WO2006068171A1

WO2006068171A1 - 薬液注入装置

Info

Publication number: WO2006068171A1
Application number: PCT/JP2005/023471
Authority: WO
Inventors: Takashi Hachiya; Shigeru Nemoto
Original assignee: Nemoto Kyorindo Co., Ltd.
Priority date: 2004-12-24
Filing date: 2005-12-21
Publication date: 2006-06-29
Also published as: EP1829576A1; JPWO2006068171A1; JP4769199B2; EP1829576A4

Abstract

　薬液シリンジが装着される注入ヘッドを先端が上方の準備姿勢と下方の注入姿勢に回動自在とし、その準備／注入姿勢を姿勢判別手段１２２で判別して薬液シリンジ２００を駆動するシリンジ駆動機構１１７を動作制御する。さらに、最初は薬液吸入のみ作動自在に初期設定し、この薬液吸入が完了してから注入ヘッド１１０が準備姿勢とされると気泡排除のみ実行できる状態となり、この気泡排除が完了してから注入ヘッド１１０が注入姿勢とされると薬液注入のみ実行できる状態となる。気泡排除が完了していない薬液シリンジで薬液注入が実行されることを自動的に防止できる。

Description

薬液注入装置

技術分野

[0001] 本発明は、薬液シリンジのシリンダ部材とピストン部材とを相対移動させて薬液を被験者に注入する薬液注入装置に関し、特に、薬液シリンジが装着される注入ヘッドが上下方向に回動する薬液注入装置に関する。

背景技術

[0002] 現在、被験者の透視画像を撮像する透視撮像装置としては、 CT(Computed Tomo graphy)ス³ rャナ、 MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、 PET(PositronEmission Tomography)装置、超音波診断装置、 CTアンギオ装置、 MRA(MR Angio)装置、等がある。

[0003] 上述のような透視撮像装置を使用するとき、被験者に造影剤や生理食塩水などの薬液を注入することがあり、この注入を自動的に実行する薬液注入装置も実用化されている。このような薬液注入装置は、例えば、駆動モータゃスライダ機構力もなるシリンジ駆動機構を有しており、このシリンジ駆動機構が内蔵されている注入ヘッドに薬液シリンジが着脱自在に装着される。

[0004] その薬液シリンジはシリンダ部材にピストン部材がスライド自在に挿入された構造からなり、プレフィルドタイプとリフィルタイプがある。プレフィルドタイプの薬液シリンジは、シリンダ部材に薬液が充填されて全体が梱包材で密封された状態で出荷され、リフィルタイプの薬液シリンジは、利用者により所望の薬液がシリンダ部材に充填される。

[0005] プレフィルドタイプの薬液シリンジ力被験者に薬液を注入する場合は、例えば、注入チューブを連結した薬液シリンジが、先端が末端より下方に位置した注入姿勢の注入ヘッドに装着される。この注入姿勢では、注入チューブが連結されている薬液シリンジの先端も下方に位置するため、注入チューブが連結されるときに薬液に混入した気泡は薬液シリンジの末端に位置することになる。

[0006] そこで、注入ヘッドが薬液シリンジとともに手動で回動され、薬液シリンジと注入へッドとの先端が上方に位置する準備姿勢とされる。この準備姿勢では、薬液に混入した気泡は薬液シリンジの先端に位置するので、この状態でシリンジ駆動機構が作動されてピストン部材がシリンダ部材に所定位置まで圧入されると、気泡は微量の薬液とともに薬液シリンジと注入チューブとの内部力も排出される。

[0007] そこで、この状態で注入チューブが被験者の血管に連結され、薬液シリンジとともに注入ヘッドが手動で回動されて注入姿勢とされる。この状態でシリンジ駆動機構が作動されてピストン部材がシリンダ部材に圧入されると、薬液シリンジの薬液が注入チュ一ブカも被験者に注入されることになる。このとき、もしも微小な気泡が薬液シリンジの薬液に混入していても、その気泡は薬液シリンジの末端に位置するため、先端から被験者に注入される薬液に混入することはない。

[0008] なお、リフィルタイプの薬液シリンジカゝら被験者に薬液を注入する場合は、例えば、薬液が充填されている大型の薬液タンクが専用の吸入チューブで薬液シリンジに連結され、その薬液シリンジが注入姿勢の注入ヘッドに装着される。この状態で注入へッドが手動で回動されて準備姿勢とされ、シリンジ駆動機構が作動されてピストン部材がシリンダ部材力所定位置まで引き出される。

[0009] すると、薬液タンクの薬液が吸入チューブから薬液シリンジに吸入されるので、この吸入が完了して力も薬液シリンジから吸入チューブとともに薬液タンクが取り外される。そして、この状態で薬液シリンジに注入チューブが連結され、シリンジ駆動機構が所定位置まで作動されることで薬液シリンジの薬液に混入した気泡が排出されるので、これ以降はプレフィルドタイプの場合と同様に注入作業が実行される。

[0010] なお、上述のように注入ヘッドが上下方向に回動する薬液注入装置には、注入へッドの傾斜を検出して薬液注入を制御することにより、薬液シリンジの先端が下方に位置する姿勢のときのみ、手動操作に対応して注入ヘッドを作動自在とする提案がある (例えば、特許文献 1参照)。

[0011] しかし、この薬液注入装置では、準備姿勢では注入ヘッドを作動不能とするため、気泡排除を良好に実行することができず、リフィルタイプの薬液シリンジに薬液を吸人させることちでさない。

[0012] そこで、薬液シリンジの先端が上方に位置するときはピストン部材を前後移動させ、下方に位置するときは前進のみさせることにより、薬液シリンジ力薬液タンクに空気を排出してから薬液を吸入させ、その薬液シリンジから被験者に薬液を注入する提案もある (例えば、特許文献 2参照)。

特許文献 1 :特開平 10— 165396号公報

特許文献 2：特表 2004 - 501737号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0013] しかし、上述した特許文献 1, 2の薬液注入装置では、注入ヘッドの動作を姿勢に対応して制御しているだけなので、実際には不適な動作を確実に防止することは困難である。

[0014] 例えば、一般的に注入ヘッドが注入姿勢のときは、薬液シリンジから被験者への薬液注入だけでなぐ薬液シリンジの着脱も実行される。このため、単純に注入姿勢では注入ヘッドを作動自在とすると、気泡排除が完了していない薬液シリンジ力被験者に薬液が注入される可能性がある。特に、薬液シリンジがリフィルタイプの場合、薬液を吸入して、な、薬液シリンジ力被験者に空気が注入される可能性もある。

[0015] そこで、上述のような課題を解決するため、本出願人が提案した薬液注入装置では、薬液シリンジの装着を検出した状態では、気泡排除や薬液吸入の動作のみ可能としている。そして、作業者が気泡排除を目視で確認して専用の解除スィッチを手動操作すると薬液注入の動作も可能となるので、気泡排除が完了して、な、薬液シリンジ力被験者に薬液や空気が注入されることがない。しかし、これでは薬液注入装置に専用の解除スィッチなどを増設する必要があり、目視ゃスィッチ操作などの作業負担ち増大すること〖こなる。

[0016] 本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、解除スィッチの増設や作業負担の増大などを必要とすることなぐ気泡排除が完了していない薬液シリンジで薬液注入が実行されることを防止できる薬液注入装置を提供することを目的とする。課題を解決するための手段

