WO2006070583A1

WO2006070583A1 - 経路探索装置、経路探索方法、経路探索プログラムおよび記録媒体

Info

Publication number: WO2006070583A1
Application number: PCT/JP2005/022650
Authority: WO
Inventors: Yuji Koga; Kie Arayama
Original assignee: Pioneer Corporation
Priority date: 2004-12-28
Filing date: 2005-12-09
Publication date: 2006-07-06

Abstract

　出発地点から目的地点までの複数の経路を探索する探索部（１０１）と、出発地点を出発する出発時刻または到着時刻を含む時間帯において、探索部（１０１）によって探索された複数の経路のうち旅行時間が最短となる経路、または旅行時間が短い順に複数の経路を抽出する抽出部（１０２）と、抽出部（１０２）によって抽出された旅行時間が最短となる経路または複数の経路、および出発時刻または到着時刻を呈示する呈示部（１０３）と、を備えることを特徴とする。

Description

明細書

経路探索装置、経路探索方法、経路探索プログラムおよび記録媒体技術分野

[0001] 本発明は、目的地点までの経路を探索する経路探索装置、経路探索方法、経路探索プログラムおよび記録媒体に関する。ただし、本発明の利用は、前述した経路探索装置、経路探索方法、経路探索プログラムおよび記録媒体に限られない。背景技術

[0002] 従来、出発地点から目的地点までの経路を探索する経路探索では、地図情報に含まれる各種情報や、現在の渋滞情報、道路の各区間（リンク)を通過するための所要時間の統計値、ユーザによって設定された経路探索条件などを用いて経路の探索をおこなつている。また、目的地点に到着を希望する時刻 (到着希望時刻）を指定すると、到着希望時刻に目的地点に到達する経路および出発時刻を算出する技術が考案されている（たとえば、下記特許文献 1参照。 ) o

[0003] 経路の探索をおこなう場合、出発地点から目的地点まで経路を通過するのに要する時間（以下、旅行時間という）が最も短い、すなわち、目的地点へ少しでも早く到達する経路が優先して算出される。一般的に旅行時間が短い経路の方が、運転者および搭乗者の疲労が軽減されることに加え、目的地点などでの時間を活用することができる力である。

[0004] 特許文献 1：特開 2004— 125429号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0005] し力しながら、前述した特許文献 1では、経路の探索をおこなうにあたって、目的地点への到着希望時刻を指定しなければならない。このため、到着時刻を問わず、旅行時間が最も短、経路を探索した、場合、ユーザは何度も到着希望時刻を指定して経路探索をおこない、その結果を比較して求める経路を得なければならず、操作が煩雑であるという問題点が一例として挙げられる。

課題を解決するための手段 [0006] 上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項 1の発明にかかる経路探索装置は、出発地点から目的地点までの複数の経路を探索する探索手段と、前記出発地点を出発する出発時刻を含む時間帯において、前記探索手段によって探索された前記複数の経路のうち旅行時間が最短となる経路を抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された前記旅行時間が最短となる経路および前記出発時刻を呈示する呈示手段と、を備えることを特徴とする。

[0007] また、請求項 10の発明に力かる経路探索方法は、出発地点から目的地点までの複数の経路を探索する探索工程と、前記出発地点を出発する出発時刻を含む時間帯において、前記探索工程によって探索された前記複数の経路のうち旅行時間が最短となる経路を抽出する抽出工程と、前記抽出工程によって抽出された前記旅行時間が最短となる経路および前記出発時刻を呈示する呈示工程と、を含むことを特徴とする。

[0008] また、請求項 11の発明にかかる経路探索プログラムは、請求項 10に記載の経路探索方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。

[0009] また、請求項 12の発明に力かる記録媒体は、請求項 11に記載の経路探索プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能なことを特徴とする。

図面の簡単な説明

[0010] [図 1]図 1は、実施の形態に力かる経路探索装置の機能的構成を示す図である。

[図 2]図 2は、経路探索装置の経路探索処理手順を示すフローチャートである。

[図 3]図 3は、実施例に力かるナビゲーシヨン装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。

[図 4]図 4は、経路探索部がおこなう経路探索処理手順の一例を示すフローチャートである。

[図 5]図 5は、ナビゲーシヨン装置の処理手順を示すフローチャートである。

[図 6]図 6は、経路探索における設定をおこなう際の表示画面の一例を示す図である

[図 7]図 7は、経路探索の結果を表示する表示画面の一例を示す図である。

[図 8]図 8は、経路探索の結果を表示する表示画面の他の例を示す図である [図 9]図 9は、経路探索の結果を表示する表示画面の他の例を示す図である。

[図 10]図 10は、経路探索の結果を表示する表示画面の他の例を示す図である。

[図 11]図 11は、経路探索の結果を表示する表示画面の他の例を示す図である。符号の説明

[0011] 100 経路探索装置

101 探索部

102 抽出部

103 呈示部

104 設定部

105 渋滞情報取得部

106 属性情報取得部

発明を実施するための最良の形態

[0012] 以下に添付図面を参照して、この発明にかかる経路探索装置、経路探索方法、経路探索プログラムおよび記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。

[0013] (実施の形態）

(経路探索装置 100の機能的構成) )

図 1は、実施の形態にかかる経路探索装置の機能的構成を示す図である。まず、実施の形態にかかる経路探索装置 100の機能的構成について説明する。経路探索装置 100は、探索部 101と、抽出部 102と、呈示部 103と、設定部 104と、渋滞情報取得部 105と、属性情報取得部 106と、によって構成される。

[0014] 探索部 101は、出発地点から目的地点までの複数の経路を探索する。出発地点から目的地点までの経路は、使用する道路によって複数存在する。探索部 101は、これら複数の経路を探索する。また、探索部 101による経路の探索は、距離や料金、道路種別などの条件 (以下、探索条件という）に適合する経路を探索するようにしてもよい。

[0015] 抽出部 102は、出発地点を出発する出発時刻を含む時間帯、または、目的地点に到達する到達時刻を含む時間帯において、探索部 101によって探索された複数の経路のうち旅行時間が最短となる経路を抽出する。 [0016] ここで、旅行時間とは、出発地点から目的地点まで経路に沿って走行するのに要する時間である。出発時刻または到達時刻を含む時間帯とは、出発時刻または到達時刻が前後するのが許容される幅である。また、抽出部 102は、出発時刻または到達時刻を含む時間帯にぉ、て、旅行時間が短、順に複数の経路を抽出するようにしてもよい。

