部 11内を揷通し、その基端が操作部 12において、上述したように、図 1にお、ては図示して!/ヽな、処置具揷通口におヽて開口して、る。

[0061] また、同じく先端カバー 24に開口部 27を有する前方送水チャンネル 20は、先端部 15の円柱部材 15aの孔部に挿嵌される略円筒状の管部材 20aと、管部材 20aの基端部分を覆い、先端部分が糸巻きにより接続固定されている前方送水管路 20bとを有して構成されている。

[0062] この前方送水管路 20bは、挿入部 11、操作部 12及びユニバーサルケーブル 13を通って、コネクタ 14まで挿通しており、前方送水装置 6aに接続される。尚、上述したように、前方送水チャンネル 20である前方送水管路 20bは、操作部 12において、図示しな、前方送水ボタンが介装されて、る。

[0063] 図 6に示すように、送気送水ノズル 60は、略 L字形状に曲げられた管状部材であつて、先端側の開口部 60aが各観察レンズ 31a, 31bの外表面側に向くように、基端部分が先端部 15の円柱部材 15aの孔部に挿嵌されている。

[0064] 送気送水ノズル 60に対応した円柱部材 15aの孔部の基端側には、管部材 62の先端部分が挿嵌されており、この管部材 62の基端部分に送気送水管路 61が接続されている。尚、管部材 62と送気送水管路 61とは、糸巻きにより接続固定されている。

[0065] この送気送水管路 61は、図 7に示すように、その基端部分が分岐管 50に接続されており、分岐管 50の分岐端部が送気管路 61a及び送水管路 61bの先端部分に夫々接続されている。これにより、送気送水管路 61は、送気管路 61a及び送水管路 61b と連通する。尚、各管路 61, 61a, 61bと分岐管 50とは、糸巻きにより接続固定されており、夫々の接続部分及び分岐管 50全体の周囲に例えば接着剤などが塗布され、各接続部分が気密 (水密)保持されている。

[0066] また、先端部 15の円柱部材 15aに形成される 7つの孔部のうち、 2つには、先端側力も照明レンズユニット 23が夫々挿嵌され、基端部分にライトガイド 21の先端部分が夫々挿嵌されている。図 8及び図 9に示すように、照明レンズユニット 23は、複数の照明レンズ 25と、それら照明レンズ 25を保持する保持枠 23aとを有して構成されている。尚、本実施の形態における 2つの照明レンズユニット 23は、各照明レンズ 25の最先端となる照明レンズ 25a, 25bを夫々有している。

[0067] ライトガイド 21は、先端部分に円筒部材 21aが被せられ、複数のファイバ繊維を束ねている外皮 29により被覆されている。円筒部材 21aの基端部分は、先端部分が糸巻き固定されているチューブ 28に接続固定されており、外皮 29に被覆されたライトガイド 21がチューブ 28内に揷通して!/、る。

[0068] 図 6に戻って、通常光撮像ユニット 31 Aは、レンズユニット 32と、 CCDまたは CMO S等である撮像素子 33と、回路基板 34とを有している。

[0069] レンズユニット 32は、第 1〜第 4レンズ群 32A〜32Dと、第 1〜第 4レンズ枠 32a〜3 2dとを有して構成されている。本実施の形態においては、観察レンズ 31aを含む 4つの対物レンズからなる第 1レンズ群 32Aが第 1レンズ枠 32aに保持されており、 1つの対物レンズからなる第 2レンズ 32Bが第 2レンズ枠 32bに保持され、 2つの対物レンズ力もなる第 3レンズ群 32Cが第 3レンズ枠 32cに保持され、 3つの対物レンズからなる第 4レンズ群 32Dが第 4レンズ枠 32dに保持されている。

[0070] また、第 2レンズ 32Bを保持する第 2レンズ枠 32bは、ズーミングのため撮影光軸方向に対して進退可能な移動枠である。尚、第 2レンズ枠 32bは、操作部 12に設けられた図示しないズーミング用の操作ボタンが操作された際に出力される駆動 Z停止信号に基づいて通常光撮像ユット 31Aが行う後述するような動作により、撮影光軸方向に対して移動する。

[0071] 尚、第 2レンズ枠 32bを撮影光軸方向に対して移動させるための駆動 Z停止信号は、操作部 12に設けられた図示しないズーミング用の操作ボタンから、図 10に示す信号線 38cを介し、通常光撮像ユニット 31Aに対して出力される。この信号線 38cは、通常光撮像ユニット 31 Aから、挿入部 11内を通って、図示しないズーミング用の操作ボタンが設けられた操作部 12まで挿通して、る。

[0072] また、通常光撮像ユニット 31 Aは、図 11に示すように、レンズユニット 32等が設けられて、る部分から、撮影光軸に対して略直交する方向に延出した延出部 201を有する。また、図 12に示すように、延出部 201の外部は、支持枠 103に略覆われている。さらに、延出部 201の内部には、移動レンズ枠 101と、駆動軸部材 102と、回転駆動部 104と、フレキシブル基板 105と、コネクタ部 106と、ケーブル 107とが設けられている。

通常光撮像ユニット 31Aの第 2レンズ枠 32bは、図 12に示すように、一部が撮影光軸に略直交する方向に延出しており、該一部において移動レンズ枠 101と一体的に形成されている。移動レンズ枠 101は、撮影光軸方向の先端側の面が開放している略コの字状に形成され、支持枠 103に対して当接し、かつ、支持枠 103の内周面において摺動可能な状態として設けられている。また、移動レンズ枠 101は、撮影光軸方向の基端側の面に、駆動軸部材 102のネジ部 102aに螺合するようなネジ穴を有している。回転駆動部 104は、外周面が支持枠 103に当接するように設けられた外枠 104aと、外枠 104aの内部に設けられた、駆動手段としてのモータ 104bとを有する。モータ 104bは、撮影光軸方向の先端側においては駆動軸部材 102と接続されている。また、モータ 104bは、撮影光軸方向の基端側の外部に延出するようなフレキシブル基板 105を内部に有している。フレキシブル基板 105は、コネクタ部 106を介し、内部に信号線 38cが設けられたケーブル 107に接続されている。

例えば、図示しないズーミング用の操作ボタンがユーザーにより操作されることにより、該操作に基づく操作指示を上述したような構成を有する通常光撮像ユニット 31A に対して行うための駆動 Z停止信号が出力されると、該駆動 Z停止信号は、信号線 38cと、コネクタ部 106と、フレキシブル基板 105とを介し、モータ 104bに入力される。モータ 104bは、入力された前記駆動 Z停止信号に基づき、撮影光軸方向の先端側に設けられた駆動軸部材 102を回転させる。駆動軸部材 102は、モータ 104bにより回転されると、ネジ部 102aと、移動レンズ枠 101のネジ穴との螺合により、モータ 1 04bの回転駆動を光軸方向の直線運動へ変換する。このような作用により、駆動軸部材 102は、例えば、図 12の矢印 Z1に示すような方向、すなわち、撮影光軸方向に移動レンズ枠 101を移動させることができる。そして、移動レンズ枠 101が図 12の矢印 Z1に示すような方向に移動すると、該進退移動に合わせて第 2レンズ枠 32bに設けられた第 2レンズ 32Bもまた、例えば、図 12の矢印 Z2に示すような方向、すなわち、撮影光軸方向に移動する。上述したような動作が延出部 201に設けられた各部において行われることにより、例えば、通常光撮像ユニット 31 Aは、後述する観察レンズ 31aの視野内において得た内視鏡画像の一部をモニタ 5において拡大表示することができる。

[0074] ところで、内視鏡にぉ、て、挿入部の内部を挿通するように設けられる処置具チヤンネル等の管路の配置位置は、例えば、観察光学系または該観察光学系の一部を撮影光軸方向に移動させる、拡大表示を行うための機構としてのモータ等の配置位置に依存する。そして、それらの配置位置の位置関係によっては、内視鏡の挿入部の外径が大きくなり、その結果、ユーザーが該揷入部を患者の体腔内に挿入する際に、該患者に与える苦痛が増大してしまう。