[0017] 本発明の第 1の薬液注入装置は、先端に導管部が形成されているシリンダ部材に末端の開口カゝらピストン部材がスライド自在に挿入されてヽる薬液シリンジのシリンダ部材とピストン部材とを相対移動させることで薬液を薬液シリンジから被験者に注入する薬液注入装置であって、注入ヘッド、シリンジ駆動機構、ヘッド支持機構、姿勢判別手段、気泡排除手段、薬液注入手段、初期設定手段、排除制御手段、注入制御手段、を有している。

[0018] 注入ヘッドは、薬液シリンジが着脱自在に装着され、シリンジ駆動機構は、注入へッドに装着された薬液シリンジのシリンダ部材とピストン部材とを相対移動させる。ヘッド支持機構は、薬液シリンジの先端が末端より下方に位置する注入姿勢と上方に位置する準備姿勢とに可動自在に注入ヘッドを支持しており、姿勢判別手段は、注入へッドが注入姿勢か準備姿勢かを判別する。気泡排除手段は、薬液シリンジの薬液から気泡を排除させるためにシリンジ駆動機構の動作制御によりピストン部材をシリンダ部材に所定距離だけ圧入させ、薬液注入手段は、薬液シリンジから被験者に薬液を注入させるためにシリンジ駆動機構の動作制御によりピストン部材をシリンダ部材に圧入させる。初期設定手段は、気泡排除手段と薬液注入手段とを作動不能に初期設定し、排除制御手段は、初期設定が完了して力も準備姿勢が判別されているときに薬液注入手段を作動不能としたまま気泡排除手段を作動自在とし、注入制御手段は、準備姿勢での気泡排除手段の作動が完了して力注入姿勢が判別されているときに気泡排除手段を作動不能とするとともに薬液注入手段を作動自在とする。

[0019] 従って、本発明の第 1の薬液注入装置は、初期状態では気泡排除や薬液注入が実行できず、初期状態力注入ヘッドが準備姿勢とされると薬液シリンジに気泡排除のみ実行できる状態となり、この気泡排除が完了してから注入ヘッドが注入姿勢とされると薬液注入のみ実行できる状態となる。

[0020] 本発明の第 2の薬液注入装置は、注入ヘッド、シリンジ駆動機構、ヘッド支持機構、姿勢判別手段、薬液吸入手段、気泡排除手段、薬液注入手段、初期設定手段、排除制御手段、注入制御手段、を有している。薬液吸入手段は、薬液を薬液タンク力薬液シリンジに吸入させるためにシリンジ駆動機構の動作制御によりピストン部材をシリンダ部材力所定距離だけ引き出し、初期設定手段は、気泡排除手段と薬液注入手段とを作動不能に初期設定する。排除制御手段は、薬液吸入手段の作動が完了して力準備姿勢が判別されているときに薬液吸入手段と薬液注入手段とを作動不能とするとともに気泡排除手段を作動自在とし、注入制御手段は、薬液吸入手段と気泡排除手段との作動が順番に完了して力注入姿勢が判別されているときに薬液吸入手段と気泡排除手段とを作動不能とするとともに薬液注入手段を作動自在とする。

[0021] 従って、本発明の第 2の薬液注入装置は、初期状態では薬液吸入のみ実行することができ、この薬液吸入が完了して力も注入ヘッドが準備姿勢とされると気泡排除のみ実行できる状態となり、この気泡排除が完了して力注入ヘッドが注入姿勢とされると薬液注入のみ実行できる状態となる。

[0022] 本発明の第 3の薬液注入装置は、注入ヘッド、シリンジ駆動機構、シリンジ判別手段、ヘッド支持機構、姿勢判別手段、薬液吸入手段、気泡排除手段、薬液注入手段、初期設定手段、プレフィルド排除手段、プレフィルド注入手段、リフィル吸入手段、リフィル排除手段、リフィル注入手段、を有している。

[0023] シリンジ判別手段は、注入ヘッドに装着された薬液シリンジがプレフィルドタイプ力リフィルタイプかを判別し、プレフィルド排除手段は、初期設定が完了してから準備姿勢とプレフィルドタイプとが判別されているときに薬液注入手段と薬液吸入手段とを作動不能としたまま気泡排除手段を作動自在とし、プレフィルド注入手段は、準備姿勢での気泡排除手段の作動が完了して力注入姿勢とプレフィルドタイプとが判別されているときに薬液吸入手段と気泡排除手段とを作動不能とするとともに薬液注入手段を作動自在とする。リフィル吸入手段は、初期設定が完了してからリフィルタイプが判別されているときに最初は薬液注入手段と気泡排除手段とを作動不能とするとともに薬液吸入手段を作動自在とし、リフィル排除手段は、薬液吸入手段の作動が完了して力準備姿勢とリフィルタイプとが判別されているときに薬液注入手段を作動不能としたまま気泡排除手段を作動自在とし、リフィル注入手段は、薬液吸入手段と気泡排除手段との作動が完了して力注入姿勢とリフィルタイプとが判別されているときに薬液吸入手段と気泡排除手段とを作動不能とするとともに薬液注入手段を作動自在とする。

[0024] 従って、本発明の第 3の薬液注入装置は、初期状態では薬液注入が実行できず、プレフィルドタイプの薬液シリンジには、初期状態力注入ヘッドが準備姿勢とされると気泡排除のみ実行できる状態となり、この気泡排除が完了して力注入ヘッドが注入姿勢とされると薬液注入のみ実行できる状態となる。リフィルタイプの薬液シリンジには、初期状態力薬液吸入が完了して注入ヘッドが準備姿勢とされると気泡排除のみ実行できる状態となり、この気泡排除が完了してから注入ヘッドが注入姿勢とされると薬液注入のみ実行できる状態となる。

[0025] 本発明の第 4の薬液注入装置は、注入ヘッド、シリンジ駆動機構、ヘッド支持機構、姿勢判別手段、薬液注入手段、初期設定手段、手動操作手段、操作駆動手段、完了検出手段、注入制御手段、を有している。初期設定手段は、薬液注入手段を作動不能に初期設定し、手動操作手段は、少なくとも薬液シリンジの薬液から気泡を排除させる気泡排除をシリンジ駆動機構にリアルタイムに実行させるための入力操作を受け付け、操作駆動手段は、準備姿勢が判別されているときに手動操作手段への入力操作にリアルタイムに対応してシリンジ駆動機構を作動させる。完了検出手段は、準備姿勢が判別されているときにシリンジ駆動機構の移動距離と移動位置との少なくとも一方により気泡排除の完了を検出し、注入制御手段は、気泡排除の完了が検出されてから注入姿勢が判別されているときに薬液注入手段を作動自在とする。

[0026] 従って、本発明の第 4の薬液注入装置は、初期状態では薬液注入が実行できず、初期状態から注入ヘッドが準備姿勢とされると、入力操作にリアルタイムに対応して薬液シリンジに気泡排除が実行され、この気泡排除が完了して力注入ヘッドが注入姿勢とされると薬液注入のみ実行できる状態となる。

[0027] 本発明の第 5の薬液注入装置は、注入ヘッド、シリンジ駆動機構、ヘッド支持機構、姿勢判別手段、薬液注入手段、初期設定手段、手動操作手段、操作駆動手段、吸入検出手段、排除検出手段、注入制御手段、を有している。手動操作手段は、少なくとも薬液を薬液タンクから薬液シリンジに吸入させる薬液吸入と薬液シリンジの薬液力気泡を排除させる気泡排除とをシリンジ駆動機構にリアルタイムに実行させるための入力操作を受け付け、吸入検出手段は、初期設定が完了して力もシリンジ駆動機構の移動距離と移動位置との少なくとも一方により薬液吸入の完了を検出する。排除検出手段は、薬液吸入が完了して力準備姿勢が判別されているときにシリンジ駆動機構の移動距離と移動位置との少なくとも一方により気泡排除の完了を検出し、注入制御手段は、薬液吸入と気泡排除との完了が順番に検出されてカゝら注入姿勢が判別されてヽるときに薬液注入手段を作動自在とする。