[0017] 呈示部 103と、抽出部 102によって抽出された旅行時間が最短となる経路および出発時刻または到達時刻を呈示する。出発時刻または到達時刻とは、抽出部 102が、出発時刻を含む時間帯において経路の抽出をおこなった場合は出発時刻を、到達時刻を含む時間帯において経路の抽出をおこなった場合は到達時刻を呈示することを示す。また、呈示部 103は、抽出部 102によって、旅行時間が短い順に複数の経路が抽出された場合は、抽出された複数の経路および出発時刻または到達時刻を呈示する。

[0018] 設定部 104は、出発時刻または到達時刻を含む時間帯を設定する。時間帯の設定は、たとえば、ユーザによる入力によっておこなう。渋滞情報取得部 105は、渋滞情報を取得する。渋滞情報取得部 105による渋滞情報の取得は、ネットワークを介して渋滞情報を取得する通信インターフェースを備えることによっておこなってもよいし、道路ごとの過去の交通量データを取得することによっておこなってもよい。渋滞情報取得部 105によって取得された渋滞情報は、探索部 101による経路の探索のための情報として用いられる。

[0019] 属性情報取得部 106は、目的地点に時間に関する属性が設定されている場合、当該属性を取得する。時間に関する属性とは、たとえば、目的地点への進入可否が時間帯によって定められているかなどの情報である。属性情報取得部 106によって取得された時間に関する属性は、抽出部 102によって出発時刻または到達時刻を含む時間帯を求める際に用いられる。たとえば、目的地点の施設を利用できる時間が定められているときは、目的地点の施設を利用できる時間内に到達するように出発時刻または到達時刻を含む時間帯を求める。

[0020] (経路探索装置 100の処理手順）

図 2は、経路探索装置の経路探索処理手順を示すフローチャートである。次に、経路探索装置 100がおこなう経路探索処理の手順について説明する。まず、設定部 1 04によって、出発時刻を含む時間帯を設定する (ステップ S201)。このとき、到着時刻を含む時間帯を設定するようにしてもよい。次に、渋滞情報取得部 105によって、渋滞情報を取得する (ステップ S202)。そして、探索部 101は、ステップ S202で取得された渋滞情報を用いて出発地点から目的地点までの複数の経路を探索する (ステップ S 203)。このとき、探索条件を考慮して経路探索をおこなってもよい。

[0021] 次に、抽出部 102は、ステップ S203で探索された複数の経路から、ステップ S201 で設定された時間帯において旅行時間が最短となる経路および出発時刻を抽出する (ステップ S 204)。このとき、旅行時間が短い順に複数の経路および出発時刻を抽出するようにしてもよい。また、時間帯は、設定部 104によって設定されたもののみならず、抽出部 102によって算出したものであってもよい。たとえば、属性情報取得部 1 06によって取得された属性に関する情報によって時間帯を求める。具体的には、目的地点が施設である場合、その施設を利用できる時間内に到着できるように時間帯を求めるなどである。

[0022] そして、呈示部 103は、ステップ S204において抽出された経路および出発時刻を呈示して (ステップ S205)、本フローチャートによる処理を終了する。なお、ステップ S 204において、複数の経路および出発時刻が抽出された場合には、複数の経路および出発時刻を抽出する。

[0023] 以上説明したように、経路探索装置 100によれば、出発時刻（または到着時刻）を含む時間帯において、旅行時間が最短となる経路および出発時刻（または到着時刻 )を得ることができる。このため、出発時刻 (または到着時刻）に関わらず、旅行時間が最短となる経路、および出発時刻（または到着時刻）を得ることができる。

実施例

[0024] (ナビゲーシヨン装置 350のハードウェア構成）

図 3は、実施例に力かるナビゲーシヨン装置のハードウェア構成の一例を示すプロック図である。はじめに、実施例に力かるナビゲーシヨン装置 350のハードウェア構成について説明する。ナビゲーシヨン装置 350は、実施の形態にかかる経路探索装置 100を利用して出発地点から目的地点までの経路を探索し、探索された経路に沿つてユーザの車両を誘導する。

[0025] 図 3において、ナビゲーシヨン装置 350は、車両に搭載されており、ナビゲーシヨン制御部 300と、ユーザ操作部 301と、表示部 302と、位置取得部 303と、記録媒体 3 04と、記録媒体デコード部 305と、案内音出力部 306と、通信部 307と、経路探索部 308と、経路誘導部 309と、案内音生成部 310と、スピーカ 311と、によって構成される。

[0026] ナビゲーシヨン制御部 300は、ナビゲーシヨン装置 350全体を制御する。ナビゲーシヨン制御部 300は、たとえば所定の演算処理を実行する CPU (Central Process ing Unit)や、各種制御プログラムを格納する ROM (Read Only Memory)、および、 CPUのワークエリアとして機能する RAM (Random Access Memory)などによって構成されるマイクロコンピュータなどによって実現することができる。

[0027] ナビゲーシヨン制御部 300は、経路誘導に際し、位置取得部 303によって取得された現在位置に関する情報と、記録媒体 304から記録媒体デコード部 305を経由して得られた地図情報とに基づいて、地図上のどの位置を走行している力を算出し、算出結果を表示部 302へ出力する。また、ナビゲーシヨン制御部 300は、経路誘導に際し、経路探索部 308、経路誘導部 309、案内音生成部 310との間で経路誘導に関する情報の入出力をおこない、その結果得られる情報を表示部 302および案内音出力部 306へ出力する。

[0028] ユーザ操作部 301は、文字、数値、各種指示など、ユーザによって入力操作された情報をナビゲーシヨン制御部 300に対して出力する。ユーザ操作部 301の構成としては、物理的な押下 Z非押下を検出する押ボタンスィッチ、タツチパネル、キーボード、ジョイスティックなど公知の各種形態を採用することが可能である。ユーザ操作部 301は、外部からの音声を入力するマイクを用いて、音声によって入力操作をおこなう形態としてもよい。