[0075] 上述の事情に鑑み、本実施の形態の内視鏡 2が有する処置具チャンネル 19および蛍光撮像ユニット 31Bは、図 11に示すように、通常光撮像ユニット 31Aの延出部 2 01を挟むように配置されている。そのため、本実施の形態の内視鏡 2においては、挿入部 11を細径ィ匕でき、その結果、ユーザーが挿入部を患者の体腔内に挿入する際に、該患者に与える苦痛を軽減できると共に、挿入可能となる体腔の適用範囲を拡大できる。

[0076] なお、第 2レンズ枠 32bおよび移動レンズ枠 101を撮影光軸方向に移動させるための手段は、上述したような、モータ 104b等力もなる機構によるものに限るものではなく、例えば、ァクチユエータ等力なる機構、ワイヤ等力なる機構等による手段を用いても良い。

[0077] 撮像素子 33は、第 4レンズ枠 32d最基端にある対物レンズの基端側に並設されるカバーレンズ 33aが受光面側に設けられ、回路基板 34に光学像に対応する電気信号を出力する。この回路基板 34は、電気部品及び配線パターンを有し、撮像素子 3 3からの光学像を電気的な画像信号に光電変換を行ヽ、その画像信号を信号ケーブル 38aに出力する。尚、回路基板 34には、信号ケーブル 38aが有する複数の信号線が半田附け等の手段によって接続されている。

[0078] カバーレンズ 33a、撮像素子 33、回路基板 34及び信号ケーブル 38aの先端部分は、夫々の外周部が一体的に絶縁封止榭脂などにより覆われ、補強用円環部 35a 及び絶縁チューブ 35bにより被覆されている。 [0079] また、信号ケーブル 38aは、通常光撮像ユニット 31 Aの撮像素子 33及び回路基板 34にて取得した画像信号を図 1に示したコネクタ 14のリレー基板 42及び信号ケープル 43を介して、プロセッサ 4の信号処理回路 46に伝送する。

[0080] その一方、蛍光撮像ユニット 31Bは、通常光撮像ユニット 31Aと同様に、レンズュ- ット 32と、 CCDまたは CMOSなどの撮像素子 38と、回路基板 39とを有している。

[0081] レンズユニット 36は、第 1及び第 2レンズ群 36A, 36Bと、第 1及び第 2レンズ枠 32a , 32bとを有して構成されている。本実施の形態においては、観察レンズ 31bを含む 7つの対物レンズ力もなる第 1レンズ群 36Aが第 1レンズ枠 36aに保持されており、第 2レンズ 36Bが第 2レンズ枠 36bに保持されて!、る。

[0082] 撮像素子 38は、第 2レンズ枠 36bの最基端にある対物レンズの基端側に並設されるカバーレンズ 40が受光面側に設けられ、回路基板 39に光学像の電気信号を出力する。この回路基板 39は、通常光撮像ユニット 31Aの回路基板 34と同様に電気部品及び配線パターンを有し、信号ケーブル 38aが有する複数の信号線が半田附け等の手段によって接続されている。また、回路基板 39は、撮像素子 38からの光学像を電気的な画像信号に光電変換を行い、その画像信号を信号ケーブル 38bに出力する。

[0083] カバーレンズ 40、撮像素子 33、回路基板 34及び信号ケーブル 38aの先端部分は

、夫々の外周部が一体的に絶縁封止榭脂などにより覆われ、補強用円環部 35a及び絶縁チューブ 35bにより被覆されている。

[0084] また、信号ケーブル 38bは、蛍光撮像ユニット 31Bの撮像素子 38及び回路基板 39 にて取得した画像信号を図 1に示したコネクタ 14のリレー基板 42及び信号ケーブル

43を介して、プロセッサ 4の信号処理回路 46に伝送する。

[0085] 以上に説明した通常光撮像ユニット 31A及び蛍光撮像ユニット 31Bは、先端部 15 の円柱部材 15aに設けられた所定の孔部に夫々挿嵌されて、ねじなどの固定部材と共に接着剤などにより強固に固定されている。

[0086] また、本実施の形態においては、通常光撮像ユニット 31 Aの先端に配置されている観察レンズ 31aは、蛍光撮像ユニット 31Bの先端に配置されている観察レンズ 31bに比べて大きなレンズ径 (外径である直径）を有して!/、る。 [0087] また、各撮像ユニット 31A, 31Bは、 2つの撮像素子 33, 38の夫々の受光面が揷入部 11の挿入軸に対して直交し、 2つの撮像素子 33, 38の水平転送方向及び垂直転送方向が夫々一致するように先端部 15内での設置方向が決められて、る。

[0088] また、各撮像ユニット 31 A, 31Bによって撮影された被写体像が図 1に示すモニタ 5 に表示される力このモニタ 5の上下方向が各撮像素子 33, 38の CCD素子又は C MOS素子の垂直転送方向と一致し、左右方向が各撮像素子 33, 38の CCD素子又は CMOS素子の水平転送方向に一致している。すなわち、各撮像ユニット 31A, 31Bにより撮影された内視鏡画像の上下左右方向は、モニタ 5の上下左右方向と一致している。

[0089] このモニタ 5に表示される内視鏡画像の上下左右方向に対応するように、挿入部 1 1の湾曲部 16の上下左右方向が決定される。つまり、湾曲部 16内に揷通する 4つの湾曲操作ワイヤ 8が、上述したように、操作部 12に設けられる湾曲操作ノブの所定の操作によって牽引弛緩され、湾曲部 16は、モニタ 5に表示される内視鏡画像の上下左右方向に対応する上下左右の 4方向へ湾曲自在となって、る。

[0090] すなわち、各撮像ユニット 31 A, 31Bは、通常光での観察と蛍光の観察が切替えられても、モニタ 5に表示される内視鏡画像が常に湾曲部 16の湾曲操作方向の上下左右方向が等しくなるとともに、夫々の撮像素子 33, 38の水平転送方向及び垂直転送方向が夫々一致するように、先端部 15内における設置方向が決められて、る。

[0091] これにより、ユーザーは、内視鏡画像を通常光での観察画像と蛍光の観察画像に切替えた際のモニタ 5に表示される内視鏡画像の上下左右方向の違和感を受けることなく湾曲部 16の上下左右方向の湾曲操作を行うことができる。

[0092] 尚、後述する説明における、第 1の方向である上下方向は、モニタ 5に表示される内視鏡画像の上下方向及び湾曲部 16が湾曲操作される上下方向と略一致する方向として説明する。また、通常において、モニタ 5は、その上下方向が鉛直上下方向と略一致するように、設置されている。更に、上記上下方向に略直交する第 2の方向である左右方向は、モニタ 5に表示される内視鏡画像の左右方向及び湾曲部 16が湾曲操作される左右方向と略一致する方向として説明する。

[0093] ここで、以上に説明した内視鏡システム 1の作用について説明する。図 1に示したように、ユーザーは、内視鏡 2のコネクタ 14を光源装置 3に接続し、さらに、このコネクタ 14にスコープケーブル 44の一端を接続し、スコープケーブル 44の他端をプロセッサ 4に接続する。また、ユーザーは、送気管路 61a及び送水管路 61b を送気送水装置 6に接続する。

[0094] そして、ユーザーは、光源装置 3などの電源スィッチを ONにして、それぞれ動作状態に設定する。このとき、プロセッサ 4と光源装置 3の制御回路 47, 58は、制御信号等を送受信できる状態になる。

[0095] また、起動開始直後の状態においては、リレー基板 42は通常光撮像ユニット 31A 側が選択されるように設定されている。また、制御回路 47は、通常光観察状態に設定する制御動作を行う。つまり、制御回路 47は、光源装置 3の制御回路 58に制御信号を送り、通常光観察のための照明光の供給状態に設定する。

[0096] さらに、この制御回路 47は、 CCDドライブ回路 45aを駆動させるように制御すると共に、信号処理回路 46の動作状態を通常光観察モードに設定する。

