JP5190453B2 - 薬液注入装置及び医療用撮像システム - Google Patents

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Description

本発明は、患者に薬液を注入する薬液注入装置及び医療用撮像システムに関する。特に、CTスキャナ、MRI装置、又はPET装置といった透視撮像装置で透視画像を撮像する際に患者に造影剤を注入するための薬液注入装置及び医療用撮像システムに関する。
医療用の透視撮像装置としては、CT(Computed Tomography)スキャナ、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、PET(Positron Emission Tomography)装置、超音波診断装置、CTアンギオ装置、MRアンギオ装置、等がある。
このような装置を使用するとき、例えば鮮明な画像を得ることなどを目的として患者の体内に造影剤や生理食塩水など(以下、これらを「薬液」ともいう)が注入される。
例えば特許文献1には、患者の体重などの身体的特徴に基づいて適切な薬液注入量を算出することが記載されている。算出された注入量は、注入プロトコルとして記憶される。そして、この注入プロトコルにしたがって薬液注入装置が駆動され、患者に薬液が注入される。この装置によれば、それぞれの患者に適した注入プロトコルで薬液が注入されるので、鮮明で良好な画像を得ることができる。
ところで、薬液を注入するに際しては、薬液を患者に注入する前にシリンジから患者までの薬液流通路が正常であるかどうかをしらべる試験的な注入(ニードルプレイスメントテスト)が行われることがある。他にも、患者に注入された薬液が撮像部位にどれくらいの時間で到着するかを調べるための試験的な注入(タイミングボーラステスト)が行われることもある。
特開2004−113475号公報
上述したような従来の薬液注入装置であっても患者それぞれに対応した良好な注入を行うことができる。しかしながら、本注入に先行して行われる試験注入(ニードルプレイスメントテスト、タイミングボーラステスト等)で所定量の薬液が消費されてしまうと、試験注入後に、再度、患者への薬液注入量を設定し直さなければならず、煩雑な操作を要することとなる。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、タイミングボーラステストやニードルプレイスメントテスト等といった試験注入を実施する場合であっても、煩雑な操作を必要とせず適正量の薬液を注入できる薬液注入装置及び医療用撮像システムを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の薬液注入装置は、
シリンジを保持する注入ヘッドと、
該注入ヘッドを動作させるためのタッチパネル式のコントローラと、
を備え、
前記注入ヘッドに空のシリンジが搭載された状態で、オペレータからの入力指示を受けて、前記注入ヘッドが前記シリンジのピストンを引いて前記シリンジ内に所定量の薬液を吸引する吸引動作と、
前記シリンジの導管部に患者へと繋がる供給チューブが接続された状態で、オペレータからの入力指示を受けて、前記注入ヘッドが前記ピストンを押して前記シリンジ内の薬液を患者に向けて押し出す本注入動作と、
前記本注入動作に先行して選択的に行われるニードルプレイスメントテストと、
前記本注入動作に先行して選択的に行われるタイミングボーラステストと、
を行うように構成され、
前記吸引動作では、
患者の身体的特徴に基づいて予め設定された基礎吸引量に、前記ニードルプレイスメントテスト及び/又はタイミングボーラステストで消費される薬液の量を追加して薬液を余分に吸引するように構成されている。
なお、「患者の身体的特徴」とは、各患者に対応した注入量を算出するのに用いられる、患者それぞれの身体データ(例えば体重や体脂肪率など)である。
「基礎吸引量」とは、良好な透視撮像を行うために必要な薬液注入量であり、例えば患者の体重等に基づき、所定の計算式を用いて予め算出され、設定される。
本発明の薬液注入装置は、空のシリンジに薬液を吸引した後、その薬液を患者に向けて注入する。本発明の装置は、シリンジ内に薬液を吸引する「吸引動作」で、ニードルプレイスメントテストやタイミングボーラステストで消費される量を余分に吸引できるように構成されている。よって、これらの試験注入において所定量の薬液が消費されたとしても、シリンジ内には撮像に必要な所定量の薬液が確保される。すなわち、本注入時に薬液の量が不足することがないので、良好な撮像を行うことができる。
もし、本発明のような構成でない場合、ニードルプレイスメントテストやタイミングボーラステストの後、シリンジ内に十分な量の薬液が残っていないときには、再度吸引動作を行って薬液を補充する必要があるが、本発明によればそのような煩雑な操作が不要となる。
本発明の薬液注入装置は、前記コントローラの画面に、
前記シリンジに吸引される薬液の量を、前記ニードルプレイスメントテストで消費される薬液の量の分だけ増量させる増量ボタンと、
前記シリンジに吸引される薬液の量を、前記タイミングボーラステストで消費される量薬液の量の分だけ増量させる増量ボタンと、を含むウィンドウが表示されるものであってもよい。
このように、それぞれの試験注入に対応した専用の増量ボタンが設けられている場合、そのボタンを押すだけで所定量の薬液が余分に吸引されるので、オペレータが吸引量を決める必要がない。