[0029] ユーザ操作部 301は、ナビゲーシヨン装置 350に対して一体に設けられていてもよ V、し、リモコンのようにナビゲーシヨン装置 350から分離して操作可能な形態であってもよい。ユーザ操作部 301は、上述した各種形態のうちいずれか単一の形態で構成されていてもよいし、複数の形態で構成されていてもよい。ユーザは、ユーザ操作部 301の形態に応じて適宜入力操作をおこなうことで情報を入力する。ユーザ操作部 3 01の操作によって入力される情報としてたとえば探索する経路の目的地点が挙げられる。具体的に、たとえばナビゲーシヨン装置 350が車両などに備えられている場合には、この車両に乗車している人物が到達目標とする地点が設定される。同様に、探索する経路の出発地点を入力するようにしてもょヽ。

[0030] 目的地点または出発地点の入力は、それぞれの地点の緯度 ·経度や住所を入力する他、目的地点または出発地点となる施設の電話番号やジャンル、キーワードなどを指定することによって、該当する施設が探索され、その位置を特定することができる。より詳細には、これらの情報は、後述する記録媒体 304に記録された地図情報に含まれる背景種別データに基づいて、地図上の一点として特定される。また、後述する表示部 302に地図情報を表示させ、表示された地図上の一点を指定するようにしてちょい。

[0031] また、ユーザ操作部 301の形態としてタツチパネルを採用することもできる。タツチパネルを採用する場合、このタツチパネルは表示部 302の表示面側に積層して使用される。そして、表示部 302における表示タイミングとタツチパネル (ユーザ操作部 30 1)に対する操作タイミングおよびその位置座標とを管理することによって、入力情報を認識する。ユーザ操作部 301の形態として表示部 302に積層されたタツチパネルを採用することにより、ユーザ操作部 301の形態を大型化することなく多くの情報入力をおこなうことができる。タツチパネルとしては、抵抗膜式、感圧式など公知の各種タツチパネルを用いることが可能である。

[0032] 表示部 302は、たとえば、 CRT (Cathode Ray Tube)、 TFT液晶ディスプレイ、有機 ELディスプレイ、プラズマディスプレイなどを含む。表示部 302は、具体的には、たとえば、映像 IZFや映像 IZFに接続された映像表示用のディスプレイ装置によつて構成することができる。映像 IZFは、具体的には、たとえば、ディスプレイ装置全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録する VRAM (Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラ力ら出力される画像情報に基づ、て、ディスプレイ装置を表示制御する制御 ICなどによつて構成される。表示部 302には、アイコン、カーソル、メニュー、ウィンドウ、あるいは文字や画像などの各種情報が表示される。また、表示部 302には、 HD305に記録された地図情報や経路誘導に関する情報が表示される。

[0033] 位置取得部 303は、自装置の現在位置を取得する。ここで自装置の現在位置は、 GPS衛星力の電波を受信し、 GPS衛星との幾何学的位置を求めるものであり、地球上どこでも計測可能である。なお、 GPSとは、 Global Positioning Systemの略称であり、 4つ以上の衛星からの電波を受信することによって地上での位置を正確に求めるシステムである。位置取得部 303は、たとえば、 GPS衛星からの電波を受信するためのアンテナ、受信した電波を復調するチューナーおよび復調した情報に基づいて現在位置を算出する演算回路などによって構成することができる。

[0034] GPS衛星からの電波としては、 1. 57542GHzの搬送波で、 CZA (Coarse and

Access)コードおよび航法メッセージが乗っている L1電波を用いておこなわれる。これ〖こよって、自装置の現在位置 (緯度および経度)を検知する。なお、自装置の現在位置の検知に際しては、車速センサやジャイロセンサなどの各種センサによって収集された情報を加味してもよい。車速センサは、ナビゲーシヨン装置 350を搭載する車両のトランスミッションの出力側シャフトから検出する。

[0035] その他、自装置の現在位置の取得に際しては、角速度センサ、走行距離センサ、傾斜センサなどの各種センサからによって収集された情報を加味してもよい。角速度センサは、自車の回転時の角速度を検出し、角速度情報と相対方位情報とを出力する。走行距離センサは、車輪の回転に伴って出力される所定周期のパルス信号のパルス数をカウントすることによって車輪 1回転あたりのパルス数を算出し、その 1回転あたりのパルス数に基づく走行距離情報を出力する。傾斜センサは、路面の傾斜角度を検出し、傾斜角情報を出力する。

[0036] 記録媒体 304は、各種制御プログラムや各種情報をコンピュータに読み取り可能な状態で記録する。記録媒体 304は、記録媒体デコード部 305による情報の書き込みを受け付けるとともに、書き込まれた情報を不揮発に記録する。記録媒体 304は、たとえば、 HD (Hard Disk)によって実現することができる。記録媒体 304は、 HDに限るものではなぐ HDに代えて、あるいは、 HDに加えて、 DVD (Digital Versatil e Disk)や CD (Compact Disk)など、記録媒体デコード部 305に対して着脱可能であり可搬性を有するメディアを記録媒体 304として用いてもょ、。記録媒体 304は、 DVDおよび CDに限るものではなぐ CD— ROM (CD— R、 CD-RW) , MO (Mag neto- Optical disk)、メモリカードなどの記録媒体デコード部 305に対して着脱可能であり可搬性を有するメディアを利用することもできる。

[0037] 本実施例における記録媒体 304には、本発明を実現するナビゲーシヨンプログラム、地図情報などが記録されている。地図情報は、建物、河川、地表面などの地物 (フィーチヤ）をあらわす背景データと、道路の形状をあらわす道路形状データとを有しており、表示部 302の表示画面において 2次元または 3次元に描画される。

[0038] 背景データは、背景の形状をあらわす背景形状データと、背景の種類をあらわす背景種別データとを有する。背景形状データは、たとえば、地物の代表点'ポリライン •ポリゴン '地物の座標などを含んでいる。また、背景種別データは、たとえば、地物の名称や住所 ·電話番号をあらわすテキストデータ、建物 '河川'地表面などの地物の種別データを含んで、る。

[0039] また、地図中の主要な施設に関しては、営業時間、駐車場の有無などの情報を施設情報として有している。さら〖こ、地物のうち、「ガソリンスタンド」や「コンビニエンスストァ」など、所定の目的のために設けられている施設は、その種類によってジャンル分けされている。そして、地物の代表点および座標のデータと、その施設がどのようなジヤンルに属するかを示すジャンル情報および施設情報とが紐つけされている。