ユーザーは、内視鏡 2の挿入部 11を体腔内に挿入し、診断対象の患部等を観察できるように設定する。

[0097] 光源装置 3は、上述のように通常光観察のための照明光の供給状態となる。この状態においては、回転フィルタ 53は、 RGBフィルタが照明光路中に配置された状態でモータ 55により回転駆動される。そして、ライトガイド 21には RGBの照明光が面順次な光として供給される。これに同期して、 CCDドライブ回路 45aは、 CCDドライブ信号を出力し、照明レンズ 25a、 25bを経て患者の体腔内の患部等を照明する。

[0098] 照明された患部等の被写体は、通常光撮像ユニット 31Aのレンズユニット 32を通つて、撮像素子 33の受光面に結像され、光電変換される。そして、この撮像素子 33は、ドライブ信号の印加により、光電変換した信号を出力する。この信号は、信号ケーブル 38a及びリレー基板 42により選択されている共通の信号ケーブル 43を介して信号処理回路 46に入力される。

[0099] この信号処理回路 46内に入力された信号は、内部において AZD変換された後、 R, G, B用メモリに一時格納される。

[0100] その後、 R, G, B用メモリに格納された信号は、同時に読み出されて同時化された R, G, B信号となり、さらに DZA変換されてアナログの R, G, B信号となり、モニタ 5 にお、てカラー表示される。

[0101] そして、ユーザーは、通常光観察による観察を行った患部に対し、蛍光観察により

、該患部をさらに詳しく調べたいと望む場合には、制御スィッチ 48aを ONする。すると、制御回路 47は、制御スィッチ 48aから出力される切換指示信号を受けて、リレー基板 42の切り換え制御を行うと共に、制御回路 58を介して光源装置 3を蛍光観察のための励起光の供給状態に設定する。

[0102] また、制御回路 47は、ドライブ回路 45bを動作状態に制御すると共に、信号処理回路 46を蛍光観察の処理モードに設定する。

[0103] この場合には、光源装置 3内の制御回路 58は、ギヤ付きモータ 57により、モータ 5

5と共に、回転フィルタ 53を照明光路と直交する方向に移動し、照明光路中に励起光フィルタが配置されるようにする。

[0104] この状態において、ランプ 51からの光は、励起光フィルタを透過することにより、例えば 400〜450nm付近の波長帯域を有する励起光としてライトガイド 21に供給されるようになる。そして、この励起光は照明レンズ 25a、 25bを経て体腔内の患部等に照射される。

[0105] 励起光が照射された患部等は、癌組織であるとその励起光を吸収して、正常な組織の場合よりも強い蛍光を発する。その蛍光を発する部位の光は、蛍光撮像ユット 31Bのレンズユニット 36を通って、撮像素子 38の受光面に結像され、光電変換される。

[0106] そして、この撮像素子 38は、ドライブ回路 45bからのドライブ信号の印加により、光電変換及び増幅した信号を出力する。この信号は、信号ケーブル 38b及びリレー基板 42により選択されている共通の信号ケーブル 43を経て信号処理回路 46に入力される。

[0107] この信号処理回路 46内に入力された信号は、内部で AZD変換された後、 R, G,

B用メモリに、例えば同時に格納される。

[0108] その後、 R, G, B用メモリに格納された信号は、同時に読み出されて同時化された

R, G, B信号となり、さらに DZA変換されてアナログの R, G, B信号となり、モニタ 5 にモノクロ表示されるようになる。

[0109] なお、信号処理回路 46内に入力された信号のレベルを複数の閾値と比較し、その比較結果に応じて、割り当てる色を変えることにより、擬似カラー化して表示してもよい。

[0110] このように本実施の形態によれば、通常光観察を行うことができると共に、蛍光観察を行うこともできるので、通常光観察のみの内視鏡に比べて、より診断し易い内視鏡を実現できる。また、本実施の形態によれば、撮像ユニット 31A, 31Bをそれぞれ設けているので、第 1の観察画像としての通常光観察画像と、第 2の観察画像としての特殊光観察画像、すなわち、蛍光観察画像とを得ることができる。すなわち、第 1の撮像部である撮像ユニット 31 Aは、先端部 15の先端カバー 24に配置された観察レンズ 31aにより集光される光に基づき、第 1の観察画像としての通常光観察画像を得ることができる。また、第 2の撮像部である撮像ユニット 31Bは、先端部 15の先端カバ一 24に配置された観察レンズ 3 lbにより集光される光に基づき、第 2の観察画像としての特殊光観察画像を得ることができる。

[0111] 特に、蛍光観察を行う場合には、通常観察の場合に比べて微弱な光による像を撮像することが多くある。そのため、蛍光観察においては、そのため、蛍光観察においては、 SZNの高い撮像素子を用いることが望ましい。そして、蛍光観察用の撮像素子として、通常観察用の撮像素子を兼用した場合、 SZNが低い画像になり易くなつてしまう。しかし、本実施の形態においては、蛍光観察に適した専用の撮像素子 38 を採用して、るので、 SZNの良、蛍光画像を得ることができる。

また、切換用のリレー基板 42を設けて、 2つの撮像ユニット 31A、 31Bにおける一方の撮像ユニットのみがプロセッサ 4と接続される構成とすることにより、常時 2つの各撮像ユニット 31 A、 3 IBを駆動及び信号処理しなければならな、場合に比較してコンパタトな構成の内視鏡システム 1を形成できる。

[0112] また、本実施の形態によれば、 1つの送気送水ノズル 60により、両方の観察レンズ 31a, 31bの外表面に気液を吹き付けて清浄な状態に設定して、良好な観察視野を確保できるようにしているので、挿入部 11を細径ィ匕でき、挿入の際に患者に与える苦痛を軽減できると共に、挿入可能となる適用範囲を拡大できる。 [0113] また、本実施の形態の内視鏡 2は、通常光観察用の撮像ユニットのみを備えた既存の内視鏡と同様の外観構造にしてあり、スコープケーブル 44を介して通常光観察用の撮像ユニットのみを備えた既存の内視鏡に対する駆動及び信号処理を行う図示しな、プロセッサに接続することにより、既存の内視鏡と同様に通常光観察用の内視鏡としても使用することもできる。つまり、内視鏡 2は、通常光観察用の撮像ユニットのみを備えた既存の内視鏡と同様の互換性を保ちつつ、既存のプロセッサに接続して使用することちできる。

[0114] ここで、本実施の形態の内視鏡 2は、以下に説明する構造により種々の特徴 (効果 )を有する。

[0115] 先ず、図 13を参照して、先端カバー 24に配設される送気送水ノズル 60及び各観察レンズ 31a, 31bの配置について詳しく説明する。

[0116] 図 13は、先端カバーの先端面を示す正面図である。尚、以下の説明において、先端カバー 24の中心を Oとし、通常光撮像ユニット 31Aの観察レンズ 31aの中心を O

0 1 及び蛍光撮像ユニット 31Bの観察レンズ 31bの中心を Oとする。また、後述する 2つ

2

の照明レンズ 25a， 25bの中心を夫々、 O， Oとし、処置具チャンネル 19の開口部 2

3 4

6の中心を Oとし、前方送水チャンネル 20の開口部 27の中心を Oとする。さらに、

5 6

先端カバー 24の先端面の中心 Oを通り、湾曲部 16の湾曲上下方向の線を垂直線

0

Xとし、湾曲左右方向の線を水平線 Yとする。尚、以下の説明において、本実施の形態における垂直線 Xは、鉛直線と等 U、線として、る。

[0117] 前述したように、送気送水ノズル 60は、その噴出口 60aが観察レンズ 31aに向かつて臨むように、図 13の紙面に向かって見た先端カバー 24の先端面の左側上方に配設されている。尚、送気送水ノズル 60は、その噴出口 60aが観察レンズ 31a側を臨むように、図 13の紙面に向かって見た先端カバー 24の先端面の右側上方に配設されていてもよい。このとき、送気送水ノズル 60及び各観察レンズ 3 la, 31bは、先端力バー 24の先端面にぉ、て、略直線上に並ぶように配置される。