前記ウィンドウには、前記患者の身体的特徴に基づいて予め設定された前記基礎吸引量の表示と、その値をマニュアルで調整するための+αボタンと、が表示されてもよい。
この+αボタンを押すことで、前記本注入前に行われるプライミング動作で消費される量に対応する量を余分に吸引することができる。「プライミング」とは、本注入を行う前に供給チューブ内を薬液で満たすことをいい、これにより、本注入時に患者の体内に気泡が送り込まれることが防止される。「プライミング動作で消費される量に対応する量」とは、供給チューブ内を薬液で満たすことができる程度の量をいう。
また、前記吸引動作が完了した状態で、前記コントローラの画面には、前記ニードルプレイスメントテストを行うためのボタンと、前記タイミングボーラステストを行うためのボタンと、前記本注入を行うためのボタンと、を含む設定画面が表示され、オペレータがいずれかの前記ボタンを押すことによりそれぞれの動作が実施可能となるものであってもよい。
この場合、前記ニードルプレイスメントテスト又はタイミングボーラステストが完了した後、前記設定画面が前記コントローラの画面に再度表示されることが好ましい。
このような構成によれば、タイミングボーラステストを二度行う場合などに便利である。
また、本発明の医療用撮像システムは、上記本発明の薬液注入装置と、それに接続された患者の透視画像を撮像する撮像装置と、を備える。
上述したように、本発明によれば、タイミングボーラステストやニードルプレイスメントテスト等といった試験注入を実施する場合であっても、煩雑な操作を必要とせず適正量の薬液を注入可能な薬液注入装置等を提供することができる。
本発明が適用される薬液注入システムの一例の斜視図である。 図1のシステムを構成する薬液注入装置及びそれに接続されたコントローラを示す斜視図である。 注入ヘッド及びそれに装着される2本のシリンジを示す外観斜視図である。 薬液注入装置の内部構成を示すブロック図である。 吸引動作をする際の注入ヘッド及びそれに装着されたシリンジを示す斜視図である。 本実施形態の薬液注入装置の動作の流れを簡単に示すフロー図である。 薬液を吸引する際の動作パターンを示す図である。 コントローラの画面の初期画面を示す図である。 図8の画面でオートフィルボタンを押した後の画面を示す図である。 人体ボタンのうち胸部の部位ボタンが押された例を示す図である。 図10の画面でオートフィルボタンを押した後の画面を示す図である。 オートフィルが終了した後の設定画面を示す図である。 図12の画面でNPテストボタンを押した後の画面を示す図である。 NPテスト後の画面を示す図である。 図14の画面で前回注入ボタンを押した後の画面を示す図である。 POPアップ画面を示す図である。 タイミングボーラステスト中の画面を示す図である。 図17の画面からシリンジの流速を変更した後の画面を示す図である。 タイミングボーラステスト中の画像を示す図である。 本注入前のエアチェックを行った後の画面を示す図である。 本注入をしている最中の画面を示す図である。 プライミング動作について説明するための模式図である。
符号の説明
100 薬液注入装置
101 コントローラ
110 注入ヘッド
111a オートリターンボタン
121 入力部
122 表示部
124 注入プロトコル作成部
125 制御部
126 記憶部
130 ピストン駆動機構
151 人体ボタン
151a〜151d 部位
153a〜153c ボタン
153w バーウィンドウ
155a〜155f 選択ボタン
155w バーウィンドウ
160 グラフ
161 決定ボタン
162 液量表示部
163 ボリュームリセットボタン
164 プレッシャーリミット表示部
168、170 ウィンドウ
171 吸引量
172 +αボタン
175 +/−ボタン
191、192 ウィンドウ
195 グラフ
211 導管部
220 ピストン
221 チューブ
222 供給チューブ
225 薬液バッグ
300 CTスキャナ
1000 医療用撮像システム
以下、図面を参照して本発明の実施の一形態を説明する。
図1は、本発明の一例である撮像システムの斜視図である。図2は、そのシステムを構成する薬液注入装置及びそれに接続されたコントローラを示す斜視図である。
図1に示すように、本実施形態の医療用撮像システム1000は、患者の所定の部位を撮像して透視画像を生成するCTスキャナ(透視撮像装置)300と、そのスキャナ300に接続された、患者に造影剤を注入するための薬液注入装置(インジェクタ)100と、を備えている。このシステム1000では、CTスキャナ300と薬液注入装置100とが相互接続され、注入時及び撮像時に両者間で各種データがやり取りされる。
CTスキャナ300は従来公知のものであり、寝台303とそれ取り囲む環状のスキャナ本体301と、このスキャナ本体301に接続されてその動作を制御するスキャナ用制御ユニット302と、を有している。
薬液注入装置100は、図1、図2に示すように、シリンジ(詳細後述)が装着される注入ヘッド110と、該ヘッド110に接続されたディスプレイ付きのコントローラ101と、を備えている。注入ヘッド110とコントローラ101とは、一例として、ケーブル102で接続されている。
図2に示すように、注入ヘッド110は、キャスター付きの可動式スタンド111の上部に保持されている。注入ヘッド110は、スタンド111上部の水平軸(不図示)に回動自在に保持されている。これにより、注入ヘッド110は、その先端側(シリンジが装着される側)が上を向く姿勢と、先端側が斜め下を向く姿勢と、をとることができるようになっている。