[0040] 道路形状データは、複数のノードと、ノード間を連結するリンクと、を有する道路ネットワークである。ノードは、 T字路などの三叉路、十字路、五叉路などの複数の道路が交差する交差点を示している。リンクは、道路を示している。リンクには形状補間点を有するものもあり、この形状補間点によって曲線道路を表現することができる。道路形状データは、さらに交通条件データを有する。交通条件データには、たとえば、各ノードについて、信号や横断歩道などの有無、高速道路の出入り口やジャンクションの有無、各リンクについての長さ (距離)、車幅、進行方向、道路種別 (高速道路、有料道路、一般道路など)などの情報が含まれている。

[0041] 道路種別としては、たとえば、高速道路、有料道路、一般道路などが挙げられる。

本実施例では、交通条件データに含まれる通行禁止は常時通行が禁止されて、る道路であることを示し、後述する通信部 307が受信する道路交通情報に含まれる通行禁止は不定期に発生し所定の期間のみ通行が禁止された道路であることを示すものとする。

[0042] また、交通条件データには、過去の渋滞情報を、季節 ·曜日'大型連休 '時刻などを基準に統計処理した過去渋滞情報を記録して、る。ナビゲーシヨン装置 350は、通信部 307によって受信される道路交通情報によって現在発生している渋滞の情報を得るが、過去渋滞情報により、指定した時刻における渋滞状況の予想をおこなうことが可能となる。ナビゲーシヨン装置 350では、渋滞状況を加味した経路設定がおこなわれるが、現在発生している渋滞のみならず、今後発生する渋滞を予測することによって、より好ましい経路を設定することができる。なお、以下の説明において、時刻とは、日付の情報を含むものとする。すなわち、交通条件データを用いて、数日先の渋滞予想をおこなうことも可能である。

[0043] 本実施例では地図情報を記録媒体 304に記録するようにしたが、これに限るものではない。地図情報は、ナビゲーシヨン装置 350のハードウェアと一体に設けられているものに限って記録されているものではなぐナビゲーシヨン装置 350の外部に設けられていてもよい。その場合、ナビゲーシヨン装置 350は、たとえば、通信部 307を通じて、ネットワークを介して地図情報を取得する。取得された地図情報は RAMなどに記録される。

[0044] 記録媒体デコード部 305は、記録媒体 304に対する情報の読み取り Z書き込みの制御をおこなう。たとえば、記録媒体 304として HDを用いた場合には、記録媒体デコード部 305は、 HDD (Hard Disk Drive)となる。同様に、記録媒体 304として D VDあるいは CD (CD— R, CD— RWを含む）を用いた場合には、記録媒体デコード部 305は、 DVDドライブあるいは CDドライブとなる。書き込み可能かつ着脱可能な記録媒体 304として、 CD— ROM (CD— R、 CD— RW)、 MO、メモリカードなどを利用する場合には、各種記録媒体への情報の書き込みおよび各種記録媒体に記録された情報の読み出しが可能な専用のドライブ装置を、記録媒体デコード部 305として適宜用いる。

[0045] 案内音出力部 306は、接続されたスピーカ 311への出力を制御することによって、案内音を再生する。スピーカ 311は、 1つであってもよいし、複数であってもよい。具体的には、案内音出力部 306は、音声出力用のスピーカ 311に接続される音声 IZF によって実現することができる。より具体的には、音声 IZFは、たとえば、音声デジタル情報の DZA変換をおこなう DZAコンバータと、 DZAコンバータから出力される音声アナログ信号を増幅する増幅器と、音声アナログ情報の AZD変換をおこなう A ZDコンバータと、力ら構成することができる。

[0046] 通信部 307は、渋滞や交通規制などの道路交通情報を、定期的 (不定期でも可）に取得する。また、通信部 307は、ネットワークと接続され、ネットワークに接続された他の機器と情報の送受信をおこなう。

[0047] 通信部 307による道路交通情報の受信は、 VICS (Vehicle Information and Communication System)センターから道路交通情報が配信されたタイミングで行ってもよいし、 VICSセンターに対し定期的に道路交通情報を要求することで行つてもよい。また、サーノに集約された全国の VICS情報から、所望の地域の道路交通情報をネットワークを介して取得するようにしてもよい。通信部 307は、たとえば、 FM チューナー、 VICS/ビーコンレシーノ、無線通信機器、およびその他の通信機器によって実現することが可能である。

[0048] 公知の技術であるため詳細な説明を省略する力「VICS」とは、 VICSセンターで編集、処理された渋滞や交通規制などの道路交通情報をリアルタイムに送信し、力一ナビゲーシヨン装置などの車載機に文字'図形で表示する情報通信システムである。 VICSセンターで編集、処理された道路交通情報 (VICS情報)をナビゲーシヨン装置 350に伝達する方法としては、各道路上に設置された「ビーコン」と「FM多重放送」を利用する方法がある。「ビーコン」には、主に高速道路で使用される「電波ビーコン」と、主要な一般道路で使用される「光ビーコン」がある。「FM多重放送」を利用する場合には、広域エリアの道路交通情報を受信することが可能となる。「ビーコン」を利用する場合には、自車位置を元にした直近の道路の詳細な情報など、自車が位置する場所において必要な道路交通情報を受信することが可能となる。

[0049] 経路探索部 308は、記録媒体 304に記録されている地図情報や、通信部 307を介して取得する VICS情報などを利用して、出発地点から目的地点までの最適な経路を探索する。ここで、最適な経路とは、ユーザが指定した条件に最も合致する経路である。一般に、出発地点から目的地点までの経路は無数存在する。このため、経路探索にあたって優先される事項を設定し、条件に合致する経路を探索するようにしている。

[0050] 経路探索にあたって考慮される条件 (以下、探索条件という）としては、たとえば、道路の種別 (高速道路優先、一般道路優先など)、距離、料金などが挙げられるが、本実施例においては、一定の期間内において、出発地点から目的地点までの旅行時間が最短になる経路を優先して探索するようにする。旅行時間とは、出発地点から目的地点まで経路に沿って走行するのに要する時間であり、休憩地点への立ち寄りなどの時間を除いた出発地点から目的地点に至る所要時間である。また、旅行時間が最短とは、短い旅行時間の経路を優先して探索するとの意味であり、必ずしも旅行時間が最も短い 1つの経路を指すものではな、。