[0118] 本実施の形態においては、送気送水ノズル 60の噴出口 60aから噴出される蒸留水又は空気など気液力所定の方向としての図中の矢印線 AR方向に噴出するように、送気送水ノズル 60が先端カバー 24の先端面に配設される。この送気送水ノズル 60 は、噴出口 60aから蒸留水又は空気など気液を拡散するように気液噴出範囲 A内に噴出する。尚、矢印線 ARは、噴出口 60aを有する送気送水ノズル 60の先端面に対して、略直交する方向であって、噴出口 60aの孔面中央を通る線である。

[0119] 上述した、矢印線 ARの線上に観察レンズ 31aの中心 Oを通る観察光軸と交差するように、送気送水ノズル 60の軸周りの設置方向、すなわち、噴出口 60aが臨む方向が決められている。換言すると、送気送水ノズル 60からの蒸留水又は空気など気液の噴出方向である矢印線 ARが垂直線 Xに対して第 1の角度となる所定の角度 θ 1 を有するように、送気送水ノズル 60の噴出口 60aが臨む方向が決められている。

[0120] その一方で、蛍光撮像ユニット 31Bの観察レンズ 3 lbは、その外表面が先端カバー 24を先端から見たときに、少なくとも矢印線 ARと交わる部分を有するように、図 10の紙面に向力つた先端カバー 24の先端面の右側下方に配設される。また、観察レンズ 31bは、その中心 Oが矢印線 ARの線分よりも下方側に位置するように先端カバー 2

2

4の先端面に配設されている。なお、観察レンズ 31bは、観察レンズ 31aに対して矢印線 AR方向側であって、送気送水ノズル 60からの距離が観察レンズ 3 laよりも遠ヽ位置に配置されている。

[0121] 以上説明したように、送気送水ノズル 60及び 2つの観察レンズ 3 la, 31bは、先端カバー 24の先端面にぉ、て、略直線上に並設されて！/、る。

[0122] 詳述すると、図 13に示すように、通常光撮像ユニット 31Aの観察レンズ 31aの中心

Oと蛍光撮像ユニット 31Bの観察レンズ 31bの中心 Oを結んだ線 aは、先端カバー 2

1 2

4を先端面側から見たとき、矢印線 ARに対して所定の角度 0 2を有して若干下方側にずれている。また、図 13に示すように、送気送水ノズル 60の噴出口 60aの孔面中心と観察レンズ 3 lbの中心 Oとを結んだ線 bは、先端カバー 24を先端面側から見た

2

とき、矢印線 ARに対して所定の角度 Θ 3を有して若干下方側にずれている。

[0123] これにより、各観察レンズ 31a, 31bは、先端カバー 24に配設される各位置が決められ、それに合わせて、送気送水ノズル 60の噴出口 60aの方向（矢印線 AR方向）が決められている。さらに、前記角度 Θ 2, Θ 3は、送気送水ノズル 60からの気液噴出範囲 Aの範囲内に観察レンズ 3 lbの外表面が全て含まれるような範囲に設定されている。 [0124] 尚、送気送水ノズル 60の気液噴出範囲 Aは、先端カバー 24の先端側力も見たときに、通常光撮像ユニット 31 Aの観察レンズ 3 laの外表面を全て含むように設定されている。

[0125] また、観察レンズ 3 lbの外径よりも大きなレンズ径 (外径である直径)を有する観察レンズ 31aは、送気送水ノズル 60に近接するように先端カバー 24の先端面に配設されている。

[0126] つまり、先端カバー 24は、先端面側力も見た方向に対して、湾曲部 16の湾曲上下方向、すなわち、各撮像ユニット 31A, 31Bが有している夫々の撮像素子 33, 38が処理する垂直転送方向の上下方向を略 2等分する水平線 Yよりも上方側の位置に送気送水ノズル 60を有している。換言すると、送気送水ノズル 60は、前記水平線 Yから前記噴出方向（矢印線 AR方向）とは逆方向に離れて、先端カバー 24に配設されている。

[0127] さらに、先端カバー 24は、先端面側から見た方向に対する左右方向（湾曲部 16の湾曲左右方向とは逆方向となる）、すなわち、各撮像ユニット 31A, 31Bが有している夫々の撮像素子 33, 38が処理する垂直転送方向の左右方向を 2等分する垂直線 X 上には、送気送水ノズル 60の長手方向の軸 (挿入方向と平行な軸）に直交する方向の断面が存在しな、ように配設された送気送水ノズル 60を有して!/、る。

[0128] 尚、本実施の形態において、送気送水ノズル 60及び噴出口 60aは、先端カバー 2 4の先端面側力見たときに、垂直線 Xから左方向に所定の距離だけ離間した先端カバー 24の先端面の位置に配設されている。つまり、送気送水ノズル 60は、先端力バー 24の先端面側力も見たときに、その長手方向の軸が先端カバー 24を上下に 2 等分する水平線 Yよりも上方側、且つ、先端カバー 24を左右に 2等分する垂直線 X 力左方側にずらされた位置に存在するように配置される。

[0129] 以上に述べたように、本実施の形態の内視鏡 2は、先端カバー 24の先端面において、送気送水ノズル 60、通常光撮像ユニット 31 Aの観察レンズ 3 la及び蛍光撮像ュニット 31Bの観察レンズ 31bを略直線上に配設されている。その結果、本実施の形態の内視鏡 2は、 1つの送気送水ノズル 60から、各観察レンズ 31a、 31bの外表面に気液を吹き付けて清浄な状態に設定して、良好な観察視野を確保できるようにして、る [0130] また、送気送水ノズル 60は、長手方向の軸が先端カバー 24を上下に 2等分する水平線 Yよりも上方側であり、且つ、先端カバー 24を左右に 2等分する垂直線 Xから所定の距離だけずれた位置に配置されている。そのため、送気送水ノズル 60と連通する送気送水管路 61は、挿入部 11が略直線状態の際、先端部 15内に配設される固定環 18の 4つの固定部 18a及び湾曲部 16内に配設される各湾曲駒 7に夫々設けられる 4つのワイヤガード 7aと当接することなく略真つ直ぐに先端部 15内及び湾曲部 1 6内に揷通される。

[0131] さらに、上述する送気送水ノズル 60の配置により、送気送水管路 61は、湾曲部 16 内にお、て、各湾曲駒 7の 4つのワイヤガード 7aに夫々揷通保持される 4本の湾曲操作ワイヤ 8との接触が防止される。そのため、本実施の形態の内視鏡 2は、湾曲操作ワイヤ 8の牽引弛緩による移動の阻害を防止すると共に、湾曲操作ワイヤ 8の擦過による劣ィ匕を防止することができる。

[0132] 以上に述べたように、本実施の内視鏡 2は、挿入部 11、特に、先端部 15及び湾曲部 16を細径ィ匕することができ、挿入の際に患者に与える苦痛を軽減できると共に、挿入可能となる体腔の適用範囲を拡大することができる。

[0133] また、一般に内視鏡 2は、ユーザーにより湾曲部 16の湾曲上下方向を鉛直方向の上下に合わせて使用される。そのため、送気送水ノズル 60の噴出口 60aから噴出される蒸留水などの液体は、重力の影響により、噴出口 60aより遠方側が下方側へ流れ落ちる。

[0134] さらに、送気送水ノズル 60の噴出口 60aから蒸留水又は空気など気液を噴出すると共に、処置具チャンネル 19により吸引が行われた場合、先端カバー 24の下方側に設けられる処置具チャンネル 19の開口部 26からの吸引力により、前記液体又は前記気体は、開口部 26方向へ引き寄せられる力を受け、湾曲下方側に流れが変化する。

[0135] このような事情により、本実施の形態の内視鏡 2が先端カバー 24の先端面に有する各部のうち、通常光撮像ユニット 31 Aの観察レンズ 3 la、蛍光撮像ユニット 3 IBの観察レンズ 3 lb及び送気送水ノズル 60の噴出口 60aは、観察レンズ 31bの中心 Oと観察レンズ 31aの中心 0ェとを結んだ線 aが、噴出口 60aから噴出される蒸留水などの液体の噴出方向である矢印線 ARに対し、湾曲部 16の湾曲下方側に所定の角度 Θ 2だけずらされた状態として配置されて!ヽる。