[0028] 従って、本発明の第 5の薬液注入装置は、初期状態では入力操作にリアルタイムに対応して薬液吸入が実行され、この薬液吸入が完了してカゝら注入ヘッドが準備姿勢とされると、入力操作にリアルタイムに対応して気泡排除のみ実行できる状態となり、この気泡排除が完了してカゝら注入ヘッドが注入姿勢とされると薬液注入のみ実行できる状態となる。

[0029] 本発明の第 6の薬液注入装置は、注入ヘッド、シリンジ駆動機構、ヘッド支持機構、姿勢判別手段、薬液注入手段、初期設定手段、手動操作手段、操作駆動手段、吸入検出手段、排除検出手段、シリンジ判別手段、注入制御手段、を有している。シリンジ判別手段は、注入ヘッドに装着された薬液シリンジがプレフィルドタイプカゝリフィルタイプかを判別し、注入制御手段は、プレフィルドタイプが判別されているときは気泡排除の完了が検出されると薬液注入手段を作動自在としてリフィルタイプが判別されているときは薬液吸入と気泡排除との完了が順番に検出されると薬液注入手段を作動自在とする。

[0030] 従って、本発明の第 6の薬液注入装置は、初期状態では薬液注入が実行できず、プレフィルドタイプの薬液シリンジでは、初期状態から注入ヘッドが準備姿勢とされると入力操作にリアルタイムに対応して気泡排除が実行され、この気泡排除が完了して力も注入ヘッドが注入姿勢とされると薬液注入のみ実行できる状態となる。リフィルタイブの薬液シリンジでは、初期状態力も入力操作にリアルタイムに対応して薬液吸入が実行され、この薬液吸入が完了してカゝら注入ヘッドが準備姿勢とされると入力操作にリアルタイムに対応して気泡排除のみ実行できる状態となり、この気泡排除が完了してから注入ヘッドが注入姿勢とされると薬液注入のみ実行できる状態となる。

[0031] なお、本発明で云う各種手段は、その機能を実現するように形成されていれば良く、例えば、所定の機能を発揮する専用のハードウェア、所定の機能がコンピュータプログラムにより付与されたデータ処理装置、コンピュータプログラムによりデータ処理装置に実現された所定の機能、これらの組み合わせ、等として実現することができる

[0032] また、本発明で云う各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要もなぐ複数の構成要素が 1個の部材として形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複して、ること、等も可能である。

発明の効果

[0033] 本発明によれば、解除スィッチの増設や作業負担の増大などを必要とすることなく自動的に次の事項を防止することができる。

[0034] 本発明の第 1の薬液注入装置によれば、気泡排除が完了していない薬液シリンジで薬液注入が実行されること；

本発明の第 2の薬液注入装置によれば、薬液吸入が完了していない薬液シリンジで気泡排除が実行されることと、この気泡排除が完了していない薬液シリンジで薬液注入が実行されること；

本発明の第 3の薬液注入装置によれば、気泡排除が完了していないプレフィルドタイブの薬液シリンジで薬液注入が実行されることと、薬液吸入が完了して、な、リフィルタイプの薬液シリンジで気泡排除が実行されることと、この気泡排除が完了していな、リフィルタイプの薬液シリンジで薬液注入が実行されること；

本発明の第 4の薬液注入装置によれば、気泡排除が完了していない薬液シリンジで薬液注入が実行されること；

本発明の第 5の薬液注入装置によれば、薬液吸入が完了していない薬液シリンジで気泡排除が実行されることと、この気泡排除が完了していない薬液シリンジで薬液注入が実行されること；

本発明の第 6の薬液注入装置によれば、気泡排除が完了していないプレフィルドタイブの薬液シリンジで薬液注入が実行されることと、薬液吸入が完了して、な、リフィルタイプの薬液シリンジで気泡排除が実行されることと、この気泡排除が完了していないリフィルタイプの薬液シリンジで薬液注入が実行されること。

図面の簡単な説明

[0035] [図 1]本発明の実施の形態の薬液注入装置の論理構造を示す模式的なブロック図である。

[図 2]透視撮像システムの回路構造を示すブロック図である。圆 3]薬液注入装置の外観を示す斜視図である。

[図 4]薬液注入装置の注入ヘッドに耐圧力バーで薬液シリンジを装着する状態を示す斜視図である。

圆 5]透視撮像システムの外観を示す斜視図である。

[図 6](a)は注入ヘッドの注入姿勢を示す側面図、（b)は準備姿勢を示す側面図である

[図 7]薬液注入装置の処理動作を示すフローチャートである。

符号の説明

[0036] 100 薬襥注入装置

110 注入ヘッド

112 ヘッド支持機構である可動アーム

117 シリンジ駆動機構

120 着脱検出手段である着脱検出センサ

122 姿勢判別手段である傾斜検出センサ

141 薬液吸入手段

142 気泡排除手段

143 薬液注入手段

144 初期設定手段

145 排除制御手段

146 注入制御手段

147 駆動規制手段

200 薬液シリンジ

210 シリンダ部材

212 導管部

220 ピストン部材

1000 透視撮像システム

発明を実施するための最良の形態

[0037] [実施の形態の構成] 本発明の実施の一形態を図面を参照して以下に説明する。本発明の実施の形態の透視撮像システム 1000は、図 1ないし図 3に示すように、薬液注入装置 100、薬液シリンジ 200、透視撮像装置である CTアンギオ装置 400、シリンダアダプタである耐圧力バー 300、を有しており、詳細には後述する力被験者 (図示せず)に薬液として造影剤などを注入する。

[0038] CTアンギオ装置 400は、図 5に示すように、撮像実行機構である透視撮像ユニット 401と撮像制御ユニット 402とを有しており、その透視撮像ユニット 401と撮像制御ュニット 402とは通信ネットワーク 403で有線接続されている。透視撮像ユニット 401は被験者から透視画像を撮像し、撮像制御ユニット 402は透視撮像ユニット 401を動作制御する。

[0039] 薬液シリンジ 200は、図 4に示すように、シリンダ部材 210とピストン部材 220力らなり、シリンダ部材 210にピストン部材 220がスライド自在に挿入されている。シリンダ部材 210は、円筒形の中空の本体部 211を有しており、この本体部 211の閉塞した先端面に導管部 212が形成されている。シリンダ部材 210の本体部 211の末端面は開口されており、この開口力も本体部 211の内部にピストン部材 220が挿入されている

[0040] 耐圧力バー 300は、やはり円筒形の中空の本体部 301を有しており、この本体部 3 01の閉塞した先端面に貫通孔 302が形成されている。耐圧力バー 300の末端面は開口されており、この開口力も本体部 301の内部に薬液シリンジ 200のシリンダ部材 210が配置される。耐圧力バー 300の末端面の外周には円環状のカバーフランジ 30 3がー体に形成されており、例えば、このカバーフランジ 303の下方の凸部に磁性体 310が内蔵されている。

[0041] 本形態の薬液注入装置 100は、図 3に示すように、注入制御ユニット 101と注入へッド 110とが別体に形成されており、その注入制御ユニット 101と注入ヘッド 110とは通信ケーブル 102で有線接続されている。注入ヘッド 110は、キャスタスタンド 111の上端にヘッド支持機構である可動アーム 112で装着されており、そのヘッド本体 113 の前面には、薬液シリンジ 200とともに耐圧力バー 300を着脱自在に保持するフランジ保持機構 114が形成されて、る。 [0042] 可動アーム 112は、注入ヘッド 110を上下方向に回動自在に軸支しているので、注入ヘッド 110は、図 6(a)に示すように、装着された薬液シリンジ 200の先端が末端より下方に位置する注入姿勢と、図 6(b)に示すように、上方に位置する準備姿勢とに可動自在に支持されている。

