明 細 書
車載用ワイヤレスハンズフリー装置
技術分野
[0001] 本発明は、 自動車の車内で携帯電話機等を用いてハンズフリー通話を行なうととも に、受信した通話内容を必要に応じて録音できる車載用ワイヤレスハンズフリー装置 に関するものである。
背景技術
[0002] 特開 2004-147302号公報及び特開 2004-343335号公報に開示されるように、 運転中に電話が掛かってきた場合のメモ代わりに、受信音声を録音できるようにした 車載用ハンズフリー装置がある。
[0003] し力 ながら、上記公報に開示されたものは、何れも受信したときワイヤレスィャフォ ンを耳へ装着することにより録音を開始できるようにしたものではない。
特許文献 1:特開 2004 - 147302号公報
特許文献 1 :特開 2004 - 343335号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0004] 本発明は上記に鑑みてなされたもので、受信したときワイヤレスィャフォンを耳へ装 着することにより録音を開始できるとともに、ワイヤレスィャフォンを本体装置に戻すこ とにより、録音を停止して通話内容を残すことができる使い勝手の良い車載用ワイヤ レスハンズフリー装置を提供することを目的とするものである。
課題を解決するための手段
[0005] 上記課題を解決するための請求項 1に記載の車載用ワイヤレスハンズフリー装置は 、自動車の車内で電話機を用いてハンズフリー通話を行なうための車載用ハンズフリ 一装置であって、音声信号を受信する受信回路と、受信音声を録音媒体に録音する とともに録音した音声信号を再生する録音/再生回路と、ィャフォンが装置本体から 取り外されていることを検出するィャフォン状態検出手段と、前記録音/再生回路を 録音可能と再生専用に切り替える切替手段とを備え、前記切替手段により録音/再
生回路が録音可能に切替わってレ、る場合は、前記ィャフォンが装置本体から取り外 されたことが検出されると、受信音声が前記録音/再生回路により上書き録音される とともに、ィャフォンスピーカーに出力されるワイヤレスィャフォンと、前記電話機で受 信しピックアップマイクロフォンを介して入力した音声信号を、前記受信回路に無線 送信する送信回路と、前記ィャフォンが装置本体にセットされていることを検出するィ ャフォン検出手段と、前記音声信号を装置本体に設けたスピーカーと送信回路に切 り替えて出力する送信音声出力切替手段とを備え、前記ィャフォンが装置本体にセ ットされていることが検出された場合には、音声出力が送信回路から前記スピーカー に切替わる送信機と、力 構成したことを特徴とする。
[0006] 請求項 2に記載の車載用ワイヤレスハンズフリー装置は、自動車の車内で電話機を 用いてハンズフリー通話を行なうための車載用ハンズフリー装置であって、
音声信号を受信する受信回路と、受信音声を録音媒体に録音するとともに録音し た音声信号を再生する録音/再生回路と、ィャフォンが装置本体から取り外されて いることを検出するィャフォン状態検出手段と、前記録音/再生回路を再生に切り替 える再生スィッチとを備え、前記ィャフォンが装置本体から取り外されたことが検出さ れると、所定時間内に再生スィッチが操作されない場合は、 自動的に受信音声が前 記録音/再生回路により上書き録音されるとともに、ィャフォンスピーカーに出力され 、所定時間内に再生スィッチが操作されると、それまでに上書き録音された受信音声 力 Sィャフォンスピーカーに出力されるワイヤレスィャフォンと、前記電話機で受信しピ ックアップマイクロフォンを介して入力した音声信号を、前記受信回路に無線送信す る送信回路と、前記ィャフォンが装置本体にセットされていることを検出するィャフォ ン検出手段と、前記音声信号を装置本体に設けたスピーカーと送信回路に切り替え て出力する送信音声出力切替手段とを備え、前記ィャフォンが装置本体にセットされ ていることが検出された場合には、音声出力が送信回路から前記スピーカーに切替 わる送信機と、力 構成したことを特徴とする。
[0007] 請求項 3に記載の車載用ワイヤレスハンズフリー装置は、請求項 1又は請求項 2に 記載の構成において、前記受信回路が受信する音声信号若しくは音声信号の搬送 波を検出している間、上書き録音を行なうことを特徴とする。
発明の効果