[0136] そのため、先端カバー 24の先端面において、送気送水ノズル 60から観察レンズ 31 aよりも遠方に位置する観察レンズ 31bは、重力の影響により、噴出方向よりも湾曲下方側へ流れ落ちた蒸留水などの液体が効率良く吹き付けられ、清浄な状態に洗浄され、良好な観察視野が確保される。さらに、観察レンズ 31bは、吸引が行われることによって、湾曲下方側へ流れが変化する蒸留水又は空気など気液においても、同様に効率良く吹き付けられ、清浄な状態に洗浄され、良好な観察視野が確保される。

[0137] また、患者の体腔内に挿入された内視鏡 2は、挿入部 11に汚物などが付着される。

特に、先端カバー 24の先端面は、挿入方向に対して略垂直な面となっているため、汚物などが付着し易い。また、通常光撮像ユニット 31 Aの観察レンズ 3 la及び蛍光撮像ユニット 31Bの観察レンズ 31bは、夫々の観察視野の確保のため、付着した汚物などが確実に洗浄されることが望ま、。

[0138] 一般的に、内視鏡 2を用いた観察においては、蛍光観察を行う頻度に比べ、通常光観察を行う頻度が高い。そのため、通常光観察においては、良好な観察視野及び十分な受光光量の確保がなされることが望ましい。本実施の形態における通常光撮像ユニット 31Aは、先端部 15の先端面の略中央付近に配設されているとともに、蛍光撮像ユニット 31Bへ撮像のため入射する光を導く観察レンズ 3 lbのレンズ径 (外径である直径)よりも大き、レンズ径 (外径である直径）を有する観察レンズ 3 laを具備することにより、通常光観察における、良好な観察視野及び十分な受光光量の確保を実現している。

[0139] 特に、本実施の形態の内視鏡は、拡大機能を有しており、テレ Zズーム時の収差を抑えるため、複数のレンズ群 32A〜32Dを設ける必要があり、その結果において、光線高が高くなることからレンズ径 (外径である直径）が大きくなつて、る。

[0140] 換言すると、観察レンズ 3 laは、観察レンズ 3 lbよりもレンズ径 (外径である直径）が大きぐすなわち、外表面積が広ぐ入射する光の結像側に設けられる通常光撮像ュニット 31 Aの撮像素子 33に入射光を集光する。 [0141] なお、本実施の形態での説明における内視鏡 2とは異なり、通常光観察を行う撮像ユニットに拡大機能を有して、ない内視鏡も存在する。このような内視鏡にぉ、ては、最もレンズ径 (外径である直径)が大きい観察レンズが特殊観察を行う撮像ユニットに対応することもありうる。

[0142] また、送気送水ノズル 60の噴出口 60aから噴出される蒸留水又は空気など気液は、噴出口 60aに近い側の噴出力が大きぐ噴出方向の遠方側になるにつれて、噴出力が低下すると共に、拡散による密度が低下する。

[0143] このような事情により、本実施の形態の内視鏡 2は、図 11に示すように、蛍光撮像ユニット 31Bの観察レンズ 31bのレンズ径（外径である直径）よりもレンズ径（外径である直径)の大きい通常光撮像ユニット 31Aの観察レンズ 31aが送気送水ノズル 60に近接する先端カバー 24の先端面の位置に配設されている。尚、上述したように、観察レンズ 31aは、その外表面全体が送気送水ノズル 60の噴出口 60aから噴出される蒸留水又は空気など気液の噴出範囲 A内に含まれている。

[0144] これ〖こより、内視鏡 2は、体液、汚物などが付着し易、レンズ径 (外径である直径）の大きい観察レンズ 31aが送気送水ノズル 60に近接しているため、噴出口 60aから噴出される蒸留水又は空気など気液の噴出力及び密度の低下による影響を受けることなぐ洗浄性が向上される。

[0145] 尚、本実施の形態の内視鏡 2は、上述したように、送気送水ノズル 60、通常光撮像ユニット 31 Aの観察レンズ 3 la及び蛍光撮像ユニット 31Bの観察レンズ 3 lbが図 13 に示す先端カバー 24の先端面に略直線上に並設されている。また、送気送水ノズル 60の噴出口 60aから噴出される蒸留水又は空気など気液の噴出方向である矢印線 AR上には、先端カバー 24の先端面に他の構成部品が配設されて、な!/、。

[0146] すなわち、矢印線 AR上において、蛍光撮像ユニット 31Bの観察レンズ 3 lbから先端カバー 24の外周側の先端面には、他の構成部品が配設されていない。

[0147] このような構成により、各観察レンズ 31a, 3 lbに付着した汚物などを洗浄した気液は、他の構成部品に流れることなぐ噴出方向である矢印線 AR方向に向力つた先端カバー 24の外縁部に流れる。その結果、内視鏡 2の先端カバー 24の先端面は、送気送水ノズル 60からの蒸留水又は空気など気液の噴出が行われると、確実に洗浄される。

[0148] 次に、図 13、図 14、図 15、図 16及び図 17を参照して、先端カバー 24に配設される 2つの照明レンズ 25a, 25b、処置具チャンネル 19の開口部 26及び前方送水チヤンネル 20の開口部 27の配置について詳しく説明する。

[0149] 上述したように、先端カバー 24の先端面には、 2つの照明レンズ 25a, 25bが略中央に配設される通常光撮像ユニット 31 Aの観察レンズ 3 laを挟むように、湾曲左右方向の位置に配設されている。また、先端カバー 24の先端面には、処置具チャンネル 19の開口部 26が観察レンズ 3 laの左側下方の位置に、前方送水チャンネル 20の開口部 27が観察レンズ 31aの右側上方の位置に夫々配設されて!/、る。

[0150] また、図 13に示すように、処置具チャンネル 19の開口部 26及び前方送水チャンネル 20の開口部 27は、夫々の孔面全体が送気送水ノズル 60の噴出口 60aから蒸留水又は空気など気液を拡散するように噴出する範囲となる気液噴出範囲 Aの領域外となる先端カバー 24の先端面に配設されている。

[0151] 詳述すると、処置具チャンネル 19の開口部 26は、図 14に示すように、送気送水ノズル 60の噴出口 60aから蒸留水又は空気など気液の噴出方向を示した矢印線 AR に沿って 2分する先端カバー 24の先端面下方側の領域であって、気液の噴出範囲 Aを含まない先端カバー 24の先端面における領域 B内に配設されている。

[0152] また、前方送水チャンネル 20の開口部 27は、矢印線 ARに沿って 2分する先端力バー 24の先端面上方側の領域であって、気液の噴出範囲 Aを含まな、先端カバー 24の先端面における領域 C内に配設されている。

[0153] 換言すると、各開口部 26, 27は、先端カバー 24の先端面において、蒸留水又は空気など気液の噴出方向を示した矢印線 ARの略対称となる位置に夫々配設されている。すなわち、各開口部 26及び 27は、先端カバー 24の先端面において、中心 O

5 及び中心 Oが所定の距離に離間する位置に配設されている。

6

[0154] また、開口部 26は、図 15に示すように、先端カバー 24の先端面において、図 15に示すように、観察レンズ 31aの中心 Oおよび開口部 26の中心 Oの間を直線 Mにより

1 5

結んだ場合の第 1の距離と、観察レンズ 31bの中心 Oおよび開口部 26の中心 Oの

2 5 間を直線 Nにより結んだ場合の第 2の距離とを比較した際に、（第 1の距離）く（第 2 の距離)となるような位置に配置されている。

[0155] 換言すると、開口部 26は、図 15に示すように、先端カバー 24の先端面において配置された観察レンズ 31aおよび観察レンズ 31bのうち、より下方に配置された観察レンズである、蛍光撮像ユニット 31Bの観察レンズ 31bの中心 Oよりもさらに下方に中