[0043] フランジ保持機構 114は、図 4に示すように、ヘッド本体 113の前面下部に固定されている半円弧状の固定保持部材 115と、この固定保持部材 115の左右両端の位置で上下方向に回動自在に個々に軸支されて、る一対の可動保持部材 116からなり、耐圧力バー 300のカバーフランジ 303が固定保持部材 115に上方から係合されるとともに、そのカバーフランジ 303の上部に左右一対の可動保持部材 116が上方から係合する。

[0044] なお、フランジ保持機構 114の内部下方には凹部 (図示せず)が形成されており、この凹部にカバーフランジ 303の磁性体 310が係脱自在に挿入される。そして、フランジ保持機構 114の凹部には、ホール素子など力もなる着脱検出センサ 120が着脱検出手段として内蔵されており、この着脱検出センサ 120が磁性体 310を検出する。つまり、薬液シリンジ 200が耐圧力バー 300とともに注入ヘッド 110に装着されると、この薬液シリンジ 200の装着が着脱検出センサ 120で検出される。

[0045] 注入ヘッド 110は、フランジ保持機構 114の内側中央に位置する前面にシリンジ駆動機構 117が配置されており、このシリンジ駆動機構 117が薬液シリンジ 200のピストン部材 220を保持してシリンダ部材 210に圧入する。シリンジ駆動機構 117は、駆動モータ 118を駆動源として有しており、ネジ機構 (図示せず)などによりピストン部材 22 0をスライド移動させる。

[0046] また、シリンジ駆動機構 117にはロードセル 119も内蔵されており、そのロードセル 119は、シリンジ駆動機構 117がピストン部材 220を押圧する圧力を検出する。注入ヘッド 110は、上面前部にサブタツチパネル 121が配置されており、このサブタツチパネル 121に各種のガイダンスメッセージなどが表示出力される。

[0047] 本形態の薬液注入装置 100では、注入ヘッド 110に加速度センサなど力もなる傾斜検出センサ 122が姿勢判別手段として内蔵されており、この傾斜検出センサ 122 により注入ヘッド 110の姿勢が判別される。つまり、注入ヘッド 110は、上下方向に回動自在に軸支されているので、図 6(a)(b)に示すように、先端が末端より下方に位置する注入姿勢と上方に位置する準備姿勢とに変位自在に支持されている。そして、傾斜検出センサ 122は、例えば、自身に対する重力の作用方向を検出することにより、注入ヘッド 110が注入姿勢にあるか準備姿勢にあるかを検出する。

[0048] 上述のような注入ヘッド 110は注入制御ユニット 101に有線接続されており、この中に制御ユニット 101は、注入ヘッド 110を動作制御する。このため、図 2に示すように、注入制御ユニット 101はコンピュータユニット 130が内蔵されており、 CTアンギオ装置 400の撮像制御ユニット 402とも通信ネットワーク 404で有線接続されて、る。注入制御ユニット 101は、操作パネル 103、メインタツチパネル 104、スピーカユニット 105 、等が本体ノ、ウジング 106の前面などに配置されており、上述した各種デバイスがコンピュータュニット 130に接続されて!ヽる。

[0049] このコンピュータユニット 130は、いわゆるワンチップマイコンからなり、 CPU(Centra 1 Processing Unit)131、 ROM(Read Only Memory) 132, RAM(Random

Access Memory) 133, l/F(Interface)134,等のハードウェアを有している。コンビュータユニット 130は、その ROM132などの情報記憶媒体に適切なコンピュータプログラムがファームウェアなどで実装されており、そのコンピュータプログラムに対応して CPU131が各種の処理動作を実行する。

[0050] 本形態の薬液注入装置 100は、上述のように実装されているコンピュータプロダラムに対応してコンピュータユニット 130が動作することにより、図 1に示すように、薬液吸入手段 141、気泡排除手段 142、薬液注入手段 143、初期設定手段 144、排除制御手段 145、注入制御手段 146、駆動規制手段 147、等の各種手段を論理的に有している。

[0051] 薬液吸入手段 141は、 ROM132のコンピュータプログラムとサブタツチパネル 121 への入力操作とに対応して CPU131がシリンジ駆動機構 117を動作制御する機能などに相当し、薬液を薬液タンク (図示せず)力も薬液シリンジ 200に吸入させるため、注入ヘッド 110に装着された薬液シリンジ 200のピストン部材 220をシリンダ部材 21 0から所定距離だけ引き出させる。

[0052] より具体的には、前述のように薬液シリンジ 200にはプレフィルドタイプとリフィルタイプがあるが、本形態の薬液注入装置 100では、基本的にリフィルタイプの薬液シリンジ 200のみ使用する。このため、新品の空の薬液シリンジ 200には薬液が充填されて V、る薬液タンクが吸入チューブ (図示せず)で連結され、その薬液シリンジ 200が装着された薬液注入装置 100では、サブタツチパネル 121への入力操作に対応して、シリンジ駆動機構 117によりピストン部材 220がシリンダ部材 210の内部先端力も末端近傍まで所定速度および所定圧力で引き出されることで、薬液タンクから薬液シリンジ 2 00に薬液が吸入される。

[0053] 気泡排除手段 142も、 CPU131がコンピュータプログラムと入力操作とに対応してシリンジ駆動機構 117を動作制御する機能などに相当し、薬液シリンジ 200の薬液から気泡を排除させるため、ピストン部材 220をシリンダ部材 210に所定距離だけ圧入させる。

[0054] 薬液注入手段 143も、 CPU131がコンピュータプログラムと入力操作とに対応してシリンジ駆動機構 117を動作制御する機能などに相当し、薬液シリンジ 200から被験者に薬液を注入させるため、ピストン部材 220をシリンダ部材 210に圧入させる。

[0055] より具体的には、気泡排除では、サブタツチパネル 121への入力操作に対応して、薬液シリンジ 200の薬液力も気泡を排除するために必要な数ミリの所定距離のみ、所定速度および所定圧力でピストン部材 220がシリンダ部材 210に圧入される。一方、薬液注入では、例えば、事前にメインタツチパネル 104に入力操作された注入速度や注入圧力や注入容量などに対応して、ピストン部材 220がシリンダ部材 210に圧入される。

[0056] 本形態の薬液注入装置 100では、例えば、サブタツチパネル 121に吸入スィッチと排除スィッチとが表示出力されるとともにメインタツチパネル 104に注入スィッチが表示出力され (図示せず)、吸入スィッチが入力操作されると上述の薬液吸入が実行され、排除スィッチが入力操作されると上述の気泡排除が実行され、注入スィッチが入力操作されると上述の薬液注入が実行される。

[0057] 初期設定手段 144は、 CPU131がコンピュータプログラムと着脱検出センサ 120の検出データとに対応してシリンジ駆動機構 117を動作制御する機能などに相当し、着脱検出センサ 120により薬液シリンジ 200の装着が検出されると、気泡排除手段 1 42と薬液注入手段 143とを作動不能に初期設定して薬液吸入手段 141のみ作動自在とする。

[0058] 以下は CPU 131がコンピュータプログラムと傾斜検出センサ 122の検出データとに対応してシリンジ駆動機構 117を動作制御する機能などに相当し、排除制御手段 14 5は、薬液吸入手段 141の作動が完了して力も準備姿勢が判別されているときに薬液吸入手段 141と薬液注入手段 143とを作動不能とするとともに気泡排除手段 142 を作動自在とする。