コントローラ101は、タッチパネル式の画面(タッチパネル104)を有している。コントローラ101の筐体前面には、物理的なボタンが幾つか配置されたメイン操作パネル103が設けられている。特に限定されるものではないが、このコントローラ101には、リモートコントローラ107がケーブル108を介して接続されている。リモートコントローラ107は補助入力手段としての役割を果たす。
図3は、本実施形態の注入ヘッド及びそれに装着される2本のシリンジを示す外観斜視図である。注入ヘッド110は、全体としてやや平たい形状であり、その先端側(図示手前側)には、2本のシリンジA、Bが装着される2つの凹部114が設けられている。
シリンジA、Bは、筒状のシリンダ210と、それにスライド可能に挿入されたピストン220と、を有している。シリンジAには薬液としてCT用の造影剤が充填される。シリンジBには生理食塩水が充填される。図3の例では、各シリンジA、Bの先端の導管部211A、211Bに、分岐タイプの供給チューブ222が接続される。供給チューブ222の反対側の端部(不図示)はカテーテル(不図示)に繋がる。
図3に示すように、この注入ヘッド110においては、各凹部114の奥側にシリンジのピストン220を動かすためのピストン駆動機構130が配置されている。
ピストン駆動機構130は、シリンジの軸線方向に進退移動するロッドを有している。ロッドの先端には、シリンジのピストン220の後端を把持する爪が設けられている。ピストン駆動機構130のロッドが進退移動することにより、ピストン220がシリンジ210に対して出し入れされる。
各シリンジ駆動機構130は別々に駆動することもできるし、同時に駆動することもできる。同機構130は、一例として、超音波モータや、該モータの回転力を直線運動に変換するネジ機構を有する。また、ピストンに対する押圧力を検出するためのロードセルを有している。
なお、図1に示すようにこの例では、薬液注入装置100はCTスキャナ300の近くに配置されている。同装置100からの薬液は、CTスキャナの寝台303上の患者に向けて注入される。
次に、薬液注入装置100の内部構成を図4のブロック図を参照して説明する。なお、図に示す構成はあくまで一例であり、本発明を何ら限定するものではない。本発明を実施するには同図の構成に限らず他の構成を採用することもできる。
薬液注入装置100は、図4に示すように、注入ヘッド110とそれに接続されたコントローラ101と、を有する。同図には、上述したように注入ヘッド110が2つのピストン駆動機構130を有していることが描かれている。注入ヘッド110と制御モニタ101とは、不図示のインターフェースを介して、ケーブルにより、相互接続されている。
コントローラ101は、様々な演算処理を行う制御部125と、それに接続された表示部122及び入力部121を有している。表示部122は、コントローラ101の画面に相当する。コントローラ101の画面には、様々な画像が表示されるが、これについては後で他の図面を参照して詳細に説明する。
入力部121は、コントローラ101の画面上の各ボタン(詳細後述)や、コントローラ101前面の物理的なボタンに相当する。オペレータはこの入力部121を通じて、注入ヘッド110に各種データを入力することができる。入力部121から入力されるデータの一例は、患者の身体的特徴(体重など)に関するデータ、薬液の種類に関するデータ等である。
コントローラ101は、また、図4に示すように、注入量決定部123、記憶部126、及び、注入プロトコル作成部124を有している。
記憶部126は、注入量決定部123を介して制御部125に繋がっており、また、注入量決定部123を介して制御部125に繋がっている。例えば、入力部121から入力された所定のデータは、制御部125等を経由してこの記憶部126に記憶される。記憶部126には、注入ヘッド110の動作パターン(注入プロトコル)のデータや、薬液のデータ等が予め記憶されている。また、患者の身体的特徴(体重など)に応じて最適の注入条件を算出するための計算式、アルゴリズム等のデータも記憶されている。なお、これらの計算式、アルゴリズムは、従来公知のものを利用可能である。
注入量決定部123は、制御部125からの指令を受けて、記憶部126内のデータを読み出すと共にそのデータを用いて、患者に注入する薬液の量を決定する。
注入プロトコル作成部124は、入力部121から入力されたデータの一部、および注入量決定部123で決定された上記注入量などを用いて所定の注入プロトコルを作成する。
以上のように構成された薬液注入装置100において、制御部125は、注入量決定部123および注入プロトコル作成部124に所定の指令信号を発する。また、注入量決定部123および注入プロトコル作成部124での演算結果に基づいて、所定のデータやグラフなどを表示部122に表示させる。また、注入プロトコル作成部124で作成された注入プロトコルに従って、設定された時間で薬液が注入されるように、各ピストン駆動機構130(図3参照)の動作を制御する。
次に、表示部122に表示される画像及びボタン等について、図12の画面を例として説明する。図12は、コントローラ101の画面の一例を示す図であり、薬液の吸引(詳細後述)を行う工程における一画面を示している。