[0008] 請求項 1に記載した車載用ワイヤレスハンズフリー装置によれば、電話機からの受 信音声は、本体装置のピックアップマイクロフォンを介して送信回路から、ワイヤレス ィャフォンの受信回路に無線送信される。ワイヤレスィャフォンは、切替手段により予 め録音 Z再生回路が録音可能状態に切替られている場合、電話が掛かってきて装 置本体力 取り外すと、ィャフォン状態検出手段が装置本体力 取り外されているこ とを検出する。この検出信号に基づいて受信音声が録音/再生回路の録音媒体へ の上書き録音が開始されるとともに、ィャフォンスピーカーに出力される。ワイヤレスィ ャフォンを装置本体に戻すことにより、受信音声は装置本体のスピーカーから出力さ れ、直接耳で聞くことができ、これ以後の受信音声は上書き録音されることがない。ヮ ィャレスィャフォンを装置本体に戻すまでに録音された受信音声は、切替手段により 録音/再生回路を再生専用に切り替えて再生することができる。
[0009] このように、電話機が受信したときワイヤレスィャフォンを耳へ装着することにより上 書き録音を開始できる。そして、ワイヤレスィャフォンを本体装置に戻すことにより、録 音を停止してそれまでに上書き録音された通話内容を残すことができ、使い勝手を 向上させた車載用ワイヤレスハンズフリー装置を提供できる。
[0010] 請求項 2に記載した車載用ワイヤレスハンズフリー装置よれば、ワイヤレスィャフォ ンを装置本体力 取り外した後一定時間内に再生スィッチを操作すると、録音/再 生回路が再生状態に切り替わり、それまでに上書き録音された受信音声を、ワイヤレ スィャフォンから聞くことができる。
[0011] 請求項 3に記載した車載用ワイヤレスハンズフリー装置よれば、受信回路が受信す る音声信号若しくは音声信号の搬送波を検出している間、上書き録音を行なうから、 無音録音を排除でき録音媒体への録音時間を延長できる。
図面の簡単な説明
[0012] [図 1]実施例に係るハンズフリー装置の概略の外観図である。
[図 2]第 1実施例に係るィャフォンの概略構成を示したブロック図である。
[図 3]第 1実施例に係る送信機の概略構成を示したブロック図である。
[図 4]第 1実施例に係るィャフォンの変形例の概略構成を示したブロック図である。
[図 5]第 2実施例に係るィャフォンの概略構成を示したブロック図である。
符号の説明
[0013] 1 ハンズフリー装置
2 装置本体
3 ピックアップクリップ
5 ピックアップマイクロフォン
11、 l la、 31 ィャフォン
12 受信回路
12a 検出回路
13 録音/再生回路
14 録音/再生切替スィッチ
15 ィャフォン状態検出センサ
16 ィャフォンスピーカー
21 送信機
22 送信回路
23 ィャフォン検出センサ
24 送信音声切替スィッチ
26 スピーカー
32 再生ボタン
発明を実施するための最良の形態
[0014] 使い勝手の良い車載用ワイヤレスハンズフリー装置を提供するという目的を、電話 機が受信したときワイヤレスィャフォンを耳へ装着することにより上書き録音を開始で きるとともに、ワイヤレスィャフォンを本体装置に戻すことにより、録音を停止して通話 内容を残すことができる構成とすることで実現した。
実施例
[0015] (第 1実施例)
本発明の第 1実施例について添付図面を参照して説明する。図 1は、第 1実施例に 係る車載用ワイヤレスハンズフリー装置(以下、単にハンズフリー装置という) 1の概略
の外観図である。ハンズフリー装置 1は、 自動車電話機や携帯電話機 SPと接続され てハンズフリー通話を行なうもので、装置本体 2とワイヤレスィャフォン(以下、単にィ ャフォンという) 11と装置本体に設置された送信機 21とから構成されている。携帯電 話機 SPは、インストルメントパネル等のドライバーが操作可能な位置にベルベット式 ファスナー等を用いて取り付けられる。
[0016] また、装置本体 2は車内のセンターコンソール部付近に設置される。本体装置 2は、 シガーソケットから電源が供給されるようになっている。装置本体 2と携帯電話機 SP 本体装置 2に接続し、ピックアップクリップ 3を携帯電話機 SPの受話部 (スピーカ一穴 )に挟み込む。ピックアップクリップ 3には、ピックアップマイクロフォン 5が内蔵されて いる。また、装置本体 2には後述するスピーカー 26が設けられていて、携帯電話機 S Pの受話音声を直接聞けるようになってレ、る。
[0017] ィャフォン 11は、本体装置 2に対して着脱可能にセットされている。ィャフォン 11は 本体装置 2にセットしたとき、シガーソケットからの電源により充電される。図 2は、ィャ フォン 11の概略構成を示したブロック図である。ィャフォン 11は、受信回路 12、録音 /再生回路 13、録音/再生切替スィッチ 14、ィャフォン状態検出センサ 15、ィャフ オンスピーカー 16及び受信アンテナ 17等から構成されている。