[0059] 注入制御手段 146は、準備姿勢での薬液吸入手段 141と気泡排除手段 142との作動が順番に完了してから注入姿勢が判別されているときに、薬液吸入手段 141と気泡排除手段 142とを作動不能とするとともに薬液注入手段 143を作動自在とする。ただし、駆動規制手段 147は、着脱検出センサ 120の検出データを常時監視し、薬液シリンジ 200の装着が検出されていないと各種手段 141〜143とは無関係にシリンジ駆動機構 117を作動不能とする。

[0060] 上述のような薬液注入装置 100の各種手段は、必要によりメイン Zサブタツチパネル 104, 121などのハードウェアを利用して実現される力その主体は ROM132等の情報記憶媒体に格納されたリソースおよびコンピュータプログラムに対応してハードウエアである CPU131が機能することにより実現されて、る。

[0061] このようなコンピュータプログラムは、例えば、メイン Zサブタツチパネル 104, 121 への入力操作、着脱検出センサ 120と傾斜検出センサ 122との検出データ、等に対応して CPU131にシリンジ駆動機構 117を動作制御させるためのソフトウェアとして、 ROM132等の情報記憶媒体に格納されている。

[0062] [実施の形態の動作]

上述のような構成において、本形態の薬液注入装置 100が使用される場合、図 5に示すように、 CTアンギオ装置 400の撮像ユニット 401の近傍に薬液注入装置 100が配置され、新品の空の薬液シリンジ 200、耐圧力バー 300、薬液が充填されている薬液タンク、吸入チューブ、注入チューブ (図示せず)、などが用意される。

[0063] つぎに、図 3および図 4に示すように、薬液シリンジ 200が耐圧力バー 300とともに薬液注入装置 100の注入ヘッド 110に装着され、その薬液シリンジ 200に吸入チューブで薬液タンクが連結される。なお、上述のような注入ヘッド 110への薬液シリンジ 200の着脱や、その薬液シリンジ 200への吸入チューブの着脱は、その作業の利便性のため、図 6(a)に示すように、通常は注入ヘッド 110が注入姿勢の状態で実行される。

[0064] 薬液シリンジ 200が耐圧力バー 300とともに注入ヘッド 110に装着されると、本形態の薬液注入装置 100では、図 7に示すように、着脱検出センサ 120により薬液シリンジ 200の装着が検出され (ステップ S1)、この検出に対応して初期設定が実行される（ステップ S 2)。

[0065] 本形態の薬液注入装置 100では、前述のように薬液吸入と気泡排除と薬液注入とを個々に実行させる吸入 Z排除 Z注入スィッチがメイン Zサブタツチパネル 104, 12 1に表示されるが、上述のように初期設定が実行された状態では、気泡排除と薬液注入とは実行されない。

[0066] また、本形態の薬液注入装置 100では、上述のように薬液シリンジ 200が装着されて初期設定が実行されると、例えば、薬液シリンジ 200の装着を検出したこと、初期設定が完了したこと、薬液吸入と気泡排除と薬液注入とが完了していないこと、最初に薬液吸入を実行すべきこと、がメイン Zサブタツチパネル 104, 121のメッセージ表示などで作業者に報知される。

[0067] そこで、作業者は、例えば、注入姿勢の注入ヘッド 110の薬液シリンジ 200に吸入チューブで薬液タンクを連結してから、吸入スィッチを入力操作すると (ステップ S3)、この入力操作に対応して薬液吸入が実行される (ステップ S4〜S6)。この薬液吸入では、シリンジ駆動機構 117によりピストン部材 220がシリンダ部材 210の内部先端から末端近傍まで所定速度および所定圧力で引き出されるので、これで薬液タンクから薬液シリンジ 200に薬液が吸入されることになる。

[0068] なお、上述のような薬液吸入の実行中には、薬液シリンジ 200が装着されていることも常時監視され (ステップ S6)、これが検出されない状態となるとエラー発生が判定される。この場合、例えば、駆動機構 117が強制停止され、メイン Zサブタツチパネル 1 04, 121のメッセージ表示などでエラー発生が作業者に報知される。

[0069] 一方、上述の薬液吸入が完了して力も (ステップ S5)、注入ヘッド 110が準備姿勢とされると (ステップ S7)、気泡排除のみ実行できる状態となる (ステップ S8, S9)。この場合、例えば、薬液吸入が完了したこと、注入ヘッド 110を準備姿勢として気泡排除を実行すべきこと、がメイン Zサブタツチパネル 104, 121などで作業者に報知出力される。

[0070] そこで、作業者は注入姿勢の注入ヘッド 110の薬液シリンジ 200から吸入チューブを取り外して注入チューブを装着し、注入ヘッド 110を準備姿勢として力も排除スイツチを入力操作すると (ステップ S8)、この入力操作に対応して気泡排除が実行される（ステップ S9〜S12)。

[0071] この気泡排除では、シリンジ駆動機構 117によりピストン部材 220がシリンダ部材 21 0に数ミリのみ所定速度および所定圧力で圧入されるので、これで薬液シリンジ 200 力も気泡が排除されて注入チューブにも薬液が充填される。このとき、薬液シリンジ 2 00は注入ヘッド 110とともに準備姿勢に配置されているので、薬液シリンジ 200および注入チューブ力も気泡が良好に排除されることになる。

[0072] この気泡排除の実行中には、注入ヘッド 110が準備姿勢であることと薬液シリンジ 2 00が装着されていることが常時監視され (ステップ Sl l, S12)、これらが一方でも検出されない状態となるとエラー発生が判定される。この場合、例えば、駆動機構 117 が強制停止され、メイン Zサブタツチパネル 104, 121のメッセージ表示などでエラー発生が報知されるので、気泡排除が実行されているときに、注入ヘッド 110が準備姿勢から回動されたときや薬液シリンジ 200が脱落したときは、気泡排除が中止されるとともにエラー発生が作業者に報知される。

[0073] 一方、上述の気泡排除が完了すると (ステップ S10)、例えば、気泡排除が完了したこと、注入ヘッド 110を注入姿勢として薬液注入を実行すべきこと、がメイン/サブタツチパネル 104, 121などで作業者に報知出力される。そこで、作業者は薬液が充填された注入チューブを被験者の血管に連結し、図 6に示すように、注入ヘッド 110 を準備姿勢力注入姿勢に回動させることになる。

[0074] すると、この注入ヘッド 110の注入姿勢が傾斜検出センサ 122により検出されるので (ステップ S13)、この検出に対応して薬液注入のみ実行できる状態となり (ステップ S14, S15)、例えば、この薬液注入を実行できることがメイン Zサブタツチパネル 10 4, 121などで作業者に報知出力される。

[0075] そこで、この作業者が注入スィッチを入力操作すると (ステップ S14)、例えば、作業者により事前にメインタツチパネル 104に入力操作された注入速度や注入圧力や注入容量などに対応して、ピストン部材 220がシリンダ部材 210に圧入されるので、これで薬液シリンジ 200から被験者に薬液が注入されることになる (ステップ S15)。

[0076] このとき、薬液シリンジ 200は注入ヘッド 110とともに注入姿勢に配置されているので、もしも薬液シリンジ 200の内部に微小な気泡が存在しても、これが被験者に注入されることはない。この薬液注入の実行中にも、注入ヘッド 110が注入姿勢であることと薬液シリンジ 200が装着されていることが常時監視され (ステップ S16, S17 一方でも検出されない状態となるとエラー発生が判定される。