[0051] 現在時刻において、出発地点から目的地点までの旅行時間が最短となる経路は、渋滞情報など力一意に求めることができる。し力しながら、たとえば通勤時間帯を避けるなど、出発時刻をわずかにずらすことによって、旅行時間がより短い経路を得ることができる場合がある。このため、経路探索部 308では、一定の期間内において、旅行時間が最短となる経路を求めることによって、ユーザに最適な経路を提供することができる。

[0052] 出発地点から目的地点までの旅行時間は、主に道路の混雑状況に依存する。経路探索部 308は、通信部 307が受信または取得する道路交通情報や、記録媒体 30 4が記録する過去渋滞情報に基づいて、出発地点から目的地点までの旅行時間を最短とする経路を探索する。特に、過去渋滞情報を用いることによって、将来発生する渋滞を予測して経路探索をおこなうことができ、旅行時間の予想精度を向上させることができる。

[0053] また、経路探索部 308による経路探索は、旅行時間の他、道路の種別（高速道路優先、一般道路優先など)、距離、料金などの探索条件も考慮される。これらの項目のうち、どの項目を重視するかは、ユーザによって任意に設定することができる。重視する項目は 1つに限られず、複数指定することが可能であり、各項目の重要度を指定することができる。

[0054] 経路探索部 308が探索する経路の出発地点には、位置取得部 303によって取得される現在位置、またはユーザ操作部 301からユーザによって指定される出発地点が設定される。また、目的地点には、ユーザによって入力された目的地点の他、ジヤンル検索などによって地図データ力検索された施設を目的地点と設定してもよい。

[0055] 図 4は、経路探索部がおこなう経路探索処理手順の一例を示すフローチャートである。ここで、経路探索部 308がおこなう経路探索処理の詳細について説明する。以下に示す処理は、一般にダイクストラ法と呼ばれる経路探索方法である。ユーザが出発地点および目的地点を指定するなどして経路探索を開始すると、図 4に示す経路探索の処理が開始される。なお、以下は表記の便宜上出発地点からの経路探索のみを示している力並行して目的地点力も同様の処理をおこない、経路探索の処理にかかる時間の短縮を図っている。

[0056] まず、出発地点に一番近いリンク (道路）を候補にカ卩える (ステップ S401)。ここで、リンクとは記録媒体 304に記録されている地図情報に含まれる道路形状データであり、交差点間を連結する道路を示している。候補とは、最終的に探索される経路の一部となるリンクの候補を示す。一番近いとは、出発地点が道路に面していなくても、指定された出発地点を中心とする一定の範囲内に存在するリンクがある場合、そのリンクを候補に加えるということである。

[0057] 次に、候補となっているリンクが 1つ以上あるかどうかを判断する（ステップ S402)。

候補が 1つ以上ある場合 (ステップ S402 : Yes)、すなわち、出発地点の周囲にリンクが存在する場合は、候補の中で積算コストが一番小さいリンク（以下、リンク Lという）を選択する (ステップ S403)。

[0058] ここで、コストとは、一般的に「最適な経路」と判断される経路に備わる要素を数値ィ匕して、各経路を評価する指標とするものである。たとえば、そのリンクの渋滞度や直進性、料金、右 (左)折回数、幅員などの要素を数値によって評価する。そして、それぞれの要素を係数によって重み付けして、足し合わせることによって、積算コストを算出する。

[0059] また、前述のように経路探索にあたっては、道路種別や料金などの探索条件をュ一ザによって設定することができる。経路探索部 308は、ユーザが設定した探索条件によって各要素の重み付け係数の値を変化させて、同一の経路でも積算コストを異ならせ、探索条件の設定に応じた経路探索をおこなって、る。

[0060] 図 4の説明に戻り、ステップ S402において、候補が 1つもない場合 (ステップ S402 ： No)、すなわち、周囲に道路がない場合 (たとえば、海洋上を出発地点として指定した場合）は、探索失敗として (ステップ S404)、本フローチャートによる処理を終了する。

[0061] 次に、ステップ S403において、リンク Lを選択し、リンクが目的地点に到達すると（ステップ S405 : Yes)、探索終了として（ステップ S406)、本フローチャートによる処理を終了する。一方、リンク Lが目的地点に到達しな力つた場合は (ステップ S405 :No )、リンク Lに接続する他のリンクのうちの 1つ（以下、リンク Cn (n= l, 2, 3 · ·)という）を候補に加えるかを判断する (ステップ S407)。リンク Cnを候補に加えるか否かは、リンク Cnが通行止めや時間規制など道路交通状況や、道路種別や料金などの探索条件に適合しているかなどによって判断する。

[0062] 候補に加えない場合は (ステップ S407 : No)、ステップ S409に移行する。一方、候補に加える場合は (ステップ S407 : Yes)、リンク Cnのコストを計算し、候補に加える（ステップ S408)。

[0063] 次に、リンク Lに接続する他のリンク Cn+ 1があるかを判断する（ステップ S409)。他のリンク Cn+ 1がある場合は (ステップ S409： Yes)、リンク Cn+ 1をリンク Cnと読み替えて (ステップ S410)、ステップ S405に戻り、以降の処理を繰り返す。一方、他のリンク Cn+ 1がな!/ヽ場合は (ステップ S409： No)、候ネ ΐとなって!/ヽるリンク Cnをリンク L と読み替えて (ステップ S411)、ステップ S402に戻り、以降の処理を繰り返す。

[0064] 以上のような処理を繰り返し、出発地点から目的地点に至る経路が探索される。また、上記の処理は、出発地点および目的地点から並行しておこなわれており、候補となるリンクが際限なく広がることを防ぎ、経路探索にかかる時間の短縮を図っている。

[0065] 図 3の説明に戻り、経路誘導部 309は、経路探索部 308によって探索された経路に関する情報、あるいは、通信部 307によって受信した経路情報と、位置取得部 303によって取得された現在位置に関する情報と、記録媒体 304から記録媒体デコード部 305を経由して得られた地図情報と、に基づいて、リアルタイムな経路誘導情報の生成をおこなう。経路誘導部 309で生成された経路誘導情報は、ナビゲーシヨン制御部 300を介して表示部 302へ出力される。