図12に示すように、コントローラ101(図1参照)の画面の上側には、人体を模した人体ボタン151が表示される。
人体ボタン151は複数の部位(この例では、頭部151a、胸部151b、腹部151c、及び脚部151d)で構成されている。各部位151a〜151dはタッチ式のボタンとなっている。図12は、胸部151bが選択された状態を示している。この状態では、胸部151bの上に、胸部が選択されたことを示すインジケータが表示される。
人体ボタン151の下には、複数の選択ボタン155a〜155eを含む横長のバーウィンドウ155wが表示されている。このバーウィンドウ155wは、胸部151bを押すことにより現れる。ウィンドウ内の各選択ボタン155a〜155eは、胸部におけるさらに詳細な撮像部位を選択するためのものである。例えば、選択ボタン155a(「1」と表示されている)を選ぶと、CTスキャナが「心臓部」を撮像する状態となる。選択ボタン155b(「2」と表示されている)を選ぶと、「肺部」を撮像する状態となる。
他の部位151a、151c、151dが選択された場合にも、上記同様、各部位に対応した選択ボタンが表示される。一例として、頭部151aの撮像部位には、脳部、顎部等が含まれる。腹部151cの撮像部位には、上腹部、胃部、肝臓部、膵臓部、骨盤部等が含まれる。脚部151dの撮像部位には、脚上部、脚下部等が含まれる。
図12に示すように、人体ボタン151の上には、横長なバーウィンドウ153wが表示されている。その中には、モード切替用の3つのボタン153a〜153cが横に並んで配置されている。ボタン153aは「NP(ニードルプレイスメント)テスト」を行うためのものであり、ボタン153bは「タイミングボーラステスト」を行うためのものであり、ボタン153cは「吸引動作(オートフィル)」を行うためのものである。各動作についての詳細は後述する。
図12に示すように、画面下側には、注入条件等を示すグラフ160が表示されている。縦軸は薬液の流速であり、横軸は時間である。このグラフ160の例では、時間t1までは流速5.2ml/secで150mlの薬液(シリンジA)が注入され、その後、流速5.2ml/secで80mlの薬液(シリンジB)が注入される。
人体ボタン151の右側(画面右上)には、上から順に、決定ボタン161、液量表示部162、ボリュームリセットボタン163、及び、プレッシャーリミット表示部164が表示されている。
決定ボタン161は、例えば、注入量の設定を終えた後に実際に注入動作をスタートさせる際に押される。
液量表示部162には、シリンジ内に充填されている現在の薬液量が表示される。この例では、シリンジA(造影剤)に200ml充填されており、シリンジB(生理食塩水)に70ml充填されている。
なお、画面には、上記の他にも、患者のID、体重等の患者情報等が表示されていてもよい。画面上の各ボタンは、指でタッチして操作されるものに限らず、ペンでタッチして操作されるものであってもよい。
なお、特に限定されるものではないが、注入プロトコル等を作成するための、撮像時間に関するデータは、CTスキャナ300または外部のデータベース(不図示)から入手することができる。また、従来の方法と同様、注入プロトコルを折れ線グラフとして表示することもできる。
以上のように構成された薬液注入装置の動作の一例について説明する。図6は、本実施形態の薬液注入装置の動作の流れを簡単に示すフロー図である。
本実施形態の薬液注入装置100は、注入ヘッドに空のシリンジが搭載された状態でオペレータが所定のボタンを押すことにより、注入ヘッドがピストンを引いてシリンジ内に所定量の薬液を吸引する吸引動作(S2)を行う。
また、シリンジの導管部に患者へと繋がる供給チューブが接続された状態で、オペレータが所定のボタンを押すことにより、注入ヘッドが前記ピストンを押して前記シリンジ内の薬液を患者に向けて押し出す本注入動作(S10)を行う。
また、本注入動作に先行して選択的に行われるニードルプレイスメントテスト(S3A)と、本注入動作に先行して選択的に行われるタイミングボーラステスト(S3B)と、を行う。
以下、これらの動作について順に説明する。なお、薬液注入装置100を使用するには、通常、事前に、薬液の種類や患者の身体的特徴、あるいは試験の種別のデータなどを同装置に入力しなければならないが、これらは従来公知の方法で実施可能であるので、詳細な説明は省略する。
図8は、薬液注入装置100のコントローラ101の初期画面である。この画面では、人体ボタン151のいずれの部位151a〜151dも選択されていない。画面上部のバーウィンドウ153w内の、モード切替用の3つのボタン153a〜153cはいずれも選択可能な状態となっている。画面右上には、決定ボタン161、注入表示部162、及び、ボリュームリセットボタン163が表示されている。決定ボタン161の表示は、「エアチェック」となっている。液量表示部162のシリンジA、Bの内容量はいずれも「0ml」と表示されている。
〔吸引動作〕
まず、シリンジA、Bに薬液を吸引する動作について説明する。
オペレータはまず、図5に示すように、空のシリンジA、Bを注入ヘッド110の各凹部114に装着する。図5の状態では、注入ヘッド110の先端側が上に向けられており、これにより、装着された各シリンジA、Bの先端側も上向きとなっている。各シリンジA、Bのピストン220A、220Bの後端部は、従来公知の構造により、ピストン駆動機構130の爪(不図示)によって保持されている。各ピストンはシリンダの最奥部まで押し込まれている。