[0077] この場合も、例えば、駆動機構 117が強制停止され、メイン Zサブタツチパネル 10 4, 121のメッセージ表示などでエラー発生が報知されるので、薬液注入が実行されているときに、注入ヘッド 110が注入姿勢から回動されたときや薬液シリンジ 200が脱落したときは、薬液注入が中止されるとともにエラー発生が作業者に報知される。

[0078] なお、本形態の透視撮像システム 1000では、薬液注入装置 100と CTアンギオ装置 400とが相互通信して各々の動作を連動させるので、上述のように薬液注入装置 100が薬液注入を開始するまで、 CTアンギオ装置 400の画像撮像が開始されず、例えば、薬液注入装置 100が薬液注入を開始してカゝら所定時間が経過したときに C Tアンギオ装置 400が自動的に開始される。

[0079] [実施の形態の効果]

本形態の透視撮像システム 1000では、上述のように初期状態では薬液シリンジ 20 0に薬液吸入のみ実行することができ、この薬液吸入が完了して注入ヘッド 110が準備姿勢とされると気泡排除のみ実行できる状態となり、この気泡排除が完了してから注入ヘッド 110が注入姿勢とされると薬液注入のみ実行できる状態となる。

[0080] このため、薬液吸入が完了してヽな、薬液シリンジ 200で気泡排除が実行されることと、この気泡排除が完了して、な、薬液シリンジ 200で薬液注入が実行されることを、解除スィッチの増設や作業負担の増大などを必要とすることなく自動的に防止することがでさる。 [0081] し力も、気泡排除が実行されているときに注入ヘッド 110が準備姿勢に配置されているかが監視され、薬液注入が実行されているときに注入ヘッド 110が注入姿勢に配置されているかも監視される。そして、その姿勢変化が検出されると上記動作が強制停止されるので、気泡排除や薬液注入が適切でな、姿勢で実行されることも自動的に防止できる。

[0082] さらに、薬液シリンジ 200の着脱も検出され、薬液シリンジ 200の装着が検出されると気泡排除と薬液注入とが実行不能に初期設定されるので、この初期設定が的確に実行される。しカゝも、薬液吸入と気泡排除と薬液注入とが実行されているときに薬液シリンジ 200が装着されている力も監視され、その装着が検出されなくなると上記動作が強制停止されるので、例えば、薬液シリンジ 200が脱落した状態で各種動作が «続されるようなことも自動的に防止できる。

[0083] しカゝも、薬液注入装置 100に薬液吸入や気泡排除の実行を入力操作するサブタツチパネル 121が、薬液シリンジ 200が装着される注入ヘッド 110に実装されているので、薬液吸入や気泡排除の実行を入力操作する作業者が、その薬液吸入や気泡排除の状態を確実に確認することができる。

[0084] さらに、本形態の透視撮像システム 1000では、薬液注入装置 100の薬液注入と C Tアンギオ装置 400の画像撮像とが自動的に連動するので、造影剤が注入される被験者から透視画像を的確なタイミングで撮像することができる。

[0085] [実施の形態の変形例]

本発明は上記形態に限定されるものではなぐその要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容する。例えば、上記形態ではリフィルタイプの薬液シリンジ 200で薬液吸入と気泡排除と薬液注入とが順番に実行されるように自動管理する薬液注入装置 100を例示したが、リフィルタイプゃプレフィルドタイプの薬液シリンジで気泡排除と薬液注入のみが順番に実行されるように自動管理する薬液注入装置なども実施可能である (図示せず)。

[0086] なお、リフィルタイプの薬液シリンジで気泡排除と薬液注入のみを自動管理する薬液注入装置では、例えば、専用の薬液吸入装置 (図示せず)で薬液シリンジに薬液吸入を実行させることや、薬液吸入を自動管理しな、工程として手動で実行することが好適である。

[0087] また、上記形態ではリフィルタイプの薬液シリンジ 200のみ使用する薬液注入装置 100を例示したが、例えば、リフィルタイプとプレフィルドタイプの薬液シリンジを併用する薬液注入装置なども実施可能である (図示せず)。このような薬液注入装置を実施する場合は、例えば、リフィル Zプレフィルドのシリンジタイプがデータ登録された R FID(Radio

Frequency Identification)チップを薬液シリンジに装着しておき、その RFIDチップをデータ読取する RFIDリーダをシリンジ判別手段として薬液注入装置に搭載しておく（ともに図示せず)。

[0088] そこで、注入ヘッドに装着された薬液シリンジがプレフィルドタイプ力リフィルタイプかを判別し、プレフィルドタイプの薬液シリンジでは、初期状態カゝら注入ヘッドが準備姿勢とされると気泡排除のみ実行できる状態とし、この気泡排除が完了して力注入ヘッドが注入姿勢とされると薬液注入のみ実行できる状態とする。

[0089] リフィルタイプの薬液シリンジでは、初期状態では薬液吸入のみ実行できる状態とし、この薬液吸入が完了して注入ヘッドが準備姿勢とされると気泡排除のみ実行できる状態とし、この気泡排除が完了してから注入ヘッドが注入姿勢とされると薬液注入のみ実行できる状態とする。

[0090] このような薬液注入装置では、気泡排除が完了して、な、プレフィルドタイプの薬液シリンジで薬液注入が実行されることと、薬液吸入が完了してヽな、リフィルタイプの薬液シリンジで気泡排除が実行されることと、この気泡排除が完了していないリフィルタイプの薬液シリンジで薬液注入が実行されることを、解除スィッチの増設や作業負担の増大などを必要とすることなく自動的に防止することができる。

[0091] なお、上述のように薬液シリンジに RFIDチップが装着されているとともに薬液注入装置に RFIDリーダが装着されているシステムは、本出願人が、特願 2004— 05903 4号、 #112004- 207345^-, #112004- 327479^-,特願 2004— 334942号、特願 2004- 345493号、等として出願している。

[0092] また、上記形態では説明を簡単とするため、初期状態のリフィルタイプの薬液シリンジ 200に即座に薬液吸入を実行することを例示した力現在の一般的なリフィルタイプの薬液シリンジ 200は、初期状態ではピストン部材 220がシリンダ部材 210の末端近傍に位置して、るので、そのピストン部材 220をシリンダ部材 210の先端近傍まで移動させる吸入準備が薬液吸入に先行して必要である。

[0093] そこで、このような薬液シリンジ 200を使用する薬液注入装置 100では、初期状態では吸入準備のみ作動自在としておき、吸入準備が完了して力も薬液吸入を作動自在とし、この薬液吸入が完了して力も準備姿勢により気泡排除を作動自在とすることが好適である。

[0094] また、上記形態では説明を簡単とするため、薬液注入装置 100による気泡排除が薬液シリンジ 200とともに注入チューブにも同時に実行されることを説明した力薬液注入装置 100による気泡排除は薬液シリンジ 200に対してのみ実行され、注入チューブの気泡排除は専用の排気バルブなどで実行することも可能である。

[0095] さらに、上記形態では注入ヘッド 110が準備姿勢か注入姿勢かを判別する姿勢判別手段である傾斜検出センサ 122が加速度センサなど力もなることを例示したが、このような姿勢判別手段は各種構成で実現することができ、例えば、水銀スィッチ、方位センサ、地磁気センサ、等の自身の方向を独立に検出するデバイスや、ロータリエンコーダ等の可動アーム 112に対する相対角度を検出するデバイスなどで実現可能である (図示せず)。