[0018] 受信回路 12は、後述する送信機 21から送信される携帯電話機 SPの音声信号を 受信する。録音/再生回路 13は、受信回路 12からの音声信号を図示しない録音媒 体に上書き録音したり、記録媒体から録音した音声信号を再生する。録音/再生切 替スィッチ 14により、録音/再生回路 13を録音可能状態と再生専用状態の何れか に切り替える。ィャフォン状態検出センサ 15は、ィャフォン 11が本体装置 2から取り 外されていることを検出する。
[0019] 図 3は、装置本体 2に設置された送信機 21の概略構成を示したブロック図である。
送信機 21は、送信回路 22、ィャフォン検出センサ 23、送信音声切替スィッチ 24、送 信アンテナ 25及びスピーカー 26から構成されている。送信回路 22は、ピックアップ マイクロフォン 5を介して入力した音声信号を、前記受信回路 12に無線送信する。ィ ャフォン検出センサ 23は、ィャフォン 11が装置本体 2にセットされていることを検出
する。この検出信号に基づいて、送信音声切替スィッチ 24が作動し、音声信号が送 信回路 22からスピーカー 26に切替わって出力される。
[0020] 上記構成のハンズフリー装置 1は、携帯電話 SPが受信するとその音声信号は、本 体装置 2に接続されたピックアップクリップ 3のピックアップマイクロフォン 5を介して送 信機 21の送信回路 22から、ィャフォン 11の受信回路 12に無線送信される。ィャフォ ン 11では、録音/再生切替スィッチ 14により予め録音/再生回路 13が録音可能状 態に切替られていると、電話が掛かってきてィャフォン 11を装置本体 2から取り外す ことにより、ィャフォン状態検出センサ 15が装置本体力、らィャフォン 11が取り外され ていることを検出する。
[0021] この検出信号に基づいて受信音声が録音媒体へ上書き録音されるとともに、ィャフ オンスピーカー 16に出力され、ィャフォン 11を耳に掛けて受信音声を聞き取ることが できる。ィャフォン 11を装置本体 2に戻すことにより、受信音声は装置本体 2のスピー カー 26から出力され、直接耳で聞くことができ、これ以後の受信音声は上書き録音さ れることがない。従って、ィャフォン 11を装置本体 2に戻すまでに録音された受信音 声は、ィャフォン 11を耳に掛けた状態で、録音/再生切替スィッチ 14を操作して、 録音/再生回路 13を再生専用に切り替えて再生する。
[0022] 上記第 1実施例のハンズフリー装置 1は、携帯電話 SPが受信したときィャフォン 11 を耳へ装着することにより録音を開始できるとともに、ィャフォン 11を本体装置 2に戻 すことにより、録音を停止して通話内容を残すことができる。従って、ハンズフリー装 置 1の使い勝手を向上させることができる。
[0023] 図 4は、変形例を示したィャフォン 11aの概略構成を示したブロック図である。ィャ フォン 11aの基本構成はィャフォン 11と同一であり、受信回路 12、録音 Z再生回路 13、録音/再生切替スィッチ 14、ィャフォンスピーカー 16及び受信アンテナ 17を備 えている。受信回路 12には、受信する音声信号若しくは音声信号の搬送波を検出 する検出信号出力回路 12aが組み込まれてレ、る。
[0024] 録音/再生切替スィッチ 14により録音 Z再生回路 13が録音可能状態に切り替え られていると、この検出信号出力回路 12aの検出信号が出力されている間、上書き 録音される。録音 Z再生切替スィッチ 14が再生専用に切り替えられてレ、る場合は、
上書き録音は禁止される。従って、無音録音を排除でき録音媒体への録音時間を延 長できる。
[0025] (第 2実施例)
図 5は、第 2実施例に係るハンズフリー装置に使用するィャフォン 31の概略構成を 示したブロック図である。ィャフォン 31は、ィャフォン 11の録音 Z再生切替スィッチ 1 4の代わりに、再生スィッチである再生ボタン 32を設けたものである。その他の構成は 、第 1実施例と同様であるので詳細な説明は省略する。
[0026] ィャフォン 31は装置本体 2から取り外した後、一定時間(1秒程度)内に再生ボタン 32を押すと、録音/再生回路 13が再生状態に切り替わり、それまでに上書き録音さ れた受信音声を、ィャフォンスピーカー 16により聞くことができる。
[0027] 尚、上記変形例のィャフォン 11aの検出信号出力回路 12aは、ィャフォン 31にも組 み込むことができるのは勿論のことである。