シリンジAの先端の導管部211Aには薬液吸引用の1本のチューブ221Aが接続されている。このチューブ221Aの他端は、造影剤が入った造影剤バッグ225Aに接続されている。該チューブ221Aを介して、シリンジAとバッグ225Aとが連通する。
シリンジBの先端の導管部211Bには薬液吸引用の1本のチューブ221Bが接続されている。このチューブ221Bの他端は、生理食塩水が入った生理食塩水バッグ225Bに接続されている。該チューブ221Bを介して、シリンジBとバッグ225Bとが連通する。
本実施形態では、薬液の吸引量を設定する方法として(a)通常吸引と、(b)プロトコル吸引との2つがある。以下、これらの各設定方法について説明する。
〔a.通常吸引〕
通常吸引とは、オペレータが薬液の吸引量を自分で決定し、それを薬液注入装置100に入力し、同装置100がその量の薬液を吸引することをいう。
通常吸引の場合、オペレータは、図8の初期画面で画面上部のオートフィルボタン153cを押す。すると、図9に示すように、画面中央にウィンドウ168が表示される。ウィンドウ168内には、シリンジA、Bに吸引される吸引量の表示168a、168bと、その吸引量を増減させるための+/−ボタン175a、175bとが表示されている。
図9の例では、吸引量の表示168a、168bがすでに所定の値(一例として150ml、80ml)に設定された様子が示されているが、吸引量の表示168a、168bの最初の値は“0ml”である。オペレータがボタン175a、175bを押すことにより、各吸引量を調整して任意の値とすることができる。ウィンドウ168内の右下にはOKボタン177が表示されている。図9の状態でこのOKボタン177を押すことにより吸引量が確定する(ステップS1)。
次いで、注入ヘッド110上のオートリターンボタン111a(図3参照)を押すことにより、シリンジへの薬液の吸引が開始される(ステップS2)。具体的には、注入ヘッド110のピストン駆動機構130が各シリンジA、Bのピストン220A、220Bを引くことにより、シリンジA、B内が負圧となり、それにより薬液が薬液バッグからシリンジ内へ吸引される。
シリンジA、B内に吸引された薬液の量はセンサにより検出され、この検出結果は、画面上の液量表示部162に随時表示される。吸引された量が設定された吸引量に達したら、各ピストン駆動機構130の駆動が停止されて吸引動作が終了する。吸引が終了すると、図9の画面のウィンドウ168が消え、図8の初期画面に戻る。液量表示部162のシリンジAのところには「150ml」と表示され、シリンジBのところには「80ml」と表示される。
〔b.プロトコル吸引〕
プロトコル吸引とは、患者の身体的特徴などに基づいて予め設定された(自動設定された)薬液の注入量を呼び出し、その注入量(又は、それに多少の増減を加えた量)の薬液を吸引することをいう。
プロトコル吸引の場合、オペレータは、図8の初期画面で人体ボタン151の任意の部位151a〜151dを押す。
図10は、人体ボタン151のうち胸部151bが押された例を示している。胸部151bが押されると、注入条件を示すグラフ160が表示される。このグラフ160は、シリンジAから150mlの薬液を5.2ml/secで注入し、シリンジBから80mlの薬液を5.2ml/secで注入することを示している。各シリンジA、Bから150ml、80mlの薬液を注入するということは、各シリンジA、Bに150ml、80mlの薬液を吸引する必要があることを意味する(ステップS1)。なお、この「150ml」、「80ml」には、エア抜き(詳細後述)で消費される量が含まれている。
次いで、注入ヘッド110上のオートリターンボタン111a(図3参照)を押すことにより、シリンジへの薬液の吸引が開始される。シリンジAに150mlの薬液が吸引され、シリンジBに80mlの薬液が吸引されたところで吸引動作が終了する(ステップS2)。
本実施形態の構成では、予め設定された所定の吸引量(上記の例で言えば150ml、80ml、「基礎吸引量」という)を、下記手順により変更することもできる。
以下、自動設定された注入量を変更する手順の一例について説明する。
オペレータは、注入量(吸引量)を示すグラフ160が表示された図10の画面で、画面上部のバーウィンドウ153w内のオートフィルボタン153cを押す。すると、図11に示すように、画面中央に別のウィンドウ170が表示され、その中に、シリンジA、Bへの吸引量の表示171a、171bと、その吸引量を増減させるための+αボタン172a、172bが表示される。
吸引量の表示171a、171bは、上記した注入プロトコル(グラフ160参照)における量に対応して150ml、80mlとなっている。ウィンドウ170の右下隅にはOKボタン174が表示されている。OKボタン174の左側には、NPテストボタン173a及びタイミングボーラステストボタン173bが表示されている。
+αボタン172a、172b内に表示されている数値は増量値である。同ボタン172a、172bを1回押すたびに増量値は1mlずつ増える。+αボタンを押して増量値が10mlを超えると数値は0に戻る。オペレータは、この専用POPであるウィンドウ170において、+αボタン172a、172bを押すことにより1〜10mlの範囲で、薬液の吸引量を増やすことができる。
なお、この1〜10mlという値は、薬液注入装置100のプライミング動作(詳細後述)で消費される量を考慮したものである。当然ながらこの値の範囲は、1〜10mlの範囲に限らず、適宜変更可能である。