4

心 Oが位置するように配置されている。さらに換言すると、開口部 26は、図 15に示

5

すように、先端カバー 24の先端面において、蛍光撮像ユニット 31Bの観察レンズ 31 よりも、通常光撮像ユニット 31Aの観察レンズ 31aの方により近い位置に配置されている。

[0156] 以上説明したように、本実施の形態の内視鏡 2は、先端カバー 24の先端面において、処置具チャンネル 19の開口部 26及び前方送水チャンネル 20の開口部 27が送気送水ノズル 60による気液噴出範囲 Aの領域外に配設されている。特に、本実施の形態の内視鏡 2の開口部 26は、観察レンズ 3 laおよび観察レンズ 3 lbに対し、上述したような (第 1の距離）く（第 2の距離)となるような位置に配置されている。そのため、送気送水ノズル 60から噴出される蒸留水又は空気など気液が各開口部 26及び 27 に流れ込むことを防止できる。

[0157] また、本実施の形態の内視鏡 2は、観察レンズ 31aおよび観察レンズ 31bに対し、上述したような (第 1の距離）く（第 2の距離)となるような位置に開口部 26が配置されている。そのため、送気送水ノズル 60から噴出される蒸留水又は空気など気液は、通常光撮像ユニット 31 Aの観察レンズ 3 laだけではなぐ遠方側の蛍光撮像ユニット 31Bの観察レンズ 31bに対しても確実に吹き付けられる。その結果、蛍光撮像ュ-ット 31Bの観察レンズ 31bは、確実、且つ、効率良く気液が吹き付けられ、清浄な状態に洗浄され、良好な観察視野が確保される。

[0158] 本実施の形態の内視鏡 2は、先端カバー 24の先端面において、蛍光撮像ユニット 3 1Bの観察レンズ 31bよりも、通常光撮像ユニット 31Aの観察レンズ 31aの方により近い位置に開口部 26が配置されている。また、一般的には、図示しない処置具を処置具チャンネル 19に挿通させた後、開口部 26から突出させて使用する頻度は、蛍光観察時よりも、通常光観察時の方が高い。そのため、開口部 26が観察レンズ 31aに対して上述したような位置に配置されていることにより、ユーザーは、通常光観察時に処置具を用いて患部に対する処置を行う際に、より確実に処置を行うことができる。

[0159] さらに、各開口部 26, 27は、気液の噴出範囲 Aを含まない各領域 B, Cにおいて、先端カバー 24の外周側に夫々ができるだけ離れるように配置されている。つまり、開口部 26の中心 Oと開口部 27の中心 Oとが所定の距離だけ離間する位置に、各開

5 6

口部 26, 27は、先端カバー 24の先端面に配設される。

[0160] 詳述すると、図 16に示すように、各開口部 26, 27は、先端カバー 24の先端面において、蒸留水又は空気など気液の噴出方向を示した矢印線 ARに対して、略線対称となる位置に夫々配設されている。換言すると、各開口部 26, 27は、図 13に示すように、各観察レンズ 31a, 31bの夫々の中心 O ,Οを結んだ線 aに対して、略線対称と

1 2

なる先端カバー 24の先端面の位置に夫々配設されている。

[0161] また、先端カバー 24の先端面を垂直線 X及び水平線 Yによって 4分割し、各開口部 26, 27が配設される夫々の領域 B, Cに対応した部分を夫々、領域 B とする

[0162] この領域は、本実施の形態にお!、ては、気液の噴出範囲 Aを含まな、部分であり、かつ、先端カバー 24の先端面における、図 16の紙面に向力つた左下方の部分である。また、領域ま、本実施の形態においては、気液の噴出範囲 Aを含まない部分であり、かつ、先端カバー 24の先端面における、図 16の紙面に向力つた右上方の部分である。つまり、各領域，ま、垂直線 X及び水平線 Yが交わる先端カバ一 24の先端面の中心 Oに対する点対称となる部分であって、気液の噴出範囲 Aを

0

含まない部分である。

[0163] 図 16からも判るように、処置具チャンネル 19の開口部 26は、先端カバー 24の先端面の領域内に配設されている。また、前方送水チャンネル 20の開口部 27は、先端カバー 24の先端面の領域内に配設されている。これにより、各開口部 26, 27 は、先端カバー 24の先端面において、気液の噴出範囲 Aを含まない各領域 B,じに夫々配設されるとともに、夫々の中心 O , Oができるだけ離れた所定の距離をもって

5 6

離間するように、一方が領域に他方が領域に配置されて、る。

[0164] 以上説明したように、本実施の形態の内視鏡 2は、処置具チャンネル 19の開口部 2 6及び前方送水チャンネル 20の開口部 27が先端カバー 24の先端面において、送気送水ノズル 60による気液噴出範囲 Aの領域外に配設されている。そのため、本実施の形態の内視鏡 2は、送気送水ノズル 60から噴出される蒸留水又は空気など気液が各開口部 26, 27に流れ込むことを防止することができる。

[0165] これにより、送気送水ノズル 60から噴出される蒸留水又は空気などの気液は、確実に遠方側の蛍光撮像ユニット 31Bの観察レンズ 3 lbに吹き付けられる。その結果、蛍光撮像ユニット 31Bの観察レンズ 3 lbは、確実、且つ、効率良く気液が吹き付けられ

、清浄な状態に洗浄され、良好な観察視野が確保される。

[0166] また、開口部 26は、図 17に示すように、先端カバー 24の先端面において、観察レンズ 31aの中心 Oおよび開口部 27の中心 Oの間を直線 Pにより結んだ場合の第 3

1 6

の距離と、観察レンズ 31bの中心 Oおよび開口部 27の中心 Oの間を直線 Qにより

2 6

結んだ場合の第 4の距離とを比較した際に、（第 3の距離）く（第 4の距離)となるような位置に、離間して配置されている。

[0167] 以上説明したように、本実施の形態の内視鏡 2は、先端カバー 24の先端面において、処置具チャンネル 19の開口部 26及び前方送水チャンネル 20の開口部 27が送気送水ノズル 60による気液噴出範囲 Aの領域外に配設されている。特に、本実施の形態の内視鏡 2の開口部 27は、観察レンズ 3 laおよび観察レンズ 3 lbに対し、上述したような (第 3の距離）く（第 4の距離)となるような位置に配置されている。そのため、送気送水ノズル 60から噴出される蒸留水又は空気など気液が各開口部 26, 27に流れ込むことを防止できる。

[0168] また、本実施の形態の内視鏡 2は、開口部 27が、観察レンズ 3 laおよび観察レンズ 31bに対し、上述したような (第 3の距離）く（第 4の距離)となるような位置に配置されていることにより、送気送水ノズル 60から噴出される蒸留水又は空気など気液は、通常光撮像ユニット 31 Aの観察レンズ 3 laだけではなぐ遠方側の蛍光撮像ユニット 31 Bの観察レンズ 31bに対しても確実に吹き付けられる。その結果、蛍光撮像ユニット 3 1Bの観察レンズ 31bは、確実、且つ、効率良く気液が吹き付けられ、清浄な状態に洗浄され、良好な観察視野が確保される。

[0169] さらに、本実施の形態の内視鏡 2は、図 17に示すように、先端カバー 24の先端面において配置された観察レンズ 31aおよび観察レンズ 31bのうち、先端カバー 24の先端面の中心 Oに対し、より近い位置に配置された観察レンズである、観察レンズ 3

0

laの近傍に位置するように開口部 27が配置されて、る。

[0170] ところで、一般的には、前方送水チャンネル 20の開口部 27から蒸留水などの液体を噴出させることにより、挿入部 11の挿入方向に存在する患部に対して蒸留水などの液体が吹き付けられる。また、一般的には、前方送水が行われる頻度は、蛍光観察時よりも、通常光観察時の方が高い。そのため、開口部 27が観察レンズ 31aに対して上述したような位置に配置されていることにより、ユーザーは、通常光観察時に患部に対する前方送水を行う際に、患部の所望の位置に対し、より確実に前方送水を行うことができる。