[0066] 案内音生成部 310は、パターンに対応したトーンと音声の情報を生成する。すなわち、経路誘導部 309で生成された経路誘導情報に基づいて、案内ポイントに対応した仮想音源の設定と音声ガイダンス情報の生成をおこな、、これをナビゲーシヨン制御部 300を介して案内音出力部 306へ出力する。

[0067] なお、実施の形態に力かる経路探索装置 100の機能的構成のうち、探索部 101は経路探索部 308が、抽出部 102はナビゲーシヨン制御部 300が、呈示部 103は表示部 302が、設定部 104はユーザ操作部 301が、渋滞情報取得部 105は通信部 307 力属性情報取得部 106は記録媒体デコード部 305が、それぞれその機能を実現する。

[0068] (ナビゲーシヨン装置 350の処理手順）

図 5は、ナビゲーシヨン装置の処理手順を示すフローチャートである。次に、ナビゲーシヨン装置 350の処理手順について説明する。まず、ユーザからユーザ操作部 30 1を介して出発地点および目的地点の指定がおこなわれる (ステップ S501)。なお、このとき、経路中の中継地点 (休憩地、立ち寄り地)を指定してもよい。次に、出発時刻または到着時刻の指定がおこなわれる (ステップ S502)。

[0069] 旅行時間が最小となる経路は、交通量が少ない夜間に目的地点に到着するものがほとんどであると予想される。しかし、夜間以外の時間帯に目的地点に到達したい場合や、夜間の走行を避けたい場合も想定される。このため、ステップ S502において出発時刻または到着時刻の指定をおこなうこととした。また、出発時刻と到着時刻を両方とも指定すると、旅行時間が一意に定まってしまうため、どちらか一方のみを指定させるようにしている力後述するステップ S503で指定する幅の範囲が大きければ、出発時刻および到着時刻の両方を指定できるようにしてもよい。さらに、中継地点が指定されて、る場合には、中継地点での滞在時間を指定させるようにしてもょヽ。この場合、中継地点への到着時刻に滞在時間をカ卩えた時刻を、中継地点力もの再出発時刻とする。 [0070] 次に、出発時刻または到着時刻の幅の指定がおこなわれる (ステップ S503)。出発時刻または到着時刻の幅とは、ステップ S502におヽて指定された時刻に対して、出発時刻または到着時刻の変更を許容できる時間である。前述のように、各出発時刻または到着時刻において、旅行時間が最短となる経路は一意に定まる。このため、出発時刻または到着時刻の幅を指定し、この幅の範囲における旅行時間が最短となる経路を探索する。

[0071] 図 6は、経路探索における設定をおこなう際の表示画面の一例を示す図である。表示部 302には、出発地点ボックス 611、目的地点ボックス 612、出発時刻ボックス 61 3、出発時刻幅ボックス 614、到着時刻ボックス 615、到着時刻幅ボックス 616が表示されている。出発地点ボックス 611および目的地点ボックス 612には、それぞれ探索する経路の出発地点および目的地点を入力する。図示の例では、出発地点ボックス 611には「千代田区霞が関〇〇〇」が、目的地点ボックス 612には「埼玉県川越巿口口」が入力されている。

[0072] 出発時刻ボックス 613および到着時刻ボックス 615には、それぞれ出発時刻および到着時刻を入力する。ユーザは、出発時刻または到着時刻のいずれかを入力する。図示の例では、出発時刻として「12月 24日 8 : 00」が入力されている。出発時刻幅ボックス 614および到着時刻幅ボックス 616には、出発時刻ボックス 613または到着時刻ボックス 615で指定した時刻の変更を許容できる時間を入力する。図示の例では、出発時刻の幅として「 + 6時間」が入力されている。すなわち、ユーザは 12月 24日 8 : 00〜13 : 00の間に出発したいと考えている。入力する時間は、負の数であってもよい。図示の例で「― 6時間」と指定した場合には、 12月 24日 2 : 00〜8 : 00の間に出発したいと考えている。

[0073] なお、出発時刻および到着時刻の幅は、時刻のみではなく、週や月単位で指定できるようにしてもよい。たとえば、帰省のために夏休み期間中のうち最も旅行時間が短くなる日を探索するなどである。また、指定した幅が大きい場合、同じ出発時刻または到着時刻のうち、旅行時間が最も短くなる日を探索するようにしてもよい。たとえば、指定された期間のうち、 8 : 00に出発した場合に旅行時間が最も短くなる日を探索するなどである。 [0074] 出発地点、目的地点、出発時刻または到着時刻、出発時刻の幅または到着時刻の幅、それぞれ設定が終了した場合は、「決定」ボタン 621を押下して設定を終了する。経路探索を中止するなど処理を中止したい場合は、「戻る」ボタン 622を押下して設定を終了する。また、探索条件を設定したい場合には、「探索条件設定」ボタン 623 を押下して、図示しないルート探索条件設定画面へ移行する。経路中の中継地点を設定する場合には、「中継地点設定」ボタン 624を押下して、図示しない中継地点設定画面へ移行する。

[0075] 図 5の説明に戻り、ステップ S501〜S503において指定された出発地点などに基づいて、経路探索部 308は、出発地点から目的地点までの旅行時間が最短となる経路を探索する (ステップ S504)。探索処理の詳細は、図 4を用いて説明したとおりである。このとき、通信部 307によって受信または取得される渋滞情報および記録媒体 304に記録された過去渋滞情報に基づいて、旅行時間が最短となる経路を探索する。また、経路探索部 308は、旅行時間の他に探索条件が設定されている場合には、設定された探索条件を考慮した経路探索をおこなう。この場合、各探索条件において、旅行時間が最短となる経路を探索する。

[0076] 次に、ステップ S504において探索された経路の情報を一時保存する (ステップ S5 05)。経路の情報とは、経路の道筋、所要時間、距離、料金などの情報である。そして、出発時刻または到着時刻を一定時間変更する (ステップ S506)。このとき、ステツプ S502で出発時刻を指定した場合には出発時刻を、到着時刻を指定した場合には到着時刻を一定時間変更する。一定時間は、経路探索をおこなう間隔を示す時間である (以下、探索間隔という)。