図11において、ウィンドウ170内のNPテストボタン173aは、ニードルプレイスメントテスト(詳細後述)で消費される量の前記薬液を増量させるためのボタンである。オペレータがこのNPテスト用のボタン173aを押すと、吸引量(150ml、80ml)に、ニードルプレイスメントテストに対応して予め設定された量(例えば10ml)が一度に追加される。
タイミングボーラスボタン173bは、タイミングボーラステスト(詳細後述)で消費される量の前記薬液を増量させるためのボタンである。オペレータがこのタイミングボーラステスト用の増量ボタン173bを押すと、タイミングボーラステストに対応して予め設定された量が一度に追加される。
上記の通り、+αボタン172a、172bや、NPテスト用の増量ボタン173a、又はタイミングボーラステスト用の増量ボタン173bを押すことで、シリンジへの吸引量を容易に変更することができる(ステップS1、図6参照)。
吸引量の変更が終了したら、ウィンドウ170右下のOKボタン174を押す。これにより最終的な吸引量が確定する。OKボタン174を押すと、ウィンドウ170が消え、図10の画面に戻る。
上記一連の工程により吸引量を設定したら、オペレータは、上記同様、注入ヘッド110上のオートリターンボタン111a(図3参照)を押す。これにより、同ヘッド110の駆動機構130が駆動されてシリンジのピストンが引かれ、シリンジへの薬液の吸引が開始される(ステップS2)。この例では、シリンジAに158ml(150ml+8ml)、シリンジBに88ml(80ml+8ml)の薬液が吸引されたところで吸引動作が終了する。
なお、本実施形態におけるオートフィル(吸引)は、一例として、図7に示すような動作パターンで行われる。まず、下向きの短い矢印A1に示すように、シリンジA、Bのピストン220を少しだけ引く。これにより、シリンジA、B内に少量の薬液が吸引される。続いて、上向きの短い矢印A2に示すように、上記工程で引いた分とほぼ同じ距離だけ、ピストン220の押し戻す。これにより、シリンジA、B内に混入した気泡が薬液と共に外部に押し出される(エア抜き)。
このように事前にエア抜きを行った後、下向きの長い矢印A3に示すように本吸引を行う。なお、この本吸引は、従来公知の任意の動作パターンで行うことができる。本吸引の後、上向きの短い矢印A4に示すように、ピストン220を少しだけ押し戻す。これにより、シリンジ内の気泡が外部に押し出される。以上一連の工程により、シリンジA、B内への薬液の吸引が完了する。
上記のようにしてシリンジA、Bへの薬液の吸引が完了したら、オペレータは、吸引用のチューブ221A、Bをシリンジから取り外し、図3に示すように、カテーテル(不図示)へと繋がる分岐タイプの供給チューブ222をシリンジA、Bの導管部211A、211Bに取り付ける。
その後、このチューブ222内に薬液を満たしてエア抜きすることを目的としたプライミングが行われる。ここで、「プライミング」について図22を参照して説明する。
プライミングは、チューブ内を液で満たすために行われるものであり、その方法の一例として、まずシリンジAから造影剤を押し出し、シリンジAから分岐部224まで(チューブ222A)を造影剤で満たす。次いで、シリンジBから生理食塩水を押し出して、シリンジBから分岐部224まで(チューブ224B)、及び、そこからカテーテルまでの部分(チューブ222C)を食塩水で満たす。これによりチューブ222全体が薬液で満たされ(エア抜きされ)、プライミングが完了する。
なお、上記の他にも、各シリンジA、Bから同時に薬液を押し出してチューブ222内全体を薬液で満たすこともできる。また、シリンジBから先に薬液を押し出した後、シリンジAから薬液を押し出すこともできる。
プライミングが完了すると、コントローラの画面は図12の設定画面となる(ステップS3)。
上記したプライミング動作で多少の薬液が使用されたとしても、本実施形態では、例えば8mlの薬液が余分に吸引されているので(図11も参照)、患者に注入される薬液が足りなくなることはない(この例では150mlの全量を注入できる)。
図12の設定画面では、先に説明したように、画面上側のバーウィンドウ153wに、NPテストボタン153a、タイミングボーラステストボタン153b、オートフィルボタン153cが表示されている。バーウィンドウ153Wの右には決定ボタン(Air check)161が表示されている。
本実施形態の薬液注入装置100では、この図12の設定画面を起点として(図12参照)、
(1)NP(ニードルプレイスメント)テスト
(2)タイミングボーラステスト
(3)本注入
(4)部位選択ボタンを押して再度注入条件の再設定
に移行することができる。以下、各工程について説明する。
〔NPテスト〕
NP(ニードルプレイスメント)テストとは、シリンジから患者までの薬液流通路が正常であるかどうかを調べるための試験注入である。患者の所定部位にカテーテルが刺され、該カテーテルとシリンジとがチューブで繋がれた状態で、シリンジのピストンを押しながらシリンジ内の薬液の圧力が検出される。
このときの圧力が所定の範囲内にある場合、薬液流通路は正常と判断される。一方、圧力がその範囲内よりも低い場合、例えばカテーテルが抜けている等の接続不良が想定される。圧力がその範囲内よりも高い場合、例えばチューブが折れて薬液が正常に流通しない等の接続不良が想定される。