[0171] また、各開口部 26及び 27は、夫々の中心 O及び Oが所定の距離をもって離間す

5 6

るように、先端カバー 24の先端面に配設されている。これにより、内視鏡 2は、処置具チャンネル 19の開口部 26において吸引動作を行いながら、前方送水チャンネル 20 の開口部 27から蒸留水などの液体を噴出する際、開口部 26への吸引力の影響を受けることなぐ体腔内の患部に向けて液体を噴出することができる。つまり、本実施の形態の内視鏡 2は、開口部 27から噴出される液体の噴出方向が開口部 26からの吸引により乱れが生じないような構成になっている。

[0172] 以上の種々の特徴 (効果)を有する本実施の形態の内視鏡 2は、先端カバー 24の先端面において、送気送水ノズル 60、通常光撮像ユニット 31 Aの観察レンズ 3 la及び蛍光撮像ユニット 31Bの観察レンズ 31bを略直線上に配置されている。そのため、本実施の形態の内視鏡 2は、 1つの送気送水ノズル 60により、各観察レンズ 31a、 31 bの外表面に気液を吹き付けて清浄な状態に設定して、良好な観察視野を確保できるようにしている。

[0173] 尚、特殊光観察は、蛍光観察だけでなぐ細胞や腺構造をはじめとする組織学的観察レベルの拡大倍率 (望ましくは、 100倍レベル以上の拡大率)を有する拡大光学系により、通常光観察画像に比べて高倍率に拡大することが可能な、特殊光観察画像としての拡大観察画像を得るような拡大観察であってもよい。

[0174] なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなぐ発明の趣旨を逸脱しな、範囲内にお、て種々の変更や応用が可能であることは勿論である。本出願は、 2005年 1月 7日に日本国に出願された特願 2005— 3196号、 2005年 1月 7曰に曰本国に出願された特願 2005— 3199号、 2005年 1月 7曰に曰本国に出願された特願 2005— 3203号及び 2005年 1月 11日に日本国に出願された特願 2005— 4574号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の開示内容は、本願明細書、請求の範囲、図面に引用されたものとする。

Claims

請求の範囲

[1] 先端部を有し、医療器具を揷通可能な内周長を有する管路が内部に設けられた挿入部と、

第 1の観察画像を得るための第 1の撮像部と、

第 2の観察画像を得るための第 2の撮像部と、

前記先端部に配置され、前記第 1の撮像部に入射される光を集光する第 1の観察光学系と、

前記先端部に配置され、前記第 2の撮像部に入射される光を集光する第 2の観察光学系と、

前記先端部の先端面に配置され、前記管路に連通する開口部と、

を具備し、

前記先端面において、前記開口部の中心と前記第 1の観察光学系の中心との間の距離は、前記開口部の中心と前記第 2の観察光学系の中心との間の距離より短いことを特徴とする内視鏡用挿入部。

[2] 先端部と、表示部に表示される内視鏡画像の上下方向に略一致する第 1の方向に湾曲自在な湾曲部とを有し、医療器具を揷通可能な内周長を有する管路が内部に設けられた挿入部と、

第 1の観察画像を得るための第 1の撮像部と、

第 2の観察画像を得るための第 2の撮像部と、

前記先端部の前記先端面における前記第 1の観察光学系および前記第 2の観察光学系の

夫々の中心を結ぶ直線上に略並び、且つ、前記先端面の略中心を通る前記第 1の方向の軸力所定の距離だけ離れるように、前記先端面に配置された噴出口から前記第 1の観察光学系および前記第 2の観察光学系の外表面に対して噴出される気体又は液体の噴出方向が、前記第 1の方向に対して第 1の角度を有する送気送水部と、

を具備し、

前記先端面において、前記第 2の観察光学系は、前記第 1の観察光学系に対して前記送気送水部が前記噴出口から噴出する気体又は液体の噴出方向側であって、前記送気送水部からの距離が前記第 1の観察光学系よりも遠い位置に配置され、かつ、前記先端面において、前記開口部の中心と前記第 1の観察光学系の中心との間の距離は、前記開口部の中心と前記第 2の観察光学系の中心との間の距離より短いことを特徴とする内視鏡用挿入部。

[3] 前記第 1の撮像部は、第 1の観察画像としての通常光観察画像を得るためのものであり、前記第 2の撮像部は、第 2の観察画像としての特殊光観察画像を得るためのものであることを特徴とする請求項 1に記載の内視鏡用挿入部。

[4] 前記第 1の撮像部は、第 1の観察画像としての通常光観察画像を得るためのものであり、前記第 2の撮像部は、第 2の観察画像としての特殊光観察画像を得るためのものであることを特徴とする請求項 2に記載の内視鏡用挿入部。

[5] 前記特殊光観察画像は、蛍光観察画像であることを特徴とする請求項 3に記載の内視鏡用挿入部。

[6] 前記特殊光観察画像は、蛍光観察画像であることを特徴とする請求項 4に記載の内視鏡用挿入部。

[7] 前記開口部は、前記第 2の観察光学系よりも、前記第 1の観察光学系の方に近い位置に配置されていることを特徴とする請求項 1に記載の内視鏡用挿入部。

[8] 前記開口部は、前記第 2の観察光学系よりも、前記第 1の観察光学系の方に近い位置に配置されていることを特徴とする請求項 2に記載の内視鏡用挿入部。

[9] 前記第 1の観察光学系は、前記第 2の観察光学系に対して拡大倍率の高い拡大光学系であることを特徴とする請求項 1に記載の内視鏡用挿入部。

[10] 前記第 1の観察光学系は、前記第 2の観察光学系に対して拡大倍率の高い拡大光学系であることを特徴とする請求項 2に記載の内視鏡用挿入部。 [11] 前記第 1の撮像部が得る第 1の観察画像は、表示部において一部を拡大表示することが可能であることを特徴とする請求項 1に記載の内視鏡用挿入部。

[12] 前記第 1の撮像部が得る第 1の観察画像は、表示部において一部を拡大表示することが可能であることを特徴とする請求項 2に記載の内視鏡用挿入部。

[13] 体腔内に挿入するための挿入部と、

前記挿入部の先端部に配設され、所定の方向に気体又は液体を噴出する送気送水部と、

前記先端部において、前記送気送水部に対し、前記所定の方向側に配設される第 1の観察窓と、

前記先端部において、前記第 1の観察窓に対して前記所定の方向側であって、前記送気送水部からの距離が前記第 1の光学部材よりも遠い位置に配置され、前記第 1の観察窓よりも小さい外径を有する第 2の観察窓と、

前記先端面において、前記第 2の観察窓の中心からの距離に比べ、前記第 1の観察窓の中心からの距離が近くなる位置に中心が位置し、前記挿入部の基端側から挿入した医療器具を突出するための開口部と、

を具備することを特徴とする内視鏡用挿入部。

[14] 先端部が設けられた挿入部と、

前記先端部の先端面に設けられ、所定の方向に気体又は液体を噴出する送気送水部と、

前記送気送水部に対して前記所定の方向側に設けられた、被検体力の光を入射するための第 1の光学部材と、

前記第 1の光学部材に対して前記所定の方向側であって、前記送気送水部からの距離が前記第 1の光学部材よりも遠い位置に配置され、被検体力の光を入射するための第 2の光学部材と、

前記先端面において、前記第 2の光学部材の中心からの距離に比べ、前記第 1の光学部材の中心からの距離が近くなる位置に中心が位置し、前記挿入部の基端側力も挿入した医療器具を突出するための開口部と、

を有することを特徴とする内視鏡用挿入部。 [15] さらに、前記第 1の撮像部の一部として前記挿入部の内部に設けられるとともに、前記第 1の観察光学系が有する光軸方向に対して略直交して延出する延出部を有し、前記管路および前記第 2の撮像部は、前記延出部を挟むように配置されていることを特徴とする請求項 11に記載の内視鏡用挿入部。