[0077] 探索間隔は、ユーザによって指定するようにしてもよいし、ステップ S503において指定された出発時刻または到着時刻の幅の一定割合であってもよい。たとえば、出発時刻または到着時刻の幅が + 6時間と指定された場合には 1時間 (約 16. 7%)変更し、 + 24時間と指定された場合には 4時間（約 16. 7%)変更する。これにより、指定された幅の長短に関わらず一定の数の探索結果を得ることができる。すなわち、上記の例であれば、それぞれ 6本の経路を得る。

[0078] 変更した出発時刻または到着時刻がステップ S503において指定された幅の範囲内だった場合 (ステップ S507 :Yes)、ステップ S504に戻り、以降の処理を繰り返す。指定された幅の範囲内とは、たとえば図 5に示した例であれば、変更後の出発時刻力 12月 24日 8 : 00〜 14 : 00の範囲内にある力、、ということである。一方、指定された幅の範囲内ではない場合 (ステップ S507 :No)、ステップ S505において一時保存してお、た経路の情報を表示させる（ステップ S 508)。

[0079] ユーザは、表示された経路の中から 1つの経路を誘導経路として選択する。ルートが選択されると (ステップ S509： Yes)、経路誘導部 309によって選択された経路に沿って経路誘導を開始して (ステップ S510)、本フローチャートによる処理を終了する。一方、ルートが選択されない場合は、ルートが選択されるまで待機する (ステップ S 509 : Noのループ)。一定以上の時間が経過しても選択されない場合は、不正処理として処理を終了するようにしてもよ!ヽ。

[0080] 以上のような処理によって、ナビゲーシヨン装置 350は、指定された幅の範囲内で出発時刻または到着時刻を探索間隔ごとにずらしながら経路探索をおこなう。通常の指定された出発時刻または到着時刻のみの経路探索と比べ、探索される経路は数も多ぐ各種条件が組み合わさっている。このため、ステップ S508においておこなわれる経路情報の表示は、旅行時間、出発時刻、探索条件との関係が一見して把握できるものであることが望まし、。

[0081] 図 7は、経路探索の結果を表示する表示画面の一例を示す図である。表示部 302 には、探索条件ごとに探索された経路の旅行時間を示す折れ線グラフが表示されている。グラフの縦軸は旅行時間、横軸は出発時刻を示している。図示した例では、出発時刻は 8 : 00、出発時刻の幅は 6時間、探索間隔時間は 1時間である。また、探索条件として高速道路を優先して使用した経路 (高速道路優先経路)、最も走行距離が短!ヽ経路 (距離優先経路)、一般道路を優先して使用した場合 (一般道路優先経路）が設定されている。図中 Aで示す系統 Aは、高速道路優先経路の各時刻における旅行時間を示す。また、図中 Bで示す系統 Bは距離優先経路の旅行時間、図中 C で示す系統 Cは一般道路優先経路の旅行時間をそれぞれ示す。

[0082] ユーザは、表示されたグラフを見て、何時にどの経路で出発するかを判断する。たとえば、図示の例では、 11 : 00に出発して高速道路優先経路を利用するのが一番旅行時間が短い経路となる。このように、各条件において経路探索した結果をグラフ表示することによって、経路どうしの比較が容易になり、経路の選択がおこないやすくなる。ユーザは、経路どうしを比較した後、経路選択ボタン 711をカーソル 720で押下して経路選択画面 (不図示）によって経路を選択する。また、探索された経路を他の表示方式で表示させたい場合は、表示切換ボタン 712を押下して表示切換をおこなう。所望の条件の経路が探索されて、な、場合は、再探索ボタン 713を押下して経路の再探索をおこなう。

[0083] 図 8は、経路探索の結果を表示する表示画面の他の例を示す図である。表示部 30 2には、図 7に示した探索結果が棒グラフで表示されている。縦軸は旅行時間、横軸は出発時刻を示している。また、図 7同様、経路選択ボタン 811、表示切換ボタン 81 2、再探索ボタン 813、カーソル 820が表示されている。ユーザは、表示切換ボタン 8 12を押下することによって、これらの表示を切り換えることができる。

[0084] このように、図 7および図 8に示した表示によれば、探索条件別の旅行時間を時系列で表示することができる。このため、旅行時間が最小の経路の出発時刻や、どのような探索条件に適合する経路である力を一見して把握することができる。

[0085] 図 9は、経路探索の結果を表示する表示画面の他の例を示す図である。表示部 30 2には、旅行時間が最短となる経路 (最短旅行時間経路) Rが地図上に表示されている。出発地点には自車位置を示すアイコン 911が、目的地点にはフラグ 912がそれぞれ表示されている。また、出発時刻や経路 Rの総距離、旅行時間、料金などの経路情報表示 913が表示されている。 NEXTボタン 914を押下すると、経路 Rの次に旅行時間が短い経路が表示される。順位表示 915は、探索された経路が 18あり、経路 Rは探索された経路のうち旅行時間が一番小さい経路であることを示している。決定ボタン 921が押下されると、表示されている経路 Rが誘導経路として決定する。また、表示切換をおこなう場合は表示切換ボタン 922を、再探索をおこなう場合は再探索ボタン 923をそれぞれ押下する。

[0086] 図 10は、経路探索の結果を表示する表示画面の他の例を示す図である。表示部 3 02には、探索された経路を旅行時間順でリスト表示している。それぞれの経路ごとに、出発時刻、旅行時間、到着時刻、料金が表示されている。ユーザは、選択カーソル 1011を移動させ、所望の経路に合わせて決定ボタン 1012を押下することによって、誘導経路を設定する。また、地図表示ボタン 1013を押下すると選択カーソル 1011 を合わせた経路の地図が表示される。再探索をおこなう場合は、再探索ボタン 1014 を押下する。このように、探索した経路を各種表示をおこなうことによって、旅行時間およびその他の条件を比較して利用する経路を決定することができる。

[0087] また、記録媒体 304に記録される地図情報に、目的地点や中継地点に指定された施設の施設情報が存在する場合、これらの情報を利用して経路探索をおこなうようにしてもよい。たとえば、施設情報には、施設の営業時間の情報が含まれる。経路探索時に目的地点または中継地点に指定された施設の営業時間などが分かれば、営業時間内に目的地点に到達する経路を探索する。