NPテストを行うためには、オペレータは、図12の設定画面で画面上部のバーウィンドウ内のNPテストボタン153aを押す(ステップS3A)。すると、図13に示すように、画面中央に大きなウィンドウ191が現れて、従来公知の方法によりNPテストが行われる。
ウィンドウ191内の表示に示されているように、このNPテストの例では、シリンジBから20mlの薬液が4.0ml/secで患者に注入される。この際、薬液の圧力がグラフ195(縦軸が圧力、横軸が時間)に随時表示される。
なお、本実施形態の構成では、図12の画面から図13の画面へと移る途中、図16(A)のようなPOPアップ画面が表示される(ステップS4)。POPアップ画面内には、「OK」、「CANCEL」のボタンが表示される。「OK」を押すと、そのままNPテストが開始される(ステップS4、S5)。「NG」を押すとPOPアップ画面が消えてもとの画面に戻る。
以上一連の工程により、NPテストが終了すると(ステップS6)、画面は図14の状態となる。この画面では、ウィンドウ191が消え、画面右に前回注入ボタン179が表示されている。また、液量表示部162内のシリンジBの数値は、70mlから20ml減って50mlとなっている。この画面で、前回注入ボタン179を押すと、図15に示すように、画面下部に注入条件グラフ160(図12と同じ)が再度表示される。
図15の画面で、画面左上の決定ボタン161を押すと、図21の画面へと変わり、本注入が開始される(ステップS10)。図21の画面では、画面上部にシリンジA、Bの絵と各シリンジ内の薬液の残量が表示される。これにより、オペレータは各シリンジからの注入状況を知ることができる。また、画面中央には注入状況を示すグラフ(縦軸が圧力、横軸が時間)が表示される。このグラフには、現在の薬液の圧力が時間の経過と共に随時表示される。
〔タイミングボーラステスト〕
タイミングボーラステストとは、患者に注入された薬液(造影剤)が撮像部位(興味部位、Region Of Interest)にどれくらいの時間で到着するかを調べるための試験注入である。良好な撮像画像を得るため、あるいは、患者に照射する放射線の量を抑えるためには、薬液が撮像部位に到達した適切なタイミングで撮像を開始することが好ましい。これを実現するためにタイミングボーラステストが行われる。
本実施形態では、一例として、まず、少量の造影剤が患者に注入され、次いで、生理食塩水でその造影剤が後押しされる。このように造影剤を注入するのに合わせて、撮像部位をスキャンしCT値を計測する。造影剤の注入開始とともに時間のカウントをスタートし、撮像部位のCT値がある閾値に達するまでの時間を計測する。そしてこの計測された時間が、薬液が撮像部位に到達するまでの時間として記録される。
本実施形態の薬液注入装置100では、図12の設定画面からタイミングボーラステストに進むことができる(図6のフロー図も参照)。図12の画面で、画面上部のバーウィンドウ内のタイミングボーラス用のボタン153bを押すと(ステップS3B)、図16(B)のようなPOPアップ画面が表示される(ステップS7)。
このPOPアップ画面で「OK」を押すことにより、図17に示すように、画面中央に大きなウィンドウ192が現れて、従来公知の動作によりタイミングボーラステストが行われる(ステップS8、S9)。ウィンドウ192内にはグラフが表示されており、このグラフ上にタイミングボーラステスト中の薬液の圧力が随時表示される。
図17の例ではウィンドウ192の下部に、シリンジA、Bの絵と所定の注入条件とが表示されている。一例として、シリンジAから30mlの薬液が5.2ml/secで注入され、シリンジBから20mlの薬液が5.2ml/secで注入される。
シリンジA、Bの流速を示す部分(5.2ml、5.2mlと表示されている部分)はボタンとなっている。このボタンを押して、ウィンドウ192の右下にある+/−ボタン192aを押すことにより、流速の値を任意の値に変更することができる。同様に、注入量を示す部分(30ml、20mlと表示されている部分)もボタンとなっており、このボタンを押して+/−ボタンを押すことにより、注入量を任意の値に変更することができる。
図18は、図17の画面でウィンドウ中の+/−ボタンを押して両シリンジA、Bの流速を5.2ml/secから5.4ml/secに変更した例を示している。この画面で、画面右上の決定ボタン161を押すと、タイミングボーラステストが開始される(図19参照)。タイミングボーラステスト中の薬液の圧力は、図19に示すように、グラフ(縦軸が圧力、横軸が時間)内に随時表示される(ステップS9)。造影剤が患者の撮像部位に到達する時間が計測されたところで、タイミングボーラステストが終了する。
タイミングボーラステストが終了すると、画面は再び図12の設定画面に戻る(ステップS3)。なお、図示は省略するが、上記タイミングボーラステストで消費された分だけ液量表示部162に表示される各シリンジA、B内の薬液量は変化している。
画面が図12の状態に戻っているので、画面上部のタイミングボーラステスト用のボタン153bを再度押せば、もう一度タイミングボーラステストを行うことができる。
同じ患者であっても、例えば胸部と脚部といったように撮像部位が複数ある場合、各撮像部位までの薬液到達時間を別々に調べる必要がある。この場合、2度のタイミングボーラステストを行うことが必要となる。本実施形態の構成によれば、このように複数回のタイミングボーラステストを行う場合にも良好に対応し得る。