[16] さらに、前記第 1の撮像部の一部として前記挿入部の内部に設けられるとともに、前記第 1の観察光学系が有する光軸方向に対して略直交して延出する延出部を有し、前記管路および前記第 2の撮像部は、前記延出部を挟むように配置されていることを特徴とする請求項 12に記載の内視鏡用挿入部。

[17] 前記管路は、前記挿入部の基端側から先端側にかけて設けられるとともに、前記医療器具としての処置具を揷通するための処置具挿通用管路であることを特徴とする請求項 15に記載の内視鏡用挿入部。

[18] 前記管路は、前記挿入部の基端側から先端側にかけて設けられるとともに、前記医療器具としての処置具を揷通するための処置具挿通用管路であることを特徴とする請求項 16に記載の内視鏡用挿入部。

[19] 体腔内に挿入されるとともに、複数の撮像部を内部に有する挿入部と、

前記挿入部の先端面に設けられるとともに、前記複数の撮像部に入射される光を夫々集光する複数の観察光学系と、

前記先端面に設けられるとともに、前記複数の観察光学系夫々に気体又は液体を噴出する送気送水部と、

前記先端面に設けられるとともに、前記体腔内において吸引を行うための第 1の管路に連通して配設される第 1の開口部と、

前記体腔内の患部に対して噴出される液体が流通する第 2の管路に連通して配設される第 2の開口部と、

を具備し、

前記第 2の開口部は、前記先端面において、前記複数の観察光学系のうち、所定の 2つの観察光学系の外表面の中心を結んだ線に対し、前記第 1の開口部と略線対称となる位置に配設されていることを特徴とする内視鏡用挿入部。

[20] 前記第 1の開口部は、前記先端面の中心を通る垂直線及び水平線によって 4分割された領域のうちの一の領域であり、かつ、前記送気送水部から噴出される前記気体又は液体の噴出領域外の領域である、前記先端面の第 1の領域内に配設されており、前記第 2の開口部は、前記中心に対し、前記第 1の領域と点対称となる領域であり、かつ、前記送気送水部から噴出される前記気体又は液体の噴出領域外の領域である、前記先端面の第 2の領域内に配設されていることを特徴とする請求項 19に記載の内視鏡用挿入部。

[21] 前記複数の撮像部は、少なくとも 1つが通常光観察を行う第 1の撮像部であって、少なくとも 1つが特殊光観察を行う第 2の撮像部であることを特徴とする請求項 19に記載の内視鏡用挿入部。

[22] 前記特殊光観察は、蛍光観察であることを特徴とする請求項 21に記載の内視鏡用挿入部。

[23] 前記第 1の撮像部に入射される光を集光する第 1の観察光学系は、前記第 2の撮像部に入射される光を集光する第 2の観察光学系に対して拡大倍率が高いことを特徴とする請求項 21に記載の内視鏡用挿入部。

[24] 前記第 1の撮像部が前記通常光観察により得る画像は、表示部において一部を拡大表示することが可能であることを特徴とする請求項 21に記載の内視鏡用挿入部。

[25] さらに、前記第 1の撮像部の一部として前記挿入部の内部に設けられるとともに、前記第 1の観察光学系が有する光軸方向に対して略直交して延出する延出部を有し、前記第 1の管路および前記第 2の撮像部は、前記延出部を挟むように配置されていることを特徴とする請求項 24に記載の内視鏡用挿入部。

[26] 前記第 1の管路は、前記挿入部の基端側から先端側にかけて設けられるとともに、前記体腔内において処置を行うための処置具を揷通可能な内周長を有することを特徴とする請求項 25に記載の内視鏡用挿入部。

[27] 先端部を有し、少なくとも液体を流通可能な内周長を有する管路が内部に設けられた挿入部と、

第 1の観察画像を得るための第 1の撮像部と、

第 2の観察画像を得るための第 2の撮像部と、

前記先端部に配置され、前記第 1の撮像部に入射される光を集光する第 1の観察前記先端部に配置され、前記第 2の撮像部に入射される光を集光する第 2の観察光学系と、

前記管路に連通するように前記先端部の先端面に配置されるとともに、前記管路を流通する前記液体が前記先端部前方に噴出される開口部と、

を具備し、

先端部と、表示部に表示される内視鏡画像の上下方向に略一致する第 1の方向に湾曲自在な湾曲部とを有し、少なくとも液体を流通可能な内周長を有する管路が内部に設けられた挿入部と、

第 1の観察画像を得るための第 1の撮像部と、

第 2の観察画像を得るための第 2の撮像部と、

を具備し、前記先端面において、前記開口部の中心と前記第 1の観察光学系の中心との間の距離は、前記開口部の中心と前記第 2の観察光学系の中心との間の距離より短いことを特徴とする内視鏡用挿入部。

[29] 前記第 1の観察光学系は、前記第 2の観察光学系に比べ、前記先端面の中心により近い位置に配置されていることを特徴とする請求項 27に記載の内視鏡用挿入部。

[30] 前記第 1の観察光学系は、前記第 2の観察光学系に比べ、前記先端面の中心により近い位置に配置されていることを特徴とする請求項 28に記載の内視鏡用挿入部。

[31] 前記第 1の撮像部は、第 1の観察画像としての通常光観察画像を得るためのものであり、前記第 2の撮像部は、第 2の観察画像としての特殊光観察画像を得るためのものであることを特徴とする請求項 29に記載の内視鏡用挿入部。

[32] 前記第 1の撮像部は、第 1の観察画像としての通常光観察画像を得るためのものであり、前記第 2の撮像部は、第 2の観察画像としての特殊光観察画像を得るためのものであることを特徴とする請求項 30に記載の内視鏡用挿入部。

[33] 前記特殊光観察画像は、蛍光観察画像であることを特徴とする請求項 31に記載の内視鏡用挿入部。

[34] 前記特殊光観察画像は、蛍光観察画像であることを特徴とする請求項 32に記載の内視鏡用挿入部。

[35] 前記第 1の観察光学系及び前記第 2の観察光学系は、一方が他方に対して拡大倍率の高い拡大光学系であることを特徴とする請求項 27に記載の内視鏡用挿入部

[36] 前記第 1の観察光学系及び前記第 2の観察光学系は、一方が他方に対して拡大倍率の高い拡大光学系であることを特徴とする請求項 28に記載の内視鏡用挿入部

[37] 前記開口部は、前記第 1の観察光学系の近傍に配置されていることを特徴とする請求項 31に記載の内視鏡用挿入部。

[38] 前記開口部は、前記第 1の観察光学系の近傍に配置されていることを特徴とする請求項 32に記載の内視鏡用挿入部。

[39] 前記第 1の撮像部が得る第 1の観察画像は、表示部において一部を拡大表示することが可能であることを特徴とする請求項 27に記載の内視鏡用挿入部。

[40] 前記第 1の撮像部が得る第 1の観察画像は、表示部において一部を拡大表示することが可能であることを特徴とする請求項 28に記載の内視鏡用挿入部。

[41] さらに、前記第 1の撮像部の一部として前記挿入部の内部に設けられるとともに、前記第 1の観察光学系が有する光軸方向に対して略直交して延出する延出部と、前記挿入部の基端側カゝら先端側にかけて設けられるとともに、体腔内において処置を行うための処置具を揷通可能な内周長を少なくとも有する処置具挿通用管路とを有し、前記処置具挿通用管路および前記第 2の撮像部は、前記延出部を挟むように配置されていることを特徴とする請求項 39に記載の内視鏡用挿入部。

[42] さらに、前記第 1の撮像部の一部として前記挿入部の内部に設けられるとともに、前記第 1の観察光学系が有する光軸方向に対して略直交して延出する延出部と、前記挿入部の基端側カゝら先端側にかけて設けられるとともに、体腔内において処置を行うための処置具を揷通可能な内周長を少なくとも有する処置具挿通用管路とを有し、前記処置具挿通用管路および前記第 2の撮像部は、前記延出部を挟むように配置されていることを特徴とする請求項 40に記載の内視鏡用挿入部。