[0088] 図 11は、施設を目的地点とした場合の表示画面の一例を示す図である。目的地点の指定は、直接住所などを入力する他、地図情報に含まれる施設情報を用いて施設を検索 (施設検索)し、検索された施設を目的地点とすることも可能である。図示した例は、施設検索の結果、検索された施設を目的地点として指定する場合の表示画面の一例である。表示部 302には、施設名表示 1111、営業時間表示 1112、標準滞在時間表示 1113、現在時刻表示 1114、メッセージ表示 1115が表示されている。

[0089] 施設名表示 1111には、検索された施設の名称が表示される。図示の例では「〇〇動物園」と表示されている。営業時間表示 1112には、検索された施設の営業時間が表示される。図示の例では「10 : 00〜18： 00」と表示されている。標準滞在時間表示 1113には、検索された施設の標準滞在時間が表示される。標準滞在時間とは、その施設に滞在する時間の標準値である。図示の例では「3時間」と表示されて、る。現在時刻表示 1114には、現在時刻が表示される。図示の例では「10 : 50」と表示されている。

[0090] メッセージ表示 1115には、現在時刻（10 : 50)以降に出発して、 15 : 00までに到着する経路の中で旅行時間が最短となるものを探索する旨のメッセージが表示される。ここで、経路とは施設名表示 1111に名称が表示された施設を目的地点とする経路である。また、 15 : 00とは、施設の営業終了時間（18 : 00)までに標準滞在時間（3時間）を確保することができる時刻である。ユーザは、「はい」ボタン 1115aまたは「いいえ」ボタン 1115bを押下して、この条件での経路探索をおこなうか否かを選択する。

[0091] このように、地図情報に含まれる施設情報を用いて、出発時刻や到着時刻の幅をナビゲーシヨン装置 350からユーザに提案することも可能である。この他にも、たとえば、レストランであれば食事時に到着時刻を指定するなど、検索された施設のジヤンルによって到着時刻を指定したり、施設の混雑状況を示す情報がある場合には混雑時を外して到着時刻を指定するなどが考えられる。

[0092] 以上説明したように、本実施例に力かるナビゲーシヨン装置 350によれば、出発時刻または到着時刻を含む時間帯において、旅行時間が最短となる経路および出発時刻または到着時刻を表示することができる。このため、ユーザに煩雑な処理をおこなわせることなぐ旅行時間が最短となる経路を呈示することができる。一般的に旅行時間が短い経路は、運転者および搭乗者の疲労を軽減させることができ、安全運転の励行につながる。また、ドライブや観光などの目的で経路探索をおこなった場合には、目的地点や出発地点での時間を有効に利用させることができる。

[0093] また、旅行時間が最小となる経路のみならず、旅行時間が小さい順に経路を表示させたり、他の探索条件ごとに旅行時間を表示する。これにより、旅行時間のみならず、料金や距離、道路種別などの条件を加味し、ユーザの嗜好に適合した経路を選択させることがでさる。

[0094] また、目的地点の施設情報を用いて時間帯を設定することによって、より適切な経路を呈示し、経路探索の利便性をより高めることができる。旅行時間が最短であっても、施設を利用できなければ目的地点まで移動した目的が達成できない。このような事態を防ぎ、ナビゲーシヨン装置 350の機能をより有効に活用することができる。

[0095] なお、本実施の形態で説明した経路探索方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル.コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、 C D— ROM、 MO、 DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体力読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。

Claims

請求の範囲

[1] 出発地点から目的地点までの複数の経路を探索する探索手段と、

前記出発地点を出発する出発時刻を含む時間帯において、前記探索手段によつて探索された前記複数の経路のうち旅行時間が最短となる経路を抽出する抽出手段と、

前記抽出手段によって抽出された前記旅行時間が最短となる経路および前記出発時刻を呈示する呈示手段と、

を備えることを特徴とする経路探索装置。

[2] 前記抽出手段は、前記目的地点に到達する到達時刻を含む時間帯において、前記探索手段によって探索された前記複数の経路のうち前記旅行時間が最短となる経路を抽出し、

前記呈示手段は、前記抽出手段によって抽出された前記旅行時間が最短となる経路および前記到達時刻を呈示することを特徴とする請求項 1に記載の経路探索装置

[3] 前記出発時刻または前記到達時刻を含む時間帯を設定する設定手段を備えることを特徴とする請求項 1に記載の経路探索装置。

[4] 前記抽出手段は、前記出発時刻または前記到達時刻を含む時間帯にぉ、て、前記旅行時間が短い順に複数の経路を抽出し、

前記呈示手段は、前記抽出手段によって抽出された前記複数の経路および前記出発時刻または前記到達時刻を呈示することを特徴とする請求項 1に記載の経路探索装置。

[5] 渋滞情報を取得する渋滞情報取得手段を備え、

前記探索手段は、前記複数の経路を探索する際に、前記渋滞情報取得手段によつて取得された渋滞情報を前記探索のための情報として用いることを特徴とする請求項 1に記載の経路探索装置。

[6] 前記渋滞情報取得手段は、ネットワークを介して前記渋滞情報を取得する通信インターフェースを備えることを特徴とする請求項 5に記載の経路探索装置。

[7] 前記渋滞情報取得手段は、道路ごとの過去の交通量データを取得することを特徴とする請求項 5に記載の経路探索装置。

[8] 前記目的地点に時間に関する属性が設定されている場合、当該属性を取得する属性情報取得手段を備え、

前記抽出手段は、前記属性情報取得手段によって取得された前記時間に関する属性に基づいて、前記出発時刻または前記到達時刻を含む時間帯を求めることを特徴とする請求項 1〜7のいずれか一つに記載の経路探索装置。

[9] 前記抽出手段は、前記目的地点の施設を利用できる時間が定められているときは、前記目的地点の施設を利用できる時間内に到達するように前記出発時刻または前記到達時刻を含む時間帯を求めることを特徴とする請求項 8に記載の経路探索装置

[10] 出発地点から目的地点までの複数の経路を探索する探索工程と、

前記出発地点を出発する出発時刻を含む時間帯において、前記探索工程によつて探索された前記複数の経路のうち旅行時間が最短となる経路を抽出する抽出工程と、

前記抽出工程によって抽出された前記旅行時間が最短となる経路および前記出発時刻を呈示する呈示工程と、

を含むことを特徴とする経路探索方法。

[11] 請求項 10に記載の経路探索方法をコンピュータに実行させることを特徴とする経路探索プログラム。

[12] 請求項 11に記載の経路探索プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体。