なお、2度目のタイミングボーラステストの際には、例えば、図17の画面で現れるウィンドウ192内に2回目である旨の表示(不図示)が出る。これにより、オペレータが現在のタイミングボーラステストが何回目であるのかを知ることができる。
〔本注入〕
本注入とは、撮像を行うため造影剤を実際に患者に注入することをいう。本注入は、通常、上述したようなNPテスト及び/又はタイミングボーラステストの後に行われる。
本注入を行うために、オペレータは、図12の画面から上述したもののうち任意の方法で注入条件を設定した後、画面右上の決定ボタン161を押す。ここで、決定ボタン161は「エアチェック」と表示されており、従来公知の方法によりエアチェックが行われる。その後、図20に示すように、「スタートOK」と表示された決定ボタン161を押すことにより、先に説明した図21の画面が現れ、本注入が開始される(ステップS10)。
なお、本注入の動作パターンは特に限定されるものではなく、種々のパターンを利用することができる。
以上説明したような本実施形態の薬液注入装置100によれば、シリンジ内に薬液を吸引する際、ニードルプレイスメントテストやタイミングボーラステストといった試験注入で消費される量に対応する量を追加して前記薬液を余分に吸引できるよう構成されている。そのため、これらの試験注入において所定量の薬液が消費されたとしてもシリンジ内には撮像に必要な量の薬液が確保される。したがって、本注入時に薬液の量が不足することもないので、良好な撮像を行うことができる。
以上、本発明の一例について説明したが、本発明は上記の記載及各図面に示した構成に限定されるものではなく、種々変更可能である。
例えば、注入ヘッド110は、1本のシリンジのみを保持するもの、又は、3本以上のシリンジを保持するものであってもよい。コントローラ101に、PCカード(情報記憶媒体)が差し込まれるスロットが設けられており、この記録媒体を介して、例えば注入プロトコルのデータがコントローラ101内に読み込まれるようになっていてもよい。ヘッド110が、RFIDリーダ/ライタを有しており、このリーダ/ライタでシリンジに付されたRFIDチップの情報(薬液の種類、有効期限など)が読み取られるようになっていてもよい。

Claims (8)

  1. シリンジを保持する注入ヘッドと、
    該注入ヘッドを動作させるためのタッチパネル式のコントローラと、
    を備え、
    前記注入ヘッドに空のシリンジが搭載された状態で、オペレータからの入力指示を受けて、前記注入ヘッドが前記シリンジのピストンを引いて前記シリンジ内に所定量の薬液を吸引する吸引動作と、
    前記シリンジの導管部に患者へと繋がる供給チューブが接続された状態で、オペレータからの入力指示を受けて、前記注入ヘッドが前記ピストンを押して前記シリンジ内の薬液を患者に向けて押し出す本注入動作と、
    前記本注入動作に先行して選択的に行われるニードルプレイスメントテストと、
    前記本注入動作に先行して選択的に行われるタイミングボーラステストと、
    を行うように構成され、
    前記吸引動作では、
    患者の身体的特徴に基づいて予め設定された基礎吸引量に、前記ニードルプレイスメントテスト及び/又はタイミングボーラステストで消費される薬液の量を追加して薬液を余分に吸引する薬液注入装置。
  2. 前記コントローラの画面に、
    前記シリンジに吸引される薬液の量を、前記ニードルプレイスメントテストで消費される薬液の量の分だけ増量させる増量ボタンと、
    前記シリンジに吸引される薬液の量を、前記タイミングボーラステストで消費される量薬液の量の分だけ増量させる増量ボタンと、
    を含むウィンドウが表示される請求項1に記載の薬液注入装置。
  3. 前記ウィンドウには、
    前記患者の身体的特徴に基づいて予め設定された前記基礎吸引量の表示と、
    その値をマニュアルで調整するための+αボタンと、
    が表示される、請求項2に記載の薬液注入装置。
  4. 前記注入ヘッドが複数の前記シリンジを保持し、
    前記ウィンドウには、
    各シリンジごとに、前記基礎吸引量の表示と+αボタンとが表示される、請求項3に記載の薬液注入装置。
  5. 前記+αボタンを1回押すごとに吸引量が1mlずつ増加する、請求項3又は4に記載の薬液注入装置。
  6. 前記吸引動作が完了した状態で、前記コントローラの画面には、
    前記ニードルプレイスメントテストを行うためのボタンと、
    前記タイミングボーラステストを行うためのボタンと、
    前記本注入を行うためのボタンと、
    を含む設定画面が表示され、
    オペレータがいずれかの前記ボタンを押すことによりそれぞれの動作が実施可能となる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の薬液注入装置。
  7. 前記ニードルプレイスメントテスト又はタイミングボーラステストが完了した後、前記設定画面が前記コントローラの画面に再度表示される、請求項6に記載の薬液注入装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の薬液注入装置と、
    該薬液注入装置と接続された、患者の透視画像を撮像する撮像装置と、
    を備えた医療用撮像システム。
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