[0096] また、上記形態では専用スィッチを入力操作すると以後は登録データなどに対応して一連の薬液吸入や気泡排除が自動実行されることを例示したが、例えば、このような薬液吸入や気泡排除がリアルタイムに手動操作されることも可能である。このような薬液注入装置 (図示せず)では、例えば、シリンジ駆動機構 117の前進後退が入力操作される手動スィッチなどで手動操作手段を形成しておき、一連の薬液注入を自動実行する薬液注入手段 141を初期設定手段 144により作動不能に初期設定する。

[0097] そして、薬液吸入と気泡排除とが実行される場合には、初期状態では手動操作手段への入力操作にリアルタイムに対応して薬液吸入のみ作動自在とし、この薬液吸入が完了して力も注入ヘッド 110が準備姿勢とされたときに、手動操作手段への入力操作にリアルタイムに対応して気泡排除を作動自在とする。また、薬液吸入は実行されることなく気泡排除が実行される場合には、初期状態から注入ヘッド 110が準備姿勢とされたときに、手動操作手段への入力操作にリアルタイムに対応して気泡排除を作動自在とする。

[0098] ただし、この場合は一連の薬液吸入や気泡排除が自動実行されな、ので、その完了を単純に自動検出することはできない。そこで、シリンジ駆動機構 117の移動距離や移動位置により薬液吸入や気泡排除の完了を個々に検出し、薬液吸入や気泡排除の完了が検出されてから注入姿勢が判別されているときに薬液注入手段 144を作動自在とする。このような薬液注入装置では、作業者の所望により薬液吸入や気泡排除を手動操作することができ、それでいて、その薬液吸入や気泡排除の完了を自動検出して薬液注入手段 144の作動不能を解除することができる。

[0099] また、このような薬液注入装置にプレフィルドタイプゃリフィルタイプの薬液シリンジが装着されるときは、やはり注入ヘッド 110に装着された薬液シリンジがプレフィルドタイプカゝリフィルタイプかを判別し、プレフィルドタイプが判別されているときは気泡排除の完了が検出されると薬液注入手段を作動自在とし、リフィルタイプが判別されているときは薬液吸入と気泡排除との完了が順番に検出されると薬液注入手段を作動自在とすることが好適である。

[0100] さらに、このような薬液注入装置では、プレフィルドタイプが判別されているときは入力操作に対応してシリンジ駆動機構 117に気泡排除のみを実行させ、リフィルタイプが判別されているときは入力操作に対応してシリンジ駆動機構 117に薬液吸入と気泡排除とを順番に実行させることが好適である。

[0101] また、上記形態では 1個のシリンジ駆動機構 117を有する薬液注入装置 100が造影剤のみを注入することを例示したが、 2個のシリンジ駆動機構 117で造影剤と生理食塩水とを注入する薬液注入装置や、 3個以上のシリンジ駆動機構 117で 3種類以上の薬液を注入する薬液注入装置なども実施可能である (図示せず)。

[0102] さらに、上記形態では透視撮像装置として CTアンギオ装置 400を使用し、薬液注入装置 100が CT用の造影剤を注入することを例示したが、例えば、透視撮像装置として MRI装置や PET装置などを使用し、それ用の造影剤を薬液注入装置が注入することち可會である。

[0103] また、上記形態では RAM 133等に格納されているコンピュータプログラムに対応して CPUl 31が動作することにより、薬液注入装置 100の各種機能として各種手段が論理的に実現されることを例示した。しかし、このような各種手段の各々を固有のハ一ドウエアとして形成することも可能であり、一部をソフトウェアとして RAM133等に格納するとともに一部をノヽードウエアとして形成することも可能である。

産業上の利用可能性

本発明は、例えば CT(ComputedTomography)スキャナ等の透視撮像装置で被験者に造影剤を注入する薬液注入システムに利用される。

Claims

請求の範囲

[1] 先端に導管部が形成されているシリンダ部材に末端の開口力ピストン部材カ^ライド自在に挿入されてヽる薬液シリンジの前記シリンダ部材と前記ピストン部材とを相対移動させることで薬液を前記薬液シリンジカゝら被験者に注入する薬液注入装置であって、

前記薬液シリンジが着脱自在に装着される注入ヘッドと、

この注入ヘッドに装着された前記薬液シリンジの前記シリンダ部材と前記ピストン部材とを相対移動させるシリンジ駆動機構と、

前記薬液シリンジの先端が末端より下方に位置する注入姿勢と上方に位置する準備姿勢とに可動自在に前記注入ヘッドを支持しているヘッド支持機構と、

前記注入ヘッドが前記注入姿勢か前記準備姿勢かを判別する姿勢判別手段と、前記薬液シリンジの薬液力気泡を排除させるために前記シリンジ駆動機構の動作制御により前記ピストン部材を前記シリンダ部材に所定距離だけ圧入させる気泡排除手段と、

前記薬液シリンジ力前記被験者に前記薬液を注入させるために前記シリンジ駆動機構の動作制御により前記ピストン部材を前記シリンダ部材に圧入させる薬液注入手段と、

前記気泡排除手段と前記薬液注入手段とを作動不能に初期設定する初期設定手段と、

前記初期設定が完了してから前記準備姿勢が判別されているときに前記薬液注入手段を作動不能としたまま前記気泡排除手段を作動自在とする排除制御手段と、前記準備姿勢での前記気泡排除手段の作動が完了してから前記注入姿勢が判別されているときに前記気泡排除手段を作動不能とするとともに前記薬液注入手段を作動自在とする注入制御手段と、

を有して！/ヽる薬液注入装置。

[2] 先端に導管部が形成されているシリンダ部材に末端の開口力ピストン部材カ^ライド自在に挿入されてヽる薬液シリンジの前記シリンダ部材と前記ピストン部材とを相対移動させることで薬液を薬液タンクから前記薬液シリンジに吸入させてから被験者に注入する薬液注入装置であって、

前記薬液シリンジが着脱自在に装着される注入ヘッドと、

前記注入ヘッドが前記注入姿勢か前記準備姿勢かを判別する姿勢判別手段と、前記薬液を前記薬液タンク力前記薬液シリンジに吸入させるために前記シリンジ駆動機構の動作制御により前記ピストン部材を前記シリンダ部材力所定距離だけ引き出す薬液吸入手段と、

前記薬液シリンジの薬液力気泡を排除させるために前記シリンジ駆動機構の動作制御により前記ピストン部材を前記シリンダ部材に所定距離だけ圧入させる気泡排除手段と、

前記薬液吸入手段の作動が完了して力前記準備姿勢が判別されているときに前記薬液吸入手段と前記薬液注入手段とを作動不能とするとともに前記気泡排除手段を作動自在とする排除制御手段と、

前記薬液吸入手段と前記気泡排除手段との作動が順番に完了してから前記注入姿勢が判別されているときに前記薬液吸入手段と前記気泡排除手段とを作動不能とするとともに前記薬液注入手段を作動自在とする注入制御手段と、

を有して！/ヽる薬液注入装置。

先端に導管部が形成されているシリンダ部材に末端の開口力ピストン部材カ^ライド自在に挿入されてヽる薬液シリンジの前記シリンダ部材と前記ピストン部材とを相対移動させることで少なくとも薬液を被験者に注入する薬液注入装置であって、最初力前記薬液が充填されているプレフィルドタイプの前記薬液シリンジと外部の薬液タンク力前記薬液を吸入するリフィルタイプの前記薬液シリンジとが選択自在かつ着脱自在に装着される注入ヘッドと、

この注入ヘッドに装着された前記薬液シリンジがプレフィルドタイプカゝリフィルタイプかを判別するシリンジ判別手段と、

前記注入ヘッドに装着された前記薬液シリンジの前記シリンダ部材と前記ピストン部材とを相対移動させるシリンジ駆動機構と、

前記注入ヘッドが前記注入姿勢か前記準備姿勢かを判別する姿勢判別手段と、前記シリンジ駆動機構の動作制御により前記ピストン部材を前記シリンダ部材から所定距離だけ引き出して前記薬液を前記薬液タンク力前記リフィルタイプの薬液シリンジに吸入させる薬液吸入手段と、

前記初期設定が完了してから前記準備姿勢と前記プレフィルドタイプとが判別されているときに前記薬液注入手段と前記薬液吸入手段とを作動不能としたまま前記気泡排除手段を作動自在とするプレフィルド排除手段と、

前記準備姿勢での前記気泡排除手段の作動が完了してから前記注入姿勢と前記プレフィルドタイプとが判別されているときに前記薬液吸入手段と前記気泡排除手段とを作動不能とするとともに前記薬液注入手段を作動自在とするプレフィルド注入手段と、前記初期設定が完了して力前記リフィルタイプが判別されているときに最初は前記薬液注入手段と前記気泡排除手段とを作動不能とするとともに前記薬液吸入手段を作動自在とするリフィル吸入手段と、

前記薬液吸入手段の作動が完了して力前記準備姿勢と前記リフィルタイプとが判別されているときに前記薬液注入手段を作動不能としたまま前記気泡排除手段を作動自在とするリフィル排除手段と、

前記薬液吸入手段と前記気泡排除手段との作動が完了してから前記注入姿勢と前記リフィルタイプとが判別されているときに前記薬液吸入手段と前記気泡排除手段とを作動不能とするとともに前記薬液注入手段を作動自在とするリフィル注入手段とを有して！/ヽる薬液注入装置。

先端に導管部が形成されているシリンダ部材に末端の開口力ピストン部材カ^ライド自在に挿入されてヽる薬液シリンジの前記シリンダ部材と前記ピストン部材とを相対移動させることで薬液を前記薬液シリンジカゝら被験者に注入する薬液注入装置であって、

前記薬液シリンジが着脱自在に装着される注入ヘッドと、

前記注入ヘッドが前記注入姿勢か前記準備姿勢かを判別する姿勢判別手段と、前記薬液シリンジ力前記被験者に前記薬液を注入させるために前記シリンジ駆動機構の動作制御により前記ピストン部材を前記シリンダ部材に圧入させる薬液注入手段と、

この薬液注入手段を作動不能に初期設定する初期設定手段と、

少なくとも前記薬液シリンジの薬液力気泡を排除させる気泡排除を前記シリンジ駆動機構にリアルタイムに実行させるための入力操作を受け付ける手動操作手段と前記準備姿勢が判別されているときに前記手動操作手段への入力操作にリアルタィムに対応して前記シリンジ駆動機構を作動させる操作駆動手段と、

前記準備姿勢が判別されているときに前記シリンジ駆動機構の移動距離と移動位置との少なくとも一方により前記気泡排除の完了を検出する完了検出手段と、前記気泡排除の完了が検出されて力前記注入姿勢が判別されているときに前記薬液注入手段を作動自在とする注入制御手段と、

を有して！/ヽる薬液注入装置。

先端に導管部が形成されているシリンダ部材に末端の開口力ピストン部材カ^ライド自在に挿入されてヽる薬液シリンジの前記シリンダ部材と前記ピストン部材とを相対移動させることで薬液を薬液タンクから前記薬液シリンジに吸入させてから被験者に注入する薬液注入装置であって、

前記薬液シリンジが着脱自在に装着される注入ヘッドと、

少なくとも前記薬液を前記薬液タンクから前記薬液シリンジに吸入させる薬液吸入と前記薬液シリンジの薬液力気泡を排除させる気泡排除とを前記シリンジ駆動機構にリアルタイムに実行させるための入力操作を受け付ける手動操作手段と、前記手動操作手段への入力操作にリアルタイムに対応して前記シリンジ駆動機構を作動させる操作駆動手段と、

前記初期設定が完了して力前記シリンジ駆動機構の移動距離と移動位置との少なくとも一方により前記薬液吸入の完了を検出する吸入検出手段と、前記薬液吸入が完了して力前記準備姿勢が判別されているときに前記シリンジ駆動機構の移動距離と移動位置との少なくとも一方により前記気泡排除の完了を検出する排除検出手段と、

前記薬液吸入と前記気泡排除との完了が順番に検出されて力前記注入姿勢が判別されているときに前記薬液注入手段を作動自在とする注入制御手段と、を有して！/ヽる薬液注入装置。

前記注入ヘッドに装着された前記薬液シリンジが前記プレフィルドタイプか前記リフィルタイプかを判別するシリンジ判別手段と、

前記プレフィルドタイプが判別されているときは前記気泡排除の完了が検出されると前記薬液注入手段を作動自在として前記リフィルタイプが判別されてヽるときは前記薬液吸入と前記気泡排除との完了が順番に検出されると前記薬液注入手段を作動自在とする注入制御手段と、

を有して！/ヽる薬液注入装置。

[7] 前記操作駆動手段は、前記プレフィルドタイプが判別されているときは前記入力操作に対応して前記シリンジ駆動機構に前記気泡排除のみを実行させるとともに前記リフィルタイプが判別されているときは前記入力操作に対応して前記シリンジ駆動機構に前記薬液吸入と前記気泡排除とを順番に実行させる請求項 6に記載の薬液注入装置。

[8] 前記薬液吸入が実行される前記薬液シリンジは、初期状態では前記ピストン部材が前記シリンダ部材の末端近傍に配置されており、

前記手動操作手段は、前記薬液吸入が実行される前記薬液シリンジの前記ピストン部材を前記シリンダ部材の末端近傍から先端近傍まで移動させる吸入準備の入力操作も受け付け、

前記初期設定が完了して力前記シリンジ駆動機構の移動距離と移動位置との少なくとも一方により前記吸入準備の完了を検出する準備検出手段も有しており、前記吸入検出手段は、前記吸入準備が完了して力前記シリンジ駆動機構の移動距離と移動位置との少なくとも一方により前記薬液吸入の完了を検出し、

前記注入制御手段は、前記吸入準備と前記薬液吸入との完了が順番に検出されないと前記薬液注入手段を作動自在としない請求項 5, 6, 7の何れか一項に記載の薬液注入装置。

[9] 前記手動操作手段が前記注入ヘッドに実装されて!ヽる請求項 4なヽし 8の何れか一項に記載の薬液注入装置。

[10] 前記薬液吸入が実行される前記薬液シリンジは、初期状態では前記ピストン部材が前記シリンダ部材の末端近傍に配置されており、

前記薬液吸入が実行される前記薬液シリンジの前記ピストン部材を前記シリンダ部材の先端近傍に位置させる吸入準備のために前記シリンジ駆動機構の動作制御により前記ピストン部材を前記シリンダ部材に所定距離だけ圧入する吸入準備手段も有しており、

前記初期設定手段は、前記吸入準備手段の作動が完了するまで前記薬液吸入手段も作動不能に初期設定する請求項 2または 3に記載の薬液注入装置。

[11] 前記注入ヘッドへの前記薬液シリンジの装着を検出する着脱検出手段も有しており、

前記初期設定手段は、前記薬液シリンジの装着が検出されると前記初期設定を実行する請求項 1ないし 10の何れか一項に記載の薬液注入装置。

[12] 前記薬液シリンジの装着を検出する着脱検出手段と、

前記薬液シリンジの装着が検出されて、な、と前記シリンジ駆動機構を作動不能とする駆動規制手段と、も有しており、